JP2000049661A - マッチドフィルタ回路 - Google Patents

マッチドフィルタ回路

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JP2000049661A
JP2000049661A JP21613698A JP21613698A JP2000049661A JP 2000049661 A JP2000049661 A JP 2000049661A JP 21613698 A JP21613698 A JP 21613698A JP 21613698 A JP21613698 A JP 21613698A JP 2000049661 A JP2000049661 A JP 2000049661A
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JP21613698A
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Ichiro Imaizumi
市郎 今泉
Hisashi Kato
寿 加藤
Kenzo Urabe
健三 占部
Tetsuhiko Miyatani
徹彦 宮谷
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Kokusai Electric Corp
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Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定期的なリフレッシュを不要にし、回路規模
を増大することなく、高速で且つ消費電力を低減できる
マッチドフイルタ回路を提供する。 【解決手段】 入力したアナログ電圧をアナログ電流に
変換し、アナログ電流についてサンプルホールド及び拡
散符号との乗算及び乗算結果の加算を行い、加算結果の
電流を電圧に変換して相関出力とするマッチドフィルタ
回路である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信や無線
LAN等におけるスペクトラム拡散通信システムの受信
機側で用いられるマッチドフィルタ回路に係り、特に高
速で且つ消費電力を低減できるマッチドフィルタ回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にスペクトラム拡散(Spread Spe
ctrum :SS)通信システムでは、送信側で送信データ
に対して狭帯域変調(1次変調)と拡散変調(2次変
調)の2段階の変調を行ってデータを送信し、受信側で
は、受信データに対して逆拡散を行って1次変調信号に
戻してから、通常の検波回路でベースバンド信号の再生
を行うようになっている。
【0003】そして、従来スぺクトラム拡散された受信
信号の逆拡散回路としては、高速に同期捕捉を行い、以
降検出された同期位相で相関を取ることができるマッチ
ドフィルタ回路が用いられていた。
【0004】まず、従来のマッチドフィルタ回路の1つ
であるデジタル方式のマッチドフィルタ回路について、
図6を使って説明する。図6は、従来のデジタル方式の
マッチドフィルタ回路の構成ブロック図である。
【0005】従来のデジタル方式のマッチドフィルタ回
路は、入力アナログ信号をデジタル値に変換するアナロ
グ/デジタル(A/D)変換器1と、複数のディレイフ
リップフロップ(Delay Flip-Flop:D−FF)で構成さ
れるサンプル・ホールド回路2′と、各D−FFからの
出力に拡散符号であるPN(Pseudo random Noise )符
号を乗算する乗算器3′と、乗算器3′からの乗算結果
を加算する加算器4′とから構成されている。
【0006】従来のデジタル方式のマッチドフィルタ回
路の動作は、入力アナログ信号がA/D変換器1でデジ
タル値に変換され、サンプル・ホールド回路2′で、1
シンボル分のデータが保持され、乗算器3′でPN符号
を構成する各コードと各々乗算され、乗算結果が加算器
4′で加算されて、相関出力が得られるようになってい
る。
【0007】しかし、このデジタル方式のマッチドフィ
ルタ回路の場合、高精度のアナログ/デジタル変換器が
必要なために消費電力の増大をもたらすという問題点が
あり、また処理速度を高速にしたい場合、例えば符号長
