JP5125092B2 - 駆動回路、燃料噴射用圧電素子の駆動回路、および燃料噴射装置 - Google Patents

駆動回路、燃料噴射用圧電素子の駆動回路、および燃料噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧電素子を駆動するための燃料噴射用圧電素子駆動回路、および燃料噴射装置に関する。
従来、ディーゼル機関においては、排気特性の向上や騒音の抑制等を狙って1燃焼サイクル内にて、1燃焼サイクル内に燃料噴射弁を電気的に複数回操作して、複数回の燃料噴射を行ういわゆる多段噴射制御がなされているものがある。
したがって、燃料噴射弁のアクチュエータに電気エネルギを供給する駆動回路において、発熱量が大きなものとなる。特に、ディーゼル機関の回転速度が大きい場合には、上記複数回の各噴射間の時間間隔が短くなるため、噴射時の発熱が噴射間の放熱を上回り、ひいては、駆動回路の温度がその信頼性を維持することのできる上限値(許容上限温度)を超えるおそれがある。
そこで、本出願人は、過去の噴射回数履歴に基づいて駆動回路の温度状態を推定し、その温度状態に応じて許容噴射回数を設定することを検討した。
しかし、燃料噴射弁のアクチュエータとして、充放電により駆動する圧電素子を用いた場合には、充放電の際の圧電素子自体で消費するエネルギは温度変化により変化する。このため、駆動回路の温度状態の推定に誤差が生じるため、駆動回路の温度状態を精度良く求めることができない。
本発明は、上記点に鑑み、圧電素子を充放電する駆動回路において、その回路自体で消費する消費エネルギを求めることができる第1の目的とする。
また、本発明は、圧電素子を充放電する駆動回路において、その回路自体のエネルギ消費率を求めることができる第2の目的とする。
また、本発明は、圧電素子を充放電する駆動回路において、その回路自体の消費電荷量を求めることができる第3の目的とする。
また、本発明は、圧電素子を充放電する駆動回路において、その回路自体の電荷消費率を求める駆動回路を提供することを第4の目的とする。
本発明は、消費エネルギ、エネルギ消費率、消費電荷量、電荷消費率のいずれにおいても、駆動回路の温度状態を表しているものであることに着目されたものである。
具体的には、本発明では、圧電素子を駆動するためのエネルギを蓄積するコンデンサ(30)と、圧電素子を充電させるときにはコンデンサから電流が圧電素子に流れ、また圧電素子から放電させるときには圧電素子からコンデンサに電流が流れるようにした充放電回路と、圧電素子を充電させるときにコンデンサから放出された放出エネルギを求める第1の算出手段(S10)と、圧電素子が放電するときにはコンデンサが圧電素子から回収する回収エネルギを求める第2の算出手段(S11)と、放出エネルギおよび回収エネルギに基づいて、消費エネルギおよびエネルギ消費率のうちいずれか一方を算出する第3の算出手段(S12)と、消費エネルギおよびエネルギ消費率のうちいずれか一方に基づいて、当該駆動回路の温度が許容温度を超えているか否かを判定する温度判定手段(S15〜S20)と、回収エネルギ、消費エネルギ、およびエネルギ消費率のうちいずれか1つが許容値を下回るか否かを判定することにより、圧電素子が異常であるか否かを判定する異常判定手段と、を備えることを第1の特徴とする。
これによって、消費エネルギおよびエネルギ消費率のうちいずれか一方を算出することができる。
本発明は、圧電素子を駆動するための電荷を蓄積するコンデンサ(30)と、圧電素子を充電させるときにはコンデンサから電流が圧電素子に流れ、また圧電素子から放電させるときには圧電素子からコンデンサに電流が流れるようにした充放電回路と、圧電素子を充電させるときにコンデンサから放出された放出電荷を求める第1の算出手段(S10)と、圧電素子が放電するときにはコンデンサが圧電素子から回収する回収電荷を求める第2の算出手段(S11)と、放電電荷量および回収電荷量に基づいて、消費電荷量および電荷消費率のうちいずれか一方を算出する第3の算出手段(S12)と、消費電荷量および電荷消費率のうちいずれか一方に基づいて、当該駆動回路の温度が許容温度を超えているか否かを判定する温度判定手段(S15〜S20)と、回収電荷量、消費電荷量、および電荷消費率のうちいずれか1つが許容値を下回るか否かを判定することにより、圧電素子が異常であるか否かを判定する異常判定手段と、を備えることを第2の特徴とする。
これによって、消費電荷量および電荷消費率のうちいずれか一方を算出することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本第1実施形態は、本発明に係る駆動回路をディーゼルエンジン(内燃機関)のコモンレール式の燃料噴射装置に適用したもので、当該駆動回路の説明に先立ち、コモンレール式の燃料噴射装置について説明する。
図1にコモンレール式の燃料噴射装置の全体構成を示す。ディーゼルエンジンの各気筒に対応してインジェクタ6a、6b、6c、6dが設けられて、コモンレール8に蓄積された高圧燃料を高圧燃料供給パイプ12を介してインジェクタ6a、6b、6c、6dに供給し、インジェクタ6a、6b、6c、6dから各気筒の燃焼室に噴射するようになっている。コモンレール8は高圧燃料供給パイプ13を介して高圧燃料供給ポンプ7と接続され、高圧燃料供給ポンプ7は、さらに低圧燃料供給パイプ14を介して燃料タンク10(低圧源)と接続されている。燃料タンク10に貯留する燃料は、低圧燃料供給パイプ14の途中の燃料フィルタ11で異物を濾過されてから高圧燃料供給ポンプ7に送出され、高圧燃料供給ポンプ7によりコモンレール8に圧送される。
高圧燃料供給ポンプ7はECU2 により制御される。制御は、コモンレール8に取付けられたコモンレール圧力センサ9から検出されるコモンレール圧力に基づいて行われ、コモンレール圧力が所定の目標値に調整される。
また、コモンレール8からインジェクタ6a、6b、6c、6dに供給された燃料は、上記燃焼室への噴射用の他、インジェクタ6a、6b、6c、6dの制御油圧等としても用いられ、インジェクタ6a、6b、6c、6dから低圧のドレーンライン15を経て燃料タンク10に還流するようになっている。
次に、インジェクタ6a、6b、6c、6dの構造について説明する。インジェクタ6a〜6dはそれぞれ同一構造であるため、代表例としてインジェクタ6aの構造について図2を参照して説明する。インジェクタ6aは棒状体で、図中下側部分がエンジンの図略の燃焼室壁を貫通して燃焼室内に突出するように取り付けられている。
インジェクタ6aは下側から順にノズル部1a、背圧制御部1b 、ピエゾアクチュエータ1cとなっている。
ノズル部1aのスリーブ状の本体104内にニードル121がその後端部にて摺動自在に保持されており、ニードル121はノズル本体104の先端部に形成された環状シート1041に着座または離座する。ニードル121の先端部の外周空間105には、高圧燃料供給パイプ12に通じる高圧通路101を介してコモンレール8から高圧燃料が導入され、ニードル121のリフト時に噴射孔103から燃料が噴射される。ニードル121にはその環状段面1211に前記高圧通路101からの燃料圧がリフト方向(上向き)に作用している。
ニードル121の後方には高圧通路101からインオリフィス107を介して制御油としての燃料が導入されており、ニードル121の背圧を発生する背圧室106が形成される。この背圧は、背圧室106に配設されたスプリング122とともにニードル121の後端面1212に着座方向(下向き)に作用する。
