JP5127222B2 - 複合シートの製造方法 - Google Patents

複合シートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5127222B2
JP5127222B2 JP2006350364A JP2006350364A JP5127222B2 JP 5127222 B2 JP5127222 B2 JP 5127222B2 JP 2006350364 A JP2006350364 A JP 2006350364A JP 2006350364 A JP2006350364 A JP 2006350364A JP 5127222 B2 JP5127222 B2 JP 5127222B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
bulk
roll
composite
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006350364A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008155602A (ja
Inventor
康宏 中野
正規 遠藤
雄一 石野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2006350364A priority Critical patent/JP5127222B2/ja
Publication of JP2008155602A publication Critical patent/JP2008155602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5127222B2 publication Critical patent/JP5127222B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、複合シートの製造方法に関わり、特に、生理用ナプキンや使い捨ておむつなどの吸収性物品の構成部材に用いて好適な複合シートの製造方法に関する。
吸収性物品の表面シートに使用することができる複合シートとして、出願人は、下記特許文献1に記載の複合シートを提案している。この複合シートは、実質的に伸縮しない二層のシートが部分的に接合されて多数の接合部が形成されているとともに、一方のシートの該接合部以外の部分に内部が空洞の凸部が破断や損傷なく再現性よく形成されたものであり、特に高い粘性の液を漏れなく吸収体に移行させる点において優れている。
ところで、近年の吸収性物品においては、液浸透性の向上が更に求められており、上述のような複合シートを使用した吸収性物品においても、同様に液浸透性の向上が望まれている。
特開2004−174234号公報
本発明は、液浸透性に優れる複合シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1シートと第2シートとが部分的に接合されて多数の接合部が形成されているとともに、第1シートには接合部以外の部分に凸部が形成されている複合シートの製造方法であって、前記両シートの少なくとも一方に熱処理により嵩が回復する嵩回復性シートを使用し、周面部に互いに噛み合う歯溝を有する第1及び第2のロールを回転させながらそれらの噛み合い部分に第1シートを供給し、第1シートを第1のロールの周面部に沿わせてそのまま保持して前記噛み合い部分から移動させた後、第2シートを第1シートに重ね合わせるように供給して両シートを部分的に接合して複合化するときに、前記嵩回復性シートの製造時における反ネット面を重ね合わせるシートとの対向面とし、前記両シートの接合前又は接合後に前記嵩回復性シートに熱処理を施す複合シートの製造方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明によれば、液浸透性に優れた複合シートを好適に製造することができる。また、凸部が潰れにくく、クッション性が良好な複合シートを製造することができる。
以下本発明を、生理用ナプキンや使い捨ておむつなどの吸収性物品の肌当接面となる表面シート用の複合シートの製造に適用した実施形態に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の製造方法により製造される複合シート1は、第1シート2と第2シート3とが部分的に接合されて多数の接合部4が形成されているとともに、第1シート2には接合部4以外の部分に凸部5が形成されている。本実施形態の複合シートの製造方法では、第1シート2に、後述する熱処理により嵩が回復する嵩回復性シートが使用されており、この第1シート2の嵩回復によって、凸部5内における回復した第1シート2の構成繊維が増加する。
