JP5820760B2 - すべり軸受とその製造方法 - Google Patents

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本発明は、自動車やその他の産業機械用のエンジン用すべり軸受に関し、特に、裏金鋼と、前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に、固体潤滑剤とバインダー樹脂とを含む樹脂オーバレイ層を設けた、半円筒型の半割軸受に関する。
自動車用エンジンのすべり軸受(単に「軸受」と呼ぶこともある。)材料としては、一般にアルミニウム合金やPb系オーバレイ付き銅鉛合金が用いられている。近年は高出力及び高回転による自動車エンジンの高性能化が著しく、これら軸受材料に対して、初期なじみ性、耐焼付性、耐久性、耐熱性などの優れたしゅう動性能が望まれている。
裏金鋼にアルミニウムや銅の軸受合金層を接着した軸受では、耐疲労性や耐焼付性を確保できる一方で、初期なじみ性と耐異物特性が不十分である。また、なじみ性確保のために、Sn、Pbなどの軟質金属系オーバレイをさらに施した銅鉛合金軸受では、耐摩耗性が充分でなく、複雑な製造工程を要するためにコストが高いという不具合もあった。
そこで、高い耐疲労性、耐摩耗性を維持したまま、なじみ性を確保するために、軟質金属系オーバレイに代えて、固体潤滑剤とバインダー樹脂とを含む樹脂オーバレイ層が提案されている(特許文献1及び2)。この樹脂オーバレイ層は、固体潤滑剤、希釈剤及びポリイミド系樹脂をアルミニウム系軸受合金にスプレー法にて塗布し、乾燥、焼成することによりコーティング層が形成される。この固体潤滑剤を含んだ樹脂オーバレイ層が、下地のアルミニウム合金に被着されることから、軟質金属系オーバレイに比べてなじみ性が良好となる。
このなじみ性は、固体潤滑剤が特定の結晶面で非常にすべり易いという性質を利用している。すなわち、樹脂オーバレイ層中に分散している固体潤滑剤粒子が、相手軸からの荷重を受けると、その特定結晶面で滑りを起し、変形、破壊され、これに伴い樹脂オーバレイ層が相手軸にならう結果、低摩擦性や良好ななじみ性が実現される。固体潤滑剤の上記特定結晶面が樹脂オーバレイ層内でどのような方向を向いていたとしても、特定結晶面でのすべりが起こる。
一方、高周速・高面圧下のしゅう動においては、予期したしゅう動性能が得られないことがある。これは、高周速・高面圧下でのしゅう動性能には、固体潤滑剤の結晶方位依存性があるためであるということが見出されている(特許文献3)。
特開平4−83914号公報 特許3133209号公報 特開2008−95725号公報
しかしながら、すべり軸受しゅう動部材に関して、高いなじみ性を得ると、相反する性質である耐摩耗性が低下する。特に、近年使用されている起動停止エンジンなどにおいては、樹脂被膜の摩耗を低減させる必要がある。このように、すべり軸受には、耐摩耗性となじみ性が共に求められる一方で、両特性を高いまま両立することが困難であり、改善の余地があった。
従って、本発明は、半割軸受において、樹脂オーバレイ層の耐摩耗性となじみ性とを両立させることを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研鑽を積んだ結果、樹脂オーバレイ層中の固体潤滑剤に、軸受の中央部と両端部とで異なる配向性を持たせることで、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の<1>から<10>に関するものである。
<1>裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に、バインダー樹脂と固体潤滑剤(A)とを含む樹脂オーバレイ層を設けた半割軸受であって、前記固体潤滑剤(A)がへき開を有する固体潤滑剤(a)を含み、前記固体潤滑剤(a)のへき開面の方向が、半割軸受の円周方向両端部と、円周方向中央部とで異なる半割軸受。
<2>半割軸受の円周方向両端部において前記固体潤滑剤(a)のへき開面としゅう動面とのなす角度が、半割軸受の円周方向中央部において前記固体潤滑剤(a)のへき開面としゅう動面とのなす角度よりも小さい、前記<1>に記載の半割軸受。
