JP5129723B2 - 電動モータ - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、二輪車のエンジン始動用に用いられる電動モータに関するものである。
例えば、二輪車のエンジン始動用に用いられる電動モータとしてのスタータモータは、筒状のヨークと、このヨークの両端を閉塞するフロントブラケット、およびエンドブラケットと、これらブラケットに回転自在に支持されるアーマチュアとを備えている。
フロントブラケットには、エンジンのケースに内嵌可能な嵌合部が突設されており、この嵌合部がエンジンのケースに内嵌されることで、エンジンのケースにフロントブラケットが固定される。これによって、アーマチュアの回転軸とエンジンのクランクシャフトとを互いに連結することが可能になる。そして、回転軸がクランクシャフトを回転させることにより、エンジンを始動させるようになっている。
ここで、フロントブラケットの嵌合部には、この嵌合部とエンジンのケースとの間のシール性を高めるためにOリングが装着される場合が多い。このため、嵌合部には、Oリングを装着するためのOリング溝が形成されている。
Oリング溝は、切削加工などを施すことによって形成される。すなわち、フロントブラケットは、例えば、アルミダイキャストから製造され、嵌合部に切削加工を施すことによってOリング溝が形成されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−106632号公報
ところで、上述の実施形態にあっては、Oリング溝を形成するために切削加工を行うので、フロントブラケットをアルミダイキャストなどで製造する必要がある。そして、アルミダイキャストで製造されたフロントブラケットの嵌合部に切削加工を施し、Oリング溝を形成している。このため、例えば、板金部材を用いてフロントブラケットを製造することが困難である。つまり、板金部材にプレス加工を施すことでフロントブラケットを形成することが困難で製造コストが嵩むという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、外部機器との嵌合部のシール性を確保でき、かつ製造コストを低減することができる電動モータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、筒状のヨークと、前記ヨークの両端を閉塞する一対のブラケットと、前記一対のブラケットに回転自在に支持されるアーマチュアとを備え、前記一対のブラケットのうちの一方のブラケットに、外部機器に嵌合可能な嵌合部を設け、該嵌合部を前記外部機器に嵌合固定し、前記アーマチュアの回転力を前記外部機器に伝達する電動モータにおいて、前記嵌合部は、前記アーマチュアの回転軸を回転自在に支持するための軸受けが内嵌固定される大径筒部と、この大径筒部よりも先端側に、前記大径筒部よりも段差により縮径するように形成された小径筒部とを有し、前記小径筒部の外周面の一部を全周に渡って剥離させることによって立ち上がり部を形成し、この立ち上がり部と前記大径筒部の段差部とにより、前記小径筒部の全周に渡って溝状の装着部を形成し、この装着部に、前記嵌合部と前記外部機器との間のシール性を確保するためのシール部材を全周に渡って設けことを特徴とする。
このように構成することで、従来のように切削加工を施すことなく、ブラケットの嵌合部にシール部材を装着する装着部を形成することができる。また、容易に立ち上がり部を形成することが可能になる。さらに、軸受けが受ける荷重が装着部に伝達され難くなり、装着部の変形を防止することができる。そして、軸受けの固定位置と装着部の形成位置とが軸方向で重なる場合と比較して嵌合部の外径を細径化することができる。また、容易に装着部を形成することができ、かつ容易に嵌合部の細径化を図ることができる。さらに、嵌合部の剛性を高めることができる。そして、より確実に製造コストを低減することができる。
請求項に記載した発明は、前記一方のブラケットは、板金部材にプレス加工を施すことによって形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、製造コストを低減し、かつ小型化できる電動モータを提供できる。
