JP5142535B2 - 超音波診断システム - Google Patents
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(実施の形態1)
この実施の形態1では、超音波探触子(探触子)1に、温度センサ3と、加速度センサ4を設け、超音波装置部11に、温度監視手段8と、加速度監視手段9と、超音波送受信部10を設けた超音波診断システムについて、図を用いて説明する。
この実施の形態2では、前記実施の形態1中、温度監視部8、加速度監視部9の動作を図を用いて詳細に説明する。図2に示すように、温度監視部8には温度記憶メモリ8-1を設けて成る。温度監視部8には、図4(a)に示す如く温度の危険値Temp-Dと警戒値Temp-Cが設定されている。
この実施の形態3では、前記実施の形態1,2中、加速度センサ4、加速度監視部9の動作を図を用いて詳細に説明する。図6にて、通常の探触子では、超音波振動子2が故障すると超音波画像描出が困難あるいは不能となることが多く、また、故障の頻度が高い。また、超音波振動子2の反対側は、超音波装置11とつながるケーブル5であることが多い。すなわち、ケーブル5の側から落下しても、超音波振動子2への直接の影響は大きくないと推定されるが、超音波振動子2側から落下すると、たとえ超音波振動子2前面に音響レンズによる保護材があったとしても超音波振動子2への衝撃は大きいものと推測され、実際に超音波振動子2の故障の可能性は高いものと考えられる。
具体的には、本実施の形態4では、図6の如く加速度センサ4は、互いに直交するX,Y,Zの3軸毎に加速度を検知するものであり、各軸の加速度情報は、ケーブル5中、X軸方向加速度データ信号線5-3-X、Y軸方向加速度データ信号線5-3-Y、Z軸方向加速度データ信号線5-3-Z、を介し、損傷予測回路9-2に入力される。損傷予測回路9-2では、加速度センサ4からのX,Y,Z各軸の加速度情報を基に加速度合成ベクトルを演算し、損傷予測回路9-2に予め用意した損傷予測テーブルと比較する。説明の簡単化のために、探触子振動子2中心方向をZ軸、探触子振動子列長手方向をX軸とした場合の、X,Z軸に二次元座標での損傷予測テーブルを図7に示す。前記の如く、正のZ方向である超音波振動子2方向への衝撃は加速度が小さくとも探触子1への損傷度を大きく評価する一方、負のZ方向は、正のZ方向より加速度が大きくとも損傷度が小さいものとすれば良い。図7に矢印で示した合成ベクトルは、探触子角の方向に衝撃を受けたことを示すものであり、その衝撃度は、危険値Accel-Dを超えているため、探触子1の修理が必要で、修理無しに探触子1の再使用はできないことを示す。
この実施の形態5では、前記実施の形態1,2中、温度監視部8中の温度記録メモリ8-1或いは加速度監視部9中の加速度記録メモリ9-1に関し図を用いて詳細に説明する。
図8にて、前記温度監視部8或いは加速度監視部9内蔵の温度記録メモリ8-1、あるいは、加速度記録メモリ9-1、あるいは、その両者は、超音波装置よりその探触子固有の温度履歴、加速度履歴が読み出しおよび書き込み可能な構成となっており、その履歴が所定の閾値を越えるようであれば、当該探触子を使用できなくすると共に、超音波診断装置表示画面にて該当探触子の修理を促す旨警告表示を行う、あるいは、警告音声、ブザー等の警告音で超音波装置使用者に対し警告を与えることを特徴とする。
さらに、前記温度監視部8或いは加速度監視部9内蔵の温度記録メモリ8-1、あるいは、加速度記録メモリ9-1は、書き込み可能な構成のメモリを搭載しているため、探触子1が故障した後修理できた場合、前記メモリに記録されている不具合履歴を書き換えることにより、前記探触子1を超音波診断装置11にて使用することを可能とすることができる。
この実施の形態5では、前記実施の形態1,2,4中、特に探触子1の構成および、温度記録メモリ8-1或いは加速度監視部9中の加速度記録メモリ9-1に関し、図を用いて詳細に説明する。
