JP2016116764A - 遊技機 - Google Patents

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佳大 石田
Yoshihiro Ishida
佳大 石田
加藤 恵
Megumi Kato
恵 加藤
智幸 横井
Tomoyuki Yokoi
智幸 横井
慎也 海原
Shinya Unabara
慎也 海原
廣哲 仲西
Hiroaki Nakanishi
廣哲 仲西
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Abstract

【課題】事前演出の多様化と止め打ち防止を図ることができる遊技機を得る。【解決手段】始動検知手段が遊技球を検知することに基づいて取得される取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、取得情報に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果に基づいて、識別情報の変動表示を実行可能な識別情報表示手段と、取得された取得情報について当該取得された取得情報が特定取得情報であるか否かを当該取得された取得情報の当否判定を行う前に事前判定する事前判定手段と、取得された取得情報が特定取得情報であると、事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、その取得された取得情報に基づいて所定条件を設定する条件設定手段を備える。記憶された取得情報であって特定取得情報であると判定されたものよりも前に取得されたものに基づいて実行される識別情報の変動表示中に、所定条件を達成すると事前演出を実行可能である。【選択図】図17

Description

本発明は、遊技機に関し、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の遊技機に対して適用することができる。
弾球式の遊技機(パチンコ機)は、通常、始動口を有しており、この始動口に遊技球が入球することに基づいて取得される取得情報を取得情報記憶手段(判定用乱数値記憶手段)に記憶する。そして、処理条件が成立した取得情報を取得情報記憶手段から読み出し、当該読み出した取得情報に基づいて、特定遊技(大当り遊技等)を実行するか否かの当否判定を実行する。かかる当否判定が実行されると、識別情報を用いた変動表示が開始され、この変動表示の実行時間が経過すると、変動表示の表示結果によって当否判定の結果が報知される。
この種の遊技機の中には、所定の取得情報に基づく変動表示が開始される前に、当該取得情報に基づく変動表示において実行予定の演出内容(例えば、リーチ演出)を予告する事前演出を実行したり、当該取得情報に基づく変動表示の表示結果を予告する事前演出を実行したりするものがある。例えば、取得情報記憶手段に取得情報を記憶していることを示す記憶情報(保留図柄)の表示態様を、信頼度(大当り信頼度)に合わせて変化させる遊技機が開示されている(特許文献1を参照)。
特開2013−226403号
しかし、上記先行技術に係る遊技機では実行される事前演出の内容は、特定の取得情報の取得時(発生時)に決定されて、単に異なる予告が実行されるだけであり、画一的で趣向性にかけている。例えば、事前演出の実行タイミングとして、始動口への遊技球の入球タイミング、変動表示開始タイミング等が設定されているが、画一的で趣向性にかけている。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、事前演出の多様化を図ることができ、しかも稼働効率を高くすることができる遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、
始動検知手段が遊技球を検知することに基づいて取得される取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果に基づいて、識別情報の変動表示を実行可能な識別情報表示手段と、
前記取得された取得情報について、当該取得された取得情報が特定取得情報であるか否かを当該取得された取得情報の当否判定を行う前に事前判定する事前判定手段と、
前記取得された取得情報が特定取得情報であると、当該取得された取得情報に係る識別情報の変動表示を行う前に、事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、
前記取得された取得情報が特定取得情報であることに基づいて、所定条件を設定する条件設定手段と、
を備え、
前記取得情報手段に記憶された取得情報であって、前記特定取得情報であると判定された取得情報よりも前に取得された取得情報に基づいて実行される前記識別情報の変動表示中に、前記所定条件を達成すると、前記事前演出実行手段は前記事前演出を実行可能であることを特徴とする。
本発明によると、特定取得情報が取得されると、所定条件(事前演出の実行条件)を設定する。そして、特定取得情報が取得されたときに既に取得情報記憶手段に記憶されている取得情報(以下、先行取得情報という。)に基づく識別情報の変動表示が実行されることによって、所定条件の達成の有無が判断され、所定条件を達成すると事前演出を実行可能となる。つまり、先行取得情報に基づく変動表示が実行される毎にリアルタイムで所定条件の達成の有無が判断され、この判断に基づいて事前演出の実行の可否が決定される。このように、特定取得情報が取得されることに基づいて設定される所定条件の達成の有無が、先行取得情報が処理される毎に発生する事象に基づいて判断されるため、事前演出の実行の可否が不確定となり、遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
つまり、本発明では、特定取得情報が取得され、事前演出を実行する前提条件が成立しても、所定条件の達成の有無によって事前演出を実行する場合と、実行しない場合が存在することになる。このため、事前演出の出現によって遊技者に驚きを与える(意表を付く)ことになり、遊技興趣を高めることが容易である。なお、本発明では、特定取得情報が取得されたことを報知してもよいし(例えば、特定取得情報が取得された場合と、特定取得情報以外の取得情報が取得された場合とで異なる表示を行うこととしてもよいし)、報知しないこととしてもよい(例えば、特定取得情報が取得された場合と、特定取得情報以外の取得情報が取得された場合とで同一の表示を行うこととしてもよい)。
また、一般の遊技機では、識別情報の変動表示の開始時において取得情報記憶手段に記憶されている取得情報の数が少ない方が、希少性の高い演出を実行する可能性が高いため、演出を楽しみたい遊技者は、遊技球の発射を止める所謂「止打ち」を行い、取得情報の記憶数を多くしないようにする傾向があるが、この場合、遊技機の稼働効率の低下を招くことになる。これに対して、本発明では、先行取得情報に基づく変動表示が実行される毎に所定条件の達成の有無を判断する構成(例えば、個々の先行取得情報毎に実行される独自の抽選の結果に基づいて、所定条件の達成の有無を判断する構成)とされ、先行取得情報の数を増やすことで、所定条件の達成の有無を判断する回数を多くすることができる。このように、特定取得情報の取得時において、取得情報手段に記憶されている先行取得情報が多い方が事前演出の実行に有利であるとの印象を遊技者に与えることができるため、止め打ち等を防止して、遊技機の稼働効率を向上することができる。
「特定取得情報」としては、例えば、当否判定の結果が特定結果(当り、特定の当り等)になると事前判定される当り取得情報等を例示できる。また、始動検知手段による遊技球の検知に基づいて取得される取得情報の中に、取得情報に基づいて実行される変動表示の態様を特定する変動態様情報を含み、当該変動態様情報によって、取得情報に基づいて実行される変動表示の態様を特定態様に特定する特定変動態様情報である場合(例えば、スーパーリーチ演出の実行を特定する情報である場合)、当該特定変動態様情報を「特定取得情報」とすることができる。
なお、この特定取得情報は当該特定取得情報が処理される際に、取得情報記憶手段に記憶されている取得情報の個数にかかわらずに、特定取得情報となるものが望ましく、例えば、当り取得情報および特定変動態様情報の双方若しくは一方を例示できる。ここで、取得情報の処理条件とは、取得情報に基づいて当否判定や変動表示等の処理を開始する条件を指し、取得情報記憶手段に記憶され、処理条件が未成立の取得情報の数が「保留数」と称される。
また、本発明では、
前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報であって、前記特定取得情報よりも前に取得された取得情報に基づいて実行される抽選の結果によって、前記所定条件の達成の有無を判断可能である
こととしてもよい。
この場合、特定取得情報が取得されるよりも先に記憶された取得情報に基づいて実行される抽選の結果によって、所定条件の達成の有無を判断する構成を備えるため、事前演出の実行の可否が、特定取得情報に係る抽選とは無関係に、独自に実行される先行取得情報の抽選(何れの遊技演出を実行するか、変動時間は何秒か等)に依存することになる。これにより、事前演出の実行が更に不確定となり、事前演出の出現によって遊技興趣を更に高めることが容易である。また、特定取得情報の取得時において、取得情報手段に記憶されている先行取得情報が多い方が、抽選回数が多くなり、事前演出の実行可能性が高まり、有利であるとの印象を遊技者に与えることができるため、止め打ち等を更に確実に防止できる。また、先行取得情報において独自に抽選されて実行される演出(「当該変動演出」ともいう)を特定取得情報に係る事前演出として利用することができ、事前演出制御の効率化を図ることができる。
更に、本発明では、
前記所定条件を前記特定取得情報の取得に基づいて抽選によって決定し、該決定した所定条件が報知される
こととしてもよい。
この場合も、特定取得情報が取得されるよりも後に実行される抽選の結果に基づいて、事前演出の実行条件の成否を判断する構成を備えるため、事前演出の実行の可否が更に不確定となり、事前演出の出現によって遊技興趣を更に高めることが容易である。また、特定取得情報の取得時において、取得情報手段に記憶されている先行取得情報が多い方が、先行取得情報に係る抽選回数が多くなり、事前演出の実行可能性が高まり、有利であるとの印象を遊技者に与えることができるため、止め打ち等を更に確実に防止できる。しかも、決定した所定条件が報知されるため、遊技興趣を更に高めることができる。
また、本発明では、
前記取得情報記憶手段に前記取得情報が記憶されていることを示す記憶情報表示手段を備え、
前記事前演出は、前記所定条件を達成することに基づいて前記記憶情報を変化させる演出である
こととしてもよい。
この場合、所定条件の達成の有無に基づいて記憶情報を変化させることになるため、記憶情報の変化に対して期待感を高め、遊技興趣を高めることができる。
更に、本発明では、
前記事前演出は、前記所定条件を達成したときに、前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報であって、前記特定取得情報よりも前に取得された先行取得情報と、前記特定取得情報とのうち少なくとも前記先行取得情報に基づいて実行される複数回の識別情報の変動表示において、連続的に行われる連続演出である
こととしてもよい。
この場合、所定条件の達成の有無に基づいて連続演出を実行するため、連続演出実行に対して期待感を高め、連続演出の実行によって遊技者の意表を付き、遊技興趣を高めることができる。ここで、連続演出は、連続する複数個の先行取得情報に基づいて実行される複数回の識別情報の変動表示において実行されるものであってもよいし、1又は複数個の先行取得情報と特定取得情報とに基づいて実行される複数回の識別情報の変動表示において実行されるものであってもよい。
なお、本明細書において、「前」および「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」および「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材(以下、「扉型部材」という。)」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。
また、本明細書において、遊技盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを、「入賞」若しくは「入球」と表記することがある。このうち、「入賞」とは、特典(例えば、賞球)の付与の前提となる入球口(入賞口)に遊技球が入球することを示すもので、入球口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを示す点では、「入球」と実質的に同義である。
以上記述したように本発明の遊技機によると、事前演出の多様化と止め打ち防止を図ることができる。
本発明の各実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 本発明の各実施例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 (a)は演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図であり、(b)は特別図柄表示部で実行される変動表示の態様を示す説明図であり、(c)は情報表示装置の正面図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 特図1大当り抽選(第1の大当り抽選)で使用するデータテーブルおよび特図2大当り抽選(第2の大当り抽選)で使用するデータテーブル等を説明するための説明図である。 (a)〜(c)は図柄変動演出を示す説明図である。 (a)は演出表示装置の表示画面の説明図であり、(b)〜(d)は保留図柄の表示態様を示す説明図である。 (a)および(b)は保留図柄の態様を説明するための説明図である。 図柄変動演出の態様を説明するための説明図である。 (a)は図柄変動演出の態様を説明するための説明図であり、(b)は図柄変動演出の態様を説明するための説明図である。 図柄変動演出の態様を説明するための説明図である。 (a)は図柄変動演出の態様を説明するための説明図であり、(b)は図柄変動演出の態様を説明するための説明図である。 図柄変動演出の態様を説明するための説明図である。 図柄変動演出の態様を説明するための説明図である。 事前演出を説明するための説明図である。 事前演出を説明するための説明図である。 事前演出を説明するための説明図である。 (a)および(b)は事前演出を説明するための説明図である。 遊技制御処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 図柄変動開始処理を示すフロー図である。 変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 (a)および(b)は変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 変動パターンテーブル等を説明するための説明図である。 演出制御処理を説明するためのフロー図である。 保留発生時処理を説明するためのフロー図である。 (a)および(b)は所定条件決定用テーブルを説明するための説明図である。 (a)および(b)は所定条件決定用テーブルを説明するための説明図である。 (a)および(b)は所定条件決定用テーブルを説明するための説明図である。 図柄変動演出処理を示すフロー図である。 ボタン演出処理を示すフロー図である。 達成演出実行処理を示すフロー図である。 (a)は連続予告継続処理を示すフロー図であり、(b)は変形例1の達成演出実行処理を示すフロー図である。 保留消化時処理を説明するためのフロー図である。 実施例2の事前演出を説明するための説明図である。 実施例2の達成演出実行処理を示すフロー図である。 変形例2の達成演出実行処理を示すフロー図である。 実施例3の事前演出を説明するための説明図である。 実施例3の達成演出実行処理を示すフロー図である。 実施例3の連続演出終了処理を示すフロー図である。 変形例3の達成演出実行処理を示すフロー図である。 実施例4を説明するための得点表である。 実施例4の事前演出を説明するための説明図である。 実施例4の事前演出を説明するための説明図である。 実施例5の事前演出を説明するための説明図である。 実施例6の事前演出を説明するための説明図である。 変形例4の事前演出を説明するための説明図である。 変形例5の事前演出を説明するための説明図である。
以下、発明を実施するための形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、本発明を「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1を参照して説明する。この遊技機1は外枠2と、外枠2に装着された遊技機本体Hとを備える。この遊技機本体Hは、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けられている。
また、遊技機本体Hは、遊技機1のうち外枠2を除く部分であって、本体枠3と、前面枠4と、前面枠4に一体化された皿部材5Aと、遊技盤10(図2を参照)と、裏機構盤102等を主要部としている。
本体枠3は遊技盤10を保持可能な枠状体によって構成され、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。そして、この本体枠3が遊技盤10(図2を参照)を保持したとき、「遊技盤10の盤面(表面)に構成される遊技領域11」が、本体枠3の前方から視認可能とされる。
前面枠4は、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4は、前後に貫通する視認窓41aを具備する枠本体41と、視認窓41aに填め込まれたガラス板43とを備える。そして、遊技盤10に形成された遊技領域11が前面枠4を閉じたときにその背後に位置するため、遊技領域11は視認窓41aを介して前面枠4の前方から視認可能とされる。また、「上皿部材5および下皿部材6を一体化した皿部材5A」は前面枠4に一体化され、本体枠3に対して前面枠4と一体で開閉可能とされている。
本遊技機1では、前面部の上方側および下方側の左右にスピーカSP1〜SP4を内蔵し、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて遊技状態に応じた効果音や、その他の音(音声)を発生させる。また、前面枠4の前面部において、上皿部材5の配置位置を構成する箇所には、遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備える。更に、上皿部材5の裏側には、球貸表示基板410(図4を参照)および演出ボタン基板228(図4を参照)が設けられ、上皿部材5の上面部には「演出ボタンSW」が配置されている。
上皿部材5の下方の部位には下皿部材6が設けられ、この下皿部材6の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の右端側には発射ハンドル9が設けられている。そして、本体枠3の前面部裏側であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射ハンドル9が接続された発射装置ユニット90(図2を参照)が配設されている。なお、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検知するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図2を用いて説明する。この遊技盤10は、正面視で略矩形状の樹脂製(アクリル製)の透明板若しくは合板を用いて構成される遊技盤本体10Aを備え、遊技盤本体10Aの前面部には樹脂製若しくは金属性の帯状体で構成される外側レール12及び内側レール13が配設されている。また、遊技盤本体10Aの前面部のうち、外側レール12および内側レール13が形成する略円形若しくは略楕円形の周壁で略包囲された部位によって遊技領域11が構成されている。
遊技盤本体10Aの前面部であって遊技領域11内の部位には、中央装置20と、第1始動口17aと、第2始動口17bと、大入賞口31aと、一般入賞口45、46、47と、普通図柄作動ゲート16と、風車19等が設けられ、遊技領域11外の部位には情報表示装置60が設けられている。ここで、大入賞口31aは大入賞装置31の入口部分によって構成されている。また、多数の障害釘(図示を省略)は各盤部品との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく配設されている。なお、第1始動口17aおよび第2始動口17bは始動手段の具体例を構成する。
図2に示すように、内側レール13は略U字形状に配置されつつ、左端部が遊技盤10の左上部に配設され、その左側方に位置する「外側レール12の左上部」との間に「遊技球が通過可能な隙間」を設け、球進入口11Sを形成している。また、外側レール12の左端部は、発射装置ユニット90の球出口96jの斜め左上に近接配置されている。そして、発射装置ユニット90から発射され、外側レール12の内側を転動しつつ上昇する遊技球(符号Yを参照)は球進入口11Sを通じて遊技領域11に放出される。
中央装置20は、枠部材21と演出表示装置27とを備えている。このうち、枠部材21は、演出表示装置27の外縁を囲む盤面装飾用の部材を構成している。また、演出表示装置27は液晶表示装置を用いて構成され、情報表示装置60における特別図柄の変動表示および停止表示に合わせて図柄変動演出を実行する。また、演出表示装置27の表示画面27aは、図3(a)に示すように、その略全体が表示領域となり、この表示領域に背景を示す図柄(背景図柄)や背景色(白、青、赤等の画面の地色)等を表示可能である。そして、この背景図柄や背景色の前面に重ね合わせた状態で3つ(3桁)の演出図柄を表示する演出図柄表示領域27bが、表示画面27a上に設けられる。ここで、「演出図柄」は、後述する特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)とともに識別情報の具体例を構成する。そして、「演出図柄を識別情報とする変動表示」は、「サブ制御基板220のCPU220aが識別情報表示手段として行う変動表示」の具体例を構成する。
図3(a)に示すように、表示画面27aの縁部側には第1保留表示領域27Mと、第2保留表示領域27Nが設けられる。このうち、第1保留表示領域27Mでは、第1始動口17aへの入球に基づいて生ずる「第1特別図柄」に関する取得情報(第1保留情報)の数(以下、「第1保留数」という。)が、「4個」を上限個数として表示され、第2保留表示領域27Nでは、第2始動口17bへの入球に基づいて生ずる「第2特別図柄」に関する取得情報(第2保留情報)の数(以下、「第1保留数」という。)が「4個」を上限個数として表示される。ここで、以下の説明において、第1始動口17aに遊技球が入球することを「第1始動入賞(第1始動入球)」と称し、第2始動口17bに遊技球が入球することを「第2始動入賞(第2始動入球)」と称することがある。また、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に関する未消化の取得情報(乱数、変動に関する情報)とは、始動口(17a、17b)に入球したが、当該入球に伴う当否判定(後述する第1当否判定若しくは第2当否判定)と、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示とがなされていない情報であり、始動入賞時(第1始動入賞時若しくは第2始動入賞時)に取得した取得情報であって、未だ消化(当否判定、変動表示)が保留されている(変動表示が未実行の)ものを指す。そして、何れの保留表示領域27M、27Nも、始動口17a、17bへの入球に基づき取得されたが、未消化の取得情報(乱数、変動に関する情報)の数が「保留図柄の表示数」によって示され、未消化の取得情報が消化される毎に「保留図柄の表示数」が順次、デクリメントして表示される。
