以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態における情報処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、情報処理システム1は、ネットワーク2にそれぞれ接続された複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100B,100Cおよびパーソナルコンピュータ(以下「PC」という)200を含む。MFP100,100A,100Bおよび100Cは、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を備える。ここでは、情報処理装置の一例としてMFP100,100A,100Bおよび100Cを例に説明する。PC200は、一般的なコンピュータである。
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)等であってもよい。ネットワーク2は、インターネット3に接続されており、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれは、インターネット3に接続された検索サーバ5およびWebサーバ7と通信可能である。
MFP100,100A,100B,100Cは、ブラウザ機能を有する。例えば、MFP100は、検索サーバ5にキーワードを送信すれば、検索サーバ5が返信する検索結果を受信する。検索結果は、例えばWebサーバ7が有するWebページのURL(Uniform Resource Locator)を含み、検索結果を受信したMFP100は、ユーザによりそのURLが指定されると、Webサーバ7にURLで特定されるウェブ(Web)ページの送信を要求し、Webサーバ7が送信するWebページを受信する。以下、MFP100がWebベージをダウンロードして、表示する処理をブラウジング処理という。
なお、本実施の形態においては情報処理装置の一例としてMFP100,100A,100B,100Cを例に説明するが、MFP100,100A,100B,100Cに代えて、ブラウザ機能を備えた装置であれば、たとえば、PC200、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等であってもよい。
MFP100,100A,100B,100C各々が有する機能は同じである。ここではMFP100を例に、その構成を説明する。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図2を参照して、MFP100は、自動原稿搬送装置(ADF)10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、清算部50と、を含む。
ADF10は、原稿給紙トレイ11上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に画像読取部20のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、画像読取部20により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。画像読取部20は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部30に出力する。給紙部40は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部30に搬送する。
画像形成部30は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、画像読取部20から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施し、データ処理後の画像データに基づいて、給紙部40により搬送される用紙に画像を形成する。
清算部50は、MFP100が使用されることによる対価を清算する。清算部50は、投入された貨幣を蓄積し、MFP100に貨幣の額(料金残高)を送信する。以下、清算部50に蓄積されている金額を料金残高という。料金残高は、MFP100に処理を実行させることが可能な使用可能量を定める基になる値である。清算部50は、紙幣投入口51と、コイン投入口53と、返却ボタン55とを含む。清算部50は、紙幣投入口51またはコイン投入口53に貨幣が投入されると、投入された貨幣の額を料金残高に加算し、加算後の料金残高をMFP100に送信する。MFP100は、清算部50に料金残高がある間、ユーザによる操作を受け付け、受け付けた操作に従って処理を実行する。清算部50は、MFP100から処理を実行した後の料金残高を受信する。
本実施の形態においては、MFP100は、ブラウジング処理を実行可能であり、MFP100は、ブラウジング処理を実行している時間に対して課金する。なお、ここでは、ブラウジング処理を実行している時間に対して課金するが、ブラウジング処理を実行することにより受信または送受信するデータの量に対して課金するようにしてもよい。また、MFP100は、印刷処理およびデータ送信処理を実行可能であり、MFP100は、印刷処理またはデータ送信処理を実行することに応じて課金する。
図3は、MFPの回路構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、MFP100は、メイン回路101と、ファクシミリ部122と、通信制御部123と、を含む。メイン回路101は、自動原稿搬送装置(ADF)10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、清算部50とに接続されている。
メイン回路101は、CPU111と、CPU111の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)112と、CPU111が実行するプログラム等を記憶するためのフラッシュメモリ113と、表示部114と、操作部115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、データ通信制御部117と、を含む。