分のサンプル・ホールド回路2′及び乗算器3′の組を
複数設ける方法を取ると、それに比例して消費電力が増
加し、高速化と低消費電力化を両立することが困難とな
っている。
【0008】そこで、これらの対策として、アナログ/
デジタル変換器を用いず、直接アナログ信号のまま復調
を行うマッチドフィルタ回路が、特開平9−46231
号「マッチドフィルタ回路」に提案されている。
【0009】ここで、従来のマッチドフィルタ回路の別
の例であるアナログ方式のマッチドフィルタ回路につい
て、図7を用いて説明する。図7は、従来のアナログ方
式のマッチドフィルタ回路の構成例を示すブロック図で
ある。
【0010】従来のアナログ方式のマッチドフィルタ回
路は、入力アナログ信号を順次取り込んで保持する複数
のサンプル・ホールド回路(S/H)2″と、各サンプ
ル・ホールド回路2″で保持された電位に対してPN符
号を乗算する乗算器3″と、乗算器3″からの出力を一
斉に加算する加算器4″とから構成されている。
【0011】尚、特開平9−46231号の提案では、
消費電力を低減する目的から、サンプル・ホールド回路
2″にいわゆるニューロオペアンプが使用されている。
ニューロオペアンプについては、特開平6−45839
号「演算増幅器」等に提案されている他、‘97ISS
CC Digest of Technical Paper TP6.5 Page100 にも
記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−46231号に提案されている従来のアナログ方式
のマッチドフィルタ回路では、前記デジタル方式のマッ
チドフィルタ回路に比べ低消費電力化を実現している
が、アナログ型の演算回路においては、ニューロオペア
ンプを用いているために、インバータやキャパシタンス
における電荷残留によりオフセット電圧が生じ、多数の
アンプ間のオフセット誤差が大きく、出力精度が劣化す
るという問題点があった。
【0013】そして、このような残留電荷の解消のため
には、容量部分を短絡させるいわゆるリフレッシュを定
期的に実施する必要があり、このリフレッシュ時には演
算を停止しなければならないため、代わりに演算を実行
する回路を余分に設けて速度低下を防ぐことになり、回
路規模が増大するという問題点があった。
【0014】また、定期的なリフレッシュを制御する制
御ロジックの規模が大きく、更なる低消費電力化が難し
いという問題点があり、必ずしも性能面、製造面で課題
が無いとは言えない。
【0015】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、定期的なリフレッシュを不要にし、回路規模を増大
することなく、高速で且つ消費電力を低減できるマッチ
ドフィルタ回路を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、マッチドフィルタ
回路において、符号分割多重方式で変調されたアナログ
電圧を入力し、前記アナログ電圧をアナログ電流に変換
し、前記アナログ電流をサンプルホールドし、前記ホー
ルドされたアナログ電流に拡散符号を乗算し、前記乗算
結果を加算して相関出力を取得することを特徴としてお
り、定期的なリフレッシュを不要にできる。
【0017】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、マッチドフィルタ回路において、符
号分割多重方式で変調されたアナログ電圧を入力し、前
記アナログ電圧をアナログ電流に変換する電圧電流変換
器と、前記アナログ電流をサンプルホールドする複数の
サンプルホールド回路と、前記各サンプルホールド回路
でホールドされた電流に与えられた拡散符号を乗算する
複数の乗算器と、前記各サンプルホールド回路における
サンプルタイミングを制御すると共に、前記乗算回路に
拡散符号をシフトしながら与えるコントロール回路と、
前記乗算結果を加算する加算器と、前記加算結果の電流
を電圧に変換する電流電圧変換器を有することを特徴と
しており、定期的なリフレッシュを不要にできる。
【0018】上記従来例の問題点を解決するための請求
項3記載の発明は、請求項2記載のマッチドフィルタ回
路において、サンプルホールド回路が、電圧電流変換器
から出力されるアナログ電流を時分割でサンプリング
し、前記サンプリングした電流に対応する出力電流をホ
