JP5145779B2 - 高炉原料の乾燥予熱方法 - Google Patents

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本発明は、鉄鉱石、コークス等の高炉装入原料を乾燥、予熱するための高炉原料の乾燥予熱方法に関する。
高炉では、鉄鉱石、コークス、造滓剤を原料として炉頂から炉内へ装入し、炉下部から高温空気あるいは酸素を富化した高温空気を炉内へ吹き込むことによりコークスを燃焼し、この燃焼により発生する熱とCOガスを利用して鉄鉱石の還元、溶融を行うことで、溶銑を製造している。炉頂から装入される原料は数mmから数十mmの粒状に調整されて、炉内へ装入されるので、炉下部でコークスの燃焼によって発生する燃焼ガスは炉内に充填された粒状の原料の間隙を炉頂へ向けて上昇することになる。
原料への熱供給は主としてこの燃焼ガスからの伝熱により行われるために、炉内における燃焼ガスの流れが適正な状態でないと、原料の昇温が不安定となり、鉄鉱石の還元、溶融に支障をきたすことになる。
したがって、炉内のガス流を適正なものとするために、炉頂における原料の炉内装入時に、炉内の適正な位置へ適正な粒度の原料を装入するための、炉頂装入装置や炉頂装入方法の開発が鋭意進められている。
しかしながら、このような原料装入装置や方法の工夫を精緻に行っていても、原料そのものに粉が混入してしまうと、炉内への粉原料の装入は回避できず、上記したガス流の適正化は困難となってしまう。
高炉で使用される原料には、焼結機やコークス炉において製造されて粒度調整後直接、高炉の原料槽へ送られてくる原料と、製造後一旦ヤードと呼ばれる露天の保管場所にて保管された後に、改めてこれを回収して高炉原料槽へ送られてくる原料、さらには、鉄鉱石の中には、工場に入荷後に粒状のままヤードに保管され、これを回収して粒度調整後に高炉の原料槽へ送られてくる原料もある。これらの原料のうち、ヤードで保管された後に高炉原料槽へ送られてくるものについては、ヤード保管時に雨水等による湿潤が進むことが避けられず、水分含有量が数mass%となり、中には水分含有量が10mass%を超えるような原料もある。
こうした水分量の多い原料では、原料の粒子に粉原料が水分によって付着しているため、篩等により粒度調整をおこなっても粉原料が除去できない場合が生じる。また、このような水分を含んだ粉原料は篩の網そのものにも付着しやすいため、篩の目詰まりの原因となり、その結果さらに原料の篩分けが困難になるという問題がある。
篩により粒原料から除去しきれなかった粉原料は粒原料に付着したまま炉頂へ運ばれて炉内へ装入されると、炉内の熱により乾燥されて粒原料の表面から離脱するので、炉内の原料の間隙を流れ、場合によっては原料同士の間隙に粒原料が溜まって炉内のガス流を阻害するといった現象を引き起こすこともある。
したがって、高炉原料に付着する粉原料を除去する技術は、高炉炉内への原料装入技術と同等に重要な技術であるといえる。
従来、高炉の原料を予熱する、という観点で、特許文献1において、高炉原料の秤量前に、高炉ドライピット、冶金用加熱炉その他の熱風発生源から排出される雰囲気ガスもしくは排ガスを回収し、そのガス熱量を高炉原料に与える高炉原料の恒湿温間装入方法、が提案されている。これは、高炉原料に付着している水分を、その秤量前に加熱してできるだけ除去し、原料中の水分を一定量とし、高炉原料の秤量を正確に行うことを目的としているものである。
特開昭53-141117号公報