本実施形態においては、凸部5はその底面(シートどうしの非接合部)が矩形である。また凸部5は、全体として稜線が丸みを帯びた扁平な直方体又は截頭四角錐体となっている。一方、接合部4も矩形となっている。
凸部5及び接合部4は、交互に且つ一方向に列をなすように配置されている。本実施形態においては図1に示すように、同図中X方向に沿って凸部5及び接合部4が交互に配置され列をなしている。この方向は、複合シート1の製造工程における流れ方向と一致し、また複合シート1が吸収性物品に組み込まれたときの該吸収性物品の長手方向又はそれと直交する方向と一致する。凸部5及び接合部4からなる列は、図1(a)中Y方向に亘って多列に配置されている。
複合シート1においては、一つの列における任意の一つの凸部に着目したときに、該列に隣り合う左右の列においては、該一つの凸部と隣り合う位置に凸部が位置していない。「一つの凸部と隣り合う位置に凸部が位置していない」とは、一つの凸部に着目したときに、隣り合う列の完全に同位置に、凸部が位置していないことを意味している。つまり、図1(a)におけるY方向に関して、隣り合う列間における凸部5が完全に連なるように凸部5が配置されていないことを意味する。従って、一つの凸部5と隣り合う位置には、凸部5の一部と接合部4の一部の双方が存在していてもよいし、或いは接合部4のみが存在していてもよい。Y方向に関して凸部5が完全に連なるように配置されていると、見掛け上Y方向に長く延びた凸部5が形成されることになり、その場合には液が長く延びた凸部5に沿って流れ出しやすくなってしまい、液漏れの原因となる。
複合シート1においては、隣り合う2つの列において、接合部4は半ピッチずつずれて配置されている。従って、一つの列における任意の一つの接合部4に着目したときに、一つの接合部4はその前後及び左右が凸部5によって取り囲まれている。つまり、接合部4は千鳥配列で配置されている。従って、凸部5も同様に千鳥配列で配置されている。
凸部5及び接合部4がこのように配置されていることで、複合シート1を表面シートとして具備する吸収性物品においては、液漏れが極めて効果的に防止される。この効果を一層顕著なものとする観点から、凸部5はその高さH(図1(a)参照)が、1〜10mm、特に3〜6mmであることが好ましい。また、X方向(列方向)に沿う凸部5の底部寸法Aは2〜30mm、特に2〜5mmであることが好ましく、Y方向(列方向と直交する方向)に沿う底部寸法Bは2〜30mm、特に2〜5mmであることが好ましい。また、凸部5の底面積は4〜900mm2、特に4〜25mm2であることが好ましい。
X方向(列方向)での接合部4の接合長さC(図1(a)参照)は、0.1〜20mm、特に0.5〜5mmであることが、高粘度の排泄物を横流れを起こりづらくさせ得る点、及び肌触りが良好でクッション感が高い点から好ましい。また、接合部4の面積は0.2〜600mm2、特に1〜25mm2であることが好ましい。
以下、本発明の複合シートの製造方法の第1実施形態を、上記構成の複合シート1の製造方法に基づいて説明する。先ず、前記複合シート1の製造に使用される装置について、図2〜4を参照しながら説明する。
図2に示すように、装置10は、互いに噛み合う歯溝を有する第1のロール11及び第2のロール12と、第1、第2シートを第1のロール11とともに挟持して接合するヒートロール13と、第1のロール11に供給される第1シートの嵩を回復させる熱処理手段14とを備えている。
図3及び図4に示すように、第1のロール11は、同モジュールの平歯車からなる第1の歯車11c及び第2の歯車11dを複数枚組み合わせ、これらの歯車を回転軸15に同心状に取り付けてロール状に形成したものである。各歯車11c,11dは何れも同じ歯幅を有している。各歯車11c,11dはその中心が開口しており、その開口部に回転軸15が挿入される。各歯車11c,11d及び回転軸15にはそれぞれ切り欠き部(図示せず)が形成されており、該切り欠き部にキー(図示せず)が挿入される。これによって各歯車11c,11dの空回りが防止される。
第1の歯車11cと第2の歯車11dとは歯先円直径が同径となっている。また第1の歯車11cの歯数は、第2の歯車11dの歯数の整数倍となっている。具体的には、本実施形態に用いられる第2の歯車11dの歯数が7であるのに対して、第1の歯車11cの歯数はその整数倍である21になっている。
