JP5149519B2 - 高分子錯体及び高分子錯体の製造方法 - Google Patents

高分子錯体及び高分子錯体の製造方法 Download PDF

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本発明は、三次元的に規則正しく整列した細孔を有する新規高分子錯体及びその製造方法に関する。
ゲスト化合物を取り込む空孔構造を持つ材料に、多種類の化合物を含有する混合物を通過又は接触させることによって、選択的に特定の化合物を取り出すことができる。このような細孔性材料としては、有機配位子を遷移金属で集合させた有機金属錯体やゼオライト等が知られており、選択的可逆的吸着剤、触媒担体等の多くの用途がある。
本発明者らは、細孔を有する有機金属錯体を構築する手法を確立し、さらに、その構造制御や細孔内空間を利用した技術を発展させるべく研究開発を行ってきた(例えば、非特許文献1、特許文献1〜3参照)。
例えば、2,4,6−トリス(4−ピリジル)‐1,3,5−トリアジン(以下、tptということがある)のニトロベンゼン溶液と、ZnI2のメタノール溶液との液−液拡散法によって、複数のtptとZnI2が配位結合により三次元的に結びついた2種類の三次元ネットワーク構造が、相互貫通してなる複合化三次元ネットワーク構造を有する細孔性の高分子錯体の単結晶[(ZnI23(tpt)2(PhNO25.5nの合成に成功している(非特許文献)。この高分子錯体は、三次元的に規則的に整列した細孔を有するモノポーラス体であり、様々な分野での利用、応用が期待できる。
特開2006−188560号公報 特開2005−255600号公報 特開2004−250345号公報 Angew.Chem.Int.Ed.2002,41,No18,3392−3395
本発明者らは、上記のような細孔を有する高分子錯体の研究開発を進めるにあたり、高分子錯体を形成する配位子及び金属種の新たな組み合わせ、また、高分子錯体の新規結晶構造等について検討したところ、意外にも、非特許文献1に記載の高分子錯体合成において、ZnI2の代わりにZnBr2を用いることで、新規な結晶構造を有する高分子錯体が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、上記のような細孔を有する高分子錯体開発の経緯を経て、さらに発展したものであり、三次元的に規則正しく整列した細孔を有する新規高分子錯体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の高分子錯体は、少なくとも、臭化亜鉛(II)(ZnBr 及び該臭化亜鉛の亜鉛イオンにテトラヒドラル型で配位する2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジンから構成され、
前記臭化亜鉛の亜鉛イオンを介して前記2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジン連結した閉鎖環状連鎖構造が、積層し且つ連結してなる高分子錯体骨格をただ一つ有する三次元ネットワーク構造を有し、
該三次元ネットワーク構造内に、前記2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジンの積層により前記閉鎖環状連鎖構造が積層することによって、三次元的に規則正しく整列した1種類の細孔が形成されていることを特徴とするものである。
本発明者らは、2,4,6−トリス(4−ピリジル)‐1,3,5−トリアジンのニトロベンゼン溶液と、臭化亜鉛(II)(ZnBr2)のメタノール溶液とを液−液拡散法により接触させ、結晶成長させることによって、上記特徴を有する新規高分子錯体を得ることに成功し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、2種類の三次元ネットワーク構造が入れ子状に相互貫通してなる非特許文献1に記載の高分子錯体と比較して、径の大きな細孔を有する高分子錯体を提供することが可能である。すなわち、本発明の高分子錯体は、非特許文献1の高分子錯体よりも分子サイズの大きなゲスト分子を包接したり、多くのゲスト分子を包接することが期待される。また、新規結晶構造を有することから、新たな包接挙動を発現する可能性も期待できる。
