JP5148433B2 - 遠心圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、ターボチャージャ等に用いられる遠心圧縮機に関する。
従来、たとえば自動車用の内燃機関のターボチャージャ等に用いられる遠心圧縮機が知られている。
遠心圧縮機は、回転するハブおよびその外周面に取り付けられた多数の遠心羽根で構成されている羽根車と、それを収納するとともに流体の流路を形成するケーシングとで主として構成されている。
流体の流路としては、羽根車の外周側に略ドーナツ状をし、羽根車から吐出される気流を減速させることで、静圧を回復させるディフューザ部、その外周側に、断面積が周方向に向かい渦巻状に拡大するように形成され、気流を減速・昇圧するボリュート部および出口管が設けられている。
羽根車5が回転すると、遠心羽根が開口部から導入したガスや空気等の流体を圧縮する。こうして形成された流体の流れ(気流)は、羽根車の外周端からディフューザ部およびボリュート部を通って出口管から外部へ送出される。
このような遠心圧縮機では、特有の周期で圧縮空気を吐出することによって圧力および流量が変動し、一種の自励振動を起こすサージングという現象が発生する。このサージングが発生する圧力および流量が小流量側の作動限界を決定するものである。このサージングが発生する圧力および流量は、回転数によって異なる。この回転数毎のサージング発生点を結んだものをサージ線という。
一方で、流量が増加すると羽根車またはディフューザ部でチョーキングと呼ばれる流体の閉塞が発生し、大流量側の流量範囲が制限される。
遠心圧縮機では、ディフューザ部にディフューザベーンを設けることにより、サージ線を高圧力比かつ小流量側に移動させることができることがよく知られている。
ところで、自動車用ターボチャージャ等に用いられる遠心圧縮機は、様々な条件で運転され、広い作動範囲が要求されるので、作動範囲を拡大する工夫が種々提案されている。
たとえば、特許文献1に示されるものは、ケーシングの羽根車入口部にケーシングトリートメントを設け、上流側と下流側との間で循環流を発生させ羽根車に導入される流体の流量を多くするものである。
また、遠心圧縮機のディフューザ部に入口可変案内翼や可変ディフューザ等の可変機構を適用して、作動範囲を拡大する技術が知られている。
たとえば、特許文献2に示されるものは、ディフューザ部の一方の壁に周方向に凹凸を設け、流体の圧力分布を一様にするものである。
また、特許文献3に示されるものは、ディフューザ翼を面内で回動可能とした可変ディフューザ翼とし、流体の流速等に応じて可変ディフューザ翼の角度を変化させることにより、作動範囲を拡大するものである。
さらに、特許文献4および特許文献5に示されるものは、ディフューザ翼を流路内に出没可能とした可変ディフューザ翼とし、流体の流速等に応じて可変ディフューザ翼を出没させて、ディフューザ翼のある状態と無い状態とを使い分けることにより、作動範囲を拡大するものである。
また、たとえば、特許文献6に示されるように、ディフューザ部の流路が仕切板によって2分割され、ディフューザ部に流入する流れを、主流部と歪んだ流れ部とに分割しているものが提案されている。これは、2分割することによって歪んだ流れ部を減速させることなく流すようにして、流れの剥離や逆流を抑制し、ディフューザ性能を向上させるものである。
さらに、たとえば、特許文献7に示されるように、ボリュート部(スクロール部)を相互に連通する2つの流路に分割し、一方の流路を開閉調節可能としたものが提案されている。これは吸入空気量に応じてスクロール容量を可変にするようにして圧縮機効率を向上させるものである。
特許第3038398号公報 特開平10−176699号公報 特開平11−173300号公報 特開2001−329995号公報 特開2001−329996号公報 特開昭60−184998号公報 特開昭61−76798号公報
ところで、特許文献1に示されているものでは、ケーシングトリートメントにより遠心圧縮機の作動範囲は多少拡大するものの、大幅な改善は望めないという課題があった。
また、特許文献2、3、4、および5に示されているものでは、可変ディフューザ翼が複雑な駆動機構を必要とするため、経済性が低いという課題があった。
さらに、可変ディフューザ翼とディフューザ部の壁部との間に摺動部を有するため、安定運転に対する信頼性が低く、また、摺動部の隙間からガス漏れが発生して性能低下を引き起こす等の課題があった。