第1のロール11においては、1枚の第2の歯車11dに対してその両側にそれぞれ1枚ずつの第1の歯車11cが配されて、これらの3枚の歯車を一組とした歯車群16が複数組配されている。各歯車群16においては、第1の歯車11c及び第2の歯車11dは、各歯車11c,11dの歯がロールの回転軸方向に並列するように配されている。これによって各歯車群16においては、第1のロール11の回転方向に沿って凸部17と凹部18とが交互に形成される。凸部17は、3枚の歯車(つまり2枚の第1の歯車11cと1枚の第2の歯車11d)それぞれの歯が第1のロール11の回転軸方向に並列して形成されたものであるか(図3中、符号17aで示す)、或いは2枚の第1の歯車11cの歯がロールの回転軸方向に並列して形成されたものである(図3中、符号17bで示す)。一方、凹部18は、2枚の第1の歯車11cの歯間で形成されたものである。凸部17の幅は、複合シート1の凸部5におけるY方向の寸法を決定する。
複合シートの幅に合わせて歯車群16は二組以上用いられる。各歯車群16は、隣り合う歯車群16,16における凹凸部のピッチが互いに異なるように配される。本実施形態においては、隣り合う歯車群16,16は凹凸部が半ピッチずれている。
各歯車群16においては、2枚の第1の歯車11c間に、第1のロール11の回転方向に沿って、一定の間隔をおいて空隙部19が複数形成されている。各空隙部19は、2枚の第1の歯車11cと、これらの間に位置する第2の歯車11dとで形成されている。更に詳細には、各空隙部19は、2枚の第1の歯車11cの相対向する側面と、第2の歯車11dにおける隣り合う2つの歯によって画定される。従って空隙部19は、第2の歯車11dの歯数と同数形成されることになる。空隙部19は、先に述べた凹部18において外部に向かって開口している。
第1の歯車11cには、回転軸15が挿入される中心の開口部を取り囲むように複数の開口部20が形成されている。各開口部20は同径であり、歯車の中心からそれぞれ等距離の位置に形成されている。隣り合う開口部20,20と歯車の中心とがなす角度は何れも等しくなっている。各歯車11cにおける開口部20の個数は、第2の歯車11dの歯数と同数になっている。そして、各歯車群16を組み付ける場合には、各開口部20が、第2の歯車11dにおける隣り合う歯間にそれぞれ位置するように、第1及び第2の歯車11c,11dを配置する。このように各歯車群16を組み付け、更にそれぞれの歯車群16を凹凸部のピッチが互いに異なるように配した状態においては、それぞれの第1の歯車11cの開口20が、第1のロール11の回転軸方向に連なって、該回転軸方向に延びる複数の吸引路21が第1のロール11の内部に形成される。そして各吸引路21は、先に述べた空隙部19と連通する。
吸引路21の少なくとも一端は、ブロワや真空ポンプなどの吸引源(図示せず)に通じている。従って、吸引源を作動させて吸引操作を行うと、空隙部19から吸引路21を通じて空気が吸引される。
第2のロール12は、前述の吸引路21を備えておらず、第1のロール11と歯溝が噛み合う用に構成されている以外は、第1のロール11と同様に構成されている。
ヒートロール13は、ヒーター(図示せず)を備えている。そしてこのヒーターで加熱された状態のヒートロール13と、第1のロール11との間で両シート2、3を挟持したときに、両シート2、3同士が熱融着されて接合されて接合部4が形成される。
熱処理手段14は、第1シート12を吸引するサクションボックス141を具備するコンベア142と、コンベア142で搬送されている第1シート2に熱風を吹き付けるブロワ143とを備えている。
次に、上記装置10を使用した複合シート1の製造方法について説明する。本実施形態の複合シート1の製造方法は、図2に示すように、第1のロール11及び第2のロール12を回転させながらそれらの噛み合い部分に第1シート2を供給し、第1シート2を第1のロール11の周面部に沿わせてそのまま保持して前記噛み合い部分から移動させた後、第2シート3を第1シート2に重ね合わせるように供給し、重ね合わされた両シートを第1のロール11とヒートロール13の間で熱融着させて両シートを部分的に接合し、複合化する。
前記第1シート2には、上述のようなエアスルー方式による不織布のほか、ヒートロール不織布、レジンボンド不織布、エアレイド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布等を用いることができる。
第1シート2を構成する繊維としては、第1シート2と第2シート3とを熱融着させて接合する点で、熱融着繊維が含まれることが好ましい。嵩高性の観点から熱融着繊維としては、ポリエステル系やポリオレフィン系を用いることが好ましく、複合繊維であることが好ましい。好ましい組み合わせとしては、ポリエステル(PET)/ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)/ポリエチレン(PE)等の芯/鞘構造のものが挙げられる。また、前記不織布には、界面活性剤等を用いた親水化処理を施しておくことが好ましい。第1シート2と第2シート3の構成繊維の種類のうち、好ましい組み合わせはPET/PE繊維どうしの組み合わせである。第1シート2を構成する繊維は、繊度1〜20dtex、特に1〜5dtexであることが複合シートの強度確保、肌触りの向上等の点から好ましい。
