JP5131662B2 - 鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents

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本発明は、鋳片の厚さ中心部に発生する中心ポロシティを低減させるために行う鋳片圧下の際に、鋳片圧下の効果を低減させることなく表面ひび割れの発生しない良好な鋳片を連続鋳造する方法に関するものである。
一般に、鋼板は、連続鋳造により得られた鋳片を素材として製造される。この鋳片の厚さ中心部には、溶鋼が凝固する際の凝固収縮や凝固後の冷却による熱収縮によって、最終凝固位置である厚さ中心付近に小さな空孔、いわゆる中心ポロシティまたはザク疵が形成される。
鋳片に中心ポロシティが存在すると、溶鋼中に溶解していた水素が凝固時に拡散して中心ポロシティに集積する。この鋳片を熱間圧延すると、中心ポロシティが圧着されても、中心ポロシティに集積した水素は鋼板中に再固溶して残留することになる。この残留した水素量が多いと鋼板に割れが発生する(以下、この割れを「水素割れ」という)。
また、近年、金型や機械部品用の高炭素鋼材(SC材)では、鍛造品を圧延材に変えることによる素材費の合理化や、産業機械もしくは建設機械向け鋼材、または海洋構造物もしくは各種圧力容器溶鋼材に対しても、設備の大型化等にともない、板厚が80mmを超える極厚鋼板の使用機会が増加している。
この極厚鋼板の製造に当たって、現在一般に使用されている厚板圧延機の能力では、鋳片に生成した中心ポロシティを安定して圧着させることは困難である。したがって、極厚鋼板の超音波探傷試験(以下、「UST」とも記す)を行った場合には、未圧着の中心ポロシティが欠陥(以下、「UST欠陥」とも記す)として発見されることが多くなる。また、圧下の際に鋳片の表面に割れが発生するという問題もある。
上記の問題に関して、下記の特許文献1〜8には、鋳片に発生する中心ポロシティを解消するための鋳片圧下技術が開示されており、特許文献9〜11には、鋳片圧下の際の表面割れ防止のための鋳片圧下技術が開示されている。
特許文献1には、鋼の連続鋳造に当たり、鋳片横断面の中心部における固相率が0.3〜0.7の範囲において鋳片に5〜15mmの軽圧下を加えるとともに、鋳片横断面の中心部における固相率が0.8〜1.0の範囲、または凝固完了後鋳片横断面の中心温度が1200℃以上の範囲において、少なくとも一方向に一段当たりの圧下率で30%以上の圧下を加える鋳片の内質改善方法が開示されている(第1の技術)。
特許文献2には、鋳片中心部の温度が固相率0.05〜0.7に相当する鋳片位置に少なくとも一対のロールを設置して鋳片を4〜20mm圧下すると共に、鋳片中心部の温度が固相率0.8以上の鋳片位置に少なくとも一対のロールを設置して5〜20%の圧下率で鋳片を圧下することにより中心ポロシティを低減する連続鋳造方法が開示されている(第2の技術)。
特許文献3には、連続鋳造法を用いて厚鋼板を製造する方法において、連続鋳造鋳片の厚さ中心部における固相率が0.6以上となる領域において、該連続鋳造鋳片の未凝固厚さの1.1倍以上2.0倍以下の圧下を加えた連続鋳造鋳片を用いることにより、板厚中心部の靱性および内質に優れた極厚鋼板を製造する方法が開示されている(第3の技術)。
特許文献4には、C含有率が0.18%以下の溶鋼を連続鋳造し、その鋳片の凝固末期に、鋳片の中心部の固相率が90〜98%の領域を、2〜5%の圧下加工率で1回圧下することにより、内部品質に優れた連続鋳造鋳片を製造する方法が開示されている(第4の技術)。
