以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.景品獲得ゲーム装置の概略構成
図1は、本実施形態の景品獲得ゲーム装置10を前面側から見た斜視図である。本実施形態の景品獲得ゲーム装置10(ゲーム装置の一例)は、プレーヤが景品保持部12(景品移動部の一例)を操作して、景品獲得ゲーム装置10の内部に載置された景品を獲得するゲームを行うものである。
図1に示すように本実施形態の景品獲得ゲーム装置10の上部の側面と前面とは、透明板14によって構成されており、プレーヤが景品獲得ゲーム装置10の内部の状態を視認できるようになっているとともに、景品獲得ゲーム装置10の内部を触れることができないようになっている。そして、景品獲得ゲーム装置10の内部には、景品が載置される(景品が維持されることの一例)景品載置領域16と、景品が落下する(景品が維持されないことの一例)開口領域18とを含むゲーム空間20が形成されている。ここで景品獲得ゲーム装置10の上部の側面と前面とは、管理者等により開閉可能なスライドドアにより構成されており、管理者等がスライドドアを開けることにより、景品載置領域16に景品を載置したり、景品載置領域16の保守管理を行うなど、ゲーム空間20に関する各種作業を行うことができるようになっている。
このゲーム空間20の下方には、ゲーム空間20の底面のほぼ全面に対応した範囲で上部が矩形状に開口された景品誘導空間22が設けられており、この景品誘導空間22は、プレーヤが景品を取り出すために景品獲得ゲーム装置10の前面下部に設けられた景品取出口24に連通している。そして景品誘導空間22の底面は、景品取出口24に向けて下るように傾斜する斜面25として形成されており、景品誘導空間22に落下した景品を景品取出口24に誘導する。
そして景品誘導空間22の上方には、景品を載置することができる景品載置面を有する矩形板状の第1景品載置部26(第1景品維持部の一例)と第2景品載置部27(第2景品維持部の一例)とが、その長手方向を横方向としてそれぞれの景品載置面を上方に向けた横状態で、景品誘導空間22の上方を横断するように配置されている。本実施形態では第1景品載置部26および第2景品載置部27は、横幅が約1500mm、縦幅が約250mm(横幅の約6分の1)、厚さが約30mmとなっている。
そして景品誘導空間22の最上部の左側外周と右側外周とからは、上方に延びるように第1支持部28が設けられており、第1景品載置部26は、その左端部と右端部(長手方向の両端部、一方側と他方側の一例)において、第1支持部28によって支持されている。また景品誘導空間22の最上部の左側外周と右側外周とには、第2支持部30が設けられており、第2景品載置部27は、その左端と右端(長手方向の両端部、一方側と他方側の一例)において、第2支持部30によって支持されている。
すなわち、第1支持部28は、第1景品載置部26を景品誘導空間22の上方に支持し、第2支持部30は、第2景品載置部27を景品誘導空間22の上方かつ第1景品載置部26よりも低い位置に支持する。これにより第1景品載置部26と第2景品維持部27とは、景品誘導空間22の上方で景品を維持している。そして本実施形態では、ゲーム空間20のうち、第1景品載置部26または第2景品載置部27が配置された領域が、景品が載置される景品載置領域16として機能し、第1景品載置部26および第2景品載置部27が配置されない領域が、景品が景品誘導空間22に落下する開口領域18として機能する。
一方、景品誘導空間22の上方には、景品を移動させるための景品保持部12が設けられている。この景品保持部12は、景品獲得ゲーム装置10の前面中央部に設けられた第1ボタン32(移動操作部の一例)や第2ボタン34(移動操作部の一例)などに対するプレーヤの操作入力(操作情報、操作信号)に基づいて、景品誘導空間22の上方すなわちゲーム空間20を図中の前後左右上下に移動する。また景品保持部12は、景品保持部12に設けられた第1動作部36および第2動作部37を閉じる保持動作を行うことにより景品を保持し、第1動作部36および第2動作部37を開く開放動作を行うことにより保持した景品を開放する。すなわち景品保持部12は、移動動作、保持動作、開放動作を行うことにより、景品載置領域16に載置された景品を移動させる。
特に本実施形態では、景品保持部12は、ゲーム空間20の上部の手前左側の隅を初期位置として第1動作部36および第2動作部37を開いた状態で待機しており、プレーヤが第1ボタン32を押下すると第1ボタン32の押下が解除されるまで右方向に移動し、プレーヤが第2ボタン34を押下すると第2ボタン34の押下が解除されるまで奥方向に移動する。そして第2ボタン34の押下が解除されると、自動的に下方向への移動を開始する。そして景品保持部12が景品載置部26や景品に接触したり、予め定められた下限位置まで移動すると、下方向への移動を停止して自動的に第1動作部36および第2動作部37を閉じる保持動作を行う。すると景品保持部12は、第1動作部36および第2動作部37を閉じたまま自動的に上方向への移動を開始し、上限位置まで移動すると上方向への移動を停止し、自動的に開口領域18の上方の位置へ移動する。そして開口領域18の上方の位置に到達すると、景品保持部12は、第1動作部36および第2動作部37を開く開放動作を行い、景品を保持していた場合には、保持していた景品を開口領域18に落下させる。すると景品保持部12は、初期位置へ移動して、次の操作を待機する。
ここで本実施形態では、第1景品載置部26および第2景品載置部27のそれぞれに別の景品を載置するのみならず、1つの大きな景品を、第2景品載置部27に載置しつつ第1景品載置部26に立て掛けるようにして、景品誘導空間22の上方に景品を維持することができる。そして景品保持部12は、第1動作部36および第2動作部37により景品を保持して開口領域18の上方に移動し、開口領域18の上方において景品を解放することにより景品を景品誘導空間22に落下させるのみならず、景品保持部12が前後左右に移動している際に景品と接触することにより景品を移動させて景品誘導空間22に落下させたり、景品保持部12が下降している際に景品と接触することにより景品を移動させて景品誘導空間22に落下させたり、景品保持部12が第1動作部36および第2動作部37を閉じる動作を行う際、あるいは開く動作を行う際に、第1動作部36または第2動作部37が景品と接触することにより景品を移動させて景品誘導空間22に落下させるようにすることができる。従って本実施形態では、開口領域18とは、景品載置領域16以外の領域をゲーム空間20の底面に投影した領域のみならず、ゲーム空間20において3次元的に形成される景品が通過できる領域とすることができる。
なお本実施形態では、景品保持部12の前後左右方向の移動範囲は、景品誘導空間22が開口されている範囲に対応しており、開口領域18が景品誘導空間22の上方のいかなる領域において形成されても、開口領域18の上方に移動して開放動作を行うことができるようになっている。
2.景品載置部のスライド制御および回転制御
次に、第1景品載置部26と第2景品載置部27の景品誘導空間22の上方におけるスライド制御および回転制御の詳細について説明する。
図2は、本実施形態の景品獲得ゲーム装置10の各部を分解した状態を示す斜視図である。図2に示すように、本実施形態の第1景品載置部26は、その左右端となる左右側面にそれぞれ2個の車輪40が設けられている。そして第1支持部28は、左側面の2個の車輪40を受け入れる第1左レール42(配置部の一例)と、右側面の2個の車輪40を受け入れる第1右レール44(配置部の一例)とを有しており、第1左レール42と第1右レール44とは、互いに平行となるように設けられている。これにより第1景品載置部26は、第1支持部28に支持されつつ第1支持部28に対して前後方向(スライド方向の一例)に滑らかにスライドすることができる。そして第1右レール44と第1左レール42とは、景品誘導空間22の縦幅(前後幅)に対応する長さに形成されつつ、景品誘導空間22の外周の上方に設けられている。すなわち第1支持部28は、第1景品載置部26を景品誘導空間22の上方において第1支持部28に対してスライド可能に支持している。
また第2景品載置部27にも、その左右側面にそれぞれ2個の車輪40が設けられている。そして第2支持部30は、左側面の2個の車輪40を受け入れる第2左レール46と、右側面の2個の車輪40を受け入れる第2右レール48とを有しており、第2左レール46と第2右レール48とは、互いに平行となるように設けられている。これにより第2景品載置部27は、第2支持部30に対して前後方向に滑らかにスライドすることができる。そして第2右レール48と第2左レール46とは、景品誘導空間22の縦幅に対応する長さに形成されつつ、景品誘導空間22の上端の外周に設けられている。すなわち第2支持部30は、第2景品載置部27を景品誘導空間22の上方において第2支持部30に対してスライド可能に支持している。
このように本実施形態では、相対的に高い位置に支持される第1景品載置部26と相対的に低い位置に支持される第2景品載置部27とが個別に前後方向にスライドされることにより、第1景品載置部26と第2景品載置部27の前後方向の位置関係が変化し、景品誘導空間22の上方において開口領域18の態様を変化させることができる。
2−1.第2景品載置部の詳細
