JP5143672B2 - 酸素濃度測定ユニット及び酸素濃度測定方法 - Google Patents

酸素濃度測定ユニット及び酸素濃度測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸素濃度測定ユニット及び酸素濃度測定方法に関する。
従来、不活性ガス中の酸素濃度に応じて陰極層と陽極層との間に限界電流が流れる限界電流式酸素センサが提案されている(例えば特許文献1参照)。この限界電流式酸素センサは、固体電解質層を陰極層と陽極層とで挟み込み、陰極層のうち固体電解質層と接する側と反対側に、酸素ガスの律速体として機能する多孔質のガス拡散律速用拡散層を設けた構成となっている。
このような限界電流式酸素センサでは、ガス拡散律速用拡散層を通じて酸素ガスが陰極層に供給される。陰極層と陽極層との間には所定電圧が印加されており、陰極層に供給された酸素ガスは電子を受け取って酸素イオン化する。そして、酸素イオンは、固体電解質層内を陽極層に向かって移動し、陽極層において電子を放出して再度酸素ガスとなる。
以上のように、陰極層と陽極層との間には、酸素イオンをキャリアとして電流が流れることとなる。また、この電流は酸素濃度に応じてある値で飽和するようになっている。この飽和時の電流値を限界電流という。酸素濃度測定ユニットは、限界電流式酸素センサの限界電流を検出することで、酸素濃度が測定可能となっている。
特開2004−93273号公報
しかし、限界電流式酸素センサの限界電流の値は、バランスガスとなる不活性ガスのガス種に影響を受けて変化してしまう。例えば、バランスガスが窒素である場合と、ヘリウムやアルゴンである場合とでは、同じ酸素濃度であっても得られる限界電流の値が異なってしまう。よって、限界電流の値に基づいて酸素濃度を測定しようとした場合、バランスガスのガス種によっては正確に酸素濃度を測定できなくなる可能性がある。なお、この問題は、ガス拡散律速用拡散層を用いた限界電流式酸素センサに限らず、ピンホールを用いた限界電流式酸素センサにも共通する問題である。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、酸素濃度の測定精度を向上させることが可能な酸素濃度測定ユニット及び酸素濃度測定方法を提供することにある。
本発明の酸素濃度測定ユニットは、不活性ガス中の酸素濃度に応じて陰極層と陽極層との間に限界電流が流れる限界電流式酸素センサと、限界電流式酸素センサを加熱するヒータ抵抗と、ヒータ抵抗により加熱された限界電流式酸素センサの温度を略一定に保つ定抵抗回路と、定抵抗回路が限界電流式酸素センサの温度を略一定に保つ際に変化するヒータ抵抗への印加電圧を検出するヒータ電圧検出手段と、ヒータ電圧検出手段により検出されたヒータ抵抗への印加電圧に基づいて、不活性ガスのガス種を判別するガス種判別手段と、限界電流の値を検出する電流検出手段と、ガス種判別手段によって判別されたガス種に応じて、電流検出手段により検出された電流値を補正する補正手段と、補正手段により補正された電流値に基づいて、酸素濃度を算出する酸素濃度算出手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の酸素濃度測定ユニットにおいて、ガス種判別手段は、ヒータ電圧検出手段により検出されたヒータ抵抗への印加電圧が上昇したか下降したかに基づいて、ガス種を判別することが好ましい。
また、本発明の酸素濃度測定ユニットにおいて、ガス種判別手段は、ヒータ電圧検出手段により検出されたヒータ抵抗への印加電圧の値に基づいて、ガス種を判別することが好ましい。
また、本発明の酸素濃度測定ユニットにおいて、限界電流式酸素センサの周囲風速を検出する風速検出手段をさらに備え、ガス種判別手段は、ヒータ電圧検出手段により検出されたヒータ抵抗への印加電圧と、風速検出手段により検出された周囲風速とに基づいて、不活性ガスのガス種を判別することが好ましい。
また、本発明の酸素濃度測定ユニットにおいて、限界電流式酸素センサの周囲温度を検出する温度検出手段をさらに備え、ガス種判別手段は、ヒータ電圧検出手段により検出されたヒータ抵抗への印加電圧と、温度検出手段により検出された周囲温度とに基づいて、不活性ガスのガス種を判別することが好ましい。
また、本発明の酸素濃度測定方法は、不活性ガス中の酸素濃度に応じて陰極層と陽極層との間に限界電流が流れる限界電流式酸素センサと、限界電流式酸素センサを加熱するヒータ抵抗と、ヒータ抵抗により加熱される限界電流式酸素センサの温度を略一定に保つ定抵抗回路と、を備えた酸素濃度測定ユニットの酸素濃度測定方法であって、定抵抗回路が限界電流式酸素センサの温度を略一定に保つ際に変化するヒータ抵抗への印加電圧を検出するヒータ電圧検出工程と、ヒータ電圧検出工程において検出されたヒータ抵抗への印加電圧に基づいて、不活性ガスのガス種を判別するガス種判別工程と、限界電流の値を検出する電流検出工程と、ガス種判別工程において判別されたガス種に応じて、電流検出工程にて検出された電流値を補正する補正工程と、補正工程により補正された電流値に基づいて、酸素濃度を算出する酸素濃度算出工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の酸素濃度測定方法において、ガス種判別工程では、ヒータ電圧検出工程において検出されたヒータ抵抗への印加電圧が上昇したか下降したかに基づいて、ガス種を判別することが好ましい。