本発明によれば、前記細孔が整列する方向に対して最も垂直に近い結晶面と平行な面における当該細孔の内接円の直径が15〜70Åである、或いは、前記細孔が整列する方向に対して最も垂直に近い結晶面と平行な面における当該細孔の内接楕円の長径が25〜70Åであり、該内接楕円の短径が15〜50Åである、高分子を提供することができる。
本発明の高分子錯体は、臭化亜鉛(II)(ZnBr2とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、及びtert−ブチルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶媒とを含む溶液と、2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジンとニトロベンゼン、ベンゼン、トルエン、及びブロモホルムから選ばれる少なくとも1種の溶媒とを含む溶液とを、液−液拡散法により接触させ、0〜30℃で、1日〜1カ月間静置することによって製造することができる。
具体的には、前記臭化亜鉛(II)溶液の溶媒としてメタノールを用い、前記三座配位子溶液の溶媒としてニトロベンゼンを用いる方法が挙げられる。
本発明は、単一の細孔を有する新規高分子錯体を提供するものであり、該高分子錯体は包接機能を有する細孔性材料として、様々な用途における利用、応用が期待できる。
本発明の高分子錯体は、少なくとも中心金属としての亜鉛イオン及び三座配位子から構成され、前記亜鉛イオンに前記三座配位子が配位してなる高分子錯体骨格をただ一つ有する三次元ネットワーク構造内に、三次元的に規則正しく整列した細孔を有することを特徴とするものである。
本発明者らは、tptのニトロベンゼン溶液とZnBr2のメタノール溶液とを液−液拡散法により接触させて結晶成長させたところ、二種類の異性体(ブロック状結晶[(ZnBr23(tpt)2(PhNO25(H2O)]nと針状結晶[(ZnBr23(tpt)2(PhNO26nが1:100(重量比)で生成することを発見した(式5及び式6)。
Figure 0005149519
そして、本発明者らは、2つの異性体(高分子錯体骨格の組成式は同じだが、異なる結晶構造を有する)のうち、ブロック状結晶(以下、高分子錯体Bということがある)は、図3(3A)に示すような結晶構造を有しており、tptとZnBr2が配位結合により三次元的に結びついた2種類の三次元ネットワーク構造1aと1bとが入れ子状に相互貫通(図4参照)して形成された複合化三次元ネットワーク構造を有していることを明らかにした。
三次元ネットワーク構造1a及び1bは、それぞれ、ZnBr2のZnが、2つのBr及び2つのtptのピリジル基の不対電子対とテトラヘドラル型で配位結合を形成し、三次元的に結びついた構造を有している。三次元ネットワーク構造1a、1bは、最も短い閉鎖環状連鎖構造としてtpt10分子とZn10原子とからなる閉鎖環状連鎖構造を有しており、(10,3)−bの立体配置をとっていると考えられる。
これら2種類の三次元ネットワーク構造1aと1bは、Znを共有する等の間接的或いは直接的な結合を有しておらず、互いに独立した高分子錯体骨格であり、同一の空間を共有するように互いに入り組んだ入れ子状に相互貫通している。そして、2種類の三次元ネットワーク構造1aと1bが相互貫通して複合化したものが連続し、複合化三次元ネットワーク構造が形成されており、この複合化三次元ネットワーク構造は、(010)軸に沿った螺旋状の六方晶系とみなすことができる。このように2種類の三次元ネットワーク構造が相互貫通してなる高分子錯体Bは、これら2つの三次元ネットワーク構造を貫通し、規則的に整列した1種類の細孔を有している。
この高分子錯体Bが有する三次元ネットワーク構造は、非特許文献1において、tptのニトロベンゼン溶液と、ZnI2のメタノール溶液との液−液拡散法による結晶成長により合成し、その構造を特定した単結晶[(ZnI23(tpt)2(PhNO25.5nと同形である。
一方、2つの異性体のうち針状結晶(以下、高分子錯体Aということがある)は、図1(1A)に示すように、上記ブロック状結晶の高分子錯体Bとは異なる三次元ネットワーク構造を有する新規高分子錯体であることを発見した。
