JP5120975B2 - 対話装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、参照可能な他ユーザの個人データを利用して検索対象ユーザとの対話用データを生成する対話装置及びプログラムに関する。
従来から、ユーザがシステムとの対話を介して何らかの意思決定を行う対話制御システムが提案されている。対話制御システムでは、例えば、対象ユーザとの対話を繰り返す中で質問を徐々に掘り下げていくことによりユーザのニーズや価値観を引き出し、多種多様でかつ大量のサービスやコンテンツ情報の中から、ユーザのニーズや価値観にマッチするものを抽出する。
たとえば、特許文献1の音声対話制御システムでは、ユーザの発話(すなわち、入力音声)から検索のキーとなる特徴語を抽出し、その特徴語と検索対象データベースに関連付けられた項目及び細項目との対応関係に基づきデータベースを検索し、特徴語に適した対話内容を抽出してユーザに提示する。
特開2001−100787号公報
しかしながら、従来型の対話制御システムでは、ユーザは単独でシステムと対話することが想定されていて、対話中に特定の第三者の意見・意向が自動的に反映されるようにはなっていない。一方、あるユーザが意思決定を行う場合には、特定の第三者の意見を反映したい場合も多い。たとえば、夫婦で住宅を取得するときや転職を決めるときには家族の意見を参考にした方がよい場合がある。よって、特定の第三者の意見を反映させながら対話制御システムを利用する方がユーザの実情に沿った対話が成立する場合が多く、好ましい。
上記課題に対して、本発明の目的とするところは、複数ユーザが協調して意思決定を行ったり、あるユーザの意見(対話履歴)を元に、別のユーザが意思決定を行うことが可能な対話装置及びプログラムを提案することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ユーザとの対話用データを生成する対話装置であって、ユーザの発話から抽出されたユーザ毎の個人データを管理する個人データ管理部と、対象ユーザとの対話において他ユーザに関する個人データの参照の許可/不許可を管理する参照管理部と、ユーザとの対話対象候補としてのオントロジーを管理するドメイン知識管理部と、前記ドメイン知識管理部により管理されるオントロジーと、前記個人データ管理部により管理される前記対象ユーザの個人データと、前記参照管理部により許可された他ユーザの個人データとに基づき、前記対象ユーザとの対話用データを生成する対話制御部と、を備える対話装置が提供される。
これによれば、関連する他ユーザの個人データを現ユーザである対象ユーザとの対話で参照できる。その際、許可された他ユーザの個人データのみを利用することにより、他ユーザの個人データを対象ユーザとの対話に取り込む際の情報の安全性(セキュリティ)を確保することができる。
前記個人データ管理部は、対象ユーザとの対話により取得した情報をユーザ毎の個人データとして個人情報データベースに格納してもよい。
前記対象ユーザとの対話により取得した情報は、ユーザ回答の解析結果、ユーザの意図、及びユーザに関連する情報であってもよい。
前記参照管理部は、対象ユーザと関連する1又は複数の他ユーザに関する個人データの参照許可項目および参照不許可項目を参照条件データベースに格納し、前記対話制御部は、前記参照条件データベースに格納された個人データの参照許可項目および参照不許可項目に基づき、参照が許可された項目に対する他ユーザの個人データの内容のみ反映させてもよい。
前記個人情報データベース、前記参照条件データベースのそれぞれは、前記対話装置の内部又は前記対話装置の外部に設けられていてもよい。
前記対話制御部は、個人データの参照が許可された他ユーザが複数の場合、前記複数の他ユーザの個人データうち、所与の重要度に従って算出される類似度に応じて前記対話用データの生成に反映する他ユーザの個人データを選択してもよい。
前記対話装置は、前記オントロジーに応じて前記対象ユーザに対する質問文をユーザ側端末に表示し、当該表示された質問文に対するユーザの回答を受信し、受信されたユーザの回答の解析結果に基づきユーザの意図に応じた対話を進行させる対話制御システムに利用してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザとの対話用データを生成する対話装置が有する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、ユーザの発話から抽出されたユーザ毎の個人データを管理する個人データ管理処理と、対象ユーザとの対話において他ユーザに関する個人データの参照の許可/不許可を管理する参照管理処理と、ユーザとの対話対象候補としてのオントロジーを管理するドメイン知識管理処理と、前記ドメイン知識管理部により管理されるオントロジーと、前記個人データ管理部により管理される前記対象ユーザの個人データと、前記参照管理部により許可された他ユーザの個人データとに基づき、前記対象ユーザとの対話用データを生成する対話制御処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、複数ユーザが協調して意思決定を行ったり、あるユーザの意見(対話履歴)を元に別の他ユーザが意思決定を行ったりすることが可能な対話型サービスを提供することができる。
本発明の第1及び第2実施形態に係る対話制御システム及び対話装置の全体構成図である。 第1実施形態に係る対話装置の動作を示したフローチャートである。 プロパティ定義の構成を示す構成図の一例である。 図3に示したプロパティ定義の一部をネットワーク形式に展開した構成図である 拡張個人データをネットワーク形式に展開した構成図の一例である。 参照条件データベースに格納された参照条件データの一例である。 上位ノードの参照許可/不許可項目の指定と下位ノードの状態とを説明するための図である。 第1実施形態に係る参照制御部の動作を示すフローチャートである。 対象ユーザに対して他ユーザが図6のD621に示す参照許可を行った場合の拡張個人データの一例である。 参照情報を利用したプロパティ定義の一例である。 第1実施形態に係るマッチングテーブルの一例である。 第1実施形態に係るマッチング処理の流れを示すフローチャートである。 類似度計算処理を説明するためのマッチングテーブルの一例である。 類似度計算処理を説明するための図である。 類似度計算処理を説明するための図である。 第2実施形態に係る、複数のユーザデータを参照する拡張個人データの構成例をネットワーク形式で記述したものである。 第2実施形態に係るマッチングテーブルの一例である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る対話制御システム及びそのシステムに使用される対話装置について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