図3(A)および図3(B)は、図2で示した第2景品載置部27の詳細を示す平面図である。図3(A)に示すように、第2景品載置部27の景品載置面を形成する第2本体部50の内部前方よりには、棒状部材により構成された前左突出部52(第1突出部の一例、第2スライド制御部の一例)が、第2本体部50の中央付近から第2本体部50の左端に向かって長手方向に沿ってスライド可能に設けられ、棒状部材により構成された前右突出部54(第2突出部の一例、第2スライド制御部の一例)が、第2本体部50の中央付近から第2本体部50の右端に向かって長手方向に沿ってスライド可能に設けられている。そして、第2本体部50の中央付近には中央バネ56が設けられており、前左突出部52が第2本体部50の左端から突出するように前左突出部52を付勢し、前右突出部54が第2本体部50の右端から突出するように前右突出部54を付勢している。
また、第2本体部50の景品載置面の中央前方よりには、人の指を挿入できる穴が設けられた左操作子58(第1操作子の一例)と右操作子60(第2操作子の一例)とを有する第2スライド操作部62が設けられている。この左操作子58と右操作子60とは、第2本体部50に対して横方向にスライド可能に設けられており、片手で操作できる距離に設けられている。そして左操作子58は前左突出部52とともに第2本体部50に対してスライドするように連結されており、右操作子60は前右突出部54とともに第2本体部50に対してスライドするように連結されている。そして、前左突出部52が左端から突出するとともに前右突出部54が右端から突出する突出状態である場合に、左操作子58と右操作子60とが離隔した離隔状態(第1状態の一例)となるように、左操作子58は前左突出部52に、右操作子60は前右突出部54に連結されている。
従って、図3(B)に示すように、景品獲得ゲーム装置10の管理者等が、例えば左操作子58の穴に右手の親指を挿入し右操作子60の穴に右手の人差し指を挿入した状態で、左操作子58と右操作子60とをつまむようにして接近させる操作を行うと(外力が加えられる場合の一例)、左操作子58と右操作子60は、それぞれが接近した接近状態(第2状態の一例)に変化するとともに、前左突出部52と前右突出部54は、前左突出部52が左端から突出せず前右突出部54が右端から突出しない非突出状態に変化する。そして管理者等が、左操作子58と右操作子60とをつまむようにする操作を解除すると(外力が加えられない場合の一例)、前左突出部52と前右突出部54は、中央バネ56の付勢力により前左突出部52が左端から突出するとともに前右突出部54が右端から突出する突出状態に変化するとともに、左操作子58と右操作子60は、それぞれが離隔した離隔状態に復帰(変化の一例)する。
図4(A)および図4(B)は、第2景品載置部27と第2支持部30の左側の連結部分を前方から見た断面図である。図2で示したように、第2支持部30の第2左レール46の側面には、前左突出部52の断面積よりも若干広めに開口形成されている複数の左受入部64(第1受入部の一例)が前後方向に等間隔に一列に設けられている。そして図4(A)に示すように、第2スライド操作部62が操作されていないことにより前左突出部52が突出状態となっている場合には、前左突出部52の先端は、いずれかの左受入部64(第1受入部の一例)に受け入れられる。そして上述したように、この場合には前右突出部54も突出状態となっており、図示しないが、前右突出部54の先端は、複数の左受入部64と面対称(鏡映対称)となるように第2右レール48の側面に設けられている複数の右受入部66(第2受入部の一例)のいずれかに受け入れられる。従って前左突出部52と前右突出部54とは、突出状態となっている場合に、第2景品載置部27の左端(一方側の固定位置の一例)と右端(他方側の固定位置の一例)とにおいて第2景品載置部27を第2支持部30に対してスライド不可能に安定的に固定する。
一方、図4(B)に示すように、第2スライド操作部62が操作されることにより前左突出部52が非突出状態となっている場合には、前左突出部52の先端は左受入部64に受け入れられない。そして上述したように、この場合には前右突出部54も非突出状態となっており、図示しないが、前右突出部54の先端も右受入部66に受け入れられない。そして図4(B)に示すように、第2本体部50の左端側面に設けられた水平軸の車輪40と、第2本体部50の左端下面に設けられた鉛直軸の車輪40とが、第2支持部30の第2左レール46に接触する。また図示しないが、第2本体部50の右端側面に設けられた水平軸の車輪40と、第2本体部50の右端下面に設けられた鉛直軸の車輪40とが、第2支持部30の第2右レール48に接触する。従って前左突出部52と前右突出部54とは、非突出状態となっている場合に、第2景品載置部27を第2支持部30に対して滑らかにスライド可能にする。
このように本実施形態では、前左突出部52と前右突出部54とは、左操作子58と右操作子60とが離隔状態となっている場合には、第2景品載置部27を第2支持部30に対してスライド不可能に固定するスライド規制状態となり、左操作子58と右操作子60とが接近状態となっている場合には、第2景品載置部27を第2支持部30に対してスライド可能にするスライド許可状態となる。従って図5に示すように、管理者等は、左操作子58と右操作子60とを片手でつまみつつ、その手を前後方向に移動させることにより、片手で第2景品載置部27を前後方向にスライドさせることができる。そして、第1右レール44と第2左レール46に対称的に設けられている複数組の左受入部64と右受入部66のうち、いずれか一組の左受入部64と右受入部66が設けられた位置に、前左突出部52と前右突出部54の位置を合わせ、左操作子58と右操作子60とをつまむ操作を解除することにより、任意の位置で第2景品載置部27を第2支持部30に対して固定することができる。こうして本実施形態では、第2景品載置部27の横幅が広くても、第2景品載置部27のスライド操作を容易に行うことができる。
2−2.第1景品載置部の詳細
図6(A)および図6(B)は、図2で示した第1景品載置部26詳細を示す平面図である。図6(A)に示すように、第1景品載置部26の景品載置面を形成する第1本体部68の前方よりには、上述した第2景品載置部27と同様に、第1スライド操作部70と前左突出部52(第1突出部の一例、第1スライド制御部の一例)と前右突出部54(第2突出部の一例、第1スライド制御部の一例)とが設けられている。そして、第1スライド操作部70の左操作子58と右操作子60とが離隔状態となっている場合には、前左突出部52と前右突出部54とは、第1景品載置部26を第1支持部28に対してスライド不可能に固定するスライド規制状態となり、第1スライド操作部70の左操作子58と右操作子60とが接近状態となっている場合には、第1景品載置部26を第1支持部28に対してスライド可能にするスライド許可状態となる。従って本実施形態では、上述した第2景品載置部27と同様に、第1景品載置部26の横幅が広くても、第1景品載置部26のスライド操作を容易に行うことができる。
ここで第1景品載置部26は、図2に示すように、扇形の板状部材により構成され、第1本体部68の左端から上方に延びるように設けられた左回転支持部72(回転支持部の一例)と、第1本体部68の右端から上方に延びるように設けられた右回転支持部74(回転支持部の一例)とを有しており、この左回転支持部72と右回転支持部74とは、それぞれの下端同士が、第1本体部68の底面に沿う接続面76によって接続されている。そして第1本体部68は、第1本体部68の前方よりにおいて横方向(スライド方向に交差する方向の一例)に設けられている第1回転軸78(所定の軸の一例)回りに、左回転支持部72と右回転支持部74とに対して回転可能に連結されている。そして左回転支持部72には、弧に沿って等間隔に複数の左受入部64が設けられており、複数の左受入部64と面対称(鏡映対称)となるように、右回転支持部74にも複数の右受入部66が設けられている。そして左回転支持部72の左側面の下部には、第1支持部28の第1左レール42を滑走する2個の車輪40が設けられ、右回転支持部74の右側面の下部には、第1支持部28の第1右レール44を滑走する2個の車輪40が設けられている。
そして第1景品載置部26は、図6(A)に示すように、第1本体部68の内部後方よりに、棒状部材により構成された後左突出部80(第1突出部の一例、回転制御部の一例)が、第1本体部68の中央付近から第1本体部68の左端に向かって長手方向に沿ってスライド可能に設けられ、棒状部材により構成された後右突出部82(第2突出部の一例、回転制御部の一例)が、第1本体部68の中央付近から第1本体部68の右端に向かって長手方向に沿ってスライド可能に設けられている。そして、第1本体部68の中央付近には中央バネ56が設けられており、後左突出部80が第1本体部68の左端から突出するように後左突出部80を付勢し、後右突出部82が第1本体部68の右端から突出するように後右突出部82を付勢している。
また、第1本体部68の景品載置面の中央後方よりには、人の指を挿入できる穴が設けられた左操作子58(第1操作子の一例)と右操作子60(第2操作子の一例)とを有する回転操作部84が設けられている。この回転操作部84も第1スライド操作部70および第2スライド操作部62と同様の構成を有しており、左操作子58と右操作子60とが離隔した離隔状態である場合に、後左突出部80が左端から突出するとともに後右突出部82が右端から突出する突出状態となるように、左操作子58は後左突出部80に、右操作子60は後右突出部82に連結されている。
