JP5123703B2 - ヒートパイプの製造方法及びヒートパイプ - Google Patents

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本願発明は、ヒートパイプの製造方法及びヒートパイプに関するものである。
ヒートパイプは、均熱用、ヒートシンク用、冷却用等、様々な用途に利用され、その利用範囲も広がっている。特に近年は、ノートパソコン等の電子機器に用いられる電子部品の冷却用途において利用が進んでいる。
ヒートパイプは、主に、密閉された容器と、その容器内に真空封入された少量の液体(作動流体)と、容器内壁に形成される毛細管作用を備えた液体流路とから構成される。
基本的な動作原理は、まずヒートパイプ(密閉容器)に設けられた受熱部が外部から熱を受け取ると、密閉容器の内部に封入された作動流体が外部からの熱により蒸発(蒸発潜熱を吸収)する。そして、その蒸気が低温部分に移行すると、低温部で蒸気が凝縮され蒸発潜熱を放出する。さらに凝縮した作動流体が、毛細管作用によって液体流路を通じ加熱部に還流されることにより、これら作用を繰り返し冷却するものである。
つまり、作動流体が蒸発と凝縮とを伴いながら密閉容器内を循環流動することにより、液体と気体の相変化が繰り返され、熱の吸収と放熱が行われる。また、この相変化は減圧中で行われるため、極めて速い速度で熱の交換が可能である。
従来のヒートパイプの製造方法として、以下の3種類が挙げられる。
1.沸騰方式
一端が開放された容器において、容器内部に作動流体を注入し、加熱部材により他端側から容器を加熱し容器内の作動流体を所定量蒸発させ、容器内を飽和蒸気雰囲気とすることで容器内から空気(非凝縮性ガス)を追い出し、一端側を密閉してヒートパイプを製造する方法。
2.真空引き方式
一端が開放された容器において、容器内部に作動流体を注入し、他端側から容器を真空引きすることで容器内の空気を排除し、一端側を密閉してヒートパイプを製造する方法。通常、真空引きする際に、容器を加熱し作動流体を蒸発させることで、空気の追い出しを促進する。
3.蒸気注入方式
一端が開放された容器において、容器の内底部にまで蒸気ノズルを挿入し、蒸気ノズルから蒸気状の作動流体を容器内に注入して容器内の空気を追い出し、容器の所定部を所定時間冷却することで作動流体を凝縮し、一端側を密閉してヒートパイプを製造する方法。
ヒートパイプには、一端側に冷却部材としてのフィンが、他端側に受熱部材として金属板などが設けられる。これらの部材(接合部材)は、例えば、上記ヒートパイプの製造方法により、ヒートパイプ容器内に作動流体を封入・密閉してヒートパイプを製造した後、ヒートパイプに対して熱伝導性接着剤やカシメにより取り付けられていた。
近年では、電子機器等の性能の向上により、ヒートパイプと、フィンや金属板などの接合部材との間の熱抵抗をさらに小さくすることが求められている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2004−61080号公報 特開2006−64334号公報
しかし、従来のヒートパイプの製造方法によると、以下のような問題点がある。
ヒートパイプ容器と接合部材との間の熱抵抗を低減するには金属接合が有効であるが、作動流体を封入し密閉したヒートパイプに対して金属接合を行うと、密閉されたヒートパイプ容器内の内圧上昇をまねき、ヒートパイプの変形や破損が生じる。低融点のハンダを用いることで、加熱量を抑制することも考えられるが、低融点ハンダの使用は、特殊なフラックス処理やフラックス残渣等の問題がある。
そこでヒートパイプ容器に接合部材を金属接合した後に、ヒートパイプ容器内に作動流体を封入、密閉することも考えられるが、従来のヒートパイプの製造方法を用いた場合、ヒートパイプ容器の形状に合わせて専用の加熱部材(加熱ブロック)を用意する必要があったり、蒸気ノズルを挿入するには、ヒートパイプ容器の形状に制限があったりした。
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたもので、簡易な方法で所望の品質を満たすヒートパイプを製造する方法、及びヒートパイプを提供することにある。
