以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10と該パチンコ遊技機10が遊技場の遊技機設置設備(遊技島)に設置された際に並設される遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が略示されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される貸出用遊技媒体としての遊技球(貸し球)と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。具体的に言えば、カードユニット装置11は、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠13が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠13の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠13に重なるように組み付けられている。このため、中枠13は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口15を有するとともに、該窓口15の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)16を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口15を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠13に装着される。また、前枠14には、窓口15のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部17と、左側枠用ランプ部18と、右側枠用ランプ部19とが配置されている。各枠用ランプ部17,18,19は、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズ17a,18a,19aで覆って構成されている。
前枠14には、窓口15の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ20と、右スピーカ21とが配置されている。左スピーカ20と右スピーカ21は、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ20及び右スピーカ21の装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠13の前面側であって前枠14の下部には、上皿16から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)23が装着されている。また、中枠13の前面側であって下皿23の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル24が装着されている。また、前枠14には、下皿23の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ25が配置されている。下スピーカ25は、中枠13に装着されている。
上皿16には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口16aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路16bが連設されており、さらに右方側に貯留通路16b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿16に貯留された遊技球は、貯留通路16bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル24の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿23には、上皿16から溢れ出て流下した遊技球の出口23aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部23bが遊技球の出口23aに連設されている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)27が装着されている。表示枠体27の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口27aが形成されており、当該セット口27aに整合して表示枠体27には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する図柄表示装置としての演出表示装置28が装着されている。演出表示装置28には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置28の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。また、表示枠体27には、発光により発光演出を行う盤用ランプ部27bが装着されている。
また、表示枠体27の左下方には、図柄表示装置としての特別図柄表示装置30が設けられている。特別図柄表示装置30は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。そして、本実施形態では、特別図柄として、100種類の大当り図柄と、1種類のはずれ図柄が用意されている。
演出表示装置28と特別図柄表示装置30では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置30では特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置28では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置28と特別図柄表示装置30には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄又ははずれ図柄が確定的に停止表示される。このとき、特別図柄表示装置30と演出表示装置28では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示(確定停止表示)され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
本実施形態において演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成されるとともに、例えば、大当り図柄は全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。本実施形態において演出表示装置28には、各列毎に、「1」〜「8」までの数字が飾り図柄として表示されるようになっている。なお、本実施形態では、演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄は、全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成されない図柄組み合わせの場合もある。このように、特別図柄表示装置30の図柄変動ゲームで大当り図柄が導出される場合に、演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出される全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成されない図柄組み合わせも大当り図柄となる。本実施形態では、特別図柄表示装置30で大当り図柄が導出される場合に、全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成される図柄組み合わせが遊技者に大当りを視認させることができる大当り図柄である。一方、特別図柄表示装置30で大当り図柄が導出される場合に、全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成されない図柄組み合わせが遊技者に大当りを視認させることができない大当り図柄となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置28の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置30の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置28を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置30よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出が行われる演出表示装置28の表示内容に注目し、該演出表示装置28の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識し得るように構成されている。
また、表示枠体27の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口33aを有する始動口装置としての上始動入賞口33と遊技球の入球口34aを有する始動口装置としての下始動入賞口34(始動口装置)が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口33は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口33aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口34は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根35を備えており、開閉羽根35が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口34aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口34は、開閉羽根35が開動作して入球口34aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口33の奥方には、入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1(図2に示す)が配設されているとともに、下始動入賞口34の奥方には、入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2(図2に示す)が配設されている。上始動入賞口33と下始動入賞口34は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口34は開閉羽根35が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根35が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、下始動入賞口34の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉36を備えた大入賞口37が配設されている。