従って、図6(B)に示すように、管理者等が、回転操作部84の左操作子58と右操作子60とをつまむようにして接近させる操作を行うと(外力が加えられる場合の一例)、左操作子58と右操作子60は、それぞれが接近した接近状態(第2状態の一例)に変化するとともに、後左突出部80と後右突出部82は、後左突出部80が左端から突出せず後右突出部82が右端から突出しない非突出状態に変化する。そして管理者等が、回転操作部84の左操作子58と右操作子60とをつまむようにする操作を解除すると(外力が加えられない場合の一例)、後左突出部80と後右突出部82は、中央バネ56の付勢力により後左突出部80が左端から突出するとともに後右突出部82が右端から突出する突出状態に変化し、回転操作部84の左操作子58と右操作子60は、それぞれが離隔した離隔状態に復帰(変化の一例)する。
図7(A)および図7(B)は、第1本体部68と右回転支持部74の連結部分を後方から見た断面図である。なお、図7(A)および図7(B)は後方から見た図であるので、図7(A)および図7(B)では、前方から見て右側にある部材は左側に配置されている。図2で示したように、右回転支持部74には、後左突出部80の断面積よりも若干広めに開口形成されている複数の右受入部66(第1受入部の一例)が、右回転支持部74の弧に沿って等間隔に設けられている。そして図7(A)に示すように、第1本体部68が水平状態となっている場合であって、回転操作部84が操作されていないことにより後右突出部82が突出状態となっている場合には、後右突出部82の先端は、複数の右受入部66のうち最も下に設けられている右受入部66に受け入れられる。そして上述したように、この場合には後左突出部80も突出状態となっており、図示しないが、後左突出部80の先端は、左回転支持部72の側面に開口形成されている複数の左受入部64(第2受入部の一例)のうち最も下に設けられている左受入部64に受け入れられる。従って後右突出部82と後左突出部80とは、突出状態となっている場合に、第1本体部68の右端(他方側の固定位置の一例)と左端(一方側の固定位置の一例)とにおいて第1本体部68を右回転支持部74および左回転支持部72に対して回転不可能に安定的に固定する。
一方、図7(B)に示すように、回転操作部84が操作されることにより後右突出部82が非突出状態となっている場合には、後右突出部82の先端は右受入部66に受け入れられない。そして上述したように、この場合には後左突出部80も非突出状態となっており、図示しないが、後左突出部80の先端も左受入部64に受け入れられない。従って後右突出部82と後左突出部80とは、非突出状態となっている場合に、第1本体部68の後端が図中上方に移動するように第1本体部68を右回転支持部74および左回転支持部72に対して回転可能にする。
なお本実施形態では、図7(B)に示すように、第1本体部68の前方より(図中では奥側)に設けられている前右突出部54と前左突出部52とは円形断面を有するとともに、前右突出部54が右回転支持部74に対して、前左突出部52が左回転支持部72に対して、それぞれ回転可能に貫通していることにより、第1本体部68は、前右突出部54と前左突出部52とを第1回転軸78として回転支持部に対して回転する。
このように本実施形態では、後右突出部82と後左突出部80とは、左操作子58と右操作子60とが離隔状態となっている場合には、第1本体部68を左回転支持部および72右回転支持部74に対して回転不可能に固定する回転規制状態となり、左操作子58と右操作子60とが接近状態となっている場合には、第1本体部68を左回転支持部および72右回転支持部74に対して回転可能にする回転許可状態となる。
従って図8に示すように、管理者等は、左操作子58と右操作子60とを片手でつまみつつ、その手を第1回転軸78回りに移動させることにより、片手で第1景品載置部26を第1回転軸78回りに回転させることができる。そして、左回転支持部72と右回転支持部74とに対称的に設けられている複数組の左受入部64と右受入部66のうち、いずれか一組の左受入部64と右受入部66が設けられた位置に、後左突出部80と後右突出部82の位置を合わせ、左操作子58と右操作子60とをつまむ操作を解除することにより、任意の回転角度で第1景品載置部26を左回転支持部72と右回転支持部74とに対して安定的に固定することができる。こうして本実施形態では、第1景品載置部26の横幅が広くても、第1景品載置部26のスライド操作および回転操作を容易に行うことができる。
なお、図7(A)に示すように、後右突出部82と後左突出部80とが最も下に設けられている右受入部66および左受入部64に受け入れられることにより突出状態となっている場合、すなわち第1本体部68が水平状態で固定されている場合には、後右突出部82は右回転支持部74を貫通して第1支持部28の第1右レール44の内部に至り、後左突出部80は左回転支持部72を貫通して第1支持部28の第1左レール42の内部に至る。しかしこのような場合であっても、後右突出部82と後左突出部80とは、それぞれが第1右レール44および第1左レール42と干渉しないようになっているので、第1本体部68を水平状態で固定させている場合でも、第1景品載置部26を第1支持部28に対してスライドさせることができる。
このように本実施形態では、第1景品載置部26および第2景品載置部27のスライド操作と、第1景品載置部26の回転操作という容易な操作によって、第1景品載置部26と第2景品載置部27の前後方向の位置関係の変化と、第1景品載置部26の横方向の軸回りの回転角度の変化との組み合わせに応じて、景品誘導空間22の上方で景品載置領域16および開口領域18の態様を様々に変化させることができる。
3.景品載置部の昇降制御
次に、第1景品載置部26の景品誘導空間22の上方における昇降制御の詳細について説明する。
図2に示すように、本実施形態の景品獲得ゲーム装置10の下部の内部には、景品誘導空間22の外周の左側に左基礎部86(基礎部の一例)が、景品誘導空間22の外周の右側に右基礎部88(基礎部の一例)が、それぞれ景品獲得ゲーム装置10の下部に対して固定的に設けられている。そして左基礎部86には、第1支持部28の左側下部を構成する左昇降部90(第1昇降部)が左基礎部86に対して上下方向に昇降可能に設けられ、右基礎部88には、第1支持部28の右側下部を構成する右昇降部92(第2昇降部)が右基礎部88に対して上下方向に昇降可能(上下方向にスライド可能であることの一例)に設けられている。
3−1.昇降部と基礎部の詳細
図9(A)および(B)は、本実施形態の景品獲得ゲーム装置10の下部の内部構造の詳細を示す側面図である。図9(A)に示すように、左昇降部90は、前方において鉛直に設けられている前柱部94と、後方において鉛直に設けられている後柱部96と、前柱部94と後柱部96とをそれぞれの上端で接続し水平に設けられている梁部98とを有している。そして前柱部94には、前面と側面とにそれぞれ2個の水平軸の車輪40が設けられており、後柱部96には、背面と側面とにそれぞれ2個の水平軸の車輪40が設けられている。そして左基礎部86は、前柱部94の4個の車輪40を受け入れる鉛直に設けられた前レール100と、後柱部96の4個の車輪40を受け入れる鉛直に設けられた後レール102とを有しており、前柱部94と後柱部96と前レール100と後レール102とは、互いに平行となっている。これにより左昇降部90は、左基礎部86に対して上下方向(昇降方向の一例)に滑らかに昇降することができる。
そして左基礎部86には、ガススプリング104(上昇付勢部の一例)のピストンロッド106が取り付けられており、ガススプリング104のシリンダー108は、リンク110を介して左昇降部90の梁部98に連結されている。そしてガススプリング104は、図9(A)に示すように、左昇降部90が最も下降している状態において縮んでいる状態となるように左昇降部90の梁部98に連結されており、梁部98を上方に付勢している。
また左昇降部90の前柱部94の中央付近には、棒状部材により構成された水平突出部112(第1昇降制御部の一例)が、前後方向にスライド可能に設けられている。また左昇降部90の梁部98の上面には、水平状態(第1状態の一例)と垂直状態(第2状態の一例)との間で梁部98に対して回転可能なレバー部114(第1昇降操作部の一例)が設けられており、レバー部114と水平突出部112とは、レバー部114が水平状態である場合には水平突出部112が前柱部94から前方に突出する突出状態となり、レバー部114が垂直状態である場合には水平突出部112が前柱部94から突出しない非突出状態となるように連結されている。
そして左基礎部86の前レール100には、水平突出部112の断面積よりも若干広めに開口形成されている複数の水平受入部116が上下方向に等間隔に一列に設けられている。そして図9(A)に示すように、レバー部114が水平状態となっていることにより水平突出部112が突出状態となっている場合には、水平突出部112の先端はいずれかの水平受入部116に受け入れられる。従って水平突出部112は、突出状態となっている場合に左昇降部90を左基礎部86に対して昇降不可能に固定する。
