JP2016086912A - 遊技機 - Google Patents

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成晃 串間
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Abstract

【課題】保留情報記憶手段に保留情報が記憶されていない状況を生じても、識別情報の変動表示が途切れ易い遊技機であるとの印象を与え難い遊技機を提供する。
【解決手段】始動手段が遊技球を検知することに基づいて取得される取得情報を保留情報として記憶可能な保留情報記憶手段と、取得情報に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果に基づいて、識別情報の変動表示を実行可能な識別情報表示手段と、特定演出を記憶する特定演出記憶手段とを備える。特定演出は、停止した前記識別情報に関連する演出であり、識別情報が停止表示する際に、保留情報記憶手段に保留情報が記憶されていない場合に、特定演出を実行可能である。
【選択図】図13

Description

本発明は、遊技機に関し、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機や、スロットマシン(若しくはパチスロ)と称される回胴式の遊技機に対して適用することができる。
弾球式の遊技機(パチンコ機)は、通常、始動口を有しており、この始動口に遊技球が入球することに基づいて取得される取得情報を保留情報として保留情報記憶手段に記憶する。そして、所定の処理条件が成立した保留情報を保留情報記憶手段から読み出し、当該読み出した取得情報(保留情報)に基づいて、当り遊技(大当り遊技等)を実行するか否かを当否判定する。かかる当否判定が実行されると、識別情報の変動表示が開始され、この変動表示の実行時間が経過すると、当否判定の結果が報知される。
例えば、当否判定が行われると、特別図柄表示手段において特別図柄の変動表示を行い、演出図柄表示手段において演出図柄の変動表示を行う遊技機が用いられており、かかる遊技機においては、変動表示の実行時間が経過すると、特別図柄表示手段および演出図柄表示手段で当否判定の結果が表示される。そして、特別図柄表示手段および演出図柄表示手段で、当否判定の結果が特定結果であること(例えば、当りであること)が表示されることに基づいて当り遊技(大当り遊技等)を実行する。
これに対して、当否判定の結果が特定結果でないこと(例えば、外れであること)が表示されると、保留情報記憶手段に保留情報が記憶されている場合には、当該保留情報に基づいて当否判定が実行され、当否判定の結果に基づいて、特別図柄および演出図柄の変動表示が実行される。ところが、保留情報記憶手段に保留情報が記憶されていない場合には、特別図柄や演出図柄の変動表示を実行することができず、図柄変動遊技が行われない状態を発生する。そして、演出図柄表示手段における表示態様があまり変化しない状態(例えば、背景図柄が僅かに動く程度の状態)が所定の待機時間に亘って継続すると、演出図柄表示手段等において「デモンストレーション演出(以下、デモ演出ともいう。)」が開始される(特許文献1を参照)。デモ演出では、当該遊技機の性能等の説明や当該遊技機の製造メーカの宣伝・紹介等がなされることが多い。
特開2008−159号
すなわち、「識別情報の変動表示とは無関係なデモンストレーション演出」が頻繁に開始されることは、遊技球が始動口に入球する頻度が低いことを意味し、遊技者に「回らない台であるとの印象」を与え、遊技興趣を低下させるおそれがある。つまり、始動口に遊技球を入球させることが困難であり、識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示の実行頻度が低く、識別情報の変動表示が途切れ易い遊技機(始動口周囲の釘調節が辛い遊技機)であるとの印象を与え易い。そして、当該遊技機においては、遊技者が早々に遊技を終了してしまう可能性がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、保留情報記憶手段に保留情報が記憶されていない状況を生じても、識別情報の変動表示が途切れ易い遊技機であるとの印象を与え難い遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、
始動手段が遊技球を検知することに基づいて取得される取得情報を保留情報として記憶可能な保留情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果に基づいて、識別情報の変動表示を実行可能な識別情報表示手段と、
特定演出を記憶する特定演出記憶手段と、
を備え、
前記特定演出は、停止した前記識別情報に関連する演出であり、
前記識別情報が停止表示する際に、前記保留情報記憶手段に前記保留情報が記憶されていない場合に、前記特定演出を実行可能であることを特徴とする。
本発明の遊技機では、識別情報が停止表示する際に、保留情報記憶手段に保留情報が記憶されていない状態(以下、保留ゼロの状態と称する。)を生じても、停止した識別情報に関連する演出を実行可能なため、遊技者に「識別情報の変動表示が途切れている」旨の印象を与え難くできる。つまり、たとえ、保留ゼロの状態となっても(保留が途切れてしまっても)、停止図柄に応じた演出(特定演出)が実行されるので、「遊技者が保留ゼロの状態になってしまったことに気づき難くすること」ができる。
特に、本発明によると、実際には識別情報が停止表示されたときに、保留ゼロの状態となっていても、特定演出が開始されると、あたかも、停止表示された識別情報の変動表示時間が、特定演出が実行されている間も継続しているような印象を与える。そして、この変動表示時間が継続しているような印象を与えている間に始動手段が遊技球を検知すると、新たな識別情報の変動表示が開始することになるため、遊技者に「実際には識別情報の変動表示が途切れていた」との印象を与え難くなる。このように、本発明の遊技機によると、識別情報の変動表示が途切れ易い遊技機(始動口周囲の釘調節が辛い遊技機)であるとの印象を与え難くなり、遊技興趣が低下することを防止できる。
ここで、「特定演出」は「識別情報が停止表示した後に実行可能な演出」であり、特定演出(停止後演出)は、少なくとも識別情報(特別図柄)が停止表示した状態で、実行可能な演出である(識別情報の変動時間終了後に実行可能な演出である)。このため、特定演出(停止後演出)は、識別情報(特別図柄)が停止表示されているときに限り実行されてもよいし、次回の識別情報の変動表示が開始された場合に、当該識別情報の変動表示を伴いながら実行されてもよい。つまり、前者の態様では、例えば、新たに始動手段に遊技球が検知したときに、特定演出を直ちに終了させ、次の「識別情報の変動表示」に移行することができる。また、後者の態様において、例えば、特定演出の実行時間が定められている場合に、新たに始動手段に遊技球が検知したときに、特定演出の実行時間中であれば、特定演出を継続させつつ、次の「識別情報の変動表示」を開始させることができる。また、後者の態様において、直ちに特定演出を終了させるのではなく、所定時間(例えば、0.5〜1s)をかけて特定演出を終了させることで、特定演出の終了態様を円滑にし、遊技者が違和感を抱き難くすることができる。
また、本発明では、
前記特定演出記憶手段は、複数の特定演出を記憶しており、
前記識別情報の停止表示態様には、複数の停止表示態様があり、
前記識別情報の停止表示態様により、異なる特定演出を実行可能である
こととしてもよい。
この場合、特定演出の内容を停止した識別情報に関連する内容として実行できるばかりか、この特定演出の内容が識別情報の停止表示態様に応じて複数の内容から選択可能なため、識別情報が停止表示しても、遊技者に「識別情報の変動表示が途切れている」旨の印象を更に与え難くできる。蓋し、特定演出が定型的に定められた演出ではなく(デモ演出のように定型的に定められた演出ではなく)、停止した識別情報に関連する内容のものが、識別情報の停止表示態様に応じて選択されるため、出現した特定演出に遭遇した遊技者には、識別情報の変動表示が継続しているような印象を与え易いからである。尚、複数の識別情報(数字、キャラクタ、それらの組合せ等)を有し、停止表示した際の識別情報の組合せや種類等により、停止表示態様を構成するものとすることができる。
また、本発明では、
前記識別情報の停止表示態様として、前記当否判定の結果が特定結果であることを示す特定態様と、前記当否判定の結果が特定結果でないことを示す非特定態様と、を含み、
前記識別情報が所定の非特定態様で停止表示した場合に、前記特定演出を実行可能である
こととしてもよい。
この場合、所定の非特定態様で停止表示した場合に特定演出を実行可能とするため、識別情報が非特定態様で停止表示した後において、遊技者に、識別情報の変動表示が継続されるような印象(更に発展するような印象)を与えることができる。このため、「識別情報が非特定態様で停止表示したにも係わらず、その後、再度変動表示して、識別情報が特定態様で停止表示するのでは」という期待感を抱かせることができ、これにより、遊技興趣を更に高めることができる。
ここで、非特定態様の停止表示態様を複数種類有している場合において、「所定の非特定態様」は複数種類の非特定態様の全てであってもよいし、複数種類の非特定態様から選択される1若しくは2以上であってもよい。
更に、本発明では、
前記識別情報の停止表示態様として、前記当否判定の結果が特定結果であることを示す特定態様と、前記当否判定の結果が特定結果でないことを示す非特定態様と、を含み、
前記識別情報がリーチ表示を経て非特定態様で停止表示した場合に、前記特定演出を実行可能である
こととしてもよい。
この場合、識別情報がリーチ表示を経て非特定態様で停止表示されるため(リーチ外れ態様で停止表示されるため)、「特定演出に伴って演出が発展し、識別情報が特定態様で停止表示されるのではないか」という期待を遊技者に抱かせる、すなわち特定演出の実行中は識別情報の変動表示が終了していないと感じさせることができ、遊技興趣を更に一層高めることができる。
なお、この場合においては、識別情報の変動表示に伴う遊技演出のうち、識別情報の停止表示後に特定演出を行わないものとして、以下の遊技演出を含むことが望ましい。つまり、1回当否判定結果を示す識別情報の変動表示(1変動)において、「識別情報がリーチ表示を経て非特定態様で一旦停止表示された後に、特定演出を実行し、再度、識別情報の変動表示が開始され、特定態様で停止表示する演出」と、「識別情報がリーチ表示を経て非特定態様で一旦停止表示された後に、特定演出を実行し、再度、識別情報の変動表示が開始され、非特定態様で停止表示する演出」と、「識別情報がリーチ表示を経て非特定態様で一旦停止表示された後に、特定演出を実行し、再度の識別情報の変動表示を行うことなく変動表示を終了する(確定表示する)演出」を含むことが望ましい。すなわち、特定演出を、停止後演出としてだけでなく、変動表示中にも実行し、更に当該特定演出を再変動表示の契機として実行することで、当該発展型の遊技演出に遭遇したことがある遊技者は、リーチ表示を経て非特定態様で停止表示することに基づいて、特定演出が開始したとき、大きな期待感を抱くことになるからである。
また、本発明では、
前記特定演出の終了後、所定のデモンストレーション演出を実行する
こととしてもよい。
この場合、特定演出とデモンストレーション演出とが明確に区別され、しかも、特定演出の終了後にデモンストレーション演出が実行されるため、特定演出を開始しても、「識別情報の変動表示が行われているのでないか」という印象を遊技者に与えることが容易である。また、「デモンストレーション演出」は停止表示した識別情報に関連しない演出とすることができ、識別情報の変動表示が実行されない期間が所定時間継続すると、識別情報の停止表示態様に関係なく、予め定められた、又は複数のうちから選択された、所定のデモンストレーション演出が実行される。従って、保留ゼロの状態となっても(保留が途切れてしまっても)、識別情報の停止表示に続いて、まずは停止図柄に応じた演出(特定演出)が実行されるので、「遊技者が保留ゼロの状態になってしまったことに更に気づき難くすること」ができる。
また、本発明では、
前記識別情報は、キャラクタと数字とを含む構成とされ、前記特定演出は、前記キャラクタが動作する演出である
こととしてもよい。
この場合、特定演出が開始されると、特定演出の開始前に変動表示されていたり、停止表示されているキャラクタが動作するため、遊技者に対して、特定演出の前に実行されていた「識別図柄の変動表示および停止表示」と「特定演出」とが一体的に連続している旨の印象を与え易くなる。このため、保留ゼロの状態となっても(保留が途切れてしまっても)、識別情報の変動表示が継続している(終了していない)と感じさせ、「遊技者が保留ゼロの状態になってしまったことに更に気づき難くすること」ができる。
なお、本明細書において、「前」および「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」および「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材(以下、「扉型部材」という。)」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。
また、本明細書において、遊技盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを、「入賞」若しくは「入球」と表記することがある。このうち、「入賞」とは、特典(例えば、賞球)の付与の前提となる入球口(入賞口)に遊技球が入球することを示すもので、入球口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを示す点では、「入球」と実質的に同義である。
以上記述したように本発明の遊技機によると、保留情報記憶手段に保留情報が記憶されていない状況を生じても、識別情報の変動表示が途切れ易い遊技機であるとの印象を与え難くできる。
本発明の各実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 本発明の各実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 (a)は演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図であり、(b)は特別図柄表示部で実行される変動表示の態様を示す説明図であり、(c)は情報表示装置の正面図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 特図1大当り抽選(第1の大当り抽選)で使用するデータテーブルおよび特図2大当り抽選(第2の大当り抽選)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は図柄変動演出を示す説明図である。 (a)は演出図柄を説明するための説明図であり、(b)は演出図柄を構成するキャラクタの動作態様を説明するための説明図であり、(c)は図柄変動演出を示す説明図である。 演出図柄を説明するための説明図である。 (a)は演出図柄の変動態様を説明するための説明図であり、(b)は遊技モードを説明するための説明図であり、(c)は特定外れ図柄を示す説明図である。 (a)〜(c)は図柄変動演出を示す説明図である。 デモンストレーション演出を説明するための説明図である。 特定演出を説明するための説明図である。 特定演出を説明するための説明図である。 特定演出を説明するための説明図である。 (a)は図柄変動演出とデモンストレーション演出の関係を説明するための説明図であり、(b)は図柄変動演出と特定演出とデモンストレーション演出の関係を説明するための説明図である。 (a)は図柄変動演出とデモンストレーション演出の関係を説明するための説明図であり、(b)は図柄変動演出と特定演出とデモンストレーション演出の関係を説明するための説明図である。 変形例1を説明するための説明図である。 遊技制御処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 図柄変動開始処理を示すフロー図である。 変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 演出制御処理を説明するためのフロー図である。 演出モード設定処理を説明するためのフロー図である。 (a)は保留発生時処理を説明するためのフロー図であり、(b)は保留消化時処理を説明するためのフロー図である。 図柄変動演出処理を示すフロー図である。 (a)および(b)は並行型の演出パターン設定処理を説明するための説明図である。 特定演出開始処理を説明するためのフロー図である。 特定演出終了処理を説明するためのフロー図である。 (a)はデモ演出開始処理を説明するためのフロー図であり、(b)はデモ演出終了処理を説明するためのフロー図である。 外れリーチ演出を説明するための説明図である。 外れリーチ演出を説明するための説明図である。 外れリーチ演出を説明するための説明図である。 (a)は特定演出を説明するための説明図であり、(b)および(c)は図柄変動演出を示す説明図である。 特定演出を説明するための説明図である。 図柄変動演出処理を示すフロー図である。 特定演出開始処理を説明するためのフロー図である。 外れリーチ演出を説明するための説明図である。 特定演出を説明するための説明図である。 (a)〜(d)は遊技モードを説明するための説明図である。 遊技モード変更演出を説明するための説明図である。 遊技モード変更演出を説明するための説明図である。 (a)および(b)は図柄変動演出を示す説明図であり、(c)は特定演出を説明するための説明図である。 特定演出を説明するための説明図である。 変形例2を説明するための説明図である。 特定演出開始処理を示すフロー図である。 (a)〜(e)はその他の変形例を説明するための説明図である。
以下、発明を実施するための形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、本発明を「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1を参照して説明する。この遊技機1は外枠2と、外枠2に装着された遊技機本体Hとを備える。この遊技機本体Hは、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けられている。また、遊技機本体Hは、遊技機1のうち外枠2を除く部分であって、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材5Aと、遊技盤10(図2を参照)と、裏機構盤102等を主要部としている。
本体枠3は遊技盤10を保持可能な枠状体によって構成され、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。そして、この本体枠3が遊技盤10(図2を参照)を保持したとき、「遊技盤10の盤面(表面)に構成される遊技領域11」が、本体枠3の前方から視認可能とされる。
前面枠4は、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4は、前後に貫通する視認窓41aを具備する枠本体41と、視認窓41aに填め込まれたガラス板43とを備える。そして、遊技盤10に形成された遊技領域11が前面枠4を閉じたときにその背後に位置するため、遊技領域11は視認窓41aを介して前面枠4の前方から視認可能とされる。また、「上皿部材5および下皿部材6を一体化した皿部材5A」は前面枠4に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。
本遊技機1では、前面部の上方側および下方側の左右にスピーカSP1〜SP4を内蔵し、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させる。また、前面枠4の前面部において、上皿部材5の配置位置を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備える。更に、上皿部材5の裏側には、球貸表示基板410(図4を参照)および演出ボタン基板228(図4を参照)が設けられ、上皿部材5の上面部には「演出ボタンSW」が配置されている。
上皿部材5の下方の部位には下皿部材6が設けられ、この下皿部材6の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。そして、本体枠3の前面部裏側であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射ハンドル9が接続された発射装置ユニット90(図2を参照)が配設されている。なお、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検知するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図2を用いて説明する。この遊技盤10は、正面視で略矩形状の樹脂製(アクリル製)の透明板若しくは合板を用いて構成される遊技盤本体10Aを備え、遊技盤本体10Aの前面部には樹脂製若しくは金属性の帯状体で構成される外側レール12及び内側レール13が配設されている。また、遊技盤本体10Aの前面部のうち、外側レール12および内側レール13が形成する略円形若しくは略楕円形の周壁で略包囲された部位によって遊技領域11が構成されている。
遊技盤本体10Aの前面部であって遊技領域11内の部位には、中央装置20と、第1始動口17aと、第2始動口17bと、大入賞口31aと、一般入賞口45、46、47と、普通図柄作動ゲート16と、風車19と等が設けられ、遊技領域11外の部位には情報表示装置60が設けられている。ここで、大入賞口31aは大入賞装置31の入口部分によって構成されている。また、多数の障害釘(図示を省略)は各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく配設されている。なお、第1始動口17aおよび第2始動口17bは始動手段の具体例を構成する。
図2に示すように、内側レール13は略U字形状に配置されつつ、左端部が遊技盤10の左上部に配設され、その左側方に位置する「外側レール12の左上部」との間に「遊技球が通過可能な隙間」を設け、球進入口11Sを形成している。また、外側レール12の左端部は、発射装置ユニット90の球出口96jの斜め左上に近接配置されている。そして、発射装置ユニット90から発射され、外側レール12の内側を転動しつつ上昇する遊技球(符号Yを参照)は球進入口11Sを通じて遊技領域11に放出される。
中央装置20は、枠部材21と演出表示装置27とを備えている。このうち、枠部材21は、演出表示装置27の外縁を囲む盤面装飾用の部材を構成している。また、演出表示装置27は液晶表示装置を用いて構成され、情報表示装置60における特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて図柄変動演出を実行する。また、演出表示装置27の表示画面27aは、図3(a)に示すように、その略全体が表示領域となり、この表示領域に背景を示す図柄(背景図柄)や背景色(白、青、赤等の画面の地色)等を表示可能である。そして、この背景図柄や背景色の前面に重ね合わせた状態で3つ(3桁)の演出図柄を表示する演出図柄表示領域27bが、表示画面27a上に設けられる。ここで、「演出図柄」は、後述する特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)とともに識別情報の具体例を構成する。そして、「演出図柄を識別情報とする変動表示」は、「サブ制御基板220のCPU220aが識別情報表示手段として行う変動表示」の具体例を構成する。また、演出表示装置27の表示画面27aは「識別情報の変動表示に伴って、所定の遊技演出を実行可能な表示部」の具体例を構成する。
図3(a)に示すように、表示画面27aの縁部側には第1保留表示領域27Dと、第2保留表示領域27Eが設けられる。このうち、第1保留表示領域27Dでは、第1始動口17aへの入球に基づいて生ずる「第1特別図柄」に関する取得情報(第1保留情報)の数(以下、「第1保留数」という。)が、「4個」を上限個数として表示され、第2保留表示領域27Eでは、第2始動口17bへの入球に基づいて生ずる「第2特別図柄」に関する取得情報(第2保留情報)の数(以下、「第1保留数」という。)が「4個」を上限個数として表示される。ここで、以下の説明において、第1始動口17aに遊技球が入球することを「第1始動入賞(第1始動入球)」と称し、第2始動口17bに遊技球が入球することを「第2始動入賞(第2始動入球)」と称することがある。また、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に関する未消化の取得情報(乱数、変動に関する情報)とは、始動口(17a、17b)に入球したが、当該入球に伴う当否判定(後述する第1当否判定若しくは第2当否判定)と、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示とがなされていない情報であり、始動入賞時(第1始動入賞時若しくは第2始動入賞時)に取得した取得情報であって、未だ消化(当否判定、変動表示)が保留されている(変動表示が未実行の)ものを指す。そして、何れの保留表示領域27D、27Eも、始動口17a、17bへの入球に基づき取得されたが、未消化の取得情報(乱数、変動に関する情報)の数が「保留図柄の表示数」によって示され、未消化の取得情報が消化される毎に「保留図柄の表示数」が順次、デクリメントして表示される。