CPU111は、フラッシュメモリ113に記憶されたプログラムを実行して、機能を実行する。フラッシュメモリ113は、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read Only Memory)である。
CPU111は、表示部114、操作部115、HDD116およびデータ通信制御部117と、それぞれ接続され、メイン回路101の全体を制御する。また、CPU111は、ファクシミリ部122、通信制御部123、ADF10、画像読取部20、画像形成部30、給紙部40、清算部50と接続され、MFP100の全体を制御する。
表示部114は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部115は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部115は、表示部114上に設けられたタッチパネルを含む。表示部114と、操作部115とで、MFP100の上面に設けられる操作パネル9が構成される。
データ通信制御部117は、TCP(Transmission Control Protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルで通信するためのインターフェースであるLAN端子118と、シリアル通信のためのシリアル通信インターフェース端子119とを有する。データ通信制御部117は、CPU111からの指示に従って、LAN端子118またはシリアル通信インターフェース端子119に接続された外部の機器との間でデータを送受信する。
LAN端子118に、ネットワーク2に接続するためのLANケーブルが接続される場合、データ通信制御部117は、LAN端子118を介して接続された他のMFP100A,100B,100Cまたはサーバ200と通信する。さらに、データ通信制御部117は、インターネットに接続された他のコンピュータと通信する。さらに、データ通信制御部117は、インターネット3に接続された検索サーバ5およびWebサーバ7と通信する。
CPU111は、ブラウジング処理を実行する場合、データ通信制御部117がWebサーバ7から受信したウェブページ(画像データ)を、表示部114に表示する。また、CPU111は、操作部115に入力されるユーザの格納指示に基づいてウェブページをHDD116に記憶する(データ記憶)、または、操作部115に入力されるユーザの送信指示に基づいてデータ通信制御部117を介して例えば他のPC200またはMFP100A,100B,10Cにウェブページを送信する(データ送信)。データ送信は、ファクシミリ部122を介して他のファクシミリ装置に画像データを送信する場合も含む。さらに、CPU111は、操作部115に入力されるユーザの印刷指示に基づいてウェブページを画像形成部30に印刷させる。
CPU111は、データ通信制御部117を制御して、サーバ200からプログラムをダウンロードし、フラッシュメモリ113に記憶することにより、プログラムを更新することが可能である。プログラムは、後述する情報処理プログラムを含む。
シリアル通信インターフェース端子119に機器が接続された場合、データ通信制御部117は、シリアル通信インターフェース端子119に接続された機器、例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラまたは携帯情報端末との間で通信して画像データを入出力する。また、シリアル通信インターフェース端子119には、フラッシュメモリを内蔵したメモリカード119Aが接続可能である。CPU111は、データ通信制御部117を制御して、メモリカード119AからCPU111が実行するためのプログラムを読出し、フラッシュメモリ113に記憶することにより、プログラムを更新することが可能である。
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード119Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROMなどの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がサーバ200からプログラムをダウンロードしてフラッシュメモリ113に記憶する、または、サーバ200がプログラムをフラッシュメモリ113に書込みするようにして、フラッシュメモリ113に記憶されたプログラムをRAM112にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
通信制御部123は、CPU111を公衆交換電話網(PSTN)7に接続するためのモデムである。MFP100には、PSTN7における電話番号が予め割り当てられており、PSTN7に接続されたファクシミリ装置からMFP100に割り当てられた電話番号に発呼があると、通信制御部123がその発呼を検出する。通信制御部123は、発呼を検出すると通話を確立し、ファクシミリ部122に通信させる。
ファクシミリ部122は、PSTN7に接続され、PSTN7にファクシミリデータを送信する、またはPSTN7からファクシミリデータを受信する。
図4は、操作パネルの一例を示す平面図である。図4を参照して、操作パネル9は、表示部114と、操作部115とを含む。操作部115は、テンキー115Aと、スタートキー115Bと、入力内容をキャンセルするためのクリアキー115Cと、コピー処理を実行するためのコピーモードにMFP100を遷移させるためのコピーキー115Dと、スキャン処理を実行するためのスキャンモードにMFP100を遷移させるためのスキャンキー115Eと、データ送信処理を実行するためのデータ送信モードにMFP100を遷移させるためのBOXキー115Fと、ブラウジング処理を実行するためのブラウジングモードにMFP100を遷移させるためのブラウザキー115Gと、を含む。
