JP5120891B2

JP5120891B2 - ドアパネル

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Publication number: JP5120891B2
Application number: JP2008208616A
Authority: JP
Inventors: 亮二宇戸
Original assignee: キャタピラーエスエーアールエル
Priority date: 2008-08-13
Filing date: 2008-08-13
Publication date: 2013-01-16
Anticipated expiration: 2028-08-13
Also published as: WO2010018704A1; CN101903600B; CN101903600A; US8556329B2; JP2010043480A; US20110030279A1; DE112009000026T5

Description

本発明は、外側板と内側板を備えたドアパネルに関する。

作業機械のカバー体構造としては、外側板および内側板からなる２重構造のものがあり、その内側板は複数の凹部を有し、外側板にこの内側板の凹部を接着するとともに、外側板の周縁部をヘミング加工することにより、外側板と内側板とを固定している。内側板の凹部に対し相対的に設けられた凸部の平面部にヒンジが直接取付けられている（例えば、特許文献１参照）。
特開平９−２２８４１２号公報（第２−３頁、図２−８）

この従来の２重構造のカバー体構造は、内側板の凸部の平面部にヒンジを溶接により直接取付けるので、強度不足を生じるおそれがある。

また、内側板などに溶接代を確保するために、大きな平面部を残しておく必要があり、凹凸をつけるなどの形状的な強化構造を追加することが容易でない。

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、外側板および内側板の２重構造物においてヒンジ取付部分の強度を確保できるドアパネルを提供することを目的とするとともに、ヒンジ取付部分の周囲の少なくとも一部に強化構造を容易に確保できるドアパネルを提供することを目的とする。

請求項１に記載された発明は、外側板と、外側板の内側面に固定され外側板に対して少なくとも一側部に補強板収納凸部が膨出形成された内側板と、外側板と内側板の一側部の補強板収納凸部との間に固定された内部補強板とを具備し、内側板は、一側部の補強板収納凸部に平面状に設けられた複数のヒンジ取付面部と、各ヒンジ取付面部の周囲の少なくとも一部に設けられた補強凹溝部とを備え、内部補強板は、内側板のヒンジ取付面部と密着される平面状のヒンジ取付凸部と、ヒンジ取付凸部の周囲の少なくとも一部に設けられ内側板の補強凹溝部と嵌合する補強凹部とを備え、内側板のヒンジ取付面部および内部補強板のヒンジ取付凸部に取付けられたヒンジを具備したドアパネルである。

請求項２に記載された発明は、請求項１記載のドアパネルにおいて、内側板のヒンジ取付面部および内部補強板のヒンジ取付凸部が、ボルト挿入孔を備え、内部補強板のヒンジ取付凸部のボルト挿入孔裏面に一体化されたナットと、内側板のヒンジ取付面部に当接されたヒンジを、内側板および内部補強板の各ボルト挿入孔を通してナットに螺合することで締着するボルトとを具備したものである。

請求項３に記載された発明は、請求項１または２記載のドアパネルにおいて、内側板のヒンジ取付面部および内部補強板のヒンジ取付凸部にそれぞれ凹凸状に設けられて相互に嵌合する位置決め用嵌合部を具備したものである。

請求項１に記載された発明によれば、外側板および内側板のドアパネルにおいて、内側板のヒンジ取付面部がその周囲の少なくとも一部の補強凹溝部により構造的に補強されるとともに、外側板と内側板の一側部の補強板収納凸部との間に固定された内部補強板のヒンジ取付凸部がその周囲の少なくとも一部の補強凹部により構造的に補強され、さらに、これらの内側板の補強凹溝部と内部補強板の補強凹部とが嵌合して構造的に強化されるので、ドアパネルの自重が作用するヒンジ取付面部およびヒンジ取付凸部の強度を構造的に補強でき、ヒンジ取付部分の強度を確保できる。

請求項２に記載された発明によれば、内部補強板のヒンジ取付凸部のボルト挿入孔裏面にナットを一体化し、内側板のヒンジ取付面部に当接されたヒンジを、内側板および内部補強板の各ボルト挿入孔を通してナットに螺合されたボルトにより締着することによって、内側板にヒンジを取付けるので、外観を損ねる溶接痕が見える場所に現れることを防止できるとともに、ヒンジの固定を溶接でなくボルト締結構造とすることによって、溶接する場合に必要となる平面状の溶接代が必要でなくなり、平面状に形成しておく場所を内側板のヒンジ取付面部と内部補強板のヒンジ取付凸部とに限定でき、ヒンジ取付部分の周囲の少なくとも一部に内側板の補強凹溝部と内部補強板の補強凹部とによる強化構造を容易に確保できる。