前記背圧は背圧制御部1bで増減され、背圧制御部1bは前記ピエゾスタック127を備えたピエゾアクチュエータ1cにより駆動される。
前記背圧室106はアウトオリフィス109を介して常時、背圧制御部1bの弁室110と連通している。弁室110は天井面1101が上向きの円錐状に形成されており、天井面1101の最上部に、低圧室111と連通する低圧ポート110aが開口しており、低圧室111はドレーンライン15に通じる低圧通路102と連通している。弁室110の底面には高圧制御通路108を介して高圧通路101と連通する高圧ポート110bが開口している。弁室110内には、下側部分を水平にカットしたボール123が配設されている。ボール123は上下動可能な弁体であり、下降時には、上記カット面で弁座としての弁室底面(
以下、高圧側シートという)1102に着座して高圧ポート110bを閉鎖することにより弁室110を高圧制御通路108と遮断し、上昇時には弁座としての上記天井面(以下、低圧側シートという)1101に着座して低圧ポート110aを閉鎖することにより弁室110を前記低圧室111から遮断する。これにより、ボール123下降時には背圧室106がアウトオリフィス109、弁室110を経て低圧室111と連通し、ニードル121の背圧が低下してニードル121が離座する。
一方、ボール123の上昇時には背圧室106が低圧室111と遮断されて高圧通路101のみと連通し、ニードル121の背圧が上昇してニードル121が着座する。
ボール123はピエゾアクチュエータ1cにより押圧駆動される。ピエゾアクチュエータ1cは、低圧室111の上方に上下方向に形成された縦穴112に径の異なる2つのピストン124、125が摺動自在に保持され、上側の大径ピストン125上方にピエゾスタック127が上下方向を伸縮方向として配設されている。
大径ピストン125はその下方に設けられたスプリング1 2 6 によりピエゾスタック127と当接状態を維持しており、ピエゾスタック127の伸縮量と同じだけ上下方向に変位するようになっている。
ボール123と対向する下側の小径ピストン124と大径ピストン125と縦穴112とで画された空間には燃料が充填されて変位拡大室113が形成されており、ピエゾスタック127の伸長で大径ピストン125が下方変位して変位拡大室113の燃料を押圧すると、その押圧力が変位拡大室113の燃料を介して小径ピストン124に伝えられる。ここで、小径ピストン124は大径ピストン125よりも小径としているので、ピエゾスタック127の伸長量が拡大されて小径ピストン124の変位に変換される。
燃料噴射時には、先ず、ピエゾスタック127が充電されてピエゾスタック127が伸長することにより、小径ピストン124が下降してボール123を押し下げる。これによりボール123が低圧側シート1101からリフトするとともに高圧側シート1102に着座して背圧室106が低圧通路102と連通するので、背圧室106の燃料圧が低下する。これにより、ニードル121に離座方向に作用する力の方が着座方向に作用する力よりも優勢となって、ニードル121が離座して燃料噴射が開始される。
噴射停止は反対にピエゾスタック127の放電によりピエゾスタック127を縮小してボール123への押し下げ力を解除する。この時、弁室110内は低圧となっており、またボール123の底面には高圧制御通路108から高圧の燃料圧力が作用しているから、ボール123には全体としては上向きの燃料圧が作用している。そして、前記ボール123への押し下げ力の解除により、ボール123が高圧側シート1102から離間するとともに再び低圧側シート1101に着座して弁室110の燃料圧力が上昇するため、ニードル121が着座し噴射が停止する。
インジェクタ6aは、ピエゾアクチュエータ1cがピエゾアクチュエータ駆動回路により駆動され、インジェクタ6aの噴射と停止とが切り換えられる。ピエゾアクチュエータ1cの駆動は、ピエゾアクチュエータ1cを構成するピエゾスタック127の充電と放電とにより行われる。外部から入力する運転者の操作量等に基づいて前記ECU2により燃料噴射量、噴射時期などが演算され、演算結果に基づいて、インジェクタ6aの噴射と停止とを切り換える指令信号がECU2から、ピエゾスタック127の充電と放電とを実行する駆動回路2aに出力される。
図3に駆動回路2aを示す。なお、説明の便宜のため、適宜、ピエゾスタック127を4つの気筒に対応して、ピエゾスタック1271、ピエゾスタック1272、ピエゾスタック1273、ピエゾスタック1274と表すものとする。
駆動回路2aは、車載のバッテリBaの給電で数十〜数百Vの直流電圧を発生する電源部であるDC−DCコンバータ20、およびその出力端に並列に接続されたコンデンサ30を有し、ピエゾスタック1271〜1274の充電用の電圧を出力する。
DC−DCコンバータ20は、例えば一般的な昇圧チョッパ型の回路が採用される。コンデンサ30は、150V〜300V程度の耐電圧の性能を有し、電圧変動を抑制するために十分静電容量の大きなもの(100μF〜500μF)で構成され、ピエゾスタック1271〜1271への充電作動時にも略一定の電圧値を保つようになっている。
コンデンサ30とピエゾスタック1271〜1274との間には電磁コイル35が設けられており、コンデンサ30と電磁コイル35間にこれらと直列に第1のスイッチ素子31が介設されている。第1のスイッチ素子31は、MOSFETで構成され、その寄生ダイオード32はコンデンサ30の端子間電圧(以下、適宜、コンデンサ電圧という)が逆バイアスとなるように接続される。
電磁コイル35と第1のスイッチ素子31との共通接続点とグランドとの間には、第2のスイッチ素子33が接続されている。第2のスイッチ素子33もMOSFETにより構成され、その寄生ダイオード34は、コンデンサ電圧が逆バイアスとなるように接続される。
電磁コイル35とピエゾスタック1271〜1274との間には、バンク切替スイッチ素子40が設けられている。バンク切替スイッチ素子40は、電磁コイル35とピエゾスタック1271、1272との間に接続されるスイッチ素子40aと、電磁コイル35とピエゾスタック1273、1274との間に接続されるスイッチ素子40bとから構成される。
ピエゾスタック1271〜1274と直列に1対1に対応して選択スイッチ素子42a、42b、42c、42dが接続されている。選択スイッチ素子42a、42b、42c、42dはMOSFETが用いられている。
スイッチ素子31、33、選択スイッチ素子42a、42b、42c、42dの各ゲートには制御IC50からそれぞれ制御信号が入力しており、前記のごとく選択スイッチ素子42a、42b、42c、42dのいずれかをオンして駆動対象のピエゾスタック1271〜1274を選択するとともに、スイッチ素子31、33をオンオフし、ピエゾスタック1271〜1274の充電および放電を行うようになっている。
選択スイッチ素子42a、42bとグランドとの間には、選択スイッチ素子42a、42bに共通に抵抗素子61aが設けてある。選択スイッチ素子42c、42dとグランドとの間には、選択スイッチ素子42c、42dに共通に抵抗素子61bが設けてある。
抵抗素子61a、61bのそれぞれの端子間電圧は、制御IC50および電荷検出器54に出力される。電荷検出器54は、それぞれの端子間電圧に基づいて抵抗素子61a、61bのそれぞれに流れる電流値(すなわち、ピエゾスタック1271〜1274への充電電流)を求めるとともに、この電流値を積分して電荷量を求める。この求められた電荷量はアナログ/デジタルコンバータ52aによりデジタル値に変換されて、マイクロコンピュータ51に出力される。
