JP5135078B2 - クローポール型モータおよびポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、クローポール型モータおよびポンプに関する。
例えば、液体を吸排するポンプには、羽根車を回転駆動させるモータとして爪磁極を有したクローポール型モータを使用したものが知られている。クローポール型モータは、構造が単純であることから生産性が良く、しかも製造コストも低く抑えることができるという利点を有している。
特許文献1には、ステップモータのボビンの内周面とロータとの間に環状空隙が形成されることに着目し、この空隙を活用して、ステータを構成する両ヨークのボビンに対する周方向の位置決めを行う手法が開示されている。
特開平8−116659号公報
しかしながら、特許文献1には、両ヨークの周方向に関する位置決めの手法は開示されているものの、軸方向における位置決めについては開示されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、一対の鉄心に関して、軸方向における位置決めを行うことである。
本発明の第1の態様は、回転可能に設けられたロータと、軸方向に延在し且つ周方向に沿って配置された複数の爪磁極を有する中空状の鉄心およびこの鉄心の内部に収容されて前記爪磁極を介して前記ロータに対向するコイルを有し、前記ロータに回転駆動力を伝達するステータと、を備え、前記鉄心は、下向きの爪磁極を複数備える上部鉄心と、上向きの爪磁極を複数備える下部鉄心とが、前記爪磁極の向きが周方向にかけて交互となるように組み合わされて構成されるクローポール型モータにおいて、前記上部鉄心と前記下部鉄心とを軸方向で挟持してこれら上部鉄心と下部鉄心とを相互に固定する固定部を備え、円筒形状の側面部、円環状の上面部および下面部を有して断面略U字形状に形成され前記コイルを保持した環状のコイルボビンを備え、前記固定部は、略L字形状の爪部を前記コイルボビンの上面部および下面部にそれぞれ立設して構成されており、少なくとも一対の爪部によって前記上部鉄心および下部鉄心を軸方向において両側から挟持し、前記上部鉄心および前記下部鉄心は、前記固定部と位置的に対応して凹状に窪んだ溝部をそれぞれ備えて、当該溝部において前記固定部と係合され、前記固定部は、前記爪部における前記溝部との係合面が周方向に沿って傾斜した形状を有することを特徴とする。
本発明の第の態様は、回転可能に設けられたロータと、軸方向に延在し且つ周方向に沿って配置された複数の爪磁極を有する中空状の鉄心およびこの鉄心の内部に収容されて前記爪磁極を介して前記ロータに対向するコイルを有し、前記ロータに回転駆動力を伝達するステータと、を備え、前記鉄心は、下向きの爪磁極を複数備える上部鉄心と、上向きの爪磁極を複数備える下部鉄心とが、前記爪磁極の向きが周方向にかけて交互となるように組み合わされて構成されるクローポール型モータにおいて、前記上部鉄心と前記下部鉄心とを軸方向で挟持してこれら上部鉄心と下部鉄心とを相互に固定する固定部を備え、円筒形状の側面部、円環状の上面部および下面部を有して断面略U字形状に形成され前記コイルを保持した環状のコイルボビンを備え、前記固定部は、略L字形状の爪部を前記コイルボビンの上面部および下面部にそれぞれ立設して構成されており、少なくとも一対の爪部によって前記上部鉄心および下部鉄心を軸方向において両側から挟持し、前記上部鉄心および前記下部鉄心は、前記固定部と位置的に対応して凹状に窪んだ溝部をそれぞれ備えて、当該溝部において前記固定部と係合され、前記溝部は、周方向にかけて溝深さが小さくなる傾斜形状を有することを特徴とする。
本発明の第の態様は、前記第1または第2の態様のクローポール型モータにおいて、前記固定部は、前記爪部の先端部が前記鉄心に溶着されていることを特徴とする。
本発明の第の態様は、前記第1から第3の態様のいずれか一つのクローポール型モータにおいて、前記コイル組体および前記鉄心は、少なくとも一部がモールド樹脂で被覆されていることを特徴とする。
本発明の第の態様は、前記第1から第4の態様のいずれか一つのクローポール型モータにおいて、前記ステータは、環状に形成されて、前記ロータの外周側に前記ロータに対向して配置されていることを特徴とする。
本発明の第の態様は、前記第1から第4の態様のいずれか一つのクローポール型モータにおいて、前記ロータは、環状に形成され、当該ロータの内周側にステータが対向して配置されていることを特徴とする。
本発明の第の態様は、ポンプにおいて、前記第1から第6の態様のいずれか一つの前記クローポール型モータを駆動源とすることを特徴とする。
本発明によれば、固定部により、互いに組み合わされる上部鉄心および下部鉄心が軸方向に挟持されて相互に固定される。これにより、軸方向における位置決めを精度よく行うことができるとともに、その固定を強固に行うことができる。また、上部鉄心と下部鉄心との密着性が上がるため、鉄心が備える磁気回路としての性能の悪化が抑制され、安定した磁気回路特性を得ることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるポンプを模式的に示す断面図である。このポンプは、クローポール型モータを駆動源とするポンプであり、ポンプケース1と、ケース状に形成された隔離部材(分離板)2と、羽根車3と、ロータ4と、ステータ5と、制御基板6とを主体に構成されている。
ポンプケース1と隔離部材2とは互いに結合されており、これらが対をなしてポンプ室7を形成している。ポンプケース1と隔離部材2との結合部分には、ポンプ室7の水密性を確保する観点から、シール部材8を介在させている。ポンプ室7には、羽根車3とロータ4とが一体化された状態で回転自在に収容されている。ロータ4の周囲には、隔離部材2を挟んで外側にステータ5が対向して配置されており、いわゆるインナー型ロータ構造のモータ構成となっている。即ち、隔離部材2は、ステータ5とロータ4との間に介在してこれらステータ5とロータ4とを相互に隔離している。また、このポンプは、ポンプケース1を除いた部位全体がモールド樹脂9で覆われている。つまり、隔離部材2、ステータ5および制御基板6がモールド樹脂9で被覆されている。
