JP5147428B2 - チャージポンプ回路 - Google Patents
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Description
図8は従来のチャージポンプ回路を示す構成図であり、カレントミラー回路CMPは電流吐き出し型のカレントミラー回路、カレントミラー回路CMNは電流引き込み型のカレントミラー回路である。
具体的には、UP信号の信号レベルがHレベルとなり、スイッチSW1がON(閉状態)になると、カレントミラー回路CMPから基準電流に応じた電流が出力される。
また、UN信号の信号レベルがHレベルとなり、スイッチSW2がON(閉状態)になると、カレントミラー回路CMNにより基準電流に応じた電流が引き込まれる。
なお、UP信号とUN信号の双方の信号レベルがHレベルとなって、スイッチSW1,SW2がON(閉状態)になると、電流の出力動作と引き込み動作により、電流がキャンセルされて、外部には電流が出力されない。
PLLの位相雑音は、例えば、VCOの特性など、様々な要因で決まるが、雑音劣化の一要因として、チャージポンプ回路の出力雑音の影響が挙げられる。
つまり、チャージポンプ回路の出力電流に雑音が重畳していると、VCOの発振周波数を制御する電圧の雑音特性が悪くなり、PLLの出力信号の位相雑音が劣化する。
このため、PLLの低位相雑音化を実現するには、チャージポンプ回路の出力電流の雑音を下げることが重要である。
図1はこの発明の実施の形態1によるチャージポンプ回路を示す構成図であり、図において、カレントミラー回路1は電流吐き出し型のカレントミラー回路であり、カレントミラー回路2は電流引き込み型のカレントミラー回路である。
また、カレントミラー回路1はスイッチ3を介して入出力端子5と接続されており、カレントミラー回路2はスイッチ4を介して入出力端子5と接続されている。
スイッチ3は例えば前段の位相周波数比較器から出力されるUP信号の信号レベルがHレベルとなるとON(閉状態)になり、UP信号の信号レベルがLレベルとなるとOFF(開状態)になる。
スイッチ4は例えば前段の位相周波数比較器から出力されるDN信号の信号レベルがHレベルとなるとON(閉状態)になり、DN信号の信号レベルがLレベルとなるとOFF(開状態)になる。
なお、スイッチ3,4からスイッチング手段が構成されている。
ここでは、基準電流源11が制御信号CSPにしたがって基準電流の供給を制御するものについて示したが、基準電流源11とトランジスタ12の間にスイッチを挿入し、制御信号CSPにしたがって当該スイッチの開閉を制御するようにしてもよい。
カレントミラー回路1のトランジスタ12はドレイン端子が基準電流源11と接続され、ソース端子が電圧源VDDと接続されている。なお、トランジスタ12は第1のトランジスタを構成している。
カレントミラー回路1のスイッチ14はトランジスタ12とトランジスタ13におけるベース端子間に挿入され、スイッチ3がON(閉状態)に制御される期間中、OFF(開状態)に制御される。
ここでは、基準電流源21が制御信号CSNにしたがって基準電流の供給を制御するものについて示したが、基準電流源21とトランジスタ22の間にスイッチを挿入し、制御信号CSNにしたがって当該スイッチの開閉を制御するようにしてもよい。
カレントミラー回路2のトランジスタ22はドレイン端子が基準電流源21と接続され、ソース端子がグランドと接続されている。なお、トランジスタ22は第1のトランジスタを構成している。
カレントミラー回路2のスイッチ24はトランジスタ22とトランジスタ23におけるベース端子間に挿入され、スイッチ4がON(閉状態)に制御される期間中、OFF(開状態)に制御される。
仮に、制御信号CSP,CSNの信号レベルが常にHレベルであるとすると、基準電流源11,21から常に基準電流が供給され、スイッチ14,24が常にON(閉状態)になり、図8の従来のチャージポンプ回路と同等の回路になる。
図2は制御信号CSP,CSNの信号レベルが常にHレベルである場合の定常動作時のUP信号及びUN信号の波形を示す説明図である。
また、DN信号の信号レベルがHレベルであるとき、スイッチ4がON(閉状態)になり、カレントミラー回路2により入出力端子5から引き込まれる電流がスイッチ4を通過する。
