JP5149522B2 - ガイドワイヤ - Google Patents

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本発明は、ガイドワイヤに関し、特に、内視鏡を経由して生体内に挿入されるガイドワイヤ(経内視鏡用ガイドワイヤ)に関するものである。
消化管、血管等の生体管腔にカテーテルを挿入する際には、当該カテーテルを生体管腔の目的部位まで誘導するために、ガイドワイヤが用いられる。このガイドワイヤは、カテーテル内に挿通して用いられる。
また、内視鏡を用いた生体管腔等の観察や処置も行なわれ、この内視鏡や内視鏡のルーメンに挿入されたカテーテルを生体管腔等の目的部位まで誘導するのにもガイドワイヤが用いられる。
このガイドワイヤでは、ガイドワイヤを挿入する際、ガイドワイヤが単色であると、軸方向に動いていても動きが分らないため、ガイドワイヤの表面に位置等を示すマーカ(マーク)が設けられている。そして、ガイドワイヤに対しマーカを設ける種々の方法も提案されている。
例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等からなり、着色された螺旋縞模様や複数の縞模様を有する中空のチューブをガイドワイヤの芯線の上から熱収縮させて包むことにより付着させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この方法では、前記チューブの厚さが厚いので、ガイドワイヤの外径が大きくなってしまうという欠点がある。
また、ガイドワイヤの芯線を被覆する被覆層に、レーザ光の照射で発色する雲母等の発色剤を添加し、その被覆層にレーザ光を照射し、発色させてマーカを形成する方法が記載されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、この方法では、得られるマーカの色が少なく、また、コントラストが低く、このため、マーカの視認性が悪いという欠点がある。
特許第3615547号公報 特開2003−275323号公報
本発明の目的は、細径化が図れ、視認性の良い視認マーカを有するガイドワイヤを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
(1) 金属材料により構成された芯線と、前記芯線の外周に設けられた下地層とを有するワイヤ本体と、
前記ワイヤ本体の外周に部分的に設けられ、前記ワイヤ本体と異なる色のマーカ形成層と、
少なくとも前記マーカ形成層の形成領域において、前記マーカ形成層および前記ワイヤ本体を直接、被覆し、前記マーカ形成層を視認可能な程度の透明性を有する被覆層とを備え、
前記マーカ形成層の構成材料と、前記被覆層の構成材料とに、互いに相溶性を有する低摩擦性を示すフッ素系樹脂が含まれており、
前記下地層は、熱硬化性を示すエポキシ樹脂を有し、
前記マーカ形成層と前記下地層とに互いに異なる色の顔料を加えることで、前記マーカ形成層が視認マーカとして機能するよう構成されていることを特徴とするガイドワイヤ。
(2) 前記マーカ形成層は、第1の樹脂と、該第1の樹脂と異なる前記低摩擦性を示すフッ素系樹脂と、前記顔料とを含む材料で構成され、
前記被覆層は、前記低摩擦性を示すフッ素系樹脂を含む材料で構成されている上記(1)に記載のガイドワイヤ。
) 前記被覆層を被覆し、前記マーカ形成層を視認可能な程度の透明性を有する外層を備え、
前記外層の構成材料と、前記被覆層の構成材料とに、共通の樹脂が含まれている上記(1)に記載のガイドワイヤ。
(4) 前記ワイヤ本体は、前記下地層を被覆する中間層を有し、
前記マーカ形成層は、前記中間層上に部分的に設けられており、
前記中間層は、第1の樹脂を含む材料で構成され、
前記下地層は、前記第1の樹脂と互いに相溶性を有する前記熱硬化性を示すエポキシ樹脂を含む材料で構成されている上記(1)に記載のガイドワイヤ。
(5) 前記マーカ形成層は、前記第1の樹脂と異なる前記低摩擦性を示すフッ素系樹脂と、前記顔料とを含む材料で構成され、
前記被覆層は、前記第1の樹脂と異なり、前記低摩擦性を示すフッ素系樹脂と互いに相溶性を有する樹脂を含む材料で構成されている上記(4)に記載のガイドワイヤ。
本発明によれば、ワイヤ本体と異なる色の部分的に設けられたマーカ形成層が視認マーカとして機能するよう構成されているので、細径化が図れ、また、視認マーカの色の選択の幅が広く、視認性に優れた視認マーカを有するガイドワイヤを提供することができる。
また、マーカ形成層の構成材料と被覆層の構成材料とに互いに相溶性を有する樹脂(例えば、共通の樹脂)が含まれているので、マーカ形成層と被覆層とが強固に密着(結合)し、これにより、ガイドワイヤに対して曲げや捩れが繰り返し作用した場合でも、被覆層の剥離を防止することができる。
以下、本発明のガイドワイヤを添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のガイドワイヤの第1実施形態を示す縦断面図である。
なお、説明の都合上、図1中の右側を「基端」、左側を「先端」という。また、図1中では、理解を容易にするため、ガイドワイヤの長さ方向を短縮し、ガイドワイヤの太さ方向を誇張して模式的に図示しており、長さ方向と太さ方向の比率は実際とは異なる。
図1に示すように、ガイドワイヤ1は、可撓性または柔軟性を有する芯線(線材)3で構成されたワイヤ本体2と、芯線3(ワイヤ本体2)と異なる色のマーカ形成層4と、マーカ形成層4を視認可能な程度の透明性(光透過性)を有する被覆層5とを備えている。
本実施形態では、ワイヤ本体2は、1本の連続した芯線3で構成されており、その横断面形状は、円形をなしている。但し、本発明では、これに限らず、ワイヤ本体2は、同一または異なる材料の複数本の芯線(線材)を例えば溶接やろう接等により接合したものでもよく、また、他の構成物が設けられていてもよい。
ガイドワイヤ1の全長は、特に限定されないが、200〜5000mm程度であるのが好ましい。また、ガイドワイヤ1の外径は、特に限定されないが、0.2〜1.2mm程度であるのが好ましい。
芯線3は、ガイドワイヤ1のほぼ全長に渡って延びており、ガイドワイヤ1の本体部分に対応する本体部32と、その先端側に位置するテーパ部34と、その先端側に位置する小径部36とで構成されている。本体部32は、その外径がほぼ一定であり、テーパ部34は、その外径が先端方向に向かって漸減しており(先細りとなっており)、小径部36は、その外径がほぼ一定である。
芯線3にテーパ部34を設けたことにより、本体部32とテーパ部34との境界部(テーパ部基端341)付近から先端方向に向かって芯線3の柔軟性が徐々に(連続的に)増し、その結果、ガイドワイヤ1の柔軟性が増すので、生体に挿入する際の操作性や安全性が向上する。
また、テーパ部34の先端側に小径部36を有することにより、最先端の柔軟な部分を長くでき、最先端部分がより柔軟になるという効果が生じる。
芯線3の本体部32の外径(=テーパ部基端341の外径)Dは、特に限定されないが、0.3〜1.0mm程度とするのが好ましく、0.4〜0.7mm程度とするのがより好ましい。