本発明は、上記したような課題を解決するために、複数の開放端を有するヒートパイプ容器内に、複数の開放端の少なくとも一端からヒートパイプ用の作動流体の蒸気を注入し、複数の開放端の他端から作動流体の蒸気と共にヒートパイプ容器内の残存ガスを排出する第1工程と、他端をカシメによって封止する第2工程と、他端が封止されたヒートパイプ容器の一部又は全部を冷却しヒートパイプ容器内で作動流体を凝縮する第3工程と凝縮された作動流体を内包するヒートパイプ容器の一端をカシメによって封止する第4工程と、を有し、かつ、一端及び/又は他端を封止する前に、ヒートパイプ容器に金属接合によって接合部材を設ける工程を有するヒートパイプの製造方法を提供する。
上記ヒートパイプの製造方法は、第1工程は、ヒートパイプ容器が所定の傾きに設けられるとともに、一端は、他端に対して重力方向の低位置に配置され、凝縮した作動流体の一部は、一端から流出させて、凝縮した作動流体の流出と作動流体の蒸気の注入との平衡状態を保った状態で一端を封止する工程であってもよい。
また、接合部材は、冷却部材又は/及び受熱部材であってもよい。さらに、ヒートパイプ容器は、折曲部を有してもよく、或いは、複数の開放端は、3以上であってもよい。
本発明によれば、簡易な方法で所望の品質を満たすヒートパイプを製造できる。
図1(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係るヒートパイプの製造方法の概念的な工程図を示す。
本実施の形態では、ヒートパイプ容器として、内面に微細溝が形成された銅パイプからなるヒートパイプ容器1を用い、作動流体には純水を用いた。
図1(a)に示す第1工程では、作動流体の蒸気2が噴出するノズル4を、両端が開放された状態のヒートパイプ容器1の一端部8に連結し、一端部8からヒートパイプ容器1内に蒸気2を供給することで、ヒートパイプ容器1内から空気(非凝縮性ガス)を追い出す。このとき蒸気2は、図示しない蒸気タンクから供給されノズル4から所定の温度・圧力で噴出する。蒸気2を高圧で供給することで、ヒートパイプ容器1内を蒸気2が高速に通過し、ヒートパイプ容器1内の空気を追い出すことができる。
具体的には、ヒートパイプ容器1は、胴部直径5.8mm、口部直径5.0mm、肉厚0.5mm(内面溝高さ0.2mm、薄肉部0.3mm)、長さ500mmとし、ノズル4から噴出する蒸気2は、200℃、15.5MPaに調整した。さらに、ノズル4と一端部8との連結部に金属パッキンを用いることで、蒸気2の漏れ出しを抑制する構造とした。またヒートパイプ容器1には、予め図示しない冷却部材(フィン)や受熱部材(金属板)等を取り付けてもよい。以下では、冷却部材や受熱部材等を総称し、接合部材とする。
図1(b)に示す第2工程では、第1工程においてヒートパイプ容器1内の空気を追い出した後、ヒートパイプ容器1の他端部9を封止する。このとき、ノズル4は、図示しない蒸気タンクから蒸気2の供給を受けた状態であるので、ヒートパイプ容器1内は、所定の飽和蒸気圧に保たれる。他端部9の封止方法の一例としては、カシメ封止がある。
図1(c)に示す第3工程では、第2工程において他端部9を封止した後、飽和蒸気圧に保たれたヒートパイプ容器1の一部/全部を冷却することにより、ヒートパイプ容器1内の蒸気2を凝縮し、ヒートパイプ容器1内に作動流体3を溜める。図1(c)では、ヒートパイプ容器1を直接冷却ブロック6で冷却する構成を用いているが、予めヒートパイプ容器1に接合部材を取り付けている場合は、接合部材を冷却することで、ヒートパイプ容器1の冷却を行っても良い。
ヒートパイプ容器1内に溜まる作動流体3の量は、例えばヒートパイプ容器1と冷却ブロック6との接触面積や、冷却ブロックの温度(冷却温度)、冷却時間、周囲環境等を制御することにより決定される。また、冷却ブロックの代わりに冷却風を当てても良い。接合部材を用いて冷却する場合も同様である。
冷却ブロックに用いられる材質の一例としてはアルミがあり、本実施の形態ではアルミ製の冷却ブロックを採用した。冷却ブロック6は図示しない冷却装置により冷却されるとよい。冷却ブロックの体積は、冷却ブロックを構成する材質の比熱や、冷却対象であるヒートパイプ容器の温度、所望の冷却度合い等により適宜決定されるとよい。
