JP5136972B2 - シールテープ - Google Patents

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Description

本発明は、アイオノマー樹脂フィルムの片面に、粘着剤層を設けたシールテープに関するものである。さらに詳しくは、施工に熟練を必要とせず、施工後の養生も必要としない、さらに、凹凸面に対する追従性に優れるため高いシール性を有し、且つ屋外使用に耐えうる耐久性を有するシールテープに関するものである。
自動車、トラック、鉄道、航空機等の輸送機器、あるいは冷蔵庫、洗濯機等の家電製品、住宅・建築における構造物等の組み立てにおいては、鉄板やアルミ板等の金属パネル部材が使用されるが、それらのパネル部材は、端部を互いに重ね合わせ、リベット止め、ネジ止め等により固定されて、組み立てられる。そして、それらの部材パネルの重ね合わせ部位の段差部分あるいはネジやリベット等による接合部分には、水の進入を防ぐためのシール処理を行う必要がある。
そのようなシール処理としては、一般に液状のシーリング材によるものが広く行われている。
このような液状シーリング材の施工によるシール処理は、例えばカートリッジガンを用いて、シーリング材を付着させる方法を用いるが、確実なシール性と美観性が要求されるため、以下に示すような問題があった。
(1)シーリング材の施工には、熟練を必要とし、且つ作業時間を多く必要とする。
(2)施工してから硬化まで時間を要し、硬化するまで、施工部分に外力が加わるような作業を行うことが出来ず、硬化するまでに養生が必要である。
そこで、これらの問題点を解消するために、近年は、例えば、ポリエステルフィルムとアルミニウム箔とを貼り合わせてなる基材の一方に、ブチルゴムをベースとする粘着剤組成物を塗工した防水テープ(特許文献1)等が用いられるようになっている。
特開平11−106720号公報
しかしながら、このような従来の防水テープは液状のシーリング材に比べ施工性には優れるものの、依然として以下のような問題点があった。
(1)ポリエステルフィルムとアルミニウム箔とを貼り合わせたシートをテープ基材としているため、テープの柔軟性に乏しく、パネルの重ね合わせ部分等の凹凸面に貼り合わせる場合、テープを被着体に十分な密着させることが出来ないため、シール性が不十分となる。
(2)ブチルゴムをベースとする粘着剤組成物を使用しているため、夏場の直射日光に晒されるような部位に使用する場合、粘着剤が流動し、周囲を汚染する場合がある。
本発明は、上述の問題点を解消するためになされたもので、施工に熟練を必要とせず、施工後の養生も必要としない、さらに、凹凸面に対する追従性に優れるため高いシール性を有し、且つ屋外使用に耐えうる耐久性を有するシールテープを提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究の結果、柔軟性に優れるアイオノマー樹脂フィルムの片面に、粘着剤層を設けた片面粘着テープをシールテープとすることで、上記問題点が解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、第1の発明は、アイオノマー樹脂からなるフィルムの一方の面に、粘着剤層の厚みが、0.15mm〜1.00mmであり、溶剤型アクリル系粘着剤により形成された粘着剤層が設けられ、金属パネル重ね合わせ部分に、水の浸入を防ぐために屋外で使用されることを特徴とするシールテープに関するものである。
また、第2の発明は、該粘着剤層が、着色剤を含む溶剤型アクリル系粘着剤からなることを特徴とする、第1の発明に係るシールテープに関するものである。
また、第3の発明は、該アイオノマー樹脂フィルムの厚みが0.05mm〜0.30mmであることを特徴とする、第1または第2の発明に係るシールテープに関するものである。
また、第4の発明は、金属パネル重ね合わせ部分への水の浸入を防ぐためのシール方法であって、アイオノマー樹脂からなるフィルムの一方の面に、粘着剤層の厚みが、0.15mm〜1.00mmであり、溶剤型アクリル系粘着剤により形成された粘着剤層が設けられたシールテープを、金属パネル重ね合わせ部分に貼り合わせ、水の浸入を防ぐことを特徴とする金属パネル重ね合わせ部分の屋外でのシール方法に関するものである。
本発明に係るシールテープを使用することで、パネル部材の重ね合わせ部の段差部分やネジ止めあるいはリベット止めした部分のシールを行う際、施工に熟練を必要とせず、且つ施工時間の短縮が可能であり、施工後の養生も必要せず、また、良好なシール性、耐候性が得ることができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を、詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
[本発明に係るシールテープの構成]
