JP5127316B2 - 化学機械研磨用組成物 - Google Patents

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本発明は、スラリー状の化学機械研磨用組成物に関するものである。本発明の化学機械研磨用組成物は、例えば半導体からなるウェーハの平坦化に用いるものである。
近年、半導体製造工程における集積回路はますます微細化や多層配線化が要求されている。半導体大規模集積回路の多層配線化は、半導体凹凸が大きくなる要因であり、これが集積回路の微細化と相まって断線や電気容量の低下、エレクトロマイグレーションの発生等をもたらし、歩留まりの低下等の問題発生の原因となっている。
この為、これまでに多層配線基盤における金属配線や層間絶縁膜の平坦化する種々の加工技術が開発されており、その一つにCMP(Chemical MechanicalPolishing:化学機械研磨)技術がある。CMP技術は、半導体製造において層間絶縁膜の平坦化(鏡面化)、埋め込み配線形成、プラグ形成等に必要な技術である。
CMPは、キャリヤーに装着された通常半導体からなる平坦なウェーハを、湿った研磨パッドに対し一定の圧力で押し付けながらキャリヤー及び研磨パッド各々を回転することにより、行われる。この時、ウェーハと研磨パッドの間に導入される研磨組成物により、配線や絶縁膜の凸部が研磨され、平坦化(鏡面化)が実施される。
従来、半導体基板の金属膜の研磨には種々の研磨剤組成物や研磨方法の提案がなされている。土肥俊郎ら著「半導体平坦化CMP技術」(1998年7月、工業調査会)235頁に示されているように、金属のCMPでは研磨剤組成物中の酸化剤により、金属の表面を酸化し不導態し、pHを酸性にしてわずかに金属が腐食する(エッチング)条件下で研磨パッドと砥粒で研磨が実施される。例えば、半導体基板上に形成されたアルミニウム等金属膜の研磨組成物としては、酸化アルミニウムをpH3以下の硝酸水溶液中に分散してなる研磨組成物(特許文献1)、酸化アルミニウムや酸化ケイ素を硫酸、硝酸、酢酸等の酸性水溶液と混合してなる研磨組成物(特許文献2)がある。また、酸化アルミニウムを過酸化水素とリン酸水溶液中に分散した研磨組成物(特許文献3)など、酸化ケイ素または酸化アルミニウム等の研磨剤と、過酸化水素等の酸化剤によりなる研磨組成物が通常使用されている。しかしながら、酸化ケイ素や酸化アルミニウムなどの金属酸化物からなる研磨剤を水溶液中に分散した研磨組成物は、研磨剤自体の分散性不良に起因した表面スクラッチの問題があった。
また、前述のように過酸化水素を用いた場合や、過硫酸アンモニウム等の金属エッチャントを用いた場合(特許文献4)、ウェットエッチングが過度に進行することにより、ピットやボイド等の発生があり、実用化に際し問題があった。これを改良する目的で、研磨組成物中に金属膜表面に保護膜を形成する化学試薬(キレート剤等)を添加する方法も提案されている(特許文献5、特許文献6)。しかしながら、このようなキレート剤を用いると、確かにエッチングが抑制されピットやボイド等の発生を防止出来るが、研磨すべき部位にも保護膜が形成されるため、研磨速度が顕著に低下する問題等が生じる。また、ポリオキソ酸類と非イオン型界面活性剤、アニオン型界面活性剤の併用する提案もなされている(特許文献7)。しかしながら、保存安定性はまだ充分でなかった。
また、ウェーハの研磨工程での酸化ケイ素、特にコロイダルシリカ等から成る研磨剤を水で希釈し、更にアルカリが添加された懸濁液(スラリー)状の研磨用組成物が使用されている。この時、研磨速度を上昇させる為に、種々のアミンを入れている(特許文献8)。しかしながら、これらのアミンは、それ自体金属で汚染され易く、研磨用組成物(スラリー)を循環使用中に、該組成物中に金属(特にCu)を持ち込み易く、結果として被研
磨剤であるシリコンウエーハの金属(Cu)汚染を引き起こす問題があり、この解決が十分ではなかった。
米国特許第4,702,792号明細書 米国特許第4,944,836号明細書 米国特許第5,209,816号明細書 特開平6−313164号公報 特開平8−83780号公報 特開平11−195628号公報 特開2004−189894号公報 特開2002−105440号公報
本発明は、化学機械研磨用組成物に関するものである。本発明の化学機械研磨用組成物は、例えば半導体からなるウェーハの平坦化(鏡面化)に用いるもので、従来の化学機械研磨組成物の分散性を向上させ、キレート能力も持たせることを目的とするものである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の化合物、即ち、分子内にアシル基と親水基とを2個以上づつ有する化合物(アシル化合物)の1種以上を含有する化学機械研磨用組成物を用いることで、従来の化学機械研磨組成物の分散性を向上させ、キレート能力も持たせることで、より研磨面の欠陥を抑制できることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち本発明は、下記の通りである。
1.分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有するアシル化合物の1種以上を含有することを特徴とし、
前記アシル化合物の少なくとも1種が、分子内にアミノ酸残基を有し、下記一般式(1)に示す化合物であることを特徴とする化学機械研磨用組成物。