特許文献5には、鋳片をバルジングさせて鋳片の最大厚さを鋳型の短辺長さよりも20〜100mm厚くし、凝固完了直前において、少なくとも一対の圧下ロールによりその一対当たり20mm以上の圧下を与えて、バルジング量相当分を圧下することにより、変形抵抗の大きい鋳片両端部の圧下による塑性変形を不要とする連続鋳造方法が開示されている(第5の技術)。
また、特許文献6には、極厚鋼板で発生するUST欠陥を防止するために、中心ポロシティの厚さd0の鋳片を、900〜1300℃に加熱後、下記の(a)式を満足する圧下比rで圧延し、かつ最終圧延パスにおいて下記の(b)式の条件を満足させることにより、安定して内質の優れた極厚鋼板を製造する方法が開示されている(第6の技術)。
r≧0.2×d0+1.0 ・・・(a)
1.67×((t0−t1)×R)1/2/t0+0.5≧1.1 ・・・(b)
ここで、t0は被圧延材の最終圧延パス前の厚さ(mm)、t1は被圧延材の最終圧延パス後の厚さ(mm)、Rは圧延ロール半径(mm)を示す。
特許文献7では、未凝固部を含む鋳片をバルジングさせた後に、圧下ロール対を用いて圧下する連続鋳造方法であって、連続鋳造機内において、圧下ロール対の下部ロールを鋳片の下側パスラインよりも突出させて圧下する鋼の連続鋳造方法が開示されている(第7の技術)。
また、特許文献8において、本発明者らは、鋳片の中心ポロシティ体積Vp0(cm3/g)を下記の範囲に収めるように圧下することを特徴とする極厚鋼板用鋳片の連続鋳造方法を提案した(第8の技術)。ここで開示された方法は、内質に優れた極厚鋼板の素材として用いる鋳片の連続鋳造方法として、連続鋳造機内または機端に配置した上下一対の圧下ロールを用いて、凝固末期の鋳片を一括して圧下するに際し、鋳片の中心ポロシティ体積Vp0(cm3/g)が下記の(c)〜(f)式で表される関係を満足する圧下量d(mm)の範囲で圧下する極厚鋼板用鋳片の連続鋳造方法である。
0.15×10-4 ≦ Vp0 ≦ 0.9×10-4 ・・・(c)
Vp0=10-(a×d+b) ・・・(d)
a=0.000028×X+0.0272 ・・・(e)
b=−0.00130×X+4.20 ・・・(f)
ここで、圧下量d(mm)に対応する鋳片の中心ポロシティ体積Vp0(cm3/g)を規定する係数aおよびbは、極厚鋼板の引張強度X(MPa)を用いて算出される。
そして、鋳片圧下の際に発生する表面割れ防止に関して、特許文献9には、鋳片サポートロールの間隔を広げることにより、鋳片にバルジングを与えて、鋳片コーナー部表面と鋳片サポートロールが接触しないような鋳片形状とし、矯正点での鋳片コーナー部の表面温度を上げ、脆化温度域を回避して表面横割れを減少させる方法が開示されている(第9の技術)。
特許文献10および11には、高圧ノズルによる噴射冷媒の衝突圧可変冷却手段を用いて、鋳片の曲げ部および矯正部の表面温度が表面割れ発生領域外の温度となるように、必要となる冷却能力に対応して、または1.8m/min以上の鋳造速度に応じて、衝突圧を変更する方法が開示されている(第10の技術)。
また、鋳片の圧延に関し、非特許文献1では、内外温度差による変形能の差異を利用したザク疵低減に対して、以下のような圧延技術が報告されている。圧延におけるザク疵圧着条件に関して、プラスティシンを使った内部空隙閉鎖条件の検討が行われ、変形抵抗比kos/koc(kos:表層部変形抵抗、koc:中心部変形抵抗)と直径3mm(長手方向貫通孔)の空隙閉鎖圧下率rc(5%及び10%の1パス圧下率で繰り返し圧下し空隙閉鎖した最終厚の圧下率)との関係の調査結果から、大きな全圧下率で空隙が閉鎖することが報告されている(第11の技術)。
さらに、鋳片圧下時の鋳片表面と中心との温度差と、圧下量との関係を規定した、ザク欠陥の低減方法については、以下のような鋳片圧下技術が開示されている。特許文献12では、連続鋳造時の圧下に際して、スラブ鋳片中心部の温度が、固相率が0.7となる温度以下で、(固相線温度−20℃)以上となる位置から圧下を開始すると共に、スラブ表面と中心の温度差が600℃以上となるときの総圧下量X(mm)が、圧下開始時のスラブ鋳片厚さX0(mm)対してX/X0>0.015となるように制御する方法が開示されている(第12の技術)。