上記したようにブロック状結晶として得られた高分子錯体Bは、tptとZnBr2が配位結合により三次元的に結びつき、それぞれ独立した高分子錯体骨格からなる三次元ネットワーク構造1aと1bとが入れ子状に相互貫通してなる構造を有しているのに対して、針状結晶として得られた本発明にかかる高分子錯体Aは、tptとZnBr2が配位結合により三次元的に結びついた高分子錯体骨格をただ一つ有する三次元ネットワーク構造を有していることが明らかとなった。
本発明の高分子錯体である高分子錯体Aの三次元ネットワーク構造は、ZnBr2のZnが、2つのBr及び2つのtptのピリジル基の不対電子対とテトラヘドラル型で配位結合を形成し、三次元的に結びついた構造を有しており、且つ、最も短い閉鎖環状連鎖構造としてtpt10分子とZn10原子とからなる閉鎖環状連鎖構造を有している点においては、高分子錯体Bと同じである。
しかしながら、高分子錯体Bでは、上記三次元ネットワーク構造1a−1b間、並びに各三次元ネットワーク構造1a内、1b内において、tptがπ−π相互作用により互いに積層(π−πスタック)した構造がないのに対して、高分子錯体Aでは、10個のtptがZnを介して連結した上記閉鎖環状連鎖構造がtptのπ−π相互作用により無数に積層した構造、すなわち、tptのπ−πスタックにより上記閉鎖環状連鎖構造が無数に積層した構造を有している(図1及び図2参照)。
積層する閉鎖環状連鎖構造は、螺旋状に互いに連結されている。そして、この螺旋状に連結した閉鎖環状連鎖構造が細孔を形作るフレームワークとなり、高分子錯体A内には、螺旋軸の方向に細孔が三次元的に規則正しく整列して形成されている(図2の2A参照)。その結果、閉鎖環状連鎖構造の積層方向に延在する細孔が高分子錯体内に三次元的に規則正しく整列して形成されている。このとき、tptはこの螺旋軸に対して約30°傾斜した状態で配列して細孔壁を形成し、そのtpt同士はπ−πスタックしている。
尚、図2は高分子錯体Aの三次元ネットワーク構造内に形成された1つの細孔の拡大図であって、(2A)は細孔を細孔が延在する方向から見た図、(2B)は細孔の斜視図である。
高分子錯体Aの細孔は、高分子錯体Bの細孔(9〜13Å)と比較して大きな孔径(15〜25Å)を有している。大きな細孔径を有するということは、大きなゲスト分子或いは多くのゲスト分子を包接する包接機能を有するということであり、様々な用途での利用や応用が期待できる。上記高分子錯体B及び高分子錯体Aの組成式からも、高分子錯体Aの方が多くのニトロベンゼン(ゲスト分子)を包接していることがわかる。
以下、本発明の高分子錯体について、詳しく説明していく。
本発明の高分子錯体は、tptに代表される三座配位子とZnBr2の亜鉛に代表される亜鉛イオンとが配位結合により三次元的に結びついた高分子錯体骨格をただ一つ有する三次元ネットワーク構造を有していることを特徴とする。ここで、三次元ネットワーク構造を構成する高分子錯体骨格をただ一つ有するとは、言い換えれば、上記高分子錯体Bのように独立した高分子錯体骨格からなる三次元ネットワークが相互貫通したような高分子錯体骨格の複合体ではないことを意味する。
三座配位子としては、亜鉛イオンと配位結合しうる配位結合部位を3つ有するものであればよく、特に限定されない。三座配位子としては、その3つの配位結合部位が形成する配位結合の方向が、擬同一平面上に存在することが好ましい。このように、各配位結合部位が形成する配位結合のベクトルが同一平面上に存在することで、規則的な三次元ネットワーク構造を形成することができるからである。
規則的な三次元ネットワーク構造を形成できるという観点からは、その3つの配位結合部位が三座配位子の中心部に対して等間隔放射状に配置されている構造を有する三座配位子が好ましく、特に、その3つの配位結合部位が三座配位子の中心部に対して擬同一平面上に等間隔放射状に配置されている構造を有する三座配位子が好ましい。
ここで、擬同一平面とは、完全に同一の平面上に存在する状態の他、若干ずれた平面、例えば、基準となる平面に対して、20°以下で交差するような平面に存在する状態も含む。また、三座配位子の中心部とは、三座配位子を平面的に捉えたときの中心位置であり、該中心部に対して3つの配位結合部位が等間隔放射状に配置されているとは、該中心部から等間隔で放射状に延びる線上に3つの配位結合部位が配置している状態を指す。
具体的な三座配位子としては、例えば、下記式(1)で表される芳香族化合物が挙げられる。
Figure 0005149519