また、本発明の酸素濃度測定方法において、ガス種判別工程では、ヒータ電圧検出工程において検出されたヒータ抵抗への印加電圧の値に基づいて、ガス種を判別することが好ましい。
また、本発明の酸素濃度測定方法において、限界電流式酸素センサの周囲風速を検出する風速検出工程をさらに有し、ガス種判別工程では、ヒータ電圧検出工程において検出されたヒータ抵抗への印加電圧と、風速検出工程において検出された周囲風速とに基づいて、不活性ガスのガス種を判別することが好ましい。
また、本発明の酸素濃度測定方法において、限界電流式酸素センサの周囲温度を検出する温度検出工程をさらに有し、ガス種判別工程では、ヒータ電圧検出工程において検出されたヒータ抵抗への印加電圧と、温度検出工程において検出された周囲温度とに基づいて、不活性ガスのガス種を判別することが好ましい。
本発明によれば、ヒータ抵抗への印加電圧に基づいて不活性ガスのガス種を判別する。そして、判別したガス種に応じて、検出された限界電流の値を補正し、補正された電流値に基づいて酸素濃度を算出する。このため、不活性ガスのガス種によって限界電流の値が異なってしまう場合であっても、不活性ガスのガス種が判別されて、ガス種に応じて限界電流の値が補正されることとなり、酸素濃度に応じた限界電流の値の情報が得られることとなる。従って、酸素濃度の測定精度を向上させることができる。
また、検出されたヒータ抵抗への印加電圧が上昇したか下降したかに基づいて、ガス種を判別するため、ガス種の判別にあたり複雑な演算を要することなく、ガス種を判別することができる。
また、検出されたヒータ抵抗への印加電圧の値に基づいて、ガス種を判別するため、印加電圧の値を不活性ガスのガス種別に予め知徳しておき、記憶等させておくことで、多くの種類の不活性ガスから、ガス種から判別することができる。
また、検出されたヒータ抵抗への印加電圧と、検出された周囲風速とに基づいて、不活性ガスのガス種を判別するため、風によってヒータ抵抗への印加電圧が変動する場合であっても、風速の影響を除いたうえで、不活性ガスの熱伝達率に基づく印加電圧を算出することができることとなる。これにより、風速の影響を受けていない印加電圧に基づいてガス種を判別することができ、より正確に不活性ガスのガス種を判別することができる。
また、検出されたヒータ抵抗への印加電圧と、検出された周囲温度とに基づいて、不活性ガスのガス種を判別するため、周囲温度によってヒータ抵抗への印加電圧が変動する場合であっても、周囲温度の影響を除いたうえで、不活性ガスの熱伝達率に基づく印加電圧を算出することができることとなる。これにより、周囲温度の影響を受けていない印加電圧に基づいてガス種を判別することができ、より正確に不活性ガスのガス種を判別することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る酸素濃度測定ユニットを示す構成図である。同図に示す酸素濃度測定ユニット1は、限界電流式酸素センサ10と、加熱部20と、判別部30と、酸素濃度測定部40とを備えている。
限界電流式酸素センサ10は、不活性ガスからなるバランスガス中の酸素濃度に応じて限界電流が流れるものであって、陰極層11、陽極層12、固体電解質層13、及び、ガス拡散律速用拡散層14を備えている。陰極層11及び陽極層12は、白金等からなる多孔質の電極である。固体電解質層13は、陰極層11と陽極層12との間に配置される安定化ジルコニア等の部材であって、酸素イオン伝導性を有している。ガス拡散律速用拡散層14は、拡散律速された酸素ガスを陰極層11へ供給する酸素ガス律速体として機能するアルミナ等の多孔質基板である。
この限界電流式酸素センサ10では、酸素ガスがガス拡散用律速拡散層14を通じて陰極層11に至り、陰極層11において電子を受け取ってイオン化する。そして、酸素イオンは、固体電解質層13を通じて陽極層12に至り、陽極層12において電子を放出して、再度酸素ガスとなる。このように、限界電流式酸素センサ10は、酸素イオンをキャリアとして陰極層11と陽極層12との間に限界電流が流れる構造となっている。
加熱部20は、限界電流式酸素センサ10の固体電解質層13を加熱してイオン伝導率を高めるものであって、ヒータ抵抗21と、電源22と、定抵抗回路23とを備えている。ヒータ抵抗21は、ガス拡散律速用拡散層14のうち陰極層11が設けられる面と反対面に設けられる抵抗体であって、限界電流式酸素センサ10を加熱するものである。電源22は、ヒータ抵抗21に電圧を印加するものである。定抵抗回路23は、ヒータ抵抗21により加熱される限界電流式酸素センサ10の温度を略一定に保つように機能するものである。
ここで、定抵抗回路23の動作を説明する。まず、風などの影響によってヒータ抵抗21の温度が変化するとする。これにより、ヒータ抵抗21の抵抗値が変化する。この変化に応じて定抵抗回路23は動作し、ヒータ抵抗21への印加電圧を変化させ、限界電流式酸素センサ10の温度を略一定に保つ。このように、定抵抗回路23は、限界電流式酸素センサ10の温度が変化しようとする場合に、ヒータ抵抗21への印加電圧を変化させて、限界電流式酸素センサ10の温度を一定に保つ。
