JP5135102B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入金されたバラ硬貨を収納し、必要により包装する硬貨処理装置に関する。
入金されたバラ硬貨を金種別の収納繰出部に出金可能に収納するとともに、収納中のバラ硬貨を必要により包装して棒金(包装硬貨)とし金種別の棒金収納繰出部に出金可能に収納する硬貨処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−228084号公報
この種の硬貨処理装置にあっては、金種別の収納繰出部の一つのバラ硬貨の収納量が所定量を超えた、例えばニアフル状態になると、このニアフル状態の収納繰出部のバラ硬貨を包装単位枚数(通常50枚)ずつ包装部に送り出し包装して棒金収納繰出部に収納することになる。これにより、このニアフル状態であった収納繰出部のニアフル状態を解除してバラ硬貨の収納可能領域を確保するようになっている。
ところで、一度に大量のバラ硬貨が入金され、複数金種の収納繰出部のバラ硬貨が同時にニアフルの状態になることがある。このような場合には、一金種ずつ収納繰出部のバラ硬貨を包装してニアフル状態を解除することになり、すべての収納繰出部のニアフル状態が解除されて次の入金処理を受け付け可能な状態となるまでの待機時間が長くかかってしまう。
したがって、本発明は、複数金種の収納繰出部のバラ硬貨の収納量が同時に所定量を超える状態になった場合の待機時間を短縮することができる硬貨処理装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、入金されたバラ硬貨を金種別に選別分類して金種別の収納繰出部に収納するとともに、これら金種別の収納繰出部からバラ硬貨を繰り出し包装部にて包装処理を行う硬貨処理装置において、前記金種別の収納繰出部のそれぞれが、入金され金種別に選別分類されたバラ硬貨を前記包装部に向け繰出可能に収納する第1の収納部と、該第1の収納部から繰り出されたバラ硬貨を該第1の収納部とは分離して収納可能な第2の収納部とを有しており、前記金種別の収納繰出部のうち前記第1の収納部にて所定量以上のバラ硬貨を収納した対象収納繰出部が複数発生すると、これら対象収納繰出部のうちの一の対象収納繰出部では、前記第1の収納部のバラ硬貨を前記包装部に向け繰り出す包装繰出処理を行い、該包装繰出処理と並行して、残りの対象収納繰出部では、前記第1の収納部のバラ硬貨を前記第2の収納部に繰り出す移動繰出処理を行うことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記一の対象収納繰出部では、前記包装繰出処理にて、予め定められた包装所定枚数のバラ硬貨を前記第1の収納部から前記包装部に向け繰り出すことになり、前記残りの対象収納繰出部では、前記移動繰出処理にて、予め定められた移動所定枚数のバラ硬貨を前記第1の収納部から前記第2の収納部に向け繰り出すことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記包装所定枚数が、前記一の対象収納繰出部に収納するバラ硬貨の金種の包装単位枚数の整数倍となる枚数であることを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記包装所定枚数が、前記一の対象収納繰出部の上流側で該対象収納繰出部の前記第1の収納部に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する一時貯留部の貯留容量以上で、且つ前記包装単位枚数の最も小さい整数倍となる枚数であることを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項2乃至4のいずれか一項に係る発明において、前記移動所定枚数が、前記包装所定枚数と等しいことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項2乃至4のいずれか一項に係る発明において、前記移動所定枚数が、前記残りの対象収納繰出部の上流側で該対象収納繰出部の前記第1の収納部に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する一時貯留部の貯留容量に等しいことを特徴としている。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に係る発明において、前記一の対象収納繰出部の前記第1の収納部からバラ硬貨を前記包装部に向け繰り出す包装繰出処理の終了後に、残りの一の対象収納繰出部の前記第1の収納部からバラ硬貨を前記包装部に向け繰り出す包装繰出処理を行うことを特徴としている。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明において、前記残りの一の対象収納繰出部は、前記第1の収納部からバラ硬貨を前記包装部に向け繰り出す包装繰出処理と並行して、前記第2の収納部のバラ硬貨を前記第1の収納部に戻す返却繰出処理を行うことを特徴としている。
請求項9に係る発明は、請求項7または8に係る発明において、前記残りの一の対象収納繰出部にて、前記包装繰出処理を行わず出金部に向けて所定の出金枚数のバラ硬貨を繰り出す出金繰出処理を行う場合に、該出金繰出処理と並行して、前記第2の収納部のバラ硬貨を前記第1の収納部に戻す返却繰出処理を行うことを特徴としている。
請求項10に係る発明は、請求項9に係る発明において、前記出金繰出処理と並行して行う前記返却繰出処理のバラ硬貨の返却量が前記所定の出金枚数に応じて設定されることを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、金種別の収納繰出部のそれぞれが、入金され金種別に選別分類されたバラ硬貨を包装部に向け繰出可能に収納する第1の収納部と、第1の収納部から繰り出されたバラ硬貨を第1の収納部とは分離して収納可能な第2の収納部とを有しており、金種別の収納繰出部のうち第1の収納部にて所定量以上のバラ硬貨を収納した対象収納繰出部が複数発生すると、これら対象収納繰出部のうちの一の対象収納繰出部では、第1の収納部のバラ硬貨を包装部に向け繰り出す包装繰出処理を行い、この包装繰出処理と並行して、残りの対象収納繰出部では、第1の収納部のバラ硬貨を第2の収納部に繰り出す移動繰出処理を行う。これにより、一の対象収納繰出部の第1の収納部のバラ硬貨については包装部に送って棒金として収納することで収納量を減らすことになり、これと並行して、残りの対象収納繰出部の第1の収納部のバラ硬貨については第2の収納部に一時的に移動することで収納量を減らすことになる。したがって、すべての対象収納繰出部のバラ硬貨の収納量が所定量を超える状態からの解除動作を並行して行うことができ、次の入金処理を受け付け可能な状態となるまでの待機時間を短縮することができる。
請求項2に係る発明によれば、一の対象収納繰出部では、包装繰出処理にて、予め定められた包装所定枚数のバラ硬貨を第1の収納部から包装部に向け繰り出すことになり、残りの対象収納繰出部では、移動繰出処理にて、予め定められた移動所定枚数のバラ硬貨を第1の収納部から第2の収納部に向け繰り出すことになるため、収納量が所定量を超える状態を解除するまでの待機時間が必要以上に長くなってしまうことがないように管理可能となる。また、予想待機時間が計算可能となるため、残りの待機時間のカウントダウン表示等を行うことが可能となり、次に入金処理を待つ取引者に安心感を与えることができる。
請求項3に係る発明によれば、一の対象収納繰出部から、包装繰出処理にて繰り出される包装所定枚数が、包装単位枚数の整数倍となる枚数であるため、包装部にて、この整数倍の本数の棒金が作成され、その際に、端数硬貨が発生することがなく、端数硬貨の処理が不要となる。
請求項4に係る発明によれば、一の対象収納繰出部から、包装繰出処理にて繰り出される包装所定枚数が、この一の対象収納繰出部の上流側でこれに受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する一時貯留部の貯留容量以上であり、且つ包装単位枚数の最も小さい整数倍となる枚数であるため、一の対象収納繰出部にて、少なくとも次の入金処理で一時貯留部からバラ硬貨を受け入れ可能な収納可能領域を確保でき、且つ包装部で端数硬貨を生じることのない繰出量でバラ硬貨を繰り出すことができて、しかも、待機時間を最小限にできる。
請求項5に係る発明によれば、一の対象収納繰出部から包装繰出処理にて包装部に繰り出される包装所定枚数に、残りの対象収納繰出部の第1の収納部から移動繰出処理にて第2の収納部に繰り出される移動所定枚数が等しいことから、すべての対象収納繰出部からバラ硬貨を繰り出す時間が略同等になり、すべての対象収納繰出部で効率良くバラ硬貨を繰り出すことができる。
請求項6に係る発明によれば、残りの対象収納繰出部から、移動繰出処理にて繰り出される移動装所定枚数が、この残りの対象収納繰出部の上流側でこれに受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する一時貯留部の貯留容量に等しいため、この残りの対象収納繰出部にて、少なくとも次の入金処理で一時貯留部からバラ硬貨を受け入れ可能な収納可能領域を確保できる。
請求項7に係る発明によれば、一の対象収納繰出部の第1の収納部からバラ硬貨を包装部に向け繰り出す包装繰出処理の終了後に、これと並行して第1の収納部のバラ硬貨を第2の収納部に繰り出す移動繰出処理を行った残りの一の対象収納繰出部について、第1の収納部からバラ硬貨を包装部に向け繰り出す包装繰出処理を行うため、一の対象収納繰出部に引き続き、残りの一の対象収納繰出部のバラ硬貨を包装部で包装することができる。そして、残りの一の対象収納繰出部にて、第1の収納部からバラ硬貨を包装部に向け繰り出すことで、第2の収納部のバラ硬貨を第1の収納部に戻すことが可能となる。よって、対象収納繰出部について、第2の収納部が空の状態で、第1の収納部から第2の収納部にバラ硬貨を移動しつつ行う精査処理を受け付け可能な状態に戻すことが可能となる。
請求項8に係る発明によれば、残りの一の対象収納繰出部について、第1の収納部からバラ硬貨を包装部に向け繰り出す包装繰出処理と並行して、第2の収納部に一時的に移動したバラ硬貨を第1の収納部に戻す返却繰出処理を行うことになるため、時間を無駄にすることなく、第2の収納部のバラ硬貨を第1の収納部に戻すことができる。よって、第2の収納部が空の状態で、第1の収納部から第2の収納部にバラ硬貨を移動しつつ行う精査処理を受け付け可能な状態に即座に戻すことができる。
請求項9に係る発明によれば、残りの一の対象収納繰出部にて、包装繰出処理を行わず出金部に向けて所定の出金枚数のバラ硬貨を繰り出す出金繰出処理を行う場合に、この出金繰出処理と並行して、第2の収納部のバラ硬貨を第1の収納部に戻す返却繰出処理を行うことになるため、時間を無駄にすることなく、第2の収納部のバラ硬貨を第1の収納部に戻すことができる。よって、第2の収納部が空の状態で、第1の収納部から第2の収納部にバラ硬貨を移動しつつ行う精査処理を受け付け可能な状態に即座に戻す、あるいは近づけることが可能となる。
請求項10に係る発明によれば、残りの一の対象収納繰出部にて、出金繰出処理と並行して行う返却繰出処理のバラ硬貨の返却量が所定の出金枚数に応じて設定されるため、第2の収納部から第1の収納部へバラ硬貨を戻し過ぎてしまうことがなく、次の入金処理を受け付け可能な状態を維持できる。
本発明の一実施形態の硬貨処理装置を図面を参照して以下に説明する。図1に示すように、本実施形態の硬貨処理装置Mは、入金されたバラ硬貨を金種別に選別分類して出金可能に収納する硬貨入出金機M1と、この硬貨入出金機M1から繰り出されたバラ硬貨を包装処理を行い包装硬貨として出金可能に金種別に収納する硬貨包装出金機M2とが並設されて構成されている。なお、以下においては、「バラ硬貨」を「硬貨」とし、「包装硬貨」を「棒金」とする。また、以下の説明における前後左右は、硬貨処理装置Mの前(操作者から見て手前側)、硬貨処理装置Mの後(操作者から見て奥側)および硬貨処理装置Mの左右(操作者から見て左右)である。
図2〜図9は、硬貨入出金機M1を概略的に示すもので、硬貨入出金機M1は、入出金機本体2と、この入出金機本体2に対し着脱可能な台車部3とを有している。
