JP5130706B2 - 選択的一級アミン化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、選択的一級アミン化合物の製造方法に関する。
選択的な一級アミン化合物の合成法は古くから多くの報告があり、フタルイミドを用いるガブリエル反応(例えば非特許文献1)やその関連反応(例えば非特許文献2)、ヘキサメチレンテトラミンを用いるデレピン反応(例えば非特許文献3)などが知られているが、いずれもアミノ化剤が高価であったり、分解操作が煩雑であるなど工業的観点からは必ずしも満足のいくものではなかった。一方、アミノ化剤として安価なアンモニアを用いる方法は工業的に有用であるが、二級アミンの生成抑制が困難であり、選択的に一級アミンを得るために20モル倍以上のアンモニアが必要であるなど問題点を有していた(特許文献1)。そのような状況下、芳香族アルデヒドを共存させ二級アミンを抑制する方法(特許文献2)が知られているが、芳香族アルデヒドの分離回収が必要であり、満足のいくものではなかった。
Angew.Chem.Int.Ed.Engl.Vol.7,919(1968) Synthesis 122(1990) Synthesis 161(1979) 米国特許2608584号公報、特公昭32−6256号公報 日本国特許第2908510号公報
このような状況のもと、本発明者らは、安価なアンモニアを用いて、二級アミンの副生を抑え、より工業的に有利に一級アミン化合物を製造する方法を開発すべく検討したところ、ハロゲン化合物とアンモニアと安価で入手容易なホルムアルデヒドとを反応させることにより、一旦、ヘキサヒドロトリアジン化合物に変換し、かかるヘキサヒドロトリアジン化合物を分解処理することにより、目的とする一級アミン化合物を製造することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、式(1)
Figure 0005130706
(式中、Arはフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、キノリニル基、キノキサリニル基またはベンズイミダゾリル基から選ばれる芳香族基を表わし、Arは、1〜3つの置換基を有していてもよく、該置換基は同一または相異なって、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ジ(低級アルキル)アミノ基を表わす。Xはハロゲン原子を表わす。)で示されるハロゲン化合物とアンモニアとホルムアルデヒドとを反応させて、式(2)

Figure 0005130706
(式中、Arは上記と同一の意味を表わす。)
で示されるヘキサヒドロトリアジン化合物を得、得られた式(2)で示されるヘキサヒドロトリアジン化合物を分解処理することを特徴とする式(3)
Figure 0005130706
(式中、Arは上記と同一の意味を表わす。)
で示される一級アミン化合物の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、ハロゲン化合物とアンモニアから、一級アミン化合物を選択的に、かつ工業的に有利に製造することができる。
まず、式(1)で示されるハロゲン化合物とアンモニアとホルムアルデヒドとを反応させて、式(2)で示されるヘキサヒドロトリアジン化合物(以下、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)と略記する。)を得る工程について説明する。
ハロゲン化合物(1)の式中においてArで表される芳香族基は1〜3つの置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ジ(低級アルキル)アミノ基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子あるいはヨウ素原子が例示される。低級アルキル基、低級アルコキシ基およびジ(低級アルキル)アミノ基の低級アルキル部分としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのC1−6のアルキル基が例示される。低級アルキレンジオキシ基としては、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基などが例示される。Xで表されるハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
かかるハロゲン化合物(1)としては、例えば、ベンジルクロリド、2−クロロベンジルクロリド、3−クロロベンジルクロリド、4−クロロベンジルクロリド、2−フルオロベンジルクロリド、3−フルオロベンジルクロリド、4−フルオロベンジルクロリド、2,4−ジクロロベンジルクロリド、3,4−ジクロロベンジルクロリド、2,6−ジクロロベンジルクロリド、2,4−ジフルオロベンジルクロリド、3,4−ジフルオロベンジルクロリド、2,6−ジフルオロベンジルクロリド、4−メチルベンジルクロリド、4−エチルベンジルクロリド、2,4−ジメチルベンジルクロリド、4−t−ブチルベンジルクロリド、3−メトキシベンジルクロリド、4−メトキシベンジルクロリド、4−シアノベンジルクロリド、3−ニトロ−ベンジルクロリド、4−N,N−ジメチルアミノ−3−フルオロ−ベンジルクロリド、ベンジルブロミド、2−クロロベンジルブロミド、3−クロロベンジルブロミド、4−クロロベンジルブロミド、2−フルオロベンジルブロミド、3−フルオロベンジルブロミド、4−フルオロベンジルブロミド、2,4−ジクロロベンジルブロミド、3,4−ジクロロベンジルブロミド、2,6−ジクロロベンジルブロミド、2,6−ジフルオロベンジルブロミド、4−メチルベンジルブロミド、4−エチルベンジルブロミド、2,4−ジメチルベンジルブロミド、4−t−ブチルベンジルブロミド、3−メトキシベンジルブロミド、4−メトキシベンジルブロミド、4−シアノベンジルブロミド、1―クロロメチルナフタレン、1−クロロメチル−2−メチルナフタレン、2−ナフチルクロリド、1―ナフチルブロミド、2−ナフチルブロミド、2−クロロメチルピリジン、3−クロロメチルピリジン、4−クロロメチルピリジン、2−クロロ−3−クロロメチルピリジン、2−クロロ−4−クロロメチルピリジン、2−クロロ−5−クロロメチルピリジン、2−クロロ−6−クロロメチルピリジン、3−クロロ−2−クロロメチルピリジン、3−クロロ−4−クロロメチルピリジン、3−クロロ−5−クロロメチルピリジン、3−クロロ−6−クロロメチルピリジン、4−クロロ−2−クロロメチルピリジン、4−クロロ−3−クロロメチルピリジン、4−クロロ−5−クロロメチルピリジン、4−クロロ−6−クロロメチルピリジン、3−ブロモメチルピリジン、2−クロロ−5−ブロモメチルピリジン、2−ブロモ−5−ブロモメチルピリジン、3−ヨードメチルピリジン、2−クロロ−5−ヨードメチルピリジン、2−ヨード−5−ヨードメチルピリジン、3−クロロメチルフラン、2−クロロ−5−(クロロメチル)チオフェン、2−クロロメチルピロール、3−クロロメチルピロール、2−(クロロメチル)オキサゾール、4−(クロロメチル)オキサゾール、5−(クロロメチル)イソオキサゾール、5−(クロロメチル)イソチアゾール、4−(クロロメチル)イソチアゾール、4−(クロロメチル)−1H−イミダゾール、2−(クロロメチル)−1H−イミダゾール、5−(クロロメチル)ピラゾール、4−(クロロメチル)ピラゾール、4−(クロロメチル)ピリダジン、5−(クロロメチル)ピリミジン、2−(クロロメチル)ピラジン、2−(クロロメチル)キノリン、7−クロロ−2−クロロメチルキノリン、2−クロロ−3−クロロメチルキノリン、2−(クロロメチル)−3−メチルキノキサリン、2−クロロメチルベンズイミダゾール、2−クロロメチル−5−クロロベンズイミダゾール、3,4−メチレンジオキシベンジルクロリド等が挙げられる。
アンモニアとしては、アンモニアガスを用いてもよいし、液体アンモニアを用いてもよい。また、アンモニア水を用いてもよいし、例えばメタノール等のアンモニアを溶解し得る有機溶媒に溶解させたアンモニアの有機溶媒溶液を用いてもよい。
アンモニアの使用量は、ハロゲン化合物(1)1モルに対して、通常1〜30モル、好ましくは2〜25モル、より好ましくは2〜10モルである。
ホルムアルデヒドとしては、ホルムアルデヒドガスを用いてもよいが、取扱いの点から、パラホルムアルデヒドまたはホルマリンを用いることが好ましい。ホルムアルデヒドの使用量は、ハロゲン化合物(1)1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜8モル、より好ましくは1〜5モルである。また、ハロゲン化合物(1)に対するアンモニアの使用量を、ホルムアルデヒドのそれよりも多くすることが好ましい。
反応温度は、通常15〜100℃、好ましくは20〜90℃であり、通常常圧条件下もしくは0.5MPa(ゲージ圧)以下の加圧条件下で実施される。
反応は、無溶媒で行ってもよいが、反応に不活性な溶媒中で行うことが好ましい。かかる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えばヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒、水等の単独もしくは混合溶媒が挙げられ、アルコール系溶媒または水が好ましく、アルコール系溶媒がより好ましい。かかる溶媒の使用量は、ハロゲン化合物(1)1重量部に対して、通常1〜10重量部である。
反応は、ハロゲン化合物(1)とアンモニアとホルムアルデヒドを混合、接触せしめることにより実施され、その混合順序は特に制限されない。例えばハロゲン化合物(1)とアンモニアとホルムアルデヒドを混合し、所定温度で反応させてもよいし、ハロゲン化合物(1)とホルムアルデヒドを混合しておき、これにアンモニアを加えて反応させてもよい。また、アンモニアとホルムアルデヒドを混合しておき、これにハロゲン化合物(1)を加えて反応させてもよい。また、ホルムアルデヒド中に、ハロゲン化合物(1)とアンモニアを同時並行的に加えて反応させてもよいし、アンモニア中に、ハロゲン化合物(1)とホルムアルデヒドを同時並行的に加えて反応させてもよい。
また、必要に応じて、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロリド、トリ−n−オクチルメチルアンモニウムクロリド、トリメチルデシルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩や例えばクラウンエーテル等の相間移動触媒を共存させて反応を行ってもよい。
かかる反応により、一旦不安定な中間体である下記式(4)
Figure 0005130706
(式中、Arは上記と同一の意味を表わす。)
で示されるメチレンイミン化合物が生成し、該式(4)で示されるメチレンイミン化合物が三量化して、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を生成するものと思われる。
反応終了後、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を含む反応液が得られ、例えば該反応液を濃縮処理することにより、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を取り出すこともできる。また、該反応液にそのままもしくは濃縮処理した後、水および疎水性有機溶媒を加え、抽出処理し、得られる有機層を濃縮処理することにより、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を取り出すこともできる。また、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を、例えば塩酸塩、硫酸塩等の酸付加塩として取り出すこともできる。