大入賞口37の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図示しない)が配設されている。大入賞口37は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉36が開動作して大入賞口37が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉36の開動作により大入賞口37が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球するの何れか一方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口41よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口38が形成されている。アウト球口38を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10には、その機前面側に遊技者及び遊技場の従業員が操作可能な演出用操作手段としての演出用ボタン39が配置されている。本実施形態において演出用ボタン39は、押しボタン式とされており、上皿16に配置されている。本実施形態において演出用ボタン39は、図柄変動ゲームや図柄変動ゲームが行われていない待機状態中に前記演出用ボタン39の操作が有効となるボタン操作有効期間(有効期間)が設定されることにより、当該期間の間の操作が有効とされる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球の個数を記憶し、特別図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板40の主制御用RAM40c)で記憶するようになっている。特別図柄用の保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。特別図柄用の保留記憶数は、上始動入賞口33又は下始動入賞口34に遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入賞すると、特別図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、機内部で記憶した特別図柄用の保留記憶数は、図1において表示枠体27の右下方(演出表示装置28の右下方)に配置した特図保留記憶数表示部TRにより、遊技者に報知される。
特図保留記憶数表示部TRは、4つの保留ランプTRa〜TRdからなる発光手段によって構成されている。そして、特図保留記憶数表示部TRは、保留ランプTRa〜TRdの点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知する構成となっている。例えば、1つの保留ランプTRaのみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、全ての保留ランプTRa〜TRdが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
そして、図柄変動ゲームの終了時に、大当り遊技が開始されることがないとともに特別図柄用の保留記憶数が存在しない(0(零)である)場合、図柄変動ゲームが行われていない状態(変動停止中)となる。すなわち、図柄変動ゲームが途切れている次回の図柄変動ゲームの開始を待機する待機状態となる。待機状態は、一旦生起させると該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立することを終了条件として該終了条件が成立するまで継続される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、待機状態中に該待機状態であることを示すデモンストレーション演出(以下、「デモ演出」と示す)が実行されるようになっている。デモ演出は、パチンコ遊技機10が待機状態であることを、演出表示装置28、各種ランプ部17〜19,27b及びスピーカ20,21,25の装置(デモ演出実行手段)を利用して報知し、客寄せ効果を得るための演出である。本実施形態のデモ演出は、待機デモ演出(デモ前半演出)と該待機デモ演出の終了に伴い開始されるタイトルデモ演出(デモ後半演出)とから構成されており、1回の待機デモ演出と1回のタイトルデモ演出とから1回のデモ演出を構成している。なお、待機デモ演出及びタイトルデモ演出には、各演出を実行する演出時間(本実施形態では、待機デモ演出に60秒、タイトルデモ演出に29秒)が予め定められているため、これらの演出時間により1回のデモ演出を実行する演出時間(本実施形態では、89秒)が特定されるようになっている。したがって、待機状態が生起されると、デモ演出の前半で待機デモ演出が開始されて、該待機デモ演出の終了に伴いデモ演出の後半でタイトルデモ演出が開始されるとともに、該タイトルデモ演出の終了までを1回とするデモ演出が行われる。そして、待機状態が生起されると、該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立するまで、待機デモ演出→タイトルデモ演出→待機デモ演出→タイトルデモ演出の順に、デモ演出が繰り返し実行される。
待機デモ演出は、演出表示装置28に停止表示されている複数種類の図柄を、図柄停止表示態様で画像表示させる演出内容である。すなわち、本実施形態において待機デモ演出は、図柄変動ゲームで変動する複数種類の図柄を用いた図柄変動ゲームの延長となる演出であり、遊技球を発射して遊技を行っているにも拘わらず始動条件が成立しない場合などに始動条件が成立することで図柄変動ゲームが行われる状態であることを遊技者に報知する演出となる。また、タイトルデモ演出は、図柄変動ゲームで変動する図柄とは異なる画像であって、遊技機メーカやパチンコ遊技機10の宣伝(アピール)画像を画像表示させる演出内容である。すなわち、本実施形態においてタイトルデモ演出は、該デモ演出を遊技店にいる遊技者に対して見せて呼びかける(アピールする)ことで、客寄せ及びメーカーの宣伝を行うための図柄変動ゲームとは異なった演出である。さらに、本実施形態のタイトル演出は、遊技球が発射されないで遊技が行われていない場合に遊技者に対してパチンコ遊技機10に興味を持たせるとともに遊技を行わせるための演出であって、待機デモ演出とは演出効果の異なる演出である。また、演出表示装置28で行われる待機デモ演出及びタイトルデモ演出の表示演出に合わせて各種ランプ部17〜19,27b及びスピーカ20,21,25で行われる発光演出及び音声出力演出による待機デモ演出及びタイトルデモ演出が実行される。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、待機状態中であってデモ演出中に設定されるボタン操作有効期間内に演出用ボタン39が操作されたことを契機に、演出表示装置28(特別演出実行手段)を利用して特別画像を画像表示させる特別演出を実行させるようになっている。また、本実施形態では、特別演出が実行されたことを、各種ランプ部17〜19,27b及びスピーカ20,21,25の装置(特別演出実行手段)も利用して報知するようになっている。なお、特別演出は、該特別演出の非実行中であって、デモ演出中に設定されるボタン操作有効期間内に演出用ボタン39が操作されたことを契機に、実行されるようになっている。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について図2にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板40が装着されている。主制御基板40は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板41と、演出表示制御基板42と、音声・ランプ制御基板43が装着されている。サブ統括制御基板41は、主制御基板40が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43を統括的に制御する。演出表示制御基板42は、主制御基板40とサブ統括制御基板41が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置28の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板43は、主制御基板40とサブ統括制御基板41が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部17〜19,27bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ20,21,25の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。なお、本実施形態では、主制御基板40によりメイン制御手段が構成されるとともに、サブ統括制御基板41、演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43によるサブ制御手段が構成される。
以下、主制御基板40、サブ統括制御基板41、演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板40には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU40aと、主制御用CPU40aの制御プログラムを格納する主制御用ROM40bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM40cが設けられている。主制御用CPU40aには、主制御用ROM40bと主制御用RAM40cが接続されている。また、主制御用CPU40aには、上始動入賞口33に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口34に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU40aには、特別図柄表示装置30が接続されている。また、主制御用CPU40aには、特図保留記憶数表示部TR(保留ランプTRa,TRb,TRc,TRd)が接続されている。また、主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数や変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM40cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。大当り図柄用乱数は、大当りとする場合に特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容(大当り演出、はずれ演出など)を決定する際に用いる乱数である。また、本実施形態の主制御用CPU40aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