入出金機本体2には、入金のため金種混合状態で一括投入された硬貨を一枚ずつ分離して搬送する分離供給部5が上部に設けられている。この分離供給部5は、硬貨が一括投入されるホッパ6と、このホッパ6の下側にその底部を形成するように設けられた水平旋回可能な回転円盤7と、硬貨が一枚のみ通過可能な開口を有し回転円盤7の回転時の遠心力で硬貨を一枚ずつ繰り出すとともに繰り出しのタイミングを制御可能な硬貨分離部8と、硬貨分離部8で一枚ずつ間隔をあけて繰り出された硬貨を水平に搬送する硬貨搬送部9とを有している。
また、入出金機本体2には、硬貨搬送部9で搬送中の硬貨の真偽及び金種を識別し計数する識別部11が硬貨搬送部9の上流側に設けられ、硬貨搬送部9におけるこの識別部11の下流側には、識別部11の識別結果に基づいて真以外の硬貨と識別されたリジェクト硬貨を排除するリジェクト部12が設けられている。さらに、硬貨搬送部9におけるリジェクト部12の下流側には、識別部11の識別結果に基づいて真の硬貨であって受け入れ可能と識別された硬貨を金種別に振り分ける複数箇所、具体的には取扱金種数(日本国内では1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨の六種類)と同数の六箇所の振分部13a,13b,13c,13d,13e,13fが硬貨搬送部9の搬送方向に沿ってこの順に設けられている。ここで、振分部13a〜13fは、すべて入出金機本体2の左右方向一側、具体的には右側に配置され、入出金機本体2の前面M1Aと後面M1Bとを結ぶ方向に並べられている。
これら振分部13a〜13fは、すべて、取り扱う最大径の硬貨(日本国内では500円硬貨)を落下可能な選別孔14a,14b,14c,14d,14e,14fを有しており、これらのうち上流側の五つの振分部13a〜13eには、選別孔14a〜14eを個別に開閉可能なシャッタ15a,15b,15c,15d,15eが設けられている。さらに、各振分部13a〜13fのそれぞれの上流側には、硬貨の通過を検出する硬貨センサ16a,16b,16c,16d,16e,16fが設けられている。同様に、リジェクト部12も、リジェクト孔14gと、リジェクト孔14gを開閉可能なシャッタ15gと、上流側の硬貨センサ16gとを有している。なお、硬貨センサ16a〜16gは、シャッタ15a〜15e,15gのうちの対応するものの開閉タイミングを制御するために用いられ、また、硬貨の搬送ジャムの有無を検出するために用いられる。
また、入出金機本体2は、リジェクト部12で硬貨搬送部9から排除された硬貨を受け入れる着脱自在のリジェクトボックス20と、各振分部13a〜13fに一対一で対応して設けられ、各振分部13a〜13fで振り分けられた硬貨をそれぞれ個別に一時貯留させる複数箇所、具体的には振分部13a〜13fと同数である六箇所の一時貯留部21a,21b,21c,21d,21e,21fとを有している。
なお、最も上流側つまり最も前側の一時貯留部21aは、最も上流側つまり最も前側の振分部13aの下方に設けられており、この振分部13aのシャッタ15aが開かれることで選別孔14aから落下された硬貨のみを受け入れて一時貯留させる。次の一時貯留部21bは、振分部13bの下方に設けられ、シャッタ15bが開かれることで選別孔14bから落下された硬貨のみを一時貯留させる。次の一時貯留部21cは、振分部13cの下方に設けられ、シャッタ15cが開かれることで選別孔14cから落下された硬貨のみを一時貯留させる。次の一時貯留部21dは、振分部13dの下方に設けられ、シャッタ15dが開かれることで選別孔14dから落下された硬貨のみを一時貯留させる。次の一時貯留部21eは、振分部13eの下方に設けられ、シャッタ15eが開かれることで選別孔14eから落下された硬貨のみを一時貯留させる。最も下流側つまり最も後側の一時貯留部21fは、振分部13fの下方に設けられ、選別孔14fから落下された硬貨のみを一時貯留させる。
一時貯留部21a〜21fは、左右方向に水平移動可能な共通の側壁部形成体22にそれぞれの側壁部が個別に形成されており、この側壁部形成体22の下側に左右方向に水平移動可能に設けられた共通の底部形成体23でそれぞれの下部開口部が閉塞可能とされている。つまり、側壁部形成体22には、左右に一対の側壁部を有するとともにこれら側壁部の間に各一時貯留部21a〜21fをそれぞれ区分けするための区分側壁部が前後方向に複数、具体的には7つ設けられている。そして、これら一時貯留部21a〜21fのすべての下部開口部を同時に閉塞し、また同時に開放するように前後方向に長い一つの底部形成体23が設けられている。
側壁部形成体22は、左右方向に配設されたガイドレール35で直線移動可能に支持されており、駆動機構部36で駆動されてガイドレール35に沿って往復移動する。ここで、側壁部形成体22は、入出金機本体2の右側に配置された振分部13a〜13fの下方の第1の位置と、この第1の位置に対し水平方向に側壁部形成体22の幅分位置をずらした第2の位置とに往復移動可能であり、これらの各位置に停止させるように、各位置にはそれぞれ図示略のセンサが設けられている。
底部形成体23は、左右方向に配設されたガイドレール38で直線移動可能に支持されており、駆動機構部39で駆動されてガイドレール38に沿って往復移動する。ここで、底部形成体23は、上記した第1の位置にある側壁部形成体22の一時貯留部21a〜21fのすべての下部開口部を同時に閉塞する第1の位置と、この第1の位置に対し水平方向に側壁部形成体22の幅分位置をずらし、上記した第1の位置にある側壁部形成体22の一時貯留部21a〜21fのすべての下部開口部を同時に開放する第2の位置とに往復移動可能であり、これらの各位置に停止させるように、各位置にはそれぞれ図示略のセンサが設けられている。
台車部3は、下部に設けられたキャスタ30を転動させることで、入出金機本体2に対し前面M1A側に引き出され、さらに入出金機本体2から取り外されて運搬される一方、前面M1A側から装填されることで入出金機本体2に装着されるようになっている。
台車部3には、第1の位置にある側壁部形成体22および底部形成体23の鉛直下方に、前後方向に並設して複数、具体的には振分部13a〜13fと同数である六箇所の個別に仕切られた返却収容部24a,24b,24c,24d,24e,24fを有する返却ボックス26が着脱自在に設けられており、返却ボックス26の返却収容部24a〜24fは、各一時貯留部21a〜21fに一時貯留された硬貨を操作者に返却する際のそれぞれの受け入れ先となっている。
各部を制御する図2に示す制御部28が、図4に示すように、一時貯留部21a〜21fを構成する側壁部形成体22および底部形成体23を第1の位置に位置させ側壁部形成体22の下部開口部を底部形成体23で閉塞させた状態で、複数の振分部13a〜13fからの硬貨を受け入れさせ、その後、側壁部形成体22を第1の位置に位置させたまま、図5に示すように、駆動機構部39で底部形成体23を第2の位置へ水平移動させると、一時貯留部21aに一時貯留されていた硬貨のみが下方の返却収容部24aに、一時貯留部21bに一時貯留されていた硬貨のみが下方の返却収容部24bに、一時貯留部21cに一時貯留されていた硬貨のみが下方の返却収容部24cに、一時貯留部21dに一時貯留されていた硬貨のみが下方の返却収容部24dに、一時貯留部21eに一時貯留されていた硬貨のみが下方の返却収容部24eに、一時貯留部21fに一時貯留されていた硬貨のみが下方の返却収容部24fに、それぞれ投入されることになる。なお、この返却ボックス26にあっては、六つの個別に仕切られた返却収容部24a〜24fにより構成される必要はなく、一時貯留部21a〜21fの硬貨を受け入れ可能な仕切のない、ただ一つの返却収容部によって構成しても良いものである。
さらに、返却ボックス26の側方であって第2の位置にある側壁部形成体22の鉛直下方には、前後方向に並設して複数、具体的には振分部13a〜13fと同数である六箇所の個別に仕切られた出金可能な収納繰出部27a,27b,27c,27d,27e,27fが設けられており、これら収納繰出部27a〜27fは、各一時貯留部21a〜21fに一時貯留された硬貨をそれぞれ個別に受け入れて金種別に収納する。つまり、収納繰出部27a〜27fは、入金され金種別に選別分類された硬貨を金種別に収納するように金種別に設けられている。
制御部28が、上記と同様、図4に示すように、側壁部形成体22および底部形成体23を第1の位置に位置させ側壁部形成体22の下部開口部を底部形成体23で閉塞させた状態で、複数の振分部13a〜13fからの硬貨を受け入れさせ、その後、図6に示すように、底部形成体23はそのままで、駆動機構部36で側壁部形成体22のみを第2の位置へ水平移動させることにより、一時貯留部21aに一時貯留されていた硬貨のみが下方の収納繰出部27aに、一時貯留部21bに一時貯留されていた硬貨のみが下方の収納繰出部27bに、一時貯留部21cに一時貯留されていた硬貨のみが下方の収納繰出部27cに、一時貯留部21dに一時貯留されていた硬貨のみが下方の収納繰出部27dに、一時貯留部21eに一時貯留されていた硬貨のみが下方の収納繰出部27eに、一時貯留部21fに一時貯留されていた硬貨のみが下方の収納繰出部27fに、それぞれ投入されることになる。
収納繰出部27a〜27fは、それぞれ個別に、硬貨を出金のために計数しつつ繰り出すことが可能であり、これらから繰り出された硬貨は、これらの側方にあって前後に水平に延在するベルトコンベア31の正転で前面M1A側のエレベータ32に集められ、このエレベータ32で図1に示す上部の出金部33まで搬送される。なお、ベルトコンベア31の逆側には、図示は略すが繰り出し不良があった場合にベルトコンベア31の逆転で硬貨を回収する出金回収部が設けられている。また、ベルトコンベア31のエレベータ32側の端末位置には、ベルトコンベア31上で鉛直軸回りに揺動して、硬貨を、エレベータ32と硬貨包装出金機M2へのシュート40とに振り分けるゲート34が設けられている。
制御部28は、硬貨入出金機M1の全体を制御するもので、例えば、分離供給部5を制御するとともに、識別部11の識別結果および硬貨センサ16a〜16gの検出結果に基づいて振分部13a〜13eおよびリジェクト部12のシャッタ15a〜15e,15gを個別に制御する。また、図示略のセンサの検出に基づいて側壁部形成体22および底部形成体23の駆動機構部36,39を個別に制御するとともに、収納繰出部27a〜27f、ベルトコンベア31、ゲート34およびエレベータ32等を制御する。
加えて、入出金機本体2には、操作者への表示を行うとともに操作者による操作入力が行われる図1に示す表示操作部29が設けられている。この表示操作部29では、入金された硬貨を出金用の硬貨として収納繰出部27a〜27fに金種別に収納する選別計数モードと、収納繰出部27a〜27fの適宜のものから硬貨を出金部33に出金する硬貨出金モードと、収納繰出部27a〜27fに収納されている硬貨数を精査する硬貨精査モードと等が選択設定可能となっている。
次に、金種別の収納繰出部27a〜27fについて、主に図7〜図9を参照して説明する。なお、収納繰出部27a〜27fはすべて同様の構造であるため、以下においては、収納繰出部27aを例示して説明する。
収納繰出部27aは、上述した底部形成体23が第1の位置にあって側壁部形成体22が第2の位置に移動したときに、一時貯留部21aのみから硬貨(つまり入金され金種別に選別分類された一金種の硬貨)を受け入れて収納する第1の収納部51と、この第1の収納部51に対して水平方向に並設されこの第1の収納部51から繰り出された硬貨を第1の収納部51とは分離して収納可能な第2の収納部52とを有している。
第1の収納部51は、図8に示すように、前後方向に幅広な収納空間形成部53と、収納空間形成部53に対し半分の幅であって収納空間形成部53の前後方向一側に偏って配置されたコンベア配置空間形成部54とからなる平面視略L字状をなしている。収納空間形成部53は、前後方向におけるコンベア配置空間形成部54とは反対側の底面部53aが、前後方向および左右方向の両方向においてコンベア配置空間形成部54が下側に位置するように傾斜する平面状の傾斜面とされ、前後方向におけるコンベア配置空間形成部54側の底面部53bが、上記底面部53aよりも低い位置で前後方向に沿い且つコンベア配置空間形成部54側が下側に位置するように傾斜する平面状の傾斜面とされている。