また、図3(a)に示すように、表示画面27aにおいて下側縁部寄りの右端側の位置には、後述する第1特別図柄表示部62aと連動して変動表示される第1補助図柄表示領域Aと、後述する第2特別図柄表示部62bと連動して変動表示される第2補助図柄表示領域Bとが出現する。これらの補助図柄表示領域A、Bでは、モザイク模様を用いた補助図柄が、対応する特別図柄表示部62a、62b(第1特別図柄、第2特別図柄)と連動して変動表示を行った後、対応する特別図柄表示部62a、62bと同時に変動表示を停止する。そして、変動表示を停止すると、補助図柄の停止図柄が確定表示され、その停止図柄によって当否判定の結果が表示される。但し、その停止図柄の種類が多く、しかも、各停止図柄が紛らわしい態様であるため、その停止図柄の意味する内容(大当りか、外れか、確率変動大当りか等)を遊技者が理解することが困難である。また、補助図柄表示領域A、Bに確定表示される停止図柄によって特定される内容は、対応する特別図柄表示部62a、62b(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止表示によって特定される内容と同一内容とされる。なお、この補助図柄を「第4図柄」と称することがある。
第1始動口17aは非可変式の始動口であり、大きさが不変の開口部(遊技球受入口)を上方に開口させている。また、第1始動口17aの開口部の大きさは、1球の遊技球の通過を許容する大きさとされ、その大きさが拡大されたり縮小されたりすることはない。そして、第1始動口17aに入球した遊技球は、遊技盤本体10Aの後面に装着された通路部材(図示を省略)の第1始動口通路に流入し、この第1始動口通路に配置された第1始動口入球検知スイッチ17s(図4参照)によって検知される。
第2始動口17bは第1始動口17aの下方に配置されている。この第2始動口17bは普通電動役物17dとして設けられるものであり、いわゆるチューリップ式で左右に一対の可動翼片17e、17eが開閉するべく形成され、一対の可動翼片17e、17eを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図4参照)を備える。また、第2始動口17bの内部には、当該第2始動口17bに入球した遊技球を検知するための第2始動口入球検知スイッチ17tが配置されている(図4参照)。そして、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行わないと、一対の可動翼片17e、17eが立設状態(図2の実線を参照)とされ、一対の可動翼片17e、17e間に1球の遊技球の通過を許容する大きさの遊技球受入口が設けられ、第2始動口17bへの遊技球の入球可能性が低い閉鎖状態(第1の態様)となる。一方、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行うと、一対の可動翼片17e、17eが、下端部側を支点として互いの上端部間の間隔を拡大するように傾動し(図2の破線を参照)、遊技球の入球可能性が高くなる開放状態(第2の態様)となる。
ここで、本遊技機1で開放延長機能を備え、遊技状態が、開放延長機能が作動する開放延長状態(高頻度状態)である場合、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が長くなる(例えば、「5秒」)。一方、開放延長機能が作動しない非開放延長状態(始動口への遊技球の入球頻度が所定の遊技状態)である場合には、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が短くなる(例えば、「0.2秒」)。なお、本実施例では、第2始動口17bの上方に第1始動口17aが配置されているため、第2始動口17bが閉鎖状態(第1の態様)であるとき、第1始動口17aが邪魔になり、第2始動口17bに遊技球が入球することはできない(第2始動口17bが開放状態になる場合に限って、第2始動口17bに遊技球が入球することができる)。但し、第1始動口17aと第2始動口17bとを離間して配置することで(第1始動口17aが邪魔にならないようにすることで)、第2始動口17bが閉鎖状態(第1の態様)であるときにも、第2始動口17bへの遊技球の入球を可能としてもよい。
また、第2始動口17bは「第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球の可能性が高い第2の態様とに変化可能な始動口」の具体例を構成する。また、高頻度状態発生手段が作動し(開放延長機能が作動し)、高頻度状態(開放延長状態)となると、第2始動口17bへの遊技球の入球頻度が所定の遊技状態(非開放延長状態)よりも高くなる。更に、本遊技機1では、第1始動口17aへの遊技球の入球に基づいて「第1特別図柄」に関する当否判定(第1当否判定)が行われ、第2始動口17bへの遊技球の入球に基づいて「第2特別図柄」に関する当否判定(第2当否判定)が行われる。これらの点に関しては後述する。
第2始動口17bの右斜め上方には大入賞装置31が配置されている。この大入賞装置31は、遊技盤10の前面部で開口する大入賞口31aと、この大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための大入賞口ソレノイド31c(図4参照)と、大入賞装置31に入球した遊技球を検知するための大入賞口入球検知スイッチ31s(図4参照)とを備えている。この大入賞装置31は、開閉板31bが起立姿勢となると、開閉板31bによって大入賞口31aが閉鎖され、大入賞口31aへの遊技球の入球が不可能となり、開閉板31bが前傾姿勢となると、大入賞口31aが開放され、大入賞口31aへの遊技球の入球が可能となる。なお、大入賞口31aは「可変入球口」の具体例を構成する。
遊技領域11において第1始動口17aの左側方には、一般入賞口45、46、47が設けられている。そして、何れの一般入賞口45、46、47に入球した遊技球は、遊技盤本体10Aの背面に装着された裏樋部(図示を省略)に流入し、当該裏樋部に設けられた一般入球検知スイッチ45s(図4参照)で検知される。また、中央装置20の右側方には普通図柄作動ゲート16が設けられている。この普通図柄作動ゲート16は、遊技盤本体10Aの前面部から突出する状態に配置され、通過検知スイッチ16s(図4を参照)を備え、普通図柄作動ゲート16を上方から下方に通過する遊技球を検知可能である。
情報表示装置60は、遊技盤10の表面部であって、遊技領域11の外側(遊技盤10の表面外縁)に該当する外縁部10Bのうち左下部位(左下外縁部)に配置されている。この外縁部10Bの左下部位は視認窓41aの左下方側を介して前方から視認可能な部位であるため、情報表示装置60は前面枠4の前方からガラス板43を通じて視認可能とされている(図1を参照)。この情報表示装置60は、図3(c)に示すように基板60Aを備え、この基板60Aに対して、第1特別図柄表示部62aと、第2特別図柄表示部62bと、普通図柄表示部63と、第1特別図柄保留表示部64aと、第2特別図柄保留表示部64bと、普通図柄保留表示部65等が設けられている。
第1特別図柄表示部62a、第2特別図柄表示部62bおよび普通図柄表示部63は、何れも「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第1特別図柄表示部62aでは、「第1始動入賞」に基づいて第1特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第1特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。また、第2特別図柄表示部62bでは「第2始動入賞」に基づいて第2特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第2特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。そして、特別図柄に関する当否判定の結果が「外れ」である場合には、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に外れ図柄が表示され、特別図柄に関する当否判定の結果が「大当り」である場合には、大当り図柄が表示される。
普通図柄表示部63も、図3(c)に示すように「7セグメント表示体」によって構成され、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに基づいて図柄変動開始条件が成立すると普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、普通図柄の変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄に関する当否判定の結果)が一定時間(例えば、0.5秒)表示される。このとき、停止表示された普通図柄が「奇数数字」である場合、その図柄が普通図柄の当り図柄に該当し、停止図柄が「偶数数字」である場合、その図柄が普通図柄の外れ図柄に該当する。
第1特別図柄保留表示部64a、第2特別図柄保留表示部64bおよび普通図柄保留表示部65は何れも2個のLEDを備え、対応する図柄(第1特別図柄、第2特別図柄、普通図柄)に関する保留数をLEDの点灯数、駆動態様によって表示する。例えば、消灯状態のLEDは「ゼロ」を表示し、点灯状態のLEDは「1」を表示し、点滅状態のLEDは「2」を表示することとすれば、2個のLEDを用いて「ゼロ」〜「4」の整数を表示できる。
(2)制御回路の構成
次に、図4を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)を備える。また、副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成され、遊技上の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成され、演出表示装置27の制御を司る演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成され、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成され、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図4中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。
主制御部200Aは、通過検知スイッチ16s、第1始動口入球検知スイッチ17s、第2始動口入球検知スイッチ17t、一般入賞口入球検知スイッチ45s、大入賞口入球検知スイッチ31s等から遊技球の検知信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部220Aや、払出制御部240A、発射制御部260A等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。なお、主制御部200Aは「当否判定手段」、「特別遊技実行手段」、「高頻度状態発生手段」の具体例を構成する。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。このサブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)と、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続され、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)には演出表示装置27が電気的に接続されている。また、サブ制御基板220は、CPU220aと、RAM220bと、ROM220cとを備えている。そして、RAM220bは「識別情報が停止表示した後に実行可能な特定演出を記憶する特定演出記憶手段」の具体例を構成する。また、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は「識別情報の変動表示に伴って、所定の表示部で、所定の遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段」の具体例を構成する(実施例2)。更に、RAM220bは「識別情報の変動表示に伴って実行される演出態様として、複数の演出態様を記憶する演出態様記憶手段」の具体例を構成する(実施例3)。また、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は「実行中の演出態様を変更する演出態様変更演出を実行可能な演出態様変更手段の具体例を構成する(実施例3)。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226及び演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送出された表示制御コマンド(つまり、表示制御信号)を受信すると共に、ROM220bに記憶されたプログラムに従って解析する。そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)を構成するCPU220aは、このCPU220aにより決定された所定の表示制御コマンドや、主制御部200A(主制御基板200)から送信されたままの表示制御コマンドを演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に対して送信する。
次に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部220Aは、前述のように、主制御部200Aから各種の演出用のコマンド(表示制御コマンドなど)を受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)演出表示装置27の具体的な表示内容、(b)スピーカSP1〜4で出力する効果音、更には、(c)各種LED基板4b〜4h等に搭載された各種LEDや、その他のランプ類の点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。
次いで、演出表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222Aに出力して、演出図柄の変動表示及び停止表示や背景図柄、キャラクタ図柄の表示等を行う。このとき、表示される演出用の各種図柄(演出図柄、背景図柄、キャラクタ図柄、実写映像等)の表示データ(静止画像データ、動画像データなど)については、演出表示装置27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された表示用ROM(図示を省略)に格納されているデータを使用する。
演出図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LEDランプの駆動信号を出力することによって、各LEDランプの点灯・点滅動作等を制御する。また、演出ボタンSWを遊技者が操作すると(指示入力を行うと)、この操作信号(指示入力信号)がサブ制御部220Aに供給される。そして、サブ制御部220Aは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。なお、供給された操作信号に基づいて、発光装置(LED4b〜4h)の駆動態様を変化させることとしてもよい。
次に、図5を用いて「保留情報記憶手段」等について説明する。主制御基板200に搭載されたRAM202には、第1判定用乱数値メモリ202aと、第2判定用乱数値メモリ202bと、第1保留数メモリ202cと、第2保留数メモリ202dと、第1事前判定結果メモリ(図示を省略)と、第2事前判定結果メモリ(図示を省略)とが設けられている。また、サブ制御基板220に搭載されたRAM220bには、第1事前判定結果情報メモリ221bと、第2事前判定結果情報メモリ222bと、第1保留数情報メモリ223bと、第2保留数情報メモリ224bとが設けられている。以下、「有効な始動入賞」とは、対応する保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が上限個数でない状態で生じた始動入賞を指す。そして、第1判定用乱数値メモリ202aおよび第2判定用乱数値メモリ202bは「保留情報記憶手段」の具体例を構成する。
第1始動口17aに対する有効な始動入賞を生ずると、これに対応する判定用乱数値が取得され、第1判定用乱数値メモリ202aにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第1保留数を示す値が第1保留数メモリ202cに累積的に記憶(加算記憶)される。ここで、第1始動口17aへの始動入賞(以下、「第1始動入賞」という。)に基づいて取得される「判定用乱数値」には「大当りか否かを当否判定するための当否判定用乱数値(大当り抽選乱数値)」、「大当り図柄(特別図柄)を決定するための図柄決定乱数値」等が含まれ、取得情報(保留情報)の具体例を構成する。
また、第1始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」が第1判定用乱数値メモリ202aに記憶されると、主制御基板200を構成するCPU201が、当否判定に関する事前判定および大当り図柄(特別図柄)に関する事前判定(大当りを発生する旨の事前判定の結果を得た場合)を行うとともに、これらの事前判定(以下、「第1事前判定」という。)の結果を第1事前判定結果(図示を省略)にシフトメモリ形式で記憶する。これに伴い、第1始動入賞時コマンドが主制御基板200からサブ制御基板220に送信される。
ここで、第1始動口17aに対する始動入賞に基づく第1始動入賞時コマンドは、「第1事前判定の結果を特定可能な情報(以下、「第1事前判定結果情報」という。)」、「当該始動入賞後の第1保留数を特定可能な情報(以下、「第1保留数情報」という。)」等を示すコマンドである。そして、サブ制御基板220は、第1始動入賞時コマンドを受信すると、「第1事前判定結果情報」を第1事前判定結果情報メモリ221bにシフトメモリ形式で記憶するとともに、第1保留数情報メモリ223bに記憶されている第1保留数の値を「+1」する。そして、サブ制御基板220のCPU220aは、第1事前判定結果情報メモリ221bに記憶された第1事前判定結果情報に基づいて、第1判定用乱数値メモリ202a(保留情報記憶手段)に「第1当否判定の結果が、大当りとなる当否判定用乱数値」が記憶されているか否かを判断する。以下、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りとなると事前判定(第1事前判定、第2事前判定)される当否判定用乱数値を「当り保留」と称し、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が外れとなると事前判定(第1事前判定、第2事前判定)される当否判定用乱数値を「外れ保留」と称する。
第2始動口17bに対する有効な始動入賞を生ずると、これに対応する判定用乱数値が取得され、第2判定用乱数値メモリ202bにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第2保留数を示す値が第2保留数メモリ202dに累積的に記憶(加算記憶)される。ここで、第2始動口17bへの始動入賞(以下、「第2始動入賞」という。)に基づいて取得される「判定用乱数値」には、第1始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」と同様に「大当りか否かを当否判定するための当否判定乱数値(大当り抽選乱数値)」、「大当り図柄(特別図柄)を決定するための図柄決定乱数値」等が含まれ、これらも、取得情報(保留情報)の具体例を構成する。
また、第2始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」が第2判定用乱数値メモリ202bに記憶されると、主制御基板200を構成するCPU201が、当否判定に関する事前判定および大当り図柄(特別図柄)に関する事前判定(大当りを発生する旨の事前判定の結果を得た場合)を行うとともに、これらの事前判定(以下、「第2事前判定」という。)の結果を第2事前判定結果メモリ(図示を省略)にシフトメモリ形式で記憶する。これに伴い、第2始動入賞時コマンドが主制御基板200からサブ制御基板220に送信される。
ここで、第2始動口17bに対する始動入賞に基づく第2始動入賞時コマンドは、「第2事前判定の結果を特定可能な情報(以下、「第2事前判定結果情報」という。)」、「当該始動入賞後の第2保留数を特定可能な情報(以下、「第2保留数情報」という。)」等を示すコマンドである。そして、サブ制御基板220は、第2始動入賞時コマンドを受信すると、第2事前判定の結果を示す情報(第2事前判定結果情報)を第2事前判定結果情報メモリ222bにシフトメモリ形式で記憶するとともに、第2保留数情報メモリ224bに記憶されている第2保留数の値を「+1」する。そして、サブ制御基板220のCPU220aは、第2事前判定結果情報メモリ222bに記憶された第2事前判定結果情報に基づいて、第2判定用乱数値メモリ202b(保留情報記憶手段)に当り保留(第2当否判定の結果が、大当りとなる当否判定用乱数値)が記憶されているか否かを判定することができる。
なお、RAM202(第1判定用乱数値メモリ202aおよび第2判定用乱数値メモリ202b)は、始動入賞に基づき取得される判定用乱数値(取得情報)を記憶する「保留情報記憶手段」の具体例を構成する。また、第1始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」は第1始動口17aに対する有効な始動入賞に基づき取得される判定用乱数値(取得情報)の総称であり、第2始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」は第2始口17bに対する有効な始動入賞に基づき取得される判定用乱数値(取得情報)の総称である。また、第1判定用乱数値メモリ202aと、第2判定用乱数値メモリ202bと、第1事前判定結果メモリ(図示を省略)と、第2事前判定結果メモリ(図示を省略)と、第1事前判定結果情報メモリ221bと、第2事前判定結果情報メモリ222bには、有効な始動入賞(有効な第1始動入賞、有効な第2始動入賞)を生ずる毎に、対応するデータがシフトメモリ形式で記憶される。そして、対応する判定用乱数値(第1判定用乱数値メモリ202a、第2判定用乱数値メモリ202b)に記憶されている判定用乱数値を最先に記憶されたものから順に読み出し、その読み出した判定用乱数を基に当否判定やこの当否判定に基づく図柄変動遊技を行うことを「判定用乱数値を消化する」と称する。
(3)遊技機1による遊技の流れ
前述のように、本遊技機1では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づいて行われる当否判定の結果を示す図柄の停止表示と、この停止表示の前段階に行われる変動表示とを情報表示装置60および演出表示装置27の2種類の図柄表示装置で実行する。ここで、情報表示装置60の第1特別図柄表示部62aで表示される第1特別図柄と、情報表示装置60の第2特別図柄表示部62bで表示される第2特別図柄は「本図柄」であり、主制御部200Aによって「停止表示させる図柄(停止図柄)」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。但し、本実施例では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づく、判定用乱数値(入球情報)を取得した時点で当否判定の結果等が事前判定される。
一方、演出表示装置27の表示画面27aにおいては「演出図柄」が表示され、主制御部200Aの制御の下で遊技上の演出を制御するサブ制御部220Aによって、その変動態様と停止図柄とが決定される。そして、通常、これらの「演出図柄」の図柄変動は「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「演出図柄」の停止図柄の表示内容(大当り、外れ)は、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおける「本図柄」の表示内容(大当り、外れ等)と矛盾を生じないものとされる。
ここで、本遊技機1では第1始動入賞に基づいて第1特別図柄表示部62aにおいて「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行され、第2始動入賞に基づいて第2特別図柄表示部62bにおいて「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行される。また、「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」若しくは「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」の実行に伴って演出表示装置27において図柄変動演出が実行される。以下、「図柄変動遊技」と「図柄変動演出」の概要について説明する。なお、本図柄および演出図柄は何れも「識別情報」の具体例を構成するが、本遊技機1において使用する「識別情報」を本図柄および演出図柄のうち何れか一方に一本化してもよい。
a.図柄変動遊技