<3>前記固体潤滑剤(a)のへき開面が、半割軸受の円周方向両端部ではしゅう動面に対して平行であり、半割軸受の円周方向中央部ではしゅう動面に対して非平行である、前記<1>又は<2>に記載の半割軸受。
<4>前記固体潤滑剤(a)が、MoSである前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の半割軸受。
<5>前記樹脂オーバレイ層の厚みが3〜10μmである、前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の半割軸受。
<6>前記バインダー樹脂がポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、及びポリベンゾイミダゾール樹脂からなる群より選ばれる1以上の樹脂である、前記<1>〜<5>のいずれか1に記載の半割軸受。
<7>前記固体潤滑剤(A)が、前記樹脂オーバレイ層中30〜50体積%である、前記<1>〜<6>のいずれか1に記載の半割軸受。
<8>前記固体潤滑剤(a)が、さらに黒鉛を含み、固体潤滑剤(a)全体に対し、MoSが40体積%以上100体積%未満である、前記<1>〜<7>のいずれか1に記載の半割軸受。
<9>前記固体潤滑剤(A)が、ポリテトラフルオロエチレンを含み、前記固体潤滑剤(A)中の前記固体潤滑剤(a)の割合が、40体積%以上100体積%未満である、前記<1>〜<8>のいずれか1に記載の半割軸受。
<10>裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に、バインダー樹脂とへき開を有する固体潤滑剤(a)を含む固体潤滑剤(A)とを含む樹脂オーバレイ層を塗布する工程、樹脂オーバレイ層の軸受中央部の塗布面を下向きにして乾燥させる工程、焼成する工程、を含む、半割軸受を製造する方法。
本発明のすべり軸受は、へき開を有する固体潤滑剤のへき開面の方向を、半割軸受の円周方向両端部と中央部とにおいて異ならせることにより、摩耗しやすい軸受中央部における耐摩耗性を向上させることができる。
図1は半割軸受の軸方向の断面図において、円周方向中央部と円周方向両端部の範囲を示す模式図である。 図2はMoSの結晶構造を表す。 図3は樹脂オーバレイ層中の固体潤滑剤のへき開面が、しゅう動面に対して非平行である場合の模式図である。 図4は樹脂オーバレイ層中の固体潤滑剤のへき開面が、しゅう動面に対して平行である場合の模式図である。 図5は固体潤滑剤としてのMoSにおける相対c軸強度比が88%である場合のXRDパターンを示す。 図6(a)は裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に塗布した樹脂オーバレイ層を乾燥する際の軸受の状態を示した模式図である。図6(b)は半割軸受中央部Aにおける固体潤滑剤のへき開面の様子(非平行)を示した模式図である。図6(c)は半割軸受両端部Bにおける固体潤滑剤のへき開面の様子(平行)を示した模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明にかかる半割軸受は、裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に、バインダー樹脂と固体潤滑剤(A)とを含む樹脂オーバレイ層が設けられ、該固体潤滑剤(A)はへき開を有する固体潤滑剤(a)を含んでいる。半割軸受の円周方向両端部と円周方向中央部とでは、前記固体潤滑剤(a)のへき開面の方向が異なる。
半割軸受の円周方向両端部におけるへき開面としゅう動面とのなす角が、半割軸受の円周方向中央部におけるへき開面としゅう動面とのなす角よりも小さいことが、なじみ性と耐摩耗性の両立の点から好ましい。
さらに、半割軸受の円周方向両端部では、前記固体潤滑剤(a)のへき開面が、しゅう動面に対して平行であり、半割軸受の円周方向中央部では、前記固体潤滑剤(a)のへき開面が、しゅう動面に対して非平行であることがより好ましい。