この実施の形態6では、前記実施の形態1,2,3,5,6中、特に温度記憶メモリ8-1、或いは加速度記憶メモリ9-1に関し、図を用いて説明する。
実施の形態6では、図10において探触子1に電池或いは充電式電池を探触子1に組み込む実施の形態を示した。ここで、電池或いは充電式電池14からの出力電荷が少ない場合、温度記憶メモリ8-1あるいは加速度記憶メモリ9-1に揮発性メモリを用いると、温度記憶メモリ8-1或いは加速度記憶メモリ9-1の内容が消去されるかあるいは意味のないデータとなってしまい、前記メモリに記憶されていた探触子1の温度履歴、加速度履歴が正常に読み出しできなくなる。本発明は前記課題を解決すべく、前記温度記憶メモリ8-1或いは前記加速度記憶メモリ9-1に、不揮発性メモリを使用したことを特徴とする。本発明によれば、前記電池或いは充電式電池14からの供給電力が少ない、或いは無い状態でも、前記メモリに記録した温度履歴、加速度履歴は保持されるため、超音波診断装置11の温度監視部8或いは加速度監視部9は前記メモリに記録された温度履歴或いは加速度履歴を読み出すことにより、探触子1が使用に適した状態であるか、不適な状態であるかを判断し、探触子1が使用不可と判断されれば、超音波診断装置11は警告を使用者に与えることにより、被検者の安全性が保たれる。
この実施の形態8では、前記実施の形態1中、超音波送受信部10に関し、図を用いて説明する。図11において超音波送受信部10は、探触子1への通常の超音波送信信号生成および探触子1からの受信信号を用いて整相処理するものであり、さらに、温度監視部8或いは加速度監視部9にて前記探触子1の使用が危険と判断した場合、探触子1への送信波数を少なくする、あるいは、送信電圧を下げる、或いは、超音波送信そのものを遮断する、或いは、探触子1への電源を遮断するように動作するものである。具体的には、図11の如く、超音波送受信部10には、超音波の送受信を行う超音波送受信部10と超音波送信波数電圧制御回路10-1があり、温度監視部8或いは加速度監視部9からの情報を基に、探触子1への送信波数を0に減じるよう制御する、或いは、送信電圧を0Vに制御することにより、探触子1への超音波送信を減弱させるものである。或いは、図12の如く、超音波送受信部10に、例えばリレーからなるスイッチ回路10-2を設け、前記温度監視部8或いは加速度監視部9の指令により、スイッチ回路10-2のスイッチの開閉を行い、スイッチ回路10-2が開ならば、探触子1に対しては超音波送信信号を遮断するように動作するものである。或いは、探触子1内に多くの電子回路を有する探触子1においては、前記電子回路への電源供給を停止するために、超音波送受信部10内にスイッチ回路10-2を設け、温度監視部88或いは加速度監視部9からの情報を基に、リレー開閉を制御し、探触子1が危険状態にあるならば、スイッチ回路10-2を開にして、探触子1内の電子回路に電源を供給しないように動作するものである。本発明は上記の如く動作するため、探触子1が危険な状態と判断されれば、探触子1を動作させないように、超音波診断装置11が動作するため、被検者の安全性が保たれる。
この実施の形態9では、前記実施の形態1,2中、温度記憶メモリ8-1、加速度記憶メモリ9-1に記憶された情報を超音波診断装置11に転送する方法に関し、図を用いて説明する。図13の如く探触子1には、温度監視部8、加速度監視部9、電池または充電式電池14があり、温度監視部8内には、温度記録メモリ8-1、加速度監視部9内には、加速度記録メモリ9-1がある。さらに、前記温度記録メモリ8-1或いは前記加速度記録メモリ9-1に記録されている温度履歴或いは加速度履歴を無線手段で、超音波診断装置11に転送するための、無線送受信回路16をそなえている。さらに、超音波診断装置11に前記無線送受信回路から情報を受信する無線受送信回路17がある。このような構成の探触子1および超音波診断装置11とすることにより、探触子1が超音波装置11と接続していない状態においても、温度記録メモリ8-1あるいは、加速度記憶メモリ9-1に記憶されている履歴情報を超音波診断装置11が読み取ることができる。また、探触子1内の温度記録メモリ8-1或いは加速度記録メモリ9-1の履歴情報は、超音波装置11内無線受送信回路17から探触子1内無線送受信回路16を介し書き換えることが可能である。