ここで、収納空間形成部53の底部位置には、図7(b)に示すように、硬貨の数がゼロになったことを、硬貨による遮光が解除されることで検出する光学透過型の残留検知センサ57が設けられている。
コンベア配置空間形成部54内には、収納空間形成部53側が下側となり、収納空間形成部53とは反対側が上側となるように傾斜するベルトコンベア55が配設されている。このベルトコンベア55は、無端帯状をなしており、所定の間隔で複数の棚部58が形成されていて、第1の収納部51の収納空間形成部53に投入され、その両底面部53a,53bによってコンベア配置空間形成部54側に案内された硬貨を、棚部58で係止しつつ回転することにより上側に搬送する。棚部58は、それぞれが硬貨を一枚のみ係止できる高さに設定されており、ベルトコンベア55の上側の端末位置には、ベルトコンベア55の端末位置から放出される硬貨を計数する計数センサ60が設けられている。
第2の収納部52も、第1の収納部51と同様の構成をなしており、図7に示すように、前後方向に幅広な収納空間形成部63と、収納空間形成部63に対し半分の幅であって収納空間形成部63の前後方向一側に偏って配置されたコンベア配置空間形成部64とからなる平面視略L字状をなしている。収納空間形成部63は、前後方向におけるコンベア配置空間形成部64とは反対側の底面部63aが、前後方向および左右方向の両方向においてコンベア配置空間形成部64が下側に位置するように傾斜する平面状の傾斜面とされ、前後方向におけるコンベア配置空間形成部64側の底面部63bが、上記底面部63aよりも低い位置で前後方向に沿い且つコンベア配置空間形成部64側が下側に位置するように傾斜する平面状の傾斜面とされている。
ここで、収納空間形成部63の底部位置にも、硬貨の数がゼロになったことを、硬貨による遮光が解除されることで検出する光学透過型の残留検知センサ67が設けられている。
コンベア配置空間形成部64内には、収納空間形成部63側が下側となり、収納空間形成部63とは反対側が上側となるように傾斜するベルトコンベア65が配設されている。このベルトコンベア65は無端帯状をなしており、所定の間隔で複数の棚部68が形成されていて、第2の収納部52の収納空間形成部63に投入され、その両底面部63a,63bによってコンベア配置空間形成部64側に案内された硬貨を、棚部68で係止しつつ回転することにより上側に搬送する。
そして、平面視略L字状をなすこれらの第1の収納部51と第2の収納部52とが、互いに180度向きを異ならせ、互いにコンベア配置空間形成部54,64同士を前後に当接させ、第1の収納部51のコンベア配置空間形成部54と第2の収納部52の収納空間形成部63とを左右に当接させ、第2の収納部52のコンベア配置空間形成部64と第1の収納部51の収納空間形成部53とを左右に当接させるように配置されている。ここで、コンベア配置空間形成部54,64が収納空間形成部53,63の半幅となっていることで、第1の収納部51および第2の収納部52は、全体として左右方向に長い平面視四角形状となるように配置されている。これにより、第2の収納部52において、収納空間形成部63に投入され、両底面部63a,63bでコンベア配置空間形成部64側に案内された硬貨をベルトコンベア65が棚部68で係止しつつ上側に搬送すると、硬貨は第1の収納部51の収納空間形成部53内に放出される。つまり、第2の収納部52のベルトコンベア65は、第2の収納部52に収納されている硬貨を第1の収納部51に搬送する。なお、第1の収納部51および第2の収納部52の並設方向は左右であり、金種別の収納繰出部27a〜27fの並設方向である前後に対して直交する方向となっている。
第2の収納部52の収納空間形成部63における底面部63aの上側には、第1の収納部51のベルトコンベア55で上方に搬送される硬貨をこのベルトコンベア55から受け取って搬送しシュート70を介してベルトコンベア31に受け渡す水平搬送用のベルトコンベア71が設けられている。このベルトコンベア71の上側には、ベルトコンベア71との間に硬貨一枚分の隙間をもって配置されることでベルトコンベア71上の硬貨を一枚ずつに分離する分離ローラ72と、ベルトコンベア71によって搬送され分離ローラ72で一枚ずつに分離された硬貨の磁気的性質を検出することにより金種鑑別および計数する鑑別部73とが設けられている。これにより、第1の収納部51は、収納していた硬貨を、ベルトコンベア55、ベルトコンベア71、シュート70によって、ベルトコンベア31に繰り出し、ゲート34によって、さらに、硬貨包装出金機M2に繰り出す。
そして、収納繰出部27aは、シュート70に開閉可能に設けられたゲート75を有している。このゲート75は、図7に示す閉状態では、ベルトコンベア71からベルトコンベア31に硬貨を受け渡すことになり、ベルトコンベア31が、受け取った硬貨を、端末位置のゲート34によってエレベータ32に搬送し、このエレベータ32が、硬貨をさらに上部の出金部33に搬送することになる。また、ゲート75は、図9に示す開状態では、ベルトコンベア71からの硬貨をベルトコンベア31に受け渡すことなく、第2の収納部52の収納空間形成部63内に落下させる。
そして、金種別の収納繰出部27a〜27fが同様の構造になっていることで、収納繰出部27a〜27fのそれぞれが、第1の収納部51と、ベルトコンベア55と、第2の収納部52と、ベルトコンベア65と、シュート70と、ベルトコンベア71と、分離ローラ72と、鑑別部73と、ゲート75とを備えている。
図10〜図14は、硬貨包装出金機M2を概略的に示すもので、硬貨包装出金機M2は、各部を制御する制御部134と、金種別の収納繰出部27a〜27fからベルトコンベア31によって搬送され、ゲート34の切り替えによって、硬貨包装出金機M2側に振り分けられた硬貨をシュート40を介して受け入れて一旦貯留させる貯留部135と、貯留部135から一枚ずつ分離して繰り出された硬貨を所定枚数ずつ集積して包装紙を巻き回し包装紙の両端部を加締めて棒金Bとする包装処理を行う包装部136とを有している。
また、硬貨包装出金機M2は、図11にも示すように、機体中間位置で左右に延在するように配置され、包装部136から送り出された棒金Bを振り分けのため機体左右方向に搬送する横型ベルトコンベア式の振分搬送部137と、振分搬送部137で一端側に向け搬送される棒金Bを中間位置で前面M2A側に振り分ける中間振分部138と、この中間振分部138で前面M2A側に振り分けられた棒金Bを収納するローカル時クリアボックス139と、中間振分部138では前面M2A側に振り分けられずに振分搬送部137で一端側にさらに搬送される棒金Bを振分搬送部137の一端部で前面M2A側および後面M2B側に選択的に振り分ける端末振分部140と、この端末振分部140で前面M2A側に振り分けられた棒金Bを収納する機内クリアボックス141と、端末振分部140で後面M2B側に振り分けられた棒金Bを後面M2Bに向けて搬送する横型ベルトコンベア式の後方搬送部142と、振分搬送部137で他端側に向け搬送される棒金Bを前面M2A側に案内する前方案内部143とを有している。
加えて、硬貨包装出金機M2は、後方搬送部142で機体後面側に搬送されてきた棒金Bを受け入れて機体左右方向逆側に向け搬送する横型ベルトコンベア式の横搬送部145と、横搬送部145の棒金Bを上流位置で後面M2B側に振り分ける上流振分部146と、上流振分部146で振り分けられずに横搬送部145で搬送されてきた棒金Bを端末位置で後面M2B側に案内する端末案内部147と、上流振分部146および端末案内部147で機体後面側に案内された棒金Bを上昇搬送する図12に示すエレベータ149を有する左右一対の上昇搬送部148とを有している。
そして、各上昇搬送部148の前側に、図12に示すように、包装部136で作成された棒金Bを出金可能に収納する、上下方向に複数段並べられた金種別のカセット(棒金収納出金部)150a,150b,150c,150d,150e,150fがそれぞれ設けられている。つまり、同一のカセット150a〜150fには同一金種の棒金Bのみが収納される。ここでは、一例として、カセット150aに硬貨入出金機M1の収納繰出部27aから繰り出された1円硬貨の棒金を収納し、カセット150bに硬貨入出金機M1の収納繰出部27bから繰り出された5円硬貨の棒金を収納し、カセット150cに硬貨入出金機M1の収納繰出部27cから繰り出された10円硬貨の棒金を収納し、カセット150dに硬貨入出金機M1の収納繰出部27dから繰り出された50円硬貨の棒金を収納し、カセット150eに硬貨入出金機M1の収納繰出部27eから繰り出された100円硬貨の棒金を収納し、カセット150fに硬貨入出金機M1の収納繰出部27fから繰り出された500円硬貨の棒金を収納するものとする。
各エレベータ149のカセット150a〜150fとは反対側には、エレベータ149で搬送されてきた棒金Bを複数段のカセット150a〜150fのいずれか選択された一つに向けてプッシャ151aで押し出す収納振分部151が設けられている。すべてのカセット150a〜150fは、収納振分部151で上昇搬送部148から押し出された棒金Bを機体後面側の後端部から受け入れることになり、機体前面側の前端側が機体後面側の後端側に対して低く傾斜していて、収納した棒金Bを自重により先端側に移動させる。二列のカセット150a〜150fの前面M2A側には、図13に示すように、進退可能な持上部材152によって各列のカセット150a〜150fの先端部から棒金Bを選択的に持ち上げて取り出す棒金取出部153がそれぞれ設けられており、各棒金取出部153の機体前面側には、棒金取出部153によってカセット150a〜150fから取り出された棒金Bを搬送する縦型ベルトコンベア式の棒金搬送部155が設けられている。
ここで、各棒金搬送部155は、移動方向に対して傾斜形成された載置片156を等間隔で外側に有する縦型ベルトコンベア157と、この縦型ベルトコンベア157の外側を覆うように設けられた搬送空間形成部158とを有している。そして、棒金取出部153のカセット150a〜150f側に前進状態の持上部材152で持ち上げられることによって持上部材152の傾斜で転動しつつ移動する棒金Bを、搬送空間形成部158に形成された開口部158aを介して縦型ベルトコンベア157と搬送空間形成部158とで形成される搬送空間に受け入れて、搬送空間内の載置片156に載置させる。載置片156を移動させることで載置片156に載置された棒金Bを昇降させる。なお、棒金取出部153の持上部材152は、下降するときはカセット150a〜150fから後退した状態で下降する。
ここで、棒金搬送部155の右側の一方は、図14に示すように、その下部が、上記した振分搬送部137で搬送され前方案内部143で機体前面側に案内された棒金Bを受け入れて搬送し、シュート161を介して機体前面に設けられた放出口159に案内することになり、放出口159から放出された棒金Bは、その前に載置される別体の図10に示す受入ボックス160に収納される。つまり、前方案内部143で機体前面側に案内された棒金Bを、搬送空間形成部158に形成された開口部158bを介して縦型ベルトコンベア157と搬送空間形成部158とで形成される搬送空間に受け入れて、搬送空間内の載置片156に載置させる。載置片156を下方から前方、さらには上方に移動させることで棒金Bを収納空間内で同様に移動させ、搬送空間形成部158に形成された開口部158cおよびシュート161を介して放出口159に案内する。
各棒金搬送部155の機体前面側には、図13に示すように、搬送空間形成部158に形成された開口部158dを搬送空間形成部158に沿って開閉する開閉部材162と、この開口部158dを介して棒金Bを収納する棒金出金部163が設けられている。すなわち、開閉部材162が開口部158dを開放しているとき、棒金搬送部155の載置片156で下降搬送中の棒金Bが開口部158dに達すると、棒金Bは、載置片156の傾斜で、開口部158dから棒金出金部163に向けて移動することになる。また、各棒金出金部163の下側には、搬送空間形成部158に開口部158eを形成し、この開口部158eを介して棒金Bを収納する棒金一括収納部165が設けられている。すなわち、棒金搬送部155の載置片156で下降搬送中の棒金Bが開口部158eに達すると、棒金Bは、載置片156の傾斜で、開口部158eから棒金一括収納部165に向けて移動することになる。なお、棒金出金部163および棒金一括収納部165は機体から着脱可能な箱状をなしている。