図1(d)に示す第4工程では、第3工程においてヒートパイプ容器1内に所定量の作動流体を凝縮させヒートパイプ容器1内に溜めると共にヒートパイプ容器1内を所定の飽和蒸気圧に保った状態で、一端部8を封止する。このときノズル4への蒸気2の供給を、図示しないストップバルブ等で遮断する。一端部8の封止方法は、他端部と同様にカシメ封止とした。
本実施の形態に拠れば、両端が封止されていないヒートパイプ容器内を、蒸発した作動流体が通過することにより、容易にヒートパイプ容器内に残存していた空気を追い出すことができる。つまり、残存空気と作動流体の蒸気とが置換される。またノズルは、容器の一端部(開口端入口)に取り付けるだけでよく、ヒートパイプ容器内の底部にまで挿入する必要がなく、複雑な構造を有するヒートパイプであっても、容易に空気を追い出すことができる。
ヒートパイプ容器は銅パイプに限定する必要はなく、作動流体としては、水以外に、アンモニアや代替フロン等、潜熱が大きい材料を用いることができる。また、毛細管作用を有する液体流路として、本実施の形態では微細溝を用いて説明したが、容器内壁に金属製のメッシュを設ける構成や、繊維を設ける構成としてもよい。これらは、ヒートパイプに求められる仕様等により適宜決定されればよい。
次に、第2の実施の形態を説明する。図2は、第2の実施の形態における第3工程を示す図である。
第2の実施の形態は、ヒートパイプ容器1の一端部8が、ヒートパイプ容器2の他端部9に対して重力方向の低位置に配置される。ヒートパイプ容器1内に蒸気2を供給すると共に、空気(非凝縮性ガス)を排出する第1工程と、ヒートパイプ容器1の他端部9を封止し、ヒートパイプ容器1内を所定の飽和蒸気圧とする第2工程は、ヒートパイプ容器1の端部の位置関係が異なる以外は、第1の実施の形態と同様に実施される。このとき重力に対して、ノズル4からの蒸気2の噴出圧力が十分に大きいため、ヒートパイプ容器1から空気を追い出すことができる。
ここで第2の実施の形態における第3工程を、図2を用いて説明する。
第1の実施の形態と同様、ヒートパイプ容器1の他端部9を封止した後、ヒートパイプ容器1の一部又は全部を冷却することにより、ヒートパイプ容器1内に作動流体3を凝縮させる。本実施の形態においては、ノズル4が取り付けられた一端部8が、封止された他端部9よりも下方に位置するため、ヒートパイプ容器1内で凝縮された作動流体3は一端部8から所定の流量ずつ流出する(矢印10)。ただし、この間もノズル4からは作動流体の蒸気2が供給され続ける(矢印20)と共に、ヒートパイプ容器1内においても作動流体の凝縮は行われる。
ヒートパイプ容器1内では、蒸気2の凝縮及び流出により低下した飽和蒸気圧分だけ、ノズル2からヒートパイプ容器1内に蒸気2が供給されることになる。このとき、ヒートパイプ容器1内で凝縮され一端部8から流出する作動流体3は、ノズル4から図示しない蒸気タンクに還流する。
そして第3工程において、ノズル4からの蒸気2の注入(矢印20)と、一端部8からの作動流体3の流出(矢印10)とが平衡状態に達したら、第4工程により、一端部8を封止すると共に、ストップバルブ等でノズル4への蒸気2の供給を停止する。以上の工程により、ヒートパイプ容器1内に、所定の量の作動流体3を封入し、密閉することができる。第4工程は、ヒートパイプ容器1の端部の位置関係が異なる以外は、第1の実施の形態と同様に実施されるとよい。
本実施の形態において、ヒートパイプ容器1内に封入される作動流体3の量は、ヒートパイプ容器1と冷却ブロック6との接触面積、冷却ブロックの温度(冷却温度)、ヒートパイプ容器の傾きにより決定される。
本実施の形態に拠れば、平衡状態に達した後であれば、ヒートパイプ容器内の作動流体の総量は略一定であるので、冷却時間に関係なく所定の量だけ、作動流体をヒートパイプ容器内に封入することができる。
このとき平衡状態となるまでの時間のばらつきを考慮して冷却時間を決定することで、安定して平衡状態を得ることができ、作動流体3を所望の量だけ、ヒートパイプ容器1内に封入し密閉することができる。
つまり、本実施の形態に拠れば、第1の実施の形態と同様の効果が得られると共に、シビアな冷却時間を設定することなく、ヒートパイプ容器1内に所望の量の作動流体3を封入することができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。図3は、第3の実施の形態における第3工程を示す。