図5は、CPUの機能の一例を示す機能ブロック図である。図5を参照して、CPU111は、ウェブページをダウンロードする指示を受け付けるためのURL受付部151と、ウェブページをダウンロードするためのダウンロード部153と、ウェブページを記憶するための記憶部155と、ウェブページを表示するための表示制御部157と、ウェブページを印刷するための印刷制御部159と、ウェブページを送信するための送信制御部161と、清算部50と通信し、清算部50の料金残高を管理するための料金管理部163と、時間を計時するタイマ165と、を含む。
URL受付部151は、URLを受け付け、URLをダウンロード部153に出力する。URL受付部151は、デフォルトのURLを予め記憶しており、ブラウジング処理の実行指示を受け付けると、デフォルトのURLをダウンロード部153に出力する。URL受付部151は、操作部115のブラウザキー115Gが押下されると、ブラウジング処理の実行指示を受け付ける。なお、表示部114にブラウザキー115Gに相当するソフトウエアキーを表示し、操作部115のタッチパネルでソフトウエアキーの指示を受け付けるようにしてもよい。また、URL受付部151は、ユーザが操作部115に入力するURLを操作部115から受け付ける。たとえば、表示部114に英数文字のソフトウエアキーを表示し、操作部115のタッチパネルでソフトウエアキーの指示を検出することにより、URLを受け付ける。さらに、URL受付部151は、後述する表示制御部157により表示されているウェブページに含まれるURLが、ユーザにより指示されると、指示されたURLを受け付ける。URLは、ウェブページにアクセスするためのアクセス情報であり、ウェブページのネットワーク上の位置を示す位置情報である。
ダウンロード部153は、入力されるURLで特定される装置にURLで特定されるウェブページの送信を要求する。たとえば、URLで特定される装置がWebサーバ7とすると、ダウンロード部153は、Webサーバ7にURLで特定されるウェブページの送信を要求するための要求信号を送信する。Webサーバ7は、ウェブページを記憶しており、要求信号を受信すると、その要求信号に含まれるURLで特定されるウェブページを読み出し、要求信号を送信してきたMFP100にウェブページを返信する。ウェブページは、たとえば、HTML(HyperText Markup Language)等のマークアップ言語で記述される。ダウンロード部153は、Webサーバ7が返信するウェブページを受信し、ウェブページを表示制御部157および記憶部155に出力する。
表示制御部157は、ダウンロード部153からウェブページが入力され、入力されるウェブページを表示部114に出力し、表示部114に表示させる。また、表示制御部157は、料金管理部163から受信される使用可能量、ここでは、使用可能時間を表示部114に出力し、表示部114に使用可能時間をウェブページに重畳して表示させる、または、使用可能時間をウェブページとは別の位置に表示させる。記憶部155は、ダウンロード部153からウェブページが入力され、入力されるウェブページを一時記憶する。記憶部155は、少なくとも1ページ分のウェブページを記憶可能である。記憶部155は、料金管理部163から後述するエラー信号が入力されると、一時記憶しているウェブページをHDD116に格納する。
料金管理部163は、清算部50と通信し、清算部50に投入された貨幣の額を受信し、投入された額を料金残高に設定する。料金残高が既に設定されている場合、料金残高に投入された額を加算した値を、新たな料金残高に設定する。料金管理部163は、料金残高を、ブラウジング処理、印刷処理およびデータ送信処理の別に分けて管理する。料金残高を、ブラウジング処理を実行するために割り当てられる料金残高(以下「ブラウジング残高」という)と、印刷処理を実行するために割り当てられる料金残高(以下「印刷残高」という)と、データ送信処理を実行するために割り当てられる料金残高(以下「送信残高」という)と、に分けて管理する。料金管理部163は、清算部50からそれに投入された貨幣の額が受信された時点で、ユーザにより操作部115に入力される指示に従って、料金残高をブラウジング残高、印刷残高および送信残高にそれぞれ割り当てる。
料金管理部163は、ブラウジング残高からブラウジング可能な使用可能時間を算出し、使用可能時間を表示制御部157に出力する。タイマ165は、ブラウジング処理を実行する時間を計時する。料金管理部163は、使用可能時間からタイマ165により計時された時間を減算し、使用可能時間を更新する。さらに、タイマ165により計時された時間に対応する額を、ブラウジング残高から減算する。
また、料金管理部163は、画像形成部30により画像が形成されるごとに、カラーまたはモノクロの別等の画像形成条件に応じて予め定められた額を、印刷残高から減算する。さらに、料金管理部163は、送信制御部161によりデータが送信されるごとに、送信されるデータの回数またはデータ量に応じて予め定められた額を、送信残高から減算する。
料金管理部163は、料金残高がしきい値以上であることを条件に、MFP100が処理を実行するのを許可し、MFP100が処理を実行するごとに、実行した処理に相当する額を料金残高から減算し、減算した後の料金残高を清算部50に送信する。すなわち、料金残高は、処理実行の可否を決定する使用可能量である。しきい値は、処理を実行するのに必要な最低の量である。ここで、ブラジング処理は、10円で1分間の実行が可能とし、しきい値を10円とする。この場合、料金管理部163は、ブラウジング残高が10円以上であることを条件に、ブラウジング処理の実行を許可し、その後少なくとも1分のブラウジング処理の実行を許可する。また、ブラウジング処理を実行可能な時間を、使用可能時間という。使用可能時間は、10円の使用可能量(ブラウジング残高)に対して1分が割り当てられ、ブラウジング処理を実行した時間(使用量)だけ減算される。
