JP2019094812A - 遠心圧縮機、ターボチャージャ - Google Patents

遠心圧縮機、ターボチャージャ Download PDF

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雄二 岩切
真明 松田
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Abstract

【課題】空気を圧縮する圧縮効率の低下を抑制した上で、サージングの発生を抑制することができる遠心圧縮機、及びターボチャージャを得る。【解決手段】遠心圧縮機では、空気の流入方向において移動部材の下流側の部分が径方向に移動することで、流入流路の流路面積を変る。例えば、空気を圧縮する圧縮効率の低下の抑制と、サージングの発生の抑制との観点から、適した流路面積となる位置に、移動部材が移動させる。これにより、遠心圧縮機では、空気を圧縮する圧縮効率の低下を抑制した上で、サージングの発生を抑制することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、遠心圧縮機、及びターボチャージャに関する。
特許文献1に記載の遠心圧縮機は、インペラの回転により空気を圧縮する遠心圧縮機であって、インペラに空気を導入する導入管と、導入管内に設けられ、インペラの上流側で空気の流れを規制し、かつ、空気の流れを規制する状態と規制しない状態との間で変位する規制部材と、を有する。
特開2010−138765号公報
ターボチャージャ用の遠心圧縮機では、所定の回転数で回転するインペラによって、圧縮される空気の流量が少なくなると、遠心圧縮機の出口側の圧力が高くなり、入口側から出口側への圧力勾配が大きくなると共に、圧縮空気の速度が小さくなる。これにより、空気の一部が、インペラの出口から、インペラとハウジングとの隙間を通って、インペラの入口側に逆流する。この逆流に起因して、遠心圧縮機では、サージジングが発生することがある。
本願発明の課題は、空気を圧縮する圧縮効率の低下を抑制した上で、サージングの発生を抑制することである。
本発明の請求項1に係る遠心圧縮機は、軸回りに回転し、軸方向から流入する空気を圧縮して径方向に流すインペラと、空気が流入する流入方向において、前記インペラの上流側に配置され、前記インペラに空気を導く流入流路を形成し、前記径方向に移動して、前記流入流路の流路面積を変える複数の移動部材と、を備え、前記移動部材は、前記流入方向に延びており、複数の前記移動部材は、前記インペラの周方向に並んで配置されており、前記流入方向において前記移動部材の下流側の部分が前記径方向に移動することで前記流路面積を変え、前記流路面積を最小にした状態で、前記流路面積は、前記インペラの入り口の面積と比して小さいことを特徴とする。
上記構成によれば、回転するインペラは、インペラに流入する空気を圧縮し、圧縮した空気を径方向に流す。インペラによって圧縮された圧縮空気の流量が少ない場合には、インペラから径方向に流れる圧縮空気は、径方向に流れ続ける空気と、逆方向に折り返して流入流路側(インペラの入口側)へ流れる空気とに分かれる(剥離する)。この逆方向への空気の流れ(逆流)に起因して、サージングが発生してしまうことが考えられる。
しかし、空気の流入方向において移動部材の下流側の部分が径方向の内側に移動することで流路面積直径が最小となり、最小となった流路面積直径は、インペラの入り口の面積直径と比して小さい。これにより、インペラとハウジングとの隙間に集中的に発生する前述した逆方向へ流れる空気の量が減少することで、サージングの発生が抑制される。
そして、例えば、空気を圧縮する圧縮効率の低下の抑制と、サージングの発生の抑制との観点から、適した流路面積となる位置に、移動部材が移動させる。これにより、遠心圧縮機では、空気を圧縮する圧縮効率の低下を抑制した上で、サージングの発生を抑制することができる。
本発明の請求項2に係る遠心圧縮機は、請求項1に記載の遠心圧縮機において、複数の前記移動部材は、前記インペラに向かって縮径する前記流入流路を形成し、前記流入方向において前記移動部材の上流側の部分を中心として回転することで前記流路面積が変えられることを特徴とする。
上記構成によれば、複数の移動部材は、インペラに向かって縮径する流入流路を形成している。そして、流入方向において移動部材の上流側の部分を中心として移動部材が回転することで、流路面積が変えられる。
このため、流入方向において移動部材の下流側の部分を中心として移動部材が回転することで、流路面積が変えられる場合と比して、同じ回転角度で流路面積を大きく変えることができる。
本発明の請求項3に係る遠心圧縮機は、請求項2に記載の遠心圧縮機において、前記流入流路の流路面積を変えるために前記移動部材が径方向に移動すると、前記流入方向において一の前記移動部材の下流側の部分が、一の前記移動部材の隣りに配置された他の前記移動部材の下流側の部分に対して前記周方向に近接離間することを特徴とする。
上記構成によれば、流入流路の流路面積を変えるために移動部材が径方向に移動すると、流入方向において一の移動部材の下流側の部分が、一の移動部材の隣りに配置された他の移動部材の下流側の部分に対して周方向に近接離間する。このため、流入方向において一の移動部材の上流側の部分が、隣りに配置された他の移動部材の上流側の部分に対して周方向に近接離間する場合と比して、インペラ側に向かう空気が、移動部材の上流側の部分で、隣り合う移動部材の間から流入流路の外側へ漏れてしまうのを抑制することができる。
本発明の請求項4に係る遠心圧縮機は、請求項2又は3に記載の遠心圧縮機において、前記移動部材の回転軸は、前記流入方向に移動可能に支持されており、前記移動部材の回転軸を前記流入方向の下流側に移動させると、前記流入方向において前記移動部材の下流側の部分が前記径方向の内側に移動し、前記移動部材の回転軸を前記流入方向の上流側に移動させると、前記流入方向において前記移動部材の下流側の部分が前記径方向の外側に移動するように、前記移動部材の移動を規制する規制部材を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、規制部材は、移動部材の回転軸を流入方向の下流側に移動させると、流入方向において移動部材の下流側の部分が径方向の内側に移動するように、移動部材の移動を規制する。さらに、規制部材は、移動部材の回転軸を流入方向の上流側に移動させると、流入方向において移動部材の下流側の部分が径方向の外側に移動するように、移動部材の移動を規制する。