判別部30は、バランスガスのガス種を判別するものであって、第1演算部31を備えている。第1演算部31は、ヒータ電圧検出部(ヒータ電圧検出手段)31a、ガス種判別部(ガス種判別手段)31b、及び記憶部31cを有している。ヒータ電圧検出部31aは、定抵抗回路23が限界電流式酸素センサ10の温度を略一定に保つ際に変化するヒータ抵抗21への印加電圧を検出するものである。ガス種判別部31bは、ヒータ電圧検出部31aにより検出されたヒータ抵抗21への印加電圧に基づいて、バランスガスのガス種を判別するものである。記憶部31cはガス種の判別に必要となるデータを記憶したものである。
ここで、ガス種の判別原理について説明する。表1はバランスガスであるヘリウム、窒素、及びアルゴンの熱伝達率を示す表である。また、表1には酸素の熱伝達率についても示すものとする。なお、熱伝達率とは、材料表面と、これに接する気体や液体との間の熱の伝わり易さを意味し、材料内部の熱の移動を示す熱伝導率とは異なる概念である。
Figure 0005143672
表1に示すように、ヘリウム、窒素、及びアルゴンのうち、熱伝達率はヘリウムが最も高く、次いで窒素、アルゴンの順となっている。そして、これらバランスガスによる移動熱量Q(Kcal)は、式(1)によって表すことができる。
Q=a・ΔT・S・t (1)
なお、aは熱伝達率(Kcal/m2hr℃)であり、ΔTは材料表面と流体間の温度差であり、Sは材料面積であり、tは時間(hr)である。
ここで、式(1)から明らかなように、Qの値は、ΔT、S及びtの値が同じであると仮定した場合、ヘリウムが最も高く、次いで窒素、アルゴンの順となる。ここで、Qの値が高いということは、ヒータ抵抗21からの熱がガス中に逃げ易いことを意味している。よって、ヒータ抵抗21からの熱は、バランスガスがヘリウムである場合に最もガス中に逃げ易く、次いで窒素、アルゴンの順に熱が逃げ易くなる。従って、ヒータ抵抗21に印加される電圧の値が同じである場合、ヒータ抵抗21によって加熱される限界電流式酸素センサ10の温度は、熱が最もガス中に逃げ難いアルゴンで一番高くなり、次いで窒素、及びヘリウムの順となる。
図2は、図1に示した限界電流式酸素センサ10の温度変化率と、酸素濃度との関係を示すグラフである。図2に示すグラフにおいて縦軸は素子温度変化率(すなわち限界電流式酸素センサ10の温度変化率)を示し、横軸は酸素濃度を示している。なお、縦軸において素子温度変化率「1」とは変化が無いことを示し、素子温度変化率が「1」から離れるほど、素子温度が変化することを示している。従って、素子温度変化率「1.1」と「0.9」とでは変化する温度量が同じである。より具体的に、素子温度変化率「1」のときの限界電流式酸素センサ10の温度が500℃であった場合、素子温度変化率「1.1」と「0.9」とでは変化する温度量が50℃で同じとなる。但し、素子温度変化率「1.1」は温度増加方向に変化することを示し、素子温度変化率「0.9」は温度減少方向に変化することを示している。よって、素子温度変化率「1」のときの限界電流式酸素センサ10の温度が500℃であった場合、素子温度変化率「1.1」のときの限界電流式酸素センサ10の温度は550℃であり、素子温度変化率「0.9」のときの限界電流式酸素センサ10の温度は450℃となる。
表1に示したように、ヘリウムの熱伝達率は窒素の熱伝達率の約6倍という高い値となっている。このため、ヒータ抵抗21からの熱がヘリウムガス中に多く逃げてしまうこととなり、限界電流式酸素センサ10を温め難くなる。この結果、図2に示すように、窒素の素子温度変化率を「1」とした場合、ヘリウムの素子温度変化率は「1」を下回る値となる。具体的に、酸素濃度が0%である場合、ヘリウムの素子温度変化率は、約「0.71」となり「1」を下回る値となる。同様に、酸素濃度が20%である場合、ヘリウムの素子温度変化率は、約「0.75」となり「1」を下回る値となる。
一方、表1に示したように、アルゴンの熱伝達率は窒素の熱伝達率の約0.67倍という低い値となっている。このため、ヒータ抵抗21からの熱がアルゴンガス中に逃げ難く、限界電流式酸素センサ10を温め易くなる。この結果、図2に示すように、窒素の素子温度変化率を「1」とした場合、アルゴンの素子温度変化率は「1」を上回る値となる。具体的に、酸素濃度が0%である場合、アルゴンの素子温度変化率は、約「1.025」となり「1」を上回る値となる。同様に、酸素濃度が20%である場合、アルゴンの素子温度変化率は、約「1.02」となり「1」を上回る値となる。
なお、両者共に、酸素濃度が増すにつれて、素子温度変化率は「1」に近づいていく。特に酸素濃度が100%である場合、もはやバランスガスは存在せず、全て酸素となっているため、素子温度変化率は「1」となる。