以下に説明する対話制御システムでは、ドメイン知識(オントロジー)に基づいて質問文を生成して利用者に提示し、利用者からの回答を意味レベルで解釈し、その利用者から引き出した情報及び利用者の回答から解釈した解析結果と、検索対象データとをマッチングすることにより利用者との対話用データの生成を実現する。さらに、ドメイン知識に多次元オントロジーを利用することでパーソナライズ対応を可能にし、ユーザの発言に対して寄り添い感を与える応答や対話の流れの切り替え、ユーザの状況変化に応じた重要度の変化などを実現する。
<第1実施形態>
[全体構成]
まず、本発明の第1実施形態に係る対話装置を含む対話制御システム(対話型解析・検索システム)の全体構成について、図1を参照しながら説明する。第1実施形態にかかる対話制御システムSysでは、ユーザは、たとえばユーザのPC90(Personal Computer)を用いて対話装置100と対話する。実際には、ユーザの要求に対してWebサーバ70を介してPC90のブラウザに対話装置100から送信された対話用データを表示することにより対話を成立させる。対話装置100は、対話型サービスをユーザに提供するために、対象ユーザとの対話用データを生成する装置である。
対話装置100は、対話管理部10、意図解析部20、ドメイン知識管理部30、マッチング部40、マッチング対象分析部50、参照管理部60を有している。対話装置100は、対話装置100の外部に配置されたデータ提供サーバ80と接続されている。対話装置100は、データ提供サーバ80が保持する提供データから対話中の対象ユーザに提供され得る対象データを取り出し、マッチング対象分析部50の記憶領域(対象情報データベース54)に格納する。
ユーザは、ブラウザ90を用いてWebサーバ70にアクセスすることで、対話制御システムSysを起動させる。なお、ユーザ側のインターフェースとしては、通信機能を有するPCや携帯端末や専用端末など広く適用することができるが、ユーザが発した音声をテキスト変換する音声合成・認識部等を備えるようにしてもよい。
対話管理部10は、検索を希望するユーザとの間の対話進行を管理するものであり、対話進行を制御する対話制御部11を有する。対話制御部11は、ドメイン知識管理部30からオントロジーを受け取り、このオントロジーに基づいて対話進行に係る質問文(システム発話文ともいう)を作成するものである。つまり、ドメイン知識管理部30は、対話進行のためのオントロジーを有していて、対話制御部11は、所定のオントロジーに基づき対話進行に応じて対象ユーザへ質問文を提示する。
対話制御部11は、質問文に対するユーザからの回答文(ユーザ発話文ともいう)を意図解析部20に与えてユーザ発話文の内容を解析させるものである。対話制御部11は、ユーザ発話文を受け取ると、そのユーザ発話文をそのユーザの個人データとしてマッチング対象分析部50の個人情報データベース53に格納するように個人データ管理部51に指示する。
また、対話制御部11は、マッチング部20に対して個人データと対象データとのマッチングを指示する。このマッチングを指示するタイミングは、例えば、ユーザからのマッチング指示を受けたときや、各質問文に対する回答文が得られたときや、全ての質問項目が終了したときなどと種々のタイミングを設定することができる。また、対話制御部11は、参照管理部60の参照条件データベース62に基づき、対象ユーザによるデータ参照を許可するユーザ(他ユーザ)の有無の確認を指示する。マッチングする個人データには、対象ユーザの個人データ及び参照管理部60により許可された他ユーザの個人データが含まれる。また、対話制御部11は、ドメイン知識管理部により管理されるオントロジーと、対象ユーザの個人データと、参照が許可された他ユーザの個人データとに基づき、対象ユーザとの対話用データを生成する。ここで、対話用データとは、オントロジーから生成された、後にシステムの発話文となる文のことである。対話制御部11は、対話用データを生成し、それがユーザに表示されてシステム発話文となる。したがって、データとしては、対話用データとシステム発話文は同じであり、対話制御部11が生成するものを対話用データと呼ぶ。その対話用データがユーザの画面に表示されたらシステム発話文と呼ぶ。
意図解析部20は、対話制御部11から取得した質問文に対してユーザが回答したユーザ発話文を受け取り、ユーザ発話文の内容を解析するものである。また、意図解析部20は、解析した意図解析結果をオントロジー形式にして対話制御部11に与える。具体的には、意図解析部20は、意図解析部21、意図解析用辞書22を有する。
意図解析部21は、意図解析用辞書22を参照して、ユーザ発話文に対して形態素解析を行う形態素解析部211と、意図解析用辞書22を参照して、ユーザ発話文に対して構文解析を行う構文解析部212とを有する。
意図解析部21は、ユーザ発話文に対して形態素解析や構文解析を行うことで、ドメイン知識データベース(ドメイン知識DB)32のプロパティ定義に定義されるクラスを取得し、取得したクラスをドメイン知識管理部30に与える。プロパティ定義については後述する。
意図解析用辞書22は、ユーザ発話文の内容を解析するための辞書群であり、例えば、形態素辞書(例えば、日本語形態素辞書)、構文辞書(例えば、日本語構文辞書)、プロパティ定義及びクラス定義を格納するドメイン知識辞書等が該当する。