金種別のカセット150a〜150fには、図12に示すように、それぞれの底面に反射型の棒金検知センサ170が、長手方向に収納する棒金の径と同間隔をあけて配置されており、これにより、制御部134は、各カセット150a〜150fに、収納可能容量が何本分残されているか、残されていないかを含めて、それぞれの棒金の収納状況を随時検出できるようになっている。なお、各カセット150a〜150fそれぞれの棒金の収納状況は、他にも、各カセット150a〜150fのそれぞれに、長手方向に移動する走査センサを設け、この走査センサで検出したり、各カセット150a〜150fのそれぞれの入庫本数と出庫本数との差から検出したりすることも可能である。
次に、本実施形態の硬貨処理装置Mの作動を説明する。
硬貨入出金機M1において、一時貯留部21a〜21fを構成する側壁部形成体22および底部形成体23については、振分部13a〜13fの下方の第1の位置を基本位置としており、側壁部形成体22および底部形成体23を移動させた後には、必ずこれらを基本位置に戻して移動を完了する(図4に示す位置)。
「選別計数モード」
まず、図1に示す表示操作部29への適宜の入力で選別計数モードが選択設定された場合を説明する。
硬貨を入金するための選別計数モードが選択設定された状態で表示操作部29へのスタート操作が入力されると、図2に示す制御部28は、分離供給部5のホッパ6に金種混合で投入された硬貨を、回転円盤7の回転による遠心力によって硬貨分離部13を一枚ずつ通過させることになり、その後、識別部16で識別することになる。そして、この識別部16の識別結果に基づいて受け入れ不可と識別されたリジェクト硬貨を、すべてリジェクト部12でリジェクトボックス20に返却する一方、受け入れ可能と識別された真の硬貨を、金種別に選別して振り分けるように振分部13a〜13fを制御する。
つまり、識別部16で1円硬貨と識別された硬貨を、振分部13aのシャッタ15aを開いて選別孔14aから一時貯留部21aに一時貯留させる。また、識別部16で5円硬貨と識別された硬貨を、シャッタ15aを閉状態として振分部13aを通過させ、振分部13bのシャッタ15bを開いて選別孔14bから一時貯留部21bに一時貯留させる。さらに、識別部16で10円硬貨と識別された硬貨を、シャッタ15a,15bを閉状態として振分部13a,13bを通過させ、振分部13cのシャッタ15cを開いて選別孔14cから一時貯留部21cに一時貯留させる。加えて、識別部16で50円硬貨と識別された硬貨を、シャッタ15a〜15cを閉状態として振分部13a〜13cを通過させ、振分部13dのシャッタ15dを開いて選別孔14dから一時貯留部21dに一時貯留させる。また、識別部16で100円硬貨と識別された硬貨を、シャッタ15a〜15dを閉状態として振分部13a〜13dを通過させ、振分部13eのシャッタ15eを開いて選別孔14eから一時貯留部21eに一時貯留させる。さらに、識別部16で500円硬貨と識別された硬貨を、シャッタ15a〜15eを閉状態として振分部13a〜13eを通過させ、振分部13fの選別孔14fから一時貯留部21fに一時貯留させる。なお、一時貯留部21a〜21fへの各金種の振り分けのパターンは常に一定であれば上記に限らず他の設定としても良い。
そして、この一の入金計数処理でホッパ6に投入された硬貨のうち識別部16の識別結果に基づいて受け入れ可能と識別された真の硬貨がすべて、一時貯留部21a〜21fに金種別に一時貯留されると、その後、金種別の計数結果および合計金額を表示操作部29へ表示させることになり、これに対して、操作者により表示操作部29へキャンセル操作が入力されると、制御部28は、側壁部形成体22は第1の位置に停止させたまま、図5に示すように、駆動機構部39によって底部形成体23を第2の位置に移動させることで、一時貯留部21a〜21fに金種別に一時貯留させていた硬貨を金種別のまま返却ボックス26の返却収容部24a〜24fの対応するものに受け渡す入金返却処理を行う。すると、操作者は、返却ボックス26を取り出して返却硬貨を受け取る。そして、一時貯留部21a〜21fから返却ボックス26に硬貨を受け渡した後、制御部28は、駆動機構部39で底部形成体23を基本位置である第1の位置に戻す。
他方、金種別の計数結果および合計金額の表示操作部29への表示に対して、操作者により表示操作部29へ承認操作が入力されると、制御部28は、各一時貯留部21a〜21fに金種別で一時貯留させた硬貨を、収納繰出部27a〜27fに受け渡す入金収納処理を行う。つまり、第1の位置にあった底部形成体23はそのままで、図6に示すように、駆動機構部36で側壁部形成体22を第2の位置へ水平移動させることにより、一時貯留部21a〜21fに金種別に一時貯留させていた硬貨を金種別のまま収納繰出部27a〜27fの対応するものに受け渡す。つまり、入金された硬貨を金種別に選別分類して金種別の収納繰出部27a〜27fに収納する。このとき、すべての収納繰出部27a〜27fにおいて、第1の収納部51内に硬貨が投入され、第2の収納部52に投入されることはない。そして、一時貯留部21a〜21fから収納繰出部27a〜27fに硬貨を受け渡した後、制御部28は、駆動機構部36で側壁部形成体22を基本位置である第1の位置に戻す。
そして、制御部28は、上記の入金収納処理で一時貯留部21a〜21fから収納繰出部27a〜27fに硬貨を受け渡した後に、収納繰出部27a〜27fのすべての第1の収納部51について、硬貨の収納量が所定量を超えたニアフル状態になったか否かを判定するニアフル判定処理を行う。このニアフル判定処理は、第1の収納部51の現在の硬貨の収納枚数が、この第1の収納部51の収納容量である全収納可能枚数から、この第1の収納部51に受渡可能に硬貨を一時貯留する、一時貯留部21a〜21fの対応する一つの貯留容量である全貯留可能枚数を減算した値よりも大きい場合に、ニアフル状態であると判定し、そうでない場合に、ニアフル状態でないと判定する。つまり、ニアフル状態は、次の選別計数モードの実行時に、仮に一時貯留部にその全貯留可能枚数に達する枚数の硬貨が一時貯留されると、入金収納処理を行うことで第1の収納部51が溢れてしまう可能性がある状態のことである。なお、第1の収納部51の収納空間形成部53の高さ方向の上部側所定位置に、硬貨の収納量が所定量以上になったことを、硬貨で遮光されることによって検知する光学透過型のニアフル検知センサを設けて、このニアフル検知センサでニアフル状態にあるか否かを検知しても良い。
「収納繰出部の一つのみがニアフルの場合」
このニアフル判定処理において、金種別の収納繰出部27a〜27fのいずれか一つのみにおいて第1の収納部51がニアフル状態になったことが検出されると、制御部28は、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、このニアフル状態の対象収納繰出部の収納金種と同じ金種のカセットについて、棒金の収納可能容量が残されているか否かを、硬貨包装出金機M2の制御部134との通信で確認する収納可能容量確認処理を行う。ここでは、その後、可能であれば、対象収納繰出部の第1の収納部51から、予め定められた包装所定枚数の硬貨を繰り出すことになるが、この包装所定枚数として、具体的には、収納繰出部27a〜27fのうち、ニアフル状態になった対象収納繰出部の上流側にあってこの対象収納繰出部の第1の収納部51に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する、一時貯留部21a〜21fの対応する一つの貯留容量以上で、且つこの対象収納繰出部に収納している硬貨の金種の所定の包装単位枚数(例えば、50枚)の最も小さい整数倍となる枚数が設定されることになり、この収納可能容量確認処理では、この包装所定枚数と、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、この対象収納繰出部と同じ金種用のカセットの収納可能容量を埋める数の棒金Bの作成に要する繰出可能枚数(包装単位枚数の整数倍)とを比較する。
(全数収納可能容量有時処理)
そして、包装所定枚数が繰出可能枚数以下ならば、包装所定枚数の硬貨を包装部136で包装して棒金Bとしたときに、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、この金種の棒金B用のカセットで、包装所定枚数の硬貨で作成されたすべての棒金Bを収納可能な収納可能容量が残されていると判定して、制御部28は、この第1の収納部51の硬貨を、包装所定枚数だけ硬貨包装出金機M2の包装部136に向け繰り出す包装繰出処理を行う。
つまり、包装繰出処理では、図7に示すようにシュート70のゲート75を閉状態としたまま、収納繰出部27a〜27fのうちのニアフル状態の対象収納繰出部について、第1の収納部51に設けられたベルトコンベア55およびベルトコンベア71をベルトコンベア31に向けて硬貨を搬送する方向に駆動するとともに、ベルトコンベア31を、硬貨包装出金機M2に向けて硬貨を搬送する方向に駆動し、さらに、ゲート34をベルトコンベア31の硬貨が硬貨包装出金機M2に向けて移動するように切り替える。
すると、この対象収納繰出部において、第1の収納部51に収納されていた硬貨が、ベルトコンベア55で一枚ずつ棚部58に係止されて搬送され、さらに、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離されて搬送される。制御部28は、計数センサ60で包装所定枚数の硬貨が計数されるとベルトコンベア55を停止させることになり、他方でベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離された硬貨を鑑別部73で金種鑑別および計数を行いながらベルトコンベア31に受け渡した後に、ベルトコンベア71を停止させる。そして、この対象収納繰出部から繰り出された硬貨をすべてベルトコンベア31およびシュート40で硬貨包装出金機M2の貯留部135に受け渡すと、制御部28は、ベルトコンベア31を停止させる。
以上により、硬貨入出金機M1では、収納繰出部27a〜27fのうちニアフル状態にある対象収納繰出部の第1の収納部51の硬貨を繰り出すことができるため、第1の収納部51の収納可能空間を大きくして、次の選別計数モードの実行が可能な状態となり、次のモードを受け付ける状態となる。
なお、収納繰出部27a〜27fにおいて、鑑別部73とシュート70との距離を近づけ、鑑別部73で硬貨を検出した時点でベルトコンベア71を停止させると、その直前に鑑別部73で検出した硬貨のベルトコンベア31への受け渡しが完了するように設定しても良い。この場合、計数センサ60を設けずに、制御部28は、ベルトコンベア55、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離されて搬送される硬貨をシュート70を介してベルトコンベア31に繰り出し、鑑別部73で繰出枚数を超える最初の硬貨を検出した時点で、これらを停止させることになり、次の繰出処理では、この鑑別部73の検出位置で停止している硬貨から計数を開始することになる。
硬貨包装出金機M2においては、硬貨入出金機M1から上記のように繰り出されたすべての硬貨の貯留部135への受け入れが完了するタイミングで、制御部134が貯留部135から一枚ずつ硬貨を繰り出させて包装部136に送り、包装部136で所定の包装単位枚数だけ集積して包装紙を巻き回し包装紙の両端部を加締めて棒金Bとする包装処理を行う。棒金Bが作成されると、制御部134は、この棒金Bを、振分搬送部137で搬送し、端末振分部140で後方搬送部142に振り分け、後方搬送部142、横搬送部145、上昇搬送部148で搬送し、収納振分部151で上昇搬送部148から押し出されて、カセット150a〜150fのうちの対応する金種のカセット(上記の収納可能容量確認処理にて収納可能容量が残されていることが検出されたもの)に収納されることになる。