料金管理部163は、ブラウジング残高が10円以上であればブラウジング処理の実行を許可するが、使用可能時間が0秒になるとブラウジング処理の実行を許可しなくなる。ブラウジング処理の実行中は、使用可能時間からブラウジング処理を実行した時間(使用量)だけ減算するとともに、ブラウジング処理を実行した時間(使用量)が1分経過するごとにブラウジング残高から10円を減算する。具体的には、料金管理部163は、ブラウジング残高が10円以上ならばブラウジング処理の実行を許可し、ブラウジング処理実行されると、ブラウジング残高を10円減算する。料金管理部163は、ブラウジング処理の実行中は、1分が経過するごとに、ブラウジング残高を10円減算する。さらに、ブラウジング残高が0円になったとしても、その後1分間は使用可能時間が1以上なので、ブラウジング処理の実行を許可するが、使用可能時間が0秒になるとブラウジング処理の実行を許可しなくなる。
また、料金管理部163は、印刷残高がしきい値以上であることを条件に、MFP100が印刷処理を実行するのを許可し、MFP100が印刷処理を実行する画像形成条件に応じて予め定められた額を印刷残高から減算する。さらに、料金管理部163は、送信残高がしきい値以上であることを条件に、MFP100がデータを送信する処理を実行するのを許可し、MFP100がデータを送信するごとに送信回数または送信するデータ量に応じて予め定められた額を送信残高から減算する。料金管理部163は、ブラウジング残高、印刷残高および送信残高の合計である料金残高を算出部し、料金残高を清算部50に送信する。
ブラウジング処理は、URL受付部151がURLを受け付け、表示制御部157が表示部114にウェブページを表示させる処理である。ブラウジング処理の時間は、操作部115のブラウザキー115Gが押下されてからから、表示部114に表示される終了ボタン209(図6参照)が押下されるまでである。
但し、ブラウジング処理を実行している最中に、他の処理を実行する間は、ブラウジング処理の時間に含まれない。他の処理は、印刷処理、またはデータ送信処理である。例えば、操作部115に設けられたコピーボタン115Dが押下されてから印刷処理が終了するまでの間、または、操作部115に設けられたBOXボタン115Fが押下されてからデータ送信処理が終了するまでの間は、ブラウジング時間に含まれない。
さらに、料金管理部163は、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなった場合、ここでは使用可能時間が0秒になった場合、記憶部155にエラー信号を出力する。使用可能時間が0秒になった時点において、記憶部155は、表示部114に表示されているウェブページを記憶している。記憶部155は、エラー信号を受信すると、記憶しているウェブページをHDD116に記憶する。したがって、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなったとき、ここでは使用可能時間が0秒になった場合、表示部114に表示されているウェブページがHDD116に記憶される。
また、料金管理部163は、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなった場合、ここでは使用可能時間が0秒になった場合、表示制御部157を制御して表示部114に問合せ画面を表示する。問合せ画面は、ブラウジングを継続するか否かをユーザに問い合わせ、その後の処理の入力を受け付けるための画面である。
図6は、問合せ画面の一例を示す図である。図6を参照して、問合せ画面201は、「最後に見たページを印刷する」の文字が表されたボタン203と、「最後に見たページを表示する」の文字が表されたボタン205と、「最後に見たページを送信する」の文字が表されたボタン207と、「終了」の文字が表された終了ボタン209と、を含む。料金管理部163は、ボタン203が指示されると印刷制御部159に復帰信号を出力する。料金管理部163は、ボタン207が指示されると送信制御部161に復帰信号を出力する。また、料金管理部163は、ボタン205が指示されると、表示部114に料金割当画面を表示し、清算部50に貨幣が投入されると、清算部50から投入された金額を受信する。料金割当画面は、清算部50に追加して投入された貨幣の額を、ブラウジング処理または印刷処理のいずれにどれだけ割り当てるかを、ユーザが指示するための画面である。料金管理部163は、ボタン209が指示されると、MFP100をリセットし、初期状態に戻す。この場合、HDD116に記憶されているウェブページは削除される。
図7は、料金割当画面の一例を示す図である。図7を参照して、料金割当画面211は、清算部50の料金残高を表示する領域213と、「10円単位」の文字が表されたボタン215と、「100円単位」の文字が表されたボタン217と、ブラウジング処理を実行するために割り当てるブラウジング残高を入力するための領域223と、ブラウジング可能な時間を示す領域219と、印刷処理を実行するために割り当てる印刷残高を入力するための領域225と、データ送信処理を実行するために割り当てる送信残高を入力するための領域227と、「クリア」の文字が表されたボタン221と、「キャンセル」の文字が表されたボタン231と、「OK」の文字が表されたボタン233と、を含む。
領域223,225,227のいずれかが指定された状態で、ボタン215が指示されるごとに投入金額のうち10円が、ボタン217が指示されるごとに投入金額のうち100円が、指定された領域223,225,227に対応する処理を実行するための残高にそれぞれ割り当てられる。領域223が指定された状態ならば、投入金額の一部がブラウジング残高に割り当てられ、割り当てられた額が投入金額から減算される。領域225が指定された状態ならば、投入金額の一部が印刷残高に割り当てられ、割り当てられた額が投入金額から減算される。領域227が指定された状態ならば、投入金額の一部が送信残高に割り当てられ、割り当てられた額が投入金額から減算される。ブラウジング残高に投入金額の一部が割り当てられると、ブラウジング残高に相当する使用可能時間がブラウジング処理の実行のために確保される。確保された使用可能時間は、領域219に表示される。例えば、10円に対して1分が割り当てられる場合、ボタン215,217がそれぞれ1回指示されると、110円に対する11分がブラウジング処理の実行のために確保される。この場合、11分間の間ブラウジング処理をMFP100に実行させることができる。