電磁コイル35とバンク切替スイッチ素子40との共通接続点S6とグランドとの間には、抵抗素子63、66が直列に接続されている。抵抗素子63、66の共通接続点S3の電圧値は、制御IC50により検出される。
スイッチ素子33およびグランドの間には、抵抗素子62が設けられており、スイッチ素子33および抵抗素子62の共通接続点S2の電圧値は、制御IC50により検出される。また、スイッチ素子37は、共通接続点S2と、共通接続点S6との間に接続されている。ダイオード36は、グランドと共通接続点S6との間でアノード端子を共通接続点S6に向けて接続されている。
DC−DCコンバータ20およびスイッチ素子31の共通接続点S7とグランドとの間には抵抗素子64、67が直列に接続されており、抵抗素子64、67の共通接続点S4の電圧値は、制御IC50により検出される。
コンデンサ30およびグランドとの間には、抵抗素子65が設けられており、抵抗素子65の端子S5a、S5b間の電圧を検出する電荷検出器53が設けられている。電荷検出器53は、当該電圧値に基づいて抵抗素子65の流れる電流値を求めるとともに、この電流値を積分して電荷量を求める。この電荷量は、コンデンサ30に充電される電荷量を示すもので、アナログ/デジタルコンバータ52bによりデジタル値に変換されて、マイクロコンピュータ51に出力される。
マイクロコンピュータ51は、ECU2に内蔵され、前記各種の電圧や電流の検出信号にしたがって、制御IC50を介してスイッチ素子31、33、37、40a、40b、42a、42b、42c、42dに制御信号を出力する。
次に、駆動回路の作動として、ピエゾスタック1271を駆動する例について、図4、図5を用いて説明する。
マイクロコンピュータ51からの噴射信号がハイレベル(図中t1)になると、スイッチ素子31、40a、42a、33、37等を次のように駆動する。
まず、スイッチ素子40a、42aを、図中t1〜t9の間にオンにする(図4(c)、(d)参照)。スイッチ素子40b、42bを図中t1〜t9の間はオフにする。スイッチ素子33を図中t1〜t4の間はオフする(図4(e)参照)。スイッチ素子37を図中t1〜t7の間はオフする(図4(f)参照)。さらに、スイッチ素子31を図中t1〜t2の間にスイッチングする。
まず、スイッチ素子31をオンすると、コンデンサ30および電磁コイル35の間が接続される(第1状態)。このため、図6に示すように、コンデンサ30からの電流が、スイッチ素子31、電磁コイル35、スイッチ素子40a、ピエゾスタック1271、スイッチ素子42a、および抵抗素子61a、65を通過して流れる、このとき、この電流によりピエゾスタック1271に充電される。すなわち、ピエゾスタック1271に電荷(或いはエネルギ)が蓄積される。
次に、スイッチ素子31のオン状態を一定期間の間、継続した後に、スイッチ素子31がオフする。すると、コンデンサ30および電磁コイル35の間が遮断される(第2の状態)。このため、図7に示すように、電磁コイル35に蓄えられたエネルギ(電荷)に基づき、電磁コイル35からの電流がスイッチ素子40a、ピエゾスタック1271、スイッチ素子42a、抵抗素子61a、62、およびダイオード34を通過して流れる、このとき、この電流によりピエゾスタック1271に充電される。
その後、当該電流の値が(抵抗素子61aで検出される電流値)が零になると、上述の如く、スイッチ素子31をオンする。
このように、充電スイッチ制御手段として、スイッチ素子31のスイッチング、すなわち、オン、オフを繰り返すと、ピエゾスタック1271の充電量(エネルギ、電荷)が増加する。これに伴い、ピエゾスタック1271が充電により伸長して変位拡大室113を介してボール123を押圧しリフトせしめる。
このとき、共通接続端子S3の電圧値は図5(a)に示すように、徐々に上昇する。その後、t2になると、スイッチ素子31のスイッチングを停止してオフ状態になると、ピエゾスタック1271の充電量はt2〜t4の間一定状態になる。このため、共通接続端子S3の電圧値は図5(a)に示すようにt2〜t4の間一定になる。
ここで、電荷検出器53は、t1〜t2の間に亘って、抵抗素子65に流れる電流を積分して電荷量を求める。この電荷量は、コンデンサ30からピエゾスタック1271に放出される電荷量(図5(b)中a参照)である。
なお、この電荷量にコンデンサ30の出力電圧を掛けると、コンデンサ30の放出エネルギ(出力電圧×電荷量)を求めることができる。前記コンデンサ30の出力電圧としては、理論値でも、測定値もよい。
次に、マイクロコンピュータ51からの噴射信号がローレベル(図中t4)になると、スイッチ素子31がオフ状態で(図4(b)参照)、スイッチ素子33を図中t4〜t5の間にてスイッチングする(図4(e)参照)。
まず、スイッチ素子33がオンすると、電磁コイル35およびグランドの間が接続される(第3状態)。このため、図8に示すように、ピエゾスタック1271からの電流が、スイッチ素子40a、電磁コイル35、スイッチ素子33、抵抗素子62、61a、スイッチ素子42aを通過して流れる。このとき、この電流により電磁コイル35にエネルギが蓄積される。
次に、当該電流の値(抵抗素子62で検出される電流値)が所定値になると、スイッチ素子33がオフする。すると、電磁コイル35およびグランドの間が遮断される(第4の状態)。このため、図9に示すように、電磁コイル35に蓄えられたエネルギ(電荷)に基づき、ピエゾスタック1271からの電流が、スイッチ素子40a、電磁コイル35、ダイオード32、コンデンサ30、抵抗素子65、61a、およびスイッチ素子42aを通過して流れる。このとき、コンデンサ30によりピエゾスタック1271からの電荷(エネルギ)が回収される。
その後、当該電流の値が(抵抗素子61aで検出される電流値)が零になると、上述の如く、スイッチ素子33をオンする。
以上のように、回収スイッチ制御手段として、図中t4〜t5では、スイッチ素子33のスイッチング、すなわちオン、オフを繰り返すと、ピエゾスタック1271が放電してコンデンサ30の回収エネルギが増加する。すなわち、コンデンサ30による回収電荷量が増加する。
このようにピエゾスタック1271を放電することで、ピエゾスタック1271が縮小して変位拡大室113の燃料圧力によるボール123への押圧力が解除されてボール123が着座する。
その後、図中t5〜t7では、スイッチ素子33のスイッチングを停止してオフする。
ここで、電荷検出器53は、t4〜t5の間に亘って、抵抗素子65に流れる電流を積分して電荷量(図5(b)中b参照)を求める。この電荷量は、コンデンサ30がピエゾスタック1271から回収される回収電荷量である。なお、この電荷量にコンデンサ30の出力電圧を掛けると、コンデンサ30の回収エネルギ(出力電圧×電荷量)を求めることができる。
なお、スイッチ素子33のスイッチングでも、ピエゾスタック1271から放電されなく、電荷が残る場合には、スイッチ素子37のスイッチングする(図4(f))。この場合、スイッチ素子37がオンすると、図10に示すように、ピエゾスタック1271の両端子が電磁コイル35を介さずに、短絡されるので、残留電荷がなくなる。
以下、所定のクランク角のときに次気筒に対応する噴射信号が「H 」になり、次気筒用のインジェクタ6a、6b、6c、6dのピエゾアクチュエータ1cについて同様にピエゾスタックの充電と放電とがなされる。