このため、回転軸が流入方向の上流側に移動すると、移動部材の下流側の部分が径方向の内側に移動し、回転軸が流入方向の下流側に移動すると、移動部材の下流側の部分が径方向の外側に移動する場合と比して、流入方向における移動部材の移動範囲を小さくすることができる。
本発明の請求項5に係るターボチャージャは、エンジンから排出される排気ガスが流れる力によって、回転するタービンロータを有するタービンユニットと、前記タービンロータから回転力がインペラに伝達され、前記エンジンに供給する空気を圧縮する請求項1〜4の何れか1項に記載の遠心圧縮機と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、請求項1〜4の何れか1項に記載の遠心圧縮機を備えることで、圧縮空気をエンジンに効率よく供給することができる。
本発明によれば、空気を圧縮する圧縮効率の低下を抑制した上で、サージングの発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機であって、壁部材が最小位置に配置された状態を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機であって、壁部材が最大位置に配置された状態を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機であって、壁部材が最小位置に配置された状態を示した拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機であって、壁部材が最小位置に配置された状態を示した正面図である。 本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機であって、壁部材が最大位置に配置された状態を示した正面図である。 本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機であって、壁部材が中間位置に配置された状態を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係るターボチャージャを示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機、及び比較形態に係る遠心圧縮機の評価予測結果をグラフで示した図面である。 本発明の第1実施形態に対する第1比較形態に係る遠心圧縮機を示した断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に対する第1比較形態に係る遠心圧縮機を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る遠心圧縮機であって、壁部材が最小位置に配置された状態を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る遠心圧縮機であって、壁部材が最大位置に配置された状態を示した断面図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る遠心圧縮機、及びターボチャージャの一例について図1〜図10を用いて説明する。
(全体構成)
本第1実施形態に係るターボチャージャ10は、図7に示されるように、タービンユニット20、遠心圧縮機30、及びタービンユニット20と遠心圧縮機30とを連結する連結ユニット40を備えている。そして、タービンユニット20は、自動車のエンジン(図示省略)の排気通路12の途中に配置され、遠心圧縮機30は、このエンジンの吸気通路14の途中に配置されている。
タービンユニット20は、ハウジング24を備え、遠心圧縮機30は、ハウジング50を備え、連結ユニット40は、ハウジング24とハウジング50とを連結するハウジング44を備えている。
さらに、ターボチャージャ10は、ハウジング24、ハウジング44、及びハウジング50の内部を通る回転軸42を備えている、そして、この回転軸42の軸方向(図中矢印E方向:以下単に「軸方向」)の一端側(図中右側)から他端側(図中左側)へ、ハウジング24、ハウジング44、及びハウジング50は、この順番で図示せぬ固定具で互いに固定され、並んでいる。
〔タービンユニット〕
タービンユニット20は、図7に示されるように、ハウジング24と、タービンロータ22とを備えている。ハウジング24は、内部が空洞とされ、このハウジング24の内部に、タービンロータ22が配置されている。そして、タービンロータ22は、回転軸42の軸方向の一端側の部分に固定されているロータ軸部28と、ロータ軸部28から延びている複数のタービン翼26とを有している。
また、ハウジング24においてタービンロータ22に対して回転軸42の径方向(図中矢印D方向:以下単に「径方向」)の外側の部分には、排気通路12を流れる排気ガスをハウジング24の内部へ流入させる渦巻き状の渦巻き流路24Aが形成されている。さらに、ハウジング24においてタービンロータ22に対して軸方向の外側(ハウジング44側とは反対側)の部分には、排気ガスをハウジング24の外部に排出させて排気通路12に流入させる排出流路24Bが形成されている。
この構成において、渦巻き流路24Aからハウジング24の内部へ流入した排気ガス(流体の一例)は、隣り合うタービン翼26の間に流れ込む。そして、排気ガスは、複数のタービン翼26を押すことで、タービンロータ22を回転させる。さらに、タービンロータ22を回転させた排気ガスは、排出流路24Bから排出される。このように、タービンロータ22は、所謂ラジアルタービンロータとされている。
〔連結ユニット〕
連結ユニット40は、図7に示されるように、ハウジング44を備えている。そして、このハウジング44は、回転軸42を回転可能に支持する支持部44Aを有している。
さらに、ハウジング44は、循環しながら支持部44Aへ供給されるエンジンオイルをハウジング44の内部へ流入させる流入口(図示省略)と、エンジンオイルをハウジング44の内部から排出させる排出口(図示省略)とを有している。
この構成において、ハウジング44の内部へ流入したエンジンオイルは、支持部44Aに供給され、回転軸42が滑らかに回転する。
〔遠心圧縮機〕
遠心圧縮機30は、図7に示されるように、ハウジング50と、インペラ32とを備えている。ハウジング50は、内部が空洞とされ、このハウジング50の内部に、インペラ32が配置されている。そして、インペラ32は、回転軸42の軸方向の他端側の部分に固定されている回転軸部34と、回転軸部34から延びている複数のインペラ翼36とを有している。
