JP5126052B2 - 振動溶着方法 - Google Patents
振動溶着方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5126052B2 JP5126052B2 JP2008331282A JP2008331282A JP5126052B2 JP 5126052 B2 JP5126052 B2 JP 5126052B2 JP 2008331282 A JP2008331282 A JP 2008331282A JP 2008331282 A JP2008331282 A JP 2008331282A JP 5126052 B2 JP5126052 B2 JP 5126052B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vibration
- amplitude
- contact surface
- melting
- welding method
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
ここで、振動溶着法により樹脂部品同士を加圧する加圧力は所定の大きさ以上である必要があるが、接合強度を高めるために各種の加圧力の制御方法が開発されている(例えば、特許文献1、2参照)。これらの方法では、従来と同様に一旦大きな力で急激に加圧した後、加圧の増加速度を遅くしたり加圧力を下げたりする制御を行っている。
1.2つの樹脂部品を加圧しながら当接させ、その当接面に振動による摩擦熱を発生させて該当接面を溶融させ、該2つの樹脂部品を溶着する振動溶着方法において、
前記振動の振幅を可変させ、少なくとも振動開始から前記当接面の溶融開始までの期間は前記振幅を所定値以下に保持し、その後、前記当接面の溶融開始以降に前記振幅を前記所定値よりも大きい値まで上昇させることを特徴とする振動溶着方法。
2.前記振幅は、前記当接面の溶融開始よりも前に前記所定値に達する上記1.記載の振動溶着方法。
3.前記振幅は、少なくとも前記振動開始から前記当接面の溶融開始までの期間は、所定の上昇勾配で上昇し続ける上記1.記載の振動溶着方法。
4.前記振幅は、前記当接面の溶融開始後に、前記所定の上昇勾配よりも大きい上昇勾配で、前記所定値よりも大きい値まで上昇する上記3.記載の振動溶着方法。
5.前記加圧力は、前記振幅と所定の相関をもって可変する上記1.乃至4.のいずれか一項に記載の振動溶着方法。
また、前記振幅が、前記当接面の溶融開始よりも前に前記所定値に達する場合は、振幅を所定値まで速やかに上昇させることができるので、当接面が溶融を開始するまでの時間を短縮することができると共に、磨耗粉の発生も抑制することができる。
更に、前記振幅が、少なくとも前記振動開始から前記当接面の溶融開始までの期間は所定の上昇勾配で上昇し続ける場合は、振幅を、振動開始から溶融開始まで徐々に上昇させて変化させることができる。よって、振動による樹脂部品への衝撃を抑制することができる。
また、前記振幅が、前記当接面の溶融開始後に、前記所定の上昇勾配よりも大きい上昇勾配で前記所定値よりも大きい値まで上昇する場合は、振幅を、振動開始から溶融開始までは徐々に上昇させることができると共に、溶融開始後は、速やかに上限値まで上昇させることができる。これにより、振動による樹脂部品への衝撃を抑制しつつ、溶着工程全般の時間を短縮することができる。
また、前記加圧力が、前記振幅と所定の相関をもって可変する場合は、振幅の可変に合わせた最適な加圧力とすることができ、磨耗粉の発生をより抑制することができる。
上記(2)、(3)の場合、上記所定の上昇勾配は、溶融開始から所定の時間経過後に所定値に達するように設定されていたり、溶融開始時に所定値に達するように設定されていてもよい。
上記「所定の相関」については、溶着する樹脂部品の溶融開始温度や熱容量等の材料物性、樹脂部品同士の当接面積等を考慮して適宜設定することができるが、例えば、振幅が0.5mmのときに1.4トン、振幅が1.8mmのときに2.0トン等であることができる。
上記「静止プレート」は、上記振動プレートに対向するように設けられ且つ該振動プレートと対向する方向に変位可能である限り、その構造、材質、変位形態等は特に問わない。
上記「変位機構」は、上記静止プレートを上記振動プレートと対向する方向に変位させる限り、その構造、駆動形態等は特に問わない。上記変位機構としては、例えば、スライドユニットやボールスプライン等のスライド部材により上記静止プレートを変位可能に支持し、ボールねじとサーボモータとによる機構、油圧シリンダ、エアシリンダ等を挙げることができる。
上記「静止側治具」は、上記2つの樹脂部品のうちの他方の樹脂部品を保持し且つ上記静止プレートに対して固定的に取着される限り、その構造、形状、材質、取着形態等は特に問わない。上記静止側治具の取着形態としては、例えば、油圧クランプ等のリンク機構を有する固定手段等、既知の手段を用いて取着する形態とすることができる。また、上記振動側治具を上記振動プレートに取着する形態と同様の取着形態としてもよい。
上記「制御手段」は、上記振動源及び上記変位機構を制御する限り、その形状、形態、個数等は特に問わない。上記制御手段は、上記振動源及び上記変位機構をそれぞれ単独で制御したり、一方の制御に関連付けて、他方の制御を行ったりすることができる。
