JP5145803B2 - 低温靭性および耐低温焼戻し脆化割れ特性に優れた耐磨耗鋼板 - Google Patents

低温靭性および耐低温焼戻し脆化割れ特性に優れた耐磨耗鋼板 Download PDF

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本発明は、低温靭性および溶接後の熱影響部や、ガス切断、プラズマ切断など熱溶断後の熱影響部で、低温焼戻し脆化温度域に再加熱された領域において発生する割れの防止に優れる耐摩耗鋼に関し、特に産業機械や運搬機器のうち、溶接や溶断などの加工を受けて製造され、低温で使用される部材用として好適なものに関する。
鋼材の耐摩耗性は、高硬度化することにより向上し、耐摩耗性が要求される部材には、C量を高くし、焼入れ熱処理や焼入れ−低温焼戻し熱処理を実施した耐磨耗鋼板が使用されている。
しかし、焼入れ熱処理や焼入れ−低温焼戻し熱処理により製造する耐磨耗鋼など高硬度な鋼材は300〜400℃程度の低温焼戻し脆化温度域に再加熱されると、常温に冷却後、遅れ割れが発生する場合がある。溶接や、ガス切断、プラズマ切断など熱溶断で低温焼き戻し脆化温度域に再加熱された部位が存在すると、常温に冷却後、遅れ割れが発生しやすい。
耐磨耗鋼を使用する際には、溶接やガス切断などの加工が行われることが多く、ガス切断面近傍や、溶接熱影響部などでは、鋼材が低温焼戻し脆化温度域に再加熱されることを回避することは不可能であり、上述した遅れ割れの発生防止に優れる耐摩耗鋼が要望されている。
例えば、特許文献1〜6等で提案されている耐遅れ破壊特性に優れる耐摩耗鋼は、製造ままの鋼板で耐遅れ破壊特性を改善するもので、低温焼戻し脆化温度域に再加熱された後の遅れ破壊特性を改善しているわけではない。
また、耐摩耗鋼は0℃以下の低温域で作業に用いられることも増えており、靭性が低いと、脆性破壊を生じ作業に重大な支障をきたす。一般に鋼の焼入れ硬さはC量を増加することで確保できるが、一方で硬度が増すと材質が脆くなって靭性が劣化する。
このため、低温靭性に優れる耐摩耗鋼が望まれ、例えば、特許文献7、特許文献8、特許文献9などではCrやMoなどの合金元素を多量に添加することで耐磨耗鋼板の靭性を向上させる技術が開示されている。
これらの技術においてCrは焼入れ性の向上が目的で、Moは焼入れ性を向上させると同時に粒界強度を改善する目的で添加されている。また、特許文献7、8では、焼戻し熱処理を実施することにより低温靭性を改善している。
一方、製造プロセスを工夫した技術として特許文献10に開示されたものがあり、熱間圧延工程でオースフォームを利用することで旧γ粒を展伸させて靭性を改善することが開示されている。
特開2002−115024号公報 特開2002−80930号公報 特開平05−51691号公報 特開平01−255622号公報 特開昭63−317623号公報 特開2003−171730号公報 特開平8−41535号公報 特開平2−179842号公報 特開昭61−166954号公報 特開2002−20837号公報
しかしながら特許文献7〜9に記載された耐摩耗鋼は合金元素多量添加により粒界強度を強化して靭性を向上させるもので、合金元素添加コストが高くなる。
特許文献7や特許文献8記載の耐磨耗鋼は、焼戻し熱処理を実施するため硬度が低下し、耐摩耗性への悪影響が避けられない。
また、特許文献10に記載された耐摩耗鋼の製造方法は、熱間圧延工程でオースフォームを利用するため、熱間圧延は低温仕上げで、製造性が悪く、さらに安定製造のために厳密な温度管理が必要であり、実製造上必ずしも容易なプロセスではない。
そこで、本発明は、溶接や溶断の熱影響により低温焼戻し脆化温度域に加熱された領域における、常温に冷却後の遅れ破壊が抑制され、優れた低温靭性を備えた、すなわち、低温靭性および耐低温焼戻し脆化割れ特性に優れる耐磨耗鋼板を提供することを目的とする。
発明者らは、上記目的を達成するために、耐磨耗鋼における耐低温焼戻し脆化割れ特性及び低温靭性に影響する各種要因について、鋭意検討し、Cを0.20〜0.30%添加し、Mnを1.2%以下、Pを0.010%以下、旧オーステナイト粒径を30μm以下とすることによって、優れた耐磨耗性を確保しつつ、耐低温焼戻し脆化特性を著しく改善することが可能であること、及び結晶粒径を30μm以下にすることによって、低温靭性も改善可能であることを見出した。
耐低温焼戻し脆化割れ特性は、Mass%で、0.22%C−0.25%Si−0.45〜1.5%Mn−0.003〜0.030%P−0.12%Mo−0.02%Nb−0.01%Ti−0.001%Bを含み、Cu、Ni、Crを適宜添加し、Ceq*を0.50%と一定とした鋼片を供試鋼とし、25mmtに圧延後、空冷し、その後900℃に再加熱したのちに焼入れし、得られた鋼板について、図1に示すT形肉溶接割れ試験を実施した。溶接方法は、被覆アーク溶接、入熱17kJ/cmとし、3層6パスの溶接を実施した。
図2にT形隅肉溶接割れ試験結果を、Mn量、P量で整理した結果を示す。Mn量が1.2%を超えるか、または、P量が0.010%を超えると、割れが発生する。これらの鋼板の旧オーステナイト粒径は、全て30μm未満であり、割れの形態は、粒界破面であった。
