JP5139137B2 - 波長誤差検出回路、波長誤差検出方法並びに多重光通信システム - Google Patents
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図21に、第1の従来技術として、非特許文献1に記載されている、従来技術の波長誤差信号検出回路の構成の一例を示す。この波長誤差信号検出回路はN個の送出波長の異なる光送信器それぞれについて波長誤差信号を検出する。図21の波長誤差信号検出回路は光信号入力2101の光パワーを分岐する光ビームスプリッタ2103、光ビームスプリッタ2103の一方の出力に接続して基準となる光パワーを監視するための第1の受光器2109、第1の受光器2109の出力を増幅する増幅器(アンプ)2111、光ビームスプリッタ2103の他方の出力に接続して波長基準となる光フィルタ2105、光フィルタ2105の出力に接続して光フィルタ出力光パワーを監視するための第2の受光器2107及び第2の受光器2107の出力から増幅器2111の出力を引算する引算器2113を有する。光フィルタ2105としてはエタロンフィルタなどが用いられる。
図23に、第2の従来技術として、特許文献1に記載されている、従来技術の波長誤差信号検出回路の構成の一例を示す。この波長誤差信号検出回路は、N個のそれぞれ異なる波長を送出する光送信器2311−1〜2311−Nに対して幾つかの構成部品を共有して波長安定化を行う構成のものである。この構成は、波長合波器2307により合波された波長多重光信号を分岐する光カプラ2301、分岐された光信号の一方に接続し波長基準となるマッハツェンダフィルタ2303、マッハツェンダフィルタ2303の透過中心周波数を摂動する発振器2305、N波長を分波する波長分波器2309、分波されたN波長の光パワーをそれぞれ監視するN個の受光器2313−1〜2313−N、N個の掛算器2315−1〜2315−N、及びN個のローパスフィルタ(LPF)2317−1〜2317−Nを含む。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態における波長誤差信号検出器の回路構成を示す。同図中の実線は光信号を示し、破線は電気信号を示す。本実施形態の波長誤差信号検出器は、光信号101のパワーを分岐する光ビームスプリッタ103、光ビームスプリッタ103の一方の出力を光電変換するモニタ用の第1受光器105、第1受光器105の出力に接続された増幅器(アンプ)111、光ビームスプリッタのもう一方の出力の後段に配置されて波長基準を与える光フィルタ107、光フィルタ107の出力を光電変換するモニタ用の第2受光器109、第2受光器109の出力から増幅器111の出力を引算する引算器113、及びその引算器113の出力に接続されたアナログ−デジタル変換回路(ADコンバータ)117を有する。
図2は本発明の第2実施形態における波長誤差信号検出器の回路構成を示す。同図中の実線は光信号を示し、破線は電気信号を示す。本実施形態の波長誤差信号検出器は、波長基準となる波長基準光を発生する基準光源201、時分割多重光信号101とその波長基準光とを合波する光カプラ205、光カプラ205の出力を光電変換する受光器207、受光器207の出力に接続して周波数の増大に伴って透過率が変化する波長依存性を有するフィルタ209、フィルタ209の出力に接続したADコンバータ117を有する。ADコンバータ117はサンプリングトリガ信号115が印加されるサンプリングトリガ端子を備えている。
図4は本発明の第3実施形態における波長誤差信号検出器の回路構成を示す。本実施形態の波長誤差信号検出器は、波長基準となる波長基準光を発生する基準パルス光源203、時分割多重光101とその波長基準光とを合波する光カプラ205、光カプラ205の出力を光電変換する受光器207、受光器207の出力に接続して周波数の増大に伴って透過率が変化する周波数依存性を有するフィルタ209、フィルタ209の出力に接続したADコンバータ117を有する。基準パルス光源203はサンプリングトリガ信号202が印加されるサンプリングトリガ端子を備えている。
