JP5141212B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、並列搬送される複数の転写紙に画像を形成する複写機、レーザプリンタ等の画像形成装置に関するものである。
複写機を始めとする画像形成装置は、入力された画像データに基づいて信号光を走査することによって感光体ドラム上に画像を形成し、形成された画像を転写位置に移動させるとともに転写紙を転写位置に搬送して、転写紙上に画像を転写する構成及び制御になっている。
画像形成装置が普及するに連れて、多くの転写紙に短時間で画像形成するという高速処理に対する要請が生じ、とくにデジタル複写機の分野では高速処理に対する要請が大きくなっている。高速処理化に応えるために、例えば、感光体ドラムの回転や転写紙の搬送動作を高速化するといった内部の機械的部分の高速化もなされているが、画像形成の精度やペーパハンドリングの面から限界がある。
そこで、複数枚の転写紙を並列搬送し、これに画像を形成する画像形成装置として、従来から、複数枚の転写紙を並列搬送する並列搬送型の複写機が提案されている(例えば、特許文献1乃至4参照)。
特許文献1では、給紙トレイに複写紙を並列にセットして並列搬送として使用する場合と大サイズの複写紙をセット可能な通常の給紙トレイとして使用する場合とでその切り換えが容易で、セットされた複写紙の容量に関係なく円滑な並列搬送を実行できる画像形成装置が開示されている。この並列搬送では、一回の複写動作で2枚以上の転写紙に複写できるので、複写処理速度を無理なく倍加することが可能となる。
特許文献2では、4つのシート積載手段を備え、何れかのシート積載手段上にシートがなくなった時に、移載手段を作動させてシートが存在する他のシート積載手段からシートを補充する構成が開示されている。
特許文献3及び4では、給紙トレイに複写紙を並列にセットして並列搬送として使用する画像形成装置が開示されている。
しかしながら、上述した従来技術では、給紙トレイに複写紙を並列にセットして並列搬送として使用する場合と大サイズの複写紙をセット可能な通常の給紙トレイとして使用する場合の利点、シート積載手段上にシートがなくなった時に、移載手段を作動させてシートが存在する他のシート積載手段からシートを補充することができる利点を述べているだけである。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、転写ベルト片寄りが発生し検知手段によって転写ベルト片寄りが検知された場合において、転写ベルト片寄り状態を正常位置に回復させるために優先的に片側搬送制御を行なう自動制御を備え、優先的に片側搬送を実施した場合に不足する複写紙を他の給紙トレイの転写紙を自動的に移行し、用紙補給を行なう画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、転写紙を並列に積載収容する給紙トレイと、前記給紙トレイから繰り出される前記転写紙に所定のトナー像を転写する転写手段と、前記転写手段の転写位置に前記転写紙を搬送するように複数の懸架ローラによって懸架された転写ベルトと、を備え、前記転写ベルトが、前記懸架ローラの軸方向に沿って複数の前記転写紙を並列に搬送する複数の搬送路を構成する画像形成装置において、前記転写ベルトが前記懸架ローラの一方端部側に片寄りを生じたことを検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づき、複数の前記懸架ローラの他方端部側の搬送路にて片側搬送するように制御を行なう片側搬送制御手段と、前記給紙トレイの前記他方端部側の搬送路上に前記転写紙が無く、前記一方端部側の搬送路上に前記転写紙がある場合に、前記給紙トレイの前記一方端部側の搬送路から前記他方端部側の搬送路へ前記転写紙を移行する転写紙移行機構と、を備えている画像形成装置を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記片側搬送制御手段による片側搬送は自動制御で行なわれる請求項1記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記片側搬送制御手段による片側搬送制御が行われていることを操作部に表示する請求項1又は2記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記転写紙移行機構は前記給紙トレイに配置された上下移動可能なサイドフェンスと、前記懸架ローラの軸方向に移動可能な移動フェンスを含んでいる請求項1乃至3の何れか1項記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記片側搬送制御手段は、前記転写ベルト片寄りの大きさ前記検知手段により、第1段階と第1段階より前記転写ベルトの片寄りの大きい第2段階とで検知する構成を有し、第2段階での検知時に、片側搬送するように制御を行なう請求項1乃至4の何れか1項記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記片側搬送制御手段による前記転写紙の片側搬送制御で前記転写ベルトの片寄りが回復した場合、前記片側搬送制御を解除し、前記転写紙を並列に搬送する並列搬送に戻る請求項1乃至5の何れか1項記載の画像形成装置を特徴とする。