ドメイン知識管理部30は、オントロジーを知識とするドメイン知識を管理するものである。ドメイン知識管理部30は、オントロジー管理部31、ドメイン知識DB32を有する。ドメイン知識DB32には、プロパティ定義及びクラス定義、クラスおよびプロパティに付随する各種情報(オプション情報と呼ぶ)が格納されている。
ドメイン知識管理部30は、意図解析部20から意図解析結果を受け取り、ドメイン知識DB32のオントロジーを参照して、意図解析結果に該当する個人データを対話制御部11に返す。
マッチング部40は、個人データ管理部51により管理される個人データと、対象データ管理部52により管理される対象データとのマッチングを行い、ユーザが希望する条件のマッチングを行うものである。
マッチング部40は、対話制御部11から受け取ったオントロジーをマッチャー42に与えたり、マッチャー42によりマッチングされた情報を対話制御部11に与えたりするマッチングマネージャ41と、個人情報DB53に格納された個人データと、対象情報DB54に格納された対象データとのマッチング処理を行うマッチャー42とを有する。これにより、マッチング部40は、ドメイン知識管理部30により取得されたオントロジーに対応した対象ユーザの個人データに適合する対象データ、及び前記取得されたオントロジーに対して対象ユーザに関連する所定の他ユーザの個人データに適合する対象データを抽出する。所定の他ユーザについては後述する。
マッチング対象分析部50は、個人データ管理部51、対象データ管理部52、個人情報データベース(個人情報DB)53、対象情報データベース(対象情報DB)54を有する。マッチング対象分析部50の各ベータベース53,54には、マッチング対象とする個人データや対象データが格納される。各ベータベース53,54は、マッチングしやすい形に拡張した、個人データ及び対象データを格納してもよい。
この個人情報DB53には、個人データの格納場所(格納位置)を示すユーザデータパスと、個人データの値を示すユーザデータクラス名とを保持する。個人情報DB53は、個人データ管理部51によって管理される。個人データ管理部51は、対話制御部11の制御によりユーザの発話から得られた個人データをユーザ毎に個人情報DB53に格納する。対象ユーザの発話から取得した情報とは、たとえば、ユーザ回答の解析結果、ユーザの意図、及びユーザに関連する情報が挙げられる。
対象データ管理部52は、外部に設けられたデータ提供サーバ80が蓄積する提供データから対象データを取得し、対象情報DB54に格納する。対象情報DB54には、対象データ管理部52が取得した対象データが蓄積されている。対象データとは、例えば、求人情報のデータである。
参照管理部60は、対象ユーザとの対話において他ユーザに関する個人データの参照の許可/不許可を管理する。参照管理部60は、参照制御部61と、参照条件データ62とを有する。参照条件データベース(参照条件DB)62には、対象ユーザとの対話において他ユーザに関する個人データの参照が許可されているか、不許可であるかの情報が記憶されている。参照制御部61は、参照条件DB62の内容に基づき、あるユーザ(ユーザA;他ユーザ)の個人データを、システムが別のユーザ(ユーザB;対象ユーザ)との対話を行う際に参照することが可能かを判断し、可能であれば、ユーザAの個人データをユーザBが参照できるようにする。
このようにして、本実施形態に係る対話装置100は、前記オントロジーに応じて対象ユーザに対する質問文をユーザ側端末に表示し、当該表示された質問文に対するユーザの回答を受信し、受信されたユーザの回答の解析結果に基づきユーザの意図に応じた対話を進行させる対話制御システムSysに利用される。
なお、対話装置100の各部への指令は、専用の制御デバイスあるいはプログラムを実行するCPU(図示せず)により実行される。次に説明する対話装置100の各動作は、CPUが前記プログラムを読み出して実行することにより、対話装置100の各機能を実現することができる。
次に、プロパティ定義について図3及び図4を用いて簡単に説明した後、プロパティ定義を用いた本実施形態に係る対話装置100の動作について図2のフローチャートを参照しながら説明する。
(プロパティ定義)
図3は、プロパティ定義の構成を示す構成図であり、図4は、プロパティ定義の一部をネットワーク形式で示した図である。図3に示すプロパティ定義は、例えば、「人間」を頂点として、各クラスのプロパティ関係を記述したものである。また、各プロパティが有する対話戦略やシステム発話に関するオプション情報を記述し、システムがどのような質問をどの順番でするかを規定する。
図3において、プロパティ定義は、定義域、プロパティ、値域、オプション情報の項目を有する。また、オプション情報には、必須の質問かどうかを決定する度合いを示す重要度、質問の順序(すなわち対話の流れ)を決定する度合いを示す優先度が設けられている。
さらに、オプション情報には、対話制御システムSysが生成する基本質問文が定義されている。なお、オプション情報には、質問文の前に生成するつなぎ文、意図解析結果に基づき生成する各種受け止め文など、システムが円滑に対話を進行するための各種機能を定義することができる。
また、オプション情報には、プロパティの種類が記述されており、例えば、グループ、取得対象がある。なお、ここではプロパティの種類を2種類の場合を例示したが、プロパティの種類は、これに限定されることなく、1種類又は複数種類を設定することができる。
プロパティの種類が「取得対象」の場合、ドメイン知識管理部30は、基本質問文の項目に設定されている基本質問文を対話制御部11に与え、対話制御部11が、これをシステム発話文としてWebサーバ70を通じてユーザ側に送信する。
一方、プロパティの種類が「グループ」の場合、ドメイン知識管理部30は、その値域クラスを定義域に持つプロパティを探索して選択する。このとき、この値域クラスを定義域とするプロパティが複数個ある場合、ドメイン知識管理部30は、オプション情報の優先度を見て、最も優先度が高いプロパティを選択するようにする。そして、この選択したプロパティが「取得対象」ならば、ドメイン知識管理部30は、その基本質問文を対話制御部11に与えて、対話制御部11が、これをシステム発話文としてユーザ側に送信する。このように、プロパティの種類がグループの場合には、優先度を利用することで、値域クラスを定義域に持つプロパティへの移行を実現することができる。