芯線3の小径部36の外径(=テーパ部先端342の外径)Dは、特に限定されないが、0.05〜0.3mm程度とするのが好ましく、0.1〜0.2mm程度とするのがより好ましい。なお、小径部36の外径は、一定である場合に限らず、外径が先端に向かって漸減しているものでもよい。
また、テーパ部34の長さは、ガイドワイヤ1の用途や種類により種々異なり、特に限定されるものではないが、好ましくは10〜300mm程度、より好ましくは30〜250mm程度とすることができる。
また、小径部36の長さは、特に限定されるものではないが、好ましくは0〜100mm程度、より好ましくは10〜50mm程度とすることができる。
なお、テーパ部34のテーパ角度(外径の減少率)は、芯線3(ワイヤ本体2)の長手方向に沿って一定でもよく、また、長手方向に沿って変化する部位があってもよい。また、テーパ部34は、1箇所に限らず、2箇所以上に設けられていてもよい。
また、芯線3の外表面、特に、後述するマーカ形成領域40におけるマーカ形成層4が形成されていない部分の芯線3の外表面(被覆層5の直下の表面)には、微小な凹凸が形成されているのが好ましい。これにより、特に、芯線3と被覆層5との密着性が向上し、被覆層5の剥離を防止することができる。
芯線3の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼、Ni−Ti系合金、Ni−Al系合金、Cu−Zn系合金等の超弾性合金等の種々の金属材料や、比較的高剛性の樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで、本発明では、ガイドワイヤ1の用途は、特に限定されないが、ガイドワイヤ1は、例えば、内視鏡を介して使用されるもの、より詳しくは、内視鏡のルーメンに挿入されたカテーテルを生体管腔等の目的部位まで誘導するのに用いられるガイドワイヤ(以下、「経内視鏡ガイドワイヤ」と言う)に適用することができる。以下、本実施形態では、代表的に、ガイドワイヤ1を経内視鏡ガイドワイヤに適用した場合を説明する。
経内視鏡ガイドワイヤでは、ガイドワイヤの外表面に視認マーカを設け、内視鏡を介してその視認マーカを視認する。本実施形態では、マーカ形成層4が視認マーカとして機能する。
ガイドワイヤ1には、マーカ形成層4が形成される領域であるマーカ形成領域(形成領域)40が設定されており、このマーカ形成領域40における芯線3(ワイヤ本体2)の外周(外表面)には、マーカ形成層4が部分的に設けられている。すなわち、マーカ形成層4が所定間隔で芯線3の外周面に密着して設けられており、各マーカ形成層4の間には、被覆層5が芯線3に密着して設けられている。マーカ形成層4は、芯線3(ワイヤ本体2)の外表面と異なる色を有しており、視認マーカとして機能する。
マーカ形成領域40は、芯線3の長手方向に沿って、その全体でもよく(全長に渡っていてもよく)、また、一部でもよい。本実施形態では、マーカ形成領域40は、芯線3のテーパ部34を含む先端側の部分に設定されている。
また、マーカ形成領域40の長手方向の長さLは、特に限定されないが、10〜50cm程度とするのが好ましく、20〜40cm程度とするのがより好ましい。
マーカ形成層4は、樹脂と顔料とを含む材料で構成されている。このマーカ形成層4の色は、主に、マーカ形成層4に含まれる顔料の種類や特性と、樹脂材料の組成や特性(特に色調等)と、顔料の含有量とによって決まり、これらを調整することにより、自在に設定することができるようになっている。
ここで、内視鏡を通してガイドワイヤ1の動きを認識するには、マーカ形成層4の色は、重要な要素の1つであり、これは、下地となる芯線3(ワイヤ本体2)の色との組み合わせを考慮すべきである。
1例として、芯線3またはその酸化被膜が、銀白色(金属色)、灰色または黒色であり、マーカ形成層4が、赤色または黄色の場合、両者の色の明度の差は大きく(高コントラスト)、これにより、マーカ形成層4の視認性は高く、好ましい。また、両者の色が例えば補色の関係にある場合も同様に、マーカ形成層4の視認性は高く、好ましい。また、例えば、黒または濃色(チャコールグレー、こげ茶色、紺色、紫色等)に対して、黄色、黄緑色、オレンジ色等や、青に対して、赤色、オレンジ色、ピンク色等、明確なコントラストを発現する組み合わせを選択することは、特に好ましい。また、濃淡が異なる同系色、例えば紺色と水色、小豆色とピンク色であってもよい。
マーカ形成層4の構成材料に含まれる樹脂としては、特に限定されないが、下記(1)または(2)であるのが好ましい。
(1)マーカ形成層4の構成材料に含まれる樹脂としては、融点が200℃以上の樹脂(耐熱樹脂)を用いるのが好ましく、融点が200〜300℃程度の樹脂を用いるのがより好ましい。
融点が200℃以上の樹脂としては、例えば、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレンケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミドスルホン、ポリアリルスルホン、ポロアリルエーテルスルホン、ポリエステル、ポリエーテルスルホンや、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(2)マーカ形成層4の構成材料に含まれる樹脂としては、熱硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)、ポリイミド、シリコーン樹脂、ポリウレタン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、マーカ形成層4中の顔料の含有量は、顔料の種類や特性、樹脂材料の組成や特性にもよるが、良好な色を得るためには、マーカ形成層4全体に対し、10〜99重量%程度であるのが好ましく、50〜95重量%程度であるのがより好ましい。
マーカ形成層4中における顔料は、均一に分散されているのが好ましいが、例えばマーカ形成層4の外表面側に偏在していてもよい。
なお、顔料は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用(特に混合)してもよい。
マーカ形成層4の形状(パターン)、寸法は、特に限定されないが、マーカ形成層4の厚さは、1〜20μm程度とするのが好ましく、2〜10μm程度とするのがより好ましい。これにより、ガイドワイヤ1の細径化を図ることができる。
また、図示の構成では、マーカ形成層4は、螺旋状に設けられている。螺旋状(または環状)のマーカ形成層4の場合、例えば、幅1〜10mm程度、ピッチ(間隔)1〜10mm程度にて、ガイドワイヤ1の長手方向に10〜50cm程度の範囲で設けられる。
なお、マーカ形成層4の形状は、螺旋状や環状に限らず、例えば、直線、波形、水玉模様、格子模様、網目模様等の他、数字、文字、記号、目盛り等、視認できるものであればいかなるものでもよい。さらに、螺旋状に続いて環状のマーカ形成層4を設けるなど、異なる模様(パターン)を2種類以上組み合わせることによって、位置確認を可能としてもよい。