(上記一般式(1)において、Xはm個の官能基、およびそれ以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーであり、Xに結合している、n(m≧n)個のQは、下記一般式(2)で表される置換基で、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、下記一般式(2)において、ZはXの有する官能基に由来する結合部であり、R 1 COは炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基を示し、R 2 は水素であるか、またはヒドロキシル基またはカルボキシル基が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、Yはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基および/またはそれらの塩を示し、j、kはそれぞれ独立に0,1,2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではなく、nは2〜20の整数を示す)
2.水または水と有機溶媒との混合溶媒に分散したスラリーであることを特徴とする、前記1.に記載の化学機械研磨用組成物。
本発明の化学機械研磨用組成物は、例えば半導体からなるウェーハの平坦化(鏡面化)に用いるもので、従来の化学機械研磨組成物の分散性を向上させ、キレート能力も持たせることで、より研磨面の欠陥を抑制できるものである。
以下、本発明について、特にその好ましい形態を中心に、具体的に説明する。
本発明の化学機械研磨用組成物は、水または水と有機溶媒との混合溶媒に分散したスラリー状のもので、該組成物中に少なくとも特定の構造を有するアシル化合物の1種以上を含んでなる組成物である。ここでいうアシル化合物とは、構造的には分子内に少なくともアシル基と親水基とを2個以上ずつ有する構造の化合物であり、この構造であればよく、これまで公知になっている化合物でよい。
アシル基としては、それぞれ、独立して、すなわち、それぞれ異なっても同一でもよく、炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものが好ましく、直鎖、分岐、環状を問わない。
例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸のような直鎖脂肪酸;
2−ブチル−5−メチルペンタン酸、2−イソブチル−5−メチルペンタン酸、ジメチルオクタン酸、ジメチルノナン酸、2−ブチル−5−メチルヘキサン酸、メチルウンデカン酸、ジメチルデカン酸、2−エチル−3−メチルノナン酸、2,2−ジメチル−4−エチルオクタン酸、メチルドコサン酸、2−プロピル−3−メチルノナン酸、メチルトリデカン酸、ジメチルドデカン酸、2−ブチル−3−メチルノナン酸、メチルテトラデカン酸、エチルトリデカン酸、プロピルドデカン酸、ブチルウンデカン酸、ペンチルデカン酸、ヘキシルノナン酸、2−(3−メチルブチル)−3−メチルノナン酸、2−(2−メチルブチル)−3−メチルノナン酸、ブチルエチルノナン酸、メチルペンタデカン酸、エチルテトラデカン酸、プロピルトリデカン酸、ブチルドデカン酸、ペンチルウンデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプチルノナン酸、ジメチルテトラデカン酸、ブチルペンチルヘプタン酸、トリメチルトリデカン酸、メチルヘキサデカン酸、エチルペンタデカン酸、プロピルテトラデカン酸、ブチルトリデカン酸、ペンチルドデカン酸、ヘキシルウンデカン酸、ヘプチルデカン酸、メチルヘプチルノナン酸、ジペンチルヘプタン酸、メチルヘプタデカン酸、エチルヘキサデカン酸、エチルヘキサデカン酸、プロピルペンタデカン酸、ブチルテトラデカン酸、ペンチルトリデカン酸、ヘキシルドデカン酸、ヘプチルウンデカン酸、オクチルデカン酸、ジメチルヘキサデカン酸、メチルオクチルノナン酸、メチルオクタデカン酸、エチルヘプタデカン酸、ジメチルヘプタデカン酸、メチルオクチルデカン酸、メチルノナデカン酸、メチルノナデカン酸、ジメチルオクタデカン酸、ブチルヘプチルノナン酸のような分岐脂肪酸;
オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、トウハク酸、ラウロレイン酸、トリデセン酸、ツズ酸、ミリストレイン酸、ペンタデセン酸、ヘキセデセン酸、パルミトレイン酸、ヘプタデセン酸、オクタデセン酸、オレイン酸、ノナデセン酸、ゴンドイン酸のような直鎖モノエン酸;
メチルヘプテン酸、メチルノネン酸、メチルウンデセン酸、ジメチルデセン酸、メチルドデセン酸、メチルトリデセン酸、ジメチルドデセン酸、ジメチルトリデセン酸、メチルオクタデセン酸、ジメチルヘプタデセン酸、エチルオクタデセン酸のような分岐モノエン酸;
リノール酸、リノエライジン酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、リノレンエライジン酸、プソイドエレオステアリン酸、パリナリン酸、アラキドン酸のようなジまたはトリエン酸;
オクチン酸、ノニン酸、デシン酸、ウンデシン酸、ドデシン酸、トリデシン酸、テトラデシン酸、ペンタデシン酸、ヘプタデシン酸、オクタデシン酸、ノナデシン酸、ジメチルオクタデシン酸のようなアセチレン酸;