図4は、図3に示すプロパティ定義の一部をネットワーク形式に展開した構成図である。図4において、丸で囲まれた各ノードはクラス(すなわち、図3の定義域及び値域)を示し、クラスとクラスとの間を結ぶ線はプロパティを示す。また、線上の四角で囲まれた情報は、各種オプション情報を示す。
例えば、図4おいて、「人間」を頂点とし、プロパティを「パーソナリティ」とする場合の値域は「パーソナリティ」であり、プロパティを「転職をしようと思ったきっかけ」とする場合の値域は「転職理由」であり、プロパティを「仕事の経験」とする場合の値域は「現在の仕事」である。また、例えば、「パーソナリティ」を定義域とする場合にも、上記と同様に、例えばプロパティを「サイト訪問目的」とする場合の値域は「サイト訪問目的」である等の関係を持つ。
[対話装置の動作]
さて、以下に図2のフローチャートを用いて対話制御の全体の流れを説明する。まず、対話制御システムSysを利用するユーザは、ブラウザ90を用いて指定のURLにアクセスし、Webサーバ70を通じて対話制御システムSysを起動する。対話制御システムSysが起動されると、対話制御部11は、オントロジー管理部31を通じてドメイン知識DB32に格納されるプロパティ定義を参照し、現在のポインタを定義域に持つプロパティで最も優先度が高いプロパティを選択する。
システム開始時の場合、プロパティ定義では、初期値として選択する定義域が設定されている。たとえば、図3の第1段目の定義域クラス「人間」に対してポインタが設定されている。従って、ドメイン知識管理部30は、初期のポインタが指す定義域クラス「人間」のプロパティ「パーソナリティ」とする場合の値域クラス「パーソナリティ」を見る。このとき、この値域クラス「パーソナリティ」のプロパティの種類は「グループ」であるから、ドメイン知識管理部30は、値域クラス「パーソナリティ」を定義域とするプロパティのうち、優先度が最も高い定義域クラス「パーソナリティ」−プロパティ「サイト訪問目的」−値域クラス「サイト訪問目的」のプロパティに選択する。
そして、ドメイン知識管理部30は、このプロパティの基本質問文である「このサイトに来た目的を教えて下さい」を対話制御部11に与えて、対話制御部11がこの基本質問文をシステム発話としてユーザ側に送信する。このようにして、対話制御システムSysからの質問が開始される(ステップS101)。
このシステム発話文を受信したユーザは、例えば「自分の適職が何かを知りたいので」と回答するとする。この回答文は、Webサーバ70を通じて対話制御部11に送信される(ステップS102)。
対話制御部11は、ユーザ発話文を受信すると、このユーザ発話文を意図解析部20に与える。意図解析部20では、意図解析部21が、意図解析用辞書22を用いて、ユーザ発話文に対して形態素解析や構文解析を行い、その結果、たとえば「適職を知りたい」というユーザの意図を解析し、その意図解析結果を対話制御部11に与える(ステップS103)。
対話制御部11は、意図解析部20からの意図解析結果を受け取ると、その情報、すなわち個人データ(拡張個人データを含む)をユーザ毎に図1の個人情報DB53に格納する。そして、対話制御部11は、ドメイン知識管理部30に対して次の質問の問い合わせを行い、次の質問を決定する(ステップS104)。
このとき、ドメイン知識管理部30は、プロパティ定義を参照し、値域クラス「サイト訪問」の次に優先度が高い、定義域クラス「パーソナリティ」−プロパティ「現在の職種」−値域クラス「職種」に移行して、基本質問文「現在のあなたの職種は何ですか?」を対話制御部11に与え、対話制御部11がこれをシステム発話文として決定してユーザ側に送信する(ステップS105)。このように、次の質問文の提示とユーザからの回答文の受信とを繰り返し行うことにより、対話制御システムSysとユーザとの間の対話が実現される。なお、ステップS105において、次の質問が決定されなかった場合、すなわち全ての質問が終了した場合、システム動作は終了する。以上が基本的な対話制御の動作である。
意図解析で取得された意図解析結果は、対話制御により、拡張個人データ内に蓄積される。図5は、個人情報DB53に格納された拡張個人データをネットワーク形式に展開した構成図の例である。
図5において、プロパティ「パーソナリティ」はグループプロパティであり、取得される情報はない。図5では、その状態を網掛けで示している。その先のプロパティ「サイト訪問目的」「職種」「ライフイベント」については、それぞれ値域にユーザ発話から獲得された情報「適職を知りたい」「一般事務」「子供が生まれた」が格納されている。これは、システムとの対話により、ユーザ回答からこれらの値が取得されたことを示している。
また、プロパティ「現在の仕事」の先にあるプロパティ「顧客」「経験業態」「所属企業規模」「クライアント業界」には、それぞれ値域に空欄のノードがついている。これは、現時点では取得されていないが、今後の対話で取得される可能性がある値域の格納場所であることを示している。
(他ユーザの参照方法)
次に、対話中の対象ユーザに関連した他ユーザの参照データを対話時に利用する場合について説明する。図6は、参照条件データベース62に格納された参照条件データの一例である。図6の参照条件データは、ユーザ名、参照許可ユーザ名、参照許可項目、参照不許可項目から構成される。ユーザ名はユーザの名称、ユーザIDなど、ユーザを特定する情報を格納する場所である。参照許可ユーザ名は、ユーザ名で指定されたユーザに対して拡張個人データ等の個人データの全部あるいは一部の参照を許可するユーザの情報を格納する場所である。参照許可項目は、拡張個人データのどの項目の参照を許可するかを指定する場所である。参照不許可項目は、拡張個人データのどの部分の参照を許可しないかを指定する場所である。参照許可項目、参照不許可項目の指定は、項目名を個別に指定してもよいし、上位ノードに指定された情報が下位ノードにコピーされるようにしてもよい。