主制御用ROM40bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値など)が記憶されている。変動パターンは、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置28及び特別図柄表示装置30において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間と演出内容を特定するためのパターンである。この変動パターンに基づき特別図柄表示装置30では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される図柄変動ゲームが実行される。一方、変動パターンに基づき演出表示装置28では、飾り図柄の変動が開始してから、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームが実行される。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。
大当り演出では、演出表示装置28において図柄変動ゲームが最終的に大当り図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。はずれ演出は、演出表示装置28において最終的にはずれ図柄(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特別図柄表示装置30において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。例えば、大当り判定用乱数の取り得る数値を「0(零)」〜「599」までの全600通りの整数に設定し、その値の中から大当り判定として3つの値を設定した場合、大当り判定が肯定判定される割合、すなわち大当りの当選確率は600分の3(200分の1)となる。
次に、サブ統括制御基板41について説明する。
サブ統括制御基板41には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU41aと、統括制御用CPU41aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM41bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM41cが設けられている。統括制御用CPU41aには、統括制御用ROM41bと統括制御用RAM41cが接続されているとともに、演出用ボタン39が接続されている。また、本実施形態の統括制御用CPU41aはタイマ機能(タイマ)を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミングやデモ演出を開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括制御用ROM41bには、内部状態別処理(図3に示す)、ボタン演出処理(図4に示す)やボタン状態管理処理(図5に示す)を含む前記制御プログラムなどが記憶されている。
次に、演出表示制御基板42について説明する。
演出表示制御基板42には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU42aと、表示制御用CPU42aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM42bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM42cが設けられている。表示制御用CPU42aには、表示制御用ROM42bと、表示制御用RAM42cが接続されているとともに、演出表示装置28が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU42aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM42bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。そして、画像データには、デモ演出における待機デモ演出の演出用データと、タイトルデモ演出用の画像データが記憶されている。また、画像データには、特別演出で出現させる特別画像用の画像データが記憶されている。特別画像用の画像データは、キャラクタの画像とされており、パチンコ遊技機10でモチーフ(題材)とされるキャラクタを示す画像とされている。例えば、パチンコ遊技機10で戦国時代の特定の武将を題材とする場合には、題材とされた特定の武将を示すキャラクタの画像(特別画像用の画像データ)とされている。
次に、音声・ランプ制御基板43について説明する。
音声・ランプ制御基板43には、制御動作を所定の手順で実行することができる音声・ランプ制御用CPU43aと、音声・ランプ制御用CPU43aの制御プログラムを格納する音声・ランプ制御用ROM43bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる音声・ランプ制御用RAM43cが設けられている。音声・ランプ制御用CPU43aには、音声・ランプ制御用ROM43bと、音声・ランプ制御用RAM43cが接続されているとともに、スピーカ20,21,25及び各種ランプ部17〜19,27bが接続されている。また、本実施形態の音声・ランプ制御用CPU43aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、音声・ランプ制御用ROM43bには、各種の音声出力パターン(図柄変動ゲーム中などの音声出力パターン)が記憶されている。また、音出力パターンには、デモ演出における待機デモ演出用の音声出力パターンと、タイトルデモ演出用の音声出力パターンが記憶されている。また、音出力パターンには、特別演出で出力させる特別演出用の音声出力パターンが記憶されている。また、音声・ランプ制御用ROM43bには、各種の発光パターン(図柄変動ゲーム中などの発光パターン)が記憶されている。そして、発光パターンには、デモ演出における待機デモ演出用の発光パターンと、タイトルデモ演出用の発光パターンが記憶されている。また、発光パターンには、特別演出で特別演出用の音声出力パターンに合わせて発光演出を実行するための特別演出用の発光パターンが記憶されている。
以下、主制御基板40、サブ統括制御基板41、演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板40について説明する。本実施形態では、制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する主制御基板40の主制御用CPU40aと主制御用RAM40cが始動記憶手段として機能する。
主制御基板40の主制御用CPU40aは、上始動入賞口33又は下始動入賞口34へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU40aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。主制御用CPU40aは、特別図柄用の保留記憶数を書き換えた後、該書き換えた後の保留記憶数を表示するために特図保留記憶数表示部TRの表示内容を制御する。
また、主制御用CPU40aは、特別図柄用の保留記憶数を書き換えた場合、書き換え後の保留記憶数を指示する保留指定コマンドをサブ統括制御基板41に出力する。本実施形態では、保留指定コマンドとして、保留0指定コマンドと、保留1指定コマンドと、保留2指定コマンドと、保留3指定コマンドと、保留4指定コマンドが用意されている。保留0指定コマンドは、保留記憶数を「1」→「0」に1減算して書き換え時に出力するコマンドである。保留1指定コマンドは、保留記憶数を「0」→「1」に1加算、又は「2」→「1」に1減算して書き換えた時に出力するコマンドである。保留2指定コマンドは、保留記憶数を「1」→「2」に1加算、又は「3」→「2」に1減算して書き換えた時に出力するコマンドである。保留3指定コマンドは、保留記憶数を「2」→「3」に1加算、又は「4」→「3」に1減算して書き換えた時に出力するコマンドである。保留4指定コマンドは、保留記憶数を「3」→「4」に1加算して書き換え時に出力するコマンドである。
また、主制御用CPU40aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を主制御用RAM40cから取得し、その取得した大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM40cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU40aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を取得しない。
そして、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM40cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した大当り判定用乱数の値と主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定を行う。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU40aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU40aは、大当り図柄用乱数の値をもとに、特別図柄表示装置30で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる大当り図柄(特別図柄)を決定する。そして、大当り図柄を決定した主制御用CPU40aは、決定した大当り図柄を主制御用RAM40cに記憶する。また、大当りを決定した主制御用CPU40aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM40cから取得し、該値に対応する変動パターンを大当り演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
一方、主制御用CPU40aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、はずれを決定した主制御用CPU40aは、特別図柄表示装置30に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM40cから取得し、該値に対応する変動パターンをはずれ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU40aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU40aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、主制御用CPU40aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU40aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを出力する。また、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの開始時に特別図柄用の保留記憶数を1減算(−1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置30の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
そして、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲーム終了後(図柄停止コマンドの出力後)、インターバル期間(800ms)を経たときに保留記憶数が「0(零)」でない場合、始動保留球に基づき次の図柄組み合わせゲームを開始させるための処理を実行する。そして、前記処理の実行後、主制御用CPU40aは、次の図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力し、当該ゲームを開始させる。なお、次の図柄変動ゲームは、前の図柄変動ゲームの終了後、インターバル期間(800ms)を経て開始される。
一方、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲーム終了後(図柄停止コマンドの出力後)、前記インターバル期間を経過しても特別図柄用の保留記憶数が「0(零)」の場合(特別図柄用の保留記憶数が存在しない場合)、待機状態の開始を指示する(生起させる)デモ指定コマンドをサブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に出力する。主制御用CPU40aは、保留記憶数が「0」の状態で図柄変動ゲームが終了される保留が途切れる直前の図柄変動ゲームの終了に伴ってデモ指定コマンドをサブ統括制御基板41(統括制御用CPU41a)に出力する。待機状態中は、デモ指定コマンドを入力したサブ統括制御基板41によってデモ演出の実行制御が行われる。本実施形態では、図柄組み合わせゲームの終了後、次の図柄組み合わせゲーム又は待機状態が開始されるまでの期間がインターバル期間となる。すなわち、本実施形態では、特別図柄用の保留記憶数が存在する場合に図柄変動ゲームを開始させるための処理(大当り判定など)が実行され、特別図柄用の保留記憶数が存在しない場合に図柄変動ゲームを開始させるための処理を行うかわりに待機状態を開始させるための処理(デモ指定コマンドを出力する)が実行されるようになっている。
また、主制御用CPU40aは、大当りを決定した場合、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技に係る制御(オープニング演出などの演出指示や大入賞口扉36開閉動作の制御)を実行する。そして、主制御用CPU40aは、大当り遊技の終了後、大当り遊技の終了時点の特図保留記憶数が「1」以上の場合、その始動保留球をもとに、次の図柄変動ゲームを開始させる。一方、主制御用CPU40aは、大当り遊技の終了時点の特図保留記憶数が「0」の場合、待機状態の開始を指示する(生起させる)とともに始動入賞口に遊技球が入球し、始動条件が成立するまで、図柄変動ゲームを実行させることなく、待機する。
なお、本実施形態において、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの終了後(図柄停止コマンドの出力後)だけでなく、パチンコ遊技機10に電源が投入されて図柄変動ゲームを行うことができる状態(通常処理が実行可能な状態)においても、特別図柄用の保留記憶数が「0(零)」の場合(特別図柄用の保留記憶数が存在しない場合)、待機状態の開始を指示する(生起させる)。
次に、サブ統括制御基板41について説明する。本実施形態では、制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行するサブ統括制御基板41の統括制御用CPU41aが、デモ演出制御手段、有効期間設定手段及び特別演出制御手段として機能する。
統括制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43に出力する。また、統括制御用CPU41aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じて演出表示装置28に停止表示させる図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU41aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43に出力する。
そして、統括制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類と停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、演出表示装置28で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。統括制御用CPU41aは、大当り演出用の変動パターンが指定され、かつ特別図柄の停止図柄指定が大当り図柄の場合には、最終的に停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄として大当り図柄を決定する。
また、統括制御用CPU41aは、はずれ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄としてはずれ図柄を決定する。そして、飾り図柄を決定した統括制御用CPU41aは、飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板42に出力する。
また、統括制御用CPU41aは、主制御用CPU40aにより大当り遊技に係るオープニング演出などの演出指示がされる場合に、それら演出指示を演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43に指示して大当り遊技に係る処理を実行する。
また、統括制御用CPU41aは、デモ指定コマンドを入力すると、デモ演出の開始を指示するとともに、最初に待機デモ演出の開始を指示する待機デモ指定コマンドを演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43に出力する。そして、統括制御用CPU41aは、デモ演出に係る処理を実行する。
次に、統括制御用CPU41aが実行する内部状態別処理と、ボタン演出処理と、ボタン状態管理処理について、図3〜図5に基づきデモ演出中の処理を中心に詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、統括制御用CPU41aが主制御用CPU40aから各種制御コマンドを入力することにより、内部状態別処理に基づいて図柄変動ゲーム、大当り遊技やデモ演出の遊技状態毎に処理を実行するようになっている。なお、統括制御用CPU41aは、内部状態別処理を制御周期毎(本実施形態では2ms毎)に実行するようになっている。
そして、図3に示す内部状態別処理において、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されている現在の遊技状態を示す内部状態フラグの内容が「デモ演出中」を示す内容であるか否かを判定する(ステップS10)。内部状態フラグには、主制御用CPU40aにより図柄変動ゲームの開始が指示されて統括制御用CPU41aが変動パターン指定コマンドを入力する場合に「図柄変動ゲーム中」を示す内容がセット(設定)されるようになっている。また、内部状態フラグには、主制御用CPU40aにより大当り遊技の開始が指示されて統括制御用CPU41aがオープニング演出の演出指示を入力する場合に「大当り遊技中」を示す内容がセットされるようになっている。また、内部状態フラグには、主制御用CPU40aにより待機状態の生起が指示されて統括制御用CPU41aがデモ指定コマンドを入力する場合に「デモ演出中」を示す内容がセットされるようになっている。
そして、ステップS10の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、内部状態フラグに「図柄変動ゲーム中」及び「大当り遊技中」のいずれかを示す内容がセットされているので、これらセットされている内容に基づいた処理に移行し(ステップS23)、内部状態別処理を終了する。すなわち、統括制御用CPU41aは、内部状態フラグの内容が「図柄変動ゲーム中」の場合、図柄変動ゲームに係る処理を実行し、内部状態フラグの内容が「大当り遊技中」の場合、大当り遊技に係る処理を実行するようになっている。そして、ステップS23において、統括制御用CPU41aは、内部状態フラグの内容に応じた各種処理への移行後、内部状態フラグの内容に応じた各種処理を順次実行する。
一方、ステップS10の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、内部状態フラグの内容が「デモ演出中」であるのでデモ演出に係る以下のステップS11〜ステップS22処理を実行する。そして、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容が「特別演出中」を示す内容であるか否かを判定する(ステップS11)。ボタン状態フラグは、特別演出に関して、特別演出を実行している状態、特別演出を開始し得る状態、特別演出を開始し得ない状態のいずれの状態であるかを示すものである。ボタン状態フラグには、デモ演出中において、特別演出を実行している状態で「特別演出中」を示す内容がセット(設定)され、特別演出を開始し得る特別演出開始待ちの状態で「特別演出開始待ち」を示す内容がセット(設定)され、特別演出を開始し得ない状態で「無効」を示す内容がセット(設定)されるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、デモ演出中において、ボタン状態フラグの内容が「特別演出中」及び「特別演出開始待ち」のいずれかを示す内容である場合に、ボタン操作有効期間が設定されて演出用ボタン39の操作が有効となるようになっている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、デモ演出中において、ボタン状態フラグの内容が「無効」を示す内容である場合に、演出用ボタン39の操作が有効とならないようになっている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲーム中や大当り遊技中において、演出用ボタン39のボタン操作有効期間を設定する場合、ボタン状態フラグの内容として対応する内容がセットされるようになっており、演出用ボタン39の操作が有効とならない場合、ボタン状態フラグの内容として「無効」を示す内容をセットする。