特許文献1に記載の技術を用いれば、高炉原料を高炉装入前に加熱して乾燥させることができ、高炉炉内へ投入される水分量を低減することで、高炉操業において炉内へ投入される熱量を低減することが可能となる。しかしながら、この技術は高炉原料の乾燥により含水率を低減させて秤量を正確に行なうことを目的とするものであり、付着していた粉原料も粒原料と一緒に秤量されて高炉炉内へ装入されてしまうため、高炉炉内における粉原料による目詰まりの発生を防ぐことはできないと考えられる。つまり、高炉操業において炉内へ投入される熱量を低減することはできるが、炉内へ装入される粉原料を低減するという目的には効果がないものである。
また、特許文献1に開示された技術では、鉱石リザービングホッパーやコークス秤量ホッパー内へ排ガスを吹き込むことで鉱石やコークス等の高炉原料を除湿乾燥することができるとしているが、現実的には、特許文献1の図2に記載されているようにホッパー下方からノズルを介してホッパー内へ排ガスを吹き込むと、鉱石リザービングホッパーやコークス秤量ホッパーの原料の装入口から熱風の吹き出しが発生することとなる。このような状態で長時間の操業を行なうと、ホッパー周辺は常時立ち入り禁止とする必要が生じ、設備の点検等の実施が困難となる。また、発塵による環境汚染の問題も生じる。
したがって本発明は、このような従来技術の課題を解決し、高炉原料の乾燥、予熱を安価な方法で実施可能とすると共に、高炉操業において炉内へ投入される熱量を低減し、高炉への粉原料の持込量を低減することで炉内のガス流を適正なものとし、これにより高炉の安定操業を達成する高炉原料の乾燥予熱方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、高炉原料の乾燥に用いる加熱ガスの外部への漏洩のない、高炉原料の乾燥予熱方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)高炉の原料を貯蔵するホッパー内に、該ホッパー内の原料を乾燥・予熱するための加熱ガスを導入し、乾燥・予熱された原料をホッパーから排出する際に篩い分けを行ない、粉原料が除去された原料を高炉に装入する際に、前記ホッパー内を排気することでホッパー内を外部に対して負圧に維持することを特徴とする高炉原料の乾燥予熱方法。
(2)高炉の原料を貯蔵するホッパーと、該ホッパーの下方に該ホッパーから排出された原料を篩分けする篩設備と、加熱ガスを前記ホッパー内へ供給する送気装置と、前記ホッパー内のガスを吸引して除塵する排気装置と、前記ホッパー上部の原料の装入口の蓋であって装入口を開閉可能かつホッパーを密閉可能とする遮断蓋とを有する高炉原料の乾燥予熱装置を用いることを特徴とする(1)に記載の高炉原料の乾燥予熱方法。
(3)高炉原料の乾燥予熱装置が、ホッパー内の原料を下方に排出するフィーダーと、ホッパーの側壁に加熱ガスを前記ホッパー内に供給する送気口とホッパー内のガスを吸引する排気口とを有し、送気装置が加熱ガスの送気口への供給量を調整する入側流量調節弁を有し、排気装置がホッパー内のガスを吸引する吸引ファンと集塵機と排気口からの吸引ガスの流量を調整する出側流量調節弁とを有することを特徴とする(2)に記載の高炉原料の乾燥予熱方法。
(4)高炉の原料を貯蔵するホッパーを複数有することを特徴とする(1)ないし(3)のいずれかに記載の高炉原料の乾燥予熱方法。
本発明によれば、高炉原料からの水分の除去が容易となり、篩分けによる粉原料除去が確実に行える上に、湿った粉原料が篩に付着して篩の目詰まりを起こすことを回避できるため、篩の管理が容易となるという効果がある。
そして、その結果、高炉内に投入する熱量を低減でき、高炉への粉原料の持込量が減少するので、炉内のガス流を適正化して、高炉の操業安定にも大きく寄与することができる。
