JP5127773B2 - 組み込み式電力計測装置及びこれを備えた機器 - Google Patents
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Description
また、計測対象である前記機器から前記電力計測装置の前記内部電源部により、絶縁して電力を供給する構造にすることで、前記電力計測装置が個別のAC/DC電源装置を持つ必要が無く、前記電力計測装置を小型化、低コスト化できるという効果がある。
また、前記電力計測装置の構成や精度は、前記機器に依存せず、共通化することができ、さらに前記電力計測装置の後付けも可能な構成となる。配電方式が異なる機器にも容易に対応可能な構成となる。
図1は、この発明の実施の形態1に係る電力計測装置の構成図である。図1において、電力計測装置1は、3相4線式電源15で駆動される、消費電力の計測対象の機器2に組み込まれる。電力計測装置1は、変圧器を持たず、抵抗分圧回路で構成される電圧計測部の電圧測定回路3と、電流計測部の電流測定回路4とを備える。電力計測装置1のグランドは、3相4線式電源15における中性線17へ接続され、電圧測定回路3は、3相4線式電源15の中性線17を除く各相の3線へ接続される。電流測定回路4は、3相4線式電源15の中性線17を除く各相の3つの電源線へカレントトランス16で電磁結合している。また、電力計測装置1は、電圧測定回路3及び電流測定回路4のアナログ出力をディジタル化するA/D変換器5と、A/D変換器5の結果を用いて演算を行う演算部6と、演算部6の結果を通信する通信部の通信回路8とを備える。また、電力計測装置1は、電圧測定回路3、電流測定回路4、A/D変換器5、演算部6及び通信回路8へ電力を供給する内部電源部の受電回路7を備える。さらに、電力計測装置1は、内部電源部の給電回路11と、通信部の通信回路12とを備え、給電回路11及び通信回路12に接続される内部電源部の1次側コイル10と、受電回路7及び通信回路8に接続される内部電源部の2次側コイル9とを備え、1次側コイル10と、2次側コイル9は互いに電磁結合するように平行して設置される。
機器2が電源部13で生成した直流電力は、機器2が動作する直流電力を供給するとともに、コネクタ等のインターフェースを介して、電力計測装置1における給電回路11に入力される。給電回路11はインバータ回路で構成されており、入力された直流電力は、給電回路11において交流信号へ変換され、1次側コイル10へ送られる。
1次側コイル10は2次側コイル9と電磁結合しており、1次側コイル10に交流信号が送られると、電磁誘導により2次側コイル9に交流信号が誘起される。2次側コイル9に誘起された交流信号は、受電回路7へ入力され、受電回路7における整流回路、平滑回路により直流電力へ変換される。受電回路7で生成された直流電力により、電力計測装置1における電圧測定回路3と、電流測定回路4と、A/D変換器5と、演算部6と、通信回路8とへ電力が供給され、電力計測装置1の動作が開始する。
電圧測定回路3は、電力計測装置1のグランド電位に接続された中性線17と3相の電源線との各電圧を計測し、A/D変換器5に適した入力レベルへ変換するために、抵抗分圧する。電圧測定回路3でスケーリングされた電圧値は、A/D変換器5に入力され、ディジタル値に変換される。分圧回路の出力には、後段の回路のインピーダンスのバラつきや変動による分圧比の変化を防ぐため、オペアンプ等の高入力インピーダンスの素子が挿入される。
電流測定回路4は、カレントトランス16により測定した3相の電流計測値を、増幅、分圧する等して、A/D変換器5に適した入力レベルに変換する。電流測定回路4によりスケーリングされた電流検出値は、A/D変換器5に入力され、ディジタル値へ変換される。
演算部6では、A/D変換器5から得られる、電流計測結果及び電圧計測結果のディジタル値を用いて、相電圧、相電流、相電力、全電力等の演算を行う。
また、電力計測装置1の電力を、1次側コイル10と2次側コイル9の電磁誘導無線を介して機器2から絶縁して供給することで、電力計測装置1が個別のAC/DC電源装置を持つ必要が無く、電力計測装置1を小型化、低コスト化することができる。
さらに、電力計測装置1の構成や精度は、電力計測装置1が取り付けられる機器2に依存せず、電力計測装置1を共通化することができるとともに、電力計測装置1の後付けも可能な構成となる。