次に、本実施形態のコンデンサ30の放出電荷量および回収電荷量を用いた駆動回路2aの温度異常の判定処理について説明する。
図11は、マイクロコンピュータ51の温度異常の判定処理を示すフローチャートである。この温度異常の判定処理は、エンジン稼働中において一定期間毎に、繰り返し行われる。
まず、アナログ/デジタルコンバータ52bの出力に基づいてコンデンサ30の放出電荷量QOUT(すなわち、ピエゾスタック1271による充電電荷量)を算出する(S10:第1の算出手段)。
次に、アナログ/デジタルコンバータ52bの出力に基づいてコンデンサ30の回収電荷量QRETを算出する(S11:第2の算出手段)。
次に、回収電荷量QRETおよび放出電荷量QOUTに基づいて、電荷消費率QRST(=QRET/QOUT)を求める(S12:第3の算出手段)。
次に、今回の処理は、エンジン始動後、始めて行われるものであるか否かを判定する(S13)。この判定は、イグニッションスイッチの出力信号に基づいて行われる。このとき、今回の処理がエンジン始動後始めて行われたものであるならば、YESと判定して、カウンタKのカウンタ値Kをクリア(K=0)にする(S20)。
一方、今回の処理はエンジン始動後始めて行われたものでなく、2回目以降ならば、NOと判定して、電荷消費率QRSTが基準消費率FQRTよりも大きいか否かを判定する。
電荷消費率QRSTが基準消費率FQRTよりも大きいとき(QRST>FQRT)、YESと判定して、カウンタKのカウンタ値Kをインクリメント(K=K+1)にする(S16)。また電荷消費率QRSTが基準消費率FQRTよりも小さきとき(QRST<FQRT)、NOと判定して、カウンタKのカウンタ値Kをクリア(K=0)にする(S20)。
次に、カウンタKのカウンタ値Kが基準回数FKを超えたか否かを判定する(S17)。カウンタKのカウンタ値Kが基準回数FKを超えとき、YESと判定して駆動回路2aが温度異常であると判定する(S19)。また、カウンタKのカウンタ値Kが基準回数FK未満であるとき、NOと判定して駆動回路2aが正常温度であると判定する(S18)。
すなわち、電荷消費率QRSTが基準消費率FQRTよりも大きい状態が、一定の基準回数FK以上、続けてカウントされると、駆動回路2aが温度異常であると判定されることになる。なお、上述のS15〜S20の処理が特許請求範囲の温度判定手段に相当する。
以上説明した本実施形態によれば、コンデンサ30の回収電荷量QRETおよび放出電荷量QOUTに基づいて、駆動回路2aの電荷消費率QRSTを求めている。そして、電荷消費率QRSTに基づいて駆動回路2aが温度異常であるか否かを判定する。したがって、ピエゾアクチュエータの損失エネルギが温度により変動しても、駆動回路2aが温度異常であるか否かを正確に判定できる。
上述の第1の実施形態では、駆動回路2aの異常温度を判定する際に、電荷消費率QRSTを用いた例について説明したが、これに限らず、本発明は、消費電荷量、消費エネルギ、エネルギ消費率を用いても良い。
ここで、消費電荷量QCONは、放出電荷量QOUTと回収電荷量QRETとの差分である(QCON=QOUT−QRET)。消費エネルギは、放出エネルギ(QOUT×VDC)と回収エネルギ(QRET×VDC)との差分である。
エネルギ消費率は、放出エネルギに対する回収エネルギの比率である(エネルギ消費率=放出エネルギ/回収エネルギ)。
上述の第1の実施形態では、回収電荷量QRETおよび放出電荷量QOUTに基づいて、駆動回路2aが温度異常であるか否かを判定した例について説明したが、これに代えて、異常判定手段として、回収電荷量QRET、放出電荷量QOUT、電荷消費率QRSTのうちいずれか1つを用いて、駆動回路2aが異常であるか否かを判定しても良い。
すなわち、回収電荷量QRET、放出電荷量QOUT、電荷消費率QRSTのそれぞれに対して許容値を設定して、回収電荷量QRET、放出電荷量QOUT、電荷消費率QRSTのいずれか1つが許容値を下回っているか否かを判定して、異常であるか否かを判定する。
(第2実施形態)
ピエゾスタック127は、経年変化により伸長量が劣化し、インジェクタ6a〜6dの燃料の噴出量が減る場合がある。そこで、本第2実施形態では、マイクロコンピュータ51が経年劣化に伴うインジェクタ6a〜6dの燃料の噴出量の減少をピエゾスタック127への通電期間を補正により補うようにする。
本実施形態のピエゾスタック127の通電期間を算出する処理を図12〜図15を用いて説明する。
図12、図13は通電期間の算出処理を示すフローチャート、図14は
通電期間補正量TQDと電荷消費率QRSTとの関係を示す特性図、図15は、噴射信号、共通接続端子S3の電圧を示すタイミングチャートである。
まず、マイクロコンピュータ51は、図12のフローチャートにしたがって、気筒毎にピエゾスタック127の通電時間を算出する。
まず、第1気筒〜第4気筒のそれぞれの通電期間補正量TQDを、図14に基づいて求める(S40)。図14において電荷消費率QRSTが一定レベルを超えると、電荷消費率QRSTの増加に伴い通電期間補正量TQDが徐々に大きくなる特性を有している。電荷消費率QRSTは、経年変化に伴って、増加するものである。
ここで、第1気筒の通電期間補正量TQDを「TQD1」とし(S41:YES、S44)、第2気筒の通電期間補正量TQDを「TQD2」とする(S42:YES、S45)。第3気筒の通電期間補正量TQDを「TQD3」とし(S43:YES、S46)、第4気筒の通電期間補正量TQDを「TQD4」とし(S43:NO、S47)、
このように、第1気筒〜第4気筒の通電期間補正量TQD1、TQD2、TQD3、TQD4を求めることができる。
次に、図13のS50に移行して、基本通電期間TQBASを求める。基本通電期間TQBASは、噴射量目標値QTRGおよびレール圧力PCRから求められるものであり、噴射量目標値QTRGが少なくなり、レール圧力PCRが高くなるほど短くなる。
ここで、噴射量目標値QTRGは、インジェクタ6a〜6dから1回の噴射に噴射される燃料噴射量の目標値である。レール圧力PCRは、コモンレール圧力センサ9により求められるものである。
次に、第1気筒〜第4気筒について、通電期間補正手段として、通電期間TQをそれぞれ求める(S51)。
ここで、通電期間TQは、ピエゾスタック127に対して充電開始後において放電(回収)を始める直前までの時間を示す。
第1気筒については通電期間TQを(基本通電期間TQBAS+通電期間補正量TQD1)とし、第2気筒については通電期間TQを(基本通電期間TQBAS+通電期間補正量TQD2)とし、第3気筒については通電期間TQを(基本通電期間TQBAS+通電期間補正量TQD3)とし、第4気筒については通電期間TQを(基本通電期間TQBAS+通電期間補正量TQD4)とする。
このように第1気筒〜第4気筒において補正された通電期間TQを用いてピエゾスタック127を駆動すると、ピエゾスタック127の通電時間、すなわち、図15に示すように、インジェクタ6a〜6dの噴射時間が補正される。このため、噴射量が適正値に補償される。
上述の第2の実施形態では、通電期間補正量TQD1を求める際に、電荷消費率QRSTを用いた例について説明したが、これに限らず、本発明は、消費電荷量、消費エネルギ、エネルギ消費率を用いても良い。
(第3実施形態)
ピエゾスタック127は、経年変化により充電量に対する伸長量が劣化し、インジェクタ6a〜6dの燃料の噴出量が減る場合がある。そこで、本第3実施形態では、マイクロコンピュータ51が経年劣化に伴うインジェクタ6a〜6dの燃料の噴出量の減少をピエゾスタック127への充電量の補正により補うようにする。