ポンプケース1は、隔離部材2とともにポンプ室7を形成しており、ポンプ室7を画定するケース本体11と、吸入口12と、吐出口13とで構成されている。吸入口12は、ケース本体11の天面中央に開口されており、ポンプ室7内に液体を吸入するための開口として機能する。吐出口13は、ケース本体11の側壁に設けられており、ポンプ室7内の液体を吐出するための開口として機能する。
隔離部材2は、ポンプケース1とともにポンプ室7を形成している。また、この隔離部材2は、ロータ4とステータ5とを水密状態に分離(ポンプ部とモータ部を分離)する機能を担っている。
羽根車3は、ロータ4に対して一体的に取り付けられており、ロータ4とともに回転する。この羽根車3は、自己が回転することにより、吸入口12からポンプ室7内へと液体を吸い込むとともに、吸い込んだ液体に遠心力を与えて吐出口13からポンプ外へと排出する。
ロータ4は、円筒体として形成され、羽根車3を回転駆動させる。このロータ4は、円筒形状のロータ本体41と、ロータ本体41の外壁(外周側)に設けられて磁気回路(磁束)を構成するマグネット42とで構成されている。ロータ本体41は、ポンプケース1に設けられた軸支え部43と、隔離部材2に設けられた軸支え部44とに挿入嵌合させた固定軸45に対して、軸受け部46を介して回転自在に支持されている。固定軸45は、その両端側に取り付けられた一対の回り止め板47により回転不可能とされている。なお、マグネット42と隔離部材2との間には、ロータ4の回転時に接触しない程度の隙間(クリアランス)が確保されている。
ステータ5は、ロータ4の外周側に対向して配置された環状であって且つ中空状に形成された鉄心51の内部にコイル組体52を収容して構成されている。ステータ5は、コイル組体52に電流が流されることによりコイル組体52で発生した磁界を、鉄心51が備える複数の爪磁極(クローポール)53からロータ4へと伝達する、即ち、ロータ4に回転駆動力を伝達する。なお、本実施形態の特徴の一つは、ステータ5の構造にあり、その詳細については後述する。
制御基板6は、隔離部材2の背面に設けられており、ロータ4の回転位置を検出する位置検出センサ(図示せず)からの信号を受けて、コイル組体52に流す電流を制御する。これより、制御基板6は、ロータ4の回転位置に応じて、コイル組体52で発生した磁界を制御する。
このように構成されたポンプにおいては、コイル組体52において発生する磁界が爪磁極53からマグネット42へと伝達されることにより、このマグネット42が吸引反発することで、ロータ4と一体的に設けられた羽根車3が、固定軸45を中心として回転する。そして、この羽根車3の回転にともないポンプ作用が発生し、液体が吸入口12よりポンプ室7内へと吸い込まれるとともにポンプ室7内で加圧される。加圧された液体は、周囲方向へ圧送され、吐出口13からポンプ外へと吐出される。
図2は、第1の実施形態にかかるステータ5を模式的に示す斜視図である。ステータ5は、上述したように、環状の鉄心51と、この鉄心51の内部に収容されるコイル組体52とで構成されている。
鉄心51は、継鉄部54と、爪磁極53とで構成されている。継鉄部54は、ロータ4と対向する内周側が開口した断面略コ字形状を有しており、コイル組体52の外周側を覆う円筒形状の側面部55と、コイル組体52を上下方向(軸方向)からそれぞれ挟み込む上面部56および下面部57とを有している。爪磁極53は、ロータ4の外周側と対向するように、コイル組体52の内周側に沿って等間隔で複数(本実施形態では、8つ)配置されている。この爪磁極53は、上面部56の内側周縁部より屈曲して軸方向下方に延在する下向きの爪磁極53aと、下面部57の内側周縁部より屈曲して軸方向上方に延在する上向きの爪磁極53bとで構成されている。ここで、下向きの爪磁極53aと上向きの爪磁極53bとは、周方向にかけて交互に配置されている。
鉄心51は、例えば、絶縁皮膜された鉄粉をバインダとともに圧縮成形した圧粉鉄心で構成される。具体的には、鉄粉にリン酸皮膜処理などの絶縁処理を施すとともに、金型にエポキシなど熱硬化性樹脂を塗布する。そして、金型に粉体を充填して、圧縮した後に、取り出すことにより成形される。ここで、鉄心51は、内部にコイル組体52を収容することから、互いに独立した上部鉄心51aと下部鉄心51bとを上下方向(軸方向)において組み合わせることにより構成されている。ここで、上部鉄心51aは、上面部56と、この上面部56から延在する下向きの爪磁極53aとで構成されており、これらが一体形成されている。一方、下部鉄心51bは、側面部55と、下面部57と、この下面部57から延在する上向きの爪磁極53bとで構成されており、これらが一体形成されている。
また、上面部56および下面部57には、隣合う同一向きの爪磁極53の間が部分的に切り欠かれた切欠領域(対向する爪磁極53に対するギャップ領域)が設けられている。例えば、上面部56には、隣合う下向きの爪磁極53aの間が部分的に切り欠かれており、下面部57には、隣合う上向きの爪磁極53bの間が部分的に切り欠かれている。この切欠領域は、隣り合う爪磁極53間を流れる磁束によって形成される磁路を妨げることのない範囲で設定可能であり、この領域を大きく設定することにより、鉄心51を形成する材料を減らすことができる。
図3は、コイル組体52を模式的に示す斜視図である。図4は、ステータ5を模式的に示す分解斜視図であり、図5は、ステータ5を模式的に示す断面図である。コイル組体52は、環状のコイルボビン60と、このコイルボビン60に保持されたコイル61aとを主体に構成されている。コイルボビン60は、その外周面に導線61が巻回される円筒形状の側面部62と、環状の上面部63および下面部64とで構成されており、断面略U字形状を有する。コイル61aは、導線61がコイルボビン60の側面部62に巻回されることで構成されている。
本実施形態の特徴の一つとして、コイルボビン60の上面部63および下面部64には、先端部が径方向外側に向いた略L字形状の爪部によって構成される固定部73がそれぞれ設けられている。具体的には、上面部63には、その外側周縁部に、一対の固定部73が180°位相をずらして設けられており、また、下面部64にも、その外側周縁部に、一対の固定部73が互いに180°位相をずらして設けられている。これらの固定部73は、自己の爪部によって、上部鉄心51aおよび下部鉄心51bを軸方向において両側から挟持し、これにより、上部鉄心51aと下部鉄心51bとを相互に固定する。
また、上部鉄心51aおよび下部鉄心51bには、それぞれの固定部73と位置的に対応して凹状に窪んだ溝部77が形成されている。本実施形態では、溝部77は、側面から眺めた形状が概ね矩形状となっており、その底面が水平に設定されている。これらの溝部77により、個々の固定部73は、対応する位置に形成された溝部77において、互いに係合される。
また、本実施形態において、コイルボビン60には、固定部73以外にも、第1および第2の基板支持部65,68、基板保持部71および位置決め部72が形成されている。
第1および第2の基板支持部65,68は、コイルボビン60の上面部63に立設されており、制御基板6(図1参照)に対する位置決めを行う機能を担っている。第1および第2の基板支持部65,68は、柱形状を有しており、上部鉄心51aにおける上面部56の切欠領域を介して鉄心51の外部へと軸方向に延出している。
第1の基板支持部65は、柱形状(同図に示す例では、四角柱形状)の柱部66を主体に構成されており、本実施形態では、この柱部66の頂部に嵌合部67をさらに備えている。第1の基板支持部65は、柱部66によって制御基板6を支持するものであり、制御基板6側に設けられた嵌合孔と嵌合部67とを嵌合させることにより、第1の基板支持部65と制御基板6とが接続されている。この第1の基板支持部65と制御基板6との位置合わせにより、この制御基板6における面方向の位置を規定することができる。図3に示す例では、第1の基板支持部65は、コイルボビン60の上面部63に2つ設けられている。
第2の基板支持部68は、柱形状(同図に示す例では、円柱形状)の柱部69と、この柱部69の頂部に立設されたピン70とで構成されている。第2の基板支持部68は、制御基板6側に設けられた貫通孔にピン70を嵌合させることにより、柱部69およびピン70を介して制御基板6を支持する。この第2の基板支持部68と制御基板6との位置合わせにより、この制御基板6の面方向の位置を規定することができる。また、ピン70は、導電性を備える部材で構成されており、このピン70により制御基板6に対する導線61の配線処理を行うことができる。具体的には、このピン70に導線61を絡げることにより、導線61と制御基板6上の電気回路との電気的な接続を行うことができる。図3に示す例では、第2の基板支持部68は、コイルボビン60の上面部63に2つ隣合って設けられている。
基板保持部71は、コイルボビン60の上面部63に立設されており、先端部が径方向内側に向いた略L字形状の屈曲部材で構成されている。この基板保持部71は、L字形状の屈曲部位を介して制御基板6を軸方向下方に押さえることにより、第1および第2の基板支持部65,68によって支持される制御基板6を保持する機能を担っている。基板保持部71は、第1および第2の基板支持部65,68と同様に、上部鉄心51aにおける上面部56の切欠領域を介して鉄心51の外部へと軸方向に延出している。
位置決め部72は、コイルボビン60の外面側(すなわち、鉄心51との対向面側)に設けられており、周方向において隣合う爪磁極53同士の位置決めを行う。位置決め部72は、例えば、コイルボビン60の側面部62の内周面に、周方向に沿って連続的に設けられている。位置決め部72は、コイルボビン60の一部を径方向内側へと凸状に突起させることにより形成されており、例えば、矩形状に設定されている。位置決め部72は、隣合う爪磁極53a,53b間におけるクリアランス位置と対応するように設けられており、個々の爪磁極53は、両側に位置する一対の位置決め部72によって挟持された状態となる。位置決め部72は、爪磁極53が周方向に沿って等ピッチで並ぶように、周方向における幅が設定されている。
これにより、隣合う爪磁極53の間の距離、すなわち、周方向のピッチに対する位置決め精度を高めることができ、また、これを容易に行うことができる。なお、位置決め部72は、側面部62の内周面に形成する以外にも、コイルボビン60の上面部63において、上部鉄心51aの上面部56の切欠領域と位置的に対応して、また、コイルボビン60の下面部64において、下部鉄心51bの下面部57の切欠領域と位置的に対応して設けてもよい。
このような構成の鉄心51およびコイル組体52から構成されるステータ5は、つぎのようにして作成される。具体的には、コイル組体52を上部鉄心51aおよび下部鉄心51bとで挟み込むようにしてレイアウトする。この場合、鉄心51側の溝部77と、コイル組体52側の固定部73とを互いに位置的に対応させておく。そして、上部鉄心51aと下部鉄心51bとを互いに組み合わせることにより、固定部73における爪部の先端部分と、鉄心51側の溝部77とが係合する。これにより、上部鉄心51aおよび下部鉄心51bが、コイルボビン60の上面部63および下面部64における固定部73によって軸方向において挟持された状態となる。
このように本実施形態によれば、コイルボビン60には、その上面部63および下面部64に固定部73が設けられている。この固定部73により、互いに組み合わされる上部鉄心51aおよび下部鉄心51bが軸方向において挟持される。これにより、軸方向における位置決めを精度よく行うことができるとともに、その固定を強固に行うことができる。また、上部鉄心51aと下部鉄心51bとの密着性が上がるため、鉄心51が備える磁気回路としての性能の悪化が抑制され、安定した磁気回路特性を得ることができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態にかかるステータ5を模式的に示す説明図である。この第2の実施形態にかかるステータ5が、第1の実施形態のそれと相違する点は、上部鉄心51aおよび下部鉄心51bの固定手法である。なお、ポンプの基本的な構造については第1の実施形態と同じであるため、対応する構成については符号を引用することにより、重複する説明は省略する。以下相違点を中心に説明を行う。
具体的には、コイルボビン60の上面部63および下面部64には、先端部が径方向外側に向いた略L字形状の爪部によって構成さる固定部78がそれぞれ設けられている。この固定部78の構造は、第1の実施形態に示す固定部73と基本的に同じであるが、その爪部において、鉄心51側の溝部77との係合面が周方向に沿って傾斜した形状を有する。
また、第1の実施形態と同様に、上部鉄心51aおよび下部鉄心51bには、それぞれの固定部73と位置的に対応して凹状に窪んだ溝部77が形成されている。個々の固定部73は、対応する位置に形成された溝部77において、互いに係合される。
このような構成において、ステータ5の作成時には、コイル組体52を上部鉄心51aおよび下部鉄心51bとで挟み込むようにしてレイアウトする。この場合、鉄心51側の溝部77と、コイル組体52側の固定部78とを互いに位置的に対応させておく。そして、上部鉄心51aと下部鉄心51bとを組み合わせることにより、固定部78における爪部の先端部分と、鉄心51側の溝部77とが係合する。これにより、上部鉄心51aおよび下部鉄心51bが、コイルボビン60の上面部63および下面部64における固定部78によって軸方向において挟持された状態となる。また、この状態から、コイル組体55を周方向(例えば、図中左回り方向)へと摺動移動させることにより、固定部73の爪部における傾斜した係合面と、溝部77の角部とが噛み合った状態となる。
このように本実施形態によれば、コイルボビン60には、その上面部63および下面部64に固定部73が設けられている。この固定部73により、互いに組み合わされる上部鉄心51aおよび下部鉄心51bが軸方向において挟持される。これにより、軸方向における位置決めを精度よく行うことができるとともに、その固定を強固に行うことができる。
また、固定部78を傾斜形状としたことにより、溝部77との機械的な係合力を高めることができるので、固定部78による上部鉄心51aおよび下部鉄心51bの軸方向に関する固定力を高めることができる。これにより、上部鉄心51aと下部鉄心51bとの密着性がさらに上がるため、安定した磁気回路特性を得ることができる。
なお、本実施形態では、固定部78は、その爪部において、鉄心51側の溝部77との係合面が周方向に沿って傾斜した形状を有するものであるが、本発明はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、第1の実施形態に示すように、先端部の係合面がフラットな形状を備える固定部73に対し、これと係合する鉄心51側の構造として、周方向にかけて溝深さが小さくなる傾斜形状を有する溝部79を形成してもよい。
かかる構造であっても、上述した実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態にかかるポンプを模式的に示す断面図である。第3の実施形態にかかるポンプが、第1の実施形態のそれと相違する点は、アウター型ロータ構造のモータ構成となっていることである。
ポンプは、クローポール型モータを駆動源とするポンプであり、ポンプケース101と、隔離部材(分離板)102と、羽根車103と、ロータ104と、ステータ105と、制御基板106とを主体に構成されている。
ポンプケース101と隔離部材102とは互いに結合されており、これらが対をなしてポンプ室107を形成している。ポンプ室107には、羽根車103とロータ104とが一体化された状態で回転自在に収容されている。ロータ104の内側には、隔離部材102を挟んでステータ105が対向して配置されている。
ポンプケース101は、隔離部材102とともにポンプ室107を形成しており、ポンプ室107を画定するケース本体111と、吸入口112と、吐出口(図示せず)とで構成されている。吸入口112は、ケース本体111の天面中央に開口されており、ポンプ室107内に液体を吸入するための開口として機能する。吐出口は、ケース本体111の側壁に設けられており、ポンプ室107内の液体を吐出するための開口として機能する。
隔離部材102は、ポンプケース101とともにポンプ室107を形成している。また、この隔離部材102は、ロータ104とステータ105とを水密状態に分離(ポンプ部とモータ部を分離)する機能を担っている。
羽根車103は、ロータ104に対して一体的に取り付けられており、ロータ104とともに回転する。この羽根車103は、自己が回転することにより、吸入口112からポンプ室107内へと液体を吸い込むとともに、吸い込んだ液体に遠心力を与えて吐出口からポンプ外へと排出する。
ロータ104は、円筒体として形成され、羽根車3を回転駆動させる。このロータ104は、円筒形状のロータ本体141と、ロータ本体141の内壁(内周側)に設けられて磁気回路(磁束)を構成するマグネット142とで構成されている。ロータ本体141は、ポンプケース101に配置された固定軸145に対して、軸受け部146を介して回転自在に支持されている。マグネット142と隔離部材102との間には、ロータ104の回転時に接触しない程度の隙間(クリアランス)が確保されている。
ステータ105は、ロータ104の内周側に対向して配置された環状の鉄心151の内部にコイル組体152を収容して構成されている。ステータ105は、コイル組体152に電流が流されることによりコイル組体152で発生した磁界を、鉄心151が備える複数の爪磁極(クローポール)153からロータ104へと伝達する機能を担っている。なお、本実施形態の特徴の一つは、ステータ105の構造にあり、その詳細については後述する。
制御基板106は、ロータ104の回転位置を検出する位置検出センサ(図示せず)からの信号を受けて、コイル組体152に流す電流を制御する。これより、制御基板106は、ロータ104の回転位置に応じて、コイル組体152で発生した磁界を制御する。