本発明は、得られた知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
1.質量%で、C:0.20〜0.30%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.45〜1.2%、Cr:0.14〜1.0%、Nb:0.005〜0.024%、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0003〜0.0030%、Al:0.1%以下、P:0.010%以下、S:0.005%以下を含有し、Mo:0.05〜1.0%、W:0.05〜1.0%のいずれかを1種以上を含有し、更に、Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%、V:0.005〜0.10%の1種または2種以上を含有し、(1)式で示されるCeq*が0.55%以下、(2)式で示されるDI*が54以上で、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、かつ、ミクロ組織が旧オーステナイト粒径が30μm以下のマルテンサイトを基地相とする低温靭性および耐低温焼戻し脆化割れ特性に優れた耐磨耗鋼板。
Ceq*=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5+W/10
・・・・・(1)
DI*=33.85×(0.1×C)0.5 ×(0.7×Si+1)×(3.33×Mn+1)×(0.35×Cu+1)×(0.36×Ni+1)×(2.16×Cr+1)×(3×Mo+1)×(1.75×V+1)×(1.5×W+1)・・・・・(2)
2.1記載の組成に、さらに、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0005〜0.0050%の1種または2種を含有し、(1)式で示されるCeq*が0.55%以下、(2)式で示されるDI*が54以上であり、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、かつ、ミクロ組織が旧オーステナイト粒径が30μm以下のマルテンサイトを基地相とする低温靭性および耐低温焼戻し脆化割れ特性に優れた耐磨耗鋼板。
Ceq*=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5+W/10
・・・・・(1)
DI*=33.85×(0.1×C)0.5 ×(0.7×Si+1)×(3.33×Mn+1)×(0.35×Cu+1)×(0.36×Ni+1)×(2.16×Cr+1)×(3×Mo+1)×(1.75×V+1)×(1.5×W+1)・・・・・(2)
3.表面硬度がブリネル硬さで400HBW10/3000以上を有する1または2に記載の低温靭性および耐低温脆化割れ特性に優れた耐磨耗鋼板。
本発明によれば、溶接やガス切断による熱影響で低温焼戻しを受けた領域における遅れ割れ特性に優れ、且つ低温靭性に優れた耐磨耗鋼板を製造することができ、産業上格段の効果を奏する。
まず、本発明の鋼板の組成を規定した理由について説明する。なお、以下の%表示は、いずれも質量%で表す。
C:0.20〜0.30%
Cは、マトリクス硬度を高硬度化させ耐磨耗性を向上させる元素である。耐磨耗性を著しく改善するためには、0.20%以上の添加が必要である。一方、0.30%を超えて添加すると、溶接性が劣化する。したがって、0.20〜0.30%とした。なお、好ましくは、0.20〜0.28%である。
Si:0.05〜1.0%
Siは、脱酸元素として有効な元素であり、このような効果を得るためには0.05%以上の含有を必要とする。また、Siは、鋼に固溶して固溶強化により高硬度化に寄与する有効な元素であるが、1.0%を超える含有は、延性、靭性を低下させ、さらに介在物量が増加する。このため、Siは0.05〜1.0%の範囲に限定する。なお、より好ましくは0.05〜0.40%である。
Mn:0.45〜1.2%
Mnは、Pの粒界偏析を助長し、遅れ破壊を発生しやすくする。マルテンサイトの旧オーステナイト粒径が30μm以下の場合、Mn量を1.2%以下とすることで、粒界破壊の発生が抑制される。
一方、焼入れ性確保のためには、一定量を添加することが望ましく、また、合金コスト低減の観点からも、Mn添加は望ましく、Mn量は0.45%〜1.2%の範囲に限定する。
Al:0.1%以下
Alは、脱酸材として添加し、その効果は、0.0020%以上の含有で認められるが、0.1%を超える多量の含有は、鋼の清浄度を低下させる。このため、Alは0.1%以下とする。
Nb:0.005%〜0.024%
Nbは、炭窒化物あるいは炭化物として析出し、組織を微細化し、遅れ破壊発生を抑制する効果を有する。その効果を得るためには、0.005%以上必要である。一方、0.024%を超えて添加すると、粗大な炭窒化物が析出し、破壊の起点となることがあるため、0.005%〜0.024%とする。
Ti:0.005%〜0.05%