特開平5−69099号公報(特許請求の範囲、[0014]および[0015]) 特開平10−58106号公報(特許請求の範囲および[0008]) 特開平6−106316号公報(特許請求の範囲および[0009]) 特開平7−80615号公報(特許請求の範囲および[0008]) 特開平9−57410号公報(特許請求の範囲および[0012]〜[0016]) 特開平2000−288604号公報(特許請求の範囲、段落[0006]および[0007]) 特開2004−1079号公報(特許請求の範囲および段落[0016]〜[0023]) 特開2007−296542号公報(特許請求の範囲、段落[0035]および[0036]) 特開平10−52743号公報(特許請求の範囲および段落[0008]) 特開2004−167521号公報(特許請求の範囲および段落[0012]) 特開2005−279691号公報(特許請求の範囲および段落[0015]) 特開2006−289438号公報(特許請求の範囲および段落[0007]) 喜多村、外4名、「大型扁平鋼塊のザクきずの圧着におよぼす圧延プロセスの影響」、鉄と鋼、社団法人日本鉄鋼協会 第67年(1981)第15号、p.129−138
上記の第1乃至第8ならびに第11および第12の技術は、いずれも鋳片圧下設備を設置し、中心ポロシティまたは中心偏析を改善するための条件(圧下力、圧下量、固相率、未凝固層厚さまたは内外温度差)を規定するものである。これらの技術には、圧下時の内部割れの防止については、圧下歪の観点からその歪量を規定するものも含まれる。
また、第9の技術は、鋳片バルジングによる端部ロール非接触化による表面温度上昇によりコーナー部表面割れの防止を狙うものであり、第10の技術は、二次冷却により表面温度が表面割れ発生領域外の温度となるように高圧ノズル条件を規定して鋳片の表面割れを防止するものである。
しかし、上記の各技術はいずれも、鋳片圧下による内質改善か、表面割れ防止かのいずれか一方に限定された内容についてしか開示されていない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、連続鋳造鋳片を圧下することにより中心ポロシティを低減する際に、表面ひび割れを防止するとともに内部圧下の効果を十分に確保しながら圧下を加え、表面性状および内質に優れた高品質の鋳片を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、中心ポロシティを低減させ、かつ、表面ひび割れも発生しない鋳片の圧下方法について検討し、以下の(A)〜(C)の知見を得た。
(A)連続鋳造機内に設けた圧下ロール対の上流側2mから該圧下ロール対の位置までの区間における局所比水量を0.010L/kg−steel以上0.040L/kg−steel以下とすることにより、中心ポロシティを低減させるとともに表面ひび割れを防止することができる。
(B)上記(A)の条件で鋳片の表面を冷却することにより、全体の総圧下量が減少はするものの、鋳片の厚さ中心部での変形抵抗を増大させることなく、鋳片表面の変形抵抗を増大させることができるので、ロールによる圧下力を変形抵抗の小さい鋳片内部に集中させて中心ポロシティを効果的に低減するとともに、表面付近の強度増大により表面ひび割れの発生も防止することができる条件を見出した。