図7は、上位ノードに参照許可項目および参照不許可項目の指定をすることにより、下位ノードの状態がどうなるかを説明するものである。図7(a)は、トップノードである「人間」を参照許可項目に指定し、参照不許可項目を指定しなかった場合、すなわち、図6に示したD621の場合の拡張個人データの状態を示している。「人間」以下の全ノードにトップノードの情報がコピーされ、参照許可となっている。
図7(b)は、トップノード「人間」を参照許可項目に指定し、参照不許可項目に「転職活動のステージ」および「ライフイベント」を指定した場合、すなわち、図6のD622の場合の拡張個人データの状態を示している。参照不許可項目に指定された「転職活動のステージ」と「ライフイベント」を除いて、「人間」以下の各項目が参照許可となっている。
なお、図7(b)では、「転職活動のステージ」および「ライフイベント」の下にクラスは定義されていないが、定義されていた場合には、「転職活動のステージ」および「ライフイベント」と同様、参照不可となる。
以上のように、参照条件DB62には、対象ユーザと関連する1又は複数の他ユーザに関する個人データの参照許可項目および参照不許可項目が格納され、対話制御部11は、参照条件DB62に格納された個人データの参照許可項目および参照不許可項目に基づき、参照が許可された項目に対する他ユーザの個人データの内容のみ対話用データに反映させる。なお、対象ユーザとは対話中のユーザ(図6ではユーザ名のユーザ)をいい、他ユーザとは対象ユーザと関連する対象ユーザとは別のユーザ(他ユーザ:図6では参照許可ユーザ名のユーザ)をいう。
次に、対象ユーザと対話制御システムSysとの対話中で他ユーザの参照データを利用する場合の動作について図8を参照しながら説明する。図8は、参照管理部60の動作を示すフローチャートである。図2のS101でシステム開始質問が行われ、ユーザが個人を特定する情報(IDなど)を入力する(S801)と、対話制御部11からの指示により参照制御部61が参照条件DB62を参照し、対話中の対象ユーザに対して拡張個人データの参照を許可しているユーザがいるかどうかを確認する(S802)。
参照許可ユーザがいない場合、本処理を終了する。一方、S802にて参照許可ユーザがいる場合、参照制御部61は、参照許可ユーザの参照許可項目が指定されているかを確認し(S803)、参照許可ユーザに対する個人情報DB53に格納された拡張個人データのうち、参照許可項目とその下位の項目をバッファにコピーする(S804)。S803にて参照許可項目がない場合にはS802に戻る。
次に、参照制御部61は、参照条件DB62の参照不許可項目を参照し(S805)、参照不許可項目がなければ、バッファの内容を対話中ユーザの個人情報DB53に格納する(S807)。参照不許可項目があれば、参照不許可項目および参照不可項目の下位の項目をバッファから削除し(S806)、削除済みのバッファの内容を対話中ユーザの個人情報DB53に格納する(S807)。他に参照許可ユーザがいればS802に戻り、S802〜S807の処理を繰り返す。他に参照許可ユーザがいなければ、本処理を終了する。以上が、参照管理部60の動作の説明である。
図9は、ユーザA(対話中の対象ユーザ)に対してユーザB(対象ユーザに関連する他のユーザ)が図6のD621に示す参照許可を行った場合の拡張個人データの例である。網掛けの部分はユーザBのユーザ情報である。参照しているユーザ情報は、上書き不可にするなど、他のユーザ情報と区別して扱えるようにしてもよい。
次に、参照許可ユーザの情報を利用した質問(対話)を行う場合の処理の流れについて図10を参照しながら説明する。図10は、参照情報を利用したプロパティ定義の例である。定義域クラス「パーソナリティ」−プロパティ「ライフイベント」−値域クラス「ライフイベント」のオプション情報として、優先度D322、重要度D323、基本質問文D324のほかに、条件付質問文の条件D325、条件付質問文D326が定義されている。
ここで、条件付質問文の条件D325は質問を行う時点での個人データの状態に対する条件を、条件付質問文D326は条件つき質問文の条件が満たされた場合の質問文を示す。基本質問文は、どの条件も満たされない場合のデフォルトの質問文で、条件が満たされた場合にのみ使われる質問文が、条件付質問文となる。
対話制御部11は、条件付質問文の条件D325が満たされれば、条件付質問文D326を対話制御システムSysの出力文として生成する。一方、条件付質問文の条件D325が満たされなければ、基本質問文D324を対話制御システムSysの出力文として生成する。また、条件付質問文の条件D325、および、条件付質問文D326中の{}で囲まれた文字列は、定義域−プロパティの関係を”/”でつないだもので、参照先のリンクを表すものとする。例えば、{ユーザA/参照ユーザデータ}は、図9における「ユーザB」(D321)を示している。
図2のS104において、対話制御部11の指示でオントロジー管理部31が図10のプロパティ定義を参照したとする。ここで、条件付質問文の条件D325が満たされれば、すなわち、参照するユーザデータの先のライフイベントが空でなければ、条件付質問文「“ユーザBさん”によると、“子供が生まれた”ということですね。」(“”は参照先から引用された文字列)を対話制御部11に与える。一方、条件付質問文の条件D325が満たされなければ、すなわち、参照するユーザデータの先のライフイベントが空であれば、基本質問文「あなたの現在の状況について教えてください。」を対話制御部11に与え、対話制御部11がこれをシステム発話文として決定してユーザ側に送信する(S105)。
以上に説明したように、対話制御部11は、ドメイン知識管理部30により管理される所与のオントロジーに従って対象ユーザとの対話を進行させる際、前記参照許可ユーザである他ユーザの個人データの内容を反映させることにより、質問文を変更することができるようになっている。
(参照許可ユーザである他ユーザの個人データを利用した検索)
次に、参照許可ユーザの情報を利用した検索を行う処理の流れを説明する。図11は、個人情報DB53のどの情報と対象情報DB54のどの情報とを照合するかを定義したマッチングテーブルの例である。マッチングテーブルは、オントロジーの一部として、ドメイン知識