請求項に記載した発明は、前記一方のブラケット、および前記ヨークは、前記板金部材にプレス加工を施すことによって一体成形されていることを特徴とする。
このように構成することで、さらに製造コストを低減できる。
請求項7に記載した発明は、前記嵌合部の少なくとも外周面に、先端側に向かうに従って段差により徐々に縮径する段付き部を形成したことを特徴とする。
このように構成することで、嵌合部の剛性を高めることができる。
請求項8に記載した発明は、前記段付き部の一部と前記立ち上がり部とにより前記装着部を形成したことを特徴とする。
このように構成することで、より確実に製造コストを低減することができる。
請求項1に記載した発明によれば、従来のように切削加工を施すことなく、ブラケットの嵌合部にシール部材を装着する装着部を形成することができる。このため、例えば、板金部材にプレス加工を施すことでブラケットを製造することが可能になり、製造コストを低減することができる。また、容易に立ち上がり部を形成することが可能になるので、製造コストをさらに低減することができる。さらに、軸受けが受ける荷重が装着部に伝達され難くなり、装着部の変形を防止することができる。このため、嵌合部と外部機器との間のシール性を確実に確保することができる。そして、軸受けの固定位置と装着部の形成位置とが軸方向で重なる場合と比較して嵌合部の外径を細径化することができる。このため、電動モータの小型化を図ることができる。また、容易に装着部を形成することができ、かつ容易に嵌合部の細径化を図ることができる。このため、小型で安価な電動モータを提供することが可能になる。さらに、嵌合部の剛性を高めることができるので、嵌合部の薄肉化を図ることができ、さらに電動モータを小型化できる。そして、より確実に製造コストを低減することができる。
請求項に記載した発明によれば、製造コストを低減し、かつ小型化できる電動モータを提供できる。
請求項に記載した発明によれば、さらに製造コストを低減できる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、電動モータ1は、例えば、二輪用のスタータモータとして用いられるものであって、円筒状に形成されたヨーク21と、ヨーク21に一体成形されエンジン60のケースに固定されるフロントブラケット2と、ヨーク21の一端を閉塞するリアブラケット4と、フロントブラケット2、およびリアブラケット4に回転自在に支持されるアーマチュア5とを有している。そして、アーマチュア5の回転軸10がエンジン60のクランクシャフトに連結されるようになっている。
アーマチュア5は、回転軸10に外嵌固定されたアーマチュアコア11と、アーマチュアコア11よりもリアブラケット4側に配置されたコンミテータ12とを有している。アーマチュアコア11は、磁性材料からなる板材を複数枚積層して製造され、回転軸10を中心にして放射状に延びる複数のティース50を有する。ティース50は、軸方向平面視で略T字状に形成されており、これらティース50間に軸方向に長い蟻溝状のスロット(不図示)が形成されている。
ティース50には、スロットを介してコイル13が巻装されている。コンミテータ12は、周方向に複数のセグメント14を有している。各セグメント14には、アーマチュアコア11側の端部に外側に折り返す形で形成されたライザ51が設けられている。ライザ51には、コイル13の端末部が掛け回され、ヒュージングなどによって接続されている。
リアブラケット4は、例えば、アルミダイキャストなどによって有底筒状に形成されている。ブラケット4のエンド部(底部)4aには、径方向略中央に軸方向外側に突出する軸受けハウジング42が形成され、ここに軸受け41が圧入固定されている。この軸受け41は、アーマチュア5の端部を回転自在に支持している。
リアブラケット4の内側には、コンミテータ12の周囲を取り囲むようにブラシ43が複数固定されている。ブラシ43は、不図示のスプリングによって中心に向けて付勢されており、アーマチュア5のコンミテータ12に摺接している。
また、ブラシ43にはピグテール45が接続されており、ピグテール45を介してブラシ43と給電端子46とが電気的に接続されるようになっている。給電端子46は、インシュレータ47を介してリアブラケット4の周壁4bから挿入されており、外側に露出した部分が不図示の電源に接続されている。