また、ハウジング50においてインペラ32に対して軸方向の外側(ハウジング44側とは反対側)の部分には、吸気通路14を流れる空気をインペラ32に導く導入路52が形成されている。さらに、ハウジング50においてインペラ32に対して径方向の外側の部分には、空気をハウジング50の外部に排出して吸気通路14に流入させる渦巻き状の渦巻き流路54(所謂スクロール流路)が形成されている。なお、遠心圧縮機30については詳細を後述する。
(全体構成の作用)
次に、ターボチャージャ10の作用について説明する。
タービン翼26は、渦巻き流路24Aからハウジング24の内部へ流入した排気ガスによって押されて回転する。タービンロータ22の回転力は、回転軸42を介してインペラ32に伝達される。なお、ハウジング24の内部でタービンロータ22を回転させた排気ガスは、排出流路24Bから排出される。
インペラ32は、回転軸42を介してタービンロータ22の回転力が伝達されることで回転する。そして、回転するインペラ32は、吸気通路14からハウジング50の導入路52によってインペラ32側に導かれた空気を圧縮する。また、回転するインペラ32は、圧縮した空気を径方向に流す。さらに、径方向に流された圧縮空気は、渦巻き流路54を流れて吸気通路14に排出する。渦巻き流路54から排出された圧縮空気は、燃焼用の圧縮空気としてエンジンに供給される。
(要部構成)
次に、遠心圧縮機30について説明する。
遠心圧縮機30は、図1に示されるように、インペラ32と、内部にインペラ32が配置されているハウジング50と、移動部材の一例としての壁部材70と、壁部材70を回転させる回転部90とを備えている。
〔インペラ32〕
インペラ32は、前述したように、回転軸42の軸方向の他端側の部分に固定されている回転軸部34と、回転軸部34から延びている複数のインペラ翼36とを有している。
回転軸部34は、軸方向の外側(ハウジング44側とは反対側:図中左側)に向かうに従って徐々に細くなっている。また、夫々のインペラ翼36は、図4に示されるように、軸方向から見て、回転軸部34から湾曲しながら径方向の外側へ延びている。そして、夫々のインペラ翼36は、図1に示されるように、軸方向の外側の部分で径方向へ延びている先端縁36Aと、先端縁36Aの径方向の外側の端部に接続されて、湾曲しながら軸方向の内側(ハウジング44側:図中右側)に延びる湾曲縁36Bとを有している。さらに、夫々のインペラ翼36は、湾曲縁36Bの端部に接続されて、軸方向に延びる基端縁36Cを有している。
この構成において、回転するインペラ32は、インペラ翼36の先端縁36Aから流入する空気を圧縮し、圧縮した空気(圧縮空気)をインペラ翼36の基端縁36Cから径方向の外側に流す。
〔ハウジング50〕
ハウジング50は、インペラ32に流入する空気が流れる導入路52と、回転するインペラ32によって空気が圧縮される圧縮路57と、インペラ32によって圧縮された圧縮空気が流れる拡散流路56(所謂ディフューザ流路)とを有している。さらに、ハウジング50は、拡散流路56を通った圧縮空気を吸気通路14に排出する渦巻き流路54を有している。
拡散流路56は、図1、図4に示されるように、軸方向から見て、インペラ32を囲むように形成されている。そして、拡散流路56は、回転するインペラ32によって圧縮され、インペラ翼36の基端縁36Cから径方向の外側へ流された圧縮空気が流れるようになっている。
渦巻き流路54は、図1、図4に示されるように、軸方向から見て、拡散流路56を囲むように渦巻き状に形成され、渦巻き流路54の一端には、圧縮空気を吸気通路14に排出するための排出口54Aが形成されている。この渦巻き流路54の流路断面は、略円形状とされている。そして、渦巻き流路54は、拡散流路56を通過した圧縮空気を、吸気通路14に排出させるようになっている。
導入路52は、インペラ32に対して軸方向の外側で、インペラ32の回転中心線C1を中心とする円柱状の空間とされている。そして、導入路52は、吸気通路14からハウジング50に流入した空気をインペラ32側に導くようになっている。
また、インペラ32に流入する空気が流れる流入方向(以下「空気流入方向」)において、導入路52の下流側の部分に、壁部材70が配置されている。
圧縮路57は、空気の流れ方向において、導入路52と拡散流路56との間に形成され、インペラ32が圧縮路57に配置されている。そして、圧縮路57を形成する壁面と、インペラ32との間には、隙間58が形成されている。
また、ハウジング50において導入路52の軸方向の内側の部分には、軸方向の外側を向く段差面50Aがインペラ32の周方向(以下単に「周方向」)に亘って形成されている。そして、段差面50Aに対して軸方向の内側で、かつ、壁部材70に対して径方向の内側の部分には、後述するアーム102が配置されているアーム空間60が形成されている。
さらに、ハウジング50においてアーム空間60の軸方向の内側の部分には、軸方向の外側を向く円環形状であって、後述するリング部材108が取り付けられる取付面50Bが形成されている。この取付面50Bは、インペラ翼36の先端縁36Aに対して軸方向の外側で、かつ、軸方向から見て、インペラ翼36の先端縁36Aを径方向から囲むように形成されている。
〔壁部材70〕
壁部材70は、図1に示されるように、空気流入方向において導入路52の下流側の部分に配置されている。また、壁部材70は、図4に示されるように、軸方向から見て、周方向に並んで複数(本実施形態では6個)設けられている。そして、この複数の壁部材70によって、図1に示されるように、空気流入方向の下流側の部分が上流側の部分と比して縮径された漏斗形状の流入流路80が形成されている。
この構成において、吸気通路14からハウジング50に流入した空気は、導入路52の上流側の部分及び流入流路80をこの順番で流れてインペラ32に流入する。
さらに、夫々の壁部材70は、図3に示されるように、インペラ32の回転中心線C1が含む平面で切断した切断面が、釣り針形状(J字状又は鉤状)の本体部72と、本体部72の裏面(回転中心線C1を向く面とは反対側の面)に取り付けられた延出部74、76とを有している。
具体的には、本体部72は、空気流入方向において下流側の部分が上流側の部分と比して径方向の内側に配置されている傾斜部72Aと、空気流入方向において傾斜部72Aの下流端から湾曲しながら径方向の外側に延びる湾曲部72Bとを有している。湾曲部72において周方向から見た半径は、壁部材70から空気が剥離するのを防止する観点から、3〔mm〕以上であることが好ましく、5〔mm〕以上があることがより好ましい。
また、延出部74は、空気流入方向において傾斜部72Aの上流側の部分の裏面に取り付けられている。さらに、この延出部74には、空気流入方向において本体部72の下流側の部分が回転中心線C1に対して近接離間するように、壁部材70の回転軸を構成する軸部74Aが設けられている。