顔料は、無機顔料、有機顔料のいずれでもよいが、耐熱性の点で好ましくは無機顔料である。無機顔料としては、カーボンブラック、雲母、二酸化チタン、ニッケルチタンイエロー、プルシアンブルー、ミロリーブルー、コバルトブルー、ウルトラマリン、ヴィリジアン等が使用可能である。
被覆層5は、マーカ形成層4を視認可能な程度の透明性(光透過性)を有し、少なくともマーカ形成領域40において、マーカ形成層4および芯線3(ワイヤ本体2)を被覆している。本実施形態では、被覆層5は、マーカ形成領域40のみでなく、マーカ形成層4および芯線3の全体を(全長に渡って)被覆している。
被覆層5は、樹脂を含む材料で構成されている。
この被覆層5の構成材料に含まれる樹脂としては、特に限定されないが、その少なくとも1つは、マーカ形成層4の構成材料に含まれる樹脂に対して相溶性を有する樹脂を用いる。すなわち、被覆層5の構成材料と、マーカ形成層4の構成材料とに、互いに相溶性を有する樹脂が含まれている。これにより、マーカ形成層4と被覆層5とが強固に密着(結合)し、これにより、ガイドワイヤ1に対して曲げや捩れが繰り返し作用した場合でも、被覆層5の剥離を防止することができる。
ここで、相溶性を有するとは、熱力学的な相互溶解性が良好であることであり、言い換えれば、硬化後、両者間において分離しないことを示すものである。
相溶性を有する樹脂の組み合わせとしては、同種(共通)(同一)の樹脂同士は、もちろんのこと、異種の樹脂同士でもよく、その異種の樹脂の組み合わせとしては、例えば、ポリアミドイミドとポリイミド、ポリエーテルイミドとポリイミド、ポリアミドイミドとポリエーテルイミドのように、互いに「イミド基」を有するもの、ポリスルホンとポリエーテルスルホンのように、互いに「スルホン基」を有するもの等、共通(同一)の基を有するものが挙げられる。
マーカ形成層4中の前記相溶性を有する樹脂の含有量は、マーカ形成層4全体に対し、1〜90重量%程度であるのが好ましく、5〜50重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができる。
また、被覆層5中の前記相溶性を有する樹脂の含有量は、被覆層5全体に対し、1〜50重量%程度であるのが好ましく、3〜35重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができる。
被覆層5の厚さは、特に限定されないが、1〜20μm程度とするのが好ましく、2〜10μm程度とするのがより好ましい。
また、被覆層5の厚さと前記マーカ形成層4の厚さの合計値は、特に限定されないが、50μm以下とするのが好ましく、2〜40μm程度とするのがより好ましく、4〜20μm程度とするのがさらに好ましい。
これにより、ガイドワイヤ1の細径化を図ることができる。なお、従来の着色された螺旋縞模様や複数の縞模様を有する中空のチューブを芯線の上から熱収縮させて包むことにより付着させてなる視認マーカでは、その厚さが100μm程度になってしまい、前記の厚さを実現するのは困難であるが、本実施形態では、前記の構成(構造)や後述する製造方法により、容易かつ確実に、前記の厚さのマーカ形成層4および被覆層5を形成することができる。
なお、ガイドワイヤ1の製造方法の説明は、ここでは省略し、後述する第2実施形態におけるガイドワイヤ1の製造方法の説明において、併せて説明する。
以上説明したように、このガイドワイヤ1によれば、細径化が図れるとともに、マーカ形成層4の色は、マーカ形成層4に含まれる顔料の種類や樹脂材料の組成、顔料の含有量等を調整することで、容易に、任意の色に設定することができる。このため、視認マーカの色の選択の幅が広く、様々な色の芯線3(ワイヤ本体2)に対して、視認性の良いマーカ形成層4を設けることができる。これにより、視認性に優れた視認マーカを有するガイドワイヤ1を提供することができる。
また、被覆層5の構成材料と、マーカ形成層4の構成材料とに、互いに相溶性を有する樹脂(例えば、共通の樹脂)が含まれているので、マーカ形成層4と被覆層5とが強固に密着(結合)し、これにより、ガイドワイヤ1に対して曲げや捩れが繰り返し作用した場合でも、被覆層5の剥離を防止することができる。
なお、本実施形態では、芯線3によりワイヤ本体2が構成され、その芯線3の外表面に、直接、マーカ形成層4および被覆層5が設けられているが、本発明では、これに限定されず、例えば、芯線3の外表面に、1つまたは複数の層が設けられ、その層の外表面に、マーカ形成層4および被覆層5が設けられていてもよい。すなわち、ワイヤ本体2は、芯線3の外周に設けられ、その外周の一部または全体を覆う1つまたは複数の層等を有していてもよい。
<第2実施形態>
図2は、本発明のガイドワイヤの第2実施形態におけるマーカ形成領域の部分を示す縦断面図、図3は、図2に示すガイドワイヤの製造方法を説明するための図であって、ガイドワイヤのマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。
以下、第2実施形態のガイドワイヤ1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図2に示すように、第2実施形態のガイドワイヤ1は、被覆層5を被覆し、マーカ形成層4を視認可能な程度の透明性(光透過性)を有する外層6を備えている。外層6は、被覆層5の一部を被覆していてもよく、また、全体を(全長に渡って)被覆していてもよい。
また、外層6は、種々の目的で形成することができるが、その一例として、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減し、摺動性を向上させることによってガイドワイヤ1の操作性を向上させることが挙げられる。
ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)の低減を図るためには、外層6の構成材料に、以下に述べるような摩擦を低減し得る樹脂(第2の樹脂)が含まれているのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内腔や内視鏡のルーメンとの摩擦抵抗(摺動抵抗)が低減されて摺動性が向上し、カテーテルの内腔や内視鏡のルーメンでのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、ガイドワイヤ1の摺動抵抗が低くなることで、ガイドワイヤ1をカテーテルの内腔や内視鏡のルーメンで移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
外層6の厚さは、特に限定されないが、1〜15μm程度とするのが好ましく、2〜10μm程度とするのがより好ましい。外層6の厚さが厚すぎると、ガイドワイヤ1の物理的特性に影響を与えるおそれがあり、また、ガイドワイヤ1の細径化に不利である。