DB322に格納され、ドメイン知識管理部30を介して、マッチング部40から参照される。なお、図11(a)は、マッチングテーブルを表形式で示したものであり、図11(b)は、マッチングテーブルをネットワーク形式で示したものである。
図11(a)(b)のマッチングテーブルは、「個人データ」、「重要度」、「対象データ」を項目とする。項目「個人データ」は、拡張個人データにおけるプロパティ(条件)を示す。項目「対象データ」は、拡張対象データにおけるプロパティ(条件)を示す。項目「重要度」は、マッチングにおけるプロパティに対する重み付けを示す。また、個人データの「/人間/パーソナリティ/現在の職種」及び対象データの「/求人/経験職種」が対応する関係にあり、その重要度が「0.5」であることを示す。個人データと対象データとの関係でプロパティ名が異なっているが、これは、求人データ(データ)の条件名(プロパティ名)と、これに対応するユーザから抽出する条件名(プロパティ名)とが異なるからである。また、個人データ項目の複数のプロパティが、同一の対象データ項目に対応すること、またその逆も可能である。
図12は、マッチング処理の流れを示すフローチャートである。まず、対話制御部11からマッチング部40にマッチング要求が出力される(S1201)と、マッチング部40はドメイン知識管理部30を介して、ドメイン知識DB32にあるマッチングテーブルを読み込み(S1202)、マッチングテーブルに定義された個人データの項目の値を個人情報DB53から取得する(S1203)。次に、対象情報DB54を1件ずつ読み込み(S1204)、マッチングテーブルの定義に従って、S1203で取得した個人情報DB53に格納されたデータ値と、対応する対象情報DB54に格納されたデータ値とを照合し、類似度の計算を行う(S1206)。すべての対象情報DB54の類似度計算処理が終わると、マッチング部40は、類似度の高いものから順に対象データを並べ替え、これをマッチング結果として出力する(S1207)。
次に、不動産物件の検索を例に、図13と図14を使って、類似度計算処理を具体的に説明する。マッチング部40は、図13に示すマッチングテーブルを受け取り、図14(a)の個人データと、図14(b)の対象データとの類似度を計算する。図13のマッチングテーブルに従って、まず、個人情報DB53に格納されている図14(a)の拡張個人データより、「希望の間取り」「希望の価格」「希望の場所」の値を取得する。次に、対象情報DB54に格納されている図14(b)の対象データより、「物件の間取り」「物件の価格」「物件の場所」の値を取得し、対応する拡張個人データの値と照合する。「物件1」は「物件の間取り=4LDK」、「物件の価格=2800万円」、「物件の場所=さいたま市」であるから、ユーザAの「希望の間取り=3LDK」にはマッチせず、「希望の価格=3000万円以下」と「希望の場所=さいたま市」の条件にマッチする。
ここで、類似度計算の式を、以下のように定義する。
[式1]
Figure 0005120975
この場合、「ユーザA」と「物件1」との類似度は、図14(c)に示したように、「(0×1.0)+(1×1.0)+(1×1.0)=2.0」のように計算される。図15(a)のように、拡張個人データとともに参照ユーザデータが存在し、図13のD3284〜D3286のようにマッチングテーブルのユーザデータの項目に参照ユーザデータの情報が定義されている場合は、参照ユーザデータの「希望の間取り=4LDK」、「希望の価格=3000万円まで」、「希望の場所=東京都」についてもユーザ自身の情報(D3281−D3283)と同様の類似度計算を行う。すなわち、図15(a)の「ユーザA」の希望条件と図14(b)の「物件1」との類似度は、「(0×1)+(1×1)+(1×1)+(1×0.5)+(1×0.5)+(0×0.5)=3.0」と計算される。以上が、参照ユーザデータが存在する場合のマッチング処理の説明である。
以上のように、第1実施形態に係る対話制御システムSysによれば、以下の(1)〜(3)の効果を奏することができる。
(1)特定の第三者である他ユーザの個人データ(たとえば対話履歴)を現ユーザである対象ユーザとの対話で参照できる。
(2)他ユーザの個人データにより、対象ユーザに示すシステム発話文を変更できる。
(3)許可された他ユーザの個人データのみを利用することにより、他ユーザの個人データを対象ユーザとの対話に取り込む際のセキュリティ的課題を解決することができる。
具体的には、対話中の対象ユーザであるユーザAが対話制御システムSysと対話を行う場合に、別の他のユーザであるユーザBの情報を利用することができる。これにより、具体的に以下のような対話や検索が実現できる。「ユーザBさんは“転職市場を知りたい”とおっしゃっていますが、あなたがこのサイトに来た目的を教えてください。」(“”の部分はユーザBから参照を許可された情報の引用)のように、ユーザにパーソナライズした質問応答、情報提供が可能になる。
また、第1実施形態に係る対話制御システムSysによれば、ユーザAとユーザBの関係から、状況が推測される場合に、質問内容を簡略化したり、省略したりすることが可能になる。例えば、ユーザAとユーザBが夫婦であり、ユーザBのユーザ情報として、プロパティ「ライフイベント」−「子供ができた」とある場合、通常なら「あなたの現在の様子について教えてください」と質問するところ、ユーザAに対しては、「お子さんが生まれたのですね」と確認の質問ですませたり、ユーザAに対しての質問はせずに、ユーザAのプロパティ「ライフイベント」の値に「子供ができた」を格納したりすることが可能になる。
さらに、第1実施形態に係る対話制御システムSysによれば、対象ユーザとは別の他のユーザの情報を加味した検索を行うことが可能になる。具体的には、対象ユーザAの転職先を検索するときに、他ユーザB(例えばユーザAの妻)の希望も、検索条件に入れて検索を行ったり、ユーザA、ユーザBそれぞれの希望条件を満たす転職先を検索して比較したりすることが可能になる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る対話装置を用いた対話制御システムSysについて説明する。第2実施形態に係る対話制御システムSysでは、複数の参照許可ユーザが存在する場合の拡張個人データの構成を説明する。ここでは、ユーザAに複数の参照許可ユーザ、すなわちユーザB(ユーザAの妻)とユーザC(ユーザAの親)、が存在する場合を例にとる。