(C)圧下を開始する領域における鋳片の中心固相率を0.8以上かつ1.0未満とし、総圧下量を10mm以上かつ20mm以下とすることにより、負偏析を伴うことなく、中心ポロシティをさらに低減させるとともに表面ひび割れを防止することができる。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、下記(1)および(2)の鋳片の連続鋳造方法を要旨としている。
(1)連続鋳造機内または機端部に配置した少なくとも一対の圧下ロール対を用いて鋳片を圧下する連続鋳造方法であって、鋳造方向において最上流側に配置した該圧下ロール対の上流側2mから該圧下ロール対の位置までの区間において、鋳片表面を、上記区間における冷却水の局所比水量を0.010L/kg−steel以上0.040L/kg−steel以下として、圧下直前冷却することにより、鋳片表面の変形抵抗を17.2MPa以上とし、鋳片表面の変形抵抗を内部の変形抵抗で除した変形抵抗比を8.75以上とすることを特徴とする鋳片の連続鋳造方法。
(2)前記鋳片を圧下する領域は、鋳片の中心固相率が0.8以上かつ1.0未満の領域であり、全圧下量が10mm以上かつ20mm以下であることを特徴とする前記(1)に記載の鋳片の連続鋳造方法。
本発明において、「二次冷却」とは、鋳型下方のロール帯において、スプレーにより鋳片表面を直接冷却することを意味する。
「比水量」および「局所比水量」とは、それぞれ下記の数式により求められる数値を意味する。
(比水量)=(鋳型直下以降の全二次冷却水量(L/min))/(単位時間当たりの鋳造質量(kg/min))
(局所比水量)=(鋳造方向において圧下ロール対の上流側2mから該圧下ロール対の位置までの区間の冷却水量(L/min))/(単位時間当たりの鋳造質量(kg/min))
「中心固相率」とは、鋳片の中心部における固相および液相の全体に対して固相の占める分率を意味する。
本明細書の記載において、「内質に優れた」とは、鋳片または鋼板の中心ポロシティが、UST欠陥として検出されない程度に小さいことを意味する。「極厚鋼板」とは、連続鋳造方法で鋳造された鋳片を圧延して得られる板厚が80mm以上の鋼板を意味する。また、以下の記述において、成分組成を表す「%」の表記は、「質量%」を意味する。
本発明の方法によれば、連続鋳造機の圧下ロール対の直前の所定の領域において二次冷却を行うことにより、鋳片表面のひび割れを発生させることなく中心ポロシティを低減させ、表面性状および内質に優れた鋳片を得ることができる。
本発明の方法は、上述の通り、連続鋳造機内または機端部に配置した少なくとも一対の圧下ロール対を用いて鋳片を圧下する連続鋳造方法であって、鋳造方向において最上流側に配置した該圧下ロール対の上流側2mから該圧下ロール対の位置までの区間において、鋳片表面を、上記区間における冷却水の局所比水量を0.010L/kg−steel以上0.040L/kg−steel以下として、圧下直前冷却することを特徴とする鋳片の連続鋳造方法である。以下に、本発明の方法を前記のとおり規定した理由および本発明の方法の好ましい態様について説明する。
図1は、本発明の連続鋳造方法を適用可能な垂直曲げ型の連続鋳造機の構成を示す図である。
タンディッシュ(図示せず)から浸漬ノズル1を経て鋳型3に注入された溶鋼4は、鋳型3及びその下方の二次冷却スプレーノズル群(図示せず)から噴射されるスプレー水によって冷却され、凝固シェル5を形成して鋳片8となる。鋳片8は、その内部に未凝固部を保持したまま、ガイドロール6群により支持されながら引き抜かれ、圧下ロール対7により圧下される。
図2は、バルジング可能な垂直曲げ型の連続鋳造機の構成を示す図である。ガイドロール6群は、その鋳片8の厚さ方向の間隔を所定値に制御できる機能を有するので、図2に示されるように、鋳片8の内部に未凝固部が存在する状態で鋳片をバルジングさせ、鋳片8の短辺長さよりも幅中央部の厚さを厚くして、その後、圧下ロール対7により鋳片幅中央部を圧下することも可能である。図1および図2に示す連続鋳造機において配置する圧下ロール対7は、1対に限られず複数対備えることができる。
