JP5134927B2 - 音楽データの頭出し位置を検出して歌詞字幕を表示する音楽再生装置 - Google Patents
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Description
(1)記憶手段と、制御手段と、音響出力手段と、表示手段を備え、ある楽曲のオリジナル音楽波形データA1に同期して作成された歌詞描出データに基づいて、頭出しにオフセット時間を含む同一楽曲の音楽波形データA2に同期して歌詞表示を行なう音楽再生装置であること
(2)記憶手段は、音楽波形データA2と歌詞描出データを記憶すること
(3)歌詞描出データは、音楽波形データA1に同期する歌詞字幕の表示・消去・色替えに関わるタイミングデータと、音楽波形データA1の先頭部分の特徴を示す先頭波形特徴データB1を含むこと
(4)先頭波形特徴データB1は、音楽波形データA1の先頭部分を時間間隔t1で複数区間に分割した各区間の波形の代表値の順列を含むこと
(5)制御手段は、オフセット時間検出処理と、音楽再生処理を行なうこと
(6)オフセット時間検出処理は、第1〜第2処理を含むこと
(7)第1処理は、音楽波形データA2の先頭部分を時間間隔t1で分割して各区間の波形の代表値を抽出して音楽波形データA2の先頭波形特徴データB2を生成すること
(8)第2処理は、先頭波形特徴データB1とB2を、相対的に時間シフトさせながら類似度を判定してそれらを対比させ、類似度が最も高い時間シフト値に基づいてオフセット時間Fを特定すること
(9)音楽再生処理は、特定したオフセット時間Fに基づいて音楽波形データA2と歌詞描出データの頭出しを相対的に加減して、音楽波形データA2に基づく音声信号を音響出力手段に出力させるとともに、歌詞描出データに基づく歌詞字幕を表示手段に出力させること
(11)先頭波形特徴データB1に加え、当該先頭波形特徴データB1の2点間の傾斜が最大の時間位置情報Tと、時間位置Tを中心にしてその前後の微少区間をt1より短い時間間隔t2で分割した各区間の波形代表値の順列である微細波形特徴データC1を含むこと
(12)オフセット時間検出処理は、第1〜第4処理を含むこと
(13)第1処理は、音楽波形データA2の先頭部分を時間間隔t1で分割して各区間の波形の代表値を抽出して音楽波形データA2の先頭波形特徴データB2を生成すること
(14)第2処理は、先頭波形特徴データB1とB2を、相対的に時間シフトさせながら類似度を判定してそれらを対比させ、類似度が最も高い時間シフト値に基づいてオフセット時間Dを特定すること
(15)第3処理は、特定したオフセット時間Dと時間位置情報Tに基づく音楽波形データA2の微少部分を時間間隔t2で分割した各区間の波形代表値の順列である微細波形特徴データC2を生成すること
(16)第4処理は、微細波形特徴データC1とC2を、相対的に時間シフトさせながら類似度を判定してそれらを対比させ、類似度が高い時間シフト値に基づいてオフセット時間Eを特定し、オフセット時間DとEに基づきオフセット時間Fを特定すること
本発明の一実施例として、利用者が自宅などに所有する汎用のパソコンを利用した形態を例示する。汎用パソコンは、CPU・RAM・ROMを含む中央制御部の制御により、MP3形式などのデジタル形式の音楽データを再生し音響出力可能であるとともに、歌詞字幕を表示可能なディスプレイと、java(登録商標)などのアプリケーションソフトウェア実行環境と、インターネットに接続可能な通信インタフェースを実装している。そして利用者の汎用パソコンを本発明に係る音楽再生装置として機能させるための専用アプリケーションソフトは、カラオケ事業者が運営するWebサイトなどに公開しておき、これをダウンロードするなどしてインストールできるものとする。また、後述する専用の歌詞描出データも、同Webサイトなどで購入するなどして入手してメモリに記憶させることができるものとする。
本実施例に係る歌詞描出データは、適宜に区切られた複数の歌詞文字列ブロックと、各歌詞文字列ブロックの表示レイアウトを規定するデータと、各ブロックの表示タイミングや消去タイミングを規定するデータと、各ブロック中の文字列を音楽の進行に合わせて色替えするタイミングを指定するデータからなるよく知られたデータ構成に加え、先頭波形特徴データB1を含んでいることに特徴がある。
本実施例に係る音楽再生装置は、音楽データの再生音響出力に際し、歌詞描出データを同期させてディスプレイに表示させるものである。適宜なユーザインタフェースにより、利用者が楽曲を指定すると、演奏に先立って音楽データの頭出し(オフセット)位置を分析するオフセット時間検出処理を行なう。たとえば利用者が音楽再生装置としてのパソコンにインストールされている本発明専用アプリケーションを起動させると、歌唱描出データがメモリに記録されている楽曲を一覧的に表示させ、いずれかを選択指定できるようになっている。そこで利用者が楽曲を選択し、また再生対象の音楽データが指定されると、中央制御部は以下に説明するオフセット時間検出処理を開始する。