疎水性有機溶媒としては、例えばクロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等の単独もしくは混合溶媒が挙げられ、その使用量は特に制限されない。
なお、前記反応液からヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を取り出すことなく、反応液もしくはヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を含む有機層を後述の分解処理工程に用いてもよい。
かくして得られるヘキサヒドロトリアジン化合物(2)としては、例えば、
1,3,5−トリス(ベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(2−クロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(3−クロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(4−クロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(2−フルオロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(3−フルオロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(4−フルオロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(2,4−ジクロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(3,4−ジクロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(2,6−ジクロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(2,4−ジフルオロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(3,4−ジフルオロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(2,6−ジフルオロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(4−メチルベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(4−エチルベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(2,4−ジメチルベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(4−t−ブチルベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(3−メトキシベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(4−シアノベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(3−ニトロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(4−N,N−ジメチルアミノ−3−フルオロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(1−ナフチル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−メチル−1−ナフチル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−ナフチル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−ピリジル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−ピリジル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−ピリジル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−クロロピリジン−3−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−クロロピリジン−4−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−クロロピリジン−5−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−クロロピリジン−6−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−クロロピリジン−2−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−クロロピリジン−4−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−クロロピリジン−5−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−クロロピリジン−6−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−クロロピリジン−2−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−クロロピリジン−3−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−クロロピリジン−5−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−クロロピリジン−6−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−ブロモピリジン−5−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−ヨードピリジン−5−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−フリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−クロロ−5−チエニル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−ピロリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−ピロリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−オキサゾリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−オキサゾリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(5−イソオキサゾリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(5−イソチアゾリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−イソチアゾリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(1H−イミダゾール−4−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(1H−イミダゾール−2−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(5−ピラゾリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−ピラゾリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(4−ピリダジニル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(5−ピリミジニル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−ピラジニル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−キノリニル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(7−クロロキノリン−2−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−クロロキノリン−3−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−メチルキノキサリン−3−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(3−メチルキノキサリン−2−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(2−ベンズイミダゾリル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス{(5−クロロベンズイミダゾール−2−イル)メチル}−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン、1,3,5−トリス(3,4−メチレンジオキシベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン等が挙げられる。
続いて、得られたヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を分解処理して、式(3)
で示される一級アミン化合物(以下、一級アミン化合物(3)と略記する。)を製造する工程について説明する。
分解処理の方法としては、加水分解処理とヒドロキシルアミン処理に二つの方法が挙げられる。まず、加水分解処理工程について述べる。
本工程は、前工程で得られたヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を加水分解処理し、一級アミン化合物(3)へ変換する工程であり、通常ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)と酸の水溶液とを接触、混合することにより実施される。酸の水溶液としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等の水溶液が挙げられ、塩酸または硫酸の水溶液が好ましい。かかる酸の水溶液の酸濃度は特に制限されない。また、酸の使用量は、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜5モルである。