(一部収納可能容量有時処理)
一方、上記した収納可能容量確認処理において、繰出可能枚数がゼロでなく、且つ包装所定枚数が繰出可能枚数よりも多ければ、包装所定枚数の硬貨を包装部136で包装して棒金Bとしたときに、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、この金種の棒金B用のカセットで、収納可能容量が残されているものの、包装所定枚数の硬貨で作成されたすべての棒金Bを収納可能でないと判定して、制御部28は、対象収納繰出部の第1の収納部51の硬貨を、繰出可能枚数だけ、硬貨包装出金機M2の包装部136に向け繰り出す包装一部繰出処理を行う。これにより、繰出可能枚数の硬貨が、硬貨包装出金機M2の包装部136で包装されて棒金Bとなり、カセット150a〜150fのうちの対応する金種のカセットに収納される。
そして、この包装一部繰出処理で繰出可能枚数の硬貨をすべて対象収納繰出部の第1の収納部51からベルトコンベア31に受け渡した後に、制御部28は、包装所定枚数から繰出可能枚数を減算した減算枚数の硬貨を、この第1の収納部51から同じ対象収納繰出部を構成する第2の収納部52に繰り出す移動一部繰出処理を行う。
つまり、移動一部繰出処理では、収納繰出部27a〜27fのうちのニアフル状態の対象収納繰出部について、図9に示すようにシュート70のゲート75を開状態とするとともに、第1の収納部51に設けられたベルトコンベア55およびベルトコンベア71をベルトコンベア31に向けて硬貨を搬送する方向に駆動する。
すると、この対象収納繰出部において、第1の収納部51に収納されていた硬貨が、ベルトコンベア55で一枚ずつ棚部58に係止されて搬送され、さらに、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離されて搬送される。制御部28は、計数センサ60で減算枚数の硬貨が計数されるとベルトコンベア55を停止させることになり、他方でベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離された硬貨を鑑別部73で金種鑑別および計数を行いながら、繰り出したすべての硬貨が、開状態のゲート75から、第2の収納部52に落下するタイミングで、ベルトコンベア71を停止させる。
(収納可能容量無時処理)
また、上記した収納可能容量確認処理において、繰出可能枚数がゼロであり、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、ニアフル状態の第1の収納部51と同金種のカセットについて、棒金Bの収納可能容量が一本分も残されていなければ、制御部28は、この第1の収納部51の硬貨を、同じ対象収納繰出部内に設けられた第2の収納部52だけに向けて繰り出す移動繰出処理を行う。このとき、制御部28は、予め定められた移動所定枚数の硬貨をこの第1の収納部51から第2の収納部52に向け繰り出すことになる。具体的には、収納繰出部27a〜27fのうち、ニアフル状態になった対象収納繰出部の上流側にあってこの対象収納繰出部の第1の収納部51に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する、一時貯留部21a〜21fの対応する一つの貯留容量と等しい枚数を、移動所定枚数として、この移動所定枚数の硬貨を第1の収納部51から、上記と同様にして、第2の収納部52に向け繰り出す。
以上の全数収納可能容量有時処理、一部収納可能容量有時処理および収納可能容量無時処理により、硬貨入出金機M1では、収納繰出部27a〜27fのうちニアフル状態にある対象収納繰出部の第1の収納部51の硬貨を強制的に繰り出すことができるため、第1の収納部51の収納可能空間を大きくして、次の選別計数モードの実行が可能な状態となり、次のモード(硬貨精査モードを除く)を受け付ける状態となる。
「補助処理」
上記した一部収納可能容量有時処理あるいは収納可能容量無時処理が実行された場合に、その後、硬貨が移動したままの状態となっている第2の収納部52があると、制御部28は、後述する硬貨出金モードが実行されていない適宜のタイミングで、硬貨包装出金機M2の制御部134と通信し、収納繰出部27a〜27fのうち、第2の収納部52で硬貨が残留している残留収納繰出部について、第1の収納部51から硬貨を、第2の収納部52に残留している硬貨数以上であって包装単位枚数の最も小さい整数倍となる枚数だけ包装所定枚数として繰り出して包装部136で包装して棒金Bとしたときに、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、この金種の棒金B用のカセットで、包装所定枚数の硬貨で作成されたすべての棒金Bを収納可能であるか否かを判定する。収納可能である場合には、この包装所定枚数の硬貨を、上記と同様にして、第1の収納部51から包装部136に繰り出して棒金とし、カセット150a〜150fの対応する金種のものに収納する包装繰出処理を行う。
そして、制御部28は、この包装繰出処理と並行して、この第1の収納部51に、同じ収納繰出部を構成する第2の収納部52の硬貨を戻す返却繰出処理を行う。つまり、第2の収納部52に設けられたベルトコンベア65を駆動して、第2の収納部52の硬貨を第1の収納部51に戻す。このとき、第2の収納部52の底部に硬貨が存在しなくなったことが底部に設けられた残留検知センサ67により検出され、その後、所定時間経過すると、制御部28は、第2の収納部52のすべての硬貨が同じ収納繰出部を構成する第1の収納部51に収納されたと判断して、ベルトコンベア65を停止状態とする。
また、硬貨が移動したままの状態となっている第2の収納部52がある場合に、制御部28は、後述する硬貨出金モードにより、この第2の収納部52と同じ収納繰出部を構成する第1の収納部51から硬貨を所定の出金枚数だけ出金部33に繰り出す出金繰出処理を行う場合には、この第1の収納部51の出金繰出処理と並行して、同じ収納繰出部を構成する第2の収納部52から、この第1の収納部51に硬貨を、上記と同様にして戻す返却繰出処理を行う。このときの第2の収納部52からの硬貨の返却量は、第1の収納部51からの出金枚数に応じて設定されることになる。ここでは、第2の収納部52から返却する硬貨を計数することができないため、出金枚数を超えない範囲での返却量の返却が可能な所定時間だけベルトコンベア65を駆動する。第2の収納部52からの返却枚数を計数するセンサを設けた場合には、出金枚数を超えない範囲で可能な最大枚数を返却枚数として返却する。
「収納繰出部の複数がニアフルの場合」
上記のニアフル判定処理において、金種別の収納繰出部27a〜27fの複数において第1の収納部51がニアフル状態になったことが検出される複数対象発生時には、制御部28は、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、ニアフル状態の対象収納繰出部の収納金種と同じ金種のカセットのそれぞれについて、例えば金種の小さいものから順に、棒金の収納可能容量が残されているか否かを、硬貨包装出金機M2の制御部134との通信で確認する収納可能容量確認処理を行う。ここでも、その後、可能であれば、対象収納繰出部の第1の収納部51から、予め定められた包装所定枚数の硬貨を繰り出すことになるが、この包装所定枚数として、具体的には、収納繰出部27a〜27fのうち、ニアフル状態になった対象収納繰出部の上流側にあってこの対象収納繰出部の第1の収納部51に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する、一時貯留部21a〜21fの対応する一つの貯留容量以上で、且つこの対象収納繰出部に収納している硬貨の金種の所定の包装単位枚数(例えば、50枚)の最も小さい整数倍となる枚数が設定されることになる。そして、この収納可能容量確認処理では、収納繰出部27a〜27fの中でニアフル状態にある複数の対象収納繰出部について、順次、この包装所定枚数と、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうちの対象収納繰出部と同じ金種用のカセットの収納可能容量を埋める数の棒金Bの作成に要する繰出可能枚数(包装単位枚数の整数倍)とを比較する。
(全数収納可能容量有時処理)
順次の比較において、最初にあった、包装所定枚数が繰出可能枚数以下であるものについて、包装所定枚数の硬貨を包装部136で包装して棒金Bとしたときに、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、この金種の棒金B用のカセットで、包装所定枚数の硬貨で作成されたすべての棒金Bを収納可能な収納可能容量が残されていると判定して、制御部28は、この一の対象収納繰出部の第1の収納部51の硬貨を、包装所定枚数だけ硬貨包装出金機M2の包装部136に向け繰り出す包装繰出処理を行う。
つまり、包装繰出処理では、図7に示すようにシュート70のゲート75を閉状態としたまま、収納繰出部27a〜27fのうちのこの一の対象収納繰出部について、第1の収納部51に設けられたベルトコンベア55およびベルトコンベア71をベルトコンベア31に向けて硬貨を搬送する方向に駆動するとともに、ベルトコンベア31を、硬貨包装出金機M2に向けて硬貨を搬送する方向に駆動し、さらに、ゲート34をベルトコンベア31の硬貨が硬貨包装出金機M2に向けて移動するように切り替える。
すると、この一の対象収納繰出部において、第1の収納部51に収納されていた硬貨が、ベルトコンベア55で一枚ずつ棚部58に係止されて搬送され、さらに、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離されて搬送される。制御部28は、計数センサ60で包装所定枚数の硬貨が計数されるとベルトコンベア55を停止させることになり、他方で、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離された硬貨を鑑別部73で金種鑑別および計数を行いながらベルトコンベア31に受け渡した後に、ベルトコンベア71を停止させる。そして、この対象収納繰出部から繰り出された硬貨をすべてベルトコンベア31およびシュート40で硬貨包装出金機M2の貯留部135に受け渡すと、制御部28は、ベルトコンベア31を停止させる。
硬貨包装出金機M2においては、硬貨入出金機M1から上記のように繰り出されたすべての硬貨の貯留部135への受け入れが完了するタイミングで、制御部134が貯留部135から一枚ずつ硬貨を繰り出させて包装部136に送り、包装部136で所定の包装単位枚数だけ集積して包装紙を巻き回し包装紙の両端部を加締めて棒金Bとする。棒金Bが作成されると、制御部134は、この棒金Bを、振分搬送部137で搬送し、端末振分部140で後方搬送部142に振り分け、後方搬送部142、横搬送部145、上昇搬送部148で搬送し、収納振分部151で上昇搬送部148から押し出されて、カセット150a〜150fのうちの対応する金種のカセット(上記の収納可能容量確認処理にて収納可能容量が残されていることが検出されたもの)に収納されることになる。
また、上記した複数対象発生時に、収納繰出部27a〜27fの中でニアフル状態にある対象収納繰出部のうち、上記の収納可能容量確認処理にて、同じ金種のカセットについて棒金の収納可能容量が残されていると判定され包装繰出処理が実行される一の対象収納繰出部とは別の、残りのすべて(一つ以上)の対象収納繰出部について、制御部28は、上記した一の対象収納繰出部の包装繰出処理と並行して、第1の収納部51の硬貨を、同じ対象収納繰出部内に設けられた第2の収納部52に向け繰り出す移動繰出処理を行う。残りの対象収納繰出部が複数ある場合には、これらで並行して移動繰出処理を行う。このとき、制御部28は、予め定められた移動所定枚数の硬貨を第1の収納部51から同じ対象収納繰出部内に設けられた第2の収納部52に向け繰り出すことになる。具体的には、第1の収納部51から、時間の無駄をなくしつつ可能な限り多くの硬貨を繰り出すために、このときの移動所定枚数を、一の対象収納繰出部の包装所定枚数と等しい枚数に設定して、第1の収納部51から、第2の収納部52に向け繰り出す(すべての対象収納繰出部で略同時間の繰り出しができるため)。なお、移動所定枚数を、収納繰出部27a〜27fのうち、残りの対象収納繰出部の上流側にあってこの対象収納繰出部の第1の収納部51に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する、一時貯留部21a〜21fの対応するものの貯留容量と等しい枚数としても良い。
