JP5138522B2 - 摺動部材及びローラーロッカーアーム式動弁装置 - Google Patents

摺動部材及びローラーロッカーアーム式動弁装置 Download PDF

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本発明は、摺動面を有する部材を構成するのに好適な摺動部材及びローラーロッカーアーム式動弁装置に関する。
低μ特性を有する材料については、剪断抵抗の小さい層状結晶構造を有するグラファイト、二硫化モリブデンなどの粉末やその成形体などの固体潤滑材が知られており、人工黒鉛や天然黒鉛等の粉末を成形、焼結したグラファイト成形体(機械用カーボン製品など)や、固体潤滑成分としてグラファイト等の層状粒子を配合した固体潤滑皮膜材料及びこれを用いた摺動材料が広く用いられている(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。これらのμ値は、ドライ条件で0.1〜0.3程度となっている。
近年、燃費向上を図る等の点から、エンジンや変速機、減速機等の駆動系ユニットなどの自動車用ユニットでは、摩擦損失の低減が求められており、また、すべり摺動部材においては、更なる低μ材が求められている。
上記に関連して、(001)面が平行に積み重なった層状結晶構造を持つ固体潤滑剤板状結晶粒子を用い、摺動表面での固体潤滑剤板状結晶粒子の(001)面の配向指数を90%以上とした摺動部材が提示されている(例えば、特許文献2参照)。この摺動部材では、耐焼き性が向上するとされている。ここでの結晶面(001)面の配向指数は、「配向指数(%)=ΣR(001)/ΣR(hkl)×100」で定義されている〔(hkl):ミラー指数、ΣR(001):検出された(001)面のX線強度の和、ΣR(hkl):(hkl)面、すなわち検出された総ての面のX線強度の総和〕。
また、例えばエンジン等の機械部品では、摩擦損失を低減するためには摩擦係数が小さいことが望まれる一方、例えば2つの円筒が組み合わされるすべりローラーやすべり軸受等においては、組付け時や運転時に2つの円筒が互いに傾斜して接触した場合にエッジロードが発生し、ローラー端部で大きな摩擦を生じることがある。このようなエッジロードの発生を防止する技術として開示されているものがある(例えば、特許文献3〜4参照)。
特開2000−136397号公報 特開2007−139149号公報 特開平11−247845号公報 特開2005−256656号公報 カタログ「機械用カーボン製品」,東洋炭素株式会社
しかしながら、上記従来の摺動部材は、粉末原料を用いるために摺動面には、摺動面に対してa面((100)面)などのc面以外の結晶面が存在し、従来のグラファイト成形体などのグラファイト等で形成されたカーボン材料を著しく越えるほどの低μ特性を得ることは困難であり、摩擦損失の低減効果はそれ程期待できない。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、摺動面での摩擦損失がより低減された摺動部材及びローラーロッカーアーム式動弁装置を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明は、固体潤滑材の1つとして挙げられるグラファイトは粉末原料を用いると、例えば熱圧着を施しても必ずしも高度の低μ特性は望めず、摺動方向に対するグラファイトの結晶配向の状態及びその程度が摺動摩擦による損失の低減に効果があるとの知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。
上記目的を達成するために、第1の発明に係る摺動部材は、摺動面の少なくとも一部に、X線回折測定によるグラファイト−2H 002回折位置でのロッキングカーブにおける半値幅が7°以下である高配向性グラファイトを設けて構成したものである。
第1の発明に係る摺動部材においては、その摺動面に、002回折線のロッキングカーブにおける半値幅(Full Width at Half Maximum (FWHM), この場合具体的には、横軸試料回転角ω、縦軸回折強度で描いた回折ピークにおいて、縦軸が最大ピーク値の半分の回折強度を持つ位置における回折ピークの持つ横軸ωの幅)が、7°以下のシャープな回折ピークを持つグラファイト、すなわち結晶性がよく、摺動面と平行方向に良好な結晶配向を有するグラファイトを設けた構成とすることで、無潤滑条件ないし油膜の少ない摩擦環境とした場合を含め、摺動面の摩擦係数(μ値)が低く(好ましくは0.05以下に)抑えられるので、摺動時に生じる摩擦損失を飛躍的に低減できる。すなわち、層状構造を有するグラファイト(黒鉛)の積層方向と直交する方向と平行関係にあるc面は、層間の相互作用力が弱く剪断抵抗が小さいため、c面と平行方向の摺動に対する摩擦の低減が可能である。また、グラファイトのうち、特に結晶性が高く単結晶に近い構造を持つ高配向性グラファイトが用いられ、摺動面におけるc面の占める割合が高められるので、摺動時における摩擦損失は大幅に低減される。
また、静摩擦係数そのものを小さく押さえ得るので、往復摺動環境において、すべり速度(v)の増加に伴ないμ値は小さくなる。すなわち、μ−v特性の負勾配性に起因して生じるスティック・スリップ現象を抑制し、自励振動の発生を防止することが可能である。
第1の発明に係る摺動部材の摺動面は、その少なくとも一部が高配向性グラファイトのc面で被覆された構成とすることができる。グラファイトのc面は、グラファイト結晶のうちc軸を法線方向とする結晶面である。「c面で被覆」とは、グラファイト結晶面が2次元に配向した平面構造を有する層状グラファイトで覆われている状態をいい、粉末成形表面のように表面にc面が散在する場合がある状態と区別される。
摺動部材の摺動面の一部又は全部が、高配向性グラファイトのc面((100)面)で被覆されるので、例えばグラファイト粉末を用いて摺動部材を成形する場合に比し、摺動面上でのグラファイトの結晶配向が良好になり、摺動面の静摩擦係数がより小さく押さえられ、摺動時の摩擦損失をより効果的に低減することができる。
第1の発明に係る摺動部材を構成する高配向性グラファイトとしては、高配向性熱分解グラファイト(Highly oriented pyrolytic graphite)、積層された高分子フィルムを炭素化したグラファイト、キッシュグラファイト、及び単結晶グラファイトから選択して構成されていることが好ましい。これらの高配向性グラファイトは、結晶面が2次元に結晶配向した良好な配向性を有しており、摺動面での摩擦損失を低減するのに有用である。