一方、図9(B)に示すように、レバー部114が垂直状態となっていることにより水平突出部112が非突出状態となっている場合には、水平突出部112の先端は水平受入部116に受け入れられない。従って水平突出部112は、非突出状態となっている場合に左昇降部90を左基礎部86に対して滑らかに昇降可能にする。
すなわち水平突出部112は、レバー部114が水平状態となっている場合には、左昇降部90を左基礎部86に対して昇降不可能に固定する昇降規制状態となり、レバー部114が垂直状態となっている場合には、左昇降部90を左基礎部86に対して昇降可能にする昇降許可状態となる。
そしてガススプリング104は、水平突出部112が昇降許可状態である場合に左昇降部90から受ける重量に対して釣り合うように左昇降部90を上方に付勢している。従って管理者等は、レバー部114を垂直状態にしつつ、左昇降部90を引き上げることにより、左昇降部90を上昇させることができ、左昇降部90を押し下げることにより、左昇降部90を下降させることができる。そして、前レール100に設けられている複数の水平受入部116のうち、いずれかの水平受入部116が設けられた位置に水平突出部112の位置を合わせ、レバー部114を水平状態にすることにより、任意の高さで左昇降部90を左基礎部86に対して固定することができる。
そして、図2で示したように、景品誘導空間22の外周の右側に設けられている右基礎部88および右昇降部92も、上述した左基礎部86および左昇降部90と同様の構成を有している。
3−2.第1支持部の詳細
そして図2に示すように、左昇降部90の上部には、左昇降部90に対して前後方向(スライド方向の一例)に沿った第1軸118回りに回転可能な左連結部120(第1連結部の一例)が、左昇降部90の上部から上方に延びるように連結されており、右昇降部92の上部には、右昇降部92に対して前後方向(スライド方向の一例)に沿った第2軸122回りに回転可能な右連結部124(第2連結部の一例)が、右昇降部92の上部から上方に延びるように連結されている。そして左連結部120は、第1左レール42に対して第1軸118と平行な第3軸126回りに回転可能に連結され、右連結部124は、第1右レール44に対して第1軸118と平行な第4軸128回りに回転可能に連結されている。そして第1左レール42と第1右レール44とは、後端において第1後接続部130により接続されている。
図10(A)、図10(B)、図10(C)は、第1支持部28の正面図である。図10(A)に示すように、本実施形態の第1支持部28では、左昇降部90と左連結部120、右昇降部92と右連結部124の関係に関しては、左連結部120は、左連結部120が鉛直状態となる位置(第1基準位置の一例)から第1軸118回りの時計回り方向(第1方向の一例)への回転が許容されつつ、左連結部120が鉛直状態となる位置から反時計回り方向(第2方向の一例)への回転が規制されるように左昇降部90に連結されている。また右連結部124は、右連結部124が鉛直状態となる位置(第2基準位置の一例)から第2軸122回りの反時計回り方向への回転が許容されつつ、右連結部124が鉛直状態となる位置から時計回り方向への回転が規制されるように右昇降部92に連結されている。
一方、第1左レール42と左連結部120、第1右レール44と右連結部124の関係に関しては、左連結部120は、左連結部120が鉛直状態となる位置から第3軸126回りの時計回り方向および反時計回り方向への回転が許容されるように第1左レール42に連結されている。また右連結部124は、右連結部124が鉛直状態となる位置から第4軸128回りの時計回り方向および反時計回り方向への回転が許容されるように第1右レール44に連結されている。
従って本実施形態の第1支持部28では、図10(A)に示すように、左昇降部90と右昇降部92とが同じ高さとなっている場合には、左連結部120と右連結部124とが互いに異なる方向への回転が規制されていることにより、左連結部120と右連結部124とがいずれも鉛直状態となる位置を維持し、第1景品載置部26を水平状態に安定的に保つことができる。
また本実施形態の第1支持部28では、図10(B)に示すように、右連結部124が、右昇降部92に対して第2軸122回りに反時計回り方向に回転するとともに、第1右レール44に対して第4軸128回りに反時計回り方向に回転し、左連結部120が、第1左レール42に対して第3軸126回りに反時計回り方向に回転することにより、左昇降部90が右昇降部92よりも高くなるようにすることができる。そしてこの状態では、左連結部120が左昇降部90に対して第1軸118回りに反時計回り方向に回転するように力がかかっているが、左連結部120はこの状態から反時計回り方向に回転することが規制されているので、左連結部120と右連結部124とは図10(B)の状態となる位置を維持し、第1景品載置部26を斜め状態に安定的に保つことができる。
また図10(C)に示すように、左連結部120が、左昇降部90に対して第1軸118回りに時計回り方向に回転するとともに、第1左レール42に対して第3軸126回りに時計回り方向に回転し、右連結部124が、第1右レール44に対して反時計回り方向に回転することにより、左昇降部90が右昇降部92よりも高くなるようにすることができる。そしてこの状態では、右連結部124が右昇降部92に対して第2軸122回りに時計回り方向に回転するように力がかかっているが、右連結部124はこの状態から時計回り方向に回転することが規制されているので、左連結部120と右連結部124とは図10(C)の状態となる位置を維持し、第1景品載置部26を斜め状態に安定的に保つことができる。
そして第1支持部28は、左昇降部90と左連結部120と第1左レール42の連結関係と、右昇降部92と右連結部124と第1右レール44の連結関係とは、面対称となるように構成されているので、図10(B)や図10(C)で示す状態と左右対称に、右昇降部92が左昇降部90よりも高くなるようにすることもできる。こうして本実施形態では、左連結部120または右連結部124のいずれかが鉛直となる状態を維持しながら、左昇降部90と右昇降部92とを個別に昇降させることができる。従って本実施形態では、第1景品載置部26の横幅を広くしても、左昇降部90と右昇降部92とを交互に昇降させることにより、容易に第1景品載置部26を昇降させることができる。
更に本実施形態では、左昇降部90を左基礎部86に対して固定する高さと、右昇降部92を右基礎部88に対して固定する高さを異なるようにすれば、図11に示すように、左昇降部90が右昇降部92よりも高くなる状態で左昇降部90と右昇降部92とを安定的に固定することができる。すなわち本実施形態では、前後方向(スライド方向の一例)に沿った軸回りの任意の回転角度で第1景品載置部26を安定的に固定することができる。
このように本実施形態では、上述したような第1景品載置部26と第2景品載置部27の前後方向の位置関係の変化と、第1景品載置部26の横方向の軸回りの回転角度の変化に加え、左昇降部90および右昇降部92の昇降操作という容易な操作によって、第1景品載置部26の前後方向に沿った軸回りの回転角度をも変化させることができる。従って本実施形態では、これらの変化の組み合わせに応じて、景品誘導空間22の上方で景品載置領域16および開口領域18の態様を様々に変化させることができる。
4.他の景品載置部の取り付け
4−1.1つの景品載置部に対する他の景品載置部の取り付け
次に、景品載置領域16を形成するものとして第1景品載置部26および第2景品載置部27に加えて用意されている、第3景品載置部132(第3景品維持部の一例)の取り付けの詳細について説明する。
図12は、第3景品載置部132と第1景品載置部26の一部を示した斜視図である。図12に示すように、第3景品載置部132は、四角柱が矩形の各辺を構成するように組まれた枠型形状を有する枠部134と、枠部134の上面に取り付けられた矩形板状の透明な第1載置板136とを有しており、この第1載置板136が、景品を載置することができる景品載置面を形成する。そして本実施形態の第3景品載置部132は、横幅が約250mm(第1景品載置部26および第2景品載置部27の横幅の約6分の1)、縦幅が約200mm、厚さが約30mm(第1景品載置部26および第2景品載置部27の厚さと同一)となっている。そして枠部134を構成する4つの辺の各辺の内周面には、枠部134の外周面に貫通する2つの枠ネジ穴138が設けられている。
一方、第1景品載置部26の景品載置面を形成する第1本体部68の前面(側面の一例)には、長手方向となる横方向に沿って第1溝140が設けられており、第1溝140の内部には、1つの取付ネジ穴142が設けられた矩形板状の複数の取付部144が、それぞれが第1溝140の内部を横方向に個別にスライド可能に配置されている。そして本実施形態では、この取付ネジ穴142に螺合する複数のツマミネジ146が用意されており、このツマミネジ146は枠部134の内周面から枠ネジ穴138に挿入すると枠ネジ穴138を貫通して枠部134の外周面から突出する長さを有している。従って、図12に示すように、2つの枠ネジ穴138のそれぞれに対して枠部134の内周面からツマミネジ146を挿入し、2つのツマミネジ146の間隔に合わせて2つの取付部144の間隔を調整することにより、2つのツマミネジ146のそれぞれを取付ネジ穴142に螺合させることができる。なお、本実施形態のツマミネジ146は、管理者等が工具を使わずに指先でネジ頭を回転させることができるようになっている。
図13(A)、図13(B)、図13(C)は、第1景品載置部26と第3景品載置部132の側断面図である。図13(A)、図13(B)、図13(C)は、枠ネジ穴138と取付ネジ穴142とを通る面を断面としている。図13(A)に示すように、第1景品載置部26の前面に設けられた第1溝140は、第1溝140の内部に設けられた取付部144の取付ネジ穴142が露出し、かつ取付部144が第1溝140から外部に外れないようにしつつ、取付部144が図中手前奥方向にスライド可能となるように形成されている。更に第1溝140は、取付部144をツマミネジ146が貫通した場合でもツマミネジ146の先端と干渉しないように形成されている。
そして図13(B)に示すように、ツマミネジ146を枠部134の内周面から枠ネジ穴138に挿入して取付部144の取付ネジ穴142と螺合させるようにツマミネジ146が締められると、取付部144とネジ頭とに挟まれて第3景品載置部132と第1景品載置部26とが密着されることにより、第3景品載置部132を第1景品載置部26に対して固定することができる。更に図13(C)に示すように、取付ネジ穴142にツマミネジ146を螺合させつつツマミネジ146を緩めると、第3景品載置部132と第1景品載置部26との密着状態が解除され、ツマミネジ146が取付部144に取り付けられつつ第3景品載置部132が第1景品載置部26に固定されない半固定状態となる。そしてこのような半固定状態では、第3景品載置部132を第1景品載置部26に対してスライドさせることができる。
従って本実施形態では、このような半固定状態にある第3景品載置部132を、図14に示すように、第1景品載置部26に対してスライドさせつつ、第1景品載置部26の前面の任意の位置において固定させることができる。更に本実施形態では、第2景品載置部27にも第1景品載置部26の第1溝140と同様の第2溝148および取付部144が設けられており、図14に示すように、半固定状態にある第3景品載置部132を第2景品載置部27に対してスライドさせつつ、第2景品載置部27の前面の任意の位置において固定させることができる。
更に本実施形態では、第1景品載置部26の第1溝140および第2景品載置部27の前面の第2溝148のそれぞれには、10個の取付部144が設けられており、第1景品載置部26および第2景品載置部27のそれぞれに、最大5個の第3景品載置部132を取り付けることができる。すなわち本実施形態では、図14に示すように、第1景品載置部26および第2景品載置部27のそれぞれに、複数の第3景品載置部132をスライド可能かつ固定可能に取り付けることができる。
このように本実施形態では、第1景品載置部26および第2景品載置部27の少なくとも一方に対する第3景品載置部132の取り付け個数および固定位置に応じて、景品誘導空間22の上方で景品載置領域16および開口領域18の態様を様々に変化させることができる。また第3景品載置部132の横幅は、第1景品載置部26および第2景品載置部27の横幅の6分の1程度に形成されているので、第3景品載置部132に景品を載置すると、第1景品載置部26および第2景品載置部27に景品を載置する場合よりも、景品が大きく見えるようにかつ景品が落下しやすく見えるようにすることができる。
4−2.2つの景品載置部に対する他の景品載置部の取り付け
図15(A)、図15(B)は、第1景品載置部26および第2景品載置部27の正面図である。図15(A)の例では、第3景品載置部132と同様の構成を有しつつ、横幅が約750mm(第1景品載置部26および第2景品載置部27の横幅の約2分の1)、縦幅が約200mm、厚さが約30mm(第1景品載置部26および第2景品載置部27の厚さと同一)に形成されている第4景品載置部150(第3景品維持部の一例)が用いられている。このような第4景品載置部150が用いられる場合には、図15(A)に示すように、第1景品載置部26および第2景品載置部27の前面の前後方向(図中では手前奥方向)の位置を揃えることにより、第4景品載置部150の長辺に設けられている2つの枠ネジ穴138のうち、一方の枠ネジ穴138を貫通するツマミネジ146を第1景品載置部26の取付部144の取付ネジ穴142に螺合させ、他方の枠ネジ穴138を貫通するツマミネジ146を第2景品載置部27の取付部144の取付ネジ穴142に螺合させることができる。すなわち本実施形態では、1つの第4景品載置部150を、第1景品載置部26および第2景品載置部27を跨ぐようにして取り付けることができる。
ここで上述したように本実施形態では、第1景品載置部26を昇降させることにより、第1景品載置部26と第2景品載置部27の上下方向の間隔を変化させることができるが、第1景品載置部26を図15(A)に示す状態から図15(B)に示す状態に上昇させる場合には、第4景品載置部150の第1景品載置部26または第2景品載置部27に対する取付位置を変化させなければ取付状態を維持できない。しかし本実施形態では、上述したように、第1景品載置部26の取付部144および第2景品載置部27の取付部144は、それぞれ横方向にスライド可能に設けられている。従って本実施形態では、第1景品載置部26と第2景品載置部27の上下方向の間隔を変化させる場合には、第4景品載置部150を第1景品載置部26および第2景品載置部27に対して半固定状態にしておくことにより、図15(A)および図15(B)に示すように、第4景品載置部150を第1景品載置部26および第2景品載置部27に取り付けた状態のまま、第1景品載置部26と第2景品載置部27の上下方向の間隔を変化させることができる。
これにより本実施形態では、図15(A)および図15(B)に示すように、第4景品載置部150を第1景品載置部26および第2景品載置部27に取り付けた状態のまま、第4景品載置部150の第1景品載置部26および第2景品載置部27に対する取付角度を変化させることができる。すなわち本実施形態では、第1景品載置部26と第2景品載置部27の上下方向の間隔を変化させることにより、第4景品載置部150の前後方向の軸回りの回転角度を変化させることができ、景品誘導空間22の上方で景品載置領域16および開口領域18の態様を様々に変化させることができる。
4−3.景品載置部と接続部とに対する他の景品載置部の取り付け
図16(A)は、第2景品載置部27が第2支持部30に支持されている状態を、景品獲得ゲーム装置10の背面側から見た斜視図である。図2で示したように、第2支持部30の第2左レール46と第2右レール48とは、前端部が接続されておらず解放されているが、図16に示すように、第2左レール46と第2右レール48とを跨ぐことができる長さを有した第2前接続部152を、第2左レール46と第2右レール48に対して直交するように取り付けることにより、第2左レール46と第2右レール48とを先端において接続することができる。
ここで図16(B)に示すように、第2前接続部152の背面(側面の一例)には、第2景品載置部27の第2本体部50の前面に設けられた第2溝148と同様の第3溝154が、第2前接続部152の長手方向となる横方向に沿って設けられている。そして第3溝154の内部には、1つの取付ネジ穴142が設けられた矩形板状の複数の取付部144が、それぞれが溝の内部を横方向に個別にスライド可能に設けられている。
従って本実施形態では、図16(A)に示すように、第2景品載置部27を後方(図中では手前側)にスライドさせることにより、第2景品載置部27と第2前接続部152との間隔を上述した第4景品載置部150の横幅(約750mm)となるように調整すれば、第4景品載置部150を、第2景品載置部27と第2前接続部152とを跨ぐように取り付けることができる。そして、第4景品載置部150を第2景品載置部27および第2前接続部152に対して上述した半固定状態にしておけば、第4景品載置部150を第2景品載置部27および第2前接続部152に取り付けた状態のまま、横方向(スライド方向の一例)にスライドさせつつ、任意の位置において固定させることができる。更に、第2景品載置部27および第2前接続部152に、複数の第4景品載置部150をスライド可能かつ固定可能に取り付けることもできる。
図17は、第1景品載置部26が第1支持部28に支持されている状態を、景品獲得ゲーム装置10の背面側から見た斜視図である。図2で示したように、第1支持部28の第1左レール42と第1右レール44とは、前端部が接続されておらず解放されているが、図17に示すように、第1左レール42と第1右レール44とを跨ぐことができる長さを有した第1前接続部156を、第1左レール42と第1右レール44に対して直交するように取り付けることにより、第1左レール42と第1右レール44とを先端において接続することができる。
ここで図17に示すように、第1前接続部156は、上述した第2前接続部152と同様に、背面(側面の一例)には、第1景品載置部26の第1本体部68の前面に設けられた第1溝140と同様の第4溝158が設けられ、第4溝158の内部には複数の取付部144が溝の内部を横方向に個別にスライド可能に設けられている。