(式中、Arは芳香環を有する構造である。Xは2価の有機基であるか又はArとYの間を直接結ぶ単結合である。Yは配位原子又は配位原子を含む原子団である。一分子内に含まれる複数のX同士は互いに異なっていてもよく、且つ、複数のY同士は互いに異なっていてもよい。)
ここで、式(1)において、Arは、擬平面構造を形成するπ平面を有するものである。Arとしては特に限定されず、三座配位子の分子サイズが細孔性金属錯体内に形成される細孔のサイズにある程度影響することを考慮して適宜選択すればよい。具体的には、単環性の芳香環、特に6員環の芳香環、或いは、2〜5環性の縮合多環性の芳香環、特に6員環の芳香環が2〜5個縮合した縮合多環性の芳香環が挙げられる。
合成の容易性から、Arとしては、6員環の芳香環等の単環性芳香環が好ましい。単環性の6員環の芳香環としては、例えば、ベンゼン環、トリアジン環、ピリジン環、ピラジン環等が挙げられる。
Arは、芳香環を有する構造であればよく、一部に脂環式環状構造を含んでいてもよいし、環内ヘテロ原子を含んでいてもよい。また、−(X−Y)以外の置換基を有していてもよい。
式(1)において、ArとYとの間に介在するXについて、2価の有機基としては、高分子錯体中に形成される細孔に要求されるサイズ等によって適宜その鎖長等を選択すればよいが、比較的大きな分子サイズを有する有機化合物を取り込める細孔を形成するためには、例えば、炭素数2〜6の2価の脂肪族基、6員環の2価の単環性芳香環、6員環の芳香環が2〜4個縮合した縮合多環性芳香環が挙げられる。
ここで芳香環は、環内ヘテロ原子を含んでいてもよく、置換基を有していてもよい。また、一部に脂環式構造を含むものであってもよい。脂肪族基は、分岐構造を有していてもよいし、不飽和結合を含んでいてもよいし、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
上記2価の有機基の具体例としては、フェニレン基、チオフェニレン、フラニレン等の単環性芳香環や、ナフチル基及びアントラセン等のベンゼン環が縮合した縮合多環性芳香環、アセチレン基、エチレン基、アミド基、エステル基等の脂肪族基、並びにこれらの基が任意の数及び順序で連結した構造を有するものが挙げられる。一分子中に含まれる複数のXは、互いに同一であっても異なっていてもよいが、通常、合成の容易性の観点から、同一であることが好ましい。
Yは、亜鉛イオンに配位することができる配位結合部位を有する配位原子又は配位原子を含む原子団であり、亜鉛イオンに配位して三次元ネットワーク構造を形成できるものであれば、特に限定されない。例えば、下記式(2)で表される基が挙げられる。
Figure 0005149519
式(2b)、(2c)及び(2d)は、共鳴構造をとることにより、中心金属イオンに孤立電子対を供与できる。以下に、式(2c)の共鳴構造を代表例として示す。
Figure 0005149519
Yは、配位結合部位を有する配位原子そのものであってもよいし、配位結合部位を有する配位原子を含む原子団であってもよい。例えば、上記4−ピリジル基(2a)は、配位原子(N)を含む原子団である。Yの配位原子が有する孤立電子対により、亜鉛イオンに配位結合する際、適度な配位力が得られる点からは、上記式のうちピリジル基(2a、2f)が特に好ましい。
また、三座配位子は、当該三座配位子の全ての配位結合部位が擬同一平面内に存在する芳香族化合物であることが好ましく、特にπ共役系により芳香族化合物配位子全体として擬平面形状であることが好ましい。すなわち、上記(1)式で表される三座配位子(1)に含まれる全てのYは、擬同一平面内に存在することが好ましい。特に、Arと共に、Arに結合する3つの−(X−Y)がπ共役系により一体化して安定な擬平面構造をとり、当該擬平面構造上に全てのYが存在することが好ましい。
Arと3つの−(X−Y)がπ共役系により一体化して擬平面構造をとる三座配位子において、−(X−Y)は剛直な直線状の構造を有し、使用を意図する環境において、その軸周り回転が制限されるものであることが、高分子錯体が強固な三次元構造を形成するという観点から好ましい。
