JP5120646B2 - ハイブリッド制御装置の検査装置及び検査方法 - Google Patents

ハイブリッド制御装置の検査装置及び検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、駆動力源として少なくとも一つの回転電機を備えたハイブリッド車両用駆動装置を制御する制御装置であって、前記回転電機を制御する回転電機制御ユニットと、この回転電機制御ユニットを制御する主制御ユニットとを備えたハイブリッド制御装置の検査を行う検査装置及び検査方法に関する。
近年、駆動力源としてエンジンと回転電機とを併用することにより、エンジンの燃費向上及び排出ガスの低減を図ることのできるハイブリッド車両が実用化され、量産されている。そこで、このようなハイブリッド車両に用いる駆動装置及びその制御装置の品質を安定させるための検査技術が重要になってきている。このようなハイブリッド車両用駆動装置の検査装置に関して、ハイブリッド車両用駆動装置と、これを制御するための制御装置とを接続した状態で、ハイブリッド車両用駆動装置に出力動作させ、その出力特性が目標範囲内であるか否かを検査する装置が既に知られている(下記の特許文献1参照)。
特開2005−140668号公報
上記のような検査装置では、駆動装置と制御装置の双方を対象として一度に検査を行うことができるという利点がある。しかし、このような検査装置では、検査対象の構成が多いため、不具合が発見された際に、その不具合の要因を特定することが難しいという課題がある。特に、駆動装置と制御装置とを接続した状態で検査を行うため、不具合が駆動装置に起因するものか、制御装置に起因するものかを特定するのに時間を要する場合があった。
そこで、駆動装置と接続することなく、制御装置のみで検査を行いたいという要求はこれまでにもあった。しかし、ハイブリッド車両用駆動装置は、回転電機、インバータ、各種センサ等の多数の構成を有しており、制御装置単体では、ハイブリッド車両用駆動装置に接続した状態と同じような信号の入出力を行わせて検査することはできなかった。そのため、これまでは、制御装置単体の検査は、一定の検査信号を制御装置に入力し、当該入力に応じた適切な信号が出力されるか否かを検査するだけの単純な機能検査のみとなっていた。したがって、制御装置の演算機能が正常に動作するか否かを検査することができておらず、制御装置の実際の使用状態とは大きく異なる状態での検査となっていた。そのため、制御装置の実際の使用状態で不具合が生じるか否かの検査として不十分なものとなっていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハイブリッド車両用駆動装置を制御するハイブリッド制御装置を、ハイブリッド車両用駆動装置に接続することなく、実際の使用状態に近い状態で検査することができる検査装置及び検査方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る、駆動力源として少なくとも一つの回転電機を備えたハイブリッド車両用駆動装置を制御する制御装置であり、前記回転電機を制御する回転電機制御ユニットと、この回転電機制御ユニットを制御する主制御ユニットとを備えたハイブリッド制御装置の検査を行う検査装置の特徴構成は、ハイブリッド車両に搭載された状態で前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する代替手段と、
前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットからの出力信号を検査する出力検査手段と、を備え、
前記代替手段は、前記ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、前記ハイブリッド車両用駆動装置に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段と、を含み、
前記駆動装置代替手段は、前記主制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段と、前記回転電機制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段とを備え、
前記第一駆動装置代替手段は、前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部のセンサを代替し、各センサの検出信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、
前記第二駆動装置代替手段は、前記回転電機及び当該回転電機を駆動するためのインバータを代替し、前記回転電機制御ユニットから前記インバータを制御するためのインバータ制御信号が入力され、前記回転電機の動作状態を検出するセンサの検出信号に相当する信号を前記回転電機制御ユニットへ出力するものであり、
前記代替手段、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を前記出力検査手段により検査する点にあり、更なる追加的特徴構成(第一の追加的特徴構成)は、
前記検査パターンは、ハイブリッド車両の実際の走行パターンを代表する代表走行パターンに従って走行状態を変化させた際における各時点での前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部の動作状態に基づいて規定されていると共に、
前記ハイブリッド車両用駆動装置が切り替え可能に備える複数の動作モードを少なくともそれぞれ一回は実行するように、前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点が規定されており、
前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点は、前記回転電機が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように調整された結果として規定されている点にある。
また、上記追加特徴構成に代わる、あるいは上記追加的特徴構成に加える追加的特徴構成(第二の追加的特徴構成)は、当該検査装置が、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して一定の検査信号を出力する検査信号出力手段を更に備え、
前記代替手段との間での前記検査パターンに従う信号の入出力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する走行状態模擬検査に加えて、前記検査信号出力手段からの一定の検査信号の入力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する機能検査を行うものであり、
前記ハイブリッド制御装置の周辺の温度の条件である環境条件を変更しながら、前記機能検査と前記走行状態模擬検査とを所定回数繰り返し行い、最後に前記機能検査を行う点にある。
なお、本願では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
この特徴構成によれば、検査装置が、ハイブリッド車両に搭載された状態で前記主制御ユニット及び前記回転電機制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する代替手段を備えているので、ハイブリッド制御装置をハイブリッド車両用駆動装置に接続することなく、更にはハイブリッド車両に搭載することもなく、ハイブリッド車両に搭載された状態と同様の状態を再現して検査を行うことができる。更に、この検査装置によれば、前記代替手段が、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する出力信号を検査するので、ハイブリッド制御装置に実際の使用時と同様の演算処理を行わせ、実際の使用状態に近い状態で検査することができる。
上述したように、前記代替手段は、前記ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、前記ハイブリッド車両用駆動装置に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段と、を含む。代替手段として、ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、車両側制御装置を代替する車両代替手段とを含むので、ハイブリッド制御装置の検査を行う際に、当該ハイブリッド制御装置がハイブリッド車両に搭載された際と同様に、ハイブリッド車両用駆動装置及び車両側制御装置のそれぞれに接続された状態を適切に再現することができる。
より具体的には、前記駆動装置代替手段は、前記主制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段と、前記回転電機制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段とを備え、前記第一駆動装置代替手段は、前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部のセンサを代替し、各センサの検出信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、前記第二駆動装置代替手段は、前記回転電機及び当該回転電機を駆動するためのインバータを代替し、前記回転電機制御ユニットから前記インバータを制御するためのインバータ制御信号が入力され、前記回転電機の動作状態を検出するセンサの検出信号に相当する信号を前記回転電機制御ユニットへ出力する構成である。したがって、駆動装置代替手段により、ハイブリッド車両用駆動装置を適切に代替することができる。
また、1つの追加的特徴構成(第一の追加的特徴構成)において、検査パターンは、ハイブリッド車両の実際の走行パターンを代表する代表走行パターンに従って走行状態を変化させた際における各時点での前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部の動作状態に基づいて規定されている。この場合、ハイブリッド車両の実際の走行パターンにおいて発生する可能性が高いハイブリッド車両用駆動装置の各部の動作状態を適切に再現してハイブリッド制御装置の検査を行うことができる。したがって、実際の使用状態に近い状態でハイブリッド制御装置の検査を適切に行うことができる。また、当該追加的特徴構成において、前記検査パターンは、前記ハイブリッド車両用駆動装置が切り替え可能に備える複数の動作モードを少なくともそれぞれ一回は実行するように、前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点が規定されている。例えば、検査パターンに従って回転電機の回転速度及びトルクが遷移していくことによってハイブリッド車両用駆動装置が切替可能に備える複数の動作モードが少なくともそれぞれ一回は実行される。したがって、ハイブリッド車両用駆動装置が備える複数の動作モードのそれぞれでのハイブリッド制御装置の動作について適切に検査することができる。また、当該特徴構成において、前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点は、前記回転電機が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように調整された結果として規定されている。例えば、上記のように、ハイブリッド車両用駆動装置が切替可能に備える複数の動作モードを少なくともそれぞれ一回は実行するように回転電機の回転速度及びトルクの遷移点が規定された検査パターンであっても、当該遷移点が、回転電機が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るものとなっていない場合がある。しかし、検査パターンに従って回転電機の回転速度及びトルクが遷移していけば、回転電機が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入ることになるので、回転電機が有する複数の制御領域のそれぞれでのハイブリッド制御装置の動作について適切に検査することができる。