ただし、これ以外にも複数の参照ユーザの情報を参照する例として、家族のようにユーザと一緒に意思決定を行うユーザ集合や、職業や年齢など特定の属性が同じユーザ集合の情報を参照する場合が考えられる。
図16は、複数のユーザデータを参照する拡張個人データの構成例をネットワーク形式で記述したものである。トップノード「人間(ユーザA)」、プロパティ「参照ユーザデータ」の下に、複数の参照許可ユーザ(ユーザB・ユーザC)の情報がセットされている。このとき、参照ユーザとユーザB、および、ユーザCをつなぐプロパティ名は、「参照ユーザデータ1」「参照ユーザデータ2」のように別の参照ユーザデータであることを示す名称であっても良いし、図16のように、それぞれのユーザの属性を示す名称にしても良い。図16の方法以外にも、複数の参照許可ユーザ(すなわち、参照可能な他のユーザ)の情報を、トップノード「人間」と直接つなげて記述する方法が考えられる。
複数のユーザデータの情報を参照してマッチング処理を行う場合には、図17に示すように、複数のユーザのそれぞれのユーザデータのパスと対応する対象データの項目、重要度をマッチングテーブルに記述すれば良い。
第2実施形態に係る対話制御システムSysにおいても、対話制御部11は、個人データの参照が許可された複数の他ユーザの個人データうち、マッチングテーブルに記憶された所与の重要度に従って算出される類似度に応じて対話用データの生成に反映するいずれかの他ユーザの個人データを選択し、対話用データの生成に使用する。
第2実施形態に係る対話制御システムSysによれば、対象ユーザとは別の複数の他ユーザの情報を加味した検索を行うことが可能になり、複数の他ユーザの情報を対象ユーザとの対話に利用することができる。たとえば、複数の他ユーザのうち、図17に示した重要度が高いほうのユーザCである「親」の希望の場所を考慮した対話用データを生成したり、検索結果を表示したりすることにより、対象ユーザにパーソナライズした質問応答、情報提供が可能になる。
たとえば、図16を例に挙げれば、参照ユーザとして妻と親の二人が存在する場合、重要度の低い(すなわち、類似の低い)参照ユーザデータ(ユーザB:妻)に含まれる希望の場所「東京都」より、重要度の高い(すなわち、類似の高い)参照ユーザデータ(ユーザC:親)に含まれる希望の場所「さいたま市」が考慮され、対象ユーザ(ユーザA)との対話用データとしては、たとえば「住宅取得の希望の場所は、“さいたま市”でよろしいでしょうか?」が生成される。また、検索結果として、参照ユーザBの希望である「東京都」よりも、参照ユーザCの希望である「さいたま市」に該当する対象データが、検索結果として上位に表示される。また、参照ユーザBの希望である「東京都」よりも、参照ユーザCの希望である「さいたま市」に該当する対象データが、検索結果として上位に表示される。
また、第2実施形態に係る対話制御システムSysにおいても、対象ユーザと複数の他ユーザの関係から状況が推測される場合に、質問内容を簡略化したり、省略したりすることが可能になる。例えば、ユーザAとユーザBが夫婦であり、ユーザAとユーザCが親子である場合、ユーザBのユーザ情報として、ユーザAに対しては「お子さんが生まれたのですね」と確認の質問を行ったり、「ご両親との同居を希望されているのですね」と問いかけることができる。これにより、対象ユーザに親近感を持たせるとともに、対象ユーザの回答の負荷を減らしてスムーズな対話を成立させることができる。
第1及び第2の実施形態において、各部の動作は互いに関連しており、互いの関連を考慮しながら、一連の動作及び一連の処理として置き換えることができる。これにより、対話装置の実施形態を、対話装置が有する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムの実施形態とすることができる。
また、これにより、ユーザとの対話用データを生成する対話装置が有する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、ユーザの発話から抽出されたユーザ毎の個人データを管理する個人データ管理処理と、対象ユーザとの対話において他ユーザに関する個人データの参照の許可/不許可を管理する参照管理処理と、ユーザとの対話対象候補としてのオントロジーを管理するドメイン知識管理処理と、前記ドメイン知識管理部により管理されるオントロジーと、前記個人データ管理部により管理される前記対象ユーザの個人データと、前記参照管理部により許可された他ユーザの個人データとに基づき、前記対象ユーザとの対話用データを生成する対話制御処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記第1及び第2実施形態では、対話装置100を対話制御システムSysに適用したが、対話によりユーザのニーズや意見を抽出する対話制御システムだけでなく、対話型解析・検索システムや対話型文書作成支援システムに適用することができる。つまり、対話装置100は、対象ユーザとの対話を繰り返し、質問を徐々に掘り下げていくことによりユーザのニーズや価値観を引き出し、多種多様でかつ大量のサービスやコンテンツ情報の中から、ユーザのニーズや価値観にマッチするものを検索する情報検索・解析システムに適用し得るものである。
また、個人情報DB53、対象情報DB54及び参照条件DB62のそれぞれは、本発明に係る対話装置100の内部に設けられていてもよく、対話装置100の外部に設けられていてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、ある1ユーザに対して参照を許可した1人または複数のユーザの情報を、そのユーザの対話で利用する例について説明したが、本発明はこれに限らず、複数ユーザが同時にシステムと対話する場合に、お互いの情報を参照したり、対話や検索に利用したりすることもできる。