以上、バランスガスと限界電流式酸素センサ10の温度との間には、相関関係があり、バランスガスによって限界電流式酸素センサ10の温度が変化してしまう。ここで、本実施形態に係る酸素濃度測定ユニット1は定抵抗回路23を備えている。このため、限界電流式酸素センサ10の温度が変化しようとしても、実際には定抵抗回路23によって限界電流式酸素センサ10の温度は略一定に保たれ、結果としてヒータ抵抗21に印加される印加電圧が変化することとなる。
図3は、図1に示したヒータ抵抗21への印加電圧の変動率と、酸素濃度との関係を示すグラフである。図3において縦軸はヒータ印加電圧変動率を示し、横軸は酸素濃度を示している。なお、縦軸においてヒータ印加電圧変動率「1」とは変化が無いことを示し、ヒータ印加電圧変動率が「1」から離れるほど、印加電圧が変動することを示している。従って、ヒータ印加電圧変動率「1.1」と「0.9」とでは変化する電圧量が同じである。より具体的に、ヒータ印加電圧変動率「1」のときの印加電圧が6Vであった場合、ヒータ印加電圧変動率「1.1」と「0.9」とでは電圧の変化量が0.6Vで同じとなる。但し、ヒータ印加電圧変動率「1.1」は電圧増加方向に変化することを示し、ヒータ印加電圧変動率「0.9」は電圧減少方向に変化することを示している。よって、ヒータ印加電圧変動率「1」のときの印加電圧が6Vであった場合、ヒータ印加電圧変動率「1.1」のときの印加電圧は6.6Vであり、ヒータ印加電圧変動率「0.9」のときの印加電圧は5.4Vとなる。
図3に示すように、ヒータ印加電圧変動率は、素子温度変化率と相関関係がある。詳細に説明すると、バランスガスがヘリウムである場合、ヒータ抵抗21からの熱がヘリウムガス中に多く逃げてしまう。このため、印加電圧を上げないと限界電流式酸素センサ10の温度を一定に保つことができなくなってしまう。従って、ヒータ印加電圧変動率は、「1」を上回る値となる。具体的に、酸素濃度が5%である場合、ヘリウムのヒータ印加電圧変動率は、約「1.45」となる。同様に、酸素濃度が20%である場合、ヘリウムのヒータ印加電圧変動率は、約「1.31」となる。
一方、バランスガスがアルゴンである場合、ヒータ抵抗21からの熱がアルゴンガス中に逃げ難くなる。このため、印加電圧を下げたとしても、限界電流式酸素センサ10の温度を一定に保つことができる。従って、ヒータ印加電圧変動率は、「1」を下回る値となる。具体的に、酸素濃度が5%である場合、アルゴンのヒータ印加電圧変動率は、約「0.95」となる。同様に、酸素濃度が20%である場合、アルゴンのヒータ印加電圧変動率は、約「0.945」となる。
なお、両者共に、酸素濃度が増すにつれて、ヒータ印加電圧変動率は「1」に近づいていく点も、図2のグラフと同様である。
以上、図2及び図3から明らかなように、ヒータ抵抗21への印加電圧は、バランスガスと相関関係があると言える。従って、ヒータ抵抗21への印加電圧を監視することによって、バランスガスのガス種を判別することができる。ガス種の判別の具体的に方法については、以下の2通りを採用することができる。
まず、第1の判別方法は、バランスガスが2種又は3種である場合、例えば、ヘリウム、窒素及びアルゴンの3種類のバランスガスから、ガス種を判別するときに有用となる方法である。図3に示すように、窒素を基準とすると、バランスガスがヘリウムである場合、印加電圧は高くなり、バランスガスがアルゴンである場合、印加電圧は低くなる。このため、記憶部31cにバランスガスが窒素であるときの印加電圧のデータを記憶させておき、ヒータ電圧検出部31aにより検出されたヒータ抵抗21への印加電圧が記憶される印加電圧より上昇したか下降したかに基づいて、ガス種判別部31bは、ガス種を判別することができる。
また、第2の判別方法は、バランスガスが何種類であるかに拘わらず、ガス種を判別できる方法である。第2の判別方法において記憶部31cは、図3に示すようなヒータ抵抗21への印加電圧のデータを記憶している。特に、第2の判別方法において4種類以上のバランスガスからガス種を判別したい場合、ヘリウム、窒素及びアルゴンなどの3種類のバランスガスのみならず、ネオンなどの他のバランスガスについての印加電圧のデータを記憶させておく。そして、ガス種判別部31bは、ヒータ電圧検出部31aにより検出されたヒータ抵抗21への印加電圧の値に基づいて、ガス種を判別する。
例えば、酸素濃度が20%である場合において、ヒータ印加電圧変動率「1」のときの電圧が約6Vであったとする。このとき、ヒータ電圧検出部31aにより検出されたヒータ抵抗21への印加電圧の値が約8Vであれば、バランスガスはヘリウムであると判断できる。一方、ヒータ電圧検出部31aにより検出されたヒータ抵抗21への印加電圧の値が約5.7Vであれば、バランスガスはアルゴンあると判断できる。
ここで、第2の判別方法を補足説明する。図4は、第2の判別方法を説明する補足図である。例えば、4種類以上のバランスガスからガス種を判別する場合、酸素濃度が明らかとならなければ、ヘリウムであるのか、他のガスAであるのか判別することができなくなってしまう場合がある。例えば、ヒータ印加電圧変動率「1」のときの電圧が約6Vで固定されているとする。そして、ヒータ電圧検出部31aにより検出されたヒータ抵抗21への印加電圧の値が7.5Vであったとする。この場合、酸素濃度が20%であるとするならば、バランスガスがガスAであると言える。ところが、酸素濃度が40%であるならば、バランスガスはヘリウムであると言える。このように、4種類以上のバランスガスからガス種を判別する場合、酸素濃度が明らかとならなければ、バランスガスからガス種を特定できないことがある。