また、他方の追加的特徴構成(第二の追加的特徴構成)においては、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して一定の検査信号を出力する検査信号出力手段を更に備え、前記代替手段との間での前記検査パターンに従う信号の入出力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する走行状態模擬検査に加えて、前記検査信号出力手段からの一定の検査信号の入力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する機能検査を行う。この構成によれば、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従って行う走行状態模擬検査に加えて、一定の検査信号の入力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する機能検査を行うことができるので、各制御ユニットを構成する回路の破損の有無等を確実に検査することができる。また、当該追加的特徴構成においては、前記ハイブリッド制御装置の環境条件(例えば、ハイブリッド制御装置の周辺の温度、湿度、振動等の条件、並びにこれらの二つ以上の条件の組み合わせなど)を変更しながら、前記機能検査と前記走行状態模擬検査とを所定回数繰り返し行い、最後に前記機能検査を行う。従って、ハイブリッド制御装置の実際の使用状態に近い状態での検査である走行状態模擬検査と、比較的単純な機能検査との双方を行い、不具合が発生しないか否かを適切に検査することができる。また、これらの検査の最後に機能検査を行うことにより、環境条件の変化や走行状態模擬検査で実行される演算処理によって前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットを構成する回路に負荷がかかり、それらの回路の破損等が生じていないかを、最後に適切に検査することができる。さらに、環境条件が、ハイブリッド制御装置の周辺の温度の条件であると、ハイブリッド制御装置の周辺の温度の条件を様々に変化させながら走行状態模擬検査及び機能検査を行うことができるので、ハイブリッド制御装置の動作に影響を与え易い温度条件が様々に変化した場合でもハイブリッド制御装置が不具合を発生しないか否かを適切に検査することができる。
尚、第一の追加的特徴構成に、第二の追加的特徴構成の一部を付加することも好適である。また、第二の追加的特徴構成に、第一の追加的特徴構成の一部を付加することも好適である。
また、前記車両代替手段は、少なくとも前記車両側制御装置から出力されるハイブリッド車両用駆動装置に対する出力要求トルク指令信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、前記主制御ユニットから前記ハイブリッド車両用駆動装置の動作状態を表す動作状態信号が入力される構成とすると好適である。この構成によれば、車両代替手段により、ハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を適切に代替することができる。
また、前記出力検査手段は、前記回転電機制御ユニットからの出力信号として、前記インバータ制御信号を検査する構成とし、或いは前記主制御ユニットからの出力信号として、前記動作状態信号を検査する構成とすると好適である。
これらの構成によれば、ハイブリッド制御装置に実際の使用時と同様の演算処理を行わせた結果を検査することになるので、実際の使用状態に近い状態でハイブリッド制御装置の検査を適切に行うことができる。
また、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットは、それぞれ記憶装置及び演算処理装置を有するユニットであり、各ユニットの前記記憶装置に製品プログラムと同等のプログラムが書き込まれた状態で、当該プログラムに従った前記演算処理装置による演算結果としての前記出力信号を前記出力検査手段により検査する構成とすると好適である。
この構成によれば、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットのそれぞれの記憶装置に製品プログラムと同等のプログラムが書き込まれた状態で、当該プログラムによる演算結果を検査することができるので、実際の使用状態に近い状態でハイブリッド制御装置の検査を適切に行うことができる。
また、前記検査パターンは、前記代表走行パターンに含まれるハイブリッド車両の走行速度及び発進・停止回数に基づいて、走行速度の遷移点が規定されていると好適である。
この構成によれば、ハイブリッド車両の実際の走行パターンにおける走行速度の変化及び発進・停止と同様の状況を再現して検査を行うことができる。したがって、実際の使用状態に近い状態でハイブリッド制御装置の検査を適切に行うことができる。
また、前記検査パターンは、前記ハイブリッド車両用駆動装置が切り替え可能に備える複数のシフト位置を少なくともそれぞれ一回は実行するように規定されていると好適である。
この構成によれば、ハイブリッド車両用駆動装置が切替可能に備える複数のシフト位置のそれぞれでのハイブリッド制御装置の動作について適切に検査することができる。
また、前記検査パターンは、実際に起こり得るハイブリッド車両の複数の特徴的な動作状態を少なくともそれぞれ一回は実行するように規定されていると好適である。
この構成によれば、実際に起こり得るハイブリッド車両の複数の特徴的な動作状態のそれぞれでのハイブリッド制御装置の動作について適切に検査することができる。
また、前記検査パターンとして、異常検出時の前記出力信号を検査するために前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して異常検出条件が成立する信号を出力する異常時検査パターンと、前記異常検出条件が成立しない信号を出力する通常検査パターンと、を備えると好適である。
この構成によれば、検査パターンとして通常検査パターンに加えて異常時検査パターンを備えているので、前記代替手段が、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して異常検査パターンに従う信号の入出力を行うことにより、異常検出条件が成立した場合のハイブリッド制御装置のフェールセーフ動作について適切に検査することができる。
また、前記機能検査及び前記走行状態模擬検査をそれぞれ複数の温度で行うとともに、前記走行状態模擬検査については、前記複数の温度の内の第一の温度から第二の温度まで変化させる間の温度スイープ状態でも行うと好適である。
この構成によれば、前記機能検査及び前記走行状態模擬検査をそれぞれ複数の温度で行い、それらの各温度条件下でもハイブリッド制御装置が不具合を発生しないか否かを適切に検査することができる。また、前記走行状態模擬検査については、前記複数の温度の内の第一の温度から第二の温度まで変化させる間の温度スイープ状態でも行うため、温度が大きく変化する状況下で、ハイブリッド制御装置に実際の使用時と同様の演算処理を行わせて検査することができるので、より一層実際の使用状態に近い状態でハイブリッド制御装置の検査を行うことができる。
本発明に係る、駆動力源として少なくとも一つの回転電機を備えたハイブリッド車両用駆動装置を制御する制御装置であり、前記回転電機を制御する回転電機制御ユニットと、この回転電機制御ユニットを制御する主制御ユニットとを備えたハイブリッド制御装置の検査方法の特徴構成は、ハイブリッド車両に搭載された状態で前記主制御ユニット及び前記回転電機制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する手として、
前記ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、前記ハイブリッド車両用駆動装置に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段と、を含み、
前記駆動装置代替手段が、前記主制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段と、前記回転電機制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段とを備え、
前記第一駆動装置代替手段が、前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部のセンサを代替し、各センサの検出信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、
前記第二駆動装置代替手段が、前記回転電機及び当該回転電機を駆動するためのインバータを代替し、前記回転電機制御ユニットから前記インバータを制御するためのインバータ制御信号が入力され、前記回転電機の動作状態を検出するセンサの検出信号に相当する信号を前記回転電機制御ユニットへ出力するものである、代替手段を用い、
前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査するものであり、
前記検査パターンは、ハイブリッド車両の実際の走行パターンを代表する代表走行パターンに従って走行状態を変化させた際における各時点での前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部の動作状態に基づいて規定されていると共に、
前記ハイブリッド車両用駆動装置が切り替え可能に備える複数の動作モードを少なくともそれぞれ一回は実行するように、前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点が規定されており、
前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点は、前記回転電機が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように調整された結果として規定されている点にある。
また、当該検査方法の別の特徴構成は、ハイブリッド車両に搭載された状態で前記主制御ユニット及び前記回転電機制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する手段として、
前記ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、前記ハイブリッド車両用駆動装置に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段と、を含み、
前記駆動装置代替手段が、前記主制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段と、前記回転電機制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段とを備え、
前記第一駆動装置代替手段が、前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部のセンサを代替し、各センサの検出信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、
前記第二駆動装置代替手段が、前記回転電機及び当該回転電機を駆動するためのインバータを代替し、前記回転電機制御ユニットから前記インバータを制御するためのインバータ制御信号が入力され、前記回転電機の動作状態を検出するセンサの検出信号に相当する信号を前記回転電機制御ユニットへ出力するものである、代替手段を用い、
前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査するものであり、
前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して一定の検査信号を出力する検査信号出力手段を更に用いて、
