JP5136092B2 - ディスク再生装置 - Google Patents

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本発明は、ディスク再生装置に関する。
ディスク再生装置には、落下等の衝撃を受けると、装置内に装着されたディスクと、ディスク面を再生/記録するピックアップの駆動機構を構成する部材とが衝突し、ディスク面に傷がつくという問題がある。この問題を解決するため、ディスク面の傷つきを防止する傷つき防止機構を備えたディスク再生機構が存在する(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1には、ターンテーブルに装着されたディスクの外周縁と対向する位置に、ディスク面側に向かって突出するディスク受け部を複数備えたディスク再生装置が開示されている。この特許文献1に開示されているディスク再生装置では、ピックアップおよびピックアップを駆動するための駆動機構とディスク面との隙間よりも、ディスク受け部とディスクとの間隔が狭くなるように、ディスク受け部が配置されている。
かかるディスク受け部を設けているため、ピックアップ駆動機構が衝撃により傾き、あるいはディスクが撓んだりすることによって、ディスクとピックアップとの距離が縮まっても、ディスク面はピックアップおよびその駆動機構と衝突せず、ディスク面に傷がつかない。
特開2004−259409号公報(図1〜3等)
しかしながら、特許文献1に開示されているディスク再生装置では、ディスク媒体をクランプし、ディスクを再生する場合、ディスク媒体とディスク受け部が干渉してしまう。したがって、ディスクを再生する場合、ディスク受け部をディスク媒体と干渉しない位置に移動させる必要がある。そのため、機構が複雑化し、コストが上昇してしまう。
また、図8に示すようなディスク受け部が設けられていないディスク再生装置60では、ディスク媒体Dとピックアップ等との衝突を回避するためには、ディスク媒体Dが撓んだりしてもピックアップ等と接触することがないように、ディスク媒体Dとピックアップもしくはターンテーブル62等との間にある程度のクリアランスFを設ける必要がある。そのため、装置の高さ寸法が増大し、その結果、装置が大型化してしまう。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、装置の薄型化を図りつつ、ディスクに傷がつくことを防止でき、機構が単純でかつ安価なディスク再生装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、スロットから挿入されるディスク媒体の情報を記録・再生するスロットイン式のディスク再生装置であって、その回転駆動により、ディスク媒体をクランプ位置まで送り込む送りローラと、ディスク媒体を送りローラとで狭持して、クランプ位置まで案内するディスクガイドと、クランプ位置においてディスク媒体を保持するターンテーブルと、ターンテーブルよりも高さ方向においてディスク媒体側に向かって突出する回転軸を有し、該回転軸の回転によりターンテーブルを回転駆動させるスピンドルモータと、を備え、回転軸の一端側はディスク媒体の記録面に対して当接する可能性がある程度に近接した位置に存在し、回転軸の一端側の形状を鋭角部を取り除いた曲面形状としたものである。
また、上述した構成に加えて、ディスク媒体が傾いた状態で送り込まれてディスク媒体の送り込み方向の角部が回転軸の一端側に当接した場合、前記回転軸の一端側は、ディスク媒体の記録面を摺動し、ディスク媒体の傾きを無くすよう補正することができる
本発明によると、装置の薄型化を図りつつ、ディスクに傷がつくことを防止でき、機構が単純でかつ安価なディスク再生装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置10について、図面を参照しながら説明する。なお、モータユニット23の構成はディスク再生装置10の構成と共に説明する。また、以下の説明において、図1〜図6に示す矢示X方向をローディング方向、矢示X方向をイジェクト方向、このX方向とX方向と水平方向で直交する方向となる矢示Y方向を左方、矢示Y方向を右方、このXY平面と直交する方向の矢示Z方向を上方および矢示Z方向を下方とそれぞれ規定する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置10の外観斜視図である。