ところが、限界電流式酸素センサ10は、1000ppm付近など、1%未満の低濃度領域における酸素濃度を測定する場合に多く用いられる。このため、正確な酸素濃度が不明であっても、測定対象となるガスの酸素濃度が予めある程度わかっている状況であれば、予めわかっている酸素濃度に基づいてバランスガスのガス種を判別することができ、ガスの判別に支障をきたすことはない。
再度、図1を参照する。判別部30は、第1演算部31に加えて、風速センサ(風速検出手段)32をと、温度センサ(温度検出手段)33とを備えている。風速センサ32は、限界電流式酸素センサ10の周囲風速を検出するものである。温度センサ33は、限界電流式酸素センサ10の周囲温度を検出するものである。これらセンサ32,33を備えるため、ガス種判別部31bは、上記理論のみならず、以下のようにしてガス種を判別することとなる。
まず、ガス種判別部31bは、風速センサ32により検出された周囲風速の情報を入力する。次いで、ガス種判別部31bは、ヒータ電圧検出部31aにより検出されたヒータ抵抗21への印加電圧の情報を入力する。そして、ガス種判別部31bは、風速センサ32により検出された周囲風速の情報に基づいて、風速が無かった場合におけるヒータ抵抗21への印加電圧を算出する。そして、ガス種判別部31bは、風速が無かった場合におけるヒータ抵抗21への印加電圧から、ガス種を判別する。これにより、風速の影響を受けていない印加電圧に基づいてガス種を判別することができ、より正確にバランスガスのガス種を判別することができる。
同様に、ガス種判別部31bは、温度センサ33により検出された周囲温度の情報を入力する。次いで、ガス種判別部31bは、ヒータ電圧検出部31aにより検出されたヒータ抵抗21への印加電圧の情報を入力する。そして、ガス種判別部31bは、温度センサ33により検出された周囲温度の情報に基づいて、温度が基準温度である場合におけるヒータ抵抗21への印加電圧を検出する。これにより、周囲温度の影響を受けていない印加電圧に基づいてガス種を判別することができ、より正確にバランスガスのガス種を判別することができる。
再度、図1を参照して、酸素濃度測定ユニット1の構成を説明する。図1に示す酸素濃度測定部40は、限界電流の値を測定して酸素濃度を算出するものであって、電源41と、第2演算部42とを備えている。電源41は、陰極層11と陽極層12とに電圧を印加するものである。第2演算部42は、電流検出部(電流検出手段)42aと、補正部(補正手段)42bと、濃度算出部(酸素濃度算出手段)42cと、記憶部42dとを有している。
電流検出部42aは、陰極層11と陽極層12とに流れる限界電流の値を検出するものである。補正部42bは、ガス種判別部31bによって判別されたガス種に応じて、電流検出部42aにより検出された限界電流の値を補正するものである。ここで、限界電流の値はバランスガスのガス種によって変化する特性がある。具体的に限界電流の値Iは式(2)により表すことができる。
I=4F・D(O2−B)kn・Sc/L・CO2 (2)
なお、Fは、ファラデー定数であり、D(O2−B)knはバランスガス下での酸素の拡散係数である。また、Scは陽極層12の面積であり、Lはガス拡散律速用拡散層14の厚さであり、CO2は酸素分圧である。
また、D(O2−B)knは、式(3)により表すことができる。
(O2−B)kn=DO2kn(1−C・DBkn) (3)
ここで、DO2knは酸素の拡散係数であり、Cはバランスガスの分圧であり、DBknはバランスガスの拡散係数である。
式(2)及び式(3)から明らかなように、バランスガス下での酸素の拡散係数(D(O2−B)kn)は、バランスガスのガス種によって変化する値である。従って、限界電流の値Iは、バランスガスのガス種によって変化する特性があるといえる。補正部42bは、このような特性に基づいて、電流検出部42aにより検出された限界電流の値を補正することとなる。
より具体的に補正部42bは、バランスガスが窒素である場合を基準とした補正式(4)に基づき、電流検出部42aにより検出された限界電流の値Iを電流値IBcoに補正する。
Bco=α・I (4)
ここで、αはバランスガスのガス種に応じた補正係数である。なお、式(4)はバランスガスが窒素である場合を基準としているため、バランスガスが窒素である場合にαの値は「1」となる。
また、αの値は、IN2ca/IBcaによって表すことができる。ここで、IN2caは式(2)及び式(3)のバランスガスを窒素とした場合に得られる限界電流の値であり、IBcaは式(2)及び式(3)のバランスガスを窒素以外の不活性ガスとした場合に得られる限界電流の値である。なお、IBcaの値は、バランスガスのガス種によって変化する値であり、例えばバランスガスがアルゴンである場合とヘリウムである場合とでは異なる値となる。