請求項３に記載された発明によれば、内側板のヒンジ取付面部および内部補強板のヒンジ取付凸部は平面状に設けられているので、これらの場所に凹凸状に設けられて相互に嵌合する位置決め用嵌合部は、ヒンジ取付位置やドア形状などのレイアウト上の制約を受けることなく容易に、かつ精度良く成形できる。

以下、本発明を、図１乃至図１０に示された一実施の形態、図１１および図１２に示された他の実施の形態を参照しながら詳細に説明する。

図９は、作業機械としての油圧ショベル10を示し、下部走行体11に上部旋回体12が旋回可能に設けられ、この上部旋回体12上にキャブ13、作業装置14、エンジンなどの動力装置15が搭載されている。動力装置15は、上部カバー16およびサイドドア17などにより覆われている。

図１０は、ラジエータ室に設けられたサイドドア17を示し、このサイドドア17は、後述するヒンジ53，54により機体側フレーム18に開閉自在に取付けられ、反対側の機体側フレームに取付けられたストライカ19sと係脱操作可能なラッチ装置19rにより、閉じ状態が保持される。

図１乃至図６は、サイドドア17のドアパネル20を示し、このドアパネル20は、外側板21と、この外側板21に対し凹凸状にプレス成形されて外側板21の内側面に凹部を固定されるとともに凸部と外側板21との間に空間22を形成する内側板23と、これらの外側板21と内側板23との間の空間22に充填された発泡材24とを具備している。外側板21および内側板23には、３列の通気用開口部25が設けられている。

外側板21は、内側板23の１．２〜５．０倍の板厚にする。言い換えれば、内側板23は、外側板21より薄い板厚の鉄板を用いる。例えば、外側板21を１．２ｍｍの鉄板とした場合、内側板23は、相反する強度と加工性とを満足するために、０．６ｍｍ、０．８ｍｍなどの鉄板を用いることが望ましい。

発泡材24は、外側板21または内側板23の内面に貼付された未発泡状態のシート状の発泡素材を、外側板21と内側板23との間の空間22内で加熱して発泡させ、成形する。発泡素材は、２０倍程度の体積膨張率を有する高発泡性のゴム系吸音材が望ましい。発泡素材の加熱は、焼付塗装用加熱炉を用いて、焼付塗装と同時に行なうことが望ましい。

図１および図２に示されるように、内側板23は、外側板21に接合された開口側の接合部27および外周側の接合部28と、これらの接合部27，28に対し膨出成形された凸部29とを具備している。

この内側板23の凸部29は、ヒンジ取付側の補強板収納凸部29aと、最上段、上から第３段および最下段の横方向に成形された太い横梁状の補強用凸部29bと、上から第２段の横方向に成形された小型断面の補強用凸部29cと、ラッチ取付側の補強用凸部29dとで構成されている。

太い横梁状の補強用凸部29bには、縦方向に凹状の強化用凹部30が形成されている。小型断面の補強用凸部29cは、通気用開口部25の開口面積を確保するために、補強用凸部29bより小幅かつ低く形成され、補強用凸部29bの強化用凹部30が形成されていない。

図４乃至図６に示されるように、内側板23の接合部27には、外側板21に開口された３列の通気用開口部25aと対応して、これらの外側板21の通気用開口部25aよりやや大きな通気用開口部25bがそれぞれ穴加工により設けられている。

外側板21の外周縁部は、内側板23の周縁部を包みこむように折返し平坦に押しつぶして形成したヘミング加工部33により、内側板23の周縁部を咬込み結合する。内側板23の接合部27，28は、接着剤34により外側板21に接着され、この接着剤34により外側板21と内側板23の接合部27，28とを接合するとともにシールする。接着剤34は、粘性と熱硬化性を有するペーストタイプ構造用接着剤が望ましい。

図１または図７は、サイドドア17の分解斜視図を示し、外側板21と、この外側板21に対し位置決めされて外側板21の内側面に固定された内側板23との間で挟まれるようにして、ヒンジ取付用の内部補強板41が固定されている。

この内部補強板41は、図３に示されるように中央部に凹状補強部42が細長く設けられ、この凹状補強部42の一端側および他端側にヒンジ取付凸部43，44がそれぞれ平面状に成形され、これらのヒンジ取付凸部43，44に複数のボルト挿入孔43h，44hがそれぞれ穿設され、また、これらのヒンジ取付凸部43，44の周囲のうち３方に補強凹部43c，44cがそれぞれ設けられ、また、各ヒンジ取付凸部43，44の中央部であって２つのボルト挿入孔43h，43hの間および２つのボルト挿入孔44h，44hの間に、一方の位置決め用嵌合部45および他方の位置決め用嵌合部46が凹状に形成されている。