また、特許文献6に示されているものは、大流量時のディフューザ部における効率向上を目指したものであり、少流量におけるサージング限界を拡げ、遠心圧縮機の作動範囲を広げる点については何ら考慮されていない。また、流路断面積に対する対策は何ら示されておらず、仕切板による摩擦増加に伴う性能低下という課題があった。
さらに、特許文献7に示されるものでは、ディフューザ部における対応がなされていないので、流量に応じた効率適な処理が行えない。また、ボリュート部でも並列的な流路とされていないので、中間の接続流路での抵抗等が大きくなる。これらにより、遠心圧縮機の作動範囲を効率的に拡大することは望めない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、作動範囲を広くするとともに、経済性が高く、安定運転に対する信頼性が高い遠心圧縮機を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明にかかる遠心圧縮機は、ハブおよびその外周面に取り付けられた複数の遠心羽根を有する羽根車と、該羽根車を収容するとともに該羽根車の下流に接続されたディフューザ部およびディフューザ部の下流に接続されたボリュート部を形成するケーシングと、少なくとも前記ディフューザ部および前記ボリュート部の内部に設けられ、前記ディフューザ部および前記ボリュート部の流路を流体の流通方向に分割し、ハブ側流路およびシュラウド側流路を形成する隔壁と、該シュラウド側流路に設けられ、前記流体の流量を調整する流量調整部と、を備え、前記シュラウド側流路を形成する前記ディフューザ部のケーシングは、前記隔壁の厚さに応じて回転軸線方向に流路幅を拡幅するように変位されていることを特徴とする。
本発明によると、少なくともディフューザ部およびボリュート部の内部に設けられた隔壁によって、ディフューザ部およびボリュート部の流路が流体の流通方向に並設されたハブ側流路およびシュラウド側流路に分割されている。シュラウド側流路には、流量調整部が設けられているので、羽根車により圧縮された流体の流量が小さいときには、たとえば、流量調整部を作動し、シュラウド側流路を閉じ、ハブ側流路に全流量を流す。
これにより、小流量時であってもハブ側流路には多くの流量が流れるので、小流量側の作動限界となるサージングの発生を可及的に抑制することができる。言い換えると、サージ線を流量が小さい方に移動させることができる。
なお、ハブ側流路にディフューザベーンを設置するようにしてもよい。このようにすると、サージ線を流量がより小さい方に移動させることができる。
また、流量調整部は、シュラウド側流路を完全に閉じないようにしても略同様な効果を奏する。これは、たとえば、少流量時と大流量時の中間流量のときに有効である。
一方、羽根車により圧縮された流体の流量が大きいときには、流量調整部を開放し、シュラウド側流路およびハブ側流路の両方に流体を流すようにする。これにより、見かけ上大きな出口流路が形成されるので、大流量側の作動限界となるチョーキングの発生を可及的に抑制することができる。
このとき、遠心圧縮機では、羽根車によって圧縮された流体は、羽根車出口においてハブ側に大きな流速分布を有するようになる。このため、隔壁を設けただけでは、流体はハブ側流路に多く流れるので、ハブ側流路での摩擦損失が増大したり、チョーキングが発生したりする恐れがある。これにより、流量調整部を開放したときの性能は、隔壁および流量調整部を有しないものの性能に比べて低下する恐れがある。
本発明では、シュラウド側流路を形成するディフューザ部のケーシングは、隔壁の厚さに応じて回転軸線方向に流路幅を拡幅するように変位されているので、羽根車出口(シュラウド側流路の入口部分)における流路は、ハブ側が略直進するのに対してシュラウド側は外側に向けて拡幅するように傾斜されている。
流体は、この傾斜にも沿うように移動するので、流体はこれに引っ張られてシュラウド側流路の方向に曲げられる。このように、シュラウド側流路へも十分な量の流体が流れ込むので、ハブ側流路およびシュラウド側流路を流れる流体をそれぞれ流路幅と流量割合とが対応する流れとすることができる。
これにより、流体がハブ側流路に偏在して流れることを抑制できるので、遠心圧縮機の性能が、隔壁および流量調整部を有しないものの性能に比べて低下するのを抑制することができる。
このように、サージングおよびチョーキングの発生を可及的に抑制することができるので、遠心圧縮機は広い作動範囲を確保することができる。
また、複雑な駆動機構を必要とする可変ディフューザと比較して安価に広い作動範囲を達成することができる。
さらに、駆動部を構成する部品点数を減少させることができるので、信頼性の高い運転が可能となる。また、従来の可変ディフューザのように、摺動部の隙間からのガス漏れによる性能低下が生じない。