第1特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)と、第2特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)は、図3(b)に示すように、対応する特別図柄表示部(62a若しくは62b)を構成する7セグメント表示体によって、算用数字を構成できない不完全な図柄(以下、不完全図柄という。)の「循環表示」を行うことを内容とする。具体的には、算用数字に比べて遊技者にとって馴染みが無く、識別や記憶が困難な不完全図柄を「循環表示」することを内容とする。ここで、第1特別図柄および第2特別図柄は識別情報の具体例を構成する。
そして、第1特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第1始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(以下、「第1当否判定」という。)の結果が表示され、第2特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第2始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(以下、「第2当否判定」という。)の結果が表示される。
図6に示すように、遊技機1の確率状態が通常確率状態(低確率状態)である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/315」とされ、遊技機1の確率状態が高確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても、大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/31.5」とされる。そして、何れかの特別図柄表示部62a、62bに大当りを示す特別図柄が停止表示(確定停止)されると「大当り」が発生し、大当り遊技実行手段(つまり、特定遊技実行手段)が駆動して大当り遊技が実行される。ここで、「大当り」は「特定結果」の具体例を構成し、「大当り遊技」は「特定遊技」の具体例を構成する。なお、以下において当否判定の結果が大当りであることを示す特別図柄を「大当り図柄」といい、当否判定の結果が外れであることを示す特別図柄を「外れ図柄」という。
本実施例では、当否判定の結果が大当りの場合、特別図柄表示部62a(62a若しくは62b)に停止表示される大当り図柄が乱数抽選を用いて決定される。具体的には、第1当否判定の結果が大当りの場合、乱数抽選(振分抽選)によって、大当り図柄が「16R確変大当りの発生を示す大当り図柄(以下、確変図柄Aという。)」、「4R確変大当りの発生を示す大当り図柄(以下、確変図柄Bという。)」若しくは「4R通常大当りの発生を示す大当り図柄(以下、通常図柄Bという。)」に決定される。また、第2当否判定の結果が大当りの場合、乱数抽選によって、大当り図柄が「確変図柄A」および「16R通常大当りの発生を示す大当り図柄(以下、通常図柄Bという。)」のうち何れかに決定される。
なお、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、3個のセグメントを発光させたものが「確変大当り」を示し、「確変大当り」の種類(16R確変大当り、4R確変大当り)を発光させるセグメントの組合わせ態様で特定する。また、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、2個のセグメントを発光させたものが「通常大当り」を示し、「通常大当り」の種類(16R通常大当り、4R通常大当り)を発光させるセグメントの組合わせ態様で特定する。但し、本明細書では、説明を簡略化するため、大当り図柄を「確変A」、「確変B」、「通常A」、「通常B」のように「アルファべット」を用いて表現する。また、当否判定の結果が外れの場合、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、1個のセグメントが発光する。
大当り遊技を開始すると、主制御部200Aが大入賞口ソレノイド31cの駆動及び駆動停止を行うことで「大入賞口31aを開閉する開閉動作」が実行される。そして、大当り遊技中の各ラウンド遊技においては、大入賞装置31に対して、大入賞口31aを1回だけ開放状態(入球可能状態)に変化させる開閉動作が施される。なお、大入賞口31aに規定入賞数(10個)の遊技球が入球するか、或いは、大入賞口31aの開放時間が開放限度時間(30秒)に到達すると、ラウンド終了条件が成立して、実行中のラウンド遊技(大当りラウンド)を終了する。そして、大入賞装置31の開閉動作が、所定のインターバルを挟みつつ複数回繰り返されると大当り遊技を終了する。
「16R確変大当り」若しくは「16R通常大当り」を生ずると「ラウンド遊技」の実行回数が「16回」の大当り遊技Aが実行され、「4R確変大当り」若しくは「4R通常大当り」を生ずると「ラウンド遊技」の実行回数が「4回」の大当り遊技Bが実行される。また、「16R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」を生ずると、対応する大当り遊技の終了後には確率変動手段(後述する。)が作動し、当否判定の結果が大当りとなる確率(大当り確率)が高確率とされる状態(高確率状態)となる。また、「16R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」を生ずると大当り遊技の終了後には開放延長手段(後述する。)が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される状態(開放延長状態)となる。この高確率状態および開放延長状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「10,000回」になるまで(実質的に、次回の大当りを生ずるまで)継続される。
「16R通常大当り」若しくは「4R通常大当り」を生ずると、対応する大当り遊技の終了後には、確率変動手段が作動を開始しないため、遊技機1の確率状態が通常確率状態(低確率状態)とされる。また、当該大当り遊技の終了後に開放延長手段(後述する。)が作動し、第2始動入賞装置17bの開放時間が延長される状態(開放延長状態)となる。この開放延長状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「100回」になるまで継続される。以上、図6を用いて説明したように、第2当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」に比べて遊技者にとってより有利な振り分けがなされる。
b.図柄変動演出
図柄変動演出も、第1始動入賞若しくは第2始動入賞に基づいて開始される。そして、図柄変動演出の実行時間(変動時間)も、図柄変動遊技(図柄変動演出)の開始時に決定される変動パターン(後述する。)によって特定される。この図柄変動演出では、図7(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aの所定の部位において演出図柄表示領域27bが出現し、演出図柄の変動表示(演出図柄を用いた図柄変動演出)を開始する。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、演出図柄の停止表示が一定時間(約0.5秒間)実行される。この演出図柄の停止表示は、前述の下部表示装置60(特別図柄表示部(62a若しくは62b))による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
図7(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでは、演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示と停止表示がなされる。この演出図柄の変動表示は、算用数字の「1」を示す演出図柄と、算用数字の「2」を示す演出図柄と、算用数字の「3」を示す演出図柄と、算用数字の「4」を示す演出図柄と、算用数字の「5」を示す演出図柄と、算用数字の「6」を示す演出図柄と、算用数字の「7」を示す演出図柄と、算用数字の「8」を示す演出図柄と、算用数字の「9」を示す演出図柄とを、この順で表示することを繰り返す「循環表示(スクロール変動表示)」によって構成される。その際、当該変動表示を盛り上げるために、演出表示装置27の表示画面27aに「背景図柄」や「キャラクタ図柄」が表示されたり、スピーカSP1〜SP4から効果音が発声されたり、電飾が行われることで、図柄変動演出が実現される。なお、演出図柄の詳細に関しては後述する。
また、図6に示すように、演出図柄の停止図柄には「大当りを示す図柄(大当り図柄)」と「外れを示す図柄(外れ図柄)」とがある。そのうち、「16R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の奇数数字を表示する組み合わせ(同一の奇数数字を特定する演出図柄の組み合わせ)によって構成され、「16R通常大当り」若しくは「4R通常大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の偶数数字を表示する組み合わせ(同一の偶数数字を特定する演出図柄の組み合わせ)によって構成される。なお、図7(c)に示すように、演出表示装置27において「大当り図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行うが、「外れ図柄」を表示する場合(以下、リーチ外れという。)、図7(b)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う場合と、図7(a)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行わない場合(以下、単純外れという。)がある。
ここで、本実施例のリーチ表示は、演出表示装置27の表示画面27aに表示される演出図柄のうち2つの演出図柄を同一図柄で停止させ、他の1つの演出図柄を変動中とする演出表示である。また、本遊技機1では、リーチ表示後に行われる表示演出(以下、「リーチ演出」という。)として、演出内容が単純なリーチ演出(以下、「ノーマルリーチ演出」という。)と、演出内容が演出途中で発展する「スーパーリーチ演出」と、所謂「疑似連続予告」を伴うリーチ演出(以下、「疑似連演出」という。)とのうちの何れかを実行する(図24、図25を参照)。
本実施例の演出図柄(識別情報)Jは、図8(a)に示すように、所定形状の外縁Wを備える。この外縁Wの形状としては、略矩形等の多角形、略真円形、略楕円形若しくは略長円形等の種々の形状を例示できるが、本実施例では、略矩形(例えば、個々の演出図柄がカードゲームに用いるカードのような外観)を例示する。そして、本実施例の演出図柄(識別情報)Jは、外縁Wの内側にキャラクタKと、算用数字Nとを表記した構成(例えば、略矩形の枠でキャラクタKと算用数字Nを取り囲んだ構成、略矩形の台紙上にキャラクタKと算用数字Nを表記した構成等)を備える。但し、図8(b)に示すように、所定条件が成立すると特定の演出図柄Jにおいては、キャラクタKが外縁W外に飛び出し、動作を行うことになる。なお、本実施例と異なり、特定の演出図柄Jにおいて、キャラクタKが外縁W外に飛び出すことなく、動作を行ってもよい。また、図7では、図示の便宜のため、演出図柄を算用数字(個々の演出図柄が特定する算用数字)のみで示している。
ここで、本遊技機1では、演出表示装置27の表示画面27aに種々の態様の演出図柄表示領域27bを出現させることができる。つまり、表示画面27aの種々の位置(略全域、略中央、縁部寄り等)に種々の大きさで演出図柄表示領域27bを出現させることができるが、以下、図8(c)に示す具体的態様(3つの演出図柄を横方向に並べる態様)を例にとって説明する。この具体的態様に係る演出図柄表示領域27bは、左側に位置する演出図柄(以下、「左演出図柄」という。)の循環表示を行う左循環表示領域27Lと、中央に位置する演出図柄(以下、「中演出図柄」という。)の循環表示を行う中循環表示領域27Cと、右側に位置する演出図柄(以下、「右演出図柄」という。)の循環表示を行う右循環表示領域27Rとで構成されている。
左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rは、演出図柄J(J1〜J9)を上方から下方に向かって変動させる領域であり、何れも上下方向に長尺な略帯状に表示される。以下、本実施例および後述する実施例2、実施例3で用いる演出図柄J(J1〜J9)について具体的に説明する。つまり、各実施例では、図9に示すように、演出図柄J(J1〜J9)として、キャラクタK(K1〜K9)と、算用数字N(N1〜N9)とを略矩形の枠W(W1〜W9)で囲んだ構成を備える。更に具体的に説明すると、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rでは、『外縁W1の内側に、遊技者の味方の男子のキャラクタK1と、算用数字の「1」とを表記して構成される演出図柄J1』と、『外縁W2の内側に、西瓜のキャラクタK2と、算用数字の「2」とを表記して構成される演出図柄J2』と、『外縁W3の内側に、遊技者の味方の女子のキャラクタK3と、算用数字の「3」とを表記して構成される演出図柄J3』と、『外縁W4の内側に、栗のキャラクタK4と、算用数字の「4」とを表記して構成される演出図柄J4』と、『外縁W5の内側に、遊技者の敵の女子のキャラクタK5と、算用数字の「5」とを表記して構成される演出図柄J5』と、『外縁W6の内側に、雪だるまのキャラクタK6と、算用数字の「6」とを表記して構成される演出図柄J6』と、『外縁W7の内側に、てんとう虫のキャラクタK7と、算用数字の「7」とを表記して構成される演出図柄J7』と、『外縁W8の内側に、遊技者の敵の男子のキャラクタK8と、算用数字の「8」とを表記して構成される演出図柄J8』と、『外縁W9の内側に、桜の花のキャラクタK9と、算用数字の「9」とを表記して構成される演出図柄J9』とを、この順に表示することを繰り返すことで、演出図柄J1〜J9を用いた変動表示(循環表示)を実行する。
図8(c)に示すように、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rは、上下方向の略中央に位置する停止表示領域LH、CH、RHと、各停止表示領域LH、CH、RHの上方に位置する上方表示領域LU、CU、RUと、各停止表示領域LH、CH、RHの下方に位置する下方表示領域LD、CD、RDとを備える。そして、演出図柄J1〜J9に表示された各算用数字(「1」〜「9」の順)が、上方表示領域LU、CU、RU、停止表示領域LH、CH、RH、下方表示領域LD、CD、RDの順に移動するように表示されることで、演出図柄の変動表示(循環表示)が実現される。例えば、図10(a)に示すように、第1所定タイミングで左循環表示領域27Lの上方表示領域LUに「6(算用数字の6を示す演出図柄J6)」、停止表示領域LHに「5(算用数字の5を示す演出図柄J5)」、下方表示領域LDに「4(算用数字の4を示す演出図柄J4)」が表示されている場合において、第2所定タイミングで、上方表示領域LUに表示されている「7(算用数字の7を示す演出図柄J7)」を停止表示領域LHに表示し、停止表示領域LHに表示されている「5(算用数字の5を示す演出図柄J5)」を下方表示領域LDに表示すること等によって、演出図柄の変動表示が実現される。
左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rの何れにおいても、演出図柄が変動する速度は、変動開始後、約2秒で高速とされる。例えば、演出図柄が上方表示領域LU、CU、RUから停止表示領域LH、CH、RHに移動(例えば、30mm)したり、停止表示領域LH、CH、RHから下方表示領域LD、CD、RDに移動(例えば、30mm)することを「60〜100ms」の時間で行う速度とされる。このため、遊技者は、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rにおいて「循環表示(スクロール変動表示)」されている演出図柄を認識することは困難若しくは不可能となっている。また、演出図柄が高速で変動している間は、図10(b)に示すように、各循環表示領域27L、27C、27Rは半透明若しくは透明に表示されるため{図7を参照}、遊技者は、各循環表示領域27L、27C、27Rの後方に背景図柄Mを透かした状態で視認することになる。なお、本実施例では、演出モードがAモードである場合には、背景図柄として都会の風景Mが表示され、演出モードがBモードである場合には、背景図柄して田舎の風景(図示を省略)が表示される。
また、本遊技機1においては、演出図柄が停止表示される直前に「演出図柄の変動速度」を徐々に低速とすることで、演出図柄を徐々に認識容易とする表示制御を行う。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過する前において、左循環表示領域27Lおよび右循環表示領域27Rで、演出図柄が停止表示される。つまり、左循環表示領域27Lの停止表示領域LHに「左演出図柄」が停止表示され、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに「右演出図柄」が停止表示される。更に、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、中循環表示領域27Cの停止表示領域CHに「中演出図柄」が停止表示される。そして、「左演出図柄」、「右演出図柄」および「中演出図柄」を用いた組み合わせ図柄によって、当否判定の結果を示す「確定図柄」が構成される。また、「左演出図柄」、「右演出図柄」および「中演出図柄」を用いた「確定図柄(大当り図柄若しくは外れ図柄)」は表示画面27aの略中央に大きく表示される。なお、このときの「確定図柄」のサイズを「確定表示サイズ」と称する。
ここで、図3(a)を用いて前述したように、表示画面27aにおいて下側縁部寄りの右端側の位置には、第1特別図柄表示部62aに対応する第1補助図柄表示領域Aと、第2特別図柄表示部62bに対応する第2補助図柄表示領域Bとが出現する。そして、図柄変動遊技を実行中の特別図柄表示部(62a若しくは62b)と対応する補助図柄表示領域に表示される補助図柄が、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示に伴って変動表示を行う。そして、特別図柄の変動表示の終了に伴い補助図柄が変動表示を終了すると、補助図柄の停止図柄が確定表示され、その停止図柄によって当否判定の結果が表示される。また、図7では図示を省略するが、表示画面27aには、演出図柄の変動を盛り上げるための演出が「背景図柄」、「キャラクタ図柄」、「実写映像」等を表示しつつ繰り広げられる)。この演出は、原則として図柄変動演出の開始時に決定した演出パターンに基づいて行われる。
c.特定演出
特定演出は、図柄変動演出の終了時において保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」であり、終了した図柄変動演出において「特定の外れ図柄」が表示されることを条件に実行される。ここで、図10(c)に示すように、「特定の外れ図柄」として、「左演出図柄」および「中演出図柄」を「4」で停止させ、「中演出図柄」を「5」で停止させて構成される外れ図柄(4,4,5)と、「左演出図柄」を「3」で停止させ、「中演出図柄」を「4」で停止させ、「中演出図柄」を「5」で停止させて構成される外れ図柄(3,4,5)とを予定している。
以下、前者の「特定の外れ図柄(4,4,5)」を「第1特定外れ図柄」と称し、後者の「特定の外れ図柄(3,4,5)」を「第2特定外れ図柄」と称する。また、演出図柄の外れ図柄のうち、「第1特定外れ図柄」および「第2特定外れ図柄」以外のものを「非特定外れ図柄」と称することとする。更に、当否判定の結果が外れであるとき、演出図柄の外れ図柄として、「第1特定外れ図柄」が選択される確率は「10%」とされ、「第2特定外れ図柄」が選択される確率は「8%」とされている。
先ず、特定演出の理解を容易にするために、特定演出を行わない場合の具体例(比較例1〜比較例3)を説明した後、特定演出に関する第1の具体例(以下、具体例1という。)と、特定演出に関する第2の具体例(以下、具体例2という。)について説明する。なお、特定演出を行う際には補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を停止しているが、本実施例では特定演出中に始動入賞を生ずると補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を行う。但し、特定演出中に始動入賞を生ずると、直ちに特定演出を終了してもよい(後述する変形例1および変形例2を参照)。
比較例1は、図11(a)に示すように、「非特定外れ図柄」が停止表示されたときに、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」である場合を示している。この場合、図柄変動演出が開始されない時間(始動入賞を生じない時間)が5秒継続すると、図12に示すように、デモンストレーション演出を実行する(D1、D2)。このデモンストレーション演出は、遊技機の製造メーカのマークを5秒に亘って表示すること(D1)と、当該遊技機のスペックを5秒に亘って表示すること(D2)をこの順で行うことを繰り返すものである。なお、このデモンストレーション演出においては、通常、「遊技機メーカに関する情報」、「パチンコホールに関する情報」、「遊技機情報」が表示され、これらの情報は表示画面27aにデモ画像として繰り返し表示される。なお、このように、デモ画像は繰り返して表示されるため、この繰り返し画像に直面する遊技者は、「現在デモンストレーション演出を実行中である」と理解すること(換言すると、変動表示が行われていないと理解すること)が容易である。
デモンストレーション演出を行っているときに、始動入賞を生ずると(サブ制御基板220のCPU220aが図柄変動開始時コマンドを受信すると)、デモンストレーション演出を直ちに終了し、図柄変動演出が開始される(A2)。なお、デモンストレーション演出は、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」の状態で、図柄変動演出が開始されない時間が5秒になると開始される。また、図柄変動演出が終了した後に特定演出が実行される場合には、特定演出の終了後に、図柄変動演出が開始されない時間が5秒になるとデモンストレーション演出が実行される。この「5秒」は「待機時間(デモンストレーション演出の開始を待機する時間)」である。この待機時間においては待機演出(例えば、このまま図柄変動演出を開始しないと、デモンストレーション演出が開始されることを示す演出)を行ってもよい。なお、「待機時間」は5秒に限定されず、例えば、5秒よりも短い時間(例えば、3秒)であってもよいし、5秒よりも長い時間(例えば、20秒若しくは3分等)であってもよい。後者の場合においては、特定演出の実行時間を長くすること(例えば、20秒若しくは3分等とすること)と、本来、長い「待機時間」が経過するはずのときに、特定演出を実行することで「識別情報の変動表示が継続しているが如き印象」を与えることができる。
比較例2は、図11(b)に示すように、「第1特定外れ図柄」が停止表示されたときに、保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が「正数値」である場合を示している(E1)。また、比較例3は、図11(c)に示すように、「第2特定外れ図柄」が停止表示されたときに、保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が「正数値」である場合を示している(F1)。そして、比較例2および比較例3の場合は、特定外れ図柄(第1特定外れ図柄若しくは第2特定外れ図柄)の停止表示時間が経過すると、図柄変動演出が開始される(E2若しくはF2)。ここで、本実施例では、当否判定の結果を示す図柄(特別図柄の停止図柄、演出図柄の停止図柄)の停止表示時間を「0.5秒」としているが、例えば、「0.6秒」等、他の時間とすることもできる。
次に、図13の左欄および図14を用いて具体例1について説明し、図13の右欄および図15を用いて具体例2について説明する。このうち、具体例1は、「第1特定外れ図柄」が停止表示されたときに、保留数(第1保留数及び第2保留数)が「ゼロ」である場合に実行される特定演出(以下、第1特定演出という。)であり(a1)、この第1特定演出および後述する第2特定演出は、それぞれ約20秒(所定時間)に亘って実行される。なお、第1特定演出および第2特定演出の内容は、サブ制御基板220に搭載されたRAM220bに外れ図柄の種類(第1特定外れ図柄、第2特定外れ図柄)に対応づけて記憶され、第1特定演出若しくは第2特定演出を実行する場合に、記憶された内容に基づいて実行される。
第1特定演出においては、第1特定外れ図柄の停止表示時間(本実施例では「0.5秒」)が経過すると、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示されている演出図柄J5を構成しているキャラクタK5が、演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すことを行う(a2)。以下、第1特定演出中に始動入賞を生じない場合を説明した後、第1特定演出中に始動入賞を生ずる場合を説明する。尚、特定演出(第1特定演出、第2特定演出等)の実行中は、始動入賞を生じるまで特別図柄の変動表示が実行されていない。
