JP5147585B2 - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、および表示装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラム、および表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、プログラム、および表示装置に関する。
近年、CRTディスプレイ(Cathode Ray Tube display)に替わる表示装置として、有機ELディスプレイ(organic ElectroLuminescence display。または、OLEDディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display)ともよばれる。)、FED(Field Emission Display。電界放出ディスプレイ)、LCD(Liquid Crystal Display。液晶ディスプレイ)、PDP(Plasma Display Panel。プラズマディスプレイ)、プロジェクターなど様々な表示装置が開発されている。
また、例えば放送局などから送信される画像信号は一般的に8ビットで256階調を表すことができるが、上記のような表示装置の中には、10ビットや12ビットなどの階調性能を有する表示パネルを備えるものが登場している。
このような中、表示パネルの階調性能を引き出すために入力された画像信号の階調数を拡張する補正を行う技術が開発されている。近接する画素間における差分値が所定の値以下である場合にはグラデーションを示す領域と判定して平滑化を行い、所定の値を上回る場合にはエッジを示す領域と判定して平滑化を行わずに階調数を拡張する技術としては、例えば、特許文献1が挙げられる。
特開2007−213460号公報
近接する画素間における差分値に応じて平滑化を行い階調数を拡張する従来の技術では、近接する画素間における差分値を用いて、グラデーションを示す領域とエッジを示す領域とを判定し、グラデーションを示す領域と判定された領域に対して平滑化を行う。ここで、明るさや色が緩やかに変化するグラデーションを示す領域では、偽輪郭(Contouring)と呼ばれる現象が生じる場合があり、画像信号の平滑化は、当該偽輪郭の発生を防止する有効な手段の一つである。
しかしながら、近接する画素間における差分値に応じて平滑化を行い階調数を拡張する従来の技術において判定されたグラデーションを示す領域(近接する画素間における差分値が所定の値以下の領域)は、凹凸の数が少ない領域(以下、「グラデーション領域」という。)と、凹凸の数が多い領域(以下、「テクスチャ領域」という。)とにさらに分けることができる。ここで、近接する画素間における差分値に応じて平滑化を行い階調数を拡張する従来の技術では、単に近接する画素間における差分値が所定の値以下であるか否かに応じて領域を判定しているに過ぎないので、グラデーション領域とテクスチャ領域との区別をつけることはできない。また、近接する画素間における差分値に応じて平滑化を行い階調数を拡張する従来の技術では、グラデーション領域だけでなく、テクスチャ領域に対しても平滑化を行ってしまう。
したがって、近接する画素間における差分値に応じて平滑化を行い階調数を拡張する従来の技術を用いる画像処理装置では、画像信号の補正により細かい凹凸が失われるため、例えば、壁や遠い山などの質感が損なわれ、画質が低下する。
また、画像信号が表す画像の中には、例えば、青空などのように平滑化されることによってより高画質化が期待される領域が含まれる場合がある。しかしながら、近接する画素間における差分値に応じて平滑化を行い階調数を拡張する従来の技術を用いる画像処理装置は、単に近接する画素間における差分値が所定の値以下であるか否かに応じて領域を判定しているに過ぎないので、上記のような領域を選択的に平滑化することはできない。したがって、近接する画素間における差分値に応じて平滑化を行い階調数を拡張する従来の技術を用いたとしても、高画質化は望めない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化を図ることが可能な、新規かつ改良された画像処理装置、画像処理方法、プログラム、および表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、Nビット(Nは正の整数)
の入力画像信号が複数入力される画像処理装置であって、複数の上記入力画像信号に
基づいて、上記入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号を画
素ごとに出力する色検出部と、上記入力画像信号それぞれから所定の周波数帯域の信号を
画素ごとに検出する周波数成分検出部と、上記周波数成分検出部が検出した検出信号に基
づいて、複数の入力画像信号それぞれが対応する各画素において検出された信号が最大と
なる信号を選択する最大値選択部と、上記最大値選択部が選択した信号に基づいて各画素
に対応する信号をそれぞれ平滑化する検出値平滑部と、上記色検出信号と上記検出値平滑
部が平滑化した信号とに基づいて、グラデーション領域を規定する制御信号を画素ごとに
生成する制御信号生成部と、Nビットの上記入力画像信号が複数入力され、上記画素ごと
に生成された制御信号に基づいて、入力された複数の上記入力画像信号それぞれに対して
、上記入力画像信号の階調数が所定数拡張されたN+kビット(kは正の整数)の第1出
力画像信号、あるいは上記入力画像信号が平滑化されて階調数が所定数拡張されたN+k
ビットの第2出力画像信号を画素ごとに出力する階調数拡張部とを備える画像処理装置が
提供される。
かかる構成により、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化を図ることができる。
また、上記制御信号生成部は、上記色検出信号が所定の色を表すことを示す第1色検出信号である場合には、第1の閾値に基づいて上記制御信号を生成し、上記色検出信号が所定の色を表すことを示さない第2色検出信号である場合には、上記第1の閾値よりも小さな第2の閾値に基づいて上記制御信号を生成してもよい。
かかる構成により、所定の色領域に対応する入力画像信号を選択的に(優先的に)平滑化することによって高画質化を図ることができる。
また、上記階調数拡張部は、複数の上記入力画像信号それぞれを平滑化して第2出力画像信号を画素ごとに出力する画像平滑部と、上記画素ごとに生成された制御信号に基づいて、上記制御信号がグラデーション領域を示す場合には上記第2出力画像信号を出力し、上記制御信号がグラデーション領域以外を示す場合には、上記入力画像信号をkビットシフトさせて上記第1出力画像信号を出力する選択部とを備えてもよい。
かかる構成により、制御信号に基づいて画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することができる。
また、上記制御信号生成部は、上記色検出信号が所定の色を表すことを示す第1色検出信号である場合には、第3の閾値と、上記第3の閾値より大きな第4の閾値とに基づいて、対応する画素それぞれにおける上記第1出力画像信号と上記第2出力画像信号との混合比率を規定する制御信号を出力し、上記色検出信号が所定の色を表すことを示さない第2色検出信号である場合には、上記第3の閾値よりも小さな第5の閾値と、上記第5の閾値より大きな第6の閾値とに基づいて、対応する画素それぞれにおける上記第1出力画像信号と上記第2出力画像信号との混合比率を規定する制御信号を出力し、上記階調数拡張部は、複数の上記入力画像信号それぞれを平滑化して第2出力画像信号を出力する画像平滑部と、複数の上記入力画像信号それぞれをkビットシフトさせて上記第1出力画像信号を生成し、上記画素ごとに混合比率が規定された上記制御信号に基づいて、対応する各画素における上記第1出力画像信号と上記第2出力画像信号との比率が上記制御信号が規定する混合比率と同一となるように、上記第1出力画像信号および上記第2出力画像信号を画素ごとに混合して出力する混合部とを備えてもよい。
かかる構成により、所定の色領域に対応する入力画像信号を選択的に(優先的に)平滑化し、さらにちらつきの発生を抑制することによって、高画質化を図ることができる
また、上記周波数成分検出部は、所定の周波数帯域の信号を画素ごとに検出する一つのバンドパス・フィルタを備えてもよい。
かかる構成により、画素ごとに検出信号を得ることができる。
また、上記周波数成分検出部は、相異なる所定の周波数帯域の信号を画素ごとに検出する複数のバンドパス・フィルタと、上記複数のバンドパス・フィルタそれぞれから出力される信号に対して、上記信号が出力されたバンドパス・フィルタに応じた係数を乗算する係数乗算部と、上記係数乗算部から出力される信号に基づいて、画素ごとに最大の信号を選択して出力する最大値選択部とを備えてもよい。
かかる構成により、画素ごとに検出信号を得ることができる。
また、上記階調数拡張部から出力される第1出力画像信号または第2出力画像信号の階調数を、擬似的な中間階調を用いてNビットの画像信号に変換する擬似階調処理部をさらに備えてもよい。
かかる構成により、グラデーション領域の階調性能を向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、入力された複数のNビット(Nは正の整数)の入力画像信号それぞれから所定の周波数帯域の検出信号を画素ごとに検出するステップと、複数の上記入力画像信号それぞれに対応する上記検出信号に基づいて、複数の上記入力画像信号それぞれが対応する各画素において検出された信号が最大となる信号を選択するステップと、上記選択するステップにおいて選択された信号に基づいて各画素に対応する選択された信号をそれぞれ平滑化するステップと、入力された複数の上記入力画像信号に基づいて、上記入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号を画素ごとに出力するステップと、上記色検出信号と、上記平滑化するステップにおいて平滑化された信号とに基づいて、グラデーション領域を規定する制御信号を画素ごとに生成するステップと、上記制御信号に基づいて、Nビットの上記入力画像信号の階調数が所定数拡張されたN+kビット(kは正の整数)の第1出力画像信号、あるいはNビットの上記入力画像信号が平滑化されて階調数が所定数拡張されたN+kビットの第2出力画像信号を、複数の上記入力画像信号ごとにかつ画素ごとに出力するステップとを有する画像処理方法が提供される。
かかる方法を用いることによって、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化を図ることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の観点によれば、入力された複数のNビット(Nは正の整数)の入力画像信号それぞれから所定の周波数帯域の検出信号を画素ごとに検出するステップ、複数の上記入力画像信号それぞれに対応する上記検出信号に基づいて、複数の上記入力画像信号それぞれが対応する各画素において検出された信号が最大となる信号を選択するステップ、上記選択するステップにおいて選択された信号に基づいて各画素に対応する選択された信号をそれぞれ平滑化するステップ、入力された複数の上記入力画像信号に基づいて、上記入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号を画素ごとに出力するステップ、上記色検出信号と、上記平滑化するステップにおいて平滑化された信号とに基づいて、グラデーション領域を規定する制御信号を画素ごとに生成するステップ、上記制御信号に基づいて、Nビットの上記入力画像信号の階調数が所定数拡張されたN+kビット(kは正の整数)の第1出力画像信号、あるいはNビットの上記入力画像信号が平滑化されて階調数が所定数拡張されたN+kビットの第2出力画像信号を、複数の上記入力画像信号ごとにかつ画素ごとに出力するステップ、をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
かかるプログラムにより、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化を図ることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の第4の観点によれば、入力された複数のNビット(Nは正の整数)の入力画像信号を補正する画像信号補正部と、上記画像信号補正部が補正した画像信号に基づいて、N+kビット(kは正の整数)の画像信号が示す画像を表示可能な画像表示部とを備え、上記画像信号補正部は、複数の上記入力画像信号に基づいて、上記入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号を画素ごとに出力する色検出部と、上記入力画像信号それぞれから所定の周波数帯域の信号を画素ごとに検出する周波数成分検出部と、上記周波数成分検出部が検出した検出信号に基づいて、複数の入力画像信号それぞれが対応する各画素において検出された信号が最大となる信号を選択する最大値選択部と、上記最大値選択部が選択した信号に基づいて各画素に対応する信号をそれぞれ平滑化する検出値平滑部と、上記色検出信号と上記検出値平滑部が平滑化した信号とに基づいて、グラデーション領域を規定する制御信号を画素ごとに生成する制御信号生成部と、Nビットの上記入力画像信号が複数入力され、上記画素ごとに生成された制御信号に基づいて、入力された複数の上記入力画像信号それぞれに対して、上記入力画像信号の階調数が所定数拡張されたN+kビットの第1出力画像信号、あるいは上記入力画像信号が平滑化されて階調数が所定数拡張されたN+kビットの第2出力画像信号を画素ごとに出力する階調数拡張部とを備える表示装置が提供される。
かかる構成により、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化が図られた画像を表示することができる。また、かかる構成により、入力される画像信号よりも階調性能が高い表示部の階調性能を活かすことができる。
本発明によれば、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化を図ることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(本発明の実施形態に係る表示装置の処理の概要)
本発明の実施形態に係る表示装置について説明する前に、まず、本発明の実施形態に係る表示装置の処理の概要について説明する。なお、以下では、本発明の実施形態に係る表示装置に画像信号が入力されるものとして説明するが、表示装置に入力される画像信号は、静止画像を示すものであってもよいし、または、動画像(いわゆる映像)であってもよい。