なお、通常、ディフューザの流路幅は羽根車出口の翼高さに対してある範囲内(たとえば、羽根車出口の翼高さの0.6倍〜1.0倍)になるように設定される。隔壁の厚みにより、設定したディフューザ流路幅が確保できない場合は、必要な量だけケーシングが変位され、その変位量は、たとえば、隔壁の厚さと同量とされる。
本発明にかかる遠心圧縮機では、前記隔壁の上流側の端面は、ハブ側からシュラウド側に向かって前記隔壁の先端がハブ側にあるように傾斜していることを特徴とする。
このように、隔壁の上流(先端)側の端面は、ハブ側からシュラウド側に向かって傾斜している。すなわち、隔壁の上流側の端面は、ハブ側からシュラウド側に向かって隔壁の先端がハブ側にあるように傾斜しているので、流体は隔壁の端面によってシュラウド側に案内される。また、隔壁の端面は、ハブ側が鋭角形状をしていることになるので、流体の隔壁端面での剥離を防止して、スムーズな流れを確保することができる。
本発明にかかる遠心圧縮機では、前記隔壁における前記羽根車側端部の近傍位置には、前記ハブ側流路および前記シュラウド側流路を連通させる流体通路が設けられていることを特徴とする。
このように、隔壁にはハブ側流路およびシュラウド側流路を連通させる流体流路が設けられているので、ハブ側流路およびシュラウド側流路の連通部分における流体圧によってそれが高い方から低い方へ流体が流体通路を通って流れることになる。
小流量時で、流量調整部を閉じている場合であってもシュラウド側流路には流体が流れ込むので、流体圧が発生する。
流量調整部が閉じられているとき、この連通部分の流体圧が、ハブ側流路の方が大きい場合、ハブ側流路の流体は、流体通路を通ってシュラウド側流路に流れ、流体圧の低い上流側に流れ、隔壁の先端部からハブ側流路に還流する。
これにより、ハブ側流路を流れる流体の流量が見かけ上多くなるので、小流量側の作動限界となるサージングの発生を可及的により一層抑制することができる。
また、この連通部分の流体圧が、シュラウド側流路の方が大きい場合、シュラウド側流路の流体は、流体通路を通ってハブ側流路に流れる。
これにより、ハブ側流路を流れる流体の流量が増加するので、小流量側の作動限界となるサージングの発生を可及的により一層抑制することができる。
なお、ハブ側流路からシュラウド側流路を通りハブ側流路に還流する場合の悪影響を抑制する意味で、この流体通路は、羽根車の径の1.5倍の位置よりも先端側に設けられるのが好適である。
また、流体通路としては、穴、スリット等適宜なものが用いられる。
さらに、流体通路に替えて、ハブ側流路に面する隔壁および/またはケーシングにケーシングトリートメントを設け、ハブ側流路の流量を見かけ上増加させるようにしてもよい。
また、このケーシングトリートメントと流体通路とを併せ設けるようにしてもよい。
本発明にかかる遠心圧縮機によれば、ディフューザ部およびボリュート部の流路をハブ側流路およびシュラウド側流路に分け、羽根車から吐出される流体の流量に応じて各流路を使い分けることができるので、安価で広い作動範囲を達成することができる。
また、従来の可変ディフューザに比べて可動部分を少なくできるので、信頼性の高い遠心圧縮機を提供することができる。
さらに、シュラウド側流路を形成するディフューザ部のケーシングは、隔壁の厚さに応じて回転軸線方向に流路幅を拡幅するように変位されているので、流量調整部が開放された場合における遠心圧縮機の性能が、隔壁および流量調整部を有しないものの性能に比べて低下するのを抑制することができる。
本発明の一実施形態にかかる遠心圧縮機1について、図1〜図5に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる遠心圧縮機1の要部を示した正面図である。図2は、遠心圧縮機1の縦断面図である。図3は、図2のX部を拡大して示す縦断面図である。
遠心圧縮機1は、図示しないモータまたはタービンなどの駆動装置に接続されて回転軸線3回りに回転する羽根車5と、羽根車5を収容するとともに流体の流路を形成するケーシング7とを具備している。
羽根車5には、回転するハブ9と、ハブ9の外周面に取り付けられた複数のブレード(遠心羽根)11が備えられている。
ケーシング7は、羽根車5の外周(下流)側に略ドーナツ状をし、羽根車5から吐出される気流を減速させることで、静圧を回復させるための通路であるディフューザ部13と、ディフューザ部13の外周(下流)側に、断面積が周方向に向かい渦巻状に拡大するボリュート部15と、ボリュート部15の最大断面積部分に接続されている出口管17とを形成している。