また、高炉原料の乾燥予熱装置(ホッパー)からの加熱ガスや原料粉の漏洩を防止でき、設備点検を常時安全に行なうことができる。
本発明では、高炉原料を乾燥予熱するために、高炉の原料を貯蔵するホッパー内に、ホッパー内の原料を乾燥・予熱するための加熱ガスを導入し、乾燥・予熱された原料をホッパーから排出する際に篩い分けを行なうことで、粉原料が除去された原料を高炉に装入することを可能とする。同時に、加熱ガスや粉原料をホッパーの外部に漏洩させないために、ホッパー内を排気してホッパー内を外部に対して負圧に維持する。このためには、ホッパー上部の原料装入口に開閉可能かつホッパーを密閉可能とする遮断蓋を設置することが好ましい。そして、遮断蓋を閉状態とする原料の乾燥中も、遮断蓋を開状態としてホッパーに原料を供給する際にも、ホッパー内を排気して、ホッパー内を外部に対して負圧の状態に維持することで、原料装入口からの加熱ガスや原料粉の漏洩を防止する。
上記の高炉原料の乾燥予熱方法を行なうためには、高炉の原料を貯蔵するホッパーと、ホッパーの下方にホッパーから排出された原料を篩分けする篩設備と、加熱ガスをホッパー内へ供給する送気装置と、ホッパー内のガスを吸引して除塵する排気装置と、ホッパー上部の原料の装入口の蓋であって装入口を開閉可能かつホッパーを密閉可能とする遮断蓋とを有する高炉原料の乾燥予熱装置を用いることが好ましい。
高炉原料の乾燥予熱装置は、ホッパー内の原料を下方に排出するフィーダーと、ホッパーの側壁に加熱ガスを前記ホッパー内に供給する送気口とホッパー内のガスを吸引する排気口とを有し、送気装置が加熱ガスの送気口への供給量を調整する入側流量調節弁を有し、排気装置がホッパー内のガスを吸引する吸引ファンと集塵機と排気口からの吸引ガスの流量を調整する出側流量調節弁とを有することが好ましい。また、送気装置が加熱ガスを昇圧する導入ファンを有し、送気口位置でのホッパー内の圧力を測定する圧力計を有することが好ましい。
上記の高炉原料の乾燥予熱装置を用いた本発明の一実施形態を図1を用いて説明する。
図1において、高炉原料の乾燥予熱装置は、高炉の原料を貯蔵するホッパー1、2と、ホッパーから排出された原料を篩分けする篩設備(スクリーン)4と、加熱ガスをホッパー内へ供給する送気装置8と、ホッパー内のガスを吸引して除塵する排気装置15と、ホッパー上部の原料の装入口の蓋である遮断蓋20とを有している。さらに、ホッパー内の原料を下方に排出するフィーダー3と、加熱ガスをホッパー1、2内に供給する送気口11とホッパー内のガスを吸引する排気口19とを有し、送気装置8が加熱ガスを昇圧する導入ファン9と、導入ファン9により昇圧された加熱ガスの送気口11への供給量を調整する入側流量調節弁14とを有し、排気装置15が、ホッパー内のガスを吸引する吸引ファン18と集塵機17と排気口19からの吸引ガスの流量を調整する出側流量調節弁12とを有している。ホッパー1つにつき集塵機および吸引ファンを1台ずつ配置することが望ましいが、複数のホッパーと該ホッパー数よりも少ない数の集塵機および吸引ファンで設備を構成する場合は、出側流量調節弁12が全閉機能を有するものを用いれば良い。図1は、ホッパーが2つに対して塵機および吸引ファンが一台ずつの場合である。
図1において、ホッパー1、2は高炉へ供給する鉱石を鉱石銘柄毎に貯留する貯鉱槽や高炉へ供給するコークスを貯留する貯骸槽である。貯鉱槽では、焼結鉱、生鉱石(鉄鉱石として掘削され篩分けにより粒度を調整された鉱石、或いはそのような鉱石を適切な比率に配合した鉱石。通常鉱石類の銘柄毎に別ホッパーとする。)、副原料(石灰石や蛇紋岩等造滓材)等毎にホッパーを分けて、それぞれ所定の比率でホッパーから排出されて混合原料として高炉内へ装入される。貯骸槽では通常同種のコークスが複数のホッパーに貯留されて各ホッパーから同時に排出して所定量を計量する。図1においてホッパー2の下方にフィーダー3が設けられ、ここで排出されたコークスはスクリーン4を経由して粗粒はコンベアで運搬されてコークスの計量ホッパー5へ送られる。スクリーンの篩下粉は粉シュート6を介して粉コークスホッパー7へ集められ、コンベア22で系外へ搬出される。