濃度算出部42cは、補正部42bにより補正された限界電流の値に応じて酸素濃度を算出するものである。記憶部42dは、酸素濃度算出に必要となる演算式を記憶したものである。また、記憶部42dは、上記に加えて、バランスガスのガス種に応じた補正係数αをガス種毎に記憶している。
以上のように、本実施形態に係る酸素濃度測定ユニット1は、バランスガスのガス種を判別する。そして、酸素濃度測定ユニット1は、判別したガス種に応じて限界電流の値を補正し、補正された電流値に基づいて酸素濃度を算出する。これにより、酸素濃度の測定精度の向上を図るようにしている。
次に、本実施形態に係る酸素濃度測定方法を説明する。図5は、本実施形態に係る酸素濃度測定方法を示すフローチャートである。まず、ユーザは、加熱部20のヒータ抵抗21に所定電圧を印加して、固体電解質層13を所定の温度まで加熱すると共に、陰極層11及び陽極層12に所定の電圧を印加する。
そして、図5に示すフローチャートが実行される。まず、ヒータ電圧検出部31aは、ヒータ抵抗21に印加される電圧の実測値を検出する(S1)。次に、ヒータ電圧検出部31aは、風速センサ32により検出された周囲風速の情報を入力する(S2)。次いで、ヒータ電圧検出部31aは、温度センサ33により検出された周囲温度の情報を入力する(S3)。
そして、ヒータ電圧検出部31aは、ステップS2及びステップS3において入力した周囲風速及び周囲温度の情報を入力して、風速や周囲温度の影響を除去した理想的なヒータ抵抗21への印加電圧を検出する(S4)。
そして、ガス種判別部31bは、ステップS4において検出された理想的なヒータ抵抗21への印加電圧に基づいて、バランスガスのガス種を判別する(S5)。この際、ガス種判別部31bは、上記第1の判別方法、又は第2の判別方法によってガス種を判別する。
その後、電流検出部42aは限界電流の値を検出する(S6)。その後、補正部42bは、ステップS5において判断されたガス種に応じた補正係数を記憶部42dから読み出す(S7)。そして、補正部42bは、ステップS6において検出された電流値に、ステップS7において読み出された補正係数を乗ずることにより補正をする(S8)。
次に、濃度算出部42cは、ステップS8において補正された電流値に基づいて酸素濃度を算出する(S9)。その後、図5に示す処理は終了する。なお、図5に示す処理は酸素濃度測定ユニット1の電源がオフされるまで、繰り返し実行される。
図6は、本実施形態に係る酸素濃度測定ユニット1による補正結果を示すグラフである。なお、図6において横軸は酸素濃度を示し、縦軸は限界電流を示している。
例えば酸素濃度が20%である場合、バランスガスが窒素であるとき、限界電流の実測値は約「90」(任意単位)を示している。これに対し、バランスガスがヘリウムであるとき、限界電流の実測値は約「70」(任意単位)を示し、バランスガスがアルゴンであるとき、限界電流の実測値は約「95」(任意単位)を示している。このように、同じ酸素濃度であっても限界電流値はバランスガスが窒素、ヘリウム及びアルゴンのそれぞれで異なっている。よって、バランスガスが窒素である場合には酸素濃度を20%と正確に算出するとしても、バランスガスがヘリウムやアルゴンである場合には、酸素濃度を20%と算出しなくなってしまう。
ところが、本実施形態では記憶部42dにバランスガス毎の補正係数を記憶しており、補正部42bによって補正を行っている。このため、酸素濃度が20%である場合、バランスガスがヘリウムであってもアルゴンであっても、限界電流は約「70」に補正される。これにより、バランスガスがヘリウムやアルゴンである場合であっても、酸素濃度は20%と算出されることとなる。よって、本実施形態では、バランスガスのガス種に拘わらず、酸素濃度の測定精度が向上することとなる。
なお、本実施形態では酸素濃度が20%の場合に限らず、他の酸素濃度であっても測定精度は向上する。例えば、酸素濃度が10%である場合、バランスガスが窒素であるとき、限界電流の実測値は約「45」(任意単位)を示している。これに対し、バランスガスがヘリウムであるとき、限界電流の実測値は約「35」(任意単位)を示し、バランスガスがアルゴンであるとき、限界電流の実測値は約「47」(任意単位)を示している。ところが本実施形態では、バランスガスがヘリウムであってもアルゴンであっても、限界電流は約「45」に補正される。これにより、酸素濃度の測定精度が向上することとなる。
このようにして、本実施形態に係る酸素濃度測定ユニット1及び酸素濃度測定方法によれば、ヒータ抵抗21への印加電圧に基づいて不活性ガスのガス種を判別する。そして、判別したガス種に応じて、検出された限界電流の値を補正し、補正された電流値に基づいて酸素濃度を算出する。このため、不活性ガスのガス種によって限界電流の値が異なってしまう場合であっても、不活性ガスのガス種が判別されて、ガス種に応じて限界電流の値が補正されることとなり、酸素濃度に応じた限界電流の値の情報が得られることとなる。従って、酸素濃度の測定精度を向上させることができる。
また、検出されたヒータ抵抗21への印加電圧が上昇したか下降したかに基づいて、ガス種を判別するため、ガス種の判別にあたり複雑な演算を要することなく、ガス種を判別することができる。