また、延出部76は、湾曲部72Bの裏面に形成されており、この延出部76には、延出部74の軸部74Aの軸方向と平行な方向を軸方向とする軸部76Aが形成されている。
この構成において、詳細は後述するが、夫々の壁部材70は、軸部74Aを中心に回転し、流入流路80の流路面積を最小とする最小位置(図1、図4参照)と、流路面積を最大とする最大位置(図2、図5参照)との間を回転する。
ここで、流入流路80の流路面積は、流入流路80を軸方向に対して直交する方向に切断した切断面で、切断面が最も小さくなる部分の面積である。
さらに、夫々の壁部材70が最小位置に配置された状態(図1、図4参照)では、壁部材70の周方向の縁部と、隣に配置された壁部材70の周方向の縁部との間には、互いに干渉しないように、空気流入方向に一定の隙間が形成されている。
また、壁部材70が最小位置及び最大位置に配置された状態で、空気流入方向において壁部材70の下流側の端部は、空気流入方向においてインペラ32の回転軸部34の上流端部に対して、空気流入方向の下流側に配置されている。
〔回転部90〕
回転部90は、図3に示されるように、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分を移動させる第一移動部90Aと、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分の移動を規制する第二移動部90Bとを備えている。
−第一移動部90A−
第一移動部90Aは、壁部材70の本体部72の裏面と、導入路52を形成する部分のハウジング50の内周面50Cとの間に配置されている。そして、第一移動部90Aは、夫々の壁部材70の軸部74Aに一端が回転可能に取り付けられ、軸方向に延び、壁部材70毎に設けられた複数の取付部92と、全ての取付部92の他端が取り付けられた円環形状のリング部材94とを備えている。さらに、第一移動部90Aは、リング部材94に一端が取り付けられ、軸方向に延びたロッド96と、ロッド96を軸方向に移動させるアクチュエータ98とを備えている。
取付部92は、軸方向に延びており、軸方向において取付部92の外側の一端に、壁部材70の軸部74Aが回転可能に取り付けられている。
全ての取付部92の他端が取り付けられたリング部材94は、軸方向において取付部92の内側に配置されており、断面矩形とされている。そして、リング部材94の外周面94Aは、ハウジング50の内周面50Cに径方向で接触している。さらに、壁部材70が最小位置に配置された状態では、リング部材94において軸方向の内側を向いた底面94Bの一部は、ハウジング50に形成された段差面50Aと軸方向で接触している。
ロッド96は、軸方向に延びており、ロッド96の一端が、リング部材94において軸方向の外側を向いた天面94Cに取り付けられている。そして、ロッド96の他端には、アクチュエータ98が取り付けられている。
この構成において、アクチュエータ98が、ロッド96を軸方向に移動させることで、リング部材94は、軸方向に移動して、段差面50Aに対して近接離間する(図1、図2参照)。つまり、ハウジング50の内周面50Cは、リング部材94のガイド面と機能し、段差面50Aは、リング部材94のストッパーとして機能している。
−第二移動部90B−
第二移動部90Bは、図3に示されるように、前述したアーム空間60に配置されている。そして、第二移動部90Bは、夫々の壁部材70の軸部76Aに一端が回転可能に取り付けられ、壁部材70毎に設けられた複数のアーム102と、アーム102の他端が回転可能に一端に取り付けられ、軸方向に延びた複数の取付部106とを備えている。さらに、第二移動部90Bは、全ての取付部106の他端が取り付けられた円環形状のリング部材108を備えている。アーム102は、規制部材の一例である。
アーム102は、周方向から見て、インペラ32側に対して反対側が凸を成す湾曲形状とされている。アーム102の一端に、壁部材70の軸部76Aが回転可能に取り付けられている。
また、リング部材108は、断面矩形状とされており、ハウジング50に形成された取付面50Bに取り付けられている。また、リング部材108において軸部方向の外側を向いた天面108Aに、取付部106の他端が取り付けられている。そして、取付部106の一端には、アーム102の他端が回転可能に取り付けられている軸部106Aが形成されている。
この構成において、アーム102は、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分の移動を規制する。具体的には、図1に示されるように、リング部材94とハウジング50の段差面50Aとが接触し、壁部材70が流入流路80の流路面積を最小とする最小位置(図1、図4参照)に配置された状態で、アクチュエータ98が、ロッド96を軸方向の外側に移動させる。そうすると、図2に示されるように、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分が、軸方向の外側に移動する。さらに、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分が軸方向の外側に移動することで、アーム102が軸部106Aを中心に回転する。これにより、壁部材70が、軸部74Aを中心に回転し、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分は、回転するアーム102によって移動が規制され、径方向の外側へ移動する。これにより、壁部材70は、回転して流入流路80の流路面積を最大とする最大位置(図2、図5参照)に移動する。
また、壁部材70が最大位置(図2、図5参照)に配置された状態で、アクチュエータ98が、ロッド96を軸方向の内側に移動させる。そうすると、図2に示されるように、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分が、軸方向の内側に移動する。さらに、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分が軸方向の内側に移動することで、アーム102が軸部106Aを中心に回転する。これにより、壁部材70が、軸部74Aを中心に回転し、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分は、回転するアーム102によって移動が規制され、径方向の内側へ移動する。これにより、壁部材70は、回転して流入流路80の流路面積を最小とする最小位置(図1、図4参照)に移動する。