本発明によれば、並列搬送装置において転写ベルト片寄りが発生の際、転写ベルト片寄り状態を正常位置に回復させるために片側搬送制御を設け、片側搬送側の転写紙が無くなった時に自動的に転写紙補給することが可能になる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は並列搬送可能な画像形成装置の全体の構成を示す概略図である。本実施の形態の画像形成装置10は、給紙トレイ1に積載された転写紙が底板2によってピックアップローラ8まで上昇され、このピックアップローラ8で転写紙を繰り出して搬送する。
搬送された転写紙は所定のタイミングで送り出すレジストローラ21によって送り出された後、転写紙を転写位置に搬送する転写紙搬送体としての転写ベルト23によって搬送される。
転写位置で感光体22上のトナー像が転写された後、転写ベルト23によって定着ローラ24まで搬送される。この定着ローラ24でトナー像が定着され、そして、定着された転写紙は排紙ローラ25を経て画像形成装置10に排紙される。符号27は便宜的に示す操作部である。
図2は給紙トレイの構成を示す概略斜視図である。図1の本実施の形態の画像形成装置10に使用される給紙トレイ1は、サイドフェンス3とエンドフェンス5a、5bを有する底板2a、2bと、昇降手段として底板2a、2bを各々上昇させるための支持棒6a、6bを介する上昇板7a、7bと、転写紙を移行させる移動フェンス4a、4bからなっている。
昇降制御としては、各々の底板2a、2bについて各々の上昇モータ(図示せず)が制御する構成となっている。底板2a、2bは給紙トレイ1の転写紙並列搬送の搬送路を構成している。
各々の上昇モータに連結した支持棒6a、6bが回転すると、上昇板7a、7bが、支持棒6a、6bを軸に角度が付いて底板2a、2bが上昇する機構となっている。
底板2a、2bに各サイズの転写紙を積載した時、各々の上昇モータによってピックアップローラ8a、8bまで各サイズの転写紙を上昇させる。各々の上昇板7a、7bの角度は異なってくるが各々の上昇モータによって上昇を制御する。これにより、底板2a、及び底板2bは各々の積載した転写紙の高さを制御でき、各サイズの転写紙を各々独立したタイミングで繰り出すことができる。
ピックアップローラ8a、8bは、メインモータ(図示せず)の駆動力で回転し、その駆動制御は給紙クラッチ9a、9bによってなされる。給紙クラッチ9a、9bの接続を制御することによって、給紙トレイ1に収納された各々のサイズの転写紙を各々独立したタイミングで繰り出すことができる。
給紙トレイ1に底板2a、及び底板2bに跨って大サイズの転写紙が単独で収納されている場合には、給紙クラッチ9a、9bを同時に駆動して大サイズの転写紙を繰り出すこともできる。
しかし、給紙トレイ1に収納された各々の各サイズの転写紙を各々独立したタイミングで繰り出す際、ピックアップローラ8a、8bの位置が各サイズの転写紙中央部分でなく、転写紙両端どちらかの部分からピックアップしてしまうと転写紙を繰り出す場合には左右の圧力の違いにより、転写紙は斜め送りに搬送されてしまうおそれがある。
そのような斜め送りを防止し確実に転写紙を搬送するために、ピックアップローラ8a、8bが各サイズの転写紙中央部分からピックアップできるように、各サイズにおいてピックアップローラ8a、8b位置を各サイズの転写紙中央部分付近まで平行移動する移動機構(図示せず)が備えられている。
また、各サイズの転写紙をセットした時に各サイズを自動検知する検知機構(図示せず)も備えている。各サイズの転写紙をセットした時に縦幅(転写紙の送り方向長さ)をエンドフェンス5a、5bの自動検知で検知し、横幅をサイドフェンスの自動検知で検知し、各々の転写紙サイズの自動検知を行なう。
なお、自動検知すると同時に、前述したピックアップローラ8a、8bの位置も平行移動する制御も備えていて、前述したように各サイズにおいてピックアップローラ8a、8bの位置を、自動検知すると同時に各サイズの転写紙中央部分付近まで平行移動する。
