JP5121627B2 - カラーフィルタ、ならびにこれを備えた液晶セル及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
[1] 互いに異なる色相の複数の有色ドメインが規則的に複数配列したカラーフィルタであって、CIE色空間における三刺激値X、Y及びZのそれぞれから以下の定義に従って算出されるコントラストCX、CY及びCZが、CY<CX<CZを満足することを特徴とするカラーフィルタ。
(カラーフィルタのCX、CY及びCZはそれぞれ、一対の偏光板を準備し、カラーフィルタをパラレルニコル状態の当該一対の偏光板の間に挟んだ状態で光を照射して得られる三刺激値Xp1、Yp1及びZp1;カラーフィルタをクロスニコル状態の当該一対の偏光板の間に挟んだ状態で光を照射して得られる三刺激値Xc1、Yc1及びZc1;カラーフィルタを挟まない当該一対の偏光板をパラレルニコル状態にして光を照射して得られる三刺激値Xp2、Yp2、及びZp2;並びにカラーフィルタを挟まない当該一対の偏光板をクロスニコル状態にして光を照射して得られる三刺激値Xc2、Yc2及びZc2;を用いて、以下の式
1/CX=Xc1/Xp1−Xc2/Xp2
1/CY=Yc1/Yp1−Yc2/Yp2
1/CZ=Zc1/Zp1−Zc2/Zp2
でそれぞれ定義される。)
[2] 3×CY<CZを満足することを特徴とする[1]のカラーフィルタ。
[3] 前記互いに異なる色相の複数の有色ドメインが、赤色(R)ドメイン、緑色(G)ドメイン及び青色(B)ドメインを含むことを特徴とする[1]又は[2]のカラーフィルタ。
[4] Gドメイン及びBドメインのそれぞれの原料である着色組成物を、別々にガラス上に同一の厚みで塗布して形成されたG層及びB層それぞれの、CIE色空間における刺激値Yから算出されるコントラストCYG及びCYBが、CYG×4≦CYBを満足することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかのカラーフィルタ。
[5] Rドメイン、Gドメイン及びBドメインのそれぞれが、一種又は二種以上の顔料を含有し、Rドメイン、Gドメイン及びBドメイン中の主顔料それぞれの平均粒径dr、dg及びdbが、db<dr<dgを満足し、且つdg>1.5×dbを満足することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかのカラーフィルタ。
[6] Rドメイン、Gドメイン及びBドメインのそれぞれが、一種又は二種以上の顔料を含有し、Rドメイン、Gドメイン及びBドメイン中の主顔料それぞれの凝集度fr、fg、及びfbが、fb<fr<fgを満足し、且つfg>1.5×fbを満足することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかのカラーフィルタ。
[7] Gドメイン及びBドメインがそれぞれ一種又は二種以上の顔料を含有し、Gドメイン及びBドメイン中の主顔料それぞれの平均粒径dg及びdbと、Gドメイン及びBドメイン中の主顔料それぞれの凝集度fg、及びfbが、dg×fg>1.5×db×fbを満足することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかのカラーフィルタ。
[8] Rドメイン及びGドメインがそれぞれ一種又は二種以上の顔料で着色され、並びにBドメインが一種又は二種以上の染料で着色されることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかのカラーフィルタ。
[9] [1]〜[8]のいずれかのカラーフィルタを内部に有する液晶セルであって、CIE色空間における刺激値X、Y及びZのそれぞれから以下の定義に従って算出されるコントラストCX、CY及びCZが、誤差10%の範囲で互いに等しいことを特徴とする液晶セル。
(液晶セルのCX、CY及びCZはそれぞれ、一対の偏光板を準備し、液晶セルをパラレルニコル状態の当該一対の偏光板の間に挟んだ状態で光を照射して得られる三刺激値Xp1、Yp1及びZp1;及び液晶セルをクロスニコル状態の当該一対の偏光板の間に挟んだ状態で光を照射して得られる三刺激値Xc1、Yc1及びZc1;を用いて、以下の式
1/CX=Xc1/Xp1
1/CY=Yc1/Yp1
1/CZ=Zc1/Zp1
でそれぞれ定義される。)
[10] 垂直配向モードであることを特徴とする[9]の液晶セル。
[11] CYが、5000以上であることを特徴とする[9]又は[10]の液晶セル。
[12] 一対の偏光子と、その間に配置された[9]〜[11]のいずれかの液晶セルとを有する液晶表示装置。
1.カラーフィルタ
本発明は、互いに異なる色相の複数の有色ドメインが規則的に複数配列したカラーフィルタであって、CIE色空間における三刺激値X、Y及びZのそれぞれから以下の定義に従って算出されるコントラストCX、CY及びCZが、CY<CX<CZを満足することを特徴とするカラーフィルタに関する。ここで、CIE色空間とは、1931年にCIEが制定した可視光スペクトルを表現する標準化された色空間であり、CIE色空間の基本モデルとして、CIE XYZ等色座標系がある。本発明では、このCIE色空間における三刺激値X、Y及びZのそれぞれから以下の定義に従ってカラーフィルタのコントラストCX、CY及びCZを求める。
1/CX=Xc1/Xp1−Xc2/Xp2
1/CY=Yc1/Yp1−Yc2/Yp2
1/CZ=Zc1/Zp1−Zc2/Zp2