また、ガイドワイヤ1のマーカ形成層4は、第1の樹脂と、顔料とを含む材料で構成されている。また、被覆層5は、前記第1の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂と、この相溶性を有する樹脂と異なる第2の樹脂とを含む材料で構成され、好ましくは、前記第1の樹脂と、第1の樹脂と異なる第2の樹脂とを含む材料で構成されている。また、外層6は、前記第2の樹脂を含む材料で構成されている。
これにより、被覆層5が、マーカ形成層4と外層6とを接着する接着層(接着剤)として機能する。このため、外層6に含まれる第2の樹脂として、他の部材に密着し難い樹脂を用いても、外層6の剥離を防止することができる。すなわち、被覆層5の構成材料と、マーカ形成層4の構成材料とに、互いに相溶性を有する樹脂、特に、共通の樹脂(第1の樹脂)が含まれているので、マーカ形成層4と被覆層5とが強固に密着(結合)し、また、外層6の構成材料と、被覆層5の構成材料とに、共通の樹脂(第2の樹脂)が含まれているので、被覆層5と外層6とが強固に密着し、これにより、ガイドワイヤ1に対して曲げや捩れが繰り返し作用した場合でも、被覆層5および外層6の剥離を防止することができる。
マーカ形成層4中の第1の樹脂の含有量は、マーカ形成層4全体に対し、1〜90重量%程度であるのが好ましく、5〜50重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができる。
また、被覆層5中の第1の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂(例えば、第1の樹脂)の含有量は、被覆層5全体に対し、1〜50重量%程度であるのが好ましく、3〜35重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができる。
また、被覆層5中の第2の樹脂の含有量は、被覆層5全体に対し、50重量%以上であるのが好ましく、50〜99重量%程度であるのがより好ましく、65〜97重量%程度であるのがさらに好ましい。これにより、被覆層5と外層6との密着性を向上させることができる。
また、外層6中の第2の樹脂の含有量は、外層6全体に対し、1〜30重量%程度であるのが好ましく、3〜20重量%程度であるのがより好ましい。また、外層6を第2の樹脂で構成するのも好ましい。これにより、被覆層5と外層6との密着性を向上させつつ、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)をより低減することができる。
第1の樹脂としては、特に限定されないが、下記(1)または(2)であるのが好ましい。
(1)第1の樹脂としては、融点が200℃以上の樹脂(耐熱樹脂)を用いるのが好ましく、融点が200〜300℃程度の樹脂を用いるのがより好ましい。
融点が200℃以上の樹脂としては、例えば、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレンケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミドスルホン、ポリアリルスルホン、ポロアリルエーテルスルホン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン等が挙げられる。
(2)第1の樹脂としては、熱硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)、ポリイミド、シリコーン樹脂、ポリウレタン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)の低減を図るための第2の樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)等のフッ素系樹脂等が挙げられる。
次に、ガイドワイヤ1の製造方法について説明する。
<1>
マーカ形成層4の構成材料および溶媒等で構成されたマーカ形成層4用の液状の材料(マーカ形成層用液状材料)と、被覆層5の構成材料および溶媒等で構成された被覆層5用の液状の材料(被覆層用液状材料)と、外層6の構成材料および溶媒等で構成された外層6用の液状の材料(外層用液状材料)とをそれぞれ用意する。
まず、芯線3(ワイヤ本体2)の外周のマーカ形成領域40内に、マーカ形成層用液状材料を塗布し、その塗膜(被膜)を形成する。この場合、マーカ形成領域40の全体(全領域)に、マーカ形成層用液状材料を塗布し、その塗膜を形成する。そして、前記塗膜を乾燥させる。
なお、マーカ形成層4、被覆層5および外層6の厚さ等の各部の寸法については、既に述べたので、ここでは、その説明は、省略する。
<2>
マーカ形成層用液状材料で形成された塗膜を部分的に除去し、マーカ形成層4のパターンを形成する。
また、この塗膜を除去する際、同時に、芯線3の外表面のうちの塗膜が除去された部分(マーカ形成領域40におけるマーカ形成層4が形成されていない部分の被覆層5の直下の表面)に、微小な凹凸を形成するのが好ましい。
これにより、芯線3と被覆層5との密着性が向上し、被覆層5の剥離を防止することができる。また、塗膜を除去する際、同時に、微小な凹凸を形成するので、製造工程を増加させることもない。
また、例えば、Ni−Ti合金製の芯線の場合、その表面は酸化被膜で覆われているので、塗膜を除去するときに酸化被膜も除去され、銀白色のNi−Ti合金の色が表われる。マーカ形成層4の色を工夫すれば明瞭なコントラストが得られる。
前記マーカ形成層用液状材料の塗膜を除去する方法は、特に限定されないが、例えば、グラインダー等の研削工具(切削工具)を用いて研削(切削)する方法、レーザ照射装置を用い、レーザ光を照射して除去する方法等を用いることができ、これらの方法を用いることで、前記塗膜を除去する際、同時に、前記微小な凹凸を形成することができる。
また、前記研削工具で研削して除去する方法は、図2に示すように、研削工具でマーカ形成層用液状材料の塗膜41を研削すると、研削後の塗膜41の縁部(端部)42は、なだらかになる(丸みを帯びる)。これにより、後述する被覆層用液状材料を塗布する工程で、塗膜41の除去部43に気泡が残存してしまうのを防止することができ、その除去部43全体に被覆層用液状材料を充填することができる。これにより、被覆層5の剥離をより確実に防止することができる。
<3>
マーカ形成層用液状材料の塗膜および芯線3の外周に、その芯線3の全長に渡って、被覆層用液状材料を塗布し、その塗膜(被膜)を形成する。これにより、被覆層用液状材料の塗膜によって、マーカ形成層用液状材料の塗膜および芯線3が、その芯線3の全長に渡って被覆される。そして、前記被覆層用液状材料の塗膜を乾燥させる。
なお、被覆層用液状材料の塗膜は、マーカ形成領域40に形成されていれば、芯線3の全長に渡っていなくてもよい。
<4>
被覆層用液状材料の塗膜の外周に、芯線3の全長に渡って、外層用液状材料を塗布し、その塗膜(被膜)を形成する。これにより、外層用液状材料の塗膜によって、被覆層用液状材料の塗膜が、芯線3の全長に渡って被覆される。そして、前記外層用液状材料の塗膜を乾燥させる。なお、前述した第1実施形態では、この工程<4>を省略する。
<5>