第2シート3には、嵩回復性を有するシートを使用することもできるし、嵩回復性を有していないシートを使用することもできるが、得られるシートをクッション性の高いものとする点から嵩回復性シートを使用することが好ましい。なお、図2において、第2シート3には、嵩回復処理の工程は示されていないが、第2シート3として嵩回復性を有するシートを使用して嵩回復処理を施したものを使用する場合には、後述する第1シートの嵩回復処理と同様の処理工程が行われる。第2シート3には、嵩回復性を有しているシートに嵩を回復しにくくする処理を施したシートを使用することもできる。該処理には、嵩回復性のシートに多数のエンボスを施す方法などが挙げられる。
第2シート3に、嵩回復性のシートに嵩回復処理を施したシートを使用する場合には、第1シートと第2シートとは、同じ材質でもよく、異なる材質でもよく、同じ製法で製造されたものでもよいし、異なる製法で製造されたものでもよい。
第2シート3に、嵩回復性を有していないシートを使用する場合には、厚みの変化がなく液の吸収性や吸収体等の下層への液の移行性に変化がないため、吸収性能の設計が容易であるので好ましい。第2シートに嵩回復性を有していないシートを使用する場合には、開孔手段によって液透過可能とされたフィルム等のシートを使用することができる。
本実施形態の複合シート1の製造方法では、前記両シートを接合して複合化する前、特に、第1シート2に第1のロール11に立体形状を賦形する前に、嵩回復性シートである第1シート2に熱処理を施して嵩を回復させる。そして、第1シート2の製造時における反ネット面2Aを重ね合わせる第2シート3との対向面とし、第1のロール11の周面に沿わせて立体形状を賦形した後、第2シート3と接合する。このようにして嵩を回復させてから立体形状を賦形することによって、凸部内の空間が減少し、高い液浸透性を有した凹凸表面材となる。ここで、反ネット面とは、嵩回復性シートである第1シート2の製造時におけるネットに接する面とは逆側の面をいう。
本実施形態においては、以下に説明するようにして、第1シート2に熱処理を施して嵩を回復する。即ち、図2に示すように、第1シート2の原反は、装置10における熱処理手段14よりも上流の位置に配置し、該原反から第1シート2を繰り出す。前記原反においてロール状に巻回された状態にある第1シート2は、巻回圧によってその嵩が減じられている。
原反から繰り出された第1シート2は、コンベア142によって、ブロア143による加熱ゾーンに搬送される。加熱ゾーンにおいては、ブロア141からワイヤーメッシュからなるコンベアベルト144に向けて所定温度に加熱された熱風が吹き出ている。この加熱ゾーンでは、第1シート2にはエアスルー方式で熱風が吹き付けられる。つまり、第1シート2には熱風が吹き付けられ、吹き付けられた熱風は第1シート2を貫通する。
第1シート2に吹き付ける熱風の温度は、嵩回復性及び風合いの点で、不織布10の構成繊維の融点−(マイナス)50℃以上で且つ該融点未満とすることが好ましい。不織布10が複合繊維(例えば、芯鞘型やサイドバイサイド型の複合繊維)で構成されている場合は、前記構成繊維の融点には、複合繊維を構成する最も低融点の樹脂の融点が採用される。
熱風の吹き付け時間は0.05〜3秒が好ましく、0.05〜1秒が更に好ましい。0.05〜0.3秒という極めて短時間の熱風の吹き付けによって第1シート2の嵩が回復する。このことは生産効率の向上及び装置10の小型化に大きく寄与する。吹き付け時間が短時間で済む理由としては、エアスルー方式の寄与が大であると考えられる。
上述のように、熱風の吹き付け操作による第1シート2の嵩回復を更に確実なものとするために、第1シート2におけるコンベアベルト143と当接していない側(反ネット面側)から熱風を吹き付ける。斯かる熱風の吹き付け操作は、嵩を回復の妨げとなるネット面の制約を受けないようにできるため、嵩の回復が起こりやすくなる。
ブロア141による熱風の風速は、その温度や第1シート2の坪量及び搬送速度にもよるが、0.5〜10m/秒、特に1〜5m/秒であることが、嵩の回復、熱風のコスト及び装置の小型化の点から好ましい。
以上の操作によって、第1シート2の嵩を、熱風の吹き付け前の嵩の約3〜10倍にまで回復させ。また、第1シート2の厚さを、ロール状に巻回する前の厚さの約50〜100%にまで回復させる。