このような観点から、上記にて例示されたもののうち、Xとしては、ArとYを直接結ぶ単結合、フェニレン基等の単環性芳香環やナフチル基及びアントラセン等の縮合多環性芳香環のような芳香環、アセチレン基及びエチレン基等の脂肪族基、並びにこれらの基が任意の数及び順序で連結した構造を有するものが好ましい。−(X−Y)が芳香環、アセチレン基、エチレン基からなる構造或いはこれらが連結した構造を有する場合には、立体障害により軸回転が制限される。さらに、芳香環、アセチレン基、エチレン基からなる構造が、π電子が非局在化した共役系を形成する場合には、立体配座のエネルギー障壁によっても軸回転が制限される。従って、上記式(1)で表される三座配位子が一体化して擬平面構造をとることができ、安定した三次元ネットワーク構造を形成することができる。
また、Yは、金属錯体の設計の容易性の点から、上記剛直な直線状の構造を有する−(X−Y)の軸の延長方向に配位結合部位、特に、孤立電子対を有していることが好ましい。さらに、これら配位結合部位がそれぞれ形成する配位結合の方向が、擬同一平面上に存在することが好ましい。
以上のような、一つの芳香環含有構造Arを中心として、該芳香環のπ共役系により形成される平面の広がる方向に向かって等間隔の放射状に配位結合部位が配置された構造を有し、且つ、配位結合部位を有する3つのYがそれぞれ形成する配位結合の方向が、擬同一平面上に存在する三座配位子としては、以下の式(4)で表される2,4,6−トリス(4−ピリジル)1,3,5−トリアジン(tpt)が挙げられる。
Figure 0005149519
亜鉛イオンは、複数の三座配位子を繋ぎ合わせる留め金(中心金属)の役割を果たす。亜鉛イオンは、ハロゲン化物等の化合物の形で三次元ネットワーク構造内に存在する。具体的な亜鉛イオンを含む化合物としては、正四面体の各頂点で他の原子と配位結合することができるもの、いわゆるテトラヘドラル型の配位結合を形成できるものが挙げられ、例えば、ZnBr2、ZnI2、ZnCl2等が挙げられる。
尚、本発明において、高分子錯体には、ただ一つの高分子錯体骨格以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、三次元ネットワーク構造を構成する化合物、例えば、上記高分子錯体Aにおけるtptのπ−πスタックにおいて、積層するtptのπ平面間にπ−π相互作用により挿入し、tptやZnI2との結合を有してはいないが、高分子錯体の骨格として機能しうるような分子(特願2006−63416参照。)を含んでいてもよい。このような分子としては、例えば、トリフェニレン、ペリレン、アントラセン、ピレン、アズレン、フェナントレン等の縮合環芳香族化合物が挙げられる。
本発明の高分子錯体の三次元ネットワーク構造及び該三次元ネットワーク構造内において三次元的に規則正しく整列した細孔の構造は、本発明の高分子錯体の代表例である高分子錯体Aの構造に限定されるものではない。
本発明の高分子錯体内に形成される細孔のサイズ、形状は、分子設計、例えば、三座配位子の分子サイズ、亜鉛イオンと三座配位子の配位力などによって、調節することが可能であるが、具体的には、細孔が整列する方向に対して最も垂直に近い結晶面と平行な面における当該細孔の内接円の直径が15〜70Åであるような細孔を形成することができる。
高分子錯体の三次元構造内に形成される細孔は、局所的には多少蛇行しているが、その三次元格子状構造上、全体として見たときには一定の方向に伸びており、方向性を持っている。そこで、本発明においては、細孔の整列する方向(細孔が延在する方向)に対して最も垂直に近い結晶面と平行な面(以下、平行面ということがある。)における細孔の内接円(以下、単に細孔の内接円ということがある。)の直径を細孔サイズの指標とすることができる。ここで細孔が整列する方向とは、細孔の局所的な蛇行を無視した1つの連続する空隙全体の方向である。
このような細孔の整列する方向は、例えば、以下のようにして決定することができる。まず、サイズを測定する細孔を横切る適当な方向の結晶面X(A面、B面、C面かそれぞれの対角面など)及び当該結晶面Xと一単位胞ずれた結晶面Yを選び、それぞれの結晶面X,Yにおける細孔の断面図を描く。次に、それぞれの結晶面における細孔の断面形状の中心間を、立体図において直線(一点鎖線)で結ぶ(図5参照)。このとき得られる直線の方向が、細孔が整列(延在)する方向と一致する。そして、この得られた直線に対して最も垂直に近い角度で交差する結晶面を選び、その結晶面における細孔の内接円の直径を細孔のサイズとすることができる。
