JP5123801B2 - コネクタ - Google Patents

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本発明は、嵌合時のガタつき防止機能を備えたコネクタに関する。
従来、ガタつき防止用のバネを一方のコネクタハウジングに組み付けておき、コネクタ嵌合時に、他方のコネクタハウジングにバネが弾性反力を及ぼすことにより、両コネクタハウジング間のガタつきを防止するガタつき防止機能を備えたコネクタが知られている。
図8は特許文献1に記載されたこの種のコネクタの一例を示している。
このコネクタでは、オスコネクタ210のハウジング211とメスコネクタ260のハウジング261に、両コネクタ210、260を嵌合したときに、嵌合状態を維持するように互いに係合するロック突起212とロックアーム262が設けると共に、メスコネクタハウジング261のフード部の内側面に、内側に頂部285を向けたへ字状の金属製のバネ280を組み付け、オスコネクタ210とメスコネクタ260を嵌合させたとき、ロック突起212とロックアーム262の係合により、オスコネクタ210とメスコネクタ260をロックすると共に、メスコネクタハウジング261のフード部の内側面に設けたバネ280が、オスコネクタ210のオスコネクハウジング211の外側面に当接して弾性反力を及ぼすことにより、メスコネクタハウジング261とオスコネクタハウジング211間のガタつきを防止するようにしている。
また、図9の例では、オスコネクタハウジング211の外側面にへ字状の凹部215を設けておき、オスコネクタ210とメスコネクタ260の正規嵌合時に、バネ280の頂部285が凹部215に嵌り込むことによって、コネクタ210、260同士の嵌合力を増すようにしている。
このようなバネ280は、図10に示すように、ロックアーム262の存在する部分を除くメスコネクタハウジング261の左右面部と下面部の3面に配置しておくことで、各種の方向のガタつきを防止することができる。
特開2004−186078号公報
ところで、従来の上述したコネクタでは、両コネクタハウジング261、211の完全嵌合時に、バネ280の頂部285がオスコネクタハウジング211の外側面を内側に単純に押すだけであるから、左右方向のガタつきは防止できるものの、コネクタ嵌合方向(前後方向)のガタを有効に防止することができないという問題があった。一般に、ロックアーム262とロック突起212の間には、完全にロックした状態でも多少のクリアランスが存在するので、そのクリアランスによるコネクタ嵌合方向のガタつきが抑えられないという問題があった。
また、従来のコネクタでは、バネ280をメスコネクタハウジング261のフード部の入口側に配置しているので、コネクタ嵌合時の初期の段階からそのバネ280の力が摺動抵抗として作用し、コネクタ嵌合に要する挿入力が大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、上記事情を考慮し、嵌合時の様々な方向のガタつきを有効に防止することができ、しかも、コネクタ嵌合時の挿入力をほとんど増加させることのないコネクタを提供することを目的とする。
請求項1の発明のコネクタは、互いに嵌合する第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングに、両コネクタハウジングが完全嵌合した状態でロックして該嵌合状態を維持するロック手段が設けられ、コネクタ嵌合時に内周側と外周側で互いに対向する前記第1コネクタハウジングの内周壁と前記第2コネクタハウジングの外周壁に、前記両コネクタハウジングを嵌合するのに伴って互いに当接するバネと当接壁がそれぞれ設けられ、これらバネと当接壁は、前記両コネクタハウジングの嵌合終期の段階で初めて当接する位置に設けられ、前記バネは、コネクタ嵌合方向に沿ってへ字状に屈曲され、その頂部を前記当接壁に向けて突出させ、固定端をコネクタ嵌合方向の先方側に位置させ、自由端をコネクタ嵌合方向の手前側に前記内周壁から浮いた状態で位置させた片持の板バネとして構成されており、前記固定端から頂部までの間にコネクタ嵌合方向に対して傾斜した第1アームを有すると共に、前記頂部から自由端までの間にコネクタ嵌合方向に対して前記第1アームと逆方向に傾斜した第2アームを有し、前記当接壁には、コネクタ嵌合時に最初に前記バネの第2アームと当接する第1当接部と、この第1当接部よりも前側に位置し且つ該第1当接部よりも前記バネに対して引っ込んだ位置にあって、コネクタの嵌合が更に進んだ段階で前記バネの頂部が当たる第2当接部とが設けられ、しかも、前記バネは、該バネが前記当接壁に当接した時点からコネクタの嵌合が完了するまでの嵌合の進度に応じて、次の第1〜第3の3つのステップ:
(a)第1のステップでは、前記自由端が前記内周壁から浮いた状態の前記バネの第2アームに前記第1当接部が当たることで、前記バネが片持バネの状態で前記第2コネクタハウジングに弾性反力を及ぼす;
(b)第2のステップでは、前記第2アームが前記第1当接部に押されるのに伴い前記自由端が前記内周壁にスライド自在に接触することで、前記バネが片端スライド自在の両持バネの状態で前記第2コネクタハウジングに弾性反力を及ぼす;
(c)第3のステップでは、前記第2アームが前記第1当接部に押されるのに伴い前記頂部が前記第2当接部に当接することで、前記バネの第2アームの両端が拘束され、それにより、前記バネの第2アームが両端固定の両持バネとして前記第2コネクタハウジングに弾性反力を及ぼす;
を順に経るものとして構成され、前記第3のステップの段階で、前記両コネクタハウジングが完全嵌合して前記ロック手段がロックすることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のコネクタであって、前記第1当接部が、前記第2アームと同じ向きに傾斜した傾斜壁として形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のコネクタであって、前記バネが、樹脂製の前記第1のコネクタハウジングの内周壁に装着固定された金属バネにより構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載のコネクタであって、前記第1コネクタハウジングのフード部の外側に膨出した膨出部が設けられ、その膨出部に、コネクタ嵌合方向の前側または後側から前記金属バネを差し込むことによって該金属バネを抜け止め係止するバネ差込孔が設けられていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、第1、第2のコネクタハウジングの嵌合に伴って、第1コネクタハウジング側のバネと第2コネクタハウジング側の当接壁が当たり初めた初期の段階では、第1ステップとしてバネが片持バネの態様で、小さな弾性反力を第2コネクタハウジングに及ぼすだけであるから、大きな抵抗を受けずにスムーズにコネクタの嵌合を進めることができる。そして更に嵌合を進めると、その後は、バネが第2、第3のステップを順に経ることにより、徐々に弾性反力を強めながら第2コネクタハウジングを押すことになり、ロック手段がロックするコネクタの完全嵌合状態では、強い弾性反力を第2コネクタハウジングに及ぼすので、確実に両コネクタハウジング間のガタつきを抑えることができる。
この場合、コネクタの完全嵌合状態では、コネクタ嵌合方向に傾斜したバネの第2アームと、当接壁の第1当接部とが圧接した形になるので、バネからの弾性反力が第2コネクタハウジングに斜めに作用することになり、その結果、コネクタ嵌合方向とそれに直交する方向(コネクタ嵌合方向を前後方向と言う場合は主に左右方向)のガタつきを防止することができる。また、へ字状に屈曲したバネの頂部が第2コネクタハウジングの第2当接部に強く圧接した状態になるので、コネクタ嵌合方向と直交する方向のガタつきをより確実に防止することができる。
例えば、自動車用のオスメスコネクタのロック時のガタは、嵌合方向に0.5mm程度、左右方向に0.1mm程度あり、車載時の高振動下においては、このガタがコネクタハウジングや端子の微摺動摩耗の原因となるが、それを解消することができる。このように、1つのバネが撓みの過程で3つのバネ特性を順番に発揮するので、簡単な構成でありながら、コネクタの挿入性とガタつき防止性の両方を満たすことができる。
請求項2の発明によれば、第1当接部が、バネの第2アームと同じ向きに傾斜した傾斜壁として形成されているので、バネからの弾性反力をコネクタ嵌合方向とそれに直交する方向に安定して分散することができる。つまり、例えば第1当接部は角が立っていても、バネの第2アームが傾斜しているので、第2アームからの弾性反力は、コネクタ嵌合方向とそれに直交する方向に分散されるが、それだと、面(第2アーム)と角(第1当接部)による点当たりになってしまうので、前記2方向への力の分散が安定しない可能性がある。また、点当たりだと、接触が局部的になるので、特に第1当接部が摩耗するおそれも出てくる。それに対して、本発明のように第1当接部が第2アームと同じ向きの傾斜壁になっていると、第2アームと第1当接部(傾斜壁)の接触が面当たりになるので、第1当接部の摩耗のおそれが無くなると共に、前記2方向への力の分散が安定することになり、結果として、2方向のガタつきを有効に防止することができることになる。