本発明の方法において、鋳造方向において最上流側に配置した圧下ロール対の上流側2mから該圧下ロール対の位置までの区間において圧下直前冷却を行う理由は、鋳片表面の変形抵抗を増大させ、表面割れの防止を図りつつ、ロールによる圧下力を変形抵抗の小さい鋳片内部に集中させ、中心ポロシティを効果的に低減するためである。
また、上記区間における冷却水の比水量を0.010L/kg−steel以上とした理由は、後述するとおり、鋳片の厚さ中心部での変形抵抗を増大させることなく、鋳片表面の変形抵抗を増大させることにより、鋳片の中心ポロシティを低減するとともに、表面ひび割れの発生を防止することができるからである。また、局所比水量を0.040L/kg−steel以下としたのは下記の理由による。すなわち、局所比水量の増加とともに、鋳片の変形抵抗が増大し、そのため、総圧下量が減少する。総圧下量が減少すると、本来の圧下効果が減少する傾向があるため、上限を上記のとおり限定した。
本発明の連続鋳造方法を適用可能な図1および図2に示す連続鋳造機では、前記のとおり、鋳造方向において圧下ロール対7の上流側2.0mから圧下ロール対7までの区間においても二次冷却スプレーノズル群(図示せず)を備え、圧下ロール対7の直前の領域においても鋳片8の局所冷却としての二次冷却を行うことができる。以下、この圧下ロール対7の直前の領域における二次冷却を「圧下直前冷却」とも記し、圧下直前冷却を行う領域を「圧下直前冷却領域」とも記す。これに対して鋳型3の直下から鋳造方向において圧下ロール対7よりも上流側における従来の二次冷却を「通常の二次冷却」とも記す。
このように、圧下直前冷却を行うことにより、冷却直後の圧下で鋳片の中心ポロシティを低減させ、表面性状および内質に優れた鋳片を得ることができる。
ここで、圧下ロール対7によって、圧下される位置における鋳片8の中心固相率fsは、0.8≦fs<1.0とすることが好ましい。これは、fs<0.8では、未凝固溶鋼の排出による負偏析をともなうからであり、またfs=1.0では、完全凝固後の圧下となり中心ポロシティの低減効果が薄れるからである。
また、圧下ロール対7による鋳片8の全圧下量は、10〜20mmの範囲とすることが好ましい。これは、圧下量が10mm未満では、凝固遅れ等により均一な圧下が困難となるからであり、また、20mmを超えると、極めて大きな圧下力が必要となり、油圧設備等の圧下設備が巨大となるからである。
そして、コンパクトな圧下設備により鋳片への圧下力を確保するためには、本発明者らが前記特許文献7において提案したように、鋳片の圧下時に圧下ロール対7の下ロールを鋳片の下側パスラインよりも上方に突出させることにより、上下方向からの圧下量を均等とすることが好ましい。
〈鋼の成分組成〉
本発明が対象とする鋼板は、高炭素鋼の極厚鋼板であり、Cの含有量は0.40〜1.00%であることが好ましい。そして、最終製品である極厚鋼板として要求される機械的特性、溶接性、溶接熱影響部特性などに応じて各合金元素を組み合わせて含有させることが好ましく、下記の成分組成を採用することができる。
Si:0.04〜0.60%
Siは、溶鋼の脱酸作用を有する元素であり、その効果を得るためには0.04%以上を含有することが好ましい。しかし、その含有量が0.60%を超えると溶接熱影響部の靱性を劣化させるので0.60%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは0.35%以下である。
Mn:0.50〜2.00%
