JP5133067B2 - クオラムセンシング細菌におけるコミュニケーション及び毒性を変更するための化合物及び方法 - Google Patents

クオラムセンシング細菌におけるコミュニケーション及び毒性を変更するための化合物及び方法 Download PDF

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Description

関連出願
本出願は、2005年2月4日出願の米国特許仮出願第60/593,681号、及び2005年8月23日出願の米国特許仮出願第60/710,620号、並びに2006年2月2日出願の米国特許本出願第11/275,896号(これらは全て参照により本明細書に援用されるものとする)の優先権をその利益全てのために主張するものである。
発明の分野
本発明は包括的に、細菌内のクオラムセンシングを変更する分子及び方法に関する。
発明の背景
多数の微生物病原体が、世界中でヒト並びに動物及び作物植物に多大な損害を引き起こしている。複数の薬物耐性病原体株の継続的な出現は、抗菌処置に使用し得る新しい化合物の発見を余儀なくさせている。一般に、病原体の制御には2つの戦略が存在し、それらは、病原体を殺滅するか、又は宿主を損傷しないようその毒性を減弱させることである。
細菌の毒性を減弱させる戦略は、薬物耐性株に有利な選択圧を形成しないという利点を有する。毒性減弱効果を有するが、細胞殺滅効果を有さない抗菌化合物は、薬物耐性の発達の不足から、従来の抗生物質と比較して長い期間、有効性が持続することが期待される。しかしながら、この手法は、合理的な薬物設計のための特定の標的が不足していることが問題である。
多数の細菌は、クオラムセンシングと称される現象において、自己誘導物質リガンドを使用して、その集団密度を監視している。高い細胞密度では、細菌は、この化学的なシグナル伝達プロセス使用して、放浪的存在から多細胞のコミュニティーへ転換する。この生活スタイルの転換は、多数の病原菌がクオラムセンシングを使用して毒性経路を作動させ、無数の慢性感染症の基礎である生物膜と呼ばれる薬物耐性のコミュニティーを形成するため重大である。ヒトにおいて80%を越える細菌感染は、Pseudomonas aeruginosaによる肺感染症に例示されるように、生物膜の形成に関与し、これは嚢胞性線維症患者における病的状態の主な原因である。生物膜を形成する病原体による感染症の処置には、米国だけで年に10億ドルを越える費用がかかっている。
細胞密度に応答した遺伝子発現の制御は、最初に、海水中の発光細菌Vibrio fischeri及びVibrio harueyiにて説明された。クオラムセンシング細菌は、自己誘導物質(「AI」)と称される特定のアシル−ホモセリンラクトン(「AHL」又は「HSL」)シグナル伝達分子を合成、放出、及び当該分子に応答して、遺伝子発現を細胞密度に応じて制御する。従来のクオラムセンシング経路は、少なくとも3つの構成要素を含み、それらは、膜結合受容体/転写因子;拡散性シグナル、自己誘導物質;及び標的遺伝子のプロモーター領域内の認識部位である。自己誘導物質は受容体に結合して、内部移行する受容体/AI複合体を発生させる。これにより、次に、受容体又は受容体/AI複合体は、標的遺伝子(1つ又は複数)のプロモーター領域に結合し、転写を変更して、遺伝子発現を下方調節又は上方調節する。殆どの場合、これはAI発現の増大を含み、それによってカスケード効果が発生する。
近年、多数のグラム陰性菌が、1つ又は複数のクオラムセンシングシステムを使用することが明らかになってきた。クオラムセンシングシステムは、ヒト内に見出されず、また高いレベルの細菌毒性に重要であることから、抗菌剤の魅力ある標的である。細菌のクオラムセンシングシステムは、異なるアシル側鎖を有するAHL誘導体を含んで、細胞密度依存的に、各微生物の生命サイクルに独特な、非常に多様な生理学的プロセスを調節している。これらのプロセスには:群を為すこと(swarming)、運動(motility:運動性)、生物膜形成、接合、生体発光並びに/又は色素、抗生物質及び酵素の産生が含まれる。例えば、P.aerugniosaのクオラムセンシング経路は、様々な細胞外酵素の発現、生物膜形成、及び細胞−細胞間隔に影響を与えている。他の細菌は、プロテアーゼ及びペクチナーゼの発現、線毛の発現、静止期への移行、遅滞期からの脱出、及び細胞分裂の開始により、クオラムセンシング刺激に反応する。
生物膜は、細菌がそれ自身をその内部に包埋する密な細胞外ポリマーマトリクスである。生物膜は、細菌に、当該細菌を宿主表面に付着させ、分泌された酵素及び他の因子を含んで、抗体及び細胞免疫応答を含む宿主の免疫応答からの細菌の回避を可能にする微環境を形成させる。そのような生物膜は、抗生物質も排除し得る。更に、生物膜は、除去及び殺菌剤に極めて耐性であり得る。嚢胞性線維症に罹患した個人に関しては、P.aeruginosaによる生物膜形成は、最終的には命に関わる。他の細菌も、生物膜を生成することにより、クオラムセンシングシグナルに応答する。生物膜は、歯垢に内在し、外科器具、食物加工機器、農業機器、並びに水処理及び発電用の機械及び機器上に見出される。
細菌のクオラムセンシングシステムは、それが引き起こす毒性要素により、病原菌の毒性の変更に使用するための新規な標的を提供する。現在迄に説明されている全てのアシル−ホモセリンラクトン・クオラムセンシングシステムは、V.harueyiのクオラムセンシングシステムを除き、V.fischeriのluxIに相同の遺伝子によりコードされるAIシンターゼを使用する。自己誘導物質に対する応答は、V.fischeriのluxRに相同の遺伝子によりコードされる転写活性化因子タンパク質により仲介される(Bassler及びSilverman、Two Component Signal Transduction,Hoch他編,Am.Soc.Microbiol.Washington D.C.,pp.431-435,1995にて)。したがって、AHLクオラムセンシングシステムは、広範な病原菌内に存在している。
グラム陰性菌は、クオラムセンシング経路を使用する、多数の関連する病原体を代表する。P.aeruginosaに加えて、他のクオラムセンシング細菌には:Aeromonas hydrophila、A.salmonicida、Agrobacterium tumefaciens、Burkholderia cepacia、Chromobacterium violaceum、Enterobacter agglomeran、Erwinia carotovora、E.chrysanthemi、Escherichia coli、Nitrosomas europaea、Obesumbacterium proteus、Pantoea stewartii、Pseudomonas aureofaciens、P.syringae、Ralstonia solanacearum、Rhisobium etli、R.leguminosarum、Rhodobacter sphaeroides、Serratia liguefaciens、S.marcescens、Vibrio anguillarum、V.fischeri、V.cholerae、Xenorhabdus nematophilus、Yersinia enterocolitica、Y.pestis、Y.pseudotuberculosis、Y.medievalis、及びY.ruckeriが含まれる。上記に列挙した細菌に関する研究は、AIが一般にAHL化合物であると共に、影響を受ける遺伝子、及びプロモーターの誘導から得られる表現型は、各細菌の特定の生命サイクルに従い異なることを示している。更に、クオラムセンシング刺激は、通常、複数の遺伝子の発現を変化させる。
影響を与える複数の遺伝子に加えて、数種の細菌は、クオラムセンシング応答の複数の段階を有する。これら細菌において、クオラムセンシングの異なる段階は、異なるリガンド/受容体対から誘導されることができ、同様に異なる表現型を伴う異なる遺伝子セットの発現をもたらす。例えば、V.harueyiは、独立した2つの密度感知システム(シグナル伝達システム1及び2)を有し、各々は、センサー−自己誘導物質の対から構成されている。シグナル伝達システム1は、センサー1、及びN43−ヒドロキシブタノイル)−L−ホモセリンラクトンである自己誘導物質1(AI−1)から構成されている(Bassler他,Mol.Microbiol.9:773-786,1993参照)。シグナル伝達システム2は、センサー2及び自己誘導物質2(AI−2)から構成されている(Bassler他,Mol.Microbiol.13:273-286,1994)。AI−2の構造は、未だ決定されず、またAI−2の生合成に関与する遺伝子(1つ又は複数)も同定されていない。シグナル伝達システム1は、種内コミュニケーションに使用されることが提案されている、高度に特異的なシステムであり、シグナル伝達システム2は、種選択性が比較的低いように思われ、種間コミュニケーション用であることが仮定されている(Bassler他,J.Bacteriol.179:4043-4045,1997)。他の研究は、V.choleraeもまた、二段階のクオラムセンシング応答を有することを示している。第一段階では、微生物が例えば宿主の胃等の過酷な環境を通過したら生物膜から脱出できるように、生物膜の生成を制限する。第二段階では、細菌が生物膜を脱出して腸内で繁殖したら群れの形成を開始させ、細菌を宿主から離脱させて周期を再び開始させる。
クオラムセンシングリガンド及び表現型の多様性から、臨床医は、多様なクオラムセンシング応答を精査する多数のクオラムセンシング化合物を有することにより、それらの応答を変更する又は減弱させる方法を同定することができるであろう。更に、合成クオラムセンシング類似体(アナログ)を使用する場合、天然のリガンドから得られる以外のより多様な応答を同定し得る。加えて、クオラムセンシング化合物に至る合成経路の開発により、時間のかかる分子生物学的方法に依存しない、また、それ自体が天然のリガンドのバックボーンに基づかない、迅速でより効率的な類似体の生成方法が提供されるであろう。加えて、そのクオラムセンシング経路を介して病原菌を攻撃するこの戦略は、抗生物質に依存せずに細菌毒性を制御する方法を提供する。このことは、抗生物質耐性の誘導、及び付随する「多剤耐性菌」の産出を伴わない細菌感染の処置を可能にするであろう。
in vivoでの最近の研究は、クオラムセンシングを担う1つ又は複数の遺伝子を欠いたP.aeruginosaの毒性が、そのコロニー形成及び宿主内での拡大能力において減弱されていることを示している。同様に、数種の植物病原菌内のAHLシンターゼの排除により、感染力は完全に損失された(Beck von Bodman,1998,Proc.Natl.Acad,Sci.USA 95:7687-7692;Whitehead他,2001,Microbiol.Rev.25:365-404)。AHLシンターゼを異所的に発現するように、また、誘導レベルのAHLを生成するように操作された形質転換植物系は、宿主−微生物相互作用のバランスを、疾病耐性の方向へシフトさせた(Fray他,1999,Nat.Biotechnol.171:1017-1020;Mae他,2001,Mol.Plant Microbe Interact.14:1035-1042)。植物による内因性AHL化合物の生成は、疾病耐性及び感受性の程度の変化の基礎であることが考えられる(Teplitski他,2000,Mol.Plant -Microbe Interact.13:637-648)。数種の海草が産生するハロゲン化フラノンは、海洋生物付着の抑制に顕著な効果を有することが知られている。数種のフラノンはまた、V.choleraeの毒性相に関連した遺伝子を発現する能力を排除することによって、V.choleraeに有効であることが示されている。
現在の認識によれば、AHLリガンド(AI)は、或るAHL濃度(及び関連する細胞密度)閾値において、その同種の受容体、LuxR型タンパク質に結合し、群の挙動に関与する標的遺伝子の転写を活性化する(Fuqua,C.、Greenberg,E.P.、Nat.Rev.Mol.Cell Biol.2002,3,685-695)。非天然AHLを用いて、内因性AHLの、その受容体に対する結合を遮断することは、クオラムセンシング制御において魅力的な戦略である。
クオラムセンシング細菌は、その病原体としてのコストに加えて、健康管理以外の産業においても、有意な経済的影響を有する。例えば、農業においては、Rhisobium、Bradyrhizobium及びSinorhizobium属の様々な種は、マメ科植物の窒素固定を補助する重要な植物共生体である一方、Erwinia、Xanthomonas及びPseudomonas属の種は、有意な食物腐敗に関与している。例えば発電、製紙、及び水処理等の他の産業では、例えばDeinococcus geothermalis等の、多数の種類の粘液形成細菌による生物付着を受け易い。
それにも関わらず、AHL類似体の発見の速度は遅く、その理由は、現在までに合成されたAHLの大部分が、低収率且つ低純度で生成され、その場限りにスクリーニングされているためである(Eberhard,A.、Schineller,J.B.、Methods Enzymol.2000,305,301-315;Reverchon,S.、Chantegrel,B.、Deshayes,C、Doutheau,A.、Cotte-Pattat,N.、Bioorg.Med.Chem.Lett.2002,12,1153-1157;Zhu,J.、Beaber,J.W.、More,M.I.、Fuqua,C、Eberhard,A.、Winans,S.C.、J.Bacteriol.1998,180,5398-5405)。現在、細菌のクオラムセンシングシステムを標的として、細菌の毒性を低下させ、殺菌性抗生物質に対する感受性を増大させる抗菌化合物は存在しない。したがって、AHL類似体の生成のための新しい合成手法、及びクオラムセンシングに対するAHLリガンド構造の効果の体系的な評価が必要である。加えて、非天然AHL類似体は、毒性及び病原性を増大させずに、クオラム経路を刺激する能力に有意な利益を提供し得る。
発明の概要
本明細書に開示する発明は、自己誘導物質類似体である、新たに同定された新規な化合物を提供する。加えて、本明細書に開示する新規な化合物は、様々なクオラムセンシング経路において、アンタゴニスト又はアゴニストのいずれかとして作用し得る。様々な実施態様において、本発明は、天然及び非天然AHL類似体の両方を含む自己誘導物質の類似体を生成する新規な合成方法も提供する。本明細書に記載するように生成した様々なAHL類似体は、クオラムセンシング細菌の感染性及び病原性の変更及び/又は調節に使用されて、抗生物質に依存したり、若しくは抗生物質に加えられることなく、細菌感染又は細菌発生の処置を可能にし得る。
様々な例示的な実施態様において、本発明の新規なクオラムセンシングAHL類似体を開示する。これらの例示的な実施態様では、本明細書に開示した新規なクオラムセンシング類似体は、AHLアゴニスト及びアンタゴニストの両方である。
様々な他の例示的な実施態様において、本明細書に開示されるAHL類似体は、高純度で、且つ優れた収率で合成されることができる。
様々な例示的な実施態様において、本発明は、下記式(I)の化合物を提供する。
Figure 0005133067
(式中、nは1、2又は3であり、ここでn=1の場合、置換アミノに結合した環Cは、キラル中心とすることができ、R1は−H、−(CH2)aCH3、−(CH2)aCOR2、−(CH2)aCHOHR2、−(CH2)a6、−O−(CH2)aCH3、−(CH2)aHC=CH、−HC=CH(CH2)aCH3、−(CH2)aHC=CH(CH2)bCH3、−R6HC=CHR7、−R6C=CR7、置換及び非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換及び非置換のC3〜C8アリール、置換及び非置換の3〜8員の複素環から選択され、ここでヘテロ原子は、O、S又はNの少なくとも一つであり、R2は−H、−(CH2)aCH3、置換及び非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換及び非置換のC3〜C8アリール、置換及び非置換の3〜8員の複素環から選択され、ここでヘテロ原子は、O、S又はNの少なくとも一つであり、R3は−H、−CH2CH3、−CH3から選択され、R4は−H、−CH2−から選択され、R5は−Hであり、R6及びR7は、同一か又は異なり、且つ−H、置換及び非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換及び非置換のC3〜C8アリール、置換及び非置換の3〜8員の複素環から選択され、ここでヘテロ原子は、O、S又はNの少なくとも一つであり、a及びbは、独立して0〜15の整数である)
好ましい所定の実施態様において、化合物は、表1の化合物から選択される。
Figure 0005133067
Figure 0005133067
Figure 0005133067