第1の発明に係る摺動部材では、摺動面を被覆する高配向性グラファイトの被覆厚は10nm以上であることが望ましい。被覆厚が10nm以上であると、仕上げ可能な粗さの最小値(例えばシリコンウエハの1nm(Rz))よりも大きく、かつ層数約300程度の分子層を確保するのに有効である。
第1の発明に係る摺動部材としては、エンジン等の内燃機関内のピストン、並びにすべり軸受構造におけるシャフト及び/又はブッシュに構成されることが好ましい。具体的には、ピストンのスカート部の少なくとも一部、あるいはすべり軸受構造のシャフト及び/又はブッシュの少なくとも一部に、X線回折測定によるグラファイト−2H 002回折位置でのロッキングカーブにおける半値幅が7°以下である高配向性グラファイトが(好ましくは被覆するように)設けられることにより、摺動面の静摩擦係数が小さく押さえられ、摺動時の摩擦損失をより効果的に低減することができる。
更に、第1の発明は、少なくともシャフト及びブッシュを有し、シャフトの外周面及びブッシュの内周面の少なくとも一方に高配向性グラファイトが設けられており、シャフトの外周面及びブッシュの内周面のいずれか一方の回転軸方向両端部に、曲率半径Rが2mm以上の傾斜面が、回転軸方向に沿って前記外周面又は内周面の回転軸方向全幅に対して10%〜35%の範囲に形成されたすべり軸受構造に構成することができる。また、第1の発明は、内側ローラーの外周面、及び前記内側ローラーの周囲に前記内側ローラーと同軸的にかつ回転自在に設けられた外側ローラーの内周面の少なくとも一方に高配向性グラファイトが設けられており、前記内側ローラーの外周面又は前記外側ローラーの内周面のローラー幅方向両端部に、曲率半径Rが2mm以上の傾斜面が、ローラー幅方向に沿って前記外周面又は内周面の全幅に対して10%〜35%の範囲に形成されたすべりローラー構造に構成することができる。
すべり軸受け構造におけるシャフト及びブッシュのすべり面(即ち、摺動面であるシャフト外周面及びブッシュ内周面)、あるいはすべりローラー構造における内側ローラー及び外側ローラーのすべり面(摺動面)に、剪断抵抗の小さい前記高配向性グラファイト(X線回折測定によるグラファイト−2H 002回折位置でのロッキングカーブにおける半値幅が7°以下である高配向性グラファイト)を設けることで、摺動面の摩擦係数(μ値)が低く(好ましくは0.05以下に)抑えられるので、摺動時に生じる摩擦損失を飛躍的に低減できる。特に、層状構造を有するグラファイト(黒鉛)の積層方向と直交する方向と平行関係にあるc面は、層間の相互作用力が弱く剪断抵抗が小さいため、c面と平行方向の摺動に対する摩擦の低減が可能である。ところが、2つの円筒が組み合わされるすべりローラーやすべり軸受構造においては、組付け時や摺動時にアライメントの誤差を生じ、円筒同士が傾斜して接触する場合がある。一方、上記の高配向性グラファイトは低摩擦が得られるものの、グラファイト構造は6員環分子層同士が弱い分子間結合で結合された層状構造であり、層間剥離を生じ易く、耐磨耗性が低い。従来のエッジロードの発生防止技術では、形状の適正化が図られているものの、これらは鋼材部品を主な対象としているために、弾性率が鋼材と大きく異なるグラファイトではエッジロードに対する有効な形状が異なるため、鋼材と同様の形状にした場合、定常摺動時でも接触面積が小さくなり、面圧の増加に伴なってグラファイト自体の磨耗が生じやすくなることがある。2つの円筒が傾斜して接触した場合にエッジロードを生じると、端部でグラファイトに大きな磨耗を生じることがある。第1の発明に係る摺動部材では、上記の高配向性グラファイトで被覆する場合にすべりローラーやすべり軸受構造をエッジロードが生じ難い形状に構成することにより、グラファイトの過大な磨耗を防止し、長期にわたって摺動時に生じる摩擦損失を低減することができる。また、エッジロードを防止することで、グラファイト被覆部表面の形状の相手材へのなじみ性も向上し、さらに安定した低摩擦特性が得られやすくなる。
本発明の摺動部材は、例えば、エンジンや自動変速機、手動変速機、減速機などの駆動系ユニットにおける摩擦損失の低減に好適であり、例えば燃費等を向上させたエンジン、駆動系ユニットの構築に有効である。
また、第2の発明は、ロッカーアームに取り付けられたローラーピンに回転自在に支持された内側ローラーと、前記内側ローラーの周囲に前記内側ローラーと同軸的にかつ回転自在に支持された外側ローラーと、を備えたローラーロッカーアーム式動弁装置である。第2の発明に係るローラーロッカーアーム式動弁装置は、ロッカーアームに取り付けられたローラーピンに回転自在に支持された内側ローラーの外周面、及び前記内側ローラーの周囲に前記内側ローラーと同軸的にかつ回転自在に支持された外側ローラーの内周面の少なくとも一方に、X線回折測定によるグラファイト−2H 002回折位置でのロッキングカーブにおける半値幅が7°以下である高配向性グラファイトを有すると共に、内側ローラーの外周面又は外側ローラーの内周面のローラー幅方向両端部に、曲率半径Rが2mm以上の傾斜面を、ローラー幅方向に沿って前記外周面又は内周面の全幅に対して10%〜35%の範囲に形成して構成されたものである。
第2の発明に係るローラーロッカーアーム式動弁装置においては、摺動面となる内側ローラーの外周面及び外側ローラーの内周面の一方又は両方に、剪断抵抗の小さい前記高配向性グラファイト(X線回折測定によるグラファイト−2H 002回折位置でのロッキングカーブにおける半値幅が7°以下である高配向性グラファイト)を設けることで、摺動面の摩擦係数(μ値)が低く(好ましくは0.05以下に)抑えられるので、摺動時に生じる摩擦損失を飛躍的に低減できる。特に、内側ローラーの外周面及び/又は外側ローラーの内周面を、層状構造を有するグラファイト(黒鉛)の積層方向と直交する方向と平行関係にあるc面で被覆すると、グラファイトが層間の相互作用力が弱く剪断抵抗が小さいため、c面と平行方向の摺動に対する摩擦の低減が可能である。
その一方、上記のように、互いに組み合わされる内側ローラーと外側ローラーとの間では、組付け時や摺動時にアライメントの誤差を生じ、ローラー同士が傾斜して接触する場合がある。低摩擦が得られるグラファイトの構造は、6員環分子層同士が弱い分子間結合で結合された層状構造であり、層間剥離を生じ易く、耐磨耗性が低い。したがって、2つのローラーが傾斜して接触した場合には、エッジロードを生じ、ローラー端部でグラファイトに大きな磨耗が発生することがある。第2の発明に係るローラーロッカーアーム式動弁装置においては、内側ローラーの外周面又は外側ローラーの内周面のローラー幅方向両端部に曲率半径R(R≧2mm)を両ローラーの全幅に対して10%〜35%の範囲にわたって設け、2つのローラーを互いにエッジロードが生じ難い形状に構成することで、ローラー同士が傾斜した際にも、局所的な接触とならないよう面接触状態を保つことができる。これより、エッジロードの発生が防止され、ローラー表面を被覆するグラファイトの過大な磨耗を防止でき、長期にわたって摺動時に生じる摩擦損失を低減することが可能になる。また、エッジロードを防止することで、グラファイト被覆部表面の形状の相手材へのなじみ性も向上し、さらに安定した低摩擦特性が得られやすくなる。