図5は、本発明の第4実施形態における、本発明に係る上述した波長誤差信号検出器を用いた波長誤差信号検出回路の回路構成を示す。本実施形態の波長誤差信号検出回路は、時分割多重光信号におけるユーザ毎の波長誤差信号を識別する回路であり、図1、図2、図4のいずれか1つに示した波長誤差信号検出器503と、受信タイミング信号505のうちのある1ユーザの受信時間を選択する受信タイミング信号選択器507とを有する。受信タイミング信号選択器507からはその選択された時間のタイミングでサンプリングトリガ信号509が波長誤差信号検出器503に出力される。
図7は、本発明の本発明の第5実施形態における、本発明に係る上記の波長誤差信号検出器を用いた波長誤差信号検出回路の他の回路構成を示す。本実施形態の波長誤差信号検出回路は、時分割多重光信号におけるユーザ毎の波長誤差信号を識別する回路であり、図1、図2、図4のいずれか1つに示した波長誤差信号検出器705、波長誤差信号検出器705へ繰返し周波数fsのサンプリングトリガ信号703を供給するサンプリングトリガ信号発生器701、および波長誤差信号検出器705によって得られた波長誤差信号707の時系列データを格納するメモリ709を有する。
図9は、本発明の第6実施形態における、本発明に係る上記の波長誤差信号検出回路を用いた時分割多重光通信システムの回路構成を示す。本実施形態の時分割多重光通信システムは、局側に波長誤差信号検出器を配置することでユーザ出力信号の波長誤差信号を局側で検出可能な時分割多重光通信システムであり、N個(Nは2以上の整数)のユーザ装置901−1〜901−N内にあるそれぞれの光送信器903−1〜903−N、光送信器903−1〜903−Nの送信タイミングを制御する送信タイミング制御器905−1〜905−N、N個の光送信器出力を合波する第1光カプラ907、光ファイバ909、第2光カプラ911、受信器913、本発明に係る図5または図7に示す波長誤差信号検出回路915、および前述の受信タイミング信号505または711を発生する受信タイミング制御器917を有する。ここで、ユーザ装置901−1〜901−Nと第1光カプラ907はユーザ側装置900である。また、第2光カプラ911、受信器913、波長誤差信号検出回路915、および受信タイミング制御器917は局側装置910である。
図10は、本発明の第7実施形態における、本発明に係る図9に示す時分割多重光通信システムをもとにして構成した波長分割多重光通信システムの回路構成を示す。本実施形態の波長分割多重光通信システムは、光スイツチ(SW)で波長誤差信号検出回路を共用化した波長分割多重光通信システムであり、N個(Nは2以上の整数)のユーザ装置901−1〜901−N内にあるそれぞれの光送信器903−1〜903−N、光送信器903−1〜903−Nの送信タイミングを制御する送信タイミング制御器905−1〜905−N、N個の光送信器出力を合波する第1光カプラ907、光ファイバ909、波長分波器921、波長分波器921により分波されたM波(Mは2以上の整数)(N≧M)それぞれの光パワーの一部を分岐するM個の光カプラ922−1〜922−M、M個の受信器923−1〜923−M、M個の受信タイミング制御器924−1〜924−M、M×1光スイッチ(SW)925、制御器927、および本発明に係る図5または図7に示す波長誤差信号検出回路929を有する。ここで、ユーザ装置901−1〜901−Nと第1光カプラ907は、ユーザ側装置900である。また、波長分波器921、光カプラ922−1〜922−M、受信器923−1〜923−N、受信タイミング制御器924−1〜924−M、M×1光スイッチ(SW)925、制御器927、および波長誤差信号検出回路929は局側装置920である。
図11は、本発明の第8実施形態における、本発明に係る図9に示す時分割多重光通信システムをもとにして構成したさらに他の波長分割多重光通信システムの回路構成を示す。本実施形態の波長分割多重光通信システムは、波長選択器で波長誤差信号検出回路を共用化した波長分割多重光通信システムであり、図10の本発明の第7実施形態の波長分割多重光通信システムと相違する点は、図10では局側装置920の波長分波器921の後段(出力側)に配置されていたM個の光カプラ922−1〜922−M及びM×1光SW925を取り除き、局側装置930の波長分波器921の前段(入力側)に伝送路909の光信号の一部を分波する単一の光カプラ911を設置し、その光カプラ911の出力を制御器927に接続された波長選択器935に入力し、波長選択器935の出力を本発明に係る図5または図7に示す波長誤差信号検出回路929に入力する点である。
上記では、本発明の好適な実施形態を例示して説明したが、本発明の実施形態は上記例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内であれば、その構成部材等の置換、変更、追加、個数の増減、形状の設計変更等の各種変形は、全て本発明の実施形態に含まれる。また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、1つの機器を有する装置に適用してもよい。
103 光ビームスプリッタ
105 第1受光器
107 光フィルタ
109 第2受光器
111 増幅器(アンプ)
113 引算器
115 サンプリングトリガ信号
117 アナログ−デジタル変換回路(ADコンバータ)
119 波長誤差信号
201 基準光源
203 基準パルス光源
205 光カプラ
207 受光器
209 フィルタ
501 光信号入力、時分割多重信号
503 波長誤差信号検出器
507 受信タイミング信号選択器
509 サンプリングトリガ信号
701 サンプリングトリガ信号発生器
703 サンプリングトリガ信号
705 波長誤差信号検出器
707 波長誤差信号
709 メモリ
900 ユーザ側装置
901−1〜901−N ユーザ装置
903−1〜903−N 光送信器
905−1〜905−N 送信タイミング制御器
907 第1光カプラ
909 光ファイバ
910 局側装置
911 第2光カプラ
913 受信器
915 波長誤差信号検出回路
917 受信タイミング制御器
920 局側装置
921 波長分波器
922−1〜922−M 光カプラ
923−1〜923−M 受信器
924−1〜924−M 制御器
925 M×1光スイッチ(SW)
927 制御器
929 波長誤差信号検出回路
930 局側装置
935 波長選択器
Claims (5)
- 時分割多重光信号である入力光信号の光信号パワーを分岐する光ビームスプリッタと、光ビームスプリッタの一方の出力をモニタする第1の受光器と、前記第1の受光器の出力に接続する増幅器と、前記光ビームスプリッタのもう一方の出力の後段に配置されて波長基準を与える光フィルタと、前記光フィルタの出力をモニタする第2の受光器と、前記第2の受光器の出力から前記増幅器の出力を引算する引算器と、前記引算器の出力に接続されたアナログ−デジタル変換回路とを含む波長誤差信号検出器であって、前記増幅器は、所望の波長の光信号が入力された際に、前記引算器の出力が0となるようにゲインが調節されおり、前記アナログ−デジタル変換回路は、サンプリングトリガ信号により任意の時間間隔で前記引算器の出力をモニタする波長誤差信号検出器と、
Nユーザ(Nは2以上の整数)による時分割多重光信号の入力時に、任意の1ユーザの信号受信時刻を与える受信タイミング信号選択器とを備え、
前記波長誤差信号検出器は、前記受信タイミング信号選択器により与えられた信号受信時刻において、入力光信号に対する波長誤差を検出することで、前記Nユーザのうちの任意の1ユーザの送出波長の波長誤差信号を検出することを特徴とする波長誤差信号検出回路。 - NユーザのN個の光送信器(Nは2以上の整数)と、
前記Nユーザの各前記光送信器の送信タイミングを制御するN個の送信タイミング制御器と、
前記N個の光送信器から送出される光信号を合波して時分割多重光信号を生成する光合波器と、
前記時分割多重光信号を受信する光受信器と、