また、上記第1及び第2実施形態では、参照条件データに、「参照許可ユーザ名」の項目を設置し、参照許可ユーザ名に記載された個別のユーザに対して、ユーザ情報の参照を許可したが、本発明はこれに限らず、ユーザごとに付与された情報に基づく条件を記載し、条件に合致するユーザに対して参照を許可するようにしてもよい。例えば、続柄情報により何親等以内のユーザやグループIDが同じユーザ、特定の項目(例えば職種など)が同じユーザ等に対して参照を許可するようにしてもよい。
さらに、上記第1及び第2実施形態では、参照の可否は参照条件データに記載の情報に基づいて判断したが、本発明はこれに限らず、一般の認証処理を介して本人確認を行ったり、リアルタイムで参照許可ユーザの了解を得るような手段を講じてもよい。
上記第1及び第2実施形態では、参照の対象となるユーザ情報を格納する個人情報DB53、対象情報DB54、ドメイン知識DB32、参照条件DB62は、対話装置100の内部に格納する形態をとっているが、本発明はこれに限定されず、上記各DBは、対話制御システムの外部に存在し、対話制御システムとネットワークを介して通信することにより各情報が取得されるように構成されていてもよい。また、拡張個人データのユーザ情報も、対話から獲得された情報以外の外部情報(各種サービスの利用履歴、行動履歴など)であってもよい。
上記第1及び第2実施形態では、参照を許可されたユーザの情報を、現在対話中のユーザの拡張個人データ内にコピーして利用する形態を説明したが、これに限らず、拡張個人データを直接参照し、参照許可のある項目の情報を利用するようにしてもよい。
10 対話管理部
11 対話制御部
20 意図解析部
21 意図解析部
22 意図解析用辞書
30 ドメイン知識管理部
31 オントロジー管理部
32 ドメイン知識DB
40 マッチング部
41 マッチングマネージャ
42 マッチャー
50 マッチング対象分析部
51 個人データ管理部
52 対象データ管理部
53 個人情報DB
54 対象情報DB
60 参照管理部
61 参照制御部
62 参照条件DB
70 Webサーバ
80 データ提供サーバ
90 ブラウザ
100 対話装置
Sys 対話制御システム

Claims (8)

  1. ユーザとの対話用データを生成する対話装置であって、
    ユーザの発話から抽出されたユーザ毎の個人データを管理する個人データ管理部と、
    対象ユーザとの対話において、他ユーザに関する個人データの参照の許可/不許可を項目ごとに管理する参照管理部と、
    ユーザとの対話対象候補としてのオントロジーを管理するドメイン知識管理部と、
    前記ドメイン知識管理部により管理されるオントロジーと、前記個人データ管理部により管理される前記対象ユーザの個人データと、前記参照管理部により許可された他ユーザの個人データとに基づき、前記対象ユーザとの対話用データを生成する対話制御部と、
    を備え、
    各ユーザの前記個人データの各項目には重要度が付与され、
    前記対話制御部は、前記個人データの各項目について、前記対象ユーザの項目の重要度と、参照を許可された他の各ユーザの項目の重要度とによる重み付けにより、検索対象データの項目とのマッチングを行い、マッチング結果に基づいて前記対象ユーザとの対話用データを生成する、対話装置。
  2. 前記個人データ管理部は、対象ユーザの発話により取得した情報をユーザ毎の個人データとして個人情報データベースに格納する請求項1に記載の対話装置。
  3. 前記対象ユーザとの対話により取得した情報は、ユーザ回答の解析結果、ユーザの意図、及びユーザに関連する情報である請求項2に記載の対話装置。
  4. 前記参照管理部は、対象ユーザと関連する1又は複数の他ユーザに関する個人データの参照許可項目および参照不許可項目を参照条件データベースに格納し、
    前記対話制御部は、前記参照条件データベースに格納された個人データの参照許可項目および参照不許可項目に基づき、参照が許可された項目に対する他ユーザの個人データの内容のみ反映させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の対話装置。
  5. 前記個人情報データベース、前記参照条件データベースのそれぞれは、前記対話装置内又は前記対話装置外に設けられている請求項4に記載の対話装置。
  6. 前記対話制御部は、個人データの参照が許可された他ユーザが複数の場合、前記複数の他ユーザの個人データうち、所与の重要度に従って算出される類似度に応じて前記対話用データの生成に反映するいずれかの他ユーザの個人データを選択する請求項1〜5のいずれか一項に記載の対話装置。
  7. 前記対話装置は、前記オントロジーに応じて前記対象ユーザに対する質問文をユーザ側端末に表示し、当該表示された質問文に対するユーザの回答を受信し、受信されたユーザの回答の解析結果に基づきユーザの意図に応じた対話を進行させる対話制御システムに利用される請求項1〜6のいずれか一項に記載の対話装置。
  8. ユーザとの対話用データを生成する対話装置が有する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、
    ユーザの発話から抽出されたユーザ毎の個人データを管理する個人データ管理処理と、
    対象ユーザとの対話において他ユーザに関する個人データの参照の許可/不許可を項目ごとに管理する参照管理処理と、
    ユーザとの対話対象候補としてのオントロジーを管理するドメイン知識管理処理と、
    前記ドメイン知識管理部により管理されるオントロジーと、前記個人データ管理部により管理される前記対象ユーザの個人データと、前記参照管理部により許可された他ユーザの個人データとに基づき、前記対象ユーザとの対話用データを生成する対話制御処理と、を備え、
    各ユーザの前記個人データの各項目には重要度が付与され、
    前記対話制御部は、前記個人データの各項目について、前記対象ユーザの項目の重要度と、参照を許可された他の各ユーザの項目の重要度とによる重み付けにより、検索対象データの項目とのマッチングを行い、マッチング結果に基づいて前記対象ユーザとの対話用データを生成する、対話装置としてコンピュータを機能させるための、プログラム。
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