本実施形態のピエゾスタック127の充電量を算出する処理を図16〜図19を用いて説明する。
図16、図17は充電量の算出処理を示すフローチャート、図18は充電量補正量EDと電荷消費率QRSTとの関係を示す特性図、図19は、噴射信号、共通接続端子S3の電圧変化を示すタイミングチャートである。
まず、マイクロコンピュータ51は、図16、図17のフローチャートにしたがって、気筒毎にピエゾスタック127の充電量を算出する。
まず、第1気筒〜第4気筒のそれぞれの充電量補正量EDを、図18に基づいて求める(S60)。図18において電荷消費率QRSTが一定レベルを超えると、電荷消費率QRSTの増加に伴い充電量EDが徐々に大きくなる特性を有している。電荷消費率QRSTは、経年変化に伴って、増加するものである。
ここで、第1気筒の充電量補正量EDを「ED1」とし(S61:YES、S64)、第2気筒の充電量補正量EDを「ED2」とする(S62:YES、S65)。第3気筒の充電補正量EDを「ED3」とし(S63:YES、S66)、第4気筒の充電補正量EDを「ED4」とする(S63:NO、S67)。
このように、第1気筒〜第4気筒の充電量補正量ED1〜ED4を求めることができる。
次に、図17のS71に移行して、蓄電量補正手段として、基本充電量EBASを求める。基本充電量EBASは、レール圧力PCRから求められるものであり、レール圧力PCRが高くなるほど多くなる。
次に、第1気筒〜第4気筒について、充電目標量ETRGをそれぞれ求める(S72)。ここで、充電目標量ETRGは、ピエゾスタック127に対して蓄える電荷量(エネルギ量)を示す。
第1気筒については目標充電量ETRGを(基本充電量EBAS+充電量補正量ED1)とし、第2気筒については目標充電量ETRGを(基本充電量EBAS+充電量補正量ED2)とし、第3気筒については目標充電量ETRGを(基本充電量EBAS+充電量補正量ED3)とし、第4気筒については目標充電量ETRGを(基本充電量EBAS+充電量補正量ED4)とする。
このように第1気筒〜第4気筒において目標充電量ETRGを用いてピエゾスタック127を駆動すると、図15に示すように、ピエゾスタック127の充電量が増え、伸長量が適正値に補償される。
上述の第3の実施形態では、充電量補正量ED3求める際に、電荷消費率QRSTを用いた例について説明したが、これに限らず、本発明は、消費電荷量、消費エネルギ、エネルギ消費率を用いても良い。
(第4実施形態)
本第4実施形態では、駆動回路2aの消費エネルギが増加した場合に、マイクロコンピュータ51が1燃焼サイクルの噴射回数を制限する例について説明する。
本実施形態の噴射回数を算出する処理を図20、図21を用いて説明する。
図20はマイクロコンピュータ51における噴射回数の算出処理を示すフローチャート、図21は雰囲気温度TAIRと許容消費エネルギEMAXとの関係を示す特性図である。
まず、S81において、1回の噴射の際のピエゾスタック1271〜1274の駆動エネルギと過去の燃料噴射の電荷消費率(≒エネルギ消費率)に基づいて、予想消費エネルギECONEを算出する。ECONEは、次の燃料噴射(充放電)の際の駆動回路2aの消費エネルギの推定値である。
具体的には、次の数式1に基づいて、予想消費エネルギ量ECONEを算出する。
ECONE=(EBAS+ED1)×QRST1
+(EBAS+ED2)×QRST2
+(EBAS+ED3)×QRST3
+(EBAS+ED4)×QRST4……数式1
ここで、(EBAS+ED1)は、第1気筒における1回の燃料噴射の際のピエゾスタック1271の充電量(駆動エネルギ)である。(EBAS+ED2)は、第2気筒における1回の燃料噴射の際のピエゾスタック1272の充電量である。(EBAS+ED3)は、第3気筒における1回の燃料噴射の際のピエゾスタック1273の充電量である。(EBAS+ED4)は、第4気筒における1回の燃料噴射の際のピエゾスタック1273の充電量である。
EBAS、ED1、ED2、ED3、ED4は、上述の第3実施形態で用いられたデータであり、具体的にはEBASは、基本充電量、ED1は、第1気筒の充電量補正量、ED2は、第2気筒の充電量補正量、ED3は、第3気筒の充電量補正量、ED4は第4気筒の充電量補正量である。
また、QRST1は、第1気筒のピエゾスタック1271を充放電する際の電荷消費率であり、上述の第1実施形態で求められる「QRST=(QRET/QOUT)」と同一である。
QRST2は、第2気筒のピエゾスタック1272を充放電する際の電荷消費率であり、QRST3は、第3気筒のピエゾスタック1273を充放電する際の電荷消費率であり、QRST4は、第4気筒のピエゾスタック1274を充放電する際の電荷消費率である。
次に、S82において、許容消費エネルギEMAXを図21に基づいて算出する。
許容消費エネルギEMAXは、1燃焼サイクルあたりの駆動回路2aの消費エネルギの許容最大値である。また、図21によれば、雰囲気温度TAIRが一定温度までは、許容消費エネルギEMAXは一定であるが、一定温度以下になると、許容消費エネルギEMAXは徐々に低下する特性図である。なお、雰囲気温度TAIRは、吸気温度、大気温度等の雰囲気温度と相関の強い温度パラメータとする必要がある。
次に、S83において、次の数式2を用いて、噴射回数制限値NILを算出する。
NIL=EMAX/ECONE……数式2
すなわち、許容消費エネルギEMAXを1回噴射あたりの予想消費エネルギECONEで除算すると制限すべき噴射回数NILが算出される。ここで、小数点以下は切り捨てられる。
次に、S84において、次の数式3を用いて、基本噴射回数NIBASを算出する。
NIBAS=f(NE,QTRG)……数式3
すなわち、基本噴射回数NIBASは、エンジン回転数NEと目標噴射量QTRG(1回の噴射の燃料噴射量の目標値)とから求められるものである。
次に、S85において、噴射回数決定手段として噴射回数NIを決める。すなわち、上述の基本噴射回数NIBASおよび噴射回数制限値NILのうち最小値を噴射回数NIとして決定する。
以上のように噴射回数NIを制限するので、駆動回路2aの発熱およびDC−DCコンバータ20の出力能力がその限界を超えないようにすることができる。
なお、本発明の実施するにあたり、上述の第4実施形態で説明した噴射回数NIの制限は、全ての気筒において適用される場合に限らず、噴射回数の制限を実施する気筒を変更してもよい。
また、上述の第4実施形態では、駆動回路2aの発熱がその限界を超えないようにするために噴射回数NIを制限した例について説明したが、これに代えて、本発明では、次のようにしても良い。
すなわち、マイクロコンピュータ51が、充電量決定手段として、ピエゾスタック127の充電エネルギ(或いは蓄積電荷量)を決める場合において、消費エネルギが大きくなると、ピエゾスタック127蓄積させるエネルギを制限する。
なお、この場合、消費エネルギに限らず、回収エネルギ、エネルギ消費率、回収電荷量、消費電荷率のうちいずれか1つを用いてもよい。
(第5実施形態)
上述の第4実施形態では、1燃焼サイクルあたりの、消費エネルギを制限するため、噴射回数を制限した例について説明したが、これに限らず、本第5実施形態では、次のように、レール圧を制限して、消費エネルギを制限してもよい。
まず、ECU2によるコモンレール圧力センサ9の検出値に応じたピエゾスタック127の充電量の制御について説明する。