また、検出されたヒータ抵抗21への印加電圧の値に基づいて、ガス種を判別するため、印加電圧の値を不活性ガスのガス種別に予め知徳しておき、記憶等させておくことで、多くの種類の不活性ガスから、ガス種から判別することができる。
また、検出されたヒータ抵抗21への印加電圧と、検出された周囲風速とに基づいて、不活性ガスのガス種を判別するため、風によってヒータ抵抗21への印加電圧が変動する場合であっても、風速の影響を除いたうえで、不活性ガスの熱伝達率に基づく印加電圧を算出することができることとなる。これにより、風速の影響を受けていない印加電圧に基づいてガス種を判別することができ、より正確に不活性ガスのガス種を判別することができる。
また、検出されたヒータ抵抗21への印加電圧と、検出された周囲温度とに基づいて、不活性ガスのガス種を判別するため、周囲温度によってヒータ抵抗21への印加電圧が変動する場合であっても、周囲温度の影響を除いたうえで、不活性ガスの熱伝達率に基づく印加電圧を算出することができることとなる。これにより、周囲温度の影響を受けていない印加電圧に基づいてガス種を判別することができ、より正確に不活性ガスのガス種を判別することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、本実施形態ではガス拡散律速用拡散層14を有する限界電流式酸素センサ10を例に説明したが、これに限らず、限界電流式酸素センサ10はピンホールを用いた方式のものであってもよい。
また、本実施形態において記憶部42dは、バランスガス毎に1つだけ補正係数を記憶していてもよいし、バランスガス毎に複数の補正係数を記憶していてもよい。ここで、複数の補正係数を記憶している場合には以下のような利点がある。図6に示すように、酸素濃度50%以下の領域では、酸素濃度が高くなるにつれて実測値と補正値との差が小さくなっている。これに対し、酸素濃度50%を超える領域では、酸素濃度が高くなるにつれて実測値と補正値との差が小さくなっている。このため、補正係数が1つだけであると、酸素濃度によっては正確な補正を行えなくなってしまう。ところが、補正係数を複数記憶しておくことにより、低濃度領域から高濃度領域に亘って正確な補正を行うことが可能となり、酸素濃度の測定精度を向上させることができる。なお、複数の補正係数を記憶しておく場合、補正部42bは、電流検出部42aによって検出された限界電流の値に基づいて、記憶部42dから補正するのに適切な補正係数を1つ読み出して補正を実行することとなる。
また、1つだけの補正係数を有する場合には以下のような利点がある。一般的に限界電流式酸素センサは低濃度(例えば1000ppmなど)の酸素濃度を検出する用途に用いられることが多い。このため、低濃度から高濃度に亘って酸素濃度を検出する必要がなく、ある程度限られた濃度領域を対象に酸素濃度を検出する場合には、複数の補正係数を記憶していなかったとしても、酸素濃度の測定精度を向上させることができる。よって、補正係数を1つだけ記憶することにより、記憶部42dの記憶量の削減、及びプログラムの簡素化につなげつつ、酸素濃度の測定精度を向上させることができる。
また、本実施形態において、ガス種判別部31bは、第2の判別方法を実行するにあたり、濃度算出部42cにおいて仮算出された酸素濃度の情報を受信し、受信したうえでガス種を判別するようにしてもよい。これにより、広範囲に亘って酸素濃度を検出する酸素濃度測定ユニット1においても、ガス種を適切に判別することができるからである。
本発明の実施形態に係る酸素濃度測定ユニットを示す構成図である。 図1に示した限界電流式酸素センサの温度変化率と、酸素濃度との関係を示すグラフである。 図1に示したヒータ抵抗への印加電圧の変動率と、酸素濃度との関係を示すグラフである。 第2の判別方法を説明する補足図である。 本実施形態に係る酸素濃度測定方法を示すフローチャートである。 本実施形態に係る酸素濃度測定ユニットによる補正結果を示すグラフである。
符号の説明
1…酸素濃度測定ユニット
10…限界電流式酸素センサ
11…陰極層
12…陽極層
13…固体電解質層
14…ガス拡散律速用拡散層
20…加熱部
21…ヒータ抵抗
22…電源
23…定抵抗回路
30…判別部
31…第1演算部
31a…ヒータ電圧検出部(ヒータ電圧検出手段)
31b…ガス種判別部(ガス種判別手段)
31c…記憶部
32…風速センサ(風速検出手段)
33…温度センサ(温度検出手段)
40…酸素濃度測定部
41…電源
42…第2演算部
42a…電流検出部(電流検出手段)
42b…補正部(補正手段)
42c…濃度算出部(酸素濃度算出手段)
42d…記憶部

Claims (10)

  1. 不活性ガス中の酸素濃度に応じて陰極層と陽極層との間に限界電流が流れる限界電流式酸素センサと、
    前記限界電流式酸素センサを加熱するヒータ抵抗と、
    前記ヒータ抵抗により加熱された前記限界電流式酸素センサの温度を略一定に保つ定抵抗回路と、
    前記定抵抗回路が前記限界電流式酸素センサの温度を略一定に保つ際に変化する前記ヒータ抵抗への印加電圧を検出するヒータ電圧検出手段と、