Tiは、Nを固定することにより、BN析出を抑制しBの焼入れ性向上効果を助長する効果を有する。その効果を得るためには、0.005%以上の添加が必要である。一方、0.05%を超えて添加すると、TiCを析出し母材靭性を劣化させるため、0.005〜0.05%とする。
B:0.0003%〜0.0030%
Bは、微量添加により、焼入れ性を著しく改善する。その効果を得るためには、0.0003%以上必要である。一方、0.0030%を超えて添加すると溶接性が劣化するため、0.0003%〜0.003%とする。より好ましくは、0.0005〜0.0020%である。
P:0.010%以下
Pは、粒界に偏析し、遅れ破壊発生の起点となるため、0.010%以下とする。
S:0.005%以下
Sは、MnSを形成し、破壊の発生起点となるため、0.005%以下とする。
Mo:0.05〜1.0%、W:0.05〜1.0%のいずれか1種以上
Mo:0.05〜1.0%
Moは、焼入れ性を向上させるためにとくに有効な元素である。このような効果を得るためには、0.05%以上の含有を必要とするが、1.0%を超えて含有すると溶接性を低下させる。そのため、Moを添加する場合は0.05〜1.0%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、0.05〜0.80%である。
W:0.05〜1.0%
Wは、焼入れ性を向上させるために特に有効な元素である。このような効果を得るためには、0.05%以上の含有を必要とするが、1.0%を超えて含有すると溶接性を低下させる。そのため、Wを添加する場合は0.05〜1.0%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、0.05〜0.80%である。Mo,Wはいずれか1種以上の含有を必須とする。
Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%、Cr:0.1〜1.0%、V:0.005〜0.10%のうち、1種または2種以上
Cu:0.1〜1.0%
Cuは、固溶することにより焼入れ性を向上させる元素であり、この効果を得るために0.1%以上の含有を必要とする。一方、1.0%を超える含有は、熱間加工性を低下させる。このため、Cuを添加する場合は、0.1〜1.0%範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.1〜0.5%である。
Ni:0.1〜2.0%
Niは、固溶することにより焼入れ性を向上させる元素であり、このような効果は0.1%以上の含有で顕著となる。一方、2.0%を超える含有は、材料コストを著しく上昇させる。このため、Niを添加する場合は0.1〜2.0%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.1〜1.0%である。
Cr:0.14〜1.0%
Crは、焼入れ性を向上させる効果を有し、このような効果を得るためには、0.14%以上の含有を必要とするが、1.0%を超える含有は、溶接性を低下させる。そのため、Crを添加する場合は0.14〜1.0%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.14〜0.80%である。
V:0.005〜0.10%
Vは、焼入れ性を向上させる元素である。このような効果を得るためには、0.005%以上必要とするが、0.10%を超えて含有すると溶接性を低下させる。そのため、Vは、0.005〜0.10%の範囲に限定することが好ましい。
Ca、REM:0.0005〜0.0050%
CaやREMは、Sと結合し、MnS生成を抑制する。この効果を得るためには、0.0005%以上必要であるが、0.0050%を超えると、鋼の清状度を劣化させる。そのため、CaやREMは、0.0005〜0.0050%とする。
Ceq*(=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5+W/10):0.55%以下
Ceq*が0.55%を超えると、溶接性が劣化する。そのため、0.55%以下とした。
DI*(=33.85×(0.1×C)0.5 ×(0.7×Si+1)×(3.33×Mn+1)×(0.35×Cu+1)×(0.36×Ni+1)×(2.16×Cr+1)×(3×Mo+1)×(1.75×V+1)×(1.5×W+1)):45以上
DI*が45未満の場合、板厚表層からの焼入れ深さが10mmを下回り、耐磨耗鋼としての寿命が短くなる。そのため、DI*は45以上とする。
表面硬度がブリネル硬さで400HBW10/3000以上
表面硬度がブリネル硬さで400HBW10/3000未満の場合には、耐摩耗鋼としての寿命が短くなる。そのため、表面硬度をブリネル硬さで400HBW10/3000以上とすることが望ましい。次に、製造方法について説明する。
[製造方法]
本発明に係る耐摩耗鋼板は、上記した組成の溶鋼を、公知の溶製方法で溶製し、連続鋳造法あるいは造塊−分塊圧延法により、所定寸法のスラブ等の鋼素材とすることが好ましい。