本発明のカラーフィルタの一例は、赤色(R)ドメイン、緑色(G)ドメイン及び青色(B)ドメインを含むRGBカラーフィルタ、又はRGBドメインとともに、白色(W)ドメインを含むRGBWカラーフィルタである。以下、RGBドメインを含むカラーフィルタの例を主として、製造方法及び利用される材料等を説明するが、勿論、本発明のカラーフィルタはこの態様に限定されるものではない。
本実施形態のカラーフィルタの製造では、RBG各色の着色組成物を利用して、各ドメインを形成することができる。Rドメイン、Gドメイン及びBドメインのそれぞれの原料である着色組成物の組成を調整して、CY<CX<CZを満足するカラーフィルタを製造することができる。具体的には、Rドメイン、Gドメイン及びBドメインのそれぞれの原料である着色組成物のそれぞれを、別々にガラス上に同一の厚みで塗布してR層、G層及びB層を形成し、それぞれのCIE色空間における刺激値YのコントラストCYR、CYG及びCYBを算出すると、CYG<CYR<CYBを満足するように、各着色組成物を調製する。特に、当該G層及び当該B層のコントラストCYG及びCYBが、CYG×4≦CYBを満足していると、高コントラストの液晶セルで生じる色味付きを軽減できる点で好ましい。より好ましくは、CYG×10≦CYBである。
顔料:
RGB等の着色剤として用いる顔料としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも用いることができる。顔料の平均粒径が小さいほど、それを含有する着色組成物から形成される有色ドメインが高コントラストになる傾向がある。従って、Rドメイン、Gドメイン及びBドメインのそれぞれを形成するのに、一種又は二種以上の顔料を含有する着色組成物を利用する態様では、Rドメイン、Gドメイン及びBドメインの主顔料それぞれの平均粒径dr(Rドメインの主顔料の平均粒径)、dg(Gドメインの主顔料の平均粒径)及びdb(Bドメインの主顔料の平均粒径)が、db<dr<dgを満足することが好ましい。ここで「主顔料」とは、着色組成物中に含有される全顔料のうち最も高い比率で含有される顔料のことをいうものとする。また、顔料の「平均粒径」は、顔料分散液をろ紙上に乾かし、走査型電子顕微鏡写真を撮影し、100個の粒子をノギスで測定することにより測定された値をいう。この平均粒径を一次粒径と呼ぶ場合もある。一般的には、カラーフィルタの形成に利用される顔料の平均粒径は5〜50nm程度である。一例としては、db<dr<dgを満足することを条件に、Rドメインの主顔料の平均粒径drが15〜50nm程度、Gドメインの主顔料の平均粒径dgが15〜50nm程度、及びBドメインの主顔料の平均粒径dbが5〜35nm程度である。
前記着色剤として染料を使用することができる。染料を使用する態様においても、Rドメイン、Gドメイン及びBドメインのそれぞれの原料である着色組成物のそれぞれを、別々にガラス上に同一の厚みで塗布してR層、G層及びB層を形成し、それぞれのCIE色空間における刺激値YのコントラストCYR、CYG及びCYBが、CYG<CYR<CYBを満足するように、各着色組成物を調製する。特に、式 CYG×4≦CYBを満足しているのが好ましいのも、顔料を使用する態様と同様である。なお、一般的に、染料によって着色された着色組成物は、顔料によって着色された着色組成物と比較して、コントラストが高くなる傾向がある。従って、Bドメインの形成に用いる着色組成物が染料によって着色された組成物であると、上記式を満足する各着色組成物の調製が容易になるであろう。一例は、Rドメイン及びGドメインがそれぞれ顔料で着色された着色組成物からなり、並びにBドメインが染料で着色された着色組成物からなる態様である。
本発明のカラーフィルタの各有色ドメインを形成するのに用いられる着色組成物は、感光性であるのが好ましい。感光性であると、フォトマスクを介した露光工程、及び引き続き現像工程を実施することにより、規則的に配置された複数の各有色ドメインを形成することができる。感光性着色組成物は、ポジ型でもネガ型であってもよい。感光性着色組成物の一例は、上記着色剤とともに、感光性成分として、(1)アルカリ可溶性樹脂と、(2)モノマー又はオリゴマーと、(3)光重合開始剤又は光重合開始剤系と、を含む。
前記アルカリ可溶性樹脂(以下、単に「バインダ」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、着色組成物の全固形分に対する含有量は20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%程度が好ましい。
モノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。 これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよく、着色組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%程度が好ましい。
光重合開始剤又は光重合開始剤系としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール2量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール2量体が好ましい。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラが少なくできる。
前記着色成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