ールドする制御を行う第1及び第2のスイッチと、前記
サンプリングした電流による電荷をホールドする静電容
量と、前記サンプリングした電流と前記出力電流の向き
を反転する為の2つのトランジスタとを有するサンプル
ホールド回路であることを特徴としており、簡単な構成
で且つ消費電力を低減したサンプル・ホールド回路を実
現できる。
【0019】上記従来例の問題点を解決するための請求
項4記載の発明は、請求項2記載のマッチドフィルタ回
路において、乗算器が、サンプルホールド回路の出力を
入力し、与えられる拡散符号の値に従って正相又は逆相
に切り替えて出力するスイッチと、前記逆相側にあって
前記サンプルホールド回路の出力を反転する反転増幅器
とを有する乗算器であることを特徴としており、簡単な
構成で乗算器を実現できる。
【0020】
【発明の実施の形態】請求項に係る発明について、その
実施の形態を図面を参照しながら説明する。本発明に係
るマッチドフィルタ回路は、入力したアナログ電圧をア
ナログ電流に変換し、アナログ電流についてサンプルホ
ールド及び拡散符号との乗算及び乗算結果の加算を行
い、加算結果の電流を電圧に変換して相関出力とするも
のなので、定期的なリフレッシュを不要にでき、回路規
模を増大することなく、高速で且つ消費電力を低減でき
るものである。
【0021】まず、本発明に係るマッチドフィルタ回路
の構成について図1を使って説明する。図1は、本発明
に係るマッチドフィルタ回路の構成ブロック図である。
尚、図7と同様の構成をとる部分については同一の符号
を付して説明する。
【0022】本実施の形態のマッチドフィルタ回路は、
図1に示すように、従来と同様の構成である複数のサン
プル・ホールド回路2と、サンプル・ホールド回路2と
対になる乗算器3と、加算器4と、本発明の特徴部分で
ある電圧電流変換器5と、電流電圧変換器6と、コント
ロール回路7とから構成されている。
【0023】次に、本発明のマッチドフィルタ回路の各
部について具体的に説明する。電圧電流変換器5は、ス
ペクトラム拡散変調されているアナログの入力電圧信号
を、電流信号に変換する一般的な電圧電流変換器であ
る。電流電圧変換器6は、相関出力の電流を電圧に変換
するものである。
【0024】サンプル・ホールド回路2は、変換された
電流をサンプルホールドするもので、拡散信号(PN符
号)の1シンボル長分(図1ではn個)必要とし、各サ
ンプル・ホールド回路2-1〜2-nが、1シンボル時間を
n等分したチップ間隔で時分割して順に電流の取り込み
を行い、それを繰り返すようになっている。
【0025】ここで、1つのサンプル・ホールド回路2
の具体的な構造について、図2を使って説明する。図2
は、本発明のサンプル・ホールド回路の内部構成図であ
る。サンプルホールド回路2は、図2に示すように、カ
レントミラー回路を基本とし、スイッチ(S1)21
と、スイッチ(S2)22と、MOSトランジスタ(M
1)23と、MOSトランジスタ(M2)24と、静電
容量(Cs)25とから構成されている。
【0026】図2のサンプル・ホールド回路2の動作
は、時分割された電流の取り込みタイミングになると、
スイッチ21とスイッチ22が共にONになって、カレ
ントミラー回路として動作し、MOSトランジスタ23
とMOSトランジスタ24に同電流が流れ、入力電流を
サンプリングして、静電容量25にホールドし、サンプ
リング時間(1チップ時間)が経過すると、スイッチ2
1とスイッチ22が共にOFFになる。
【0027】そして、スイッチ21とスイッチ22がO
FFになると、静電容量Csに保持された電荷によりM
OSトランジスタ24側では電流が流れ続ける状態が保
持され、次の電流の取り込みタイミングになってスイッ
チ21及びスイッチ22がONになるまで入力された電
流に対して、電流の向きが反対で絶対値が等しい電流が
出力され続けるようになっている。
【0028】尚、各サンプルホールド回路2-1〜2-nに
おけるスイッチ21及びスイッチ22の切替制御は、後
述するコントロール回路7で行う。スイッチ21及びス
イッチ22の切替制御の具体例については、後述する。
【0029】乗算器3は、各サンプル・ホールド回路2
からの出力電流に対して拡散符号(PN符号)の値を乗
算するもので、サンプル・ホールド回路2と対になるよ
うに設けられている。そして、各乗算器3-1〜3-nに
は、PN符号を構成する各符号の値(“1”又は
“0”)が後述するコントロール回路7によって1チッ
プ毎にシフトするように制御されながら与えられるよう
になっている。
【0030】ここで、1つの乗算器3の具体的な構造に
ついて、図3を使って説明する。図3は、本発明の乗算
器の内部構成図である。乗算器3は、図3に示すよう
に、スイッチ(SW)31と、反転増幅器32とから構
成されている。尚、反転増幅器32は、入力電流を反転
して出力する一般的な反転増幅器で、例えば、図2に示
したサンプルホールド回路と同一の回路構成をとる。
【0031】そして、各乗算器3では、後述するコント
ロール回路7から1チップ毎にシフトしながら拡散符号
(PN符号)の値(“1”又は“0”)が与えられるこ
とによって、スイッチ31が正相(PN=“1”)又は
逆相(PN=“0”)に切り替えられ、逆相分について
は反転増幅器32で反転することによって、各サンプル
・ホールド回路2からの出力の正相信号又は逆相信号を
出力するようになっている。
【0032】尚、ここで、実際には電流の向きは、図3
の右から左方向に流れ、図2に示したMOSトランジス
タ24に流れ込むことになる。
【0033】コントロール回路7は、各サンプルホール
ド回路2におけるサンプルタイミングの制御と、各乗算
器3における拡散(PN)符号の切替制御を行うもので
ある。
【0034】具体的に、サンプルタイミングの制御で
は、1シンボル時間をn等分したチップ時間毎に各サン
プルホールド回路2-1〜2-nが順に入力電流を取り込む
ように、各サンプルホールド回路2-1〜2-nのスイッチ
21及びスイッチ22のON/OFFを制御する。また、PN
符号の切替制御では、PN符号を記憶し、各乗算器3に
与えるPN符号の値をシフトして供給するよう制御す
る。
【0035】ここで、サンプルホールド回路2及び乗算
器3における動作について、図4を用いて具体例で説明
する。図4は、本発明のサンプルホールド回路2及び乗
算器3における動作の具体例を示すタイミングチャート
図である。尚、図4では1シンボルが7チップの場合を
示している。
【0036】図4に示すように、1シンボルが7チップ
で、サンプルホールド回路2-1からサンプルホールド回
路2-7の順でサンプリングを行う場合、サンプルホール
ド回路(S/H)2-1のスイッチ21(S1)及びスイ
ッチ22(S2)は、(b−1)のように時刻t0でON
され、1チップ後の時刻t1でOFFされ、1シンボル周
期後の時刻t7でONされ、1チップ後の時刻t8でOFF
されてサンプリングを行う。
【0037】サンプリング時間t0〜t1で、入力電流が
(a)のようにプラス(+)であると、サンプルホール
ド回路(S/H)2-1からの出力電流は(b−2)のよ
うにマイナス(−)になり、次のサンプリング時刻t7ま
でホールドされる。そして、次のt7〜t8のサンプリング
で、入力電流が(a)のようにマイナス(−)であるの
で、出力電流は(b−2)のようにプラス(+)にな
り、次のサンプリング時刻までホールドされる。
【0038】一方、サンプルホールド回路(S/H)2
-2では、スイッチ21(S1)及びスイッチ22(S
2)が、(c−1)のように時刻t1でONされ、1チッ
プ後の時刻t2でOFFされ、1シンボル周期後の時刻t8
でONされ、1チップ後の時刻t9でOFFされてサンプ
リングが行われ、t1〜t2で、入力電流が(a)のように
マイナス(−)であるので、出力電流は(c−2)のよ
うにプラス(+)になり、次のサンプリング時刻t8まで
ホールドされる。
【0039】そして、以降のサンプルホールド回路2-3
〜2-7は、1チップずつずれたタイミングでサンプルホ
ールドを行うようになっており、これが時分割でサンプ
ルホールドを行うということを示している。
【0040】そして、各乗算器3では、対になるサンプ
ルホールド回路2からの出力電流がホールドされている
1シンボル間に、コントロール回路7の制御によって1
チップ毎にシフトされたPN符号が順に与えられ、乗算
を行う。例えば、乗算器3-1においては、(b−3)に
示すように時刻t0から1チップ毎にPN符号を構成する
各符号(PN1〜PN7とする)が与えられて乗算さ
れ、乗算器3-2においては、(c−3)に示すようにP
N2〜PN7,PN1の順で与えられて乗算される。
【0041】このように乗算器3に対する拡散符号(P