このように構成されたポンプにおいては、コイル組体152において発生する磁界が爪磁極153からマグネット142へと伝達されることにより、このマグネット142が吸引反発することで、ロータ104と一体的に設けられた羽根車103が、固定軸145を中心として回転する。そして、この羽根車103の回転にともないポンプ作用が発生し、液体が吸入口112よりポンプ室107内へと吸い込まれるとともにポンプ室107内で加圧される。加圧された液体は、周囲方向へ圧送され、吐出口からポンプ外へと吐出される。
図9は、第3の実施形態にかかるステータ105を模式的に示す分解斜視図であり、図10は、第3の実施形態にかかるステータ105を模式的に示す説明図である。ステータ105は、上述したように、環状の鉄心151と、この鉄心151の内部に収容されるコイル組体152とで構成されている。
鉄心151は、継鉄部と、爪磁極153とで構成されている。継鉄部は、ロータ104と対向する外周側が開口した断面略コ字形状を有しており、コイル組体152の内周側を覆う円筒形状の側面部155と、コイル組体152を上下方向からそれぞれ挟み込む上面部156および下面部157とを有している。爪磁極153は、ロータ104の内周側と対向するように、コイル組体152の外周側に沿って等間隔で複数配置されている。この爪磁極153は、継鉄部の外側周縁部、具体的には、上面部156の外側周縁部より屈曲して軸方向下方に延在する下向きの爪磁極153aと、下面部157の内側周縁部より屈曲して軸方向上方に延在する上向きの爪磁極153bとで構成されている。ここで、下向きの爪磁極153aと上向きの爪磁極153bとは、周方向にかけて交互に配置されている。
鉄心151は、第1の実施形態と同様、絶縁皮膜された鉄粉をバインダとともに圧縮成形した圧粉鉄心で構成される。ここで、鉄心151は、内部にコイル組体152を収容することから、互いに独立した上部鉄心151aと下部鉄心151bとを上下方向(軸方向)において組み合わせることにより構成されている。ここで、上部鉄心151aは、上面部156と、この上面部156から延在する下向きの爪磁極153aとで構成されており、これらが一体形成されている。一方、下部鉄心151bは、側面部155と、下面部157と、この下面部157から延在する上向きの爪磁極153bとで構成されており、これらが一体形成されている。
コイル組体152は、環状のコイルボビン160と、このコイルボビン160に保持されたコイル161a(図8)とを主体に構成されている。コイルボビン160は、その外周面に導線161が巻回される円筒形状の側面部162と、環状の上面部163および下面部164とで構成されており、断面略U字形状を有する。コイル161aは、導線161がコイルボビン160の側面部162に巻回されることで構成されている。
本実施形態の特徴の一つとして、コイルボビン160の上面部163および下面部164には、先端部が径方向内側に向いた略L字形状の爪部によって構成される固定部173がそれぞれ設けられている。具体的には、上面部163には、その外側周縁部に4つの固定部173が設けられており、また、下面部164にも、その外側周縁部に4つの固定部173が設けられている。これらの固定部173は、自己の爪部によって、上部鉄心151aおよび下部鉄心151bを軸方向において両側から挟持し、これにより、上部鉄心151aと下部鉄心151bとを相互に固定する。
このような構成の鉄心151およびコイル組体152から構成されるステータ105は、つぎのようにして作成される。具体的には、コイル組体152を上部鉄心151aおよび下部鉄心151bとで挟み込むようにしてレイアウトする。そして、上部鉄心151aと下部鉄心151bとを互いに組み合わせることにより、固定部173における爪部の先端部分と、上部鉄心151aの上面部156および下部鉄心151bの下面部157がそれぞれ係合する。これにより、上部鉄心151aおよび下部鉄心151bが、コイルボビン160の上面部163および下面部164における固定部173によって軸方向において挟持された状態となる。
このように本実施形態によれば、コイルボビン160には、その上面部163および下面部164に固定部173が設けられている。この固定部173により、互いに組み合わされる上部鉄心151aおよび下部鉄心151bが軸方向において挟持される。これにより、軸方向における位置決めを精度よく行うことができるとともに、その固定を強固に行うことができる。また、上部鉄心151aと下部鉄心151bとの密着性が上がるため、鉄心151が備える磁気回路としての性能の悪化が抑制され、安定した磁気回路特性を得ることができる。
なお、本実施形態のコイルボビン160は、第1の実施形態に示す固定部73に対応する部材として固定部173を備えるものであるが、第1の実施形態に示す第1および第2の基板支持部65,68、基板保持部71および位置決め部72に対応する部材を適用することも可能である。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態にかかるポンプを模式的に示す断面図、図12は、第4の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す斜視図、図13は、第4の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す平面図、図14は、第4の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す側面図、図15は、第4の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す分解斜視図、図16は、図13のA−A線に沿った断面図、図17は、図14のB−B線に沿った断面図、図18は、第4の実施形態にかかる隔離部材を模式的に示す平面図、図19は、第4の実施形態にかかる隔離部材を模式的に示す斜視図である。
この第4の実施形態にかかるポンプは、第1の実施形態のポンプに対して位置決め部272、固定部273およびステータ205が主に異なる。なお、ポンプの基本的な構造については第1の実施形態と同じであるため、対応する構成については符号を引用することにより、重複する説明は省略する。以下、相違点を中心に説明を行なう。