このように、ローラーロッカー式のエンジン動弁系を構成する内側ローラー及び/又は外側ローラーの摺動面(内側ローラーの外周面及び外側ローラーの内周面の一方又は両方)を上記の高配向性グラファイトで被覆することで、摺動面での摩擦が大幅に低減され、エンジンの燃費改善に大きく寄与する。
本発明によれば、摺動面での摩擦損失がより低減された摺動部材及びローラーロッカーアーム式動弁装置を提供することができる。
以下、本発明の摺動部材及びローラーロッカーアーム式動弁装置について、図面を参照して、摺動面の全面又は一部表面にX線回折測定によるロッキングカーブにおける半値幅が7°以下である高配向性グラファイト(以下、実施形態において、「特定グラファイト」と称する。)を設けた実施形態を示し、詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の摺動部材の第1実施形態を図1〜図2を参照して説明する。本実施形態の摺動部材は、エンジンにおいて往復運動するピストンの摺動面であるスカート部を特定グラファイトで被覆し、ピストンが往復運動するときの摩擦損失が小さくなるようにしたものである。
摺動部材である本実施形態のピストンは、図1に示すように、合金製ピストン本体部10の頂面11からリング溝部12を介して下側に位置するスカート部13の表面に、該表面を覆うようにして、特定グラファイト15が膜状に所定の厚みで設けられている。スカート部は、ピストンが往復運動するときに相手シリンダーボアと摺動しつつ姿勢を保つ役割を担うため、その表面が結晶配向の良好な特定グラファイトで被覆されることで、摺動面がグラファイト結晶面で覆われた構造となり、往復運動時の摩擦が低減され、摩擦損失を抑えることができる。
本実施形態の特定グラファイト15は、積層された高分子フィルム(積層フィルム)を炭素化した高配向性グラファイトシート(厚み70μm、パナソニックグラファイトシート PGS、松下電器産業(株)製)を用いたものであり、図2に示すように、特定グラファイト15は、図示しないポリアミドイミド樹脂(熱可塑性樹脂)を用いてピストン本体部10のスカート部13の表面に固定されている。
なお、特定グラファイトの厚みは、目的や用途等に応じて適宜選択することができ、一般には25〜100μm程度である。
特定グラファイト15は、その結晶面がスカート部13の表面に沿って2次元的に結晶配向されてなるものであり、摺動面となる特定グラファイト15の表面は低摩擦化に良好な配向状態を有している。すなわち、結晶面をなすグラファイトのc面((001)面、c軸を法線方向とする結晶面)が、ピストンの往復運動方向とほぼ平行になっている。
この特定グラファイト15のX線回折測定によるロッキングカーブにおける半値幅は5.7°である。
グラファイト−2H 002回折位置におけるロッキングカーブは、検出器の角度(回折角2θ)をグラファイト−2H 002回折位置に固定し、試料の回転角ωを回転させながら回折強度を測定した回折線のカーブであり、試料面に対するグラファイトc面((001)面)の傾きの分布を示すものである(図11参照)。このロッキングカーブは、グラファイトc面が試料面に対して平行に均一に分布しているほどシャープなピークを示し、逆に試料面に対して大小様々な傾斜角を持って分布していればブロードなものになる。このようなロッキングカーブの拡がりは、ロッキングカーブの半値幅(横軸試料回転角ω、縦軸回折強度で描いた回折ピークにおいて、縦軸が最大ピーク値の半分の回折強度を持つ位置における回折ピークの持つ横軸ωの幅)で表すことができる。
測定は、X線回折装置(例えば、理学電機社製のRINT−TTR)を用いて行なえる。より厳密な測定のためには、通常のωおよび2θの2軸での測定では不足であり、極点図などを作成できる試料台(例えば、理学電機社製のRINT−TTRに付属の多目的試料台)等を用いてω軸および2θ軸の駆動方向とは90°異なる駆動方向に対しても予めロッキングカーブを測定しておき、その回折ピークの最大点を横切るような形でω軸に対するロッキングカーブが描けるように設定しておく必要がある。
ロッキングカーブにおける半値幅(以下、単に「半値幅」ともいう。)は、摺動面での摩擦損失のより低減を図る点から小さいほど好ましく、本発明では特に7°以下とし、更には6°以下が好ましく、特に好ましくは2°以下である。
積層フィルムを炭素化したグラファイトは、耐熱性高分子フィルムを複数枚積層した状態で高温加熱、炭化した黒鉛結晶である。このグラファイトは、例えば、複数枚の高分子フィルムや、高分子フィルムから得られた炭素質フィルムを複数枚積層して高温域(例えば2500℃以上)で印加圧力を制御しながら焼成することにより作製できる。焼成時の印加圧力は、例えば、2000℃以下の温度域で0.2〜5MPaの範囲が好ましい。積層フィルムを炭素化して得られるグラファイトの作製方法については、例えば、特開平5−97418号公報、特開2003−92384号公報、特開2004−18281号公報等に記載の方法を参照することができる。
本実施形態では、スカート部13の表面にほぼ平行に炭素六角網面が配向している。
前記耐熱性高分子フィルムとしては、ポリオキサジアゾール、芳香族ポリイミド、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリピロメリットイミド、芳香族ポリアミド、ポリフェニレンベンゾイミタゾール、ポリフェニレンベンゾビスイミタゾール、ポリチアゾール、ポリパラフェニレンビニレン等の高分子材料のフィルムを用いることができる。
本発明においては、積層された高分子フィルム(積層フィルム)を炭素化したグラファイトのほか、高配向性熱分解グラファイト(HOPG)、キッシュグラファイト(Kish Graphite)、単結晶グラファイトなどを好適に用いることができる。
前記高配向性熱分解グラファイト(HOPG)は、気相成長黒鉛の1種であり、静置基板発熱体上で炭化水素ガスを気相から熱分解により炭素として析出させた熱分解炭素に高温(例えば3200℃付近)で加熱処理を施して得られた黒鉛結晶である。加熱処理は、大面積の黒鉛材料を得るために2段階の高温加圧処理が施されており、例えば、第1段階は2800〜3000℃程度の温度域でホットプレスを施し、第2段階で3500±100℃の温度域で10kg/cm程度の圧力にて加圧する。
前記キッシュグラファイトは、高温の鉄融体中に固溶し得ない炭素が析出してできた黒鉛結晶である。