また、図3(a)に示すように、表示画面27aにおいて下側縁部寄りの右端側の位置には、後述する第1特別図柄表示部62aと連動して変動表示される第1補助図柄表示領域Aと、後述する第2特別図柄表示部62bと連動して変動表示される第2補助図柄表示領域Bとが出現する。これらの補助図柄表示領域A、Bでは、モザイク模様を用いた補助図柄が、対応する特別図柄表示部62a、62b(第1特別図柄、第2特別図柄)と連動して変動表示を行った後、対応する特別図柄表示部62a、62bと同時に変動表示を停止する。そして、変動表示を停止すると、補助図柄の停止図柄が確定表示され、その停止図柄によって当否判定の結果が表示される。但し、その停止図柄の種類が多く、しかも、各停止図柄が紛らわしい態様であるため、その停止図柄の意味する内容(大当りか、外れか、確率変動大当りか等)を遊技者が理解することが困難である。また、補助図柄表示領域A、Bに確定表示される停止図柄によって特定される内容は、対応する特別図柄表示部62a、62b(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止表示によって特定される内容と同一内容とされる。なお、この補助図柄を「第4図柄」と称することがあり、後述する図面において図示を省略することがある。
第1始動口17aは非可変式の始動口であり、大きさが不変の開口部(遊技球受入口)を上方に開口させている。また、第1始動口17aの開口部の大きさは、1球の遊技球の通過を許容する大きさとされ、その大きさが拡大されたり縮小されたりすることはない。そして、第1始動口17aに入球した遊技球は、遊技盤本体10Aの後面に装着された通路部材(図示を省略)の第1始動口通路に流入し、この第1始動口通路に配置された第1始動口入球検知スイッチ17s(図4参照)によって検知される。
第2始動口17bは第1始動口17aの下方に配置されている。この第2始動口17bは普通電動役物17dとして設けられるものであり、いわゆるチューリップ式で左右に一対の可動翼片17e、17eが開閉するべく形成され、一対の可動翼片17e、17eを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図4参照)を備える。また、第2始動口17bの内部には、当該第2始動口17bに入球した遊技球を検知するための第2始動口入球検知スイッチ17tが配置されている(図4参照)。そして、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行わないと、一対の可動翼片17e、17eが立設状態(図2の実線を参照)とされ、一対の可動翼片17e、17e間に1球の遊技球の通過を許容する大きさの遊技球受入口が設けられ、第2始動口17bへの遊技球の入球可能性が低い閉鎖状態(第1の態様)となる。一方、普通電動役物ソレノイド17cに通電を行うと、一対の可動翼片17e、17eが、下端部側を支点として互いの上端部間の間隔を拡大するように傾動し(図2の破線を参照)、遊技球の入球可能性が高くなる開放状態(第2の態様)となる。
ここで、本遊技機1で開放延長機能を備え、遊技状態が、開放延長機能が作動する開放延長状態(高頻度状態)である場合、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が長くなる(例えば、「5秒」)。一方、開放延長機能が作動しない非開放延長状態(始動口への遊技球の入球頻度が所定の遊技状態)である場合には、第2始動口17bが開放状態(第2の態様)となる時間が短くなる(例えば、「0.2秒」)。なお、本実施例では、第2始動口17bの上方に第1始動口17aが配置されているため、第2始動口17bが閉鎖状態(第1の態様)であるとき、第1始動口17aが邪魔になり、第2始動口17bに遊技球が入球することはできない(第2始動口17bが開放状態になる場合に限って、第2始動口17bに遊技球が入球することができる)。但し、第1始動口17aと第2始動口17bとを離間して配置することで(第1始動口17aが邪魔にならないようにすることで)、第2始動口17bが閉鎖状態(第1の態様)であるときにも、第2始動口17bへの遊技球の入球を可能としてもよい。
また、第2始動口17bは「第1の態様と前記第1の態様よりも遊技球の入球の可能性が高い第2の態様とに変化可能な始動口」の具体例を構成する。また、高頻度状態発生手段が作動し(開放延長機能が作動し)、高頻度状態(開放延長状態)となると、第2始動口17bへの遊技球の入球頻度が所定の遊技状態(非開放延長状態)よりも高くなる。また、第2始動口17bに入球した遊技球は、第2始動口入球検知スイッチ17t(図4参照)によって検知される。
ここで、第1始動口入球検知スイッチ17sおよび第2始動口入球検知スイッチ17tは始動検知手段の具体例を構成する。また、本遊技機1では、第1始動口17aへの遊技球の入球に基づいて「第1特別図柄」に関する当否判定(第1当否判定)が行われ、第2始動口17bへの遊技球の入球に基づいて「第2特別図柄」に関する当否判定(第2当否判定)が行われる。つまり、第1始動口17aに入球した遊技球が第1始動口入球検知スイッチ17sによって検知されることに基づいて取得情報が取得され、「第1特別図柄」に関する当否判定(第1当否判定)が行われる。また、第2始動口17bに入球した遊技球が第2始動口入球検知スイッチ17tによって検知されることに基づいて取得情報が取得され、「第2特別図柄」に関する当否判定(第1当否判定)が行われる。
第2始動口17bの右斜め上方には大入賞装置31が配置されている。この大入賞装置31は、遊技盤10の前面部で開口する大入賞口31aと、この大入賞口31aを開放・閉鎖するための開閉板31bと、この開閉板31bを駆動するための大入賞口ソレノイド31c(図4参照)と、大入賞装置31に入球した遊技球を検知するための大入賞口入球検知スイッチ31s(図4参照)とを備えている。この大入賞装置31は、開閉板31bが起立姿勢となると、開閉板31bによって大入賞口31aが閉鎖され、大入賞口31aへの遊技球の入球が不可能となり、開閉板31bが前傾姿勢となると、大入賞口31aが開放され、大入賞口31aへの遊技球の入球が可能となる。なお、大入賞口31aは「可変入球口」の具体例を構成する。
遊技領域11において第1始動口17aの左側方には、一般入賞口45、46、47が設けられている。そして、何れの一般入賞口45、46、47に入球した遊技球は、遊技盤本体10Aの背面に装着された裏樋部(図示を省略)に流入し、当該裏樋部に設けられた一般入球検知スイッチ45s(図4参照)で検知される。また、中央装置20の右側方には普通図柄作動ゲート16が設けられている。この普通図柄作動ゲート16は、遊技盤本体10Aの前面部から突出する状態に配置され、通過検知スイッチ16s(図4を参照)を備え、普通図柄作動ゲート16を上方から下方に通過する遊技球を検知可能である。
情報表示装置60は、遊技盤10の表面部であって、遊技領域11の外側(遊技盤10の表面外縁)に該当する外縁部10Bのうち左下部位(左下外縁部)に配置されている。この外縁部10Bの左下部位は視認窓41aの左下方側を介して前方から視認可能な部位であるため、情報表示装置60は前面枠4の前方からガラス板43を通じて視認可能とされている(図1を参照)。この情報表示装置60は、図3(c)に示すように基板60Aを備え、この基板60Aに対して、第1特別図柄表示部62aと、第2特別図柄表示部62bと、普通図柄表示部63と、第1特別図柄保留表示部64aと、第2特別図柄保留表示部64bと、普通図柄保留表示部65等が設けられている。
第1特別図柄表示部62a、第2特別図柄表示部62bおよび普通図柄表示部63は、何れも「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第1特別図柄表示部62aでは、「第1始動入賞」に基づいて第1特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第1特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。また、第2特別図柄表示部62bでは「第2始動入賞」に基づいて第2特別図柄の変動表示を行い、変動表示の実行時間が経過すると、第2特別図柄に関する当否判定の結果が一定時間(例えば0.6秒)表示される。そして、特別図柄に関する当否判定の結果が「外れ」である場合には、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に外れ図柄が表示され、特別図柄に関する当否判定の結果が「大当り」である場合には、大当り図柄が表示される。
普通図柄表示部63も、図3(c)に示すように「7セグメント表示体」によって構成され、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過することに基づいて図柄変動開始条件が成立すると普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、普通図柄の変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の変動表示の結果(普通図柄に関する当否判定の結果)が一定時間(例えば、0.5秒)表示される。このとき、停止表示された普通図柄が「奇数数字」である場合、その図柄が普通図柄の当り図柄に該当し、停止図柄が「偶数数字」である場合、その図柄が普通図柄の外れ図柄に該当する。
第1特別図柄保留表示部64a、第2特別図柄保留表示部64bおよび普通図柄保留表示部65は何れも2個のLEDを備え、対応する図柄(第1特別図柄、第2特別図柄、普通図柄)に関する保留数をLEDの点灯数、駆動態様によって表示する。例えば、消灯状態のLEDは「ゼロ」を表示し、点灯状態のLEDは「1」を表示し、点滅状態のLEDは「2」を表示することとすれば、2個のLEDを用いて「ゼロ」〜「4」の整数を表示できる。
(2)制御回路の構成
次に、図4を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路は、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)を備える。また、副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成され、遊技上の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成され、演出表示装置27の制御を司る演出表示制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成され、貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成され、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図4中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。
主制御部200Aは、通過検知スイッチ16s、第1始動口入球検知スイッチ17s、第2始動口入球検知スイッチ17t、一般入賞口入球検知スイッチ45s、大入賞口入球検知スイッチ31s等から遊技球の検知信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部220Aや、払出制御部240A、発射制御部260A等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。なお、主制御部200Aは「当否判定手段」、「特定遊技実行手段」の具体例を構成する。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。このサブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)と、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続され、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)には演出表示装置27が電気的に接続されている。また、サブ制御基板220は、CPU220aと、RAM220bと、ROM220cとを備えている。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226及び演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送出された表示制御コマンド(つまり、表示制御信号)を受信すると共に、ROM220bに記憶されたプログラムに従って解析する。そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)を構成するCPU220aは、このCPU220aにより決定された所定の表示制御コマンドや、主制御部200A(主制御基板200)から送信されたままの表示制御コマンドを演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に対して送信する。
次に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部220Aは、前述のように、主制御部200Aから各種の演出用のコマンド(表示制御コマンドなど)を受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)演出表示装置27の具体的な表示内容、(b)スピーカSP1〜4で出力する効果音、更には、(c)各種LED基板4b〜4h等に搭載された各種LEDや、その他のランプ類の点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。
次いで、演出表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222Aに出力して、演出図柄の変動表示及び停止表示や背景図柄、キャラクタ図柄の表示等を行う。このとき、表示される演出用の各種図柄(演出図柄、背景図柄、キャラクタ図柄、実写映像等)の表示データ(静止画像データ、動画像データなど)については、演出表示装置27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された表示用ROM(図示を省略)に格納されているデータを使用する。
演出図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LEDランプの駆動信号を出力することによって、各LEDランプの点灯・点滅動作等を制御する。また、演出ボタンSWを遊技者が操作すると(指示入力を行うと)、この操作信号(指示入力信号)がサブ制御部220Aに供給される。そして、サブ制御部220Aは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。なお、供給された操作信号に基づいて、発光装置(LED4b〜4h)の駆動態様を変化させることとしてもよい。
次に、図5を用いて「取得情報記憶手段」等について説明する。主制御基板200に搭載されたRAM202には、第1判定用乱数値メモリ202aと、第2判定用乱数値メモリ202bと、第1保留数メモリ202cと、第2保留数メモリ202dと、第1事前判定結果メモリ(図示を省略)と、第2事前判定結果メモリ(図示を省略)とが設けられている。また、サブ制御基板220に搭載されたRAM220bには、第1判定用乱数値情報メモリ221Bと、第2判定用乱数値情報メモリ222Bと、第1事前判定結果情報メモリ221bと、第2事前判定結果情報メモリ222bと、第1保留数情報メモリ223bと、第2保留数情報メモリ224bと、が設けられている。以下、「有効な始動入賞」とは、対応する保留数(第1保留数若しくは第2保留数)が上限個数でない状態で生じた始動入賞を指す。そして、第1判定用乱数値メモリ202aおよび第2判定用乱数値メモリ202bは「取得情報記憶手段」の具体例を構成する。
第1始動口17aに対する有効な始動入賞を生ずると、これに対応する判定用乱数値が取得され、第1判定用乱数値メモリ202aにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第1保留数を示す値が第1保留数メモリ202cに累積的に記憶(加算記憶)される。ここで、第1始動口17aへの始動入賞(以下、「第1始動入賞」という。)に基づいて取得される「判定用乱数値」には「大当りか否かを当否判定するための当否判定乱数値(大当り抽選乱数値)」、「大当り図柄(特別図柄)を決定するための図柄決定乱数値」、「変動パターンを決定するための変動パターン乱数」等が含まれ、取得情報(保留情報)の具体例を構成する。ここで、本実施例と異なり、変動パターンによってリーチ演出の実行を特定しなくてもよく、この場合、「判定用乱数値」には「リーチ演出を実行するか否かを決定するためのリーチ乱数」等が含まれていてもよい。
また、第1始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」が第1判定用乱数値メモリ202aに記憶されると、主制御基板200を構成するCPU201が、当否判定に関する事前判定および大当り図柄(特別図柄)に関する事前判定(大当りを発生する旨の事前判定の結果を得た場合)を行うとともに、これらの事前判定(以下、「第1事前判定」という。)の結果を第1事前判定結果(図示を省略)にシフトメモリ形式で記憶する。これに伴い、第1始動入賞時コマンドが主制御基板200からサブ制御基板220に送信される。
ここで、第1始動口17aに対する始動入賞に基づく第1始動入賞時コマンドは、「第1事前判定の結果を特定可能な情報(以下、「第1事前判定結果情報」という。)」、「当該始動入賞後の第1保留数を特定可能な情報(以下、「第1保留数情報」という。)」、「変動パターン乱数を特定可能な情報」等を示すコマンドである。そして、サブ制御基板220は、第1始動入賞時コマンドを受信すると、「第1事前判定結果情報」を第1事前判定結果情報メモリ221bにシフトメモリ形式で記憶するとともに、「大当りか否かを当否判定するための当否判定用乱数値および大当り図柄(特別図柄)を決定するための図柄決定乱数値」以外の当否判定用乱数値(変動パターン乱数等)を特定する各情報を第1当否判定用乱数値情報メモリ221Bに記憶し、さらに第1保留数情報メモリ223bに記憶されている第1保留数の値を「+1」する。
そして、サブ制御基板220のCPU220aは、第1事前判定結果情報メモリ221bに記憶された第1事前判定結果情報に基づいて、第1判定用乱数値メモリ202aに「第1当否判定の結果が、大当りとなる当否判定用乱数値」が記憶されているか否かを判断する。また、サブ制御基板220のCPU220aは、第1当否判定用乱数値情報メモリ221Bに記憶されている情報(変動パターンを特定可能な情報)に基づいて、当該取得した「判定用乱数値」に基づく変動パターンを事前判定することができる。以下、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当りとなると事前判定(第1事前判定、第2事前判定)される当否判定用乱数値を「当り保留」と称し、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が外れとなると事前判定(第1事前判定、第2事前判定)される当否判定用乱数値を「外れ保留」と称する。また、事前判定される変動パターンが特定変動演出(本実施例では、スーパーリーチ演出を例示)を特定するものである場合、当該取得した「判定用乱数値」が「特定変動態様情報」の具体例を構成し、本実施例では、「当り保留」および「特定変動態様情報」が特定取得情報の具体例を構成する。
但し、本実施例と異なり、第1始動入賞後の第1保留数を示すコマンドを別コマンドとしてもよい。また、CPU201が第1事前判定として、当否判定や大当り図柄に関する事前判定だけでなく、変動パターンに関する事前判定を行い、それら各事前判定の結果を示すコマンドをサブ制御基板220へ送信し、各事前判定の結果に係る情報をサブ制御基板220側で記憶するように構成してもよい。
第2始動口17bに対する有効な始動入賞を生ずると、これに対応する判定用乱数値が取得され、第2判定用乱数値メモリ202bにシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第2保留数を示す値が第2保留数メモリ202dに累積的に記憶(加算記憶)される。ここで、第2始動口17bへの始動入賞(以下、「第2始動入賞」という。)に基づいて取得される「判定用乱数値」には、第1始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」と同様に「大当りか否かを当否判定するための当否判定乱数値(大当り抽選乱数値)」、「大当り図柄(特別図柄)を決定するための図柄決定乱数値」、「変動パターンを決定するための変動パターン乱数」等が含まれ、取得情報(保留情報)の具体例を構成する。
また、第2始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」が第2判定用乱数値メモリ202bに記憶されると、主制御基板200を構成するCPU201が、当否判定に関する事前判定および大当り図柄(特別図柄)に関する事前判定(大当りを発生する旨の事前判定の結果を得た場合)を行うとともに、これらの事前判定(以下、「第2事前判定」という。)の結果を第2事前判定結果メモリ(図示を省略)にシフトメモリ形式で記憶する。これに伴い、第2始動入賞時コマンドが主制御基板200からサブ制御基板220に送信される。
ここで、第2始動口17bに対する始動入賞に基づく第2始動入賞時コマンドは、「第2事前判定の結果を特定可能な情報(以下、「第2事前判定結果情報」という。)」、「当該始動入賞後の第2保留数を特定可能な情報(以下、「第2保留数情報」という。)」、「変動パターン乱数を特定可能な情報」等を示すコマンドである。そして、サブ制御基板220は、第2始動入賞時コマンドを受信すると、「第2事前判定結果情報」を第2事前判定結果情報メモリ222bにシフトメモリ形式で記憶するとともに、「大当りか否かを当否判定するための当否判定用乱数値および大当り図柄(特別図柄)を決定するための図柄決定乱数値」以外の当否判定用乱数値(変動パターン乱数等)を特定する各情報を第2当否判定用乱数値情報メモリ222Bに記憶し、さらに第2保留数情報メモリ224bに記憶されている第2保留数の値を「+1」する。