メチレンオクタデセン酸、メチレンオクタデカン酸、アレプロール酸、アレプレスチン酸、アレプリル酸、アレプリン酸、ヒドノカルプン酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン酸、α−シクロペンチル酸、α−シクロヘキシル酸、α−シクロペンチルエチル酸のような環状酸から誘導されるアシル基があげられる。
また、天然油脂から得られる脂肪酸由来のアシル基でも良く、上記の炭素原子数2〜20の飽和または不飽和脂肪酸を80%以上含む混合脂肪酸由来のアシル基が好ましい。例えば、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、ツバキ油脂肪酸、菜種油脂肪酸、パーム核油脂肪酸等から誘導されるアシル基等が挙げられる。これらアシル化合物は2種以上組み合わせて用いても良い。アシル基の炭素数は、8〜20であることが好ましい。
本発明の化学機械研磨用組成物において、アシル化合物とは、親水基としてはそれぞれ独立に、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸残基、リン酸残基またはそれらの塩等、あるいはオキシアルキレン基、ポリエチレングリコール基等、またはアミノ基、4級アンモニウム基、ピリジニウム基、スルホニウム基またはそれらの塩等を有するものである。アシル化合物の親水基はそれぞれ独立に、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基および/またはそれらの塩であることが好ましい。
アシル化合物を塩として用いる場合には、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられ、具体的には、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛等の金属、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機アミン、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸等から任意に選ばれる1種または2種以上との塩である。これらの中でも、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩が特に好ましい。
本発明の化学機械研磨用組成物において、化学機械研磨用組成物に含有されるアシル化合物の少なくとも1種が上記一般式(1)および上記一般式(2)で示されるアシル化合物であることが好ましい。
ここでいうアシル化合物とは構造的には上記一般式(1)および上記一般式(2)に示すように分子内に少なくとも1個以上のアシル基と親水基とを有する化合物を適当なスペ
ーサーで連結した構造のものである。
上記一般式(2)中、RCOで示されるアシル基は独立して、すなわち、それぞれ異なっても同一でもよく、上記したように炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものであれば何でも良く、直鎖、分岐、環状を問わない。
上記一般式(2)中、RCOで示されるアシル基は、好ましくは炭素原子数8〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものがよい。
上記一般式(2)中、Rは水素であるか、またはヒドロキシル基またはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩等が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシ(イソ)プロピル基、ジヒドロキシ(イソ)プロピル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル基等が挙げられる。
上記一般式(1)中、Xに結合したn個の置換基Q(上記一般式(2))は、それぞれ互いに、異なっても同一でもよい。また、上記一般式(2)は、いわゆる酸性アミノ酸がN−アシル化されたものを示すものであり、それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
酸性アミノ酸は、分子中に存在するカルボキシル基とアミノ基の数がそれぞれ2個と1個のモノアミノジカルボン酸であり、アミノ基はN−メチル基またはN−エチル基でもかまわない。また光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。酸性アミノ酸としては、例えばグルタミン酸、アスパラギン酸、ランチオニン、β−メチルランチオニン、シスタチオニン、ジエンコール酸、フェリニン、アミノマロン酸、β−オキシアスパラギン酸、α−アミノ−α−メチルコハク酸、β−オキシグルタミン酸、γ−オキシグルタミン酸、γ−メチルグルタミン酸、γ−メチレングルタミン酸、γ−メチル−γ−オキシグルタミン酸、α−アミノアジピン酸、α−アミノ−γ−オキシアジピン酸、α−アミノピメリン酸、α−アミノ−γ−オキシピメリン酸、β−アミノピメリン酸、α−アミノスベリン酸、α−アミノセバシン酸、パントテン酸等が挙げられる。
Xに付くn個の置換基(上記一般式(2))は、酸性アミノ酸がL−酸性アミノ酸分子である場合が、生分解性に優れることから好ましい。
上記一般式(2)中、Zは、Xに置換したm個(m≧n、かつ、2〜20の整数)の官能基(ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基)に由来する結合部(−O−、−NR−、−S−)である。ここで、Rは水素、または炭素原子数1〜10のアルキル基またはアルケニル基またはアリール基またはアルキルアリール基である。