Mnは、Cと同様に、母材強度を確保するのに有効な元素であり、効果的に強度を得るには、0.50%以上を含有することが好ましい。しかし、Mn含有量が多すぎると中心偏析により母材や溶接熱影響部の靱性の劣化が顕著となることから、2.00%以下の範囲で含有することが好ましい。
P:0.020%以下およびS:0.006%以下
PおよびSは、鋼の靱性を著しく悪化させる元素であり、その含有量は少ない方が好ましいが、極度に低い含有率にまで低下させるためには精錬コストが上昇することから、上記の範囲内とすることが好ましい。
さらに、目的とする強度、硬度および溶接熱影響部の靱性を確保するために、必要に応じて、下記の成分組成を採用することができる。母材の強度(硬度)向上を目的とする場合は、Ni:0.1〜4.0%、Cr:0.1〜1.2%、Mo:0.01〜0.6%、Nb:0.01〜0.1%およびTi:0.01〜0.03%のうちの1種または2種以上を含有させ、靭性または焼き入れ性の向上を目的とする場合は、V:0.01〜0.1%、B:0.0003〜0.003%、Al:0.003〜0.10%およびN:0.001〜0.01%のうちの1種または2種以上を含有させることができる。さらに、耐食性の向上を目的とする場合は、Cu:0.1〜1.2%を含有させることができる。いずれの元素も上記の範囲を超えて多量に含有させると、かえって鋼特性が悪化したり、合金コストに見合う含有効果が得られなくなるので好ましくない。
また、特に、溶接熱影響部(HAZ)靱性の性能向上を目的とする場合は、Ca、Mg、REMを1種以上含有させることができるが、その範囲はそれぞれ0.0005%〜0.01%であることが好ましい。
近年、首都高速道路に使用される橋脚は、設置場所の制約から特殊な形状を採用する場合が多く、厚肉化の傾向がみられる。また、既設の橋脚においては疲労亀裂が問題となることから、溶接部のUSTがますます厳格になってきている。このため、圧下比を大きくすることができない極厚鋼板は、連続鋳造による軽圧下に加えて強圧下圧延を行っても、中心ポロシティがわずかに残り、高感度USTにより欠陥として検出されることから、製造が困難と考えられていた。本発明の方法により鋳造された鋳片を素材として製造される鋼板は、上記のような用途の極厚鋼板に適用することが好ましい。
本発明の効果を確認するため、下記の連続鋳造実験を行うとともに、得られた鋳片の評価を行った。
1.試験方法
1−1.鋳造方法
本実施例では、前記図1に示す連続鋳造機を用いて鋳片の鋳造を行った。圧下ロール対7は、鋳型3内のメニスカス2から鋳造方向において下流側21.5mの位置に1対設置し、各圧下ロールの径は450mmで、圧下力は最大5.88×105N(600tf)とした。したがって、圧下直前冷却領域は鋳型3内のメニスカス2から鋳造方向において下流側19.5mから21.5mまでの2mの区間である。
また、鋳造される鋳片は、鋳造厚さを300mmとし、幅を1800mmとした。
試験に用いた鋼種は、厚鋼板用の鋼種であり、下記に示す成分組成を有する。すなわち、C:0.40〜1.00%、Si:0.04〜0.60%、Mn:0.50〜2.00%、P:0.020%以下、S:0.006%以下を含有し、目的とする母材強度、硬度及び母材や溶接熱影響部靱性を確保するために、必要に応じて、Cu:0.1〜1.2%、Ni:0.1〜4.0%、Cr:0.1〜1.2%、Mo:0.01〜0.6%、Nb:0.01〜0.1%、V:0.01〜0.1%、Ti:0.01〜0.03%、B:0.0003〜0.003%、Al:0.003〜0.10%、N:0.001〜0.01%、Ca:0.0005%〜0.01%、Mg:0.0005%〜0.01%、REM:0.0005%〜0.01%のうちの1種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるものである。
圧下時の鋳片の中心固相率fsについては、主として鋳造速度と、鋳片の幅中央部の厚さに合わせて、種々、鋳造速度を変えて一次元の伝熱計算を行い、所定の範囲(0.8≦fs<1.0)になる条件を決定した。その結果に基づき、本実施例では鋳造速度を0.58m/minとした。
また、タンディッシュ内の溶鋼温度は、過熱度(ΔT)が30〜50℃の間でほぼ一定となるようにした。なお、ΔTは溶鋼温度と液相線温度との差である。
また、圧下直前冷却領域および通常の二次冷却に用いる水量は表1に示す通りとした。すなわち、通常の二次冷却領域の比水量は0.73L/kg−steelで一定とし、圧下直前冷却を行う本発明例1では、さらに、これに加えて圧下直前領域の局所比水量を0.012L/kg−steelとし、また、本発明例2では圧下直前領域の局所比水量を0.036L/kg−steelとした。本発明例1および本発明例2における圧下直前冷却領域での冷却水の流量は、それぞれ30L/minおよび90L/minに相当する。
Figure 0005131662
1−2.評価指標
上記鋳造試験の評価指標として、表面ひび割れの有無、鋳片の変形抵抗および中心ポロシティ体積を採用した。このうち、表面ひび割れの有無については鋳片を常温まで冷却した後、目視にて観察することによって確認した。
鋳片の変形抵抗は、通常の高温引張試験機を用いて所定の温度まで昇温し、所定の歪速度で引張試験を行って応力−歪み曲線を求め、その降伏応力を選定することで算出できる。
中心ポロシティ体積の測定は、以下の方法により行った。鋳片の試料形状は、比重測定の精度を勘案して長さ50×幅100×厚さ7mmとし、面の加工精度はJISに基づく上仕上げ(三角記号▽▽▽:最大表面粗さ3.2μm)程度とした。そして、中心ポロシティ発生がほとんどないとみられる鋳片の1/4厚さ位置の平均比重を基準として、厚さ方向中心部の比重から算出した中心ポロシティの比体積により評価した。つまり、1/4厚さ位置の平均比重ρ0(g/cm3)と、厚さ方向の中心の平均比重ρ(g/cm3)から、下記(1)式で定義する中心ポロシティ体積Vp(cm3/g)を求めた。
Vp=1/ρ−1/ρ0 ・・・(1)
ここで、鋳片の1/4厚さ位置の平均比重算出には、幅方向7箇所から採取した試料を用い、厚さ中心の平均比重算出には幅方向の16箇所から採取した試料を用いた。
2.試験結果
表2に実験結果をまとめて示す。鋳片の中心および表面の温度は、二次冷却水量の条件を与え、凝固計算により算出したものである。圧下直前冷却の冷却水量が多くなる本発明例1、2の順に表面の温度は低下しているが、中心部の温度はほとんど変化していない。したがって、中心部の変形抵抗に対する表面冷却の影響は、表2に示す冷却水量の範囲ではほとんどないことがわかる。
Figure 0005131662
表2の結果から分かるように、圧下直前冷却を行った本発明例1および2では表面ひび割れは発生しなかったが、圧下直前冷却を行わなかった比較例では表面ひび割れが発生するものもあった。
鋳片表面の温度に関しては、表2に示すように、本発明例において圧下直前冷却領域の局所比水量が多いほど大きく低下し、変形抵抗が大きく上昇した。変形抵抗が高いほど、表面割れが発生しにくい。したがって、本発明例1では、圧下直前冷却を行うことにより、鋳片表面の変形抵抗を、圧下直前冷却を行わない場合の13.5MPaから1.27倍の17.2MPaに大きく上昇させることができ、局所比水量が0の場合に発生していた表面ひび割れを防止することができた。さらにまた、本発明例2では、局所比水量の増加に伴い、本発明例1と比べてさらに変形抵抗が上昇することで、表面ひび割れを防止することができた。これらの結果から、圧下直前冷却の局所比水量は、0.012L/kg−steelとする必要があることを知見したので、局所比水量の下限を0.010L/kg−steelとした。
一方、表2において、比較例と本発明例1とを比較すると、圧下直前冷却により、鋳片の全圧下量が17mmから15mmへと11.8%低下した。しかし、鋳片内外温度差は32℃上昇し、中心と表面の変形抵抗比は7.26から8.75へと1.21倍となったため、表面は変形しにくく、その分変形しやすい中心部の変形が大きくなり、内部圧下の効果は大きくなった。なお、変形抵抗比とは、鋳片の表面の変形抵抗を内部の変形抵抗により除した値である。
内部圧下の増大効果を評価するために中心ポロシティ評価を行った。図3は、比較例と本発明例1とにおける中心ポロシティ体積測定結果を示すグラフである。図3から、圧下直前冷却によって中心ポロシティ体積を低減できたことがわかる。これは、上述の内部圧下効果が大きくなったことによるものと考えられる。
さらに、図4に、本発明者らが求めた鋳片の全圧下量と中心ポロシティ体積との関係を示すグラフを示す。図4には、上記の本発明例1、2および比較例に加えて、別途行った実験によって得られたデータも併せてプロットしている。図4の結果から、鋳片の全圧下量が10mm以上20mm以下の範囲内にあれば、中心ポロシティ体積の低減効果が安定して維持できるので好ましいことがわかる。
一方、前記表2に示すように、圧下直前冷却領域における局所比水量が増加するほど鋳片総圧下量は減少し、圧下直前冷却領域における局所比水量が0.036L/kg−steelでは、鋳片の全圧下量は11mmとなる。したがって、図4より全圧下量が10mmを下回ると中心ポロシティ体積が増加傾向となることを併せて考えると、表面ひび割れを発生させずに中心ポロシティを安定して低減させるには、圧下直前冷却領域の局所比水量を0.036L/kg−steel以下とするのが望ましい。そこで、局所比水量の上限を0.040L/kg−steelとした。
本発明の連続鋳造方法によれば、連続鋳造機の圧下ロール対直前の所定の領域において二次冷却を行うことにより、鋳片表面のひび割れを発生させることなく中心ポロシティを容易に低減させ、表面性状および内質に優れた鋳片を得ることができる。したがって、本発明の方法は、内質の良好な高炭素極厚鋼板製造用鋳片の連続鋳造方法として広範に適用できる。
本発明の連続鋳造方法を適用可能な垂直曲げ型の連続鋳造機の構成を示す図である。 バルジング可能な垂直曲げ型の連続鋳造機の構成を示す図である。 比較例と本発明例1とにおける中心ポロシティ体積測定結果を示すグラフである。 鋳片の全圧下量と中心ポロシティ体積との関係を示すグラフである。
符号の説明
1:浸漬ノズル、 2:溶鋼湯面(メニスカス)、 3:鋳型、 4:溶鋼、
5:凝固シェル、 6:ガイドロール、 7:圧下ロール、 8:鋳片

Claims (2)

  1. 連続鋳造機内または機端部に配置した少なくとも一対の圧下ロール対を用いて鋳片を圧下する連続鋳造方法であって、
    鋳造方向において最上流側に配置した該圧下ロール対の上流側2mから該圧下ロール対の位置までの区間において、
    鋳片表面を、上記区間における冷却水の局所比水量を0.010L/kg−steel以上0.040L/kg−steel以下として、圧下直前冷却することにより、
    鋳片表面の変形抵抗を17.2MPa以上とし、鋳片表面の変形抵抗を内部の変形抵抗で除した変形抵抗比を8.75以上とすることを特徴とする鋳片の連続鋳造方法。
  2. 前記鋳片を圧下する領域は、鋳片の中心固相率が0.8以上かつ1.0未満の領域であり、全圧下量が10mm以上かつ20mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の鋳片の連続鋳造方法。
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