そして、サブ制御基板220のCPU220aは、第2事前判定結果情報メモリ222bに記憶された第2事前判定結果情報に基づいて、第2判定用乱数値メモリ202bに「第2当否判定の結果が、大当りとなる当否判定用乱数値」が記憶されているか否かを判断する。また、サブ制御基板220のCPU220aは、第2当否判定用乱数値情報メモリ222Bに記憶されている情報(変動パターンを特定可能な情報)に基づいて、当該取得した「判定用乱数値」に基づく変動パターンを事前判定することができる。なお、本実施例と異なり、第2始動入賞後の第2保留数を示すコマンドを別コマンドとしてもよい。また、CPU201が第2事前判定として、当否判定や大当り図柄に関する事前判定だけでなく、変動パターンに関する事前判定を行い、それら各事前判定の結果を示すコマンドをサブ制御基板220へ送信し、各事前判定の結果に係る情報をサブ制御基板220側で記憶するように構成してもよい。
なお、第1始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」は第1始動口17aに対する有効な始動入賞に基づき取得される判定用乱数値(取得情報)の総称であり、第2始動入賞に基づいて取得される「判定用乱数値」は第2始口17bに対する有効な始動入賞に基づき取得される判定用乱数値(取得情報)の総称である。また、第1判定用乱数値メモリ202aと、第2判定用乱数値メモリ202bと、第1判定用乱数値情報メモリ221Bと、第2判定用乱数値情報メモリ222Bと、第1事前判定結果メモリ(図示を省略)と、第2事前判定結果メモリ(図示を省略)と、第1事前判定結果情報メモリ221bと、第2事前判定結果情報メモリ222bには、有効な始動入賞(有効な第1始動入賞、有効な第2始動入賞)を生ずる毎に、対応するデータがシフトメモリ形式で記憶される。そして、対応する判定用乱数値(第1判定用乱数値メモリ202a、第2判定用乱数値メモリ202b)に記憶されている判定用乱数値を最先に記憶されたものから順に読み出し、その読み出した判定用乱数を基に当否判定やこの当否判定に基づく図柄変動遊技を行うことを「判定用乱数値を消化する」と称する。また、本実施例と異なり、変動パターン乱数を図柄変動遊技の開始時に取得することとしてもよい。
(3)遊技機1による遊技の流れ
前述のように、本遊技機1では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づいて行われる当否判定の結果を示す図柄の停止表示と、この停止表示の前段階に行われる変動表示とを情報表示装置60および演出表示装置27の2種類の図柄表示装置で実行する。ここで、情報表示装置60の第1特別図柄表示部62aで表示される第1特別図柄と、情報表示装置60の第2特別図柄表示部62bで表示される第2特別図柄は「本図柄」であり、主制御部200Aによって「停止表示させる図柄(停止図柄)」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。但し、本実施例では、始動入賞(第1始動入賞若しくは第2始動入賞)に基づく、判定用乱数値(取得情報)を取得した時点で当否判定の結果等が事前判定される。
一方、演出表示装置27の表示画面27aにおいては「演出図柄」が表示され、主制御部200Aの制御の下で遊技上の演出を制御するサブ制御部220Aによって、その変動態様と停止図柄とが決定される。そして、通常、これらの「演出図柄」の図柄変動は「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「演出図柄」の停止図柄の表示内容(大当り、外れ)は、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおける「本図柄」の表示内容(大当り、外れ等)と矛盾を生じないものとされる。
ここで、本遊技機1では第1始動入賞に基づいて第1特別図柄表示部62aにおいて「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行され、第2始動入賞に基づいて第2特別図柄表示部62bにおいて「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」が実行される。また、「第1特別図柄に係る図柄変動遊技」若しくは「第2特別図柄に係る図柄変動遊技」の実行に伴って演出表示装置27において図柄変動演出が実行される。以下、「図柄変動遊技」と「図柄変動演出」の概要について説明する。なお、本図柄および演出図柄は何れも「識別情報」の具体例を構成するが、本遊技機1において使用する「識別情報」を本図柄および演出図柄のうち何れか一方に一本化してもよい。
a.図柄変動遊技
第1特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)と、第2特別図柄に係る図柄変動遊技(変動表示)は、図3(b)に示すように、対応する特別図柄表示部(62a若しくは62b)を構成する7セグメント表示体によって、算用数字を構成できない不完全な図柄(以下、不完全図柄という。)の「循環表示」を行うことを内容とする。具体的には、算用数字に比べて遊技者にとって馴染みが無く、識別や記憶が困難な不完全図柄を「循環表示」することを内容とする。ここで、第1特別図柄および第2特別図柄は識別情報の具体例を構成する。
そして、第1特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第1始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(以下、「第1当否判定」という。)の結果が表示され、第2特別図柄に係る変動表示における停止表示態様によって「第2始動入賞」に基づいて実行される特別図柄に関する当否判定(以下、「第2当否判定」という。)の結果が表示される。
図6に示すように、遊技機1の確率状態が通常確率状態(低確率状態)である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/315」とされ、遊技機1の確率状態が高確率状態である場合には、第1当否判定および第2当否判定の何れにおいても、大当りを示す判定結果が導出される確率は約「1/31.5」とされる。そして、何れかの特別図柄表示部62a、62bに大当りを示す特別図柄が停止表示(確定停止)されると「大当り」が発生し、大当り遊技実行手段(つまり、特定遊技実行手段)が駆動して大当り遊技が実行される。ここで、「大当り」は「特定結果」の具体例を構成し、「大当り遊技」は「特定遊技」の具体例を構成する。なお、以下において当否判定の結果が大当りであることを示す特別図柄を「大当り図柄」といい、当否判定の結果が外れであることを示す特別図柄を「外れ図柄」という。
本実施例では、当否判定の結果が大当りの場合、特別図柄表示部62a(62a若しくは62b)に停止表示される大当り図柄が乱数抽選を用いて決定される。具体的には、第1当否判定の結果が大当りの場合、乱数抽選(振分抽選)によって、大当り図柄が「16R通常大当りの発生を示す大当り図柄(以下、通常図柄Aという。)」、「4R確変大当りの発生を示す大当り図柄(以下、確変図柄Bという。)」若しくは「4R通常大当りの発生を示す大当り図柄(以下、通常図柄Bという。)」に決定される。また、第2当否判定の結果が大当りの場合、乱数抽選によって、大当り図柄が「16R確変大当りの発生を示す大当り図柄(以下、確変図柄Aという。)」および「通常図柄A」のうち何れかに決定される。
なお、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、3個のセグメントを発光させたものが「確変大当り」を示し、「確変大当り」の種類(16R確変大当り、4R確変大当り)を発光させるセグメントの組合わせ態様で特定する。また、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、2個のセグメントを発光させたものが「通常大当り」を示し、「通常大当り」の種類(16R通常大当り、4R通常大当り)を発光させるセグメントの組合わせ態様で特定する。但し、本明細書では、説明を簡略化するため、大当り図柄を「確変A」、「確変B」、「通常A」、「通常B」のように「アルファべット」を用いて表現する。また、当否判定の結果が外れの場合、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bを構成する「7セグメント表示体」のうち、1個のセグメントが発光する。
大当り遊技を開始すると、主制御部200Aが大入賞口ソレノイド31cの駆動及び駆動停止を行うことで「大入賞口31aを開閉する開閉動作」が実行される。そして、大当り遊技中の各ラウンド遊技においては、大入賞装置31に対して、大入賞口31aを1回だけ開放状態(入球可能状態)に変化させる開閉動作が施される。なお、大入賞口31aに規定入賞数(10個)の遊技球が入球するか、或いは、大入賞口31aの開放時間が開放限度時間(30秒)に到達すると、ラウンド終了条件が成立して、実行中のラウンド遊技(大当りラウンド)を終了する。そして、大入賞装置31の開閉動作が、所定のインターバルを挟みつつ複数回繰り返されると大当り遊技を終了する。
「16R確変大当り」若しくは「16R通常大当り」を生ずると「ラウンド遊技」の実行回数が「16回」の大当り遊技Aが実行され、「4R確変大当り」若しくは「4R通常大当り」を生ずると「ラウンド遊技」の実行回数が「4回」の大当り遊技Bが実行される。また、「16R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」を生ずると、対応する大当り遊技の終了後には確率変動手段(後述する。)が作動し、当否判定の結果が大当りとなる確率(大当り確率)が高確率とされる状態(高確率状態)となる。また、「16R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」を生ずると大当り遊技の終了後には開放延長手段(後述する。)が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される状態(開放延長状態)となる。この高確率状態および開放延長状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「10,000回」になるまで(実質的に、次回の大当りを生ずるまで)継続される。
「16R通常大当り」若しくは「4R通常大当り」を生ずると、対応する大当り遊技の終了後には、確率変動手段が作動を開始しないため、遊技機1の確率状態が通常確率状態(低確率状態)とされる。また、当該大当り遊技の終了後に開放延長手段(後述する。)が作動し、第2始動口17bの開放時間が延長される状態(開放延長状態)となる。この開放延長状態は、大当り遊技の終了後に大当りを生ずることなく実行される特別図柄変動遊技の累積回数が「100回」になるまで継続される。以上、図6を用いて説明したように、第2当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」においては、第1当否判定の結果が「大当り」である場合の「振分抽選」に比べて遊技者にとってより有利な振り分けがなされる。
b.図柄変動演出
図柄変動演出も、第1始動入賞若しくは第2始動入賞に基づいて開始される。そして、図柄変動演出の実行時間(変動時間)も、図柄変動遊技(図柄変動演出)の開始時に決定される変動パターン(後述する。)によって特定される。この図柄変動演出では、図7(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aの所定の部位において演出図柄表示領域27bが出現し、演出図柄の変動表示(演出図柄を用いた図柄変動演出)を開始する。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、演出図柄の停止表示が一定時間(約0.5秒間)実行される。この演出図柄の停止表示は、前述の下部表示装置60(特別図柄表示部(62a若しくは62b))による停止表示と同様に、当否判定の結果を表示するものである。
図7(a)〜(c)に示すように、演出表示装置27の表示画面27aでは、演出図柄表示領域27bに3つ(3桁)の演出図柄を表示しつつ演出図柄の変動表示と停止表示がなされる。この演出図柄の変動表示は、算用数字の「1」を示す演出図柄と、算用数字の「2」を示す演出図柄と、算用数字の「3」を示す演出図柄と、算用数字の「4」を示す演出図柄と、算用数字の「5」を示す演出図柄と、算用数字の「6」を示す演出図柄と、算用数字の「7」を示す演出図柄と、算用数字の「8」を示す演出図柄と、算用数字の「9」を示す演出図柄とを、この順で表示することを繰り返す「循環表示(スクロール変動表示)」によって構成される。その際、当該変動表示を盛り上げるために、演出表示装置27の表示画面27aに「背景図柄」や「キャラクタ図柄」が表示されたり、スピーカSP1〜SP4から効果音が発声されたり、電飾が行われることで、図柄変動演出が実現される。なお、演出図柄の詳細に関しては後述する。
また、図6に示すように、演出図柄の停止図柄には「大当りを示す図柄(大当り図柄)」と「外れを示す図柄(外れ図柄)」とがある。そのうち、「16R確変大当り」若しくは「4R確変大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の奇数数字を表示する組み合わせ(同一の奇数数字を特定する演出図柄の組み合わせ)によって構成され、「16R通常大当り」若しくは「4R通常大当り」の発生を示す図柄は3つの演出図柄がすべて同一の偶数数字を表示する組み合わせ(同一の偶数数字を特定する演出図柄の組み合わせ)によって構成される。
図7(c)に示すように、演出表示装置27において「大当り図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う(以下、当り変動という。)。また、演出表示装置27において「外れ図柄」を表示する場合、図7(b)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う場合と、図7(a)に示すように、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行わない場合(以下、単純外れ変動という。)がある。ここで、本実施例のリーチ表示は、演出表示装置27の表示画面27aに表示される演出図柄のうち2つの演出図柄を同一図柄で停止させ、他の1つの演出図柄を変動中とする演出表示である。
ここで、本遊技機1では、演出表示装置27の表示画面27aに種々の態様の演出図柄表示領域27bを出現させることができる。つまり、表示画面27aの種々の位置(略全域、略中央、縁部寄り等)に種々の大きさで演出図柄表示領域27bを出現させることができるが、以下、図7および図8(a)に示す具体的態様(3つの演出図柄を横方向に並べる態様)を例にとって説明する。この具体的態様に係る演出図柄表示領域27bは、左側に位置する演出図柄(以下、「左演出図柄」という。)の循環表示を行う左循環表示領域27Lと、中央に位置する演出図柄(以下、「中演出図柄」という。)の循環表示を行う中循環表示領域27Cと、右側に位置する演出図柄(以下、「右演出図柄」という。)の循環表示を行う右循環表示領域27Rとで構成されている。
左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rの何れにおいても、演出図柄が変動する速度は、変動開始後、約2秒で高速とされる。そして、各循環表示領域27L、27C、27Rにおいて、1〜9までの数字が付された9個の演出図柄が、付された数字の昇順に従って上方から下方に移動することを高速(例えば、約60〜100ms)で行うため、左循環表示領域27L、中循環表示領域27Cおよび右循環表示領域27Rにおいて「循環表示(スクロール変動表示)」において演出図柄が「循環表示(スクロール変動表示)」されるが、遊技者は「循環表示」されている演出図柄を認識することは困難若しくは不可能となっている。また、演出図柄が高速で変動している間は、各循環表示領域27L、27C、27Rは半透明若しくは透明に表示されるため、遊技者は、各循環表示領域27L、27C、27Rの後方に背景図柄(図示を省略)を透かした状態で視認することになる。
また、本遊技機1においては、演出図柄が停止表示される直前に「演出図柄の変動速度」を徐々に低速とすることで、演出図柄を徐々に認識容易とする表示制御を行う。そして、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過する前において、左循環表示領域27Lおよび右循環表示領域27Rで、演出図柄が停止表示される。つまり、左循環表示領域27Lの上下方向に沿った略中央の停止表示位置に「左演出図柄」が停止表示され、右循環表示領域27Rの上下方向に沿った略中央の停止表示位置に「右演出図柄」が停止表示される。更に、演出図柄の変動表示の実行時間(変動時間)が経過すると、中循環表示領域27Cの上下方向に沿った略中央の停止表示位置に「中演出図柄」が停止表示される。そして、「左演出図柄」、「右演出図柄」および「中演出図柄」を用いた組み合わせ図柄によって、当否判定の結果を示す「確定図柄」が構成される。
また、図7では図示を省略するが、表示画面27aには、演出図柄の変動を盛り上げるための演出が「背景図柄」、「キャラクタ図柄」、「実写映像」等を表示しつつ繰り広げられる)。本実施例では、この演出の態様を、原則として「図柄変動演出の開始時に乱数抽選によって決定した演出パターン」に基づいて定める。
c.保留図柄表示演出
保留図柄表示演出は、有効な始動入賞に基づいて実行される。以下、保留図柄表示演出について説明する。また、サブ制御基板220のCPU220aは、判定用乱数値(取得情報)が、第1判定用乱数値メモリ202a若しくは第2判定用乱数値メモリ202b(第1判定用乱数値情報メモリ221B若しくは第2判定用乱数値情報メモリ222B)に記憶されたとき(取得されたとき)、判定用乱数値が、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の結果が大当り(特定結果)となるものであるか否かと、特定変動演出(スーパーリーチ演出)を特定するもの(特定変動態様情報)であるか否かを、当否判定(第1当否判定、第2当否判定)の実行に先立って事前判定する。
また、サブ制御基板220のCPU220aは、判定用乱数値(取得情報)が取得され、第1判定用乱数値メモリ202a若しくは第2判定用乱数値メモリ202b(第1判定用乱数値情報メモリ221B若しくは第2判定用乱数値情報メモリ222B)に対応する情報(判定用乱数値)が記憶されると、当該情報の存在を示す保留図柄を演出表示装置27の表示画面27aに表示する。このとき、事前判定の結果が考慮され、保留図柄の表示態様によって事前判定の結果が示唆(予告)される。つまり、事前判定の対象となる判定用乱数値(取得情報)が、当り保留とされる場合と、外れ保留であるが特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行う場合には特定態様の保留図柄(以下、「特定保留図柄」という。)が表示され、事前判定の対象となった判定用乱数値(取得情報)の当否判定の結果等が予告される。これに対して、事前判定の対象となった判定用乱数値(取得情報)が外れ保留で、特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行うものでもない場合には、通常態様の保留図柄(以下、「通常保留図柄」という。)が表示される。以下の説明において、当り保留と、特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行うこととなる外れ保留と、を「特定保留」と称し、その他の外れ保留を通常保留と称する。
有効な始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値(取得情報)が通常保留である場合には、第1保留表示領域(M1、M2、M3、M4)27M若しくは第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nに、図9(a)に示す通常保留図柄が表示される。更に具体的に説明すると、有効な第1始動入賞を生ずると、第1保留表示領域(M1、M2、M3、M4)27Mに1個の保留図柄A1が表示される。また、有効な第2始動入賞を生ずると、第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nに1個の保留図柄A2が表示される。ここで、保留図柄A1および保留図柄A2の大当り信頼度は「0.3%」とされる。なお、以下の説明において「保留図柄が示唆する信頼度」とは、「当該保留図柄が出現した場合において、当該保留図柄に対応する判定用乱数値(取得情報)を用いて当否判定を行った場合に、大当り(特定結果)となる確率」を示している。つまり、「信頼度がX%であることを示唆する保留図柄」とは、「当該保留図柄が表示されると、当該保留図柄に対応する取得情報を用いて行う当否判定の結果が大当り(特定結果)となる確率」が「X%」であることを示している。
有効な始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値(取得情報)が特定保留である場合には、第1保留表示領域(M1、M2、M3、M4)27M若しくは第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nには、図9(b)に示す6種類の特定保留図柄のうち何れかが表示される。また、図9(b)に示す6種類の特定保留図柄のうち、保留図柄Bは「蟻の顔を示す図柄」、保留図柄Cは「桜の花びらを示す図柄」、保留図柄Dは「すいかを示す図柄」、保留図柄Eは「熊の顔を示す図柄」、保留図柄Fは「象の顔を示す図柄」、によってそれぞれ構成されている。そして、各保留図柄が示唆する信頼度は、保留図柄Bが「10%」、保留図柄Cが「20%」、保留図柄Dが「50%」、保留図柄Eが「80%」、保留図柄Fが「100%」とされている。
また、サブ制御基板220のCPU220aは、前述の「第1事前判定結果情報」や「第2事前判定結果情報」に基づき、発生した判定用乱数値(取得情報)が当り保留であるか、外れ保留であるかを判断し、保留図柄の選択を行う。つまり、「第1事前判定結果情報」若しくは「第2事前判定結果情報」に基づき、当り保留が発生したと判断される場合には、保留表示領域27M、27Nに表示する保留図柄として、より信頼度が高い保留図柄(例えば、保留図柄C、保留図柄D、保留図柄E、保留図柄F)が選択される確率が高く、外れ保留が発生したと判断される場合には、保留表示領域27M、27Nに表示する保留図柄として、信頼度が低い保留図柄(例えば、保留図柄B、保留図柄A1、保留図柄A2)が選択される確率が高くなっている。また、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aが乱数抽選を行うことによって保留図柄の選択が行われる。
また、後述する各具体例では、特定保留が発生すると当該特定保留に対応する保留図柄として保留図柄Cを表示し、所定条件が達成されると、保留図柄Cが保留図柄Dに変更(発展)する態様(1段階上の信頼度を示す保留図柄に変更する態様)を例示する。但し、所定条件が達成されると、複数段階上の信頼度を示す保留図柄に変更されてもよいし、変更される信頼度の段階を抽選によって決定してもよいし(例えば、1段階若しくは2段階)、当り保留であるか外れ保留であるかによって変更される信頼度の段階数が異なってもよい(例えば、当り保留の場合に「2段階」、外れ保留の場合に当り保留の場合よりも少ない「1段階」)。