移動繰出処理では、図9に示すようにシュート70のゲート75を開状態として、収納繰出部27a〜27fのうちのニアフル状態の残りのすべての対象収納繰出部について、第1の収納部51に設けられたベルトコンベア55およびベルトコンベア71をベルトコンベア31に向けて硬貨を搬送する方向に駆動する。
すると、この残りのすべての対象収納繰出部において、第1の収納部51に収納されていた硬貨が、ベルトコンベア55で一枚ずつ棚部58に係止されて搬送され、さらに、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離されて搬送される。制御部28は、計数センサ60で包装所定枚数の硬貨が計数されるとベルトコンベア55を停止させることになり、他方で、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離された硬貨を鑑別部73で金種鑑別および計数を行いながら、繰り出したすべての硬貨が、開状態のゲート75から、第2の収納部52に落下するタイミングで、ベルトコンベア71を停止させる。
以上の全数収納可能容量有時処理により、硬貨入出金機M1では、収納繰出部27a〜27fのうちニアフル状態にあるすべての対象収納繰出部について、第1の収納部51の硬貨を、一の対象収納繰出部は包装部136に、残りすべての対象収納繰出部は第2の収納部52に、それぞれ繰り出すことができるため、第1の収納部51の収納可能空間を大きくして、次の選別計数モードの実行が可能な状態となり、次のモード(硬貨精査モードを除く)を受け付ける状態となる。
例えば、上記した一の対象収納繰出部が1円用の収納繰出部27aであり、残りの一つ以上の対象収納繰出部が5円用の収納繰出部27bおよび10円用の収納繰出部27cであった場合、1円用の収納繰出部27aでは、第1の収納部51の硬貨を包装所定枚数だけ硬貨包装出金機M2の包装部136に向けて繰り出すことになり、これと並行して、5円用の収納繰出部27bでは、第1の収納部51の硬貨を収納繰出部27b内の第2の収納部52に向けて移動所定枚数だけ繰り出すことになり、さらに並行して、10円用の収納繰出部27cにて、第1の収納部51の硬貨を収納繰出部27c内の第2の収納部52に向けて移動所定枚数だけ繰り出すことになる。
上記のようにして、収納繰出部27a〜27fのうち一の対象収納繰出部の第1の収納部51から硬貨を包装部136に向け繰り出す包装繰出処理の終了後に、次のモードを受け付ける状態となると、制御部28は、後述する硬貨出金モードが選択されていないこと、および硬貨包装出金機M2の貯留部135に硬貨が残存していないことを条件に、第2の収納部52に硬貨を移動させた状態にある、残りの対象収納繰出部の第1の収納部51から硬貨を包装部136に向けて繰り出す包装繰出処理を行う。このときも、第2の収納部52に硬貨を移動させた状態にある、残りの対象収納繰出部が複数ある場合には、これらについて、例えば金種の小さいものから順に、同じ金種のカセットに、棒金の収納可能容量が残されているか否かを、硬貨包装出金機M2の制御部134との通信で確認する2回目収納可能容量確認処理を行う。
そして、収納繰出部27a〜27fのうち、残りの対象収納繰出部のうち、例えば、最初に、同じ金種のカセットについて棒金の収納可能容量が残されていると判定された一の対象収納繰出部(あるいは残りの対象収納繰出部が一つであってこれが同じ金種のカセットについて棒金の収納可能容量が残されていると判定された場合のこの対象収納繰出部)について、制御部28は、この残りの一の対象収納繰出部の第1の収納部51の硬貨を上記と同様の包装所定枚数だけ、硬貨包装出金機M2の包装部136に向け繰り出す包装繰出処理を、上記と同様にして行うことになり、繰り出された硬貨は、硬貨包装出金機M2の包装部136で包装されて棒金Bとなって対応するカセットに収納される。このとき、この包装繰出処理と並行して、この残りの一の対象収納繰出部の第2の収納部52の硬貨を第1の収納部51に戻すことになる。つまり、第2の収納部52に設けられたベルトコンベア65を駆動して、第2の収納部52の硬貨を第1の収納部51に戻す。このとき、第2の収納部52の底部に硬貨が存在しなくなったことが底部に設けられた残留検知センサ67により検出され、その後、所定時間経過すると、制御部28は、第2の収納部52のすべての硬貨が同じ収納繰出部を構成する第1の収納部51に収納されたと判断して、ベルトコンベア65を停止状態とする。
そして、収納繰出部27a〜27fのうち、第2の収納部52に硬貨を移動したものが三つ以上ある場合については、順次、3回目収納可能容量確認処理、4回目収納可能容量確認処理、のように行って、棒金の収納可能容量が残されているものについては、包装繰出処理を上記と同様にして行い、包装して対応するカセットに収納することになる。
(一部収納可能容量有時処理)
一方、上記したニアフル判定処理後に最初に行った収納可能容量確認処理で、収納繰出部27a〜27fの中でニアフル状態にある対象収納繰出部の中に、包装所定枚数が繰出可能枚数以下であったものがなければ、制御部28は、ニアフル状態にある対象収納繰出部の中に、繰出可能枚数がゼロでなく、且つ包装所定枚数が繰出可能枚数よりも多いものがあるか否かを順次確認し、繰出可能枚数が最大のものを確認する。繰出可能枚数がゼロでなく、且つ包装所定枚数が繰出可能枚数よりも多いものがあった場合には、繰出可能枚数が最大のものを一の対象収納繰出部として、制御部28は、この一の対象収納繰出部の第1の収納部51の硬貨を、繰出可能枚数だけ、硬貨包装出金機M2の包装部136に向け繰り出す包装一部繰出処理を行う。つまり、この一の対象収納繰出部については、包装所定枚数の硬貨を包装部136で包装して棒金Bとしたときに、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、この金種の棒金B用のカセットで、収納可能容量が残されているものの、包装所定枚数の硬貨で作成されたすべての棒金Bを収納可能ではないと判定して、包装一部繰出処理を行うのである。これにより、繰出可能枚数の硬貨が、上記と同様にして硬貨包装出金機M2の包装部136で包装されて棒金Bとなり、カセット150a〜150fのうちの対応する金種のカセットに収納される。
そして、この包装一部繰出処理で繰出可能枚数の硬貨をすべて、対象収納繰出部の第1の収納部51からベルトコンベア31に受け渡した後に、制御部28は、包装所定枚数から繰出可能枚数を減算した減算枚数の硬貨を、この第1の収納部51から同じ対象収納繰出部を構成する第2の収納部52に繰り出す移動一部繰出処理を行う。
つまり、図9に示すようにシュート70のゲート75を開状態として、第1の収納部51に設けられたベルトコンベア55およびベルトコンベア71をベルトコンベア31に向けて硬貨を搬送する方向に駆動する。
すると、この対象収納繰出部において、第1の収納部51に収納されていた硬貨が、ベルトコンベア55で一枚ずつ棚部58に係止されて搬送され、さらに、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離されて搬送される。制御部28は、計数センサ60で減算枚数の硬貨が計数されるとベルトコンベア55を停止させることになり、他方でベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離された硬貨を鑑別部73で金種鑑別および計数を行いながら、繰り出したすべての硬貨が、開状態のゲート75から、第2の収納部52に落下するタイミングで、ベルトコンベア71を停止させる。
この場合も、ニアフル状態にある残りの一つ以上の対象収納繰出部について、制御部28は、一の対象収納繰出部の包装一部繰出処理およびその後の移動一部繰出処理と並行して、第1の収納部51の硬貨を、同じ対象収納繰出部内に設けられた第2の収納部52に向け、上記と同様にして繰り出す移動繰出処理を行う。
以上の一部収納可能容量有時処理によっても、硬貨入出金機M1では、収納繰出部27a〜27fのうちニアフル状態にある対象収納繰出部について、第1の収納部51の硬貨を、一の対象収納繰出部では一部を包装部136に残りの一部を第2の収納部52に、また、残りすべての対象収納繰出部では第2の収納部52に、それぞれ繰り出すことができるため、第1の収納部51の収納可能空間を大きくして、次の選別計数モードの実行が可能な状態となり、次のモード(硬貨精査モードを除く)を受け付ける状態となる。
(収納可能容量無時処理)
一方、上記のニアフル判定処理において、金種別の収納繰出部27a〜27fの複数において第1の収納部51がニアフル状態になったことが検出された複数対象発生時に、その後、最初に行った収納可能容量確認処理において、いずれの対象収納繰出部についても、繰出可能枚数がゼロであり、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、複数のニアフル状態の対象収納繰出部の収納金種とそれぞれ同じ金種のカセットについて棒金の収納可能容量が残されていると判定されるものがない場合に、制御部28は、すべてのニアフル状態の対象収納繰出部で並行して、それぞれの第1の収納部51の硬貨を、移動所定枚数だけ、それぞれ同じ対象収納繰出部内に設けられた第2の収納部52に向け繰り出す移動繰出処理を上記と同様にして行うことになる。このときの移動所定枚数は、包装単位枚数とは無関係に、対象収納繰出部の上流側にあってこの対象収納繰出部の第1の収納部51に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する、一時貯留部21a〜21fの対応するものの貯留容量と等しい枚数とする。
以上の収納可能容量無時処理によっても、硬貨入出金機M1では、収納繰出部27a〜27fのうちニアフル状態にある対象収納繰出部について、第1の収納部51の硬貨を第2の収納部52に繰り出すことができるため、第1の収納部51の収納可能空間を大きくして、次の選別計数モードの実行が可能な状態となり、次のモード(硬貨精査モードを除く)を受け付ける状態となる。
「補助処理」
上記した全数収納可能容量有時処理、一部収納可能容量有時処理あるいは収納可能容量無時処理が実行された場合に、その後、硬貨が移動したままの状態となっている第2の収納部52がある場合、制御部28は、後述する硬貨出金モードが実行されていない適宜のタイミングで、硬貨包装出金機M2の制御部134と通信し、収納繰出部27a〜27fのうち、第2の収納部52で硬貨が残留している収納繰出部について、第1の収納部51から硬貨を、第2の収納部52に残留している硬貨数以上であって包装単位枚数の最も小さい整数倍となる枚数だけ包装所定枚数として繰り出して包装部136で包装して棒金Bとしたときに、硬貨包装出金機M2のカセット150a〜150fのうち、この金種の棒金B用のカセットで、包装所定枚数の硬貨で作成されたすべての棒金Bを収納可能であるか否かを判定する。収納可能である場合には、この包装所定枚数の硬貨を第1の収納部51から包装部136に繰り出して棒金とし、カセット150a〜150fの対応する金種のものに収納する包装繰出処理を上記と同様にして行う。
そして、制御部28は、この包装繰出処理と並行して、この第1の収納部51に、同じ収納繰出部を構成する第2の収納部52の硬貨を戻す返却繰出処理を上記と同様にして行う。
また、同じく硬貨が移動状態のままとなっている第2の収納部52がある場合、制御部28は、後述する硬貨出金モードにより、この第2の収納部52と同じ収納繰出部を構成する第1の収納部51から硬貨を所定の出金枚数だけ出金部33に繰り出す出金繰出処理を行う場合には、この第1の収納部51の出金繰出処理と並行して、同じ収納繰出部を構成する第2の収納部52から、この第1の収納部51に硬貨を戻す返却繰出処理を行う。このときの第2の収納部52からの硬貨の返却量も、第1の収納部51からの出金枚数に応じて設定されることになり、具体的には、第2の収納部52から返却する硬貨を計数することができないため、出金枚数を超えない範囲での返却量の返却が可能な所定時間だけベルトコンベア65を駆動する。第2の収納部52からの返却枚数を計数するセンサを設けた場合には、出金枚数を超えない範囲で可能な最大枚数を返却枚数として返却する。