本発明は、本発明のカラーフィルタを有する液晶セル及び液晶表示装置にも関する。本発明の液晶セルの一例は、一対の基板と、その間に配置された液晶層とを有する液晶セルであって、一対の基板の一方が、本発明のカラーフィルタである態様である。この態様の液晶セルに用いられる、本発明のカラーフィルタは、セル基板となるガラス基板等を有しているのが好ましい。本発明のカラーフィルタは、液晶層に対して表示面側に配置されるのが好ましい。
1/CX=Xc1/Xp1
1/CY=Yc1/Yp1
1/CZ=Zc1/Zp1
x=X/(X+Y+Z)
y=Y/(X+Y+Z)
なお、以下の実施例において、各部材のコントラストCX、CY及びCZは、上記した方法、即ち、図1及び図2に示す測定により刺激値X、Y及びZを得、それぞれから算出した値である。図1及び図2中の光源14として3波長冷陰極管光源(東芝ライテック(株)社製FWL18EX−N)に拡散板を設置したものを、及び輝度計16としてトプコン社製BM−5Aを使用した。また偏光板12a及び12bとして、消光比104、パラレルニコル状態の透過率が35%、及びクロスニコル状態の透過率が0.0035%の偏光板を用いた。
−赤色組成A−分散液
・顔料:Pigment Red 254 (平均粒径、凝集度は表1に記載) 11部
・顔料:Pigment Red 177 (平均粒径18nm、凝集度1.1) 4部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製;メトキシブチルアセテートと酢酸ブチルとの混合溶剤) 3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) 14部
・(B)分散樹脂溶解用溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(SP値9.2、沸点146℃) 73部
・赤色組成Aの分散液 100部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学製) 2部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート 8部
・重合開始剤:4−(o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノ−フェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン 1部
・重合開始剤:2−ベンジル−2−シ゛メチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 1部
・重合開始剤:ジエチルチオキサントン 0.5部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.001部
・フッソ系界面活性剤:(商品名:Megafac R30 大日本インキ製)
0.01部
・ノニオン系界面活性剤:(商品名:テトロニックR150 ADEKA製) 0.2部
・(A)高沸点溶剤:1,3ブチレングリコールジアセテート(沸点232℃) 50部
・(B)分散樹脂溶解用溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(SP値9.2、沸点146℃) 80部
上記赤色組成Bを混合撹拌し、硬化性着色組成物の塗布液を得た。
なお、調製した感光性赤色組成物1〜12の調製に用いたR顔料:Pigment Red 254(主顔料)の平均粒径dr、及び凝集度frを表1に示す。
−緑色組成A−分散液
・顔料:Pigment Green 36(平均粒径、凝集度は表2に記載) 11部
・顔料:Pigment Yellow150(平均粒径22nm、凝集度1.1) 7部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液) 3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) 14部
・(B)分散樹脂溶解用溶剤:3−エトキシプロピオン酸メチル(SP値9.3、沸点165℃) 70部
・緑色組成Aの分散液 100部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学製) 2部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート 8部
・重合開始剤:1,3−ビストリハロメチル−5−ベンゾオキソラントリアジン 2部
・重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 1部
・重合開始剤:ジエチルチオキサントン 0.5部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.001部
・フッソ系界面活性剤(商品名:Megafac R08 大日本インキ製) 0.02部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:エマルゲンA−60 花王製) 0.5部
・(A)高沸点溶剤:1,3ブチレングリコールジアセテート(沸点232℃) 50部
・(B)分散樹脂溶解用溶剤:3−エトキシプロピオン酸メチル(SP値9.3、沸点165℃) 100部
上記緑色組成Bを混合撹拌し、硬化性着色組成物の塗布液を得た。
なお、調製した感光性緑色組成物1〜12の調製に用いたG顔料:Pigment Green 36(主顔料)の平均粒径dg、及び凝集度fgを下記表2に示す。
−青色組成A−分散液