上記細孔の内接円の直径と共に、細孔形状の上記内接円からのずれを規定する尺度として、上記細孔の内接楕円の短径及び長径を考慮することがさらに好ましい。具体的には、本発明の高分子錯体においては、細孔が整列する方向に対して最も垂直に近い結晶面と平行な面における当該細孔の内接楕円の長径が25〜70Åであり、該内接楕円の短径が15〜50Åである細孔を形成することができる。
細孔のサイズの測定(算出)方法例について、具体的に説明すると、高分子錯体の主骨格を、細孔が整列する方向(細孔が延在する方向)に対して最も垂直に近い結晶面と平行な結晶面において、ファンデルワールス半径を用いて描き、該細孔の内接円の直径、及び/又は内接楕円の長径、短径を測定し、実際のスケールに換算すればよい。
本発明の高分子錯体の製造方法は特に限定されないが、典型的な方法として、液−液拡散法が挙げられる。
ここで、本発明の高分子錯体の製造方法として、臭化亜鉛(II)を含む溶液と、三座配位子を含む溶液とを液−液拡散法により接触させて高分子錯体の製造方法を例に説明する。
臭化亜鉛を含む溶液の溶媒としては、臭化亜鉛(亜鉛化合物)を溶解することが可能であれば特に限定されないが、金属と直接強い配位結合を形成しないメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert-ブチルアルコール等のアルコール類が好ましい。上記溶媒は、1種のみでも、2種以上の混合物でもよい。
一方、三座配位子を含む溶液の溶媒としては、三座配位子を溶解することができれば特に限定さない。高分子錯体内に形成される細孔は、三座配位子を溶解する溶媒によるテンプレート効果により形成されると考えられる。すなわち、三座配位子と強い相互作用を有する溶媒は、高分子錯体形成時に、その相互作用により高分子錯体内へと入り込み、高分子錯体内に空間を形成すると考えられる。そして、高分子錯体形成後、ゲスト交換によりテンプレート溶媒を取り除いたとしても、その細孔は保持される。従って、高分子錯体の三次元構造を形成する金属種及び配位子のみならず、配位子を溶解する溶媒の選択によって、細孔の形状、大きさ等を精密に制御することが可能である。
つまり、用いる溶媒によって、形成される細孔のサイズや形状等が変化すると考えられることから、三座配位子との相互作用、分子サイズ、極性等を考慮して三座配位子を溶解する溶媒を選択することが好ましい。
三座配位子を溶解する溶媒としては、例えば、芳香族化合物が挙げられる。上記(1)で表される三座配位子や、tpt等は、芳香環を有しているため、芳香族化合物を用いることで、三座配位子−溶媒間の相互作用を強めることができ、確実に規則的な細孔を形成することが可能となる。具体的には、ニトロベンゼン、ベンゼン、トルエン、ブロモホルム等が挙げられる。溶媒は1種のみでも、2種以上の混合物でもよい。
尚、三座配位子を含む溶液には、三座配位子を溶解する溶媒の他にも、混合初期に金属種や三座配位子が単体で析出することを防ぐ濃度調整を目的として、金属種を溶解する溶媒を含有させてもよい。このとき、金属種を溶解する溶媒の含有量は、三座配位子を溶解する溶媒に対して20vol%以下とすることが好ましい。
上記三座配位子を含む溶液と臭化亜鉛を含む溶液とを液−液拡散により接触させる具体的な方法は特に限定されず、亜鉛イオン(亜鉛化合物)を含む溶液と三座配位子を含む溶液とを積層して液液界面で直接接触させる方法の他、急激な拡散を抑制させることを目的として二液の間に別の緩衝溶液やゲル、半透膜等を介在させる方法も挙げられる。
また、液−液拡散法における条件は特に限定されず、合成しようとする高分子錯体の量や結晶のサイズ、反応容器の形状等に応じて適宜設定すればよい。例えば、反応温度としては0〜30℃程度の広い温度域で行うこともできる。また、反応時間も特に限定されないが、1日〜1ヶ月程度、通常は1週間程度となる。
得られた結晶は、一般的な方法、例えば、濾過、溶媒除去等によって分離することができる。分離した結晶が複数の異性体を含む場合、少量であれば顕微鏡を用いて形状を判別して直接分離することができる。異性体の比重や粒径に大きな差がある場合には、遠心分離やふるい等により多量の分離も可能である。
尚、液−液拡散法による結晶成長にて得られた高分子錯体A(針状結晶)と高分子錯体B(ブロック状結晶)について、高分子錯体Aは熱力学的支配の生成物、高分子錯体Bは速度論的支配の生成物であるといえる。