キャラクタK5が演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すと(a2、a3)、このキャラクタK5が、表示画面27aに新たに表示されたキャラクタ(識別情報を構成しないキャラクタ)K10に向かって走り出す(a4、a5)。このとき、「第1特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの略中央部から左上隅部となり、「第1特定外れ図柄」の大きさも小さくなる(確定表示サイズから縮小サイズとなる)。これにより、「第1特定外れ図柄」が変動表示していない状態(停止表示した状態)で維持されていても、遊技者がそのことに気付き難くなる。また、このとき「第1特定外れ図柄」を完全停止させるのではなく、微変動させてもよい。ここで、新たに表示されたキャラクタK10は、跳び箱のキャラクタである。
そして、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10に到達し、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10を飛び越えることに失敗した旨の表示を行った後(a6)、「第1特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「第1特定外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る(a7)。このとき、キャラクタK5は、演出図柄J5の外縁W5の内側に戻った表示となり、停止表示領域RHに本来の演出図柄J5が表示される。なお、第1特定演出や第2特定演出の実行中においては、その途中で始動入賞を生じなければ、補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を停止した状態を維持する。
尚、この第1特定演出においては、キャラクタK5がキャラクタK10を飛び越えるかどうかの演出(目的を達成するかどうかの演出)を行った結果、飛び越えることを失敗する演出を実行する。遊技者は、キャラクタK5がキャラクタK10を飛び越えることを期待して、演出をみるが、この第1特定演出は新たな当否判定結果に基づいて実行されていない、すなわち、実際には外れが確定した状態で、演出を行っているので、必ず失敗する演出(目的非達成演出)が実行されるのである。そのため、失敗演出ばかりを見た遊技者は、当該演出に期待感を持たなくなるおそれがある。これを防止するために、特別図柄の変動表示中に実行される演出においても、同様の演出を実行可能とし、当否判定結果に基づいて、当りであれば、目的を達成し、外れであれば目的を達成できない演出を実行するのが望ましい。少なくとも、特別図柄の変動表示中に実行される演出において、目的達成演出が実行されると、演出が更に発展(継続)する等、遊技者に何らかの特典(付加価値)を提供するのが望ましい。
この後(第1特定演出が終了した後)、図柄変動演出が開始されない時間(始動入賞を生じない時間)が5秒継続すると、図12を用いて前述したデモンストレーション演出を実行する(D1、D2)。なお、前述のように、デモンストレーション演出を行っているときに、始動入賞を生ずると、図柄変動演出が開始される(A2)。
これに対して、第1特定演出を実行中に始動入賞を生ずる場合には、以下のように図柄変動演出が進行する。つまり、始動入賞を生ずると、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいて、新たに生じた始動入賞に基づく図柄変動演出を開始する(c5)。この演出図柄表示領域27fにおいても、「左演出図柄」と「中演出図柄」と「右演出図柄」を用いた循環表示(「変動表示」ともいう)が開始される。このとき、実行中の第1特定演出は、そのまま継続して実行される(c5、c6)。尚、第1特定演出について、予め定められた時間(20s)が経過するまで実行してもよいし、第1特定演出の実行中に始動入賞を生じたことを契機に、第1特定演出を終了させる演出(3s程度)を開始し(例えば、キャラクタK10に走っていく途中でキャラクタK5が転倒して終了する等)、第1特定演出を滑らかに(違和感なく)、且つ迅速に終了させるものとしてもよい。迅速に終了させることで、速やかに始動入賞に基づく演出図柄の変動表示を主体とした表示態様に変更することができる。また、始動入賞が生じても、第1特定演出を予め定められた時間(20s)が経過するまで実行するのであれば、保留0の状態で始動入賞した際の、特別図柄の変動表示時間を、当該第1特定演出の実行時間よりも長い時間(例えば25s)となるように、設定するのが望ましい。
そして、第1特定演出の実行時間が終了すると、「第1特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「第1特定外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る(c7)。このとき、キャラクタK5は、演出図柄J5の外縁W5の内側に戻った表示となり、停止表示領域RHに本来の演出図柄J5が表示される。この後、左下隅部に演出図柄表示領域27fが消滅すると同時に、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rが表示画面27aに出現し、通常の図柄変動演出(第1特定演出中に生じた始動入賞に基づく図柄変動演出)に移行する(c8)。すなわち、第1特定演出を主体とした演出態様から、当否判定結果に基づく演出図柄の変動表示を主体とした演出態様に切り替わることとなる。
次に、具体例2について、図13の右欄および図15を用いて説明する。この具体例2は、「第2特定外れ図柄」が停止表示されたときに、保留数(第1保留数及び第2保留数)が「ゼロ」である場合に実行される特定演出(以下、第2特定演出という。)である(b1)。この第2特定演出においては、第2特定外れ図柄の停止表示時間(本実施例では「0.5秒」)が経過すると、左循環表示領域27Lの停止表示領域LHに停止表示されている演出図柄J3を構成しているキャラクタK3が、演出図柄J3の外縁W3の外側に飛び出し、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示されている演出図柄J5を構成しているキャラクタK5が、演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すことを行う(b2)。以下、第2特定演出中に始動入賞を生じない場合を説明した後、第2特定演出中に始動入賞を生ずる場合を説明する。
キャラクタK3およびキャラクタK5が対応する演出図柄J3、J5の外縁W3、W5の外側に飛び出すと(b3)、両キャラクタK3、K5がバトルを実行する(b4〜b6)。このとき、「第2特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの略中央部から左上隅部となり、「第2特定外れ図柄」の大きさも小さくなる(確定表示サイズから縮小サイズとなる)。ここで、キャラクタK3は「遊技者の味方を示す味方キャラクタ」であり、キャラクタK5は「遊技者の敵を示す敵キャラクタ」である。そして、本実施例のバトルは「味方キャラクタと敵キャラクタとが決闘を行う決闘バトル」である。
尚、この第2特定演出においては、キャラクタK3(味方キャラクタ)がキャラクタK5(敵キャラクタ)を倒すかどうか(何れのキャラクタが勝利するか)の演出(目的を達成するかどうかの演出)を行った結果、敵キャラクタが勝利する演出を実行する。遊技者は、キャラクタK3が勝利することを期待して、演出をみるが、この第2特定演出は新たな当否判定結果に基づいて実行されていない、すなわち、実際には外れが確定した状態で、演出を行っているので、必ず味方キャラクタが敗れる演出(目的非達成演出)が実行されるのである。そのため、敗退演出ばかりを見た遊技者は、当該演出に期待感を持たなくなるおそれがある。これを防止するために、第1特定演出と同様に、特別図柄の変動表示中に実行される演出においても、同様の演出を実行可能とし、当否判定結果に基づいて、当りであれば、目的を達成し(味方キャラクタ勝利)、外れであれば目的を達成できない(味方キャラクタ敗退)演出を実行するのが望ましい。少なくとも、特別図柄の変動表示中に実行される演出において、目的達成演出が実行されると、演出が更に発展(継続)する等、遊技者に何らかの特典(付加価値)を提供するのが望ましい。
このバトルは「敵キャラクタが味方キャラクタに勝利すること」で終了するが(b6)、当該バトルが終了すると、「第2特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「第2特定外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る(b7)。これにより第2特定演出が終了するが、このとき、キャラクタK3、K5は、対応する演出図柄J3、J5の外縁W3、W5の内側に戻った表示となり、停止表示領域LHに本来の演出図柄J3が表示され、停止表示領域RHに本来の演出図柄J5が表示される。
この後、図柄変動演出が開始されない時間(始動入賞を生じない時間)が5秒継続すると、図12を用いて前述したデモンストレーション演出を実行する(D1、D2)。なお、前述のように、デモンストレーション演出を行っているときに、始動入賞を生ずると、図柄変動演出が開始される(A2)。
これに対して、第2特定演出を実行中に始動入賞を生ずる場合には、以下のように図柄変動演出が進行する。つまり、始動入賞を生ずると、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいて、新たに生じた始動入賞に基づく図柄変動演出を開始する(d5)。この演出図柄表示領域27fにおいても、「左演出図柄」と「中演出図柄」と「右演出図柄」を用いた循環表示が開始される。このとき、実行中の第1特定演出は、そのまま継続して実行される(d5、d6)。
そして、第2特定演出の実行時間が終了すると、「第2特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「第2特定外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る(d7)。このとき、キャラクタK5は、演出図柄J5の外縁W5の内側に戻った表示となり、停止表示領域RHに本来の演出図柄J5が表示される。この後、左下隅部に演出図柄表示領域27fが消滅すると同時に、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rが表示画面27aに出現し、通常の図柄変動演出(第2特定演出中に生じた始動入賞に基づく図柄変動演出)に移行する(d8)。
図16(a)に示すように、図柄変動演出によって非特定外れ図柄が停止表示され、図柄変動演出を直ぐに開始できない状態であるとき(保留数がゼロであるとき)、所定の待機時間が経過すると、デモンストレーション演出が開始される。これに対して、図16(b)に示すように、図柄変動演出によって特定外れ図柄が停止表示され、図柄変動演出を直ぐに開始できない状態であるとき(保留数がゼロであるとき)、特定演出を開始する。この特定演出は停止した演出図柄(特定外れ図柄)に関連する演出を実行可能なため、たとえ、演出図柄が停止表示しても、遊技者に「変動表示が途切れている」旨の印象を与え難くできる。また、図柄変動演出が終了した後において特定演出が開始されるため、「演出図柄を用いた演出の時間(図柄変動演出+特定演出)」が「特別図柄の変動表示の時間」よりも長くなり、特定演出の終了まで演出図柄の変動表示が継続しているような印象を遊技者に与えることができる。
また、本実施例では特定演出(第1特定演出、第2特定演出)の実行中に始動入賞を生ずると、特定演出の実行に伴って、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示を実行する。つまり、特定演出(第1特定演出、第2特定演出)を継続しつつ、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示を実行する(特定演出と、新たな変動表示とを並行して実行する)ため、遊技者に違和感を与えることを防止できる。
なお、本実施例では、図17(a)に示すように、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示の実行中に特定演出(第1特定演出、第2特定演出)を終了する態様を例示した。但し、図17(b)に示すように、特定演出(第1特定演出、第2特定演出)が終了する前に、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示が終了する態様を例示することもできる。具体的には、特定演出(第1特定演出、第2特定演出)の実行時間が長くなったり、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示の実行時間が短い場合に、当該態様を生ずることになる。例えば、特定演出(第1特定演出、第2特定演出)の実行中に複数回の始動入賞を生じた場合には、最初の始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示が終了する時点で特定演出(第1特定演出、第2特定演出)が継続され、次回の始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示の実行中に、特定演出(第1特定演出、第2特定演出)を終了する事態等を生ずることもある。
また、本実施例と異なり、特定演出(第1特定演出、第2特定演出)の実行中に始動入賞を生ずると、直ちに演出図柄[445]を表示領域中央部に拡大表示して(これにより外れが確定したように見せる)特定演出の実行を終了し、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示を実行することとしてもよい。具体的には、図18に示す変形例1のように、特定演出(第1特定演出を例示するが第2特定演出でもよい)の実行中に始動入賞を生ずると、特定演出の実行を終了し、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示を実行することとしてもよい(e5)。この場合、進行中の特定演出が直ちに終了する(例えば、特定演出の成り行きを示すことなく、特定演出がシャットダウンされる)ため、遊技者に違和感を与える可能性がある。但し、遊技者は、識別情報(演出図柄)の変動表示を開始する状態になったことを明確に理解することができる。
また、変形例1では、特定演出中に新たな始動入賞があったときに、特定演出を終了させ、次の図柄変動演出(識別情報の変動表示)に移行することができる。つまり、特定演出の実行をそれ以上望まない遊技者は、特定演出中に始動入賞を生ずるように努力し、特定演出を短縮(疑似短縮)することができる。
(4)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図19は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図19のS80〜S600の処理を実行するように構成されている。つまり、図19のS80〜S600の処理は、4msec毎に繰り返し実行される。
以下では、図19に示す遊技制御処理を構成する各処理のうち、特別図柄遊技処理(S300)について詳しく説明する。なお、賞球払出処理(S80)は入賞装置(17a、17b、31、45〜47)に遊技球が入球したときの賞球払出に関する処理であり、普通図柄遊技処理(S100)は、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示と、普通図柄の停止表示(当り図柄若しくは外れ図柄の停止表示)とを行うための処理である。また、普通電動役物遊技処理(S200)は第2始動入賞装置17bの開閉に関する処理である。
特別図柄遊技処理(S300)が起動すると、図20に示すように、先ず、第1始動入賞若しくは第2始動入賞が発生したか否かが判断される(S301a、S301b)。そして、S301aの処理及びS301bの処理において否定的な判断がなされる場合(S301a;NO、S301b;NO)、そのまま図21に示すS308以降の処理に移行する。
CPU201によって第1始動入賞が発生したと判断されると(S301a;YES)、第1保留数が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302a)。このS302aの処理において所定数未満と判断されると(S302a;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303a)。この第1始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレス(図5に示す第1判定用乱数値メモリ202a)にシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第1保留数が図5に示す第1保留数メモリ202cに累積的に記憶(加算記憶)される(S303a)。ここで、S303aの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第1始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第1特別図柄表示部62aに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
CPU201は、S303aの処理に続いて、S303aの処理で取得した当否判定用乱数値(特図1大当り抽選乱数値)を用いて、第1当否判定(特図1大当り抽選)に関する事前判定(第1事前判定)を行い、その結果を示す情報を第1事前判定結果メモリ(図5で図示を省略)に記憶する(S304a)。そして、第1始動入賞時コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S305a)、図22のS308の処理に移行する。ここで、第1始動入賞時コマンドは前述のように、第1事前判定の結果を特定可能な情報と、第1始動入賞後の第1保留数等を示すコマンドである。但し、本実施例と異なり、第1始動入賞後の第1保留数を特定するコマンドと、その他の情報を特定するコマンドとを別コマンドとしてもよい。また、第1事前判定において第1当否判定の結果が大当りとなる場合には、この第1事前判定において、「特図1図柄決定乱数値」を用いた「大当り図柄に関する事前判定」も実行する。この大当り図柄に関する事前判定の結果を特定可能な情報も第1始動入賞時コマンドに含まれる。
ここで、第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値と、第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値とが記憶された状況の下では後者が優先的に処理される(後述する。)。また、図20〜図23においては、CPU201によって行われる処理のうち、第1始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)と、第2始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図2に関する処理という。)のうち同様な処理に関しては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
また、CPU201によって第2始動入賞が発生したと判断されると(S301b;YES)、第2始動入賞に対応する第2特別図柄の保留数(第2保留数)が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302b)。このS302bの処理において所定数未満と判断されると(S302b;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303b)。この第2始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレス(図5に示す第2判定用乱数値メモリ202b)にシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第2保留数が、図5に示す第2保留数メモリ202dに累積的に記憶(加算記憶)される(S303b)。ここで、S303bの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第2始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第2特別図柄表示部62bに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「図柄変動演出においてリーチを演出するか否かを決定するためのリーチ乱数値」等が含まれる。
CPU201は、S303bの処理に続いて、S303bの処理で取得した当否判定用乱数値(特図2大当り抽選乱数値)を用いて、第2当否判定(特図2大当り抽選)に関する事前判定(第2事前判定)を行い、その結果を示す情報を第2事前判定結果メモリ(図5で図示を省略)に記憶する(S304b)。そして、第2始動入賞時コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S305b)、図21のS308の処理に移行する。ここで、第2始動入賞時コマンドは前述のように、第2事前判定の結果を特定可能な情報と、第2始動口17bへの始動入賞後の第2保留数等を示すコマンドである。但し、本実施例と異なり、第2始動口17bへの始動入賞後の第2保留数を特定するコマンドと、その他の情報を特定するコマンドとを別コマンドとしてもよい。また、第2事前判定において第2当否判定(特図2大当り抽選)の結果が大当り(当選)となる場合には、この第2事前判定において、「特図2図柄決定乱数値」を用いた「大当り図柄に関する事前判定」も実行する。
S308の処理では、図21に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図22のS378の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。そして、CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か(第1特別図柄および第2特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否か)を判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。なお、本実施例では、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間を0.5秒とする。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1保留数」と「第2保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことである。そして、本実施例のCPU201は、「第2保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2保留数」が「ゼロ」でない場合、前述の第2判定用乱数値メモリ202bから、最も古い判定用乱数値を読み出し(S316b)、第2特別図柄に関する当否判定処理(第2当否判定処理)を行う(S320b)。なお、S316bで読み出す判定用乱数値はS303bで取得したものであって、当否判定乱数値、図柄決定乱数値等が含まれる。
この第2当否判定処理(S320b)では、第2当否判定に関する処理が行われる。この第2当否判定処理(S320b)では遊技機1の確率状態が高確率状態であるか否か(確変フラグがセットされているか否か)が判断され、高確率状態であるときには、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われ、通常確率状態(低確率状態)であるときには、「通常確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われる。なお、第2当否判定処理(S320b)と後述する第1当否判定処理(S320a)は主制御基板200に搭載されたCPU201が「当否判定手段」として行う処理の具体例を構成する。
CPU201は、第2当否判定処理(S320b)を行うと特図2図柄変動開始処理(S500b)に移行する。この特図2図柄変動開始処理(S500b)が起動すると、図23に示すように、第2当否判定(S320b)の結果が「大当り」であるか否かが判断され、「大当り」であると判断されると(S502;YES)、S510に移行して「大当り変動設定処理」を行う。この大当り変動設定処理(S510)では、前述のS316の処理で読み出した判定用乱数値に含まれる図柄決定乱数値を用いた乱数抽選の結果に基づき特別図柄表示部62aに停止表示される図柄(大当り図柄)を決定(選択)する処理を行った後、遊技機1の遊技状態等に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを選択する。そして、その選択された変動パターンテーブルを用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。
ここで、変動パターンの決定(選択)に際し、大当り確率が低確率であって通常変動を行う遊技状態では、図24に示す「低確率通常変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられ、大当り確率が高確率であって短縮変動を行う遊技状態では、図示しない「高確率短縮変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられ、大当り確率が低確率であって短縮変動を行う遊技状態では、図示しない「低確率短縮変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられる。なお、本遊技機1が「大当り確率が高確率であって通常変動を行う遊技状態」を備え、当該遊技状態で変動パターンの決定(選択)を行う場合には、「高確率通常変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられる。
一方、S502の処理にて、当否判定の結果が「大当り」でないと判断されると(S502;NO)、S540に移行して「外れ変動設定処理」を行う。この外れ変動設定処理(S540)では、「遊技機1の遊技状態を考慮して選択される変動パターンテーブル」を用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。この後、図柄決定乱数値を取得し、停止図柄を設定する処理を行う。なお、本実施例では、変動パターン(変動パター乱数値)に基づいてリーチ演出の実行の有無が決定される構成を採用するため、S540の処理において参照する変動パターンテーブルが、リーチ演出の実行の有無によって区別されない。但し、変動パター乱数値に基づいてリーチ演出の実行の有無を決定せずに、リーチ乱数値を用いてリーチ演出の実行の有無が決定される構成を採用してもよい。この場合、S306の処理において取得される判定用乱数値にはリーチ乱数値が含まれ、S540の処理ではこのリーチ乱数値を読み出し、この読み出したリーチ乱数値に基づいてリーチ演出の実行の有無が決定される。
S540の処理において用いる変動パターンテーブルは以下のように選択される。遊技機1の遊技状態が「大当り確率が低確率であって通常変動を行う遊技状態」である場合には、図25に示す「低確・通常」と表記する欄の動パターンテーブルがセットされ、「大当り確率が低確率であって短縮変動を行う遊技状態(低確率短縮変動状態)」である場合には、図示しない「高確率短縮変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられ、「大当り確率が低確率であって短縮変動を行う遊技状態にある場合」には、図示しない「低確率短縮変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられる。なお、本遊技機1が大当り確率が高確率であって通常変動を行う遊技状態を備え、当該遊技状態で変動パターンの決定(選択)を行う場合には、「高確率通常変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられる。
ここで、本遊技機1では、図24および図25等に示すように、変動パターンが決定されると、図柄変動演出の演出パターンが一義的に決定される。そして、これらの演出パターンに基づいて、決定された変動パターンに基づく特別図柄の変動表示が実行される際に実行させる図柄変動演出の態様が定められる。つまり、当否判定の結果が大当りである場合に実行される図柄変動演出においては、この演出パターンによってリーチ演出の種類(ノーマルリーチ演出、スーパーチ演出等)が特定される。また、当否判定の結果が外れである場合に実行される図柄変動演出においては、この演出パターンによってリーチ演出の実行の有無や、リーチ演出を行う場合にはその種類(ノーマルリーチ演出、スーパーチ演出、特定リーチ外れ演出等)が特定される。
ここで、S510若しくはS540の処理で決定される変動パターンのうち、変動短縮機能が作用しているときに選択される変動パターンによって特定される変動時間は、変動短縮機能が作用していないときに選択される変動パターンによって特定される変動時間に比べて短くされる可能性が高い。また、リーチ演出を行わない場合の変動パターンで特定される変動時間は、リーチ演出を行う場合の変動パターンで特定される変動時間に比べて短くされる。なお、本遊技機1において、主制御基板200に搭載されたROM203には、図24および図25に表記した変動パターンテーブル等が記憶されている。なお、本実施例と異なり、遊技機1の遊技状態にかかわらず、共通の変動パターンテーブル(例えば、図24に示す変動パターンテーブルと、図25に示す変動パターンテーブル)を用いることとしてもよい。また、本実施例と異なり、対象となる特別図柄の保留数の多少に応じて異なる変動パターンテーブルを参照することとしてもよい。この場合、特別図柄の保留数が少ない場合には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合には短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される。
図23に戻って更に説明すると、S510若しくはS540の処理の後、CPU201は図柄停止中コマンドを送信中か否かを判断し(S550)、図柄停止中信号(後述する)を送信中であれば(S550;YES)、図柄停止中信号の送信を停止した後(S555)、第2特別図柄表示部62bにて第2特別図柄の変動表示を開始するとともに(S590)、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第2特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S592)。また、図柄停止中コマンドを送信中でなければ(S550;NO)、S555の処理を行うことなく、第2特別図柄表示部62bにて第2特別図柄の変動表示を開始する(S590)。そして、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第2特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S592)。
CPU201は、S592の処理を行うと、「第2保留数」を「1」減算する処理と、減算された後の保留数を特定するための保留数指定コマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行う(S595)。そして、特図2図柄変動開始処理(S500b)を終了し、更に特別図柄遊技処理(S300)を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。ここで、第2特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)は、「変動パターン指定コマンド」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などである。そして、変動パターン指定コマンドおよび特別図柄停止情報指定コマンドは、ストローブ信号とともにサブ制御基板220に向かって出力される。このストローブ信号は、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aの割り込み端子に接続されており、サブ制御基板220側のCPU220aは、ストローブ信号が入力されると直ちに各指定信号を受け取って、指定信号の内容を解析する。詳細な説明は省略するが、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、停止表示される特別図柄(停止図柄)が大当り図柄であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で確定停止するのか外れ図柄で確定停止するのか、更には大当り図柄で確定停止する場合、その大当り図柄(図6を参照)が何れであるかを知ることができる。つまり、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、確定停止する大当り図柄が「通常大当り図柄」、「確変大当り図柄」の何れであるかを知ることができる。
サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して演出図柄の表示制御信号を出力し、演出図柄の変動表示・確定停止等を行う。また、特別図柄の変動時間(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出表示装置27でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板222や、アンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
図21に戻り、「第2保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、第1判定用乱数値メモリ202aから最も古い判定用乱数値を読み出し(S316a)、第1当否判定処理を行う(S320a)。そして、特図1図柄変動開始処理(S500a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図17の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる第1当否判定処理もS320bと同様に行われ、S500aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理(S500a)もS500bの処理として行われる特図2図柄変動開始処理(S500b)と同様に行われる。この特図1図柄変動開始処理(S500a)においてCPU201は、第1当否判定処理(S320a)の結果に基づいて第1特別図柄の停止図柄(大当りの大当り図柄、外れの場合は外れ図柄)を決定する処理と、変動パターンを乱数抽選によって決定する処理を行う。そして、図柄停止中コマンドを送信中か否かを判断し(S550)、図柄停止中信号(後述する)を送信中であれば(S550;YES)、図柄停止中信号の送信を停止した後(S555)、第1特別図柄表示部62aにて第1特別図柄の変動表示を開始するとともに(S590)、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第1特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S592)。また、図柄停止中コマンドを送信中でなければ(S550;NO)、S555の処理を行うことなく、第1特別図柄表示部62aにて第1特別図柄の変動表示を開始する(S590)。そして、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第1特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S592)。そして、特図1図柄変動開始処理(S500a)が終了するため、CPU201は一旦特別図柄遊技処理(S300)を終了して図19の遊技制御処理に復帰する。
また、「第2保留数」および「第1保留数」が「ゼロ」である場合には(S314b;YES、S314a;YES)、「図柄停止中信号」をサブ制御基板220に向かって送信する(S318)。つまり、第1特別図柄および第2特別図柄の双方が変動していないとともに、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中でもなく(S310;NO、S312;NO)、しかも、「第2保留数」および「第1保留数」が「ゼロ」である場合には(S314b;YES、S314a;YES)、特別図柄の変動表示が完全に止まっていることを示すコマンド(特別図柄が変動表示しておらず、停止図柄の停止表示時間でもなく、しかも、特別図柄の変動表示を開始できる状態でないことを示すコマンド)、つまり、「図柄停止中信号」をサブ制御基板220に向かって送信する(S318)。そして、サブ制御基板220は「図柄停止中信号」を受信することによって、特別図柄が変動表示しておらず、停止図柄の停止表示時間でもなく、しかも、特別図柄の変動表示を開始できる状態でないことを検知することができる。この「図柄停止中信号」のサブ制御基板220への送信は、特別図柄の変動表示が開始されるまで継続され(例えば、ハイレベルに維持され)、特別図柄の変動表示が開始されるときに停止される(例えば、ローレベルとされる)。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図22参照)で、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。その際、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して図17の遊技制御処理に復帰する。これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1特別図柄又は第2特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図19の遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に大当り図柄が停止表示されたか否かを判断する(図22のS352)。
図22のS352の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S354)。具体的には、「大当りの種類(確変大当り)」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S354)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域がS354の処理で用いるバッファとして機能する。ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、具体的には「確変フラグ」、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S354の処理においては、これらのフラグが「ON」「OFF」の何れに設定されているかを示すデータ(現在の遊技状態を示すデータ)がセットされる。
なお、「確変フラグ」は特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率に設定される状態(高確率状態)にあること、すなわち確率変動機能(確変機能)が作動していることを示すフラグであり、「変動短縮フラグ」は特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮される状態(短縮変動状態)にあること、すなわち変動時間短縮機能(時短機能)が作動していることを示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は第2始動口17b(普通電動役物17d)が開放状態となる時間(開放時間)が長時間に設定される状態(開放延長状態)にあること、すなわち開放時間延長機能(開放延長機能)が作動していることを示すフラグである。なお、本実施例では、「変動短縮フラグ」および「開放延長フラグ」のON/OFF切り換わりタイミングが同一となっており、両フラグは一体的に扱われるものである。つまり、短縮変動状態であるときは開放延長状態でもあり、短縮変動状態が終了すると、それとともに開放延長状態も終了する。
主制御基板200のCPU201はS354の処理に続いて、発生させる大当りの種類に応じて大入賞装置31の開閉パターンをセットする処理を行う(S370)。具体的には「16R確変大当り」若しくは「16R通常大当り」を発生させる場合、大入賞口31aの開放限度時間を「30秒」とするラウンド遊技を「16ラウンド」行う開閉パターンがセットされ、「4R確変大当り」若しくは「4R通常大当り」を発生させる場合、大入賞口31aの開放限度時間を「30秒」とするラウンド遊技を「4ラウンド」行う開閉パターンがセットされる。そして、S370の処理に続いて、大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する処理を行う(S378)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する。
S378の処理に続いてS380以降の処理に移行する。ここで、S378の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行するが、本遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S380以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。つまり、S380の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S380)、セットされていない場合は(S380;NO)、そのままS384の処理に移行し、セットされている場合は(S380;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)する処理(S382)を行った後、S384の処理に移行する。
S384の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S384;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図19の遊技制御処理に復帰する。一方、S384の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S384;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S386、S387)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図19の遊技制御処理に復帰する。そして、何れの場合においても、図19の遊技制御処理に復帰すると後述する大当り遊技処理が開始され、大当り遊技が実行される。
なお、大当り遊技を終了するときに、前述の「大当り遊技終了時参照用バッファ(図22のS354を参照)」を参照することによって、今回の大当り遊技の前提となった大当り図柄の種類(通常大当り図柄、確変大当り図柄)に関する情報を取得し、この情報に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態等を設定する処理を行う。つまり、当該大当り図柄が「通常大当り図柄」であった場合には、変動短縮カウンタに「100」をセットする処理と、変動短縮フラグをセットする処理と、開放延長フラグをセットする処理とを行う。これにより、「通常大当り」に係る大当り遊技を終了した後、特別図柄の変動回数が「100回」になるまで(変動短縮カウンタの値がゼロになるまで)、開放延長機能及び変動時間短縮機能は作動状態となる。但し、次回の大当りを発生すると、開放延長機能及び変動時間短縮機能は作動を停止する。
また、当該大当り図柄が「確変大当り図柄」である場合は、確変フラグをセット(ONに設定)する処理と、変動短縮カウンタに「10,000」をセットする処理と、変動短縮フラグをセットする処理と、開放延長フラグをセットする処理とを行う。つまり、「確変大当り」を生ずると、当該大当りに係る大当り遊技終了後に、次回の大当りを発生するまで、当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率とされる。また、当該大当りに係る大当り遊技終了後に、特別図柄の変動回数が「10,000回」になるまで(変動短縮カウンタの値がゼロになるまで)、開放延長機能及び変動時間短縮機能は作動状態となる。但し、次回の大当りを発生すると、開放延長機能及び変動時間短縮機能は作動を停止する。
次に、図22のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合には(S352;NO)、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合には(S398;YES)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図15の遊技制御処理に復帰する。一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、つまり、外れ発生時の遊技状態が「低確率の短縮変動状態」若しくは「高確率の短縮変動状態」である場合には、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合には(S404;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図19の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、S404の処理で変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合には(S404;YES)、遊技機1の遊技状態が低確率の短縮変動状態から低確率の通常変動状態に切り換わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図15の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は変動短縮しつつ実行する特別図柄の変動回数の上限回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、今回の特別図柄の変動で短縮変動状態が終了して、次回の変動から通常変動状態に切り換わり、次回以降の特別図柄の変動は通常変動で行われる。なお、変動短縮フラグや開放延長フラグがともにOFFに切り換わった場合(S410,416)には、高確率状態や開放延長状態(短縮変動状態)が終了して状態の切り換わりが生ずることとなる。本実施例では、そのような状態の切り換わりが発生した場合には、その切り換わり後の状態を示す制御コマンド(状態指定コマンド)を主制御部200Aからサブ制御部220Aに向けて送信するように構成している。
(5)演出制御処理(S980)
次に、図26を用いて、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222Aと協働して行う「演出制御処理(S980)」の概要について説明する。この演出制御処理(S980)では、演出モード設定処理(S1000)、保留発生時処理(S1100)、図柄変動演出処理(S1300)、特定演出開始処理(S1400)、特定演出終了処理(S1500)、保留消化時処理(S1600)、デモ演出開始処理(S1700)、デモ演出終了処理(S1750)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。また、図26の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。なお、図26には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。また、以下、図26のフロー図に示す処理のうち、大当り遊技演出処理についての説明は省略する。
a.演出モード設定処理(S1000)
図27に示すように、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、演出モード設定処理(S1000)において、先ず、主制御部140からの変動開始時コマンドを受信したか否かを監視する(S1005)。ここで、S1005の処理や後述するS1205の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンド(CHP)および特別図柄停止情報指定コマンド(CJS)である。
そして、CPU220aは、変動開始時コマンドを受信すると(S1005;YES)、この受信した変動開始時コマンドが特定変動コマンドであるか否かを判断する。ここで、特定変動コマンドとは、当否判定の結果が外れである場合に選択される外れ用の変動パターンであって「25秒以上の変動時間」を特定するものから選択されるものである。具体的には、25秒以上の変動時間を特定する外れ用の変動パターンの「1/5」が特定変動パターンとされる。
CPU220aがS1005の処理で受信した変動パターンが特定変動パターンでないと判断すると(S1010;NO)、そのまま演出モード設定処理(S1000)を終了する。この場合、今回受信した変動パターンに基づいて実行される図柄変動演出中において演出モードの設定(変更)がなされることはない。
また、CPU220aがS1005の処理で受信した変動パターンが特定変動パターンであると判断すると(S1010;YES)、乱数抽選を行う(S1025)。そして、乱数抽選に落選すると(S1030;NO)、そのまま演出モード設定処理(S1000)を終了する。この場合、今回受信した変動パターンに基づいて実行される図柄変動演出中において演出モードの設定(変更)がなされることはない。
また、S1025の乱数抽選に当選すると(S1030;YES)、演出モードの設定(変更)を行った後(S1035)、演出モード設定処理(S1000)を終了する。これにより、遊技機1の演出モードがAモードからBモードに変更されたり、BモードからAモードに変更される。ここで、Aモードは表示画面27aの背景図柄として都会の風景Mを表示するモードであり、Bモードは表示画面27aの背景図柄として都会の田舎の風景(図示を省略)を表示するモードである。なお、本実施例では、設定可能なモードとしてAモードとBモードの2種類を予定するが、後述する実施例3に示すように設定可能なモード数を3以上とすることもできる。