請求項3の発明によれば、前記バネに金属バネを使用しているので、熱や振動などによるバネのへたりがなく、長期にわたる信頼性を保つことができる。
請求項4の発明によれば、フード部に膨出部を設け、その膨出部に、差し込むだけでバネを装着固定できるバネ差込孔を設けたので、金属バネを簡単に第1コネクタハウジングに組み付けることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態のコネクタの外観斜視図、図2(a)は図1のIIa部の拡大図、図2(b)は図2(a)のIIb−IIB矢視断面図、図3は実施形態で使用するバネ部材の構成を示す斜視図、図4は図1のIV−IV矢視断面図、図5はオスコネクタの正面図、図6は図4のVI−VI矢視断面図、図7(a)〜(c)はコネクタの嵌合終期の状態における嵌合の進展に伴うバネと当接壁の関係を順を追って示す要部の断面図である。
図1に示すように、本実施形態のコネクタは、メスコネクタ10と、このメスコネクタ10に嵌合されるオスコネクタ60とからなる。
メスコネクタ10は、左右方向に横長の長円形断面の環状周壁11を有する樹脂製のメスコネクタハウジング(第2のコネクタハウジング)10Aの内部に、図示略の端子金具を収納固定したものである。
環状周壁11の外周上部には、ロック手段の一方の要素であるロック突起16が設けられ、このロック突起16の左右両側には、コネクタ嵌合方向に延びる互いに平行な一対のガイドリブ17、17が設けられている。
また、環状周壁の11の外周面の左右両側部には、コネクタ嵌合方向に延びるリブ20が突設され、このリブ20のコネクタ嵌合方向の前端部には、図2(a)、(b)に示すように、傾斜壁(第1当接部)21と凹部(第2当接部)22が設けられている。傾斜壁21は、コネクタ嵌合方向の先端側に行くほど内側(環状周壁11の中心側)に傾斜した壁面として構成されている。また、凹部22は、傾斜壁21よりも前側に位置しており、傾斜壁21よりも内側に引っ込んだ位置に底面を有している。
一方のオスコネクタ60は、メスコネクタハウジング10Aに嵌合する形状の樹脂製のオスコネクタハウジング(第1のコネクタハウジング)60Aの内部に、図示略の端子金具を収納固定したものである。
図4に示すように、オスコネクタハウジング60Aの最外周部には、コネクタ嵌合時にメスコネクタハウジング10Aの環状周壁11の外側に被さるフード部61が設けられ、このフード部61の内周側に、メスコネクタハウジング10Aの環状周壁11の挿入される環状空間62を介して、端子収容室64を有する柱状のオスコネクタ主体部65が設けられている。
端子収容室64の前端には相手端子挿入孔65(図5参照)が設けられ、フード部61のコネクタ嵌合方向の後端部はオスコネクタ主体部63に一体化されている。
オスコネクタ主体部63の奥端部外周には、オスコネクタ主体部63の外周にメスコネクタ10の環状周壁11が嵌合してきたときに、環状周壁11の内周と圧接することで、環状周壁11とオスコネクタ主体部63の隙間を封じる環状のシール部材68が装着されている。
図1に示すように、このオスコネクタハウジング60Aのフード部61の上部には、オスコネクタ60とメスコネクタ10を完全嵌合させたときに、ロック突起16と係合することで、両コネクタハウジング10A、60Aをロックするロックアーム(ロック手段)66が設けられている。なお、ガイドリブ17は、ロックアーム66の左右両側にスライドするようになっている。
また、オスコネクタハウジング60Aのフード部61の左右両側部のコネクタ嵌合方向の後部には、外側に膨出するポケット状の膨出部70が設けられている。
図1および図4に示すように、フード部61の左右両側部の内周には、この膨出部70まで連続したスライド溝76が設けられ、このスライド溝76に、メスコネクタハウジング10A側のリブ20がスライドして嵌まるようになっている。
従って、この膨出部70の内壁(第1コネクタハウジングの内周壁)とリブ20の前端部の傾斜壁21および凹部22(当接壁)は、両コネクタハウジング10A、60Aが嵌合したときに、内周側と外周側で互いに対向する内周壁と外周壁の関係にある。