領域224が指定された状態で、ボタン221が指示されると、ブラウジング処理の実行のために割り当てられたブラウジング残高が投入金額に加算されると同時に、ブラウジング残高が、0にリセットされる。ボタン231が指示されると、清算部50により投入金額が払い戻される。ボタン233が指示されると、ブラウジング残高、印刷残高および送信残高が決定される。
図5に戻って、料金管理部163は、料金割当画面211において、「OK」の文字が表されたボタン233が指示されると、表示制御部157に復帰信号を出力する。一方、料金管理部163は、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなってから清算部50に貨幣が投入されることなく所定時間が経過すると、換言すれば、使用可能時間が0秒になってからブラウジング残高が10円以上に設定されることなく所定時間が経過すると、MFP100をリセットし、初期状態に戻す。この場合、HDD116に記憶されているウェブページが消去される。このため、次に、清算部50に貨幣を投入して、ブラウジング処理を実行させた場合、デフォルトで設定されたURLのウェブページが表示部114に表示される。所定の時間は、ユーザが清算部50に貨幣を投入するのに必要な時間とすればよく、例えば、1分程度とすればよい。
表示制御部157は、料金管理部163から復帰信号が入力された時点で、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなってから所定時間が経過する前に清算部50に貨幣が投入されと、換言すれば、使用可能時間が0秒になってから所定時間が経過する前にブラウジング残高が10円以上に設定されると、HDD116に記憶されているウェブページを読出し、読み出したウェブページを表示部114に出力し、表示部114に表示させる。このため、ユーザは、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなった後に、所定の時間内に貨幣を清算部50に追加して投入すれば、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなる直前に、表示部114に表示されていたウェブページが再度表示される。このため、効率よくブラウジングすることができる。
印刷制御部159は、料金管理部163から復帰信号が入力されると、HDD116に記憶されているウェブページを読出し、読み出したウェブページを画像形成部30に出力し、画像形成部30にウェブページの画像を形成させる。このため、ユーザは、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなった後であっても所定の時間内であれば、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなる直前に表示部114に表示されていたウェブページの画像を用紙に印刷することができる。ただし、印刷残高がMFP100が印刷処理を実行するために必要な額以上であることが条件となる。
送信制御部161は、料金管理部163から復帰信号が入力されると、HDD116に記憶されているウェブページを読出し、読み出したウェブページをデータ通信制御部117に出力し、データ通信制御部117にウェブページを操作部115に入力される送信先に送信させる。このため、ユーザは、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなった後であっても所定の時間内であれば、許可されていたブラウジング処理の実行が許可されなくなる直前に、表示部114に表示されていたウェブページを送信することができる。ただし、送信残高がMFP100がデータ送信処理を実行するために必要な額以上であることが条件となる。
図8および図9は、料金管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。料金管理処理は、CPU111がROM113に記憶された情報処理プログラムを実行することにより、CPUにより実行される処理である。図8および図9を参照して、CPU111は、清算部50と通信し、清算部50から料金残高を取得する(ステップS01)。そして、使用可能時間を設定する(ステップS02)。使用可能時間は、ブラウジング残高に基づいて算出され、ブラウジング処理を実行するために確保される時間である。具体的には、図7に示した料金割当画面211を表示部114に表示し、清算部50の残高料金のうちブラウジング処理を実行するために割り当てられたブラウジング残高から使用可能時間を決定する。ブラウジング残高に時間単価を乗算した値が使用可能時間に設定される。ここでは、1分当たりのブラウジング処理を実行するための時間単価を10円としているので、例えば、料金残高のうち110円がブラウジング残高に割り当てられたならば、11分が使用可能時間に設定される。なお、受信するデータ量で課金する場合には、使用可能時間に代えて、受信することが可能なデータ量を示す使用可能量(データ量)を用いればよい。
次のステップS03においては、ブラウザが起動されたか否かを判断する。具体的には、操作部115のブラウザキー115Gが押下されたか否かを判断する。ブラウザキー115Gが押下されるまで待機状態となり、ブラウザキー115Gが押下されると処理をステップS03Aに進める。ステップS03Aにおいては、ブラウジング残高がしきい値である10円以上か否かを判断する。ブラウジング残高が10円以上ならば、ブラウザプログラムを実行し、処理をステップS04に進める。ブラウジング残高を10円以上でなければ処理をステップS01に戻す。この場合、料金不足であることを示すメッセージを表示部114に表示するようにしてもよい。