前記代替手段との間での前記検査パターンに従う信号の入出力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する走行状態模擬検査に加えて、前記検査信号出力手段からの一定の検査信号の入力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する機能検査を行うものであり、
前記ハイブリッド制御装置の周辺の温度の条件である環境条件を変更しながら、前記機能検査と前記走行状態模擬検査とを所定回数繰り返し行い、最後に前記機能検査を行う点にある。

この特徴構成によれば、ハイブリッド車両に搭載された状態で前記主制御ユニット及び前記回転電機制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する代替手段を用いるので、ハイブリッド制御装置をハイブリッド車両用駆動装置に接続することなく、更にはハイブリッド車両に搭載することもなく、ハイブリッド車両に搭載された状態と同様の状態を再現して検査を行うことができる。更に、この検査方法によれば、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する出力信号を検査するので、ハイブリッド制御装置に実際の使用時と同様の演算処理を行わせ、実際の使用状態に近い状態で検査することができる。
なお、このハイブリッド制御装置の検査方法は、上記のように、ハイブリッド制御装置の検査装置についての好適な構成の例として挙げたいくつかの付加的技術に係る方法を組み込むことが可能である。その場合、上記の各構成によって得られる作用効果を、同様に得ることができる。
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るハイブリッド制御装置2及びその検査装置1の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、本実施形態に係るハイブリッド制御装置2及びそれが接続されるハイブリッド車両用駆動装置3(以下、単に「駆動装置3」という。)の具体的構成の一例を示す図である。この図2に示すように、本実施形態においては、駆動装置3は、ハイブリッド車両のトランスアクスルとして構成されており、入力軸Iが、ハイブリッド車両の駆動力源としてのエンジンEに接続され、出力軸Oが車輪Wに接続されている。そして、この駆動装置3は、エンジンEとともにハイブリッド車両の駆動力源となる、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の2つの回転電機を備えている。ハイブリッド制御装置2は、この駆動装置3を制御するための装置である。検査装置1は、このようなハイブリッド制御装置2に対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する出力信号を検査することにより、ハイブリッド制御装置2を実際の使用状態に近い状態で検査するための装置である。以下、本実施形態に係るハイブリッド制御装置2及びその検査装置1の各部の構成について、詳細に説明する。
1.ハイブリッド車両用駆動装置
まず、本実施形態に係るハイブリッド制御装置2による制御対象となる駆動装置3の構成について説明する。図2に示すように、この駆動装置3は、駆動力源として2つの回転電機MG1、MG2を備えるとともに、入力軸Iが、同じく駆動力源としてのエンジンEに接続されている。そして、この駆動装置3は、エンジンEの出力を、第一回転電機MG1側と、車輪W及び第二回転電機MG2側とに分配する動力分配用の遊星歯車装置PGを備えており、いわゆる2モータスプリット方式のハイブリッド駆動装置として構成されている。すなわち、この駆動装置3は、機械的な構成として、エンジンEに接続された入力軸Iと、第一回転電機MG1と、第二回転電機MG2と、動力分配用差動歯車装置としての遊星歯車装置PGと、カウンタギヤ機構Cと、複数の車輪Wに駆動力を分配する出力用差動歯車装置Dと、を備えている。ここで、遊星歯車装置PGは、エンジンEの出力(駆動力)を第一回転電機MG1と分配出力部材としてのカウンタドライブギヤSとに分配する。カウンタドライブギヤSは、カウンタギヤ機構C及び出力用差動歯車装置Dを介して車輪Wに接続されている。第二回転電機MG2は、カウンタギヤ機構Cに接続されており、このカウンタギヤ機構Cを介してカウンタドライブギヤS及び出力用差動歯車装置Dに接続されている。
ここで、第一回転電機MG1は、主に遊星歯車装置PGを介して伝達されるエンジンEの駆動力により発電を行い、バッテリBを充電し、或いは第二回転電機MG2を駆動するための電力を供給するジェネレータとして機能する。ただし、車両の高速走行時やエンジンEの始動時等には第一回転電機MG1は力行して駆動力を出力するモータとして機能する場合もある。一方、第二回転電機MG2は、主に車両の走行用の駆動力を補助するモータとして機能する。ただし、車両の減速時等には第二回転電機MG2は、車両の慣性力を電気エネルギーとして回生するジェネレータとして機能する場合もある。本実施形態においては、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2は交流モータである。
また、この駆動装置3では、第一回転電機MG1を駆動制御するための第一回転電機インバータI1(以下「MG1インバータ」という)が、第一回転電機MG1のステータコイルに電気的に接続されている。また、第二回転電機MG2を駆動制御するための第二回転電機インバータI2(以下「MG2インバータ」という)が、第二回転電機MG2のステータコイルに電気的に接続されている。MG1インバータI1とMG2インバータI2とは、互いに電気的に接続されるとともに、バッテリBに電気的に接続されている。MG1インバータI1は、第一回転電機制御ユニット21からのインバータ制御信号に従ってスイッチング素子のスイッチング動作を行い、所定波形の交流電圧を第一回転電機MG1のステータコイルへ出力する。同様に、MG2インバータI2は、第二回転電機制御ユニット22からのインバータ制御信号に従ってスイッチング素子のスイッチング動作を行い、所定波形の交流電圧を第二回転電機MG2のステータコイルへ出力する。これにより、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2は、それぞれハイブリッド制御装置2により決定されたトルク及び回転速度で駆動される。
また、駆動装置3は、当該駆動装置3内の各部の状態を検出するための状態検出手段としてのセンサを多数備えている。図2に示す例では、駆動装置3は、第一回転電機MG1の回転速度を検出する第一回転電機回転速度センサSe1(以下「MG1回転速度センサ」という)、第二回転電機MG2の回転速度を検出する第二回転電機回転速度センサSe2(以下「MG2回転速度センサ」という)、第一回転電機MG1の各相のコイルに流れる電流を検出する第一回転電機電流センサSe3(以下「MG1電流センサ」という)、第二回転電機MG2の各相のコイルに流れる電流を検出する第二回転電機電流センサSe4(以下「MG2電流センサ」という)、エンジンE(入力軸I)の回転速度を検出するエンジン回転速度センサSe5、及びバッテリBの電圧を検出するバッテリ電圧センサSe6を備えている。また、駆動装置3は、これらの他にも、駆動装置3の内部の油温を検出する油温センサ、回転電機MG1、MG2のステータやインバータI1、I2等の各部の温度を検出する温度センサ等を備えている。これらの各センサからの出力としての検出信号は、ハイブリッド制御装置2へ入力される。
2.ハイブリッド制御装置
ハイブリッド制御装置2は、上記のようなハイブリッド車両用の駆動装置3を制御する制御装置である。上記のとおり、本実施形態においては、駆動装置3は第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の2つの回転電機を備えている。そこで、このハイブリッド制御装置2は、2つの回転電機制御ユニットを備えている。具体的には、図2に示すように、ハイブリッド制御装置2は、第一回転電機MG1を制御する第一回転電機制御ユニット21と、第二回転電機MG2を制御する第二回転電機制御ユニット22と、を備えている。また、ハイブリッド制御装置2は、これらの回転電機制御ユニット21、22を制御する主制御ユニット23も備えている。
ここで、第一回転電機制御ユニット21、第二回転電機制御ユニット22、及び主制御ユニット23は、それぞれ独立した演算処理が可能なコンピュータユニットとされている。具体的には、第一回転電機制御ユニット21、第二回転電機制御ユニット22、及び主制御ユニット23は、それぞれが、演算処理装置、記憶装置、及び入出力インターフェース装置を有するマイクロコンピュータにより構成されている。そして、本実施形態においては、ハイブリッド制御装置2は、これらのマイクロコンピュータにより構成された制御ユニットを実装した基板、すなわち制御基板として構成されている。第一回転電機制御ユニット21、第二回転電機制御ユニット22、及び主制御ユニット23は、この制御基板上に形成された信号線等により、互いに信号の入出力が可能な状態で接続されている。
ハイブリッド制御装置2がハイブリッド車両に搭載されて出荷される際には、各制御ユニット21、22、23の記憶装置には、製品プログラムが書き込まれている。ここで、製品プログラムとは、ハイブリッド制御装置2が製品として出荷される際に書き込まれる動作プログラムであり、各制御ユニット21、22、23の演算処理装置は、この製品プログラムに従って演算処理を行うことによって駆動装置3を制御する。
図2に示すように、ハイブリッド制御装置2は、ハイブリッド車両に搭載された状態では、駆動装置3の各部及びハイブリッド車両の他の制御装置との間で信号の入出力が可能な状態で接続される。本実施形態においては、ハイブリッド制御装置2は、CAN(Controller Area Network)等の車内通信ネットワーク4に接続され、当該車内通信ネットワーク4を介して、例えば、車両制御装置、ブレーキ制御装置、バッテリ制御装置等の車両側の各種制御装置と信号の入出力が可能な状態で接続される。以下では、これらのハイブリッド車両側の各種制御装置を、車両側制御装置と総称する。ここでは、ハイブリッド制御装置2に含まれる主制御ユニット23が車内通信ネットワーク4に接続されている。また、ハイブリッド制御装置2は、駆動装置3のインバータI1、I2との間で信号の入出力が可能な状態で接続されるとともに、駆動装置3の各部に設けられたセンサ等からの信号の入力が可能な状態で接続される。より具体的には、第一回転電機制御ユニット21は、MG1インバータI1との間で信号の入出力が可能な状態で接続されるとともに、MG1回転速度センサSe1及びMG1電流センサSe3からの信号の入力が可能な状態で接続される。同様に、第二回転電機制御ユニット22は、MG2インバータI2との間で信号の入出力が可能な状態で接続されるとともに、MG2回転速度センサSe2及びMG2電流センサSe4からの信号の入力が可能な状態で接続される。主制御ユニット23は、エンジン回転速度センサSe5及びバッテリ電圧センサSe6の他、駆動装置3が備える各種センサ等からの信号の入力が可能な状態で接続される。
主制御ユニット23には、車内通信ネットワーク4を介して車両側制御装置からの信号が入力される。このような信号としては、例えば、車両側からの駆動装置3に対して要求される出力要求トルク値を表す出力要求トルク指令信号の他、エンジン回転数指令値やアンチロックブレーキシステムの動作状態等を表す信号が含まれる。主制御ユニット23は、これらの入力信号に基づいて、駆動装置3の動作モードを決定するとともに、決定された動作モードに応じた第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2のそれぞれのトルク指令値等を決定する演算を行う。ここで、駆動装置3の動作モードとしては、例えば、ポジティブスプリット、ネガティブスプリット、回生ブレーキ、モータ走行、エンジン始動等の各モードが含まれる。そして、主制御ユニット23は、決定した第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2のそれぞれのトルク指令値等を表す信号を、第一回転電機制御ユニット21及び第二回転電機制御ユニット22のそれぞれへ出力する。また、主制御ユニット23は、第一回転電機制御ユニット21及び第二回転電機制御ユニット22から第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の動作状態を表すフィードバック信号を受け取り、当該回転電機MG1、MG2の動作状態を含む現在の駆動装置3の動作状態を表す動作状態信号を、車内通信ネットワーク4を介して車両側制御装置へ出力する。なお、駆動装置3の動作状態を表す信号には、ハイブリッド制御装置2が駆動装置3の異常を検出した際における当該異常の内容を表す異常信号、及び当該異常に対してハイブリッド制御装置2が実行しているフェールセーフ動作の内容を表す信号等も含まれる。