ここで半割軸受の円周方向両端部とは、図1のBで示した半割軸受の円周方向両端から円周方向中央部に向かって20°までの範囲を表し、円周方向中央部とは、図1のAで示した半割軸受における円周方向中央から円周方向両端部に向かって20°ずつの計40°の範囲を表す。
本発明におけるへき開を有する固体潤滑剤(a)のへき開面の方向は、軸受中央部と両端部とで異なる。軸受中央部は、しゅう動時に軸と強く接触しやすいことから、変形や油膜切れが起きやすく、摩耗もしやすい。一方、軸受両端部は、しゅう動時の摩耗が少なく、なじみ性の観点から、低摩擦性であることが望ましい。
したがって、軸受中央部では固体潤滑剤(a)を、へき開面の方向がしゅう動面に対して非平行にし、軸受両端部では、固体潤滑剤(a)を、へき開面の方向がしゅう動面に対して平行にする。このように、軸受中央部と両端部とで固体潤滑剤(a)のへき開面の方向を異ならせることにより、軸受内で役割を分担させ、両端部のなじみ性を損ねることなく、負荷のかかる中央部の耐摩耗性を向上させることができる。
ここで、固体潤滑剤(a)のへき開面の方向がしゅう動面に対して平行とは、固体潤滑剤(a)のc軸の配向率が85%以上である状態を表し、非平行とは85%未満である状態を表す。c軸配向率については後述する。
へき開を有する固体潤滑剤(a)は、外力により容易にへき開して低摩擦性を示すので、そのへき開面が樹脂オーバレイ層内でどのような方位を向いていてもへき開は起こる。一方、高周速及び高面圧のしゅう動条件では、へき開面の方位がしゅう動性能に影響を及ぼす。そこで、へき開面の方位を定めることにより、高周速及び高面圧のしゅう動条件下でも、低摩擦性を示す樹脂オーバレイ層を形成することができるようになる。しゅう動部材の樹脂オーバレイ層は下地が露出するまで摩滅することがあるので、厚さ全体における固体潤滑剤のへき開面の方向がしゅう動特性に影響を及ぼす。
樹脂オーバレイ層内の固体潤滑剤の配向は、X線回折測定(XRD)における回折パターンより求めることができる。固体潤滑剤がMoSである場合、MoSの結晶構造は図2に示したように、モリブデン(Mo)と硫黄(S)の強固な結合で出来た層が積層している層状構造をとっており、この層同士を繋ぐS−S結合は非常に弱いため、層と平行に働く力に対しては弱く、層間での滑りにおいては非常に低い摩擦係数を示す。
さらにMoSは、六角形の網目状Mo(B)の層が、両面から六角形の網目状S(A)の層に挟まれており、(A−B−A)という構成を1単位とした積層構造をとっている。この六角網面の方向をa軸、層の積み重なりの方向をc軸と規定すると、c軸の面方位は(001)であり、X線回折測定ではこれを2の整数倍した(002)、(004)、(008)面のピークが検出される。この(002)、(004)及び(008)面がMoS粒子のへき開方向に相当するので、(002)、(004)及び(008)面が多いほどc軸配向率が高いと言うことができ、へき開面の方向がしゅう動面に対して平行であることを意味する。一方、相対c軸強度比が低いことは、固体潤滑剤であるMoS粒子のへき開面の方向がしゅう動面に対して非平行であることを意味する。
すなわち、c軸配向率はX線回折測定における回折パターンから、下記式(1)で表した相対c軸強度比で表すことができる。
相対c軸強度比=[{(002)、(004)、(008)面の積分強度の総和}/{(002)、(004)、(100)、(101)、(102)、(103)、(105)、(110)、(008)面の積分強度の総和}×100]% (1)
参考値として、JCPDSSカードによる標準試料β−MoS、No.37−1492のXRDパターンから上記式(1)により算出される相対c軸強度比、すなわちc軸配向率は45.8%となる。
X線回折測定(XRD)において、線源にCuKα線を使用する場合、好ましいX線回折装置の出力は40kV−100mA程度であり、この程度の出力であれば、基材のアルミニウム合金やCu合金までX線が到達するので、しゅう動特性に影響する固体潤滑剤の厚さ全体におけるへき開面の方向を測定することができる。
続いて、図3及び図4に樹脂オーバレイ層中における固体潤滑剤のへき開面の方向を模式的に示す。