N符号)のシフトを実施しない場合、各サンプルホール
ド回路2間で保持電流の転送が必要になり、転送に伴う
誤差が発生することになるので、このPN符号のシフト
は電流の転送誤差を防止するうえで有効になる。
【0042】加算器4は、各乗算器3から出力される乗
算結果を加算する電流加算器である。ここで、1つの加
算器4の具体的な構造について、図5を使って説明す
る。図5は、本発明の加算器4の内部構成図である。加
算器4は、図5に示すようにカレントミラー回路を用
い、MOSトランジスタ(M3)41と、MOSトラン
ジスタ(M4)42とから構成されている。
【0043】加算器4は、各乗算器3からの出力電流
で、反転増幅器32を用いて反転された逆相分とそのま
ま出力される正相分とが共にWire−ORとなって加
算され、加算された電流が入力され、電流の向きが反対
で絶対値が等しい電流が出力されるようになっている。
【0044】本発明のマッチドフィルタ回路では、入力
されたアナログ電圧を電圧電流変換器5によって電流に
変換し、変換された電流を時分割にカレントミラー型の
サンプルホールド回路2にサンプルホールドし、拡散符
号(PN符号)の値をシフトしながら乗算器3で乗算
し、全ての乗算結果を加算器4にて加算し、加算結果を
電流電圧変換器6によって電圧に変換して相関出力を取
得するので、動作周波数には依存せず一定であり、高速
動作においても低消費電力となる効果がある。
【0045】また、本発明のマッチドフィルタ回路は、
サンプル・ホールド回路2が、サンプリングのタイミン
グを制御するスイッチ21,22と、電荷をホールドす
る静電容量25と、出力電流の向きを反転する為のMO
Sトランジスタ23,24で構成でき、ニューロアンプ
等を用いることなく簡単で低消費電力なマッチドフィル
タ回路が実現でき、リフレッシュ等を不要にして、回路
規模を増大することなく、高速で且つ消費電力を低減で
きる効果がある。
【0046】また、本発明のマッチドフィルタ回路は、
乗算器3が拡散符号の値によって切り分けるスイッチ
と、逆相出力において信号を反転させる反転増幅器32
で構成でき、簡単な構成で乗算器3を実現できる効果が
ある。
【0047】また、本発明のマッチドフィルタ回路は、
コントロール回路7で乗算器3に与える拡散符号をシフ
トするので、ホールドされた電流の転送等が不要にな
り、電流の転送誤差を防止できる効果がある。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、符号分割
多重方式で変調されたアナログ電圧を入力してアナログ
電流に変換し、アナログ電流をサンプルホールドし、ホ
ールドされたアナログ電流に拡散符号を乗算し、乗算結
果を加算して相関出力を取得するマッチドフィルタ回路
としているので、A/D変換器やニューロアンプなどを
用いずに構成することによって、定期的なリフレッシュ
を不要にでき、回路規模を増大することなく、高速で且
つ消費電力を低減できる効果がある。
【0049】請求項2記載の発明によれば、符号分割多
重方式で変調されたアナログ電圧を入力して電圧電流変
換器でアナログ電流に変換し、コントロール回路の制御
によって複数のサンプルホールド回路でアナログ電流を
時分割にサンプルホールドし、乗算器でホールドされた
アナログ電流にコントロール回路の制御によってシフト
しながら与えられる拡散符号を乗算し、加算器で乗算結
果を加算して相関出力を取得するマッチドフィルタ回路
としているので、A/D変換器やニューロアンプなどを
用いずに構成することによって、定期的なリフレッシュ
を不要にでき、回路規模を増大することなく、高速で且
つ消費電力を低減できる効果がある。
【0050】請求項3記載の発明によれば、サンプルホ
ールド回路が、第1及び第2のスイッチで電圧電流変換
器から出力されるアナログ電流を時分割で取り込むタイ
ミングを制御して静電容量に取り込んだ電流の電荷をホ
ールドし、取り込んだ電流に対応する出力電流をホール
ドしたまま出力し、2つのトランジスタで取り込んだ電
流と、出力電流の向きを反転するサンプルホールド回路
である請求項2記載のマッチドフィルタ回路としている
ので、ニューロアンプなどを用いずにサンプルホールド
回路を構成することによって、定期的なリフレッシュを
不要にでき、回路規模を増大することなく、高速で且つ
消費電力を低減できる効果がある。