・顔料:Pigment Blue 15:6(平均粒径、凝集度は表3に記載) 14部
・顔料:Pigment Violet 23(SEM観察での平均粒径23nm、凝集度1.1) 1部
・分散剤:(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) 14部
・(B)分散樹脂溶解用溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(SP値9.2、沸点146℃) 73部
・青色組成Aの分散液 100部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) 6部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学製) 2部
・UV硬化性樹脂:(商品名サイクロマーP ACA−250 ダイセル化学製)側鎖に脂環、COOH基、アクリロイル基を含むアクリル系共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) 4部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート 12部
・重合開始剤:1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾル−3−イル)−1−(O−アセチルオキシム)エタノン 3部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.001部
・フッソ系界面活性剤:(商品名:Megafac R08 大日本インキ製)0.02部
・ノニオン系界面活性剤:(商品名:エマルゲンA−60 花王製) 1.0部
・(A)高沸点溶剤:プロピレングリコールn−ブチルエーテルアセテート(沸点211℃) 20部
・(B)分散樹脂溶解用溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(SP値9.2、沸点146℃) 150部
上記青色組成Bを混合撹拌し、硬化性着色組成物の塗布液を得た。
なお、調製した感光性緑色組成物1〜12の調製に用いたB顔料:Pigment Blue 15:6(主顔料)の平均粒径db、及び凝集度fbを表3に示す。
−青色組成C−分散液
・染料:C.I.Acid Blue 86 14部
・分散剤:(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) 14部
・(B)分散樹脂溶解用溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート (SP値9.2、沸点146℃) 73部
・青色組成Cの分散液 100部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体=75/25[質量比]共重合体、重量平均分子量Mw:5000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) 6部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学製) 2部
・UV硬化性樹脂:(商品名サイクロマーP ACA−250 ダイセル化学製)側鎖に脂環、COOH基、アクリロイル基を含むアクリル系共重合体 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) 4部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート 12部
・重合開始剤:1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾル−3−イル)−1−(O−アセチルオキシム)エタノン 3部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.001部
・フッソ系界面活性剤:(商品名:Megafac R08 大日本インキ製)0.02部
・ノニオン系界面活性剤:(商品名:エマルゲンA−60 花王製) 1.0部
・(A)高沸点溶剤:プロピレングリコールn−ブチルエーテルアセテート(沸点211℃)
20部
・(B)分散樹脂溶解用溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(SP値9.2、沸点146℃) 150部
上記青色組成Dを混合撹拌し、硬化性着色組成物の塗布液を得た。
上記調製した感光性赤色組成物1〜12のいずれか1種、上記調製した感光性緑色組成物1〜12のいずれか1種、ならびに上記調製した感光性青色組成物1〜11及び21のいずれか1種を使用して、カラーフィルタを作製した。具体的には、以下の表4に示す感光性着色組成物の組み合わせでカラーフィルタを作製した。
表面にブラックマトリックスを有するガラス基板を準備し、3色のうちいずれかの着色組成物をその表面に塗布し、フォトマスクを介して、画像様に光照射した後、アルカリ現像液で現像処理して、光未照射部を除去し、基板上に規則的に配列している有色ドメインを形成した。この操作を、他の2色の感光性着色組成物についてもそれぞれ行った。この様にして、実施例用RGBカラーフィルタ1〜6、及び比較例用RGBカラーフィルタ11〜19をそれぞれ作製した。