本実施形態では、図11および図12に示すように、位置決め部272が隔離部材202に設けられている。この隔離部材202およびステータ205は、その一部がモールド樹脂9によって覆われている。
ここで、隔離部材202は、図12〜図19に示すように、ステータ205に挿入される円筒部202aと、この円筒部202aの一端部である上端部を閉塞した閉塞板部202bと、円筒部202の他端部である下端部の外周縁部に形成された円環状のフランジ部202cとを備えている。
位置決め部272は、隔離部材202の円筒部202aの外周面に突出形成されて、軸方向(上下方向)に延在している。この位置決め部272の下端は、隔離部材202のフランジ部202cに接続している。位置決め部272は、相互に周方向に間隔をあけて複数配置されており、周方向で隣合う爪磁極53同士の間に配置されて、周方向において隣合う爪磁極53同士の位置決めを行なう。
この位置決め部272は、例えば、断面矩形の柱状に形成され軸方向に延在している基部272aと、断面半円の柱状に形成されて基部272aの外面に軸方向に延在して形成された突部272bとから構成されている。位置決め部272は、隣合う爪磁極53a,53b間におけるクリアランス位置と対応するように設けられており、即ち位置決め部272は、周方向で隣合う爪磁極53同士の間に配置され、個々の爪磁極53は、両側に位置する一対の位置決め部272によって挟持された状態となる。この位置決め部272は、爪磁極53が周方向に沿って等ピッチで並ぶように、周方向における幅が設定されている。かかる形状の位置決め部272は、軸方向視で爪磁極53と重ならない。
固定部273は、位置決め部272の一端部(上端部)に形成された爪部273aと、隔離部材202のフランジ部202cとを備えて構成されている。爪部273aは、位置決め部272の基部272aの上端から略周方向に沿って一対延出して設けられている。本実施形態では、爪部273aは、複数の位置決め部272のうち、周方向に一つおきの位置決め部272に設けられている。固定部273では、これら爪部273aと隔離部材202のフランジ部202cとによって、上部鉄心51aと下部鉄心51bとを軸方向において両側から挟持し、これにより、上部鉄心51aと下部鉄心51bとを相互に固定する。
また、本実施形態のステータ205は、図11〜図13に示すように、コイルボビンを備えていないボビンレス構造であり、鉄心51の内部にはコイル61aだけが収容されている。なお、勿論コイルボビンを設けても良い。
上部鉄心51aと下部鉄心51bとを組み合わせてステータ205を構成する場合には、例えば、まず、上部鉄心51aと下部鉄心51bとによりコイル61aを挟み込む。このとき、仮位置決め構造として上部鉄心51aに形成された凸部51cおよび下部鉄心51bに形成された凹部51dを、相互に遊嵌させて上部鉄心51aと下部鉄心51bとの周方向での仮位置決めを行なうことにより、上部鉄心51aの爪磁極53aと下部鉄心51bの爪磁極53bとが周方向に交互に位置する。
そして、この状態のステータ205を、隔離部材202の円筒部202aに、閉塞板部202b側(上側)から外挿して、フランジ部202cに当接させる。この際、上部鉄心51aの爪磁極53aと下部鉄心51bの爪磁極53bとの間に、位置決め部272を相対的にスライド挿入する。このとき、位置決め部272に形成された一対の爪部273aは、爪磁極53によって押圧されることで弾性変形しながら爪磁極53間を軸方向にスライドして、最終的に上部鉄心51aの上方へ至り、一対の爪部273aのうちの一方が上部鉄心51aの上面部56に係止する。他方の爪部273aは、上部鉄心51aおよび下部鉄心51bに対して係合せず、それらから離間している。
この状態では、ステータ205が爪部273aとフランジ部202cとによって軸方向で挟持されて相互に固定されるとともに、位置決め部272によって、個々の爪磁極53が、一対の位置決め部272によって挟持されて周方向の位置決めがされ、鉄心51の周方向における回動が規制された状態となる。なお、個々の位置決め部272は、隔離部材202の円筒部202aへのステータ205の外挿時に、個々の爪磁極53が位置決め部272に引っかからないように、その上部の角部が曲面形状に面取りされている。
このように本実施形態では、固定部273が隔離部材202に設けられている。この固定部273により、互いに組み合わされる上部鉄心51aおよび下部鉄心51bが軸方向において挟持される。これにより、軸方向における位置決めを精度よく行うことができるとともに、その固定を強固に行うことができる。また、上部鉄心51aと下部鉄心51bとの密着性が上がるため、鉄心51が備える磁気回路としての性能の悪化が抑制され、安定した磁気回路特性を得ることができる。
(第5の実施形態)
図20は、本発明の第5の実施形態にかかるポンプを模式的に示す断面図、図21は、第5の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す斜視図、図22は、第5の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す平面図、図23は、第5の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す分解斜視図、図24は、図20のC−C線に沿ったステータおよび隔離部材の断面図である。
この第5の実施形態にかかるポンプは、第3の実施形態のポンプに対して位置決め部372、固定部373およびステータ305が主に異なる。なお、ポンプの基本的な構造については第3の実施形態と同じであるため、対応する構成については符号を引用することにより、重複する説明は省略する。以下、相違点を中心に説明を行なう。
本実施形態では、図20に示すように、位置決め部372が隔離部材302に設けられている。この隔離部材302およびステータ305は、その一部がモールド樹脂9によって覆われている。