第3の実施の形態は、第2の実施の形態と同様に、ヒートパイプ容器の一端部が、ヒートパイプ容器の他端部に対して重力方向の低位置に配置される。本実施の形態では、ヒートパイプ容器21に接合部品として、他端部29側に放熱フィン32、一端部28側に受熱ブロック33を接合して取り付けた形態を説明する。また、ヒートパイプ容器21は、その胴部に折曲部(クランク状の曲げ加工部)を有している。
本実施の形態においても、第1工程では他の実施の形態と同様に、ノズル4から噴出される蒸気2を通過させて、ヒートパイプ容器21内から空気(非凝縮性ガス)を排出する。このとき、ノズル4からの噴出圧力が十分に大きいので、ヒートパイプ容器21の曲げ加工によらず、空気を追い出すことができる。また第2工程では、他の実施の形態と同様に他端部29を封止するとよい。
ここで第3の実施の形態における第3工程を、図3を用いて説明する。
第2の実施の形態と同様に、ノズル4が取り付けられた一端部28が、封止された他端部29よりも下方に位置するため、ヒートパイプ容器21内で凝縮された作動流体3は一端部28から所定の流量ずつ流出する(矢印30)。ただし、この間もノズル4からは作動流体の蒸気2が供給され続ける(矢印40)と共に、ヒートパイプ容器21内においても作動流体の蒸気の凝縮は行われる。これにより、ノズル4からの蒸気2の注入(矢印40)と、一端部28からの作動流体3の流出(矢印30)とが平衡状態に達する。
本実施の形態では、他端部29側に設けられた冷却フィン32に冷却風34を当てることでヒートパイプ容器21を冷却し、ヒートパイプ容器21内の蒸気2を凝縮する構成とした。
第2の実施の形態と同様に、ヒートパイプ容器21内に封入される作動流体の総量は、冷却フィンに供給される冷却風34の温度や風量、ヒートパイプ容器21の傾きを制御することにより決定され、平衡状態に達した後であれば、冷却時間に関係なくヒートパイプ容器21内に所望の量の作動流体3を封入することができる。
図3では、冷却フィン32に冷却風34を供給してヒートパイプ容器21を冷却する構成を説明したが、水など液体を供給することで冷却しても良い。またヒートパイプ容器の形状は、扁平加工や他の加工が施されたものでもよい。取り付けられる部材として、放熱フィン、受熱ブロックを説明したが、これに限定されるものではない。
次に、第4の実施の形態について説明をする。図4は、第4の実施の形態における第3工程を示すものである。
まず本実施の形態は、他の実施の形態と異なり、4つの開放端を有するヒートパイプ容器31を用い、1つの一端部38にノズル4を取り付けて蒸気2を供給すると共に、3つの他端部39から蒸気2と共にヒートパイプ内に残存する空気(非凝縮性ガス)を排出している。他の構成においては、他の実施の形態と同様である。
具体的には、4つの開口端を有するヒートパイプ容器の一端部38(図4左側)から作動流体の蒸気2を供給し、3つの他端部39から空気を追い出す。ヒートパイプ容器31内から空気を追い出したら、3つの他端部39を封止する。本実施の形態では、蒸気2が供給される一端部38から遠い側(図4右側)の他端部39から、順次カシメ封止を行った。その後、1つの他端部39を冷却ブロック6により冷却することで、蒸気2を凝縮させ作動流体3を溜める構成とした。
図4では、第1の実施の形態と同様の冷却、凝縮方式を採用しているが、これに限定されるものではなく、傾きを与えることで、第2、3の実施の形態と同様の方式としてもよい。また、予め接合部材を設ける構成としてもよく、冷却風を供給することにより冷却してもよい。
さらに、本実施の形態では、蒸気を1つの開放端から供給したが、ヒートパイプの形状によっては複数端から供給してもよく、冷却する工程においても、複数個所を冷却する構成としてもよい。
このように、上述した実施の形態を用いることで、沸騰方式や真空方式のようにヒートパイプの形状に合わせた専用の加熱部材を必要とせず、少量多品種への対応が容易である。また、ヒートパイプ容器内に封入する作動流体の量を容易に調整できる。
従来の真空方式は、加熱をせず真空引きだけで行うこともできるが、容器内に非凝縮性ガスが残存しヒートパイプとしての性能が落ちる問題がある。また従来の方法では、加熱部材を用いずにオイルバスにより加熱する方式もあるが、ヒートパイプ製造後にオイルを除去する洗浄工程を設ける必要があり、製造コストの増加につながる問題がある。