図1に示すように、ディスク再生装置10は、ディスク媒体であるCD−ROM、DVDなどの光ディスクAを記録・再生するスロットイン方式のディスク再生装置である。このディスク再生装置10は略直方体形状の筐体14を有しており、該筐体14内に備えられている不図示の光学機構等によって、光ディスクAに記録されている情報が読み取られ、記録または再生される。筐体14には、光ディスクAを挿入または排出するためのスロット16が設けられている。スロット16は矩形状の形態を有しており、その長手方向の口径は光ディスクAの直径に対応するように形成されている。このスロット16に挿入された光ディスクAは後述するディスクガイド20と送りローラ22とで狭持されながら筐体14の内部のクランプ位置まで送られる。なお、ディスク媒体として、光ディスクAの代わりに磁気ディスク等の他の種類のディスク媒体を挿入するようにしても良い。
図2は、本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置10の構成を説明するための図であり、(A)は、光ディスクAの挿入時の状態を示す平面図であり、(B)は、装置10の正面図である。図3は、本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置10に光ディスクAを挿入した状態を説明するための側面図である。図4は、図3中のターンテーブル24を備えたスピンドルモータ26の拡大図である。
図2および図3に示すように、ディスク再生装置10の筐体14の内部には、スロット16に挿入された光ディスクAをクランプ位置まで案内するディスクガイド20と、光ディスクAをローディング方向もしくはイジェクト方向に送る送りローラ22と、クランプ位置にて光ディスクAを保持するターンテーブル24と、ターンテーブル24を回転自在に軸支するスピンドルモータ26とを有する。なお、筐体14内には、上述したように不図示の光学機構の他、該光学機構を駆動させる不図示の光学駆動機構等が配設されている。
ディスクガイド20は、図3に示すように、送りローラ22の上方に該送りローラ22と対向するように配置されている。該ディスクガイド20は不図示のシャーシに固定されており、送りローラ22と対向する面は滑らかなディスクガイド面20aとなっている。
送りローラ22は、ディスクガイド20の下方にローディング方向およびイジェクト方向に向かって回転自在に軸支されている。また、該送りローラ22は回転自在に軸支された状態で、不図示の付勢部材によって上方に向かって付勢されている。図2に示すように、送りローラ22は、その直径が中央から左右方向外側に向かうにつれて大きくなるような柱形状を呈している。
図3に示すように、スロット16に挿入された光ディスクAはディスクガイド20と送りローラ22とで狭持され、該送りローラ22の回転に伴いローディング方向またはイジェクト方向に送られる。ディスクガイド20と送りローラ22とで狭持された光ディスクAはディスクガイド面20aと接触するため、光ディスクAは略水平な状態に維持される。したがって、光ディスクAは略水平な状態を維持しながらローディング方向またはイジェクト方向に移動する。
送りローラ22のローディング方向側には、モータユニット23が設けられている。モータユニット23は、ターンテーブル24と、スピンドルモータ26を備えている。モータユニット23は、不図示の固定部材によって筐体14内の所定の位置に固定されている。スピンドルモータ26は、略円柱状のハウジング28を有していて、さらに、ハウジング28の略中央から上方に突出する回転軸30を有している。スピンドルモータ26が駆動されると、回転軸30はその中心軸線を中心として回転させられる。また、図4に示すように、回転軸30の一端側となる一端側31は表面が滑らかな略半球状の形態を有している。回転軸30の一端側31は、図8に示す従来例におけるターンテーブル62のディスク媒体Dに対する位置と比較して、送りローラ22によって水平な状態で送られてきた光ディスクAの記録面A1と近接した位置に存在する。すなわち、回転軸30の一端側31と光ディスクAの記録面A1との間には、図8に示す従来例のクリアランスFよりも小さな寸法を有するクリアランスCが形成される(図3参照)。なお、回転軸30の材料として、例えば、金属を好適に用いることができるが、樹脂を用いるようにしても良い。