上記一般式(1)中、Xはヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上からなるm個の官能基を有する分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーであり、Xは、前記ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基以外の置換基を有していてもよい。
上記一般式(1)中、Xは好ましくはヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上の官能基をm個有する分子量100万以下のm価の化合物の残基であって、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基以外の置換基を有していてもよい化合物残基である。ここで、m価の上記化合物は、m個の官能基に由来する結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価の化合物としては、例えば、セリン、トレオニン、システイン、シスチン、シスチンジスルホキシド、シスタチオニン、メチオニン、アルギニン、リジン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、オキシプロリン等のアミノ酸類;
アミノエタノール、アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、アミノプロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、アミノエチルアミノエタノール、アミノクレゾール、アミノナフトール、アミノナフトールスルホン酸、アミノヒドロキシ安息香酸、アミノヒドロキシブタン酸、アミノフェノール、アミノフェネチルアルコール、グルコサミン等の分子内にアミノ基とヒドロキシル基を有する化合物類;
メルカプトエタノール、メルカプトフェノール、メルカプトプロパンジオール、グルコチオース等の分子内にチオール基とヒドロキシル基を有する化合物類;
アミノチオフェノール、アミノトリアゾールチオール等の分子内にチオール基とアミノ基を有する化合物類;
が挙げられる。また、タンパク質やペプチド等、またはそれらを加水分解したもの等でも良い。
また、上記一般式(1)中、Xは好ましくはヒドロキシル基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価(m≧n)のポリヒドロキシル化合物残基である。ここで、m価のポリヒドロキシル化合物は、m個のエステル結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価のポリヒドロキシル化合物としては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ジメチロールシクロヘキサン、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、イソプレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ソルバイト、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、
ダイマージオール、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、酒石酸、ジヒドロキシ酒石酸、メバロン酸、3,4−ジヒドロキシけい皮酸、3,4−ジヒドロキシヒドロけい皮酸、ヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシフェニルアラニン等およびこれらの各異性体等の2価ヒドロキシル化合物;
グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、
2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリヒドロキシステアリン酸等の3価ポリヒドロキシル化合物;
ペンタエリスリトール、エリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等の4価ポリヒドロキシル化合物;
アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価ポリヒドロキシル化合物;
ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価ポリヒドロキシル化合物;
またはこれらの脱水縮合物、ポリグリセリン等が挙げられる。
また、糖類、例えばエリスロース、スレオース、エリスルロース等のテトロース;
リボース、アラビノース、キシロース、リクソース、キシルロース、リブロース等のペントース;アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、ギューロース、イドース、ガラクトース、タロース、フラクトース、ソルボース、プシコース、タガトース等のヘキソース等の単糖類;
マルトース、イソマルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、メリビオース、ラクトース、ツラノース、トレハロース、サッカロース、マンニトリオース、セロトリオース、ゲンチアノース、ラフィノース、メレチトース、セロテトロース、スタキオース等のオリゴ糖類が挙げられる。