このように、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分の軸部74Aを中心に壁部材70が回転する。このため、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分が、隣りの壁部材70の下流側の部分と周方向に離間し、夫々の壁部材70は、最大位置に移動する。
ここで、軸部74Aが配置されている「空気流入方向において壁部材70の上流側の部分」とは、周方向から見て壁部材70の長手方向の長さ(図1のS1)を100とした場合に、壁部材70の回転中心が、空気流入方向において壁部材70の上流側の端部から20以内の部分である。
そして、壁部材70が最小位置に配置された状態で、壁部材70によって囲まれている流路面積(図1のK1)は、回転するインペラ翼36の先端縁36Aが描く円(図1のK2)の面積(インペラの入り口の面積)と比して小さくなる。さらに、壁部材70が最大位置に配置された状態で、壁部材70によって囲まれている流路面積(図2のK3)の流路面積は、回転するインペラ翼36の先端縁36Aが描く円(図1のK2)の面積(インペラの入り口の面積)と同様になっている。
(作用)
次に、遠心圧縮機30の作用について、第1比較形態に係る遠心圧縮機330、及び第2比較形態に係る遠心圧縮機430と比較しつつ説明する。さらに、遠心圧縮機30、330に発生するサージング、及び遠心圧縮機30のアクチュエータ98に対する制御の一例等について説明する。
〔遠心圧縮機330〕
先ず、第1比較形態に係る遠心圧縮機330の構成について、遠心圧縮機30の構成と異なる部分を主に説明する。
遠心圧縮機330は、図9に示されるように、壁部材、及び回転部を備えていない。
遠心圧縮機330に備えられたハウジング350には、の空気をインペラ32に導く導入路352が形成されている。導入路352は、軸方向の内側に向かうに従って縮径する漏斗形状とされている。
そして、導入路352の流路面積は、ハウジング350によってインペラ翼36の先端縁36Aを囲む面積(図9のK32)であり、遠心圧縮機30において壁部材70が最小位置に配置された状態の流入面積(図1のK1)と比して大きくなっている。
〔遠心圧縮機430〕
次に、第2比較形態に係る遠心圧縮機430の構成について、遠心圧縮機30の構成と異なる部分を主に説明する。
遠心圧縮機430は、図10(A)(B)に示されるように、インペラ32に空気を導く流入流路480を形成する複数の壁部材470と、壁部材470を回転させる回転部490とを備えている。
壁部材470は、軸方向から見て、インペラ32の周方向に並んで6個設けられている。夫々の壁部材470は、インペラ32の回転中心線C1が通る平面で切断した切断面が、三角形状の本体部472を有している。さらに、夫々の壁部材470は、本体部472において軸方向の内側で、かつ、径方向の外側の部分に接続され、本体部472から軸方向の内側に延びる延出部474を有している。この延出部474の先端部分に軸部474Aが形成されている。このように、空気流入方向において壁部材470の下流側の部分に、軸部470Aが形成されている。
また、回転部490は、壁部材470の軸部474Aに回転力を伝達して、夫々の壁部材470を回転させるようになっている。
この構成において、夫々の壁部材470は、空気流入方向において壁部材470の下流側の部分に形成された軸部470Aを中心に回転する。夫々の壁部材470は、流入流路480の流路面積を最小とする最小位置(図10(A)参照)と、流入流路480の流路面積を最大とする最大位置(図10(B)参照)との間を回転する。
このように、空気流入方向において壁部材470の下流側の部分の軸部474Aを中心に壁部材470が回転する。このため、空気流入方向において壁部材470の上流側の部分が、隣りの壁部材470の上流側の部分と周方向に離間することで、夫々の壁部材470が、最大位置に移動する。
そして、壁部材470が最小位置に配置された状態で、壁部材470によって囲まれている流路面積(図10(A)のK41)は、壁部材70が最小位置に配置された状態で、壁部材70によって囲まれている流路面積(図1のK1)と同様である。さらに、壁部材470が最大位置に配置された状態で、壁部材470によって囲まれている流路面積(図10(B)のK43)は、壁部材70が最大位置に配置された状態で、壁部材70によって囲まれている流路面積(図2のK3)と同様である。
〔遠心圧縮機30、330の作用〕
−遠心圧縮機から排出される圧縮空気の流量が少ない場合−
次に、遠心圧縮機330から排出される圧縮空気の流量が少ない場合の、遠心圧縮機330の作用について説明する。
遠心圧縮機330から排出される圧縮空気の流量が少ない場合には、遠心圧縮機330の圧力比は、遠心圧縮機330から排出される圧縮空気の流量が大きい場合に比して、大きくなる。なお、圧力比とは、遠心圧縮機330のインペラ32から流出する空気の圧力P2と、インペラ32に流入する空気の圧力P1との比P2/P1である。
回転するインペラ32は、図9に示されるように、導入路352を軸方向に沿ってインペラ32側へ流れインペラ翼36の先端縁36A側から流入する空気(矢印L1)を圧縮する。そして、回転するインペラ32は、圧縮した空気を、インペラ翼36の基端縁36Cから径方向の外側の拡散流路56へ流す。
さらに、インペラ翼36の基端縁36Cから径方向の外側の拡散流路56へ流れた空気は、渦巻き流路54側へ流れる空気(矢印L2)と、逆方向に折り返してインペラ翼36とハウジング50との隙間58を通って導入路352側へ流れる空気(矢印L3)とに分かれる(剥離する)。
回転するインペラ32によって圧縮され、拡散流路56を通って渦巻き流路54側へ流れる空気(以下「圧縮空気」)は、吸気通路14を通って、燃焼用の圧縮空気としてエンジンに供給される。
なお、遠心圧縮機330から排出される圧縮空気の流量が大きい場合には、遠心圧縮機330の圧力比は、遠心圧縮機330から排出される圧縮空気の流量が小さい場合と比して、小さくなる。このため、インペラ翼36の基端縁36Cから径方向の外側の拡散流路56へ流れた空気の逆流が抑制される。
次に、壁部材70が最小位置に配置されている遠心圧縮機30から排出される圧縮空気の流量が少ない場合の、遠心圧縮機30の作用について説明する。
遠心圧縮機30から排出される圧縮空気の流量が少ない場合には、遠心圧縮機30の圧力比は、遠心圧縮機30から排出される圧縮空気の流量が大きい場合に比して、大きくなっている。
回転するインペラ32は、図1に示されるように、流入流路80を軸方向に沿ってインペラ32側へ流れ、インペラ翼36の先端縁36A側から流入する空気(矢印M1)を圧縮する。そして、回転するインペラ32は、圧縮した空気を、インペラ翼36の基端縁36Cから径方向の外側の拡散流路56へ流す。
さらに、インペラ翼36の基端縁36Cから径方向の外側の拡散流路56へ流れた空気は、渦巻き流路54側へ流れる空気(矢印M2)と、逆方向に折り返してインペラ翼36とハウジング50との隙間58を通って流入流路80側へ流れる空気(矢印M3)とに分かれる(剥離する)。
ここで、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30の流入流路80の流路面積(図1のK1参照)は、遠心圧縮機330の流路面積(図9のK32参照)と比して、小さくなっている。
これにより、インペラ32とハウジング50との隙間に集中的に発生する、逆方向へ流れる空気の量が減少することで、サージングの発生が抑制される。
つまり、流入流路80側へ逆流する空気(図1の矢印M3)の量は、遠心圧縮機330を用いた場合に、導入路352側へ逆流する空気(図9の矢印L3)の量と比して、少なくなる。
−サージング−
次に、遠心圧縮機30、330に発生するサージングについて説明する。
サージングは、遠心圧縮機30、330に振動等が発生する不安定現象であり、サージングについては、ハウジング50、350に圧力計又は振動計を取り付けて、振幅が予め定められた閾値に達した場合に、サージングの発生と判断することができる。
壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30を用いた場合のサージング限界、及び遠心圧縮機330を用いた場合のサージング限界について説明する。
図8に示されるグラフの縦軸は、遠心圧縮機30、330を用いた場合の圧力比を示し、横軸は遠心圧縮機30、330から排出される圧縮空気の流量〔g/sec〕を示している。なお、図8に示すグラフは、実機試験に基づくグラフではなく、類似の試験の結果による知見に基づき作成した予測グラフである。
図8に示すグラフ中の実線G1は、インペラ32の回転数を一定にし、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30から排出される圧縮空気の流量を変えた場合の、圧縮空気の流量と圧力比との関係を示している。
これに対して、一点鎖線J1は、インペラ32の回転数を実線G1の場合と同様の回転数にし、遠心圧縮機330から、排出される圧縮空気の流量を変えた場合の、圧縮空気の流量と圧力比との関係を示している。
そして、圧縮空気の流量を徐々に少なくし、サージングが発生する圧縮空気の流量と圧力比とを予測した。壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30については、点g1でサージングが発生し、遠心圧縮機330については、点j1でサージングが発生する。
実線G2は、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30を用い、実線G1と比して回転数を高くした場合を示している。そして、実線G2においては、最も圧縮空気の流量が少ない点g2でサージングが発生する。これに対して、一点鎖線J2は、遠心圧縮機330のインペラ32の回転数を実線G2の場合と同様にした場合を示している。そして、一点鎖線J2においては、最も圧縮空気の流量が少ない点j2でサージングが発生する。
また、他の回転数においても実線G1、G2及び一点鎖線J1、J2と同様の検討を行った。そして、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30を用いた場合、遠心圧縮機330を用いた場合において、サージングが発生する圧縮空気の流量と圧力比とを予測した。
グラフ中の破線H1が、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30を用いた場合のサージング限界線H1(以下「限界線H1」)である。さらに、グラフ中の破線H2が、遠心圧縮機330を用いた場合のサージング限界線H2(以下「限界線H2」)である。
壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30では、グラフ中の限界線H1よりも右側(流量が大きい側)のエリアでサージングが発生することがない。また、遠心圧縮機330では、グラフ中の限界線H2よりも右側(流量が大きい側)のエリアでサージングが発生することがない。
次に、インペラ32の回転数を同様にして圧縮空気の流量を少なくすると、サージングが発生する理由について説明する。
圧縮空気の流量が少なくなると、前述したように、インペラ翼36の基端縁36Cから径方向の外側の拡散流路56へ流れた空気は、渦巻き流路54側へ流れる空気と、逆方向に折り返して流れる空気とに分かれる(図1、図9参照)。この空気の逆流に起因して、サージングが発生してしまう。
ここで、図8に示すグラフ中の限界線H1と限界線H2とを比較すると、限界線H1が限界線H2と比して図中左側(空気流量が少ない側)に位置している。これにより、圧縮空気の流量が少ない場合に、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30では、遠心圧縮機330を用いた場合と比して、サージングの発生が抑制されていることが分かる。
これは、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30を用いた場合に、逆流する空気(図1の矢印M3)の量が、遠心圧縮機330を用いた場合に、逆流する空気(図9の矢印L3)の量と比して少なくなるからである。
−アクチュエータに対する制御の一例−
次に、制御部による、アクチュエータ98に対する制御の一例について説明する。なお、制御部は、遠心圧縮機30を備えた自動車の制御部であって、自動車の各装置を制御するようになっている。
自動車には、遠心圧縮機30の圧力比と、遠心圧縮機30から排出される圧縮空気の流量と、壁部材70を配置する位置との関係を定めたマップが設けられている。このマップによって、圧力比と、流量とが定まると、壁部材70を最小位置に配置するか、最大位置に配置するか、最小位置と最大位置との中間の中間位置(図6参照)に配置するかが定まる。
具体的には、遠心圧縮機30については、遠心圧縮機30から排出される圧縮空気の流量が多い場合に、壁部材70が最小位置に配置されると、空気を圧縮する圧縮効率が低下してしまう。そこで、サージングの発生を抑制させ、かつ、空気を圧縮する圧縮効率の低下を抑制させる観点から、壁部材70を最小位置か、最大位置か、中間位置に配置するかが定まる。
そして、制御部は、エンジンのエアフローメータから圧縮空気の流量の情報を受け取り、さらに、エンジンのインマニのブースト計から圧力比の情報を受け取る。そして、制御部は、受け取った圧縮空気の流量の情報、及び圧力比の情報と、前述したマップとに基づいて、アクチュエータ98を制御して、壁部材70を移動させる
〔遠心圧縮機30、430の作用〕
次に、遠心圧縮機30、430の作用について説明する。
図10(A)(B)に示されるように、遠心圧縮機430の夫々の壁部材470は、空気流入方向において壁部材470の下流側の部分に形成された軸部474Aを中心に回転する。そして、夫々の壁部材470は、流入流路480の流路面積を最小とする最小位置(図10(A)参照)と、流路面積を最大とする最大位置(図10(B)参照)との間を回転する。具体的には、空気流入方向において壁部材470の上流側の部分が、隣りの壁部材470の上流側の部分と周方向に近接離間することで、夫々の壁部材470が、最小位置と最大位置とに移動する。
そして、壁部材470が最大位置に配置された状態では、空気流入方向において壁部材470の上流側の部分が、隣りに配置された壁部材470の上流側の部分に対して周方向に離間している。
このため、吸気通路14から流入流路480を通ってインペラ32側に向かう空気は、壁部材470の上流側の部分で、隣り合う壁部材470の間から流入流路480の外側へ漏れてしまう。
これに対して、図1、図2に示されるように、遠心圧縮機30の夫々の壁部材70は、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分に形成された軸部74Aを中心に回転する。そして、夫々の壁部材70は、流入流路80の流路面積を最小とする最小位置(図1参照)と、流路面積を最大とする最大位置(図2参照)との間を回転する。具体的には、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分が、隣りの壁部材70の下流側の部分と周方向に近接離間することで、夫々の壁部材70が、最小位置と最大位置とに移動する。
なお、壁部材70が最大位置に配置された状態では、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分が、隣りに配置された壁部材70の下流側の部分に対して周方向に離間している。
(まとめ)
前述したように、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30の流入流路80の流路面積(図1のK1参照)は、遠心圧縮機330の流路面積(図9のK32参照)と比して、小さくなっている。さらに、壁部材70が最小位置に配置された遠心圧縮機30の流入流路80の流路面積は、インペラ32の入り口の面積(図1のK2参照)と比して、小さくなっている。これによって、遠心圧縮機30から排出される圧縮空気の流量が少ない場合に、壁部材70を最小位置に配置することで、遠心圧縮機30では、流入流路80側へ逆流する空気の量を、少なくすることができる。換言すれば、サージングの発生を抑制することができる。
また、サージングの発生を抑制させ、かつ、空気を圧縮する圧縮効率の低下を抑制させる観点から、壁部材70を適した位置へ移動させることで、空気を圧縮する圧縮効率の低下を抑制した上で、サージングの発生を抑制することができる。
また、壁部材70が最小位置に配置された状態で、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分が、空気流入方向の上流側の部分と比して、インペラ32の回転中心線C1に近づくように、流入流路80は、漏斗形状となっている。このため、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分が、インペラ32の回転中心線C1から遠ざかるように、流入流路が形成されている場合と比して、インペラ翼36に向かう空気の圧力損失の上昇を抑制することができる。
また、壁部材70が最小位置及び最大位置に配置された状態で、空気流入方向において壁部材70の下流側の端部は、空気流入方向においてインペラ32の回転軸部34の上流端部に対して、空気流入方向の下流側に配置されている。つまり、壁部材70は、回転軸部34によって流路面積が狭くされる部分まで延びている。このため、回転軸部34によって流路面積が狭くされる部分まで、壁部材70が延びていない場合と比して、インペラ翼36に向かう空気の流入方向の速度をより大きく増加させることができる。
また、空気の流入方向の速度が増加することで、サージングの発生を効果的に抑制することができる。
また、遠心圧縮機30によれば、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分を中心として壁部材70が回転することで、流路面積が変えられる。このため、空気流入方向において壁部材470の下流側の部分を中心として壁部材470が回転することで、流路面積が変えられる遠心圧縮機430を用いると比して、同じ回転角度で流路面積を大きく変えることができる。
また、遠心圧縮機430の夫々の壁部材470は、空気流入方向において壁部材470の下流側の部分に形成された軸部474Aを中心に回転する。これに対して、遠心圧縮機30の夫々の壁部材70は、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分に形成された軸部74Aを中心に回転する。このため、最小位置から最大位置に壁部材70を移動させた場合に、隣り合う壁部材70の上流側の部分が周方向に離間する距離は、遠心圧縮機430の壁部材470を用いる場合の距離と比して、小さくなる。これにより、吸気通路14から流入流路80を通ってインペラ32側に向かう空気が、壁部材70の上流側の部分で、隣り合う壁部材70の間から流入流路80の外側へ漏れてしまうのを、遠心圧縮機430を用いる場合と比して、抑制することができる。
つまり、遠心圧縮機30では、空気が流れる方向を壁部材70の上流側の部分で、インペラ32側に向かうように変えることができる。
また、アーム102は、壁部材70の軸部74Aを空気流入方向の下流側に移動させると、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分が径方向の内側に移動するように、壁部材70の移動を規制する。さらに、アーム102は、壁部材70の軸部74Aを空気流入方向の上流側に移動させると、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分が径方向の外側に移動するように、壁部材70の移動を規制する。このため、軸部74Aが空気流入方向の上流側に移動すると、壁部材70の下流側の部分が径方向の内側に移動し、軸部74Aが流入方向の下流側に移動すると、壁部材70の下流側の部分が径方向の外側に移動する場合と比して、空気流入方向における壁部材70の移動範囲を小さくすることができる。