ターンテーブル24はハウジング28よりも大径の略円盤状の形態を有している。ターンテーブル24の略中央には上下方向に貫通する断面円形状の円孔32が形成されている。また、円孔32の外周縁部には上下方向に向かって円筒状に突出した円筒壁34が設けられている。また、図2(A)および図4に示すように、ターンテーブル24の上面24aからは上方に向かって円孔32と略同心円状に形成された嵌合部36が突出している。嵌合部36は周方向に向かって等間隔に形成された6つの凸部38を有する。図2(A)に示すように、凸部38は、上から見て略半楕円形状の形態をもって径方向外方に向かって突出している。ターンテーブル24の上面24aには、クランプ位置において光ディスクAが装着される。該光ディスクAは中心穴A2に嵌合部36が嵌まった状態でターンテーブル24に装着される。なお、ターンテーブル24の材料として、例えば、樹脂または金属を好適に用いることができる。
このターンテーブル24は、その中心軸線が回転軸30の中心軸線と同軸となるように回転軸30に固定されている。また、回転軸30の先端はターンテーブル24よりも上方に突出している。
次に、光ディスクAをスロット16に挿入した後、ターンテーブル24に装着されるまでのディスク再生装置10の動作について説明する。
図5は、クランパ40によって、光ディスクAがターンテーブル24に位置決めされた状態を示す図である。図6は、光ディスクAが傾いた状態で送られた場合の傾きの補正を説明するための図であり、(A)は、光ディスクAの角部近傍が回転軸30の一端側31と当接した状態を示す図であり、(B)は、光ディスクAの角部近傍が回転軸30の一端側31との間で摺動し傾きが補正されている状態を示す図であり、(C)は、光ディスクAの記録面A1が回転軸30の一端側31と接触した状態でローディング方向に送られている状態を示す図である。
光ディスクAをスロット16に挿入すると、光ディスクAはディスクガイド20と送りローラ22とに狭持され、送りローラ22の回転によって光ディスクAがローディング方向に送られる。光ディスクAが略水平な状態でローディング方向に送られた場合、光ディスクAは回転軸30の一端側31と接触することなく、クランプ位置まで到達する。その後、不図示のクランプ機構によって上下方向に移動可能なクランパ40により、光ディスクAが下方に向かって押圧される。その結果、光ディスクAはターンテーブル24に装着される。この状態では、図5に示すように、クランパ40の略中央において上方に向かって窪んでいる凹部42にターンテーブル24から突出している回転軸30の一端側31が嵌まる。このため、光ディスクAがターンテーブル24とクランパ40とによって狭持された状態となり、光ディスクAの位置決めが確実になされる。また、光ディスクAが装着されるに伴って、送りローラ22は不図示の付勢部材の付勢力に抗して下方に向かって移動する。
一方、光ディスクAのローディング方向の端部が略水平より若干下方に向かって傾いた状態でローディング方向に送られた場合、図6(A)に示すように、光ディスクAのローディング方向の角部近傍が回転軸30の一端側31に当接する。そして、図6(B)に示すように、光ディスクAの角部近傍が該一端側31との間で摺動しながら光ディスクAの傾きがなくなるように(略水平な状態となるように)補正される。そして、光ディスクAの記録面A1と回転軸30の一端側31とが接触した状態で、光ディスクAがクランプ位置まで送られる(図6(C)参照)。その後、上述したように、光ディスクAがターンテーブル24に装着される。
以上のように構成された、ディスク再生装置10では、回転軸30の一端側31は、図8に示す従来例におけるターンテーブル62のディスク媒体Dに対する位置と比較して、送りローラ22によって略水平な状態で送られてきた光ディスクAの記録面A1と近接した位置に存在する。したがって、光ディスクAが若干傾いた状態で送られてきた場合でも、光ディスクAの傾きが回転軸30の一端側31によって略水平な状態に補正される。また、一端側31の表面は滑らかな略半球状を呈している。このため、回転軸30の一端側31が記録面A1と接触しても、記録面A1に傷がつくことがない。したがって、記録面A1を傷つけることなく、光ディスクAを水平な状態でクランプ位置まで移動させることができる。
また、ディスク再生装置10では、回転軸30の一端側31と記録面A1とを近接させているため、従来のように、光ディスクAとターンテーブル24との間に両者が確実に接触しないだけのクリアランスを設ける必要がない。このため、ディスク再生装置10の薄型化を図ることができる。また、回転軸30によって光ディスクAの傾きを補正しているため、光ディスクAをクランプする場合、光ディスクAと回転軸30とが干渉することがない。したがって、傾きを補正する部材を別部材として設ける必要がなくなり、機構を単純化できると共にコストの低減を図ることが可能となる。