図3は図1の画像形成装置における転写ベルトの概略上面図である。図4は転写ベルト上での異サイズの転写紙の並列搬送時の転写ベルト片寄りを示す概略図である。図5は転写ベルト上の優先的な片側搬送制御の1例を示す概略図である。
図3乃至図5に示すように、転写ベルト23の移動方向両側面を検知する検知センサ26を、2本の懸架ローラ30、31に懸架されて回転駆動する転写ベルト23から左右に一定間隔を保って転写ベルト23の移動方向両側に設ける。この場合、転写ベルト23の移動方向は図中の矢印方向である。
図4に示すように、回転駆動される転写ベルト23は、その表面上での異サイズの転写紙P1、P2の並列搬送時では左右で拘束力が異なる。この場合に、転写ベルト23は拘束力の大きい方に寄っていく傾向がある。
図4の場合では、矢印A方向に寄っていく傾向がある。転写ベルト23の移動方向両側面にある検知センサ26が転写ベルト23の移動方向側面を検知する時、転写ベルト片寄りと判断する。
転写ベルト片寄りと判断すると、拘束力の差を利用して図5に示すように、優先的に転写紙P1の片側搬送制御を行ない、転写ベルト片寄り状態を矢印B方向に戻して正常位置に回復させる制御を取る。この際、ユーザーにも片側搬送制御が行なわれていることを判らせるために操作部27(図1)にも片側搬送であることを表示する。
但し、優先的には片側搬送制御であるが、大量印刷時等容量が大きい時は並列搬送を行なうものとする。転写ベルト片寄りを防止する利点としては、並列搬送であるために転写ベルト23の移動方向両側面部と転写紙通紙幅域までの距離にあまり余裕が無い構成となっている。
しかし、このため、転写ベルト片寄りが大きく発生すると、転写ベルト23の移動方向両側面部が転写紙通紙幅域内に入り、転写ベルト23の端部が転写紙に当たりながら搬送を行なうこととなる。
このような状態で通紙が行なわれると、転写ベルト23の端部が当たった転写紙箇所が画像不良を起こす可能性がある。転写ベルト片寄りを防止することによって転写紙の画像端部不良を防止することが可能となる。また、転写ベルト23の端部削れ、磨耗を防止する役目も果たす。
図6は図1の画像形成装置における給紙トレイを示す概略上面図である。図7は給紙トレイ上の転写紙の移行を示す概略斜視図である。図6及び図7には給紙トレイ上の転写紙を自動的に移行する機構を示している。
片側搬送側(給紙トレイ1の底板2a又は2b側)の転写紙が無くなった時に、サイドフェンス3が図示してないソレノイドにより下降する。片側搬送してない給紙トレイ1の底板2a又は2b上の転写紙を移動フェンス4a、4bで図示してないモータにより給紙トレイ1の一方の底板2a又は2b上に移行させる。
移行させた後、移動フェンス4a、4bが戻ると同時にサイドフェンス3を上昇させる。図7では、この転写紙の移行が給紙トレイ1の一方の底板2aから他方の底板2bに対して実施されることを示している。
図8は図1の画像形成装置における転写ベルトの2段階検知を説明する上面図である。転写ベルト23の移動方向両側面を検知する検知センサ26を、2本の懸架ローラ30、31に懸架されて回転駆動する転写ベルト23から左右に一定間隔を保って転写ベルト23の移動方向両側に設ける。
この場合、転写ベルト23の移動方向は図中の矢印方向である。転写ベルト23から左右に一定間隔を保って検知センサ26を両端に設ける。この場合、検知センサ26は転写ベルト23の移動方向両側にそれぞれ2つ配置され、内側を1段階検知センサ26a、外側を2段階検知センサ26bとする。
1段階検知センサ26aでの転写ベルト片寄り検知時では優先的に片側搬送制御を行ない、2段階検知センサ26bでの転写ベルト片寄り検知時では完全に片側搬送制御を行なう。完全に片側搬送制御を行なうと言うことは、大量印刷時等容量が大きい時でも転写紙の画像端部不良を防止するために片側搬送制御を徹底すると言うことである。
図9は画像形成装置における本発明に係わる要部のみを示す制御部を示すブロック図である。図9において、画像形成装置10はメイン制御部40を備えている。このメイン制御部40には転写ベルト駆動装置41が転写ベルト23を回転駆動するために接続されている。
転写ベルト23の給紙方向における異常を検知するために検知センサ26が配置され、この検知センサ26の検知結果に基づいて、片側搬送制御手段42を作動させる。この片側搬送制御手段42の作動によって転写紙を転写ベルト23の片側搬送路のみに給紙するように制御し、転写ベルト23の給紙方向における異常、ここでは転写ベルト片寄りを正常位置に復帰させる。
転写ベルト23の給紙方向における転写ベルト片寄りを正常位置に復帰させるために優先的に片側搬送を行なうと、片側搬送側の転写紙の方だけが給紙トレイから無くなっていくことになる。