この内部補強板41に対し、図１および図２に示されるように内側板23のヒンジ取付側の補強板収納凸部29aの中央部には、内部補強板41の凹状補強部42と嵌合される凹状補強部47が細長く設けられ、この凹状補強部47の一端側および他端側にヒンジ取付面部48，49がそれぞれ平面状に成形され、これらのヒンジ取付面部48，49に複数のボルト挿入孔48h，49hがそれぞれ穿設され、また、これらのヒンジ取付面部48，49の周囲のうち３方に補強凹溝部48c，49cがそれぞれ設けられ、また、各ヒンジ取付面部48，49の中央部であって２つのボルト挿入孔48h，48hの間および２つのボルト挿入孔49h，49hの間に、一方の位置決め用嵌合部51および他方の位置決め用嵌合部52がそれぞれ下方へ突出する凸状に形成されている。

そして、内側板23のヒンジ取付面部48，49に設けられた位置決め用嵌合部51，52と、内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44に設けられた位置決め用嵌合部45，46とが、相互に嵌合して、内側板23に対し内部補強板41を位置決めする。この位置決めにより、内部補強板41の凹状補強部42と内側板23の凹状補強部47とが嵌合されるとともに、内部補強板41のボルト挿入孔43h，44hと内側板23のボルト挿入孔48h，49hとが正確に位置決めされる。

図１に示されるように、内側板23のヒンジ取付面部48，49上には、複数のボルト挿入孔53h，54hをそれぞれ有するヒンジ53，54が当接される。これらのヒンジ53，54は、図８（ｄ）に示されるように、内側板23のヒンジ取付面部48，49上に固定される一側のプレートP1に対して、軸部材Ｓにより、他側のプレートP2が回動自在に連結され、この他側のプレートP2に、このサイドドア17を機体側フレーム18に取付けるためのボルトを挿入する長穴Ｈが穿設されている。

そして、ヒンジ53，54のボルト挿入孔53h，54hに挿入されたボルト55bを、図８（ｄ）に示されるように内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44の裏面に各ボルト挿入孔43h，44hと同心状にそれぞれ溶接されたナット55nに螺合することで締着し、ヒンジ53，54を取付ける。

図４に示されるように、内側板23は、外側板21に密着された接合部27，28に沿って膨出成形された凸部29の中間部に段差状の補強変形部56が形成され、この段差状の補強変形部56により外側板21に対し凸部29の十分な高さを確保するとともに強度を確保している。

特に、太い横梁状の補強用凸部29bは、補強変形部56および強化用凹部30により、断面二次モーメントなどの断面性能に優れ、曲げ応力などに対して変形しにくい特性を有する。

一方、図５に示されるように、小型断面の補強用凸部29cは、補強用凸部29bより小幅に形成されているため、通気用開口部25の開口面積を大きく形成することができ、かつ、ヒンジ取付側の補強板収納凸部29aおよびラッチ取付側の補強用凸部29dと接続される箇所の突出部57より低く形成されているため、容易に絞り加工できる。

図１０に示されるように、ドアパネル20の上部は、その下側のほぼ垂直部分よりも機体側に折曲されているが、この折曲加工をする際に内側面23のヒンジ取付側の補強板収納凸部29aおよびラッチ取付側の補強用凸部29dの各上部に皺が発生しやすい。そこで、図１、図２、図５および図６などに示されるように、内側板23のヒンジ取付側の補強板収納凸部29aおよびラッチ取付側の補強用凸部29dを折曲加工する場所に、折曲加工の際に皺の発生を防止する皺発生防止凹部58，59が形成されている。

図１、図３および図６に示されるように、内部補強板41にも、内側板23の一方の皺発生防止凹部58と嵌合する凹部60が形成され、皺発生防止凹部58との干渉を防止している。

図１および図２に示されるように、内側板23の他方の皺発生防止凹部59の下側に位置する補強用凸部29dには、制振凹部61，62およびラッチ取付穴63が設けられている。これらの制振凹部61，62は、ドアパネル20の振動防止に利用され、例えば図１０に示されるように、ラッチ装置19rと係合するストライカ19sが設けられた機体側フレームには制振凸部64，65が突設され、これらの制振凸部64，65が、閉じ状態にあるドアパネル20の制振凹部61，62に嵌合して、ドアパネル20の上下方向の振動を抑えることができる。