給電端子46の外側に露出する部位には、雄ネジ部48が刻設されており、ここにナット49が螺入されている。ナット49が螺入されることによって給電端子46は、リアブラケット4に締結固定される。給電端子46の外周面であってインシュレータ47とナット49との間には、Oリング61が装着されている。これによって、リアブラケット4の給電端子46の挿入部分のシール性が確保できるようになっている。
図1、図2に示すように、ヨーク21とフロントブラケット2は、板金部材20をプレス加工によって深絞りして一体成形されている。
ヨーク21のリアブラケット4側端部には、リアブラケット4に印籠接合させるためのインロー部22aが形成されている。インロー部22aは、切削加工によって外径を縮径させた形状を有する。
リアブラケット4の開口縁には、ヨーク21のインロー部22aに対応するように、切削加工によって内径を拡径させたインロー部22bが形成されている。両者22a,22bが嵌合することによって、ヨーク21とフロントブラケット2が印籠接合される。また、ヨーク21の内周面には、界磁用のマグネット24が複数配置されている。マグネット24は、例えば、エポキシ樹脂などの公知の接着剤でヨーク21に固定されている。
フロントブラケット2は、ヨーク21の開口部を閉塞するように略円板状に形成されたブラケット本体71と、ブラケット本体71の径方向中央から軸方向外側に向かって突設された嵌合部72とを有している。
嵌合部72は、ブラケット本体71から先端側(エンジン側)に向かって徐々に段差により縮径するように段付き状に形成されており、基端側、つまり、ブラケット本体71側から順に第一筒部73、第二筒部74、および第三筒部75を有している。エンジン60のケースにフロントブラケット2の嵌合部72が嵌合されることにより、フロントブラケット2が固定される。嵌合部72にはアーマチュア5の回転軸10が挿入され、回転軸10は嵌合部72を介してエンジン側に突出する。
第一筒部73には、内周面側に回転軸10と嵌合部72との間のシール性を高めるオイルシール76が設けられている。これにより、嵌合部72から電動モータ1内部への塵埃の侵入が防止される。
第一筒部73よりも先端側であって段差により縮径された第二筒部74には、内周面に軸受け77が圧入固定されている。この軸受け77は、回転軸10を回転自在に支持するためのものである。
第二筒部74よりも先端側であって段差により縮径された第三筒部75には、先端側から一部を全周に渡って剥離させて基端側に向かって立ち上げた、立ち上がり部78が形成されている。第三筒部75の一部を剥離させて立ち上がり部78を形成しているので、立ち上がり部78よりも先端側は、立ち上がり部78の基端側よりも薄肉になっている。立ち上がり部78を形成することによって、この立ち上がり部78と第二筒部74の段差面74aとで第三筒部75の外周面に溝状の装着部79が形成される。この装着部79には、嵌合部72とエンジン60のケースとの間のシール性を高めるためのOリング80が装着されている。
すなわち、装着部79はOリング80を装着するためのOリング溝として機能し、立ち上がり部78はOリング80を装着するための装着部79の一部として構成されている。また、立ち上がり部78と第二筒部74の段差面74aとで第三筒部75の外周面に装着部79を形成し、ここにOリング80を装着しているので、Oリング80と第二筒部74に設けられた軸受け77は、互いに軸方向でずれた位置に存在していることになる。すなわち、Oリング80は、軸受け77よりも軸方向先端側に存在している。
さらに、第三筒部75の内径D1は、回転軸10の第三筒部75に対応する部位の軸径D2よりもやや大きく設定されている。これにより、第三筒部75と回転軸10との間には、僅かに空隙Kが形成された状態になる。また、第三筒部75の先端側には、先端に向かうに従って徐々に先細りとなる先細り部81が形成されている。この先細り部81の内径も回転軸10の第三筒部75に対応する部位の軸径D2よりもやや大きく設定されており、第三筒部75と回転軸10とが干渉しないようになっている。