ディフューザ部13、ボリュート部15、および出口管17の内部には、各流路を流体の流通方向に二分割する隔壁19が設けられ、ハブ側流路21およびシュラウド側流路23を形成している。
隔壁19は、薄板で形成されており、このような隔壁19を採用することにより、安価かつ容易にディフューザ部13およびボリュート部15の流路を分割することが可能である。
ハブ側流路21には、羽根車5から吐出される流体のうちのハブ9側(図2において右側)の流体が導かれるようになっている。シュラウド側流路23には、羽根車5から吐出される流体のうちのシュラウド側(図2において左側)の流体が導かれるようになっている。
ディフューザ部13のハブ側流路21を構成するハブ側ケーシング壁25は、羽根車出口部27のハブ側端の略延長部分をなすように形成されている。
一方、ディフューザ部13のシュラウド側流路23を構成するシュラウド側ケーシング壁29は、羽根車出口部27のシュラウド側端から回転軸線方向31に流路幅を拡幅する、すなわち、ハブ側ケーシング壁25から離れるように変位されている。
シュラウド側ケーシング壁29の羽根車5側には、傾斜部33が設けられている。
本実施形態では、ディフューザ部13の流路幅b3(ハブ側ケーシング壁25とシュラウド側ケーシング壁29との間隔)は隔壁19の厚みtnの分だけ拡幅されている。
したがって、ハブ側流路21の流路幅bhと、シュラウド側流路23の流路幅bsとを加えると、隔壁19がない状態のディフューザ部13の流路幅となる。
したがって、羽根車出口27部分における流路は、ハブ側が略直進するのに対してシュラウド側は外側に向けて拡幅するように傾斜されている。
ディフューザ部13におけるハブ側流路21には、ガイドベーンとしてのディフューザベーン35が設けられている。ディフューザベーン35は、円周方向に所定間隔を有した状態で複数設けられており、シュラウド側ケーシング壁29に対して固定されている。すなわち、流体に対するディフューザベーン35の角度は固定となっている。
ディフューザ部13におけるシュラウド側流路23の流路断面積は、ハブ側流路21の流路断面積(スロート面積)よりも大きく設定されている。これは、大流量時の作動範囲を大きくするためである。
出口管17におけるシュラウド側流路23には、各流路の流量を調整する流量調整弁(流量調整部)37が設けられている。本実施形態では、流量調整弁37としてバタフライ弁が採用されている。
流量調整手段として流量調整弁37を採用することによって、安定的に、かつ精度良く各流路の流量を調整することが可能となる。
なお、流量調整弁37は、死容積を減らすために可能な限りボリュート部15に近い位置に設置することが望ましい。
隔壁19の上流(先端)側の端面39は、図3に示されるように、ハブ側からシュラウド側に向かって傾斜した形状、すなわち、先端41がハブ9側にあるようにされている。
これは、大流量時にハブ側流路21およびシュラウド側流路23に均等に導くためである。
隔壁19の先端41の位置(隔壁19の内径)は、羽根車5の外径の1.02から1.2倍とされている。
隔壁19の内径が羽根車5の外径の1.02倍を下回ると、隔壁19と羽根車5出口の流れが干渉し性能が低下する。また、隔壁19の内径が羽根車の外径の1.2倍を上回ると、ディフューザ部13による圧力回復が小さくなる。
上記のように構成された遠心圧縮機1の動作について以下に説明する。
遠心圧縮機1は、図示しないモータあるいはタービン等の駆動装置によって、羽根車5を回転軸線3回りに回転駆動させる。
羽根車5が回転することによって、図示しない給気口から取り込まれた流体がケーシング7内に導入される。
ケーシング7内に導入された流体は、ブレード11の回転によって遠心力が与られて圧縮される。こうして形成された流体の流れは、羽根車5の外周端からディフューザ部13、ボリュート部15、出口管17の順番にて流通し、図示しない吐出口より圧縮流体として吐出される。
上記動作時において、流量調整弁27を動作させることによって、各流路の流量を調整する。
図4は、本実施形態にかかる遠心圧縮機1の流量と圧力比との関係を、回転数をパラメータとして示すグラフである。
羽根車5により圧縮された流体の流量が小さいときには、流量調整弁37を全閉し、流体がハブ側流路21に流れるようにする。
このようにすると、シュラウド側流路23およびハブ側流路21に同時に流れる場合のハブ側流路21を流れる流量に比べてハブ側流路21を流れる流体の流量が増加する。言い換えると、小さな出口通路が形成されるので、流体が集中し、ハブ側流路21を流れる流体の流量が増加する。