電力計測装置1における通信回路8と、機器2における制御部14を、1次側コイル10と2次側コイル9を介さずに、フォトカプラやデジタルアイソレータ等の絶縁素子を介して、直接接続しても良い。
以上の実施の形態1では、電磁誘導無線により電力計測装置1と機器2の電源を絶縁したものであるが、内部電源部の絶縁型DC/DCコンバーターで電力計測装置の電源と機器の電源部を絶縁した実施例を実施の形態2として説明する。
図2は、この発明の実施の形態2に係る電力計測装置の構成図である。図2において、電力計測装置1は、3相4線式電源15で駆動される計測対象の機器2に組み込まれる。電力計測装置1は、内部電源部に絶縁型DC/DCコンバーター18と、通信部の通信回路8にフォトカプラやデジタルアイソレータ等の絶縁素子19を備えており、その他の構成は、実施の形態1の電力計測装置1と同様である。
機器2は、機器2の動作を制御する制御部14と、機器2を動作させるために必要となる直流電力を作る電源部13とを備える。電力計測装置1における絶縁型DC/DCコンバーター18は、コネクタ等のインターフェースを介して、機器2の電源部13に接続される。また、通信回路8は、絶縁素子19を介して、同様にコネクタ等のインターフェースで、機器2の制御部14へ接続される。
機器2が電源部13で生成した直流電力は、機器2の動作に供給されるとともに、コネクタ等のインターフェースを介して、電力計測装置1における絶縁型DC/DCコンバーター18に入力され、電力計測装置1に電力が供給され、電力計測装置1が動作する。実施の形態2における、電力計測の方法は実施の形態1における方法と同じである。電力計測装置1によって測定された結果は、通信回路8から機器2の制御部14へディジタル信号で出力される。通信回路8と制御部14は絶縁素子19により絶縁される。電力計測装置1からの計測結果を受信した機器2の制御部14では、電力計測装置1から得た電力等の値に基づいて機器2を制御する。また、取得した値をユーザーインターフェース部へ出力し、消費電力等を表示して、ユーザーの省エネ意識を向上させることも可能である。
また、電力計測装置1の電源を、機器2から絶縁型DC/DCコンバーターを介して絶縁して供給することで、電力計測装置1が個別のAC/DC電源装置を持つ必要が無く、電力計測装置1を小型化、低コスト化することができる。
さらに、電力計測装置の構成や精度は、電力計測装置が取り付けられる機器に依存せず、電力計測装置を共通化することができるとともに、電力計測装置の後付けも可能な構成となる。
また、実施の形態2は、電流検出手段をカレントトランスとしたが、電流検出手段にシャント抵抗、磁界センサー等の素子を使用しても同様の効果を得ることができる。
以上の実施の形態1及び2では、電力計測装置の計測結果を、組み込まれる機器の制御部へ出力するように構成したものであるが、電力計測装置の計測結果を組み込まれる機器以外の外部機器や、コントローラーへ出力する実施例を実施の形態3として説明する。
図3は、この発明の実施の形態3に係る電力計測装置の構成図である。図3において、組み込み式電力計測装置1は、3相4線式電源15で駆動される計測対象の機器2に組み込まれ、機器2の消費電力をモニタする外部コントローラー20と通信する。電力計測装置1は、演算部6が出力するディジタル信号を無線送信する通信部の通信回路8を備えており、その他の構成は実施の形態2の電力計測装置1と同様である。
機器2は、機器2を動作させるために必要となる直流電力を作る電源部13を備える。
外部コントローラー20は、通信回路8と通信する無線通信機能を備える。
図4は、この発明の実施の形態4に係る空調装置の構成図である。図4において、空調機21は、上記の実施の形態1〜3のいずれかの電力計測装置1を組み込んでいる。電力計測装置1は空調機21の消費電力を測定し、空調機21の制御部や、リモコン、又は集中コントローラーへ測定結果を出力する。
また、電力計測装置1の電力を、電力計測装置1が組み込まれる空調機21から絶縁して供給することで、電力計測装置1が個別の電源装置を持つ必要が無く、電力計測装置1を小型化、低コスト化できるという効果がある。
また、電力計測装置1の構成や精度は、電力計測装置1が取り付けられる機器に依存せず、電力計測装置1を共通化することができるとともに、電力計測装置1の後付けも可能な構成となる。