図1では簡単のためにホッパー1の排出系統は省略しているが、こちらでも、ホッパー下方のフィーダーで排出された鉱石類がスクリーンを介して粗粒と粉に分けられて粗粒はコンベアにより計量ホッパーへ運ばれ、粉は粉鉱石ホッパーに回収される。
加熱ガスをホッパー内へ供給する送気装置8は、加熱ガスを昇圧する導入ファン(昇圧ファン)9と、ホッパー内へ加熱ガスを送気する送気配管10を有している。送気配管の先端部分は送気口11を形成する。13は熱風発生源、14は入側流量調整弁である。熱風発生源13で発生させた加熱ガスを導入ファン9によって昇圧し各ホッパー1、2の側壁へ設けた送気口11からホッパー内へ送気する。図1に示すように各送気口11毎に入側流量調整弁14を設置しておくと、一つの送気装置で複数のホッパー1、2へ同時に加熱ガスを供給するときに、それぞれの送気量を調整でき、好適である。また、図1では各ホッパーの送気口11を1個ずつ記載しているが、それぞれのホッパーに複数個の送気口を設けても良い。その場合にも各送気口毎に入側流量調整弁を設けておくと、ホッパー内での加熱ガスの流れを均等に調整することが容易となり、好適である。
ホッパー内のガスを吸引して除塵する排気装置15は、ホッパー内のガスを吸引する吸引配管16と、集塵器17と、吸引ファン18とを有している。吸引配管16は排気口19でホッパーと接続され、各排気口19毎に出側流量調整弁12を設置している。排気装置15としては、たとえば吸引ファン18としてターボファンを用い、集塵器17としてバグフィルターを使用することができる。
各ホッパー1、2は、上部に設けられた排気口19より、集塵器17を介して吸引ファン18によって排気される。このようにすることで、ホッパーの送気口11から送気された加熱ガスがホッパー内を上昇して排気口19から排出されるガスの流れが形成され、加熱ガスによるホッパー内の鉱石類、コークスの加熱、乾燥が容易に行われる。したがって、加熱ガスをホッパー内へ送気する送気口11の位置はできる限りホッパー側壁の下部に設けることが好ましい。
高炉原料の乾燥予熱装置は、さらに、ホッパー1、2の上部の原料装入口に位置する遮断蓋20を有するものとする。従来のホッパー1、2では通常ホッパーの上部は原料をホッパー内へ装入するために開口しているが、本発明では、ホッパー内への原料装入時以外は図1に示すように、原料を装入する開口部である装入口を遮断蓋20で閉止しておく。遮断蓋20は開閉可能であり、オーリング等を用いてホッパー内を密閉可能な構造とする。
遮断蓋20を閉状態として、ホッパー1、2内の原料の乾燥を行なう。原料乾燥に必要な流量の加熱ガスを吸引ファン18を用いて送気口11から吸入する。流量の調整は、出側流量調整弁12を用いて行なう。乾燥ガスの吸引中は、ホッパー1、2内は外部に対して負圧となり、ホッパー内部の乾燥ガスや原料粉が外部に飛散することはない。また、乾燥ガスに同搬される原料粉は、集塵機17により補足される。