芯線3に形成(積層)された各塗膜を焼成(加熱)し、マーカ形成層4、被覆層5および外層6を形成する。
この処理における各条件(焼成温度、処理時間等)は、それぞれ、特に限定されず、例えば、マーカ形成層4、被覆層5および外層6の構成材料(例えば、樹脂材料の組成等)等の諸条件に応じて適宜設定されるが、焼成温度は、330〜600℃程度であるのが好ましく、380〜500℃程度であるのがより好ましい。また、処理時間(焼成時間)は、1〜60分程度であるのが好ましく、3〜30分程度であるのがより好ましい。
そして、必要に応じて、前述した親水潤滑性コーティングや疎水潤滑性コーティング等を設け、ガイドワイヤ1が得られる。
このガイドワイヤ1によれば、前述した第1実施形態のガイドワイヤ1と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
図4は、本発明のガイドワイヤの第3実施形態におけるマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。
以下、第3実施形態のガイドワイヤ1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図4に示す第3実施形態のガイドワイヤ1では、被覆層5が、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減する機能を有しており、これにより、ガイドワイヤ1の摺動性を向上させ、これによって、ガイドワイヤ1の操作性を向上させる。
ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)の低減を図るためには、被覆層5の構成材料に、以下に述べるような摩擦を低減し得る樹脂(第2の樹脂)が含まれているのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内腔や内視鏡のルーメンとの摩擦抵抗(摺動抵抗)が低減されて摺動性が向上し、カテーテルの内腔や内視鏡のルーメンでのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、ガイドワイヤ1の摺動抵抗が低くなることで、ガイドワイヤ1をカテーテルの内腔や内視鏡のルーメンで移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
また、ガイドワイヤ1のマーカ形成層4は、第1の樹脂と、第1の樹脂と異なる第2の樹脂と、顔料とを含む材料で構成されている。また、被覆層5は、前記第2の樹脂を含む材料で構成されている。すなわち、被覆層5の構成材料と、マーカ形成層4の構成材料とに、共通の樹脂(第2の樹脂)が含まれている。これにより、マーカ形成層4と被覆層5とが強固に密着(結合)し、これにより、被覆層5に含まれる第2の樹脂として、他の部材に密着し難い樹脂を用いても、ガイドワイヤ1に対して曲げや捩れが繰り返し作用した場合でも、被覆層5の剥離を防止することができる。
マーカ形成層4中の第2の樹脂の含有量は、マーカ形成層4全体に対し、1〜30重量%程度であるのが好ましく、3〜20重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができる。
また、被覆層5中の第2の樹脂の含有量は、被覆層5全体に対し、1〜30重量%程度であるのが好ましく、3〜20重量%程度であるのがより好ましい。また、被覆層5を第2の樹脂で構成するのも好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させつつ、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)をより低減することができる。
第1の樹脂としては、特に限定されないが、下記(1)または(2)であるのが好ましい。
(1)第1の樹脂としては、融点が200℃以上の樹脂(耐熱樹脂)を用いるのが好ましく、融点が200〜300℃程度の樹脂を用いるのがより好ましい。
融点が200℃以上の樹脂としては、例えば、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレンケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミドスルホン、ポリアリルスルホン、ポロアリルエーテルスルホン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン等が挙げられる。
(2)第1の樹脂としては、熱硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)、ポリイミド、シリコーン樹脂、ポリウレタン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、第2の樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)等のフッ素系樹脂等が挙げられる。
また、マーカ形成領域40において、マーカ形成層4の外表面の面積は、マーカ形成層4が形成されていない部分の芯線3の外表面(被覆層5の直下の表面)の面積より大きく設定されている。
これにより、マーカ形成層4と被覆層5との接触面積が大きくなり、マーカ形成層4と被覆層5とがより強固に密着し、これにより、被覆層5の剥離をより確実に防止することができる。
また、マーカ形成領域40におけるマーカ形成層4の外表面の面積をS、マーカ形成領域40におけるマーカ形成層4が形成されていない部分の芯線3の外表面(被覆層5の直下の表面)の面積をSとしたとき、この比S/Sは、1.5〜10程度であるのが好ましく、3〜8程度であるのがより好ましい。
前記S/Sが前記上限値より大きいと、他の条件によっては、マーカ形成層4の視認性が低下することがあり、また、また、前記S/Sが前記下限値より小さいと、他の条件によっては、マーカ形成層4と被覆層5との密着性が低下することがある。
このガイドワイヤ1によれば、前述した第1実施形態のガイドワイヤ1と同様の効果が得られる。
<第4実施形態>
図5は、本発明のガイドワイヤの第4実施形態におけるマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。
以下、第4実施形態のガイドワイヤ1について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図5に示すように、第4実施形態のガイドワイヤ1は、マーカ形成層4と異なる色の下地層7を備えており、マーカ形成層4は、この下地層7の外周(下地層7上)に部分的に設けられている。
下地層7は、少なくともマーカ形成領域40において、芯線3(ワイヤ本体2)の外周を被覆している。本実施形態では、下地層7は、マーカ形成領域40のみにおいて芯線3の外周を被覆しているが、これに限らず、例えば、芯線3の全体を(全長に渡って)被覆していてもよい。