b.保留発生時処理(S1100)
保留発生時処理(S1100)においては、図28(a)に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが始動入賞時コマンドを受信すると(S1105;YES)、この始動入賞時コマンドによって特定される保留数に関する情報と、事前判定(第1事前判定若しくは第2事前判定)の結果を示す情報等を記憶する(S1110)。
つまり、S1105の処理において、第1始動入賞に基づく始動入賞時コマンドを受信すると(S1105;YES)、「第1事前判定の結果に関する情報」を第1事前判定結果情報メモリ221bにシフトメモリ形式で記憶し、「当否判定用乱数値」および「図柄決定乱数値」以外の判定用乱数値を特定する各情報を、第1判定用乱数値情報メモリ221bに記憶するとともに、第1保留数情報メモリ223bに記憶されている第1保留数の値を「+1」する(S1110)。また、第2始動入賞に基づく始動入賞時コマンドを受信すると(S1105;YES)、「第2事前判定の結果に関する情報」を第2事前判定結果情報メモリ222bに記憶し、「当否判定用乱数値」および「図柄決定乱数値」以外の判定用乱数値を特定する各情報を、第2判定用乱数値情報メモリ222bに記憶するとともに、第2保留数情報メモリ224bに記憶されている第2保留数の値を「+1」する(S1110)。
サブ制御基板220のCPU220aは、S1110の処理を行うと、保留図柄を追加する表示を行った後(S1120)、保留発生時処理(S1100)を終了する。つまり、第1始動入賞に基づく始動入賞時コマンドを受信すると(S1105;YES)、第1保留表示領域27Dに表示する保留図柄の数を1個追加し、第2始動入賞に基づく始動入賞時コマンドを受信すると(S1105;YES)、第2保留表示領域27Eに表示する保留図柄の数を1個追加する。
c.図柄変動演出処理(S1300)
図柄変動演出処理(S1300)においては、図29に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが、図柄変動開始時のコマンドを受信すると(S1305;YES)、S1310以降の処理が実行される。ここで、S1305の処理で受信するコマンドは、前述のように変動パターン指定コマンド(CHP)および特別図柄停止情報指定コマンド(CJS)である。
S1310の処理では、特定演出を実行中であるか否かを判断する(S1310)。そして、特定演出を実行中である場合には(S1310;YES)、並行型の演出パターンを設定する処理を行った後(S1320)、S1345の処理に移行する。また、特定演出を実行中でない場合には(S1310;NO)、通常型の演出パターンを設定する処理を行った後(S1325)、S1345の処理に移行する。
ここで、並行型の演出パターンとは、特定演出と並行して図柄変動演出を行うための演出パターンである。つまり、S1320の処理においては、図30(a)および(b)に示すように、実行中の特定演出の残存時間を算出する。そして、残存時間においては、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fを出現させ、この演出図柄表示領域27fにおいて図柄変動演出を進行させる演出パターンを設定する。この場合、30(b)に示すように、今回の図柄変動演出を終了するまでに残存時間が終了する場合には、残存時間が経過するまで演出図柄表示領域27fにおいて、図柄変動演出を進行させ(並行表示の欄を参照)、残存時間の経過後には表示画面27aに通常サイズの演出図柄表示領域27bを出現させて図柄変動演出を進行させる(通常表示の欄を参照)ための演出パターンを設定することになる。また、今回の図柄変動演出を終了するまでに残存時間が終了しない場合には、全体を通して演出図柄表示領域27fにおいて、図柄変動演出を進行させる演出パターンを設定することになる。そして、今回の図柄変動演出の終了時に次回の図柄変動演出を開始できない場合には、図柄変動演出を伴わない特定演出が継続され、次回の図柄変動演出を開始できる場合、この図柄変動演出に関しても、並行型の演出パターンとして設定される。
また、通常型の演出パターンとは、特定演出とは無関係に独立して図柄変動演出を行うための演出パターンである。つまり、S1325の処理においては、通常サイズの演出図柄表示領域27bを出現させて図柄変動演出を進行させる演出パターンを設定する。
また、サブ制御部220Aは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部200Aにおいて実行された当否判定(S320a,S320b)の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合、S1320の処理においては、大当り用の「並行型の演出パターン」を設定し、S1325の処理においては、大当り用の「通常型の演出パターン」を設定する。また、当否判定の結果が外れである場合、S1320の処理においては、外れ用の「並行型の演出パターン」を設定し、S1325の処理においては、外れ用の「通常型の演出パターン」を設定する。
CPU220aはS1320若しくはS1325の処理を行うと、演出図柄の停止図柄(確定表示する図柄)を決定し、セットする処理を行った後(S1345)、S1350の処理に移行する。ここで、当否判定(S320a,S320b)の結果が大当りである場合には、S1345の処理で、「大当り停止図柄」として「大当りを確定表示する演出図柄」の具体的な態様が選択(乱数抽選によって選択)・セットされる。具体的には、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」基づいて確変大当りを発生したと判断すると、同一の奇数数字を表示する組み合わせ図柄(「7,7,7」、「5,5,5」等)が選択・セットされる。また、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づいて通常大当りを発生したと判断すると、同一の偶数数字を表示する組み合わせ図柄(「8,8,8」、「2,2,2」等)が選択・セットされる。
更に、当否判定(S320a,S320b)の結果が外れである場合には、S1345の処理で、「外れ停止図柄」として「外れを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択(乱数抽選によって選択)・セットされる。この場合、前述のように、外れ図柄として「第1特定外れ図柄(4,4,5)」が選択される確率は「10%」とされ、「第2特定外れ図柄(3,4,5)」が選択される確率は「8%」とされている。このため、外れ図柄として「非特定外れ図柄」が選択される確率は「82%」とされている。
S1350の処理では、S1320の処理若しくはS1325の処理で決定した「演出パターン」およびS1345の処理で決定した「演出図柄の停止図柄」を指定するコマンド(演出表示詳細コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に送信し、演出表示装置27において、演出図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示を開始させる(S1350)。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出を開始させる。
この後、S1360の処理において、サブ制御部220Aは、主制御部200A(主制御基板200)から送信される図柄停止コマンド(CZE)を受信したと判断すると(S1360;YES)、受信した図柄停止コマンドを演出表示制御部222Aに転送し、演出表示装置27における演出図柄と背景図柄の演出表示を停止させ(S1365)、図柄変動演出を終了させる。これにより、表示演出要素以外の演出要素(音演出要素、発光演出要素、可動演出要素等)を用いた図柄変動演出も終了する。
次いで、停止表示された停止図柄(演出図柄)が特定演出図柄であるか否かを判断し(S1370)、特定演出図柄でない場合には(S1370;NO)、そのまま図柄変動演出処理(S1300)を終了する。これに対して、特定演出図柄である場合には(S1370;YES)、今回の図柄変動演出の実行態様を記憶する処理を行った後(S1380)、図柄変動演出処理(S1300)を終了する。ここで、特定演出図柄は、「第1特定外れ図柄(4,4,5)」および「第2特定外れ図柄(3,4,5)」であり、S1380の処理においては、主に停止表示された外れ図柄の態様が記憶される。
d.特定演出開始処理(S1400)
特定演出開始処理(S1400)においては、図31に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが図柄停止中信号を受信中か否かを判断し(S1410)、受信中でなければ(S1410;NO)、そのまま特定演出開始処理(S1400)を終了する。これに対して、受信中であれば(S1410;YES)、特定演出図柄(第1特定外れ図柄若しくは第2特定外れ図柄)で停止表示されているか否かを判断する(S1415)。なお、S1410の処理の代わりに、「図柄停止コマンド(図21のS346の図柄停止コマンド)を受信してから0.5秒間(特別図柄および演出図柄の停止表示時間)が経過している状態で保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」であるか否か」を判断してもよい。この場合、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」であると、S1415の処理に移行し、「ゼロ」でなければそのまま特定演出開始処理(S1400)を終了する。
そして、特定演出図柄(第1特定外れ図柄若しくは第2特定外れ図柄)で停止表示されていない場合には(S1415;NO)、S1440の処理を行った後、特定演出開始処理(S1400)を終了する。また、特定演出図柄(第1特定外れ図柄若しくは第2特定外れ図柄)で停止表示されている場合には(S1415;YES)、S1435の処理を行った後、特定演出開始処理(S1400)を終了する。
ここで、S1435の処理では、特定演出を開始する処理と、特定演出実行タイマに「20秒」をセットする処理を行う。ここで、特定演出実行タイマにセットされる「20秒」は特定演出の実行時間であり、この特定演出実行タイマの値が「ゼロ」になると(特定演出が20秒間実行されると)、特定演出を終了する。また、S1440の処理では、デモ待ちタイマに「5秒」をセットする処理と、デモ演出待機フラグをセット(ONに設定)する処理とを行う。ここで、デモ待ちタイマにセットされる「5秒」はデモンストレーション演出を開始するまでの待機時間であり、このデモ待ちタイマの値が「ゼロ」になると(デモ待ちタイマをセットした後、5秒を経過するとデモンストレーション演出を開始する。
e.特定演出終了処理(S1500)
特定演出終了処理(S1500)を起動すると、図32に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが特定演出を実行中であるか否かを判断する(S1510)。そして、特定演出を実行中でない場合には(S1510;NO)、そのまま特定演出終了処理(S1500)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。
特定演出を実行中である場合には(S1510;YES)、特定演出の実行時間(本実施例では20秒)が経過したか否かを判断し(S1520)、経過していなければ(S1520;NO)、そのまま特定演出終了処理(S1500)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。また、特定演出の実行時間が経過した場合には(S1520;YES)、特定演出を終了させた後(S1525)、S1530の処理に移行する。
S1530の処理では、図柄変動開始時のコマンドを受信したか否かを判断し(S1530)、受信した場合には(S1530;YES)、そのまま特定演出終了処理(S1500)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。この場合、図柄変動演出が開始される(図29を参照)。また、図柄変動開始時のコマンドを受信していない場合には(S1530;NO)、デモ待ちタイマに「5秒」をセットする処理と、デモ演出待機フラグをセット(ONに設定)する処理とを行った後(S1540)、特定演出終了処理(S1500)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。この場合、図柄変動開始時のコマンドを受信することなく、5秒が経過するとデモンストレーション演出が開始される。
f.保留消化時処理(S1600)
保留消化時処理(S1600)においては、図28(b)に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが図柄変動開始時コマンドを受信すると(S1605;YES)、当該消化される保留情報に対応する保留図柄を消去する処理を行う(S1630)。つまり、第1始動入賞に基づく保留情報を消化する場合には、第1保留表示領域27Dに表示する保留図柄の数を1個減少させ、第2始動入賞に基づく保留情報を消化する場合には、第2保留表示領域27Eに表示する保留図柄の数を1個減少させる。
サブ制御基板220のCPU220aは、S1630の処理を行うと、当該消化される保留に対応する事前判定(第1事前判定若しくは第2事前判定)の結果を示す情報を対応する事前判定結果情報メモリ(221b、222b)から消去するとともに当該事前判定結果情報メモリの下位の記憶領域に記憶されている事前判定の結果に関する情報を1個上位の記憶領域にシフトさせる処理(例えば、領域1から領域ゼロにシフトさせる処理)を行う(S1650)。同様に、判定用乱数値情報メモリ(221b、222b)に記憶されている判定用乱数値を特定する各情報のうち、再上位のものを消去するとともに1個下位の記憶領域に記憶されている各情報事1個上位の記憶領域にシフトさせる処理(例えば、領域1から領域ゼロにシフトさせる処理)と、対応する保留数情報メモリ(223b、224b)に記憶されている保留数の値を「−1」する処理とを行った後(S1650)、保留消化時処理(S1600)を終了する。
g.デモ演出開始処理(S1700)
図33(a)に示すように、特定演出開始処理(S1400)を起動すると、サブ制御基板220のCPU220aは、デモ演出待機フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断する(S1705)。そして、デモ演出待機フラグが解除(OFFに設定)されている場合には(S1705;NO)、そのままデモ演出開始処理(S1700)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。
これに対して、デモ演出待機フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S1705;YES)、デモンストレーション演出の待機期間が経過したか否かを判断する(S1710)。そして、待機期間が経過した場合には(S1710;YES)、デモンストレーション演出を開始させる処理と、デモ演出待機フラグを解除(OFFに設定)する処理を行った後(S1715)、デモ演出開始処理(S1700)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。
また、待機期間が経過していない場合には(S1710;NO)、図柄変動開始時のコマンドを受信したか否かを判断し(S1720)、受信した場合には(S1720;YES)、デモ演出待機フラグを解除(OFFに設定)する処理を行った後(S1725)、デモ演出開始処理(S1700)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。更に、S1720の処理で、図柄変動開始時のコマンドを受信していない場合には(S1720;YES)、そのままデモ演出開始処理(S1700)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。
h.デモ演出終了処理(S1750)
デモ演出終了処理(S1750)を起動すると、図33(b)に示すように、サブ制御基板220のCPU220aがデモンストレーション演出を実行中であるか否かを判断する(S1755)。そして、デモンストレーション演出を実行中でない場合には(S1755;NO)、そのままデモ演出終了処理(S1750)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。
デモンストレーション演出を実行中である場合には(S1755;YES)、図柄変動開始時のコマンドを受信したか否かを判断し(S1760)、受信した場合には(S1760;YES)、デモンストレーション演出を終了させた後、デモ演出終了処理(S1750)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。これに対して、図柄変動開始時のコマンドを受信していない場合には(S1760;NO)、一旦、デモ演出終了処理(S1750)を終了し、図26の演出制御処理(S980)に復帰する。この場合、図柄変動開始時のコマンドを受信するまで、デモンストレーション演出を継続することになる。つまり、特定演出は一回実行されるだけであり、繰り返して実行されることはないが、デモンストレーション演出(デモ画像)は図柄変動開始時のコマンドを受信するまで、繰り返し実行されることになる。
(6)実施例の効果
本遊技機1では、識別情報(特別図柄および演出図柄)が停止表示する際に、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロの状態」を生じても、停止した演出図柄に関連する演出を実行可能なため、遊技者に「特別図柄および演出図柄の変動表示が途切れている」旨の印象を与え難くできる。つまり、保留数ゼロの状態となっても、停止図柄に応じた演出(特定演出)が実行されるので、遊技者は、保留数ゼロの状態になってしまったことに気づき難い。特に、本遊技機1によると、実際には演出図柄が停止表示されたときに、保留ゼロの状態となっていても、特定演出が開始されると、あたかも、停止表示された演出図柄の変動表示時間が、特定演出が実行されている間も継続しているような印象を与える。そして、この変動表示時間が継続しているような印象を与えている間に始動入賞を生ずると、新たな変動表示が開始することになるため、遊技者に「実際には演出図柄の変動表示が途切れていたとの印象」を与え難くなる。よって、本遊技機1によると、特別図柄および演出図柄の変動表示が途切れ易い遊技機(始動口17a、17b周囲の釘調節が辛い遊技機)であるとの印象を与え難くなり、遊技興趣が低下することを防止できる。
また、本遊技機1では複数の特定演出を記憶しており、演出図柄の停止表示態様により、異なる特定演出を実行可能である。つまり、特定演出の内容を停止した演出図柄に関連する内容として実行できるばかりか、この特定演出の内容が演出図柄の停止態様に応じて複数の内容から選択可能なため、演出図柄が停止表示しても、遊技者に「識別情報(特別図柄および演出図柄)」の変動表示が途切れている」旨の印象を更に与え難くできる。蓋し、特定演出が定型的に定められた演出ではなく(デモ演出のように定型的に定められた演出ではなく)、停止した演出図柄(識別情報)に関連する内容のものが、演出図柄の停止表示態様に応じて選択されるため、出現した特定演出に遭遇した遊技者には、識別情報(特別図柄および演出図柄)の変動表示が継続しているような印象を与えやすいからである。
また、本遊技機1では、特定外れ図柄(第1特定外れ図柄若しくは第2特定外れ図柄)で停止表示した場合(識別情報が所定の非特定態様で停止表示した場合)に特定演出を実行可能とするため、遊技者に、外れ図柄が停止表示した後において、識別情報(特別図柄および演出図柄)の変動表示が継続されるような印象(更に発展するような印象)を与えることがでる。このため、「外れ図柄で停止表示したにも係わらず、その後、再度変動表示して、大当り図柄が停止表示するのでは」という期待感を抱かせることができ、これにより、遊技興趣を更に高めることができる。
更に、本遊技機1では、演出図柄(識別情報)が、キャラクタと数字とを含む構成とされ、特定演出はキャラクタが動作する演出である。よって、特定演出が開始されると、特定演出の開始前に変動表示されていたり、停止表示されているキャラクタが動作するため、遊技者に対して、特定演出の前に実行されていた「識別図柄の変動表示および停止表示」と「特定演出」とが一体で連続している旨の印象を与え易くなる。このため、保留数がゼロの状態となっても(保留が途切れてしまっても)、演出図柄(識別情報)の変動表示が継続している(終了していない)と感じさせ、「遊技者が保留ゼロの状態になってしまったことに更に気づき難くすること」ができる。
次に、実施例2の遊技機について説明する。この実施例2の遊技機では、特定の遊技演出(特定のリーチ演出)が実行され、特定のリーチ演出を伴う図柄変動演出の終了時において保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロの状態」である場合に、特定演出(以下、第3特定演出という。)を実行するものである。ここで、この第3特定演出は、実行された遊技演出に関連する演出であり、第3特定演出の内容は、サブ制御基板220に搭載されたRAM220bに遊技演出に対応づけて記憶され、実行された遊技演出が以下に示す「特定外れリーチ演出」である場合に、その内容に基づいて第3特定演出を実行可能である。
実施例2において、特定のリーチ演出として、特定の外れリーチ演出(以下、特定外れリーチ演出という。)を例示する。この特定外れリーチ演出は、リーチ演出を行った後、外れ図柄(外れリーチ図柄)を表示し、再変動を行うことなく、図柄変動演出の結果を確定するものである。この特定外れリーチ演出は、当否判定の結果が外れであることを表示するための図柄変動演出において、遊技演出としてリーチ演出(外れリーチ演出)が選択される場合、約10%の割合で選択される(図25で丸印を付けた特定外れリーチ演出を参照)。つまり、外れリーチ演出が実行される場合、約10%の割合で特定外れリーチ演出が実行される。また、実施例2では特定外れリーチ演出に類似する、リーチ演出として再変動演出を行う。この再変動演出としては、リーチ演出を行った後、外れ図柄を仮停止させ、演出図柄を再変動させ、外れ図柄で停止表示(確定表示)するもの(以下、第1再変動演出という。)と、リーチ演出を行った後、外れ図柄を仮停止させ、演出図柄を再変動させ、大当り図柄で停止表示(確定表示)するもの(以下、第2再変動演出という。)と、を有している。これらの再変動演出において仮停止を行うまでの演出内容と、上述の特定外れリーチ演出において確定停止を行うまでの演出内容は略同一であるため、当該仮停止や確定停止に直面している遊技者は、再変動演出および特定外れリーチ演出の何れが実行されているかを直ちに判別することは困難である。
以下、図34〜図36を用いて再変動演出(第1再変動演出、第2再変動演出)について説明した後、図34、図37および図38を用いて特定外れリーチ演出および第3特定演出について説明する。
再変動演出(第1再変動演出、第2再変動演出)においては、図柄変動演出の開始後第1所定時間が経過すると、「左演出図柄」が左循環表示領域27Lの停止表示領域LHに停止表示される。更に、第2所定時間が経過すると、「左演出図柄」と同一の数字を示す「右演出図柄」が右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示され、リーチ表示が完成する(f1)。そして、このリーチ表示を契機にリーチ演出が開始される。
リーチ演出の内容は種々選択できるが、例えば、左循環表示領域27Lの停止表示領域LHと、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに演出図柄J5を表示してリーチ表示を完成した場合には、前述の第1特定演出と同様な演出を行う。つまり、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示されている演出図柄J5を構成しているキャラクタK5が、演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すことを行う(f2、f3)。
キャラクタK5が演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すと(f3)、このキャラクタK5が、表示画面27aに新たに表示されたキャラクタ(識別情報を構成しないキャラクタ)K10に向かって走り出す(f4,f5)。このとき、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいてリーチ表示中の図柄変動演出(中演出図柄のみの変動表示)を継続する(f4、f5)。そして、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10に到達し、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10を飛び越えることに失敗した旨の表示を行った後(f6)、表示画面27aの略中央部において、外れ図柄を表示(確定表示サイズで表示)する。つまり、「中演出図柄」を「左演出図柄」および「右演出図柄」とは異なる数字を示す演出図柄で仮停止する。なお、この時点において「中演出図柄」は仮停止されているだけであって、確定停止(図柄変動演出の結果を表示するための停止)を行っていないため、補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を継続した状態となる。