また、遠心圧縮機30では、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分の軸部74Aを中心として壁部材70が回転する。そこで、軸部74Aに回転力を伝達する部材(本願は、リング部材94)を壁部材70の上流側の部分の近傍に配置することができる。このため、壁部材の軸部に回転力を伝達する部材を壁部材の下流側の部分の近傍に配置する場合と比して、伝達する部材をインペラ32から離間されるため、設計の自由度を向上させることができる。
また、ターボチャージャ10としては、サージングの発生が抑制される遠心圧縮機30を備えることで、圧縮空気をエンジンに効率よく供給することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る遠心圧縮機、及びターボチャージャの一例につい図11、図12を用いて説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
図11、図12に示されるように、第2実施形態に係る遠心圧縮機530は、壁部材70を回転させる回転部590を備えている。そして、回転部590は、空気流入方向において壁部材70の上流側の部分を移動させる第一移動部590Aと、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分の移動を規制する第二移動部90Bとを備えている。
(第一移動部590A)
第一移動部590Aは、取付部92と、全ての取付部92の他端が取り付けられた円環形状のリング部材94とを備えている。また、第一移動部590Aは、リング部材94に一端が取り付けられたロッド596と、一端がロッド596の他端に回転可能に取り付けられたシーソー部材580と、シーソー部材580の他端に取り付けられたアクチュエータ598とを備えている。
さらに、ハウジング50において導入路52を形成する部分には、径方向に表裏を貫通する貫通孔50Dが形成されており、シーソー部材580はこの貫通孔50Dを通って、径方向に延びている。また、シーソー部材580の長手方向の中央側の部分には、シーソー部材580を回転可能に支持する支持軸580Aが配置されている。
そして、シーソー部材580において導入路52に配置された一端に、ロッド596の他端が回転可能に取り付けられている。さらに、シーソー部材580においてハウジング50の外部に配置された他端に、アクチュエータ598の先端が回転可能に取り付けられている。
この構成において、アクチュエータ598が、シーソー部材580の他端を軸方向に移動させることで、シーソー部材580が回転移動して、壁部材70が最小位置(図11参照)と、最大位置(図12参照)とに移動する。
第2実施形態の作用は、第1実施形態の作用と同様である。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、インペラ32の回転軸部34によって流路面積が狭くされる部分まで、空気流入方向において壁部材70の下流側の部分が延びているが、回転軸部34によって流路面積が狭くされる部分まで、壁部材70の下流側の部分が延びていなくてもよい。しかし、この場合には、回転軸部34によって流路面積が狭くされる部分まで、壁部材70の下流側の部分が延びていることで生じる作用は生じない。
また、上記実施形態では、壁部材70は、軸方向から見て、インペラ32の周方向に並んで6個設けられているが、6個以外の複個数であってもよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、壁部材70の最小位置と、壁部材70の最大位置との間に、壁部材70の停止位置が複数あってもよい。
10 ターボチャージャ
20 タービンユニット
22 タービンロータ
30 遠心圧縮機
32 インペラ
50 ハウジング
52 導入路
70 壁部材(移動部材の一例)
80 流入流路
102 アーム(規制部材の一例)
530 遠心圧縮機

Claims (5)

  1. 軸回りに回転し、軸方向から流入する空気を圧縮して径方向に流すインペラと、
    空気が流入する流入方向において、前記インペラの上流側に配置され、前記インペラに空気を導く流入流路を形成し、前記径方向に移動して、前記流入流路の流路面積を変える複数の移動部材と、を備え、
    前記移動部材は、前記流入方向に延びており、
    複数の前記移動部材は、前記インペラの周方向に並んで配置されており、
    前記流入方向において前記移動部材の下流側の部分が前記径方向に移動することで前記流路面積を変え、
    前記流路面積を最小にした状態で、前記流路面積は、前記インペラの入り口の面積と比して小さい遠心圧縮機。
  2. 複数の前記移動部材は、前記インペラに向かって縮径する前記流入流路を形成し、前記流入方向において前記移動部材の上流側の部分を中心として回転することで前記流路面積が変えられる請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記流入流路の流路面積を変えるために前記移動部材が径方向に移動すると、前記流入方向において一の前記移動部材の下流側の部分が、一の前記移動部材の隣りに配置された他の前記移動部材の下流側の部分に対して前記周方向に近接離間する請求項2に記載の遠心圧縮機。
  4. 前記移動部材の回転軸は、前記流入方向に移動可能に支持されており、
    前記移動部材の回転軸を前記流入方向の下流側に移動させると、前記流入方向において前記移動部材の下流側の部分が前記径方向の内側に移動し、前記移動部材の回転軸を前記流入方向の上流側に移動させると、前記流入方向において前記移動部材の下流側の部分が前記径方向の外側に移動するように、前記移動部材の移動を規制する規制部材を備える請求項2又は3に記載の遠心圧縮機。
  5. エンジンから排出される排気ガスが流れる力によって、回転するタービンロータを有するタービンユニットと、
    前記タービンロータから回転力がインペラに伝達され、前記エンジンに供給する空気を圧縮する請求項1〜4の何れか1項に記載の遠心圧縮機と、
    を備えたターボチャージャ。
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