また、その他の糖類、例えばヘプトース、デオキシ糖、アミノ糖、チオ糖、セレノ糖、アルドン糖、ウロン酸、糖酸、ケトアルドン酸、アンヒドロ糖、不飽和糖、糖エステル、糖エーテル、グリコシド等の残基でもよく、デンプン、グリコーゲン、セルロース、キチン、キトサン等の多糖類またはそれらを加水分解したものでもよい。
また、上記一般式(1)中、Xは好ましくはアミノ基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価のポリアミノ化合物残基である。ここで、m価のポリアミノ化合物は、m個の酸アミド結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価のポリアミノ化合物としては、例えばN,N’−ジメチルヒドラジン、エチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、ジアミノデカン、ジアミノドデカン、ジアミノアジピン酸、ジアミノプロパン酸、ジアミノブタン酸およびこれらの各異性体等の脂肪族ジアミン類;
ジエチレントリアミン、トリアミノヘキサン、トリアミノドデカン、1,8−ジアミノ−4−アミノメチル−オクタン、2,6−ジアミノカプリン酸−2−アミノエチルエステル、1,3,6−トリアミノヘキサン、1,6,11−トリアミノウンデカン、ジ(アミノエチル)アミンおよびこれらの各異性体等の脂肪族トリアミン類;
ジアミノシクロブタン、ジアミノシクロヘキサン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、トリアミノシクロヘキサン等の脂環族ポリアミン類;
ジアミノベンゼン、ジアミノトルエン、ジアミノ安息香酸、ジアミノアントラキノン、ジアミノベンゼンスルホン酸、ジアミノ安息香酸、およびこれらの各異性体等の芳香族ポリアミン類;
ジアミノキシレン、ジ(アミノメチル)ベンゼン、ジ(アミノメチル)ピリジン、ジ(アミノメチル)ナフタレン、およびこれらの各異性体等の芳香脂肪族ポリアミン類;
ジアミノヒドロキシプロパンおよびこれらの各異性体等のヒドロキシル基が置換したポリアミン類等が挙げられる。
また上記一般式(1)中、Xは好ましくはチオール基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価のポリチオール化合物残基である。ここで、m価のポリチオール化合物は、m個のチオエステル結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
このようなm価のポリチオール化合物としては、例えば、ジチオエチレングリコール、ジチオエリトリトール、ジチオトレイトール等のジチオール化合物類等が挙げられる。
Xは上に挙げた化合物の残基の中でも、炭素数1〜40の場合が好ましい、さらに好ましくはXは炭素数1〜20である。また、Xは天然に存在する型である場合の方が、生分解性に優れるという点で好ましい。
上記一般式(2)中、Yで示されるカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基およびX中に含まれうるカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等は、上記したように種々の塩基性物質との間に塩を形成し得る。
このような上記一般式(1)および上記一般式(2)で示されるアシル化合物の製造方法としては、下記一般式(3)で示されるN−アシル酸性アミノ酸無水物と分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上のm個の官能基を有する化合物とを、水および/または水と有機溶媒との混合溶媒中で反応させることによって、またはテトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、アセトン等の不活性溶媒を使用して、あるいは無溶媒で−5℃〜200℃でいずれかの融点以上の温度で混合して反応することで得ることができる。
または上記一般式(1)および上記一般式(2)で示されるアシル化合物は、N−アシル酸性アミノ酸モノ低級エステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル)とポリヒドロキシル化合物またはポリアミノ化合物またはポリチオール化合物、または分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基のうちいずれか2種または3種を有する化合物とをジメチルホルムアミド等の適当な溶媒中に溶解し、炭酸カリウム等の触媒を加え、減圧下に−5℃〜250℃で加熱反応させた後反応溶媒を除去することで得ることができる。あるいは、無溶媒で加熱溶融し、水酸化ナトリウム等の触媒を加えて室温〜250℃でエステル交換反応させてアシル化合物を得ることができる。
本発明の化学機械研磨用組成物は、最終的には、溶媒として水または水と有機溶媒との混合溶媒を用いることでスラリーとして使用する。但し、一般的な使用方法として、本発明で特徴的な、分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有するアシル化合物の1種以上を、各種化学成分を含んだ研磨液に含有させても良いし、硬質の微細な研磨剤を含んだスラリーに含んでも良い。