ここで、隔離部材302は、図20〜図24に示すように、外側筒部302aと、この外側筒部の内側に挿入された内側筒部302bと、外側筒部302aの上端部と内側筒部302bの上端部と間を閉塞してそれらを接続した接続板部302cと、内側筒部302bの下端部を閉塞した閉塞板部302dと、を備えている。この隔離部材302では、内側筒部302bの内側にステータ305が挿入されるとともに、外側筒部302aと内側筒部302bとの間の空間にロータ104が配置される。
位置決め部372は、隔離部材302の内側筒部302bの内周面に突出形成されて、軸方向(上下方向)に延在している。この位置決め部372の下端は、隔離部材302の閉塞板部302dに接続している。位置決め部372は、相互に周方向に間隔をあけて複数配置されており、周方向において隣合う爪磁極153同士の位置決めを行なう。
この位置決め部372は、例えば、断面矩形の柱状に形成されている。位置決め部272は、隣合う爪磁極153a,153b間におけるクリアランス位置と対応するように設けられており、即ち位置決め部372は、周方向で隣合う爪磁極153同士の間に配置され、個々の爪磁極153は、両側に位置する一対の位置決め部372によって挟持された状態となる。この位置決め部372は、爪磁極153が周方向に沿って等ピッチで並ぶように、周方向における幅が設定されている。かかる形状の位置決め部372は、軸方向視で爪磁極153と重ならない。
固定部373は、位置決め部372の一端部(上端部)に形成された爪部373aと、隔離部材202の閉塞板部302dとを備えて構成されている。爪部373aは、位置決め部372の上端から略周方向に沿って一対延出して設けられている。本実施形態では、爪部373aは、複数の位置決め部372のうち、周方向に一つおきの位置決め部372に設けられている。固定部373では、これら爪部373aと隔離部材302の閉塞板部302dとによって、上部鉄心151aと下部鉄心151bとを軸方向において両側から挟持し、これにより、上部鉄心151aと下部鉄心151bとを相互に固定する。
また、本実施形態のステータ305は、図20、図23および図24に示すように、コイルボビンを備えていないボビンレス構造であり、鉄心151の内部にはコイル161aだけが収容されている。なお、勿論コイルボビンを設けても良い。
上部鉄心151aと下部鉄心151bとを組み合わせてステータ305を構成する場合には、まず、上部鉄心151aと下部鉄心151bとによりコイル161aを挟み込む。この場合、上部鉄心151aの爪磁極153aと下部鉄心51bの爪磁極153bとが周方向に交互に位置するようにする。
そして、この状態のステータ305を、隔離部材302の内側筒部302bに、上側から挿入して、閉塞板部302dに当接させる。この際、上部鉄心151aの爪磁極153aと下部鉄心151bの爪磁極153bとの間に、位置決め部372を相対的にスライド挿入する。このとき、位置決め部372に形成された一対の爪部373aは、爪磁極153によって押圧されることで弾性変形しながら爪磁極153間を軸方向にスライドして、最終的に上部鉄心151aの上方へ至り、一対の爪部373aのうちの一方が上部鉄心151aの上面部156に係止する。他方の爪部373aは、上部鉄心151aおよび下部鉄心151bに対して係合せず、それらから離間している。
この状態では、ステータ305が爪部373aと閉塞板部302dとによって軸方向で挟持されて相互に固定されるとともに、位置決め部372によって、個々の爪磁極153が、一対の位置決め部372によって挟持されて周方向の位置決めがされ、鉄心151の周方向における回動が規制された状態となる。なお、個々の位置決め部372は、隔離部材302の内側筒部302bへのステータ305の外挿時に、個々の爪磁極153が位置決め部372に引っかからないように、その上部の角部が曲面形状に面取りされている。
このように本実施形態では、固定部373が隔離部材302に設けられている。この固定部373により、互いに組み合わされる上部鉄心151aおよび下部鉄心151bが軸方向において挟持される。これにより、軸方向における位置決めを精度よく行うことができるとともに、その固定を強固に行うことができる。また、上部鉄心151aと下部鉄心151bとの密着性が上がるため、鉄心151が備える磁気回路としての性能の悪化が抑制され、安定した磁気回路特性を得ることができる。
なお、上述した各実施形態では、鉄心51(鉄心151)を圧粉鉄心で構成する形態を例示したが本発明はこれに限定されない。鉄心51(鉄心151)は、絶縁皮膜された鉄粉とバインダとを混ぜ合わせた磁性材料をインジェクション成型にて作成してもよい。このケースでは、表面にリン酸皮膜処理などの絶縁処理を行った鉄粉とナイロンなどの熱可塑性樹脂を混ぜ合わせた磁性材料を用いることができる。なお、鉄心51(鉄心151)を圧粉鉄心で構成した場合には、電磁軟鉄材を用いる場合と比較して損失を小さくすることができ、同体積でより高出力のモータを構成することができるという点で有利である。一方で、インジェクション成形の場合には、他の材料(例えば、圧粉鉄心)を用いた場合と比較して製造コストを低減することができるという点で有利である。
また、各実施形態では、制御基板と向き合う面を上面部として、鉄心やコイルボビンなどの各面を規定している。
以上、本発明の実施形態にかかるポンプについて説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その発明の範囲内において種々の変形が可能である。また、上述した各実施形態は、クローポール型モータを駆動源とするポンプについて例示したが、このポンプのみならず、ロータおよびステータを主体とするクローポール型モータそれ自体も本発明の一部として機能する。