(α1,α2,α3,・・・)
であり、また図3(b)に例示しているように、先頭波形特徴データB2のうち、ピーク代表値の順列が先頭から
(β1,β2,β3,・・・)
である場合に、
差分合計Z0={|α1―β1|+|α2−β2|+|α3−β3|+・・・}
を算出する(s4)。この差分合計は、2つの波形が一致していれば0になり、2つの波形が類似しているほど小さくなると言える。言い換えれば、この2つの波形の類似度が最も高い場合に差分合計が最小となると言える。
差分合計Z1={|α1−β2|+|α2−β3|+|α3−β4|+・・・}
を算出する。
差分合計Z2={|α1−β3|+|α2−β4|+|α3−β5|+・・・}
を算出する(s6)。
上記実施例では、オフセット時間の検出に際して、誤差は±t1の範囲で生じることになる。そこで、第2の実施例の歌唱描出データは、先頭波形特徴データB1に加え、オリジナル音楽波形データA1から抽出した微細波形特徴データC1を付帯することとする。これは、先頭波形特徴データB1との対比で得られたオフセット時間に内在する±t1の誤差を改善するためのものである。第2の実施例においては、先頭波形特徴データB1との対比で得られたオフセット時間をオフセット時間Dとする。
音楽波形データA2がオリジナル音楽波形データA1と同じ音楽CDをコピーしたものであっても、たとえばWAVE形式からMP3形式など形式変換された場合や、一度アナログ信号にしたものを再びデジタルエンコードした場合などに、波形の極性が反転したり、振幅レベルが異なる場合がある。そこで、オフセット時間検出処理においては、一方の波形データの極性を反転させたり振幅の倍率を変更したりしながら、差分合計が最小となる時点を求めるようにする。
通常、波形データは縦軸中央をゼロレベルとする正負の値をもつので、振幅の倍率を変更するとゼロレベルを中心とした振幅の変化となる。
極性反転させるためには、たとえば、ピーク代表値同士、ディップ代表値同士を対比させる代わりに、ピーク代表値とディップ代表値とを一方の正負符号を反転させて対比させることで可能となる。
B1,B2 先頭波形特徴データ
C1,C2 微細波形特徴データ
t1 先頭波形特徴データ抽出時の区分時間
t2 微細波形特徴データ抽出時の区分時間
Claims (3)
- 記憶手段と、制御手段と、音響出力手段と、表示手段を備え、ある楽曲のオリジナル音楽波形データA1に同期して作成された歌詞描出データに基づいて、頭出しにオフセット時間を含む同一楽曲の音楽波形データA2に同期して歌詞表示を行なう音楽再生装置であって、
記憶手段は、音楽波形データA2と歌詞描出データを記憶し、
歌詞描出データは、音楽波形データA1に同期する歌詞字幕の表示・消去・色替えに関わるタイミングデータと、音楽波形データA1の先頭部分の特徴を示す先頭波形特徴データB1と、微細波形特徴データC1とを含み、
先頭波形特徴データB1は、音楽波形データA1の先頭部分を時間間隔t1で複数区間に分割した各区間の波形の代表値の順列を含み、
微細波形特徴データC1は、当該先頭波形特徴データB1の2点間の傾斜が最大の時間位置情報Tと、時間位置Tを中心にしてその前後の微少区間をt1より短い時間間隔t2で分割した各区間の波形代表値の順列であり、
制御手段は、オフセット時間検出処理と、音楽再生処理を行ない、
オフセット時間検出処理は、第1〜第4処理を含み、
第1処理は、音楽波形データA2の先頭部分を時間間隔t1で分割して各区間の波形の代表値を抽出して音楽波形データA2の先頭波形特徴データB2を生成し、
第2処理は、先頭波形特徴データB1とB2を、相対的に時間シフトさせながら類似度を判定してそれらを対比させ、類似度が最も高い時間シフト値に基づいてオフセット時間Dを特定し、
第3処理は、特定したオフセット時間Dと時間位置情報Tに基づく音楽波形データA2の微少部分を時間間隔t2で分割した各区間の波形代表値の順列である微細波形特徴データC2を生成し、
第4処理は、微細波形特徴データC1とC2を、相対的に時間シフトさせながら類似度を判定してそれらを対比させ、類似度が高い時間シフト値に基づいてオフセット時間Eを特定し、オフセット時間DとEに基づきオフセット時間Fを特定し、
音楽再生処理は、特定したオフセット時間Fに基づいて音楽波形データA2と歌詞描出データの頭出しを相対的に加減して、音楽波形データA2に基づく音声信号を音響出力手段に出力させるとともに、歌詞描出データに基づく歌詞字幕を表示手段に出力させる
音楽再生装置。 - 波形代表値は、時間間隔t1またはt2で分割した区間内の最大ピーク値または最小ディップ値である
請求項1に記載の音楽再生装置。 - オフセット時間検出処理において、2つの波形特徴データの類似度を比較する際、いずれか一方の極性を反転させた場合の類似度もあわせて比較する
請求項1または2に記載の音楽再生装置。
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