本実施例に係る振動溶着装置1は、2つの樹脂部品である上側部材2及び下側部材3を加圧しながら当接し、その当接面同士を振動させ、発生する摩擦熱を利用して当接面を溶融して部材2,3同士を溶着する振動溶着方法を採用している。そして、この振動溶着装置1は、図1に示すように、溶着のための振動を発生させる振動源11と、振動源11により振動を付与されて振動する上側プラテン12(本発明に係る振動プレートとして例示する。)と、上側プラテン12の下方に対向するように設けられ下側プラテン13(本発明に係る静止プレートとして例示する。)と、下側プラテン13を昇降させる昇降機構14(本発明に係る変位機構として例示する。)と、上側プラテン12と共に振動するように上側プラテン12に対して固定的に取着される溶着上治具15(本発明に係る振動側治具として例示する。)と、下側プラテン13に対して固定的に取着される溶着下治具16(本発明に係る静止側治具として例示する。)と、振動源11及び昇降機構14を制御する制御部17(本発明に係る制御手段として例示する)と、を備えている。
また、上側部材2及び下側部材3はポリアミド6製で枠形状としている。上側部材2及び下側部材3は、上側プラテン12及び下側プラテン13にそれぞれ対向して当接するように保持される。
また、上側プラテン12の底面側には溶着上治具15が着脱可能に取着される。溶着上治具15は、その下面側に、振動溶着により接合される2つの樹脂部品のうちの一方の樹脂部品である上側部材2を保持し得るように、上側部材2の上面側の外形に対応する凹形状の保持部15aを有している。
ボールねじ14aの上端側は、昇降テーブル14cに取着されている。そして、サーボモータ14bがボールねじ14aを駆動することにより、昇降テーブル14cを昇降させる。また、サーボモータ14bは、その駆動トルクを可変させることができ、これにより、昇降テーブル14cの昇降により上側部材2と下側部材3とを加圧しながら当接させた際に、その当接面にかかる加圧力を任意に可変させることができる。
次に、上記構成の振動溶着装置を用いた振動溶着方法について説明する。
最初に、上側部材2を溶着上治具15の保持部15aに固定すると共に、下側部材3を溶着下治具16の保持部16aに固定する。そして、昇降機構14により下側プラテン13、溶着下治具16及び下側部材3を上昇させる。これにより、上側部材2と下側部材3とが当接する。
最後に、溶着下治具16を下降させ、接合して一体化した上側部材2及び下側部材3を治具から取り外す。
本実施例の振動溶着装置1及びこれを利用した振動溶着方法によると、振動開始から上側部材2と下側部材3と当接面の溶融開始までの期間は振幅を第1所定値A1以下に保持し、その後、当接面の溶融開始以降に振幅を第2所定値A2まで上昇させるようにしているので、溶融前の樹脂部品同士の摩擦範囲を小さくすることができ、磨耗粉の発生を抑えることができる。これにより、溶着する部品が、例えば、フィルタ部材やシール部材のように高いクリーン性が要求される部品である場合でも、磨耗粉の発生による溶着後の洗浄の必要性を極力防止することができる。また、その間、加圧力を、振幅と所定の相関をもって最適に可変させているので、当接面の摩擦力も、磨耗粉の発生をより抑制することができる最適なものとすることができる。
また、当接面の溶融開始よりも前に、振幅を第1所定値A1まで速やかに上昇させているので、当接面が溶融を開始するまでの時間を短縮することができる。
更に、インバータ制御する電磁コイル11aにより振動させると共に、サーボモータ14bにより加圧するので、振幅及び加圧力を任意に制御することができる。これにより、振幅及び加圧力を電気的に簡易に制御することができ、上述したように、当接面の溶融開始までの振幅及び加圧力を小さくすると共に、溶融開始後の振幅及び加圧力を大きくするという制御を簡易に行うことができる。
図1に示す振動溶着装置1を用い、図6に示すように、振幅及び加圧力が、当接面が溶融を開始する前に上限値A2及びF2に達する制御により、2つの樹脂部品の溶着を行った。尚、具体的には、A2=1.8、F0=0.5、F2=2.0とした。
図1に示す振動溶着装置1を用い、図2及び3に示す制御により、2つの樹脂部品の溶着を行った。具体的には、A1=0.5、F1=1.4とし、その他の条件は上記比較例と同様に、A2=1.8、F0=0.5、F2=2.0とした。
その結果、実施例1での磨耗粉発生量は、比較例1での発生量の1/10に削減された。従って、本実施例による磨耗粉発生量の削減効果が確認された。
Claims (5)
- 2つの樹脂部品を加圧しながら当接させ、その当接面に振動による摩擦熱を発生させて該当接面を溶融させ、該2つの樹脂部品を溶着する振動溶着方法において、
前記振動の振幅を可変させ、少なくとも振動開始から前記当接面の溶融開始までの期間は前記振幅を所定値以下に保持し、その後、前記当接面の溶融開始以降に前記振幅を前記所定値よりも大きい値まで上昇させることを特徴とする振動溶着方法。 - 前記振幅は、前記当接面の溶融開始よりも前に前記所定値に達する請求項1記載の振動溶着方法。
- 前記振幅は、少なくとも前記振動開始から前記当接面の溶融開始までの期間は、所定の上昇勾配で上昇し続ける請求項1記載の振動溶着方法。
- 前記振幅は、前記当接面の溶融開始後に、前記所定の上昇勾配よりも大きい上昇勾配で、前記所定値よりも大きい値まで上昇する請求項3記載の振動溶着方法。
- 前記加圧力は、前記振幅と所定の相関をもって可変する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動溶着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008331282A JP5126052B2 (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | 振動溶着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008331282A JP5126052B2 (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | 振動溶着方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010149424A JP2010149424A (ja) | 2010-07-08 |