そこで、給紙トレイ駆動装置43によって駆動される給紙トレイ1では、並列搬送路中の片側搬送している側(底板2a又は2b)の転写紙が無くなった時に、転写紙移行機構44によって給紙トレイ1の一方の搬送路(底板2a又は2b)中の転写紙を他方の搬送路(底板2a又は2b)に自動的に移行し、転写ベルト片寄りを発生している搬送路に優先的に転写紙補給を行なうように構成している。
ここでは詳述しないが、転写紙移行機構44の作動時には、サイドフェンス3(図6)を自動的に上下移動し、かつ移動フェンス4a又は4bを左右に移動させることによって転写紙の他方の搬送路(底板2a又は2b)への自動的移行が実現される。
転写紙移行機構44は給紙トレイ1上の同サイズの転写紙だけでなく異サイズの転写紙も移行可能で、この切り換えは、上述したように、サイドフェンス3を自動的に移動させることによって可能となる。
このように、本発明は各サイズにおける転写紙を収納でき、かつ各サイズを自動検知し、各サイズにおいて通紙制御を変えながら並列搬送可能とする画像形成装置を提供するとともに、転写ベルト片寄りが発生し検知センサによって転写ベルト片寄りが検知された場合において、転写ベルト片寄り状態を正常位置に回復させるために優先的に片側搬送制御を行なう自動制御を備える。
この際、優先的に片側搬送を行なうと片側搬送側の転写紙の方だけが無くなっていき、優先的に転写紙補給が必要となってくる。そこで、片側搬送側の転写紙が無くなった時に一方の給紙トレイの転写紙を自動的に移行し、転写紙補給を行なう機構と制御を設けている。
この場合に、片側搬送であることをユーザーに分からせるために操作部27に片側搬送であることを表示する。片側搬送制御手段42による転写紙の片側搬送制御によって転写ベルト片寄りが回復した場合は、片側搬送制御を解除し、通常時の並列搬送に戻る。
図10は転写ベルトの片寄りを正常位置に回復する動作を説明するフローチャートである。図2乃至図5、図9及び図10を参照して、給紙トレイ1から転写紙を並列にピックアップし、搬送する(S1)。次に、給紙トレイ1から並列に搬送された転写紙を転写ベルト23上に搬送する(S2)。
転写ベルト23上の転写紙の搬送時、異なるサイズの転写紙を並列搬送することにより転写ベルト23に片寄りが発生する傾向がある(S3)。この片寄りが転写ベルト23上の左側搬送路で発生しているかどうかを判断する(S4)。この判断は転写ベルト23の左右に設けた検知センサ26の検知結果に基づいて図9のメイン制御部によって行なう。
左側搬送路での片寄りの発生であるならば、片側搬送制御により転写ベルト23上の右側搬送路にのみ転写紙を通紙する(S5)。これによって、転写ベルト23が正常位置に回復する(S6)。
ステップ(S4)において、右側搬送路での片寄りの発生であるならば、片側搬送制御によって転写ベルト23上の左側搬送路にのみ転写紙を通紙する(S7)。これによって、転写ベルト23が正常位置に回復する(S8)。
図11は給紙トレイ上の転写紙の何れかの側への移行を説明するフローチャートである。図2乃至図5、図9及び図11を参照して、転写ベルト23上の転写紙の搬送時、異なるサイズの転写紙を並列搬送することにより転写ベルト23に片寄りが発生する(S11)。
この転写ベルト片寄りを検知センサ26で検知する(S12)。片寄りが左方向かどうかを判断する(S13)。左方向ならば、給紙トレイ1の右側(底板2a側)からのみ転写紙を通紙する(S14)。
この場合に、給紙トレイ1の右側(底板2a側)に転写紙がなくなったならば、給紙トレイ1の左側(底板2b側)から、サイドフェンス3を下降して移動フェンス4bによって右側(底板2a側)に転写紙を移行し搬送する(S15)。
ステップ(S13)において、右方向ならば、給紙トレイ1の左側(底板2b側)からのみ転写紙を通紙する(S16)。この場合に、給紙トレイ1の左側(底板2b側)に転写紙がなくなったならば、給紙トレイ1の右側(底板2a側)から、サイドフェンス3を下降して移動フェンス4aによって左側(底板2b側)に転写紙を移行し搬送する(S17)。
本発明による画像形成装置は並列である複数の搬送路を有する転写紙並列搬送及び転写ベルト搬送機構を有している。画像形成装置では、転写ベルト23が正しい位置に配置されて転写ベルト23自体が平行であっても通紙方向に対して左右で拘束力等が異なると片側方向に寄っていく傾向がある。
同サイズ、とくに異サイズの転写紙の並列搬送時では転写ベルト23に通紙方向に対して左右で拘束力が異なり、転写ベルト23の片寄りが発生する。転写ベルト片寄りを正常位置に回復させるためには、寄ってない方の搬送路だけに転写紙を通紙させれば拘束力の差で転写ベルト23は正常位置に回復する。
本発明は転写ベルト23の片寄りが発生の際、この転写ベルト23の片寄りの検知センサ26を転写ベルト23の両側に備え、検知センサ26の検知結果に基づいて、転写ベルト片寄り状態を正常位置に回復させるために片側搬送制御を行なう片側搬送制御手段を設ける。
これとともに、片側搬送側の転写紙が無くなった時に自動的に給紙トレイ1の底板2a又は2b上の転写紙を移行し、転写紙補給を行なう。上述したように、片側搬送制御手段42による転写紙の片側搬送制御で転写ベルト片寄りが回復した場合は、片側搬送制御を解除し、通常時の並列搬送に戻る。
このような転写ベルト上での片側搬送制御を実施することによって、転写紙の画像端部不良を防止し、転写ベルト端部削れ、磨耗を防止する効果を奏する画像形成装置を提供することができる。
並列搬送可能な画像形成装置の全体の構成を示す概略図である。 給紙トレイの構成を示す概略斜視図である。 図1の画像形成装置における転写ベルトの概略上面図である。 転写ベルト上での異サイズの転写紙の並列搬送時の転写ベルト片寄りを示す概略図である。 転写ベルト上の優先的な片側搬送制御の一例を示す概略図である。 図1の画像形成装置における給紙トレイを示す概略上面図である。 給紙トレイ上の転写紙の移行を示す概略斜視図である。 図1の画像形成装置における転写ベルトの2段階検知を説明する上面図である。 画像形成装置における本発明に係わる要部のみを示す制御部を示すブロック図である。 転写ベルトの片寄りを正常位置に回復する動作を説明するフローチャートである。 給紙トレイ上の転写紙の何れかの側への移行を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 給紙トレイ、2a 給紙トレイの搬送路(底板)、2b 給紙トレイの搬送路(底板)、3 サイドフェンス、4a 移動フェンス、10 画像形成装置、23 転写ベルト、26 検知手段(検知センサ)、27 操作部、40 メイン制御部、42 片側搬送制御手段、44 転写紙移行機構

Claims (6)

  1. 転写紙を並列に積載収容する給紙トレイと、
    前記給紙トレイから繰り出される前記転写紙に所定のトナー像を転写する転写手段と、
    前記転写手段の転写位置に前記転写紙を搬送するように複数の懸架ローラによって懸架された転写ベルトと、を備え、
    前記転写ベルトが、前記懸架ローラの軸方向に沿って複数の前記転写紙を並列に搬送する複数の搬送路を構成する画像形成装置において、
    前記転写ベルトが前記懸架ローラの一方端部側に片寄りを生じたことを検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果に基づき、複数の前記懸架ローラの他方端部側の搬送路にて片側搬送するように制御を行なう片側搬送制御手段と、
    前記給紙トレイの前記他方端部側の搬送路上に前記転写紙が無く、前記一方端部側の搬送路上に前記転写紙がある場合に、前記給紙トレイの前記一方端部側の搬送路から前記他方端部側の搬送路へ前記転写紙を移行する転写紙移行機構と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記片側搬送制御手段による片側搬送は自動制御で行なわれることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記片側搬送制御手段による片側搬送制御が行われていることを操作部に表示することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記転写紙移行機構は前記給紙トレイに配置された上下移動可能なサイドフェンスと、
    前記懸架ローラの軸方向に移動可能な移動フェンスを含んでいることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の画像形成装置。
  5. 前記片側搬送制御手段は、前記転写ベルト片寄りの大きさ前記検知手段により、第1段階と第1段階より前記転写ベルトの片寄りの大きい第2段階とで検知する構成を有し、
    第2段階での検知時に、片側搬送するように制御を行なうことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の画像形成装置。
  6. 前記片側搬送制御手段による前記転写紙の片側搬送制御で前記転写ベルトの片寄りが回復した場合、
    前記片側搬送制御を解除し、前記転写紙を並列に搬送する並列搬送に戻ることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の画像形成装置。
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