また、以下では、本発明の実施形態に係る表示装置に入力される画像信号がデジタル信号であるとして説明するが、上記に限られず、例えば、アナログ放送などで用いられるアナログ信号がA/Dコンバータ(Analog to Digital converter)でデジタル信号に変換されたものとすることもできる。また、本発明の実施形態に係る表示装置に入力される画像信号は、例えば、放送局から送信され表示装置が受信したものとすることができるが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る表示装置に入力される画像信号は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して外部装置から送信され表示装置が受信したものであってもよいし、または、表示装置が備える記憶部に保持された映像ファイルや画像ファイルを表示装置が読み出したものであってもよい。
本発明の実施形態に係る表示装置における処理は、〔1〕入力された画像信号を補正する画像処理フェーズと、〔2〕補正された画像信号を表示する表示フェーズ、とに分けられる。
〔1〕画像処理フェーズ
本発明の実施形態に係る表示装置は、画像処理フェーズにおいて、例えば以下の〔1−1〕、〔1−2〕の処理を行い、入力されたNビット(Nは正の整数)の画像信号(以下、「入力画像信号」という。)を、N+k(kは正の整数)の画像信号(以下、「出力画像信号」という。)に変換する。ここで、上記kの値は、本発明の実施形態に係る表示装置が画像を表示する表示部の階調性能に応じた値とすることができる。なお、本発明の実施形態に係る表示装置が画像を表示する表示部の階調性能が入力画像信号と同じNビットの場合には、本発明の実施形態に係る表示装置は、N+kビットの出力画像信号をさらにNビットに補正することもできる。
〔1−1〕グラデーション領域の判定
本発明の実施形態に係る表示装置は、入力画像信号が示す画像を、エッジを示す「エッジ領域」、エッジ領域以外で凹凸の数が少ない領域を示す「グラデーション領域」、およびエッジ領域以外で凹凸の数が多い領域を示す「テクスチャ領域」に大きく分類し、入力画像信号に基づいてグラデーション領域を判定する。ここで、本発明の実施形態に係る表示装置は、例えば、入力画像信号が対応する画素ごとにグラデーション領域の判定を行う。
また、本発明の実施形態に係る表示装置は、入力画像信号に基づいて、入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを判定(検出)する。そして、本発明の実施形態に係る表示装置は、上記色領域に係る判定結果に基づいてグラデーション領域の判定に用いる基準値(例えば、後述する閾値TH)を変更して、グラデーション領域の判定を行う。ここで、上記所定の色領域としては、例えば、青空を示す色が含まれる色領域(すなわち、青色の系統の領域)や、芝生を示す色が含まれる色領域(すなわち、緑色の系統の領域)などが挙げられるが、上記に限られない。
〔1−2〕画像信号の補正
本発明の実施形態に係る表示装置は、上記〔1−1〕における判定結果に基づいて、画素ごとに以下の(A)、(B)のように画像信号の補正を行う。
(A)グラデーション領域ではないと判定された場合
本発明の実施形態に係る表示装置は、グラデーション領域ではないと判定した場合(すなわち、エッジ領域またはテクスチャ領域の場合)には、例えば、入力された画像信号をkビット左へシフトさせ、入力画像信号の下位にkビットの固定値を付加した第1出力画像信号を出力する。
(B)グラデーション領域と判定した場合
本発明の実施形態に係る表示装置は、グラデーション領域と判定した場合には、入力された画像信号の平滑化が行われてN+kビットに拡張された第2出力画像信号を出力する。
本発明の実施形態に係る表示装置は、各画素に対応する入力画像信号に対して上記(A)または(B)の補正を行うことによって、Nビットの入力画像信号をN+kビットの出力画像信号に補正することができる。
また、本発明の実施形態に係る表示装置は、入力画像信号に基づいてグラデーション領域を判定し、当該判定結果に基づいて、グラデーション領域に対しては入力画像信号を平滑化し、エッジ領域またはテクスチャ領域に対しては入力画像信号を平滑化しない。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置では、入力画像信号の補正によって細かい凹凸が失われることはなく、例えば、壁や遠い山などの質感も損なわれないので、高画質化を図ることができる。
また、本発明の実施形態に係る表示装置は、上記〔1−1〕の処理において、色領域に係る判定結果に基づいてグラデーション領域の判定に用いる基準値を変更する。よって、本発明の実施形態に係る表示装置は、例えば、青空などのように平滑化されることによってより高画質化が期待される領域に対して、グラデーション領域であるという判定結果を優先的に導出することができる。ここで、上記〔1−2〕の処理において示したように、本発明の実施形態に係る表示装置は、グラデーション領域と判定された場合に入力画像信号の平滑化を行う。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置は、色領域に係る判定結果に基づいてグラデーション領域の判定に用いる基準値を変更することによって、例えば、青空などのように平滑化されることによってより高画質化が期待される領域の平滑化を優先的に行うことができる。
また、本発明の実施形態に係る表示装置は、上記〔1−1〕の処理において、グラデーション領域の判定に用いる基準値を変更することによって、例えば、芝生などのように平滑化されると質感が損なわれて画質の低下が生じかねない領域に対して、グラデーション領域ではないという判定結果を優先的に導出することもできる。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置は、上記のように色領域に係る判定結果に基づいてグラデーション領域の判定に用いる基準値を変更することによって、例えば、芝生などのように平滑化されると質感が損なわれて画質の低下が生じかねない領域が平滑化されることを防止することができる。
したがって、本発明の実施形態に係る表示装置は、色領域に係る判定結果に基づいてグラデーション領域の判定に用いる基準値を変更してグラデーション領域の判定を行い、当該判定の結果に基づいて画像信号の補正を行うことによって、さらなる高画質化を図ることができる。
〔2〕表示フェーズ
本発明の実施形態に係る表示装置は、上記〔1〕の画像処理フェーズにおいて補正された画像信号(出力画像信号)に基づいて、画像を表示する。
本発明の実施形態に係る表示装置は、上述した処理によって、入力画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して入力画像信号を平滑化し、入力画像信号よりも階調数の多い出力画像信号に変換して画像を表示することができる。
したがって、本発明の実施形態に係る表示装置は、表示部の階調性能が入力画像信号よりも高い場合であっても、表示部の表示性能を引き出すことができ、また、入力画像信号の補正によって細かい凹凸が失われることはないので、高画質化を図ることができる。
また、本発明の実施形態に係る表示装置は、色領域に係る判定結果に基づいてグラデーション領域の判定に用いる基準値を変更してグラデーション領域の判定を行い、当該判定の結果に基づいて画像信号の補正を行う。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置は、所定の色領域に対応する入力画像信号を選択的に平滑化する(あるいは、平滑化しない)ことによって、さらなる高画質化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態に係る表示装置の構成について、具体的に説明する。また、以下では、本発明の実施形態に係る表示装置として、上記〔1〕画像処理フェーズを担う「画像処理部」と、上記〔2〕表示フェーズを担う「表示部」とを備える構成を示す。なお、本発明の実施形態は、上記の構成に限られず、例えば、以下に示す画像処理部を独立の装置(画像処理装置)として実現することもできる。
また、以下では、本発明の実施形態に係る表示装置として、カラー画像の複数チャンネルを処理する構成について説明し、カラー画像の複数チャンネルとして、赤(以下「R」という。)、緑(以下、「G」という。)、青(以下、「B」という。)の画像信号が本発明の実施形態に係る表示装置に入力される例を示す。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置2000を示すブロック図である。図1を参照すると、表示装置2000は、画像処理部200と表示部190とを備え、画像処理部200は、制御部202と、階調数拡張部204とを備える。
また、表示装置2000は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)などで構成され表示装置2000全体を制御することが可能な制御部(図示せず)や、制御部が使用するプログラムや演算パラメータなどの各種制御用データが記録されたROM(Read Only Memory。図示せず)、制御部により実行されるプログラムなどを一次記憶するRAM(Random Access Memory。図示せず)、放送局などから送信される画像信号を受信する受信部(図示せず)、映像ファイルや画像ファイルなどを記憶可能な記憶部(図示せず)、ユーザが操作可能な操作部(図示せず)、外部装置(図示せず)と通信を行うための通信部(図示せず)などを備えてもよい。表示装置2000は、例えば、データの伝送路としてのバス(bus)により上記各構成要素間を接続する。
ここで、記憶部(図示せず)としては、例えば、ハードディスク(Hard Disk)などの磁気記録媒体や、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)などの不揮発性メモリ(nonvolatile memory)が挙げられるが、上記に限られない。また、操作部(図示せず)としては、例えば、キーボードやマウスなどの操作入力デバイスや、ボタン、方向キー、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられるが、上記に限られない。
また、表示装置2000と外部装置(図示せず)とは、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子やIEEE1394規格の端子、DVI(Digital Visual Interface)端子、あるいはHDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子などを介して物理的に接続されてもよいし、また、WUSB(Wireless Universal Serial Bus)やIEEE802.11などを利用して無線で接続することもできる。さらに、表示装置2000と外部装置(図示せず)とは、例えば、ネットワークを介して接続することもできる。ネットワークとしては、例えば、LANやWAN(Wide Area Network)など有線ネットワーク、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)を用いたWLAN(Wireless Local Area Network)などの無線ネットワーク、あるいは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プロトコルを用いたインターネットなどが挙げられるが、上記に限られない。したがって、通信部(図示せず)は、外部装置(図示せず)との接続形態に応じたインタフェースを有する。
画像処理部200にはNビットのR/G/Bの入力画像信号Ri、Gi、Biがそれぞれ入力され、画像処理部200は、N+kビットの出力画像信号Ro、Go、Boに変換して出力する。また、表示部190は、N+kビットの階調性能を有し、N+kビットの出力画像信号Ro、Go、Boに基づいて画像を表示する。以下、画像処理部200の構成について、具体的に説明する。なお、以下では、説明の簡単化のために、水平方向の処理を例に挙げて説明する。
[画像処理部200の構成例]
図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理部200を示すブロック図である。図2を参照すると、画像処理部200は、制御部202と、階調数拡張部204とを備える。
制御部202は、色検出部210と、周波数成分検出部106と、最大値選択部212と、検出値平滑部214と、制御信号生成部216とを備える。
色検出部210は、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて、入力画像信号Ri、Gi、Biが表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号Dcolを画素ごとに出力する。ここで、色領域の情報は、例えば、表示装置2000が備えるROMに記録され、色検出部210によって適宜読み出されるが、上記に限られない。また、色検出信号Dcolは、後述する制御信号生成部216におけるグラデーション領域の判定(より厳密には、グラデーション領域を判定するための基準値の設定)に用いられる。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る所定の色領域の一例を示す説明図である。ここで、図3は、所定の色領域が、青空を示す色が含まれる色領域(すなわち、青色の系統の領域)を示す場合の一例を示している。なお、図3は、色領域(色空間領域)がYCrCB空間で表されているが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る色領域は、RGB空間で表されてもよいし、HSV空間などその他の色空間で表すこともできる。
また、表示装置2000が記憶する所定の色領域は、1つに限られず、表示装置2000は、図3に示す青空を示す色が含まれる色領域や、芝生を示す色が含まれる色領域など複数の所定の色領域の情報を記憶することもできる。上記の場合、色検出部210は、例えば、操作部からのユーザ入力に基づいて使用する所定の色領域の情報を決定(および決定された所定の色領域の情報の保持)することによって、記憶された所定の色領域の情報を選択的に用いることができる。上記のように記憶された所定の色領域の情報を選択的に用いることによって、表示装置2000は、所定の色領域に対応する入力画像信号を選択的に平滑化する、あるいは、平滑化しないことの切り替えを可能とする。なお、以下では、色検出部210が、図3に示す色領域を用いて色検出信号Dcolを出力する場合を例に挙げて説明する。
色検出部210は、図3に示す色領域を用いる場合、例えば、以下の(a)の処理、および(b)の処理を画素ごと行うことによって、色検出信号Dcolを画素ごとに出力する。
(a)色空間の変換
色検出部210は、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて、RGB空間をYCrCb空間(所定の色領域に対応する色空間)に変換する。なお、所定の色領域が、RGB空間で表されている場合には、色検出部210は、上記(a)の処理を行う必要はない。