更に、特定保留の発生に対応して表示する保留図柄は、乱数抽選によって異なる特定保留図柄とされてもよい。このとき、発生した特定保留が当り保留の場合、当該発生した特定保留に対応して表示する保留図柄として、信頼度が高い保留図柄(例えば、保留図柄E)が選択される可能性を高くしてもよい。この場合、表示する保留図柄に、所定条件が達成されたときに発展する余地を残すために、最高の信頼度を示す保留図柄(例えば、保留図柄F)ではなく、2番目以降の信頼度を示す保留図柄(例えば、保留図柄E、保留図柄D、保留図柄C、保留図柄B等)を表示することが好ましい。但し、当り保留に対応して表示する保留図柄として、信頼度が最も高い保留図柄(例えば、保留図柄F)が選択される態様を設けてもよく、この場合、事前演出(保留図柄の発展)を行わないこととしてもよい。
更に、発生した特定保留が外れ保留の場合(但し、スーパーリーチ演出の実行を示す外れ保留であること)、当該発生した特定保留に対応して表示する保留図柄として、信頼度が低い保留図柄(例えば、保留図柄B)が選択される可能性を高くしてもよい。
ところで、図8(a)に示すように、第1保留表示領域(M1〜M4)Mは、左側から右側に向かって、第1領域M1と、第2領域M2と、第3領域M3と、第4領域M4とを並べた構成を備え、最大4個の保留図柄を表示可能となっている。また、第2保留表示領域(N1〜N4)Nも、左側から右側に向かって、第1領域N1と、第2領域N2と、第3領域N3と、第4領域N4とを並べた構成を備え、最大4個の保留図柄を表示可能となっている。そして、第1保留表示領域(M1、M2、M3、M4)や第2保留表示領域(N1〜N4)を構成する各領域(M1〜M4、N1〜N4)には、保留図柄を表示することができる。
何れの保留表示領域(M1〜M4、N1〜N4)27M、27Nも、始動入賞装置17a、17bに入球したが、未だ、未消化(処理条件が未成立)の遊技球の数(即ち、保留数)を、「保留図柄の表示数」によって示すとともに、未消化の遊技球が消化される毎に「保留図柄の表示数」を減少させることによって、「未消化の遊技球」の数(保留数)を、順次、デクリメントして表示する。具体的には、保留数が「1」の場合、添え字1を付した領域(M1、N1)のみに保留図柄を表示し、保留数が「2」の場合、添え字1を付した領域(M1、N1)と、添え字2を付した領域(M2、N2)に保留図柄を表示する。更に、保留数が「3」の場合、添え字4を付した領域以外の領域(M1〜M3、N1〜N3)に保留図柄を表示し、保留数が「4」の場合、全ての領域(M1〜M4、N1〜N4)に保留図柄を表示する。ここで、「保留図柄」は「記憶情報」の具体例を構成し、第1保留表示領域(M1〜M4)Mと、第2保留表示領域(N1〜N4)Nは「記憶情報表示手段」の具体例を構成する。
ここで、図8(b)は第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nに3個の通常保留図柄A2が表示されている状態で(第2保留数が3である状態で)、当り保留が発生し、特定保留図柄Cが表示された場合を示している。この状態で、最先に記憶された保留情報を消化して変動表示(1回の図柄変動遊技、1回の図柄変動演出)を開始される際には、図8(b)に示すように、当該消化される保留情報に対応する保留図柄A1(第1領域N1に表示されていた保留図柄A2)が消去される。これに伴い、第4領域N4に表示されていた保留図柄Cを第3領域N3に移行し、第3領域N3に表示されていた保留図柄A2を第2領域N2に移行し、第2領域N2に表示されていた保留図柄A2が第1領域N1に移行する。
そして、図示を省略するが、開始された変動表示(1回の図柄変動遊技、1回の図柄変動演出)が終了し、次回の変動表示(次回の図柄変動遊技、次回の図柄変動演出)が開始されるとき、第1領域N1の保留図柄A2が消去され、第3領域N3に表示されていた保留図柄Cを第2領域N2に移行し、第2領域N2に表示されていた保留図柄A2が第1領域N1に移行する。更に、その次の変動表示(その次の図柄変動遊技、その次の図柄変動演出)が開始されるとき、第1領域N1の保留図柄A2が消去され、第2領域N2に表示されていた保留図柄Cが第1領域N2に移行する。そして、更にその次の変動表示(更にその次の図柄変動遊技、更にその次の図柄変動演出)が開始されるとき、第1領域N1に表示されていた保留図柄Cが消去される。
但し、本実施例では、保留図柄Cが消去されるまでに、所定条件(後述する)を達成すると、保留図柄Cがそれよりも信頼度の高い保留図柄(保留図柄D、保留図柄E若しくは保留図柄F)に変化することとしているが、その詳細については後述する。また、少なくとも何れか保留表示領域(M1〜M4、N1〜N4)27M、27Nに通常保留図柄A2(A1)が表示された状態で特定保留を発生すると、所定条件が決定され、図8(a)に示すように、表示画面27aに報知領域27Fが出現する。そして、この報知領域27Fに所定条件が表示され、遊技者に所定条件が報知される。
d.図柄変動演出の態様
次に図7、図10〜図15を用いて図柄変動演出の態様について説明する。前述のように、演出表示装置27において「外れ図柄」を表示するための図柄変動演出(以下、外れ変動という。)には、変動表示の途中にリーチ表示を行わない「単純外れ変動」と、変動表示の途中にリーチ表示を行う「リーチ外れ変動」とがある。また、演出表示装置27において「大当り図柄」を表示するための図柄変動演出(以下、当り変動という。)では、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う。
また、「リーチ外れ変動」と「当り変動」では、リーチ表示後において行われる表示演出(以下、「リーチ演出」という。)を行うが、この「リーチ演出」は、(a)演出内容が単純で演出途中で発展することなく、変動開始から短時間(15秒未満)で変動表示を終了するリーチ演出(以下、「ノーマルリーチ演出」という。)と、(b)演出内容が演出途中で発展して、変動開始から長時間(15秒以上)で変動表示を終了する「スーパーリーチ演出」とに分類できる。
本遊技機1では、図10に示すように、「単純外れ変動」、「リーチ外れ変動」および「当り変動」の何れにおいても、変動表示の途中にキャラクタが出現したり、カットイン演出が行われたりすることがある。ここで、キャラクタの出現としては、図11(a)に示すように変動表示の途中において表示画面27aに所定のキャラクタ(例えば、女の子のキャラクタ)K1が出現する演出を例示でき、カットイン演出としては、図11(b)に示すように変動表示の途中において表示画面27aに割れ目が表示され、この割れ目から所定のキャラクタ(例えば、芋虫のキャラクタ)K2が現れる演出を例示できる。
「スーパーリーチ演出」は「リーチ外れ変動」若しくは「当り変動」において実行されることがあり、この「スーパーリーチ演出」において、例えば、ステップアップ演出、決闘バトル演出、チェイスバトル演出、若しくは、疑似連演出等が実行される。また、「決闘バトル演出」、「チェイスバトル演出」、若しくは、「疑似連演出」等の途中でキャラクタが出現したり、カットイン演出が行われたりすることがある。なお、本実施例において「ステップアップ演出」は、「単純外れ変動」、「リーチ外れ変動」および「当り変動」の何れにおいても出現する可能性がある。
ステップアップ演出として、図柄変動演出の途中に「白色の桜の花」のキャラクタが出現し(A2)、このキャラクタの色が多段階に変化していく演出(「白色」→「ピンク」→「赤色」→「シルバー」→「ゴールド」)を例示できる(A3〜A6)。この場合、図柄変動演出が終了するまでに色変化を起こす回数によって大当り信頼度を示すことができる。例えば、色変化を起こす回数が少ない場合(例えば、1回で演出が2ステップまでしか進行しない場合、つまり「ピンク」で終了する場合)には大当り信頼度が低く、色変化を起こす回数が多い場合(例えば、5回で演出が5ステップまで進行する場合、つまり「ゴールド」で終了する場合)には大当り信頼度が高くなる。
「決闘バトル演出」としては、図13(a)に示すように、表示画面27aに「遊技者の味方を示す味方キャラクタK5」と、「遊技者の敵を示す敵キャラクタK6」が出現し、決闘を行う演出を例示できる(B1〜B4)。この場合、図柄変動演出の結果が遊技者にとって有利な結果となる場合には味方キャラクタK5が勝利し、図柄変動演出の結果が遊技者にとって不利な結果となる場合には敵キャラクタK6が勝利する。そして、「決闘バトル演出」の結果が表示された後に、図柄変動演出の結果が表示される。
「チェイスバトル演出」としては、図13(b)に示すように、表示画面27aに「遊技者の味方を示す味方キャラクタK7」と、「遊技者の敵を示す敵キャラクタK8」が出現し、競争を行う演出を例示できる(D1〜D4)。この場合、図柄変動演出の結果が遊技者にとって有利な結果となる場合には味方キャラクタK7が勝利し、図柄変動演出の結果が遊技者にとって不利な結果となる場合には敵キャラクタK8が勝利する。そして、「チェイスバトル演出」の結果が表示された後に、図柄変動演出の結果が表示される。
疑似連演出としては、図14に示すように、1回の図柄変動演出において演出図柄を変動表示した後、一旦停止表示し、再度変動表示させることを複数回行う複数回変動演出を例示できる(E1〜E9)。ここで、本遊技機1において実行される疑似連演出では、開始した図柄変動演出(変動表示)を仮停止し(E1、E2)、再度、図柄変動演出(変動表示)を実行し、再び、図柄変動演出(変動表示)を仮停止する(E3、E4)。そして、再度、図柄変動演出(変動表示)を実行し、再び、図柄変動演出(変動表示)を仮停止する(E5、E6)。そして、再度、図柄変動演出(変動表示)を実行し(E7)、所定のタイミングでリーチ表示を行う(E8)。その後、変動時間を経過すると、図柄変動演出の結果を表示する(E9)。
また、図15に示すように、「単純外れ変動」、「リーチ外れ変動」および「当り変動」の何れにおいても、変動表示の途中に演出ボタンSWの操作を促す表示(ボタン表示)がなされることがある(F1、F2)。このボタン表示がなされると、演出ボタンSWの操作が有効化される有効期間が開始される。そして、有効期間内に演出ボタンSWに操作が施されると、表示画面27aに「遊技者を激励する表示」がなされる(F3)。
このように、有効期間に演出ボタンSWを操作すると、図柄変動演出に変化を与えることができるが、この変化の態様は図15に示す態様に限定されず、他の態様(背景図柄の変更、キャラクタの変更)等であってもよい。
そして、有効期間内に演出ボタンSWを操作するか、演出ボタンSWを操作せずに有効期間を経過すると、表示画面27aからボタン表示が消滅する。その後、図柄変動演出の実行時間を経過すると、表示画面27aに図柄変動演出の結果が表示され、ボタン演出付きの図柄変動演出を終了する。
e.事前演出の態様
次に図16〜図19を用いて事前演出の具体的な態様について説明する。先ず、図16および図17に示す具体例1では、第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nに3個の通常保留図柄A2が表示されている状態(第2保留数が3である状態)で(a1)、特定保留が発生し、特定保留図柄Cが表示されたとする(a2)。このとき、事前演出の所定条件(実行条件)が決定され、この所定条件が表示画面27aに表示される。ここで、具体例1では「キャラクタA(ハチのキャラクタ)」を出現させることを「所定条件」とする。
この後、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値(通常保留)のうちの最古のものを消化して図柄変動演出を行った。この図柄変動演出の開始時、その演出態様が決定されるが、この図柄変動演出の実行中には「所定条件」が達成できなかったものとする(a3)。つまり、サブ制御基板220のCPU220aは、当該図柄変動演出の開始時に当該図柄変動演出の演出パターンを決定するが、この演出パターンは「キャラクタA(ハチのキャラクタ)」を出現させるものでないため、当該図柄変動演出を実行中に「キャラクタA(ハチのキャラクタ)」が出現することがない。次いで、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの2番目のものを消化して図柄変動演出を行ったが、当該図柄変動演出の実行中には「所定条件」が達成できなかったものとする(a4)。
更に、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの3番目のものを消化して図柄変動演出を開始したが(a5)、当該図柄変動演出の実行中に「所定条件」が達成できたものとする(a6)。つまり、サブ制御基板220のCPU220aは、当該図柄変動演出の開始時に決定した当該図柄変動演出の演出パターンが、「キャラクタA(ハチのキャラクタ)」を出現させるものであるため、当該図柄変動演出を実行中に「キャラクタA(ハチのキャラクタ)」が出現する。そして、「キャラクタA(ハチのキャラクタ)」が出現すると、特定保留図柄Cがそれよりも、大当り信頼度が高い特定保留図柄Dに変更される(a6)。
そして、具体例1において特定保留が当り保留であるため、この特定保留を消化して開始される図柄変動演出(a7)において、その実行時間が経過すると、図柄変動演出の結果が表示される(a8)。なお、3番目のものを消化して開始した図柄変動演出において、「所定条件」が達成できなかった場合は(b6)、特定保留図柄Cが別の保留図柄に変化することがない(b6)。この場合も、特定保留を消化して図柄変動演出が開始され(a7)、その実行時間が経過すると、図柄変動演出の結果が表示される(a8)。なお、特定保留が特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行うこととなる当り保留若しくは外れ保留である場合には、特定保留を消化して開始される図柄変動演出において特定変動演出(スーパーリーチ演出)が実行される。
図18に示す具体例2においても、第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nに3個の通常保留図柄A2が表示された状態で、特定保留が発生し、特定保留図柄Cが表示されたとする。このとき、「所定条件」が決定され、この「所定条件」が表示画面27aに表示される。ここで、具体例2においても「キャラクタA(ハチのキャラクタ)」を出現させることを「所定条件」とする。
この後、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの最古のものを消化して図柄変動演出を開始したが(c1)、この図柄変動演出の実行中に「所定条件」を達成したものとする(c2)。この瞬間、表示画面27aに稲光が光る(c2)。次いで、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの2番目のものを消化して開始した図柄変動演出においても、当該図柄変動演出の実行中に表示画面27aに稲光が光る(c3)。更に、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの3番目のものを消化して開始した図柄変動演出においても、当該図柄変動演出の実行中に稲光が光る(c4)。
そして、図示を省略するが、特定保留を消化して図柄変動演出が開始され、その実行時間が経過すると、図柄変動演出の結果が表示される。なお、特定保留が当り保留である場合には、図柄変動演出の結果として大当りが表示される。また、特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行うこととなる当り保留若しくは外れ保留である場合には、特定保留を消化して開始される図柄変動演出において特定変動演出(スーパーリーチ演出)が実行される。
このように、特定保留の発生時に複数個の判定用乱数値が記憶されている場合に、事前演出として複数回の図柄変動演出において予告(稲光)を出現させるという連続演出を行うことができる。但し、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの最古のものと、2番目のもので「所定条件」を達成できなかった場合には、事前演出として連続演出を行うが、特定保留が記憶される直前に記憶された判定用乱数値に基づいて開始された図柄変動演出中に「所定条件」を達成した場合には、他の態様の事前演出を行うこととしている。例えば、図19(a)に示すように、表示画面27aに「おめでとう」というコメントを表示する)こととしている。
また、連続演出の態様は、図19(b)に示す具体例3のように、カウントダウン演出であってもよい。例えば、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの最古のものを消化して図柄変動演出を開始したが(d1)、この図柄変動演出の実行中に「所定条件」を達成したものとする(d2)。この瞬間、表示画面27aに「カウント値3」を表示する(d2)。次いで、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの2番目のものを消化して開始した図柄変動演出においても、当該図柄変動演出の実行中に表示画面27aに「カウント値2」を表示する(d3)。更に、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの3番目のものを消化して開始した図柄変動演出においても、当該図柄変動演出の実行中に「カウント値1」を表示する(d4)。そして、図示を省略するが、特定保留を消化して図柄変動演出が開始され、その実行時間が経過すると、図柄変動演出の結果が表示される。
このように、特定保留の発生時に複数個の判定用乱数値が記憶されている場合に、事前演出として複数回の図柄変動演出において予告(カウントダウン)を出現させるという連続演出を行うこともできる。なお、特定保留が当り保留である場合には、図柄変動演出の結果として大当りが表示される。また、特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行うこととなる当り保留若しくは外れ保留である場合には、特定保留を消化して開始される図柄変動演出において特定変動演出(スーパーリーチ演出)が実行される。
(4)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図20は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図20のS80〜S600の処理を実行するように構成されている。つまり、図20のS80〜S600の処理は、4msec毎に繰り返し実行される。
以下では、図20に示す遊技制御処理を構成する各処理のうち、特別図柄遊技処理(S300)について詳しく説明する。なお、賞球払出処理(S80)は入賞装置(17a、17b、31、45〜47)に遊技球が入球したときの賞球払出に関する処理であり、普通図柄遊技処理(S100)は、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示と、普通図柄の停止表示(当り図柄若しくは外れ図柄の停止表示)とを行うための処理である。また、普通電動役物遊技処理(S200)は第2始動口17bの開閉に関する処理である。
特別図柄遊技処理(S300)が起動すると、図21に示すように、先ず、第1始動入賞若しくは第2始動入賞が発生したか否かが判断される(S301a、S301b)。そして、S301aの処理及びS301bの処理において否定的な判断がなされる場合(S301a;NO、S301b;NO)、そのまま図22に示すS308以降の処理に移行する。
CPU201によって第1始動入賞が発生したと判断されると(S301a;YES)、第1保留数が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302a)。このS302aの処理において所定数未満と判断されると(S302a;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303a)。この第1始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレス(図5に示す第1判定用乱数値メモリ202a)にシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第1保留数が図5に示す第1保留数メモリ202cに累積的に記憶(加算記憶)される(S303a)。ここで、S303aの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第1始動入賞に基づいて実行される第1当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第1特別図柄表示部62aに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「変動パターンを決定するための変動パターン乱数」等が含まれる。なお、変動パターンの種類によってリーチを演出するか否かを決定するのではなく、リーチを演出するか否かをリーチ乱数値を用いた乱数抽選で決定する場合には、判定用乱数値には当該リーチ乱数値等が含まれる。
CPU201は、S303aの処理に続いて、S303aの処理で取得した当否判定用乱数値(特図1大当り抽選乱数値)を用いて、第1当否判定(特図1大当り抽選)に関する事前判定(第1事前判定)を行い、その結果を示す情報を第1事前判定結果メモリ(図5で図示を省略)に記憶する(S304a)。そして、第1始動入賞時コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S305a)、図22のS308の処理に移行する。ここで、第1始動入賞時コマンドは前述のように、第1事前判定の結果を特定可能な情報と、第1始動入賞後の第1保留数、変動パターンを決定するための変動パターン乱数を特定する情報を示すコマンド等である。但し、本実施例と異なり、第1始動入賞後の第1保留数を特定するコマンドと、その他の情報を特定するコマンドとを別コマンドとしてもよい。また、第1事前判定において第1当否判定の結果が大当りとなる場合には、この第1事前判定において、「特図1図柄決定乱数値」を用いた「大当り図柄に関する事前判定」も実行する。この大当り図柄に関する事前判定の結果を特定可能な情報も第1始動入賞時コマンドに含まれる。
ここで、第1始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値と、第2始動入賞に基づいて取得される判定用乱数値とが記憶された状況の下では後者が優先的に処理される(後述する。)。また、図21〜図24においては、CPU201によって行われる処理のうち、第1始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)と、第2始動入賞に基づいて実行される各処理(以下、特図2に関する処理という。)のうち同様な処理に関しては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
また、CPU201によって第2始動入賞が発生したと判断されると(S301b;YES)、第2始動入賞に対応する第2特別図柄の保留数(第2保留数)が所定数未満(本実施例は4未満)であるか否かが判断される(S302b)。このS302bの処理において所定数未満と判断されると(S302b;YES)、これに応じて判定用乱数値を取得する(S303b)。この第2始動入賞に基づき取得される判定用乱数値は、主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレス(図5に示す第2判定用乱数値メモリ202b)にシフトメモリ形式で記憶されるとともに、第2保留数が、図5に示す第2保留数メモリ202dに累積的に記憶(加算記憶)される(S303b)。ここで、S303bの処理で取得される判定用乱数値としては、(a)第2始動入賞に基づいて実行される第2当否判定に際して用いる当否判定乱数値、(b)第2特別図柄表示部62bに停止表示される当り図柄を決定するための図柄決定乱数値、(c)「変動パターンを決定するための変動パターン乱数」等が含まれる。なお、変動パターンの種類によってリーチを演出するか否かを決定するのではなく、リーチを演出するか否かをリーチ乱数値を用いた乱数抽選で決定する場合には、判定用乱数値には当該リーチ乱数値等が含まれる。