固体潤滑剤粒子(ここではMoS)を六角形薄片状固体潤滑剤10に見立てると、一個の六角形薄片状固体潤滑剤10は上述した通り、(A−B−A)構造の積層構造を有している。図3では、(002)軸は膜面直交方向(しゅう動面に対して平行方向)に対して数°〜30°程度傾いており、非平行であると言える。一方、図4ではすべての固体潤滑剤粒子の(002)軸がコーティング層12の表面と直交しており(しゅう動面に対して平行に配置している)、平行であると言える。ただし、実際には、図4のようにすべての固体潤滑剤粒子を直交配列させることはできないため、固体潤滑剤であるMoS粒子のc軸配向率が100%となることはなく、図4は固体潤滑剤の配向の様子を説明するための模式図としてのみ取り扱う。
次に、MoSの結晶面とXRDパターンにおけるピーク位置について説明する。MoSの(002)面間隔は12.3Åであり、X線回折測定にCuKα線を用いた場合の線源波長(λ)は1.54Åであることから、Braggの回折式(nλ=2dsinθ)を用いて、回折角2θ=14.4°にMoSの(002)面のピークが検出されることが分かる(図5:ピーク1)。この(002)面からの回折ピークは、図4に示したような平行の場合には、2θ=14.4°にシャープで強いピークが得られる。一方、図3に示したような非平行の場合には2θ=14.4°におけるピークはブロードになり、ピーク強度も低下する。
その他、MoSの(004)、(100)、(101)、(102)、(103)、(105)、(110)、(008)面についても、同様にしてBraggの回折式から回折角2θを求めることができる。図5はMoSを固体潤滑剤とした樹脂オーバレイ層のX線回折パターン(相対c軸強度比=88%)であり、各々のピークと結晶面の関係も併記する。XRDでは、上記9個の面以外の面を示す回折ピークが得られることもあるが、それらのピーク強度は極めて低いため、相対c軸強度比の計算においては無視してよい。
MoSの(002)、(004)、(008)面はへき開面に相当するので、これらの面を示すピークの相対強度が高い場合には、固体潤滑剤粒子であるMoSのへき開面の方向は図4に示した平行に近づいているということができる。
へき開面以外の面からの回折は必ず存在するために、相対c軸強度比が100%に達することはないが、成膜方法の条件調整等の条件を調整することにより、90%強程度まで上げることは可能であると考えられる。
固体潤滑剤としては、へき開を有する固体潤滑剤(a)が含まれていれば、1種であっても2種以上を組み合わせて用いてもよい。へき開を有する固体潤滑剤としては、MoS、黒鉛、六方晶系窒化ホウ素(h−BN)、WSが挙げられる。また、へき開を有さないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を組み合わせて用いてもよい。
固体潤滑剤(a)の中でもMoSが潤滑油との親油性の点から好ましい。MoSと他の固体潤滑剤を組み合わせて用いる場合には、PTFE及び黒鉛のうち少なくとも一方を使用することができ、これらは特に、潤滑油が不足した場合に、MoSより優れた潤滑性能を示す。MoSにさらに黒鉛を添加する場合、MoSは固体潤滑剤(a)全体に対して40体積%以上、100体積%未満であることが、MoSの配向を確保する点から好ましく、固体潤滑剤(A)がPTFEを含む場合には、固体潤滑剤(A)中のへき開を有する固体潤滑剤(a)の割合が40体積%以上、100体積%未満であることが好ましい。
固体潤滑剤(A)は、へき開を有する固体潤滑剤(a)としてMoSと別のへき開を有する固体潤滑剤とを組み合わせて用いる場合、MoSと同様に、XRDにより相対c軸強度比を用いて、固体潤滑剤の配向率の算出、及び平行/非平行の判断をすることができる。
組み合わせて用いる固体潤滑剤が黒鉛である場合、黒鉛の結晶構造は六方晶系、炭素原子間距離a=1.42Å、層間距離c=3.35Åであり、先述したMoSの(A−B−A)構造に対して、Bが欠落した(A−A)構造である。XRD測定では、黒鉛はMoSと同様に(002)、(004)、(008)面が検出され、上記(1)式をそのまま用いて相対c軸強度比を求めることができる。