次に、第1のロール11及び12を回転させながらそれらの噛み合い部分に第1シート2を供給し、第1シート2を第1のロール11及び第2の12の周面部の歯溝に沿わせ、第1シート2に該歯溝に対応した凹凸形状を賦形する。
そして、凹凸形状が賦形された第1シート2を第1のロール11で吸引し、第1のロール11の周面部に沿わせてそのまま保持し、前記噛み合い部分から移動させる。そして、第1のロール11と所定温度に加熱されたアンビルロール13との間に第1シート2に重ね合わせるように第2シート3を供給し、第1のロール11の歯車の先端に位置する第1シート2とアンビルロール13との間に配置された第2シート3とを熱融着により接合する。第1シート2と第2シート3とを熱融着によって接合することに代えて、接着剤による接着や超音波接合によってこれらのシートどうしを接合してもよい。
前述のように、第2シート3に嵩回復性シートに嵩回復処理を施したシートを使用する場合には、各シートの反ネット面同士を対向面として接合することが好ましい。このようにして反ネット面同士を対向面として接合すると、得られる複合シート1の表面が毛羽立ちの少ないものとすることができ、嵩高で、肌触りの良好なものとすることができるほか、液浸透性が一層優れるものとすることができる。
両シートが部分的に接合された複合シート1は、第1のロール11の周面部に沿ってそのまま保持されてさらに移動し、第1のロール11からの吸引力が解かれた後、第1のロール11から離間される。
以上説明したように、本実施形態の複合シート1の製造方法によれば、熱処理手段14によるエアスルー方式によって、第1シート2に熱処理を施してその嵩を回復させた後、第1のロール11及び第2のロール12の噛み合い部分に供給して凹凸形状を賦形した上で、第2シート3と接合するので、以下の効果が奏される複合シートを好適に製造することができる。
本実施形態の製造方法により得られる複合シート1は、凸部5の内部が第1シート2の嵩回復に伴って毛羽立った繊維で占められており、液の浸透性が高く、柔軟性及び通気性にも優れている。また、第1シート2における反ネット面2Aを第2シート3との対向面として接合するため、得られる複合シート1における第1シート2の表面を繊維の毛羽立ちの少ない面とすることができ、肌触りのよいものとすることができる。
よって、得られた複合シート1は、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッドなどの吸収性物品の表面シートに用いた場合に、粘性の高い液であっても凸部5の内部の空洞に浸透した液を滞りなくさらに内部に浸透させることができるほか、肌触りが良く、ムレを防ぐことができる。
次に、本発明の複合シートの製造方法の第2実施形態について説明する。図5は、本実施形態の複合シートの製造方法における製造工程を示す模式図である。なお、図5において、図2と共通する部分については、同一符号を付している。よって、特に説明のない部分については、前記第1実施形態における説明が適宜適用される。
図5に示したように、本実施形態の特徴は、第1シート2と第2シート3とを接合した後に、熱処理手段14’によって熱処理を施して嵩回復を行う点である。即ち、本実施形態の製造方法は、第1のロール11及び第2のロール12を回転させながらそれらの噛み合い部分に第1シート2を供給し、第1シート2を第1のロール11の周面部に沿わせてそのまま保持して前記噛み合い部分から移動させた後、第2シート3を第1シート1に重ね合わせるように供給し、重ね合わされた両シートを第1のロール11とヒートロール13の間で熱融着させて両シートを部分的に接合し、複合化する。このとき、前記嵩回復性シートである第1シート2の製造時における反ネット面2Aを重ね合わせる第2シート3との対向面とし、接合後に嵩回復性シートである第1シート2に熱処理を施す。
上述のような工程を経るため、本実施形態では、熱処理手段14’は、接合された第1シート2及び第2シート3が巻回されるロール144と、ロール144の周面に巻回されて搬送されている第1シート2の表面側から熱風を吹き付けるブロワ145とを備えている。ロール144には、当該ロール144の周面にシートを吸着させる吸引手段(図示せず)が付設されている。
本実施形態において使用される第1シート2及び第2シート3には、前記第1実施形態におけると同様のシートを使用することができるが、第2シートは嵩回復性シートであることが好ましく、その製造時における反ネット面2Aを、重ね合わせる第1シート2との対向面とすることが、液浸透性及びクッション性の観点から一層好ましい。また、嵩回復処理の方法も、前記第1実施形態におけると同様の方法を使用することができる。