また、配電方式が異なる空調機21にも容易に対応可能な構成となる。
さらに、電力計測装置1を安価で空調機21に組み込み、電力量等を表示することによって、ユーザーの省エネ意識を向上させることが可能となる。
また、前記消費電力情報から空調機21の異常を検知し、動作を停止させる等の制御を行ったり、空調機21の異常をユーザーへ通知したりすることが可能となる。
図5は、この発明の実施の形態5に係るI/Hクッキングヒーターの構成図である。図5において、I/Hクッキングヒーター22は、上記の実施の形態1〜3のいずれかの電力計測装置1を組み込んでいる。電力計測装置1はI/Hクッキングヒーター22の消費電力を測定し、I/Hクッキングヒーター22の制御部又はリモコンへ測定結果を出力する。
また、配電方式が異なるI/Hクッキングヒーター22にも容易に対応可能な構成となる。
さらに、電力計測装置1を安価でI/Hクッキングヒーター22に組み込み、電力量等を表示することによって、ユーザーの省エネ意識を向上させることが可能である。
また、前記消費電力情報からI/Hクッキングヒーター22の異常を検知し、動作を停止させる等の制御を行ったり、I/Hクッキングヒーター22の異常をユーザーへ通知したりすることが可能となる。
図6は、この発明の実施の形態6に係る給湯器の構成図である。図6において、給湯器23は、上記の実施の形態1〜3のいずれかの電力計測装置1を組み込んでいる。電力計測装置1は給湯器23の消費電力を測定し、給湯器23の制御部、リモコン、又は集中コントローラーへ測定結果を出力する。給湯器23はヒーター式でも、ヒートポンプ式でも良い。
また、電力計測装置1の電力を、電力計測装置1が組み込まれる給湯器23から絶縁して供給することで、電力計測装置1が個別の電源装置を持つ必要が無く、電力計測装置1を小型化、低コスト化できるという効果がある。
また、電力計測装置1の構成や精度は、電力計測装置1が取り付けられる機器に依存せず、電力計測装置1を共通化することができるとともに、電力計測装置1の後付けも可能な構成となる。
また、配電方式が異なる給湯器23にも容易に対応可能な構成となる。
さらに、電力計測装置1を安価で給湯器23に組み込み、ユーザーの省エネ意識を向上させることが可能である。
また、給湯器23本体に搭載されたユーザーインターフェース部、又は給湯器23を操作するリモコンのユーザーインターフェース部へ前記消費電力情報を表示させることも可能となり、ユーザーへリアルタイムで電気料金の通知をしたり、ユーザーの省エネ意識を喚起させたりすることができる。
また、前記消費電力情報から給湯器23の異常を検知し、動作を停止させる等の制御を行ったり、給湯器23の異常をユーザーへ通知したりすることが可能となる。
図7は、この発明の実施の形態7に係る冷蔵庫の構成図である。図7において、冷蔵庫24は、上記の実施の形態1〜3のいずれかの電力計測装置1を組み込んでいる。電力計測装置1は冷蔵庫24の消費電力を測定し冷蔵庫24の制御部へ測定結果を出力する。
また、電力計測装置1の電力を、電力計測装置1が組み込まれる冷蔵庫24から絶縁して供給することで、電力計測装置1が個別の電源装置を持つ必要が無く、電力計測装置1を小型化、低コスト化できるという効果がある。
また、電力計測装置1の構成や精度は、電力計測装置1が取り付けられる機器に依存せず、電力計測装置1を共通化することができるとともに、電力計測装置1の後付けも可能な構成となる。
また、配電方式が異なる冷蔵庫24にも容易に対応可能な構成となる。
さらに、電力計測装置1を安価で冷蔵庫24に組み込み、ユーザーの省エネ意識を向上させることが可能である。
また、冷蔵庫24に搭載されたユーザーインターフェース部へ前記消費電力情報を表示させることも可能となり、ユーザーへリアルタイムで電気料金の通知をしたり、ユーザーの省エネ意識を喚起させたりすることができる。
また、前記消費電力情報から冷蔵庫24の異常を検知し、動作を停止させる等の制御を行ったり、冷蔵庫24の異常をユーザーへ通知したりすることが可能となる。
図8は、この発明の実施の形態8に係る太陽光発電機の構成図である。図8において、太陽光発電機25は、上記の実施の形態1〜3のいずれかの電力計測装置1を組み込んでいる。電力計測装置1は太陽光発電機25の発電量を測定し、太陽光発電機25の制御部または集中コントローラーへ測定結果を出力する。