上記したように、高分子錯体Aは多数のtptがπ−πスタックした構造を有しているのに対して、高分子錯体Bにはtptのπ−πスタッキング構造がないからである。π−πスタックのように弱い相互作用による積層構造が構築されるには時間を要する。
また、本発明者らは、上記高分子錯体A及び高分子錯体Bの合成時に用いたtptのニトロベンゼン溶液とZnBr2のメタノール溶液とを、室温で一気に混合し、単一相となるように秒スケールで攪拌すると、微結晶粉末として高分子錯体Bと同形の高分子錯体B’を単一成分で得られるという知見を得ている。
このように、液液界面で徐々に2液を接触させる液−液拡散法では、高分子錯体Aと高分子錯体Bとが100:1の比率で生成し、一方、秒スケールのような短時間の攪拌により2液を接触させる上記方法による合成では、高分子錯体B’が単一成分で生成することからも、高分子錯体Aが熱力学的支配の生成物、高分子錯体Bが速度論的支配の生成物ということができる。
尚、上記したように、tptのニトロベンゼン溶液とZnBr2のメタノール溶液とを用いた、tptとZnBr2との配位結合による高分子錯体の合成は、2液(tptのニトロベンゼン溶液とZnBr2のメタノール溶液)の接触方法によって、本発明の高分子錯体である高分子錯体Aと、該高分子錯体Aの異性体である上記高分子錯体B’とを作り分けることが可能である。
[高分子錯体の合成]
tpt50.2mgを、ニトロベンゼン/メタノール(32ml/4ml)の混合液に溶解させた溶液を調製した。一方、ZnBr254.0mgをメタノール8mlに溶解させた溶液を調製した。tptのニトロベンゼン溶液を試験管に注ぎ、次にZnBr2のメタノール溶液を上層として静かに注ぎ、約23〜25℃(室温)で約7日間静置し、結晶を成長させた。
得られた結晶は、二種類の異性体(針状結晶とブロック状結晶)を含んでおり、その重量比は、針状結晶:ブロック状結晶=100:1だった。尚、収率は75.3%だった。
得られた針状結晶及びブロック状結晶を、元素分析及び熱分解/質量分析(TG/MS)により同定したところ、各結晶の組成は、針状結晶[(ZnBr23(tpt)2(PhNO26n(高分子錯体A:上記式6参照)、ブロック状結晶[(ZnBr23(tpt)2(PhNO25(H2O)]n(高分子錯体B:上記式5参照)であった。
(元素分析結果)
<高分子錯体A:針状結晶>
[(ZnBr23(tpt)2(PhNO26n
理論値 C:42.41%、H:2.67%、N:12.37%
実測値 C:42.27%、H:2.75%、N:12.25%
<高分子錯体B:ブロック状結晶>
[(ZnBr23(tpt)2(PhNO25(H2O)]n
理論値 C:40.99%、H:2.66%、N:12.31%
実測値 C:40.96%、H:2.83%、N:12.08%
さらに、得られた結晶について、X線結晶構造解析を行った。結果を図1及び図3に示す(図1;高分子錯体A、図3:高分子錯体B)。
尚、図1の(1A)及び(1B)は、針状結晶(高分子錯体A)の結晶構造を示す図であって、(1A)はゲスト分子であるニトロベンゼンを省略した図であり、(1B)は細孔内に包接されたニトロベンゼンを描いた図である。また、(1C)は針状結晶の拡大写真である。
図3の(3A)及び(3B)は、ブロック状結晶(高分子錯体B)の結晶構造を示す図であって、(3A)はゲスト分子であるニトロベンゼンを省略した図であり、(3B)は細孔内に包接されたニトロベンゼンを描いた図である。また、(3C)はブロック状結晶の拡大写真である。
また、ゲスト分子であるニトロベンゼン及び水は、高分子錯体合成時の溶媒に由来するものである。
図1及び図3からわかるように、高分子錯体Aと高分子錯体Bとは異なる三次元ネットワーク構造を有している。尚、各高分子錯体の三次元ネットワーク構造については、既に記述したためここでは省略する。
また、図6及び図7に、高分子錯体A(図6)と高分子錯体B(図7)の単結晶からシミュレーションした回折パターンを示す。これら回折パターンからも高分子錯体Aと高分子錯体Bは異なる三次元ネットワーク構造を有していることがわかる。
(参考実験)
tpt50.2mgを、ニトロベンゼン/メタノール(32ml/4ml)の混合液に溶解させ、配位子溶液を調製した。室温において、得られた配位子溶液に、ZnBr254.0mgをメタノール8mlに溶解させた金属溶液を混合し、30秒攪拌することにより、白色粉末77.3mgを得た(収率47.8%)。