また、クランパ40の凹部42に回転軸30の一端側31を嵌め合わせることで、クランパ40をターンテーブル24に対して固定できるため、光ディスクAをターンテーブル24に位置決めした状態で確実に装着することが可能となる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上述の形態に限定されることなく、種々変形した形態にて実施可能である。
上述の実施の形態では、一端側31が略半球状を呈した回転軸30にターンテーブル24を固定しているが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、図7に示すように、例えば、一端側の端面が略平坦となっている回転軸30Aに円筒壁34の上方に突出する部分を有さないターンテーブル24Aを装着し、回転軸30Aにおいて該ターンテーブル24Aより上方に突出する部分に、表面が滑らかな略半球形状を呈したキャップ52を取り付けるようにしても良い。なお、キャップ52は硬度が低い樹脂材から形成するのが好ましい。
また、上述の実施の形態では、回転軸30の一端側31の形状は略半球状を呈しているが、一端側31の形状は略半球状に限定されるものではなく、例えば、椀形状等の表面が滑らかな鋭角部を有さない他の曲面形状としても良い。また、キャップ52の表面も椀形状等の表面が滑らかな他の曲面形状としても良い。
本発明のディスク再生装置およびモータユニットは、ディスク媒体の情報を記録・再生するためのディスク再生機器もしくは当該機器を製造する産業において利用することができる。
本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置の外観斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置の構成を説明するための図であり、(A)は、光ディスクの挿入時の状態を示す平面図であり、(B)は、装置の正面図である。 本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置に光ディスクを挿入している状態を説明するための側面図である。 図3中のターンテーブルを備えたスピンドルモータの拡大図である。 本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置に備えられるクランパによって、光ディスクがターンテーブルに位置決めされた状態を示す図である。 本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置において、光ディスクが傾いた状態で送られた場合の傾きの補正を説明するための図であり、(A)は、光ディスクの角部近傍が先端部と当接した状態を示す図であり、(B)は、光ディスクの傾きが補正されている状態を示す図であり、(C)は、光ディスクの記録面が先端部と接触した状態でローディング方向に送られている状態を示す図である。 本発明のスピンドルモータの変形例を示す図である。 従来のディスク再生装置の概略図である。
符号の説明
10…ディスク再生装置
16…スロット
20…ディスクガイド
22…送りローラ
23…モータユニット
24,24A…ターンテーブル
26…スピンドルモータ(モータ)
30,30A…回転軸
31…一端側
A…光ディスク(ディスク媒体)
A1…記録面

Claims (2)

  1. スロットから挿入されるディスク媒体の情報を記録・再生するスロットイン式のディスク再生装置であって、
    その回転駆動により、前記ディスク媒体をクランプ位置まで送り込む送りローラと、
    前記ディスク媒体を前記送りローラとで狭持して、クランプ位置まで案内するディスクガイドと、
    前記クランプ位置において前記ディスク媒体を保持するターンテーブルと、
    前記ターンテーブルよりも高さ方向において前記ディスク媒体側に向かって突出する回転軸を有し、該回転軸の回転により前記ターンテーブルを回転駆動させるスピンドルモータと、
    を備え、
    前記回転軸の一端側は前記ディスク媒体の記録面に対して当接する可能性がある程度に近接した位置に存在し、
    前記回転軸の一端側の形状を鋭角部を取り除いた曲面形状としたことを特徴とするディスク再生装置。
  2. 前記ディスク媒体が傾いた状態で送り込まれて前記ディスク媒体の送り込み方向の角部が前記回転軸の一端側に当接した場合、前記回転軸の一端側は、前記ディスク媒体の記録面を摺動し、前記ディスク媒体の傾きを無くすよう補正する請求項1に記載のディスク再生装置。
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