第一回転電機制御ユニット21には、主制御ユニット23から、第一回転電機MG1のトルク指令値等を表す信号が入力される。第一回転電機制御ユニット21は、これらの入力信号と、図示しない温度センサにより検出された第一回転電機MG1のステータやMG1インバータI1の温度等とに基づいて、最終的な第一回転電機MG1のトルク指令値を決定する。更に、第一回転電機制御ユニット21は、決定されたトルク指令値とMG1回転速度センサSe1により検出された第一回転電機MG1の回転速度とに基づいてモータ制御モードを決定する。そして、決定されたモータ制御モードに応じたインバータ制御信号をMG1インバータI1へ出力する。ここで、インバータ制御信号は、MG1インバータIが備えるスイッチング素子のスイッチング動作を制御する信号であり、例えば、PWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)信号である。また、第一回転電機制御ユニット21は、MG1電流センサSe3により検出された第一回転電機MG1の各相のコイルに流れる電流に基づいて第一回転電機MG1の実際の出力トルクを求め、当該出力トルク及びMG1回転速度センサSe1により検出された第一回転電機MG1の回転速度を表すフィードバック信号を主制御ユニット23へ出力する。なお、このフィードバック信号には、第一回転電機MG1のステータやMG1インバータI1の温度を検出する温度センサによる検出値等も含まれる。
第二回転電機制御ユニット22には、主制御ユニット23から、第二回転電機MG2のトルク指令値等を表す信号が入力される。第二回転電機制御ユニット22は、これらの入力信号と、図示しない温度センサにより検出された第二回転電機MG2のステータやMG2インバータI2の温度等とに基づいて、最終的な第二回転電機MG2のトルク指令値を決定する。更に、第二回転電機制御ユニット22は、決定されたトルク指令値とMG2回転速度センサSe2により検出された第二回転電機MG2の回転速度とに基づいてモータ制御モードを決定する。そして、決定されたモータ制御モードに応じたインバータ制御信号をMG2インバータI2へ出力する。ここで、インバータ制御信号は、MG2インバータI2が備えるスイッチング素子のスイッチング動作を制御する信号であり、例えば、PWM(Pulse Width Modulation、パルス幅変調)信号である。また、第二回転電機制御ユニット22は、MG2電流センサSe4により検出された第二回転電機MG2の各相のコイルに流れる電流に基づいて第二回転電機MG2の実際の出力トルクを求め、当該出力トルク及びMG2回転速度センサSe2により検出された第二回転電機MG2の回転速度を表すフィードバック信号を主制御ユニット23へ出力する。なお、このフィードバック信号には、第二回転電機MG2のステータやMG2インバータI2の温度を検出する温度センサによる検出値等も含まれる。
3.検査装置
次に、上記のようなハイブリッド制御装置2の検査を行う検査装置1について図1に基づいて説明する。この検査装置1は、ハイブリッド制御装置2に実際の使用時と同様の演算処理を行わせ、ハイブリッド制御装置2の実際の使用状態に近い状態で行う検査である走行状態模擬検査を行うことができる。また、本実施形態においては、検査装置1は、一定の検査信号をハイブリッド制御装置2に入力し、当該入力に応じた適切な信号が出力されるか否かを検査する機能検査も行うことができる。そして、検査装置1は、走行状態模擬検査を行うために、ハイブリッド車両に搭載された状態で回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する代替手段11を備えている。ここで、接続対象物には、駆動装置3のインバータI1、I2や各種センサSe1〜Se6等、及び駆動装置3に対するハイブリッド車両側の各種制御装置(車両側制御装置)が含まれる。そして、この代替手段11が、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23に対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23からの出力信号を検査することにより、走行状態模擬検査が行われる。以下、この検査装置1の具体的構成について説明する。
3−1.検査装置の構成
図1に示すように、本実施形態に係る検査装置1は、主検査装置12、第一回転電機代替基板13、第二回転電機代替基板14、及びセンサ類代替基板15を備えている。また、主検査装置12は、車両代替部16、出力検査部17、及び検査信号出力部18を機能部として備えている。これらのうち、第一回転電機代替基板13、第二回転電機代替基板14、センサ類代替基板15、及び主検査装置12の車両代替部16が、接続対象物を代替する代替手段11に相当する。これらの代替手段11は、ハイブリッド制御装置2の走行状態模擬検査を行うために必要とされる構成である。そして、これらの代替手段11のうち、第一回転電機代替基板13、第二回転電機代替基板14、及びセンサ類代替基板15が、駆動装置3を代替する駆動装置代替手段11Aに相当し、主検査装置12の車両代替部16が、駆動装置3に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段11Bに相当する。また、主検査装置12の出力検査部17が、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23からの出力信号を検査する出力検査手段に相当する。
以上のような検査装置1の各部のうち、第一回転電機代替基板13、第二回転電機代替基板14、及びセンサ類代替基板15は、ハイブリッド制御装置2の各制御ユニット21〜23との間で信号の入出力が可能な状態で接続された基板により構成されている。そして、各代替基板13〜15は、各制御ユニット21〜23との間で信号の入出力を行うインターフェース部と、入力された信号に応じて、それぞれが代替する駆動装置3の各部の動作を模擬する所定の信号を生成して出力する信号生成部とを備えている。この信号生成部は、ハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実装されて構成されている。主検査装置12は、演算処理装置、記憶装置、及び入出力インターフェース装置を有するコンピュータユニットにより構成され、車両代替部16、出力検査部17、及び検査信号出力部18の各機能部は、ハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実装されて構成されている。各機能部がソフトウェア(プログラム)により構成される場合には、当該ソフトウェアは、前記演算処理装置が参照可能なRAMやROM等の記憶装置に記憶される。
第一回転電機代替基板13は、第一回転電機MG1及び当該第一回転電機MG1を駆動するためのMG1インバータI1を代替する。従って、第一回転電機代替基板13は、第一回転電機制御ユニット21からMG1インバータI1(図2参照)を制御するためのインバータ制御信号が入力され、第一回転電機MG1の動作状態を検出するセンサであるMG1回転速度センサSe1及びMG1電流センサSe3(図2参照)の検出信号に相当する信号を第一回転電機制御ユニット21へ出力する。更に、第一回転電機代替基板13は、第一回転電機MG1のステータやMG1インバータI1の温度を検出する温度センサ(図示せず)を代替し、これらの温度センサの検出信号に相当する信号を第一回転電機制御ユニット21へ出力する。また、第二回転電機代替基板14は、第二回転電機MG2及び当該第二回転電機MG2を駆動するためのMG2インバータI2を代替する。従って、第二回転電機代替基板14は、第二回転電機制御ユニット22からMG2インバータI2(図2参照)を制御するためのインバータ制御信号が入力され、第二回転電機MG2の動作状態を検出するセンサであるMG2回転速度センサSe2及びMG2電流センサSe4(図2参照)の検出信号に相当する信号を第二回転電機制御ユニット22へ出力する。更に、第二回転電機代替基板14は、第二回転電機MG2のステータやMG2インバータI2の温度を検出する温度センサ(図示せず)を代替し、これらの温度センサの検出信号に相当する信号を第二回転電機制御ユニット22へ出力する。本実施形態においては、これらの第一回転電機代替基板13及び第二回転電機代替基板14が、回転電機制御ユニット21、22との間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段11Abに相当する。
センサ類代替基板15は、駆動装置3の各部のセンサを代替する。従って、センサ類代替基板15は、駆動装置3が備える各種センサの検出信号に相当する信号を主制御ユニット23へ出力する。ここで、駆動装置3の各部のセンサには、エンジン回転速度センサSe5及びバッテリ電圧センサSe6(図2参照)が含まれる。また、この他にも、駆動装置3の各部のセンサには、例えば、駆動装置3の内部の油温を検出する油温センサを含む各部の温度センサ等も含まれる。本実施形態においては、このセンサ類代替基板15が、主制御ユニット23との間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段11Aaに相当する。
主検査装置12の車両代替部16は、車内通信ネットワーク4(図2参照)を介してハイブリッド制御装置2に接続される車両側制御装置を代替する。上記のとおり、車両側制御装置には、例えば、車両制御装置、ブレーキ制御装置、バッテリ制御装置等の車両側の各種制御装置が含まれる。したがって、車両代替部16は、少なくとも車両側制御装置から出力される出力要求トルク指令信号に相当する信号を主制御ユニット23へ出力する。ここで、出力要求トルク指令信号は、車両側制御装置が駆動装置3に対して出力することを要求する出力要求トルク値を表す信号である。またこの他にも、車両代替部16は、エンジン回転数指令値やアンチロックブレーキシステムの動作状態を表す信号等のように、ハイブリッド車両に搭載された状態で車内通信ネットワーク4を介してハイブリッド制御装置2に入力される各種信号に相当する信号を主制御ユニット23へ出力する。また、車両代替部16は、主制御ユニット23から駆動装置3の動作状態を表す動作状態信号が入力される。
主検査装置12の出力検査部17は、ハイブリッド制御装置2を構成する回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23からの出力信号が正常であるか否かを検査する。本実施形態においては、検査装置1は、ハイブリッド制御装置2に実際の使用時と同様の演算処理を行わせて検査する走行状態模擬検査と、一定の検査信号をハイブリッド制御装置2に入力し、当該入力に応じた適切な信号が出力されるか否かを検査する機能検査とを行う。従って、出力検査部17は、走行状態模擬検査においてハイブリッド制御装置2から出力される信号の検査と、機能検査においてハイブリッド制御装置2から出力される信号の検査の双方を行う。走行状態模擬検査に際しては、出力検査部17は、第一回転電機制御ユニット21及び第二回転電機制御ユニット22のそれぞれから出力されるインバータ制御信号を検査するとともに、主制御ユニット23から出力される動作状態信号を検査する。出力検査部17は、走行状態模擬検査及び機能検査に際して、ハイブリッド制御装置2からの出力信号が正常か否かを判定するための判定テーブルを備えている。この判定テーブルは、各検査において様々に設定される入力信号のそれぞれについて、正常と判定する出力信号の値の範囲を規定している。出力検査部17は、走行状態模擬検査及び機能検査の各時点における入力信号に対する出力信号の値を判定テーブルと対照することにより、当該出力信号が正常か否かを判定する。これにより、ハイブリッド制御装置2を構成する回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23に不具合がないか否かを検査することができる。