そして、ステップS11の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているデモタイマの内容を減算して更新する(ステップS12)。デモタイマは、待機デモ演出を開始させてからの経過時間と、タイトルデモ演出を開始させてからの経過時間を計測(カウント)するものである。デモタイマでは、待機デモ演出を開始させてから該待機デモ演出を終了させてタイトルデモ演出に移行するまでの第1の所定時間である待機デモ継続時間(本実施形態では「60(秒)」が経過したか否か(待機デモ継続時間に達したか否か)がカウントされるようになっている。また、デモタイマでは、タイトルデモ演出を開始させてから該タイトルデモ演出を終了させて1回のデモ演出を終了させるとともに、次に待機デモ演出に移行するまでの第2の所定時間であるタイトルデモ継続時間(本実施形態では「29(秒)」)が経過したか否か(タイトルデモ継続時間に達したか否か)がカウントされるようになっている。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10では、待機デモ継続時間1回分(60(秒))の待機デモ演出とタイトルデモ継続時間1回分(29(秒))のタイトルデモ演出を1回のデモ演出として実行させるようになっており、待機デモ継続時間1回分とタイトルデモ継続時間1回分を合わせた時間分(89(秒)=60(秒)+29(秒))を1回とするデモ演出を実行させるようになっている。また、内部状態フラグの内容が「デモ演出中」である場合(ステップS11の処理時)、統括制御用RAM41cには待機デモ継続時間、又はタイトルデモ継続時間のいずれかがセットされている状態であるので、統括制御用CPU41aは、制御周期である2msの経過毎にセットされているデモタイマの内容を制御周期分ずつ(2msずつ)減算して更新するようになっている。なお、統括制御用CPU41aは、デモ指定コマンドの入力時、デモ演出の開始に伴って最初に待機デモ演出の開始を指示するため、デモタイマに待機デモ継続時間をセット(設定)している。
一方、ステップS11の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、ボタン状態フラグの内容が「特別演出中」であるので、統括制御用RAM41cに記憶されているデモタイマの内容を更新することなく(ステップS12に移行することなく)内部状態処理を終了する。すなわち、統括制御用CPU41aは、特別演出の実行中においてはステップS12のデモタイマの更新を行わないようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、デモ演出中であって特別演出の非実行中にのみデモタイマの内容の更新を行い、デモ演出中であって特別演出の実行中にデモタイマの内容の更新を行わないようになっている。
続いて、統括制御用CPU41aは、ステップS12で減算した更新後のデモタイマの内容が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS13)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、内部状態別処理を終了する。一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、デモタイマにセットした継続時間分の時間が経過して継続時間分のカウントが終了したので、デモ演出の演出内容を切り替えるため統括制御用RAM41cに記憶されているデモフラグの内容が「待機デモ」を示す内容であるか否かを判定する(ステップS14)。デモフラグは、デモ演出として実行中の演出内容が待機デモ演出であるか、又はタイトルデモ演出であるかを示すものである。デモフラグには、デモタイマにおいて待機デモ継続時間のカウント中、すなわち待機デモ演出の実行中に「待機デモ」を示す内容がセットされ、デモタイマにおいてタイトルデモ継続時間のカウント中、すなわちタイトルデモ演出の実行中に「タイトルデモ」を示す内容がセットされるようになっている。なお、統括制御用CPU41aは、デモ指定コマンドの入力時、デモ演出の開始に伴って最初に待機デモ演出の開始を指示するため、デモフラグに「待機デモ」を示す内容をセット(設定)している。
そして、ステップS14の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cのデモフラグに「待機デモ」をセットしているので、実行中の待機デモ演出を終了させてタイトルデモ演出の開始を指示するため、デモフラグの内容に「タイトルデモ」を示す内容をセット(設定)する(ステップS15)。また、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているデモタイマにタイトルデモ継続時間をセット(設定)する(ステップS16)。また、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容に「無効」を示す内容をセット(設定)する(ステップS17)。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10では、タイトルデモ演出の実行中には、ボタン操作有効期間が設定されないで、演出用ボタン39の操作が有効とされないようになっている。また、統括制御用CPU41aは、タイトルデモ演出の開始を指示するタイトルデモ演出指定コマンドをセットして、該コマンドを所定のタイミングで演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43に出力する(ステップS18)。そして、統括制御用CPU41aは、内部状態別処理を終了する。
一方、ステップS14の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cのデモフラグに「タイトルデモ」をセットしているので、実行中のタイトルデモ演出を終了させて待機デモ演出の開始を指示するため、デモフラグの内容に「待機デモ」を示す内容をセット(設定)する(ステップS19)。また、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているデモタイマに待機デモ継続時間をセット(設定)する(ステップS20)。また、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態管理タイマに有効開始待ち時間をセット(設定)する(ステップS21)。ボタン状態管理タイマは、ボタン操作有効期間に関わる時間を計測するものである。そして、ステップS21において、統括制御用CPU41aは、ボタン状態管理タイマに待機デモ演出の開始からボタン操作有効期間を設定するまでの有効開始待ち時間(本実施形態では「6(秒)」)をセットするようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、待機デモ演出の開始から有効開始待ち時間の経過後、ボタン操作有効期間が設定されるようになっている。なお、統括制御用CPU41aは、デモ指定コマンドの入力時、デモ演出の開始に伴って最初に待機デモ演出の開始を指示するため、ボタン状態管理タイムに有効開始待ち時間をセット(設定)している。また、ボタン状態管理タイマには、初期値として「0(秒)」がセット(設定)されるようになっている。また、統括制御用CPU41aは、待機デモ演出の開始を指示する待機デモ演出指定コマンドをセットして、該コマンドを所定のタイミングで演出表示制御基板42及び音声・ランプ制御基板43に出力する(ステップS22)。そして、統括制御用CPU41aは、内部状態別処理を終了する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、デモタイマが「0」になる場合(ステップS13の判定結果が肯定の場合)、内部状態別処理のステップS14〜ステップS18、又はステップS14,ステップS19〜ステップS22のいずれかの処理を実行することで、デモ演出の演出内容を切替えるようになっている。したがって、内部状態別処理のステップS14〜ステップS18、又はステップS14,ステップS19〜ステップS22の処理は、各種デモの切替処理となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出用ボタン39が操作されることにより、統括制御用CPU41aがボタン演出処理(図4に示す)、及びボタン状態管理処理(図5に示す)に基づいて遊技状態毎に処理を実行するようになっている。なお、統括制御用CPU41aは、ボタン演出処理、及びボタン状態管理処理を制御周期毎(本実施形態では2ms毎)に実行するようになっている。
そして、図4に示すボタン演出処理において、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容が「無効」であるか否かを判定する(ステップS30)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、ボタン操作有効期間の設定期間でないのでボタン演出処理を終了する。すなわち、統括制御用CPU41aは、ボタン操作有効期間の設定期間でない場合、演出用ボタン39が操作されているか否かに拘わらずボタン演出処理のステップS31以下の処理を実行しないようになっており、演出用ボタン39の操作に関する処理を行わないようになっている。
一方、ステップS30の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、演出用ボタン39から操作信号を入力したか否かを判定する(ステップS31)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、演出用ボタン39が操作されていないので、ボタン演出処理を終了する。一方、ステップS31の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、演出用ボタン39が操作されたので、ボタン状態フラグの内容に応じた演出用ボタン39の操作に基づく処理を実行するため、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容を確認する。そして、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容が「特別演出開始待ち」であるか否かを判定する(ステップS32)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容に「特別演出中」を示す内容をセット(設定)する(ステップS33)。本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別演出開始待ちの状態に演出用ボタン39が操作されることを契機に、特別演出を実行させるようになっている。すなわち、統括制御用CPU41aは、特別演出開始待ちの状態に演出用ボタン39が操作されたので、特別演出の開始を指示するため、ボタン状態フラグの内容を「特別演出開始待ち」から「特別演出中」に更新するようになっている。なお、本実施形態において、特別演出の開始待ち状態は、後述するように待機デモ演出中に生起される状態であって、該待機デモ演出の開始から有効開始待ち時間の経過後で特別演出の非実行中であるデモタイマで待機デモ継続時間をカウントしている場合に生起される状態である。
また、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態管理タイマに特別演出有効時間(本実施形態では「10(秒)」)をセット(設定)する(ステップS34)。本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別演出の実行中に演出用ボタン39が操作されることを演出用ボタン39の操作に基づく終了契機として実行中の特別演出を終了させるようになっている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別演出を実行させてから演出用ボタン39の操作に基づく終了契機が訪れることなく特別演出有効時間が経過することを経過時間に基づく終了契機として実行中の特別演出を終了させるようになっている。すなわち、本実施形態では、特別演出の実行後、演出用ボタン39の操作に基づく終了契機、又は経過時間に基づく終了契機のいずれかの契機の到来を以て実行中の特別演出を終了させるようになっている。