一般的な構成であり、且つ互いに偏光解消度が異なる3種のVAモードを準備した。偏光解消度a1のVAモード液晶セルを液晶セル1、偏光解消度a2のVAモード液晶セルを液晶セル2、及び偏光解消度a3のVAモード液晶セルを液晶セル3とする。これらの液晶セル1〜3のいずれかについて、セル基板の一方に、上記実施例用カラーフィルタ1〜6、及び上記比較例用カラーフィルタ11〜19のいずれかを使用して、VAモード液晶セル1〜15をそれぞれ作製した。
作製した各液晶セルについて、上記した方法で、コントラストCX、CY及びCZを求めた。その結果を下記表に示す。なお、下記表には、使用したカラーフィルタのCX、CY及びCZも併せて示す。
一対の偏光板をクロスニコル状態とし、その間に上記で作製した各液晶セルを配置して、VAモード液晶表示装置をそれぞれ作製した。これらの液晶表示装置を白状態及び黒状態とし、刺激値X、Y及びZをそれぞれ測定した。また、色度値xy及び白/黒コントラストCYも求めた。結果を下記表に示す。
一方、CY<CX<CZを満足しない、比較例用カラーフィルタを利用した液晶セル7〜12は、白表示時と黒表示時の色度値xyの値が異なり、カラーシフトが生じていることが理解できる。
12a、12b 偏光板
14 光源
16 輝度計
Claims (12)
- 互いに異なる色相の複数の有色ドメインが規則的に複数配列したカラーフィルタであって、CIE色空間における三刺激値X、Y及びZのそれぞれから以下の定義に従って算出されるコントラストCX、CY及びCZが、CY<CX<CZを満足することを特徴とするカラーフィルタ。
(カラーフィルタのCX、CY及びCZはそれぞれ、一対の偏光板を準備し、カラーフィルタをパラレルニコル状態の当該一対の偏光板の間に挟んだ状態で光を照射して得られる三刺激値Xp1、Yp1及びZp1;カラーフィルタをクロスニコル状態の当該一対の偏光板の間に挟んだ状態で光を照射して得られる三刺激値Xc1、Yc1及びZc1;カラーフィルタを挟まない当該一対の偏光板をパラレルニコル状態にして光を照射して得られる三刺激値Xp2、Yp2、及びZp2;並びにカラーフィルタを挟まない当該一対の偏光板をクロスニコル状態にして光を照射して得られる三刺激値Xc2、Yc2及びZc2;を用いて、以下の式
1/CX=Xc1/Xp1−Xc2/Xp2
1/CY=Yc1/Yp1−Yc2/Yp2
1/CZ=Zc1/Zp1−Zc2/Zp2
でそれぞれ定義される。) - 3×CY<CZを満足することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
- 前記互いに異なる色相の複数の有色ドメインが、赤色(R)ドメイン、緑色(G)ドメイン及び青色(B)ドメインを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のカラーフィルタ。
- Gドメイン及びBドメインのそれぞれの原料である着色組成物を、別々にガラス上に同一の厚みで塗布して形成されたG層及びB層それぞれの、CIE色空間における刺激値Yから算出されるコントラストCYG及びCYBが、CYG×4≦CYBを満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- Rドメイン、Gドメイン及びBドメインのそれぞれが、一種又は二種以上の顔料を含有し、Rドメイン、Gドメイン及びBドメイン中の主顔料それぞれの平均粒径dr、dg及びdbが、db<dr<dgを満足し、且つdg>1.5×dbを満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- Rドメイン、Gドメイン及びBドメインのそれぞれが、一種又は二種以上の顔料を含有し、Rドメイン、Gドメイン及びBドメイン中の主顔料それぞれの凝集度fr、fg、及びfbが、fb<fr<fgを満足し、且つfg>1.5×fbを満足することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- Gドメイン及びBドメインがそれぞれ一種又は二種以上の顔料を含有し、Gドメイン及びBドメイン中の主顔料それぞれの平均粒径dg及びdbと、Gドメイン及びBドメイン中の主顔料それぞれの凝集度fg、及びfbが、dg×fg>1.5×db×fbを満足することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- Rドメイン及びGドメインがそれぞれ一種又は二種以上の顔料で着色され、並びにBドメインが一種又は二種以上の染料で着色されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のカラーフィルタを内部に有する液晶セルであって、CIE色空間における刺激値X、Y及びZのそれぞれから以下の定義に従って算出されるコントラストCX、CY及びCZが、誤差10%の範囲で互いに等しいことを特徴とする液晶セル。
(液晶セルのCX、CY及びCZはそれぞれ、一対の偏光板を準備し、液晶セルをパラレルニコル状態の当該一対の偏光板の間に挟んだ状態で光を照射して得られる三刺激値Xp1、Yp1及びZp1;及び液晶セルをクロスニコル状態の当該一対の偏光板の間に挟んだ状態で光を照射して得られる三刺激値Xc1、Yc1及びZc1;を用いて、以下の式
1/CX=Xc1/Xp1
1/CY=Yc1/Yp1
1/CZ=Zc1/Zp1
でそれぞれ定義される。) - 垂直配向モードであることを特徴とする請求項9に記載の液晶セル。
- CYが、5000以上であることを特徴とする請求項9又は10に記載の液晶セル。
- 一対の偏光子と、その間に配置された請求項9〜11のいずれか1項に記載の液晶セルとを有する液晶表示装置。
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