しかし、カレントミラー回路1,2から出力される雑音電流は無相関であるため、雑音電流についてはキャンセルされず、UP信号,DN信号のパルス幅で、入出力端子5から出力されることになる。
この際、チャージポンプ回路から出力される雑音としては、カレントミラー回路1,2から出力されている雑音電流が動作周波数f0でサンプリングされた値となる。
周波数領域で考えると、チャージポンプ回路の出力雑音電流のスペクトルを動作周波数f0で折り返し積分した形となる。
UP信号とDN信号は、図2の例と同様に、チャージポンプ回路の動作周波数f0で信号レベルの変化(Hレベル/Lレベル)を繰り返している。
一方、制御信号CSP,CSNは、動作周波数f0より低い周波数f1で信号レベルが変化(Hレベル/Lレベル)し、UP信号,DN信号の信号レベルがHレベルの期間は、信号レベルがLレベルとなるようなデューティ比を持っている。
図3の例では、制御信号CSP,CSNの周波数f1がf0/2となっているが、動作周波数f0より小さければ、本発明の効果を得ることができる。
また、図3の例では、制御信号CSP,CSNが単一周期の波形となっているが、例えば、周期がランダムであるなど、単一周期でない波形でもよい。
このとき、スイッチ14,24のOFF抵抗が十分に大きければ、ゲート−ソース間容量に電荷が蓄積されるため、トランジスタ13,23のゲート電位は一定に保たれ、スイッチ14,24がON(閉状態)のときと同様の電流をトランジスタ13,23から出力することができる。
また、トランジスタ13,23のゲート端子が基準電流源11,21と接続されていないため、出力される雑音電流には、基準電流側の雑音(基準電流源11,21、トランジスタ12,22の雑音)の影響が含まれないことになる。
例えば、図3に示すように、f1=f0/2の場合、サンプリングで折り返される回数が2倍になるため、フリッカ雑音の影響が相対的に小さくなる。
ここで、図4は出力電流雑音のスペクトルイメージを示す説明図である。
フリッカ雑音の低減量は、周波数f1を小さくするほど大きくなるが、カレントミラー回路1,2内のスイッチ14,24によるリーク電流が存在するため、無限に大きくすることはできない。
図6はこの発明の実施の形態2によるチャージポンプ回路を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
カレントミラー回路1のコンデンサ15はトランジスタ13のゲート端子とスイッチ14の間に並列に接続されている。
カレントミラー回路2のコンデンサ25はトランジスタ23のゲート端子とスイッチ24の間に並列に接続されている。
これにより、周波数f1を小さくして、さらに、フリッカ雑音の低減量を大きくすることができる効果を奏する。
しかし、この実施の形態2では、コンデンサ15,25を挿入しているので、その電圧変動を補償することができる(図7を参照)。
この場合も、同様の効果を奏することができる。
Claims (1)
- 駆動用の基準電流を供給する基準電流源、上記基準電流源と直列に接続されている第1のトランジスタ、上記第1のトランジスタとカレントミラー接続されており、上記基準電流源から供給される基準電流に応じた電流を出力する第2のトランジスタ、及び上記第1のトランジスタと上記第2のトランジスタの間に挿入され、上記第2のトランジスタにより入出力端子から電流が出力される期間中、開状態に制御されるスイッチからなる第1のカレントミラー回路と、駆動用の基準電流を供給する基準電流源、上記基準電流源と直列に接続されている第1のトランジスタ、上記第1のトランジスタとカレントミラー接続されており、上記基準電流源から供給される基準電流に応じた電流の引き込みを行う第2のトランジスタ、及び上記第1のトランジスタと上記第2のトランジスタの間に挿入され、上記第2のトランジスタにより上記入出力端子から電流が引き込まれる期間中、開状態に制御されるスイッチからなる第2のカレントミラー回路と、上記第1のカレントミラー回路又は上記第2のカレントミラー回路の少なくとも一方を上記入出力端子と接続するスイッチング手段とを備え、上記第1及び第2のカレントミラー回路を構成するスイッチが、上記スイッチング手段が開閉される周期より長い周期で開閉されることを特徴とするチャージポンプ回路。
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