CPU201は、S303bの処理に続いて、S303bの処理で取得した当否判定用乱数値(特図2大当り抽選乱数値)を用いて、第2当否判定(特図2大当り抽選)に関する事前判定(第2事前判定)を行い、その結果を示す情報を第2事前判定結果メモリ(図5で図示を省略)に記憶する(S304b)。そして、第2始動入賞時コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S305b)、図22のS308の処理に移行する。ここで、第2始動入賞時コマンドは前述のように、第2事前判定の結果を特定可能な情報と、第2始動口17bへの始動入賞後の第2保留数等を示すコマンドと、変動パターンを決定するための変動パターン乱数を特定する情報を示すコマンド等である。但し、本実施例と異なり、第2始動口17bへの始動入賞後の第2保留数を特定するコマンドと、その他の情報を特定するコマンドとを別コマンドとしてもよい。また、第2事前判定において第2当否判定(特図2大当り抽選)の結果が大当り(当選)となる場合には、この第2事前判定において、「特図2図柄決定乱数値」を用いた「大当り図柄に関する事前判定」も実行する。
S308の処理では、図22に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図23のS378の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。そして、CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して図20の遊技制御処理に復帰する。
一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か(第1特別図柄および第2特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否か)を判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。なお、本実施例では、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間を0.5秒とする。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1保留数」と「第2保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことである。そして、本実施例のCPU201は、「第2保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2保留数」が「ゼロ」でない場合、前述の第2判定用乱数値メモリ202bから、最も古い判定用乱数値を読み出し(S316b)、第2特別図柄に関する当否判定処理(第2当否判定処理)を行う(S320b)。なお、S316bで読み出す判定用乱数値はS303bで取得したものであって、当否判定乱数値、図柄決定乱数値等が含まれる。
この第2当否判定処理(S320b)では、第2当否判定に関する処理が行われる。この第2当否判定処理(S320b)では遊技機1の確率状態が高確率状態であるか否か(確変フラグがセットされているか否か)が判断され、高確率状態であるときには、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われ、通常確率状態(低確率状態)であるときには、「通常確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した判定用乱数値(大当り用判定乱数値)」とを用いて「大当り判定」が行われる。なお、第2当否判定処理(S320b)と後述する第1当否判定処理(S320a)は主制御基板200に搭載されたCPU201が「当否判定手段」として行う処理の具体例を構成する。
CPU201は、第2当否判定処理(S320b)を行うと特図2図柄変動開始処理(S500b)に移行する。この特図2図柄変動開始処理(S500b)が起動すると、図24に示すように、第2当否判定(S320b)の結果が「大当り」であるか否かが判断され、「大当り」であると判断されると(S502;YES)、S510に移行して「大当り変動設定処理」を行う。この大当り変動設定処理(S510)では、前述のS316bの処理で読み出した判定用乱数値に含まれる図柄決定乱数値を用いた乱数抽選の結果に基づき特別図柄表示部62aに停止表示される図柄(大当り図柄)を決定(選択)する処理を行った後、遊技機1の遊技状態等に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを選択する。そして、その選択された変動パターンテーブルと、S303bの処理で取得した変動パターン決定用の乱数値とを用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。なお、本実施例と異なり、S303bの処理で変動パターン決定用の乱数値を取得しない態様としてもよく、この場合、S510や後述するS540の処理(変動パターンを決定する処理)で変動パターン決定用の乱数値を取得してもよい。
ここで、大当り用の変動パターンの決定(選択)に際し、大当り確率が低確率であって通常変動を行う遊技状態では、図25に示す「通常変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられる。また、大当り確率が高確率若しくは低確率であって短縮変動を行う遊技状態では、図26に示す「短縮変動状態」用の変動パターンテーブルが用いられる。これらの変動パターンテーブルや後述する他の変動パターンテーブル(図27〜図31)には変動パターンが乱数値に対応づけて記憶されている。
一方、S502の処理にて、当否判定の結果が「大当り」でないと判断されると(S502;NO)、S540に移行して「外れ変動設定処理」を行う。この外れ変動設定処理(S540)では、「遊技機1の遊技状態を考慮して選択される変動パターンテーブル」を用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。そして、その選択された変動パターンテーブルと、S303bの処理で取得した変動パターン決定用の乱数値とを用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。この後、図柄決定乱数値を取得し、停止図柄を設定する処理を行う。なお、本実施例と異なり、S303bの処理で変動パターン決定用の乱数値を取得しない態様としてもよく、この場合、S510やS540の処理(変動パターンを決定する処理)で変動パターン決定用の乱数値を取得してもよい。
ここで、外れ用の変動パターンの決定(選択)に際し、大当り確率が低確率であって通常変動を行う遊技状態では、図27〜図29に示す「通常変動状態」用の変動パターンテーブルのうち、変動開始直前(図24のS595の処理を行う前)の保留数に対応するものが用いられる。また、大当り確率が高確率若しくは低確率であって短縮変動を行う遊技状態では、図30(a)、(b)および図31に示す「短縮変動状態」用の変動パターンテーブルのうち、変動開始直前(図24のS595の処理を行う前)の保留数に対応するものが用いられる。そして、これらの変動パターンテーブルには変動パターンが乱数値に対応づけて記憶されている。
また、主制御基板200に搭載されたCPU201が、図25〜図29、図30(a)、(b)および図31のうちの何れかの変動パターンテーブルを用いた乱数抽選によって使用する変動パターンを決定する。そして、サブ制御基板220のCPU220aは、決定された変動パターンに対応する演出パターンテーブル(例えば、図25の変動パターンA1に対応する演出パターンテーブルは、演出パターンa11、演出パターンa12、演出パターンa13を記憶した演出パターンテーブルである。)を用いた乱数抽選によって、図柄変動演出の実行態様を決定する(例えば、キャラクタAが出現する演出パターンa11、カットインを伴う演出パターンa11、キャラクタが一切出現しない演出パターンa13)。そして、所定条件が設定されている場合には、図柄変動演出の実行態様(演出パターンの内容)に基づいて、所定条件の達成の有無が判断される。すなわち、図柄変動演出の演出パターンが乱数抽選で決定されると、図柄変動演出の内容(キャラクタが登場するか否か、登場するキャラクタの種類、ボタン演出の有無、背景画像の種類、実写の有無、種類等)が決定されるため、この演出パターンの内容に基づいて、所定条件の達成の有無が判断される。また、本実施例では、スーパーリーチ演出に対応する変動パターンが予め定められており、この変動パターン(変動パターンA2、変動パターンAn、変動パターンSn等)が選択されると、これに選択された変動パターンに対応する演出パターンはスーパーリーチ演出を実行するための演出パターン(疑似連を実行するための演出パターンan1、バトルAを実行するための演出パターンan2、チェイスバトルAを実行するための演出パターンan3等)となる。
なお、本実施例では、大当り用および外れ用の双方において、大当り確率が高確率であって短縮変動を行う場合と、大当り確率が低確率であって短縮変動を行う場合に共通の変動パターンテーブルを用いるが、それぞれ別個の変動パターンテーブルとすることもできる。また、本遊技機1が「大当り確率が高確率であって通常変動を行う遊技状態」を備え、当該遊技状態で変動パターンの決定(選択)を行う場合には、大当り確率が低確率であって通常変動を行う遊技状態で用いる変動パターンテーブルを用いてもよいし、別個の変動パターンテーブル(「高確率通常変動状態」用の変動パターンテーブル)を用いてもよい。また、本実施例では、変動パターン(変動パターン乱数値)に基づいてリーチ演出の実行の有無や、リーチ演出の種類(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)が決定される構成を採用するため、S540の処理において参照する変動パターンテーブルが、リーチ演出の実行の有無によって区別されない。但し、変動パターン乱数値に基づいてリーチ演出の実行の有無を決定せずに、リーチ乱数値を用いてリーチ演出の実行の有無が決定される構成を採用してもよい。この場合、S306の処理において取得される判定用乱数値にはリーチ乱数値が含まれ、S540の処理ではこのリーチ乱数値を読み出し、この読み出したリーチ乱数値に基づいてリーチ演出の実行の有無や、リーチ演出の種類が決定される。
ここで、S510若しくはS540の処理で決定される変動パターンのうち、変動短縮機能が作用しているときに選択される変動パターンによって特定される変動時間は、変動短縮機能が作用していないときに選択される変動パターンによって特定される変動時間に比べて短くされる可能性が高い。また、リーチ演出を行わない場合の変動パターンで特定される変動時間は、リーチ演出を行う場合の変動パターンで特定される変動時間に比べて短くされる。更に、変動開始時の保留数が少ないほど、変動パターンによって特定される変動時間に長くされる可能性が高く、変動開始時の保留数が多いほど、変動パターンによって特定される変動時間に長くされる可能性が高い。つまり、取得した変動パターン乱数値が同じであっても、遊技状態や変動開始時の保留数に応じて、変動パターンテーブルの使い分けを行う。但し、スーパーリーチに対応する変動パターン乱数を取得した場合において、遊技状態や変動開始時の保留数に応じて、変動パターンテーブルの使い分けを行っても、同じ変動時間が特定されるようにされている。なお、本遊技機1において、主制御基板200に搭載されたROM203には、図25〜図31に表記した変動パターンテーブル等が記憶されている。
また、本実施例と異なり、遊技機1の遊技状態にかかわらず、共通の変動パターンテーブルを用いることとしてもよい。また、本実施例では前述のように、外れ変動では、特別図柄の保留数が少ない場合には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合には短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される。このとき、第1特別図柄および第2特別図柄のうち、現在変動表示の対象となっている特別図柄に関する保留数の多少を問題とするが、第1特別図柄の保留数と、第2特別図柄の保留数とを足した合計保留数が少ない場合には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合には短めの変動時間を特定する変動パターンが選択されることとしてもよい。
図24に戻って更に説明すると、S510若しくはS540の処理の後、第2特別図柄表示部62bにて第2特別図柄の変動表示を開始するとともに(S590)、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第2特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信し、第2特別図柄表示部62bにて第2特別図柄の変動表示を開始する(S590)。そして、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第2特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信した後(S592)、特図2図柄変動開始処理(S500b)が終了して図20の遊技制御処理に復帰する。
CPU201は、S592の処理を行うと、「第2保留数」を「1」減算する処理と、減算された後の保留数を特定するための保留数指定コマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行う(S595)。そして、特図2図柄変動開始処理(S500b)を終了し、更に特別図柄遊技処理(S300)を終了して図20の遊技制御処理に復帰する。ここで、第2特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)は、「変動パターン指定コマンド」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などである。そして、変動パターン指定コマンドおよび特別図柄停止情報指定コマンドは、ストローブ信号とともにサブ制御基板220に向かって出力される。このストローブ信号は、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aの割り込み端子に接続されており、サブ制御基板220側のCPU220aは、ストローブ信号が入力されると直ちに各指定信号を受け取って、指定信号の内容を解析する。詳細な説明は省略するが、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、停止表示される特別図柄(停止図柄)が大当り図柄であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で確定停止するのか外れ図柄で確定停止するのか、更には大当り図柄で確定停止する場合、その大当り図柄(図6を参照)が何れであるかを知ることができる。つまり、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、確定停止する大当り図柄が「通常大当り図柄」、「確変大当り図柄」の何れであるかを知ることができる。
サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して演出図柄の表示制御信号を出力し、演出図柄の変動表示・確定停止等を行う。また、特別図柄の変動時間(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出表示装置27でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板222や、アンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
図22に戻り、「第2保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、第1判定用乱数値メモリ202aから最も古い判定用乱数値を読み出し(S316a)、第1当否判定処理を行う(S320a)。そして、特図1図柄変動開始処理(S500a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図20の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる第1当否判定処理もS320bと同様に行われ、S500aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理(S500a)もS500bの処理として行われる特図2図柄変動開始処理(S500b)と同様に行われる。この特図1図柄変動開始処理(S500a)においてCPU201は、第1当否判定処理(S320a)の結果に基づいて第1特別図柄の停止図柄(大当りの大当り図柄、外れの場合は外れ図柄)を決定する処理と、変動パターンをS303aの処理で取得した変動パターン乱数と選択した変動パターンテーブルとを用いて乱数抽選によって決定する処理を行う。
そして、第1特別図柄表示部62aにて第1特別図柄の変動表示を開始するとともに(S590)、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第1特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信し、第1特別図柄表示部62aにて第1特別図柄の変動表示を開始する(S590)。そして、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって第1特別図柄の変動表示の開始を示すコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信した後(S592)、特図1図柄変動開始処理(S500a)が終了して図20の遊技制御処理に復帰する。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図22参照)で、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。その際、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して図20の遊技制御処理に復帰する。これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1特別図柄又は第2特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図20の遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、特別図柄表示部(62a若しくは62b)に大当り図柄が停止表示されたか否かを判断する(図23のS352)。
図23のS352の処理で肯定的な判断がなされると、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S354)。具体的には、「大当りの種類(確変大当り)」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S354)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域がS354の処理で用いるバッファとして機能する。ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、具体的には「確変フラグ」、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S354の処理においては、これらのフラグが「ON」「OFF」の何れに設定されているかを示すデータ(現在の遊技状態を示すデータ)がセットされる。
なお、「確変フラグ」は特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率に設定される状態(高確率状態)にあること、すなわち確率変動機能(確変機能)が作動していることを示すフラグであり、「変動短縮フラグ」は特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮される状態(短縮変動状態)にあること、すなわち変動時間短縮機能(時短機能)が作動していることを示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は第2始動口17b(普通電動役物17d)が開放状態となる時間(開放時間)が長時間に設定される状態(開放延長状態)にあること、すなわち開放時間延長機能(開放延長機能)が作動していることを示すフラグである。なお、本実施例では、「変動短縮フラグ」および「開放延長フラグ」のON/OFF切り換わりタイミングが同一となっており、両フラグは一体的に扱われるものである。つまり、短縮変動状態であるときは開放延長状態でもあり、短縮変動状態が終了すると、それとともに開放延長状態も終了する。
主制御基板200のCPU201はS354の処理に続いて、発生させる大当りの種類に応じて大入賞装置31の開閉パターンをセットする処理を行う(S370)。具体的には「16R確変大当り」若しくは「16R通常大当り」を発生させる場合、大入賞口31aの開放限度時間を「30秒」とするラウンド遊技を「16ラウンド」行う開閉パターンがセットされ、「4R確変大当り」若しくは「4R通常大当り」を発生させる場合、大入賞口31aの開放限度時間を「30秒」とするラウンド遊技を「4ラウンド」行う開閉パターンがセットされる。そして、S370の処理に続いて、大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する処理を行う(S378)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する。
S378の処理に続いてS380以降の処理に移行する。ここで、S378の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、大当り遊技実行手段が作動を開始して遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行するが、本遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S380以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。つまり、S380の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S380)、セットされていない場合は(S380;NO)、そのままS384の処理に移行し、セットされている場合は(S380;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)する処理(S382)を行った後、S384の処理に移行する。