(b)色検出信号Dcolの出力
色検出部210は、上記(a)の処理において色空間が変換された入力画像信号と、所定の色領域(図3)とに基づいて、色検出信号Dcolを出力する。より具体的には、色検出部210は、例えば、色空間が変換された入力画像信号が所定の色領域内(境界線上も含む)に含まれる場合には、所定の色領域に含まれていることを示す色検出信号Dcol=1を出力する。また、色検出部210は、例えば、色空間が変換された入力画像信号が所定の色領域内に含まれていない場合には、所定の色領域に含まれていないことを示す色検出信号Dcol=0を出力する。なお、色検出部210が出力する色検出信号Dcolは、上記に限られない。例えば、色空間が変換された入力画像信号が所定の色領域の境界線上に位置する場合には、色検出部210は、所定の色領域の境界線上であることを示す色検出信号Dcol(例えば、色検出信号Dcol=2)を出力することもできる。
ここで、図3は、青空を示す色が含まれる色領域の一例を示している。つまり、色空間が変換された入力画像信号が、所定の色領域内に含まれる場合には、当該入力画像信号に対応する画素は、平滑化されることによってより高画質化が期待される画素であるといえる。よって、所定の色領域が図3で表される場合には、色検出信号Dcolが1である画素は、グラデーション領域であるという判定結果を優先的に導出する画素であるといえ、また、色検出信号Dcolが0(ゼロ)である画素は、グラデーション領域であるという判定結果を優先的に導出しない画素であるといえる。
色検出部210は、上記(a)の処理、および(b)の処理を行うことによって、色検出信号Dcolを画素ごとに出力することができる。
再度図2を参照して画像処理部200の構成要素について説明する。周波数成分検出部106は、第1の周波数成分検出部106aと、第2の周波数成分検出部106bと、第3の周波数成分検出部106cとを有する。第1の周波数成分検出部106aには入力画像信号Riが入力され、第2の周波数成分検出部106bには入力画像信号Giが、そして第3の周波数成分検出部206cには入力画像信号Biがそれぞれ入力される。
第1の周波数成分検出部106aは、入力画像信号Riから所定の周波数成分を画素ごとに検出し、検出結果を周波数成分検出値Rfとして出力する。第2の周波数成分検出部106bは、入力画像信号Giから所定の周波数成分を画素ごとに検出し、検出結果を周波数成分検出値Gfとして出力する。そして、第3の周波数成分検出部106cは、入力画像信号Biから所定の周波数成分を画素ごとに検出し、検出結果を周波数成分検出値Bfとして出力する。
なお、以下では、入力画像信号Ri、Gi、Biを総称して「入力画像信号Di」とよぶ場合があり、また、周波数成分検出値Rf、Gf、Bfを総称して「周波数成分検出値Df」とよぶ場合がある。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る周波数成分検出部106の構成例を示すブロック図である。なお、第1の周波数成分検出部106a、第2の周波数成分検出部106b、および第3の周波数成分検出部106cは、同様の構成をとることができるので、図4では、第1の周波数成分検出部106a、第2の周波数成分検出部106b、および第3の周波数成分検出部106cそれぞれを表すものとして「周波数成分検出部106」を表している。
図4を参照すると、周波数成分検出部106は、バンドパス・フィルタ112(Band-Pass Filter。以下、「BPF」とよぶ場合がある。)と絶対値変換部114とで構成される。
バンドパス・フィルタ112は、特定の周波数帯域の画像信号のみを通過させ、その他の帯域の画像信号を減衰させることによって、BPF出力Dbpfを画素ごとに出力する。図5は、本発明の第1の実施形態に係るバンドパス・フィルタ112の周波数特性の一例を示す説明図である。図5を参照すると、バンドパス・フィルタ112は、周波数fをピークとする通過帯域を有する。ここで周波数fは、例えば、テクスチャ領域の周波数特性に応じて、周波数f付近の成分がテクスチャ領域に多く含まれるように定めることができる。また、周波数fは、表示部190の画面サイズと画素数、そして想定される視距離に応じて設定することができる。
絶対値変換部114は、BPF出力Dbpfの絶対値を算出して周波数成分検出値Dfとして出力する。
周波数成分検出部106は、第1の周波数成分検出部106a、第2の周波数成分検出部106b、および第3の周波数成分検出部106cそれぞれが、図4に示す構成を有することによって、周波数成分検出値Rf、Gf、Bfを出力することができる。
再度図2を参照して画像処理部200の構成要素について説明する。最大値選択部212は、周波数成分検出値Rf、Gf、Bfの中から対応する画素ごとに最大値を選択し、最大検出値Dmaxとして出力する。
検出値平滑部214は、最大値選択部212から出力された各画素に対応する最大検出値Dmaxに基づいて、最大検出値Dmaxの平滑化を画素ごとに行い、平滑化された平均検出値Daveを出力する。ここで、平均検出値Daveは、後述する制御信号生成部216におけるグラデーション領域の判定に用いられる。
検出値平滑部214は、平滑化を行う画素に対応する注目画素を含む所定の平滑領域を画素ごとに設定し、当該平滑領域内に含まれる画素に対応する最大検出値Dmaxの平均値を算出することによって、平均検出値Daveを画素ごとに出力する。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る検出値平滑部214における平滑化処理の一例を説明するための説明図であり、平滑領域として水平方向に8画素分の大きさの領域が設定された例を示している。ここで、検出値平滑部214が設定する平滑領域は、図6に示す水平方向に8画素分の大きさの領域に限られず、水平方向および/または垂直方向に任意の大きさの領域とすることができる。また、平滑領域は、すべての注目画素に対して同一の大きさに設定されることに限られず、例えば、画面上の位置に応じて大きさを変えてもよい。
また、検出値平滑部214が算出する平均値は、例えば、相加平均で求めることができるが、かかる算出方法に限られず、例えば、相乗平均としてもよいし、所定の重み付けをした重み付け平均とすることもできる。
再度図2を参照して画像処理部200の構成要素について説明する。制御信号生成部216は、色検出部210から出力される色検出信号Dcolと、検出値平滑部214から出力される平均検出値Daveとに基づいて、グラデーション領域の判定を閾値処理によって画素ごとに行う。より具体的には、制御信号生成部216は、色検出信号Dcolに基づいて閾値(上述した基準値)を設定する〔a〕閾値設定処理と、設定された閾値と平均検出値Daveとによってグラデーション領域の判定を行う〔b〕閾値処理とを行う。
〔a〕閾値設定処理
図7は、本発明の第1の実施形態に係る閾値設定処理を説明するための説明図である。図7を参照すると、制御信号生成部216は、パラメータ選択部220を備える。パラメータ選択部220は、色検出部210から伝達される色検出信号Dcolの値に応じて、予め設定された閾値TH1または閾値TH2のいずれかを、〔b〕の処理(閾値処理)において用いる閾値THとして選択的に出力(設定)する。ここで、予め設定された閾値TH1、閾値TH2の情報は、例えば、表示装置2000が備えるROMに記録され、パラメータ選択部220によって適宜読み出されるが、上記に限られない。例えば、パラメータ選択部220は、制御信号生成部216が備える記憶手段(例えば、EEPROMなど)に記憶された閾値TH1、閾値TH2を読み出すこともできる。
また、閾値TH1、閾値TH2は、例えば、いずれか一方がグラデーション領域であるという判定結果を優先的に導出するための閾値(第1の閾値)を示し、他方が、通常のグラデーション領域の判定(すなわち、グラデーション領域であるという判定結果を優先的に導出させない。)を行うための閾値(第2の閾値)を示す。ここで、上記通常のグラデーション領域の判定を行うための閾値(第2の閾値)は、例えば、明らかにグラデーションを示す領域を有する画像を示す画像信号と、明らかにテクスチャを示す領域を有する画像を示す画像信号とを用いて決定することができる。以下では、閾値TH2が、グラデーション領域であるという判定結果を優先的に導出するための閾値であるとして説明する。
なお、本発明の実施形態に係る予め設定された閾値は、閾値TH1、閾値TH2に限られない。例えば、パラメータ選択部220は、通常のグラデーション領域の判定を行うための閾値(第2の閾値)と、グラデーション領域であるという判定結果をより得にくくするための閾値のいずれかを、〔b〕の処理(閾値処理)において用いる閾値THとして選択的に出力することもできる。例えば、色検出部210が、芝生などのように平滑化されると質感が損なわれて画質の低下が生じかねない領域が平滑化されることを防止するために、芝生を示す色が含まれる色領域を所定の色領域として色検出信号Dcolを出力する場合において、パラメータ選択部220は、上記閾値の組み合わせの中から選択的に閾値THを出力する。以下では、色検出部210が図3に示す色領域を用いて色検出信号Dcolを出力する場合を例に挙げて説明する。
例えば、色検出部210から伝達される色検出信号Dcolが色検出信号Dcol=1(所定の色領域に含まれていることを示す。第1色検出信号。)である場合には、パラメータ選択部220は、グラデーション領域であるという判定結果を優先的に導出するための閾値TH2(第1の閾値)を出力する。また、例えば、色検出部210から伝達される色検出信号Dcolが色検出信号Dcol=0(所定の色領域に含まれていないことを示す。第2色検出信号。)である場合には、パラメータ選択部220は、通常のグラデーション領域の判定を行うための閾値TH1(第2の閾値)を出力する。ここで、閾値TH1は、グラデーション領域であるという判定結果を優先的に導出させない通常のグラデーション領域の判定を行うための閾値であるので、TH1<TH2の関係を有する(図8等を参照して後述する。)。
図7に示すように、パラメータ選択部220は、色検出部210から伝達される色検出信号Dcolの値に応じた閾値THを出力(設定)する。
なお、上記では、パラメータ選択部220が予め設定された閾値TH1または閾値TH2のいずれかを選択的に出力する構成を示したが、上記に限られない。例えば、色検出部210から伝達される色検出信号Dcolが、色検出信号Dcol=2(所定の色領域の境界線上で位置することを示す)である場合には、パラメータ選択部220は、予め設定された閾値TH1、閾値TH2を混ぜ合わせて導出された閾値TH’を出力することもできる。パラメータ選択部220は、例えば、閾値TH1、閾値TH2の平均値(すなわち中間値となる。)を算出することによって、上記閾値TH’を導出することができるが、上記に限られない。
また、上記では、パラメータ選択部220が、〔b〕の処理(閾値処理)において用いる閾値THを導出する構成を示したが、上記に限られない。例えば、パラメータ選択部220は、後述する階調数拡張部204がその機能を果たすために用いる制御パラメータ情報を、色検出部210から伝達される色検出信号Dcolに応じて階調数拡張部204に出力することもできる。上記制御パラメータ情報としては、例えば、階調数拡張部204が備えるフィルタのフィルタ係数やフィルタ長などが挙げられる。
さらに、上記では、パラメータ選択部220が、制御信号生成部216に備えられる構成を示したが、上記に限られない。例えば、画像処理部200は、パラメータ選択部220を色検出部210に備えることもできる。上記の場合には、色検出部からは、閾値THが出力されることとなる。また、画像処理部200が、パラメータ選択部220を独立の部として備えることもできることは、言うまでもない。
〔b〕閾値処理
上記〔a〕の処理において閾値THが設定されると、制御信号生成部216は、検出値平滑部214から出力される平均検出値Daveと設定された閾値THとに基づく閾値処理によって、グラデーション領域の判定を行う。
<平均検出値Daveに基づいて判定を行う意義>
ここで、画像処理部200が、平均検出値Daveに基づいてグラデーション領域の判定を行う意義について説明する。
エッジ領域では周波数成分検出値Dfの値が大きくなり、一方、グラデーション領域やテクスチャ領域では、ともに周波数成分検出値Dfの値は小さくなる。つまり、最大値選択部212から出力される最大検出値Dmaxの値は、エッジ領域では大きくなり、グラデーション領域やテクスチャ領域ではともに小さくなる。したがって、最大検出値Dmaxの値の大小だけに注目した場合、グラデーション領域とテクスチャ領域とを区別することができない。
ここで、平滑領域における最大検出値Dmaxの検出の頻度に着目すると、グラデーション領域では最大検出値Dmaxの検出の頻度は低いが、テクスチャ領域では比較的検出の頻度が高くなる。また、平滑領域に含まれる最大検出値Dmaxの値は、グラデーション領域およびテクスチャ領域ともに同程度の大きさである。つまり、平滑領域における平均的な最大検出値Dmaxの値、すなわち平均検出値Daveに着目すると、グラデーション領域の平均検出値Daveよりもテクスチャ領域の平均検出値Daveの方が大きくなる。
したがって、平均検出値Daveと、グラデーション領域とテクスチャ領域とを区別するための適切な閾値THとに基づく閾値処理を行えば、平均検出値Daveが閾値THより小さい場合はグラデーション領域、また、平均検出値Daveが閾値THより大きい場合はテクスチャ領域またはエッジ領域として、区別することができる。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る制御信号生成部216における閾値処理を説明するための説明図である。制御信号生成部216は、例えば図8に示すように、平均検出値Daveが閾値THより小さいときにはグラデーション領域を示す「1」を制御信号Dcとして出力し、平均検出値Daveが閾値TH以上のときにはテクスチャ領域またはエッジ領域、すなわちグラデーション領域以外を示す「0」を制御信号Dcとして出力する。
なお、本発明の実施形態に係る制御信号は、上記に限られない。例えば、制御信号生成部216は、平均検出値Daveが閾値THより小さいときにはグラデーション領域を示す「0」を制御信号Dcとして出力し、平均検出値Daveが閾値TH以上のときにはグラデーション領域以外を示す「1」を制御信号Dcとして出力することもできる。以下では、制御信号生成部216が、平均検出値Daveと閾値THとに基づいて、図8に示す制御信号Dcを出力するものとして説明する。