従って本実施形態では、図17に示すように、第1景品載置部26を後方(図中では手前側)にスライドさせることにより、第1景品載置部26と第1前接続部156との間隔を上述した第4景品載置部150の横幅(約750mm)となるように調整すれば、第4景品載置部150を、第1景品載置部26と第1前接続部156とを跨ぐように取り付けることができる。そして、第4景品載置部150を第1景品載置部26および第1前接続部156に対して上述した半固定状態にしておけば、第4景品載置部150を第1景品載置部26および第1前接続部156に取り付けた状態のまま、横方向(スライド方向の一例)にスライドさせつつ、任意の位置において固定させることができる。更に、第1景品載置部26および第1前接続部156に、複数の第4景品載置部150をスライド可能かつ固定可能に取り付けることもできる。
このように本実施形態では、第2景品載置部27および第2前接続部152に対する第4景品載置部150の取り付け個数および固定位置の変化と、第1景品載置部26および第1前接続部156に対する第4景品載置部150の取り付け個数および固定位置の変化の組み合わせに応じて、景品誘導空間22の上方で景品載置領域16および開口領域18の態様を様々に変化させることができる。
5.動作部の詳細
次に、景品保持部12の詳細について説明する。
図1で示したように、本実施形態の景品獲得ゲーム装置10のゲーム空間20の上部には、第1景品載置部26や第2景品載置部27に載置された景品を移動させるための景品保持部12が設けられている。この景品保持部12は、景品誘導空間22の上方を前後左右上下方向に移動する移動体部160を備えており、移動体部160には、移動体部160に対して回転可能に設けられ、柱状体が中央付近で内側に120度程の角度で屈曲された形状を有する第1動作部36および第2動作部37が連結されている。本実施形態では、第1動作部36の回転軸と第2動作部37の回転軸とが平行となるように、第1動作部36と第2動作部37とが移動体部160に連結されている。
そして移動体部160の内部には、図示しないが第1動作部36を回転させるとともに第2動作部37を回転させるモーター(動力部の一例)が設けられている。本実施形態ではモーターを駆動すると、第1動作部36が移動体部160に対して時計回り(第1方向の一例)に回転する場合には、第2動作部37は移動体部160に対して反時計回り(第2方向の一例)に回転し、第1動作部36が移動体部160に対して反時計回りに回転する場合には、第2動作部37は移動体部160に対して時計回りに回転するように構成されている。これにより第1動作部36と第2動作部37の開閉動作が行われる。
図18(A)、図18(B)、図18(C)、図18(D)は、第1動作部36の一部の拡大図である。図18(A)に示すように、第1動作部36は、移動体部160のモーターに連結される第1アーム部162(第1受動部の一例)を備えている。そして本実施形態では、第1アーム部162の先端に取り付けられる金属製の板状部材により構成される第1ツメ部164(第1先端部の一例)が、他の種類のツメ部と交換可能となっており、第1アーム部162の先端には、第1ツメ部164が着脱可能に装着される第1装着部166が設けられている。この第1装着部166には、第1ツメ部164が装着される際に第1ツメ部164と接触する接触面168が形成されており、この接触面168からは第1突起部170が突起している。
この第1突起部170は、第1棒状部分172と、第1棒状部分172よりも断面積が大きい第1引掛部分174とを備えており、第1棒状部分172は、第1アーム部162の先端を貫通して接触面168の反対面からも突起している。そして第1突起部170は、第1棒状部分172の長手方向に沿って接触面168に対してスライド可能に設けられるとともに、第1アーム部162の先端内部に設けられた第1先端バネ176(先端付勢部の一例)により、第1引掛部分174が接触面168に近づく非突出状態となるように付勢されている。そして図18(A)に示すように、管理者等が第1棒状部分172のうち接触面168の反対面に突起している後端部分178を押すと、第1突起部170は、第1引掛部分174が接触面168から離れる突出状態となる。
また接触面168において第1突起部170よりも第1アーム部162の先端に近い位置からは、第2突起部180が突起している。この第2突起部180は第1突起部170と同様に、第2棒状部分182と、第2棒状部分182よりも断面積が大きい第2引掛部分184とを備えているが、接触面168に対して固定的に設けられている。そして第2突起部180は、接触面168と第2引掛部分184との間にできる空間が、第1ツメ部164の厚みを受け入れられるように設けられている。
図18(B)は、第1ツメ部164の正面図である。図18(B)に示すように、本実施形態の第1ツメ部164は、図中上方の後端部分から図中下方の先端部分に向かうにつれ横幅が広がり、先端部分は丸みを帯びた形状となっており、図中手前側に向かって屈曲している。そして第1ツメ部164の後端部分には第1貫通孔188が設けられている。この第1貫通孔188は、第1ツメ部164の後端から切れ込むように形成された第1受入領域190と、第1受入領域190よりも第1アーム部162の先端に近い位置に第1受入領域190から連続的するように円形に形成された第1規制領域192とを備えている。この第1受入領域190は、第1棒状部分172を図18(A)に示すように第1棒状部分172の長手方向に交差する方向から受け入れ可能に形成され、第1規制領域192は、第1棒状部分172を受け入れつつ第1引掛部分174が貫通不可能に形成されている。
そして、第1貫通孔188よりも第1ツメ部164の先端部分に近い位置には第2貫通孔194が設けられている。この第2貫通孔194は、第1規制領域192よりも大きな円形に形成された第2受入領域196と、第2受入領域196よりも第1アーム部162の先端に近い位置に第2受入領域196から連続的するように半円形に形成された第2規制領域198とを備えている。この第2受入領域196は、図18(A)に示すように第1受入領域190が第1棒状部分172を受け入れている状態で、図18(C)に示すように第2引掛部分184を第2棒状部分182の長手方向から受け入れ可能に形成され、第2規制領域198は、図18(D)に示すように第1ツメ部164が第1アーム部162の接触面168に沿って図中上方にスライドされることにより第1規制領域192が第1棒状部分172を受け入れている状態で、第2棒状部分182を受け入れつつ第2引掛部分184が貫通不可能に形成されている。
従って、図18(D)に示すように、第1規制領域192が第1棒状部分172を受け入れ、かつ第2規制領域198が第2棒状部分182を受け入れている状態で、第1突起部170の突出状態が解除されて第1突起部170が第1先端バネ176により非突出状態となると、第1ツメ部164は第1引掛部分174によって接触面168に押しつけられる。更に第1ツメ部164は、第2棒状部分182によって第1棒状部分172を回転軸とする回転が規制され、第2引掛部によって接触面168から離れる方向への移動が規制される。これにより本実施形態では、第1ツメ部164の装着状態が安定的に維持される。そして本実施形態では、管理者等が上述した装着手順と逆の手順を踏むことにより、第1ツメ部164を第1アーム部162から容易に取り外すことができる。こうして本実施形態では、第1ツメ部164を第1アーム部162に対して容易に着脱可能にしつつ、安定的に装着状態を維持することができる。
図19は、第1動作部36の動作状態を示す図である。図19に示すように、第1動作部36が図中時計回り方向に回転することにより閉じる動作を行っている際に、第1景品載置部26など景品獲得ゲーム装置10において固定的に設けられているものに第1ツメ部164が接触することよって第1動作部36の時計回り方向への回転が阻害される場合がある。このような場合には、第1動作部36または第1景品載置部26などに過度の負荷がかかり、第1動作部36または第1景品載置部26などが破損するおそれがある。
しかし本実施形態では、上述したように、第1ツメ部164を装着状態に維持している第1突起部170が第1棒状部分172の長手方向に沿って第1アーム部162に対してスライド可能に設けられるので、図19に示すように、第1動作部36の時計回り方向への回転が阻害された場合には、第1突起部170が突出状態となることにより第1ツメ部164が第1アーム部162に対して図中反時計回り方向に回転する。これにより本実施形態では、第1動作部36または第1景品載置部26などに過度の負荷がかかることが回避される。
そして第1突起部170は、第1アーム部162の先端内部に設けられた第1先端バネ176により、第1引掛部分174が接触面168に近づく非突出状態となるように付勢されているので、第1ツメ部164は第1突起部170によって第1アーム部162に対して時計回り方向に回転するように付勢される。従って本実施形態では、このような状態でも第1ツメ部164の装着状態が安定的に維持される。そして第1動作部36の時計回り方向への回転が阻害されなくなると、第1ツメ部164は元の状態に復帰される。こうして本実施形態では、第1景品載置部26など景品獲得ゲーム装置10において固定的に設けられているものによって第1動作部36の時計回り方向への回転が阻害された場合であっても、ゲーム装置の破損を防止することができる。