S384の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S384;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図20の遊技制御処理に復帰する。一方、S384の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S384;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S386、S387)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図20の遊技制御処理に復帰する。そして、何れの場合においても、図20の遊技制御処理に復帰すると後述する大当り遊技処理が開始され、大当り遊技が実行される。
なお、大当り遊技を終了するときに、前述の「大当り遊技終了時参照用バッファ(図23のS354を参照)」を参照することによって、今回の大当り遊技の前提となった大当り図柄の種類(通常大当り図柄、確変大当り図柄)に関する情報を取得し、この情報に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態等を設定する処理を行う。つまり、当該大当り図柄が「通常大当り図柄」であった場合には、変動短縮カウンタに「100」をセットする処理と、変動短縮フラグをセットする処理と、開放延長フラグをセットする処理とを行う。これにより、「通常大当り」に係る大当り遊技を終了した後、特別図柄の変動回数が「100回」になるまで(変動短縮カウンタの値がゼロになるまで)、開放延長機能及び変動時間短縮機能は作動状態となる。但し、次回の大当りを発生すると、開放延長機能及び変動時間短縮機能は作動を停止する。
また、当該大当り図柄が「確変大当り図柄」である場合は、確変フラグをセット(ONに設定)する処理と、変動短縮カウンタに「10,000」をセットする処理と、変動短縮フラグをセットする処理と、開放延長フラグをセットする処理とを行う。つまり、「確変大当り」を生ずると、当該大当りに係る大当り遊技終了後に、次回の大当りを発生するまで、当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率とされる。また、当該大当りに係る大当り遊技終了後に、特別図柄の変動回数が「10,000回」になるまで(変動短縮カウンタの値がゼロになるまで)、開放延長機能及び変動時間短縮機能は作動状態となる。但し、次回の大当りを発生すると、開放延長機能及び変動時間短縮機能は作動を停止する。
次に、図23のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1特別図柄表示部62a若しくは第2特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合には(S352;NO)、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合には(S398;YES)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図15の遊技制御処理に復帰する。一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、つまり、外れ発生時の遊技状態が「低確率の短縮変動状態」若しくは「高確率の短縮変動状態」である場合には、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合には(S404;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図20の遊技制御処理に復帰する。
これに対して、S404の処理で変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合には(S404;YES)、遊技機1の遊技状態が低確率の短縮変動状態から低確率の通常変動状態に切り換わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて図15の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は変動短縮しつつ実行する特別図柄の変動回数の上限回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、今回の特別図柄の変動で短縮変動状態が終了して、次回の変動から通常変動状態に切り換わり、次回以降の特別図柄の変動は通常変動で行われる。なお、変動短縮フラグや開放延長フラグがともにOFFに切り換わった場合(S410,416)には、高確率状態や開放延長状態(短縮変動状態)が終了して状態の切り換わりが生ずることとなる。本実施例では、そのような状態の切り換わりが発生した場合には、その切り換わり後の状態を示す制御コマンド(状態指定コマンド)を主制御部200Aからサブ制御部220Aに向けて送信するように構成している。
(5)演出制御処理(S980)
次に、図32を用いて、サブ制御部220A(サブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222Aと協働して行う「演出制御処理(S980)」の概要について説明する。この演出制御処理(S980)では、保留発生時処理(S1000)、図柄変動演出処理(S1100)、達成演出実行処理(S1300)、連続予告継続処理(S1400)、保留消化時処理(S1600)、大当り遊技演出処理(S1800)などの主要な処理が繰り返し実行される。また、図32の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。なお、図32には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。また、以下、図32のフロー図に示す処理のうち、大当り遊技演出処理についての説明は省略する。
a.保留発生時処理(S1000)
保留発生時処理(S1000)においては、図33に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが始動入賞時コマンドを受信すると(S1005;YES)、この始動入賞時コマンドによって特定される保留数や変動パターンを決定(始動入賞時に事前に決定)するための乱数を特定する情報と、事前判定(第1事前判定若しくは第2事前判定)の結果を示す情報等を記憶する(S1010)。
つまり、S1005の処理において、第1始動入賞に基づく始動入賞時コマンドを受信すると(S1005;YES)、「第1事前判定の結果に関する情報」を第1事前判定結果情報メモリ221bにシフトメモリ形式で記憶し、「当否判定用乱数値」および「図柄決定乱数値」以外の判定用乱数値を特定する各情報(変動パターンを決定するための乱数を特定する情報等)を、第1判定用乱数値情報メモリ221Bに記憶するとともに、第1保留数情報メモリ223bに記憶されている第1保留数の値を「+1」する(S1010)。また、第2始動入賞に基づく始動入賞時コマンドを受信すると(S1005;YES)、「第2事前判定の結果に関する情報」を第2事前判定結果情報メモリ222bに記憶し、「当否判定用乱数値」および「図柄決定乱数値」以外の判定用乱数値を特定する各情報(変動パターンを決定するための乱数を特定する情報等)を、第2判定用乱数値情報メモリ222bに記憶するとともに、第2保留数情報メモリ224bに記憶されている第2保留数の値を「+1」する(S1010)。
サブ制御基板220のCPU220aは、今回記憶した事前判定の結果に関する情報が特定保留に関する情報(当り保留を特定する情報、スーパーリーチ演出を実行するための変動パターン乱数を特定する情報)であるか否かを判断し(S1015)、特定保留に関する情報でなければ(S1015;NO)、保留表示領域27M、27Nに通常保留図柄(A1若しくはA2)を表示した後(S1060)、保留発生時処理(S1000)を終了する。つまり、第1始動入賞に基づく始動入賞時コマンドを受信すると(S1005;YES)、第1保留表示領域27Mに表示する保留図柄の数を1個追加し、第2始動入賞に基づく始動入賞時コマンドを受信すると(S1005;YES)、第2保留表示領域27Nに表示する保留図柄の数を1個追加する。
また、S1015の処理で特定保留に関する情報であると判断すると(S1015;YES)、実行予定フラグが解除(OFFに設定)されているか否かを判断する(S1020)。ここで、実行予定フラグは既に特定保留図柄が保留表示領域27M、27Nに表示され、事前演出を実行可能な状態にあることを示すフラグである。そして、実行予定フラグがセット(ONに設定)されている場合には、保留表示領域27M、27Nに通常保留図柄(A1若しくはA2)を表示した後(S1060)、保留発生時処理(S1000)を終了する。
また、本実施例の特定保留に関する情報としては、当り保留と、スーパーリーチの実行を特定する情報(変動パターン乱数であって、以下、スーパーリーチ情報という。)である。なお、特定保留に関する情報は、当り保留およびスーパーリーチ情報に限定されず、例えば、当り保留のみを特定保留に関する情報としたり、スーパーリーチ情報のみを特定保留に関する情報としたり、特定の大当り(例えば、確変大当りに係る当り保留)のみを特定保留に関する情報としたりすることもできる。
S1020の処理で実行予定フラグが解除(OFFに設定)されていると判断される場合には(S1020;YES)、保留表示領域27M、27Nに特定保留図柄(例えば、保留図柄B、保留図柄C等のように、より信頼度が高い保留図柄C、保留図柄D等に変更可能なもの)を表示した後(S1025)、前保留が存在するか否かを判断する(S1030)。ここで、前保留とは、特定保留の取得時に第1判定用乱数値メモリ202a若しくは第2判定用乱数値メモリ202bに記憶されている判定用乱数値(取得情報)である。つまり、S1030の処理では、特定保留の発生時に第1判定用乱数値メモリ202a若しくは第2判定用乱数値メモリ202bに記憶されている判定用乱数値(取得情報)が記憶され、特定保留に基づく図柄変動演出の直前に他の図柄変動演出を実行可能な状態であるか否かを判断する。例えば、第2始動入賞に基づき特定保留を発生した場合には、第2判定用乱数値メモリ202bに1個以上の判定用乱数値(取得情報)が記憶されていると、S1030の処理では肯定的に判断される。
そして、前保留が存在しない(つまり、特定保留の発生時においては、特定保留に係る図柄変動演出が、間に他の図柄変動演出を挟むことなく開始される)と判断される場合には(S1030;NO)、そのまま保留発生時処理(S1000)を終了する。これに対して、前保留が存在する判断される場合には(S1030;YES)、前保留が全て外れ保留であるか否かを判断する(S1032)。そして、前保留に当り保留が含まれている場合には(S1032;NO)、そのまま保留発生時処理(S1000)を終了し、前保留に当り保留が全て外れ保留である場合には(S1032;YES)、S1035の処理に移行する。つまり、本遊技機1では、前保留に当り保留が含まれている場合には(S1032;NO)、事前演出を行わないこととしているが、事前演出を行うこととしてもよい。
S1035の処理では今回受信した特定保留が「当り保留」であるか否かを判断する(S1035)。そして、「当り保留」である場合には(S1035;YES)、その時点の保留数(前保留の数)に対応する「当り用テーブル」を用いて所定条件(実施例1の場合、事前演出の実行条件である)を設定し、記憶する処理を行い(S1040)、更に、実行予定フラグをセット(ONに設定)する処理を行った後(S1050)、保留発生時処理(S1000)を終了する。
また、S1035の処理で「当り保留」でないと判断される場合には(S1035;NO)、その時点の保留数(前保留の数)に対応する「外れ用テーブル」を用いて所定条件を設定し、記憶する処理を行い(S1045)、更に、実行予定フラグをセット(ONに設定)する処理を行った後(S1050)、保留発生時処理(S1000)を終了する。
ここで、S1035「当り保留」と判断される場合には、当該「当り保留」がスーパーリーチ情報である場合と、スーパーリーチ情報でない場合がある。また、S1035で「当り保留」でない判断される場合には、当該「特定保留」はスーパーリーチ情報となる。これらの場合、S1020の処理で表示する特定保留図柄を異なる特定保留図柄としてもよい。例えば、「特定保留」が「当り保留」でなく、スーパーリーチ情報である場合には特定保留図柄Bが選択され、「特定取得情報」が「当り保留」であり、スーパーリーチ情報でない場合には特定保留図柄Cが選択され、「特定保留」が「当り保留」であり、スーパーリーチ情報である場合には特定保留図柄Dが選択されることとしてもよい。
次に図34〜図36を用いて、「当り用テーブル」と「外れ用テーブル」について説明する。ここで、図34(a)に示す当り用テーブルAは前保留の数が「3」であるときに参照するデータテーブル、図34(b)に示す当り用テーブルBは前保留の数が「2」であるときに参照するデータテーブル、図35(a)に示す当り用テーブルCは前保留の数が「1」であるときに参照するデータテーブルである。また、図35(b)に示す外れ用テーブルDは前保留の数が「3」であるときに参照するデータテーブル、図36(a)に示す外れ用テーブルEは前保留の数が「2」であるときに参照するデータテーブル、図36(b)に示す外れ用テーブルFは前保留の数が「1」であるときに参照するデータテーブルである。
なお、本実施例では、図34〜図36における「前保留の数」を変動表示の対象となっている特別図柄の保留数(第1特別図柄が対象となっているときは、第1特別図柄に関する前保留の数、第2特別図柄が対象となっているときは、第2特別図柄に関する前保留の数)で設定しているが、総保留数(第1特別図柄に関する前保留の数と、第2特別図柄に関する前保留の数との総和)で設定してもよい。例えば、図34(a)に示す当り用テーブルAと図35(b)に示す外れ用テーブルDを総保留数が「4」以上であるときに参照するデータテーブル、図34(b)に示す当り用テーブルBと図36(a)に示す外れ用テーブルEを前保留の総保留数が「3」であるときに参照するデータテーブル、図35(a)に示す当り用テーブルCと図36(b)に示す外れ用テーブルFを前保留の総保留数が「2」又は「1」であるときに参照するデータテーブルとしてもよい。
各テーブルには、所定条件を特定するデータが乱数値に対応付けて複数記憶されており、「特定保留」が取得されると、「特定保留」が示す当否判定に関する事前判定の結果と、その時点の前保留数と、を考慮して選択される当り用テーブル若しくは外れ用テーブルがセットされる。そして、乱数抽選を用いて、セット(選択)されたデータテーブルに格納された「所定条件を特定するデータ」から所定のデータを選択する。この選択されたデータによって特定される「所定条件(事前演出の実行条件)」は、表示画面27a(表示画面27aの報知領域27F)に表示され{図8(a)を参照}、遊技者に報知される。なお、この報知は表示画面27aにおける表示とともに、スピーカSP1〜SP4による音声で行ってもいいし、表示画面27aにおける表示を行わずに、スピーカSP1〜SP4による音声で行ってもいい。更に、所定条件の報知を一切行わない態様を例示することもでき、この場合、遊技者が所定条件を推測することになる。
更に、これらの「データテーブル」に格納されたデータが特定する「所定条件」の傾向を説明する。つまり、当り保留の発生に基づいて設定される「所定条件」は、外れ保留の発生に基づいて設定される「所定条件」よりも達成可能性が高くされる。例えば、外れ保留のための所定条件としては、「図柄変動演出の実行時間を300秒確保して下さい」という、実質的に達成不可能な条件を設定し、当り保留の所定条件としては、「図柄変動演出の実行時間を1秒確保して下さい」という、達成容易な条件を設定する場合を例示できる(図35を参照)。これは、当り保留を発生した場合の方が、外れ保留を発生した場合に比べて、事前演出を高率で実行したいからである。
また、当り保留および外れ保留の何れの場合においても、前保留数が多い場合には、少ない場合よりも「所定条件」達成の難易度が高くされている。これは、前保留を消化して行う図柄変動演出の回数が多くなれば、その分、「所定条件」達成の可能性が高まるからである。例えば、当り保留および外れ保留の何れの場合においても、前保留数が多い場合に前保留数が少ない場合に比べて、ステップアップ演出において要求するステップアップ数が多くされている。なお、この場合においても、当り保留を発生した場合の方が、外れ保留を発生した場合に比べて要求するステップアップ数が少なくされ、より達成容易な条件とされている。
このように、保留数が少ないが事前演出を確実に行いたい場合(例えば、特定保留が当り保留である場合)には、必ず達成可能な所定条件を設定する(変動時間1秒以上確保して下さい。)。また、保留数の多少に係わらず、事前演出を行いたくない場合には、達成困難若しくは不可能な所定条件を設定する(変動時間500秒以上確保して下さい。)。更に、事前演出を行っても行わなくてもいいケースでは、普通に50%位の確率で達成できる所定条件(変動時間15秒以上確保して下さい)を設定することとしてもよい。この場合、達成の難易度によって、特定保留の信頼度を表すこともできる。なお、本実施例では前保留に当り保留が含まれる場合には、事前演出を行わないこととしたが行うこととしてもよい。この場合、前保留において、大当り時のみに出現するキャラクタを設け、当該キャラクタの出現を「所定条件」とすると、前保留に係る当り保留に基づく図柄変動演出において、「所定条件」を達成すると、連荘を行うこと(大当りを短時間で実行すること)が確定することとなる。この場合、遊技興趣を更に向上させることができる。
b.図柄変動演出処理(S1100)
図柄変動演出処理(S1100)においては、図37に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが、図柄変動開始時のコマンドを受信すると(S1105;YES)、S1110以降の処理が実行される。ここで、S1105の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンドおよび特別図柄停止情報指定コマンドである。
CPU220aは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部200Aにおいて実行された当否判定の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合には(S1110;YES)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、大当り時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1115)。また、当否判定の結果が外れである場合には(S1110;NO)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、外れ時の演出パターンテーブルを振り分ける処理を行う(S1120)。
サブ制御基板220のCPU220aは、S1115若しくはS1120の処理を終了すると、S1140の処理を行う。このS1140の処理では、S1115若しくはS1120の処理でセットされた演出パターンテーブルを用いて図柄変動演出の演出パターンを決定する(S1140)。この場合、個々の変動パターンに対応する演出パターンテーブルが設けられている。そして、演出パターンテーブルには、決定用乱数値に対応づけた状態で複数の演出パターンが記憶されているため、S1140において乱数抽選によって演出パターンを決定する。このように演出パターンを決定すると、今回の図柄変動演出の態様が決定される。
例えば、所定の変動パターンに対応する演出パターンテーブルに「キャラクタを出現させない演出パターン」と、「カットインを行う演出パターン」と、「キャラクタCを出現させる演出パターン」とが乱数値に対応付けて記憶されている場合(例えば、図27の変動パターンD2が選択され、演出パターンd21、演出パターンd22、演出パターンd23を記憶した演出パターンテーブルが選択された場合)、当該演出パターンテーブルを用いた乱数抽選によって、これらのうちのいずれかの演出パターンに決定される。つまり、本実施例では、サブ制御基板220のCPU220aが変動パターン指定コマンドを受信したときに行う乱数抽選によって、図柄変動演出の態様を決定するため、この図柄変動演出の態様に基づいて所定条件(実施例1では事前演出の実行条件)を満足したか否かが判断される。例えば、「カットインを行う演出」を実行することが所定条件の設定されているときに、前保留に係る変動パターンとして変動パターンD2が選択され、演出パターンd21、演出パターンd22、演出パターンd23を記憶した演出パターンテーブルが選択された場合において、乱数抽選で演出パターンd22が選択されると、所定条件を達成することになる。なお、図柄変動演出の実行時間は、主制御基板200のCPU201が決定する変動パターンによって決定されるため、時間で特定される所定条件の達成の有無は、主制御基板200のCPU201が抽選の結果に基づいて判断可能となる。例えば、変動時間が15秒以上となる図柄変動演出が実行されることが所定条件の場合、主制御基板200のCPU201が、前保留に係る変動時間を15秒以上とする変動パターンを選択すると(抽選で選択すると)、所定条件が達成することになる。ここで、「前保留」とは、取得情報手段に記憶された取得情報(判定用乱数値)であって、特定取得情報(特定保留)であると判定(事前判定)された取得情報よりも前に取得された取得情報である。
図37に戻って更に説明すると、S1115の処理を経たS1140の処理では、S1140の処理で決定された演出パターンによって、表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様やリーチ表示の具体的な態様等、演出図柄の変動表示の開始から終了(確定表示)までの表示パターンが決定される(S1140)。また、S1120の処理を経て実行されるS1140の処理では、S1140の処理で決定された演出パターンによって、演出表示装置27の表示画面27aで実行される表示演出の具体的な実行態様、リーチ表示を実行する場合のリーチ表示態様等、演出図柄の変動表示の開始から終了(確定表示)までの表示パターンが決定される。
CPU220aはS1140の処理を行うと、演出図柄の停止図柄(確定表示する図柄)をセットする処理を行った後(S1145)、S1150の処理に移行する。ここで、S1115の処理およびS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「大当り停止図柄」として「大当りを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択・セットされ、S1120の処理およびS1140の処理を経て実行されるS1145の処理では、「外れ停止図柄」として「外れを確定表示する演出図柄」の具体的な態様等が選択・セットされる。