ホッパー1、2内の原料は、高炉への原料供給に従いホッパーから一定の間隔で計量ホッパー5に切出されるので、ホッパー内の原料レベルが低下する。低下した分は、原料装入口の遮断蓋20を開の状態として、ホッパー上コンベア23から原料を供給する必要がある。この際には、遮断蓋20を開放する前に、出側流量調整弁12を調整して吸引ファン18による吸引量を低減させて、吸引状態を継続しつつ、遮断蓋20の開放および原料の供給を実施する。原料の供給が終了し、遮断蓋20を閉状態とした後に、再度原料乾燥に必要な流量を出側流量調整弁12を調整して吸引ファン18により継続して吸引する。これにより、遮断蓋20が開の状態であっても、遮断蓋20の開放部(ホッパーの原料装入口)から外部の空気がホッパー1、2内に吸引されるため、ホッパー1、2内は常に外部に対して負圧に維持され、ホッパー内部の加熱ガスが噴出することなく、かつホッパー内部の原料粉と、原料をホッパーに供給する際の発塵とが外部に飛散することなく、集塵機17で捕集される。したがって、遮断蓋20が開状態、閉状態、原料供給状態の全ての期間において、乾燥ガスの外部漏洩と原料粉の外部漏洩とを防止することが可能となる。図1に示すように複数のホッパーに対して吸引ファンおよび集塵機がホッパー数より少ない場合は、各ホッパー1、2の入側流量調整弁14と出側流量調整弁12とを用い、遮断蓋20が閉状態の場合は原料乾燥に必要な乾燥ガスの総量を吸引ファン18にて吸引する。各ホッパーにおいて原料の供給が必要になった場合には、各ホッパーにおいて遮断蓋20を開状態とする前に、当該ホッパーの入側流量調整弁14を閉状態とし、その後に当該ホッパーの出側流量調整弁12を閉状態に近くなるように調整して流量を低減させてから遮断蓋20を開状態とし、原料をホッパー内に装入する。これにより、複数のホッパーに対して各一台の吸引ファンおよび集塵機を設置しなくても、各ホッパー内部を常に負圧に維持でき、加熱ガス及び原料粉の外部漏洩を防止することができる。
加熱ガスを、より多量に導入する必要がある場合、各ホッパー上流の、熱風発生源13と入側流量調整弁14との間に、導入ファン9を設置することが好ましい。導入ファン9を用いる場合は、送気口11付近に圧力計21を配置し、ホッパー内の圧力が外部に対して正圧にならないように、下流の吸引ファン18の吸引量以上に、上流の導入ファンによる乾燥ガスの導入量を上げないように制御することで、加熱ガス及び原料粉の外部漏洩を防止することができる。圧力計21は送気口11付近のホッパー内圧力を測定できれば良く、送気口11付近の送気配管10部分に取り付けることも、ホッパー本体部分に取り付けることも可能である。
ホッパーに送気する加熱ガスとしては、工場で発生する各種の加熱ガスが利用できる。特に300℃以下程度の比較的低温で排出されて熱回収が困難な排ガスが有効に利用できるため、これを用いることが好ましい。高炉の貯鉱槽、貯骸槽の場合、近隣に焼結機が設置されている場合がほとんどであるので、焼結機のクーラー排ガスを利用すると、送気経路が短く、放熱が少ないため最適であり、特に好ましい。その他、高炉熱風炉排ガス、圧延の加熱炉排ガス等それぞれの工場の立地条件にあわせて適宜加熱ガスを選択できる。もちろん、加熱ガス発生用に燃焼炉、電気炉等を設置して、専用の熱風発生源としても良い。
加熱ガスの温度は、高炉原料の乾燥、予熱が可能であればよいので、送気口で60℃以上とすることが好ましく、より好適には、80℃以上あれば良い。ただし300℃を超えるような高温とすると、高温ガスに対応できる導入ファン(昇圧ファン)を設置する必要があり、またホッパー周辺の機器の耐熱性等も問題となり、設備コストが上昇する可能性があるので、300℃以下とすることが好ましい。乾燥予熱の目的から考えれば、200℃以下で十分である。
送気口および排気口はホッパー側面に一つあるいは二つ以上設置する。ホッパー内の原料を均等に乾燥予熱するためには、ホッパーの周方向に複数送気口および排気口を配置することが好ましい。また複数の送気口および排気口は、周方向で均等位置に配置することが好ましい。