ガイドワイヤ1のマーカ形成層4は、第1の樹脂と、顔料とを含む材料で構成されており、下地層7は、前記第1の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂と、マーカ形成層4の顔料と異なる色の顔料とを含む材料で構成され、好ましくは、前記第1の樹脂と、マーカ形成層4の顔料と異なる色の顔料とを含む材料で構成されている。この下地層7の色は、主に、下地層7に含まれる顔料の種類や特性と、樹脂材料の組成や特性(特に色調等)と、顔料の含有量とによって決まり、これらを調整することにより、自在に設定することができるようになっている。
また、下地層7の構成材料と、マーカ形成層4の構成材料とに、互いに相溶性を有する樹脂、特に、共通の樹脂(第1の樹脂)が含まれていので、下地層7とマーカ形成層4とが強固に密着(結合)し、これにより、ガイドワイヤ1に対して曲げや捩れが繰り返し作用した場合でも、マーカ形成層4の剥離を防止することができる。
下地層7中の第1の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂(例えば、第1の樹脂)の含有量は、下地層7全体に対し、1〜90重量%程度であるのが好ましく、5〜50重量%程度であるのがより好ましい。これにより、下地層7とマーカ形成層4との密着性を向上させることができる。
また、下地層7中の顔料の含有量は、顔料の種類や特性、樹脂材料の組成や特性にもよるが、良好な色を得るためには、下地層7全体に対し、10〜99重量%程度であるのが好ましく、50〜95重量%程度であるのがより好ましい。
下地層7中における顔料は、均一に分散されているのが好ましいが、例えば下地層7の外表面側に偏在していてもよい。
なお、顔料は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用(特に混合)してもよい。
下地層7の厚さは、特に限定されないが、1〜20μm程度とするのが好ましく、2〜10μm程度とするのがより好ましい。
このガイドワイヤ1によれば、前述した第2実施形態のガイドワイヤ1と同様の効果が得られる。
そして、このガイドワイヤ1では、マーカ形成層4の色は、マーカ形成層4に含まれる顔料の種類や樹脂材料の組成、顔料の含有量等を調整することで、容易に、任意の色に設定することができ、また、下地層7の色は、下地層7に含まれる顔料の種類や樹脂材料の組成、顔料の含有量等を調整することで、容易に、任意の色に設定することができる。このため、視認マーカおよびその下地の色の選択の幅が広く、芯線3(ワイヤ本体2)の色に関わらず、視認性の良いマーカ形成層4と下地層7との組み合わせを選択することができる。これにより、視認性に優れた視認マーカを有するガイドワイヤ1を提供することができる。
なお、この第4実施形態は、前述した第1および第3実施形態にも適用することができる。
<第5実施形態>
図6は、本発明のガイドワイヤの第5実施形態におけるマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。
以下、第5実施形態のガイドワイヤ1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図6に示すように、第5実施形態のガイドワイヤ1は、下地層7と、中間層8とを備えており、マーカ形成層4は、この中間層8の外周(中間層8上)に部分的に設けられている。
下地層7は、少なくともマーカ形成領域40において、芯線3(ワイヤ本体2)の外周を被覆している。本実施形態では、下地層7は、マーカ形成領域40のみにおいて芯線3の外周を被覆しているが、これに限らず、例えば、芯線3の全体を(全長に渡って)被覆していてもよい。また、下地層7は、マーカ形成層4と異なる色を有しているのが好ましい。
また、中間層8は、下地層7の外周を被覆している。本実施形態では、中間層8は、マーカ形成領域40のみに設けられているが、これに限らず、例えば、芯線3の全長に渡って設けられていてもよい。また、中間層8は、マーカ形成層4と異なる色を有しているのが好ましい。
このガイドワイヤ1では、被覆層5が、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減する機能を有しており、これにより、ガイドワイヤ1の摺動性を向上させ、これによって、ガイドワイヤ1の操作性を向上させる。
ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)の低減を図るためには、被覆層5の構成材料に、以下に述べるような摩擦を低減し得る樹脂が含まれているのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内腔や内視鏡のルーメンとの摩擦抵抗(摺動抵抗)が低減されて摺動性が向上し、カテーテルの内腔や内視鏡のルーメンでのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、ガイドワイヤ1の摺動抵抗が低くなることで、ガイドワイヤ1をカテーテルの内腔や内視鏡のルーメンで移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
また、ガイドワイヤ1のマーカ形成層4は、樹脂と、顔料とを含む材料で構成されており、その構成材料の構成としては、例えば、下記(1)〜(3)が挙げられる。
(構成1)
後述する第1の樹脂と異なる第2の樹脂と、顔料とを含む材料とする。
第2の樹脂としては、前述した第2実施形態で述べたようなフッ素系樹脂を用いるのが好ましい。
マーカ形成層4中の第2の樹脂の含有量は、マーカ形成層4全体に対し、1〜90重量%程度であるのが好ましく、5〜50重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができ、また、マーカ形成層4と中間層8との密着性を向上させることができる。
(構成2)
後述する第1の樹脂と異なる第2の樹脂と、この第2の樹脂と異なる第3の樹脂と、顔料とを含む材料とする。
第2の樹脂および第3の樹脂としては、それぞれ、前述した第2実施形態で述べたようなフッ素系樹脂を用いるのが好ましく、これら第2の樹脂と第3の樹脂としては、互いに異なるものを用いる。例えば、PTFEとPFAの組み合わせが挙げられる。また、第1の樹脂と第3の樹脂としては、互いに異なるものを用いる。
マーカ形成層4中の第2の樹脂の含有量は、マーカ形成層4全体に対し、1〜81重量%程度であるのが好ましく、5〜45重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができ、また、マーカ形成層4と中間層8との密着性を向上させることができる。
また、マーカ形成層4中の第3の樹脂の含有量は、マーカ形成層4全体に対し、1〜81重量%程度であるのが好ましく、5〜45重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができる。
(構成3)
後述する第1の樹脂と異なる第2の樹脂と、この第2の樹脂と異なる第4の樹脂と、顔料とを含む材料とする。