MoSと同様に、標準試料、黒鉛No.37−1492では、上記相対c軸強度比は45.8%となる。
組み合わせて用いる固体潤滑剤がh−BNである場合、h−BNは3つのホウ素原子と3つの窒素原子とが交互に配列されて六角形配列を作り、一辺の長さa=1.47Åを共通とする六角形配列が、2次元的に網目状に繰り返されている。さらに、c軸方向の面間隔c=3.33Åを隔てて網目状構造が繰り返されており、黒鉛類似の層状構造をとっている。従って、XRD測定では、h−BNはMoS、黒鉛と同様に(002)、(004)、(008)面が検出され、上記(1)式をそのまま用いて相対c軸強度比を求めることができる。
標準試料、h−BNのNo.34−0421は、上記相対c軸強度比は74.3%である。
また、組み合わせて用いる固体潤滑剤がWSである場合も、前記黒鉛やh−BNと同様に層状構造をとっているので、同様の方法で相対c軸強度比を求めることができる。
固体潤滑剤は、軸受に対する接着性の観点から、バインダー樹脂と混合した状態で用いられる。バインダー樹脂はポリイミド樹脂(PI)、ポリアミドイミド樹脂(PAI)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリベンゾイミダゾール樹脂(PBI)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)等の熱可塑性樹脂を用いることができる。中でも、PI、PAI、PBIが、耐熱性及び強度の点から好ましい。
固体潤滑剤(A)とバインダー樹脂とを含む層を樹脂オーバレイ層と称するが、樹脂オーバレイ層中固体潤滑剤(A)が30〜50体積%であることが固体潤滑剤の配向を確保する点から好ましい。
また、樹脂オーバレイ層の厚さは1〜20μmであることが好ましく、3〜10μmであることがより好ましい。層の厚さは、固体潤滑剤粒子の配向以外に、母材との接着強度、層内強度、熱伝導性などにも影響を及ぼすと考えられる。
樹脂オーバレイ層は裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に被覆するが、裏金鋼と軸受合金層には、当該分野において従来用いられる種々のものを、種々の条件で用いることができる。
軸受合金層は、AlやCuを主成分としたアルミニウム系軸受合金又は銅系軸受合金が好ましい。
アルミニウム系軸受合金の組成は、特に限定されないが、10質量%以下のCr、Si、Mn、Sb、Sr、Fe、Ni、Mo、Ti、W、Zr、V、Cu、Mg、Znなどの1種以上の元素と、20質量%以下のSn、Pb、In、Tl、Biなどの1種以上の元素とを含有する合金を好ましく使用することができる。
前者の群の元素は主として強度及び耐摩耗性を付与し、後者の群の元素は主としてなじみ性を付与し、それぞれの添加元素の種類と量により、軸受特性を発揮する。
また、アルミ合金鋳物であるAC8A、AC9Bなどの高Si−Al合金からなるピストンのスカート部を下地として、その耐摩耗性を向上するために、本発明の樹脂オーバレイ層を使用することもできる。
銅合金の組成は、特に限定されないが、25質量%以下のPb、Biの1種又は2種以上と、10質量%以下のSnと、2質量%以下のP、Ag、In、Ni、Al等を含有する合金を、好ましく使用することができる。
これらの元素において、軟質金属であるPb、Biは、なじみ性を発揮し、青銅の基本成分であるSnは、強度と耐摩耗性を発揮し、その他の成分は補助的に特性を向上する。特に、Pは脱酸素、焼結促進、強化などに有効であり、Agはしゅう動特性向上に有効な化合物を、潤滑油又は銅中の不純物成分Sとの反応で形成し、Inは耐食性と潤滑油の濡れ性を向上し、NiやAlは銅を強化するなどの作用がある。
軸受合金層は一般に厚さが0.1mm〜0.5mmである。これを補強する裏金鋼は一般に厚さが1.0mm〜3.0mmである。
続いて、本発明に係る半割軸受を製造する方法について説明する。
半割軸受は、以下に示す工程を経て製造することができる。
(a)裏金鋼と、前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に、へき開を有する固体潤滑剤(a)を含む固体潤滑剤(A)とバインダー樹脂とを含む樹脂オーバレイ層を塗布する工程、