そして、ステップS34でボタン状態管理タイマに特別演出有効時間をセットした統括制御用CPU41aは、特別演出の開始を指示する特別演出指定コマンドをセットし、該コマンドを所定のタイミングで演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43に出力する(ステップS35)。そして、統括制御用CPU41aは、ボタン演出処理を終了する。
また、ステップS32の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容に応じた各種処理に移行し(ステップS36)、ボタン演出処理を終了する。そして、ステップS36において、統括制御用CPU41aは、ボタン状態フラグの内容が「特別演出中」である場合、特別演出の実行中に演出用ボタン39の操作に基づく終了契機が到来したため、特別演出を終了させるための処理を実行するようになっている。そして、統括制御用CPU41aは、演出用ボタン39の操作に基づく終了契機の到来時、ボタン状態管理タイマに終了契機用時間(本実施形態では「0.002(秒)」をセット(設定)する。本実施形態のパチンコ遊技機10において、演出用ボタン39の操作に基づく終了契機の到来時には、ボタン状態管理タイマに設定する終了契機用時間として制御周期1回分である0.002秒(2ms)をセットし、次のボタン状態管理タイマの更新時にボタン状態管理タイマが「0」になるようになっている。すなわち、本実施形態では、演出用ボタン39の操作に基づく終了契機の到来時、ボタン状態管理タイマに制御周期1回分である0.002秒(2ms)をセットすることで特別演出有効時間分の時間が経過した状態を強制的に作り出すようになっている。また、統括制御用CPU41aは、図柄変動ゲーム中や大当り遊技中において、演出用ボタン39のボタン操作有効時間を設定している場合、ボタン状態フラグの内容に対応する内容の演出を実行させるための各種処理を実行するようになっている。そして、ステップS36において、統括制御用CPU41aは、ボタン状態フラグの内容に応じた各種処理への移行後、ボタン状態フラグの内容に応じた各種処理を順次実行する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出用ボタン39の操作が有効とされる場合(ステップS31の判定結果が肯定の場合)、ボタン演出処理のステップS32〜ステップS35、又はステップS32,ステップS36のいずれかの処理を実行することで、演出用ボタン39の操作信号の入力に基づく処理を行うようになっている。したがって、ボタン演出処理のステップS32〜ステップS35、又はステップS32,ステップS36の処理は、演出用ボタン入力時処理となる。
また、図5に示すボタン状態管理処理において、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態管理タイマが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS40)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、ボタン状態管理処理を終了する。すなわち、統括制御用CPU41aは、ボタン状態管理タイマに、有効開始待ち時間や特別演出有効時間や終了契機用時間や図柄変動ゲーム中及び大当り遊技中の処理で設定される時間などの各種時間のいずれもセット(設定)されていない場合にステップS40の判定結果を否定とするようになっている。換言すれば、統括制御用CPU41aは、演出用ボタン39の操作に基づく演出に関する処理を行っていない場合に、ステップS40の判定結果を肯定とする。
一方、ステップS40の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態管理タイマの内容を減算して更新する(ステップS41)。すなわち、統括制御用CPU41aは、ボタン状態管理タイマに、有効開始待ち時間や特別演出有効時間や終了契機用時間や図柄変動ゲーム中及び大当り遊技中の処理で設定される時間などの各種時間がセット(設定)されている場合にステップS40の判定結果を肯定とするようになっている。換言すれば、統括制御用CPU41aは、演出用ボタン39の操作に基づく演出に関する処理を行っている場合に、ステップS40の判定結果を否定とする。そして、統括制御用CPU41aは、制御周期である2msの経過毎にセットされているデモタイマの内容を制御周期分ずつ(2msずつ)減算して更新するようになっている。
続いて、統括制御用CPU41aは、ステップS41で減算した更新後のボタン状態管理タイマが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS42)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、ボタン状態管理処理を終了する。一方、ステップS42の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容が「無効」を示す内容であるか否かを判定する(ステップS43)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、ボタン状態フラグの内容が「無効」であるので、ステップS47に移行する。一方、ステップS43の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容が「特別演出中」であるか否かを判定する(ステップS44)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU41aは、ボタン状態フラグの内容が「特別演出中」であるので、実行中の特別演出を終了させた上で特別演出開始待ちの状態に移行するため、特別演出の終了を指示する特別演出終了コマンドをセットし、該コマンドを所定のタイミングで演出表示制御基板42、及び音声・ランプ制御基板43に出力する(ステップS46)。そして、統括制御用CPU41aは、ステップS47に移行する。一方、ステップS44の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU41aは、ボタン状態フラグの内容が図柄変動ゲーム中や大当り遊技中に対応する内容であるので、図柄変動ゲーム中や大当り遊技中に対応する処理に移行し(ステップS45)、ボタン状態管理処理を終了する。そして、ステップS45において、統括制御用CPU41aは、ボタン状態フラグの内容に応じた各種処理への移行後、ボタン状態フラグの内容に応じた各種処理を順次実行する。
一方、ステップS43の判定結果が肯定の場合、及びステップS44の判定結果が肯定の場合(ステップS46を経由して)にステップS47に移行した統括制御用CPU41aは、統括制御用RAM41cに記憶されているボタン状態フラグの内容に「特別演出開始待ち」を示す内容をセット(設定)することで、特別演出開始待ちの状態に移行し、ボタン状態管理処理を終了する。
本実施形態において、ステップS43の判定結果が肯定であることでステップS47に移行する場合には、ボタン状態フラグの内容が「無効」であって、ボタン状態管理タイマに「有効開始待ち時間」がセットされていたため、特別演出開始待ちの状態に移行するようになっている。また、ステップS44の判定結果が肯定であることで(ステップS46を経由して)ステップS47に移行する場合には、ボタン状態フラグの内容が「特別演出中」であって、ボタン状態管理タイマに「特別演出有効時間」又は「終了契機用時間」のいずれかがセットされていたため、特別演出を終了させて再び特別演出開始待ちの状態に移行するようになっている。したがって、本実施形態では、待機デモ演出の開始から有効開始待ち時間が経過する場合と、特別演出の実行中に演出用ボタン39の操作に基づく終了契機、又は経過時間に基づく終了契機のいずれかの到来時に特別演出開始待ちの状態を生起させて該特別演出開始待ちの状態に移行するようになっている。なお、タイトルデモ演出の実行中においては、ボタン状態フラグの内容が「無効」であるものの、ボタン状態管理タイマの内容が「0(零)」であるので、ボタン状態管理処理のステップS40を肯定判定することでステップS41以降の処理を行わないためタイトルデモ演出の実行中に特別演出開始待ちの状態に移行しないようになっている。
このように各種処理が実行される本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別演出の実行指示を契機に、統括制御用CPU41aが内部状態別処理のステップS11を肯定判定する状態に移行するようになっている。そして、本実施形態では、特別演出の実行中、統括制御用CPU41aがデモ演出中であっても内部状態別処理のステップS11を肯定判定することで、特別演出が終了されるまでデモタイマで計測中の計測時間の更新が中断されて更新されないようになっている。このため、特別演出の実行中、デモタイマの内容は、特別演出の実行指示時の状態が保持される。また、デモタイマの中断中は、統括制御用CPU41aが内部状態別処理のステップS12以降の処理を実行しないので、特別演出の実行中にデモ演出の演出内容が切替えられたり待機デモ演出に復帰したりしないようになっている。
一方、特別演出の終了指示を契機に、統括制御用CPU41aが内部状態別処理のステップS11を否定判定する状態に移行するようになっている。そして、本実施形態では、特別演出が終了する場合、統括制御用CPU41aが内部状態別処理のステップS11を否定判定することで、特別演出開始前におけるデモタイマで計測中の計測時間の更新が可能な状態に復帰するようになっている。その結果、本実施形態では、特別演出が終了する場合、特別演出の実行中に保持している内容(特別演出開始時の内容)からデモタイマで計測中の計測時間の更新が再開されるようになっている。
また、統括制御用CPU41aは、内部状態別処理においては途中に特別演出が実行されることで、デモタイマの更新が中断されたか否かに拘わらずデモタイマの内容が「0(零)」となる場合に各種デモ切替処理を実行するようになっている。このため、統括制御用CPU41aは、待機状態中において待機デモ演出を開始させた場合、デモタイマで常に待機デモ継続時間分のカウントが終了する場合に、待機デモ演出からタイトルデモ演出に演出内容を移行させる。また、統括制御用CPU41aは、待機状態中においてデモタイマで常に待機デモ継続時間と、タイトルデモ継続時間を合わせた分の1回のデモ演出の実行指示を行うようになっている。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、常に待機デモ継続時間分の待機デモ演出が実行されるとともに、常に待機デモ継続時間とタイトルデモ継続時間を合わせた分を1回とするデモ演出が実行されるようになっている。すなわち、待機デモ演出からタイトルデモ演出に移行する間に実行される待機デモ演出の演出時間が常に一定の待機デモ継続時間となるとともに、タイトル演出から待機デモ演出に移行する間に実行されるタイトルデモ演出の演出時間が常に一定のタイトルデモ継続時間となる。また、本実施形態では、特別演出の実行中に演出用ボタン39の操作に基づく終了契機の到来時であっても、即座にボタン状態フラグの内容を「特別演出中」から「特別演出開始待ち」に更新することで、特別演出の終了契機が不定期に訪れる場合でも直ちにデモタイマの更新を再開させて復帰させるようになっている。