これにより、小流量側の作動限界となるサージングの発生を可及的に抑制することができる。言い換えると、サージ線S2を流量調整弁27が全開されている場合のサージ線S1よりも流量が小さい方に移動させることができる。同時に、圧力比も大きくなる。
このとき、ハブ側流路21を流れる流体は、ディフューザベーン35によって案内されるので、小流量時のサージ線を一層高圧力比かつ小流量側に移動させることができる。
なお、ディフューザベーン35は必要に応じて用いればよいので、場合によってこれを用いないようにしてもよい。
一方、羽根車5により圧縮された流体の流量が大きいときには、流量調整弁37を全開とし、シュラウド側流路23およびハブ側流路21に流体を流す。
これにより、見かけ上大きな出口流路が形成されるので、図4の流量調整弁37全開として示されるように、大流量側の作動限界となるチョーキングの発生を可及的に抑制することができる。
遠心圧縮機1では、羽根車5によって圧縮された流体は、羽根車出口27においてハブ側に大きな流速分布VDを有するようになる。
このため、隔壁19を設けただけでは、流体はハブ側流路21に多く流れるので、ハブ側流路21での摩擦損失が増大したり、チョーキングが発生したりする恐れがある。
これにより、図4に示されるように、流量調整弁37を開放したときの性能PD3は、隔壁19および流量調整弁37を有しないものの性能PD1に比べて低下する。
本実施形態では、シュラウド側流路23を形成するディフューザ部13のシュラウド側ケーシング壁29は、傾斜部33が外側に向けて拡幅するように傾斜されているので、流体は、この傾斜にも沿うように移動する。流体はこれに引っ張られてシュラウド側流路23の方向に曲げられる。
このように、シュラウド側流路23へも十分な量の流体が流れ込むので、ハブ側流路21およびシュラウド側流路23を流れる流体をそれぞれ流路幅と流量割合とが対応する流れとすることができる。
これにより、流体がハブ側流路21に偏在して流れることを抑制できるので、遠心圧縮機1の性能PD2が、隔壁および流量調整部を有しないものの性能PD1に比べて低下するのを抑制することができる。
このとき、隔壁19の上流(先端)側の端面39は、ハブ側からシュラウド側に向かって傾斜している、すなわち、先端41がハブ側にあるように傾斜しているので、流体は隔壁19の端面39によってシュラウド側流路23に案内される。また、隔壁19の端面39は、ハブ側が鋭角形状をしているので、流体の端面39での剥離を防止して、スムーズな流れを確保することができる。
なお、この際、流量調整弁27の開度は全開または全閉だけでなく、中間開度とすることもできる。流量調整弁27が中間開度とされると、その開度に応じてシュラウド側流路23およびハブ側流路21を流れる流体の割合が変化することになる。
このように、小流量時にはハブ側流路21のみを用い、大流量時にはハブ側流路21およびシュラウド側流路23を用いることにより、サージングおよびチョーキングの発生を可及的に抑制することで、広い作動範囲を確保することができる。
以上のように、本実施形態にかかる遠心圧縮機1によれば、複雑な駆動機構を必要とする可変ディフューザと比較して安価で、サージングおよびチョーキングの発生を可及的に抑制しつつ広い作動範囲を達成することが可能である。
さらに、駆動部の部品点数を減少させることができるので、信頼性の高い運転が可能となる。また、可変ディフューザのように、摺動部の隙間からのガス漏れによる性能低下が生じることもない。
なお、小流量時、すなわち、流量調整弁37を閉じている時のサージングの発生をさらに抑制するために、図5に示されるように、隔壁19にハブ側流路21およびシュラウド側流路23を連通させるように多数の貫通孔(流体流路)33を設けるようにしてもよい。
多数の貫通孔43は、周方向に間隔を空けて設けられ、それぞれシュラウド側流路23からハブ側流路21に向かい半径方向外側へ傾斜している。
貫通孔43の設置位置は、羽根車の外径の1.5倍の位置よりも先端31側とされている。貫通孔43の代わりに、円周に沿ったスリットを設けてもよい。
貫通孔43では、ハブ側流路21およびシュラウド側流路23の連通部分における流体圧によってそれが高い方から低い方へ流体が流れることになる。
小流量の場合には、シュラウド側流路23の流体の静圧は大きくないので、貫通孔43の連通部分におけるシュラウド側流路23の流体圧はハブ側流路21の流体圧よりも小さくなる。