嵌合部72の基端側に設けられているブラケット本体71には、外周寄りに周方向に沿ってボルト孔82が複数形成されている。このボルト孔82は、ヨーク21、およびフロントブラケット2と、リアブラケット4とを締結固定するために用いられる。すなわち、ボルト孔82に不図示のボルトが挿通され、このボルトがリアブラケット4に形成された雌ネジ部(不図示)に螺入されることによって、ヨーク21、およびフロントブラケット2と、リアブラケット4とが締結固定される。
また、ブラケット本体71の内面には、一対のカシメ用突起83,83が回転軸10を挟んで両側に形成されている。このカシメ用突起83は、スラストサポータ84をカシメ固定するためのものであって、ブラケット本体71にスラストサポータ84を取り付けた後、座屈変形される。
図1、図3(a)、図3(b)に示すように、スラストサポータ84は、板金部材にプレス加工を施して形成されたものであって、平面視長方形状の本体部85の四つ角に面取り部85aが形成されている。本体部85の中央には、アーマチュア5の回転軸10を挿通可能な挿通孔86が形成されている。この挿通孔86の直径D3は、回転軸10の軸径D2よりもやや大きくなる程度に設定されている。
挿通孔86を挟んで長手方向両側には、ブラケット本体71の内面に形成された一対のカシメ用突起83,83を受け入れる一対のカシメ用孔87a,87bが形成されている。
ここで、一対のカシメ用孔87a,87bは、スラストサポータ84の外形を面対称に分ける対称面F1,F2に対して非面対称に配置されている。より具体的には、図3(a)において、紙面左側に形成されているカシメ用孔87aは、本体部85の短手方向略中央に形成されている一方、紙面右側に形成されているカシメ用孔87bは、本体部85の短手方向略中央よりもやや下寄りに形成されている。
ブラケット本体71の一対のカシメ用突起83,83は、スラストサポータ84のカシメ用孔87a,87bに対応するように形成されている。
このように構成することによって、スラストサポータ84の表裏の向き、周方向の向きが決まるので、スラストサポータ84のブラケット本体71への誤組み付けを防止することができる。
また、スラストサポータ84は、プレス加工を施して形成されるので、表面、または裏面の何れか一方にバリが形成され易い。このため、ブラケット本体71にスラストサポータ84を組み付ける際、スラストサポータ84のバリが形成されている面とは反対側の面と、ブラケット本体71とが当接するように、一対のカシメ用孔87a,87b、および一対のカシメ用突起83,83の形成位置を設定する。このように設定することで、ブラケット本体71にスラストサポータ84を確実に取り付けることができる。
アーマチュア5の回転軸10には、スラストサポータ84の取り付け位置よりもややアーマチュアコア11側に止め輪溝16が形成され、ここにC型止め輪15が装着されている。また、C型止め輪15とスラストサポータ84との間には、スラスト調整用のワッシャ17が設けられている。これらスラストサポータ84、C型止め輪15、およびスラスト調整用のワッシャ17は、それぞれ互いに協働して回転軸10のエンジン60側への移動、つまり、回転軸10の抜け方向への移動を規制する。
スラスト調整用のワッシャ17は、アーマチュア5の軸方向のガタツキを防止するためのものである。すなわち、ワッシャ17の厚さは、各部品を組み付けた際の組み付け誤差や各部品の加工公差などで生じるスラストサポータ84とC型止め輪15との間隙の大きさに応じて設定される。
次に、図4(a)、図4(b)に基づいて、フロントブラケット2の嵌合部72に形成されている立ち上がり部78の形成手順について説明する。
まず、図4(a)に示すように、予備工程として、板金部材20をプレス加工によって深絞りした後、立ち上がり部78の形成箇所である嵌合部72の第三筒部75の先端側を第一金型91によって押し潰す。
第一金型91の先端部91aは軸方向平面視で略円環状に形成されている。先端部91aの内径D4は、第三筒部75の内径と外径との間の寸法となるように設定されている。したがって、第一金型91の先端部91aは、内縁側が第三筒部75に当接し、第三筒部75の外周面の一部のみを押し潰す。これにより、第三筒部75の外周面には、全周に渡って段差面75aが形成される。