本発明に係るシールテープの構成を図1に示す。
本発明に係るシールテープは、基本的には、アイオノマー樹脂フィルム(A)(図中1)を支持体とし、その片面に形成された粘着剤層(B)(図中2)と、セパレータ(C)(図中3)とから構成されるものである。
[アイオノマー樹脂フィルム(A)について]
本発明における「アイオノマー樹脂」とは、オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体におけるカルボキシル基の一部または全部が金属陽イオンによって、分子間でイオン的に架橋されたポリマーからなる樹脂のことである。アイオノマー樹脂に用いられるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン等の公知のオレフィンが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。金属陽イオンとしては、アルカリ土類金属(ナトリウム、カリウム、マグネシウム等)、アルカリ金属、亜鉛、銀、銅等の任意の金属の陽イオンが挙げられる。
また、上記アイオノマー樹脂中には、必要に応じて、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等各種の添加剤が添加されていてもよい。特に、屋外にて直射日光に晒される用途においては、耐候性、耐変色性を向上させるために、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
さらに、上記アイオノマー樹脂は、その必要および用途に応じて、透明であっても、不透明であってもよい。また、美観性を向上させるために、チタンホワイトやカーボングラック、アルミフレーク、アゾ系赤顔料等の着色剤を添加してもよい。
アイオノマー樹脂フィルムは、上記のアイオノマー樹脂をフィルム状に成型したものであり、その厚みは、用途によって様々な厚みとすることが可能であるが、通常、0.01mm〜1.00mmの範囲であり、好ましくは、0.05〜0.30mmである。アイオノマー樹脂フィルムの厚みが0.05mm未満であると、フィルムの強度が低下するため、例えば、テープが部材に貼り合わされた状態で、上から人が踏むような場合、フィルムが破れ、シール性が得られなくなる。また、0.30mm以上となると、パネルの重ね合わせ分の段差やリベットあるいはネジの凹凸にテープが追従することが出来なくなり、止水性に悪影響を及ぼす。
また、アイオノマー樹脂フィルムと粘着剤層との接着性を高めるために、粘着剤層の塗工に先立って、アイオノマー樹脂フィルムの粘着剤層塗工面にコロナ放電処理やプラズマ放電処理を施してもよいし、あるいは、アイオノマー樹脂フィルムの粘着剤層塗工面にプライマー層を設けてもよい。
上記のアイオノマー樹脂の市販品としては、三井・デュポンケミカル(株)製「ハイミラン1554」、「ハイミラン1601」、「ハイミラン1650」、「ハイミラン1652UV」、「ハイミラン1702」、「ハイミラン1856」等が挙げられる。また、アイオノマー樹脂フィルムの市販品としては、タマポリ(株)製「HM−07」、「HM−52」等が挙げられる。
[粘着剤層(B)について]
本発明のシールテープにおける粘着剤層(B)に使用される粘着剤としては、従来公知の粘着剤が使用できる。例えば、アクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられるが、良好な耐候性や幅広い被着材に良好な密着性が得られることからアクリル系粘着剤が好ましい。
ここで、アクリル系粘着剤とは、例えば、アルキル基の炭素数が1〜12のアルキル基を有するアルコールの(メタ)アクリル酸エステルモノマー、好ましくは炭素数が4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの単独重合体もしくは(メタ)アクリル酸エステルモノマー同士の共重合体、又は上記(メタ)アクリル酸エステルモノマーと該(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能な重合性モノマーとの共重合体等を主成分としてなるものが挙げられる(ここで、アクリル酸とメタクリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」と記載することがある)。
上記アルキル基の炭素数が4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。これらは、単独で、又は組み合わせて用いることができるが、得られる粘着剤の粘着性や、粘着力と凝集性とのバランスに優れたものとするために、通常、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が−50℃以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、さらに、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の低級のアルコールの(メタ)アクリル酸エステルを併用することが好ましい。