そして、第1アーム部162の先端内部に設けられた第1先端バネ176は、第1ツメ部164に所定量以上の力が反時計回り方向に加わった場合に、第1ツメ部164が第1アーム部162に対して反時計回り方向に回転するような強度のものが用いられている。従って本実施形態では、第1ツメ部164が景品に接触する場合には、第1ツメ部164は、第1動作部36の時計回り方向への回転により景品に対して時計回り方向への力を作用させることができる。
そして本実施形態では、第2動作部37は第1動作部36と面対称となる構成を有しており、第2動作部37も、第1動作部36と同様に動作する。従って本実施形態では、第1動作部36と第2動作部37が閉じる動作を行うことにより、景品に対して時計回り方向と反時計回り方向への力を作用させつつ、第1景品載置部26など景品獲得ゲーム装置10において固定的に設けられているものによって、第1動作部36の時計回り方向への回転または第2動作部37の反時計回り方向への回転が阻害された場合であっても、ゲーム装置の破損が防止されるようにすることができる。
6.その他の構成
次に、景品獲得ゲーム装置10の背面の構成について説明する。
図20は、景品獲得ゲーム装置10のゲーム空間20を示す斜視図である。図20に示すように、ゲーム空間20の背面には、景品を載置することができる景品載置面を有する第5景品載置部200を支持する第3支持部202と、景品を載置することができる景品載置面を有する第6景品載置部204を支持する第4支持部206とが設けられている。本実施形態では、この第5景品載置部200と第6景品載置部204とは、景品保持部12の移動範囲外に設けられており、この第5景品載置部200と第6景品載置部204とには、プレーヤが獲得することができない展示用あるいはストック用の景品が載置される。従って第5景品載置部200と第6景品載置部204とは、景品保持部12の第1動作部36と第2動作部37とによって力が作用されることがないので、簡易な構成により第3支持部202および第4支持部206に支持されている。なお本実施形態の第5景品載置部200および第6景品載置部204の横幅は、第1景品載置部26および第2景品載置部27の横幅の10分の1程度に形成されている。従って第5景品載置部200と第6景品載置部204に景品を載置すると、第1景品載置部26および第2景品載置部27に景品を載置する場合よりも、景品が大きく見えるようにすることができる。
詳細には第5景品載置部200は、図20に示すように、矩形板状の透明な第2載置板208により構成されている。そして第3支持部202は、上下方向に長い柱状体により構成されており、その前面には、第5景品載置部200を着脱可能に受け入れることにより第5景品載置部200を支持することができる第1スリット210が設けられている。この第1スリット210は、水平方向に切り込まれており、第5景品載置部200の景品載置面が上方を向いた状態で第5景品載置部200を支持することができる。本実施形態では、第3支持部202の上下方向に沿った異なる位置に、複数の第1スリット210が設けられており、管理者が任意の数の第5景品載置部200を、それぞれ任意の第1スリット210に挿入することができる。
また第6景品載置部204は、図20に示すように、矩形板状の透明な第3載置板212と、第3載置板212の後端から下方に直角に伸びる縦板214とにより構成されている。そして第4支持部206は、左右方向に長い柱状体により構成されており、その上面には、第6景品載置部204の縦板214を着脱可能に受け入れることにより第6景品載置部204を支持することができる第2スリット216が設けられている。この第2スリット216は、鉛直方向に切り込まれており、第6景品載置部204の景品載置面が上方を向いた状態で第6景品載置部204を支持することができる。本実施形態では、第4支持部206には、左右方向に沿って第6景品載置部204の横幅よりも広い第2スリット216が設けられており、管理者が任意の数の第6景品載置部204を、それぞれ任意の位置に挿入することができる。
7.機能ブロック
図21は、本実施形態の景品獲得ゲーム装置10の機能を示すブロック図である。なお、図21の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
検出部300は、図1に示した景品保持部12の前後左右方向への移動量を検出するとともに、景品保持部12が下方向に移動することにより景品や第1景品載置部26などに接触したことを検出するものであり、各種センサにより実現できる。
操作部302は、プレーヤから操作情報の入力を受付け、操作情報を処理部350に伝達するためのものであり、ボタンやレバーなどにより実現できる。
設定部304は、管理者から設定情報の入力を受付け、設定情報を処理部350に伝達するためのものであり、ボタンやレバーなどにより実現できる。この設定情報としては、例えば、ゲーム空間20のうち景品載置領域16とされている領域を特定するための情報や、開口領域18とされている領域を特定するための情報などが含まれる。本実施形態では、図1に示したゲーム空間20をマトリクス状に横6列、縦4行の24分割した各領域が、開口領域18とされているか否かを特定するための情報が、設定情報として設定部304に入力される。
動力部306は、処理部350からの制御信号に従って駆動されることにより、図1に示した景品保持部12をゲーム空間20の上方において前後左右上下方向に移動させるとともに、景品保持部12の第1動作部36および第2動作部37を開閉させるものであり、各種モーターにより実現できる。
記憶部308は、処理部350などのワーク領域となるものであり、その機能はRAMなどのハードウェアにより実現できる。
情報記憶媒体310(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。この情報記憶媒体310には、処理部350において種々の処理を行うためのプログラムやデータが記憶されている。即ち、この情報記憶媒体310には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
処理部350(プロセッサ)は、検出部300、操作部302、設定部304からのデータやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示制御処理、音生成処理などの処理を行う。この処理部350は、記憶部308をワーク領域として各種処理を行い、その機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、各種集積回路(IC、ASIC)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
特に、本実施形態の処理部350は、ゲーム処理部352、移動・動作制御部354、設定変更部356を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
ゲーム処理部352は、検出部300、操作部302、設定部304からのデータやプログラムなどに基づいて、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了させる処理などの種々のゲーム処理を行う。
移動・動作制御部354は、検出部300、操作部302、設定部304からのデータやプログラムなどに基づいて、動力部306の駆動を制御することにより、景品保持部12の移動・動作の制御を行う。特に移動・動作制御部354は、景品保持部12に保持動作を行わせた後に、開口領域18とされている領域を特定するための情報に基づいて、景品保持部12を開口領域18の上方の位置へ自動的に移動させる。そして移動・動作制御部354は、景品保持部12が開口領域18の上方の位置に到達すると、景品保持部12に第1動作部36および第2動作部37を開く開放動作を行わせる。
設定変更部356は、設定部304からのデータやプログラムなどに基づいて、各種情報の設定値を変更する。特に設定変更部356は、設定部304に入力された設定情報に基づいて、開口領域18とされている領域を特定するための設定値を変更する。
8.変形例
上記実施形態で説明した手法は、一例を示したに過ぎず、上記実施形態の手法と同様の効果を奏する均等な手法を採用した場合においても本発明の範囲に含めることができる。また本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。そして上記実施形態の手法や、変形例として後述する各種の手法は、本発明を実現する手法として適宜組み合わせて採用することができる。
例えば上述した実施形態では、図2に示したように、景品誘導空間22が、ゲーム空間20のほぼ全面に対応した範囲で上部が矩形状に開口されている例を挙げて説明したが、景品誘導空間22が開口されている範囲、形状は、種々の態様に変更することができる。
また上述した実施形態では、図3に示したように、左操作子58と右操作子60とが接近状態と離隔状態との間で状態が変化する例を挙げて説明したが、1つの操作子が所定の軸回りに回転可能に設けられ、第1回転角度に回転している状態(第1状態の一例)と第2回転角度に回転している状態(第2状態の一例)との間で状態が変化するようにしてもよい。
