JP5132788B2 - ドライバ回路 - Google Patents
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Description
この時OP1の出力O1には電圧
Vo1={(R2+R3)/R2}×VH
が現れ、一方OP2の出力O2には電圧
Vo2={(R6+R7)/R6}×VL
が現れている。従って、O2での電圧を基準として記述すると、O1とO2の間には、
Vo1−Vo2={(R2+R3)/R2}×(VH−VL)
なる電圧が現れている。ただし、通常はR1=R2=R5=R6とし、またR3=R7とすることが多いので、ここでもそれに従って表記した。
Vo1={(R2+R3)/R2}×VL
が現れ、一方OP2の出力O2には電圧
Vo2={(R6+R7)/R6}×VH
が現れている。従って、O2を基準として記述すると、O1とO2の間には、
Vo1−Vo2={(R2+R3)/R2}×(VL−VH)
が現れる。ここでR1=R2=R5=R6、R3=R7として表記した。
Vo1={(R2+R3)/R2}×VH
が現れ、一方OP2の出力O2には電圧
Vo2={(R6+R7)/R6}×VL
が現れる。従って、O2を基準として記述すると、O1とO2の間には、
Vo1−Vo2={(R2+R3)/R2}×(VH−VL)
が現れる。この電圧変化はトランスを経由して伝送線路側に伝達される。この伝送線路電圧の変化を第二の変化と呼ぶことにする。この第二の変化は、上記第一の変化とは逆方向で、かつ同じ量である。
さて、次に伝送線路の終端抵抗Roと、送信回路の出力抵抗R4、R8の関係について述べる。抵抗R4とR8の役割は伝送線路の終端抵抗Roとトランス一次側の抵抗を整合させるためのものである。すなわち、トランスの一次側(=ドライバ側):二次側(=伝送線路側)の巻き線比を1:nとした時、トランスの二次側抵抗Roはトランスの一次側の両端にはRo/(nの2乗)となって出現する。
従って、
R4+R8=Ro/(nの2乗)
とすることで、ドライバ側と伝送線路側の電力整合が取れるのである。
これにより、トランスの一次側端子には、
|Vo1−Vo2|/2
の電圧振幅の変化が出現することになる。つまり、伝送路に生起される平衡信号電圧の振幅は、
n×|Vo1−Vo2|/2
となる。
ドライバ回路を構成する第1送信回路および第2送信回路の出力端子をトランスの一次側端子の一端及び他端にそれぞれ接続し、平衡信号伝送路を形成する伝送線路の両端をトランスの二次側端子の一端及び他端にそれぞれ接続し、
制御信号を入力する2つの制御信号のうちの一つを前記第1送信回路の第1入力端子に接続し当該2つの制御信号のうちの他の一つを前記第2送信回路の第2入力端子に接続し、前記第1送信回路と前記第2送信回路の出力極性が互いに相異なるように前記第1及び第2入力端子にそれぞれ印加される2つの制御信号に応じて前記平衡信号伝送路に信号を送り出すドライバ回路において、
前記トランスの一次側は、第1定電位点に接続された中点タップを有し、
前記第1送信回路は、
第1端子と、第2端子と、第3端子と、を有する第1トランジスタと、
前記第1端子と前記トランスの一次側の前記一端との間に介在する、複数の受動素子を含む第1受動素子部と、
前記第1送信回路の前記第1入力端子と前記第2端子との間に介在する第2受動素子部と、
第2定電位点に接続した前記第3端子と前記第2端子との間に介在する第3受動素子部と、
からなり、
前記第2送信回路は、
第4端子と、第5端子と、第6端子と、を有する第2トランジスタと、
前記第4端子と前記トランスの一次側の前記他端との間に介在する、複数の受動素子を含む第4受動素子部と、
前記第2送信回路の前記第2入力端子と前記第5端子との間に介在する第5受動素子部と、
前記第2定電位点に接続した前記第6端子と前記第5端子との間に介在する第6受動素子部と、
からなり、
前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタは、バイポーラトランジスタであり、
前記第1送信回路の前記第1受動素子部および前記第2送信回路の前記第4受動素子部は、それぞれ、抵抗素子と容量素子とインダクタンス素子とから構成された2次のフィルタであり、
前記第1送信回路の前記第2および第3受動素子部並びに前記第2送信回路の前記第5および第6受動素子部は、抵抗素子であることを特徴とする。
本発明の実施の形態1にかかるドライバ回路を、図1に示す。図1において、L1とL2は伝送線路、TRはトランス、TR1とTR2は該トランスの一次側端子、TPは上記トランスの一次側中点タップ、S1とS2は送信回路である。また、Roは伝送線路の終端抵抗である。各々の送信回路は、NPNトランジスタQ1またはQ2、第一の抵抗R1またはR4、第二の抵抗R2またはR5、第三の抵抗R3またはR6からなる。また、T1とT2は、それぞれ、第一と第二の制御入力端子である。さらに、VCCは正電圧源である。そして、上記トランスの一次側中点タップTPは、上記正電源VCCに接続される。
V1=−VCC
の電圧が印加されており、一方、Q2のコレクタとTPの間の電圧は
V2=0
である。
V1=0
となり、一方、Q2のコレクタとTPの間の電圧は、
V2=−VCC