また、これらの(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマー又はその無水物や(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロオキシブチル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー等が挙げられる。
また、その他の重合性単量体成分として、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移点や剥離性を調整するための重合性モノマーなどを、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
その他の重合性単量体成分としては、たとえば、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステル類、芳香族ビニル化合物などの凝集力・耐熱性向上成分や、カルボキシル基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、N−アクリロイルモルホリン、ビニルエーテル類等の接着力向上や架橋化基点として働く官能基を有す成分を適宜用いることができる。その他の成分は1種又は2種以上併用して用いることができる。
上述のアクリル系粘着剤としては、従来公知のものが使用でき、アクリル系ポリマーを有機溶剤に溶解した溶剤型粘着剤、100%樹脂部分の熱溶融型粘着剤、紫外線硬化型粘着剤、水媒体中に粘着性乳化重合体を分散させたエマルジョン型粘着剤の中から、必要に応じて、使用することが出来る。中でも、溶剤型アクリル系粘着剤は、各種被着体に対する接着性、耐熱性、耐水性に優れ、且つ、必要に応じて、容易に着色剤を添加することが可能であることから、特に好ましい。一般に、エマルジョン型アクリル系粘着剤は、乳化剤を含むため耐水性が不十分である傾向にあり、また、熱溶融型アクリル系粘着剤は耐熱性が不十分である傾向にある。また、紫外線硬化型アクリル系粘着剤は、紫外線照射時に、紫外線の透過性が必要であるため、着色剤を添加した場合、紫外線の透過性が悪くなり、硬化性が低下するという問題を生じる可能性がある。
上記アクリル系粘着剤は、その必要および用途に応じて、透明であっても、不透明であってもよい。また、美観性を向上させるために、チタンホワイトやカーボンブラック、アルミフレーク、アゾ系赤顔料等の着色剤を添加してもよい。
上記アクリル系粘着剤は、さらに、例えばイソシアネート系やエポキシ系、金属キレート系の架橋剤を含有して粘着力が調節されているものであってもよい。架橋剤の含有量は特に限定されるものではなく、通常、粘着剤中の上記アクリル系樹脂に対して0.01〜5.0重量%される。
また、アクリル系粘着剤中には、必要に応じて、粘着性付与剤、無機もしくは有機充填剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等各種の添加剤が添加されていてもよい。
アクリル系粘着剤の市販品としては、コニシ(株)製「KH100ANT」(溶剤型)、「KH54NT」(溶剤型)、「CW−1」(エマルジョン型)、綜研化学(株)製「1700」(溶剤型)、「E−1000」(エマルジョン型)、日本触媒(株)製「アロセット8850E」(溶剤型)等が挙げられる。
粘着剤層(B)の塗布厚みについては、用途によって様々な厚みにすることが可能であるが、通常、ドライ厚みで0.05mm以上2.00mm未満の範囲であり、好ましくは0.15mm以上1.00mm未満である。粘着剤層の厚みが0.15mm未満であると、パネルの重ね合わせ部分の段差やリベットの凹凸に追従することが出来ず、シール性が不足する場合がある。また、粘着剤層の厚みが1.00mm以上となると、溶剤型粘着剤を使用する場合、多量の溶剤を乾燥する必要があるため、生産性が著しく悪くなるという不具合が生じる。
[セパレータ(C)について]
本発明に係るシールテープには、製造後において流通過程において、粘着剤層(B)を保護する目的でセパレータ(C)を設けることができる。ただし、その製品形態等によっては、必ずしもセパレータが必要とされない場合もある。
本発明に係るシールテープに使用されるセパレータ(C)としては、従来公知のセパレータ基材が使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックフィルムや紙等が挙げられるが、入手のしやすさ、使い勝手、価格等の面で紙が好適である。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