次に、上記の高炉原料の乾燥予熱装置を用いる際の乾燥ガスの流量制御方法について図2を用いて説明する。
図2は、2つのホッパー(A、B)についてそれぞれの遮断蓋、入側流量調整弁と出側流量調整弁の開度と、ホッパー内の圧力(内部圧力)、乾燥ガス流量の関係を示すグラフである。ホッパーA、Bを用いて原料の乾燥を行なう際に、まずホッパーAの遮断蓋を開とし、次にホッパーBの遮断蓋を開とし、最後にホッパーAおよびホッパーBの両方の遮断蓋を開とする場合である。
ホッパーAの遮断蓋を開とする際には、あらかじめホッパーAの入側流量調整弁を全閉とし、引き続いて出側流量調整弁の開度を小さくして乾燥ガスの流量を低下させる。ホッパーAの内部圧力は上昇するが、負圧を維持する。この状態でホッパー内への原料の装入を行なう。ホッパーBについては特に入側流量調整弁と出側流量調整弁の開度変更は行なわずに原料の乾燥を継続する。原料の装入終了後、ホッパーAの遮断蓋を閉とすると同時に、まず出側流量調整弁の開度を上げて、引き続いて入側流量調整弁を開き、定常状態とする。
次にホッパーBの遮断蓋を開とする際には、同様に、あらかじめホッパーBの入側流量調整弁を全閉、出側流量調整弁の開度を小さくして乾燥ガスの流量を低下させる。ホッパーBの内部圧力は上昇するが、負圧を維持する。この状態でホッパー内への原料の装入を行なう。ホッパーAについては特に入側流量調整弁と出側流量調整弁の開度変更は行なわない。原料の装入終了後、ホッパーBの遮断蓋を閉とすると同時に、まず出側流量調整弁の開度を上げて、引き続いて入側流量調整弁を開いて、定常状態とする。
ホッパーA、Bの遮断蓋を同時に開とする際にも、同様にホッパーA、Bの入側流量調整弁を全閉とし、出側流量調整弁の開度を小さくして乾燥ガスの流量を充分に低下さ、ホッパーA、Bの内部圧力を負圧に維持する。それぞれのホッパーについて原料の装入終了後、遮断蓋を閉とすると同時に、まず出側流量調整弁の開度を上げて、引き続いて入側流量調整弁を開いて、定常状態とする。
内容積5150m3の高炉に設置された焼結鉱を貯留する貯鉱槽において、焼結鉱の乾燥・予熱を行なった。焼結鉱槽において、焼結鉱の水分は最大2mass%程度であった。貯鉱槽の上部の原料装入口に、開閉可能かつ気体をシールできる構造の遮断蓋を、側壁下部に送気口、側壁上部に排気口を設け、排気口の下流部分に吸引ファンと集塵機とを配置し、送気口を介して加熱ガスを吸引した。加熱ガスとして隣接する焼結機のクーラー排ガスの一部を使用した。加熱ガスの温度は送気口部にて150℃であった。
遮断蓋を閉じ、吸引ファンにより加熱ガスを吸引することで、貯鉱槽内は常に負圧となり、内部の加熱ガスや焼結鉱粉(原料粉)が外部に飛散することはなかった。また、加熱ガスに同搬される原料粉は、集塵機に捕捉された。
一方、貯鉱槽内では高炉での必要量に応じて、貯鉱槽下部に配置される計量ホッパーに一定の間隔で切出され、貯鉱槽内の原料レベルが低下する。レベルが低下した分、貯鉱槽内に焼結鉱を補充するため、遮断蓋を開放する際には、遮断蓋を開放する前に吸引ファンで吸引する流量を低減し、若干の吸引量を継続した状態で、遮断蓋を開放し、焼結鉱を装入した。原料の装入が終了し、遮断蓋を閉じた後、再度焼結鉱の乾燥に必要な流量を吸引ファンにより吸引した。これにより、遮断蓋が開いている時も、遮断蓋の開放部から外部空気を吸引する状態であるため、貯鉱槽内は常に負圧に維持され、内部の加熱ガスが噴出することがなく、かつ貯鉱槽内部の焼結鉱粉と、焼結鉱を貯鉱槽に取り込む際の発塵が外部に飛散することなく集塵機で捕集することができた。焼結鉱の水分は0mass%まで低減できた。