続いて、表示画面27aに稲光が表示され(f8)、中循環表示領域27Cにおいて演出図柄の変動表示を再開する(f8、f9)。つまり、再変動を開始すると(f8、f9)、前述のリーチ演出と同様に、演出図柄J5を構成しているキャラクタK5が、演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すことを行う(f10、f11)。そして、キャラクタK5が演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すと、このキャラクタK5が、表示画面27aのキャラクタK10に向かって走り出す(f12、f13)。このとき、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいてリーチ表示中の図柄変動演出(中演出図柄のみの変動表示)を継続する(f12、f13)。
そして、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10に到達するが、以後の演出内容が当否判定の結果に応じて以下になる。つまり、当否判定の結果が外れである場合には、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10を飛び越えることに失敗した旨の表示を行った後(f14)、表示画面27aの略中央部において、外れ図柄を表示(確定表示サイズで表示)して図柄変動演出(第1再変動演出)を終了する(f15)。これに対して、当否判定の結果が大当りである場合には、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10を飛び越えることに成功した旨の表示を行った後(g14)、表示画面27aの略中央部において、大当り図柄を表示(確定表示サイズで表示)して図柄変動演出(第2再変動演出)を終了する(g15)。
次に、特定外れリーチ演出および第3特定演出について説明する。特定外れリーチ演出も、前述の図34のf1〜f6に基づいて実行される。つまり、リーチ表示が完成した後(f1)、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示されている演出図柄J5を構成しているキャラクタK5が、演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すことを行う(f2、f3)。そして、キャラクタK5が、表示画面27aに新たに表示されたキャラクタK10に向かって走り出す(f4,f5)。このとき、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいてリーチ表示中の図柄変動演出(中演出図柄のみの変動表示)を継続する(f4、f5)。
尚、本実施例の態様では、図34のf4〜f6等にある小型の演出図柄表示領域27fでは、常にリーチ態様が表示されている[5↓5]ものが例示されているが、この様な態様に限られない。キャラクタ演出が実行されている間(f4〜f6)、演出図柄表示領域27fにおいて、全ての図柄を変動表示してもよいし[↓↓↓]、2個の図柄を変動表示してもよい[5↓↓]。また、本実施例では、演出図柄がリーチ態様となった後に所定のキャラクタを用いて行う遊技演出を、「リーチ演出」と称しているが、「キャラクタ演出」と称してもよい。
そして、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10に到達し、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10を飛び越えることに失敗した旨の表示を行った後(f6)、図37(a)に示すように表示画面27aの略中央部において外れ図柄[575]を確定表示(確定表示サイズで表示)する。つまり、図柄変動演出の結果を表示するための停止を行うため、補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を停止する。
ここで、図37(b)に示すように、特定外れリーチ演出を終了したとき、保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が「正数値」であるときには(i7)、外れ図柄の停止表示時間(「0.5秒」)が経過すると、図柄変動演出が開始される(i8)。また、図37(c)に示すように、特定外れリーチ演出以外の遊技演出(例えば、特定外れリーチ演出以外の外れリーチ演出)を終了したときに、保留数(第1保留数及び第2保留数)が「ゼロ」であると(j7)、所定の待機時間が経過すると、デモンストレーション演出が開始される(図12を参照)。
図37(a)に示すように、特定外れリーチ演出を終了したとき、保留数(第1保留数及び第2保留数)が「ゼロ」であると(h7)、特定演出(第3特定演出)が約20秒に亘って実行される。この第3特定演出においては、特定外れリーチ演出を経た外れ図柄の停止表示時間(本実施例では「0.5秒」)が経過すると、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示されている演出図柄J5を構成しているキャラクタK5が、演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すことを行う(h9)。以下、第3特定演出中に始動入賞を生じない場合を説明した後、第3特定演出中に始動入賞を生ずる場合を説明する。
キャラクタK5が演出図柄J5の外縁W5の外側に飛び出すと、このキャラクタK5が、表示画面27aに新たに表示されたキャラクタ(識別情報を構成しないキャラクタ)K10に向かって走り出す(h10)。このとき、「第1特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの略中央部から左上隅部となり、「外れ図柄」の大きさも小さくなる(確定表示サイズから縮小サイズとなる)。ここで、新たに表示されたキャラクタK10は、跳び箱のキャラクタである。
そして、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10に到達し、キャラクタK5がキャラクタ(跳び箱)K10を飛び越えることに失敗した旨の表示を行った後(h11)、「外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る(h12)。このとき、キャラクタK5は、演出図柄J5の外縁W5の内側に戻った表示となり、停止表示領域RHに本来の演出図柄J5が表示される。なお、第3特定演出において、補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を停止する。
この後、図柄変動演出が開始されない時間(始動入賞を生じない時間)が5秒継続すると、図12を用いて前述したデモンストレーション演出を実行する(D1、D2)。なお、前述のように、デモンストレーション演出を行っているときに、始動入賞を生ずると、図柄変動演出が開始される(A2)。
これに対して、第3特定演出を実行中に始動入賞を生ずる場合には、以下のように図柄変動演出が進行する。つまり、始動入賞を生ずると、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいて、新たに生じた始動入賞に基づく図柄変動演出を開始する(j11)。この演出図柄表示領域27fにおいても、「左演出図柄」と「中演出図柄」と「右演出図柄」を用いた循環表示が開始される。このとき、実行中の第3特定演出は、そのまま継続して実行される(j11、j12)。
そして、第3特定演出の実行時間が終了すると、「外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る(i12)。このとき、キャラクタK5は、演出図柄J5の外縁W5の内側に戻った表示となり、停止表示領域RHに本来の演出図柄J5が表示される。この後、左下隅部に演出図柄表示領域27fが消滅すると同時に、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rが表示画面27aに出現し、通常の図柄変動演出(第1特定演出中に生じた始動入賞に基づく図柄変動演出)に移行する(i13)。
また、実施例2においても、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が演出表示制御部222Aと協働して、図26の「演出制御処理(S980)」を実行する。つまり、実施例2の演出制御処理(S980)においても、演出モード設定処理(S1000)、保留発生時処理(S1100)、図柄変動演出処理(S1300)、特定演出開始処理(S1400)、特定演出終了処理(S1500)、保留消化時処理(S1600)、デモ演出開始処理(S1700)、デモ演出終了処理(S1750)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。但し、実施例2においては、図柄変動演出処理(S1300)を図39に基づいて実行し、特定演出開始処理(S1400)を図40に基づいて実行する。
図39に示すように、実施例2の図柄変動演出処理(S1300)においては、S1370の処理の代わりにS1371の処理を行い、S1380の処理の代わりにS1381の処理を行う点が実施例1の図柄変動演出処理(S1300)と異なる。つまり、実施例2の図柄変動演出処理(S1300)では、S1365)の処理を行うと、S1371の処理に移行する。このS1371の処理では、停止表示された停止図柄(演出図柄)が「特定外れリーチ演出を経た外れ図柄」であるか否かを判断し(S1371)、否定的に判断される場合には(S1371;NO)、そのまま図柄変動演出処理(S1300)を終了する。これに対して、肯定的に判断される場合には(S1371;YES)、今回の図柄変動演出の実行態様を記憶する処理を行った後(S1380)、図柄変動演出処理(S1300)を終了する。ここで、今回の図柄変動演出の演出態様(実行した特定外れリーチ演出の内容、外れ図柄等)が記憶される。なお、サブ制御基板220のCPU220aは、S1381の処理で記憶した演出態様に基づいて、RAM220bに内容が記憶された第3特定演出を実行する。
また、図40に示すように、実施例2の特定演出開始処理(S1400)においては、S1415の処理の代わりにS1416の処理を行う。つまり、実施例2の特定演出開始処理(S1400)においては、サブ制御基板220のCPU220aが図柄停止中信号を受信中か否かを判断し(S1410)、受信中でなければ(S1410;NO)、そのまま特定演出開始処理(S1400)を終了する。これに対して、受信中であれば(S1410;YES)、「特定外れリーチ演出を経た外れ図柄」で停止表示されているか否かを判断する(S1416)。そして、否定的に判断される場合には(S1416;NO)、S1440の処理を行った後、特定演出開始処理(S1400)を終了する。また、肯定的に判断される場合には(S1416;YES)、S1435の処理を行った後、特定演出開始処理(S1400)を終了する。
実施例2によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例2では、演出図柄が特定のリーチ外れ態様で停止表示され、保留数(第1保留数及び第2保留数)が「ゼロの状態」であると特定演出(第3特定演出)が開始する。しかも、同一のリーチ外れ態様を経て再変動を行う演出パターンをも備えるため、「特定演出に伴って演出が発展し、大当り図柄が停止表示されるのではないか」という期待を遊技者に抱かせることができる。また、リーチ外れ態様で停止表示される前の演出が特定演出において継続するため(停止表示前後でストーリの継続性を備えるため)、演出図柄の変動表示が停止している旨の印象を遊技者に更に与え難くなり、遊技興趣を更に一層高めることができる。
また、実施例2の遊技機は、複数の遊技演出を記憶しており、実行された遊技演出により、異なる特定演出を実行可能であってもよい。例えば、遊技演出として、前述の特定外れリーチ演出の他に、第2特定外れリーチ演出等を備え、第2特定外れリーチ演出に対応して第4特定演出を実行可能とされてもよい。以下、第2特定外れリーチ演出と、第2特定外れリーチ演出に対応する再変動演出(第1再変動演出、第2再変動演出)とについて簡単に説明する。なお、第3特定演出および第4特定演出の内容は、サブ制御基板220に搭載されたRAM220bに遊技演出に対応づけて記憶され、実行された遊技演出が「特定外れリーチ演出」である場合に、その内容に基づいて第3特定演出を実行可能であり、実行された遊技演出が「第2特定外れリーチ演出」である場合に、その内容に基づいて第4特定演出を実行可能である。
第2特定外れリーチ演出に類似する再変動演出(第1再変動演出、第2再変動演出)においても、図41に示すように、図柄変動演出のリーチ表示の実行タイミングとなると、「左演出図柄」および「右演出図柄」として同一の数字を示す「演出図柄」を停止表示させ、リーチ表示が完成する(t1)。そして、このリーチ表示を契機にリーチ演出(所定のキャラクタが所定の動作を行うキャラクタ演出)が開始される。
このリーチ演出の内容は種々選択できるが、例えば、左循環表示領域27Lの停止表示領域LHと、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに演出図柄J3を表示してリーチ表示を完成した場合には、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示されている演出図柄J3を構成しているキャラクタK3が、演出図柄J3の外縁W3の外側に飛び出すことを行う(t2、t3)。そして、紐でつり吊り下げられたパンのキャラクタ(識別情報を構成しないキャラクタ)K11に向かって走り出す(t4)。このとき、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいてリーチ表示中の図柄変動演出(中演出図柄のみの変動表示)を継続する(t4)。そして、キャラクタK3がパンのキャラクタK11をくわえることに失敗した旨の表示を行った後(t5)、表示画面27aの略中央部において、外れ図柄を表示する(t6)。つまり、「中演出図柄」を「左演出図柄」および「右演出図柄」とは異なる数字を示す演出図柄で仮停止する。なお、この時点において「中演出図柄」は仮停止されているだけであって、確定停止(図柄変動演出の結果を表示するための停止)を行っていないため、補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を継続した状態となる。
続いて、表示画面27aに稲光が表示され(t7)、中循環表示領域27Cにおいて演出図柄の変動表示を再開する(t8、再変動を開始する)。そして、図示を省略するが、キャラクタK3がパンのキャラクタ(識別情報を構成しないキャラクタ)K11に向かって走り出す。以後の演出内容が当否判定の結果に応じて以下になる。つまり、当否判定の結果が外れである場合には、キャラクタK3がパンのキャラクタK11をくわえることに失敗した旨の表示を行った後、表示画面27aの略中央部において、外れ図柄を表示して図柄変動演出(第1再変動演出)を終了する。これに対して、当否判定の結果が大当りである場合には、キャラクタK3がパンのキャラクタK11をくわえることに成功した旨の表示を行った後、表示画面27aの略中央部において、大当り図柄を表示して図柄変動演出(第2再変動演出)を終了する。
次に、図42を用いて、第2特定外れリーチ演出および第4特定演出について簡単に説明する。第2特定外れリーチ演出も、前述の図41のt1〜t5に基づいて実行される。つまり、リーチ表示が完成した後(t1)、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示されている演出図柄J3を構成しているキャラクタK3が、演出図柄J3の外縁W3の外側に飛び出すことを行う(t2,t3)。そして、キャラクタK3が、表示画面27aに新たに表示されたパンのキャラクタK11に向かって走り出す(t4,t5)。このとき、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいてリーチ表示中の図柄変動演出(中演出図柄のみの変動表示)を継続する。そして、キャラクタK3がパンのキャラクタK11をくわえることに失敗した旨の表示を行った後(t5)、表示画面27aの略中央部において、外れ図柄を確定表示(確定表示サイズで表示)する(t6)。つまり、「中演出図柄」を「左演出図柄」および「右演出図柄」とは異なる数字を示す演出図柄で確定停止する。つまり、図柄変動演出の結果を表示するための停止を行うため、補助図柄A,Bや図示しない特別図柄は変動表示を停止する。
ここで、図示しないが、第2特定外れリーチ演出を終了したとき、保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が「正数値」であるときには、外れ図柄の停止表示時間(「0.5秒」)が経過すると、図柄変動演出が開始される。また、図示しないが、「特定外れリーチ演出および第2特定外れリーチ演出」以外の遊技演出(例えば、特定外れリーチ演出および第2特定外れリーチ演出以外のリーチ演出)を終了したときには、保留数(第1保留数及び第2保留数)が「ゼロ」であっても、所定の待機時間が経過すると、デモンストレーション演出が開始される。
図42に示すように、第2特定外れリーチ演出を終了したとき、保留数(第1保留数及び第2保留数)が「ゼロ」であると(v1)、第4特定演出が約20秒に亘って実行される。この第4特定演出においては、第2特定外れリーチ演出を経た外れ図柄の停止表示時間(本実施例では「0.5秒」)が経過すると、右循環表示領域27Rの停止表示領域RHに停止表示されている演出図柄J3を構成しているキャラクタK3が、演出図柄J3の外縁W3の外側に飛び出すことを行う(v2〜v3)。以下、第4特定演出中に始動入賞を生じない場合を説明する。
キャラクタK3が演出図柄J3の外縁W3の外側に飛び出すと(v3)、このキャラクタK3が、表示画面27aに新たに表示されたキャラクタ(識別情報を構成しないキャラクタ)K11に向かって走り出す(v4)。このとき、「外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの略中央部から左上隅部となり、「外れ図柄」の大きさも小さくなる(確定表示サイズから縮小サイズとなる)。
そして、キャラクタK3がパンのキャラクタK11をくわえることに失敗した旨の表示を行った後(v6)、「外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る。このとき、キャラクタK3は、演出図柄J3の外縁W3の内側に戻った表示となり、停止表示領域RHに本来の演出図柄J3が表示される。この後、図柄変動演出が開始されない時間(始動入賞を生じない時間)が5秒継続すると、図12を用いて前述したデモンストレーション演出を実行する(D1、D2)。なお、前述のように、デモンストレーション演出を行っているときに、始動入賞を生ずると、図柄変動演出が開始される(A2)。
これに対して、第4特定演出を実行中に始動入賞を生ずる場合には、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいて、新たに生じた始動入賞に基づく図柄変動演出を開始する。この演出図柄表示領域27fにおいても、「左演出図柄」と「中演出図柄」と「右演出図柄」を用いた循環表示が開始される。このとき、実行中の第4特定演出は、そのまま継続して実行される。そして、第4特定演出の実行時間が終了すると、「外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る。このとき、キャラクタK3は、演出図柄J3の外縁W3の内側に戻った表示となり、停止表示領域RHに本来の演出図柄J5が表示される。この後、左下隅部に演出図柄表示領域27fが消滅すると同時に、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rが表示画面27aに出現し、通常の図柄変動演出(第1特定演出中に生じた始動入賞に基づく図柄変動演出)に移行する。
この場合、特定演出の内容を、実行された遊技演出に関連する演出として実行できるばかりか、この特定演出の内容が実行された遊技演出の内容に応じて複数の内容から選択可能なため、演出図柄が停止表示しても、遊技者に「演出図柄の変動表示が途切れている」旨の印象を更に与え難くできる。蓋し、特定演出が定型的に定められた演出ではなく(デモ演出のように定型的に定められた演出ではなく)、実行された遊技演出の内容に応じて選択されるため、出現した特定演出に遭遇した遊技者には、識別情報の変動表示が継続しているような印象を与えやすいからである。特に、遊技演出の種類が多く(例えば、10種以上)なり、実行されていた遊技演出に対応する特定演出(同一内容の特定演出)が実行されることになると、遊技者に「識別情報の変動表示が途切れている」旨の印象を更に一層、与え難くできる。
次に、実施例3の遊技機について説明する。この実施例3は識別情報(特別図柄、演出図柄)が停止表示する際に、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」である場合に、モード変更演出(演出態様を変更する演出態様変更演出)を実行するものである。ここで、演出モードは演出態様の具体例を構成し、演出モードを変更する演出(モード変更演出)は演出態様変更演出の具体例を構成する。
実施例3の遊技機では、演出モードとして、図43(a)に示す「春モード」と、図43(b)に示す「夏モード」と、図43(c)に示す「秋モード」と、図43(d)に示す「冬モード」とを設定可能である。また、演出モードを「春モード」、「夏モード」、「秋モード」、「冬モード」、「春モード」、「夏モード」…の順(季節の推移の順)に設定(更新)することができる。なお、設定可能な演出モードの種類は4種に限定されず、2種、3種、若しくは、5種以上であってもよい。また、演出モードの推移の順は、予め定められている必要はなく、乱数抽選等によって次に設定される演出モードを定めてもよい(例えば、「春モード」から「秋モード」に推移)。なお、これらの演出モード(「春モード」、「夏モード」、「秋モード」、「冬モード」)の内容は、サブ制御基板220に搭載されたRAM220bに記憶され、演出モードの変更(設定)タイミングを生ずると、所定の演出モードが他の演出モードに置き換えられる。尚、演出モードによって、演出図柄の表示態様(形状、色等)や、リーチ演出等のキャラクタ演出の種類や、予告演出の種類の一部又は全部を変更してもよい。また、背景絵柄のみ変更し、演出図柄等は演出モードが変わっても変化しないものとしてもよい。
また、「春モード」は「桜の花、活発に活動する動物等の春を連想させる背景図柄を表示画面27aに表示するモード」、「夏モード」は「ひまわりの花、昆虫、灼熱の太陽等の夏を連想させる背景図柄を表示画面27aに表示するモード」、「秋モード」は「紅葉、栗等の秋を連想させる背景図柄を表示画面27aに表示するモード」、「冬モード」は「雪、雪だるま等の冬を連想させる背景図柄を表示画面27aに表示するモード」である。
実施例3では、モード変更演出を図柄変動演出中に行う場合と、「特定演出」として行う場合とがある。ここで、実施例3の「特定演出」も、識別情報(特別図柄、演出図柄)が停止表示する際に、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」である場合に行う演出である。
先ず、図44および図45を用いて、モード変更演出を図柄変動演出中に行う場合(以下、「設例1」という。)について説明する。また、設例1は、変動時間が25秒以上の図柄変動演出において、図柄変動演出の開始と同時にモード変更演出を開始し、図柄変動演出の開始から20秒経過したところで、モード変更演出を完了する場合を例示する。また、この設例1においては、図柄変動演出の開始時に演出モードが冬モードに設定されていたが、図柄変動演出の開始から20秒経過したところで演出モードが春モードに移行する場合を例示している。
この設例1において、図44に示すように、図柄変動演出の開始時には演出モードが冬モードに設定されているが(p1)、変動時間の経過に伴い徐々に演出モードが春モードに近づいていく。つまり、表示画面27aに表示されていた雪が徐々に解け、日差しが強くなっていく(p2〜p4)。そして、桜の「つぼみ」が出現し(p4)、「つぼみ」が膨らみ(p5)、桜が咲く(p6)。これにより、演出モードが春モードに変更されるが、その後も、変動パターンで特定される変動時間が経過するまで図柄変動演出が継続され、図柄変動演出の結果が表示される(p7〜p9)。そして、次回の図柄変動演出は春モードで実行される(p10)。但し、次回の図柄変動演出においてモード変更演出を行う場合には、演出モードが春モードから夏モードに変更される。
次に、図46および図47を用いて、モード変更演出を特定演出として行う場合(以下、「設例2」という。)について説明する。また、設例2のモード変更演出は、外れ図柄が特定外れ図柄(以下、「第3特定外れ図柄」という。)で停止表示され、その際に、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」である場合に実行される。ここで、実施例3においては「第3特定外れ図柄」を「3,3,1」に設定している。なお、当否判定の結果が外れであるとき、演出図柄の外れ図柄として、「第3特定外れ図柄」が選択される確率は「30%」とされている。