図2において、弁室110内において、ボール123には、その下側から高圧燃料の圧力(すなわち、レール圧力)が加わる。このため、高圧燃料の圧力が高くなるほど、ボール123には、大きな圧力が加わる。したがって、一定のリフト量、ボール123を変位させるのにも、高圧燃料の圧力に応じて、ピエゾスタック127の駆動エネルギ(充電量)を変える必要がある。そこで、ECU2は、コモンレール圧力センサ9の検出値に基づいて、ピエゾスタック127の充電量を変更している。すなわち、レール圧力が大きくなるほど、ピエゾスタック127の充電量を大きくしている。
本第5実施形態では、ECU2 は、消費エネルギに基づいて高圧燃料供給ポンプ7を制御してコモンレール8からの燃料圧力を調整して、コモンレール8からの燃料圧力を制限する。
すなわち、消費エネルギが増加すると、高圧燃料供給ポンプ7を制御して燃料圧力(レール圧)を低減する。このため、ボール123を変位させるのに必要であるピエゾスタック127の充電量を間接的に減らすことができる。
上述の第5実施形態では、高圧燃料供給ポンプ7を制御する際に消費エネルギを指標に用いた例について説明したが、これに代えて、本発明では、電荷消費率QRST、消費電荷量、エネルギ消費率のいずれか1つを用いても良い。
(第6実施形態)
本第6実施形態では、DC−DCコンバータ20のピーク電流(すなわち、最大出力電流)を消費エネルギに応じて変更する例について説明する。
この場合、マイクロコンピュータ51におけるDC−DCコンバータ20の必要昇圧能力EDCRを算出する例について図22を参照して説明する。
まず、S91ではトータルエネルギ消費量ECONTをエンジン回転数で除算し、さらに1秒当りに換算するため60秒で除算してDC/DCの必要昇圧能力EDCRを算出する。
ここで、トータルエネルギ消費量ECONTとは、第1気筒、第2気筒、第3気筒第、4気筒の全ての消費エネルギECON1、ECON2、ECON3、ECON4を総計したものである(ECONT=ECON1+ECON2+ECON3+ECON4)。
この場合、1気筒毎に消費エネルギECONとして、放出エネルギ(QOUT×VDC)と回収エネルギ(QRET×VDC)との差分を求め、4気筒分の差分を総計して、トータルエネルギ消費量ECONTを求めることになる。
次に、S92において、必要昇圧能力EDCRとピーク電流IDCの関係を示すマップデータに基づいて、DC/DCコンバータ(昇圧回路)20のピーク電流IDCを制御する。マップデータでは、図23に示すように、必要昇圧能力EDCRが大きくなるほどピーク電流IDCが大きくなる特性になっている。
このようにマップデータに基づいてDC/DCコンバータ20が制御されるので、エネルギの消費が大きくなるほどDC/DCコンバータ(昇圧回路)20のピーク電流IDC(最大出力電流)が大きくなる。
なお、ピーク電流IDCは、バッテリBaの出力電圧が低くなるほど、大きくなる。また、必要昇圧能力EDCRが所定以下ではピーク電流IDCを所定値以上に制限しても良い。
(他の実施形態)
上述の各実施形態では、本発明に係る駆動回路をディーゼルエンジンのコモンレール式の燃料噴射装置に適用した例について説明したが、これに限らず、本発明は、ピエゾスタック(圧電素子)を用いるものならば、いずれの装置に適用されるものでもよい。
本発明の第1実施形態に係るディーゼルエンジンのコモンレール式の燃料噴射装置の構成を示す図である。 図1のインジェクタの構成を示す模式図である。 図1のインジェクタのピエゾスタックを駆動する駆動回路の回路構成を示す電気回路図である。 図3の作動を示すタイミングチャートである。 図3の作動を示すタイミングチャートである。 図3のピエゾスタックの充電時の通電経路を示す電気回路図である。 図3のピエゾスタックの充電時の通電経路を示す電気回路図である。 図3のピエゾスタックの放電時の通電経路を示す電気回路図である。 図3のピエゾスタックの放電時の通電経路を示す電気回路図である。 図3のピエゾスタックの放電時の通電経路を示す電気回路図である。 上述の第1実施形態の異常判定処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態の通電期間補正量算出処理のフローチャートである。 上述の第2実施形態の通電期間補正処理のフローチャートである。 上述の第2実施形態の電荷消費率と通電期間補正量の関係図である。 上述の第2実施形態のピエゾスタックの発生電圧を示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態の充電量算出処理のフローチャートである。 上述の第3実施形態の充電量補正処理のフローチャートである。 上述の第3実施形態の電荷消費率と充電量補正量の関係図である。 上述の第3実施形態のピエゾスタックの発生電圧を示すタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態の噴射回数算出処理のフローチャートである。 上述の第4実施形態の雰囲気温度および許容消費エネルギの関係を示す特性図である。 本発明の第6実施形態のピーク電流算出処理のフローチャートである。 上述の第6実施形態のピーク電流およびDC/DC昇圧能力との関係を示す特性図である。
符号の説明
1a…ノズル部、1b…背圧制御部 、1c…ピエゾアクチュエータ、
6a、6b、6c、6d…インジェクタ、20…DC−DCコンバータ、
30…コンデンサ、31、33、40a、40b…スイッチ素子、
35…電磁コイル、40…バンク切替スイッチ、

Claims (26)

  1. 圧電素子を駆動するためのエネルギを蓄積するコンデンサ(30)と、
    前記圧電素子を充電させるときには前記コンデンサから電流が前記圧電素子に流れ、また前記圧電素子から放電させるときには前記圧電素子から前記コンデンサに電流が流れるようにした充放電回路と、
    前記圧電素子を充電させるときに前記コンデンサから放出された放出エネルギを求める第1の算出手段(S10)と、
    前記圧電素子が放電するときには前記コンデンサが前記圧電素子から回収する回収エネルギを求める第2の算出手段(S11)と、
    前記放出エネルギおよび前記回収エネルギに基づいて、消費エネルギおよびエネルギ消費率のうちいずれか一方を算出する第3の算出手段(S12)と、
    前記消費エネルギおよび前記エネルギ消費率のうちいずれか一方に基づいて、当該駆動回路の温度が許容温度を超えているか否かを判定する温度判定手段(S15〜S20)と、
    前記回収エネルギ、前記消費エネルギ、および前記エネルギ消費率のうちいずれか1つが許容値を下回るか否かを判定することにより、前記圧電素子が異常であるか否かを判定する異常判定手段と、を備えていることを特徴とする駆動回路。
  2. 前記第1の算出手段は、前記コンデンサおよび前記圧電素子の間を流れる電流を積分して、この積分値に基づいて前記放出エネルギを求めるものであり、
    前記第2の算出手段は、前記コンデンサおよび前記圧電素子の間を流れる電流を積分して、この積分値に基づいて前記回収エネルギを求めることを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。
  3. 前記コンデンサは、発生電圧の変動を抑えるために100μF以上の静電容量を有しているものであることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動回路。
  4. 前記充放電回路は、