他の好ましい実施態様では、本発明は自己誘導物質類似体のコンビナトリアルライブラリー(組み合わせライブラリー)を提供する。所定の実施態様では、本発明は、下記式(I)の二種又はそれ以上の化合物のコンビナトリアルライブラリーを提供する。
Figure 0005133067
(式中、nは1、2又は3であり、ここでn=1の場合、置換アミノに結合した環Cは、キラル中心とすることができ、R1は−H、−(CH2)aCH3、−(CH2)aCOR2、−(CH2)aCHOHR2、−(CH2)a6、−O−(CH2)aCH3、−(CH2)aHC=CH、−HC=CH(CH2)aCH3、−(CH2)aHC=CH(CH2)bCH3、−R6HC=CHR7、−R6C=CR7、置換及び非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換及び非置換のC3〜C8アリール、置換及び非置換の3〜8員の複素環から選択され、ここでヘテロ原子は、O、S又はNの少なくとも一つであり、R2は−H、−(CH2)aCH3、置換及び非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換及び非置換のC3〜C8アリール、置換及び非置換の3〜8員の複素環から選択され、ここでヘテロ原子は、O、S又はNの少なくとも一つであり、R3は−H、−CH2CH3、−CH3から選択され、R4は−H、−CH2−から選択され、R5は−Hであり、R6及びR7は、同一か又は異なり、且つ−H、置換及び非置換のC3〜C8シクロアルキル、置換及び非置換のC3〜C8アリール、置換及び非置換の3〜8員の複素環から選択され、ここでヘテロ原子は、O、S又はNの少なくとも一つであり、a及びbは、独立して0〜15の整数である)
所定の実施態様では、前記化合物は下記式を有する。
Figure 0005133067
(式中、R1は、−CH2COR2、C613
Figure 0005133067
であり、
2は、C511又は
Figure 0005133067
である。)
他の実施態様では、前記化合物は下記式を有する。
Figure 0005133067
(式中、R1は、−CH2COR2、又は
Figure 0005133067
であり、
2は、C511又は
Figure 0005133067
である)
様々な例示的な実施態様において、本発明は、スキームI〜IIIに記載するような固相合成である、AHL類似体を合成する方法を個別に提供する。
別のいくつかの例示的な実施態様において、本発明は、高純度及び高収率で生成されるAHL類似体の効率的な合成方法を提供する。様々な例示的な実施態様において、本明細書に記載する方法で合成されるAHL類似体は、短時間にて合成される。
本発明は、天然に存在する及び天然に存在しないAHL類似体の両方を合成する方法を、個別に提供する。別の様々な例示的な実施態様において、本発明は、AHLリガンドライブラリーの効率的な合成方法を提供する。様々な例示的な実施態様において、AHL類似体ライブラリーは、コンビナトリアルライブラリーである。更に別の例示的な実施態様において、本明細書に開示する方法で生成したAHL類似体は、アゴニスト及びアンタゴニストの両方を個別に含み得る。
本発明は、AHL類似体の効率的なスクリーニング方法を個別に提供する。様々な例示的な実施態様において、本明細書に記載するスクリーニング方法は、レポーター遺伝子アッセイ及び生物膜生成アッセイを含む。
本発明は、細菌のクオラムセンシング経路を操作する及び混乱させる(perturbation)組成物及び方法を個別に提供する。様々な例示的な実施態様において、本明細書に記載するAHL類似体は、生物膜形成を阻害する天然のAHLリガンドと競合し得る。様々な他の例示的な実施態様において、AHLは、生物膜生成を時期尚早に刺激する。
様々な例示的な実施態様において、本発明は、クオラムセンシング経路を妨害する、また、クオラムセンシング細菌による生物膜、毒性因子及び/又は酵素の生成を低下させる及び/又は阻害することによる、クオラムセンシング細菌の毒性を阻害する及び/又は減弱させる方法を提供する。
様々な他の例示的な実施態様において、本発明は、農業において、細菌の増殖及び感染力の阻害/調節及び/又は促進に使用する化合物及び方法を提供する。
更に別の例示的な実施態様において、本発明は、生物付着が経済的に影響を与える、例えば製紙、水処理及び発電等において、化合物及び当該化合物を使用する方法を個別に提供する。
本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。しかしながら、当業者には、この詳細な説明から、本発明の趣旨及び範囲内で様々な変更及び改良が明らかとなるため、詳細な説明及び特定の実施例は、本発明の例示的な実施態様を示すと共に、例示として提供されていることを理解するべきである。
好ましい実施態様の説明
多数の細菌の表現型の形質は、クオラムセンシングにより検出される細菌密度に応じて変更される。これらの表現型は、病原菌内で重要な健康上の影響を有し、それらは毒性、カルバペネム抗生物質産生、生物膜形成、酵素合成及び二次代謝産物合成を含む。これらシグナル伝達経路の変更又は妨害は、クオラムセンシング細菌の生命サイクルを変化させる可能性があり、それによりそれらの毒性を変化させる。他のクオラムセンシング細菌も、例えば農業、水処理及び発電等の産業にて重要な経済的影響を有している。
クオラムセンシングシステムは、自己誘導物質及びその受容体の双方のレベルにおいて操作し得る。研究により、生物膜形成及び他の毒性因子の発現の両方が、受容体、及びAIの変異導入又は削除により阻害されたことが示されている。したがって、非天然AI、又はAHL類似体の合成により、微生物の毒性を除去する又は減弱させる類似した能力が達成され得る。更に、それら合成類似体を生成する効率的な方法により、天然に存在するAHLに変異導入する、時間のかかる分子生物学手段を使用することなく、自己誘導物質のライブラリーを創り上げる機会が提供される。このような方法は、そのライブラリーを創り上げるより迅速で効率的な方法を提供するのみならず、それ自体が自然モデルに基づいたAHL類似体の生成も可能にする。更に、天然に存在しないAHL類似体の使用により、クオラムセンシング経路を減弱させるように当該経路を刺激し、異なる親和性により結合し、プロモーターに結合すると受容体に立体障害をもたらして、それにより異なる表現型応答を引き出す化合物が提供され得る。
一般に、クオラムセンシングに至る少なくとも3つの構成要素が存在し、それらは:(1)受容体/転写因子;(2)拡散性シグナル、自己誘導物質(AI);及び(3)標的遺伝子のプロモーター領域内の認識部位である。クオラムセンシングの一般的なモデルは、膜結合活性化因子又は転写因子(LuxR)、遺伝子のプロモーター領域内のluxボックスと称されるシス作用逆方向反復、及びAI、N−アシル−ホモセリンラクトン(AHL)を必要とする。V.fischeriでは、lux遺伝子は、生物発光を担い、低いレベルで転写される。少量のAHLが細胞外に拡散し、その環境内に集まる。高い細胞密度において、AHLは蓄積して、細胞膜上に存在する受容体/活性化因子に結合する。これは、内部移行する複合体を形成して、活性化因子/転写因子をluxボックスに結合させ、AIの産生を増大及び増幅させ、結果としてカスケード効果の発生、及びAIの転写の増大をもたらす。
クオラムセンシングシステムを変更する又は混乱させる能力は、細菌の生命サイクル中の代謝経路に影響を与え、それによりクオラムセンシング細菌の病原性に影響を与える新たな機会を提示する。AHLリガンドのライブラリーを蓄積することにより、天然に存在するリガンド及び非天然AHLリガンドの結合親和性を探索し得る。これら化合物の活用に用いる様々な戦略は、クオラムセンシング経路を刺激せずに、天然のリガンドの結合を阻害するAHL類似体を使用すること、クオラムセンシング経路を誘導する内部移行を時期尚早に開始させるリガンドを利用すること、及び、内部移行を開始させるが、受容体のプロモーターに対する結合を阻害するリガンドを使用することを含む。
クオラムセンシング細菌の病原性は、例えば生物膜等、毒性因子によるクオラムセンシングシグナルに応答する微生物の能力を、阻害する又は低下させることにより、減弱させ又は排除し得る。毒性因子は、疑わしい細菌の発生に、合成AHL類似体を添加することにより阻害し得る。様々な例示的な実施態様において、類似体は、水溶液にて投与し得る。生物膜形成を防止することにより、抗体、免疫応答細胞、及び抗生物質が細菌に接近することができ、それにより宿主の感染に対抗する能力を増大させることができる。他の戦略は、細菌が排他的な生物膜を形成するのに十分密となる前に、生物膜マトリクスの生成を開始させ、細菌が接近可能である間に、より有効な免疫応答を宿主に準備させることを含む。加えて、天然のリガンドと比較してより高い又は低い親和性で受容体に結合する合成リガンドの同定は、標的プロモーターに対する受容体の結合を阻害する機会を提示する。
例示的な一実施態様において、本発明は、天然に存在するAHLリガンド、及び本明細書に記載する方法により合成した非天然AHL類似体を含む、クオラムセンシング化合物を提供し、それらは:
Figure 0005133067
を含む。
これらの化合物は、一般に、スキームI(図1A)に示すように合成される。
Figure 0005133067
式中、a=DIC、HOBT、CHC13/DMF、マイクロ波50℃(2×10分);b=DMF、マイクロ波150℃、7分;c=CNBr、TFA、CHC13/H2O、マイクロ波60℃、30分である。
別の例示的な実施態様において、本明細書に開示する化合物は:
Figure 0005133067
を含む。
このような化合物は、一般に、スキームII(図1B)に示すように合成される。
Figure 0005133067
好ましい実施態様において、スキームIIに示した方法は、ハロゲン誘導体化基材、好ましくは塩化物誘導体化基材を用意する工程と、酸とカップリングする工程と、エポキシ化する工程と、エポキシド開環する工程と、脱保護する工程と、アシル化する工程と、環化する工程と、基材から切断する工程とを含む。
また別の例示的な実施態様において、本明細書に開示するクオラムセンシング化合物は:
Figure 0005133067
を含む。
これらの化合物は、一般に、スキームIII(図1C)に示す方法により合成される。
Figure 0005133067
様々な例示的な実施態様において、本明細書に記載する本発明は、上記に示したクオラムセンシング化合物と微生物を接触させる工程を含む、微生物集団密度を調節する方法を提供する。接触させることは、多数の方法で行われ得る。
本明細書に定義するように、「接触させる」は、本発明で使用するクオラムセンシング化合物が、試験管、フラスコ、組織培地、チップ、アレイ、プレート、マイクロプレート、キャピラリー、又は同様物内で、受容体を含むサンプル内に導入され、クオラムセンシング化合物が受容体に結合し得るのに十分な温度及び時間でインキュベートされることを意味する。サンプルをクオラムセンシング化合物、又は他の特定の結合成分と接触させる方法は、当業者に既知であり、行うべきアッセイプロトコールの種類に応じて選択され得る。インキュベーション方法もまた、標準であり、当業者に既知である。
別の一実施態様において、用語「接触させる」は、本発明で使用するクオラムセンシング化合物が、処置を受けている対象内に導入され、当該化合物がin vivoで接触されることを意味する。
本明細書に使用される用語「処置する」は、予防的処置、及び疾患の弛張熱の処置を含む。本明細書に使用される用語「低下させる」、「抑制する」及び「阻害する」は、それらが通常理解されている、軽減する又は低下させるという意味を有する。
本発明はまた、微生物内の毒性を低下させる方法を提供し、当該方法は、上記に示したクオラムセンシング化合物と上記微生物を接触させる工程を含む。
更に、別の一実施態様において、本発明は、微生物内で生物膜形成を調節する方法を提供し、当該方法は、本開示に示すクオラムセンシング化合物と上記微生物を接触させる工程を含む。本発明はまた、対象において微生物疾病に対する微生物疾病耐性又は感受性を調節する方法を提供し、当該方法は、クオラムセンシング化合物と上記微生物を接触させる工程を含む。
所定の実施態様において、本発明は、本発明に有用な化合物を患者又は対象に投与することを包含する。「患者」又は「対象」は、本明細書では等価に使用され、植物又は動物を指す。詳細には、動物は、哺乳動物、好ましくはヒトを指す。対象は、(1)クオラムセンシング化合物の投与により回復若しくは処置し得る病原体を有するか、又は(2)クオラムセンシング化合物の投与により予防し得る病原体に感受性があるかのいずれかである。
本発明は、クオラムセンシング化合物を合成する方法も提供し、当該方法は、スキームI〜IIIのいずれかに示す工程を含む。
上記に示した化合物、又はスキームI〜IIIに示した合成工程を用いて形成された化合物は、工業的用途も有している。例えば、例えば製紙、発電及び水処理等の生物付着が生じる工業では、生物膜に供される器具及び/又は機械を、クオラムセンシングアンタゴニストで処理して、生物膜の形成を防止し得る。このような処理は、高感度の機械、部品又は機器に、クオラムセンシング化合物を噴霧若しくは塗工するか、又は洗浄工程若しくは排水工程にて、クオラムセンシング化合物の有効な濃度を維持することを含み得る。
細菌が影響を与える作物は、有益な種、例えばRhisobium属のもの、及び他の関連した農学的に重要な細菌、例えばSinorhizobium melilotii及びBradyrhizobium japonicumを含む。有害なクオラムセンシング細菌、例えばErwinia種は、ニンジン、ジャガイモ、リンゴ、ナシ及びトウモロコシを含む作物の軟腐病の原因である。更に他の作物病原体は、Ralstonia solanacearum(トマト及びタバコ);Xanothmonas campestris pathovars(コショウ及びトマト);並びにPseudomonas syringae pathovars(トマト、シロイヌナズナ、マメ科植物)である。
本発明のいくつかの例示的な実施態様によれば、例えば根粒菌等の有益な細菌は、土壌、肥料又は同様物を処理し、また、有効量のクオラムセンシング化合物を作物に適用するか、又は土壌内に耕すことによって、作物との共生関係を形成するよう促され得る。同様に、有害な細菌は、土壌を処理し、又は噴霧剤として適用することによって、成長中の作物にクオラムセンシングアンタゴニストを適用して、作物植物への攻撃が阻害され得る。作物は、収穫中又は供給中にも、クオラムセンシング化合物を適用することによって処理され得る。同様の方法は、エチレングリコールで処理することによる果実の成熟の促進に使用される。
更に、いくつかの例示的な実施態様では、構成要素、外科器具、機械、食作物又は同様物を、二種以上のクオラムセンシング化合物で処理することが望ましい場合があることを理解すべきである。例えば、状況により様々な病原体が増殖し得る場合、その領域を疑わしい各細菌に対して最適化合物が使用されるように、クオラムセンシング化合物のカクテル又は混合物で処理することが望ましいであろう。いくつかの実施態様において、そのようなクオラムセンシング化合物は、全て阻害性であり得る。他の実施態様において、数種のクオラムセンシング化合物は阻害性とすることができ、数種は刺激性とすることができる。例えば、農業において、化合物は、肥料が窒素固定菌の増殖を促進する一方、様々な腐敗菌の増殖を阻害するものであれば、土壌に適用され得る。いくつかの実施態様において、クオラムセンシング化合物は、予防的に適用され得る。
したがって、包括的に記載する本発明は、例示を目的として挙げられていると共に本発明を限定することを意図しない以下の実施例を参照にして、より容易に理解されるであろう。
実験的背景
本発明に従った方法の様々な例示的な実施態様を、以下の例示的な実施例に記載する。これらの実施例において、アラビア数字(例、1、2、3等)で識別される特定の生成物は、続く記載及びスキームI(図1A)に示す合成経路でそのように識別された特定の構造を指す。本発明は、AHLアゴニスト及びアンタゴニストの両方を含むAI類似体を合成し、それにより組み合わせAHLライブラリーを形成する方法を記載する。加えて、本発明は、新規なクオラムセンシング化合物をスクリーニングし、それらの受容体/活性化因子と相互作用する及び/又は当該因子に結合する能力をアッセイする方法を提供する。
これら課題に対処するために、天然及び非天然AHLの両方に至る固相合成経路(スキーム1)を開発した。固相方法は、液相方法と比較して改善された生成物純度を与え、またコンビナトリアルライブラリー構成を可能にすることから選択した(Ley,S.V.;Baxendale,I.R.Nat.Rev,Drug,Discov,2002,1,573-586)。今日迄、AHL類似体を体系的に評価する組み合わせ方法の使用は、基本的に開拓されていない。固相合成及びライブラリー合成の両方の効率を更に高めるため、経路全体にマイクロ波(マイクロ波)支援反応を組み込んだ(Blackwell,H.E.Org.Biomol.Chem.2003,1,1251-1255;Kappe,C.O.Angew,Chem.Int.Ed.2004,43,6250-6284)。開発した4工程合成手法(スキームI)は、最初に、マイクロ波支援カルボジイミドカップリング(DIC)を用いて(マイクロ波支援反応は、例えば、Milestone,Inc.Shelton,CTから入手可能な市販のマイクロ波反応器内で実施した)、アミノポリスチレン樹脂(1)にN−Fmoc−L−メチオニン(2)を負荷することを含む。次に、Fmoc基を熱除去し、続いて、確立した手順により、様々なカルボン酸(4)又は保護β−ケト酸(5)と第二のマイクロ波支援DICカップリングを行って(Rathke,M.W.;Nowak,M.A.Synth.Commun.1985,15,1039-1049)、アクリル化樹脂6を生成する。最後に、マイクロ波支援、タンデム環化−切断工程において臭化シアン(CNBr)とL−メチオニンとの古典的反応を用いて、AHL7及びAHL8を固体支持体から解放する(Ko,D.H.;Kim,D.J.;Lyu,C.S.;Min,I.K.;Moon,H.-s.Tetrahedron Lett.1998,39,297-300 (b)Kappel,J.C.;Barany,G.J.Comb.Chem.2005,7,78-84、及びその中の参考文献)。
天然及び非天然AHLに至るマイクロ波支援固相合成経路
AHLに至る固相経路は、グラム陰性菌からの約15の既知の天然AHL、及びその構造類似体へのアクセスを最初に提供するものであるため重要である。またこの経路は、生物学的研究用に十分な純度及び量で化合物を供給する。本発明者等は、試験として、60分の合計反応時間で、主要な天然AHL(7a〜7f、8a〜8e)を、良好な収率及び卓越した純度で合成した(表2)。AHL8b、N−3−オキソ−オクタノイルL−ホモセリンラクトン、(OOHL)及び8d、N−3−オキソ−ドデカノイルL−ホモセリンラクトン、(ODHL)は、各々、Agrobacterium tumefaciens及びP.aeruginosaを用いた生物学的研究のために、重要な対照分子として必要とされた(実施例38〜42)。この手法を用いて到達可能な高い純度及び短縮された反応時間は、AHL合成におけるマイクロ波支援固相化学反応の価値を強調する。表2に、スキームI(図IA)に示した経路により合成した、天然に存在するAHL、その天然源である生物、純度及び収率百分率を列挙する。
Figure 0005133067
試験化合物(7g〜7q、8f〜8h)として使用した非天然AHLのライブラリーのパラレル合成に、スキームIの固相経路を使用した。A.tumefaciens.Zhang,R.G.;Pappas,T.;Brace,J.L.;Miller,P.C.;Oulmassov,T.;Molyneaux,J.M.;Anderson,J.C.;Bashkin,J.K.;Winans,S.C.;Joachimiak,A.Nature 2002,417,971-974からのTraRの最近のX線構造にて明らかとなったように、AHL生成物のアシル置換基及び立体化学を選択して、LuxR型タンパク質のAHL結合部位に存在する立体構造及び官能基を幅広くプローブした。この合成経路は堅固であることが確認され、非天然AHLを良好な収率(約70%)及び高純度(>93%)で供給した(表3)。
Figure 0005133067
合成工程:一般的な実験的情報
1H NMR及び13C NMRスペクトルを、Bruker AC−300分光器上にて、重水素化溶媒中で、各々300MHz及び75Hzで記録した。テトラメチルシラン(TMS)を内部基準(0.0ppm)として用いて、化学シフトを100万分の一(ppm、δ)で報告する。カップリングは、ヘルツで報告する。エレクトロスプレーイオン化(ESI)MSは、2個のポンプ(LC−10ADvp)、コントローラ(SCL−10Avp)、自動注入装置(SIL−10ADvp)、UVダイオードアレイ検出器(SPD−M10Avp)、及び単一の四重極分析計を備えたShimadzu LCMS−2010システム(Columbia、MD)を使用して得た。Pike Technologies製の単一反射MIRacle Horizontal ATRユニットを装備したBruker Tensor 27分光器を用いて、FT−IR及び全反射型赤外吸収(ATR)−IRスペクトルを記録した。ATR−IR測定のために、スペクトル領域20000〜650cm-1のZnSe結晶を使用した。HP−8452UV可視分光器を使用して、Chemstationソフトウエアを作動させながらUVスペクトルを記録した。QP−5000質量分析計を備えたShimadzu GC−17Aシステム(Columbia、MD)を使用して、GC−MSスペクトルを得た。Restek RTX−5 crossbond 95%ポリシロキサンGCカラムを、以下の一般的GC傾斜と伴に使用した:注入温度300℃;最初の炉温度100℃;保持3分;300℃へ20°C/分で傾斜(ramp);全稼働時間15〜30分において保持2〜15分。光学回転([α]24D)は、Perkin−Elmer241デジタル偏光計上で、25℃にて測定した。
全試薬を商業源(Alfa-Aesar,Ward Hill,MA;Aldrich,Milwaukee,WI;Acros Organics,Geel,Belgium;and Sigma,St.Louis MO)から購入し、更に精製することなく使用した。溶媒は、商業源(Aldrich及びJ.T.Baker,Phillipsburg,NJ)から購入し、ジクロロメタン(CH2Cl2)を除き、そのまま使用した。ジクロロメタンは、使用直前に水素化カルシウムで希釈した。全固相合成は、アミノメチルポリスチレン樹脂を使用して行った(NovaBiochem,Merck,KGaA,Darmstadt,DE)100〜200メッシュ;負荷1.1〜1.2mmol/g)。
マイクロ波機器:Milestone(Shelton,CT)又はCEM(Mathews,NC)のいずれかの商業的マイクロ波反応器を用いて、固相反応を実施した。Milestone MicroSYNTH Labstationは、連続電源(最大1000W)を備えたマルチモードマイクロ波合成反応器である。この機器を、Ethos MicroSYNTH Lab TerminalPC作動EasyWave反応監視ソフトウエアと接続した。この反応器システムを使用して、ワット(電力)制御又は温度制御のいずれかを用いて、反応物にマイクロ波を照射した。マイクロ波反応器は、反応容器の内部温度を直接監視することを可能にする光ファイバー温度センサと、キャビティ内の任意の反応容器の表面温度を監視する(反応器キャビティの側壁に取り付けた)赤外線センサとを備える。このシステムはまた、キャビティ内に回転板を有し、反応中の(マグネットスターラーバーを使用した)撹拌の機能を有する。
CEM Discoverは、300W(最大)電源を備えた単一モードマイクロ波合成反応器である。このシステムは、付随するExplorer自動化合成ワークステーションモジュールを有し、該モジュールは、各々6個のサンプルを保持する4個のオートサンプラーラックを伴う。この機器は、Dell Inspiron PC作動ChemDriver Discovery反応監視ソフトウエアと接続されている。このシステムを使用して、ワット、圧力、又温度制御を用いて、反応物にマイクロ波を照射し得る。CEMマイクロ波反応器は、反応容器の下方に位置する赤外線温度センサを備えて、温度を制御する。このシステムはまた、反応中の(マグネットスターラーバーを使用した)撹拌の機能を有する。
本明細書に報告した全マイクロ波支援反応は、温度制御を用いてマイクロ波照射を監視及び制御して実施した。
固相ライブラリー合成技術
Milestoneマイクロ波反応器内の100mL丸底フラスコ、又はCEMマイクロ波反応器内の10mLガラス製CEMマイクロ波容器(部品番号908035)のいずれか内で、固相反応を実施した。合成工程間で、固相樹脂を、Vac−Man真空マニフォルド(Promega,部品番号:A7231)上で、20μmフリット(Alltech,部品番号:211408)を備えた8mLポリプロピレンサンプルリザーバ(Alltech,部品番号:210208)を使用して、標準的なポリプロピレンNalgeneスカートボトル(squirt bottle)内に保管した溶媒で洗浄した。合成中、使い捨てポリプロピレンピペットチップを備えたBrinkman Eppendorfピペットマン(可変の溶媒供給用に目盛りを付けた)を使用して、液体試薬を分配した。
1,3−ジオキソラン保護β−ケト酸の合成
この試験で使用した1,3−ジオキソラン保護β−ケト酸構成単位(5)は、Barnick及びRathke(Barnick,J.W.F.K.;van der Baan,J.L.;Bickelhaupt,F.Synthesis 1979,79,787-788;Rathke,M.W.;Nowak,M.A.Synth.Commun.1985,15,1039-1049)により報告された方法の変更を用いて調製した。代表的な合成を以下の実施例1〜3に概略し、スキームIV〜VIに示す。
3−オキソオクタン酸(10b)の合成(スキームIV)。
撹拌したビス−トリメチルシリルマロネート(21.6g、71.5mmol)の100mLの無水ジエチルエーテル溶液を−78℃に冷却した。この溶液に、n−ブチルリチウム(エーテル中1.6M、44.7mL、71.5mmol)をゆっくり加え、温度を−60℃未満に維持した。添加が完了した後、反応物を−10℃迄暖め、その時点で塩化ヘキサノイル(5mL、35.75mmol)を迅速に加え、30分撹拌した。次に、150mLの冷5%重炭酸ナトリウム水溶液を加え、得られた溶液を30分激しく撹拌した。水層を分離し、冷4N硫酸でpH=2迄酸性化した。次に、水層を2×50mLのジエチルエーテルで抽出し、MgSO4上で乾燥し、真空下で濃縮して、白色固体を得た。この固体は、必要であれば、ヘキサンからの再結晶化により更に精製し得た。4.9g、収率87%。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ=3.49(s,2H,CH2)、2.59(t,2H,J=7.3Hz,CH2)、1.64(p,2H,J=7.4Hz,CH2)、1.34(m,4H,CH2CH2)、0.92(t,3H,J=6.9Hz,CH3);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ=204.4、182.8、87.9、48.1、43.4、31.3、23.5、14.1ppm。
Figure 0005133067
3−オキソオクタン酸メチル(11b)の合成(スキームV)
撹拌した10b(5.5g、35mmol)の150mLのベンゼン及びメタノール4:1混合物中の溶液に、ジエチルエーテル(2M、21mL、42mmol)中のTMSCHN2を10分間かけて加えた。反応物を30分撹拌した後、反応混合物を真空濃縮して、11bを黄色油状物として得た。この材料を、続く工程(スキームIV)で、更に精製することなく使用した;6.1g、収率95%。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ=3.73(s,3H,CH3)3.44(s,2H,CH2)、2.55(t,2H,J=7.3Hz,CH2)、1.64(p,2H,J=7.4Hz,CH2)、1.36(m,4H,CH2CH2)、0.91(t,3H,J=6.9Hz,CH3);13C NMR(75MHz,CDCl3)δ=202.9、167.9、128.5、52.7、49.2、43.2、31.3、23.3、14.0ppm。
Figure 0005133067
3,3−エチレンジオキソオクタン酸(5b)の合成(スキームVI)
撹拌した3−オキソオクタン酸メチル(11b)(5.6g、32.5mmol)の125mLのベンゼン溶液に、エチレングリコール(20.2g、325mmol)及びpTsOH(0.617g、3.25mmol)を加えた。フラスコに冷却器及びDean−Starkトラップを装備して、24時間加熱還流した。反応混合物を真空濃縮し、100mLのジエチルエーテル中で希釈した。有機層を2×25mLの10%NaOH水溶液で洗浄した後、2×25mLの飽和NaCl溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮して、透明な油状物を得た。この油状物を、1N NaOH(150mL)及びMeOH(75mL)で6時間処理して鹸化した。塩基性溶液を真空濃縮し、氷浴内で冷却し、冷濃HClでpH=2に酸性化した。酸性化溶液を2×75mLのジエチルエーテルで抽出し、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮して、3,3−エチレンジオキソオクタン酸5bを、透明油状物として得た;3.3g、収率50%。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ=4.06〜3.95(m,4H,OCH2CH2O)、2.70(s,2H,CH2)、1.83(t,2H,J=7.3Hz,CH2)、1.42〜1.18(m,6H,J=7.4Hz,(CH2)3)、0.94(t,3H,J=6.9Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.3、109.5、65.3、37.8、32.0、22.7、14.1ppm。
Figure 0005133067
天然及び非天然アシル化ホモセリンラクトン類似体の合成
代表的なn−Fmoc−メチオニン樹脂負荷プロトコール(スキームVII)
アミノメチルポリスチレン樹脂(1、5.2g、6mmol)を、100mL丸底フラスコ内にて40mLのCHCl3中で、室温で10分間、予め膨張させた。別個のフラスコ内で、N−Fmoc−L−メチオニン(2、6.7g、18mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt(2.8g、21mmol))、及びN,N−ジイソプロピル−カルボジイミド(DIC、3.8mL、24mmol)の活性化溶液を、50mLのDMF中で調製した。この活性化溶液を室温で10分間撹拌した後、膨張した樹脂に加えた。反応フラスコにスターラーバーを装備し、Milestone光ファイバー温度プローブを(保護シース内で)挿入できるよう穿孔されているゴム隔壁で封入した。反応フラスコを、Milestone Microsynth Labstation内に配置して、50℃で10分間照射した(最大600Wで50℃まで3分傾斜、最大600Wにて50℃で10分間保持)。次に、樹脂を濾過して、各250mLのDMF、水、EtOH、及びCH2Cl2で洗浄し、真空乾燥した。このカップリング工程を1回繰り返して、N−Fmoc−L−メチオニン樹脂を、UV吸収で定量して0.8〜0.9mmol/g負荷で得た。
Figure 0005133067
代表的なUV Fmoc定量プロトコール
約20mgのN−Fmoc−L−メチオニン負荷樹脂を、3mLの4%1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のDMF溶液に浸し、室温で30分撹拌した。その後,溶液100μLを除去し、DMF中で3.0mLに希釈した。この溶液の1.0mLアリコートを回収して、石英キュベット内でUV吸収を296nmにて読み取り(ε296=9500M-1cm-1);標準的な方法に従って、負荷を算出した。
代表的なマイクロ波支援Fmoc−脱保護プロトコール
約300mgのN−Fmoc−L−メチオニン負荷樹脂を、4mLのDMFと共に10mLのCEMマイクロ波バイアル内に配置し、CEM Discover内にて150℃で6分間照射した(最大ワット量300W)。UV Fmoc定量を、上述したように実施した。
代替的な室温Fmoc脱保護プロトコール
N−Fmoc−L−メチオニン負荷樹脂を、適当な大きさの容器内に配置して、20%ピペリジン/DMF溶液と共に30分撹拌した。溶液を排出し、工程を繰り返した。UV Fmoc定量を、上述したように実施した。
AHL(7a〜7r)の代表的な合成(スキームVIII)
スターラーバーを装備した10mLのCEMマイクロ波バイアル内で、メチオニン樹脂3(300mg、0.295mmol)を1.5mLのCHCl3中で、室温で5分、予め膨張させた。カルボン酸4(1.03mmol)及びDIC(1.5mmol)の活性化溶液を、別個のバイアル内で2mLのDMF中で調製し、5分間撹拌した。活性化溶液を膨張した樹脂に加え、反応混合物に50℃で10分間マイクロ波を照射した(傾斜時間30秒、50℃で10分保持、最大ワット量300W)。次に、樹脂を濾過し、各50mLのDMF、H2O、EtOH、及びCH2Cl2で2回洗浄し、真空乾燥した。最良の収率を得るために、この工程を再度繰り返した。化合物を切断するために、樹脂を1.5M CΝBrのCHCl3溶液と、1%TFA水溶液との5:2溶液7mLで処理し、60℃で30分間マイクロ波を照射した(傾斜時間60秒、60℃で30分保持、最大ワット量300W)。AHL生成物を5mLのCHCl3で樹脂から溶離させ、水(3×10mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮して、AHLを白色粉末として得た。7a〜7qの純度及び収率を、表2及び表3に記載する。
Figure 0005133067
3−オキソAHL(8a〜8h)の代表的な合成(スキームIX)
10mLのCEMマイクロ波バイアル内で、メチオニン樹脂3(300mg、0.295mmol)を1.5mLのCHCl3中で、室温で5分間予め膨張させた。3,3−エチレンジオキソカルボン酸5(1.03mmol)及びDIC(1.5mmol)の活性化溶液を、別個のバイアル内で2mLのDMF中で調製し、5分間撹拌した。活性化溶液を膨張した樹脂に加え、反応混合物に50℃で10分間マイクロ波を照射した(傾斜時間30秒、50℃で10分保持、最大ワット量300W)。次に、樹脂を濾過し、各50mLのDMF、H2O、EtOH、及びCH2Cl2で2回洗浄し、真空乾燥した。最良の収率を得るために、この工程を再度繰り返した。化合物を切断するために、樹脂を1.5M CΝBrのCHCl3溶液と、1%TFA水溶液との5:2溶液7mLで処理し、60℃で30分間マイクロ波を照射した(傾斜時間60秒、60℃で30分保持、最大ワット量300W)。AHLを5mLのCHCl3で樹脂から溶離させ、水(3×10mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮した。この材料を5mLの50%TFA/CH2C12中で30分間撹拌して、β−ケト脱保護を行った。溶液を水(2×5mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮して、3−オキソAHL生成物を白色粉末として得た。8a〜8hの純度及び収率を、表2及び表3に記載する。
Figure 0005133067
代替的な室温マイクロ波切断プロトコール
化合物を切断するために、樹脂を、1.5M CNBrのCHCl3溶液と、50%TFA水溶液との5:2溶液7mL中にて、室温で24時間撹拌した。AHL生成物を5mLのCHCl3で樹脂から溶離させ、水で洗浄し(3×10mL)、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮して、3−オキソAHLを白色粉末として得た。
図2〜図27は、表2及び表3に列挙した合成AHL類似体の化合物の同定及び純度の確認に使用したGC−MS及び/又はNMRスペクトル(上述したとおり)を示す。スキームIの全合成経路を用いて化合物7a〜7r及び8a〜8hの各々を合成し、天然に存在するAHL及び非天然AHLの両方を提供した。
N−ブタノイル−L−ホモセリンラクトン(7a)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−ブタノイル−L−ホモセリンラクトン(7a)を合成した。図2Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図2Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz,CDCl3)δ=5.97(s,1H,NH)、4.59(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、4.51(td,1H,J=1.1Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、2.93(dddd,1H,J=1.1Hz,CH−lac)、2.27(t,2H,J=7.5Hz,CH2)、2.17(ddd,1H,J=1.7Hz,CH−lac)、1.29(h,2H,J=7.4Hz,CH2)、0.99(t,3H,J=7.1Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.7、174.2、66.3、49.5、38.2、29.9、19.1、13.9;GC−MS:期待値m/z=171、実測値[M+]=171;[αD]=+14.8(c=3.4mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3020、2401、1781、1515、1425、1216、929、757、670。
N−ヘキサノイル−L−ホモセリンラクトン(7b)
Figure 0005133067
実施例7に記載した方法により、N−ヘキサノイル−L−ホモセリンラクトン(7b)を合成した。図3Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図3Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=6.22(s,1H,NH)、4.63(ddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、4.51(td,1H,J=1.0Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、2.89(dddd,1H,J=1.4Hz,CH−lac)、2.28(t,2H,J=7.4Hz,CH2)、2.20(ddd,1H,J=2.2Hz,CH−lac)、1.71(t,2H,J=7.4Hz,CH2)、1.34(m,4H,(CH2)2)、0.93(t,3H,J=7.1Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.9、174.1、66.4、49.4、36.4、31.6、30.8、25.4、22.6、14.1;GC−MS:期待値m/z=199、実測値[M+]=199;[αD]=+15.9(c=3.4mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3689、3620、3426、3020、2963、2401、1781、1675、1510、1381、1216、1020、929、757、669。
N−オクタノイル−L−ホモセリンラクトン(7c)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−オクタノイル−L−ホモセリンラクトン(7c)を合成した。図4Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図4Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=6.44(s,1H,NH)、4.65(ddd,1H,J=6.5Hz,CH−lac)、4.50(t,1H,J=9.2Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=2.3Hz,CH−lac)、2.85(dddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、2.28(t,2H,J=7.4Hz,CH2)、2.22(ddd,1H,J=2.3Hz,CH−lac)、1.67(t,2H,J=7.1Hz,CH2)、1.30(m,8H,(CH2)4)、0.91(t,3H,J=6.3Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.5、173.7、65.9、48.9、35.9、31.4、30.1、29.0、28.8、25.2、22.4、13.8;GC−MS:期待値m/z=227、実測値[M+]=227;[αD]=+15.9(c=3.4mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3684、3619、3427、3020、2930、2858、2401、1780、1673、1511、1423、1381、1216、1019、929、772、669。
N−デカノイル−L−ホモセリンラクトン(7d)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−デカノイル−L−ホモセリンラクトン(7d)を合成した。図5Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図5Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=6.16(s,1H,NH)、4.62(ddd,1H,J=6.0Hz,CH−lac)、4.51(td,1H,J=1.0Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、2.90(dddd,1H,J=8.3Hz,CH−lac)、2.28(t,2H,J=6.9Hz,CH2)、2.15(ddd,1H,J=3.3Hz,CH−lac)、1.70(t,2H,J=7.5Hz,CH2)、1.30(m,12H,(CH2)6)、0.91(t,3H,J=6.6Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.7、173.9、66.2、49.3、36.3、31.9、30.7、29.5、29.4、29.3、25.5、22.7、14.2;GC−MS:期待値m/z=255、実測値[M+]=255;[αD]=+15.5(c=2.9mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3684、3620、3427、3020、2928、2857、2401、1780、1673、1511、1423、1381、1216、1019、929、772、669。
N−ドデカノイル−L−ホモセリンラクトン(7e)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−ドデカノイル−L−ホモセリンラクトン(7e)を合成した。図6Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図6Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=6.22(s,1H,NH)、4.63(ddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、4.50(t,1H,J=9.1Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、2.86(dddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、2.28(t,2H,J=6.9Hz,CH2)、2.19(ddd,1H,J=2.9Hz,CH−lac)、1.67(t,2H,J=6.8Hz,CH2)、1.30(m,18H(CH2)9)、0.91(t,3H,J=6.5Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=176.1、174.3、66.6、49.7、36.7、32.4、31.0、30.1、29.9、29.7、29.6、25.9、23.2、14.6;GC−MS:期待値m/z=283、実測値[M+]=283;[αD]=+15.1(c=3.5mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3684、3621、3426、3020、2928、2856、2401、1780、1673、1511、1381、1216、1019、929、760、669。
N−ヘキサデカノイル−L−ホモセリンラクトン(7f)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−ヘキサデカノイル−L−ホモセリンラクトン(7f)を合成した。図7Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図7Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)d=6.03(s,1H,NH)、4.59(ddd,1H,J=5.6Hz,CH−lac)、4.50(t,1H,J=8.2Hz,CH−lac)、4.33(ddd,1H,J=5.7Hz,CH−lac)、2.92(dddd,1H,J=1.3Hz,CH−lac)、2.28(t,2H,J=6.9Hz,CH2)、2.20(ddd,1H,J=8.8Hz,CH−lac)、1.69(t,2H,J=7.1Hz,CH2)、1.31(m,24H,(CH2)12)、0.91(t,3H,J=6.4Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)d=175.8、174.0、66.4、49.6、36.5、32.2、31.0、30.0、29.7、29.6、29.5、25.7、23.0、14.4;GC−MS:期待値m/z=339、実測値[M+]=339;[αD]=+14.9(c=2.4mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3684、3621、3426、3020、2928、2855、2401、1781、1675、1513、1424、1381、1216。
N−ヘプタノイル−L−ホモセリンラクトン(7g)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−ヘプタノイル−L−ホモセリンラクトン(7g)を合成した。図8Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図8Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=6.28(s,1H,NH)、4.64(ddd,1H,J=6.4Hz,CH−lac)、4.50(td,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=5.8Hz,CH−lac)、2.87(dddd,1H,J=8.4Hz,CH−lac)、2.28(t,2H,J=6.7Hz,CH2)、2.20(ddd,1H,J=2.5Hz,CH−lac)、1.70(t,2H,J=7.8Hz,CH2)1.38(m,6H,(CH2)3)、0.91(t,3H,J=6.7Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.5、173.6、65.9、49.0、36.0、31.3、30.3、28.7、25.2、22.3、13.8;GC−MS:期待値m/z=213、実測値[M+]=213;[αD]=+12.6(c=1.9mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3685、3621、3427、3020、2931、2401、1780、1674、1510、1423、1381、1216。
N−(インドール−3−ブタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7h)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−(インドール−3−ブタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7h)を合成した。図9Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図9Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=8.08(s,1H,NH−indole)、7.59(d,1H,J=7.6Hz,CH−Ar)、7.35(d,1H,J=7.1Hz,CH−Ar)、7.20(td,1H,J=1.2Hz,CH−Ar)、7.12(td,1H,J=1.2Hz,CH−Ar)、6.97(d,1H,J=2.3Hz,CH−Ar)、6.05(d,1H,J=5.8Hz,NH)、4.54(ddd,1H,J=6.3Hz,CH−lac)、4.43(td,1H,J=0.9Hz,CH−lac)、4.26(ddd,1H,J=6.0Hz,CH−lac)、2.82(t,2H,J=7.3Hz,CH2)、2.76(m,1H,CH−lac)、2.28(t,2H,J=7.7Hz,CH2)、2.10(m,3H,CH2+CH−lac);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=122.2、121.9、119.5、119.1、115.6、111.3、66.2、49.4、35.7、30.7、25.8、24.6;GC−MS:期待値m/z=286、実測値[M+]=286;[αD]=+14.2(c=2.6mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3684、3620、3480、3426、3020、2977、2401、2362、2254、1780、1674、1603、1514、1217。
N−(インドール−3−ブタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7i)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−(インドール−3−ブタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7i)を合成した。図10Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図10Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.99(s,1H,NH)、7.61(d,1H,J=0.6Hz,CH−Ar)、7.37(d,1H,J=0.4Hz,CH−Ar)、7.26(m,2H,CH−Ar)、7.01(d,1H,J=2.1Hz,CH−Ar)、5.90(d,1H,J=4.4Hz,NH)、4.55(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、4.46(td,1H,J=8.3Hz,CH−lac)、4.29(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、2.85(m,3H)、2.32(m,2H)、2.17(m,3H);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=122.2、121.8、119.5、111.3、66.3、49.4、35.7、30.7、25.8、24.6;GC−MS:期待値m/z=286、実測値[M+]=286;[αD]=−11.6(c=1.95mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3359、2921、2692、2358、1771、1648、1558、1220、1019。
N−Boc−(4−アミノメチル)−N−ベンゾイル−L−ホモセリンラクトン(7j)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−Boc−(4−アミノメチル)−N−ベンゾイル−L−ホモセリンラクトン(7j)を合成した。図11は、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.78(d,2H,Ar−H)、7.35(d,2H,Ar−H)、6.02(d,1H,NH)、4.98(s,1H,NH)、4.79(ddd,1H,J=6.0Hz,CH−lac)、4.57(td,1H,J=0.9Hz,CH−lac)、4.40(m,3H,J=8.7Hz,CH2+CH−lac)、3.00(dddd,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、2.35(ddd,1H,J=8.8Hz,CH−lac)、1.47(s,9H,BocCH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=131.7、127.3、66.1、49.6、30.4、28.2;MS(ESI):期待値m/z=334、実測値[M+Na]=357;[αD]=+21.6(c=2.7mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3621、3453、3020、2401、1780、1692、1527、1216。
N−(2−シクロペンテン−1−アセタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7k)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−(2−シクロペンテン−1−アセタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7k)を合成した。図12Aは、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルである(挿入図は、化学構造を示す)。図12Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=6.01(d,1H,NH)、5.81(m,1H,CH−ビニル)、5.69(m,1H,CH−ビニル)、4.57(ddd,1H,J=3.0Hz,CH−lac)、4.5(td,1H,J=9.5Hz,CH−lac)、4.33(ddd,1H,J=6.0Hz,CH−lac)、3.15(m,1H,J=2.6Hz,CH)、2.91(ddd,1H,J=I.2Hz,CH−lac)2.39−2.09(m,6H)、1.52(ddd,1H,J=5.0Hz,CH−lac);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.6、173.0、133.7、132.1、66.3、49.5、42.6、42.6、42.4、32.1、30.9、29.8、29.7;GC−MS:期待値m/z=209、実測値[M+]=209;[αD]=+10.8(c=2.6mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3311、2923、2851、1775、1643、1546、1173、1016。
N−(2−シクロペンテン−1−アセタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7l)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−(2−シクロペンテン−1−アセタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7l)を合成した。図13Aは、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルである(挿入図は、化学構造を示す)。図13Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=6.07(s,1H,NH)、5.81〜5.70(m,1H,CH−ビニル)、5.69〜5.66(m,1H,CH−ビニル)、4.60(ddd,1H,J=2.9Hz,CH−lac)、4.47(td,1H,J=8.3Hz,CH−lac)、4.33(ddd,1H,J=6.0Hz,CH−lac)、3.15〜3.10(m,1H)、2.91(ddd,1H,J=1.3Hz,CH−lac)2.40−2.08(m,6H)、1.54〜1.43(m,1H,CH−lac);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=173.0、033.8、133.7、132.1、132.0、66.3、49.5、42.6、42.6、42.4、32.0、30.8、29.7;GC−MS:期待値m/z=209、実測値[M+]=209;[αD]=−12.9(c=2.7mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3310、2923、2851、2385、1775、1643、1546、1173、1016。
N−Boc−アミノカプラノイル−L−ホモセリンラクトン(7m)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−Boc−アミノカプラノイル−L−ホモセリンラクトン(7m)を合成した。図14は、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=6.50(d,1H,NH)、4.65(m,2H,CH−lac、NH)、4.49(td,1H,J=9.0Hz,CH−lac)、4.32(ddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、3.11(q,2H,J=6.3Hz,CH2)、2.79(ddd,1H,J=4.5Hz,CH−lac)、2.28(t,2H,J=7.5Hz,CH2)、2.17(ddd,1H,J=6.8Hz,CH−lac)、1.69(p,2H,J=7.4Hz,CH2)、1.52(m,12H);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.8、173.7、156.2、66.2、49.2、40.5、36.0、31.1、30.3、29.9,28.6、26.4、25.1、16.5;GC−MS:期待値m/z=314、実測値[M+Na]=337;[αD]=+5.7(c=2.1mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3684、3455、3020、2401、1781、1693、1511、1216。
N−モノエチルフマロイル−L−ホモセリンラクトン(7n)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−モノエチルフマロイル−L−ホモセリンラクトン(7n)を合成した。図15Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図15Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.0(d,2H,Ar−H)、6.87(d,2H,Ar−H)、4.72(ddd,1H,J=6.3Hz,CH−lac)、4.54(td,1H,J=1.3Hz,CH−lac)、4.37(ddd,1H,J=6.0Hz,CH−lac)、4.29(q,2H,J=7.1Hz,CH2)、2.91(ddd,1H,J=1.4Hz,CH−lac)、2.31(ddd,1H,J=8.7Hz,CH−lac)、1.47(s,2H,CH2)、1.34(t,3H,J=7.1Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.2、165.5、164.4、135.1、131.8、66.4、61.6、49.7、30.4、28.5、14.3;GC−MS:期待値m/z=227、実測値[M+]=227;[αD]=+4.7(c=2.8mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3316、2923、1778、1712、1645、1549、1166。
N−(4−ブロモフェニルアセタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7o)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−(4−ブロモフェニルアセタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7o)を合成した。図16Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図16Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.49(d,2H,J=2.7,CH−Ar)、7.17(d,2H,J=2.7,CH−Ar)、6.02(s,1H,NH)、4.58(ddd,1H,J=6.2Hz,CH−lac)、4.45(td,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、4.33(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、3.59(s,2H,CH2)、2.87(ddd,2H,J=1.4Hz,CH−lac)、2.19(dd,1H,J=8.9Hz,CH−lac);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=132.8、131.9、130.9、65.8、49.2、30.1;GC−MS:期待値m/z=297、実測値[M+]=297;[αD]=+3.8(c=2.55mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3419、3020、2401、1782、1672、1216。
N−(トランス−シナモイル)−L−ホモセリンラクトン(7p)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−(トランス−シナモイル)−L−ホモセリンラクトン(7p)を合成した。図17Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図17Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.66(d,2H,Ar−H)、7.48(m,2H,Ar−H)、7.36(m,3H,Ar−H)、6.51(d,1H,J=5.9Hz,NH)、6.49(d,1H,J=15.7Hz,H−ビニル)、4.78(ddd,1H,J=6.4Hz,CH−lac)、4.53(td,1H,J=8.9Hz,CH−lac)、4.37(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、2.92(ddd,1H,J=1.0Hz,CH−lac)、2.32(td,1H,J=8.9Hz,CH−lac);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=176.0、166.6、142.6、134.6、130.2、129.1、128.2、119.5、66.5、49.7、30.7;GC−MS:期待値m/z=231、実測値[M+]=231;[αD]=+30.2(c=2.45mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3312、2923、1774、1644、1547、1173、1016。
N−(4−フェニルブタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7q)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−(4−フェニルブタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7q)を合成した。図18Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図18Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.31(m,2H,Ar−H)、7.21(m,3H,Ar−H)、6.13(d,1H,J=5.3Hz,NH)、4.59(ddd,1H,J=6.2Hz,CH−lac)、4.47(td,1H,J=1.0Hz,CH−lac)、4.30(ddd,1H,J=5.7Hz,CH−lac)、2.85(ddd,1H,J=1.1Hz,CH−lac)、2.68(t,2H,J=7.3Hz,CH2)、2.36(t,2H,J=6.7Hz,CH2)、2.18(d,1H,J=3.2Hz,CH−lac)、2.04(p,2H,J=7.4Hz,CH2);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.7、173.5、167.7、141.5、128.7、128.6、126.2、115.0、66.3、49.4、35.5、35.3、
30.7、27.0;GC−MS:期待値m/z=247、実測値[M+]=247;[αD]=+27.9(c=6.7mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3314、2935、2358、2331、1771、1652、1447、1173。
N−(4−フェニルブタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7r)
Figure 0005133067
実施例8に記載した方法により、N−(4−フェニルブタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7r)を合成した。図19Aに、合成の純度を評価するGC−MSスペクトルを示す(挿入図は、化学構造を示す)。図19Bは、ΝMRスペクトルであり、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.31(m,2H,Ar−H)、7.21(m,3H,Ar−H)、6.10(d,1H,J=4.7Hz,NH)、4.59(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、4.47(td,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、4.31(ddd,1H,J=5.8Hz,CH−lac)、2.86(ddd,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、2.69(t,2H,J=7.2Hz,CH2)、2.36(t,2H,J=7.8Hz,CH2)、2.18(ddd,1H,J=3.2Hz,CH−lac)、2.04(p,2H,J=7.1Hz,CH2);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.6、173.5、167.6、163.9、141.5、128.7、128.6、126.2、115.1、115.0、66.3、59.4、49.4、35.5、35.3、30.7、27.0;GC−MS:期待値m/z=247、実測値[M+]=247;[αD]=−24.1(c=4.0mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3309、2966、2685、23559、2338、1772、1669、1539、1556、1221、1201。