【0051】請求項4記載の発明によれば、乗算器が、
サンプルホールド回路の出力を入力し、スイッチで与え
られる拡散符号の値に従って正相又は逆相に切り替えて
出力し、逆相側ではサンプルホールド回路の出力を反転
増幅器で反転する乗算器である請求項2記載のマッチド
フィルタ回路としているので、簡単な構成で乗算器を構
成することによって、高速で且つ消費電力を低減できる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマッチドフィルタ回路の構成ブロ
ック図である。
【図2】本発明のサンプル・ホールド回路の内部構成図
である。
【図3】本発明の乗算器の内部構成図である。
【図4】本発明のサンプルホールド回路及び乗算器にお
ける動作の具体例を示すタイミングチャート図である。
【図5】本発明の加算器の内部構成図である。
【図6】従来のデジタル方式のマッチドフィルタ回路の
構成ブロック図である。
【図7】従来のアナログ方式のマッチドフィルタ回路の
構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…AD変換器、 2,2′,2″…サンプル・ホール
ド回路、 3,3′,3″…乗算器、 4,4′,4″
…加算器、 5…電圧電流変換器、 6…電流電圧変換
器、 21,22…スイッチ、 23,24…MOSト
ランジスタ、25…静電容量、 31…スイッチ、 3
2…反転増幅器、 41,42…MOSトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 占部 健三 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内 (72)発明者 宮谷 徹彦 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内 Fターム(参考) 5J022 BA05 CF05 5J023 AA01 AB02 AC04 AC06 AC08 AD13 5K022 EE02 EE33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号分割多重方式で変調されたアナログ
    電圧を入力し、前記アナログ電圧をアナログ電流に変換
    し、前記アナログ電流をサンプルホールドし、前記ホー
    ルドされたアナログ電流に拡散符号を乗算し、前記乗算
    結果を加算して相関出力を取得することを特徴とするマ
    ッチドフィルタ回路。
  2. 【請求項2】 符号分割多重方式で変調されたアナログ
    電圧を入力し、前記アナログ電圧をアナログ電流に変換
    する電圧電流変換器と、前記アナログ電流をサンプルホ
    ールドする複数のサンプルホールド回路と、前記各サン
    プルホールド回路でホールドされた電流に与えられた拡
    散符号を乗算する複数の乗算器と、前記各サンプルホー
    ルド回路におけるサンプルタイミングを制御すると共
    に、前記乗算回路に拡散符号をシフトしながら与えるコ
    ントロール回路と、前記乗算結果を加算する加算器と、
    前記加算結果の電流を電圧に変換する電流電圧変換器を
    有することを特徴とするマッチドフィルタ回路。
  3. 【請求項3】 サンプルホールド回路が、電圧電流変換
    器から出力されるアナログ電流を時分割でサンプリング
    し、前記サンプリングした電流に対応する出力電流をホ
    ールドする制御を行う第1及び第2のスイッチと、前記
    サンプリングした電流による電荷をホールドする静電容
    量と、前記サンプリングした電流と前記出力電流の向き
    を反転する為の2つのトランジスタとを有するサンプル
    ホールド回路であることを特徴とする請求項2記載のマ
    ッチドフィルタ回路。
  4. 【請求項4】 乗算器が、サンプルホールド回路の出力
    を入力し、与えられる拡散符号の値に従って正相又は逆
    相に切り替えて出力するスイッチと、前記逆相側にあっ
    て前記サンプルホールド回路の出力を反転する反転増幅
    器とを有する乗算器であることを特徴とする請求項2記
    載のマッチドフィルタ回路。
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