次のステップS04においては、タイマ165をスタートする。この後、タイマ165は、ステップS20でストップされるまで継続して計時する。タイマ165により計時される時間は、ブラウジング処理を実行する間の時間であり、使用量である。
そして、初期値として設定されているURLのウェブページを取得し(ステップS05)、取得したウェブページを表示部114に表示する(ステップS06)。
次に、使用可能時間を減算する(ステップS06A)。具体的には、使用可能時間を、それからタイマ値(使用量)を減算した値に更新するとともに、タイマ165を0にリセットする。そして、ブラウジング料金を、タイマ値を減算した後の使用可能時間に相当するブラウジング料金に更新する(ステップS06B)。換言すれば、ブラウジング料金を、タイマ値で示される使用量に相当する額を減算した額に更新する。なお、受信するデータ量で課金する場合には、ブラウジング料金を、受信したデータ量で示される使用量に相当する額を減算した額に更新する。そして、タイマ値を減算した後の使用可能量を表示部114に表示し(ステップS06C)、処理をステップS07に進める。図10は、ブラウジング画面の一例を示す図である。図10を参照して、ブラウジング画面231は、ウェブページを表示するとともに、ウェブページが表示される領域の右下部分に「使用可能時間 10分20秒」の文字が表示される。このように、使用可能時間を表示することにより、ユーザに対して、その後ブラウジングを継続することができる時間を報知することができる。また、ユーザは、ブラウジングを継続することができる時間を知ることができるので、清算部50に貨幣を投入してブラウジング残高を増加させるなどの操作をすることができる。
図8に戻って、ステップS07においては、URLを受け付けたか否かを判断する(ステップS07)。操作部115に新たなURLが入力された場合はそのURLを受け付け、表示部114に表示されているウェブページに含まれるURLが指示された場合は指示されたURLを受け付ける。URLを受け付けたならば処理をステップS08に進め、そうでなければ処理をステップS10に進める。ステップS08においては、ステップS07で受け付けたURLのウェブページを取得する。そして、取得したウェブページを表示部114に表示する(ステップS09)。
次に、印刷指示または送信指示を受け付けたか否かを判断する。操作部115のコピーキー115Dが押下されると印刷指示を受け付け、BOXキー115Fが押下されると送信指示を受け付ける。印刷指示または送信指示のいずれかを受け付けたならば、処理をステップS19に進め、そうでなければ処理をステップS11に進める。ステップS19においては、印刷・送信処理を実行し、処理をステップS06Aに戻す。印刷・送信処理については後述する。
ステップS11においては、ブラウザを終了する指示を受け付けたか否かを判断する。具体的には、操作部115のクリアキー115Cが押下されると、ブラウザを終了する指示を受け付ける。ブラウザを終了する指示を受け付けたならば処理をステップS20に進め、そうでなければ処理をステップS12に進める。ステップS20においては、タイマのカウントダウンをストップして、処理を終了する。その後、ユーザが清算部50の返却ボタン55を押下すれば、料金残高に相当する貨幣が返却される。
ステップS12においては、使用可能時間が0より大きいか否かを判断する。使用可能時間が0より大きければ処理をステップS06Aに戻し、使用可能時間が0より大きくなければ(使用可能時間が0ならば)処理をステップS13に進める。ステップS13においては、表示部114に表示しているウェブページのデータをHDD116に記憶する。そして、表示部114に図6に示した問合せ画面を表示し、ウェブページの表示から切り換える(ステップS14)。これにより、ブラウジング処理が中断され、問合せ画面が表示されるので、料金残高が不足していることをユーザに気付かせることができる。
ステップS15においては、使用可能時間が0になってから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間が経過したならば、処理を終了するが、経過していなければ処理をステップS16に進める。使用可能時間が0になってから所定時間経過した後は、ユーザがブラウジングを継続する意思がないものと判断する。これにより、次のユーザがMFP100を使用するのを可能とする。
ステップS16においては、出力処理を実行し、処理をステップS17に進める。出力処理については、後述する。ステップS17においては、出力処理の結果が、時間経過によるものか否かを判断する。時間経過による出力結果ならば処理を終了し、そうでなければ処理をステップS18に進める。
ステップS18においては、出力処理において、ブラウジング処理が選択されているか否かを判断する。ブラウジング処理が選択されていれば処理をステップS06Aに戻し、そうでなければ処理をステップS15に戻す。
図11は、印刷・送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。印刷・送信処理は、図8および図9に示した料金管理処理のステップS19において実行される処理である。図11を参照して、CPU111は、タイマのカウントダウンをストップさせる(ステップS21)。印刷指示または送信指示がされた場合、ブラウジング処理を一時中断するためである。そして、表示部114が表示しているウェブページをHDD116に記憶する。さらに、入力された指示が印刷指示か否かを判断し(ステップS23)、印刷指示ならば処理をステップS24に進め、印刷指示でなく送信指示ならば処理をステップS25に進める。ステップS24においては、印刷処理を実行する。印刷処理については後述するが、ここで実行される印刷処理は、印刷条件を受け付け、ステップS22においてHDD116に記憶したウェブページを読出し、画像形成部30に出力し、画像形成部30に受け付けた印刷条件に従ってウェブページの画像を用紙に形成させる処理である。印刷処理を実行した後、処理をステップS25に進める。このため、ブラウジング処理を実行させている最中に、表示部114に表示されたウェブページを用紙に印刷することができる。