検査信号出力部18は、ハイブリッド制御装置2を構成する回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23に対して一定の検査信号を出力する。この検査信号出力部18は、ハイブリッド制御装置2の機能検査を行うために必要とされる構成である。検査信号出力部18は、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23の各入力端子に対して、例えば一定電圧の信号等のような一定の検査信号を出力する。機能検査においては、この検査信号に対する各制御ユニット21、22、23の出力端子からの出力信号を、出力検査部17が検査する。本実施形態においては、この検査信号出力部18が、本発明における検査信号出力手段に相当する。
3−2.検査装置による検査方法
上記のとおり、検査装置1は、ハイブリッド制御装置2に対して走行状態模擬検査及び機能検査の2通りの検査を行う。走行状態模擬検査は、代替手段11との間での所定の検査パターンに従う信号の入出力に対する回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23からの出力信号を検査することにより行われる。ここで、検査パターンは、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した信号の入出力のパターンである。この検査パターンの内容については、後で詳細に説明する。また、機能検査は、検査信号出力部18からの一定の検査信号の入力に対する回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23からの出力信号を検査することにより行われる。
ところで、上記のとおり、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23は、それぞれのユニットが、演算処理装置、記憶装置、及び入出力インターフェース装置を有するマイクロコンピュータにより構成されている。そして、ハイブリッド制御装置2がハイブリッド車両に搭載されて出荷される際には、各制御ユニット21、22、23の記憶装置には、製品プログラムが書き込まれている。走行状態模擬検査は、ハイブリッド制御装置2に実際の使用時と同様の演算処理を行わせ、ハイブリッド制御装置2の実際の使用状態に近い状態で行う検査である。そこで、少なくとも走行状態模擬検査に際しては、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23のそれぞれの記憶装置に製品プログラムと同等のプログラムが書き込まれた状態とする。そして、当該プログラムに従った演算処理装置による演算結果としての出力信号を出力検査部17により検査する。なお、本実施形態においては、走行状態模擬検査及び機能検査の双方を、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23のそれぞれの記憶装置に製品プログラムと同等のプログラムが書き込まれた状態で行う。
そして、検査装置1は、ハイブリッド制御装置2の環境条件を変更しながら、機能検査と走行状態模擬検査とを所定回数繰り返し行う。ここで、ハイブリッド制御装置2の環境条件としては、例えば、ハイブリッド制御装置2の周辺の温度、湿度、振動等の条件、並びにこれらの二つ以上の条件の組み合わせが含まれる。本実施形態においては、環境条件として、ハイブリッド制御装置2の周辺の温度の条件を変化させる構成としている。図3は、機能検査と走行状態模擬検査との繰り返し手順とその際の温度の条件の変化の具体例を示す説明図である。この図において、縦軸は温度であり、横軸は時間である。この図に示す例では、検査装置1は、温度の条件を変化させながら、機能検査と走行状態模擬検査とをそれぞれ3回ずつ行う。具体的には、第一機能検査−第一走行状態模擬検査−第二機能検査−第二走行状態模擬検査−第三走行状態模擬検査−第三機能検査の順に実行する。従って、本例では、複数の検査の最初と最後を機能検査としている。
また、機能検査及び走行状態模擬検査は、それぞれ複数の温度で行うとともに、走行状態模擬検査については、それら複数の温度の内の第一の温度から第二の温度まで変化させる間の温度スイープ状態でも行うようにしている。図示の例では、第二走行状態模擬検査は、低温状態から高温状態まで変化させる間で行われ、第三走行状態模擬検査は、高温状態から常温状態まで変化させる間で行われる。ここで、低温状態、高温状態、及び常温状態のそれぞれの温度の条件は、ハイブリッド制御装置2の使用条件に鑑みて設定する。具体的には、低温状態の温度条件は、ハイブリッド制御装置2の使用条件として想定される最も低い温度に相当する温度■1に設定され、例えば、−20〜−50℃の間の温度に設
定される。同様に、高温状態の温度条件は、ハイブリッド制御装置2の使用条件として想定される最も高い温度に相当する温度■3に設定され、例えば、140〜90℃の間の温
度に設定される。また、常温状態は、一般的な気温に相当する温度■2に設定され、例え
ば、15〜30℃の間の温度に設定される。
図3に示す例では、具体的には、以下のような手順で各検査が実行される。まず、常温状態から低温状態までハイブリッド制御装置2の周辺の温度が下げられた後、所定時間t1が経過して低温状態が安定した後、第一機能検査を実行する。この第一機能検査は、低温状態でt2間実行される。次に、第一走行状態模擬検査を実行する。この第一走行状態模擬検査は、低温状態でt3間実行された後、低温状態から高温状態までt4間かけて変化させる温度スイープ状態で実行され、更に高温状態でt5間実行される。次に、第二機能検査を実行する。この第二機能検査は、高温状態でt6間実行される。次に、第二走行状態模擬検査を実行する。この第二走行状態模擬検査は、高温状態から常温状態までt7間かけて変化させる温度スイープ状態で実行される。次に、第三走行状態模擬検査を実行する。この第三走行状態模擬検査は、常温状態でt8間実行される。そして最後に、第三機能検査を実行する。この第三機能検査は、常温状態でt9間実行される。このように、最後に機能検査を実行することにより、温度の変化や走行状態模擬検査に伴う演算処理によって回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23を構成する回路に負荷がかかり、それらの回路の破損等が生じていないかを、最後に適切に検査することができる。なお、各検査のための時間t1〜t9は、各検査を適切に行うために必要な時間が適宜設定されるが、それぞれ、必要に応じて例えば、1〜180分程度に設定される。また、第一走行状態模擬検査を高温状態で行う時間t5は、マイクロコンピュータの実際の使用時と同様の演算処理による自己発熱によって上昇する温度が最高温度に到達するまでの時間、例えば90分程度に設定される。
第一走行状態模擬検査、第二走行状態模擬検査、及び第三走行状態模擬検査のそれぞれでは、後述する所定の検査パターンを、各検査の時間に応じて1回又は複数回繰り返し実行する。また、複数の検査パターンを実行する場合には、各検査パターンの間では、ハイブリッド制御装置2の主電源が一度オフされた後、再度オンされる。これにより、検査装置1による検査の全工程における主電源のオフ−オン回数が多くなるため、主電源のオフ−オン動作時に高い負荷が作用する回路部分についての検査の精度が向上する。
また、本実施形態においては、3つの走行状態模擬検査のうち、第一走行状態模擬検査及び第二走行状態模擬検査では通常検査パターンを実行し、第三走行状態模擬検査では、異常時検査パターンを実行する。ここで、異常時検査パターンは、異常検出時の出力信号を検査するために回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23に対して異常検出条件が成立する信号を出力する検査パターンである。この異常時検査パターンとしては、ハイブリッド制御装置2が検出し得る全ての異常検出条件を少なくとも1回ずつ成立させる信号のパターンが設定されている。したがって、この異常時検査パターンを実行することにより、ハイブリッド制御装置2が全ての異常検出処理を正常に行うことができるか否かを検査することができるとともに、各異常検出条件が成立した場合のハイブリッド制御装置のフェールセーフ動作についても適切に検査することができる。一方、通常検査パターンは、そのような異常検出条件が成立しない信号を出力する検査パターンである。
3−3.検査パターン
次に、走行状態模擬検査において用いられる検査パターンについて説明する。ここでは、主に上記通常検査パターンについて説明する。従って、以下の説明において単に「検査パターン」と言ったときは、特に言及しない限り、通常検査パターンのことを指すものとする。
上記のとおり、検査パターンは、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した信号の入出力のパターンである。検査パターンは、ハイブリッド車両の実際の走行パターンを代表する代表走行パターンを用い、当該代表走行パターンに従ってハイブリッド車両の走行状態を変化させた際における各時点での駆動装置3の各部の動作状態に基づいて規定されている。ここで、代表走行パターンは、一般的なハイブリッド車両の使用状態の下で実際に行われる走行パターンに近い走行パターンであると好適である。このような走行パターンとしては、例えば、日本の10・15モードやJC08モード、米国のFTP75テストモード(LA−4)、欧州のECモード等のような、燃費測定用の走行モードに準じた走行パターンとすると好適である。図4及び図5に、このように規定された検査パターンの例を示す。
図4は、本例に係る検査パターンに従ったハイブリッド車両の走行速度の遷移点の一例を示す図である。図5は、図4に示される各遷移点におけるハイブリッド車両の状態を示す図である。図4及び図5に示される各遷移点(1)〜(21)は、互いに対応している。これらの図に示すように、検査パターンは、ハイブリッド車両の走行速度に関して複数の遷移点を備えており、このような遷移点に従って走行速度を様々に変化させながらハイブリッド車両の状態も様々に変化するように設定されている。本実施形態においては、検査パターンは、上述した代表走行パターンから主要な部分や特徴的な部分のみを抽出したものとして設定している。
図4に示される、検査パターンにおける走行速度の遷移点は、上述した代表走行パターンに含まれるハイブリッド車両の走行速度及び発進・停止回数に基づいて規定されている。具体的には、走行速度に関しては、最高速度、一般的に多く使用される巡航速度、極低速、前進及び後進等を網羅するように設定されている。また、発進・停止回数に関しては、上述した複数回(図3の例では3回)の走行状態模擬検査で繰り返される複数回の検査パターンのそれぞれにおける発進・停止回数を合計した際に、十分な発進・停止回数を確保できるように設定されている。ここで、十分な発進・停止回数とは、上述した代表走行パターンにおける発進・停止回数を上回る回数とすると好適である。