次に、演出表示制御基板42について説明する。本実施形態では、制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する演出表示制御基板42の表示制御用CPU42aが、デモ演出制御手段及び特別演出制御手段として機能する。
演出表示制御基板42の表示制御用CPU42aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置28の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU42aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾図用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を演出表示装置28に確定停止表示させるように表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。また、表示制御用CPU42aは、大当り遊技の演出指示がされる場合に、大当り遊技演出を実行するように演出表示装置28の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU42aは、待機デモ指定コマンドを入力すると、該コマンドに基づき待機デモ演出用の画像データによる待機デモ演出を実行するように演出表示装置28の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU42aは、タイトルデモ指定コマンドを入力すると、該コマンドに基づきタイトルデモ演出用の画像データに基づくタイトルデモ演出を実行するように演出表示装置28の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU42aは、特別演出指定コマンドを入力すると、該コマンドに基づき特別演出用の特別画像データによる特別演出を実行させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。なお、表示制御用CPU42aは、特別画像を出現させて特別演出を実行させるに際し、実行中の待機デモ演出の代わりに画像表示部GHの一面に特別画像を出現させる態様で特別演出を実行させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU42aは、特別演出終了コマンドを入力すると、該コマンドに基づき特別画像を非表示にして実行中の特別演出を終了させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。なお、表示制御用CPU42aは、特別演出を終了させるに際し、実行中の特別演出の代わりに画像表示部GHの一面に待機デモ演出用の画像を出現させる態様で待機デモ演出を実行させるように演出表示装置28の表示内容を制御する。
次に、音声・ランプ制御基板43について説明する。本実施形態では、制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する音声・ランプ制御基板43の音声・ランプ制御用CPU43aが、デモ演出制御手段及び特別演出制御手段として機能する。
音声・ランプ制御基板43の音声・ランプ制御用CPU43aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で音声演出及び発光演出を行わせるようにスピーカ20,21,25及び各種ランプ部17〜19,27bの音出力態様及び発光態様を制御する。そして、音声・ランプ制御用CPU43aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、音声演出及び発光演出を停止させるようにスピーカ20,21,25及び各種ランプ部17〜19,27bの音出力態様及び発光態様を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU43aは、大当り遊技の演出指示がされる場合に、大当り遊技用の音出力パターン、及び発光パターンでスピーカ20,21,25及び各種ランプ部17〜19,27bの音出力態様及び発光態様を制御する。
また、音声・ランプ制御用CPU43aは、待機デモ指定コマンドを入力すると、該コマンドに基づき待機デモ演出用の音出力パターン及び発光パターンによる待機デモ演出を実行するようにスピーカ20,21,25及び各種ランプ部17〜19,27bの音出力態様及び発光態様を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU43aは、タイトルデモ指定コマンドを入力すると、該コマンドに基づくタイトルデモ演出用の音出力パターン及び発光パターンによるタイトルデモ演出を実行するようにスピーカ20,21,25及び各種ランプ部17〜19,27bの音出力態様及び発光態様を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU43aは、特別演出指定コマンドを入力すると、該コマンドに基づき特別演出用の音出力パターン及び発光パターンによる特別演出を実行するようにスピーカ20,21,25及び各種ランプ部17〜19,27bの音出力態様及び発光態様を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU43aは、特別演出終了コマンドを入力すると、該コマンドに基づき特別演出を終了させて待機デモ演出用の音出力パターン及び発光パターンによる特別演出を実行するようにスピーカ20,21,25及び各種ランプ部17〜19,27bの音出力態様及び発光態様を制御する。
次に、待機状態中において(内部状態フラグの内容が「デモ演出中」の場合において)、統括制御用CPU41aが内部状態別処理、ボタン演出処理及びボタン状態管理処理を行うことによるデモ演出及び特別演出の実行態様について演出表示装置28の表示演出を中心に図6に基づき説明する。
図6(a)は、デモ演出中に特別演出が実行されない場合の態様を示している。また、図6(a)では、時点A1で統括制御用CPU41aがデモ指定コマンドを入力して待機デモ演出の開始を指示する場合を示している。また、図6(b)は、デモ演出中に特別演出が実行され、該特別演出が経過時間に基づく終了契機の到来で終了される場合の態様を示している。また、図6(b)では、時点B1で統括制御用CPU41aがデモ指定コマンドを入力して待機デモ演出の開始を指示する場合を示している。なお、図6(a),(b)では、待機状態が生起されてから図柄変動ゲームの始動条件が成立することなく、該待機状態が継続されていることを前提としている。
図6(a)に示すように、統括制御用CPU41aがデモ指定コマンドを入力する時点A1では、デモフラグに「待機デモ」、デモタイマに「待機デモ継続時間」、ボタン状態管理タイマに「有効開始待ち時間」がそれぞれセットされ、待機デモ演出の開始が指示される。なお、ボタン状態フラグには、「無効」がセットされている。また、演出表示装置28では、待機デモ演出が開始される。
また、時点A1から有効開始待ち時間に相当する経過時間T1が経過する時点A2では、ボタン状態フラグに「特別演出開始待ち」がセットされ、特別演出開始待ちの状態に移行するとともにボタン操作有効期間が設定される。また、演出表示装置28では、継続的に待機デモ演出が実行されている。
また、時点A1から待機デモ継続時間に相当する経過時間T2が経過すると時点A3では、デモフラグに「タイトルデモ」、デモタイマに「タイトルデモ継続時間」、ボタン状態フラグに「無効」がそれぞれセットされ、タイトルデモ演出の実行が指示されるとともにボタン操作有効期間が終了される。また、演出表示装置28では、時点A1〜時点A3において継続的に待機デモ演出が実行されて、時点A3の到来時、待機デモ演出に代わってタイトルデモ演出が開始される。
また、時点A3からタイトルデモ継続時間に相当する経過時間T3が経過する時点A4では、デモフラグに「待機デモ」、デモタイマに「待機デモ継続時間」、ボタン状態管理タイマに「有効開始待ち時間」がそれぞれセットされ、待機デモ演出の実行が指示される。なお、ボタン状態フラグには、「無効」がセットされている。また、演出表示装置28では、時点A3〜時点A4において継続的にタイトルデモ演出が実行されて、時点A4の到来時、タイトルデモ演出に代わって待機デモ演出が開始される。また、時点A4以降においては、時点A1〜時点A4と同じ態様でこれら時点A1〜時点A4の工程が繰り返し実行されるようになっている。また、演出表示装置28では、時点A1〜時点A4と同じ態様で待機デモ演出とタイトルデモ演出が交互に実行される。
また、図6(b)に示すように、統括制御用CPU41aがデモ指定コマンドを入力する時点B1では、デモフラグに「待機デモ」、デモタイマに「待機デモ継続時間」、ボタン状態管理タイマに「有効開始待ち時間」がそれぞれセットされ、待機デモ演出の開始が指示される。なお、ボタン状態フラグには、「無効」がセットされている。また、演出表示装置28では、待機デモ演出が開始される。
また、時点B1から有効開始待ち時間に相当する経過時間T1が経過する時点B2では、ボタン状態フラグに「特別演出開始待ち」がセットされ、特別演出開始待ちの状態に移行するとともにボタン操作有効期間が設定される。また、演出表示装置28では、継続的に待機デモ演出が実行されている。
また、時点B1から経過時間T1の経過後であって経過時間T2が経過するまでの間の経過時間T2aが経過する時点B3では、演出用ボタン39が操作されることを契機にボタン状態フラグに「特別演出中」がセットされるとともに、特別演出の実行が指示される。さらに、時点B3から特別演出有効時間に相当する経過時間T4が経過する時点B4では、ボタン状態フラグに「特別演出開始待ち」がセットされるとともに、特別演出の終了が指示される。また、演出表示装置28では、時点B1〜時点B3において継続的に待機デモ演出が実行されて、時点B3の到来時、待機デモ演出に代わって特別演出が開始される。また、演出表示装置28では、時点B3〜時点B4において継続的に特別演出が実行されて、時点B4の到来時、特別演出に代わって待機デモ演出が開始される。
そして、時点B4から経過時間T2aと合わせて経過時間T2となる経過時間T2b(=経過時間T2−経過時間T2a)が経過する時点B5では、時点B1から特別演出中の経過時間T4を除いて待機デモ継続時間に相当する経過時間T2が経過したので、デモフラグに「タイトルデモ」、デモタイマに「タイトルデモ継続時間」、ボタン状態フラグに「無効」がそれぞれセットされ、タイトルデモ演出の実行を指示するとともにボタン操作有効期間が終了される。また、演出表示装置28では、時点B4〜時点B5において継続的に待機デモ演出が実行されて、時点B5の到来時、待機デモ演出に代わってタイトルデモ演出が開始される。すなわち、演出表示装置28では、時点B3〜時点B4の経過時間T4の間に特別演出が実行されるものの、時点B1〜時点B3の経過時間T2aと、時点B4〜時点B5の経過時間T2bを合わせた経過時間T2分の待機デモ演出が実行されたこととなる。さらに、演出表示装置28では、時点B1〜時点B3と時点B4〜時点B5を合わせた経過時間T2分の待機デモ演出と、経過時間T3分のタイトルデモ演出とからなる1回のデモ演出が実行されたこととなる。すなわち、図6(a),(b)に示すように、特別演出が実行されるか否かに拘わらず同じ時間分のデモ演出(待機デモ演出とタイトルデモ演出)が実行されることとなる。