本発明の化学機械研磨用組成物において、研磨剤としては、特に種類や使用量は限定はされないが、例えばリンバナドモリブデン酸(PVM。)、酸化ケイ素(コロイダルシリカを含む)、酸化アルミニウム、ダイヤモンド、立方晶化ホウ素、炭化ケイ素等またはそれらの混合物を該組成物100重量部当り0.1〜30重量部、好ましくは1.0〜15重量部用いることができる。これらの研磨剤は単体でも、複合または混合物でも使用可能である。研磨剤の平均粒径も用途や目的に合わせて特に限定はされない。
本発明の化学機械研磨用組成物において、必要に応じて、アミン等の研磨速度向上剤、非イオン型界面活性剤及びアニオン型界面活性剤が用いられ、その種類や使用量は、その用途により、特に制限はされず常用の範囲で良い。特に、それら各々の使用量については、該組成物100重量部に対し0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部であって良い。
本発明の化学機械研磨用組成物には、必要に応じて、メタノール、エタノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、ターシャリーブタノール、グリセリン、エチレングリコール等のアルコール類は添加することが出来る。また、公知の無機酸、例えば硫酸、リン
酸、硝酸等、または公知の有機酸、例えば、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、酢酸等も使用可能である。
本発明の化学機械研磨用組成物において、アシル化合物の割合は、化学機械研磨用組成物100重量部に対してアシル化合物が0.001〜15重量部が好ましい。アシル化合物の割合が、0.001重量部未満の場合には、分散効果が十分得られないことがあり、また15重量部を超える場合には、組成物粘度の増加が起こることがある。より好ましくは化学機械研磨用組成物100重量部に対してアシル化合物が0.01〜7重量部である。
本発明の化学機械研磨用組成物は公知の方法で製造することが出来、例えば次のような方法によって製造することが出来る。
アシル化合物と上記したようなその他の成分を撹拌機、またはホモジナイザー、ニーダー等の混練機、解砕機等を用いて製造することができる。
また、特に水または水と有機溶媒との混合媒体からなる水性媒体にアシル化合物の1種以上と研磨剤粉末等を混合撹拌することでスラリー液を製造することができる。
以下で、本発明を実施例等を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら限定させるものではない。
(アシル化合物の製造例1)
L−リジン塩酸塩9.1g(0.05mol)を水57gに溶解した。この液を25%水酸化ナトリウム水溶液でpH範囲10−11に調整しながら、また反応温度を5℃に維持しながら、攪拌下にN−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物31.1g(0.1mol)を2時間を要して添加し、反応を実施した。さらに30分攪拌を続けた後、ターシャリーブタノールを液中濃度20重量%となるように添加した後、75%硫酸を滴下して液のpH値を2に、また液の温度を65℃に調整した。滴下終了後、攪拌を停止し、20分間65℃で静置すると有機層と水層とに分層し、これから有機層を分離した。分離した有機層にターシャリーブタノールおよび水を添加して、温度を65℃にして20分攪拌した。攪拌停止後、静置すると有機層と水層とに分層した。得られた有機層に対して、同じ水洗操作をくり返した後、得られた有機層から溶媒を除去し、これを乾燥して下記一般式(4)に示すアシル化合物を得た。
(アシル化合物の製造例2)
製造例1において、N−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物をN−ココイル−L−グ
ルタミン酸無水物(0.1mol)とした以外は、製造例1の方法と同じ条件で実施し、アシル化合物を得た。
(アシル化合物の製造例3)
製造例1において、N−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物(0.1mol)をN−ステアロイル−L−グルタミン酸無水物(0.1mol)とし、反応温度を20℃とした以外は、製造例1の方法と同じ条件で実施し、アシル化合物を得た。
[実施例1]
リンバナドモリブデン酸:PVMo(商品名PVM−1−11 日本無機化学工業社製)12gを水176gに分散させ、ホモジナイザーで攪拌下、これに非イオン型界面活性剤としてポリオキシエチレン合成アルコールエーテル:SF−1(商品名BLAUNON
DAL−5、青木油脂工業社製)8gを添加した後、アニオン型界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸(和光純薬工業社製)4gを添加し、最後にアシル化合物の製造例1を0.5g添加し、研磨剤組成物のスラリーを得た。
[実施例2]
実施例1において、アシル化合物の製造例1の代わりに、アシル化合物の製造例2を0.4g添加し、研磨剤組成物のスラリーを得た。
[実施例3]
平均粒度50nmの酸化ケイ素を2.5重量%含有させた研磨剤組成物のスラリー(溶媒は水)に、N−(β―アミノエチル)エタノールアミン(研磨速度向上剤)を該スラリー1リットル当り0.008mol添加し、最終的にアシル化合物の製造例3を0.03重量%含有させ、pHを11.1に調整した。