また、図5に示すように、検査パターンは、駆動装置3が切り替え可能に備える複数のシフト位置を少なくともそれぞれ一回は実行するように規定されている。図5に示す例では、駆動装置3は、シフト位置として、パーキングレンジ「P」、ドライブレンジ「D」、ローレンジ「L」、リバースレンジ「R」、及びニュートラルレンジ「N」を切り替え可能に備えている。そして、検査パターンは、これら複数のシフト位置の全てについて、少なくともそれぞれ一回は実行するように規定されている。また、検査パターンは、駆動装置3が切り替え可能に備える複数の動作モードを少なくともそれぞれ一回は実行するように、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点が規定されている。図5に示す例では、駆動装置3は、動作モードとして、「エンジン始動」、「ポジティブスプリット」、「ネガティブスプリット」、「モータ走行」、「回生ブレーキ」、「ABS作動」、及び「ニュートラルレンジ」の各モードを切り替え可能に備えている。そして、検査パターンは、これら複数の動作モードの全てについて、少なくともそれぞれ一回は実行するように規定されている。ここで、エンジン始動モードは、エンジンEを始動させるためのモードである。ポジティブスプリットモードは、遊星歯車装置PGによりエンジンEの駆動力を第一回転電機MG1と出力軸Oとに分配して走行するスプリットモードであって、第一回転電機MG1により発電し、その電力を用いて第二回転電機MG2を力行して出力軸Oの駆動力をアシストするモードである。ネガティブスプリットモードは、同じくスプリットモードであって、第二回転電機MG2により発電し、その電力を用いて第一回転電機MG1を力行して出力軸Oの駆動力をアシストするモードである。このネガティブスプリットモードは、ポジティブスプリットモードよりも高車速域で発生する。モータ走行モードは、エンジンEを停止させ、第二回転電機MG2の駆動力を出力軸Oに伝達して車両を走行させるモードである。回生ブレーキモードは、エンジンEを停止させ、車両の慣性による出力軸Oの回転駆動力を第二回転電機MG2に伝達して発電(回生)を行わせ、その第二回転電機MG2の回転抵抗により車輪W(出力軸O)にブレーキをかけるモードである。ABS作動モードは、車両の減速時に強めのブレーキをかけることにより、ABS(Antilock Brake System)が作動中となるモードである。ニュートラルレンジモードは、車輪Wに駆動力を伝達せず、車輪Wが自由に回転可能となるモードである。
また、検査パターンは、実際に起こり得るハイブリッド車両の複数の特徴的な動作状態を少なくともそれぞれ一回は実行するように規定されている。本実施形態においては、検査パターンは、代表走行パターンから主要な部分や特徴的な部分のみを抽出したものとして設定しているため、通常のエンジンのみを駆動力源とする車両において実際に起こり得る特徴的な動作状態をほぼ網羅するように設定されている。更に、ここでは、検査パターンは、ハイブリッド車両に特有の特徴的な動作状態や、一般的には起こりにくいが検査することが必要と考えられる特徴的な動作状態をも含むように設定されている。図5には、各遷移点(1)〜(21)におけるハイブリッド車両の動作状態として具体的に示している。このような動作状態には、車両の前進及び後進、高車速、中車速、低車速、極低車速等の各車速における、アクセルオン及びオフや緩急ブレーキ操作等の各種操作が含まれるように設定されている。また、これらの動作状態は、駆動装置3の上述した各種動作モードやシフト位置をも網羅するように設定されている。
そして、この検査パターンでは、上記の各遷移点(1)〜(21)における複数の特徴的な動作状態をそれぞれ実行するように、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点が規定されている。図6〜図8に、回転速度とトルクとの相関図上における、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点の一例を示している。図6は、第二回転電機MG2が有する複数の制御領域、及びその制御領域上に配置された第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点の一例を示す図である。図7及び図8は、第一回転電機MG1が有する複数の制御領域、及びその制御領域上に配置された第一回転電機MG1の回転速度及びトルクの遷移点の一例を示す図であり、図7は電源電圧が高い状態、図8は電源電圧が低い状態の例をそれぞれ示している。これらの図7及び図8は、2つで第一回転電機MG1の全ての遷移点(1)〜(21)を示している。なお、この駆動装置3においては、電源電圧が昇圧装置により昇圧されて第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2に供給されるため、電源電圧の値が異なる複数の状態が存在する。
また、本実施形態においては、これらの第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点は、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように調整された結果として規定されている。図9及び図10には、このような調整前(図9)及び調整後(図10)の第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点及びそれに対応する走行速度の遷移点の例を示している。図6〜図8には、このような調整後の第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点の位置を示している。これらの図6〜図10に示される各遷移点(1)〜(21)は、図4及び図5に示される遷移点(1)〜(21)に対応している。なお、図6〜図8において網掛けで示される遷移点は、回転速度が負の遷移点となっており、本来は、各図中左端の縦軸(回転速度がゼロ)よりも左側の領域(図示省略)に配置される。
図6に示すように、第二回転電機MG2は、制御領域として、「1.25KHz3相変調」、「4.75KHz3相変調」、「4.75KHz2相変調」、「7.5KHz2相変調」、「5パルス」、及び「1パルス」の6つの領域を主に有している。ここで、1.25KHz3相変調及び4.75KHz3相変調の領域は、第二回転電機MG2のUVWの3相にそれぞれ正弦波PWM(パルス幅変調)信号を入力して制御する領域であって、PWMのキャリア周波数が、それぞれ1.25KHz又は4.75KHzの領域である。4.75KHz2相変調及び7.5KHz2相変調の領域は、第二回転電機MG2のUVWの3相のうちの2相にそれぞれ正弦波PWM(パルス幅変調)信号を入力するとともに、残りの1相はオン又はオフ(定電圧)信号を入力して制御する領域であって、PWMのキャリア周波数が、それぞれ4.75KHz又は7.5KHzの領域である。5パルスの領域は、第二回転電機MG2のUVWの3相のそれぞれに、正弦波1周期を5つのパルスにより生成した信号を入力して制御する領域である。1パルスの領域は、第二回転電機MG2のUVWの3相のそれぞれに、正弦波1周期を1つのパルスにより生成した矩形波信号を入力して制御する領域である。
図6に示すように、第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点は、上記6つの領域のうち、4.75KHz2相変調の領域を除く全ての制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように設定されている。またこの際、各制御領域の中におけるトルクが正の領域と負の領域の双方にそれぞれ一回は入るように設定されている。なお、本実施形態においては、4.75KHz2相変調の制御領域におけるハイブリッド制御装置2の第二回転電機制御ユニット22の動作は、4.75KHz3相変調と類似しているため、4.75KHz3相変調の検査を行えば4.75KHz2相変調の検査は不要である。したがって、4.75KHz2相変調の制御領域には検査パターンの遷移点は設定されていない。また、車両の後進時に第二回転電機MG2の回転速度が高くなることはないため、回転速度が負の遷移点(13)(14)(15)(20)は、回転速度が低いときの制御領域である1.25KHz3相変調及び4.75KHz3相変調にそれぞれに少なくともそれぞれ一回は入るように設定されている。
図7及び図8に示すように、第一回転電機MG1は、制御領域として、「4.75KHz3相変調」及び「1パルス」の2つの領域を主に有している。各領域における制御方法は第二回転電機MG2と同様である。これらの図7及び図8に示すように、第一回転電機MG1の回転速度及びトルクの遷移点は、上記2つの制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように設定されている。またこの際、4.75KHz3相変調の領域については、トルクが正の領域と負の領域の双方にそれぞれ一回は入るように設定されている。なお、図7に示すように電源電圧が高い状態では、1パルス制御領域は狭く、ほとんど使用されないため、検査パターンの遷移点は設定されていない。一方、図8に示すように電源電圧が低い状態では、1パルス制御領域は比較的広いため、1パルス制御領域にも検査パターンの遷移点が設定されている。但し、このような電源電圧が低い状態では、第一回転電機MG1はトルクが負の状態で使用されることがほとんどであるため、トルクが正の領域には検査パターンの遷移点は設定されていない。
上記のとおり、検査パターンにおける第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点は、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように調整された結果として規定されている。ここでは、このような調整の方法について、図9及び図10に基づいて、第二回転電機MG2の遷移点の調整の過程を例として説明する。図9は、調整前の第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点(a)及びそれに対応する走行速度の遷移点(b)の例を示している。この調整前の図9は、上述したように、代表走行パターンから主要な部分や特徴的な部分のみを抽出して検査パターンを設定したときの遷移点の配置を示している。この図に示すように、調整前の状態では、5パルス制御領域に遷移点が設定されておらず、また、1.25KHz3相変調の領域の中におけるトルクが負の領域にも遷移点が設定されていない。しかし、これらの制御領域に係る制御は、いずれもハイブリッド車両の走行中に実行される可能性がある。
そこで、本実施形態に係る検査パターンは、図10(a)に示すように、これらの各制御領域に遷移点を設定するように調整を行ったものとして規定している。具体的には、図9に示す検査パターンにおいて1パルス制御領域に設定されていた遷移点(9)及び(11)を5パルス制御領域内に移動させる調整を行った。また、図9に示す検査パターンにおいて遷移点が設定されていなかった1.25KHz3相変調の領域の中におけるトルクが負の領域に、新たに遷移点(19)及び(20)を設定する調整を行った。このような調整の結果、走行速度の遷移点は図9(b)に示す配置から図10(b)に示す配置に変化した。そこで、このような調整後の図10(b)に示される走行速度の遷移点、及び当該遷移点に従った駆動装置3の動作が、実際のハイブリッド車両の駆動装置3の動作として問題ないか否かを確認した。そして、駆動装置3の動作として問題がなければ、そのような調整後の遷移点の配置を検査パターンとして採用した。駆動装置3の動作として問題があれば、駆動装置3の動作として問題がなくなるように、更に遷移点の位置を調整した。また、特に図を用いた説明はしないが、第一回転電機MG1の回転速度及びトルクの遷移点は、第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点を決定することにより決定される。そこで、第一回転電機MG1についても、制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように遷移点が設定されているかを確認した。本例では、第一回転電機MG1の回転速度及びトルクの遷移点については調整は不要であったが、必要に応じて第二回転電機MG2と同様に調整を行うと好適である。以上のようにして、検査パターンにおける第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の回転速度及びトルクの遷移点が規定される。
4.その他の実施形態