また、電力計測装置1の電力を、電力計測装置1が組み込まれる太陽光発電機25から絶縁して供給することで、電力計測装置1が個別の電源装置を持つ必要が無く、電力計測装置1を小型化、低コスト化できるという効果がある。
また、電力計測装置1の構成や精度は、電力計測装置1が取り付けられる機器に依存せず、電力計測装置1を共通化することができるとともに、電力計測装置1の後付けも可能な構成となる。
また、配電方式が異なる太陽光発電機25にも容易に対応可能な構成となる。
さらに、電力計測装置1を安価で太陽光発電機25に組み込み、ユーザーの省エネ意識を向上させることが可能である。
また、前記発電量から太陽光発電機25の異常を検知し、動作を停止させる等の制御を行ったり、太陽光発電機25の異常をユーザーへ通知したりすることが可能となる。
Claims (14)
- 単相又は多相で複線の電源線を介して電力供給されている計測対象の機器に供給される電圧を計測する電圧計測部と、前記機器に供給される電流を計測する電流計測部と、前記電圧計測部により計測された電圧と前記電流計測部で計測された電流とで入力電力を求める演算部と、前記演算部の演算結果を出力する通信部と、上記の各部に駆動電力を供給する内部電源部とを備え、
前記電圧計測部は、抵抗分圧回路で構成され、前記機器に接続される前記複数の電源線のうちの1つの電源線をグランド電位とし、前記グランド電位の電源線と他の電源線との間の電圧を計測し、
前記内部電源部は、前記機器が有する直流電源から電力を受け、前記直流電源とは絶縁して電力供給をすることを特徴とする組み込み式電力計測装置。 - 前記機器が有する直流電源から電力を受け、前記直流電源とは絶縁して電力供給をするのは、絶縁型DC/DCコンバーターであることを特徴とする請求項1に記載の組み込み式電力計測装置。
- 前記機器が有する直流電源から電力を受け、前記直流電源とは絶縁して電力供給をするのは、電磁誘導型無線による給電により行われることを特徴とする請求項1に記載の組み込み式電力計測装置。
- 前記電流計測部が、電流検出手段としてカレントトランスを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置。
- 前記電流計測部が、電流検出手段としてシャント抵抗を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置。
- 前記電流計測部が、電流検出手段として磁界センサーを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置。
- 電力計測結果を通信する前記通信部が、フォトカプラを備え、前記フォトカプラを介して前記機器と絶縁しながら通信することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置。
- 電力計測結果を通信する前記通信部が、電磁誘導無線を介して、前記機器と絶縁しながら前記機器と通信することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置。
- 前記通信部と、外部機器又はコントローラーとの通信を、無線通信で行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置を組み込んだことを特徴とする空調機。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置を組み込んだことを特徴とするI/Hクッキングヒーター。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置を組み込んだことを特徴とする給湯器。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置を組み込んだことを特徴とする冷蔵庫。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の組み込み式電力計測装置を組み込んだことを特徴とする太陽光発電機。
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