S1150の処理では、S1140の処理で決定した「演出パターン」およびS1145の処理で決定した「演出図柄の停止図柄」を指定するコマンド(演出表示詳細コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に送信し、演出表示装置27において、演出図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示を開始させる(S1150)。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出を開始させる。
この後、今回の図柄変動演出を開始する際に受信した変動パターン指定コマンドによって、特定変動パターンが指定されていたか否かを判断し(S1160)、特定変動パターンが指定されていなかった場合には(S1160;NO)、そのままS1280の処理に移行する。これに対して、特定変動パターンが指定されていた場合には(S1160;YES)、図38のボタン演出処理(S1200)を実行した後、S1280の処理に移行する。
S1280の処理において、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送信される図柄停止コマンドを受信したと判断すると(S1280;YES)、受信した図柄停止コマンドを演出表示制御部222Aに転送し、演出表示装置27における疑似図柄と背景図柄の演出表示を停止させ(S1285)、図柄変動演出を終了させる。
次に、図38を用いてボタン演出処理(S1200)について説明する。このボタン演出処理(S1200)が起動すると、演出ボタンSWの操作が有効とされる期間(有効期間)を開始するタイミングが到来したか否かを判断する(S1210)。このタイミングが到来すると(S1210;YES)、演出ボタンSWの操作を有効化する処理と、演出ボタンSWの操作を促す表示(以下、「ボタン表示」という。)を実行する処理を行う(S1215)。
そして、サブ制御部220Aが、有効期間中に操作ボタンSWへの操作を確認すると(S1230;YES)、演出ボタンSWの操作を無効化する処理と、ボタン表示を消去する処理を行い(S1240)、更に「遊技者を激励するメッセージ」を表示画面27aに所定時間(例えば、2秒間)表示した後(S1245)、ボタン演出処理(S1200)を終了する。これに対して、有効期間中に操作ボタンSWへの操作を確認することなく(S1230;NO)、有効期間が終了したと判断すると(S1260;YES)、演出ボタンSWの操作を無効化する処理と、ボタン表示を消去する処理を行い(S1265)、ボタン演出処理(S1200)を終了する。
c.達成演出実行処理(S1300)
図39に示すように、サブ制御基板220のCPU220aは、達成演出実行処理(S1300)が起動すると、実行予定フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S1310)、解除(OFFに設定)されていれば、そのまま達成演出実行処理(S1300)を終了する。これに対して、実行予定フラグがセット(ONに設定)されていれば(S1310;YES)、所定条件が達成されているか否かを判断する(S1315)。そして、達成されていない場合には(S1315;NO)、一旦、達成演出実行処理(S1300)を終了し、演出制御処理(S980)に復帰する。なお、この場合、演出制御処理(S980)を繰り返し実行するうちに、所定条件が達成されたと判断すると(S1315;YES)、S1325の処理に移行する。
サブ制御基板220のCPU220aは、所定条件が達成されたと判断すると(S1315;YES)、連続予告を開始可能な状態にあるか否かを判断する(S1325)。ここで、既に連続予告を実行している場合や、1個の前保留しか残っていない場合(現在、進行中の図柄変動演出と特定保留に基づく図柄変動演出との間に、他の図柄変動演出を実行できない場合)には、S1325の処理で否定的な判断がなされる。そして、連続予告を開始可能な状態でない場合には(S1325;NO)、表示されている特定保留図柄を、より信頼度の高い特定保留図柄に変更する処理(S1355)と、実行予定フラグを解除(OFFに設定)する処理(S1360)とを行った後、達成演出実行処理(S1300)を終了する。ここで、S1355の処理は事前演出の一具体例を構成する。
連続予告を開始可能な状態にあると判断すると(S1325;YES)、連続予告を実行するか否かを抽選(乱数抽選)によって決定する(S1335)。そして、抽選に落選すると(S1340;NO)、S1355の処理と、S1360の処理を行った後、達成演出実行処理(S1300)を終了する。ここで、S1335の処理の当選確率は低く(例えば、5%)されているため、本実施例の場合、S1355に示す事前演出が高確率で実行される。
また、抽選に当選すると(S1340;YES)、連続予告の実行態様を設定する処理と、実行予定フラグを解除(OFFに設定)する処理とを行う(S1345)。そして、現在進行中の図柄変動演出における予告演出(例えば、稲光の表示)を実行する処理と、連続予告継続フラグをセット(ONに設定)する処理と、残り回数カウンタに残りの前保留数をセットする処理とを行った後(S1350)、達成演出実行処理(S1300)を終了する。ここで、連続予告継続フラグとは、連続予告を構成する2回目以降の予告演出を実行する状態にあることを示すフラグであり、残り回数カウンタは、連続予告を構成する予告演出のうち残り実行回数を特定するカウンタである。なお、連続予告は事前演出の他の具体例を構成する。
以上のように連続予告が開始されると、図40(a)の連続予告継続処理(S1400)を実行する。なお、本実施例の変形例(以下、変形例1という。)として、事前演出として連続予告演出を行わないものを例示できる。この変形例1では、達成演出実行処理(S1300)は図40(b)に基づいて実行される。そして、S1315の処理で肯定的な判断がなされると、S1355の処理と、S1360の処理を実行し、達成演出実行処理(S1300)を終了する。
d.連続予告継続処理(S1400)
連続予告継続処理(S1400)を起動すると、図40(a)に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが、連続予告継続フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S1410)、解除(OFFに設定)されている場合には(S1410;NO)、そのまま連続予告継続処理(S1400)を終了する。
これに対して、連続予告継続フラグがセット(ONに設定)されている場合には(S1410;YES)、予告演出の実行タイミングか否かを判断し(S1415)、実行タイミングでない場合には(S1415;NO)、そのまま連続予告継続処理(S1400)を終了する。ここで、予告演出の実行タイミングは、残りの前保留に基づく図柄変動演出が行われる毎に1回到来する。なお、予告演出の実行タイミングが到来する前である場合には、一旦、連続予告継続処理(S1400)を終了し、演出制御処理(S980)に復帰する。この場合、演出制御処理(S980)を繰り返し実行するうちに、実行タイミングが到来すると、S1430の処理に移行する。
実行タイミングが到来すると(S1415;YES)、予告演出を実行する(S1430)。そして、残り回数カウンタを「−1」した後(S1450)、残り回数カウンタが「ゼロ」になったか否かを判断する(S1460)。そして、否定的に判断される場合には(S1460;NO)、一旦、連続予告継続処理(S1400)を終了する。この場合、次回の図柄変動演出においても、予告演出の実行タイミングが到来すると、予告演出が実行される。
これに対して、残り回数カウンタの値が「ゼロ」になった場合には(S1460;YES)、連続予告継続フラグを解除(OFFに設定)した後(S1465)、連続予告継続処理(S1400)を終了する。この場合、今回の図柄変動演出で連続予告を完了するため、次回の図柄変動演出において予告演出は実行されない。
e.保留消化時処理(S1600)
保留消化時処理(S1600)においては、図41に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが図柄変動開始時コマンドを受信すると(S1605;YES)、当該消化される保留情報に対応する保留図柄を消去する処理を行う(S1630)。つまり、第1始動入賞に基づく保留情報を消化する場合には、第1保留表示領域27Mに表示する保留図柄の数を1個減少させ、第2始動入賞に基づく保留情報を消化する場合には、第2保留表示領域27Nに表示する保留図柄の数を1個減少させる。
サブ制御基板220のCPU220aは、S1630の処理を行うと、当該消化される保留に対応する事前判定(第1事前判定若しくは第2事前判定)の結果を示す情報を対応する事前判定結果情報メモリ(221b、222b)から消去するとともに、変動パターンを決定するための乱数を特定する情報等を、判定用乱数値情報メモリ(221B、221B)から消去する。そして、当該事前判定結果情報メモリの下位の記憶領域に記憶されている事前判定の結果に関する情報を1個上位の記憶領域にシフトさせる処理(例えば、領域1から領域ゼロにシフトさせる処理)と、判定用乱数値情報メモリ(221B、222B)に記憶されている変動パターンを決定するための乱数を特定する情報等を1個上位の記憶領域にシフトさせる処理と、対応する保留数情報メモリ(223b、224b)に記憶されている保留数の値を「−1」する処理とを行う(S1650)。
そして、実行予定フラグが解除(OFFに設定)されているか否かを判断し(S1655)、実行予定フラグが解除(OFFに設定)されていれば(S1655;YES)、そのまま保留消化時処理(S1600)を終了する。これに対して、実行予定フラグがセット(ONに設定)されていれば(S1655;NO)、実行予定フラグを解除した後(S1655)、保留消化時処理(S1600)を終了する。この場合、事前演出を行うことなく、特定保留が消去されることになる。
(6)実施例の効果
本遊技機1によると、特定保留が取得されると、所定条件(事前演出の実行条件)を設定する。そして、特定保留が取得されたときに既に取得情報記憶手段に記憶されている取得情報(先行取得情報)に基づく演出図柄の変動表示が実行されることによって、所定条件の達成の有無が判断され、所定条件を達成すると事前演出を実行可能となる。つまり、先行取得情報に基づく変動表示が実行される毎にリアルタイムで所定条件の達成の有無が判断され、この判断に基づいて事前演出の実行の可否が決定される。このように、特定保留が取得されることに基づいて設定される所定条件の達成の有無が、先行取得情報が処理される毎に発生する事象に基づいて判断されるため、事前演出の実行の可否が不確定となり、遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
つまり、本遊技機1では、特定保留が取得され、事前演出を実行する前提条件が成立しても、所定条件の達成の有無によって事前演出を実行する場合と、実行しない場合が存在することになる。このため、事前演出の出現によって遊技者に驚きを与える(意表を付く)ことになるため、遊技興趣を高めることが容易である。すなわち、本実施例では、特定保留が取得され、事前演出を実行可能な状態にあるときに、所定条件の達成の有無によって、事前演出を実行する場合と、実行しない場合を生ずることになるため、特定保留が取得されると一律に事前演出を行う遊技機に比べて、遊技の意外性を与えたり、多様化を図ることが容易である。
また、先行取得情報に基づく変動表示が実行される毎に所定条件の達成の有無を判断する構成(例えば、個々の先行取得情報毎に実行される独自の抽選の結果に基づいて、所定条件の達成の有無を判断する構成)とされ、先行取得情報の数を増やすことで、所定条件の達成の有無を判断する回数を多くすることができる。このように、特定保留の取得時において、取得情報手段に記憶されている先行取得情報が多いが事前演出の実行に有利であるとの印象を遊技者に与えることができるため、止め打ち等を防止して、遊技機1の稼働効率を向上することができる。しかも、決定した所定条件が報知されるため、遊技興趣を更に高めることができる。更に、本遊技機1では、事前演出の態様が多彩(保留変化、連続演出)であるため、この点からも遊技興趣を高めることができる。
また、本遊技機1によると、高頻度に出現する何の変哲もない演出(例えば、ノーマルリーチ)を先読み表示として活用できる。つまり、所定条件(事前演出の実行条件)を「ノーマルリーチ演出の出現」という条件にすれば、前保留に基づいて実行されている「ノーマルリーチ演出」を先読み演出として活用できる。つまり、前保留に基づく変動表示でノーマルリーチ演出が出現しても、遊技者はそれほどうれしくないが、所定条件を「ノーマルリーチ演出の出現」とすることによって、前保留に基づく図柄変動演出でノーマルリーチ演出が単に出現した以上の意義を有することになる。つまり、ノーマルリーチ演出が出現すると、事前演出の実行確定を報知することになるため、別途、先読み演出を作ることなく、ノーマルリーチ演出によって先読み演出のごとき演出を行うことができる。すなわち、先行取得情報において独自に抽選されて実行される演出(当該変動演出)を特定取得情報に係る事前演出として利用することができ、事前演出制御の効率化を図ることができる。
次に、実施例2の遊技機について説明する。この実施例2の遊技機では、所定条件が達成できた場合のみならず、達成できなかった場合にも特定保留に係る事前演出を実行する点と、所定条件が達成できた場合に実行される事前演出と、所定条件が達成できなかった場合に実行される事前演出の態様が異なる点が実施例1と相違する。
先ず、実施例2の具体例(以下、具体例3という。)を図16および図42を用いて説明する。この具体例3においても、図16に示すように、第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nに3個の通常保留図柄A2が表示されている状態で(第2保留数が3である状態で)、特定保留が発生し、特定保留図柄Cが表示されたものとする(a2)。このとき、所定条件が決定され、この所定条件が表示画面27aに表示される。ここで、具体例3においても「キャラクタA(ハチのキャラクタ)」を出現させることを所定条件とする。
この後、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの最古のものを消化して図柄変動演出を行った。この図柄変動演出の開始時、その演出態様が決定されるが、この図柄変動演出の実行中には所定条件が達成できなかったものとする(a3)。次いで、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの2番目のものを消化して図柄変動演出を行ったが、当該図柄変動演出の実行中には所定条件が達成できなかったものとする(a4)。
更に、図42に示すように、特定保留の発生時に記憶されていた3個の判定用乱数値のうちの3番目のものを消化して図柄変動演出を開始したが(a5)、当該図柄変動演出の実行中に所定条件が達成できたものとする(a6)。このとき、特定保留図柄Cがそれよりも、大当り信頼度が高い特定保留図柄Dに変更される(a6)。そして、特定保留を消化して図柄変動演出が開始され(a7)、その実行時間が経過すると、図柄変動演出の結果が表示される(a8)。なお、特定保留が特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行うこととなる当り保留若しくは外れ保留である場合には、特定保留を消化して開始される図柄変動演出において特定変動演出(スーパーリーチ演出)が実行される。
これに対して、3番目のものを消化して開始した図柄変動演出において、所定条件が達成できなかった場合は(f6)、特定保留図柄Cが特定保留図柄Dとは異なる保留図柄(バナナを示す保留図柄)に変化する。この場合も、当り保留を消化して図柄変動演出が開始され(a7)、その実行時間が経過すると、図柄変動演出の結果が表示される(a8)。なお、特定保留が特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行うこととなる当り保留若しくは外れ保留である場合には、特定保留を消化して開始される図柄変動演出において特定変動演出(スーパーリーチ演出)が実行される。
次に、図43を用いて実施例2の達成演出実行処理(S1300)について説明する。この実施例2の達成演出実行処理(S1300)が起動すると、サブ制御基板220のCPU220aは、実行予定フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S1310)、解除(OFFに設定)されていれば、そのまま達成演出実行処理(S1300)を終了する。これに対して、実行予定フラグがセット(ONに設定)されていれば(S1310;YES)、所定条件が達成されている否かを判断する(S1315)。そして、達成されていない場合には(S1315;NO)、特定保留を取得した際に記憶されていた前保留のうち、最後に処理されるものに係る変動を終了する1秒前になったか否かを判断する(S1370)。
1秒前になっていなければ(S1370;NO)一旦、達成演出実行処理(S1300)を終了し、演出制御処理(S980)に復帰する。そして、演出制御処理(S980)を繰り返し実行するうちに、所定条件が達成されないまま、S1370の処理で肯定的に判断されると、表示されている特定保留図柄を、他の保留図柄に変更する処理(S1375)と、実行予定フラグを解除(OFFに設定)する処理(S1380)とを行った後、達成演出実行処理(S1300)を終了する。ここで、S1375で特定保留図柄を変更して表示される保留図柄は、S1355の処理で特定保留図柄を変更して表示される保留図柄と異なったものとなる。なお、S1375の処理で表示される保留図柄は、特定保留図柄であってもよいし、通常保留図柄であってもよい。
また、実施例2の達成演出実行処理(S1300)におけるその他の処理は、実施例1の達成演出実行処理(S1300)と同様に実行される。また、実施例2の遊技機においても、連続予告が開始されると、図40(a)の連続予告演出継続処理(S1400)を実行する。なお、実施例2では、所定条件が達成すると、保留図柄変更および連続予告演出のうちの一方を行い、所定条件が達成できないと、保留図柄変更のみを行う態様を例示したが、所定条件が達成できない場合においても、保留図柄変更および連続予告演出のうちの一方を実行可能としてもよい。
なお、実施例2の変形例(以下、変形例2という。)として、事前演出として連続予告演出を行わないものを例示できる。この変形例1では、達成演出実行処理(S1300)は図44に基づいて実行される。そして、S1315の処理で肯定的な判断がなされると、S1355の処理と、S1360の処理を実行し、達成演出実行処理(S1300)を終了する。
実施例2によると、特定保留が取得されると、所定条件を設定する。そして、特定保留が取得されたときに既に取得情報記憶手段に記憶されている取得情報(先行取得情報)に基づく演出図柄の変動表示が実行されることによって、所定条件の達成の有無が判断され、所定条件が達成された場合と、達成されない場合とで、異なる態様の事前演出を実行可能である。つまり、先行取得情報に基づく変動表示が実行される毎にリアルタイムで所定条件の達成の有無が判断され、この判断に基づいて事前演出の態様が決定される。このように、特定取得情報が取得されることに基づいて設定される所定条件の達成の有無が、先行取得情報が処理される毎に発生する事象に基づいて判断されるため、実行する事前演出の態様が不確定となり、遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
つまり、実施例2では、特定保留を取得され、事前演出を実行する前提条件が成立しても、所定条件の達成の有無によって所定態様の事前演出を実行する場合と、他の態様の実行する場合が存在することになる。このため、事前演出の出現によって遊技者に驚きを与える(意表を付く)ことになるため、遊技興趣を高めることが容易である。すなわち、特定保留が取得され、事前演出を実行可能な状態にあるときに、所定条件の達成の有無によって、実行する事前演出の内容が異なるため、特定保留が取得されると一定の事前演出を行う遊技機に比べて、遊技の意外性を与えたり、多様化を図ることが容易である。
また、実施例2では、先行取得情報に基づく変動表示が実行される毎に所定条件の達成の有無を判断する構成(例えば、個々の先行取得情報毎に実行される独自の抽選の結果に基づいて、所定条件の達成の有無を判断する構成)とされ、先行取得情報の数を増やすことで、所定条件の達成の有無を判断する回数を多くすることができる。このように、特定保留の取得時において、取得情報手段に記憶されている先行取得情報が多いが事前演出の実行に有利であるとの印象を遊技者に与えることができるため、止め打ち等を防止して、遊技機の稼働効率を向上させることができる。しかも、決定した所定条件が報知されるため、遊技興趣を更に高めることができる。また、実施例2の遊技機では、事前演出の態様が多彩(保留変化、連続演出)であるため、この点からも遊技興趣を高めることができる。
また、実施例2の遊技機によると、高頻度に出現する何の変哲もない演出(例えば、ノーマルリーチ)を先読み表示として活用できる。つまり、所定条件を「ノーマルリーチ演出の出現」という条件にすれば、前保留に基づいて実行されている「ノーマルリーチ演出」を先読み演出として活用できる。つまり、前保留に基づく変動表示でノーマルリーチ演出が出現しても、遊技者はそれほどうれしくないが、所定条件を「ノーマルリーチ演出の出現」とすることによって、前保留に基づく図柄変動演出において、ノーマルリーチ演出が単に出現した以上の意義を有することになる。つまり、ノーマルリーチ演出が出現すると、所定態様の事前演出の実行確定を報知し、ノーマルリーチ演出が出現しないと、所定態様と異なる態様の事前演出の実行確定を報知することになるため、別途、先読み演出を作ることなく、ノーマルリーチ演出によって先読み演出のごとき演出を行うことができる。すなわち、先行取得情報において独自に抽選されて実行される演出(当該変動演出)を特定取得情報に係る事前演出として利用することができ、事前演出制御の効率化を図ることができる。
次に、実施例3の遊技機について説明する。この実施例3は実施例2の変形例に係るものであり、所定条件が成立したときの前保留数によって異なる事前演出を実行するものである。なお、実施例3を実施例1の変形例とすることもできる。
実施例3の遊技機では、所定条件を達成したときの前保留数が2以上である場合には複数の変動表示に跨る連続演出(例えば、ストーリー系演出)を行い、所定条件が達成したときの前保留数が1である場合には保留図柄変更演出(保留図柄の態様を変更する事前演出)を行う。なお、実施例2と同様に、所定条件が成立しなかった場合には保留図柄変更演出(保留図柄の態様を変更する事前演出)を行う。
ここで、図45を用いて、連続演出(ストーリー系演出)の具体例を説明する。この具体例では、所定条件が達成することになる図柄変動演出には背景画像を冬の風景としている(e1)。この図柄変動演出の途中で所定条件が達成されると、背景画像を徐々に変更させることを複数の変動表示に跨って行う。つまり、変動時間の経過に伴い徐々に背景画像が示す風景が春の風景に近づいていく。すなわち、表示画面27aに表示されていた雪が徐々に解け、日差しが強くなっていく(e2〜e4)。そして、桜の「つぼみ」が出現し(e5)、「つぼみ」が膨らみ(e6)、桜が咲く(e7)。これにより、冬の風景を示す背景画像が春の風景を示す背景画像に変更される。そして、特定保留に基づく図柄変動演出を開始する際には、表示画面27aに春の風景を示す背景画像が表示される。