ここで、制御信号生成部216は、上記〔a〕の処理によって色検出部210から伝達される色検出信号Dcolの値に応じた閾値THを設定する。したがって、入力画像信号に基づいて、所定の色領域に対応する入力画像信号と所定の色領域に対応しない入力画像信号とに対するグラデーション領域の判定の基準を変更した上で、入力画像信号に基づいてグラデーション領域を画素ごとに判定することができる。また、画像処理部200では、後述する階調数拡張部204が制御信号Dcに基づいて選択的に平滑化が行われる。よって、制御信号Dcを導出する基準を可変とすることによって、画像処理部200では、所定の色領域に対応する入力画像信号を選択的に平滑化させる(あるいは、平滑化させない)ことが可能となる。したがって、画像処理部200は、さらなる高画質化を図ることができる。
制御信号生成部216は、上記〔a〕の処理(閾値設定処理)、および上記〔b〕の処理(閾値処理)によって、グラデーション領域の判定を画素ごとに行うことができる。
制御部202は、上記のような色検出部210、周波数成分検出部106、最大値選択部212、検出値平滑部214、および制御信号生成部216を備えることによって、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいてグラデーション領域を画素ごとに判定することができる。
次に、階調数拡張部204について説明する。再度図2を参照すると、階調数拡張部204は、第1の階調数拡張部204aと、第2の階調数拡張部204bと、第3の階調数拡張部204cとを備える。第1の階調数拡張部204aは、制御信号Dcに基づいて、Nビットの入力画像信号Riの下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号、または入力画像信号Riが平滑化されたN+kビットの第2出力画像信号を選択的に出力画像信号Roとして出力する。また同様に、第2の階調数拡張部204b、第3の階調数拡張部204cは、それぞれ出力画像信号Go、Boを出力する。
以下、第1の階調数拡張部204a、第2の階調数拡張部204b、および第3の階調数拡張部204cの構成について説明する。なお、以下では、後述する平滑化画像信号Rs、Gs、Bsを総称して「平滑化画像信号Ds」とよぶ場合がある。また、以下では、出力画像信号Ro、Go、Boを総称して「出力画像信号Do」とよぶ場合がある。
図9は、本発明の第1の実施形態に係る階調数拡張部204の構成を説明する説明図である。なお、第1の階調数拡張部204a、第2の階調数拡張部204b、および第3の階調数拡張部204cは、同様の構成をとることができるので、図9では、第1の階調数拡張部204a、第2の階調数拡張部204b、および第3の階調数拡張部204cそれぞれを表すものとして「階調数拡張部204」を表している。
図9を参照すると、階調数拡張部204は、画像平滑部116と、選択部118とを備える。
画像平滑部116は、Nビットの入力画像信号Diを平滑化し、N+kビットの平滑化画像信号Dsを出力する。画像平滑部116は、例えば、遮断周波数より大きな周波数の画像信号を減衰させるローパス・フィルタ(Low-Pass Filter。図示せず)と、制御部202が備える検出値平滑部214と同様に平滑化を行いさらにN+kビットの精度の平滑化画像信号Dsを出力する検出値平滑部(図示せず)とで構成することができる。ここで、平滑化画像信号Dsは、上述した第2出力画像信号に該当する。なお、画像平滑部116が平滑化のために設定する平滑領域は、制御部202が備える検出値平滑部214と同様の領域とすることができるが、異なる領域であってもよい。
また、画像平滑部116は、ローパス・フィルタを備える構成に限られず、例えば、εフィルタ(ε-Filter)やバイラテラル・フィルタ(Bilateral Filter)を備えることもできる。上記フィルタは、微小な画像の変化だけを平滑化し、大きな画像の変化は平滑化しないという特徴を有することが知られている。これらを用いることにより、たとえ、領域の判定結果が誤った場合であっても、エッジ領域の劣化を最小限に抑制させることができる。
なお、画像平滑部116は、フィルタ係数やフィルタ長などが固定のフィルタで構成することができるが、上記に限られない。例えば、画像平滑部116は、制御信号生成部216から伝達される制御パラメータ(パラメータ選択部220の変形例参照)に応じてフィルタ係数やフィルタ長などが可変するフィルタで構成することもできる。
選択部118は、制御信号生成部216から出力される制御信号Dcに基づいて、以下の(i)または(ii)に示すように、N+kビットの出力画像信号Doを対応する画素ごとに選択的に出力する。
(i)制御信号Dcがグラデーション領域以外の領域を示す「0」である場合
制御信号Dcがグラデーション領域以外の領域を示す「0」である場合には、選択部118は、入力画像信号Diをkビット左へシフトさせ、入力画像信号Diの下位にkビットの固定値を付加したN+kビットの第1出力画像信号を出力する。
(ii)制御信号Dcがグラデーション領域を示す「1」である場合
制御信号Dcがグラデーション領域を示す「1」である場合には、選択部118は、画像平滑部116から出力されたN+kビットの第2出力画像信号(平滑化画像信号Ds)を出力画像信号Doとして出力する。
階調数拡張部204は、第1の階調数拡張部204a、第2の階調数拡張部204b、および第3の階調数拡張部204cそれぞれが、例えば図9に示す構成を有する。よって、階調数拡張部204は、制御部202から出力される制御信号Dcに応じて、第1出力画像信号または第2出力画像信号を選択的に出力画像信号Doとして出力することができる。
〔画像処理部200における各信号〕
画像処理部200は、上述した構成によって、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいてグラデーション領域を判定する。そして、画像処理部200は、入力画像信号Ri、Gi、Biそれぞれと、グラデーション領域の判定結果を示す制御信号Dcとに基づいて、N+kビットの第1出力画像信号、または平滑化されたN+kビットの第2出力画像信号を出力画像信号Ro、Go、Boとして選択的に出力する。ここで、画像処理部200における上述した各信号の一例をグラデーション領域、テクスチャ領域、エッジ領域それぞれについて示す。
図10は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理部200における各信号の一例を示す説明図である。なお、図10では、説明の簡単化のために、入力画像信号Ri、Gi、Biのうち、ある1色に対応する入力画像信号が存在し、その他の入力画像信号が0(ゼロ)である場合を示している。また、上記の場合、周波数成分検出部106から出力される周波数成分検出値Dfは、周波数成分検出値Df=最大検出値Dmaxとなるので、図10では、最大検出値Dmaxを省略している。ここで、図10(a)は入力画像信号Diを示し、図10(b)は、BPF出力Dbpfを示している。同様に、図10(c)〜図10(g)は、周波数成分検出値Df、平均検出値Dave、制御信号Dc、平滑化画像信号Ds、出力画像信号Doをそれぞれ示している。
〔A〕グラデーション領域(図10(1))
(A−1)図10(a)
入力画像信号Diとして、1階調ずつ階段状に変化するグラデーション領域を例に挙げる。
(A−2)図10(b)
バンドパス・フィルタ112から出力されるBPF出力Dbpfの振幅は小さく、検出される頻度も低い。
(A−3)図10(c)
BPF出力Dbpfは、絶対値変換部114において絶対値に変換され、周波数成分検出値Dfが出力される。周波数成分検出値Dfの値は小さく、検出される頻度も低い。
(A−4)図10(d)
検出値平滑部214において、対応する画素ごとに平滑領域における周波数成分検出値Dfの平均値が算出され、平均検出値Daveが出力される。また、平均検出値Daveの値は、閾値THよりも小さな値となる。
(A−5)図10(e)
制御信号生成部216において閾値処理が行われることによって、制御信号Dcが出力される。図10(d)に示す平均検出値Daveが閾値THより小さいため、制御信号Dcは、グラデーション領域を表す「1」を示す。
(A−6)図10(f)
画像平滑部116が出力する平滑化画像信号Dsは、N+kビットの精度を有するので、Nビットの入力画像信号Diよりも画像の変化が滑らかとなる。
(A−7)図10(g)
図10(e)に示す制御信号Dcがグラデーション領域を示す「1」であるため、選択部118は、画像平滑部116が出力する平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)を選択して出力画像信号Doとして出力する。
図10に示すように、グラデーション領域では、出力画像信号Doとして平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)が出力されるので、グラデーション領域の変化がより滑らかになる。
〔B〕テクスチャ領域(図10(2))
(B−1)図10(a)
入力画像信号Diとして、1階調ずつ変化しながら凹凸を形成するテクスチャ領域を例に挙げる。
(B−2)図10(b)
図10(1)のグラデーション領域と比較して、バンドパス・フィルタ112から出力されるBPF出力Dbpfの振幅は同程度であるが、検出される頻度は高い。
(B−3)図10(c)
BPF出力Dbpfは、絶対値変換部114において絶対値に変換され、周波数成分検出値Dfが出力される。図10(1)のグラデーション領域と比較して、周波数成分検出値Dfの値は同程度であるが、検出される頻度は高い。
(B−4)図10(d)
検出値平滑部214において、対応する画素ごとに平滑領域における周波数成分検出値Dfの平均値が算出され、平均検出値Daveが出力される。また、平均検出値Daveの値は、閾値THよりも比較的大きな値となる。
(B−5)図10(e)
制御信号生成部216において閾値処理が行われることによって、制御信号Dcが出力される。図10(d)に示す平均検出値Daveが閾値THより大きいため、制御信号Dcは、グラデーション領域以外の領域を表す「0」を示す。
(B−6)図10(f)
画像平滑部116が出力する平滑化画像信号Dsは、N+kビットの精度を有するので、Nビットの入力画像信号Diよりも画像の変化が滑らかとなるが、凹凸の変化が乏しくなる。
(B−7)図10(g)
図10(e)に示す制御信号Dcがグラデーション領域以外の領域を示す「0」であるため、選択部118は、入力画像信号Diの下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号を出力画像信号Doとして出力する。
図10に示すように、テクスチャ領域では、出力画像信号Doとして入力画像信号Diの下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号が出力されるので、凹凸の変化を損なうことがなくなる。したがって、画像のぼやけを防止することができる。
〔C〕エッジ領域(図10(3))
(C−1)図10(a)
入力画像信号Diとして、急峻に変化するエッジ領域を例に挙げる。
(C−2)図10(b)
バンドパス・フィルタ112から出力されるBPF出力Dbpfは、振幅の大きさに幅がある。
(C−3)図10(c)
BPF出力Dbpfは、絶対値変換部114において絶対値に変換され、周波数成分検出値Dfが出力される。図10(1)のグラデーション領域、図10(2)のテクスチャ領域と比較して、周波数成分検出値Dfの値は非常に大きくなる。
(C−4)図10(d)
検出値平滑部214において、対応する画素ごとに平滑領域における周波数成分検出値Dfの平均値が算出され、平均検出値Daveが出力される。また、平均検出値Daveの値は、エッジの近傍において閾値THよりも十分に大きな値となる。
(C−5)図10(e)
制御信号生成部216において閾値処理が行われることによって、制御信号Dcが出力される。エッジ近傍の領域では図10(d)に示す平均検出値Daveが閾値THより大きいため、制御信号Dcはグラデーション領域以外の領域を表す「0」を示す。また、エッジ近傍から遠い領域では、図10(d)に示す平均検出値Daveが閾値THより小さくなるため制御信号Dcはグラデーション領域を表す「1」を示す。
(C−6)図10(f)
画像平滑部116が出力する平滑化画像信号Dsは、N+kビットの精度を有するので、Nビットの入力画像信号Diよりも画像の変化が滑らかとなるが、エッジの急峻さは鈍る。
(C−7)図10(g)
エッジ近傍の領域では、図10(e)に示す制御信号Dcがグラデーション領域以外の領域を示す「0」であるため、選択部118は、入力画像信号Diの下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号を出力画像信号Doとして出力する。また、エッジ近傍から遠い領域では、図10(e)に示す制御信号Dcがグラデーション領域を示す「1」であるため、選択部118は、画像平滑部116が出力する平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)を選択して出力画像信号Doとして出力する。
図10に示すように、エッジ領域では、エッジ近傍では画像は平滑化されず、エッジ近傍以外の変化の小さい領域では画像が平滑化されてより滑らかになる。
画像処理部200は、入力される入力画像信号Diに基づいて、図10に示すように、グラデーション領域、テクスチャ領域、エッジ領域それぞれについて、画質の劣化が生じないように適した出力画像信号Doを出力することができる。
〔画像処理部が検出値平滑部を備えない場合における信号〕
次に、図10の比較例として、画像処理部が検出値平滑部を備えない場合、すなわち、周波数成分検出値Dfに対して閾値処理を行う場合における信号を、〔I〕閾値THが大きい場合、〔II〕閾値が小さい場合それぞれについて示す。なお、以下では、図10の場合と比較するために、図10と同様に、入力画像信号Ri、Gi、Biのうち、ある1色に対応する入力画像信号が存在し、その他の入力画像信号が0(ゼロ)である場合を例に挙げて説明する。
〔I〕閾値THが大きい場合
図11は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理部が検出値平滑部を備えない場合における信号の第1の例を示す説明図である。ここで、図11(a)は周波数成分検出値Dfを示し、図11(b)は制御信号Dcを示している。
図11(a)を参照すると、上述したように周波数成分検出値Dfは、グラデーション領域、テクスチャ領域ともに同程度の小さな値となる。ここで、図11(a)に示すように、グラデーション領域の周波数成分検出値Dfが閾値THを下回るよう、閾値THをやや大きく設定した場合、テクスチャ領域でも周波数成分検出値Dfが閾値THを下回る可能性が高い。このとき、図11(b)に示すように、グラデーション領域とテクスチャ領域のいずれの場合も、制御信号Dcは、グラデーション領域を示す「1」を示す。
したがって、選択部118は、グラデーション領域とテクスチャ領域のいずれの領域に対しても画像平滑部116が出力する平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)を選択して出力画像信号Doとして出力する。上記の場合には、テクスチャ領域に対しても平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)が出力されるため、テクスチャ領域の凹凸の変化が損なわれる、すなわち画像がぼやけるという問題が生ずる。