[比較例1]
アシル化合物の製造例1を添加しない以外は、実施例1と全く同様にして研磨剤組成物のスラリーを得た。0.5gを添加した。
[比較例2]
比較例1において、非イオン型界面活性剤SF−1を使用しない以外は、比較例1と全く同様にして研磨剤組成物のスラリーを得た。
[比較例3]
実施例3において、アシル化合物の製造例3を添加しない以外は、実施例3と全く同様にして研磨剤組成物のスラリーを得た。
本発明の実施例等で用いる評価手段などは以下の通りである。
(研磨レート測定;実施例1及び2、比較例1及び2)
研磨前後の各膜厚の変化を研磨時間で除することにより算出した。研磨条件は、研磨圧力50g/cm、基板と研磨パッドとの相対速度が50m/分、研磨パッドとしてIC1400A21(ニッタ・ハース社製)を100番のドレッサーにてドレッシングして用い、該研磨パッドに化学機械研磨用組成物を滴下しつつ、銅膜(厚み:1μm)付きシリコンウェーハを研磨して行った。
(研磨レート測定;実施例3、比較例3)
一般的なウエーハ製造工程でエッチング工程を経た直径150nmのシリコンウエーハに対し、実施例1及び2と同じ研磨条件で研磨した。
(表面欠陥(スクラッチ評価))
研磨したシリコンウェーハを洗浄し乾燥した後、該半導体ウェーハ表面に暗室にてスポットライトを当て、目視でスクラッチの有無を判定した。
(エッチング速度測定によるディッシング性評価)
ディッシング発生の原因である、ウエットエッチング性を評価することにより、ディッシング性の代替評価とした。ディッシングとは研磨剤組成物の持つ過度の化学作用(ウエットエッチング)が原因で金属膜が侵食されることにより発生するものであることから、ディッシングの主たる原因である研磨剤組成物のエッチング速度をここで評価することは、結果としてディッシング特性を評価することにした。具体的には銅膜(厚み:1μm)付きシリコンウェーハを一定時間研磨組成物中に浸漬揺動し、浸漬前後の膜厚変化を測定し、それを浸漬時間で除することでエッチング速度を求め、ディッシング特性を下記基準(◎〜×)により評価した。エッチング速度が遅いほど、ウエットエッチング性が弱く、ディッシングが起こり難い。
◎:エッチング速度3nm/分未満
○:エッチング速度3〜10nm/分未満
△:エッチング速度10〜50nm/分
×:エッチング速度50nm/超
(化学機械研磨用組成物の保存安定性)
実施例3、比較例3では、特許文献8に記載の銅汚染の問題を引き起こし易いアミン(研磨速度向上剤)を使用しているので、研磨後のシリコーンウエーハ表面上の化学機械研磨用組成物の40℃3ケ月静置後の保存安定性評価として、以下のように判定した。
○:研磨レートおよびエッチング速度の変化率が5%未満
△:研磨レートおよびエッチング速度の変化率が5%以上20%未満
×::研磨レートおよびエッチング速度の変化率が20%以上
(シリコーンウエーハ表面上の銅測定)
銅量を、VPD−AAS(Vapor Phase Decomposition a
nd Atomic Absorption Spectroscopy)により評価した。
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の研磨レート相対値、スクラッチ評価、ディッシング評価、保存安定性についての評価結果を、表1に示す。実施例3、比較例3の研磨レート相対値、スクラッチ評価、表面銅(Cu)濃度を、表2に示す。
本発明の化学機械研磨組成物は、その分散力とキレート作用により、例えば半導体からなるウェーハの平坦化に用いるのに好適である。

Claims (2)

  1. 分子内にアシル基と親水基とを2個以上ずつ有するアシル化合物の1種以上を含有することを特徴とし、
    前記アシル化合物の少なくとも1種が、分子内にアミノ酸残基を有し、下記一般式(1)に示す化合物であることを特徴とする化学機械研磨用組成物。
    (上記一般式(1)において、Xはm個の官能基、およびそれ以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下の直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーであり、Xに結合している、n(m≧n)個のQは、下記一般式(2)で表される置換基で、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、下記一般式(2)において、ZはXの有する官能基に由来する結合部であり、R 1 COは炭素原子数2〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基を示し、R 2 は水素であるか、またはヒドロキシル基またはカルボキシル基が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、Yはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基および/またはそれらの塩を示し、j、kはそれぞれ独立に0,1,2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではなく、nは2〜20の整数を示す)
  2. 水または水と有機溶媒との混合溶媒に分散したスラリーであることを特徴とする、請求項1に記載の化学機械研磨用組成物。
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