(1)上記の実施形態においては、代替手段11が、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23の双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。従って、代替手段11が、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23のいずれか一方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、出力検査手段としての出力検査部16は、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23のいずれか一方からの出力信号を検査する構成とすることができる。
(2)上記の実施形態における、検査装置1のハードウェア構成は単なる一例であり、この他の構成とすることも当然に可能である。したがって、例えば、第一回転電機代替基板13、第二回転電機代替基板14、及びセンサ類代替基板15を、主検査装置12の機能部として実現する構成とし、或いは、主検査装置12の各機能部16〜18を、各代替基板13〜15と同様に個別の基板により実現する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、各代替基板13〜15や主検査装置12の車両代替部16が代替する駆動装置3の各部及び車両側制御装置、並びにそれらとの間で入出力される信号の具体的内容についても、上記の実施形態は単なる一例であり、ハイブリッド車両及び駆動装置3の具体的構成に応じて適宜設定されると好適である。
(3)上記の実施形態においては、主検査装置12の出力検査部17が、走行状態模擬検査に際して、第一回転電機制御ユニット21及び第二回転電機制御ユニット22のそれぞれから出力されるインバータ制御信号を検査するとともに、主制御ユニット23から出力される動作状態信号を検査する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、走行状態模擬検査に際して、主検査装置12の出力検査部17が、回転電機制御ユニット21、22及び主制御ユニット23から出力される他の信号を対象として検査を行う構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(4)上記の実施形態においては、駆動装置3が、第一回転電機MG1及び第二回転電機MG2の2つの回転電機を駆動力源として備える構成を例として説明した。しかし、本発明に係る検査装置1が検査対象とするハイブリッド制御装置2は、このような駆動装置3の制御装置に限定されるものではない。したがって、例えば、ハイブリッド制御装置2が、一つの回転電機を駆動力源として備えるパラレル方式のハイブリッド車両用駆動装置を制御対象とするものであり、或いは、2つの回転電機を備えるものであっても、シリーズ方式のハイブリッド車両用駆動装置を制御対象とするものであり、検査装置1がそのようなハイブリッド制御装置2を検査対象とする構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(5)上記の実施形態においては、検査装置1が、ハイブリッド制御装置2に対して走行状態模擬検査及び機能検査の2通りの検査を行う場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、検査装置1が、機能検査を行わず、走行状態模擬検査のみを行う構成とし、或いは走行状態模擬検査に加えて機能検査以外の他の検査を行う構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(6)上記の実施形態において、ハイブリッド制御装置2が、異常検出した瞬間の情報を保存する異常情報保存装置を備え、通常検査パターンによる検査中にハイブリッド制御装置2が異常検出した場合に、当該異常検出した瞬間の情報を異常情報保存装置に保存する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。ここで、異常検出した瞬間の情報としては、例えば、当該瞬間におけるハイブリッド駆動装置3の各部の動作状態値や、当該異常を検出した検出タイミング等の情報が含まれる。また、出力検査部17で異常判定をした場合にも、出力検査部17からのトリガにより、関連する情報を異常情報保存装置に保存する構成としてもよい。これにより、異常検出時の状態を再現させなくても、異常情報保存装置に保存された情報に基づいて異常発生時のハイブリッド駆動装置3の動作状態を解析し、異常発生要因を推定することが可能となる。
(7)上記の実施形態においては、検査装置1が、温度条件を変化させながら走行状態模擬検査及び機能検査をそれぞれ3回ずつ実行する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、走行状態模擬検査及び機能検査の実施回数及び各検査における温度条件等は任意に設定することが可能である。また、環境条件とし、温度条件以外の条件を変更しながら各検査を行うことも可能である。環境条件としては、例えば、ハイブリッド制御装置2の周辺の温度、湿度、振動等の条件、並びにこれらの二つ以上の条件の組み合わせが含まれ、これらの条件を適宜変更しながら各検査を行うと好適である。
本発明は、駆動力源として少なくとも一つの回転電機を備えたハイブリッド車両用駆動装置を制御する制御装置の検査を行う検査装置又は検査方法として好適に利用可能である。
本発明の実施形態に係るハイブリッド制御装置及びその検査装置の概略構成を示すブロック図 本発明の実施形態に係るハイブリッド制御装置及びそれが接続されるハイブリッド車両用駆動装置の具体的構成の一例を示す図 本発明の実施形態に係る、機能検査と走行状態模擬検査との繰り返し手順とその際の温度の条件の変化の具体例を示す説明図 本発明の実施形態に係る検査パターンに従ったハイブリッド車両の走行速度の遷移点の一例を示す図 図4に示される各遷移点におけるハイブリッド車両の状態を示す図 第二回転電機が有する複数の制御領域、及びその制御領域上に配置された第二回転電機の回転速度及びトルクの遷移点の一例を示す図 第一回転電機が有する複数の制御領域、及びその制御領域上に配置された第一回転電機の回転速度及びトルクの遷移点の一例を示す図 第一回転電機が有する複数の制御領域、及びその制御領域上に配置された第一回転電機の回転速度及びトルクの遷移点の一例を示す図 調整前の第二回転電機の回転速度及びトルクの遷移点及びそれに対応する走行速度の遷移点の例を示す図 調整後の第二回転電機の回転速度及びトルクの遷移点及びそれに対応する走行速度の遷移点の例を示す図
符号の説明
1:検査装置
2:ハイブリッド制御装置
3:ハイブリッド車両用駆動装置
11:代替手段
11A:駆動装置代替手段
11B:車両代替手段
11Aa:第一駆動装置代替手段
11Ab:第二駆動装置代替手段
17:出力検査部(出力検査手段)
18:検査信号出力部(検査信号出力手段)
21:第一回転電機制御ユニット
22:第二回転電機制御ユニット
23:主制御ユニット
MG1:第一回転電機
MG2:第二回転電機

Claims (18)

  1. 駆動力源として少なくとも一つの回転電機を備えたハイブリッド車両用駆動装置を制御する制御装置であり、前記回転電機を制御する回転電機制御ユニットと、この回転電機制御ユニットを制御する主制御ユニットとを備えたハイブリッド制御装置の検査を行う検査装置であって、
    ハイブリッド車両に搭載された状態で前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する代替手段と、
    前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットからの出力信号を検査する出力検査手段と、を備え、
    前記代替手段は、前記ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、前記ハイブリッド車両用駆動装置に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段と、を含み、
    前記駆動装置代替手段は、前記主制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段と、前記回転電機制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段とを備え、
    前記第一駆動装置代替手段は、前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部のセンサを代替し、各センサの検出信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、
    前記第二駆動装置代替手段は、前記回転電機及び当該回転電機を駆動するためのインバータを代替し、前記回転電機制御ユニットから前記インバータを制御するためのインバータ制御信号が入力され、前記回転電機の動作状態を検出するセンサの検出信号に相当する信号を前記回転電機制御ユニットへ出力するものであり、
    前記代替手段、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を前記出力検査手段により検査するものであり、
    前記検査パターンは、ハイブリッド車両の実際の走行パターンを代表する代表走行パターンに従って走行状態を変化させた際における各時点での前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部の動作状態に基づいて規定されていると共に、
    前記ハイブリッド車両用駆動装置が切り替え可能に備える複数の動作モードを少なくともそれぞれ一回は実行するように、前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点が規定されており、
    前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点は、前記回転電機が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように調整された結果として規定されているハイブリッド制御装置の検査装置。
  2. 駆動力源として少なくとも一つの回転電機を備えたハイブリッド車両用駆動装置を制御する制御装置であり、前記回転電機を制御する回転電機制御ユニットと、この回転電機制御ユニットを制御する主制御ユニットとを備えたハイブリッド制御装置の検査を行う検査装置であって、
    ハイブリッド車両に搭載された状態で前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する代替手段と、
    前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットからの出力信号を検査する出力検査手段と、
    前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して一定の検査信号を出力する検査信号出力手段と、を備え、
    前記代替手段は、前記ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、前記ハイブリッド車両用駆動装置に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段と、を含み、
    前記駆動装置代替手段は、前記主制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段と、前記回転電機制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段とを備え、
    前記第一駆動装置代替手段は、前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部のセンサを代替し、各センサの検出信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、
    前記第二駆動装置代替手段は、前記回転電機及び当該回転電機を駆動するためのインバータを代替し、前記回転電機制御ユニットから前記インバータを制御するためのインバータ制御信号が入力され、前記回転電機の動作状態を検出するセンサの検出信号に相当する信号を前記回転電機制御ユニットへ出力するものであり、