(b)樹脂オーバレイ層の軸受中央部の塗布面を下向きにして乾燥させる工程、
(c)焼成する工程。
樹脂オーバレイ層はへき開を有する固体潤滑剤(a)を含む固体潤滑剤(A)とバインダー樹脂とを含むが、へき開を有する固体潤滑剤(a)にはMoSが例示でき、MoSを1種で用いても、他の固体潤滑剤と組み合わせて用いてもよい。一般に、固体潤滑剤原料はアスペクト比(薄片面積の平方根を厚さで割った値)が10以上のものを用いることが、低摩擦性の点から好ましい。
へき開を有する固体潤滑剤(a)を含む固体潤滑剤(A)30〜50体積%を残部バインダー樹脂と混合し、希釈剤を加えて塗料を調製する。この塗料において、固形分の配合は10〜50%程度であることが好ましい。固形分は少ない方が固体潤滑剤粒子の相互接触が低減され、図3に示すような平行に配置する傾向が強くなる。
ここで固形分とはバインダー樹脂と固体潤滑剤(A)の混合物のことを表し、塗料とは当該固形分と希釈剤の混合物のことを表す。
へき開を有する固体潤滑剤(a)としてMoSを使用する場合、MoSと組み合わせ可能な固体潤滑剤には、へき開を有する固体潤滑剤としては、六方晶系窒化ホウ素(h−BN)、黒鉛、WSが挙げられる。また、へき開を有さないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を組み合わせて用いてもよい。
固体潤滑剤(A)としては、へき開を有する固体潤滑剤(a)が含まれていれば、1種で用いても、他の固体潤滑剤と組み合わせて用いてもよい。
固体潤滑剤(a)の中でもMoSが潤滑油との親油性の点から好ましい。MoSと他の固体潤滑剤とを組み合わせて用いる場合、PTFE及び黒鉛のうち少なくとも一方を使用することができ、これらは、特に潤滑油が不足した場合には、MoSよりも優れた潤滑性能を示す。固体潤滑剤としてMoSにさらに黒鉛を添加する場合、MoSは固体潤滑剤(a)全体に対して40体積%以上、100体積%未満であることが、MoSの配向の確保する点から好ましく、固体潤滑剤(A)がさらにPTFEを含む場合には、固体潤滑剤(A)中のへき開を有する固体潤滑剤(a)の割合が40体積%以上、100体積%未満であることが好ましい。
バインダー樹脂は、ポリイミド樹脂(PI)、ポリアミドイミド樹脂(PAI)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリベンゾイミダゾール樹脂(PBI)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)等の熱可塑性樹脂を用いることができる。中でも、PI、PAI、PBIが、耐熱性及び強度の点から好ましい。
へき開を有する固体潤滑剤(a)を含む固体潤滑剤(A)とバインダー樹脂とを含む層を樹脂オーバレイ層と称するが、樹脂オーバレイ層中固体潤滑剤(A)が30〜50体積%であることが固体潤滑剤の配向を確保する点から好ましい。
また、樹脂オーバレイ層の厚さは1〜20μmであることが好ましく、3〜10μmであることがより好ましい。層の厚さは、固体潤滑剤粒子の配向以外に、母材との接着強度、層内強度、熱伝導性などにも影響を及ぼすと考えられる。
樹脂オーバレイ層を軸受基材上に被覆する場合、固体潤滑剤とバインダー樹脂の均一な分散のため、希釈剤を用いる。希釈剤に固体潤滑剤とバインダー樹脂を分散させたもの(塗料)を軸受に塗布し、後に希釈剤を除去し、焼成することで、樹脂オーバレイ層が形成される。
希釈剤としては特に制限されないが、N−メチルピロリドン(NMP)が好ましく用いられる。
また、希釈剤の配合比率は塗料の50〜90体積%であればよい。
樹脂オーバレイ層を軸受合金層上に成膜する際には、塗料をパッド印刷、スクリーン印刷、エアスプレー、エアレススプレー、静電塗装、タンブリング、スクイズ法、ロール法などにより塗布する方法が挙げられる。
また、全ての成膜方法に共通するものとして、膜厚が不足する場合には、希釈剤中の固体潤滑剤とバインダー樹脂の濃度を高くするのではなく、複数回に渡って重ね塗りをする方法が好ましく用いられる。