図46(a)は、「第3特定外れ図柄」以外の外れ図柄(非特定外れ図柄)が停止表示されたときに、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」である場合を示している(M1)。この場合、図柄変動演出が開始されない時間(始動入賞を生じない時間)が5秒継続すると、図12に示すように、デモンストレーション演出を実行する(D1、D2)。このデモンストレーション演出を行っているときに、始動入賞を生ずると(サブ制御基板220のCPU220aが図柄変動開始時コマンドを受信すると)、デモンストレーション演出を終了し、図柄変動演出が開始される(A2)。
図46(b)は、「第3特定外れ図柄」が停止表示されたときに、保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が「正数値」である場合を示している(N1)。この場合、第3特定外れ図柄の停止表示時間が経過すると、図柄変動演出が開始される(N2)。
図46(c)および図47に示す設例3は、「第3特定外れ図柄」が停止表示されたときに、保留数(第1保留数及び第2保留数)が「ゼロ」である場合に、特定演出としてモード変更演出を行う場合を示している。この特定演出(モード変更演出)は約20秒に亘って実行される。この設例2においては「第3特定外れ図柄」が停止表示されたとき、演出モードが冬モードに設定されていたものとする。なお、特定演出(モード変更演出)を行う際には補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を停止しているが、本実施例では特定演出中に始動入賞を生ずると補助図柄A、Bや図示しない特別図柄は変動表示を行う。但し、特定演出(モード変更演出)中に始動入賞を生ずると、直ちに特定演出を終了してもよい(後述する変形例1および変形例2を参照)。
この設例2において、特定演出(モード変更演出)の開始時には演出技モードが冬モードに設定されているが(q1)、演出時間の経過に伴い徐々に演出モードが春モードに近づいていく。つまり、表示画面27aに表示されていた雪が徐々に解け、日差しが強くなっていく(q2〜q4)。そして、桜の「つぼみ」が出現し(q5)、「つぼみ」が膨らみ(q6)、桜が咲く(q7)。これにより、演出モードが春モードに変更される。このモード変更演出の際に、「第3特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの略中央部から左上隅部となり、「第3特定外れ図柄」の大きさも小さくなる(確定表示サイズから縮小サイズとなる)。
次いで、「第3特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、「第3特定外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る(q8)。この後、図柄変動演出が開始されない時間(始動入賞を生じない時間)が5秒継続すると、図12を用いて前述したデモンストレーション演出を実行する(D1、D2)。なお、前述のように、デモンストレーション演出を行っているときに、始動入賞を生ずると、図柄変動演出が開始される(A2)。
これに対して、特定演出(モード変更演出)を実行中に始動入賞を生ずる場合には、以下のように図柄変動演出が進行する。つまり、始動入賞を生ずると、表示画面27aの略中央部から左下隅部に、小型の演出図柄表示領域27fが出現し、この演出図柄表示領域27fにおいて、新たに生じた始動入賞に基づく図柄変動演出を開始する(r5)。この演出図柄表示領域27fにおいても、「左演出図柄」と「中演出図柄」と「右演出図柄」を用いた循環表示が開始される。このとき、実行中の第1特定演出は、そのまま継続して実行される(r5、r6)。
そして、特定演出(モード変更演出)の実行時間が終了すると、「第3特定外れ図柄」の表示位置が表示画面27aの左上隅部から略中央部となり、特定演出(モード変更演出)を終了すると「第3特定外れ図柄」のサイズが縮小サイズから確定表示サイズに戻る(r8)。この後、左下隅部に演出図柄表示領域27fが消滅すると同時に、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rが表示画面27aに出現し、通常の図柄変動演出(特定演出中に生じた始動入賞に基づく図柄変動演出)に移行する(図示を省略)。
実施例3によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、識別情報(特別図柄、演出図柄)が停止表示する際に、保留数(第1保留および第2保留)が「ゼロの状態」を生じても、識別情報(特別図柄、演出図柄)が停止表示している間に演出モード(演出態様)を変更することが可能なため、遊技者に「識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示が途切れている」旨の印象を与え難くできる。つまり、保留ゼロの状態となっても(保留が途切れてしまっても)、モード変更演出を実行可能なため、遊技者は、保留ゼロの状態になってしまったことに気づき難い。
特に、実施例3によると、実際には識別情報(特別図柄、演出図柄)が停止表示されたときに、保留ゼロの状態となっていても、特定演出が開始されると、あたかも、停止表示された識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示時間が、特定演出が実行されている間も継続しているような印象を与える。そして、この変動表示時間が継続しているような印象を与えている間に始動入賞を生ずると、新たな識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示が開始することになるため、遊技者に「実際には識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示が途切れていた」との印象を与え難くなる。
このように、実施例3の遊技機によると、識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示が途切れ易い遊技機(始動口周囲の釘調節が辛い遊技機)であるとの印象を与え難くなり、遊技興趣が低下することを防止できる。
また、実施例3の遊技機において、所定条件成立により、識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示の実行中に、モード変更演出(演出態様変更演出)を実行する。具体的には、識別情報(特別図柄、演出図柄)が停止表示するとともに「保留ゼロの状態」を生じた場合のみならず、識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示の実行中にもモード変更演出を実行する。このため、識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示の実行中にモード変更演出が実行されたことを記憶している遊技者は、識別情報(特別図柄、演出図柄)が停止表示した際に「保留ゼロの状態」であるときに、モード変更演出が実行されるケースに遭遇した場合、即ち識別情報の停止表示中に実行される演出態様変更演出に遭遇した場合も、識別情報の変動表示中であると感じさせる。従って、識別情報が停止表示しても、遊技者に「識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示が途切れている」旨の印象をより一層、与え難くできる。
更に、実施例3の遊技機では、モード変更演出の実行中に、始動入賞を生ずると(始動手段によって遊技球が検知されると)、モード変更の実行に伴って、識別情報を変動表示する。この場合、モード変更演出(演出態様変更演出)を実行しつつ、識別情報(特別図柄、演出図柄)の変動表示を開始するため、遊技者に違和感を与えることを防止できる。また、実際には当否判定に基づく識別情報の変動表示を行っていない状態であるので、迅速に次の識別情報の変動表示を開始することで、円滑に遊技を進行することができる。
また、実施例3と異なり、特定演出(モード変更演出)の実行中に始動入賞を生ずると、特定演出(モード変更演出)を終了し、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示を実行することとしてもよい。具体的には、図48に示す変形例2のように、特定演出(モード変更演出)の実行中(q4)に始動入賞を生ずると、特定演出(モード変更演出)の実行を終了し、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示を実行することとしてもよい(s5)。この場合、進行中の特定演出(モード変更演出)が直ちに終了する(例えば、特定演出の成り行きを示すことなく、特定演出がシャットダウンされる)ため、遊技者に違和感を与える可能性がある。但し、遊技者は、識別情報(演出図柄)の変動表示を開始する状態になったことを明確に理解することができる。
この変形例2のように特定演出をシャットダウンする態様において、特定演出(モード変更演出)の実行中に生じた始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示を、特定演出(モード変更演出)の開始前の演出モード(例えば、冬モード)で行ってもよいし、特定演出(モード変更演出)を完了したならば設定されるはずの演出モード(例えば、春モード)で行ってもよい。また、当該始動入賞に基づく識別情報(演出図柄)の変動表示を、特定演出(モード変更演出)において変更途上の背景図柄(例えば、雪が解ける途上)で開始し、当該変動表示やその次の変動表示において、当該変更途上の背景図柄の変更を完了させてもよい。ここで、遊技機が行う演出としては、表示演出、声演出、発光演出を備えるが、本遊技機では、表示演出、音声演出および発光演出のうちの少なくとも1個の態様を変更することで、演出態様の変更が図られる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲において本発明を特定するための記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
すなわち、実施例において特定演出の内容は、特定演出の実行契機となる停止図柄(特定外れ図柄)や遊技演出の内容に応じて異なり、デモンストレーション演出(デモ画像)の内容は停止図柄や遊技演出の内容と無関係に定型的に定まる場合を例示したが、各実施例と異なり、デモンストレーション演出(デモ画像)の内容が複数のものから選択されてもよい。例えば、デモンストレーション演出(デモ画像)の開始タイミングとなると、開始するデモンストレーション演出(デモ画像)の内容を、乱数抽選によって複数個のデモンストレーション演出(デモ画像)から選択することとしてもよい。
各実施例の特定演出においては、識別情報の一部が動作する態様を例示した。つまり、識別情報がキャラクタと数字とを含む構成とされ、識別情報の変動表示中は、キャラクタと数字が一体で変動表示(動作)され、特定演出においては、数字が停止し、キャラクタが変動表示(動作)する態様であったが、各実施例と異なり、特定演出において停止図柄を構成するキャラクタと数字が一体で動作してもよい。この場合、数字が動作しても異なる数字に変更されないことが望ましいが、その場合、同一数字を示すものである限り、数字の表示態様が変化してもよい(例えば、算用数字から漢数字に変化したり、ローマ数字に変化する)。
各実施例では、特定演出(演出態様変更演出)の実行中に始動入賞を生ずると、「当該始動入賞に基づく演出図柄の変動表示」を通常よりも認識し難い態様で開始し(例えば、表示画面27aの端部に小さく、薄く表示し)、特定演出(演出態様変更演出)が終了すると、演出図柄を通常の認識態様で変動表示(演出モードに応じた演出図柄(形状等)、変動態様(スクロール方向等)で変動表示)する態様を例示した。これにより、遊技者は、特定演出を途中で中断するよりも、非変動中であったことに気付き難くなり、違和感を排除できる。但し、特定演出(演出態様変更演出)の実行中に始動入賞を生ずると、演出図柄の変動表示を通常態様で開始し、当該開始した変動表示を特定演出と重ね合わせてもよい(例えば、特定演出を当該開始した変動表示の背景として用いることとしてもよい)。
また、実施例1および実施例2では、停止図柄や実行された遊技演出に関連する演出を特定演出として実行したが、特定演出として当該「停止図柄や実行された遊技演出に関連する演出を特定演出」の他に、「停止図柄や実行された遊技演出に関連しない演出を特定演出(以下、「非関連特定演出」という。)」を含んでもよい。例えば、停止図柄を構成するキャラクタが動作する特定演出の他に、停止図柄を構成するキャラクタが動作しなかったり、停止図柄を構成するキャラクタとは無関係なキャラクタが動作する非関連特定演出を含んでもよい。また、実施例1においても、実施例2と同様に特定演出と同一の演出を演出図柄の変動表示中においても行ってもよい。この場合、演出図柄の変動表示中に当該「同一の演出」を体験している遊技者に対して、特定演出を開始した後に演出図柄の変動表示が継続している旨の印象を与えることができる。
また、実施例1および2においては、特定演出の開始条件として「図柄変動演出の終了時点の保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」であるとともに、終了した図柄変動演出の停止図柄が特定外れ図柄(第1外れ図柄、第2外れ図柄、第3外れ図柄)が停止表示されること」を示したが、後者の条件を除外することとしてもよい。つまり、図柄変動演出の終了時点の保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」であると、特定演出を開始されることとしてもよい。
また、各実施例においては、終了した図柄変動演出が外れ図柄で停止表示された場合に、その外れ図柄の態様を問わず、図柄変動演出の終了時点の保留数(第1保留数および第2保留数)が、「ゼロ」になった回数を問うこととする変形例を例示することとしてもよい。この点について、図49に示す変形例3に係る特定演出開始処理(S1400)を用いて説明する。
変形例3の特定演出開始処理(S1400)においては、図柄停止中信号の受信を開始したか否かを判断し(S1411)、否定的に判断される場合(開始していないか、既に受信中の場合)には(S1411;NO)、そのまま特定演出開始処理(S1400)を終了する。これに対して、肯定的に判断されると(S1411;YES)、管理カウンタの値を「+1」した後(S1432)、管理カウンタの値が「5」になったか否かを判断する(S1434)。そして、「5」になっていない場合(「1」〜「4」の場合)には(S1434;NO)、S1440の処理を行った後、特定演出開始処理(S1400)を終了する。これに対して、「5」になっている場合には(S1436;NO)、S1436の処理を行った後、特定演出開始処理(S1400)を終了する。
S1436の処理では、特定演出を開始する処理と、特定演出実行タイマに「20秒」をセットする処理と、管理カウンタの値を初期化する処理(ゼロにする処理)を行う。また、S1440の処理では、デモ待ちタイマに「5秒」をセットする処理と、デモ演出待機フラグをセット(ONに設定)する処理とを行う。ここで、「管理カウンタ」は「図柄変動演出の終了において保留数(第1保留数および第2保留数)がゼロになる回数を計測するためのカウンタ」であり、その値は、特定演出を開始する度に「ゼロ」とされる。そして、「図柄変動演出の終了時に保留数(第1保留数および第2保留数)がゼロになる回数」が「5回」になる毎に特定演出が実行される。なお、S1411の処理の代わりに、図柄停止コマンド(図21のS346の図柄停止コマンド)を受信してから「0.5秒間(特別図柄および演出図柄の停止表示時間)が経過している状態で保留数(第1保留数および第2保留数)がゼロとなったか否か」を判断してもよい。この場合、保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」であると、S1432の処理に移行し、「ゼロ」でなければそのまま特定演出開始処理(S1400)を終了する。
特定演出の種類を複数設ける場合(例えば、実行時間が3秒の特定演出Aと、5秒の特定演出Bと、7秒の特定演出C等を設ける場合)、特定演出の実行条件や、実行条件成立時の停止図柄の種類等によって実行する特定演出を決定してもよい。例えば、図柄変動演出の終了時に保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」になる回数が「2回」になると特定演出Aを行い、当該回数が「5回」になると特定演出Bを行い、当該回数が「8回」になると特定演出Cを行うこととしてもよい。また、図柄変動演出の終了時に保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」となった場合において、停止図柄が外れ図柄Aの場合に特定演出Aを行い、停止図柄が外れ図柄Bの場合に特定演出Bを行い、停止図柄が外れ図柄Cの場合に特定演出Cを行うこととしてもよい。
また、実施例3においては、演出モード(演出態様)に応じて背景(背景図柄)が異なる場合を例示したが、演出モード(演出態様)に応じて演出図柄の形状・種類等が異なってもよいし、リーチ演出や予告態様が異なってもよい。例えば、図50(a)に示す春モードでは、キャラクタが競争(チェイスバトル)を行うリーチ演出を行い、図50(b)に示す夏モードでは、キャラクタが西瓜割りを行うリーチ演出を行う。また、図50(c)に示す秋モードでは、キャラクタが栗拾い競争を行うリーチ演出を行い、図50(d)に示す冬モードでは、キャラクタが雪合戦を行うリーチ演出を行うこととしてもよい。更に、図示を省略するが、演出モードに応じて、演出図柄の変動態様(スクロール方向等)を変更してもよい(例えば、春モードと秋モードは上方から下方にスクロール、夏モードと冬モードは左方から右方にスクロール等)。
各実施例では、演出図柄の変動表示中のモード変更の可否を変動パターンの種類(図柄変動演出の継続時間)と乱数抽選の結果とに基づいて定めたが、図柄変動演出の回数(20回毎にモード変更を行う)、時間(2時間に1回モード変更を行う)に基づいて定めてもよい。また、特定演出として行うモード変更演出においては、特定の停止図柄(特定の演出図柄、特定の特別図柄、特定の補助図柄)、特定のリーチ外れ、専用図柄(所謂、疑似連専用図柄のように特定演出の開始契機となる図柄、例えば、星印)が表示されたり、特定の表示キャラク(停止図柄に合わせて表示される特定のキャラクタ)が表示されると、特定演出を実行することとしてもよい。
本発明の「識別情報」は特別図柄、演出図柄、補助図柄(第4図柄)、第1特別図柄、第2特別図柄の何れかでもよいし、組合せでもよいし、所定条件成立で図柄を変更してもよい。例えば、図50(e)の変形例4のように、特定演出の対象となる「識別情報」を演出図柄から補助図柄(第4図柄)に変更してもよい。この変形例4では、図柄変動演出の終了に保留数(第1保留数および第2保留数)が「ゼロ」である等の特定演出の開始条件が成立すると、補助図柄(第4図柄)A、Bを拡大したものWが表示画面27aの中央に表示される。
各実施例では、図柄変動演出が終了したときに表示される演出図柄の停止態様が特定態様であることを特定演出の開始条件に含む場合を例示した。この演出図柄の停止態様が、演出図柄を構成する複数図柄(例えば、3図柄若しくは4図柄)のうち一部の図柄(例えば、最終停止図柄)に基づいて、特定演出の開始条件の成否を定めたり、当該一部の図柄(例えば、最終停止図柄)に基づいて、特定演出の実行態様を選択してもよい。また、演出図柄を構成する複数図柄(例えば、3図柄若しくは4図柄)の組み合わせに基づいて、特定演出の開始条件の成否を定めたり、当該組み合わせに基づいて、特定演出の実行態様を選択してもよい。また、特定演出の開始契機となるリーチ外れかどうか、停止図柄の色の組合せ等で演出を選択しても良い。
実施例1では、特定演出を図柄変動演出中の遊技演出と略同一の演出として実行したが、特定演出を図柄変動演出中の遊技演出の続きの演出として行ってもよい。例えば、自動車でA地点からB地点を経由してC地点に到達する演出において、図柄変動演出中の遊技演出でA地点からB地点に到達する演出を行い、特定演出でB地点からC地点に到達する演出を行ってもよい。また、特定演出においては、演出図柄を構成するキャラクタがそのままの状態で動画表示されてもよいし、変化を生じた状態(サイズの拡大、縮小、色の変化、数の変化、着衣の変化等)で動画表示されてもよい。
更に、上述した各実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機1に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益(遊技価値)を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。
そのようなタイプの遊技機として、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAMに記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機を例示でき、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。この種の遊技機(いわゆる封入式遊技機)においては、例えば、入賞口に遊技球が入球する毎に、例えば、入球した入賞口毎に定められた賞球量を示すデータを記憶することによって、遊技の結果としての遊技価値を遊技者に付与することができる。
各実施例では、第1特別図柄(識別情報)若しくは第2特別図柄(識別情報)が大当り図柄(特定態様)で停止表示されると、そのまま大当り遊技(特定遊技)を開始する態様を例示したが、第1特別図柄(識別情報)若しくは第2特別図柄(識別情報)が大当り図柄(特定態様)で停止表示され、更に所定の開始条件が成立することによって、大当り遊技(特定遊技)が開始される態様としてもよい。例えば、特別図柄が大当り図柄で停止表示された後、遊技領域に設けられた開始ゲートを遊技球が通過することによって大当り遊技を開始する遊技機も例示することができる。つまり、「識別情報が特定態様で表示されることに基づいて特定遊技が実行可能となる」ことには、「識別情報が特定態様で表示されるだけで特定遊技の実行条件(開始条件)が成立する」ものや、「識別情報が特定態様で表示されることに加え他の条件が成立することで、特定遊技の実行条件(開始条件)が成立する」ものが含まれる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
17a;第1始動口(始動手段)、
17b;第2始動口(始動手段)、
27;演出表示装置、
27a;表示画面27a(表示部)、
31a;大入賞口(可変入球口)、
200;主制御部(当否判定手段、識別情報表示手段)、
202;RAM(保留情報記憶手段)、
220;サブ制御部(特定演出記憶手段、識別情報表示手段、遊技演出実行手段、演出態様記憶手段、演出態様変更手段)。
220b;RAM(特定演出記憶手段、演出態様記憶手段)。

Claims (6)

  1. 始動手段が遊技球を検知することに基づいて取得される取得情報を保留情報として記憶可能な保留情報記憶手段と、
    前記取得情報に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
    前記当否判定の結果に基づいて、識別情報の変動表示を実行可能な識別情報表示手段と、
    特定演出を記憶する特定演出記憶手段と、
    を備え、
    前記特定演出は、停止した前記識別情報に関連する演出であり、
    前記識別情報が停止表示する際に、前記保留情報記憶手段に前記保留情報が記憶されていない場合に、前記特定演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定演出記憶手段は、複数の特定演出を記憶しており、
    前記識別情報の停止表示態様には、複数の停止表示態様があり、
    前記識別情報の停止表示態様により、異なる特定演出を実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記識別情報の停止表示態様として、前記当否判定の結果が特定結果であることを示す特定態様と、前記当否判定の結果が特定結果でないことを示す非特定態様と、を含み、
    前記識別情報が所定の非特定態様で停止表示した場合に、前記特定演出を実行可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記識別情報の停止表示態様として、前記当否判定の結果が特定結果であることを示す特定態様と、前記当否判定の結果が特定結果でないことを示す非特定態様と、を含み、
    前記識別情報がリーチ表示を経て非特定態様で停止表示した場合に、前記特定演出を実行可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  5. 前記特定演出の終了後、所定のデモンストレーション演出を実行することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
  6. 前記識別情報は、キャラクタと数字とを含む構成とされ、前記特定演出は、前記キャラクタが動作する演出であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の遊技機。
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