このため、流体は、図5で矢印Aにて示されるとおり貫通孔43を通ってハブ側流路21からシュラウド側流路23に流れる。この流体は、流体圧のより低い上流側に流れ、さらに、隔壁19の端面39に沿って流れ、先端41からハブ側流路21に還流する。
これにより、ハブ側流路21を流れる流体の流量が見かけ上多くなる。
貫通孔43は、ハブ側流路21側が半径方向外側に位置するように傾斜しているので、この還流する際の流体流れが滑らかに行われる。
ところで、貫通孔43が、隔壁19の先端41から大きく離れる位置に設けられると、シュラウド側流路23に戻された流体が上流側に流れる距離が大きくなるので、流れが乱れる等によって上流側に滑らかに流れ難くなる。これにより、ハブ側流路21への還流が滑らかに行われなくなる。また、この乱れが先端41部分に影響し、ハブ側流路21に流入する流体の流れを乱すことになる。
貫通孔43が羽根車5の外径の1.5倍の位置よりも半径方向外側に位置すると、この現象が著しくなるので、貫通孔43は、羽根車5の径の1.5倍の位置よりも半径方向内側、すなわち、先端側に位置するのが望ましい。
比較的大流量の場合には、シュラウド側流路23の流体の静圧も大きくなるので、貫通孔43の連通部分におけるシュラウド側流路23の流体圧はハブ側流路21の流体圧よりも大きくなる。
このため、流体は、図5で矢印Bにて示されるとおり貫通孔43を通ってシュラウド側流路23からハブ側流路21に流れ込み合流するので、ハブ側流路21を流れる流体の流量が増加する。
貫通孔43は、ハブ側流路21側が半径方向外側に位置するように傾斜しているので、貫通孔43を流れる流体の流れ方向は、ハブ側流路21を流れる流体の流れ方向と略一致する。これにより、貫通孔43を流れる流体は、ハブ側流路21を流れる流体に滑らかに合流することができる。
このように、貫通孔43によってハブ側流路21を流れる流体の流量が、一層増加するので、小流量側の作動限界となるサージングの発生を可及的により一層抑制することができる。
貫通孔43に替えて、ハブ側流路21に面する隔壁19および/またはハブ側ケーシング壁25にケーシングトリートメントを設け、ハブ側流路21の流量を見かけ上増加させるようにしても同様な効果を奏する。
また、このケーシングトリートメントと貫通孔43とを併せ設けるようにしてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明の一実施形態にかかる遠心圧縮機の要部を示した正面図である。 本発明の一実施形態にかかる遠心圧縮機の概略構成を示す縦断面図である。 図2のX部を拡大して示す縦断面図である。 本発明の一実施形態にかかる遠心圧縮機の圧力比と流量の関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態にかかる遠心圧縮機の隔壁の別の実施態様を示す縦断面図である。
符号の説明
1 遠心圧縮機
5 羽根車
7 ケーシング
9 ハブ
11 ブレード
13 ディフューザ部
15 ボリュート部
19 隔壁
21 ハブ側流路
23 シュラウド側流路
25 シュラウド側ケーシング壁
31 回転軸線方向
33 傾斜部
37 流量調整弁
39 端面
41 先端
43 貫通孔

Claims (3)

  1. ハブおよびその外周面に取り付けられた複数の遠心羽根を有する羽根車と、
    該羽根車を収容するとともに該羽根車の下流に接続されたディフューザ部およびディフューザ部の下流に接続されたボリュート部を形成するケーシングと、
    少なくとも前記ディフューザ部および前記ボリュート部の内部に設けられ、前記ディフューザ部および前記ボリュート部の流路を流体の流通方向に分割し、ハブ側流路およびシュラウド側流路を形成する隔壁と、
    該シュラウド側流路に設けられ、前記流体の流量を調整する流量調整部と、を備え、
    前記シュラウド側流路を形成する前記ディフューザ部のケーシングは、前記隔壁の厚さに応じて回転軸線方向に流路幅を拡幅するように変位されていることを特徴とする遠心圧縮機。
  2. 前記隔壁の上流側の端面は、ハブ側からシュラウド側に向かって前記隔壁の先端がハブ側にあるように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記隔壁における前記羽根車側端部の近傍位置には、前記ハブ側流路および前記シュラウド側流路を連通させる流体通路が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遠心圧縮機。
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