樹脂オーバレイ層を塗布した後の乾燥工程においては、重力によって固体潤滑剤粒子が僅かに傾きながら移動する。
本発明では、半割軸受中央部と両端部とでへき開を有する固体潤滑剤(a)のへき開面の方向を異ならせるために、樹脂オーバレイ層となる塗料を塗布後、該軸受中央部の塗布面を下向きにして20〜40℃で乾燥させる。図6(a)で示したように、樹脂オーバレイ層となる軸受中央部の塗布面を下向きにして乾燥させることにより、半割軸受の中央部はしゅう動面に対して固体潤滑剤(a)のへき開面は非平行となり(図6(b))、両端部はしゅう動面に対して固体潤滑剤(a)のへき開面が平行になる(図6(c))。
当該軸受中央部の塗布面を下向きにして乾燥させる際には、乾燥台上に静置して乾燥させたり、空中に吊り下げるような形で乾燥させるなど、その形態には特に限定されない。
軸受両端部の固体潤滑剤(a)のへき開面の方向が平行となるのは、乾燥させる際に、固体潤滑剤(a)のへき開面の方向が、重力に従って整列するためであると考えられる。
ここでいう平行/非平行とは、当該固体潤滑剤(a)がMoSの場合、X線回折パターンにおいて、上記式(1)で表されるように、(002)、(004)、(008)面の占める割合(相対c軸強度比、及び、c軸配向率)が85%以上/未満で区別できる。
焼成工程においては、樹脂オーバレイ層を塗布、乾燥させた半割軸受基材を、徐々に樹脂の焼成温度まで昇温し、大気中で100〜300℃で1時間焼成すればよい。
裏金鋼は軸受け強度向上のために設けられるが、裏金鋼は、当該分野において従来用いられる種々のものを、種々の条件で用いることができる。裏金鋼の好ましい厚さは1.0mm〜3.0mmである。
軸受合金層は、AlやCuを主成分としたアルミニウム系軸受合金又は銅系軸受合金が好ましい。また、軸受合金層の好ましい厚みは0.1mm〜0.5mmである。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(半割軸受の作製)
裏金鋼にはSPCC(JIS)を用い、アルミニウム系半割軸受合金(Al−11.5%Sn−1.8%Pb−1.0%Cu−3.0%Si−0.3%Cr)を圧接した。アルミニウム系半割軸受合金の上に、樹脂オーバレイ層の前駆体溶液をロール法又はエアスプレー法により塗布し、軸受中央部の塗布面が下方向になるように台上の静置して乾燥した。乾燥は室温にて1時間行った。その後、大気中、250℃で1時間焼成することで、樹脂オーバレイ層で被覆された半割軸受を作製した。
塗布した樹脂オーバレイ前駆体溶液は、固体潤滑剤、希釈剤、及びバインダー樹脂からなり、固体潤滑剤の組成とバインダー樹脂は表1に示した通りである。希釈剤はN−メチルピロリドン(NMP)とし、各々の割合は、固体潤滑剤:希釈剤:バインダー樹脂=35:50:15(体積%)である。
また、樹脂オーバレイ層の厚みを表1に表したが、これらは試験片の断面をSEMで観察・画像解析することにより測定した。
上記と同様に樹脂オーバレイ前駆体溶液を塗布した後、軸受中央部の塗布面を上向きに静止させて乾燥し、以降上記と同様に焼成した半割軸受を比較例として用いた。
(X線回折測定−XRD−)
XRD測定は(株)リガク製のMiniFlexIIを用いて行った。線源はCuKαとし、40kV−100mA、測定範囲10°≦2θ≦64°とした。
試料は樹脂オーバレイを塗布した半割軸受を裁断して1cm×1cmの試験片とし、軸受の中央部と端部でそれぞれ測定を行った。
得られた回折パターンから、式(1)により相対c軸強度比(c軸配向率)を算出した。軸受中央部と端部における配向率を表2に示す。
(軸受中央部及び軸受端部の摩耗量の測定)
軸受中央部及び端部それぞれにおいて、摩耗量の測定のために、摩耗試験を軸受摩耗試験機を用いて以下の条件で行った。
回転数:0rpm(1分保持)→1200rpm(1分保持)→0rpm(1分保持)のサイクル試験
潤滑油:0W−20
給油温度:100℃
荷重:4.41kN
試験時間:100時間
摩耗試験後、走査型電子顕微鏡(SEM)の画像解析から、樹脂オーバレイ層を塗布した試験片の摩耗試験前後での樹脂オーバレイ層の膜厚を測定し、それらの膜厚差をそれぞれ摩耗量とした。結果を表2に示す。