一方、ステップS25においては、データ送信処理を実行する。データ送信処理については後述するが、ここで実行されるデータ送信処理は、送信先を受け付け、ステップS22においてHDD116に記憶したウェブページを読出し、データ通信制御部117に出力し、データ通信制御部117にウェブページのデータを送信させる処理である。その後、処理をステップS25に進める。このため、ブラウジング処理を実行させている最中に、表示部114に表示されたウェブページを送信させることができる。
ステップS26においては、ブラウザプログラムを起動する。そして、タイマ165をスタートする(ステップS27)。具体的には、ブラウザプログラムを実行し、タイマ165に計時を再開させる。そして、ステップS22においてHDD116に記憶したウェブページを読出し(ステップS28)、表示部114に表示し(ステップS29)、処理を料金管理処理に戻す。
図12は、出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。出力処理は、図8および図9に示した料金管理処理のステップS16において実行される処理である。出力処理は、図6に示した問合せ画面201が表示部114に表示された後に実行される。このため、問合せ画面201の4つのボタン203,205,207,209のいずれが指示されたかによって、処理を分岐させる。
図12を参照して、表示指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS41)。問合せ画面201のボタン205が指示されると、表示指示を受け付ける。表示指示を受け付けたならば処理をステップS50に進め、そうでなければ処理をステップS42に進める。
ステップS50においては、印刷指示を受け付けたか否かを判断する。問合せ画面201のボタン203が指示されると、印刷指示を受け付ける。印刷指示を受け付けたならば処理をステップS51に進め、そうでなければ処理をステップS52に進める。ステップS51においては、印刷処理を実行し、処理を料金管理処理に戻す。印刷処理については後述する。
ステップS52においては、送信指示を受け付けたか否かを判断する。問合せ画面201のボタン207が指示されると、送信指示を受け付ける。送信指示を受け付けたならば処理をステップS53に進め、そうでなければ処理を、料金管理処理に戻す。処理をステップS53に進める場合は、問合せ画面201のボタン209が指示されたときである。ステップS53においては、データ送信処理を実行し、処理を料金管理処理に戻す。データ送信処理については後述する。
ステップS42においては、料金割当画面211を表示部114に表示し、問合せ画面201の表示から切り換える。そして、料金が投入されたか否かを判断する(ステップS43)。料金が投入されたならば処理をステップS44に進めるが、そうでなければ処理をステップS48に進める。ステップS44においては、投入された料金の一部がブラウジング処理を実行するために割り当てられたか否かを判断する。ブラウジング処理を実行するために割り当てられたならば処理をステップS45に進め、そうでなければ処理をステップS48に進める。
ステップS48においては、使用可能時間が0になってから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間経過したならば処理をステップS49に進め、そうでなければ処理をステップS43に戻す。ステップS49においては、時間経過でリターンする。使用可能時間が0になってから所定時間内にブラウジング残高に投入金額が割り当てられない場合は、ユーザがブラウジングを継続する意思がないものと判断する。出力処理を実行し、時間経過で料金管理処理に処理を戻す場合、料金管理処理が終了する。このため、別のユーザがMFP100を使用することができる。
ステップS45においては、タイマ165をスタートさせる。そして、図8および図9に示した料金管理処理のステップS13においてHDD116に記憶したウェブページを読出し(ステップS46)、表示部114に表示し(ステップS47)、処理を料金管理処理に戻す。これにより、使用可能時間が0以下になってから所定時間経過する前に、清算部50に貨幣が投入されブラウジング残高に料金が割り当てられると、使用可能時間が0になった時に表示部114に表示されていたウェブページが表示部114に再度表示される。このため、ブラウジング処理が継続して実行されるので、効率がよい。
図13は、印刷処理の流れの一例を示す図である。印刷処理は、図11のステップS24または図12のステップS51において実行される処理である。図13を参照して、ステップS61においては、印刷可能か否かを判断する。印刷可能か否かは、印刷残高に印刷処理を実行するために必要な料金が割り当てられているか否かを判断する。印刷可能であれば処理をステップS62に進め、印刷可能でなければ処理をステップS67に進める。ステップS62においては、HDD116に記憶したウェブページを読出す。ここで読み出すウェブページは、印刷処理が図11のステップS24において実行される場合、図11のステップS22においてHDD116に記憶したウェブページであり、印刷処理が図12のステップS51において実行される場合、図8および図9に示した料金管理処理のステップS13においてHDD116に記憶されたウェブページである。