また、結晶軸の方向が変わらない単結晶グラファイトも好適である。
上記のうち、摺動面を被覆するために1mm×1mm以上の面積を得る観点からは、HOPG、積層フィルムを炭素化したグラファイトを用いることが好ましい。
特定グラファイトは、スカート部の被固定面と特定グラファイトとの間に熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、粘着剤や接着剤などを配置することによりスカート部に固定することができる。
前記熱可塑性樹脂としては、公知のものを適宜選択することが可能であり、例えば、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等を使用できる。中でも、100℃以上の耐熱性を有する熱可塑性樹脂が好ましい。
前記熱硬化性樹脂としては、公知の熱硬化性樹脂の中から選択することができ、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、熱硬化アクリル樹脂等を使用できる。
前記粘着剤としては、公知のものを適宜選択することが可能であり、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を使用できる。
前記接着剤としては、公知のものを適宜選択することが可能であり、例えば、熱硬化性樹脂接着剤、熱可塑性樹脂接着剤、エラストマー系接着剤、セラミックス系接着剤等を使用できる。
中でも、例えばエンジン内部の摺動部位に用いるときには、180℃以上の耐熱性と耐油性を有するものが好ましい。
(第2実施形態)
本発明の摺動部材の第2実施形態を図3を参照して説明する。本実施形態の摺動部材は、すべり軸受構造におけるシャフトの摺動面である外周の曲面を特定グラファイトで被覆し、シャフトが軸受内を回転するときの摩擦損失が小さくなるようにしたものである。
図3−(a)は、摺動部材である本実施形態のシャフトを側面から見た図である。摺動部材である本実施形態のシャフト20は、図3−(b)に示すように、断面円形の長軸状のシャフト材21の外周表面に、該表面全体を覆うようにして、特定グラファイト22が膜状に所定の厚みで設けられている。ここで、図3−(b)は、図3−(a)のA−A’線断面図である。
シャフト材は、その軸心を中心に回転運動するときにすべり軸受における相手ブッシュと摺動し、その摺動面となる曲面が結晶配向の良好な特定グラファイトで被覆され、シャフトの最表面はグラファイト結晶面で覆われているので、回転運動時の摩擦が低減され、摩擦損失を抑えることができる。
本実施形態の特定グラファイト22は、積層された高分子フィルムを炭素化した高配向性グラファイトシート(厚み70μm;パナソニックグラファイトシート PGS、松下電器産業(株)製)を用いて設けられたものであり、図示しないエポキシ樹脂系接着剤を用いてシャフトの曲面に固定されている。固定には、前記接着剤以外に熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、その他の接着剤、粘着剤等を用いてもよい。
なお、特定グラファイトの厚みについては、目的や用途等に応じて適宜選択することができ、既述の第1実施形態で記載した通りである。
本実施形態の特定グラファイト22は、その結晶面がシャフトの曲面に沿うように2次元的に結晶配向されており、特定グラファイト22の表面は、摺動方向となるシャフトの回転方向に平行に良好な配向状態を有している。すなわち、結晶面をなすグラファイトのc面((001)面)がシャフトの回転方向とほぼ平行になっている。この特定グラファイト22のX線回折測定によるロッキングカーブにおける半値幅は5.7°である。
X線回折測定によるロッキングカーブ及び半値幅、HOPG及び他のグラファイト、並びに熱可塑性樹脂や粘着剤、等の詳細については、既述の第1実施形態における場合と同様である。
(第3実施形態)
本発明の摺動部材の第3実施形態を図4を参照して説明する。本実施形態の摺動部材は、すべり軸受におけるブッシュの摺動面である曲面を特定グラファイトで被覆し、シャフトがブッシュ内を回転するときの摩擦損失が小さくなるようにしたものである。
摺動部材である本実施形態のブッシュ30は、図4−(b)に示すように、ブッシュ材31に開けられた断面円形の貫通孔の壁面に、該壁面全体を覆うようにして、特定グラファイト32が膜状に所定の厚みで設けられている。ここで、図4−(b)は、図4−(a)のB−B’線断面図である。
ブッシュ材は、その孔内をシャフトが回転運動するときにシャフトの表面と摺動し、摺動面となる貫通孔内壁の曲面が結晶配向の良好な特定グラファイトで被覆され、内壁がグラファイト結晶面で覆われるので、回転運動時の摩擦が低減され、摩擦損失が抑えられる。
本実施形態の特定グラファイト32は、積層された高分子フィルムを炭素化した高配向性グラファイトシート(厚み70μm;パナソニックグラファイトシート PGS、松下電器産業(株)製)を用いて設けられたものであり、図示しないエポキシ樹脂系接着剤を用いて内壁面に固定されている。固定には、接着剤以外に熱可塑性樹脂や粘着剤を用いてもよい。
なお、特定グラファイトの厚みについては、目的や用途等に応じて適宜選択することができ、既述の第1実施形態で記載した通りである。
本実施形態の特定グラファイト32は、その結晶面がブッシュ材の曲面に沿うように2次元的に結晶配向されており、特定グラファイト32の表面は、摺動方向となる挿入されたシャフトの回転方向に平行に良好な配向状態を有している。すなわち、結晶面をなすグラファイトのc面がシャフトの回転方向とほぼ平行になっている。この特定グラファイト32のX線回折測定によるロッキングカーブにおける半値幅は5.7°である。
X線回折測定によるロッキングカーブ及び半値幅、HOPG及び他のグラファイト、並びに熱可塑性樹脂や粘着剤、等の詳細については、既述の第1実施形態における場合と同様である。
(第4実施形態)
本発明のローラーロッカーアーム式動弁装置の実施形態を図5〜図6を参照して説明する。本実施形態のローラーロッカーアーム式動弁装置は、内側ローラー52の摺動面である外周の曲面(外周面)を特定グラファイトで被覆して回転時の摩擦損失が小さくなるようにし、外側ローラー54の摺動面である内周面のローラー幅方向両端部に曲率半径R=5mmの傾斜面を、ローラー幅方向に沿って内周面の全幅に対し33%の範囲に形成したものである。
図5に本実施形態に係るローラーロッカーアーム式動弁装置100の構成を正面図にて示す。このローラーロッカーアーム式動弁装置100は、ロッカーアーム42を備えている。ロッカーアーム42は、一端がピボット部44によって支持されて先端側が上下移動可能となっており、先端の押圧部46が、バルブ48(例えば、吸気バルブや排気バルブ)の軸先端に冠着したキャップ50に当接している。
ロッカーアーム42の長手中間部には、内側ローラー52及び外側ローラー54が設けられている。内側ローラー52は、ロッカーアーム42に固定されたローラーピン56に回転自在に支持されている。また、外側ローラー54は、内側ローラー52の周囲にこの内側ローラー52と同軸的にかつ回転自在に支持されており、内側ローラー52と外側ローラー54とで二重のリング状に構成されている。外側ローラー54はカム58に対応しており、カム58によって外側ローラー54の外周面が押圧されることで、ロッカーアーム42の押圧部46がバルブ48のキャップ50を押圧し、バルブ48を開閉する構成となっている。
図6に示すように、内側ローラー52は、その摺動面となる外周面が結晶配向の良好な特定グラファイト55で被覆され、外周面全体がグラファイト結晶面で覆われた構造になっている。これにより、外側ローラーの回転運動時における摩擦が低減され、摩擦損失が抑えられている。
本実施形態の特定グラファイト55は、積層された高分子フィルムを炭素化した高配向性グラファイトシート(厚み70μm;パナソニックグラファイトシート PGS、松下電器産業(株)製)を用いて設けられたものであり、図示しないエポキシ樹脂系接着剤を用いてシャフトの曲面に固定されている。固定には、前記接着剤以外に熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、その他の接着剤、粘着剤等を用いてもよい。
なお、特定グラファイトの厚みについては、目的や用途等に応じて適宜選択することができ、既述の第1実施形態で記載した通りである。
特定グラファイト55は、その結晶面が内側ローラーの曲面に沿うように2次元的に結晶配向されており、特定グラファイト55の表面は、摺動方向となるローラー回転方向に平行に良好な配向状態を有している。すなわち、結晶面をなすグラファイトのc面((001)面)がローラー回転方向とほぼ平行になっている。この特定グラファイト55のX線回折測定によるロッキングカーブにおける半値幅は5.7°である。
X線回折測定によるロッキングカーブ及び半値幅、HOPG及び他のグラファイト、並びに熱可塑性樹脂や粘着剤、等の詳細については、既述の第1実施形態における場合と同様である。
内側ローラー52の外周面に設けられた特定グラファイトの、内側ローラー52幅方向両端部におけるエッジ部分には、C0.5の面取り62が施されている。
一方、図6に示すように、外側ローラー54の内周面の該外側ローラー54幅方向両端部に、該ローラー幅方向に沿って所定範囲で傾斜面としてクラウニング面部60が形成されている。本実施形態では、クラウニング面部60は、曲率半径R=5mmで、外側ローラー54の全幅に対してクラウニング面部30の幅L=2mmの合計幅(2L)が33%となるように形成されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
本実施形態のローラーロッカーアーム式動弁装置100では、内側ローラー52と外側ローラー54とは二重のリング状に構成されている。
ここで、例えば仮に、組付けなどの製造時あるいは運転条件等によってアライメントの誤差が生じ、カム58と外側ローラー54の軸方向(ローラー幅方向)接触面とが相対的に傾斜した場合(カム28との当接で外側ローラー54が傾いた場合)でも、外側ローラー54がそのローラー幅方向両端部にクラウニング面部60を設けて内側ローラーに対してエッジロードが生じ難い形状に構成されているため、ローラー同士が傾斜した際にも、局所的な接触とならないよう面接触状態が保たれる。これより、エッジロードの発生が防止され、2つのローラー間の摺動面での摩擦を抑えながら特定グラファイトの過大な磨耗が防止され、長期にわたって摺動時に生じる摩擦損失を低減することが可能である。すなわち、すべり軸受の利点である耐磨耗性を高く維持しつつ、かつ長期間にわたり摩擦損失の増大を防止することができる。
ここで、傾斜面(本実施形態ではクラウニング面部60)は、その幅が小さすぎるとエッジロードの低減効果が少なく、一方、その幅が大きすぎると、定常摺動時における接触面積が小さくなることによる平均面圧の上昇により、特定グラファイトの磨耗が大きくなりやすくなる。そのため、ローラー幅方向における傾斜面(本実施形態ではクラウニング面部60)の合計幅は、ローラーの全幅に対して、10%〜35%の範囲であることが好ましい。ローラの全幅に対する傾斜面(曲率半径2mm以上のクラウニング面及びテーパー面などを含む。)の幅が合計10〜35%であると、特定グラファイトの過度の磨耗発生を防止でき、長期にわたって低摩擦特性を維持することができる。
なお、傾斜面の部分には、クラウニング面部60のみならずそのエッジ部分に更に、内側ローラーに設けられたような面取りを施した構成としてもよい。
また、本実施形態においては、傾斜面としてクラウニング面部60を外側ローラー54の内周面に形成する構成としたが、これに限らず、逆に内側ローラー52の外周面に形成する構成としてもよい。
さらに、傾斜面としては、上記のようなクラウニング面部60に限らず、単純なテーパー面として形成する構成としたり、あるいは曲率半径2mm以上であれば複数曲率からなる曲面でもよく、またいずれかを組み合わせて構成してもよい。
上記の各実施形態では、002回折位置でのロッキングカーブにおける半値幅が7°以下のシャープな回折ピークを持つグラファイトとして、積層された高分子フィルムを炭素化した高配向性グラファイトシートを用いた場合を中心に説明したが、この高配向性グラファイト以外の前記他のグラファイトを用いた場合も同様である。
以下、本発明を実施例における試験を通じて更に具体的に説明する。下記実施例に示す材料、機器、操作等は、本発明の範囲から逸脱しない限り適宜変更することができ、したがって本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
気相−固相法プロセスで作製した高配向性熱分解グラファイト(HOPG;Highly Oriented Pyrolytic Graphite)供試材として、10mm角、厚さ1.5mmのHOPGブロック(HOPG ZYA quality、NT−MDT社製)を用意した。
(実施例2)
サイズ15.7mm×6.3mm、厚さ10mmのブロック鋼材の表面にアクリル系粘着剤を設け、その表面に10mm角、厚さ1.5mmのHOPGブロック(HOPG ZYA quality、NT−MDT社製)を押し付け、HOPGの層間剥離を利用してブロック鋼材の表面にHOPG膜(複層)で被覆(厚さ2.0μm)することにより、供試材としてHOPG被覆ブロックを得た。
(実施例3)
芳香族系高分子フィルムを積層したものを加圧・加熱処理によってグラファイト化する固相−固相法プロセスによって作製した高配向性グラファイト供試材として、12mm角、厚さ2.0mmの高密度グラファイトのブロック形状品(パナソニックグラファイト PGCX07、松下電器産業(株)製)を用意した。
(実施例4)
芳香族系高分子フィルムを積層したものを加圧・加熱処理によってグラファイト化する固相−固相法プロセスによって作製した高配向性グラファイトの供試材として、低密度の高配向性グラファイトシート(パナソニックグラファイトシート PGS、厚さ70μm、松下電器産業(株)製)を用い、これを15.7mm×6.3mm、厚さ10mmのブロック鋼材にエポキシ樹脂系接着剤で接着し、高配向性グラファイトシート被覆ブロックを得た。
(比較例1)
図18に示す工程のように、得られた膨張化黒鉛粉末を予備成形後、ロール圧延によって成形した低配向性グラファイトシート(PF−100−UHP、東洋炭素(株)製)を供試材として用意し、30mm角、厚さ1.0mmの試料片とした。
(比較例2)
機械用カーボン摺動材として従来から用いられている等方性グラファイト成形体(黒鉛質機械用炭素;IG−11、東洋炭素(株)製)を供試材として用意し、20mm角、厚さ5.0mmの試料片とした。
(比較例3)
供試材として、窒化鋼材(SACM645、下村特殊精工(株)製)を用意した。
<評価1及びその結果>
−1.摩擦特性−
上記の実施例及び比較例で得られた各供試材に対して、潤滑油を塗布しない大気環境下の乾燥条件にて図7に示すボール・オン・プレート型摩擦試験を行ない、各供試材の摩擦係数(μ値)を測定した。このとき、試験荷重を0.49Nとし、すべり速度を10mm/min(一定)とした。相手材には、φ4.8mmのSUJ−2軸受球を用いた。なお、実施例3の高密度グラファイトのブロック形状品及び実施例4の高配向性グラファイトシート被覆ブロックについては、エンジンオイルであるトヨタモーターオイルSL5W−30(トヨタ自動車(株)製)を摺動面に塗布した摺動条件でも評価を行なった。
上記方法により、潤滑油を塗布しない大気環境下の乾燥条件で測定した各供試材のμ値を図8に示す。
図8に示すように、高配向性のグラファイトを各供試材の摺動面を想定した表面に、摺動方向(図7の矢印方向)に平行にc面が配向するように被覆した実施例1〜実施例4では、比較例1の低配向性グラファイトシート及び比較例2の等方性グラファイト成形体に比し、優れた低摩擦特性を示し、また、比較例3の窒化鋼材に比べて大幅に良好な低摩擦特性を示した。特に、実施例3の高配向性グラファイトブロックでは、μ値が測定限界の0.001以下となっており、極めて優れた低摩擦特性が得られた。
次に、実施例3の高配向性グラファイトブロック及び実施例4の高配向性グラファイトシート被覆ブロックについてオイル塗布した摺動条件でのμ値を図9に示す。
図9に示すように、高配向性グラファイトブロック及び高配向性グラファイトシート被覆ブロックはいずれも、μ値が前記乾燥条件での値以下となっており、これらは潤滑油を用いない摺動部位のみならず、潤滑油中にて使用されるエンジン摺動部や自動変速機、手動変速機、減速機等の駆動系ユニットの摺動部に適用した場合にも、優れた低摩擦特性が得られると判断される。
−2.半値幅−
各供試材について、X線回折装置(RINT−TTR(多目的試料台使用)、理学電機(株)製)を用いて、上記同様の摺動面を想定したグラファイトの002回折位置におけるロッキングカーブを求め、それらの半値幅(Full Width Half Maximum (FWHM))を求めた。半値幅は、下記表1に示す。半値幅は、値が小さいほどc面が試料面に対して平行に存在していることを示しており、より高配向の試料であるといえる。
下記表1に示すように、実施例では、半値幅が極めて小さく、良好な配向性を示した。これに対し、比較例では、半値幅は8°以上となっており、良好な配向性は得られなかった。これより、実施例の供試材は、比較例に対して摩擦損失をより低減し得るものと考えられる。

次に、実施例1のHOPGブロック、並びに比較例1の低配向性グラファイトシート及び比較例2の等方性グラファイト成形体のω−2θ走査(θ−2θ走査)によるX線回折プロファイルを図10に示す。図10では、縦軸をグラファイト−2Hの002回折線の強度が一定になるように規格化して示してある。図中の「■印」は、International Center for Diffraction Data (ICDD) によるデータベースに基づいたグラファイト−2Hの回折位置を示したものである。
図10に示すように、実施例1のHOPGブロックでは、シャープな回折線ピークが得られており、結晶性が高いことがわかる。これに対し、比較例2の黒鉛粉末の成形体である等方性グラファイトでは、回折線が比較的ブロードであり、結晶性は実施例1の場合よりも劣っていることが分かる。
また、実施例1のHOPGブロックでは、c面に対応する002回折線、004回折線のみが認められているのに対し、比較例2の黒鉛粉末を用いた等方性グラファイトでは、c面以外の結晶面が関与する100回折線や101回折線が観測されており、配向性も実施例1の方が優れていることが分かる。
さらに、実施例1のHOPGブロック、実施例2の高配向性グラファイトブロック(HOPG被覆ブロック)、及び実施例4の高配向性グラファイトシート被覆ブロック、並びに比較例1の低配向性グラファイトシート及び比較例2の等方性グラファイト成形体の002回折位置におけるロッキングカーブを図11に示す。
図11に示すように、実施例1のHOPGブロック、実施例2の高配向性グラファイトブロック、及び実施例4の高配向性グラファイトシート被覆ブロックでは、ピークのあるプロファイルが得られ、特に実施例1のHOPGブロック、実施例2の高配向性グラファイトブロックでは、プロファイルがシャープであった。これに対し、比較例では、ブロードなプロファイルしか得られなかった。
(実施例5〜6、比較例4)
実施例4で得られた高配向性グラファイトシート被覆ブロックを用意し、図6に示すように、外径φ12.8mm、内径φ8mm、長さ12mmの鋼製円筒の摺動面となる外周面に、高配向性グラファイトシート被覆ブロックをエポキシ系接着剤で接着し、外周面全体が結晶配向の良好なグラファイト結晶面(c面)で覆われた高配向性グラファイトシート被覆内円筒52(仕上がり外径φ13mm)を作製した。このとき、グラファイト結晶面では、結晶面をなすグラファイトのc面((001)面)がローラー回転方向とほぼ平行になっている。