なお、このように硬貨出金モードの実行にともなって第2の収納部52の硬貨が第1の収納部51に戻されても、第2の収納部52に硬貨が残存している限り、硬貨包装出金機M2側で棒金Bとして収納可能であるか否かを適宜のタイミングで判定し、棒金Bとして収納可能となると、第1の収納部51から包装繰出処理を上記と同様に行い、並行して、第2の収納部52から第1の収納部51に返却繰出処理を上記と同様に行うことになる。
「硬貨出金モード」
次に、表示操作部29への適宜の入力で硬貨出金モードが選択設定された場合を説明する。
硬貨出金モードが選択され出金の金種別の硬貨枚数が設定された状態で表示操作部29へのスタート操作が入力されると、制御部28は、表示操作部29によって設定された硬貨出金モードに対応して、図7に示すようにゲート75を閉状態としたまま、収納繰出部27a〜27fのうちの出金対象のものについて、第1の収納部51に設けられたベルトコンベア55およびベルトコンベア71をベルトコンベア31に向けて硬貨を搬送する方向に駆動するとともに、ベルトコンベア31を、下限位置で待機するエレベータ32に向けて硬貨を搬送する方向に駆動し、ゲート34をエレベータ32に硬貨を案内する状態とする出金繰出処理を行う。
すると、収納繰出部27a〜27fのうちの出金対象のものにおいて、第1の収納部51に収納されていた硬貨が、ベルトコンベア55で一枚ずつ棚部58に係止されて搬送され、さらに、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離されて搬送される。制御部28は、計数センサ60で出金に必要な枚数の硬貨が計数されるとベルトコンベア55を停止させることになり、他方でベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離された硬貨を鑑別部73で金種鑑別および計数を行いながらベルトコンベア31に受け渡した後に、ベルトコンベア71を停止させる。そして、収納繰出部27a〜27fのうち出金対象の硬貨を収納しているものすべてから出金対象の枚数の硬貨をすべてベルトコンベア31に繰り出させ、ベルトコンベア31およびゲート34ですべての硬貨をエレベータ32に受け渡すと、制御部28は、ベルトコンベア31を停止させるとともに、エレベータ32を上昇させて出金部33に硬貨を放出する。これにより、出金部33から出金対象の金種および枚数の硬貨が取り出し可能となる。つまり、金種別の収納繰出部27a〜27fから必要に応じて硬貨を出金部33に出金する。
なお、この硬貨出金モードでは、硬貨の繰り出しにより第1の収納部51の硬貨の収納量が減ることになるため、同じ収納繰出部の第2の収納部52に硬貨が残存している場合には、出金により減る分の硬貨を、第1の収納部51からの繰り出しと並行して第2の収納部52から第1の収納部51に戻す上記した返却繰出処理を行う。
「硬貨精査モード」
次に、表示操作部29への適宜の入力で硬貨精査モードが選択設定された場合を説明する。
硬貨精査モードが選択されると、制御部28は、収納繰出部27a〜27fのすべてについて、第2の収納部52が空であることを条件に、硬貨精査モードの実行を許可する。いずれかの第2の収納部52に硬貨が存在していると、制御部28は、硬貨精査モードを実行できない旨と、第2の収納部52に硬貨が存在している金種を表示操作部29に表示させる。すると、操作者は、例えば、表示された金種の棒金をマニュアル操作で硬貨包装出金機M2から出金させて棒金の収納スペースを確保することになり、これにより、制御部28は、この金種の硬貨を第1の収納部51から硬貨包装出金機M2に繰り出させ包装処理させて収納させるとともに、第2の収納部52から第1の収納部51に硬貨を戻す。このようにして、すべての第2の収納部52が空になると、硬貨精査モードの実行が許可される。
硬貨精査モードの実行が許可された状態で表示操作部29へのスタート操作が入力されると、制御部28は、収納繰出部27a〜27fのすべてについて、表示操作部29によって設定された硬貨精査モードに対応して、図9に示すようにゲート75を開状態に切り替え、同時につまり並行して第1の収納部51に設けられたベルトコンベア55およびベルトコンベア71をベルトコンベア31に向けて硬貨を搬送する方向に駆動する。
すると、収納繰出部27a〜27fのそれぞれにおいて、第1の収納部51に収納されていた硬貨が、ベルトコンベア55、ベルトコンベア71および分離ローラ72で一枚ずつに分離されて搬送される。制御部28は、このように一枚ずつに分離された硬貨を鑑別部73で金種鑑別および計数を行いながら、開状態のゲート75で同じ収納繰出部を構成する第2の収納部52に落下させる。なお、第2の収納部52に設けられたベルトコンベア65はこのとき停止状態にあり、硬貨は第2の収納部52内に収納される。そして、収納繰出部27a〜27fのそれぞれにおいて、第1の収納部51の底部に硬貨が存在しなくなったことが底部に設けられた残留検知センサ57により検出され、その後、鑑別部73で硬貨を検出しなくなってから所定時間経過すると、第1の収納部51のすべての硬貨が同じ収納繰出部を構成する第2の収納部52に収納されたと判断して、制御部28は、ベルトコンベア55およびベルトコンベア71を停止状態とし、ゲート75を閉状態に戻す。そして、すべての収納繰出部27a〜27fの鑑別部73による鑑別結果(各金種別の硬貨枚数)を表示操作部29に表示させるとともに、記憶部に記憶させる。
その後、制御部28は、ベルトコンベア55、ベルトコンベア71およびベルトコンベア31を停止状態のまま、第2の収納部52に設けられたベルトコンベア65を駆動して、第2の収納部52の硬貨を第1の収納部51に戻す。このとき、第2の収納部52の底部に硬貨が存在しなくなったことが底部に設けられた残留検知センサ67により検出され、その後、所定時間経過すると、制御部28は、第2の収納部52のすべての硬貨が同じ収納繰出部を構成する第1の収納部51に収納されたと判断して、ベルトコンベア65を停止状態として、硬貨精査モードを終了する。
なお、精査処理中に異金種硬貨を鑑別部73が検出した場合に、制御部28は、この異金種硬貨がゲート75から落下する直前のタイミングでゲート75を閉状態に切り替え、この異金種硬貨のみがゲート75を通過したタイミングでゲート75を開状態に切り替える。そして、この異金種硬貨のみをベルトコンベア31にて出金回収部に回収する。
「棒金出金モード」
次に、表示操作部29への適宜の入力で棒金出金モードが選択設定された場合を説明する。
制御部134は、表示操作部29への適宜の入力に基づき制御部28からの棒金Bの出金指令を受けると、図13に示すように、棒金取出部153で棒金Bをカセット150a〜150fの対応するものから取り出し棒金搬送部155の中間部および上部で搬送して棒金出金部163に出金する。つまり、棒金Bを縦型ベルトコンベア157の載置片156で上方に案内した後、機体前面側で下方に案内すると、載置片156に載置された棒金Bが棒金出金部163に対応した開口部158dの位置に至ることになり、載置片156の傾斜で棒金Bは棒金出金部163に案内される。
なお、制御部134は、カセット150a〜150fのいずれかが満杯となると、棒金取出部153で対応する棒金Bを取り出し棒金搬送部155の中間部および上部で搬送して棒金一括収納部165に収納する。つまり、棒金Bを縦型ベルトコンベア157の載置片156で上方に案内した後、機体前面側で下方に案内すると、載置片156に載置された棒金Bが棒金出金部163に対応した開口部158dの位置に至ることになり、このとき開閉部材162によって開口部158dを閉じておくことで、棒金Bは棒金出金部163に対応した開口部158dの位置をそのまま通過し、棒金一括収納部165に対応した開口部158eの位置に至ると、載置片156の傾斜で棒金一括収納部165に案内される。
なお、硬貨包装出金機M2は、棒金出金モードにおいて、例えば、金種別のカセット150a〜150fの対応する金種に棒金Bのストックがない場合に、硬貨入出金機M1からこの金種の硬貨を必要な本数分だけ繰り出させ、包装部136で所定枚数集積して包装紙を巻き回し包装紙の両端部を加締めて棒金Bとし、この棒金Bを振分搬送部137で、前方案内部143側に搬送し前方案内部143で棒金搬送部155に案内して、棒金搬送部155の下部で搬送して搬送時間を短縮することができる。つまり、図14に示すように、棒金Bを縦型ベルトコンベア157の載置片156で下方に案内した後、機体前面側で上方に案内する。載置片156に載置された棒金Bが放出口159に対応した開口部158cの位置まで移動すると載置片156の傾斜で放出口159に案内され、放出口159から放出される。
以上に述べた本実施形態の硬貨処理装置Mによれば、金種別の収納繰出部27a〜27fのそれぞれが、入金され金種別に選別分類されたバラ硬貨を包装部136に向け繰出可能に収納する第1の収納部51と、第1の収納部51から繰り出されたバラ硬貨を第1の収納部51とは分離して収納可能な第2の収納部52とを有しており、金種別の収納繰出部27a〜27fのうち第1の収納部51にて所定量以上の硬貨を収納した対象収納繰出部が複数発生した複数対象発生時に、これら対象収納繰出部のうち、同じ金種用のカセットに収納可能容量が残されている一の対象収納繰出部では、第1の収納部51のバラ硬貨を包装部136に向け繰り出す包装繰出処理を行い、この包装繰出処理と並行して、残りの対象収納繰出部では、第1の収納部51のバラ硬貨を第2の収納部52に繰り出す移動繰出処理を行う。これにより、一の対象収納繰出部の第1の収納部51のバラ硬貨については包装部136に送って棒金Bとして収納することで収納量を減らすことになり、これと並行して、残りの対象収納繰出部の第1の収納部51のバラ硬貨については第2の収納部52に一時的に移動することで収納量を減らすことになる。また、複数対象発生時に、複数の対象収納繰出部のうち、同じ金種用のカセットに収納可能容量が残されているものがない場合には、すべての対象収納繰出部で、並行して、第1の収納部51の硬貨を第2の収納部52に繰り出す移動繰出処理を行う。これにより、すべての対象収納繰出部の第1の収納部51の硬貨について、並行して、第2の収納部52に一時的に移動することで収納量を減らすことになる。したがって、すべての対象収納繰出部のバラ硬貨の収納量が所定量を超える状態からの解除動作を並行して行うことができ、次の入金処理を受け付け可能な状態となるまでの待機時間を短縮することができる。
また、複数対象発生時に、複数の対象収納繰出部のうち、同じ金種用のカセットに収納可能容量が残されている一の対象収納繰出部について、予め定められた包装所定枚数と同じ金種用の棒金収納出金部の収納可能容量に応じた繰出可能枚数とを比較し、包装所定枚数が繰出可能枚数以下ならば、第1の収納部51から包装所定枚数の硬貨を包装部136に向け繰り出す包装繰出処理を行う一方、包装所定枚数が繰出可能枚数よりも多ければ、第1の収納部51から繰出可能枚数のバラ硬貨を包装部136に向け繰り出す包装一部繰出処理を行った後に、包装所定枚数から繰出可能枚数を減算した枚数の硬貨を第1の収納部51から第2の収納部52に繰り出す移動一部繰出処理を行う。これにより、一の対象収納繰出部の第1の収納部51のバラ硬貨について、可能な限り包装所定枚数に近い枚数を包装部136に送って棒金として収納することができる。
また、上記した一の対象収納繰出部では、包装繰出処理にて、予め定められた包装所定枚数のバラ硬貨を第1の収納部51から包装部136に向け繰り出すことになり、残りの対象収納繰出部では、移動繰出処理にて、予め定められた移動所定枚数のバラ硬貨を第1の収納部51から第2の収納部52に向け繰り出すことになるため、収納量が所定量を超える状態を解除するまでの待機時間が必要以上に長くなってしまうことがないように管理可能となる。また、予想待機時間が計算可能となるため、残りの待機時間のカウントダウン表示等を行うことが可能となり、次に入金処理を待つ取引者に安心感を与えることができる。