本実施形態の製造方法によれば、前記実施形態と同様に、前記効果が奏される複合シートを好適に製造することができるが、本実施形態では、熱風の吹き付け方向と第1シート2の嵩回復方向が同一であるため、前記実施形態の製造方法に比べてより高い嵩回復を有した複合シートを製造することができる。また、複合化の過程における移送経路を短くできるので、製造装置を小型化することができる。
本発明は前記実施形態に制限されない。
本発明は、第1シート及び第2シートの少なくとも一方に熱処理により嵩が回復する嵩回復性シートを使用すればよく、前記各実施形態において、第2シート3にのみ嵩回復性シートを使用し、その製造時における反ネット面を、重ね合わせる第1シート2との対向面とすることもできるし、第1実施形態の複合シートの製造方法において第1、第2シートの両方に嵩回復性シートを使用することもできる。
また、前記各実施形態においては、複合シート1における凸部5及び接合部4の列は、隣り合う列と半ピッチずつずれて配置されていたが、本発明においては、第1シートに形成される凸部及び接合部の列は、半ピッチ以外のピッチで配置されていてもよく、同ピッチ(同位相)でもよい。同ピッチとした場合には、凸部がY方向沿って伸びるように揃った形態の複合シートを得ることができる。
また、前記各実施形態においては、複合シート1は第1シート2及び第2シート3の2層構造であったが、本発明においては、第2シートの下側、もしくは第1シートの上側に、複合シートに所定の機能を付与する一又は二以上の別のシートを更に積層や接合をしてもよい。
また、前記第1実施形態では、図中のX方向(MD方向)を、複合シート1が吸収性物品に組み込まれたときの該吸収性物品の長手方向又はそれと直交する方向と一致させることが好ましいが、一致させなくてもよい。
また、前記各実施形態では、嵩回復のための嵩回復性シートへの熱の付与方法として、エアスルー方式による熱風の吹き付け方法を採用したが、本発明においては、嵩回復性シートへの熱の付与方法は、これに限られるものではなく、嵩回復性シートの嵩回復処理を行える方法であれば、それ以外の方法を採用することができる。例えば、遠赤外線を照射する方法、恒温乾燥機を使用する方法、ドライヤーを使用する方法などの種々の用いた熱の付与が挙げられる。
本発明の複合シートは、前記実施形態のような吸収性物品の表面シート以外に、吸収性物品の外装材等の他の構成部材用のシート、或いは、使い捨ての着衣等の使い捨ての着用物品を構成するシートとしても用いることができる。
本発明の複合シートの製造方法で製造される複合シートの一形態を示す模式図であり、(a)は斜視図、(b)は要部の拡大断面図である。 本発明の複合シートの製造方法の第1実施形態による、図1に示す複合シートの製造工程をその製造装置とともに示す模式図である。 図2における第1のロールの要部拡大図である。 図2に示す第1のロールの一部の分解斜視図である。 本発明の複合シートの製造方法の第2実施形態における工程をその製造装置とともに示す模式図である。
符号の説明
1 複合シート
2 第1シート
3 第2シート
4 接合部
5 凸部
10 複合シートの製造装置
11 第1のロール
110 吸引孔
12 第2のロール
13 ヒートロール
14 熱処理手段
141 サクションボックス
142 コンベア
143 ブロワ
15 回転軸
16 歯車群
17 凸部
18 凹部
19 空隙部
20 開口部
21 吸引路

Claims (3)

  1. 第1シートと第2シートとが部分的に接合されて多数の接合部が形成されているとともに、第1シートには接合部以外の部分に凸部が形成されている複合シートの製造方法であって、
    前記第1シートに熱処理により嵩が回復する嵩回復性シートを使用し、
    周面部に互いに噛み合う歯溝を有する第1及び第2のロールを回転させながらそれらの噛み合い部分に第1シートを供給し、
    第1シートを第1のロールの周面部に沿わせてそのまま保持して前記噛み合い部分から移動させた後、第2シートを第1シートに重ね合わせるように供給して両シートを部分的に接合し、前記接合部及び前記凸部を形成して複合化するときに、
    前記嵩回復性シートの製造時における反ネット面を重ね合わせる第2シートとの対向面とし、
    前記両シートの接合前又は接合後に前記嵩回復性シートである前記第1シートに熱風を吹き付けて熱処理を行い、該第1シートの嵩回復に伴って繊維を毛羽立たせ、前記凸部内の空間を減少させる複合シートの製造方法。
  2. 前記両シートの接合前に前記第1シートの反ネット面から熱風を吹き付けて熱処理を行う請求項1に記載の複合シートの製造方法。
  3. 前記両シートの接合後に前記第1シートの表面側から熱風を吹き付けて熱処理を行う請求項1に記載の複合シートの製造方法。