JP5126052B2 true JP5126052B2 (ja) | 2013-01-23 |
Family
ID=42569056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008331282A Expired - Fee Related JP5126052B2 (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | 振動溶着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5126052B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8245748B2 (en) * | 2010-07-14 | 2012-08-21 | Dukane Corporation | Vibration welding system |
WO2020067191A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 株式会社Link-Us | 超音波接合方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3733896B2 (ja) * | 2001-01-30 | 2006-01-11 | 株式会社デンソー | 振動溶着方法 |
-
2008
- 2008-12-25 JP JP2008331282A patent/JP5126052B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010149424A (ja) | 2010-07-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5789497B2 (ja) | 片側スポット溶接装置 | |
US9033205B2 (en) | Friction stir welding with temperature control | |
RU2572643C2 (ru) | Способ фрикционного соединения и соединенная структура | |
WO2012081521A1 (ja) | 接合方法および被接合部材 | |
JP6701643B2 (ja) | 線形摩擦接合装置及び線形摩擦接合方法 | |
JP5126052B2 (ja) | 振動溶着方法 | |
CN212858264U (zh) | 电磁辅助焊接装置 | |
KR101814354B1 (ko) | 전기접합방법 및 전기접합장치 | |
JP2013071124A (ja) | スポット溶接方法及びスポット溶接装置 | |
WO2016208610A1 (ja) | スポット溶接方法及びその装置 | |
JP5126019B2 (ja) | 振動溶着装置 | |
JPH06114565A (ja) | 異種金属部材のスポット溶接方法 | |
JP7433663B2 (ja) | 異材固相接合方法、異材固相接合構造物及び異材固相接合装置 | |
JP2010214388A (ja) | 摩擦圧接方法と摩擦圧接装置 | |
JP5740959B2 (ja) | 接合方法および接合装置 | |
JP2014166646A (ja) | 金属製ワークの固相接合方法 | |
WO2021200504A1 (ja) | 線形摩擦接合装置 | |
JP6271940B2 (ja) | 振動溶着装置および物品の製造方法 | |
JP4985957B2 (ja) | 振動溶着機、および該振動溶着機における振動制御方法 | |
WO2020067191A1 (ja) | 超音波接合方法 | |
JPH09104070A (ja) | 振動溶着機における溶着圧力制御装置 | |
JP7377733B2 (ja) | エレクトロスラグ溶接方法及びエレクトロスラグ溶接における磁場印加装置 | |
CN106794543B (zh) | 缝焊方法及其装置 | |
JP2024082699A (ja) | 振動溶着機 | |
CN116551997A (zh) | 高频微碰撞挤压摩擦焊接设备和方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110615 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120731 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20120801 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120913 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121002 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121015 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |