<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面(遊技者側)から見た状態を示す略示正面図である。
パチンコ機100は、遊技領域104を覆う閉状態および該遊技領域104を開放する開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能なガラス枠151と、このガラス枠151の奥側に視認可能に配設された遊技盤(盤面)102とを備えている。この遊技盤102には、遊技球(以下、単に球と称する場合がある。)を遊技盤102の中央に位置する遊技領域104に案内するための外レール106および内レール108を配設している。
なお、本実施例では、遊技盤102の遊技領域104外周位置に、第1の副制御部350(後述する)によって制御される各種ランプ370が設けられている。この各種ランプ370としては、エラー状態を報知するエラー報知ランプ370aも含まれる。
また、本実施例では、遊技盤102の右上部に、第1の副制御部350によって制御されるスピーカ366(後述する)が奥に備えられたスピーカダクト366aが設けられている。
さらに、本実施例では、遊技盤102の左上部に、スピーカ366の音量を調節する音量入力スイッチ510が設けられている。音量入力スイッチ510は、遊技者が操作可能な位置に設けてもよいし、遊技者が操作不可能な位置に設けてもよい。本実施例では、遊技者が操作可能な位置につまみ状のものを設けている。
遊技領域104の中央やや上側には、横長の装飾図柄表示装置110(以下の記載では「液晶表示ユニット110」とも言う)を配設している。この装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図3(b)参照)を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成する。この装飾図柄表示装置110は、たとえば左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの3つの表示領域に分割され、各々の表示領域に異なった装飾図柄を表示することを可能としている。
装飾図柄表示装置110の下部右側には、普通図柄表示装置112と、特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、特別図柄保留ランプ118と、高確中ランプ120とを配設している。なお、以下、普通図柄を普図、特別図柄を特図と称する場合がある。
また、図示しないが、いずれかの通路に球が詰まったことを示す球詰まりランプ、払出遊技球が通路に詰まっていることを示す球抜き表示ランプ、釘と釘の間に遊技球が詰まったことを示す球掛かりランプ、球貸しが可能になったことを示す球貸しランプ、スピーカを照明するスピーカ照明ランプ、ハンドルを照明するハンドル照明ランプ、演出ボタンを照明する演出ボタン照明ランプ、受け皿を照明する受け皿照明ランプ、などがある。
普図表示装置112は、普図(図3(c)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成される。
特図表示装置114は、特図(図3(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成される。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技の開始を2つまで保留することを可能としている。
特図保留ランプ118は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技の開始を4つまで保留することを可能としている。
高確中ランプ120は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、遊技領域104には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130とを配設している。
一般入賞口122は、本実施例では右側に2つ、左側に2つの合計4つを配設しており、この一般入賞口122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、後述する払出装置154を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。貯留皿144に排出された球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。
なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を賞球、遊技者に貸し出す球を貸球と区別して呼ぶ場合があり、賞球と貸球を総称して球(遊技球)と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域104の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では右側に1つ、左側に1つの合計2つを配設している。普図始動口124を通過した球は一般入賞口122に入球した球とは違って、遊技島側に排出されずにそのまま遊技領域104を落下する。球が普図始動口124を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施例では中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置154を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。
なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。
第2特図始動口128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。
この第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置154を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。
なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。
可変入賞口130は、大入賞口またはアタッカーとも呼ばれ、本実施例では遊技領域104の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置114が、たとえば大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(たとえば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(たとえば15回)で開閉する。
可変入賞口130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置154を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。
なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、遊技釘134を複数個、配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
遊技盤102の下方には、後述する発射モータ452によって回動する発射杆138と、この発射杆138の先端部に取り付けられて球を遊技領域104に向けて打ち出す発射槌140と、この発射槌140によって打ち出された球を外レール106に導くための発射レール142と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール142に供給するための貯留皿144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に上述の装飾図柄表示装置110などによる演出表示を変化させるためのチャンスボタン146とを配設している。
また、発射杆138および発射槌140の下方には、発射杆138を制御して遊技領域104に向けた球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル148を配設している。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿144に貯留している球を、発射レール142の発射位置に供給し、遊技者による操作ハンドル148の操作量に応じた強度で発射モータ452を駆動し、発射杆138および発射槌140によって外レール106および内レール108を通過させて遊技領域104に向けて打ち出す。
遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134などによって進行方向を変えられながら落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。
図2は、パチンコ機100を背面側から見た外観斜視図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、球を一時的に貯留するための球タンク152と、この球タンク152の下方に位置し、球タンク152の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置154に導くためのタンクレール153とを配設している。
払出装置154は、筒状の部材からなり、その内部には、スプロケット157と払出センサ158とを備えている。
スプロケット157は、モータによって回転可能に構成されており、タンクレール153を通過して払出装置154内に落下した球を一時的に滞留させると共に、図示しないモータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した球を払出装置154の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサ158は、スプロケット157が送り出した球の通過を検知するためのセンサであり、球が通過しているときにオンの信号を出力し、球が通過していないときはオフの信号を出力する。なお、この払出センサ158を通過した球は、図示しない球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した貯留皿144に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置154の左側には、後述する主制御部300を構成する主基板161と、後述する第1の副制御部350を構成するサブ基板164とを配設している。また、これら主基板161やサブ基板164の下方には、後述する発射制御部450を構成する発射基板166と、後述する電源管理部650を構成する電源基板162と、後述する払出制御部400を構成する払出基板165と、この払出基板165に接続したCRインターフェース部163とを配設している。
<図柄の種類>
次に、図3(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図表示装置114、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図、装飾図柄および普図の種類について説明する。
図3(a)は、特図表示装置114に表示される、特図の停止表示態様の一例を示したものである。
本実施例の特図の停止表示態様には、大当たり図柄である特図1および外れ図柄である特図2の2種類がある。
大当たりに当選した場合の動作は、可変入賞口130の扉部材を、たとえば開放時間29秒(遊技球が可変入賞口130に所定個数入賞した時点で閉鎖するようにしてもよい)、閉鎖時間1.5秒の周期でこれをたとえば2回繰り返す。
なお、以下では低確率状態から確率変動のない大当たりを通常大当たりとも呼び、低確率状態から高確率状態に変動する特別大当たりを確変大当たりとも呼ぶ。
第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技が開始されると、特図表示装置114は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図の変動表示を行う。
その後、特図の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図変動遊技(大当たり遊技)の当選を報知する場合には特図1を停止表示し、特図変動遊技の外れを報知する場合には特図3を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図3(b)は、装飾図柄表示装置110に表示される、装飾図柄の一例を示したものである。
本実施例の装飾図柄には、装飾1〜装飾7の7種類がある。
第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、装飾1→装飾2→装飾3→・・・・装飾6→装飾7→装飾1→・・・の順番で表示を切り替える装飾図柄の変動表示を行う。
その後、特図変動遊技(大当たり)の当選を報知する場合には、各図柄表示領域110a、110b、110cに各当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(たとえば、装飾2−装飾2−装飾2))を停止表示する。
なお、各当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、各当たりに対応する遊技を開始する。
一方、外れを報知する場合には、各図柄表示領域110a、110b、110cに各当たりに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示した後で、保留している装飾図柄の変動表示があれば、その変動表示を開始する。
図3(c)は、普図表示装置112に表示される、普図の停止表示態様の一例を示したものである。
本実施例の普図の停止表示態様には、当たり図柄である普図1および外れ図柄である普図2の2種類がある。
普図始動口124を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として普図表示遊技を開始した場合には、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行う。また、普図変動遊技の当選を報知する場合には普図1を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には普図2を停止表示する。
普図変動遊技に当選した場合の動作は、上述のように第2特図始動口128の羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。
<制御部>
次に、図4および図5を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
なお、図4は、主制御部、払出制御部、発射制御部および電源管理部の回路ブロック図を示したものであり、図5は、第1の副制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単にコマンドと呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う第1の副制御部350と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部400と、遊技球の発射制御を行う発射制御部450と、パチンコ機100に供給される電源をパチンコ機100に搭載した電気部品に送電するための所定の電力を生成する電源管理部650とによって構成されている。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ312と、CPU304の動作を監視して、基本回路302が出力する制御信号を所定時間(本実施例では32.8ms)受信しなかった場合に制御回路302に初期化信号を送信するためのウォッチドッグタイマ(WDT)313とを搭載している。
なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する第1の副制御部350や払出制御部400についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、ガラス枠151の開放/閉鎖を検出するガラス枠開放センサや、パチンコ機100の前枠の開放/閉鎖を検出する前枠開放センサや、下皿150が球で一杯になったことを検出する下皿満タンセンサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサなどを含む各種センサ318が出力する信号を受信してそれの増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図保留ランプ118、高確中ランプ118など)の表示制御を行うための表示回路328と、開閉部材200や可変入賞口130などを開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332とを接続している。
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、第1特図始動口126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
また、カウンタ回路316は、第2特図始動口128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路550にパチンコ機100の遊技情報(たとえば、遊技状態)を出力する。
電源管理部650を構成する電源基板162からは、主制御部300を構成する主基板161や払出制御部400を構成する払出基板165に対して電源供給がされる。
図4に示すように、主制御部300には、電源基板162から払出基板165を介して主基板161に供給される電源の電圧値を監視する電圧監視回路336を設けており、この電圧監視回路336は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に、電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路338からの起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、第1の副制御部350にコマンドを送信するための出力インターフェースと、払出制御部400にコマンドを送信するための出力インターフェースをそれぞれ設けており、第1の副制御部350には、主制御部300からコマンドを受信するための入力インターフェースを設け、払出制御部400には、主制御部300からコマンドを受信するための入力インターフェースを設けている。この構成により、主制御部300と、第1の副制御部350および払出制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1の副制御部350および払出制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1の副制御部350および払出制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1の副制御部350および払出制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<払出制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部400について説明する。
払出制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて払出制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。
この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、払出装置154に設けた払出センサ158を含む各種センサ428が出力する信号を受信するためのセンサ回路420と、各種ランプ430の表示制御を行うための表示回路422と、払出装置154に設けたスプロケット157を回転駆動するためのモータ制御回路424とを接続している。
さらに、払出制御部400にはCRインターフェース部163を接続しており、払出制御部400は、このCRインターフェース部163を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット552との通信を行うと共に、球貸し操作部407から入力される操作信号を検出する。
また、払出制御部400には、電源基板162から払出基板165に供給される電源の電圧値を監視する電圧監視回路426を設けており、この電圧監視回路426は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に、電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路402に出力する。
また、払出制御部400には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する、図示しない起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けており、CPU404は、この起動信号出力回路からの起動信号が入力された場合に、払出制御を開始する。
<発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の発射制御部450、電源管理部650について説明する。
発射制御部450は、払出制御部400が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆138および発射槌140を駆動する発射モータ452の制御や、貯留皿144から発射レール142に球を供給する球送り装置454の制御を行う。
電源管理部650は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、払出制御部400などの各制御部や払出装置154などの各装置に供給する。
さらに、電源管理部650は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(たとえば主制御部300のRAM308など)に所定の期間(たとえば10日間)電力を供給するための蓄電装置(たとえばコンデンサ)と、この蓄電装置よりも静電容量が小さく、所定の部品(たとえば主制御部300の基本回路302全体)に供給している電力が、静電気ノイズ、人的なミス、遊技台に供給される電力の低下などが原因で変動し、低下している場合に、ある程度の電力を補うための蓄電装置(たとえばコンデンサ)をさらに備えている。
この蓄電装置により、所定の部品(たとえば主制御部300)に供給される電力が電断時や復電時などで不安定になっても、ある程度安定してその所定の部品は動作できるように構成している。
また、電源基板162には遊技店の店員などが操作可能な操作部(RAMクリアスイッチ)を備えており、電源投入時にこの操作部が操作されていることを検出した場合には、主制御部300の基本回路302および払出制御部400の基本回路402に対して、RAM308、408を初期化することを指令するRAMクリア信号を出力するようにしている。
<第1の副制御部>
次に、図5を用いて、パチンコ機100の第1の副制御部350について説明する。
第1の副制御部350は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1の副制御部350の全体を制御する基本回路352を備えており、この基本回路352には、CPU354と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM356と、一時的にデータを記憶するためのRAM358と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O360と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ362とを搭載している。
この基本回路352のCPU354は、水晶発振器365が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路352には、スピーカ366(およびアンプ)の制御を行うためのサウンド回路368と、各種ランプ370の制御を行うための表示回路372と、ステッピングモータ376の制御を行うためのモータ制御回路378と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110およびこの装飾図柄表示装置110の前面に開閉自在に配設したシャッタデバイス373の制御を行うための第2の副制御部374と、チャンスボタン146の操作を検出した場合に基本回路352に検出信号を出力するチャンスボタン検出回路364を接続している。
スピーカ366で鳴らす音は、基本回路352に制御されたサウンド回路368がサウンドROM513から音データを読み出し、増幅回路512で所定の音量に増幅されてスピーカ366に入力される。
音量入力スイッチ510の入力は音量入力スイッチ検出回路511によって検出され、この検出結果は基本回路352および増幅回路512に入力され、スピーカ366で鳴らす音の音量が決定される。
また、輝度入力スイッチ514による入力は輝度入力スイッチ検出回路515によって検出され、この検出結果は基本回路352および駆動回路516に入力され、各種ランプ370の輝度が決定される。
また、光度入力スイッチ517による入力は光度入力スイッチ検出回路518によって検出され、この検出結果は基本回路352および第2の副制御部374に入力され、液晶表示ユニット110のバックライトの光度が決定される。
第1の副制御部350には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する、図示しない起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けており、CPU354は、この起動信号出力回路からの起動信号が入力された場合に、演出制御を開始する。
次に、図6を用いて、パチンコ機100の音量調節に係る構成について説明する。
音量入力スイッチ510の入力は、上述のとおり音量入力スイッチ検出回路511(図6では図示せず)によって検出され、この検出結果は基本回路352のCPU354および増幅回路512の音量増幅回路523に入力される。
第1の副制御部350の基本回路352では、主制御部300からのコマンドに基づいて、音データおよび音量データに関するコマンドをサウンド回路368に送信する。
なお、詳しくは後述するが、主制御部300からサウンド回路368に送信する音量データとしては、警告音以外に関しては音量入力スイッチ510の入力がどのようなものであろうと、それに関係のない音量データを送信する。
なお、警告とは、遊技の興趣を高める目的で出力される報知情報とは異なる報知情報を出力することで、たとえば、遊技者または店員に何らかの対応を求めるために出力される報知情報、不正が行われたことを示すために出力される、遊技の基本設定の変更(抽選率、報知度合に関する情報)に関する操作を行ったことを示す音などが挙げられる。
サウンド回路368は、基本回路352からのコマンドに基づいた処理を行うCPU I/F519と、データの一時記憶等を行う制御レジスタ520と、複数のチャネルを有し、異なるチャネルであれば同時に再生可能な再生制御部521と、再生制御部521からのデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換部522とを有して構成される。
本実施例では、サウンド回路368の再生制御部521は、0〜15の計16チャネルを持ち、基本回路352から指定された音データに応じてチャネルを選択し、チャネルごとに指定された音量データに基づいてその音を再生する。
また、警告音に関して所定の特定チャネル(後述のように本実施例では15CH)において専用的に再生されるようにすれば、警告音に関する音量制御が容易になるという利点がある。
増幅回路512は、音量入力スイッチ510の入力に基づいてD/A変換部522の出力を増幅する音量増幅部523と、音量増幅部523による増幅結果をスピーカ366に対して出力する出力部524とを有して構成される。
音量増幅部523には、音量入力スイッチ510の入力が直接入力されており、音量入力スイッチ510の入力が変化すると、回路的に増幅の度合が変化する。
<主制御部メイン処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割り込みマスクの設定、I/Oポート310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への初期値の設定等を行う。なお、本実施例では、WDT313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS102では、WDT313のリセットを行い、WDT313による時間計測を再始動する。
ステップS103では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路336が、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS102に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS104に進む。
ステップS104では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期ごとに実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(たとえば試験用出力ポート、第1の副制御部350への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS105では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)にはステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS107に進む。
具体的には、最初に、電源基板162に設けた操作部を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進む。
一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)は、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。
この判定の結果、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(たとえばすべての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタにすべて加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(たとえば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。
チェックサムの結果が特定の値(たとえば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS106に進み、チェックサムの結果が特定の値(たとえば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS107に進む。
ステップS106では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタを読み出し、スタックポインタに再設定する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割り込み許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割り込み処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS108、ステップS109内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。
ステップS107では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、RAM308のすべての記憶領域の初期化などを行う。
ステップS108では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
たとえば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。
この基本乱数初期値更新処理の終了後に、割り込み許可の設定を行ってステップS109に進む。
ステップS109では演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップS108およびS109の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施例では約2msに1回)でタイマ割り込み信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割り込み信号を契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT313のカウント値が初期設定値(本実施例では32.8ms)を超えてWDT割り込みが発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施例では、主制御部タイマ割り込みの周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述のガラス枠開放センサ、前枠開放センサ、下皿満タンセンサ、複数の球検出センサを含む各種センサ318の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
本実施例では、前々回のタイマ割り込み処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割り込み処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS203では、上述の前々回検出信号記領域、前回検出信号記領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が一致するか否かを判定する。
そして、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施例では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)への入球、または普図始動口124の通過があったと判定する。たとえば、一般入賞口122への入球を検出する球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口122へ入球したと判定し、以降の一般入賞口122への入球に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口122への入球に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
ステップS204およびステップS205では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。
これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS108で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
たとえば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。
また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
たとえば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(たとえば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS206では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS207では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置112に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特別図柄表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS208では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口(一般入賞口122、第1、第2特図始動口126、128、および可変入賞口130)に入賞(入球)があった場合に、RAM308に各入賞口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
ステップS209では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1、第2特図始動口126、128に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技の数が4未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得する。
また、上述の特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得し、RAM308に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。
また、普図始動口124を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が2未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた上述の特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。
また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより第1、第2特図始動口126、128、普図始動口124、または可変入賞口の入賞(入球)を検出した場合に、第1の副制御部350に送信すべき送信情報に、第1、第2特図始動口126、128、普図始動口124、および可変入賞口の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
ステップS210では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部550に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS211では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。たとえば、普図変動中(後述する普図汎用タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、図4(c)に示す普図1の態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、図4(c)に示す普図2の態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(たとえば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間(たとえば2秒間)、第2特図始動口128の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(たとえば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間を経過したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、普図の状態を非作動中に設定する。普図の状態が非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS212に移行するようにしている。
ステップS212では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口128の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。
また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置112に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。
なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS213では、特図状態更新処理を行う。この特図状態更新処理は、特図の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。たとえば、特図変動中(後述する特図汎用タイマの値が1以上)における特図状態更新処理では、特図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、特図変動表示時間が経過したタイミング(特図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当たりフラグがオンで確変フラグがオフの場合には特図表示装置114に図4(a)に示す特図1、大当たりフラグがオンで確変フラグがオンの場合には特図表示装置114に図4(a)に示す特図2、大当たりフラグがオフの場合には、図4(a)に示す特図3の態様となるように特図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(たとえば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。
この設定により特図の停止表示を行い、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に02Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当たりフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間(たとえば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。
また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に04Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の開放期間(たとえば29秒間、または可変入賞口130に所定球数(たとえば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に10Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(たとえば1.5秒間)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に20Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(たとえば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理では、所定の終了演出期間(たとえば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に08Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、特図の状態を非作動中に設定する。特図の状態が非作動中の場合における特図状態更新処理では、何もせずに次のステップS214に移行するようにしている。
ステップS214では、特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理では、特図変動遊技および可変入賞口130の開閉制御を行っておらず(特図の状態が非作動中)、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合に、図示しない大当たり判定テーブル、図示しない高確率状態移行判定テーブル、図示しないタイマ番号決定テーブルなどの乱数の数値範囲を規定したテーブルを使用した各種抽選のうち、最初に大当たり判定を行う。
具体的には、ステップS203で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、大当たり判定テーブルの第1特図始動口用抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が第1特図始動口用抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定してRAM308に設けた大当たりフラグの格納領域に大当たりとなることを示す情報を設定する(ここで、大当たりの情報をRAM308に設定することを大当たりフラグをオンに設定するという)。
一方、特図当選乱数値が第1特図始動口用抽選データの数値範囲以外である場合には、特図変動遊技の外れと判定してRAM308に設けた大当たりフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する(ここで、外れの情報をRAM308に設定することを大当たりフラグをオフに設定するという)。
なお、保留している特図変動遊技の数は、RAM308に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から1を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また、当り判定に使用した乱数値を消去する。
具体例としては、遊技状態が低確率状態であり、第1特図始動口126への球入賞の検出に基づいて取得した特図当選乱数値が10100の場合は大当たりフラグをオンに設定し、特図当選乱数値が10200の場合は大当たりフラグをオフに設定する。
また、第2特図始動口128への球入賞の検出に基づいて取得した特図当選乱数値が20100の場合は大当たりフラグをオンに設定し、特図当選乱数値が20200の場合は大当たりフラグをオフに設定する。
大当たりフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。
具体的には、ステップS209で乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、高確率状態移行判定テーブルの移行判定乱数の数値範囲であるか否かを判定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、RAM308に設けた確変(確率変動)フラグの格納領域に、特別大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、特別大当たり遊技開始の情報をRAM308に設定することを確変フラグをオンに設定するという)。
一方、特図乱数値が抽選データの数値範囲以外である場合には、上述の確変フラグの格納領域に、大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、大当たり遊技開始の情報をRAM308に設定することを確変フラグをオフに設定するという)。
たとえば、取得した特図乱数値が20の場合には確変フラグをオフに設定する。
一方、取得した特図乱数値が特図乱数値が80の場合には確変フラグをオンに設定する。
大当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。
具体的には、上述の特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。大当たりフラグの値、および取得した特図タイマ乱数値を含む、タイマ番号決定テーブルのタイマ乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、RAM308に設けた所定のタイマ番号格納領域に記憶する。
さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間を、特図変動表示時間として、上述の特図表示図柄更新タイマに記憶し、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に01Hを送信情報(一般情報)として追加記憶してから処理を終了する。
たとえば、大当たりフラグがオフで、取得した特図タイマ乱数値が50000の場合には、特図タイマ乱数値は0〜60235の範囲であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する1行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ1、および変動時間を示す5を選択し、RAM308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。
一方、大当たりフラグがオンで、取得した特図タイマ乱数値が64000の場合には、特図タイマ乱数値は0〜15535の範囲ではないことからタイマ2は選択せず、15536〜24535ではないことからタイマ3は選択せず、24536〜62535ではないことからタイマ4は選択しないが、62536〜65535の範囲内であることから、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する8行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ5、および変動時間を示す50を選択し、RAM308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。なお、割り込み処理の開始周期である2msを考慮して、選択した変動時間の値に500(1000ms/2ms)を掛けた値を変動時間記憶領域にセットする。
たとえば、変動時間が5秒の場合には、変動時間記憶領域には2500の値を初期値としてセットし、ステップS207のタイマ更新処理を実行する度に、この変動時間記憶領域の値を1だけ減算するようにすることで、割り込み処理の実行回数により時間の経過を計測できるようにしている。また、複数回(たとえば5回)のタイマ割込処理の実行ごと(たとえば2ms周期)に変動時間記憶領域の値を減算する場合には、変動時間が10秒の場合であれば、10秒が10000msであることから周期(2ms×5)で割り算して1000を変動時間記憶領域に設定する。