次に、図4(b)に示すように、仕上げ工程として、第二金型92の先端部92aを第三筒部75の段差面75aに押し当てることによって、立ち上がり部78を形成する。第二金型92の先端部92aは、軸方向平面視で略円環状に形成されていると共に、先端に向かうに従って外径が徐々に縮径するように先細り形状になっている。すなわち、先端部92aには、外周面側に、先端側に向かって徐々に径方向中央に向かうように傾斜面92bが形成される。
先端部92aの内径D5は、第一金型91の先端部91aの内径D4と同一になるように設定されている。したがって、第二金型92の先端部92aを第三筒部75の段差面75aに押し当てると、段差面75aに沿って第三筒部75の一部が全周に渡って削がれ、剥離した状態になる。このとき、剥離した部分は、先端部92aの傾斜面92bに沿って立ち上がり、これによって、立ち上がり部78の形成が完了する。すなわち、立ち上がり部78の立ち上がり角度θ1は、傾斜面92bの傾斜角度θ2と略一致する。
このような構成のもと、電動モータ1を使用するときは、回転軸10をクランクシャフトに連結させる。エンジンを始動するときは、給電端子46からブラシ43に給電する。ブラシ43に接しているセグメント14から所定のコイル13に通電され、アーマチュア5に形成された磁界とヨーク21のマグネット24との間に磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、回転力が発生して回転軸10がクランクシャフトを回転させる。
このとき、フロントブラケット2の嵌合部72にOリング80が装着されているので、嵌合部72とエンジン60のケースとの間のシール性が高まり、エンジン60のケース内への塵埃などの侵入が防止される。
軸受け77に荷重がかかると、第二筒部74が変形するおそれがある。しかしながら、Oリング80は、嵌合部72の第三筒部75に設けられている。すなわち、嵌合部72に設けられたOリング80位置は、軸受け77が設けられた位置とは軸方向でずれている。そのため、第三筒部75は、第二筒部74の軸受け77が受けた荷重が伝達され難く、影響を受け難い。よって、第三筒部75は、クランクシャフトからの荷重によって変形し難くなる。すなわち、嵌合部72に設けられたOリング80の位置を、軸受け77が設けられた位置とは軸方向においてずらすことにより、確実にOリング80によって、嵌合部72とエンジン60のケースとの間のシール性が確保できる。
したがって、上述の実施形態によれば、フロントブラケット2の嵌合部72において、第三筒部75に立ち上がり部78を形成し、この立ち上がり部78と第二筒部74の段差面74aとによって第三筒部75の外周面にOリング80を装着するための装着部79を形成することができる。このため、従来のようにOリング80を装着するための溝を切削加工を施すことなく形成することができる。よって、板金部材20にプレス加工を施すことでフロントブラケット2を形成することが可能になると共に、フロントブラケット2とヨーク21とを深絞りして一体成形とすることができ、製造コストを低減できる。
また、第一金型91、および第二金型92を用いて嵌合部72の第三筒部75の一部を全周に渡って剥離させることで立ち上がり部78を形成しているので、プレス加工の工程内で装着部79を容易に形成することができる。このため、製造コストをより低減することが可能になる。
さらに、嵌合部72に設けられたOリング80位置は、軸受け77が設けられた位置よりも軸方向先端側にずれている。これに加え、第三筒部75と回転軸10との間には、僅かに空隙Kが形成された状態になっている。このため、第三筒部75はクランクシャフトからの影響による回転軸10のラジアル荷重を受け難く、第三筒部75の変形を防止することができる。よって、確実に嵌合部72とエンジン60のケースとの間のシール性を確保することができる。
そして、Oリング80の位置を軸受け77の位置と軸方向で重なるように設定する場合と比較して、つまり、例えば、Oリング80を第二筒部74に設ける場合と比較して嵌合部72の細径化を図ることができる。
また、嵌合部72は、ブラケット本体71から先端側(エンジン側)に向かって徐々に段差により縮径するように段付き状に形成されており、基端側、つまり、ブラケット本体71側から順に第一筒部73、第二筒部74、および第三筒部75を有している。このため、嵌合部72の剛性を高めることができ、嵌合部72の薄肉化を図ることができる。よって、電動モータ1の小型、軽量化、低コスト化を図ることが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