蒸気注入方式では、蒸気ノズルを容器内底部まで挿入する必要があるため、容器に加工が施されている場合には採用できなかったり、専用のノズル等が必要となったりした。さらに、蒸気ノズルが容器内底部にまで十分に届いてない場合は、容器内の空気を完全に追い出すことができなかった。
本発明に拠れば、従来の問題点を解決すると共に、簡易な方法で所望の品質を満たすヒートパイプを製造することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は特許請求の範囲を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
例えば、ヒートパイプ容器の形状は上述した実施の形態に限定されるものではなく、F形状やH形状、S字形状、又は、その他3次元的な立体形状であっても、容易にヒートパイプを製造することができる。
(a)は、第1の実施の形態に係るヒートパイプの製造方法の、第1工程を示す図である。(b)は、第1の実施の形態に係るヒートパイプの製造方法の、第2工程を示す図である。(c)は、第1の実施の形態に係るヒートパイプの製造方法の、第3工程を示す図である。(d)は、第1の実施の形態に係るヒートパイプの製造方法の、第4工程を示す図である。 第2の実施の形態に係るヒートパイプの製造方法の、第3工程を示す図である。 第3の実施の形態に係るヒートパイプの製造方法の、第3工程を示す図である。 第4の実施の形態に係るヒートパイプの製造方法の、第3工程を示す図である。
符号の説明
1、21、31 ヒートパイプ容器
2 蒸気
3 作動流体
4 ノズル
5 封止部
6 冷却ブロック
7 カシメ封止部
8、28、38 一端部
9、29、39 他端部
10、30 容器内の作動流体流れ方向
20、40 容器内の蒸気流れ方向
32 放熱フィン
33 受熱ブロック
34 冷却風

Claims (6)

  1. 複数の開放端を有するヒートパイプ容器内に、前記複数の開放端の少なくとも一端からヒートパイプ用の作動流体の蒸気を注入し、前記複数の開放端の他端から前記作動流体の蒸気と共に前記ヒートパイプ容器内の残存ガスを排出する第1工程と、
    前記他端をカシメによって封止する第2工程と、
    前記他端が封止されたヒートパイプ容器の一部又は全部を冷却し前記ヒートパイプ容器内で前記作動流体を凝縮する第3工程と
    前記凝縮された作動流体を内包するヒートパイプ容器の前記一端をカシメによって封止する第4工程と、を有し、かつ、
    前記一端及び/又は他端を封止する前に、前記ヒートパイプ容器に金属接合によって接合部材を設ける工程を有する
    ことを特徴とするヒートパイプの製造方法。
  2. 請求項1に記載のヒートパイプの製造方法において、
    前記第1工程は、
    前記ヒートパイプ容器が所定の傾きに設けられるとともに、前記一端は、前記他端に対して重力方向の低位置に配置され、
    前記凝縮した作動流体の一部は、前記一端から流出させて、
    前記凝縮した作動流体の流出と前記作動流体の蒸気の注入との平衡状態を保った状態で前記一端を封止する工程である
    ことを特徴とするヒートパイプの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のヒートパイプの製造方法において、前記接合部材は、冷却部材又は/及び受熱部材であることを特徴とするヒートパイプの製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載のヒートパイプの製造方法において、前記ヒートパイプ容器は、折曲部を有することを特徴とするヒートパイプの製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載のヒートパイプの製造方法において、前記複数の開放端は、3以上であることを特徴とするヒートパイプの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のヒートパイプの製造方法を用いて製造されるヒートパイプ。
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