次に、複数(4槽)の貯鉱槽について、焼結鉱の乾燥・予熱を行なった。上記に加えて4つの貯鉱槽それぞれについて、加熱ガスの送気口部分に入側流量調節弁を、排気口部分に出側流量調節弁を配置した。各々の貯鉱槽の遮断蓋が閉状態の際には、焼結鉱の乾燥に必要な加熱ガスの総量を、吸引ファンにて吸引した。個別の貯鉱槽での焼結鉱の装入が必要になった際には、対象の貯鉱槽の遮断蓋を開ける前に、その貯鉱槽の入側流量調節弁を閉とし、その後、出側流量調節弁を、閉に近い状態として加熱ガスの吸引量を減らしてから遮断蓋を開け、焼結鉱を装入した。貯鉱槽内は常に負圧に維持され、内部の加熱ガスが噴出することがなく、かつ貯鉱槽内部の焼結鉱粉と、焼結鉱を貯鉱槽に取り込む際の発塵が外部に飛散することなく集塵機で捕集することができた。加熱開始後1時間の時点で、貯鉱槽から排出された焼結鉱の水分は0.5mass%、温度85℃であり、十分な乾燥・予熱が達成できた。
貯鉱槽下部に設置した篩設備を通過後の篩上に残った高炉へ輸送する原料における、粒径5mm以下の粉の混入率は、乾燥・予熱を行なわない場合4.3mass%であったのに対して、乾燥・予熱を行なった場合は2.2mass%であり、高炉原料への粉の混入量はほぼ半減した。
乾燥・予熱を行なった焼結鉱を用いて、送風量7000m3(標準状態)/分にて高炉操業を行った。その結果、高炉内の通気抵抗が低下し、送風量を200m3(標準状態)/分増加しても送風圧量は同程度となり、生産量増加が可能となった。
本発明の一実施形態を示す概略図。 ホッパーA、Bについてそれぞれの遮断蓋、入側流量調整弁と出側流量調整弁の開度と、内部圧力、乾燥ガス流量の関係を示すグラフ。
符号の説明
1 ホッパー(貯鉱槽)
2 ホッパー(貯骸槽)
3 フィーダー
4 スクリーン
5 計量ホッパー
6 粉シュート
7 粉コークスホッパー
8 送気装置
9 導入ファン(昇圧ファン)
10 送気配管
11 送気口
12 出側流量調節弁
13 熱風発生源
14 入側流量調節弁
15 排気装置
16 吸引配管
17 集塵器
18 吸引ファン
19 排気口
20 遮断蓋
21 圧力計
22 コンベア
23 ホッパー上コンベア
24 流量調整弁

Claims (4)

  1. 高炉の原料を貯蔵するホッパー内に、加熱ガスを導入すると同時に前記ホッパー内を排気することで、該ホッパー内を外部に対して負圧に維持して、該ホッパー内の原料を乾燥・予熱し、
    乾燥・予熱された原料を前記ホッパーから排出して、高炉に装入することを特徴とする高炉原料の乾燥予熱方法。
  2. 前記乾燥・予熱された原料を、前記ホッパーから排出する際に、篩い分けを行ない、粉原料が除去された原料を高炉に装入することを特徴とする請求項1に記載の高炉原料の乾燥予熱方法。
  3. 前記ホッパーの側壁に加熱ガスを前記ホッパー内に供給する送気口と
    該送気口への供給量を調整する入側流量調節弁と、
    前記ホッパー内のガスを吸引する排気口と
    排気口からの吸引ガスの流量を調整する出側流量調節弁とを有する高炉原料の乾燥予熱装置を用いて、前記入側流量調節弁と前記出側流量調節弁との開度を調整して、前記ホッパー内を外部に対して負圧に維持することを特徴とする請求項1または2に記載の高炉原料の乾燥予熱方法。
  4. 高炉の原料を貯蔵するホッパーを複数有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の高炉原料の乾燥予熱方法。
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