第2の樹脂としては、前述した第2実施形態で述べたようなフッ素系樹脂を用いるのが好ましく、また、第4の樹脂としては、前述した第2実施形態で述べたような融点が200℃以上の樹脂(耐熱樹脂)を用いるのが好ましく、融点が200〜300℃程度の樹脂を用いるのがより好ましい。また、第4の樹脂としては、前述した第2実施形態で述べたような熱硬化性樹脂を用いるのも好ましい。これら第2の樹脂と第4の樹脂としては、互いに異なるものを用いる。例えば、PFAとポリイミドの組み合わせが挙げられる。また、第1の樹脂と第4の樹脂としては、互いに異なるものを用いてもよく、また、同一のものを用いてもよい。
マーカ形成層4中の第2の樹脂の含有量は、マーカ形成層4全体に対し、1〜30重量%程度であるのが好ましく、3〜20重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と被覆層5との密着性を向上させることができ、また、マーカ形成層4と中間層8との密着性を向上させることができる。
また、マーカ形成層4中の第4の樹脂の含有量は、マーカ形成層4全体に対し、1〜60重量%程度であるのが好ましく、3〜30重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と中間層8との密着性を向上させることができる。
被覆層5は、後述する第1の樹脂と異なる樹脂を含む材料で構成されており、特に、互いに異なる2つの樹脂を含む材料で構成されているのが好ましい。
マーカ形成層4の構成材料が前記(構成2)の場合は、被覆層5は、互いに異なる2つの樹脂を含む材料で構成されている。その一方の樹脂としては、前記第2の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂を用い、好ましくは、前記第2の樹脂を用いる。他方の樹脂としては、前記第3の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂を用い、好ましくは、前記第3の樹脂を用いる。これにより、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減させることができ、また、マーカ形成層4と被覆層5とを強固に密着(結合)させることができる。
被覆層5中の前記一方の樹脂の含有量は、被覆層5全体に対し、1〜30重量%程度であるのが好ましく、3〜20重量%程度であるのがより好ましい。また、被覆層5中の前記他方の樹脂の含有量は、被覆層5全体に対し、80〜97重量%程度であるのが好ましい。これにより、被覆層5と、マーカ形成層4および中間層8との密着性を向上させつつ、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)をより低減することができる。
また、マーカ形成層4の構成材料が、前記(構成1)の場合と、前記(構成3)の場合では、それぞれ、被覆層5は、互いに異なる2つの樹脂を含む材料で構成されているのが好ましいが、1つの樹脂を含む材料で構成されていてもよい。
被覆層5を1つの樹脂を含む材料で構成する場合は、その樹脂としては、前記第2の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂を用い、好ましくは、前記第2の樹脂を用いる。これにより、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減させることができ、また、マーカ形成層4と被覆層5とを強固に密着(結合)させることができる。
また、被覆層5を互いに異なる2つの樹脂を含む材料で構成する場合は、その一方の樹脂としては、前記第2の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂を用い、好ましくは、前記第2の樹脂を用いる。他方の樹脂としては、前述した第2実施形態で述べたようなフッ素系樹脂を用いるのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減させることができ、また、マーカ形成層4と被覆層5とを強固に密着(結合)させることができる。
被覆層5中の前記一方の樹脂および前記他方の樹脂の含有量は、それぞれ、前述した通りである。
中間層8は、第1の樹脂と、この第1の樹脂と異なり、前記第2の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂と、顔料とを含む材料で構成され、好ましくは、第1の樹脂と、この第1の樹脂と異なる前記第2の樹脂と、顔料とを含む材料で構成されている。この場合、顔料としては、マーカ形成層4の顔料と異なる色の顔料を用いるのが好ましい。
第1の樹脂としては、前述した第2実施形態で述べたような融点が200℃以上の樹脂(耐熱樹脂)を用いるのが好ましく、融点が200〜300℃程度の樹脂を用いるのがより好ましい。また、第1の樹脂としては、前述した第2実施形態で述べたような熱硬化性樹脂を用いるのも好ましい。
この中間層8の色は、主に、中間層8に含まれる顔料の種類や特性と、樹脂材料の組成や特性(特に色調等)と、顔料の含有量とによって決まり、これらを調整することにより、自在に設定することができるようになっている。
中間層8中の第1の樹脂の含有量は、中間層8全体に対し、1〜60重量%程度であるのが好ましく、3〜30重量%程度であるのがより好ましい。これにより、下地層7と中間層8との密着性を向上させることができる。
また、中間層8中の第2の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂(例えば、第2の樹脂)の含有量は、中間層8全体に対し、1〜30重量%程度であるのが好ましく、3〜20重量%程度であるのがより好ましい。これにより、マーカ形成層4と、中間層8および被覆層5との密着性を向上させることができる。
また、中間層8中の顔料の含有量は、顔料の種類や特性、樹脂材料の組成や特性にもよるが、良好な色を得るためには、中間層8全体に対し、10〜98重量%程度であるのが好ましく、50〜94重量%程度であるのがより好ましい。
中間層8中における顔料は、均一に分散されているのが好ましいが、例えば中間層8の外表面側に偏在していてもよい。
なお、顔料は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用(特に混合)してもよい。
また、中間層8において顔料を省略してもよい。
中間層8の厚さは、特に限定されないが、1〜20μm程度とするのが好ましく、2〜10μm程度とするのがより好ましい。
下地層7は、前記第1の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂と、顔料とを含む材料で構成され、好ましくは、前記第1の樹脂と、顔料とを含む材料で構成されている。この場合、顔料としては、マーカ形成層4の顔料と異なる色の顔料を用いるのが好ましい。
この下地層7の色は、主に、下地層7に含まれる顔料の種類や特性と、樹脂材料の組成や特性(特に色調等)と、顔料の含有量とによって決まり、これらを調整することにより、自在に設定することができるようになっている。