    前記ヒータ電圧検出手段により検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧に基づいて、前記不活性ガスのガス種を判別するガス種判別手段と、
    前記限界電流の値を検出する電流検出手段と、
    前記ガス種判別手段によって判別されたガス種に応じて、前記電流検出手段により検出された電流値を補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された電流値に基づいて、酸素濃度を算出する酸素濃度算出手段と、
    を備えることを特徴とする酸素濃度測定ユニット。
  2. 前記ガス種判別手段は、前記ヒータ電圧検出手段により検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧が上昇したか下降したかに基づいて、ガス種を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の酸素濃度測定ユニット。
  3. 前記ガス種判別手段は、前記ヒータ電圧検出手段により検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧の値に基づいて、ガス種を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の酸素濃度測定ユニット。
  4. 限界電流式酸素センサの周囲風速を検出する風速検出手段をさらに備え、
    前記ガス種判別手段は、前記ヒータ電圧検出手段により検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧と、前記風速検出手段により検出された周囲風速とに基づいて、前記不活性ガスのガス種を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の酸素濃度測定ユニット。
  5. 限界電流式酸素センサの周囲温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
    前記ガス種判別手段は、前記ヒータ電圧検出手段により検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧と、前記温度検出手段により検出された周囲温度とに基づいて、前記不活性ガスのガス種を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の酸素濃度測定ユニット。
  6. 不活性ガス中の酸素濃度に応じて陰極層と陽極層との間に限界電流が流れる限界電流式酸素センサと、前記限界電流式酸素センサを加熱するヒータ抵抗と、前記ヒータ抵抗により加熱される前記限界電流式酸素センサの温度を略一定に保つ定抵抗回路と、を備えた酸素濃度測定ユニットの酸素濃度測定方法であって、
    前記定抵抗回路が前記限界電流式酸素センサの温度を略一定に保つ際に変化する前記ヒータ抵抗への印加電圧を検出するヒータ電圧検出工程と、
    前記ヒータ電圧検出工程において検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧に基づいて、前記不活性ガスのガス種を判別するガス種判別工程と、
    前記限界電流の値を検出する電流検出工程と、
    前記ガス種判別工程において判別されたガス種に応じて、前記電流検出工程にて検出された電流値を補正する補正工程と、
    前記補正工程により補正された電流値に基づいて、酸素濃度を算出する酸素濃度算出工程と、
    を有することを特徴とする酸素濃度測定方法。
  7. 前記ガス種判別工程では、前記ヒータ電圧検出工程において検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧が上昇したか下降したかに基づいて、ガス種を判別する
    ことを特徴とする請求項6に記載の酸素濃度測定方法。
  8. 前記ガス種判別工程では、前記ヒータ電圧検出工程において検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧の値に基づいて、ガス種を判別する
    ことを特徴とする請求項6に記載の酸素濃度測定方法。
  9. 限界電流式酸素センサの周囲風速を検出する風速検出工程をさらに有し、
    前記ガス種判別工程では、前記ヒータ電圧検出工程において検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧と、前記風速検出工程において検出された周囲風速とに基づいて、前記不活性ガスのガス種を判別する
    ことを特徴とする請求項6に記載の酸素濃度測定方法。
  10. 限界電流式酸素センサの周囲温度を検出する温度検出工程をさらに有し、
    前記ガス種判別工程では、前記ヒータ電圧検出工程において検出された前記ヒータ抵抗への印加電圧と、前記温度検出工程において検出された周囲温度とに基づいて、前記不活性ガスのガス種を判別する
    ことを特徴とする請求項6に記載の酸素濃度測定方法。
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