次に、高配向性グラファイトシート被覆内円筒52の周囲に配置され、この内円筒52と同軸的にかつ回転自在に設けられる外形φ18mm、内径φ13mm、長さ12mmの鋼製円筒(外円筒)54を作製した。この外円筒として、外円筒の内周面(摺動面)の円筒幅方向両端部にC0.5の面取りを設けた外円筒C0.5と、外円筒の内周面(摺動面)の円筒幅方向両端部に傾斜面として、該両端部からそれぞれ曲率半径R=5mmで円筒幅方向に沿って幅長(L)2mmのクラウニング面部60(クラウニング面部の円筒全幅に対する合計幅(2L)は33%)を設けた外円筒Rとの2種類を用意した。
そして、図6に示すように、高配向性グラファイトシート被覆内円筒52と、外円筒C0.5(実施例5)又は外円筒R(実施例6)と、を組み合わせて2重のリング状に構成された2重円筒構造のローラー部品を作製した。
また、比較のために、高配向性グラファイトシート被覆を行なっていない鋼製円筒(外径φ13mm、内径φ8mm、長さ12mm)を別に用意し、この鋼製円筒と上記の外円筒C0.5とを組み合わせて2重のリング状に構成した2重円筒構造のローラー部品(比較例4)を作製した。
<評価2及びその結果>
外円筒54として外円筒C0.5を用い、この外円筒C0.5に高配向性グラファイトシート被覆内円筒52を挿入した場合、円筒端部に強いあたりが生じ、両円筒を数分間摺動させて摺り合わせたところ、内円筒端部付近の高配向性グラファイトシート被覆部に磨耗が認められた。一方、外円筒54として外円筒Rを用い、この外円筒Rに高配向性グラファイトシート被覆内円筒52を挿入した場合には、両円筒を1時間以上摺動しても、高配向性グラファイトシート被覆部に磨耗が認められなかった。
続いて、上記の外円筒Rと高配向性グラファイトシート被覆内円筒52とを組み合わせた2重円筒構造のローラー部品(実施例6)、及び外円筒C0.5と鋼製円筒とを組み合わせた2重円筒構造のローラー部品(比較例4)を用い、ローラーロッカーアーム式動弁系に用いた。
このローラー部品(ダブルローラー)をローラーロッカーアームに組付けて、ローラーロッカーアーム式動弁系ローラーの摩擦試験を行なった。このとき、運転の際にローラーを支持したシャフトに生じる摩擦トルクを歪みケージで測定した。各ダブルローラーを用いた場合の各運転条件(エンジン回転数500rpm、1000rpm)における摩擦トルクを、比較例4のダブルローラーを用いて運転(エンジン回転数500pm)した際の摩擦トルクとの比で整理し、図12に示す。なお、潤滑油には、粘度グレード10W−30の市販ガソリンエンジン油を用い、油温は80℃で一定とした。
図12に示すように、実施例6では、いずれのエンジン回転数においても、比較例4の未被覆の鋼製円筒を用いたローラー部品に比べ、摩擦トルクが大幅に軽減された。特に、実施例6では、エンジン回転数によらず、ほぼ一定の摩擦トルクであった。一方、比較例4では、エンジン回転数の低下に伴ない、摩擦トルクが増大する傾向がみられた。これは、エンジン回転数の低下に伴なって、混合潤滑状態にあるダブルローラーにおいて、境界摩擦の割合が増大しているためと考えられる。すなわち、極めて小さい摩擦係数を示す高配向性グラファイトc面で被覆された場合には、境界摩擦の割合が増大しても摩擦力がほとんど増大しないものといえる。
(比較例5)
実施例1で用意したHOPGブロック(表面が高配向性グラファイトのc面)の側面をクロスセッションポリシャにより研磨し、平滑表面を有するHOPGのa面試料を作製した。このa面試料の、上記同様の方法(X線回折装置(RINT−TTR(多目的試料台使用)、理学電機(株)製)を用い、グラファイトの002回折位置におけるロッキングカーブを測定)により、半値幅(FWHM)を求めたところ、13.3°であった。
<評価3及びその結果>
−3.マイクロスケール摩擦試験−
上記より得たa面試料と実施例1のHOPGブロック(c面試料)に対し、FFM(島津製作所社製のSPM9500−J3)において、カンチレバーとしてレバーの端部付近にシリコーン製のプローブ(先端の曲率半径10nm以下)が設けられたPPP−ZEILR(Nanosensors社製)を用いて、c面試料のc面及びa面試料のa面の乾燥条件における摩擦係数(μ)を測定した。測定は、1つの測定領域を幅1μm×長さ1μm(幅1μmの水平走査を3.91nmピッチで256ライン実施)として2つの面について行ない、その平均値で整理した。水平方向の走査速度は、2μm/sとした。ここで、比較用のa面試料では、図14−(b)に示すように、グラファイトc面に垂直な方向(グラファイト層構造の積層方向)にFFMのカンチレバーを走査することにより測定した。測定結果を図13に示す。
図13に示すように、表面(摺動面)を高配向性グラファイトのc面とした実施例1では、摩擦係数μが0.01以下の低摩擦特性が得られたのに対し、摺動面を高配向性グラファイトのa面(半値幅13.3°)とした比較例5では、摩擦係数μは0.09程度であり、c面ほどの低摩擦までは得られなかった。すなわち、同一の高配向性グラファイトを用いても、摺動面をc面で被覆した場合においてのみ低摩擦が得られることが分かる。
(実施例7、比較例6)
実施例4で得られた高配向性グラファイトシート被覆ブロックを用意し、図15に示すように、ガソリンエンジン用ピストンのスカート部(外形φ86mm)に、部分的に厚み70μmの高配向性グラファイトシート被覆ブロックを表面がc面となるように接着し、高配向性グラファイト被覆部71を形成した。ここで、高配向性グラファイト被覆部71の接着面は、スカート上下方向については全面が覆われるようにし、スカート部周囲方向については、周方向40mm幅で等間隔に2領域(図15の表裏に1箇所ずつ)が覆われるように形成した。このピストンの作製に際しては、高配向性グラフファイトシートブロックの被覆によって増加する厚み分だけ、予め被覆領域のスカート部を研削しておき、エポキシ系接着剤により高配向性グラファイトシート被覆ブロックを接着した。なお、スカート部の高配向性グラファイト被覆部71以外の未研削の領域72は、ポリアミドイミド樹脂ベースの乾性被膜潤滑剤が塗布されている。
このように、スカート部に高配向性グラファイト被覆部が設けられたピストンを得た。
なお、高配向性グラファイト被覆部の接着は、エポキシ系接着剤に限られるものではないが、エンジンピストンスカート部は、100℃以上の高温環境に曝されるため、100℃以上でシートの剥離が生じない接着剤を選択する必要がある。
また、比較のため、高配向性グラファイトシート被覆ブロックで被覆していない前記と同じピストンを別に用意した(比較例6)。このピストンは、スカート部に低摩擦を施すために、ポリアミドイミド樹脂ベースの乾性被膜潤滑剤が塗布されている。
<評価4及びその結果>
−4.単気筒エンジンによるピストン系摩擦試験−