    前記代替手段、前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を前記出力検査手段により検査するものであり、
    前記代替手段との間での前記検査パターンに従う信号の入出力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する走行状態模擬検査に加えて、前記検査信号出力手段からの一定の検査信号の入力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する機能検査を行うものであり、
    前記ハイブリッド制御装置の周辺の温度の条件である環境条件を変更しながら、前記機能検査と前記走行状態模擬検査とを所定回数繰り返し行い、最後に前記機能検査を行うハイブリッド制御装置の検査装置。
  3. 前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して一定の検査信号を出力する検査信号出力手段を更に備え、
    前記代替手段との間での前記検査パターンに従う信号の入出力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する走行状態模擬検査に加えて、前記検査信号出力手段からの一定の検査信号の入力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する機能検査を行う請求項1に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  4. 前記ハイブリッド制御装置の環境条件を変更しながら、前記機能検査と前記走行状態模擬検査とを所定回数繰り返し行い、最後に前記機能検査を行う請求項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  5. 前記環境条件は、前記ハイブリッド制御装置の周辺の温度の条件である請求項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  6. 前記車両代替手段は、少なくとも前記車両側制御装置から出力されるハイブリッド車両用駆動装置に対する出力要求トルク指令信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、前記主制御ユニットから前記ハイブリッド車両用駆動装置の動作状態を表す動作状態信号が入力される請求項1から5の何れか一項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  7. 前記出力検査手段は、前記回転電機制御ユニットからの出力信号として、前記インバータ制御信号を検査する請求項1から6の何れか一項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  8. 前記出力検査手段は、前記主制御ユニットからの出力信号として、前記動作状態信号を検査する請求項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  9. 前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットは、それぞれ記憶装置及び演算処理装置を有するユニットであり、
    各ユニットの前記記憶装置に製品プログラムと同等のプログラムが書き込まれた状態で、当該プログラムに従った前記演算処理装置による演算結果としての前記出力信号を前記出力検査手段により検査する請求項1からのいずれか一項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  10. 前記検査パターンは、ハイブリッド車両の実際の走行パターンを代表する代表走行パターンに従って走行状態を変化させた際における各時点での前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部の動作状態に基づいて規定されている請求項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  11. 前記検査パターンは、前記代表走行パターンに含まれるハイブリッド車両の走行速度及び発進・停止回数に基づいて、走行速度の遷移点が規定されている請求項1、3、4、5及び10のいずれか一項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  12. 前記検査パターンは、前記ハイブリッド車両用駆動装置が切り替え可能に備える複数のシフト位置を少なくともそれぞれ一回は実行するように規定されている請求項1、3、4、5、10及び11のいずれか一項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  13. 前記検査パターンは、実際に起こり得るハイブリッド車両の複数の特徴的な動作状態を少なくともそれぞれ一回は実行するように規定されている請求項1、3、4、5、10、11及び12のいずれか一項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  14. 前記検査パターンは、前記ハイブリッド車両用駆動装置が切り替え可能に備える複数の動作モードを少なくともそれぞれ一回は実行するように、前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点が規定されている請求項10に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  15. 前記検査パターンとして、異常検出時の前記出力信号を検査するために前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して異常検出条件が成立する信号を出力する異常時検査パターンと、前記異常検出条件が成立しない信号を出力する通常検査パターンと、を備える請求項1から14のいずれか一項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  16. 前記機能検査及び前記走行状態模擬検査をそれぞれ複数の温度で行うとともに、前記走行状態模擬検査については、前記複数の温度の内の第一の温度から第二の温度まで変化させる間の温度スイープ状態でも行う請求項2、5、10及び14のいずれか一項に記載のハイブリッド制御装置の検査装置。
  17. 駆動力源として少なくとも一つの回転電機を備えたハイブリッド車両用駆動装置を制御する制御装置であり、前記回転電機を制御する回転電機制御ユニットと、この回転電機制御ユニットを制御する主制御ユニットとを備えたハイブリッド制御装置の検査方法であって、
    ハイブリッド車両に搭載された状態で前記主制御ユニット及び前記回転電機制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する手として、
    前記ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、前記ハイブリッド車両用駆動装置に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段と、を含み、
    前記駆動装置代替手段が、前記主制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段と、前記回転電機制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段とを備え、
    前記第一駆動装置代替手段が、前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部のセンサを代替し、各センサの検出信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、
    前記第二駆動装置代替手段が、前記回転電機及び当該回転電機を駆動するためのインバータを代替し、前記回転電機制御ユニットから前記インバータを制御するためのインバータ制御信号が入力され、前記回転電機の動作状態を検出するセンサの検出信号に相当する信号を前記回転電機制御ユニットへ出力するものである、代替手段を用い、
    前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査するものであり、
    前記検査パターンは、ハイブリッド車両の実際の走行パターンを代表する代表走行パターンに従って走行状態を変化させた際における各時点での前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部の動作状態に基づいて規定されていると共に、
    前記ハイブリッド車両用駆動装置が切り替え可能に備える複数の動作モードを少なくともそれぞれ一回は実行するように、前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点が規定されており、
    前記回転電機の回転速度及びトルクの遷移点は、前記回転電機が有する複数の制御領域に少なくともそれぞれ一回は入るように調整された結果として規定されているハイブリッド制御装置の検査方法。
  18. 駆動力源として少なくとも一つの回転電機を備えたハイブリッド車両用駆動装置を制御する制御装置であり、前記回転電機を制御する回転電機制御ユニットと、この回転電機制御ユニットを制御する主制御ユニットとを備えたハイブリッド制御装置の検査方法であって、
    ハイブリッド車両に搭載された状態で前記主制御ユニット及び前記回転電機制御ユニットの一方又は双方との間で信号の入出力が可能な状態で接続される接続対象物を代替する手として、
    前記ハイブリッド車両用駆動装置を代替する駆動装置代替手段と、前記ハイブリッド車両用駆動装置に対するハイブリッド車両側の制御装置である車両側制御装置を代替する車両代替手段と、を含み、
    前記駆動装置代替手段が、前記主制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第一駆動装置代替手段と、前記回転電機制御ユニットとの間で信号の入出力を行う第二駆動装置代替手段とを備え、
    前記第一駆動装置代替手段が、前記ハイブリッド車両用駆動装置の各部のセンサを代替し、各センサの検出信号に相当する信号を前記主制御ユニットへ出力し、
    前記第二駆動装置代替手段が、前記回転電機及び当該回転電機を駆動するためのインバータを代替し、前記回転電機制御ユニットから前記インバータを制御するためのインバータ制御信号が入力され、前記回転電機の動作状態を検出するセンサの検出信号に相当する信号を前記回転電機制御ユニットへ出力するものである、代替手段を用い、
    前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して、ハイブリッド車両の所定の走行状態を模擬した検査パターンに従う信号の入出力を行い、それに対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査するものであり、
    前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットに対して一定の検査信号を出力する検査信号出力手段を更に用いて、
    前記代替手段との間での前記検査パターンに従う信号の入出力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する走行状態模擬検査に加えて、前記検査信号出力手段からの一定の検査信号の入力に対する前記回転電機制御ユニット及び前記主制御ユニットの一方又は双方からの出力信号を検査する機能検査を行うものであり、
    前記ハイブリッド制御装置の周辺の温度の条件である環境条件を変更しながら、前記機能検査と前記走行状態模擬検査とを所定回数繰り返し行い、最後に前記機能検査を行うハイブリッド制御装置の検査方法。
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