JP2006350364A 2006-12-26 2006-12-26 複合シートの製造方法 Active JP5127222B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006350364A JP5127222B2 (ja) 2006-12-26 2006-12-26 複合シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006350364A JP5127222B2 (ja) 2006-12-26 2006-12-26 複合シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008155602A JP2008155602A (ja) 2008-07-10
JP5127222B2 true JP5127222B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=39657049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006350364A Active JP5127222B2 (ja) 2006-12-26 2006-12-26 複合シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5127222B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6099030B2 (ja) * 2011-06-23 2017-03-22 花王株式会社 吸収性物品
JPWO2016103435A1 (ja) * 2014-12-26 2017-10-05 新興機械株式会社 積層シート、その製造装置及び製造方法
KR102566980B1 (ko) 2016-07-29 2023-08-11 유니 참 코포레이션 흡수성 물품의 액 투과성 시트용의 적층 부직포, 및 상기 적층 부직포의, 흡수성 물품의 액 투과성 시트로의 사용
JP6139039B1 (ja) * 2016-07-29 2017-05-31 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008155602A (ja) 2008-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4804337B2 (ja) 吸収性物品用の表面シート及びその製造方法
JP4454540B2 (ja) 伸縮性シート
KR101174996B1 (ko) 복합 시트
JP4090420B2 (ja) 吸収性物品用の表面シート
JP5374128B2 (ja) 立体賦形シート
JP5074174B2 (ja) 立体賦形不織布の製造方法
JP4255440B2 (ja) 立体シート
CN111971164B (zh) 复合片的制造装置和制造方法
JP4931580B2 (ja) 吸収性物品用の表面シート
JP4863697B2 (ja) 複合シート、その製造方法及び装置
WO2006115259A1 (ja) 伸縮性シート及びその製造方法
JP4046677B2 (ja) 複合シートの製造装置
JP4646878B2 (ja) 伸縮性不織布の製造方法
JP5127222B2 (ja) 複合シートの製造方法
JP4318597B2 (ja) 立体不織布
JP2008106375A (ja) 伸縮性不織布
JP5438807B2 (ja) 立体賦形不織布の製造方法
JP5420881B2 (ja) 凹凸シートの製造装置及び製造方法
JP4614686B2 (ja) 伸縮性立体賦形シート
JP6393611B2 (ja) 複合シート及びそれを備えた吸収性物品
JP4368297B2 (ja) 立体シート
JP3998655B2 (ja) 吸収性物品の表面シート
JP4936732B2 (ja) 伸縮性不織布の製造方法
JP6391459B2 (ja) 吸収性物品
JP7261211B2 (ja) 複合シートの製造方法及び複合シートの製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121030

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121030

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5127222

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250