この実施の形態10では、前記実施の形態1で記載の探触子1に関し、図を用いて説明する。図14において、超音波振動子2には、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を使用することが多い。PZTの結晶構造はペロブスカイト構造であり、巨大な誘電率および圧電性、強誘電性をもつが、衝撃に脆い性質を持つ。よって、探触子1を落下させると、超音波振動子2が壊れ、超音波送受信が不可能になることが多い。本発明は上記状況を鑑み、探触子1内蔵の加速度監視部9が所定の加速度を感知し、それが所定の閾値Accel-Dを超えたならば、加速度監視部9は、ショック低減機構18に指令を出し、探触子1の落下に伴う衝撃を和らげるべく、風船状エアバッグ19を動作させる。これにより、探触子1が落下した際も、探触子1の損傷を低減することができる。
Claims (3)
- 超音波を送信すると共に、その反射波を受信する超音波探触子(1)と、
前記超音波探触子(1)に超音波を送信させるための駆動信号を発生させるとともに、前記反射波の検波を含む信号処理を行う超音波送受信部(10)と、
信号処理された反射波の信号を用いて超音波画像を構成する超音波画像構成部(7)と、を有する超音波診断装置(11)と、を備えた超音波診断システムであって、
前記超音波探触子(1)は、前記超音波探触子(1)における温度参照位置に設けられる温度センサ(3)を具備し、
前記超音波診断装置(11)は、前記温度センサ(3)で検知された温度情報を用いて、前記超音波探触子(1)の送受波面の温度を推定する温度監視部(8)を具備し、
前記温度監視部(8)は、前記温度センサ(3)によって前記超音波探触子(1)の送受波面の温度の危険値に達したことを検知した場合、危険値より低く設定された警戒値を超えた場合の最高温度、該警戒値を超えた回数に基づき前記駆動信号の電力を減弱させるように前記超音波送受信部(10)を動作させることを特徴とする超音波診断システム。 - 前記超音波探触子(1)は、前記超音波探触子(1)における加速度の参照位置に設けられ、互いに直交するX,Y,Zの3軸に亘り前記加速度の値を検知する加速度センサ(4)を具備し、
前記超音波診断装置(11)は、前記加速度センサ(4)のX,Y,Zの3軸の合成加速度に応じ、前記超音波探触子(1)の損傷程度を推定する加速度監視部(9)を具備し、
前記加速度監視部(8)は、前記超音波探触子(1)の落下によって生じる加速度に基づき前記超音波送受信部(10)に対し、前記駆動信号の電力を減弱させる、遮断させるあるいは電源供給を停止するように動作させることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断システム。 - 前記超音波診断装置(11)は、前記超音波探触子(1)の温度履歴を記憶する温度記憶メモリ(8−1)と、前記超音波探触子(1)の加速度履歴を記憶する加速度記憶メモリ(9−1)とを具備し、前記温度監視部(8)又は前記加速度監視部(8)は、前記温度記憶メモリ(8−1)に記憶された温度履歴又は前記加速度記憶メモリ(9−1)に記憶された加速度履歴が所定の閾値を超える場合に前記超音波探触子(1)を使用不可とする警告を発することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断システム。
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