そして、ウェブページを表示部114に表示する(ステップS63)。なお、読出したウェブページを表示しないようにしてもよい。この場合、ステップS63は不要である。次に、印刷のための条件を受け付け(ステップS64)、印刷指示が入力されたか否かを判断する(ステップS65)。スタートキー115Bが押下されると印刷指示を受け付け、処理をステップS66に進めるが、そうでなければ処理をステップS64に戻す。ステップS66においては、ステップS62で読み出したウェブページを画像形成部30に出力し、画像形成部30にウェブページの画像を用紙に形成させる。これにより、ブラウジング処理の使用可能時間が0になってから所定時間経過する前に、印刷指示を受け付けると、ブラウジング処理の使用可能時間が0になった時に表示部114に表示されていたウェブページが印刷される。
ステップS67においては、料金割当画面211を表示部114に表示し、問合せ画面201の表示から切り換える。そして、料金が投入されたか否かを判断する(ステップS68)。料金が投入されたならば処理をステップS69に進めるが、そうでなければ処理を料金管理処理に戻す。ステップS69においては、投入された料金の一部が印刷残高に割り当てられたか否かを判断する。投入料金の一部が印刷残高に割り当てられたならば処理をステップS62に進め、そうでなければ処理を料金管理処理に戻す。料金管理処理においては、ステップS15において、ブラウジング処理の使用可能時間が0になってから所定時間が経過したか否かが判断され、所定時間経過したならば料金管理処理を終了する。このため、印刷指示が入力された場合であっても、印刷残高に投入金額が割り当てられることなく、所定時間が経過したときは、ユーザが印刷する意思がないものと判断する。このため、別のユーザがMFP100を使用することができる。
図14は、データ送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。データ送信処理は、図11のステップS25または図12のステップS53において実行される処理である。図14を参照して、ステップS71においては、送信可能か否かを判断する。送信可能か否かは、送信残高にデータ送信処理を実行するために必要な料金が割り当てられているか否かを判断する。送信可能であれば処理をステップS72に進め、送信可能でなければ処理をステップS77に進める。ステップS72においては、HDD116に記憶したウェブページを読出す。ここで読み出すウェブページは、データ送信処理が図11のステップS25において実行される場合、図11のステップS22においてHDD116に記憶したウェブページであり、データ送信処理が図12のステップS53において実行される場合、図8および図9に示した料金管理処理のステップS13においてHDD116に記憶したウェブページである。
そして、ウェブページを表示部114に表示する(ステップS73)。なお、読出したウェブページを表示しないようにしてもよい。この場合、ステップS73は不要である。次に、送信先の指定等の送信のための設定を受け付け(ステップS74)、送信指示が入力されたか否かを判断する(ステップS75)。スタートキー115Bが押下されると送信指示を受け付け、処理をステップS76に進めるが、そうでなければ処理をステップS74に戻す。ステップS76においては、ステップS72で読み出したウェブページをデータ通信制御部117に出力し、データ通信制御部117にウェブページを送信先に送信させる。これにより、ブラウジング処理の使用可能時間が0になってから所定時間経過する前に、送信指示を入力すれば、ブラウジング処理の使用可能時間が0になった時に表示部114に表示されていたウェブページを送信することができる。
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、ネットワーク2に接続されたWebサーバ7からウェブページを受信し、ウェブページを表示する時間とブラウジング残高から定まる使用可能時間とに基づいて、ウェブページの表示が許可されるか否かが判断される。使用可能時間が0になるとウェブページの表示が許可されなり、そのとき表示されているウェブページがHDD116に記憶される。このため、ブラウジング処理を実行することが許可された使用可能時間が0になった後に所定時間内であれば、記憶されたウェブページを印刷、またはデータ送信することができる。
また、ブラウジング処理を実行することが許可された使用可能時間が0になった後に所定時間内に料金が投入されて、ブラウジング処理が実行されると、記憶されたウェブページが表示される。このため、中断したブラウジング処理を、中断する前の状態から継続することができるので、ブラウジングする効率が低下するのを防止することができる。
なお、本実施の形態においては、情報処理装置の一例としてMFP100を例に説明したが、図8、図9、図11〜図14に示した処理をコンピュータに実行させるための情報処理方法および情報処理プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記変更手段は、前記表示手段が表示する前記データのデータ量を計数する計数手段と、
前記使用可能量から前記計数手段により計数されたデータ量に相当する使用量を減算する減算手段と、を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
(2)前記使用可能量受付手段は、投入される金額を受け付ける料金受付手段と、
受け付けられた金額に基づき前記使用可能量を決定する使用可能量決定手段と、を含む請求項6に記載の情報処理装置。
1 情報処理システム、2 ネットワーク、3 インターネット、5 検索サーバ、7 サーバ、9 操作パネル、11 原稿給紙トレイ、10 ADF、20 画像読取部、30 画像形成部、40 給紙部、50 清算部、51 紙幣投入口、53 コイン投入口、55 返却ボタン、101 メイン回路、111 CPU、112 RAM、113 フラッシュメモリ、114 表示部、115 操作部、116 HDD、117 データ通信制御部、119A メモリカード、122 ファクシミリ部、123 通信制御部、151 URL受付部、153 ダウンロード部、155 記憶部、157 表示制御部、159 印刷制御部、161 送信制御部、163 料金管理部、165 タイマ。