N−(3−オキソ−ヘキサノイル)−L−ホモセリンラクトン(8a)
Figure 0005133067
実施例9に記載した方法により、N−(3−オキソ−ヘキサノイル)−L−ホモセリンラクトン(8a)を合成した。図20は、ΝMRスペクトルであり(挿入図は、化学構造を示す)、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.85(s,1H,NH)、4.67(ddd,1H,J=6.7Hz,CH−lac)、4.57(td,1H,J=1.3Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、3.52(s,2H,CH2)、2.82(dddd,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、2.56(t,2H,J=7.2Hz,CH2)2.33(ddd,1H,J=2.4Hz,CH−lac)、1.64(p,2H,J=7.2Hz,CH2)、0.98(t,3H,J=6.5Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=204.7、173.1、164.9、64.2、47.4、46.3、44.0、28.1、15.1、11.8;MS(ESI):期待値m/z=213、実測値[M+Na]=236;[αD]=+12.2(c=2.7mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3286、3966、1783、1718、1646、1545、1171。
N−(3−オキソ−オクタノイル)−L−ホモセリンラクトン(8b)
Figure 0005133067
実施例9に記載した方法により、N−(3−オキソ−オクタノイル)−L−ホモセリンラクトン(8b)を合成した。図21は、ΝMRスペクトルであり(挿入図は、化学構造を示す)、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.95(s,1H,NH)、4.67(ddd,1H,J=6.7Hz,CH−lac)、4.53(td,1H,J=1.3Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、3.52(s,2H,CH2)、2.81(dddd,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、2.57(t,2H,J=7.2Hz,CH2)、2.34(ddd,1H,J=2.4Hz,CH−lac)、1.64(p,2H,J=7.2Hz,CH2)、1.43(m,4H,J=6.4Hz,(CH2)4)、0.91(t,3H,J=6.5Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=206.7、175.0、166.7、66.3、66.1、49.3、48.4、44.0、31.3、30.0、23.2、22.6、14.1;MS(ESI):期待値m/z=241、実測値[M+Na]=264;[αD]=+16.9(c=2.7mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3684、3020、2401、1783、1712、1674、1527、1216。
N−(3−オキソ−デカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8c)
Figure 0005133067
実施例9に記載した方法により、N−(3−オキソ−デカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8c)を合成した。図22は、ΝMRスペクトルであり(挿入図は、化学構造を示す)、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)7.68(d,1H,J=4.9,NH)、4.65(ddd,1H,J=9.2Hz,CH−lac)、4.53(t,1H,J=8.9Hz,CH−lac)、4.32(ddd,1H,J=6.2Hz,CH−lac)、3.47(s,2H,CH2)、2.79(dddd,1H,J=1.3Hz,CH−lac)、2.55(t,2H,J=7.3Hz,CH2)、2.32(ddd,1H,J=2.4Hz,CH−lac)、1.61(m,2H,CH2)、1.28(m,8H,(CH2)4)、0.89(t,3H,J=5.4Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=206.7、175.1、166.6、66.3、66.1、49.2、48.4、44.1、31.8、29.9、29.2、29.1、23.6、22.8、14.2;MS(ESI):期待値m/z=269、実測値[M+Na]=292;[αD]=+16.7(c=3.4mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3295、2923、2851、1775、1716、1645、1547、1176。
N−(3−オキソ−ドデカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8d)
Figure 0005133067
実施例9に記載した方法により、N−(3−オキソ−ドデカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8d)を合成した。図23は、ΝMRスペクトルであり(挿入図は、化学構造を示す)、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)7.68(d,1H,J=6.0Hz,NH)、4.65(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、4.50(td,1H,J=1.1Hz,CH−lac)、4.32(ddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、3.47(s,2H,CH2)、2.79(ddd,1H,J=7.0Hz,CH−lac)、2.55(t,2H,J=7.3Hz,CH2)、2.29(ddd,1H,J=2.2Hz,CH−lac)、1.60(m,2H,CH2)、1.26(m,12H,(CH2)6)、0.89(t,3H,J=6.1Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=206.7、175.1、174.1、166.7、66.3、66.1、49.4、49.2、48.9、48.4、44.1、36.4、32.0、30.7、29.9、29.6、29.5、29.5、29.4、29.2、25.7;MS(ESI):期待値m/z=297、実測値[M+Na]=320;[αD]=+11.8(c=3.6mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3295、2922、2851、1775、1716、1644、1547、1171、1016。
N−(3−オキソ−テトラデカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8e)
Figure 0005133067
実施例9に記載した方法により、N−(3−オキソ−テトラデカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8e)を合成した。図24は、ΝMRスペクトルであり(挿入図は、化学構造を示す)、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)7.68(d,1H,J=6.0Hz,NH)、4.66(ddd,1H,J=5.9Hz,CH−lac)、4.56(td,1H,J=1.1Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、3.50(s,2H,CH2)、2.86(ddd,1H,J=7.0Hz,CH−lac)、2.30(t,2H,J=7.3Hz,CH2)、2.28(ddd,1H,J=2.2Hz,CH−lac)、1.60(m,2H,CH2)、1.26(m,12H,(CH2)6)、0.89(t,3H,J=6.1Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=175.0、166.7、66.3、66.0、49.5、36.1、32.1、30.7、29.8、29.6、29.5、29.5、29.4、29.2、25.7;MS(ESI):期待値m/z=325、実測値[M+Na]=348;[αD]=+14.0(c=2.5mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3921、3315、2852、1777、1716、1645、1548、1174、1014。
N−(3−オキソ−3−フェニルプロパノイル)−L−ホモセリンラクトン(8f)
Figure 0005133067
実施例9に記載した方法により、N−(3−オキソ−3−フェニルプロパノイル)−L−ホモセリンラクトン(8f)を合成した。図25は、ΝMRスペクトルであり(挿入図は、化学構造を示す)、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.66(s,1H,NH)、7.64(m,3H,CH−Ar)、7.20(d,2H,CH−Ar)、4.60(ddd,1H,J=2.0Hz,CH−lac)、4.47(td,1H,J=1.4Hz,CH−lac)、4.28(ddd,1H,J=3.2Hz,CH−lac)、3.80(s,2H,CH2)、3.53(s,2H,CH2)、2.70(ddd,1H,J=1.1Hz,CH−lac)、2.23(ddd,1H,J=8.9Hz,CH−lac);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=204.0、175.1、167.0、132.9、129.8、129.6、129.2、127.8、66.2、50.8、49.3、47.6、29.7;MS(ESI):期待値m/z=261、実測値[M+Na]=284;[αD]=+14.6(c=3.4mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3335、3054、2916、1176、1772、1663、1538、1179、1022。
N−(3−オキソ−3−フェニルプロパノイル)−D−ホモセリンラクトン(8g)
Figure 0005133067
実施例9に記載した方法により、N−(3−オキソ−3−フェニルプロパノイル)−D−ホモセリンラクトン(8g)を合成した。図26は、ΝMRスペクトルであり(挿入図は、化学構造を示す)、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.70(s,1H,NH)、7.69(m,3H,CH−Ar)、7.21(d,2H,CH−Ar)、4.59(ddd,1H,J=2.0Hz,CH−lac)、4.49(td,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、4.30(ddd,1H,J=2.1Hz,CH−lac)、3.80(s,2H,CH2)、3.53(s,2H,CH2)、2.74(ddd,1H,J=1.0Hz,CH−lac)、2.23(ddd,1H,J=9.0Hz,CH−lac);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=204.1、174.9、167.1、132.7、129.7、129.6、129.2、128.8、127.8、66.2、50.9、49.4、47.3、29.8;MS(ESI):期待値m/z=261、実測値[M+Na]=284;[αD]=−6.2(c=1.5mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3335、3054、2916、1176、1772、1663、1538、1179、1022。
N−(3−オキソ−オクタノイル)−D−ホモセリンラクトン(8h)
Figure 0005133067
実施例9に記載した方法により、N−(3−オキソ−オクタノイル)−D−ホモセリンラクトン(8h)を合成した。図27は、ΝMRスペクトルであり(挿入図は、化学構造を示す)、ここで:1H ΝMR(300MHz、CDCl3)δ=7.95(s,1H,NH)、4.67(ddd,1H,J=6.7Hz,CH−lac)、4.53(td,1H,J=1.3Hz,CH−lac)、4.34(ddd,1H,J=6.1Hz,CH−lac)、3.52(s,2H,CH2)、2.81(dddd,1H,J=1.2Hz,CH−lac)、2.57(t,2H,J=7.2Hz,CH2)、2.34(ddd,1H,J=2.4Hz,CH−lac)、1.64(p,2H,J=7.2Hz,CH2)、1.43(m,4H,J=6.4Hz,(CH2)4)、0.91(t,3H,J=6.5Hz,CH3);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ=206.7、175.0、166.7、66.3、66.1、49.3、48.4、44.0、31.3、30.0、23.2、22.6、14.1;MS(ESI):期待値m/z=241、実測値[M+Na]=264;[αD]=−19.6(c=2.7mg/mL;CHCl3);IR(cm-1):3684、3020、2401、1783、1712、1674、1527、1216。
AHL Mosherアミドの評価
スキームIを介して合成したAHLのエナンチオ純度を、AHL Mosherアミド誘導体の特徴付けにより評価した。この固相経路を用いて、L−及びD−メチオニンの両方を負荷した樹脂(3)から出発して、R−Mosherアミドジアステレオマーを合成した。ジアステレオマーの1H NMR(300MHz、CDCl3)スペクトルの分析は、AHLの光学純度(de)が95%(a、a’、b、b’は、NMRスペクトルの各ピークの統合に基づく部分収率であり、100(a−a’)又は100(b−b’)から算出するように)を超えることを示した。図28A及び図28Bに、各々、D及びLホモセリンエナンチオマーの1H NMRスペクトルを示す。
生物学的スクリーニング
化合物の取り扱い及び試薬:合成化合物のストック溶液(10mM及び100mM)を酢酸エチル又はCHCl3のいずれかで調製し、密封したバイアル内に−20℃で保管した。アッセイに使用する前に、溶液を室温にした。溶媒耐性ポリプロピレン(Corning Costarカタログ番号3790)又はポリスチレン(Corning Costarカタログ番号3997)96−ウェルプレートを適宜使用した。全生物学的試薬は、Fisherから購入し、封入された指示書に従って使用した。1.0g/L NH4Cl、0.3g/L MgSO4・7H2O、0.15g/L KCl、0.01g/L CaCl2、2.5mg/L FeSO4・7H2O、5.0g/Lグルコース、1.0g/L NaH2PO4、及び3.0g/L K2HPO4を含有するAB最小培地(pH=6.8)を調製した。生物膜アッセイに使用したM9培地は、記載されているように調製した(De Kievit,T.R.、Gillis,R.、Marx,S.、Brown,C.、Iglewski,B.H.、Appl.Environ.Microbiol.2001,67,1865-1873)。Miller吸収アッセイ用の緩衝液及び溶液を、記載されているように調製した(Miller,J.H.、Experiments in Molecular Genetics;Cold Spring,1972)。
対照化合物:化合物7g(Zhu,J.、Beaber,J.W.、More,M.I.、Fuqua,C.、Eberhard,A.、Winans,S.C.J.Bacteriol.1998,180,5398-5405)及び8h(Reverchon,S.、Chantegrel,B.、Deshayes,C.、Doutheau,A.、Cotte-Pattat,N.Bioorg.Med,Chem.Lett.2002,12,1153-1157)を、上述した固相方法に従って調製した。以下のように修正した液相手順を用いて、化合物9を合成した(Smith,K.M.、Bu,Y.、Suga,H.、Chem.Biol.2003,10,563-571):β−ケト酸5d(483mg、1.87mmol)及び2−アミノフェノール(204mg、1.87mmol)を10mLのDMFに溶解し、その後1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、456mg、2.38mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、228mg、1.87mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、500μL、2.87mmol)を加えた。TLCが完了を示すまで、反応混合物を室温で撹拌した(12時間)。反応混合物を30mLのジエチルエーテルで希釈して、30mLの10%クエン酸で2回、30mLの飽和NaHCO3で2回、及び15mLの飽和NaClで1回洗浄した。エーテル層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空除去した。得られた固体を直ちに95%TFA/H2Oに供して(30分)、ケタールを脱保護した。反応混合物(3×15mL)をCHCl3で抽出し、MgSO4上で乾燥し、CHCl3を真空除去して、黄褐色固体を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(1:1のEtOAc/ヘキサン)による精製により、9を白色固体として得た。228mg、40%総収率。使用に要するときまで、化合物7g、8h、及び9を−20℃で保管した。