また、上述の実施形態では、第三筒部75の一部を全周に渡って剥離して立ち上がり部78を形成し、この立ち上がり部78と第二筒部74の段差面74aとによって第三筒部75の外周面にOリング80を装着するための装着部79を形成した場合について説明した。しかしながら、立ち上がり部78を第三筒部75の一部を剥離させることで形成しなくてもよい。例えば、ベローズを形成する場合のように、第三筒部75の一部を径方向に膨出させるようにして立ち上がり部78を形成してもよい。
さらに、上述の実施形態では、嵌合部72の第三筒部75に立ち上がり部78を形成するにあたって、予備工程と仕上げ工程との2工程の作業を行う場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、工程数に係らず立ち上がり部78を形成できればよい。
そして、上述の実施形態では、嵌合部72とエンジン60のケースとの間のシール性を確保するために第三筒部75にOリング80を装着した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、シール性を確保できるものであれば、パッキンやガスケットなどを使用してもよい。
また、上述の実施形態では、ヨーク21とフロントブラケット2を板金部材20をプレス加工によって深絞りし、一体成形した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、それぞれ別個に板金部材20にプレス加工を施して形成してもよい。この場合、ヨーク21とフロントブラケット2との固定は、印籠接合としてもよいし、溶接などを用いてもよい。
本発明の実施形態における電動モータの構成を示す一部断面図である。 本発明の実施形態におけるフロントブラケット、およびヨークの断面図である。 本発明の実施形態におけるスラストサポータを示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。 本発明の実施形態における立ち上がり部の形成手順を示し、(a)は予備工程の説明図、(b)は仕上げ工程の説明図である。
符号の説明
1 電動モータ
2 フロントブラケット(一方のブラケット)
4 リアブラケット(ブラケット)
5 アーマチュア
10 回転軸
20 板金部材
21 ヨーク
60 エンジン(外部機器)
71 ブラケット本体
72 嵌合部
73 第一筒部
74 第二筒部(大径筒部
75 第三筒部(小径筒部
74a,75a 段差面
77 軸受け
78 立ち上がり部
79 装着部
80 Oリング(シール部材)

Claims (3)

  1. 筒状のヨークと、
    前記ヨークの両端を閉塞する一対のブラケットと、
    前記一対のブラケットに回転自在に支持されるアーマチュアとを備え、
    前記一対のブラケットのうちの一方のブラケットに、外部機器に嵌合可能な嵌合部を設け、
    該嵌合部を前記外部機器に嵌合固定し、前記アーマチュアの回転力を前記外部機器に伝達する電動モータにおいて、
    前記嵌合部は、
    前記アーマチュアの回転軸を回転自在に支持するための軸受けが内嵌固定される大径筒部と、
    この大径筒部よりも先端側に、前記大径筒部よりも段差により縮径するように形成された小径筒部とを有し、
    前記小径筒部の外周面の一部を全周に渡って剥離させることによって立ち上がり部を形成し、この立ち上がり部と前記大径筒部の段差部とにより、前記小径筒部の全周に渡って溝状の装着部を形成し、
    この装着部に、前記嵌合部と前記外部機器との間のシール性を確保するためのシール部材を全周に渡って設けことを特徴とする電動モータ。
  2. 前記一方のブラケットは、板金部材にプレス加工を施すことによって形成されていることを特徴とする請求項に記載の電動モータ。
  3. 前記一方のブラケット、および前記ヨークは、前記板金部材にプレス加工を施すことによって一体成形されていることを特徴とする請求項に記載の電動モータ。
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