    前記コンデンサと前記圧電素子との間に接続される電磁コイル(35)と、
    前記コンデンサと前記電磁コイルとの間を配設される第1のスイッチ素子(31)と、
    前記第1のスイッチ素子をオン、オフさせる充電スイッチ制御手段(50、51)と、を備え、
    前記第1のスイッチ素子がオンした第1の状態で、前記コンデンサから前記第1のスイッチ素子および前記電磁コイルを通して前記圧電素子に向けて流れる電流に基づいて前記圧電素子が充電され、
    前記第1のスイッチ素子がオフした第2の状態で、前記電磁コイルに蓄えられたエネルギに基づいて、前記電磁コイルを通して前記圧電素子に向けて流れる電流に基づいて前記圧電素子が充電され、
    前記充電スイッチ制御手段は、前記第1のスイッチ素子を制御して、前記第1の状態と前記第2の状態とを交互に繰り返して、前記圧電素子の蓄えられるエネルギを増加させることを特徴とする請求項1ないしのうちいずれか1つに記載の駆動回路。
  5. 前記充放電回路は、
    前記電磁コイルのうち前記コンデンサ側端子とグランドとの間に配設される第2のスイッチ素子(33)と、
    前記第2のスイッチ素子をオン、オフさせる回収スイッチ制御手段(50、51)と、を備え、
    前記第1のスイッチ素子がオフし、かつ前記第2のスイッチ素子がオンした第3の状態で、前記圧電素子から前記電磁コイルを通して前記第2のスイッチ素子側に電流が流れ
    前記第1のスイッチ素子がオンし、かつ前記第2のスイッチ素子がオフした第4の状態で、前記電磁コイルに蓄えられたエネルギに基づいて、前記圧電素子から前記電磁コイルおよび前記第1のスイッチ素子を通して前記コンデンサに向けて流れる電流に基づいて前記コンデンサによりエネルギが回収され、
    前記回収スイッチング制御手段は、前記第1、2のスイッチ素子を制御して、前記第3の状態と前記第4の状態とを交互に繰り返して、前記コンデンサの回収エネルギを増加させることを特徴とする請求項に記載の駆動回路。
  6. 請求項1ないしのいずれか1つに記載の駆動回路を備え、
    前記圧電素子は、その駆動により、内燃機関に対する燃料噴射を制御するものであることを特徴とする燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  7. 前記内燃機関の1燃焼サイクルにおいて前記圧電素子の駆動に基づく燃料噴射の回数を決める噴射回数決定手段(S85)を備え、
    前記噴射回数決定手段は、前記放出エネルギ、前記回収エネルギ、前記消費エネルギ、およびエネルギ消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記1燃焼サイクルにおける燃料噴射の回数を制限することを特徴とする請求項に記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  8. 前記圧電素子を駆動するために前記圧電素子に蓄積させるエネルギを決める充電量決定手段を備え、
    前記充電量決定手段は、前記回収エネルギ、前記消費エネルギ、およびエネルギ消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記圧電素子に蓄積させるエネルギを制限することを特徴とする請求項6または7に記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  9. 前記回収エネルギ、前記消費エネルギ、およびエネルギ消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記圧電素子の経年変化を補うように前記圧電素子に通電する通電期間を補正する通電期間補正手段(S51)を備えることを特徴とする請求項6ないし8のうちいずれか1つに記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  10. 前記回収エネルギ、前記消費エネルギ、およびエネルギ消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記圧電素子の経年変化を補うように前記圧電素子に蓄積するエネルギを補正する蓄積量補正手段(S72)を備えることを特徴とする請求項6ないし9のうちいずれか1つに記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  11. バッテリ(Ba)の出力電圧を昇圧して昇圧電圧を前記コンデンサに出力し、昇圧能力を調整可能に構成されている昇圧回路(20)と、
    前記回収エネルギ、前記消費エネルギ、およびエネルギ消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記エネルギの消費が大きいほど最大出力電流を上げるように前記昇圧回路を制御する昇圧能力制御手段(50、51)と、
    を備えることを特徴とする請求項6ないし10のうちいずれか1つに記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  12. 噴出孔を開閉するニードル(121)を有してコモンレールから供給される高圧の燃料を前記噴出孔から内燃機関に噴出するノズル部(104)と、
    前記コモンレールから燃料が導入され、前記ニードルの背圧を発生させる背圧室(106)と、
    前記背圧室と低圧源の間に介設された弁室内(110)に弁体(123)が配設されこの弁体の変位で背圧室にて発生する背圧の増減可能に構成される背圧増減手段(1b)と、
    請求項6ないし11のうちいずれか1つに記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路および前記圧電素子と、を備え、
    前記圧電素子がその充放電により前記弁体を変位させる駆動力を発生して、前記背圧の増減に基づいて前記ニードルにより噴出孔を開閉させるように構成されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  13. 前記ノズル部から燃料噴出するのに必要である前記圧電素子の蓄積エネルギが、前記コモンレールからの燃料の圧力が高くなるほど、大きくなるものであり、
    前記コモンレールからの燃料圧力を調整する圧力調整手段(7)と、
    前記圧力調整手段は、前記回収エネルギ、前記消費エネルギ、およびエネルギ消費率のうちいずれか1つに基づいて前記圧力調整手段を制御して前記コモンレールからの燃料圧力を制限する圧力制御手段(2)と、
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の燃料噴射装置。
  14. 圧電素子を駆動するための電荷を蓄積するコンデンサ(30)と、
    前記圧電素子を充電させるときには前記コンデンサから電流が前記圧電素子に流れ、また前記圧電素子から放電させるときには前記圧電素子から前記コンデンサに電流が流れるようにした充放電回路と、
    前記圧電素子を充電させるときに前記コンデンサから放出された放出電荷を求める第1の算出手段(S10)と、
    前記圧電素子が放電するときには前記コンデンサが前記圧電素子から回収する回収電荷を求める第2の算出手段(S11)と、
    前記放電電荷量および前記回収電荷量に基づいて、消費電荷量および電荷消費率のうちいずれか一方を算出する第3の算出手段(S12)と、
    前記消費電荷量および前記電荷消費率のうちいずれか一方に基づいて、当該駆動回路の温度が許容温度を超えているか否かを判定する温度判定手段(S15〜S20)と、