機器の使用:Wallac Manager v1.03ソフトウエアを使用したPerkinElmer Wallac 2100 EnVision(商標)(PerkinElmer,Wellsley,MA)マルチラベルプレートリーダーを用いて、吸収及び蛍光アッセイの結果を得た。600nmのフィルターを使用して、細菌細胞密度を読み取った。Miller型吸収アッセイに420nm及び550nmのフィルターを使用した(Griffith,K.L.、Wolf,R.E.、Jr.Biochem.Biophys.Res.Commun.2002,290,397-402)。蛍光アッセイにおいて、励起用に485nmのフィルター、発光用に535nmのフィルターを使用して、緑色蛍光タンパク質(GFP)の生成を評価した。Lasersharp v3.2ソフトウエアを使用したBio−Rad MRC−1024レーザー走査型共焦点顕微鏡を用いて、生物膜を可視化した。Confocal Assistant v4.02ソフトウエア(nephrology.iupui.edu/imaging/software.htmから公に入手可能)を使用して、生物膜可視化データを操作した。
合成AHLライブラリーのスクリーニング
上述したスキーマで構成されたAHLライブラリーを、クオラムセンシングの拮抗作用に関して、二種の細菌のレポーター株内でスクリーニングした:1)P.aeruginosa PAO−JP2(plasI−LVAgfp)、(De Kievit,T.R.、Gillis,R.、Marx,S.、Brown,C.、Iglewski,B.H.、Appl.Environ.Microbiol.2001,67,1865-1873)及び2)A.tumefaciens WCF47(pCF372)。これら2種の株の試験は、2つの理由から価値を有する:1)P.aeruginosaの直接的な臨床的関連性、及び2)A.tumefaciens内のTraRに関する生化学的及び構造的データの広範な群。これらレポーター株の両方は、天然のAHLシンターゼを欠くが、活性化LuxR型受容体を保持する(各々、LasR及びTraRタンパク質);外因性リガンドは受容体活性化を要求し、これは蛍光(LasRについては緑色蛍光タンパク質(GFP))又は吸収(TraRについてはβ−ガラクトシダーゼ活性を介して)測定により測定し得る。
拮抗作用スクリーニングは、一連の新規のクオラムセンシング阻害剤を明らかにした。図29に示すこれらの実験において、天然のAHLリガンド(8b又は8d)の存在下、非天然AHLで株を処理し、吸収又蛍光シグナルの低下は、非天然AHLがLuxR型タンパク質活性に拮抗し得ることを示した。3種の化合物(7h、7k及び7o)は、A.tumefaciens内でTraRに対して有意な活性を示し、対照として試験した以前に報告したLuxR型タンパク質アンタゴニストと比較して、1〜2桁活性が高かった(10μMにて、7g、8f、及び9、図29a及び図29c)。印象的なことに、ブロモ−フェニルAHL7oは、等モル濃度の8b(100nM)の50%阻害を示した。興味深いことに、同一の3種のリガンドは、P.aeruginosa(図29d)内でLasRに対するアンタゴニストとしても同定された。ここでインドールAHL7h及びブロモ−フェニルAHL7oは、3種の対照(400μMにて)の2倍の活性を有し、インドールAHL7hは、天然のリガンド8dと12.5:1の比で、50%阻害を示した。特に、3種の全リガンドは、巨大な疎水性アシル基を含んでいる。この構造的類似性は、それらの交差活性と合わせて、リガンドがTraR及びLasR受容体と同様に相互作用し得ることを示唆している;これらの相互作用を特徴付ける努力が、現在行われている。
更に、リガンド7h、7k及び7oの交差反応性は、AHLコンビナトリアルライブラリーを構成するように示された方法が、AHL様リガンド−受容体を有する全細菌のスクリーニングに使用するための合成リガンドを形成するに十分であることを示した。更に、天然に存在するリガンドと比較した非天然リガンドの作動作用(agonism)/拮抗作用(antagonism)の効果を測定するレポーター遺伝子アッセイを用いて、合成リガンドの特徴付けを行った。
作動作用/拮抗作用効果の検討
表2に同定された合成類似体に関する作動作用/拮抗作用試験を、A.tumefaciens及びP.aeruginosaモデルの両方で実施した。図30及び図31に示したこれら実験の結果は、レポーターアッセイスクリーニングの能力のみならず、クオラムセンシング細菌の属全体の異なる宿主における各リガンドの交差反応性も示している。更に、図32及び図33に示した拮抗作用アッセイは、AHL類似体の濃度範囲全体における有効性を示し、合成リガンドの濃度を変更すると、中間応答を生じることができ、高濃度では事実上シグナルが存在しなくなることを示す。
Agrobacterium tumefaciensレポーター遺伝子アッセイ
最終濃度100nMを与える適量の濃縮AHLストック溶液を、空の培養管に加え、溶媒を蒸発させた。A.tumefaciens WCF47(pCF372)の一晩培養物を、400μg/mLオクトピン及び50μg/mLストレプトマイシンを含有する新鮮なAB最小培地中で、OD600(光学密度)0.1に希釈した。AHLを含有する管に、希釈した培地1mL部を加えた。回転振盪インキュベータ(200rpm)内で、管を28℃にて12〜16時間増殖させた。
次に、培地を、Millerアッセイ法に従って、β−ガラクトシダーゼ活性に関してアッセイした。簡単に言えば、各管からの細菌の100μLアリコートを、ポリスチレン96−ウェルプレートのウェルに加え、各ウェルのOD600を記録した。次に、各ウェルからの50mLアリコートを、200μLのZ緩衝液、8μLのCHCl3及び4μLの0.1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液(SDS)を含有する溶媒耐性96−ウェルプレートに移動した。この懸濁液を、反復ピペット操作により混合し、その後CHCl3を沈降させた。各ウェルからの100μLのアリコートを、未使用のポリスチレン96−ウェルプレートに移して、20μLの基質、o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(リン酸緩衝液中のONPG、4μg/mL)、を0時間で加えた。適切な黄色の発色後(約15〜35分)、50μLの1M Na2CO3を加えて、反応を終了させた。プレートリーダーを用いて、各ウェルにつき420nm及び550nmにおける吸収を測定し、標準的な方法に従って、Miller単位を算出した。
使用したAHL類似体の濃度が104nMであり、OOHL(8b)ストック溶液を、その濃度が100nMとなるように各管に加えた以外は、拮抗作用アッセイに関して同様の方法を使用した(図30)。次に、104nMにて良好な阻害活性を示した化合物を、100nMのOHHL(8b)に対して、104nM〜1nMの濃度範囲で試験した(図32に示す)。全アッセイは、3回実施した。
図30に、AHL誘導体7h〜7r及び8f〜8hに関するA.tumefaciensレポーター遺伝子スクリーニングデータの結果を示す。対照化合物7g、8f、及び9に関するデータを示す。レポーター株:WCF47(pCF372)、Miller単位は、発色基質としてのONPGを伴う相対的なβ−ガラクトシダーゼ活性を報告する。作動作用アッセイにおける化合物濃度:100nM。拮抗作用アッセイにおける化合物濃度:100nM天然リガンド8b(OOHL)に対して104nM。誤差バーは、3回の反復スクリーニングから算出して、±1S.E.M.である。
図31に、ある濃度範囲で、A.tumefaciensレポーター株内でのAHL誘導体7k及び7oに関する拮抗作用スクリーニングデータを示す。レポーター株:WCF47(pCF372)。Miller単位は、発色基質としてのONPGを伴う相対的なβ−ガラクトシダーゼ活性を報告する。化合物は、100nM天然リガンド8b(OOHL)に対して様々な濃度でスクリーニングした。図31A〜図31Fは、A.tumefaciensレポーター株内での、AHL誘導体7h(図31A)、7k(図31B)及び7o(図31C)並びに対照化合物7g(図31D)、8f(図31E)及び9(図31F)に関する、用量応答拮抗作用スクリーニングデータの結果のグラフ表示である。レポーター株:WCF47(pCF372)。Miller単位は、発色基質としてのONPGを伴う相対的なβ−ガラクトシダーゼ活性を報告する。化合物は、100nM天然リガンド8b(OOHL)に対して様々な濃度でスクリーニングした。誤差バーは、少なくとも3回の反復スクリーニングから算出して、±1S.E.M.である。
Pseudomonas aeruginosaレポーター遺伝子アッセイ
最終濃度1μMを与える適量の濃縮ストック溶液を、ポリプロピレン96−ウェルプレートに加え、溶媒を蒸発させた。P.aeruginosa PAO−JP2(plasI−LVAgfp)の一晩培養物を、200μg/mLカルベニシリンを含有する新鮮なLB培地中で、OD6000.1に希釈した。200μLの希釈培地をプレートの各ウェルに加え、回転振盪インキュベータ(200rpm)内で、37℃で6時間インキュベートした。培地をポリスチレン96−ウェルプレートに移して、プレートリーダーを使用してGFP発現を測定し、この値を細胞密度に正規化した。使用したAHL類似体の濃度が400μMであり、ODHL(8d)ストック溶液を、その濃度が1μMとなるように、各ウェルに加えたこと以外は、図32に示した拮抗作用アッセイに同様の方法を使用した。次に、400μMにて良好な阻害活性を示した化合物を、1μMのODHL(8d)に対して、400μM〜4nMの濃度範囲で試験した(図33に示す)。全アッセイは、3回実施した。
図32に、AHL誘導体7h〜7r及び8f〜8hに関するP.aeruginosaレポーター遺伝子スクリーニングデータを示す。対照化合物7g、8f、及び9に関するデータを示す。レポーター株:PAO−JP2(plasI−LVAgfp)。蛍光は、対照(8d、ODHL)に対する百分率として報告する。作動作用アッセイにおける化合物濃度:1μM。拮抗作用アッセイにおける化合物濃度:1μM天然リガンド8d(ODHL)に対して400μM。誤差バーは、3回の反復スクリーニングから算出して、±1S.E.M.である。
図33A〜図33Fは、P.aeruginosaレポーター株内での、AHL誘導体7h(図33A)、7k(図33B)及び7o(図33C)並びに対照化合物7g(図33D)、8f(図33E)及び9(図331F)に関する、用量応答拮抗作用スクリーニングデータの結果のグラフ表示である。レポーター株:PAO−JP2(plasI−LVAgfp)。蛍光は、天然リガンド8d(ODHL)に対する百分率として報告する。化合物は、1μM天然リガンド8d(ODHL)に対して様々な濃度でスクリーニングした。誤差バーは、少なくとも3回の反復スクリーニングから算出して、±1S.E.M.である。
図31A〜図31F及び図33A〜図33Fに示したデータを、S字形用量応答曲線に適合して、IC50値を算出した。これらを下記表4に示す。
Figure 0005133067
A.tumafaciens及びP.aeruginosaの両方におけるスクリーニング法の結果は、これら方法で合成したAHL類似体のアゴニスト/アンタゴニストの効果のスクリーニング及び測定における、レポーター構築物の有効性を示している。更に、様々なAHL類似体の交差反応性は、それらのA.tumafaciens及びP.aeruginsoaレポーター株の両方との相互作用能力により示される。
生物膜形成の妨害
生物膜形成は、大部分はP.aeruginosa内のLasRの制御下にあるため、本発明者等は、アンタゴニスト7h及び7oがP.aeruginosa生物膜形成を妨害し得ると仮定した。Iglewski及び共同研究者により報告された標準的な手順に従って、アッセイを実施した。
可視化を容易にするためにGFPを構成的に産生するP.aeruginosa(PAO1(pLVAgfp))株を使用して、標準的な静的(static)生物膜アッセイを実施した。生物膜を、リガンドの非存在下で(図34A)、及び50μM合成リガンド7h(図34B)又は7o(図34C)の存在下で、48時間成長させ、走査型レーザー共焦点顕微鏡法を用いて可視化した。処理した生物膜は、未処理対照と比較して蛍光が、有意に減少したように思われた。この未処理対照は、以前に、生物膜が細胞密度を低下させ、組織化を弱めたことを確立するのに使用されている。これらデータは、非天然クオラムセンシング化合物7h及び7oの両方が、P.aeruginosaの生物膜形成を強く阻害することを示す。
生物膜形成の妨害
P.aeruginosa PAO1(pTdK−GFP)を使用して、標準的な静的生物膜アッセイを実施した。簡単に言えば、一晩培養物を、200μg/mLカルベニシリンを含有する新鮮なM9培地中で、OD6000.1に希釈した。この希釈培地を、50μMアンタゴニストを含有する管に加えた。生物膜を、リガンドの非存在下で(図35A);合成リガンド7hの存在下で(図35B);及び合成リガンド7oの存在下で(図35C)(両方とも50μM)、48時間成長させ、走査型レーザー共焦点顕微鏡法を用いて可視化した。各管に滅菌したガラス製カバースリップを加え、培養物を、振盪せずに37℃で48時間インキュベートした。カバースリップを除去し、リン酸緩衝生理食塩水で洗浄し、走査型レーザー共焦点顕微鏡法を用いて検査した。トップダウン(top-down)のZの連続を、約100μmの距離で収集した。図35〜図37の画像は、別々の日に実施したいくつかの実験の代表例である。
P.aeruginosa生物膜の用量依存的破壊のアッセイ:化合物7o
上述した方法を用いたが、未処理(図36A);50μM 7o(図36B);25μM 7o(図36C);及び12.5μM 7o(図36D)を含む処理群を使用して、合成クオラムセンシング化合物7oの用量依存的関係性を研究した。P.aeruginosa(PAO1(pLVAgfp))のコンポジットスタックした操作型共焦点レーザー顕微鏡写真は、生物膜の用量依存的破壊を明らかに示している。
P.aeruginosa生物膜の用量依存的破壊のアッセイ:化合物7h
上述した方法を用いたが、未処理(図37A);50μM 7h(図37B);25μM 7h(図37C);及び12.5μM 7h(図37D)を含む処理群を使用して、合成クオラムセンシング化合物7hの用量依存的関係性を研究した。P.aeruginosa(PAO1(pLVAgfp))のコンポジットスタックした操作型共焦点レーザー顕微鏡写真は、生物膜の用量依存的破壊を明らかに示している。
これらの発見の重要性は、細菌の生物膜形成の阻害剤が殆ど知られていないという事実により強調される。更に、図36A〜図36D及び図37A〜図37Dに示した効果は、これらの化合物に用量依存的効果があることを示している。これは、中間応答が獲得可能であり、作用メカニズムは、広範なクオラムセンシング細菌の属全体にて分析した各化合物に関して同様であり得ることを示す。
本明細書に記載したようなクオラムセンシング化合物は、健康管理、及び細菌汚染が蔓延している他の産業において、直接的な影響を与えることが予期される。可溶な拡散性クオラムセンシング化合物が環境に導入又接触した際の生物膜形成を阻害する能力は、外科器具並びに食物及び水資源の細菌汚染に関連する臨床及び公衆衛生に直接的な意味を有する。更に、本明細書に記載した小さいコンビナトリアルライブラリーからの強力な阻害剤の発見は、更なるクオラムセンシング小分子調節因子を発見するための、焦点を絞った組み合わせ方法の潜在的な有用性を強調する。