本発明は、シールテープの基材としてアイオノマーフィルムを用いることにより、凹凸面に対する優れた追従性を有するため高いシール性を有し、且つ屋外使用に耐えうる耐久性を有するシールテープが得られるという知見に基づくものとして解釈されるべきである。
[実施例1]
アイオノマー樹脂(三井・デュポンケミカル(株)製「ハイミラン1652UV」)をTダイ押出により、厚み0.10mmに成形し、テープ支持体を作成した。
つづいて、溶剤型アクリル系粘着剤(コニシ(株)製「KH100ANT」、不揮発分45%、酢酸エチル溶液)100質量部に、架橋剤としてポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製「コロネートL」、不揮発分75%、酢酸エチル溶液)1質量部、着色剤(日本ピグメント(株)製「NV−6−3046」)0.1質量部を添加し、均一になるまで混合し、粘着剤配合液を作成した。
得られた粘着剤配合液を片面シリコーン処理紙セパレータ(住化加工紙(株)製「SLK80KCZ」)の離型処理面に乾燥後の厚さが100μmになるよう塗工し、100℃で5分間乾燥させて粘着剤層を成形した後、テープ支持体に貼り合わせ、粘着剤層厚100μmのアイオノマーフィルムを支持体とする「片面粘着テープ(イ)」を得た。
上記とは別に、粘着剤配合液を片面シリコーン処理紙セパレータ(住化加工紙(株)製「SLK80KCZ」)の離型処理面に乾燥後の厚さが100μmになるよう塗工し、100℃で5分間乾燥させて乾燥後の厚さが100μmである「粘着剤層(ロ)」を成形した。
得られた「粘着剤層(ロ)」を、「片面粘着テープ(イ)」の粘着剤層面に対して、貼り合わせて積層し、トータル粘着剤層厚が200μmであるアイオノマーフィルムを支持体とする「片面粘着テープ(I)を得た。
[実施例2]
実施例1と同様の方法で、「粘着剤層(ロ)」2層を、「片面粘着テープ(イ)」の粘着剤層面に積層することによって、粘着剤層の厚みを300μmとしたアイオノマーフィルムを支持体とする「片面粘着テープ(II)」を得た。
[実施例3]
実施例1と同様の方法で、「粘着剤層(ロ)」7層を、「片面粘着テープ(イ)」の粘着剤層面に積層することによって、粘着剤層の厚みを800μmとしたアイオノマーフィルムを支持体とする「片面粘着テープ(III)」を得た。
[比較例1]
実施例1における「片面粘着テープ(イ)」をそのまま用い、粘着剤層の厚みを100μmとしたアイオノマーフィルムを支持体とする「片面粘着テープ(IV)」とした。
[比較例2]
実施例1の粘着剤配合液に代えて、水性アクリル系粘着剤(コニシ(株)製「CW1」、不揮発分59%)100質量部に、イソシアネート硬化剤(コニシ(株)製「CW硬化剤−1」)0.5質量部を添加、均一になるまで混合したものを使用し、それ以外は実施例1と同様にして、粘着剤層厚200μmのアイオノマーフィルムを支持体とする「片面粘着テープ(V)」を得た。
[比較例3]
実施例1のテープ支持体に代えて、厚み0.1mmのポリエチレン系フィルム(オカモト(株)製「エマソフト3C」)を使用し、それ以外は実施例1と同様にして、粘着剤層厚200μmのポリエチレン系樹脂フィルムを支持体とする「片面粘着テープ(VI)」を得た。
[評価方法]
得られた「片面粘着テープ(I)〜(VI)」を製造後23℃で1週間養生した後、以下の性能評価試験を行った。
(1)凹凸面追従性
長さ100mm×幅100mm×厚さ2mmのアルミニウム板1枚と、長さ100mm×幅25mm×厚さ2mmのアルミニウム板2枚とを、PETフィルム基材両面粘着テープ(コニシ(株)製「WF205」/厚み115μm/図中5)で貼り合わせ、2.1mmの段差を持つ被着体を作成する(図2)。
この被着体に長さ80mm×幅80mmのテープを、凹部(段差部)を浮かせた状態で貼り合わせた(図3)。
その後、被着体にテープが追従するように、テープをアイオノマーフィルム面から押し込み、貼り合わせを行った(図4)。
この試験体を40℃のオーブン内で7日間放置した後、段差部分に生じたテープの浮きの長さの合計(a1とa2の合計)を測定し、以下の基準で評価を行った(図5)。
○ : テープの浮きの長さの合計が3mm未満である
× : テープの浮きの長さの合計が3mm以上である
(2)耐水性
幅25mm×長さ80mmのテープを、幅30mm×長さ100mm×厚さ2mmのアルミニウム板に貼り合わせ、23℃で3日間放置した。この試験体を、40℃温水中に14日放置し、テープの状態を目視で確認し、以下の基準で評価を行った。
○ : 温水への浸漬の前後でテープの状態変化なし
× : 温水への浸漬後、テープの粘着剤層に白化が認められる
(3)耐候性