そこで、この膨出部70の内壁面に、両コネクタハウジング10A、60Aを嵌合するのに伴って傾斜壁21および凹部22の底面に当接するガタつき防止用のバネ部材80が設けられている。
このバネ部材80は、両コネクタハウジング10A、60Aの嵌合終期の段階で初めて傾斜壁21および凹部22の底面(当接壁)に当接するように、オスコネクタハウジング60Aのコネクタ嵌合方向の後部に配置されている。
このバネ部材80は金属製の板バネよりなり、樹脂製のオスコネクタハウジング60Aの左右の膨出部70の内壁(第1コネクタハウジングの内周壁に相当する部分)に装着固定されている。
図3を用いてバネ部材80の構成について述べる。このバネ部材80は、1枚のバネ用の板金をプレス加工したもので、へ字状に屈曲した板バネ部85(実際にバネの機能を果たす部分)と、その周囲の枠状の部分よりなる。枠状の部分は、帯板状の基端ベース81と、その両端より互いに平行に延びる一対の帯板状の係止アーム82とからなり、係止アーム82の先端には外向き係止フック83が設けられている。また、基端ベース81の上面には、凸状の2つのボス部88が設けられている。
へ字状の板バネ部85は、一対の係止アーム82の間に配置されており、基端が固定端85aとして基端ベース81に連設され、先端が自由端85cとして係止アーム82とほぼ同じ位置まで延びている。そして、固定端85aと自由端85cの中間に頂部85bが設けられ、固定端85aから頂部85bまでの間が第1アーム85dとされ、頂部85bから自由端85cまでの間が第2アーム85eとされている。
このように構成されたバネ部材80は、これら基端ベース81や係止アーム82を用いて、膨出部70の内壁に装着固定されている。
膨出部70には、コネクタ嵌合方向の後端入口からバネ部材80を差し込むことによってバネ部材80を抜け止め係止するバネ差込孔71が設けられている。このバネ差込孔71の内部には、図4および図6に示すように、バネ部材80の一対の係止アーム82、82の先端の係止フック83が滑って乗り越える斜面72と、斜面72を乗り越え斜面72の終端で係止フック83が落ち込んだ際に、係止フック83と係合してバネ部材80の入口方向(後方)への移動を阻止する係止段部73と、バネ差込孔71の入口にバネ部材80の基端ベース81が挿入された際に、基端ベース81上の2つのボス部88に押圧してバネ部材80のバタつきを抑え、係止フック83が係止段部73から外れるのを防止するリブ75とが設けられている。
そして、この膨出部70のバネ差込孔71にバネ部材80が差し込まれて係止されることによって、図7に示すように、バネ部材80のへ字状の板バネ部85が、コネクタ嵌合方向に沿ってへ字状に曲がった姿勢となる。また、第1アーム85dはコネクタ嵌合方向に傾斜した姿勢となり、第2アーム85eはコネクタ嵌合方向に対して第1アーム85dと逆方向に傾斜した姿勢となる。また、へ字形の頂部85bが相手側メスコネクタハウジング10Aの傾斜壁21や凹部22の底面に向けて突出した姿勢となる。また、固定端85aがコネクタ嵌合方向の先方側に位置し、自由端85cがコネクタ嵌合方向の手前側に位置して、膨出部70の内壁面から浮いた状態となり、装着時点の段階で板バネ部85が片持バネの状態となる。
また、メスコネクタハウジング10A側の構成についてみれば、傾斜壁21(第1当接部)が、コネクタ嵌合時に最初に板バネ部85の第2アーム85eと当接する部分となり、凹部22の底面(第2当接部)が、コネクタの嵌合が更に進んだ段階で板バネ部85の頂部85bが当たる部分となる。また、第1当接部である傾斜壁21は、板バネ部85の第2アーム85eと同じ向きに傾斜した壁面となる。
そして、このような構成において、板バネ部85は、該板バネ部85が傾斜壁21および凹部22の底面(当接壁)に当接した時点からコネクタの嵌合が完了するまでの嵌合の進度に応じて、バネ特性の異なる、次の第1〜第3の3つのステップを順に経るようになっている。
まず、図7(a)に示すように、第1のステップでは、自由端85cが膨出部70の内壁から浮いた状態の板バネ部85の第2アーム85eに傾斜壁21が当たることで、板バネ部85が片持バネの状態でメスコネクタハウジング10Aに弾性反力を及ぼす。
次に、図7(b)に示すように、更に嵌合が進んだ第2のステップでは、第2アーム85eが傾斜壁21に押されるのに伴い自由端85cが膨出部70の内壁にスライド自在に接触することで、板バネ部85が片端スライド自在の両持バネの状態でメスコネクタハウジング10Aに弾性反力を及ぼす。
最後に、図7(c)に示すように、更に嵌合が進んだ第3のステップでは、第2アーム85eが傾斜壁21に押されるのに伴い頂部85bが凹部22の底面に当接することで、板バネ部85の第2アーム85eの両端が拘束される。そして、これにより、板バネ部85の第2アーム85eが両端固定の両持バネとしてメスコネクタハウジング10Aに弾性反力を及ぼす。この第3のステップの段階で、両コネクタハウジング10A、60Aが完全嵌合してロックアーム66とロック突起16が係合する。
次に作用を説明する。
メスコネクタ10とオスコネクタ60を嵌合させると、オスコネクタハウジング60Aの主体部63の外周の環状空間62にメスコネクタ10の環状周壁11が入り込む。そして、メスコネクタハウジング10Aのリブ20がオスコネクタハウジング60Aのスライド溝76をスライドして、コネクタ嵌合終期の段階で、図7に示すように、リブ20の先端がバネ部材80の板バネ部85に到達する。
そして、オスコネクタハウジング60A側の板バネ部85とメスコネクタハウジング10Aが当たり初めた初期の段階では、図7(a)、(b)に示すように、前述した第1ステップとして、板バネ部85が片持バネの態様で小さな弾性反力をメスコネクタハウジング10Aに及ぼす。よって、この段階では、大きな抵抗を受けずに低い挿入力でスムーズにコネクタの嵌合を進めることができる。
更に嵌合を進めると、その後は、図7(b)、(c)に示すように、板バネ部85が前述した第2、第3のステップを順に経ることにより、徐々に弾性反力を強めながらメスコネクタハウジング10Aを押すことになり、ロックアーム66とロック突起16が係合するコネクタの完全嵌合状態では、強い弾性反力をメスコネクタハウジング10Aに及ぼすことになる。従って、確実に両コネクタハウジング10A、60A間のガタつきを抑えることができる。
この場合、コネクタの完全嵌合状態では、コネクタ嵌合方向に傾斜した板バネ部85の第2アーム85eと傾斜壁21とが圧接した形になるので、板バネ部85からの弾性反力がメスコネクタハウジング10Aに斜めに作用することになり、その結果、コネクタ嵌合方向とそれに直交する方向(コネクタ嵌合方向を前後方向と言う場合は主に左右方向)のガタつきを防止することができる。また、へ字状に屈曲した板バネ部85の頂部85bがメスコネクタハウジング10Aの凹部22の底面に強く圧接した状態になるので、コネクタ嵌合方向と直交する方向のガタつきをより確実に防止することができる。
例えば、自動車用のオス、メスコネクタ60、10のロック時のガタは、嵌合方向に0.5mm程度、左右方向に0.1mm程度あり、車載時の高振動下においては、このガタが両コネクタハウジング60A、10Aや端子の微摺動摩耗の原因となるが、それを解消することができる。
このように、1つの板バネ部85が撓みの過程で3つのバネ特性を順番に発揮するので、簡単な構成でありながら、コネクタの挿入性とガタつき防止性の両方を満たすことができる。
また、本実施形態においては、第1当接部が、板バネ部85の第2アーム85eと同じ向きに傾斜した傾斜壁21として形成されているので、板バネ部85からの弾性反力をコネクタ嵌合方向とそれに直交する方向に安定して分散することができる。つまり、例えば第1当接部は傾斜壁21の代わりに角が立っていても、板バネ部85の第2アーム85eが傾斜しているので、第2アーム85eからの弾性反力は、コネクタ嵌合方向とそれに直交する方向に分散されるが、それだと、面(第2アーム85e)と角(第1当接部)による点当たりになってしまうので、前記2方向への力の分散が安定しない可能性がある。また、点当たりだと、接触が局部的になるので、特に第1当接部が摩耗するおそれも出てくる。これに対して、本実施形態のように第1当接部が板バネ部85の第2アーム85eと同じ向きの傾斜壁21になっていると、第2アーム85eと第1当接部(傾斜壁21)の接触が面当たりになるので、第1当接部の摩耗のおそれが無くなると共に、前記2方向への力の分散が安定することになり、結果として、2方向のガタつきを有効に防止することができることになる。
また、本実施形態では、前記板バネ部85に金属バネを使用しているので、熱や振動などによるバネのへたりがなく、長期にわたる信頼性を保つことができる。
また、本実施形態では、フード部61に膨出部70を設け、その膨出部70に、差し込むだけでバネ部材80を装着固定できるバネ差込孔71を設けたので、バネ部材80を簡単にオスコネクタハウジング60Aに組み付けることができる。
本発明の実施形態のコネクタの外観斜視図である。 (a)は図1のIIa部の拡大図、(b)は(a)のIIb−IIb矢視断面図である。 本実施形態で使用するバネ部材の構成を示す斜視図である。 図1のIV−IV矢視断面図である。 オスコネクタの正面図である。 図4のVI−VI矢視断面図である。 (a)〜(c)はコネクタの嵌合終期の状態における嵌合の進展に伴うバネと当接壁の関係を順を追って示す要部の断面図である。 従来のガタつき防止機能を備えたコネクタの例を示す平面図である。 その変形例を示す図であり、(a)はオスコネクタの平面図、(b)はオスメスコネクタの嵌合状態を示す平面図である。 ガタつき防止バネの配置箇所の例を示すためのメスコネクタの正面図である。
符号の説明
10A メスコネクタハウジング(第2のコネクタハウジング)
60A オスコネクタハウジング(第1のコネクタハウジング)
61 フード部
16 ロック突起(ロック手段)
66 ロックアーム(ロック手段)
70 膨出部
71 バネ差込孔
85 板バネ部(バネ)
85a 固定端
85b 頂部
85c 自由端
85d 第1アーム
85e 第2アーム
21 傾斜壁(第1当接部、当接壁)
22 凹部(第2当接部、当接壁)

Claims (4)

  1. 互いに嵌合する第1のコネクタハウジングと第2のコネクタハウジングに、両コネクタハウジングが完全嵌合した状態でロックして該嵌合状態を維持するロック手段が設けられ、
    コネクタ嵌合時に内周側と外周側で互いに対向する前記第1コネクタハウジングの内周壁と前記第2コネクタハウジングの外周壁に、前記両コネクタハウジングを嵌合するのに伴って互いに当接するバネと当接壁がそれぞれ設けられ、
    これらバネと当接壁は、前記両コネクタハウジングの嵌合終期の段階で初めて当接する位置に設けられ、
    前記バネは、コネクタ嵌合方向に沿ってへ字状に屈曲され、その頂部を前記当接壁に向けて突出させ、固定端をコネクタ嵌合方向の先方側に位置させ、自由端をコネクタ嵌合方向の手前側に前記内周壁から浮いた状態で位置させた片持の板バネとして構成されており、前記固定端から頂部までの間にコネクタ嵌合方向に対して傾斜した第1アームを有すると共に、前記頂部から自由端までの間にコネクタ嵌合方向に対して前記第1アームと逆方向に傾斜した第2アームを有し、
    前記当接壁には、コネクタ嵌合時に最初に前記バネの第2アームと当接する第1当接部と、この第1当接部よりも前側に位置し且つ該第1当接部よりも前記バネに対して引っ込んだ位置にあって、コネクタの嵌合が更に進んだ段階で前記バネの頂部が当たる第2当接部とが設けられ、
    しかも、前記バネは、該バネが前記当接壁に当接した時点からコネクタの嵌合が完了するまでの嵌合の進度に応じて、次の第1〜第3の3つのステップ:
    (a)第1のステップでは、前記自由端が前記内周壁から浮いた状態の前記バネの第2アームに前記第1当接部が当たることで、前記バネが片持バネの状態で前記第2コネクタハウジングに弾性反力を及ぼす;
    (b)第2のステップでは、前記第2アームが前記第1当接部に押されるのに伴い前記自由端が前記内周壁にスライド自在に接触することで、前記バネが片端スライド自在の両持バネの状態で前記第2コネクタハウジングに弾性反力を及ぼす;
    (c)第3のステップでは、前記第2アームが前記第1当接部に押されるのに伴い前記頂部が前記第2当接部に当接することで、前記バネの第2アームの両端が拘束され、それにより、前記バネの第2アームが両端固定の両持バネとして前記第2コネクタハウジングに弾性反力を及ぼす;
    を順に経るものとして構成され、
    前記第3のステップの段階で、前記両コネクタハウジングが完全嵌合して前記ロック手段がロックすることを特徴とするコネクタ。
  2. 請求項1に記載のコネクタであって、
    前記第1当接部が、前記第2アームと同じ向きに傾斜した傾斜壁として形成されていることを特徴とするコネクタ。
  3. 請求項1または2に記載のコネクタであって、
    前記バネが、樹脂製の前記第1のコネクタハウジングの内周壁に装着固定された金属バネにより構成されていることを特徴とするコネクタ。
  4. 請求項3に記載のコネクタであって、
    前記第1コネクタハウジングのフード部に外側に膨出した膨出部が設けられ、その膨出部に、コネクタ嵌合方向の前側または後側から前記金属バネを差し込むことによって該金属バネを抜け止め係止するバネ差込孔が設けられていることを特徴とするコネクタ。
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