また、時点B5以降においては、図6(a)の時点A1〜時点A4と同じ態様でこれら時点A1〜時点A4の工程が繰り返し実行されるようになっている。また、演出表示装置28では、図6(a)の時点A1〜時点A4と同じ態様で待機デモ演出とタイトルデモ演出が交互に実行される。なお、特別演出開始待ちの状態で演出用ボタン39が操作される場合には、時点B3〜時点B6の工程が実行される。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)デモ演出の実行中、特別演出が実行される場合には、デモタイマで計測中の計測時間の計測を中断させることで、特別演出の実行途中でデモ演出が切替えられたりすることで各種デモ演出が新たに開始されたりすることがないようにした。そして、特別演出の終了を契機にデモタイマで計測中の計測時間の計測を中断時の状態に復帰させて再開することで、タイトルデモ演出に移行するまでの期間が間延びしてしまうことを防止するようにした。すなわち、特別演出の実行に伴いタイトルデモ演出に移行するまでの時間を再設定するといった工程や、特別演出の種類に応じてタイトルデモ演出に移行するまでの時間を再設定するなどの工程が不要となるとともに、特別演出の実行に伴い時間を再設定することでタイトルデモ演出に移行するまでの期間の間延びが発生しないようにした。その結果、1回のデモ演出を遊技者に見せる時間を、特別演出が行われるか否かに拘わらず常に一定とすることができ、デモ演出全体を使って一連の演出を行うデモ演出の目的を反映させることができる。したがって、デモ演出中に演出用ボタン39の遊技者の操作を契機に特別演出を実行可能なパチンコ遊技機において、デモ演出の目的を反映させつつ特別演出を実行することが可能となる。
(2)特別演出は、待機デモ演出の実行中に実行され得るようにした。このため、タイトルデモ演出の演出途中で特別演出が実行されることで、タイトルデモ演出に関しては、該タイトルデモ演出を途切れることなく遊技者に見せることができる。したがって、デモ演出の中でも、タイトルデモ演出における目的をより確実に反映させることができる。
(3)特別演出の実行中の演出用ボタン39の操作に基づく終了契機により該特別演出を終了させる構成においては、特別演出の終了が不定となり、特別演出の実行時にタイトルデモ演出に移行するまでの時間を再設定する方法によりタイトルデモ演出に移行するまでの期間の間延びを防いで、デモ演出の目的を好適に反映させることは困難である。その一方で、特別演出の終了が不定の場合であっても、特別演出が実行される場合には、デモタイマで計測中の計測時間の計測を中断させて特別演出の終了時に計測を直ちに再開させることで、タイトルデモ演出に移行するまでの期間の間延びを防いでデモ演出の目的を好適に反映させることができる。
(4)特別演出の実行中の演出用ボタン39の操作に基づく終了契機、又は継続時間に基づく終了契機のいずれかの終了経過が到来する場合に特別演出を終了させるように構成することで、特別演出実行中に演出用ボタン39の操作に基づく終了契機が訪れないで特別演出が終了されない状態の発生を防ぐことができる。その一方で、特別演出の実行から継続時間に基づく終了契機の到来前に演出用ボタン39の操作に基づく終了契機が訪れる場合には、特別演出の終了が不定となる。このように特別演出の終了が不定の場合であっても、特別演出が実行される場合には、デモタイマで計測中の計測時間の計測を中断させて特別演出の終了時に計測を再開させることで、タイトルデモ演出に移行するまでの期間の間延びを防いでデモ演出の目的を好適に反映させることができる。
(5)デモ演出に関する内部状態別処理、ボタン演出処理及びボタン状態管理処理は、始動保留球が存在しない場合に図柄変動ゲームに関する処理を行う必要がない主制御基板40の主制御用CPU40aとは異なるサブ統括制御基板41の統括制御用CPU41aで行われるように構成した。このため、各種処理の制御負担が一箇所に集中することを防止、各種処理による制御負担を分散させることで、特別演出を実行可能に構成する場合であっても、各制御基板40,41の個々の負担を軽減することができる。
(6)待機デモ演出は、図柄変動ゲームで変動する図柄による図柄変動ゲームの延長上に位置付けされる演出である。このため、図柄変動ゲームの終了後、待機デモ演出の開始と同時に演出用ボタン39が操作されることで特別演出が実行されてしまうと、図柄変動ゲームが終了しているにも拘わらず図柄変動ゲームが継続しているかのような誤解を遊技者に与えてしまう可能性がある。したがって、特別演出を実行し得る特別演出開始待ちの状態は、待機デモ演出の開始時、直ちにボタン操作有効期間を設定するのではなく有効開始待ち時間の経過後にボタン操作有効期間を設定されるようにした。すなわち、特別演出と図柄変動ゲームとは種類が異なるものであることを遊技者に明確にすることができる。
(7)ボタン状態フラグに「無効」をセットしている場合には、ボタン演出処理のステップS30を肯定判定して演出用ボタン39の操作に基づく一切の処理を行わないようにした。また、ボタン操作有効期間の設定後、ボタン操作有効期間が終了される場合には、内部状態別処理のステップS17のようにボタン状態フラグに「無効」をセットすることで、ボタン演出処理のステップS30を肯定判定して演出用ボタン39の操作に基づく一切の処理を行わなくてよい。したがって、演出用ボタン39に基づき演出を行うようなパチンコ遊技機10においても、ボタン操作有効期間が設定されているか否かに拘わらず演出用ボタン39が操作される場合であっても、統括制御用CPU41aの処理負担の増加を防止することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態は、1回の特別演出開始待ちの状態において(ボタン状態フラグの内容が「特別演出開始待ち」の場合)、演出用ボタン39の操作回数に上限(上限操作回数)を設けるようにしてもよい。例えば、上限操作回数を1回にする場合には、1回の特別演出開始待ちの状態で1回の特別演出の実行のみを許容することとなる。また、特別演出開始待ちの状態における演出用ボタン39の上限操作回数は、待機状態が生起されてから次に図柄変動ゲームが実行されるまでを1回とする1回の待機状態中を対象とするものであってもよい。このような構成によれば、特別演出開始待ちの状態や待機状態においては、上限操作回数以上の演出用ボタン39の操作を許容しない。したがって、遊技者にむやみやたらに演出用ボタン39を使用させることを抑制することができる。
・本実施形態は、特別演出の終了契機として演出用ボタン39の操作に基づく終了契機、及び経過時間に基づく終了契機のいずれか一方のみを終了契機とすることもできる。
・本実施形態は、演出用ボタン39の操作に基づく終了契機を、演出用ボタン39が所定回数操作されるように、特定の操作がされた場合にのみ特別演出を終了させるように構成することもできる。
・本実施形態は、演出用操作手段として選択用ボタンと決定用ボタンの2つの演出用ボタンを設け、特別演出で複数種類のキャラクタから1つのキャラクタを選択用ボタンの操作により選択して決定用ボタンの操作により決定して特別演出を終了させるような構成を採用することもできる。すなわち、決定用ボタンの操作が演出用ボタンの操作に基づく終了契機となる。そして、特別演出の実行後の図柄変動ゲームにおいては、特別演出で選択したキャラクタを題材(モチーフ)とした背景や図柄による演出モードで図柄変動ゲームが行われるようにすることもできる。
・本実施形態は、経過時間に基づく終了契機となる特別演出有効時間を例えば10(秒)未満などに任意に変更してもよい。
・本実施形態は、タイトルデモ演出中に特別演出開始待ちの状態を生起させるようにすることもできる。すなわち、特別演出開始待ちの状態は、デモ演出の一部又は全部で設定されるようにしてもよい。この場合、特別演出の実行に伴って各種デモ演出を一旦停止させ、特別演出の終了後においては、一旦停止させていた各種デモ演出の最初から実行させることもできる。
・本実施形態は、特別演出の演出態様を、特別画像用の画像データを複数種類用意して、特別演出で複数種類の中から1つの特別画像を出現させるような態様とすることもできる。また、特別演出では、待機デモ演出やタイトルデモ演出と異なる演出であればよく、パチンコ遊技機10で出現するリーチ演出の種類を紹介したり、図柄変動ゲームの変動回数や大当り当選回数などのゲームに係る履歴情報を表示するようにすることもできる。
・本実施形態は、待機デモ演出を画像表示部GHに表示させつつ画像表示部GHの一部を用いて特別演出を行うようにしてもよい。このような構成であっても、デモタイマで計測中の計測時間の計測を中断させることで、特別演出中に各種デモ演出が切替えられたりすることを防止することができる。
・本実施形態において表示制御用CPU42aや音声・ランプ制御用CPU43aは、特別演出の開始が指示される場合に、実行中の待機デモ演出を一旦停止させて特別演出を実行させて、該特別演出の終了後に該一旦停止させていた時点から待機デモ演出を復帰させるようにしてもよい。この場合、音声・ランプ制御用CPU43aは、待機デモ演出の一旦停止に伴い実行中の待機デモ演出を開始させてからの経過時間などの演出情報をバックアップするバックアップ処理を実行し、タイトルデモ演出の復帰時、該バックアップ処理による演出情報に基づき復帰させる。また、表示制御用CPU42aや音声・ランプ制御用CPU43aは、特別演出の開始が指示される場合に、実行中の待機デモ演出を一旦停止させて特別演出を実行させて、該特別演出の終了後に待機デモ演出の最初から待機デモ演出を復帰させるようにしてもよい。
・本実施形態は、図柄変動ゲームの終了と同時に待機状態を生起するように構成してもよい。
・本実施形態は、特別演出を演出表示装置28による表示演出のみで実行する構成を採用することもできる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記有効期間設定手段は、前記待機状態において、該待機状態が生起されてからの前記演出用操作手段の操作回数が予め定めた操作上限回数に達していないときに前記演出用操作手段の操作を許容することを特徴とする遊技機。
TR(THRa,TRb,TRc,TRd)…特図保留記憶数表示部、SW1…上始動口スイッチ、SW2…下始動口スイッチ、T1〜T4,T2a,T2b…経過時間、YB…遊技盤、10…パチンコ遊技機、17…上側枠用ランプ部、18…左側枠用ランプ部、19…右側枠用ランプ部、20…左スピーカ、21…右スピーカ、25…下スピーカ、27b…盤用ランプ部、28…演出表示装置、30…特別図柄表示装置、33…上始動入賞口、34…下始動入賞口、39…演出用ボタン、40…主制御基板、40a…主制御用CPU、40b…主制御用ROM、40c…主制御用RAM、41…サブ統括制御基板、41a…統括制御用CPU、41b…統括制御用ROM、41c…統括制御用RAM、42…演出表示制御基板、42a…表示制御用CPU、42b…表示制御用ROM、42c…表示制御用RAM、43…音声・ランプ制御基板、43a…音声・ランプ制御用CPU、43b…音声・ランプ制御用ROM、43c…音声・ランプ制御用RAM。