となるように、切り替わる。このトランス一次側の電圧切り替わりに伴い、トランスの二次側である伝送線路には電圧の変化が発生する。この変化を第一の変化とする。
V1=−VCC
となり、一方、Q2のコレクタとTPの間の電圧は
V2=0
となるように、切り替わる。このトランス一次側の電圧切り替わりに伴い、トランスの二次側である伝送線路には電圧の変化が発生するが、この電圧変化は、上記第一の変化とは、逆方向で同量の変化となって伝送線路側に誘起される。
n×|Vo1−Vo2|/2 = n×VCC/2
となる。ただし、Vo1はQ1のコレクタ電圧、Vo2はQ2のコレクタ電圧である。
本発明の実施の形態2にかかるドライバ回路を、図2に示す。図2において、L1、L2は伝送線路、TRはトランス、TR1とTR2は該トランスの一次側端子、TPは上記トランスの一次側中点タップ、S1とS2は送信回路である。さらに、各々の送信回路は、NPNトランジスタQ1またはQ2、第一の抵抗R1またはR4、インダクタL1またはL2、キャパシタC1またはC2、第二の抵抗R2またはR5、第三の抵抗R3またはR6からなる。また、T1とT2は、それぞれ、第一と第二の制御入力端子である。さらに、VCCは正電圧源である。そして、上記トランスの一次側中点タップTPは、上記正電源VCCに接続される。また、キャパシタC1とC2の一端はVCCに接続されているが、該接続点は、図2に示した範囲内から波及する固定電位点であればどこでもよく、たとえば、接地点であっても良い。
vo/vc = 2n/{2+(r×Ci+Li/r)×s+Ci×Li×(sの2乗)}
ただし、i=1または2、
r=Ro/(nの2乗)=Ri+RCi 、
1:2nはトランスの一次側:二次側の巻き線比、
RCiはQiのコレクタ抵抗、
s=j2πf、
fは伝送信号の基本周波数
である。
TR1、TR2 トランスの一次側端子
C、C1、C2 キャパシタ
L1、L2 インダクタ
Q1、Q2 トランジスタ
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、 抵抗
RC1、RC2 コレクタ抵抗
T1、T2 制御入力端子
TP トランスの中点タップ
OP1、OP2 オペアンプ
IP1、IP2、IP オペアンプの正側入力端子
IN1、IN2、IN オペアンプの負側入力端子
QP1、QP2、QP3、QP4、QP5、QP6、QP7、QP8、QP9 PNPトランジスタ
QN1、QN2、QN3、Q4N、QN5、QN6、QN7、QN8、QN9、
QN10、QN11、QN12、QN13 NPNトランジスタ
D ダイオード
Line1、Line2 平衡伝送線路
Ro 平衡伝送線路の終端抵抗
S1、S2 送信回路
VCC 正電源
VEE 負電源
Claims (1)
- ドライバ回路を構成する第1送信回路および第2送信回路の出力端子をトランスの一次側端子の一端及び他端にそれぞれ接続し、平衡信号伝送路を形成する伝送線路の両端をトランスの二次側端子の一端及び他端にそれぞれ接続し、
制御信号を入力する2つの制御信号のうちの一つを前記第1送信回路の第1入力端子に接続し当該2つの制御信号のうちの他の一つを前記第2送信回路の第2入力端子に接続し、前記第1送信回路と前記第2送信回路の出力極性が互いに相異なるように前記第1及び第2入力端子にそれぞれ印加される2つの制御信号に応じて前記平衡信号伝送路に信号を送り出すドライバ回路において、
前記トランスの一次側は、第1定電位点に接続された中点タップを有し、
前記第1送信回路は、
第1端子と、第2端子と、第3端子と、を有する第1トランジスタと、
前記第1端子と前記トランスの一次側の前記一端との間に介在する、複数の受動素子を含む第1受動素子部と、
前記第1送信回路の前記第1入力端子と前記第2端子との間に介在する第2受動素子部と、
第2定電位点に接続した前記第3端子と前記第2端子との間に介在する第3受動素子部と、
からなり、
前記第2送信回路は、
第4端子と、第5端子と、第6端子と、を有する第2トランジスタと、
前記第4端子と前記トランスの一次側の前記他端との間に介在する、複数の受動素子を含む第4受動素子部と、
前記第2送信回路の前記第2入力端子と前記第5端子との間に介在する第5受動素子部と、
前記第2定電位点に接続した前記第6端子と前記第5端子との間に介在する第6受動素子部と、
からなり、
前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタは、バイポーラトランジスタであり、
前記第1送信回路の前記第1受動素子部および前記第2送信回路の前記第4受動素子部は、それぞれ、抵抗素子と容量素子とインダクタンス素子とから構成された2次のフィルタであり、
前記第1送信回路の前記第2および第3受動素子部並びに前記第2送信回路の前記第5および第6受動素子部は、抵抗素子であることを特徴とするドライバ回路。
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- 2011-01-19 JP JP2011009106A patent/JP5132788B2/ja active Active
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