また、エッジ領域では、エッジ近傍で周波数成分検出値Dfが閾値THよりも十分大きくなる。したがって、制御信号Dcはエッジ近傍のみグラデーション領域以外の領域を示す「0」となるため、エッジ近傍では平滑化されず、エッジ以外のグラデーション領域は滑らかに変換される。つまり、エッジ領域では特に問題は生じない。
〔II〕閾値THが小さい場合
図12は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理部が検出値平滑部を備えない場合における信号の第2の例を示す説明図である。ここで、図12(a)は周波数成分検出値Dfを示し、図12(b)は制御信号Dcを示している。
図12(a)に示すように、グラデーション領域の周波数成分検出値Dfが閾値THを上回るよう、閾値THをやや小さく設定した場合、グラデーション領域でも周波数成分検出値Dfが閾値THを上回る箇所が出てくる。ここで、周波数成分検出値Dfが閾値THを上回る箇所とは、入力画像信号Diが変化している箇所を意味するが、図12(b)に示すように制御信号Dcは、グラデーション領域以外の領域を示す「0」となる。したがって、入力画像信号Diが変化している箇所では平滑化されず、図10(1)に示すようなグラデーション領域の階段状の変化を滑らかにすることができないという問題が生ずる。
また、エッジ領域では、エッジ近傍以外のグラデーション領域についても制御信号Dcは、グラデーション領域以外の領域を示す「0」となるので、上記グラデーション領域と同様の問題が生じる。
図11、図12に示すように、画像処理部が検出値平滑部を備えない場合には、グラデーション領域、テクスチャ領域、エッジ領域それぞれについて問題が生じる。
これに対して、本発明の第1の実施形態に係る表示装置2000の画像処理部200は、検出値平滑部214を備えて検出値平滑処理を行うことによって、グラデーション領域と、グラデーション領域以外の領域(テクスチャ領域およびエッジ領域)を区別することができる。特に、画像処理部200は、テクスチャ領域とグラデーション領域を的確に判別できるため、誤ってテクスチャ領域を平滑化することによる鮮鋭度の低下という画質劣化を防止することができる。
〔R/G/Bの周波数成分検出結果の最大値を用いる意義〕
次に、画像処理部200が、R/G/Bの周波数成分検出結果の最大値を用いることの意義について説明する。
図13は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理部200におけるR/G/Bの周波数成分検出結果の最大値を用いる意義を説明するための説明図であり、第1の実施形態に係る画像処理部200における各信号の一例を示している。ここで、図13では、テクスチャ領域における各信号の一例を示している。カラー画像におけるテクスチャ領域では、3色のR/G/B画像信号が同様な頻度で変化するとは限らず、むしろR/G/Bで変化の頻度に差があるのが一般的であるからである。
図13(a)〜(c)は、入力画像信号Ri、Gi、Biをそれぞれ示している。また、図13(d)〜(f)は、周波数成分検出値Rf、Gf、Bfをそれぞれ示している。ここで、図13(a)の入力画像信号Riは、比較的凹凸が多いため、図13(d)の周波数成分検出値Rfは比較的高い頻度で検出されている。また、図13(b)、(c)の入力画像信号Gi、Biは変化が少ないため、図13(e)の周波数成分検出値Gfおよび図13(f)の周波数成分検出値Bfの検出の頻度は低い。
図13(g)は、最大検出値Dmaxを示している。ここで、画像処理部200は、各画素ごとに周波数成分検出値Rf、Gf、Bfの最大値を選択するので、周波数成分検出値Rf、Gf、Bf単独の場合よりも、最大検出値Dmaxの検出の頻度が高くなる。
図13(h)は平均検出値Daveを示し、図13(i)は制御信号Dcを示している。ここで、最大検出値Dmaxの検出の頻度が高いため、平均検出値Daveは閾値THよりも大きな値をとり、制御信号Dcはグラデーション領域以外の領域を示す「0」となる。
ここで、仮に周波数成分検出値Rf、Gf、Bfに対して、最大値を選択することなく各色ごとに領域の判別を行うとすると、入力画像信号の変化の少ないGとBについてはグラデーション領域として検出され、画像が平滑化される恐れがある。図13に示す入力画像信号Gi、Biのように変化が少ない画像信号であっても、テクスチャ領域ではそもそも画像信号の変化の幅が小さいため、鮮鋭感への寄与は無視できない。つまり、テクスチャ領域では、変化の少ない入力画像信号が平滑化されることによって、鮮鋭感が損なわれてしまう。画像処理部200は、R/G/Bの周波数成分検出結果の最大値を用いることにより、上記の問題の発生を防止することができる。
〔色検出信号Dcolの値に応じた制御信号Dcの一例〕
上述したように、画像処理部200は、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて色検出信号Dcolを画素ごとに出力し、色検出信号Dcolの値に応じて閾値THを設定する。そこで、次に、色検出信号Dcolの値に応じて閾値THが設定されることの効果を説明するために、色検出信号Dcolの値に応じて生成される制御信号Dcの一例を示す。なお、以下では、色検出部210が図3に示す色領域を用いて色検出信号Dcolを出力する場合を例に挙げて説明する。
<1>第1の例
図14は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理部200における色検出信号Dcolの値に応じた制御信号Dcの第1の例を示す説明図である。ここで、図14(a)は最大検出値Dmaxを示し、図14(b)は平均検出値Dave、そして、図14(c)は制御信号Dcをそれぞれ示している。また、図14(1)は、色検出信号Dcol=0(所定の色領域に含まれていないことを示す)の場合を示しており、図14(2)は、色検出信号Dcol=1(所定の色領域に含まれていることを示す)の場合を示している。
図14(a)に示すように、異なる画像を示す入力画像信号Ri、Gi、Biが画像処理部200に入力された場合であっても、最大検出値Dmaxが一致することが起こりうる。ここで、色検出部210は、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて色検出信号Dcolを出力するので、上記の場合であっても色検出信号Dcolが互いに異なることがある。
このとき、図14(b)に示すように、制御信号生成部216は、色検出信号Dcol=0の場合には閾値TH=閾値TH1を設定し(図14(1)(b))、色検出信号Dcol=1の場合には色検出信号Dcol=1の場合には閾値TH=閾値TH2(TH1<TH2)を設定する(図14(2)(b))。したがって、図14(a)に示すように最大検出値Dmaxが一致する場合であっても、制御信号生成部216は、設定される閾値THによって異なる制御信号Dcを出力することができる(図14(c))。
<2>第2の例
図15は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理部200における色検出信号Dcolの値に応じた制御信号Dcの第2の例を示す説明図である。図15は、異なる画像を示す入力画像信号Ri、Gi、Biが画像処理部200に入力された場合であって、最大検出値Dmaxが一致する場合における他の例を示している。
図15を参照すると、図14と同様に、最大検出値Dmaxが一致する異なる画像を示す入力画像信号Ri、Gi、Biが画像処理部200に入力された場合であっても、制御信号生成部216が、設定される閾値THによって異なる制御信号Dcの出力が可能であることが分かる(図15(c))。
図14、図15に示すように、最大検出値Dmaxが一致する異なる画像を示す入力画像信号Ri、Gi、Biが画像処理部200に入力された場合であっても、制御信号生成部216は、色検出信号Dcolの値に応じて設定された閾値THに基づいて制御信号Dcを出力する。したがって、画像処理部200は、例えば、画像の品質が悪いために、通常のグラデーション領域の判定を行うための閾値(第2の閾値)を用いた場合には、本来グラデーション領域であるはずの画像領域がグラデーション領域として判定されない入力画像信号Ri、Gi、Biが入力されたとしても、色検出信号Dcolの値に基づいて閾値THを設定することによって、平滑化することができる。例えば、色検出部210が図3に示す青空を示す色が含まれる色領域を用いて色検出信号Dcolを出力する場合には、画像処理部200は、グラデーション領域の段差が大きい箇所や、あるいはテクスチャ領域であっても、所望の画像領域を滑らかに変換する(平滑化する)ことができる。
画像処理部200は、上述した構成によって、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいてグラデーション領域を判定し、N+kビットの第1出力画像信号、または平滑化されたN+kビットの第2出力画像信号を出力画像信号Ro、Go、Boとして選択的に出力することができる。
再度図1を参照して、表示装置2000の構成について説明する。表示部190は、N+kビットの階調性能を有し、画像処理部200から出力されるN+kビットの出力画像信号Ro、Go、Boが示す画像を表示する。
〔表示部190の構成例〕
表示部190は、例えば、画像表示部(図示せず)と、行駆動部(図示せず)と、列駆動部(図示せず)と、電源供給部(図示せず)と、表示制御部(図示せず)とを備える。
画像表示部は、例えば、マトリクス状(行列状)に配置された複数の画素を備える。例えば、SD(Standard Definition)解像度の映像を表示する画像表示部は、少なくとも640×480=307200(データ線×走査線)の画素を有し、カラー表示のために当該画素が赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)のサブピクセル(sub pixel)からなる場合には、640×480×3=921600(データ線×走査線×サブピクセルの数)のサブピクセルを有する。同様に、例えば、HD(High Definition)解像度の映像を表示する表示部は、1920×1080の画素を有し、カラー表示の場合には、1920×1080×3のサブピクセルを有する。
また、画像表示部は、例えば、画素ごとに印加する電圧量/電流量を制御するための画素回路を備えていてもよい。画素回路は、例えば、印加される走査信号および電圧信号により電流量を制御するためのスイッチ素子およびドライブ素子と、電圧信号を保持するためのキャパシタで構成される。上記スイッチ素子および上記ドライブ素子は、例えば、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)で構成される。
行駆動部および列駆動部は、例えば、画像表示部が有する複数の画素に電圧信号を印加して各画素を発光させる。ここで、行駆動部および列駆動部は、一方が画素のON/OFFを決定する電圧信号(走査信号)を印加し、他方が表示させる映像に応じた電圧信号(画像信号)を印加する役割を果たすことができる。また、行駆動部および列駆動部の駆動方式としては、例えば、上記マトリクス状に配置された画素ごとに発光させる点順次駆動走査方式、上記マトリクス状に配置された画素を一列ごとに発光させる線順次駆動走査方式、そして、上記マトリクス状に配置された全ての画素を発光させる面順次駆動走査方式などが挙げられる。
電源供給部は、行駆動部および列駆動部に電源を供給し、行駆動部および列駆動部には電圧が印加される。また、電源供給部が、行駆動部および列駆動部に印加する電圧の大きさは、画像処理部200から出力される出力画像信号Ro、Go、Boに応じて可変する。
表示制御部は、例えば、MPUなどで構成され、画像処理部200から出力される出力画像信号Ro、Go、Boに応じて、行駆動部および列駆動部の一方に画素のON/OFFを決定する電圧を画素に印加するための制御信号を入力し、また、他方に画像信号を入力する。また、表示制御部は、画像処理部200から出力される出力画像信号Ro、Go、Boに応じて、電源供給部による行駆動部および列駆動部への電源の供給を制御することもできる。
表示部190は、上記のような構成により、出力画像信号Ro、Go、Boに応じた画像を表示する。ここで、表示部190としては、例えば、有機ELディスプレイや、FED、PDPなどの自発光型の表示デバイスや、LCDやDMD(Digital Micromirror Device。デジタル・マイクロミラー・デバイス)などの別途の光源を有する非発光型の表示デバイスが挙げられるが、上記に限られない。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る表示装置2000は、カラー画像を示す複数チャンネルの入力画像信号Ri、Gi、Bi(それぞれNビットの入力画像信号)を、それぞれN+kビットの出力画像信号Ro、Go、Boに補正する画像処理部200と、N+kビットの階調性能を有する表示部190とを備える。画像処理部200は、制御部202と階調数拡張部204とを備え、制御部202が入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいてグラデーション領域を画素ごとに判定して制御信号Dcを出力し、制御信号Dcに基づいて階調数拡張部204が、入力画像信号の下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号、または入力画像信号が平滑化されたN+kビットの第2出力画像信号を、選択的に出力画像信号Ro、Go、Boとして出力する。したがって、表示装置2000は、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換して表示することができる。
また、表示装置2000は、グラデーション領域を判定して選択的にグラデーション領域をより滑らかに補正することができるので、グラデーション領域の階調性能を向上させることができる。また、表示装置2000は、エッジ領域やテクスチャ領域では入力画像を補正しないため、出力画像信号Ro、Go、Boが示す画像は鮮鋭感を損なわない。
また、一般的に、階調性能が不足する場合には、視覚的には、グラデーション領域では等高線状に偽輪郭が生じるなどの画質劣化がユーザにより視認され、エッジ領域やテクスチャ領域では画質劣化が目立ちにくい。表示装置2000は、選択的にグラデーション領域の階調性能を向上させるので、視覚的には画像全体に階調性能が向上したのと同様な効果を得ることができる。