次いで得られた鋼素材を、冷却することなく直後に、または冷却した後に950〜1250℃に再加熱したのち、熱間圧延し、所望の板厚(肉厚)の鋼板とする。熱間圧延直後、あるいは、再加熱して焼入れを行う。必要に応じて300℃以下での焼戻しを実施する。
表1に示す組成の溶鋼を、真空溶解炉で溶製し、小型鋼塊(150kg)(鋼素材)とした。これら鋼素材を、1050〜1250℃に加熱したのち、熱間圧延を施して板厚6〜32mmとし、一部の鋼板については、圧延直後に焼入れ(DQ)し、その他の鋼板については、圧延後空冷し、900℃に再加熱後焼入れ(RQ)を行った。
得られた鋼板について、旧オーステナイト粒径測定、表面硬度測定、シャルピ−衝撃試験、T形肉溶接割れ試験を下記の要領で実施した。
[旧オーステナイト粒径測定]
得られた鋼板の1/4・t(板厚)部における粒径を測定した。光学顕微鏡で400倍で観察し、100個の旧オーステナイト粒の各々の円相当粒径を測定し、それらの平均値を旧オーステナイト粒径とした。
[表面硬度測定]
JIS規格Z2243(1998)に準拠し、表層下の表面硬度を測定した。測定は、10MMのタングステン硬球を使用し、荷重は3000Kgfとした。
[T形隅肉溶接割れ試験]
図1のとおりに実施した。溶接方法は、被覆アーク溶接、入熱17kJ/cmとし、3層6パスの溶接を実施し、試験溶接部長は200mmである。
[シャルピー衝撃試験]
JIS規格Z2242に準拠し、破面遷移温度を測定した。得られた結果を表2に示す。
本発明例(鋼板No.1,2,3,4)は、表面硬度が400HBW10/3000以上を有し、かつ、T形隅肉溶接割れ試験で割れが発生せず、また、破面遷移温度が0℃以下の優れた低温靭性を有している。
一方、比較例(鋼板No.5,6,7)は、T形隅肉溶接割れ試験において、割れが発生し、および/または破面遷移温度が0℃以上と本発明例に対して靭性に劣る。尚、表2のT形肉溶接割れ試験の表示で「無」は割れの発生が認められなかったもの、「有」は割れの発生が認められたことを示す。
Figure 0005145803
Figure 0005145803
T形隅肉溶接割れ試験を説明する図。 T形隅肉溶接割れ試験結果に及ぼすMn量、P量の影響を示す図。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.20〜0.30%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.45〜1.2%、Cr:0.14〜1.0%、Nb:0.005〜0.024%、Ti:0.005〜0.05%、B:0.0003〜0.0030%、Al:0.1%以下、P:0.010%以下、S:0.005%以下を含有し、Mo:0.05〜1.0%、W:0.05〜1.0%のいずれかを1種以上を含有し、更に、Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.1〜2.0%、V:0.005〜0.10%の1種または2種以上を含有し、(1)式で示されるCeq*が0.55%以下、(2)式で示されるDI*が54以上で、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、かつ、ミクロ組織が旧オーステナイト粒径が30μm以下のマルテンサイトを基地相とする低温靭性および耐低温焼戻し脆化割れ特性に優れた耐磨耗鋼板。
    Ceq*=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5+W/10
    ・・・・・(1)
    DI*=33.85×(0.1×C)0.5 ×(0.7×Si+1)×(3.33×Mn+1)×(0.35×Cu+1)×(0.36×Ni+1)×(2.16×Cr+1)×(3×Mo+1)×(1.75×V+1)×(1.5×W+1)・・・・・(2)
  2. 請求項1記載の組成に、さらに、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0005〜0.0050%の1種または2種を含有し、(1)式で示されるCeq*が0.55%以下、(2)式で示されるDI*が54以上であり、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、かつ、ミクロ組織が旧オーステナイト粒径が30μm以下のマルテンサイトを基地相とする低温靭性および耐低温焼戻し脆化割れ特性に優れた耐磨耗鋼板。
    Ceq*=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5+W/10
    ・・・・・(1)
    DI*=33.85×(0.1×C)0.5 ×(0.7×Si+1)×(3.33×Mn+1)×(0.35×Cu+1)×(0.36×Ni+1)×(2.16×Cr+1)×(3×Mo+1)×(1.75×V+1)×(1.5×W+1)・・・・・(2)
  3. 表面硬度がブリネル硬さで400HBW10/3000以上を有する請求項1または2に記載の低温靭性および耐低温脆化割れ特性に優れた耐磨耗鋼板。
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