Figure 0005820760
Figure 0005820760
表1及び表2より、樹脂オーバレイ層の軸受中央部の塗布面を下向きにして乾燥させることにより、固体潤滑剤の軸受中央部の配向率は85%未満の非平行、端部は85%以上の平行と、配向に差ができることが分かる。端部の配向率を維持したまま中央部の配向率を下げることで、中央部の摩耗量を小さくし、耐摩耗性が向上することが分かった。
また、軸受端部における固体潤滑剤の配向率が維持されていることから、低摩擦性が実現され、なじみ性も確保できているものと考えられる。
本発明は、半割軸受の両端部と中央部において固体潤滑剤の配向に違いを持たせることにより、なじみ性と耐摩耗性といった、相反する特性の両方を具備した半割軸受を提供するものである。中央部と両端部とで特性を異ならせることにより、軸受としての役割を分担して持たせることができるため、起動停止エンジンなどの高性能な自動車やその他の産業機械用のエンジン用すべり軸受に採用される可能性は大きい。
10 六角形薄片状固体潤滑剤
12 樹脂オーバレイ層
101 裏金鋼
102 軸受合金層
103 樹脂オーバレイ層
110 固体潤滑剤(MoS
A 円周方向中央部
B 円周方向端部

Claims (10)

  1. 裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に、バインダー樹脂と固体潤滑剤(A)とを含む樹脂オーバレイ層を設けた半割軸受であって、前記固体潤滑剤(A)がへき開を有する固体潤滑剤(a)を含み、前記固体潤滑剤(a)のしゅう動面に対するへき開面の方向が、半割軸受の円周方向両端部と、円周方向中央部とで異なる半割軸受。
  2. 半割軸受の円周方向両端部において前記固体潤滑剤(a)のへき開面としゅう動面とのなす角度が、半割軸受の円周方向中央部において前記固体潤滑剤(a)のへき開面としゅう動面とのなす角度よりも小さい、請求項1に記載の半割軸受。
  3. 前記固体潤滑剤(a)のへき開面が、半割軸受の円周方向両端部ではしゅう動面に対して平行であり、半割軸受の円周方向中央部ではしゅう動面に対して非平行である、請求項1又は2に記載の半割軸受。
  4. 前記固体潤滑剤(a)が、MoS2である請求項1〜3のいずれか1項に記載の半割軸受。
  5. 前記樹脂オーバレイ層の厚みが3〜10μmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半割軸受。
  6. 前記バインダー樹脂がポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、及びポリベンゾイミダゾール樹脂からなる群より選ばれる1以上の樹脂である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半割軸受。
  7. 前記固体潤滑剤(A)が、前記樹脂オーバレイ層中30〜50体積%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の半割軸受。
  8. 前記固体潤滑剤(a)が、さらに黒鉛を含み、固体潤滑剤(a)全体に対し、MoS2が40体積%以上100体積%未満である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の半割軸受。
  9. 前記固体潤滑剤(A)が、ポリテトラフルオロエチレンを含み、前記固体潤滑剤(A)中の前記固体潤滑剤(a)の割合が、40体積%以上100体積%未満である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の半割軸受。
  10. 裏金鋼と前記裏金鋼の上に配置された軸受合金層とを有する半割軸受基材上に、バインダー樹脂とへき開を有する固体潤滑剤(a)を含む固体潤滑剤(A)とを含む樹脂オーバレイ層を塗布する工程、樹脂オーバレイ層の軸受中央部の塗布面を下向きにして乾燥させる工程、焼成する工程、を含む、半割軸受を製造する方法。
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