前記時分割多重光信号を受信して波長誤差信号を検出する、請求項1に記載の波長誤差信号検出回路とを備え、
前記波長誤差信号検出回路は、前記光受信器の近傍に配置されることを特徴とする時分割多重光通信システム。 - NユーザのN個の光送信器(Nは2以上の整数)であって、そのそれぞれがM波(Mは2以上の整数)のうちのいずれかの波長の光信号を送出するN個の光送信器と、
前記Nユーザの各前記光送信器の送信タイミングを制御するN個の送信タイミング制御器と、
前記N個の光送信器から送出される前記M波のそれぞれの光信号を合波して時分割多重光信号を生成する光合波器と、
前記M波の時分割多重光信号を分波する波長分波器と、
前記波長分波器により分波された前記M波の光信号をそれぞれ受信するM個の光受信器と、
前記波長分波器の後段に配置されたM×1光SW(スイッチ)と、
前記M波のうち1波を選択する制御信号を前記M×1光SWに送出する制御器と、
前記M波の光信号を受信して波長誤差信号を検出する、請求項1に記載の波長誤差信号検出回路とを備え、
前記波長誤差信号検出回路は前記M波に対し同等の特性を有し、前記波長誤差信号検出回路を前記M×1光SWの出力に接続することで、該波長誤差信号検出器をM波で共用化したことを特徴とする波長分割多重光通信システム。 - NユーザのN個の光送信器(Nは2以上の整数)であって、そのそれぞれがM波(Mは2以上の整数)のうちのいずれかの波長の光信号を送出するN個の光送信器と、
前記Nユーザの各前記光送信器の送信タイミングを制御するN個の送信タイミング制御器と、
前記N個の光送信器から送出される前記M波のそれぞれの光信号を合波して時分割多重光信号を生成する光合波器と、
伝送路を通じて送信されてきた前記M波の時分割多重光信号を分波する波長分波器と、
前記波長分波器により分波された前記M波の光信号をそれぞれ受信するM個の光受信器と、
前記波長分波器の前段に配置されて前記伝送路中の光信号の一部を分岐する光カプラと、
前記光カプラ後段に配置されて前記光カプラにより分岐された波長多重光信号の前記M波のうち1波を選択する波長選択器と、
前記波長選択器の波長選択を制御する制御器と、
前記M波のうちのいずれかの1波の光信号を受信して波長誤差信号を検出する、請求項1に記載の波長誤差信号検出回路とを備え、
前記波長誤差信号検出回路は前記M波に対し同等の特性を有し、前記波長誤差信号検出回路を前記波長選択器の出力に接続することで、該波長誤差信号検出器をM波で共用化したことを特徴とする波長分割多重光通信システム。 - 光ビームスプリッタにより時分割多重光信号である入力光信号の光信号パワーを分岐するステップと、
第1の受光器により前記分岐された一方の出力光信号パワーを電気信号パワーに変換するステップと、
増幅器により前記電気信号パワーを増幅するステップと、
光フィルタにより前記分岐された一方の出力光信号パワーに対して波長基準を与えるステップと、
第2の受光器により前記光フィルタの出力光信号パワーを電気信号パワーに変換するステップと、
引算器により前記第2の受光器の出力パワーから前記増幅器の出力パワーを引算するステップと、
アナログ−デジタル変換回路により前記引算器の出力をデジタル信号に変換するステップと、
所望の波長の光信号が入力された際に、前記引算器の出力が0となるように、前記増幅器のゲインを調整するステップと、
サンプリングトリガ信号により前記アナログ−デジタル変換回路を任意の時間間隔で駆動するステップと、
受信タイミング信号選択器により、Nユーザ(Nは2以上の整数)による時分割多重光信号の入力時に、任意の1ユーザの信号受信時刻を与える受信タイミング信号を発生するステップと、
前記受信タイミング信号により与えられた信号受信時刻において、入力光信号に対する波長誤差を検出することで、前記Nユーザのうちの任意の1ユーザの送出波長の波長誤差信号を検出するステップと
を備えたことを特徴とする波長誤差信号検出方法。
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