また上述した実施形態では、図5に示したように、第1景品載置部26および第2景品載置部27が前後方向にスライドする例を挙げて説明したが、第1景品載置部26および第2景品載置部27が前後方向ではなく横方向にスライドするようにしてもよい。また第1景品載置部26のスライド方向と第2景品載置部27のスライド方向が異なるようにしてもよい。
また上述した実施形態では、図5に示したように、第1景品載置部26および第2景品載置部27のそれぞれが、2本の平行なレールによって前後方向にスライド可能に支持される例を挙げて説明したが、図22に示すように、第1景品載置部26または第2景品載置部27が、景品誘導空間22の上方または景品誘導空間22の外周の上方に設けられた1本の円形のレール400によって回転するようにスライド可能に支持されるようにしてもよい。
また上述した実施形態では、図8に示したように、第1景品載置部26が横方向の軸回りに回転可能に設けられるとともに、図11に示したように、第1景品載置部26が左右交互に昇降可能に設けられている例を挙げて説明したが、第2景品載置部27を第1景品載置部26と同様の構成とし、第2支持部30を第1支持部28と同様の構成とすることにより、第2景品載置部27が横方向の軸回りに回転可能に設けられるとともに左右交互に昇降可能に設けられるようにしてもよく、第1景品載置部26および第2景品載置部27の双方が、横方向の軸回りに回転可能に設けられるとともに左右交互に昇降可能に設けられるようにしてもよい。
また上述した実施形態では、図11に示したように、第1支持部28の左昇降部90と右昇降部92とが個別に昇降可能に設けられるとともに、第1支持部28が第1景品載置部26を前後方向にスライド可能に支持する例を挙げて説明したが、第1支持部28が複数の景品載置部の配置を変更可能に支持するようにしてもよい。この場合には、第1支持部28が支持する景品載置部の数、位置を変化させることにより、景品載置領域16の態様を変化させることができる。また、第1支持部28が異なる形状、大きさの景品載置部を支持するようにしてもよい。この場合には、第1支持部28が支持する景品載置部の形状、大きさに応じて景品載置領域16の態様を変化させることができる。
また上述した実施形態では、図10(A)〜図10(C)に示したように、第1支持部28の左連結部120は第1左レール42に対して連結され、右連結部124は第1右レール44に対して連結されている例を挙げて説明したが、左連結部120が第1景品載置部26の左端に対して第3軸126回りに回転可能に連結され、右連結部124が第1景品載置部26の右端に対して第4軸128回りに回転可能に連結されるようにしてもよい。
また上述した実施形態では、図10(A)〜図10(C)に示したように、左連結部120が左昇降部90に対して第1軸118回りに鉛直状態から反時計回り方向に回転することが規制され、右連結部124が右昇降部92に対して第2軸122回りに鉛直状態から時計回り方向に回転することが規制されていることにより、左連結部120または右連結部124のいずれかが鉛直となる状態を維持しながら、左昇降部90と右昇降部92とが個別に昇降される例を挙げて説明したが、図23(A)〜(C)に示すように、左連結部120が、第1左レール42(または景品維持部)に対して垂直状態となる位置(第3基準位置の一例)から第3軸126回りの時計回り方向への回転が許容されつつ、垂直状態から反時計回り方向への回転が規制されるように第1左レール42に連結され、右連結部124が、第1右レール44(または景品維持部)に対して垂直状態となる位置(第4基準位置の一例)から第4軸128回りの反時計回り方向への回転が許容されつつ、垂直状態から時計回り方向への回転が規制されるように第1右レール44に連結されていることにより、左連結部120が第1左レール42に対してまたは右連結部124が第1右レール44に対して垂直状態を維持しながら、左昇降部90と右昇降部92とを個別に昇降させるようにしてもよい。この場合には、左連結部120と左昇降部90、右連結部124と右昇降部92の関係に関しては、左連結部120は、左連結部120が鉛直状態となる位置から第1軸118回りの時計回り方向および反時計回り方向への回転が許容されるように左昇降部90に連結され、また右連結部124は、右連結部124が鉛直状態となる位置から第2軸122回りの時計回り方向および反時計回り方向への回転が許容されるように右昇降部92に連結されるようにすればよい。
また上述した実施形態では、図12で示したように、第1景品載置部26の第1本体部68の前面に、複数の取付部144がスライド可能に配置された第1溝140が設けられている例を挙げて説明したが、第1景品載置部26の第1本体部68の前面に加え、または前面に代えて、第1本体部68の背面や、景品載置面や、景品載置面の反対面となる底面の少なくとも1つに、複数の取付部144がスライド可能に配置される溝を設けるようにしてもよい。このようにすれば、第1景品載置部26に対する第3景品載置部132の取り付け角度を変化させることができる。
また上述した実施形態では、図12で示したように、景品載置面を有する第3景品載置部132を、第1景品載置部26や第2景品載置部27に対してスライド可能かつ固定可能に取り付ける例を挙げて説明したが、図24(A)に示すように、棒状部材401の先端に球状体402が取り付けられた景品維持棒404(景品維持部の一例)を第1景品載置部26や第2景品載置部27に対してスライド可能かつ固定可能に取り付けるようにしてもよい。そしてこのような景品維持棒404の取り付け角度は、図24(A)に示すように、第1景品載置部26や第2景品載置部27の景品載置面に対して垂直(交差の一例)となるようにしてもよいし、図24(B)に示すように、第1景品載置部26や第2景品載置部27の景品載置面に対して平行となるようにしてもよい。ここで景品維持棒404の球状体402は、表面がゴムやシリコンなどの摩擦抵抗が大きな素材で形成されているものが好ましい。これにより例えば、図24(A)に示すように、景品載置面に対して垂直となるように取り付けられた景品維持棒404の球状体402の上に、柔らかく変形しやすいぬいぐるみを載置することができる。また、図24(B)に示すように、景品載置面に対して平行となるように取り付けられた景品維持棒404の球状体402に、リングを引っ掛けつつ、このリングに対して景品を吊すようにすることができる。
すなわち上述した実施形態では、景品載置面を有する第1景品載置部26や第2景品載置部27が景品誘導空間22の上方で景品を載置する例を挙げて説明したが、第1景品載置部26や第2景品載置部27に加えて、またはこれらに代えて、種々の形状の部材を景品維持部として採用することができる。例えば、景品誘導空間22の上方を横断または縦断できる長さを有する棒状部材(景品維持部の一例)を、第1支持部28および第2支持部30によって景品誘導空間22の上方に支持するようにしてもよい。そしてこのような種々の形状の部材を景品誘導空間22の上方に横状体や起立状体で配置し、これに景品を引っ掛けたり、吊したり、挟んだりすることにより、景品を景品誘導空間22の上方に維持することができる。
また上述した実施形態では、図19に示したように、第1突起部170がスライドすることにより、第1ツメ部164が第1アーム部162に対して着脱可能かつ第1動作部36の回転方向とは反対方向に回転可能に設けられている例を挙げて説明したが、図25(A)、図25(B)に示すように、第1ツメ部164と第1アーム部162とが先端回転軸406を介して連結されていることにより、第1ツメ部164が第1アーム部162に対して第1動作部36の回転方向とは反対方向に回転可能に設けられているようにしてもよい。この場合には、図25(A)に示すように、第1ツメ部164と第1アーム部162との間に設けられた第2先端バネ408(先端付勢部の一例)によって、第1ツメ部164が第1ツメ部164の基準位置に復帰するように付勢してもよい。
また上述した実施形態では、図26(A)に示すように、第1動作部36と第2動作部37とが移動体部160に対して回転するように取り付けられている例を挙げて説明したが、図26(B)に示すように、第1動作部36と第2動作部37とが移動体部160に対して移動するように取り付けられているようにしてもよい。そしてこのような場合には、ツメ部410がアーム部412に対して、アーム部412の移動方向と反対方向に移動または回転するようにしてもよい。
また上述した実施形態では、移動体部160に対して第1動作部36および第2動作部37が回転または移動する例を挙げて説明したが、1つの動作部が移動体部160に対して回転可能または移動可能に設けられているようにしてもよいし、3つ以上の動作部が移動体部160に対して回転可能または移動可能に設けられているようにしてもよい。
また上述した実施形態では、移動体部160に対して第1動作部36および第2動作部37のそれぞれが、第1方向および第2方向に回転または移動する例を挙げて説明したが、動作部が移動体部160に対して一つの方向に回転するようにしてもよいし、移動体160の周囲を巡るように一つの方向に移動するようにしてもよい。
また上述した実施形態では、景品保持部12が、移動および動作を行う例を挙げて説明したが、景品保持部12が、移動および動作の少なくとも一方を行うことにより、景品を移動させるようにしてもよい。