次に、このドアパネル20の製造方法を説明する。

図８（ａ）に示されるように、成型後の内側板23を逆向きに設置して、その補強板収納凸部29aの中に内部補強板41をこれも逆向きに設置する。このとき、内側板23のヒンジ取付面部48，49に設けられた位置決め用嵌合部51，52と、内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44に設けられた位置決め用嵌合部45，46とが相互に嵌合して、内側板23に対し内部補強板41を位置決めする。この位置決めされた状態では、ワッシャ55wを通して内側板23のヒンジ取付面部48，49のボルト挿入孔48h，49hに挿入したボルト55bを、内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44の裏面に一体化されたナット55nに螺合して、内側板23に内部補強板41を仮止め固定することができる。

図８（ｂ）に示されるように、内側板23および内部補強板41と外側板21とを、外側板21の周縁部のヘミング加工部33と、図示しない固定治具により固定した状態で焼付塗装用加熱炉に入れて、これらの間に塗布されている熱硬化性の接着剤を硬化させ、外側板21と内側板23と内部補強板41とを接着する。

このとき、外側板21または内側板23の内面に貼付された発泡素材を、焼付塗装用加熱炉の加熱により発泡させて、空間22内に発泡材24を充填し、さらに、焼付塗装用加熱炉の加熱により、外側板21および内側板23の外表面に予め吹付けられた塗料を焼付ける。

例えば、接着剤34の熱硬化は、１５０℃で５分間の加熱をし、発泡材24の発泡は、１５０℃で２０分間の加熱をし、焼付塗装は、１８０℃〜２００℃で２０分間の加熱をする。これらの加熱は、既存の焼付塗装用加熱炉を用いて行なうことができる。

加熱後は、図８（ｃ）に示されるように仮止め固定用のボルト55bを外して、図８（ｄ）に示されるように、ヒンジ53，54のボルト挿入孔53h，54hと、内側板23のヒンジ取付面部48，49のボルト挿入孔48h，49hとに挿入したボルト55bを、内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44の裏面に一体化されたナット55nに螺合して、これらのボルト55bおよびナット55nによりヒンジ53，54を締着固定する。

次に、図１１および図１２は、他の実施の形態を示し、パネル全高がアップするとともに、外側板21および内側板23には、４列の通気用開口部25が設けられている。さらに、凹状の強化用凹部30を有する太い横梁状の補強用凸部29bは、最上段および最下段のみに設けられ、第２段、第３段および第４段の横梁部は、小型断面の補強用凸部29cで構成されている。

次に、図１乃至図１２に示された実施の形態の作用効果を説明する。

外側板21とこの外側板21より薄い内側板23とで形成された中空の閉断面構造により軽量化を図ることができるとともに、内側板23とこれより厚い（内側板23の１．２〜５．０倍の板厚を有する）外側板21とで形成された十分な高さをもった中空の閉断面構造により、外側からの衝撃に対して十分な強度を確保できる強固なドアパネルを安価に提供できる。

外側板21と内側板23との間に充填された発泡材24により振動を吸収して、ドアパネル自体から発生する音を効果的に減衰させることができ、すなわち音の減衰効果が高く、低騒音化を図ることができる。

外側板21および内側板23の２重構造物において、内側板23のヒンジ取付面部48，49がその周囲のうち３方の補強凹溝部48c，49cにより構造的に補強されるとともに、外側板21と内側板23の一側部の補強板収納凸部29aとの間に固定された内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44がその周囲のうち３方の補強凹部43c，44cにより構造的に補強され、さらに、これらの内側板23の補強凹溝部48c，49cと内部補強板41の補強凹部43c，44cとが嵌合して構造的に強化されるので、ドアパネル20の自重が作用するヒンジ取付面部48，49およびヒンジ取付凸部43，44の強度を構造的に補強でき、ヒンジ取付部分の強度を確保できる。

内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44のボルト挿入孔裏面にナット55nを一体化し、内側板23のヒンジ取付面部48，49に当接されたヒンジ53，54を、内側板23および内部補強板41の各ボルト挿入孔を通してナット55nに螺合されたボルト55bにより締着することによって、内側板23にヒンジ53，54を取付けるので、外観を損ねる溶接痕が現れることを防止できるとともに、ヒンジ53，54の固定を溶接でなくボルト締結構造とすることによって、溶接する場合に必要となる平面状の溶接代が必要でなくなり、平面状に形成しておく場所を内側板23のヒンジ取付面部48，49と内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44とに限定でき、ヒンジ取付部分の周囲のうち３方に内側板23の補強凹溝部48c，49cと内部補強板41の補強凹部43c，44cとによる強化構造を容易に確保できる。

内側板23のヒンジ取付面部48，49および内部補強板41のヒンジ取付凸部43，44は平面状に設けられているので、これらの場所に凹凸状に設けられて相互に嵌合する位置決め用嵌合部51，52と位置決め用嵌合部45，46は、ヒンジ取付位置やドア形状などのレイアウト上の制約を受けることなく容易に、かつ精度良く成形できる。

内側板23のヒンジ取付側の補強板収納凸部29aおよびラッチ取付側の補強用凸部29dを折曲加工する場所に皺発生防止凹部58，59を形成したので、これらの皺発生防止凹部58，59により皺を発生させる力を吸収することで、補強板収納凸部29aおよび補強用凸部29dの上部を曲げ加工する際の曲げ部成形性を向上でき、皺のない綺麗な成形面を確保できるとともに、不良品発生率を低下させることができる。

なお、図示された実施の形態では、ヒンジ取付凸部43，44の周囲のうち３方に補強凹部43c，44cが設けられ、ヒンジ取付面部48，49の周囲のうち３方に補強凹溝部48c，49cが設けられたが、これらは、設置スペースに余裕があれば、周囲４方に配置してもよいし、余裕がなければ、周囲２方に連続的にすなわちＬ形に配置してもよい。

本発明は、油圧ショベル、ローダ、ブルドーザなどの作業機械の例えばラジエータ室、バッテリ室またはポンプ室などのサイドドアなどに利用可能なドアパネルである。

本発明に係るドアパネルの一実施の形態を示す分解斜視図である。同上ドアパネルの内面側の正面図である。同上ドアパネルの内部補強板の正面図である。同上ドアパネルの図２IV-IV線断面図である。同上ドアパネルの図２Ｖ-Ｖ線断面図である。同上ドアパネルの図２VI-VI線断面図である。同上ドアパネルの外面側から見た分解斜視図である。同上ドアパネルの製造工程を示す断面図であり、（ａ）は、内側板内に内部補強板を仮止め用のボルトにより位置決めした状態を示し、（ｂ）は、内側板および内部補強板と外側板とを固定した状態を示し、（ｃ）は、仮止め用のボルトを外した状態を示し、（ｄ）は、ボルトによりヒンジを締着固定した状態を示す。同上ドアパネルを備えた作業機械の平面図である。同上ドアパネルを作業機械に取付けた箇所の斜視図である。同上ドアパネルの他の実施の形態を示す作業機械に取付けた状態の斜視図である。同上ドアパネルの内面側の正面図である。

符号の説明

20 ドアパネル
21 外側板
23 内側板
29a 補強板収納凸部
41 内部補強板
43，44 ヒンジ取付凸部
43h，44h ボルト挿入孔
43c，44c 補強凹部
45，46 位置決め用嵌合部
48，49 ヒンジ取付面部
48h，49h ボルト挿入孔
48c，49c 補強凹溝部
51，52 位置決め用嵌合部
53，54 ヒンジ
53h，54h ボルト挿入孔
55b ボルト
55n ナット

Claims

外側板と、
外側板の内側面に固定され外側板に対して少なくとも一側部に補強板収納凸部が膨出形成された内側板と、
外側板と内側板の一側部の補強板収納凸部との間に固定された内部補強板とを具備し、
内側板は、
一側部の補強板収納凸部に平面状に設けられた複数のヒンジ取付面部と、
各ヒンジ取付面部の周囲の少なくとも一部に設けられた補強凹溝部とを備え、
内部補強板は、
内側板のヒンジ取付面部と密着される平面状のヒンジ取付凸部と、
ヒンジ取付凸部の周囲の少なくとも一部に設けられ内側板の補強凹溝部と嵌合する補強凹部とを備え、
内側板のヒンジ取付面部および内部補強板のヒンジ取付凸部に取付けられたヒンジ
を具備したことを特徴とするドアパネル。
内側板のヒンジ取付面部および内部補強板のヒンジ取付凸部は、ボルト挿入孔を備え、
内部補強板のヒンジ取付凸部のボルト挿入孔裏面に一体化されたナットと、
内側板のヒンジ取付面部に当接されたヒンジを、内側板および内部補強板の各ボルト挿入孔を通してナットに螺合することで締着するボルトと
を具備したことを特徴とする請求項１記載のドアパネル。
内側板のヒンジ取付面部および内部補強板のヒンジ取付凸部にそれぞれ凹凸状に設けられて相互に嵌合する位置決め用嵌合部
を具備したことを特徴とする請求項１または２記載のドアパネル。