前述のとおり、前工程で生成したヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を前記反応液から取り出した後、加水分解処理を行ってもよいし、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を取り出すことなく、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を含む反応液もしくは有機層を加水分解処理してもよい。
加水分解処理温度は、通常10〜100℃、好ましくは25〜70℃である。
ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)の加水分解の進行に伴い、ホルムアルデヒドが副生するが、副生するホルムアルデヒドの除去を容易にするため、低級アルコール化合物の共存下に加水分解処理を行い、副生するホルムアルデヒドをアセタール化しながら、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)の加水分解処理を行うことが好ましい。低級アルコール化合物としては、例えばメタノール、エタノール等の炭素数1〜4の低級アルコール化合物が挙げられ、その使用量は、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)1モルに対して、通常1.5モル以上、好ましくは2モル以上、より好ましくは2.5モル以上であり、その上限は特に制限されない。なお、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を含む反応液をそのまま用いた場合であって、該反応液中にかかる低級アルコール化合物が存在するときは、該反応液中に含まれる低級アルコール化合物の量を考慮して、その使用量を決めればよい。また、該反応液中にはホルムアルデヒドも残存している場合があり、かかる場合には、副生するホルムアルデヒドだけでなく、該反応液中に残存するホルムアルデヒドもアセタール化するに足る量の低級アルコール化合物を用いればよい。もちろん、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を加水分解処理した後に、ホルムアルデヒドをアセタール化してもよい。
加水分解処理終了後、例えば濃縮処理することにより、一級アミン化合物(3)もしくはその酸付加塩を取り出すことができる。また、濃縮処理した後、アルカリ水および疎水性有機溶媒を加えて、抽出処理し、得られる有機層を濃縮処理することにより、一級アミン化合物(3)を取り出すこともできる。アルカリ水としては、例えば水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ金属水酸化物水溶液等が挙げられる。その使用量は、抽出処理時の水層のpHが、通常8〜14の範囲、好ましくは10〜14の範囲となる量が用いられる。
次に、ヒドロキシルアミン処理工程について述べる。
本工程は、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)に、酸性条件下で、ヒドロキシルアミンを作用させて、一級アミン化合物(3)を製造する工程であり、通常ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)とヒドロキシルアミンとを、酸性条件下で接触、混合することにより実施される。
ヒドロキシルアミンは、フリー体を用いてもよいし、例えばヒドロキシルアミンの塩酸塩(NHOH・HCl)、ヒドロキシルアミンの硫酸塩((NHOH)・HSO)等の酸付加塩を用いてもよい。かかるヒドロキシルアミンは、通常市販されているものが用いられる。また、かかるヒドロキシルアミンは、そのまま用いてもよいし、例えば水溶液等の溶液として用いてもよい。
かかるヒドロキシルアミンの使用量は、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)1モルに対して、通常1〜30モル、好ましくは1〜15モル、より好ましくは1〜10モルである。
ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)とヒドロキシルアミンとは、通常水溶媒中もしくは水と有機溶媒との混合溶媒中、酸性条件下で接触、混合される。水もしくは水と有機溶媒との混合溶媒の使用量は、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)1重量部に対して、通常0.5〜20重量部である。水と有機溶媒との混合溶媒を用いる場合の、水と有機溶媒との混合割合は特に制限されない。かかる有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えばクロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。
酸性条件下でヒドロキシルアミンを作用させる際に用いられる酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸、例えば酢酸、プロピオン酸、クエン酸等の有機カルボン酸等が挙げられ、鉱酸が好ましく、塩酸または硫酸がより好ましい。かかる酸の使用量は、ヒドロキシルアミンとヘキサヒドロトリアジン化合物(2)とが酸性条件下で接触、混合される量であれば特に制限されない。
ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)にヒドロキシルアミンを加えてもよいし、ヒドロキシルアミンにヘキサヒドロトリアジン化合物(2)を加えてもよい。ヒドロキシルアミンを作用させる温度は、通常0〜100℃、好ましくは0〜50℃である。
酸性条件下で、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)にヒドロキシルアミンを作用させた後、必要に応じて所定時間保持することにより、一級アミン化合物(3)の酸付加塩を含む溶液が得られ、例えば該溶液を濃縮処理することにより、一級アミン化合物(3)の酸付加塩を取り出すことができる。
なお、酸性条件下で、ヘキサヒドロトリアジン化合物(2)にヒドロキシルアミンを作用させると、一級アミン化合物(3)の酸付加塩とともに、作用させたヒドロキシルアミンとホルムアルデヒドとが反応したホルムアルドオキシムもしくはその三量体が生成するため、前記一級アミン化合物(3)の酸付加塩を含む溶液に、例えば塩基および必要に応じて疎水性有機溶媒を加えて、塩基性条件下で抽出処理し、一級アミン化合物(3)を含む有機層とホルムアルドオキシムもしくはその三量体を含む水層とに分離することが好ましく、得られた有機層を濃縮処理することにより、より純度の高い一級アミン化合物(3)を取り出すことができる。取り出した一級アミン化合物(3)は、例えば塩酸等の酸と反応させることにより、塩酸塩等の酸付加塩に変換してもよい。塩基としては、例えば水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられ、通常抽出処理時の水層のpHが8〜14、好ましくは10〜14の範囲となる量が用いられる。疎水性有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えばクロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒等の単独もしくは混合溶媒が挙げられ、その使用量は特に制限されない。
さらに、前記抽出処理して得られた一級アミン化合物(3)を含む有機層と、酸の水溶液を混合した後、分液処理することにより、一級アミン化合物(3)の酸付加塩を含む水溶液が得られ、該水溶液をそのままもしくは一部濃縮処理することにより、一級アミン化合物(3)の酸付加塩を取り出すことができる。また、前記一級アミン化合物(3)の酸付加塩を含む水溶液に、一級アミン化合物(3)の酸付加塩を溶解しにくい貧溶媒を加え、一級アミン化合物(3)の酸付加塩の結晶を析出せしめることもできる。酸の水溶液としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸等の酸の水溶液が挙げられ、その使用量は、抽出処理時の水層のpHが、通常2.5〜5.5の範囲、好ましくは3〜5の範囲となる量が用いられる。なお、得られた一級アミン化合物(3)の酸付加塩を含む水溶液が着色している場合には、例えば活性炭等の脱色剤を前記水溶液に加え、脱色処理してもよい。
かくして得られる一級アミン化合物(3)としては、例えば、ベンジルアミン、2−クロロベンジルアミン、3−クロロベンジルアミン、4−クロロベンジルアミン、2−フルオロベンジルアミン、3−フルオロベンジルアミン、4−フルオロベンジルアミン、2,4−ジクロロベンジルアミン、3,4−ジクロロベンジルアミン、2,6−ジクロロベンジルアミン、2,4−ジクフルオロベンジルアミン、3,4−ジフルオロベンジルアミン、2,6−ジフルオロベンジルアミン、4−メチルベンジルアミン、4−エチルベンジルアミン、2,4−ジメチルベンジルアミン、4−t−ブチルベンジルアミン、3−メトキシベンジルアミン、4−メトキシベンジルアミン、4−シアノベンジルアミン、3−ニトロベンジルアミン、4−N,N−ジメチルアミノ−3−フルオロベンジルアミン、1―アミノメチルナフタレン、1−アミノメチル−2−メチルナフタレン、2−アミノメチルナフタレン、2−アミノメチルピリジン、3−アミノメチルピリジン、4−アミノメチルピリジン、2−クロロ−3−アミノメチルピリジン、2−クロロ−4−アミノメチルピリジン、2−クロロ−5−アミノメチルピリジン、2−クロロ−6−アミノメチルピリジン、3−クロロ−2−アミノメチルピリジン、3−クロロ−4−アミノメチルピリジン、3−クロロ−5−アミノメチルピリジン、3−クロロ−6−アミノメチルピリジン、4−クロロ−2−アミノメチルピリジン、4−クロロ−3−アミノメチルピリジン、4−クロロ−5−アミノメチルピリジン、4−クロロ−6−アミノメチルピリジン、2−ブロモ−5−アミノメチルピリジン、2−ヨード−5−アミノメチルピリジン、3−アミノメチルフラン、2−クロロ−5−(アミノメチル)チオフェン、2−アミノメチルピロール、3−アミノメチルピロール、2−(アミノメチル)オキサゾール、4−(アミノメチル)オキサゾール、5−(アミノメチル)イソオキサゾール、5−(アミノメチル)イソチアゾール、4−(アミノメチル)イソチアゾール、4−(アミノメチル)−1H−イミダゾール、2−(アミノメチル)−1H−イミダゾール、5−(アミノメチル)ピラゾール、4−(アミノメチル)ピラゾール、4−(アミノメチル)ピリダジン、5−(アミノメチル)ピリミジン、2−(アミノメチル)ピラジン、2−(アミノメチル)キノリン、7−クロロ−2−アミノメチルキノリン、2−クロロ−3−アミノメチルキノリン、2−(アミノメチル)−3−メチルキノキサリン、2−アミノメチルベンズイミダゾール、2−アミノメチル−5−クロロベンズイミダゾール、3,4−メチレンジオキシベンジルアミン等が挙げられる。

実施例
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、分析には、ガスクロマトグラフィー(GC)法および高速液体クロマトグラフィー(LC)法を用いた。
実施例1