下地層7中の第1の樹脂と互いに相溶性を有する樹脂(例えば、第1の樹脂)の含有量は、下地層7全体に対し、1〜90重量%程度であるのが好ましく、5〜50重量%程度であるのがより好ましい。これにより、下地層7と中間層8との密着性を向上させることができる。
また、下地層7中の顔料の含有量は、顔料の種類や特性、樹脂材料の組成や特性にもよるが、良好な色を得るためには、下地層7全体に対し、10〜99重量%程度であるのが好ましく、50〜95重量%程度であるのがより好ましい。
下地層7中における顔料は、均一に分散されているのが好ましいが、例えば下地層7の外表面側に偏在していてもよい。
なお、顔料は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用(特に混合)してもよい。
また、下地層7において顔料を省略してもよい。
下地層7の厚さは、特に限定されないが、1〜20μm程度とするのが好ましく、2〜10μm程度とするのがより好ましい。
前記のように、被覆層5の構成材料と、マーカ形成層4の構成材料とに、互いに相溶性を有する樹脂、特に、共通の樹脂(第2の樹脂)が含まれているので、マーカ形成層4と被覆層5とが強固に密着(結合)する。
また、マーカ形成層4の構成材料と、中間層8の構成材料とに、互いに相溶性を有する樹脂、特に、共通の樹脂(第2の樹脂)が含まれているので、マーカ形成層4と中間層8とが強固に密着する。また、被覆層5と中間層8とも強固に密着する。
また、中間層8の構成材料と、下地層7の構成材料とに、互いに相溶性を有する樹脂、特に、共通の樹脂(第1の樹脂)が含まれているので、中間層8と下地層7とが強固に密着する。
これにより、ガイドワイヤ1に対して曲げや捩れが繰り返し作用した場合でも、各層の剥離を防止することができる。
このガイドワイヤ1によれば、前述した第1実施形態のガイドワイヤ1と同様の効果が得られる。
そして、このガイドワイヤ1では、マーカ形成層4の色は、マーカ形成層4に含まれる顔料の種類や樹脂材料の組成、顔料の含有量等を調整することで、容易に、任意の色に設定することができ、また、下地層7の色は、下地層7に含まれる顔料の種類や樹脂材料の組成、顔料の含有量等を調整することで、容易に、任意の色に設定することができ、また、また、中間層8の色は、中間層8に含まれる顔料の種類や樹脂材料の組成、顔料の含有量等を調整することで、容易に、任意の色に設定することができる。このため、視認マーカおよびその下地の色の選択の幅が広く、芯線3(ワイヤ本体2)の色に関わらず、視認性の良いマーカ形成層4と、下地層7と、中間層8との組み合わせを選択することができる。これにより、視認性に優れた視認マーカを有するガイドワイヤ1を提供することができる。
なお、ガイドワイヤ1に、さらに、外層が設けられていてもよい。
以上、本発明のガイドワイヤを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明のガイドワイヤは、X線等に対する造影性を有するものであるのが好ましい。これにより、生体内での位置を確認することができる。ガイドワイヤに造影性を付与する方法としては、例えば、所定の層の所定の部位の構成材料中に造影剤(造影性を有する材料によるフィラー)を添加することが挙げられる。この造影剤としては、X線等に対し造影機能を有するものであれば特に限定されないが、金属粉末、金属酸化物粉末の少なくとも一方で構成されるものが好ましい。
また、本発明のガイドワイヤの用途は、内視鏡のルーメンに挿入して使用するもの(経内視鏡ガイドワイヤ)に限定されない。
本発明のガイドワイヤの第1実施形態を示す縦断面図である。 本発明のガイドワイヤの第2実施形態におけるマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。 図2に示すガイドワイヤの製造方法を説明するための図であって、ガイドワイヤのマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。 本発明のガイドワイヤの第3実施形態におけるマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。 本発明のガイドワイヤの第4実施形態におけるマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。 本発明のガイドワイヤの第5実施形態におけるマーカ形成領域の部分を示す縦断面図である。
符号の説明
1 ガイドワイヤ
2 ワイヤ本体
3 芯線
32 本体部
34 テーパ部
341 テーパ部基端
342 テーパ部先端
36 小径部
4 マーカ形成層
40 マーカ形成領域
41 塗膜
42 縁部
43 除去部
5 被覆層
6 外層
7 下地層
8 中間層

Claims (5)

  1. 金属材料により構成された芯線と、前記芯線の外周に設けられた下地層とを有するワイヤ本体と、
    前記ワイヤ本体の外周に部分的に設けられ、前記ワイヤ本体と異なる色のマーカ形成層と、
    少なくとも前記マーカ形成層の形成領域において、前記マーカ形成層および前記ワイヤ本体を直接、被覆し、前記マーカ形成層を視認可能な程度の透明性を有する被覆層とを備え、
    前記マーカ形成層の構成材料と、前記被覆層の構成材料とに、互いに相溶性を有する低摩擦性を示すフッ素系樹脂が含まれており、
    前記下地層は、熱硬化性を示すエポキシ樹脂を有し、
    前記マーカ形成層と前記下地層とに互いに異なる色の顔料を加えることで、前記マーカ形成層が視認マーカとして機能するよう構成されていることを特徴とするガイドワイヤ。
  2. 前記マーカ形成層は、第1の樹脂と、該第1の樹脂と異なる前記低摩擦性を示すフッ素系樹脂と、前記顔料とを含む材料で構成され、
    前記被覆層は、前記低摩擦性を示すフッ素系樹脂を含む材料で構成されている請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記被覆層を被覆し、前記マーカ形成層を視認可能な程度の透明性を有する外層を備え、
    前記外層の構成材料と、前記被覆層の構成材料とに、共通の樹脂が含まれている請求項1に記載のガイドワイヤ。
  4. 前記ワイヤ本体は、前記下地層を被覆する中間層を有し、
    前記マーカ形成層は、前記中間層上に部分的に設けられており、
    前記中間層は、第1の樹脂を含む材料で構成され、
    前記下地層は、前記第1の樹脂と互いに相溶性を有する前記熱硬化性を示すエポキシ樹脂を含む材料で構成されている請求項1に記載のガイドワイヤ。
  5. 前記マーカ形成層は、前記第1の樹脂と異なる前記低摩擦性を示すフッ素系樹脂と、前記顔料とを含む材料で構成され、
    前記被覆層は、前記第1の樹脂と異なり、前記低摩擦性を示すフッ素系樹脂と互いに相溶性を有する樹脂を含む材料で構成されている請求項4に記載のガイドワイヤ。
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