次に、図46を用いて実施例3の達成演出実行処理(S1300)について説明する。この実施例3の達成演出実行処理(S1300)が起動すると、サブ制御基板220のCPU220aは、実行予定フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S1310)、解除(OFFに設定)されていれば、そのまま達成演出実行処理(S1300)を終了する。これに対して、実行予定フラグがセット(ONに設定)されていれば(S1310;YES)、所定条件が達成されているか否かを判断する(S1315)。そして、達成されていない場合には(S1315;NO)、S1370以降の処理に移行する。なお、S1370以降の処理の内容は実施例2と同様である。
サブ制御基板220のCPU220aは、所定条件が達成されたと判断すると(S1315;YES)、前保留の数が2以上であるか否かを判断する(S1326)。つまり、1個の前保留しか残っていない場合(現在、進行中の図柄変動演出と、特定取得情報に基づく図柄変動演出との間に、1回の図柄変動演出しか実行できない場合)には、S1326の処理で否定的な判断がなされる。
そして、否定的な判断がなされる場合には(S1326;NO)、表示さている特定保留図柄を、より信頼度の高い特定保留図柄に変更する処理(S1355)と、実行予定フラグを解除(OFFに設定)する処理(S1360)とを行った後、達成演出実行処理(S1300)を終了する。
残っている前保留の数が2以上であると判断すると(S1326;YES)、連続演出の実行態様を設定する処理と、実行予定フラグを解除(OFFに設定)する処理とを行う(S1346)。そして、連続演出を開始する処理を行った後(S1352)、達成演出実行処理(S1300)を終了する。このように連続連出が開始されると、図47の連続演出終了処理(S1480)を実行する。
この連続演出終了処理(S1480)を起動すると、図47に示すように、サブ制御基板220のCPU220aが連続演出中か否かを判断し(S1482)、連続演出を実行していなければ(S1482;NO)、連続演出終了処理(S1480)を終了する。これに対して、連続演出を実行している場合には(S1482;YES)、連続演出の終了タイミングか否かを判断し(S1484)、否定的に判断されると(S1484;NO)、一旦、連続演出終了処理(S1480)を終了し、演出制御処理(S980)に復帰する。そして、演出制御処理(S980)を繰り返して行ううちに、連続演出の終了タイミングとなると(S1484;YES)、連続演出を終了させて連続演出終了処理(S1480)を終了する。ここで、連続演出の終了タイミングは、図46のS1346の処理で定められ、例えば、最後の前保留に基づく図柄変動演出の終了時や、特定保留に基づく図柄変動演出の開始時等を例示できる。
実施例3によると、実施例2の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、特定保留に基づく演出図柄の変動表示を行う前に実行される変動表示の回数(取得情報の記憶数)に応じて、異なる態様の事前演出を行うため、事前演出の多様化を図ることができる。この場合、取得情報の記憶数が所定数以上の場合には、長目の事前演出を行い、所定数未満の場合には、短目の事前演出を行う。そして、このように、所定条件を達成したときの取得情報の記憶数に応じて、異なる態様の事前演出を行うため、遊技興趣を高めることができる。特に、長目の事前演出(複数の図柄変動演出に跨るストーリー系演出)の方が、短目の事前演出(単なる保留図柄の変化演出)よりも希少性が高く、遊技者が前者の事前演出に遭遇することを期待する場合には、遊技球の積極的な発射(取得情報手段における取得情報の記憶数を多くすること)が期待でき、遊技機の稼働効率の向上を図ることができる。
次に図48を用いて実施例3の変形例(以下、変形例3という。)を説明する。この変形例3では、達成演出実行処理(S1300)においてS1326の処理の代わりにS1327の処理を行う点が実施例3と異なっている。このS1327の処理では、所定条件が達成したときに、特定保留に係る図柄変動演出が開始されるまでの時間が、所定時間以上であるか否かを判断している。つまり、特定保留に係る図柄変動演出が開始されるまでの時間が、連続演出(例えば、ストーリー系演出)を行う上で十分な長さである場合には、複数の変動表示に跨る連続演出(例えば、ストーリー系演出)を行い、十分な長さでない場合には保留図柄変更演出を行う。
この変形例3によると、特定保留に基づく演出図柄の変動表示を行う前に存在する時間(残り時間)に応じて、異なる態様の事前演出を行うため、事前演出の多様化を図ることができる。例えば、残り時間が所定時間以上で長目の事前演出を行い、所定時間未満で短目の事前演出を行うことができる。このように、残り時間の長短に応じて、異なる態様の事前演出を行うため、遊技興趣を高めることができる。特に、長目の事前演出(複数の図柄変動演出に跨るストリー系演出)の方が、短目の事前演出(単なる保留図柄の変化演出)よりも希少性が高く、遊技者が前者の事前演出に遭遇することを期待する場合には、遊技球の積極的な発射(取得情報手段における取得情報の記憶数を多くすること)が期待でき、遊技機の稼働効率の向上を図ることができる。なお、特定保留に基づく演出図柄の変動表示を行う前に存在する時間(残り時間)は、例えば、所定の図柄変動演出中に特定保留を発生した場合には、当該所定の図柄変動演出の残り時間と、その他の前保留に基づく図柄変動演出の実行時間等を合算して算出することができる。
次に、実施例4の遊技機について説明する。この実施例4は実施例1の変形例に係るものであり、前保留に基づく図柄変動演出において獲得するポイント数によって、所定条件の達成の有無を判断するものである。なお、実施例4を実施例2の変形例とすることもできる。
実施例4では、図49に示すように、図柄変動演出に関連して生ずる事象を点数化するとともに、特定保留が発生したときに所定点数が設定され、表示画面27aに表示される。そして、前保留に基づく一の図柄変動演出で獲得した点数が所定点数となるか、所定点数を超えると、所定条件(事前演出の実行条件)が達成したとされるものである。ここで、図49に示すように、実施例4では、例えば、ノーマルリーチが出現すると「5点」、キャラクタAが出現すると「15点」、キャラクタBが出現すると「10点」、演出ボタンの操作タイミングが到来し、演出ボタンの操作を行うと「20点」、演出ボタンの操作タイミングが到来し、演出ボタンの操作を行わないと「1点」…等と定められている。
次に図50および図51に示す具体例(以下、具体例4という)を説明する。この具体例4では、第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nに3個の通常保留図柄A2が表示されている状態で(第2保留数が3である状態で)、当り保留が発生し、特定保留図柄Cが表示されたとする(k1、k2)。このとき、所定条件が決定され、この所定条件が表示画面27aに表示される。ここで、具体例4では「70点を獲得すること」が所定条件となる。
具体例4では、前保留に基づいて図柄変動演出を開始してから第1時間を経過したところで、キャラクタA(ハチのキャラクタ)が出現した(k3)。これにより、先ず、キャラクタA(ハチのキャラクタ)に対応する「15点」が獲得される。この後、表示画面27aに稲光が表示され(k4)、稲光に対応する「50点」が獲得され、獲得合計得点は「65点」になる。更に、図柄変動演出が継続され、表示画面に「雪だるま」が表示され(k5)、「雪だるま」に対応する「20点」が獲得され、獲得合計得点は「85点」になる。これにより、所定条件が達成されるため、特定保留図柄Cが更に信頼度の高い特定保留図柄Dに変更される。この後、当り保留の発生時に記憶されていた2個の判定用乱数値を順次消化して図柄変動演出を行った(k6、k7)。そして、当り保留を消化して図柄変動演出が開始され、その実行時間が経過すると、図柄変動演出の結果が表示される(k8)。なお、特定保留が特定変動演出(スーパーリーチ演出)を行うこととなる当り保留若しくは外れ保留である場合には、特定保留を消化して開始される図柄変動演出において特定変動演出(スーパーリーチ演出)が実行される。
実施例4によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、遊技者は得点の獲得状況に一喜一憂するため、遊技興趣を更に高めることができる。なお、実施例4と異なり、得点の獲得を1回の図柄変動演出だけではなく、前保留に係る複数回の図柄変動演出において判断してもよい。つまり、1の前保留に基づく1回の図柄変動演出において得点に到達しなくても、複数の前保留に基づく複数回の図柄変動演出で得点に到達すれば、所定条件に到達したと判断することができる。なお、実施例4においては、各事象と、得点との関係を表示画面27aに表示したり、遊技機1の前面部に表示したりして、遊技者に報知することとしてもよい。
次に、実施例5の遊技機について説明する。この実施例5は実施例1の変形例に係るものであり、特定保留が発生すると、所定条件を複数決定し、これらを表示画面27aに表示して報知する。そして、何れか1個の所定条件を達成すると、事前演出を実行するものである。なお、実施例5を実施例2の変形例とすることもできる。
図52に示すように、第2保留表示領域(N1、N2、N3、N4)27Nに1個の通常保留図柄A2が表示されている状態で(第2保留数が1である状態で)、当り保留が発生し、特定保留図柄Cが表示されたとする(m1)。このとき、所定条件が決定され、表示画面27aに表示される。ここで、所定条件として、「キャラクタA(ハチのキャラクタ)を出現させること」という所定条件と、「雪だるまを出現させること」という所定条件とが設定され、表示画面27aに両所定条件が表示される。
この場合、前保留に基づく図柄変動演出において、キャラクタA(ハチのキャラクタ)が出現しても(m2)、雪だるまが出現しても(n2)、所定条件が達成され、事前演出が実行される。これに対して、キャラクタB(アリのキャラクタ)が出現した場合には(p2)には、所定条件が達成されないことになる。
実施例5によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、所定条件が達成の可能性が高くなるため、遊技興趣を更に高めることができる。なお、この実施例5に示すように、所定条件が複数決定される場合には、全ての所定条件を達成することを事前演出が行われる条件(実施例2の変形例では、達成されることが一の事前演出が行われる条件で、達成させないことが他の事前演出が行われる条件)としてよい。また、所定条件を3以上選択してもよく、この場合、1個若しくは2個以上(全部よりも少ない個数とする)が達成されることを事前演出が行われる条件としてよいし、全ての所定条件を達成することを事前演出が行われる条件としてよい。
次に、図53を用いて実施例6の遊技機について説明する。この実施例6は実施例1の変形例に係るものであり、特定保留が発生したときに、通常保留図柄を表示する(q1)。つまり、特定保留が発生しても、予告(特定保留図柄の表示等の普段と異なる表示等)を行うことなく、通常保留図柄を表示する(図中の矢印Q1を参照)。そして、所定条件(事前演出の実行条件)を達成すると、通常保留図柄が特定保留図柄に変更し(q3)、達成しないと、通常保留図柄のままとする(r3)。
前述の各実施例では、特定保留が発生したときに、特定保留図柄が発生するため、遊技者にとって望ましいことが発生する可能性があること(大当りの発生する可能性があること、スーパーリーチが発生する可能性があること等)が遊技者に予告される。これに対して、実施例6によると、所定条件を達成すると、何らの予告表示を経ることなく、事前演出(予告演出)が実行されるため、事前演出に遭遇する遊技者が意外性を感ずることになる。つまり、心の準備を行うことなく、事前演出に遭遇することになるため、遊技興趣を高めることができる。
なお、実施例6を実施例2の変形例(以下、変形例5という。)とすることもできる。この変形例5においても、図54に示すように、特定保留が発生したときに、通常保留図柄を表示する(s1)。つまり、特定保留が発生しても、予告(特定保留図柄の表示等の普段と異なる表示等)を行うことなく、通常保留図柄を表示する(図中の矢印S1を参照)。そして、所定条件を達成すると、通常保留図柄が所定の特定保留図柄に変更し(s3)、達成しないと、通常保留図柄を他の特定保留図柄に変更する(t3)。
変形例5においても、所定条件を達成した場合、何らの予告表示を経ることなく、第1の事前演出(予告演出)が実行され、所定条件を達成しなかった場合、何らの予告表示を経ることなく、第2の事前演出(予告演出)が実行される。よって、変形例5においても、心の準備を行うことなく、異なる内容の事前演出に遭遇することになるため、遊技興趣を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り、特許請求の範囲において本発明を特定するための記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
すなわち、各実施例および各変形例の図柄変動演出において、所定条件を達成したときに事前演出を実行する態様(例えば、表示画面27aにキャラクタAが表示され、表示画面27aで所定条件を達成させたときに事前演出を実行する態様)を例示したが、事前演出の実行時期はこれに限定されない。例えば、所定条件を達成すると決定されたときに(図柄変動演出を開始するときに、つまり、所定条件を達成することとなる演出パターンを選択することが決定されたときに)、事前演出を実行してもよい。また、所定条件を達成した図柄変動演出において、所定条件を達成した後の所定時期に(当該達成した図柄変動演出の終了時若しくは終了間際に)、事前演出を実行してもよい。
また、事前演出の態様は、表示画面27aの背景画像のチェンジであってもよい。例えば、図55(a)に示す「春を示す背景画像」と、図55(b)に示す「夏を示す背景画像」と、図55(c)に示す「秋を示す背景画像」と、図55(d)に示す「冬を示す背景画像」とを背景画像を設定可能である場合、事前演出の実行条件(所定条件)を達成すると、「春を示す背景画像」を「夏を示す背景画像」に変更することとしてもよい。
また、各実施例では、事前演出を実行可能な状態にあるときは、事前演出を一律に実行する態様を例示したが、達成演出実行処理(S1300)において所定条件を達成すると、実行抽選を実行し、この実行抽選に当選すると、S1325以降の処理に移行し、事前演出を実行する。これに対して、この実行抽選に落選すると、実行予定フラグを解除(OFFに設定)し、達成演出実行処理(S1300)を終了する。この場合、事前演出を実行可能な状態であるが、事前演出は実行されない。この場合、遊技のより一層の多様化を図ることができる。
なお、各実施例や各変形例では「所定条件」を報知することとするが、報知しない変形例を例示することもできる。この場合、遊技者は推理を働かせ、遊技を行うことができる。また、前保留が複数存在する場合に、前保留に基づく複数回の図柄変動演出によって「所定条件」を達成の有無を判断する態様を例示できる。例えば、「キャラクタAおよびキャラクタBを出現させること」が所定条件の場合に、前保留に係る一の図柄変動演出でキャラクタAが出現し、前保留に係る他の図柄変動演出でキャラクタBが出現することで、所定条件が達成とされてもよい。更に、各実施例や各変形例を変動パターン乱数の取得時が始動入賞時でなく、変動開始時の遊技機にも適用可能であり、この場合、専ら、特定保留が当り保留とされる。
また、各実施例および変形例では、「当り保留」と「スーパーリーチの実行を特定する情報(スーパーリーチ情報)」を特定保留とする態様を例示したが、当りとして大当りの他に小当りを含む場合には、小当りに係る当り保留を、大当りに係る当り保留とともに特定保留としたり、小当りに係る当り保留を特定保留とするが大当りに係る当り保留を特定保留としないこととしてもよい。ここで、各実施例の大当りの発生に基づく特定遊技(大当り遊技A、B)を可変入球口(大入賞口31a)が入球可能状態となる時間が所定時間とされる第1特定遊技とした場合、小当りの発生に基づく特定遊技(小当り遊技)を可変入球口(大入賞口31a)が入球可能状態となる時間が第1特定遊技よりも短い時間とされる第2特定遊技と定義できる。更に、大当りに短開放確変大当りを含む場合に、短開放確変大当りに係る当り保留のみを特定保留としたり、短開放確変大当りに係る当り保留と各実施例の大当りに係る当り保留を特定保留としたり、短開放確変大当りに係る当り保留と、各実施例の大当りに係る当り保留と、小当りに係る当り保留を特定保留とすることもできる。ここで、短開放確変大当りの発生に基づく特定遊技としては第2特定遊技と同様な特定遊技を例示でき、当該特定遊技を終了すると確率変動手段が作動する。
更に、上述した各実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機1に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益(遊技価値)を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。そのようなタイプの遊技機として、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAMに記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機を例示でき、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。この種の遊技機(いわゆる封入式遊技機)においては、例えば、入賞口に遊技球が入球する毎に、例えば、入球した入賞口毎に定められた賞球量を示すデータを記憶することによって、遊技の結果としての遊技価値を遊技者に付与することができる。
各実施例では、第1特別図柄(識別情報)若しくは第2特別図柄(識別情報)が大当り図柄(特定態様)で停止表示されると、そのまま大当り遊技(特定遊技)を開始する態様を例示したが、第1特別図柄(識別情報)若しくは第2特別図柄(識別情報)が大当り図柄(特定態様)で停止表示され、更に所定の開始条件が成立することによって、大当り遊技(特定遊技)が開始される態様としてもよい。例えば、特別図柄が大当り図柄で停止表示された後、遊技領域に設けられた開始ゲートを遊技球が通過することによって大当り遊技を開始する遊技機も例示することができる。つまり、「識別情報が特定態様で表示されることに基づいて特定遊技が実行可能となる」ことには、「識別情報が特定態様で表示されるだけで特定遊技の実行条件(開始条件)が成立する」ものや、「識別情報が特定態様で表示されることに加え他の条件が成立することで、特定遊技の実行条件(開始条件)が成立する」ものが含まれる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
17a;第1始動口、
17b;第2始動口、
17s、17t;始動口入球検知スイッチ(始動検知手段)、
27;演出表示装置、
200;主制御部(当否判定手段、識別情報表示手段、取得情報記憶手段、事前判定手段)、
202;RAM(保留情報記憶手段)、
220;サブ制御部(識別情報表示手段、事前判定手段、事前演出実行手段、条件設定手段)、
220b;RAM(取得情報記憶手段)。
本発明の遊技機は、
始動検知手段が遊技球を検知することに基づいて取得される取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果に基づいて、識別情報の変動表示を実行可能な識別情報表示手段と、
前記取得された取得情報について、当該取得された取得情報が特定取得情報であるか否かを当該取得された取得情報の当否判定を行う前に事前判定する事前判定手段と、
前記取得された取得情報が特定取得情報であると、当該取得された取得情報に係る識別情報の変動表示を行う前に、事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、
前記取得された取得情報が特定取得情報であることに基づいて、所定条件を設定する条件設定手段と、
を備え、
前記取得情報手段に記憶された取得情報であって、前記特定取得情報であると判定された取得情報よりも前に取得された取得情報に基づいて実行される前記識別情報の変動表示中に、前記所定条件を達成すると、前記事前演出実行手段は前記事前演出を実行可能であり、
前記取得情報手段に記憶された取得情報であって、前記特定取得情報であると判定された取得情報よりも前に取得された取得情報に基づいて実行される前記識別情報の変動表示中に、演出の表示内容に変化を与え得る操作部材の操作があった場合には、前記操作部材の操作がなかった場合よりも、前記所定条件が達成され易いよう構成されている
ことを特徴とする。

Claims (5)

  1. 始動検知手段が遊技球を検知することに基づいて取得される取得情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
    前記取得情報に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
    前記当否判定の結果に基づいて、識別情報の変動表示を実行可能な識別情報表示手段と、
    前記取得された取得情報について、当該取得された取得情報が特定取得情報であるか否かを当該取得された取得情報の当否判定を行う前に事前判定する事前判定手段と、
    前記取得された取得情報が特定取得情報であると、当該取得された取得情報に係る識別情報の変動表示を行う前に、事前演出を実行可能な事前演出実行手段と、
    前記取得された取得情報が特定取得情報であることに基づいて、所定条件を設定する条件設定手段と、
    を備え、
    前記取得情報手段に記憶された取得情報であって、前記特定取得情報であると判定された取得情報よりも前に取得された取得情報に基づいて実行される前記識別情報の変動表示中に、前記所定条件を達成すると、前記事前演出実行手段は前記事前演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報であって、前記特定取得情報よりも前に取得された取得情報に基づいて実行される抽選の結果によって、前記所定条件の達成の有無を判断可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記所定条件を前記特定取得情報の取得に基づいて抽選によって決定し、該決定した所定条件が報知されることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記取得情報記憶手段に前記取得情報が記憶されていることを示す記憶情報表示手段を備え、
    前記事前演出は、前記所定条件を達成することに基づいて前記記憶情報を変化させる演出であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
  5. 前記事前演出は、前記所定条件を達成したときに、前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報であって、前記特定取得情報よりも前に取得された先行取得情報と、前記特定取得情報とのうち少なくとも前記先行取得情報に基づいて実行される複数回の識別情報の変動表示において、連続的に行われる連続演出であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
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