ガラス製オートクレーブに、ベンジルクロリド(含量:99.0重量%)25.57重量部、パラホルムアルデヒド(含量:92重量%)19.57重量部および12重量%アンモニア/メタノール溶液113.5重量部を仕込み、内温40℃で3時間、50℃で2時間、さらに70℃で1時間攪拌し反応させた。反応中の内圧の最大値(ゲージ圧)は0.08MPaであった。反応液を四つ口フラスコ中へメタノールで洗い込みながら移した後、減圧条件下で反応液中に残存するアンモニウムを追い出し、さらに濃縮によりメタノールを留去した。得られた濃縮残液に、水を200重量部加え、さらに減圧条件下で水とともにメタノールを留去した。ここにトルエン150重量部用いて抽出・分液操作を行い、1,3,5−トリス(ベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジンを含む161.9重量部のトルエン溶液を取得した。これに水50重量部、24重量%ヒドロキシルアミン硫酸塩水溶液68.5重量部および35重量%塩酸20.9重量部を加え、室温にて1時間攪拌した。その後27重量%水酸化ナトリウム水溶液103.6重量部を加え、pH13に調整した後、抽出処理し、有機層と水層を得た。分液した水層をさらに80重量部のトルエンで抽出し、先に得た有機層に合一し、ベンジルアミンを含む溶液を233.3重量部得た。ベンジルアミンの収率は85.6%(GC法、ベンジルクロリド基準)であった。
比較例1
ステンレス製オートクレーブに、ベンジルクロリド(含量:99.0重量%)6.33重量部および12重量%アンモニア/メタノール溶液30.4重量部を仕込み、内温40℃で3時間、50℃で2時間、さらに70℃で1時間攪拌し反応させた。反応液をメタノールで洗い込み126重量部の溶液を得た。ベンジルアミンの収率は2.4%(GC法、ベンジルクロリド基準)であった。
実施例2
ステンレス製オートクレーブに、3−クロロベンジルクロリド(含量:99.2重量%)9.18重量部、パラホルムアルデヒド(含量:92重量%)5.59重量部および12重量%アンモニア/メタノール溶液40.39重量部を仕込み、内温70℃で3時間攪拌し反応させた。反応中の内圧の最大値(ゲージ圧)は0.08MPaであった。反応液を四つ口フラスコ中へメタノールで洗い込みながら移した後、減圧条件下で反応液中に残存するアンモニウムを追い出し、さらに濃縮によりメタノールを留去した。得られた濃縮残液21.05重量部に、水24重量部およびトルエン40重量部加え、抽出・分液操作を行い、1,3,5−トリス(3−クロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジンを含む45.48重量部のトルエン溶液を取得した。
上記の一部の液を減圧下で濃縮後、ヘキサン−酢酸エチルの展開液にてカラム精製を行い、1,3,5−トリス(3−クロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジンを得た。
1H−NMR(CDCl3,270MHz,δ/ppm)
3.39(brs,2H),3.63(s,2H),7.1〜7.4(m,4H)
13C−NMR(CDCl3,75MHz,δ/ppm)
56.41,73.62,126.81,127.33,128.66,129.53,134.23,140.55
FD−MS m/z 459 M
1,3,5−トリス(3−クロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン2.07重量部、トルエン15重量部、24重量%ヒドロキシルアミン硫酸塩水溶液5.04重量部および35重量%塩酸1.40重量部を加え、室温にて30分攪拌、保持した。これに27重量%水酸化ナトリウム水溶液6.16重量部を加え、pH13.1に調整した後、分液処理し、3−クロロベンジルアミンを含むトルエン層と水層を得た。得られた水層をトルエン10重量部と5重量部で2回抽出処理し、得られたトルエン層を先に得たトルエン層に合一し、3−クロロベンジルアミンを含むトルエン溶液31.50重量部(含量:5.21重量%、GC法)を得た。3−クロロベンジルアミンの収率は86.1%(1,3,5−トリス(3−クロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン基準)であった。
実施例3
ステンレス製オートクレーブに、3−クロロベンジルクロリド(含量:99.2重量%)9.17重量部、パラホルムアルデヒド(含量:92重量%)5.59重量部および12重量%アンモニア/メタノール溶液40.39重量部を仕込み、内温70℃で3時間攪拌し反応させた。反応中の内圧の最大値(ゲージ圧)は0.08MPaであった。反応液をナスフラスコ中へメタノールで洗い込みながら移した後、減圧条件下で反応液中に残存するアンモニウムを追い出し、さらに濃縮によりメタノールを留去した。得られた濃縮残液18.43重量部のうち16.28重量部に、水10重量部およびクロロホルム60重量部加え、抽出・分液操作を行い、1,3,5−トリス(3−クロロベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジンを含む75.08重量部のクロロホルム溶液を取得した。
得られた溶液に、24重量%ヒドロキシルアミン硫酸塩水溶液17.17重量部および35重量%塩酸5.23重量部を加え、室温にて30分攪拌、保持した。これに、27重量%水酸化ナトリウム水溶液26.03重量部を加え、pH13に調整した後、分液処理し、3−クロロベンジルアミンを含むクロロホルム層と水層を得た。得られた水層をクロロホルムで二回抽出処理し、得られたクロロホルム層を先に得たクロロホルム層に合一し、3−クロロベンジルアミンを含むクロロホルム溶液134.68重量部(含量:3.86重量%、GC法)を得た。3−クロロベンジルアミンの収率は73.7%(3−クロロベンジルクロリド基準)であった。
実施例4