    前記回収電荷量、前記消費電荷量、および前記電荷消費率のうちいずれか1つが許容値を下回るか否かを判定することにより、前記圧電素子が異常であるか否かを判定する異常判定手段と、を備えていることを特徴とする駆動回路。
  15. 前記第1の算出手段は、前記コンデンサおよび前記圧電素子の間を流れる電流を積分して、この積分値に基づいて前記放電電荷量を求めるものであり、
    前記第2の算出手段は、前記コンデンサおよび前記圧電素子の間を流れる電流を積分して、この積分値に基づいて前記回収電荷量を求めることを特徴とする請求項14に記載の駆動回路。
  16. 前記コンデンサは、発生電圧の変動を抑えるために100μF以上の静電容量を有しているものであることを特徴とする請求項14または15に記載の駆動回路。
  17. 前記充放電回路は、
    前記コンデンサと前記圧電素子との間に接続される電磁コイル(35)と、
    前記コンデンサと前記電磁コイルとの間を配設される第1のスイッチ素子(31)と、
    前記第1のスイッチ素子をオン、オフさせる充電スイッチ制御手段(50、51)と、を備え、
    前記第1のスイッチ素子がオンした第1の状態で、前記コンデンサから前記第1のスイッチ素子および前記電磁コイルを通して前記圧電素子に向けて流れる電流に基づいて前記圧電素子が充電され、
    前記第1のスイッチ素子がオフした第2の状態で、前記電磁コイルに蓄えられたエネルギに基づいて、前記電磁コイルを通して前記圧電素子に向けて流れる電流に基づいて前記圧電素子が充電され、
    前記充電スイッチ制御手段は、前記第1のスイッチ素子を制御して、前記第1の状態と前記第2の状態とを交互に繰り返して、前記圧電素子の蓄えられる電荷量を増加させることを特徴とする請求項14ないし16のうちいずれか1つに記載の駆動回路。
  18. 前記充放電回路は、
    前記電磁コイルのうち前記コンデンサ側端子とグランドとの間に配設される第2のスイッチ素子(33)と、
    前記第2のスイッチ素子をン、オフさせる回収スイッチング制御手段(50)と、を備え、
    前記第1のスイッチ素子がオフし、かつ前記第2のスイッチ素子がオンした第3の状態で、前記圧電素子から前記電磁コイルを通して前記第2のスイッチ素子側に電流が流れ
    前記第1のスイッチ素子がオンし、かつ前記第2のスイッチ素子がオフした第4の状態で、前記電磁コイルに蓄えられたエネルギに基づいて、前記圧電素子から前記電磁コイルおよび前記第1のスイッチ素子を通して前記コンデンサに向けて流れる電流に基づいて前記コンデンサによりエネルギが回収され、
    前記回収スイッチング制御手段は、前記第1、2のスイッチ素子を制御して、前記第3の状態と前記第4の状態とを交互に繰り返して、前記コンデンサの回収電荷量を増加させることを特徴とする請求項17に記載の駆動回路。
  19. 請求項14ないし18のいずれか1つに記載の駆動回路を備え、
    前記圧電素子は、その駆動により、内燃機関に対する燃料噴射を制御するものであることを特徴とする燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  20. 前記内燃機関の1燃焼サイクルにおいて前記圧電素子の駆動に基づく燃料噴射の回数を決める噴射回数決定手段(S85)を備え、
    前記噴射回数決定手段は、前記放電電荷量、前記回収電荷量、前記消費電荷量、および電荷消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記1燃焼サイクルにおける燃料噴射の回数を制限することを特徴とする請求項19に記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  21. 前記圧電素子を駆動するために前記圧電素子に蓄積させる電荷を決める充電量決定手段を備え、
    前記充電量決定手段は、前記回収電荷量、前記消費電荷量、および電荷消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記圧電素子に蓄積させる電荷を制限することを特徴とする請求項19または20に記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  22. 前記回収電荷量、前記消費電荷量、および電荷消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記圧電素子の経年変化を補うように前記圧電素子に通電する通電期間を補正する通電期間補正手段(S51)を備えることを特徴とする請求項19ないし21のうちいずれか1つに記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  23. 前記回収電荷量、前記消費電荷量、および電荷消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記圧電素子の経年変化を補うように前記圧電素子に蓄積する電荷を補正する蓄積量補正手段(72)を備えることを特徴とする請求項19ないし22のうちいずれか1つに記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  24. バッテリ(Ba)の出力電圧を昇圧して昇圧電圧を前記コンデンサに出力し、昇圧能力を調整可能に構成されている昇圧回路(20)と、
    前記回収電荷量、前記消費電荷量、および電荷消費率のうちいずれか1つに基づいて、前記電荷の消費が大きいほど最大出力電流を上げるように前記昇圧回路を制御する昇圧能力制御手段(50、51)と、
    を備えることを特徴とする請求項19ないし23のうちいずれか1つに記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路。
  25. 噴出孔を開閉するニードル(121)を有してコモンレールから供給される高圧の燃料を前記噴出孔から内燃機関に噴出するノズル部(104)と、
    前記コモンレールから燃料が導入され、前記ニードルの背圧を発生させる背圧室(106)と、
    前記背圧室と低圧源の間に介設された弁室内(110)に弁体(123)が配設されこの弁体の変位で背圧室にて発生する背圧の増減可能に構成される背圧増減手段(1b)と、
    請求項19ないし24のうちいずれか1つに記載の燃料噴射用圧電素子の駆動回路および前記圧電素子と、を備え、
    前記圧電素子がその充放電により前記弁体を変位させる駆動力を発生して、前記背圧の増減に基づいて前記ニードルにより噴出孔を開閉させるように構成されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  26. 前記ノズル部から燃料噴出するのに必要である前記圧電素子の蓄積電荷が、前記コモンレールからの燃料の圧力が高くなるほど、大きくなるものであり、
    前記コモンレールからの燃料圧力を調整する圧力調整手段(7)と、
    前記圧力調整手段は、前記回収電荷量、前記消費電荷量、および電荷消費率のうちいずれか1つに基づいて前記圧力調整手段を制御して前記コモンレールからの燃料圧力を制限する圧力制御手段(2)と、
    を備えることを特徴とする請求項25に記載の燃料噴射装置。
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