さらに、表示装置2000は、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて色検出信号Dcolを画素ごとに導出し、導出された色検出信号Dcolに応じてグラデーション領域の判定に用いる閾値TH(基準値)を設定する。そして、表示装置2000は、入力画像信号Ri、Gi、Biと設定された閾値THとに基づいて、制御信号Dcを出力する。上記のように色検出信号Dcolに基づいてグラデーション領域の判定に用いる閾値TH(基準)を変更することによって、表示装置2000は、例えば、青空などのように平滑化されることによってより高画質化が期待される領域の平滑化を優先的に行うことができ、また、芝生などのように平滑化されると質感が損なわれて画質の低下が生じかねない領域が平滑化されることを防止することができる。したがって、表示装置2000は、さらなる高画質化を図ることができる。
[表示装置2000の変形例]
〔第1の変形例〕
上記では、第1の実施形態に係る第1の表示装置2000として、図4に示すように周波数成分検出部106(第1の周波数成分検出部106a〜第3の周波数成分検出部106cそれぞれ)が一つのバンドパス・フィルタ112を備えることにより周波数成分検出値Dfを出力する構成を示した。しかしながら、第1の実施形態に係る周波数成分検出部は、図4の構成に限られず、複数のバンドパス・フィルタを備える構成とすることもできる。
図16は、本発明の第1の実施形態に係る周波数成分検出部の変形例を示すブロック図である。ここで、図16は、図4に示す第1の周波数成分検出部106a〜第3の周波数成分検出部106cそれぞれに対応する変形例を示している。なお、図16では、バンドパス・フィルタを2つ備える構成を例を示しているが、本発明の第1の実施形態に係る周波数成分検出部の変形例が、2つのバンドパス・フィルタを備える構成に限られないことは、言うまでもない。
図16を参照すると、変形例に係る周波数成分検出部は、第1のバンドパス・フィルタ112a、第1の係数乗算部120a、および第1の絶対値変換部114aと、第2のバンドパス・フィルタ112b、第2の係数乗算部120b、および第2の絶対値変換部114bと、最大値選択部122とを備える。
第1のバンドパス・フィルタ112aには、入力画像信号Diが入力され、周波数f1をピークとする周波数特性に基づいてBPF出力Dbpf1を出力する。
第1の係数乗算部120aは、BPF出力Dbpf1に所定の係数K1を乗算し、重み付けがなされたBPF出力Dk1を出力する。ここで、第1の係数乗算部120aが乗算に用いる係数K1の情報は、例えば、画像処理部200が備える記憶手段に記憶され、当該記憶手段から入力されるが、上記に限られない。例えば、係数K1の情報は、第1の係数乗算部120aが記憶手段を備えて保持することができ、また、表示装置2000の記憶部(図示せず)に記憶され、第1の係数乗算部120aが当該記憶部(図示せず)から適宜読み出すこともできる。
第1の絶対値変換部114aは、重み付けがなされたBPF出力Dk1の絶対値を算出して第1周波数成分検出値Df1を出力する。
また、第2のバンドパス・フィルタ112bには、入力画像信号Diが入力され、周波数f2をピークとする周波数特性に基づいてBPF出力Dbpf2を出力する。第2の係数乗算部120bは、BPF出力Dbpf2に所定の係数K2を乗算し、重み付けがなされたBPF出力Dk2を出力し、第2の絶対値変換部114bは、重み付けがなされたBPF出力Dk2の絶対値を算出して第2周波数成分検出値Df2を出力する。ここで、第2の係数乗算部120bが乗算に用いる係数K2の情報は、第1の係数乗算部120aが乗算に用いる係数K1と同様に、例えば、画像処理部200が備える記憶手段に記憶されて当該記憶手段から入力されるが、上記に限られない。
最大値選択部122は、対応する画素ごとに周波数成分検出値Df1、Df2のうち大きい方の値を選択して、周波数成分検出値Dfとして出力する。
ここで、変形例に係る周波数成分検出部が図16の構成をとる意義について説明する。図17は、本発明の実施形態に係る周波数成分検出部の変形例を説明するための説明図である。図17では、係数K1=1、係数K2=0.5に設定した場合の例を示しているが、係数K1、K2の値は、上記に限られない。
図17に示すFBは、テクスチャ領域に多く含まれる主な周波数成分の帯域であり、テクスチャ領域の主な周波数成分が周波数f1となるように、第1のバンドパス・フィルタ112aを設定する。ここで、第1のバンドパス・フィルタ112aは周波数f1をピークとする特性を持つが、第1のバンドパス・フィルタ112aだけでは周波数帯域FBの範囲をすべてカバーすることができない。例えば、テクスチャ領域が周波数f2付近の成分を多く含む場合には、BPF出力Dbpf1がほとんど0(ゼロ)に近い値をとり、周波数成分検出値Dfもほとんど0(ゼロ)となるので、テクスチャ領域がグラデーション領域として誤検出される恐れがある。
図17に示すDk1は、BPF出力Dbpf1に係数K1=1を乗じた特性を示し、Dk2はBPF出力Dbpf2に係数K2=0.5を乗じた特性を示している。Dk1とDk2を絶対値に変換した第1周波数成分検出値Df1および第2周波数成分検出値Df2の最大値を選択することによって、周波数f1付近では第1周波数成分検出値Df1が選択され、周波数f2付近では第2周波数成分検出値Df2が選択される。
したがって、図17に示すように周波数特性の異なる複数のバンドパス・フィルタを用いることによって、帯域FB全体をカバーすることができる。
第1の変形例に係る表示装置は、周波数成分検出部の構成が、図4に示す周波数成分検出部106と異なるが、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて周波数成分検出値Rf、Gf、Bfを出力することができる。また、第1の変形例に係る表示装置におけるその他の構成は、第1の実施形態に係る表示装置2000と同様である。したがって、第1の変形例に係る表示装置は、上述した第1の実施形態に係る表示装置2000と同様の効果を奏することができる。
〔第2の変形例〕
上記では、第1の実施形態に係る表示装置2000として、画像処理部200が、1つの閾値THを用いて図8に示すような2値の制御信号Dcを生成し、第1出力画像信号または第2出力画像信号を選択的に出力画像信号Ro、Go、Boとして出力する構成を示した。しかしながら、本発明の実施形態に係る表示装置は、上記の構成に限られない。そこで、次に、第1の実施形態の第2の変形例に係る表示装置として、画像処理部が第1出力画像信号と第2出力画像信号との混合比率を規定する制御信号Dcを生成し、制御信号Dcが示す混合比率に応じた出力画像信号Ro、Go、Boを出力する構成について説明する。なお、第2の変形例に係る表示装置の画像処理部は、図2と同様の構成を有する。
図18は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の第2の変形例に係る制御信号生成部における閾値処理を説明するための説明図である。第2の変形例に係る制御信号生成部は、閾値THm(第3の閾値/第5の閾値)、閾値THn(第4の閾値/第6の閾値)、および検出値平滑部から出力される平均検出値Daveを用いた閾値処理により制御信号Dcを出力する。
ここで、上記閾値THm、閾値THnの値は、第1の実施形態に係る表示装置2000と同様に、入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて導出された色検出信号Dcolに基づいて設定される。図3に示す色領域を用いて色検出信号Dcolが導出される場合を例に挙げて説明すると、例えば、色検出信号Dcol=1(所定の色領域に含まれていることを示す。第1色検出信号。)である場合には、第2の変形例に係る制御信号生成部は、閾値THmとして閾値TH3(第3の閾値)を設定し、閾値THnとして閾値TH4(第4の閾値。ここで、TH3<TH4。)を設定する。また、例えば、色検出信号Dcol=0(所定の色領域に含まれていないことを示す。第2色検出信号。)である場合には、第2の変形例に係る制御信号生成部は、閾値THmとして閾値TH5(第5の閾値。ここで、TH5<TH3)を設定し、閾値THnとして閾値TH6(第6の閾値。ここで、TH5<TH6。)を設定する。
より具体的に説明すると、第2の変形例に係る制御信号生成部は、平均検出値Daveが閾値THmより小さいとき、グラデーション領域を表す制御信号「1」を生成し、平均検出値Daveが閾値THnより大きいとき、グラデーション領域以外の領域を示す制御信号「0」を生成する。また、第2の変形例に係る制御信号生成部は、平均検出値Daveが閾値THmと閾値THnとの間である場合には、例えば、Dc=1とDc=0とを結ぶ直線(すなわち、閾値THm、THnの設定により一意に定まる。)に基づいて、中間的な値の制御信号Dcを生成する。上記のように生成される制御信号Dcは、第2出力画像信号(平滑化画像信号Rs、Gs、Bs)の混合比率を示す。
ここで、第2の変形例に係る制御信号生成部がグラデーション領域を判定するために用いる閾値THm、THnの情報は、例えば、画像処理部が備える記憶手段に記憶され、当該記憶手段から入力されるが、上記に限られない。例えば、閾値THm、THnの情報は、制御信号生成部が記憶手段を備えて保持することができ、また、表示装置の記憶部(図示せず)に記憶され、制御信号生成部が当該記憶部(図示せず)から適宜読み出すこともできる。
図19は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の第2の変形例に係る階調数拡張部を示すブロック図である。なお、第2の変形例に係る第1の階調数拡張部、第2の階調数拡張部、および第3の階調数拡張部は、同様の構成をとることができるので、図19では、第2の変形例に係る第1の階調数拡張部、第2の階調数拡張部、および第3の階調数拡張部それぞれを表すものとして「第2の変形例に係る階調数拡張部」を表している。図19を参照すると、第2の変形例に係る階調数拡張部は、画像平滑部116と、混合部126とを備える。
画像平滑部116は、図9に示す画像平滑部116と同様の構成を有し、Nビットの入力画像信号を平滑化し、N+kビットの平滑化画像信号Dsを出力する。
混合部126は、制御信号Dcが示す混合比率に応じて、対応する画素ごとに平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)と、入力画像信号Diの下位にkビットの固定値を付加したN+kビットの第1出力画像信号とを、Dc:(1−Dc)の割合で混合し、出力画像信号Doとして出力する。
ここで、第2の変形例に係る階調数拡張部が、平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)と、第1出力画像信号とを混合して出力する意義について説明する。入力画像信号Diに微小なノイズが混じることによって、同様の画像の同じ表示位置に対応する平均検出値Daveが時間的に変化し、閾値THを上回ったり下回ったりする場合がある。このとき、単純な閾値処理では、制御信号Dcがグラデーション領域を示す「1」とグラデーション領域以外の領域を示す「0」とを交互に行き来するため、第1出力画像信号と平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)とが交互に選択されて、ちらつきとなってユーザに視認される恐れがある。
一方、混合処理では、混合比率を示す制御信号Dcが「1」と「0」の中間の値をとりうるため、第1出力画像信号と平滑化画像信号Ds(第2出力画像信号)との比率が極端に変化することはない。したがって、第2の変形例に係る表示装置は、第1の実施形態に係る表示装置2000よりも、ちらつきの発生を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る表示装置は、制御信号生成部における制御信号Dcの生成手段、および階調数拡張部の構成が、上述した第1の実施形態に係る表示装置2000と異なるが、表示装置2000と同様に、制御信号Dcに基づいて出力画像信号Doを出力して表示することができる。したがって、第2の変形例に係る表示装置は、上述した第1の実施形態に係る表示装置2000と同様の効果を奏することができる。
〔第3の変形例〕
上記では、第1の実施形態に係る表示装置2000として水平方向の処理を例に挙げて説明したが、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の画像処理部が行う処理は、水平方向の処理に限られない。そこで、次に、第1の実施形態の第3の変形例に係る表示装置として、画像処理部が水平方向、垂直方向に順次に処理を行う構成について説明する。
図20は、本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係る表示装置2500を示すブロック図である。図20を参照すると、表示装置2500は、画像処理部250と、表示部190を備える。ここで、表示部190は、図1に示す表示部190と同様の構成をとり、N+kビットの階調性能を有する。
画像処理部250は、水平制御部202hと、水平階調数拡張部204hと、垂直制御部202vと、垂直階調数拡張部204vとを備える。
水平制御部202hは、入力された入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて、水平方向のグラデーション領域であるか否かを示す水平制御信号Dhcを画素ごとに出力する。ここで、水平制御部202hは、例えば、図2に示す制御部202と同様の構成をとることによって、水平制御信号Dhcを出力することができる。
水平階調数拡張部204hは、水平制御信号Dhcに基づいて、対応する画素ごとに選択的に水平方向に画像を平滑化してN+kビットの画像信号Rho、Gho、Bhoを出力する。ここで、画像信号Rho、Gho、Bhoは、水平方向には階調性能が向上しているが、垂直方向には階調性能は向上しておらず、入力画像信号Ri、Gi、Biと同等である。また、水平階調数拡張部204hは、例えば、図2に示す階調数拡張部204と同様の構成をとることによって、画像信号Rho、Gho、Bhoを出力することができる。
垂直制御部202vは、入力された画像信号Rho、Gho、Bhoに基づいて、垂直方向のグラデーション領域であるか否かを示す垂直制御信号Dvcを画素ごとに出力する。ここで、垂直制御部202vは、例えば、図2に示す制御部202と同様の構成をとることによって、垂直制御信号Dvcを出力することができる。
垂直階調数拡張部204vは、垂直制御信号Dvcに基づいて、対応する画素ごとに選択的に垂直方向に画像を平滑化してN+kビットの出力画像信号Ro、Go、Boを出力する。ここで、出力画像信号Ro、Go、Boは、水平方向に加えて、垂直方向の階調性能も向上している。また、垂直階調数拡張部204vは、例えば、図2に示す階調数拡張部204と同様の構成をとることによって、出力画像信号Ro、Go、Boを出力することができる。
図20に示すように、水平方向の処理と垂直方向の処理とを順次実行することによって、第3の変形例に係る表示装置2500は、水平方向、垂直方向の両方について、テクスチャ領域やエッジ領域の鮮鋭度を損なうことなく、グラデーション領域の階調性能を向上させることができる。
また、第3の変形例に係る表示装置2500は、水平方向の処理、垂直方向の処理それぞれを第1の実施形態に係る表示装置2000と同様に行うことができるので、上述した第1の実施形態に係る表示装置2000と同様の効果を奏することができる。
なお、上記では、第3の変形例に係る表示装置2500として、画像処理部250が水平方向の処理と垂直方向の処理とを順次実行する構成を示したが、本発明の第1の実施形態に係る表示装置は、上記に限られない。例えば、第1の実施形態に係る表示装置は、水平方向と垂直方向とを2次元処理で一括に実行することもできる。かかる構成であっても、第3の変形例に係る表示装置と同様に、水平方向、垂直方向の両方について、テクスチャ領域やエッジ領域の鮮鋭度を損なうことなく、グラデーション領域の階調性能を向上させることができる。
(第1の実施形態に係る画像処理装置)
上記では、第1の実施形態に係る表示装置について説明したが、上述した第1の実施形態に係る表示装置(変形例も含む)が備える画像処理部は、表示部とは別体の独立の装置、すなわち、画像処理装置として実現することもできる。
(第1の実施形態に係るプログラム)
[表示装置に係るプログラム]
コンピュータを、本発明の第1の実施形態に係る表示装置として機能させるためのプログラムによって、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化を図ることができる。
[画像処理装置に係るプログラム]
コンピュータを、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置として機能させるためのプログラムによって、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化を図ることができる。
(第1の実施形態に係る画像処理方法)
次に、本発明の第1の実施形態に係る画像処理方法について説明する。図21は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理方法の一例を示す流れ図である。なお、以下では、図21に示す画像処理方法を表示装置2000が行うとして説明するが、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置に適用することもできる。
表示装置2000は、Nビットの入力画像信号Ri、Gi、Biそれぞれから所定の周波数成分を画素ごとに検出する(S100)。ステップS100の検出は、例えば、1または複数のバンドパス・フィルタを用いて行うことができる。
表示装置2000は、ステップS100において検出された検出値(周波数成分検出値Rf、Gf、Bf)に基づいて、画素ごとに最大値を選択する(S102)。
表示装置2000は、ステップS102において選択された最大値(最大検出値Dmax)を平滑化する(S104)。
表示装置2000は、Nビットの入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて、所定の色領域に含まれるか否かを画素ごとに検出する(S106)。表示装置2000は、例えば、入力画像信号Ri、Gi、Biを上記所定の色領域に対応する色空間に変換してステップS106の判定を行うが、上記に限られない。
表示装置2000は、ステップS106における検出結果(色検出信号Dcol)に基づいて、グラデーション領域の判定に用いるパラメータ(閾値TH)を設定する(S108)。ここで、表示装置2000は、例えば、色検出信号Dcolの値に応じて予め設定された閾値TH1または閾値TH2のいずれかをグラデーション領域の判定に用いる閾値THとして選択することによって、ステップS108の処理を行うが、上記に限られない。
なお、図21では、ステップS100〜S104の処理の後にステップS106、S108の処理が行われる例を示しているが、ステップS100〜S104の処理とステップS106、S108の処理とはそれぞれ独立に行うことができる。したがって、表示装置2000は、例えば、ステップS106、S108の処理の後にステップS100〜S104の処理を行うことができ、また、ステップS100〜S104の処理とステップS106、S108の処理とを同期して行うこともできる。
表示装置2000は、ステップS104において平滑化された検出値(平均検出値Dave)と、ステップS108において設定されたパラメータ(閾値TH)とに基づいて制御信号Dcを生成する(S110)。ここで、表示装置2000は、例えば、ステップS108において設定された閾値THを用いた閾値処理によって、制御信号Dcを生成する。
表示装置2000は、各チャンネルごとの入力画像信号Ri、Gi、Biと、ステップS110において生成された制御信号Dcとに基づいて、入力画像信号の下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号、または入力画像信号が平滑化されたN+kビットの第2出力画像信号を、各チャンネルごとに選択的に出力する(S112)。
図21に示す画像処理方法を用いることにより、表示装置2000は、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することによって高画質化を図ることができる。
(第2の実施形態)
上記では、第1の実施形態に係る表示装置として、表示部がN+kビットの階調性能を有する構成について説明した。しかしながら、本発明の実施形態に係る表示装置が備える表示部は、N+kビットの階調性能に限られず、Nビットの階調性能を有することもできる。そこで、次に、本発明の第2の実施形態に係る表示装置として、表示部がNビットの階調性能を有する構成について説明する。
図22は、本発明の第2の実施形態に係る表示装置4000を示すブロック図である。図22を参照すると、表示装置4000は、画像処理部400と、表示部490とを備える。
画像処理部400は、制御部202と、階調数拡張部204と、擬似階調処理部402とを備える。制御部202および階調数拡張部204は、図1に示す第1の実施形態に係る画像処理部200が備える制御部202および階調数拡張部204と同様の構成を有する。つまり、制御部202は、Nビットの入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて制御信号Dcを生成し、階調数拡張部204は、制御信号Dcに基づいて入力画像信号Ri、Gi、Biそれぞれの下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号、または入力画像信号Ri、Gi、Biそれぞれが平滑化されたN+kビットの第2出力画像信号を、選択的に画像信号Re、Ge、Beとして出力する。
擬似階調処理部402は、擬似的な中間階調を使ってN+kビットの画像信号Re、Ge、BeそれぞれをNビットの出力画像信号Ro、Go、Boに変換する。
ここで、擬似階調処理部402における擬似階調処理について説明する。なお、以下では、入力画像信号Ri、Gi、Biのうち、入力画像信号Riを例に挙げて説明するが、入力画像信号Gi、Biについても同様である。
図23は、本発明の第2の実施形態に係る擬似階調処理部402における擬似階調処理の一例を説明するための説明図であり、擬似階調処理としてディザ処理を用いる場合の例を示している。図23(a)はディザ処理を行う2×2画素の領域を示しており、図23(b)はディザパターンの一例を示している。
ディザ処理は、図23(a)のN+kビットの画像信号Reにおける画素a〜dに対して、図23(b)のディザパターンの各画素位置に対応する値を加算した後に、下位kビットを丸めることにより、上位Nビットを出力画像信号として出力する処理である。ここで、ディザ処理は擬似階調処理の一種であり、少ないビット数でより多くのビット数の階調を擬似的に表示することができることが知られている。
擬似階調処理部402は、擬似階調処理としてディザ処理を用いることによって、N+kビットの画像信号Reを変換してグラデーション領域の階調性能を向上させたNビットの出力画像信号Roを出力することができる。
[擬似階調処理の他の例]
なお、擬似階調処理部402における擬似階調処理は、上記ディザ処理に限られない。例えば、擬似階調処理部402は、擬似階調処理として誤差拡散処理を用いることができる。ここで、誤差拡散処理とは、N+kビットの画像信号をNビットに丸めたときの下位kビット(「誤差データ」という。)の値を周囲の画素信号に加算あるいは減算して、誤差データを拡散していくことによって、擬似的な中間階調を得る方法である。擬似階調処理部402は、誤差拡散処理を用いて擬似階調処理を行ったとしても、上記ディザ処理を用いる場合と同様の効果を得ることができる。
再度図22を参照して、表示装置4000の構成要素について説明する。表示部490は、Nビットの階調性能を有し、画像処理部400から出力されるNビットの出力画像信号Ro、Go、Boが示す画像を表示する。
上述したように、表示装置4000は、画像処理部400がNビットの入力画像信号Ri、Gi、Biを一旦階調数を拡張してN+kビットの画像信号Re、Ge、Beに変換した後に、ディザ処理などの擬似階調処理を用いてNビットの出力画像信号Ro、Go、Boに変換することによって、グラデーション領域の階調性能を向上させる。したがって、表示装置4000は、表示部490の階調性能がNビットであったとしても、グラデーション領域の階調性能を向上させた画像を表示することができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る表示装置4000は、Nビットの入力画像信号Ri、Gi、BiをN+kビットの画像信号Re、Ge、Beに変換した後に擬似階調処理を用いてNビットのRo、Go、Boに変換する画像処理部400と、Nビットの階調性能を有する表示部490とを備える。画像処理部400は、第1の実施形態に係る制御部202および階調数拡張部204と同様の構成を有する制御部202と階調数拡張部204とを備え、制御信号Dcに基づいて入力画像信号Ri、Gi、Biそれぞれの下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号、または入力画像信号Ri、Gi、Biそれぞれが平滑化されたN+kビットの第2出力画像信号を、選択的に画像信号Re、Ge、Beとして出力する。したがって、表示装置4000は、第1の実施形態に係る表示装置2000と同様に、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して選択的に画像信号を平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換することができる。
また、表示装置4000は、画像処理部400が擬似階調処理部402を備え、ディザ処理などの擬似階調処理を用いてN+kビットの画像信号Re、Ge、BeをNビットの出力画像信号Ro、Go、Boに変換することにより、グラデーション領域の階調性能を向上させる。したがって、表示装置4000は、表示部490の階調性能がNビットであったとしても、グラデーション領域の階調性能を向上させた画像を表示することができる。
[表示装置4000の変形例]
第2の実施形態に係る表示装置は、上述した第1の実施形態に係る表示装置の変形例と同様の変形例をとることができる。
(第2の実施形態に係る画像処理装置)
上記では、第2の実施形態に係る表示装置について説明したが、上述した第2の実施形態に係る表示装置(変形例も含む)が備える画像処理部は、表示部とは別体の独立の装置、すなわち、画像処理装置として実現することもできる。
(第2の実施形態に係るプログラム)
[表示装置に係るプログラム]
コンピュータを、本発明の第2の実施形態に係る表示装置として機能させるためのプログラムによって、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して画像信号を選択的に平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換した上でさらに擬似階調処理を行って階調性能を向上させて高画質化を図ることができる。
[画像処理装置に係るプログラム]
コンピュータを、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置として機能させるためのプログラムによって、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して画像信号を選択的に平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換した上でさらに擬似階調処理を行って階調性能を向上させて高画質化を図ることができる。
(第2の実施形態に係る画像処理方法)
次に、本発明の第2の実施形態に係る画像処理方法について説明する。図24は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理方法の一例を示す流れ図である。なお、以下では、図24に示す画像処理方法を表示装置4000が行うとして説明するが、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置に適用することもできる。
表示装置4000は、図21のステップS100と同様に、Nビットの入力画像信号Ri、Gi、Biそれぞれから所定の周波数成分を画素ごとに検出する(S200)。
表示装置4000は、図21のステップS102と同様に、ステップS200において検出された検出値(周波数成分検出値Rf、Gf、Bf)に基づいて、画素ごとに最大値を選択する(S202)。
表示装置4000は、図21のステップS104と同様に、ステップS202において選択された最大値(最大検出値Dmax)を平滑化する(S204)。
表示装置4000は、図21のステップS106と同様に、Nビットの入力画像信号Ri、Gi、Biに基づいて、所定の色領域に含まれるか否かを画素ごとに検出する(S206)。
表示装置4000は、図21のステップS108と同様に、ステップS206における検出結果(色検出信号Dcol)に基づいて、グラデーション領域の判定に用いるパラメータ(閾値TH)を設定する(S208)。
なお、図24では、ステップS200〜S204の処理の後にステップS206、S208の処理が行われる例を示しているが、図21に示す第1の実施形態に係る画像処理方法と同様に、表示装置4000は、ステップS200〜S204の処理とステップS206、S208の処理とをそれぞれ独立に行うことができる。
表示装置4000は、図21のステップS110と同様に、ステップS204において平滑化された検出値(平均検出値Dave)と、ステップS208において設定されたパラメータ(閾値TH)とに基づいて制御信号Dcを生成する(S210)。