ステンレス製オートクレーブに、3−クロロベンジルクロリド(含量:99.2重量%)9.17重量部、パラホルムアルデヒド(含量:92重量%)5.58重量部および12重量%アンモニア/メタノール溶液40.37重量部を仕込み、内温70℃で3時間攪拌し反応させた。反応中の内圧の最大値(ゲージ圧)は0.08MPaであった。反応液をナスフラスコ中へメタノールで洗い込みながら移した後、減圧条件下で反応液中に残存するアンモニウムを追い出し、さらに濃縮によりメタノールを留去した。得られた濃縮残液21.29重量部を得た。得られた濃縮残液にメタノール44.98重量部および35重量%塩酸19.58重量部を加え、内温約60℃で1.5時間還流させた。内温40℃以下に冷却した後、減圧条件下で、濃縮処理し、濃縮残液51.26重量部を得た。得られた濃縮残液に、トルエン25.1重量部および27重量%水酸化ナトリウム水溶液39.0重量部を加え、pH13.2に調整した後、抽出処理し、有機層と水層を得た。水層をさらにトルエンで二回抽出処理し、得られたトルエン層を先に得た有機層に合一し、3−クロロベンジルアミンを含む溶液63.64重量部(含量:9.80重量%、GC法)を得た。3−クロロベンジルアミンの収率は77.4%(3−クロロベンジルクロリド基準)であった。
実施例5
ステンレス製オートクレーブに、4−メトキシベンジルクロリド8.91重量部、パラホルムアルデヒド(含量:92重量%)5.57重量部および12重量%アンモニア/メタノール溶液40.37重量部を仕込み、内温70℃で3時間攪拌し反応させた。反応中の内圧の最大値(ゲージ圧)は0.12MPaであった。反応液をナスフラスコ中へメタノールで洗い込みながら移した後、減圧条件下で反応液中に残存するアンモニウムを追い出し、さらに濃縮によりメタノールを留去した。得られた濃縮残液15.17重量部に、水10重量部およびクロロホルム59重量部加え、抽出・分液操作を行い、1,3,5−トリス(4−メトキシベンジル)−1,3,5−ヘキサヒドロトリアジンを含む66.38重量部のクロロホルム溶液を取得した。
得られた溶液に、24重量%ヒドロキシルアミン硫酸塩水溶液17.17重量部および35重量%塩酸5.23重量部を加え、室温にて30分攪拌、保持した。これに、27重量%水酸化ナトリウム水溶液25.13重量部を加え、pH13.4に調整した後、分液処理し、4−メトキシベンジルアミンを含むクロロホルム層と水層を得た。得られた水層をクロロホルムで二回抽出処理し、得られたクロロホルム層を先に得たクロロホルム層に合一し、4−メトキシベンジルアミンを含むクロロホルム溶液140.59重量部(含量:1.15重量%、GC法)を得た。4−メトキシベンジルアミンの収率は20.8%(3−クロロベンジルクロリド基準)であった。
実施例6
ステンレス製オートクレーブに、3−(クロロメチル)ピリジン塩酸塩9.34重量部、パラホルムアルデヒド(含量:92重量%)5.59重量部および12重量%アンモニア/メタノール溶液48.49重量部を仕込み、内温70℃で3時間攪拌し反応させた。反応中の内圧の最大値(ゲージ圧)は0.08MPaであった。反応液をナスフラスコ中へメタノールで洗い込みながら移した後、減圧条件下で反応液中に残存するアンモニウムを追い出し、さらに濃縮によりメタノールを留去した。得られた濃縮残液17.49重量部に、メタノール100重量部、水30重量部および35重量%塩酸5.94重量部加えて加水分解処理した。3−アミノメチルピリジン(含量:3.06%、LC法)を含む151.31重量部の溶液を取得した。3−アミノメチルピリジンの収率は75.3%(3−(クロロメチル)ピリジン塩酸塩基準)であった。
比較例2
パラホルムアルデヒドを仕込まない以外は実施例6と同等な仕込みおよび反応条件で行った。反応中の内圧の最大値(ゲージ圧)は0.10MPaであった。3−ピコリルアミンの収率は30.2%(3−(クロロメチル)ピリジン塩酸塩基準、LC法)であった。

Claims (6)

  1. 式(1)
    Figure 0005130706
    (式中、Arはフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、キノリニル基、キノキサリニル基またはベンズイミダゾリル基から選ばれる芳香族基を表わし、Arは1〜3つの置換基を有していてもよく、該置換基は同一または相異なってハロゲン原子、C1−6のアルキル基、C1−6のアルコキシ基、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基またはジ(C1−6のアルキル)アミノ基を表わす。Xはハロゲン原子を表わす。)で示されるハロゲン化合物とアンモニアとホルムアルデヒドとを反応させて、式(2)
    Figure 0005130706
    (式中、Arは上記と同一の意味を表わす。)
    で示されるヘキサヒドロトリアジン化合物を得、得られた式(2)で示されるヘキサヒドロトリアジン化合物に、酸性条件下で、ヒドロキシルアミンを作用させて式(2)で示されるヘキサヒドロトリアジン化合物を分解処理することを特徴とする式(3)
    Figure 0005130706
    (式中、Arは上記と同一の意味を表わす。)
    で示される一級アミン化合物の製造方法。
  2. ホルムアルデヒドの使用量が、式(1)で示されるハロゲン化合物1モルに対して、1〜10モルである請求項1に記載の製造方法。
  3. ホルムアルデヒドが、パラホルムアルデヒドまたはホルマリンである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. アンモニアの使用量が、式(1)で示されるハロゲン化合物1モルに対して、1〜30モルである請求項1に記載の製造方法。
  5. ヒドロキシルアミンの使用量が、式(2)で示されるヘキサヒドロトリアジン化合物1モルに対して、1〜10モルである請求項1に記載の製造方法。
  6. 式(2)で示されるヘキサヒドロトリアジン化合物にヒドロキシルアミンを作用させて得られる反応混合物を、塩基性条件下で、疎水性有機溶媒で抽出処理して、式(3)で示される一級アミン化合物を含む有機層を分離する工程を含む請求項1に記載の製造方法。
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