本発明の第1の実施形態にかかるポンプを模式的に示す断面図 本発明の第1の実施形態にかかるステータ5を模式的に示す斜視図 本発明の第1の実施形態にかかるコイル組体を模式的に示す斜視図 本発明の第1の実施形態にかかるステータを模式的に示す分解斜視図 本発明の第1の実施形態にかかるステータを模式的に示す断面図 本発明の第2の実施形態にかかるステータを模式的に示す説明図 本発明の第2の実施形態にかかるステータを模式的に示す説明図 本発明の第3の実施形態にかかるポンプを模式的に示す断面図 本発明の第3の実施形態にかかるステータを模式的に示す分解斜視図 本発明の第3の実施形態にかかるステータを模式的に示す説明図 本発明の第4の実施形態にかかるポンプを模式的に示す断面図 本発明の第4の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す斜視図 本発明の第4の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す平面図 本発明の第4の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す側面図 本発明の第4の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す分解斜視図 図13のA−A線に沿った断面図 図14のB−B線に沿った断面図 本発明の第4の実施形態にかかる隔離部材を模式的に示す平面図 本発明の第4の実施形態にかかる隔離部材を模式的に示す斜視図 本発明の第5の実施形態にかかるポンプを模式的に示す断面図 本発明の第5の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す斜視図 本発明の第5の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す平面図 本発明の第5の実施形態にかかるステータおよび隔離部材を模式的に示す分解斜視図 図20のC−C線に沿ったステータおよび隔離部材の断面図
符号の説明
1,101 ポンプケース
2,102,202,302 隔離部材
3,103 羽根車
4,104 ロータ
5,105 ステータ
6,106 制御基板
7,107 ポンプ室
51,151 鉄心
52,152 コイル組体
53,153 爪磁極
54 継鉄部
55,155 側面部
56,156 上面部
57,157 下面部
60,160 コイルボビン
61 導線
65 第1の基板支持部
66 柱部
67 嵌合部
68 第2の基板支持部
69 柱部
70 ピン
71 基板保持部
72 位置決め部
73,173,273,373 固定部

Claims (7)

  1. 回転可能に設けられたロータと、
    軸方向に延在し且つ周方向に沿って配置された複数の爪磁極を有する中空状の鉄心およびこの鉄心の内部に収容されて前記爪磁極を介して前記ロータに対向するコイルを有し、前記ロータに回転駆動力を伝達するステータと、
    を備え、
    前記鉄心は、下向きの爪磁極を複数備える上部鉄心と、上向きの爪磁極を複数備える下部鉄心とが、前記爪磁極の向きが周方向にかけて交互となるように組み合わされて構成されるクローポール型モータにおいて、
    前記上部鉄心と前記下部鉄心とを軸方向で挟持してこれら上部鉄心と下部鉄心とを相互に固定する固定部を備え
    円筒形状の側面部、円環状の上面部および下面部を有して断面略U字形状に形成され前記コイルを保持した環状のコイルボビンを備え、
    前記固定部は、略L字形状の爪部を前記コイルボビンの上面部および下面部にそれぞれ立設して構成されており、少なくとも一対の爪部によって前記上部鉄心および下部鉄心を軸方向において両側から挟持し、
    前記上部鉄心および前記下部鉄心は、前記固定部と位置的に対応して凹状に窪んだ溝部をそれぞれ備えて、当該溝部において前記固定部と係合され、
    前記固定部は、前記爪部における前記溝部との係合面が周方向に沿って傾斜した形状を有することを特徴とするクローポール型モータ。
  2. 回転可能に設けられたロータと、
    軸方向に延在し且つ周方向に沿って配置された複数の爪磁極を有する中空状の鉄心およびこの鉄心の内部に収容されて前記爪磁極を介して前記ロータに対向するコイルを有し、前記ロータに回転駆動力を伝達するステータと、
    を備え、
    前記鉄心は、下向きの爪磁極を複数備える上部鉄心と、上向きの爪磁極を複数備える下部鉄心とが、前記爪磁極の向きが周方向にかけて交互となるように組み合わされて構成されるクローポール型モータにおいて、
    前記上部鉄心と前記下部鉄心とを軸方向で挟持してこれら上部鉄心と下部鉄心とを相互に固定する固定部を備え、
    円筒形状の側面部、円環状の上面部および下面部を有して断面略U字形状に形成され前記コイルを保持した環状のコイルボビンを備え、
    前記固定部は、略L字形状の爪部を前記コイルボビンの上面部および下面部にそれぞれ立設して構成されており、少なくとも一対の爪部によって前記上部鉄心および下部鉄心を軸方向において両側から挟持し、
    前記上部鉄心および前記下部鉄心は、前記固定部と位置的に対応して凹状に窪んだ溝部をそれぞれ備えて、当該溝部において前記固定部と係合され、
    前記溝部は、周方向にかけて溝深さが小さくなる傾斜形状を有することを特徴とするクローポール型モータ。
  3. 前記固定部は、前記爪部の先端部が前記鉄心に溶着されていることを特徴とする請求項1または2に記載のクローポール型モータ。
  4. 前記コイル組体および前記鉄心は、少なくとも一部がモールド樹脂で被覆されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のクローポール型モータ。
  5. 前記ステータは、環状に形成されて、前記ロータの外周側に前記ロータに対向して配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のクローポール型モータ。
  6. 前記ロータは、環状に形成され、
    当該ロータの内周側にステータが対向して配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のクローポール型モータ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の前記クローポール型モータを駆動源とするポンプ。
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