表示装置4000は、図21のステップS112と同様に、各チャンネルごとの入力画像信号Ri、Gi、Biと、ステップS110において生成された制御信号Dcとに基づいて、入力画像信号の下位にkビットの固定値を付加してN+kビットに変換した第1出力画像信号、または入力画像信号が平滑化されたN+kビットの第2出力画像信号を、各チャンネルごとに選択的に出力する(S212)。
表示装置4000は、ステップS212において出力された画像信号(第1出力画像信号または第2出力画像信号)に対して擬似階調処理を行い、Nビットの画像信号(出力画像信号Ro、Go、Bo)に変換する(S214)。ここで、表示装置4000は、例えば、ディザ処理や誤差拡散処理を用いることにより、ステップS214の擬似階調処理を行うことができる。
図24に示す画像処理方法を用いることにより、表示装置4000は、入力される画像信号に基づいてグラデーション領域を判定して画像信号を選択的に平滑化し、入力される画像信号よりも階調数の多い画像信号に変換した上でさらに擬似階調処理を行うことにより階調性能を向上させることによって、高画質化を図ることができる。
以上、第1、第2の実施形態として表示装置を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。例えば、本発明の実施形態は、有機ELディスプレイや、FED、PDPなどの自発光型の表示装置や、LCDやDMDなどの別途の光源を有する非発光型の表示装置、テレビジョン(Television)放送を受信する受信装置に適用することができる。また、本発明の実施形態は、PC(Personal Computer)、サーバ(Server)などのコンピュータ、携帯電話などの携帯型通信装置など、様々な機器に適用することができる。
また、第1、第2の実施形態に係る画像処理装置は、例えば、有機ELディスプレイやLCDなどの表示装置や、PCなどのコンピュータ、携帯電話などの携帯型通信装置など、様々な機器に適用することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明の第1の実施形態に係る表示装置を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理部を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る所定の色領域の一例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る周波数成分検出部の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るバンドパス・フィルタの周波数特性の一例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る検出値平滑部における平滑化処理の一例を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る閾値設定処理を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る制御信号生成部における閾値処理を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る階調数拡張部の構成を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理部における各信号の一例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理部が検出値平滑部を備えない場合における信号の第1の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理部が検出値平滑部を備えない場合における信号の第2の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理部におけるR/G/Bの周波数成分検出結果の最大値を用いる意義を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理部における色検出信号Dcolの値に応じた制御信号Dcの第1の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理部における色検出信号Dcolの値に応じた制御信号Dcの第2の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る周波数成分検出部の変形例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る周波数成分検出部の変形例を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示装置の第2の変形例に係る制御信号生成部における閾値処理を説明するための説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示装置の第2の変形例に係る階調数拡張部を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係る表示装置を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理方法の一例を示す流れ図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示装置を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る擬似階調処理部における擬似階調処理の一例を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る画像処理方法の一例を示す流れ図である。
符号の説明
106 周波数成分検出部
116 画像平滑部
118 選択部
122 最大値選択部
126 混合部
190、490 表示部
200、250、400 画像処理部
202 制御部
204 階調数拡張部
210 色検出部
212 最大値選択部
214 検出値平滑部
216 制御信号生成部
402 擬似階調処理部
2000、2500、4000 表示装置
112 バンドパス・フィルタ

Claims (10)

  1. Nビット(Nは正の整数)の入力画像信号が複数入力される画像処理装置であって、
    複数の前記入力画像信号に基づいて、前記入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号を画素ごとに出力する色検出部と、
    前記入力画像信号それぞれから所定の周波数帯域の信号を画素ごとに検出する周波数成分検出部と、
    前記周波数成分検出部が検出した検出信号に基づいて、複数の入力画像信号それぞれが対応する各画素において検出された信号が最大となる信号を選択する最大値選択部と、
    前記最大値選択部が選択した信号に基づいて各画素に対応する信号をそれぞれ平滑化する検出値平滑部と、
    前記色検出信号と前記検出値平滑部が平滑化した信号とに基づいて、グラデーション領域を規定する制御信号を画素ごとに生成する制御信号生成部と、
    Nビットの前記入力画像信号が複数入力され、前記画素ごとに生成された制御信号に基づいて、入力された複数の前記入力画像信号それぞれに対して、前記入力画像信号の階調数が所定数拡張されたN+kビット(kは正の整数)の第1出力画像信号、あるいは前記入力画像信号が平滑化されて階調数が所定数拡張されたN+kビットの第2出力画像信号を画素ごとに出力する階調数拡張部と、
    を備えることを特徴とする、画像処理装置。
  2. 前記制御信号生成部は、
    前記色検出信号が所定の色を表すことを示す第1色検出信号である場合には、第1の閾値に基づいて前記制御信号を生成し、
    前記色検出信号が所定の色を表すことを示さない第2色検出信号である場合には、前記第1の閾値よりも小さな第2の閾値に基づいて前記制御信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記階調数拡張部は、
    複数の前記入力画像信号それぞれを平滑化して第2出力画像信号を画素ごとに出力する画像平滑部と、
    前記画素ごとに生成された制御信号に基づいて、前記制御信号がグラデーション領域を示す場合には前記第2出力画像信号を出力し、前記制御信号がグラデーション領域以外を示す場合には、前記入力画像信号をkビットシフトさせて前記第1出力画像信号を出力する選択部と、
    を備えることを特徴とする、請求項1、2に記載の画像処理装置。
  4. 前記制御信号生成部は、
    前記色検出信号が所定の色を表すことを示す第1色検出信号である場合には、第3の閾値と、前記第3の閾値より大きな第4の閾値とに基づいて、対応する画素それぞれにおける前記第1出力画像信号と前記第2出力画像信号との混合比率を規定する制御信号を出力し、
    前記色検出信号が所定の色を表すことを示さない第2色検出信号である場合には、前記第3の閾値よりも小さな第5の閾値と、前記第5の閾値より大きな第6の閾値とに基づいて、対応する画素それぞれにおける前記第1出力画像信号と前記第2出力画像信号との混合比率を規定する制御信号を出力し、
    前記階調数拡張部は、
    複数の前記入力画像信号それぞれを平滑化して第2出力画像信号を出力する画像平滑部と、
    複数の前記入力画像信号それぞれをkビットシフトさせて前記第1出力画像信号を生成し、前記画素ごとに混合比率が規定された前記制御信号に基づいて、対応する各画素における前記第1出力画像信号と前記第2出力画像信号との比率が前記制御信号が規定する混合比率と同一となるように、前記第1出力画像信号および前記第2出力画像信号を画素ごとに混合して出力する混合部と、
    を備えることを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記周波数成分検出部は、所定の周波数帯域の信号を画素ごとに検出する一つのバンドパス・フィルタを備えることを特徴とする、請求項1〜4に記載の画像処理装置。
  6. 前記周波数成分検出部は、
    相異なる所定の周波数帯域の信号を画素ごとに検出する複数のバンドパス・フィルタと、
    前記複数のバンドパス・フィルタそれぞれから出力される信号に対して、前記信号が出力されたバンドパス・フィルタに応じた係数を乗算する係数乗算部と、
    前記係数乗算部から出力される信号に基づいて、画素ごとに最大の信号を選択して出力する最大値選択部と、
    を備えることを特徴とする、請求項1〜4に記載の画像処理装置。
  7. 前記階調数拡張部から出力される第1出力画像信号または第2出力画像信号の階調数を、擬似的な中間階調を用いてNビットの画像信号に変換する擬似階調処理部をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜6に記載の画像処理装置。
  8. 入力された複数のNビット(Nは正の整数)の入力画像信号それぞれから所定の周波数帯域の検出信号を画素ごとに検出するステップと、
    複数の前記入力画像信号それぞれに対応する前記検出信号に基づいて、複数の前記入力画像信号それぞれが対応する各画素において検出された信号が最大となる信号を選択するステップと、
    前記選択するステップにおいて選択された信号に基づいて各画素に対応する選択された信号をそれぞれ平滑化するステップと、
    入力された複数の前記入力画像信号に基づいて、前記入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号を画素ごとに出力するステップと、
    前記色検出信号と、前記平滑化するステップにおいて平滑化された信号とに基づいて、グラデーション領域を規定する制御信号を画素ごとに生成するステップと、
    前記制御信号に基づいて、Nビットの前記入力画像信号の階調数が所定数拡張されたN+kビット(kは正の整数)の第1出力画像信号、あるいはNビットの前記入力画像信号が平滑化されて階調数が所定数拡張されたN+kビットの第2出力画像信号を、複数の前記入力画像信号ごとにかつ画素ごとに出力するステップと、
    を有することを特徴とする、画像処理方法。
  9. 入力された複数のNビット(Nは正の整数)の入力画像信号それぞれから所定の周波数帯域の検出信号を画素ごとに検出するステップ、
    複数の前記入力画像信号それぞれに対応する前記検出信号に基づいて、複数の前記入力画像信号それぞれが対応する各画素において検出された信号が最大となる信号を選択するステップ、
    前記選択するステップにおいて選択された信号に基づいて各画素に対応する選択された信号をそれぞれ平滑化するステップ、
    入力された複数の前記入力画像信号に基づいて、前記入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号を画素ごとに出力するステップ、
    前記色検出信号と、前記平滑化するステップにおいて平滑化された信号とに基づいて、グラデーション領域を規定する制御信号を画素ごとに生成するステップ、
    前記制御信号に基づいて、Nビットの前記入力画像信号の階調数が所定数拡張されたN+kビット(kは正の整数)の第1出力画像信号、あるいはNビットの前記入力画像信号が平滑化されて階調数が所定数拡張されたN+kビットの第2出力画像信号を、複数の前記入力画像信号ごとにかつ画素ごとに出力するステップ、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 入力された複数のNビット(Nは正の整数)の入力画像信号を補正する画像信号補正部と、
    前記画像信号補正部が補正した画像信号に基づいて、N+kビット(kは正の整数)の画像信号が示す画像を表示可能な画像表示部と、
    を備え、
    前記画像信号補正部は、
    複数の前記入力画像信号に基づいて、前記入力画像信号が表す色が所定の色領域に含まれるかを示す色検出信号を画素ごとに出力する色検出部と、
    前記入力画像信号それぞれから所定の周波数帯域の信号を画素ごとに検出する周波数成分検出部と、
    前記周波数成分検出部が検出した検出信号に基づいて、複数の入力画像信号それぞれが対応する各画素において検出された信号が最大となる信号を選択する最大値選択部と、
    前記最大値選択部が選択した信号に基づいて各画素に対応する信号をそれぞれ平滑化する検出値平滑部と、
    前記色検出信号と前記検出値平滑部が平滑化した信号とに基づいて、グラデーション領域を規定する制御信号を画素ごとに生成する制御信号生成部と、
    Nビットの前記入力画像信号が複数入力され、前記画素ごとに生成された制御信号に基づいて、入力された複数の前記入力画像信号それぞれに対して、前記入力画像信号の階調数が所定数拡張されたN+kビットの第1出力画像信号、あるいは前記入力画像信号が平滑化されて階調数が所定数拡張されたN+kビットの第2出力画像信号を画素ごとに出力する階調数拡張部と、
    を備えることを特徴とする、表示装置。

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