Figure 0005149519
得られた白色粉末試料を元素分析及びTG/MSにより同定したところ、[(ZnBr23(tpt)2(PhNO25(H2O)]n(高分子錯体B’)だった。さらに、得られた白色粉末試料(高分子錯体B’)について、Spring−8を用いた放射光粉末X線結晶構造解析を行ったところ、単斜晶系の空間群C2/cで格子体積が15638Å3の単一な細孔を有する入れ子状のネットワーク構造であることが明らかとなった(図8A参照)。また、その回折パターン(図8B)と、上記高分子錯体Bのシミュレーションによる回折パターンとを比較することでも、高分子錯体B’と高分子錯体Bは、同一の三次元ネットワーク構造を有することが明らかである。
本発明にかかる高分子錯体Aの結晶構造を示す図及び結晶の拡大写真である。 本発明にかかる高分子錯体Aに形成される細孔の構造を説明する図である。 高分子錯体Bの結晶構造を示す図及び結晶の拡大写真である。 高分子錯体Bにおける三次元ネットワーク構造1aと1bの相互貫通構造を説明する図である。 細孔が整列する方向(延在する方向)を決定する方法を説明する図である。 高分子錯体Aのシミュレーション回折パターンを示す図である。 高分子錯体Bのシミュレーション回折パターンを示す図である。 高分子錯体B’の結晶構造及び実測回折パターンを示す図である。

Claims (6)

  1. 少なくとも、臭化亜鉛(II)(ZnBr 及び該臭化亜鉛の亜鉛イオンにテトラヒドラル型で配位する2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジンから構成され、
    前記臭化亜鉛の亜鉛イオンを介して前記2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジン連結した閉鎖環状連鎖構造が、積層し且つ連結してなる高分子錯体骨格をただ一つ有する三次元ネットワーク構造を有し、
    該三次元ネットワーク構造内に、前記2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジンの積層により前記閉鎖環状連鎖構造が積層することによって、三次元的に規則正しく整列した1種類の細孔が形成されていることを特徴とする高分子錯体。
  2. 前記細孔が整列する方向に対して最も垂直に近い結晶面と平行な面における当該細孔の内接円の直径が15〜70Åである、請求項1記載の高分子錯体。
  3. 前記細孔が整列する方向に対して最も垂直に近い結晶面と平行な面における当該細孔の内接楕円の長径が25〜70Åであり、該内接楕円の短径が15〜50Åである、請求項1又は2に記載の高分子錯体。
  4. 臭化亜鉛(II)(ZnBr2とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、及びtert−ブチルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶媒とを含む溶液と、2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジンとニトロベンゼン、ベンゼン、トルエン、及びブロモホルムから選ばれる少なくとも1種の溶媒とを含む溶液とを、液−液拡散法により接触させ、0〜30℃で、1日〜1カ月間静置することによって前記請求項1に記載の高分子錯体の結晶を成長させることを特徴とする、高分子錯体の製造方法。
  5. 前記臭化亜鉛(II)溶液の溶媒としてメタノールを用い、前記三座配位子溶液の溶媒としてニトロベンゼンを用いる、請求項4に記載の高分子錯体の製造方法。
  6. 臭化亜鉛(II)(ZnBr2とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、及びtert−ブチルアルコールから選ばれる少なくとも1種の溶媒とを含む溶液と、2,4,6−トリス−(4−ピリジル)−1,3,5−トリアジンとニトロベンゼン、ベンゼン、トルエン、及びブロモホルムから選ばれる少なくとも1種の溶媒とを含む溶液とを、液−液拡散法により接触させ、0〜30℃で、1日〜1カ月間静置することにより、結晶成長させることによって得られる、高分子錯体。
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