概略すれば、本発明は、天然及び非天然AHLの両方に高純度でアクセスする、AHL自己誘導物質を含むクオラムセンシング化合物に至る堅固な合成経路を提供する。本明細書で開示した合成経路は、細菌のクオラムセンシングの強力な阻害剤である非天然AHLの組み合わせの同定に使用されてきた。更に、開示した方法により開発された化合物は、アゴニスト及びアンタゴニストの両方の同定を可能にし、それらの迅速な特徴付け及びスクリーニングの方法を提供する。これらの化合物は、クオラムセンシングを介した細胞間コミュニケーションの阻害と、それら細胞間のクオラムセンシングシステムを介した誤ったコミュニケーションの形成との両方に使用することができる。病原体及び有害な細菌のクオラムセンシングの操作により、研究、健康管理、農業、食品加工及び他の産業にそれを使用して、シグナル伝達を阻害し、それにより致死遺伝子の転写を阻害すること、又はその遺伝子の転写を時期尚早に誘導して、それにより関連する発病を回避することのいずれかが可能になる。簡単に言えば、本明細書に記載した化合物及び方法は、細菌の増殖、毒性及び病原性を制御する強力な新規のツールを示す。
AHLの合成的生成のためのスキームIを示す概略図である。式中、a=DIC、HOBT、CHC13/DMF、マイクロ波50℃(2×10分);b=DMF、マイクロ波150℃(7分);c=CNBr、TFA、CHC13/H2O、マイクロ波60℃(30分)である。 クオラムセンシング化合物の合成的生成のためのスキームIIを示す概略図である。 クオラムセンシング化合物の合成的生成のためのスキームIIIを示す概略図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−ブタノイル−L−ホモセリンラクトン(7a)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−ブタノイル−L−ホモセリンラクトン(7a)のNMRスペクトルを示す図である。
図1Aに示したスキームにより生成したN−ヘキサノイル−L−ホモセリンラクトン(7b)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−ヘキサノイル−L−ホモセリンラクトン(7b)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−オクタノイル−L−ホモセリンラクトン(7c)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−オクタノイル−L−ホモセリンラクトン(7c)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−デカノイル−L−ホモセリンラクトン(7d)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−デカノイル−L−ホモセリンラクトン(7d)のΝMRスペクトルを示す図である。
図1Aに示したスキームにより生成したN−ドデカノイル−L−ホモセリンラクトン(7e)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−ドデカノイル−L−ホモセリンラクトン(7e)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−ヘキサデカノイル−L−ホモセリンラクトン(7f)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−ヘキサデカノイル−L−ホモセリンラクトン(7f)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−ヘプタノイル−L−ホモセリンラクトン(7g)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−ヘプタノイル−L−ホモセリンラクトン(7g)のNMRスペクトルを示す図である。
図1Aに示したスキームにより生成したN−(インドール−3−ブタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7h)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(インドール−3−ブタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7h)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(インドール−3−ブタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7i)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(インドール−3−ブタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7i)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−Boc−(4−アミノメチル)−N−ベンゾイル−L−ホモセリンラクトン(7j)のΝMRスペクトルを示す図である。
図1Aに示したスキームにより生成したN−(2−シクロペンテン−1−アセタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7k)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(2−シクロペンテン−1−アセタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7k)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(2−シクロペンテン−1−アセタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7l)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(2−シクロペンテン−1−アセタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7l)のΝMRスペクトルを示す図である。
図1Aに示したスキームにより生成したN−Boc−アミノカプラノイル−L−ホモセリンラクトン(7m)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−モノエチルフマロイル−L−ホモセリンラクトン(7n)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−モノエチルフマロイル−L−ホモセリンラクトン(7n)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(4−ブロモフェニルアセタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7o)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(4−ブロモフェニルアセタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7o)のΝMRスペクトルを示す図である。
図1Aに示したスキームにより生成したN−(トランス−シナモイル)−L−ホモセリンラクトン(7p)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(トランス−シナモイル)−L−ホモセリンラクトン(7p)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(4−フェニルブタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7q)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(4−フェニルブタノイル)−L−ホモセリンラクトン(7q)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(4−フェニルブタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7r)のGC−MSスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(4−フェニルブタノイル)−D−ホモセリンラクトン(7r)のNMRスペクトルを示す図である。
図1Aに示したスキームにより生成したN−(3−オキソ−ヘキサノイル)−L−ホモセリンラクトン(8a)のNMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(3−オキソ−オクタノイル)−L−ホモセリンラクトン(8b)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(3−オキソ−デカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8c)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(3−オキソ−ドデカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8d)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(3−オキソ−テトラデカノイル)−L−ホモセリンラクトン(8e)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(3−オキソ−3−フェニルプロパノイル)−L−ホモセリンラクトン(8f)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(3−オキソ−3−フェニルプロパノイル)−D−ホモセリンラクトン(8g)のΝMRスペクトルを示す図である。 図1Aに示したスキームにより生成したN−(3−オキソ−オクタノイル)−D−ホモセリンラクトン(8h)のΝMRスペクトルを示す図である。
図1Aに示したスキームにより生成したR−MosherアミドAHL誘導体のΝMRスペクトル(300MHz、CDCl3)を示す図である。 図29A〜29Dは、(図29A)本発明の方法により同定したクオラムセンシングアンタゴニスト、(図29B)既知のクオラムセンシングアンタゴニストに関する拮抗作用スクリーニングの結果、並びに(図29C)A.tumefaciens及び(図29D)P.aeruginosaレポーター株内での両方の化合物のセットのクオラムセンシング拮抗活性を示す図である。
AHL誘導体7h〜7r及び8f〜8hを使用した、A.tumefaciensレポーター遺伝子スクリーニングの結果を示すグラフである。 図31A〜31Fは、A.tumefaciensレポーター株内での、AHL誘導体7h(図31A)、7k(図31B)及び7o(図31C)、並びに対照化合物7g(図31D)、8f(図31E)及び9(図31F)に関する、用量応答拮抗作用スクリーニングデータの結果を示すグラフである。レポーター株:WCF47(pCF372)。Miller単位は、発色基質としてのONPGを伴う相対的なβ−ガラクトシダーゼ活性を示す。化合物は、100nMの天然リガンド8b(OOHL)に対して様々な濃度でスクリーニングした。誤差バーは、少なくとも3回の反復スクリーニングから算出して、±1S.E.M.である。
AHL誘導体7h〜7r及び8f〜8hを用いた、P.aeruginosaレポーター遺伝子スクリーニングの結果を示すグラフである。 図33A〜33Fは、P.aeruginosaレポーター株内での、AHL誘導体7h(図33A)、7k(図33B)及び7o(図33C)、並びに対照化合物7g(図33D)、8f(図33E)及び9(図33F)に関する、用量応答拮抗作用スクリーニングデータの結果を示すグラフである。レポーター株:PAO−JP2(plasI−LVAgfp)。蛍光は、天然リガンド8d(ODHL)に対する百分率として示す。化合物は、1μMの天然リガンド8d(ODHL)に対して様々な濃度でスクリーニングした。誤差バーは、少なくとも3回の反復スクリーニングから算出して、±1S.E.M.である。
図34A〜Cは、合成リガンド(50μM)の存在下で、ガラススライド上で48時間成長させた後の、P.aeruginosa生物膜のコンポジット3D顕微鏡写真を示す図である;(図34A)未処理、(図34B)化合物7h、及び(図34C)化合物7o。 図35A〜35Dは、合成リガンド(50μM)の存在下で、ガラススライド上で48時間成長させた後の、P.aeruginosa(PAO1(pLVAgfp))生物膜のコンポジットスタックした走査型レーザー共焦点顕微鏡写真を示す図である。スケールバー=50μm。図35A:未処理。図35B:化合物7h。図35C:化合物7o。 図36A〜36Dは、AHLリガンド7oの存在下で、ガラススライド上で48時間成長させた後の、P.aeruginosa(PAO1(pLVAgfp))生物膜のコンポジットスタックした走査型レーザー共焦点顕微鏡写真を示す図である。スケールバー=10μm。図36A:未処理。図36B:50μM化合物7o。図36C:25μM化合物7o。図36D:12.5μM化合物7o。 図37A〜37Dは、AHLリガンド7hの存在下で、ガラススライド上で48時間成長させた後の、P.aeruginosa(PAO1(pLVAgfp))生物膜のコンポジットスタックした走査型レーザー共焦点顕微鏡写真を示す図である。スケールバー=10μm。図37A:50μM化合物7h。図37B:25μM化合物7h。図37C:12.5μM化合物7h。

Claims (22)

  1. 下記[化1]または[化2]の化合物。
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
    (式中、nは1、2又は3であり、R 4 は−Hであり、R 3 は−H,−CH 3 ,または、−CH 2 CH 3 であり、そして、R 1 は下記[化3]〜[化11]の中から選択される
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
    Figure 0005133067
  2. 前記化合物が、天然のクオラムセンシング化合物のアンタゴニストとして作用する、請求項1記載の化合物。
  3. 前記化合物が、天然のクオラムセンシング化合物のアゴニストとして作用する、請求項1記載の化合物。
  4. 前記nが1である、請求項1記載の化合物
  5. 前記R 3 および前記R 4 の両方が、−Hである、請求項1記載の化合物
  6. 前記R 1 が、下記[化12]である、請求項1記載の化合物
    Figure 0005133067
  7. 前記R 1 が、下記[化13]である、請求項1記載の化合物
    Figure 0005133067
  8. 下記[化14]を有する、請求項1記載の化合物
    Figure 0005133067
  9. 下記[化15]を有する、請求項1記載の化合物
    Figure 0005133067
  10. 下記[化16]〜[化23]の中から選択される、請求項1記載の化合物
    Figure 0005133067
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  11. 下記[化24]または[化25]である、請求項1記載の化合物
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  12. 下記[化26]または[化27]である、請求項1に記載の化合物
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  13. 下記[化28]〜[化34]の中から選択された化合物である、クオラムセンシングアゴニスト又はアンタゴニスト
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  14. in vitroでクオラムセンシング細菌を請求項1又は13に記載の化合物と接触させることを含む、クオラムセンシング細菌の毒性を低下させる方法。
  15. 前記クオラムセンシング細菌の毒性の低下が、生物膜の生成の阻害又は減少を含む、請
    求項1記載の方法。
  16. 細菌の生物膜汚染を受け易い表面の細菌汚染を低下させる方法であって、in vitroで該表面を、請求項1に記載の化合物と接触させることを含む方法。
  17. 前記接触が、前記化合物を含有する溶液を、前記表面に噴霧、塗工、はけ塗り、塗布、又は該溶液で表面を処理することを含む、請求項1記載の方法。
  18. 前記表面を、二種又はそれ以上の前記化合物の混合物と接触させる、請求項1記載の方法。
  19. 少なくとも一種の請求項1記載の化合物を含有する組成物を用意する工程、及びin vitroで細菌生物膜を該化合物と接触させる工程を含む、細菌生物膜を破壊する方法。
  20. 前記接触させる工程が、少なくとも一種の前記化合物を含有する組成物を、前記表面に噴霧、塗工、はけ塗り、塗布、又は該組成物で該表面を処理する工程を含む、請求項1記載の方法。
  21. 細菌感染治療剤の製造のための請求項1に記載の化合物の使用
  22. 請求項1に記載の化合物を含む医薬組成物。
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