また、上記した一の対象収納繰出部から、包装繰出処理にて繰り出される包装所定枚数が、包装単位枚数の整数倍となる枚数であるため、包装部136にて、この整数倍の本数の棒金Bが作成され、その際に、端数硬貨が発生することがなく、端数硬貨の処理が不要となる。
また、上記した一の対象収納繰出部から、包装繰出処理にて繰り出される包装所定枚数が、この一の対象収納繰出部の上流側でこれに受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する一時貯留部の貯留容量以上であり、且つ包装単位枚数の最も小さい整数倍となる枚数であるため、この一の対象収納繰出部にて、少なくとも次の入金処理で一時貯留部からバラ硬貨を受け入れ可能な収納可能領域を確保でき、且つ包装部136で端数硬貨を生じることのない繰出量でバラ硬貨を繰り出すことができて、しかも、待機時間を最小限にできる。
また、上記した一の対象収納繰出部から包装繰出処理にて包装部136に繰り出される包装所定枚数に、残りの対象収納繰出部の第1の収納部51から移動繰出処理にて第2の収納部52に繰り出される移動所定枚数が等しくなるように設定すれば、すべての対象収納繰出部からバラ硬貨を繰り出す時間が略同等になり、すべての対象収納繰出部で効率良くバラ硬貨を繰り出すことができる。
また、上記した残りの対象収納繰出部から、移動繰出処理にて繰り出される移動装所定枚数が、この残りの対象収納繰出部の上流側でこれに受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する一時貯留部の貯留容量に等しくなるように設定すれば、この残りの対象収納繰出部にて、少なくとも次の入金処理で一時貯留部からバラ硬貨を受け入れ可能な収納可能領域を確保できる。
また、上記した一の対象収納繰出部の第1の収納部51からバラ硬貨を包装部136に向け繰り出す包装繰出処理の終了後に、これと並行して第1の収納部51のバラ硬貨を第2の収納部52に繰り出す移動繰出処理を行った残りの一の対象収納繰出部について、第1の収納部51からバラ硬貨を包装部136に向け繰り出す包装繰出処理を行うため、一の対象収納繰出部に引き続き、残りの一の対象収納繰出部のバラ硬貨を包装部136で包装することができる。そして、残りの一の対象収納繰出部にて、第1の収納部51からバラ硬貨を包装部136に向け繰り出すことで、第2の収納部52のバラ硬貨を第1の収納部51に戻すことができる。よって、対象収納繰出部について、第2の収納部52が空の状態で、第1の収納部51から第2の収納部52にバラ硬貨を移動しつつ行う精査処理を受け付け可能な状態に戻すことができる。
また、上記した残りの一の対象収納繰出部について、第1の収納部51からバラ硬貨を包装部136に向け繰り出す包装繰出処理と並行して、第2の収納部52に一時的に移動したバラ硬貨を第1の収納部51に戻す返却繰出処理を行うことになるため、時間を無駄にすることなく、第2の収納部52のバラ硬貨を第1の収納部51に戻すことができる。よって、第2の収納部52が空の状態で、第1の収納部51から第2の収納部52にバラ硬貨を移動しつつ行う硬貨精査モードを受け付け可能な状態に即座に戻すことができる。
また、上記した残りの一の対象収納繰出部にて、包装繰出処理を行わず出金部33に向けて所定の出金枚数のバラ硬貨を繰り出す出金繰出処理を行う場合に、この出金繰出処理と並行して、第2の収納部52のバラ硬貨を第1の収納部51に戻す返却繰出処理を行うことになるため、時間を無駄にすることなく、第2の収納部52のバラ硬貨を第1の収納部51に戻すことができる。よって、第2の収納部52が空の状態で、第1の収納部51から第2の収納部52に硬貨を移動しつつ行う精査処理を受け付け可能な状態に即座に戻す、あるいは近づけることが可能となる。
また、上記した残りの一の対象収納繰出部にて、出金繰出処理と並行して行う返却繰出処理のバラ硬貨の返却量が所定の出金枚数に応じて設定されるため、第2の収納部52から第1の収納部51へバラ硬貨を戻し過ぎてしまうことがなく、次の入金処理を受け付け可能な状態を維持できる。つまり、移動繰出処理においては、比較的多量となる例えば包装単位枚数の整数倍の硬貨を第2の収納部52に移動させることになるが、出金繰出処理では、必ずしも同程度の枚数の硬貨を第1の収納部51から繰り出すとは限らず、全数を第2の収納部52から第1の収納部51に戻してしまうと、かえって、ニアフルに近い状態に戻すおそれがあるため、出金枚数に比例した時間だけ返却繰出処理を行うことで戻し過ぎないように調整できる。なお、時間で制御すると、第2の収納部52から第1の収納部51への返却枚数が不確定になってしまうが、第2の収納部52から第1の収納部51に戻す硬貨の枚数を計数するセンサを設けることで、正確に第2の収納部52から出金枚数を超えない最大枚数の硬貨を第1の収納部52に戻すことができる。
なお、以上においては、ニアフル判定処理を、入金収納処理後に行い、その際に、第1の収納部51の現在の硬貨の収納枚数が、この第1の収納部51の全収納可能枚数から、この第1の収納部51に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する、一時貯留部21a〜21fの対応する一つの全貯留可能枚数を減算した値よりも大きい場合に、ニアフル状態であると判定する場合を例にとり説明したが、次のように変更しても良い。つまり、例えば、操作者情報を基に入金返却処理の頻度が少ない操作者であること等を条件として、入金計数処理の最中に、第1の収納部51の現在の硬貨の収納枚数と、この第1の収納部51に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する、一時貯留部21a〜21fの対応する一つの現在の硬貨の貯留枚数とを加算した値が、この第1の収納部51の全収納可能枚数から、一時貯留部21a〜21fの対応する一つの全貯留可能枚数を減算した値よりも大きい場合に、ニアフル状態であると判定して、入金計数処理の途中であっても、上記の包装繰出処理、移動繰出処理を行う。これは、このような状況での入金計数処理後の入金収納処理が、並行処理、すなわち包装繰出処理、移動繰出処理を行いながら行うことが可能であることによる。しかしながら、入金収納処理時の硬貨一括落下の衝撃等の振動が、包装繰出処理、移動繰出処理に影響を及ぼす可能性があるときには、包装繰出処理、移動繰出処理の終了後に入金収納処理を行うか、一旦、包装繰出処理、移動繰出処理を中断して入金収納処理を行い、その後、包装繰出処理、移動繰出処理を再開させるようにするのが好ましい。
本発明の一実施形態の硬貨処理装置の全体構成を概略的に示す斜視面図である。 本発明の一実施形態の硬貨処理装置における硬貨入出金機を概略的に示す側断面図である。 同硬貨入出金機の下部構成を概略的に示す別の側断面図である。 同硬貨入出金機の下部構成を概略的に示す正断面図であって、側壁部形成体および底部形成体の両方が第1の位置に位置する状態を示すものである。 同硬貨入出金機の下部構成を概略的に示す正断面図であって、側壁部形成体が第1の位置にあり、底部形成体が第2の位置にある状態を示すものである。 同硬貨入出金機の下部構成を概略的に示す正断面図であって、側壁部形成体が第2の位置にあり、底部形成体が第1の位置にある状態を示すものである。 同硬貨入出金機の収納繰出部を示すもので、(a)は平面図、(b)は正断面図である。 同硬貨入出金機の第1の収納部を示すもので、(a)は平面図、(b)は正断面図、(c)は側断面図である。 本発明の一実施形態の硬貨入出金機の収納繰出部を示すもので、(a)は平面図、(b)は正断面図である。 本発明の一実施形態の硬貨処理装置における硬貨包装出金機を概略的に示す斜視図である。 同硬貨包装出金機の下部構成を概略的に示す平面図である。 同硬貨包装出金機の後部構成を概略的に示す側断面図である。 同硬貨包装出金機の前部上側の構成を概略的に示す側断面図である。 同硬貨包装出金機の前部下側の構成を概略的に示す側断面図である。
符号の説明
M 硬貨処理装置
M1 硬貨入出金機
M2 硬貨包装出金機
21a〜21f 一時貯留部
27a〜27f 収納繰出部
51 第1の収納部
52 第2の収納部
86 包装部
150a〜150f カセット(棒金収納出金部)

Claims (10)

  1. 入金されたバラ硬貨を金種別に選別分類して金種別の収納繰出部に収納するとともに、これら金種別の収納繰出部からバラ硬貨を繰り出し包装部にて包装処理を行う硬貨処理装置において、
    前記金種別の収納繰出部のそれぞれが、入金され金種別に選別分類されたバラ硬貨を前記包装部に向け繰出可能に収納する第1の収納部と、該第1の収納部から繰り出されたバラ硬貨を該第1の収納部とは分離して収納可能な第2の収納部とを有しており、
    前記金種別の収納繰出部のうち前記第1の収納部にて所定量以上のバラ硬貨を収納した対象収納繰出部が複数発生すると、これら対象収納繰出部のうちの一の対象収納繰出部では、前記第1の収納部のバラ硬貨を前記包装部に向け繰り出す包装繰出処理を行い、該包装繰出処理と並行して、残りの対象収納繰出部では、前記第1の収納部のバラ硬貨を前記第2の収納部に繰り出す移動繰出処理を行うことを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 前記一の対象収納繰出部では、前記包装繰出処理にて、予め定められた包装所定枚数のバラ硬貨を前記第1の収納部から前記包装部に向け繰り出すことになり、前記残りの対象収納繰出部では、前記移動繰出処理にて、予め定められた移動所定枚数のバラ硬貨を前記第1の収納部から前記第2の収納部に向け繰り出すことを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
  3. 前記包装所定枚数が、前記一の対象収納繰出部に収納するバラ硬貨の金種の包装単位枚数の整数倍となる枚数であることを特徴とする請求項2記載の硬貨処理装置。
  4. 前記包装所定枚数が、前記一の対象収納繰出部の上流側で該対象収納繰出部の前記第1の収納部に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する一時貯留部の貯留容量以上で、且つ前記包装単位枚数の最も小さい整数倍となる枚数であることを特徴とする請求項3記載の硬貨処理装置。
  5. 前記移動所定枚数が、前記包装所定枚数と等しいことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項記載の硬貨処理装置。
  6. 前記移動所定枚数が、前記残りの対象収納繰出部の上流側で該対象収納繰出部の前記第1の収納部に受渡可能にバラ硬貨を一時貯留する一時貯留部の貯留容量に等しいことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項記載の硬貨処理装置。
  7. 前記一の対象収納繰出部の前記第1の収納部からバラ硬貨を前記包装部に向け繰り出す包装繰出処理の終了後に、残りの一の対象収納繰出部の前記第1の収納部からバラ硬貨を前記包装部に向け繰り出す包装繰出処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載の硬貨処理装置。
  8. 前記残りの一の対象収納繰出部は、前記第1の収納部からバラ硬貨を前記包装部に向け繰り出す包装繰出処理と並行して、前記第2の収納部のバラ硬貨を前記第1の収納部に戻す返却繰出処理を行うことを特徴とする請求項7記載の硬貨処理装置。
  9. 前記残りの一の対象収納繰出部にて、前記包装繰出処理を行わず出金部に向けて所定の出金枚数のバラ硬貨を繰り出す出金繰出処理を行う場合に、該出金繰出処理と並行して、前記第2の収納部のバラ硬貨を前記第1の収納部に戻す返却繰出処理を行うことを特徴とする請求項7または8記載の硬貨処理装置。
  10. 前記出金繰出処理と並行して行う前記返却繰出処理のバラ硬貨の返却量が前記所定の出金枚数に応じて設定されることを特徴とする請求項9記載の硬貨処理装置。
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