ステップS215では、コマンド設定送信処理を行う。なお、第1の副制御部350に送信する出力予定情報は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(00Hの場合は基本コマンド、01Hの場合は図柄変動開始コマンド、04Hの場合は図柄変動停止コマンド、05Hの場合は入賞演出開始コマンド、06Hの場合は終了演出開始コマンド、07Hの場合は大当たりラウンド数指定コマンド、0EHの場合は復電コマンド、0FHの場合はRAMクリアコマンドをそれぞれ示すなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当たりフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当たりフラグの値、確変フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、確変フラグの値などを含み、大当たりラウンド数指定コマンドの場合であれば確変フラグの値、大当たりラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口126への入賞の有無、第2特図始動口128への入賞の有無、可変入賞口130への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンド種別に01H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当たりフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンド種別に04H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当たりフラグの値、確変フラグの値などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンド種別に05H、コマンドデータにRAM308に記憶している入賞演出期間中に装飾図柄表示装置110・各種ランプ370・スピーカ366に出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンド種別に06H、コマンドデータにRAM308に記憶している演出待機期間中に装飾図柄表示装置110・各種ランプ370・スピーカ366に出力する演出制御情報、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンド種別に07H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当たりラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンド種別に08H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当たりラウンド数、確変フラグの値、保留している特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
第1の副制御部350では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS216では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路550に出力する。
ステップS217では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無、前枠開放エラーの有無、または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラー、前枠開放エラー、または下皿満タンエラーを検出した場合に、第1の副制御部350に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無、前枠開放エラーの有無、下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。
また、各種ソレノイド330を駆動して第2特図始動口128や、可変入賞口130の開閉を制御したり、表示回路322、324、328を介して特図表示装置114、普図表示装置112、各種状態表示部326などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
また、払出要求数送信処理(ステップS210)で設定した出力予定情報を出力ポート310を介して第1の副制御部350に出力する。
ステップS218では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS219に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS220に進む。
ステップS219では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行う。
ステップS220では、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路336が、所定の値以下である場合に電圧が低下したことを示す電圧低下信号を出力しているか否か、すなわち電源の遮断を検知したか否かを監視し、電源の遮断を検知した場合には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行う。
<第1の副制御部メイン処理>
次に、図9(a)を用いて、第1の副制御部350のCPU404が実行する第1の副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は第1の副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
第1の副制御部350には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路(図示せず)を設けている。このリセット信号を入力した基本回路352のCPU354は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM356に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行し、まず、ステップS301で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化等を行う。
ステップS302では、コマンド入力処理(詳細は後述)を行う。
ステップS303では、I/O360の出力ポートを介して第2の副制御回路374にコマンドを出力する。
ステップS304では、後述するタイマ変数記憶領域の値が10以上であるか否かを判定する。タイマ変数記憶領域の値が10以上である場合はステップS305に進み、タイマ変数記憶領域の値が10未満である場合にはステップS302に進む。
ステップS305では、タイマ変数記憶領域に0を格納する。
ステップS306では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、後述する変動パターン選択処理で記憶する変動番号、仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せの種別の更新を行うと共に、装飾図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて装飾図柄表示装置110、スピーカ366、各種ランプ370等による演出を制御するための動作制御データの更新を行う。
ステップS306では、決定された演出情報が示している態様で装飾図柄変動表示を行うように次回実行する上記ステップS303の処理で第2の副制御部374に出力するコマンド(たとえば左に装飾7を停止することを指示するコマンドや遮蔽手段250を動作させるコマンド等)をRAM408に設けた液晶コマンド格納領域に格納する等、後述するスピーカ366、各種ランプ370、および演出用可動体を制御する準備を行う。また、所定の条件が成立している場合には所定の演出を実行するか否か、たとえばチャンスボタンを用いた演出を行うか否か等の抽選を行う。
ステップS307では、音出力処理を行う。この音出力処理では、取得したスピーカ制御用の情報に含まれるスピーカ366に出力する音声データをI/O360の出力ポートに設定し、スピーカ366の出力制御をサウンド回路368に行わせる。
ステップS308では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、取得した各種ランプ制御用の情報に含まれる各種ランプ370に出力するランプの点灯・消灯を示すデータ等をI/O360の出力ポートに設定し、各種ランプ370の点灯や消灯の制御を表示回路372に行わせる。
第1の副制御部350は、後述するストローブ処理、チャンスボタン処理、または副制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、ステップS302〜S308の処理を繰り返し実行する。
<コマンド入力処理>
次に、図9(b)を用いて、上記第1の副制御部メイン処理におけるコマンド入力処理(ステップS302)について説明する。同図はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、後述するコマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップS402に進んでそのコマンドに応じた処理にジャンプし、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して第1の副制御部メイン処理に復帰する。