図16に示す浮動シリンダライナと3分力センサとを組み込んだ単気筒ガソリンエンジンに上記より得たピストンを装着し、この単気筒ガソリンエンジンによって各ピストンを用いた場合のファイアリング運転時におけるピストン系摩擦力を測定した。ピストン系摩擦力は、エンジン回転数1000rpmにおける比較例6のピストンでの値を基準に比を求め、摩擦トルク比として図17に示す。摩擦測定は、負荷を図示平均有効圧(IMEP)300MPaで一定とし、エンジン回転数を1000rpm、2000rpm、及び3000rpmの3条件で実施した。潤滑油には、粘度グレード5W−20の市販ガソリンエンジン油を用いた。
図17に示すように、スカート部に高配向性グラファイトのc面が摺動面となるように高配向性グラファイト被覆部を形成した実施例7では、比較例6に比べ、いずれのエンジン回転数においても、摩擦トルクが大幅に軽減されており、低摩擦特性が得られた。すなわち、エンジンのピストンスカート部の高配向性グラファイトのc面による被覆は摩擦軽減に有効であり、エンジン摩擦の低減、ひいては燃費改善に有効であるといえる。
本発明の第1実施形態に係るピストンを示す概略構成図である。 図1のピストンのスカート部の断面形状を拡大して示す断面図である。 (a)は本発明の第2実施形態に係るすべり軸受内を回転するシャフトを示す側面図であり、(b)は(a)のA−A’線断面図である。 (a)は本発明の第3実施形態に係るすべり軸受におけるブッシュを示す側面図であり、(b)は(a)のB−B’線断面図である。 本発明の第4実施形態に係るローラーロッカーアーム式動弁装置の構成を示す正面図である。 本発明の第4実施形態に係るローラーロッカーアーム式動弁装置の主要部構成を示す図5のC−C’線断面図である。 実施例のボール・オン・プレート型摩擦試験を説明するための概念図である。 各実施例の供試材の摩擦係数(μ値)を示すグラフである。 実施例3〜4の供試材の摩擦係数(μ値)を乾燥条件とオイル塗布条件とで比較するためのグラフである。 実施例1、2、4及び比較例1、2の供試材の002回折線の強度を一定となるように規格化して示すグラフである。 実施例1、2、4及び比較例1、2の各供試材の回折線の強度を対比して示すX線回折プロファイルである。 内円筒の外周面を高配向性グラファイトシート被覆した場合の摩擦トルクの低減効果を示すグラフである。 高配向性グラファイトのc面とa面との効果の差を示すグラフである。 (a)はHOPGの層構造を模式的に示す図であり、(b)はa面を測定する際の走査方向を示す図である。 スカート部に高配向性グラファイト被覆部が形成されたガソリンエンジン用ピストンを示す斜視図である。 単気筒エンジンによるピストン系摩擦測定を説明するための概略図である。 高配向性グラファイト被覆部の有無とピストン系の摩擦トルクとの関係を示すグラフである。 従来における黒鉛粉末を用いてグラファイト成形品を製造する工程を示す概略工程図である。
符号の説明
10・・・ピストン
11・・・ピストンの頂面
13・・・スカート部
15,22,32,55・・・特定グラファイト
20・・・シャフト
30・・・ブッシュ
42・・・ロッカーアーム
44・・・ピボット部
46・・・押圧部
52・・・内側ローラー
54・・・外側ローラー
56・・・ローラピン
60・・・クラウニング面部(傾斜面)
62・・・面取り
100・・・ローラーロッカーアーム式動弁装置

Claims (8)

  1. 摺動面の少なくとも一部に、X線回折測定によるグラファイト−2H 002回折位置でのロッキングカーブにおける半値幅が7°以下である高配向性グラファイトが設けられた摺動部材。
  2. 前記摺動面の少なくとも一部は、前記高配向性グラファイトのc面で被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の摺動部材。
  3. 前記高配向性グラファイトは、高配向性熱分解グラファイト (Highly oriented pyrolytic graphite)、積層された高分子フィルムを炭素化したグラファイト、キッシュグラファイト、又は単結晶グラファイトであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の摺動部材。
  4. 摺動面を被覆する前記高配向性グラファイトの被覆厚が10nm以上であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の摺動部材。
  5. スカート部の少なくとも一部に前記高配向性グラファイトが設けられたピストン、並びに、少なくともシャフト及びブッシュを有し、シャフト及び/又はブッシュの少なくとも一部に前記高配向性グラファイトが設けられたすべり軸受構造より選択されるいずれか1つであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の摺動部材。
  6. 少なくともシャフト及びブッシュを有し、シャフトの外周面及びブッシュの内周面の少なくとも一方に前記高配向性グラファイトが設けられており、前記シャフトの外周面及び前記ブッシュの内周面のいずれか一方の回転軸方向両端部に、曲率Rが2mm以上の傾斜面が、回転軸方向に沿って前記外周面又は内周面の回転軸方向全幅に対して10%〜35%の範囲に形成されたすべり軸受構造を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の摺動部材。
  7. 内側ローラーの外周面、及び前記内側ローラーの周囲に前記内側ローラーと同軸的にかつ回転自在に設けられた外側ローラーの内周面の少なくとも一方に前記高配向性グラファイトが設けられており、前記内側ローラーの外周面又は前記外側ローラーの内周面のローラー幅方向両端部に、曲率Rが2mm以上の傾斜面が、ローラー幅方向に沿って前記外周面又は内周面の全幅に対して10%〜35%の範囲に形成されたすべりローラー構造を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の摺動部材。
  8. ロッカーアームに取り付けられたローラーピンに回転自在に支持された内側ローラーの外周面、及び前記内側ローラーの周囲に前記内側ローラーと同軸的にかつ回転自在に支持された外側ローラーの内周面の少なくとも一方に、X線回折測定によるグラファイト−2H 002回折位置でのロッキングカーブにおける半値幅が7°以下である高配向性グラファイトを有すると共に、
    前記内側ローラーの外周面又は前記外側ローラーの内周面のローラー幅方向両端部に、曲率Rが2mm以上の傾斜面が、ローラー幅方向に沿って前記外周面又は内周面の全幅に対して10%〜35%の範囲に形成されたローラーロッカーアーム式動弁装置。
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