幅25mm×長さ80mmのテープを、幅30mm×長さ100mm×厚さ2mmのアルミニウム板に貼り合わせ、23℃で3日間放置した。この試験体を、サンシャシンウェザーメーター(スガ試験機(株)製、ブラックパネル温度63℃、1サイクル時間120分(降雨時間18分))の条件で1000時間照射後のテープの状態を目視し、以下の基準で評価を行う。
○ : 照射の前後でテープの外観変化なし
× : 照射後、テープの劣化または変色が認められる
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 比較例2 比較例3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
テープ I II III IV V VI
────────────────────────────────────────
基 材*1 A A A A A E
粘着剤厚さ*2 200 300 800 100 200 200
粘着剤タイプ 溶 剤 溶 剤 溶 剤 溶 剤 水 性 溶 剤
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
凹凸面追従性 ○ ○ ○ × ○ ○
浮きの長さ*3 2.0 1.5 1.0 3.8 2.0 2.0
────────────────────────────────────────
耐水性 ○ ○ ○ ○ × ○
────────────────────────────────────────
耐候性 ○ ○ ○ ○ ○ ×
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
*1 : A=アイオノマー樹脂フィルム / E=ポリエチレン系フィルム
*2 : 単位=μm
*3 : 単位=mm
実施例および比較例の評価結果は表1に示されている。
表1の結果から明らかなように、本発明に係る実施例であるアイオノマー樹脂フィルムを支持とする片面粘着テープ(I)〜(III)は、従来の粘着剤層が100μmである片面粘着テープ(IV)よりも凹凸面追従性に優れていることが分かる。
また、耐水性については、本発明に係る溶剤型アクリル系粘着剤を用いた片面粘着テープ(I)〜(III)では良好であるのに対し、水性アクリル系粘着剤を用いた片面粘着テープ(V)では、粘着剤層が白化した。
さらに、耐候性については、本発明に係るアイオノマー樹脂フィルムを支持体とする片面粘着テープ(I)〜(III)では、良好であるのに対し、ポリエチレン系フィルムをテープ支持体とした片面粘着テープ(VI)では、劣化が見られた。
本発明に係るアイオノマー樹脂フィルムを支持体とする片面粘着テープは、自動車、トラック、鉄道、航空機等の輸送機器、あるいは冷蔵庫、洗濯機等の家電製品、住宅・建築構造物の組み立てにおける金属パネル部材の重ね合わせ部分に、シールを目的として好適に用いられうる。また、施工に熟練を必要とせず、施工後の養生も必要としない、さらに、凹凸面に対する追従性に優れるため高いシール性有し、且つ屋外使用に耐えうる耐久性を有するものである。
本発明のアイオノマー樹脂フィルムの片面に、粘着剤層を設けたシールテープの基本構成を示す説明図である。 テープの凹凸面追従性を評価する被着体を示す説明図である。 テープの凹凸面追従性を評価する際、テープを被着体に貼り合わせた状態を示す説明図である。 テープの凹凸面追従性を評価する際、テープを押し込み、被着体に追従させた直後の貼り合わせ状態を示す説明図である。 テープの凹凸面追従性を評価する際、テープの浮きの長さを示す説明図である。
符号の説明
1 : アイオノマー樹脂フィルム(A)
2 : 粘着剤層(B)
3 : セパレータ(C)
4 : アルミニウム板
5 : 両面テープ
6 : シールテープ
a1 : テープの浮きの長さ
a2 : テープの浮きの長さ

Claims (4)

  1. アイオノマー樹脂からなるフィルムの一方の面に、粘着剤層の厚みが、0.15mm〜1.00mmであり、溶剤型アクリル系粘着剤により形成された粘着剤層が設けられ、金属パネル重ね合わせ部分に、水の浸入を防ぐために屋外で使用されることを特徴とするシールテープ。
  2. 該粘着剤層が、着色剤を含む溶剤型アクリル系粘着剤からなることを特徴とする、請求項1に記載のシールテープ。
  3. 該アイオノマー樹脂からなるフィルムの厚みが0.05mm〜0.30mmであることを特徴とする、請求項1または2に記載のシールテープ。
  4. 金属パネル重ね合わせ部分への水の浸入を防ぐためのシール方法であって、アイオノマー樹脂からなるフィルムの一方の面に、粘着剤層の厚みが、0.15mm〜1.00mmであり、溶剤型アクリル系粘着剤により形成された粘着剤層が設けられたシールテープを、金属パネル重ね合わせ部分に貼り合わせ、水の浸入を防ぐことを特徴とする金属パネル重ね合わせ部分の屋外でのシール方法。
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