図9(c)は変動パターン選択処理の流れを示すフローチャートであり、同図(d)は図柄停止処理の流れを示すフローチャートである。ステップS402では、コマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドのうちの次に処理するべき未処理コマンドの種類に基づいて、図9(c)に示す変動パターン選択処理(たとえば未処理コマンドが上記変動開始コマンドに基づいて実行する)や、同図(d)に示す図柄停止処理等を行う。
未処理コマンドに基づく処理は他にも備えている。たとえば、大当たり中に可変入賞口130の開放制御を開始するたびに主制御部300が出力し、大当たり開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドが未処理コマンドである場合に行うラウンド開始処理等である。その他の処理は、ここでは割愛する。
変動パターン選択処理のステップS501では、未処理コマンドに含まれている上記大当たりフラグの値、確変フラグの値、およびタイマ番号を抽出し、RAM358のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、変動番号選択テーブル、図柄決定テーブルを参照して演出データ(本実施例では変動番号、仮停止図柄・停止図柄の組合せ等)を選択し、これをRAM408に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。
図柄停止処理のステップS601では、上記図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する3つの装飾図柄を装飾図柄表示装置110の左、中、右図柄表示領域110a〜110cの3つの表示領域に表示するように設定して処理を終了する。
また、上記ラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当たり開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を抽出し、RAM408の記憶領域に記憶する。
<ストローブ処理>
次に、図9(e)を用いて、第1の副制御部350のストローブ処理について説明する。なお、同図はストローブ処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ処理は、第1の副制御部350が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ処理のステップS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM358に設けた上記コマンド記憶領域に記憶する。
<チャンスボタン割り込み処理>
次に、図9(f)を用いて、第1の副制御部350のチャンスボタン割り込み処理について説明する。なお、同図はチャンスボタン割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このチャンスボタン割り込み処理は、第1の副制御部350がチャンスボタン検出回路364によってチャンスボタン146の操作を検出した場合に実行する処理である。
チャンスボタン割り込み処理のステップS801では、RAM358の検知カウンタ記憶領域に記憶している、チャンスボタン146の押下回数を計測するための検知カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の検知カウンタ記憶領域に記憶する。
<第1の副制御部タイマ割り込み処理>
次に、図9(g)を用いて、第1の副制御部350のCPU354によって実行する副制御部変数更新割り込み処理について説明する。なお、同図は副制御部変数更新割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
第1の副制御部350は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、副制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で実行する。
第1の副制御部変数更新割り込み処理のステップS901では、RAM358のタイマ変数記憶領域の値に1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS304において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
<音出力処理>
次に、図10を用いて、第1の副制御部350の基本回路352のCPU354によって実行する音出力処理について説明する。なお、同図は音出力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001、ステップS1002では、CPU354は、出力する音情報の判定、すなわち出力する音が警告音であるかどうかの判定を行う。
たとえば、警告音は再生制御部521の15CHを使用して再生すると定めておけば、図16に後述する音量情報テーブルにおいて、再生チャネルが15である音の場合には警告音であると判定する。音量情報テーブルはたとえばROM356に予め記憶しておけばよい。
また、個々の音量情報に対して警告音情報か否かを識別するための識別情報を付加し、それに基づいて警告音情報を判別するという構成でもよい。
ステップS1002において、出力する音が警告音ではない場合には、ステップS1005に進み、その音についての音量情報テーブルにおける情報(たとえば音情報、音量情報、再生チャネルなど)をサウンド回路368に出力する。
ステップS1002において、出力する音が警告音である場合には、ステップS1003に進み、音量入力スイッチ510の入力を判定し、ステップS1004では、その音についての音量情報テーブルにおける情報(たとえば音情報、音量情報、再生チャネルなど)をサウンド回路368に出力する。このとき、音量情報については、音量入力スイッチ510の入力に相当するものを出力する。本実施例では、音量入力スイッチ510の入力が、「小」、「中」、「大」の3段階で調節されるものとする。
なお、本実施例では、出力音が警告音であると判断した際に音量入力スイッチの入力判定を行っているが、本発明はこれに限られず、たとえば、音量入力スイッチの入力の切り替わりごとに音量入力スイッチの判定を行う構成、電源投入時のみ音量入力スイッチの入力判定を行う構成など、警告音を出力する際に音量入力スイッチ情報を特定できる構成であればいずれの構成であってもよい。
なお、音量入力スイッチの判定を行う処理は、図7に示したメイン処理におけるループ処理内の1つの処理として行ってもよいし、また、図8に示したタイマ割り込み処理などの各種割り込み処理内の1つの処理として行ってもよい。
なお、本実施例では、警告音の音量情報はいずれも同一なので、音量情報を判定する都度、チャネル15に音量情報を設定してもよい。
<サウンド回路音生成処理>
次に、図11を用いて、第1の副制御部350のサウンド回路368によって実行するサウンド回路音生成処理について説明する。なお、同図はサウンド回路音生成処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1101では、CPU IF519は、出力する音の情報(たとえば音情報単体もしくは、音情報および音量情報)を基本回路352から受信するのを待つ。
その後、ステップS1102では、基本回路352から受信した音情報に対応する音データをサウンドROM513から取得し、ステップS1103では、再生制御部521が、サウンドROM513から取得した音データおよび、基本回路352から受信した音量情報に基づいて、チャネルごとにデジタル信号である出力音を生成する。
この生成された出力音は、D/A変換部522でアナログ信号に変換され(ステップS1104)、増幅回路512に出力される(ステップS1105)。
図12は、音量入力スイッチ510の一例を示す平面図であり、(a)は音量「小」の状態を示す図であり、(b)は音量「中」の状態を示す図であり、(c)は音量「大」の状態を示す図である。
本実施例では、音量入力スイッチ510として、つまみ状のものを用いており、このつまみを回すことによって、「小」、「中」、「大」の3段階の音量調節を行うことができる。音量入力スイッチ検出回路511では、つまみ位置を検出し、「小」、「中」、「大」の判定を行う。
なお、本発明の音量入力スイッチ510としてはつまみ状のものに限られるものではなく、スライドさせて音量調節するものや、そのほか如何なる形態のものであってもよい。
以下に、スピーカ366から出力される音の音量について詳細に説明する。
図13は、スピーカ366から出力される音の音量調節に係る数値の一例を示す図であり、(a)は出力される音が警告音である場合の数値の一例を示す図であり、(b)は出力される音が警告音以外である場合の数値の一例を示す図である。
また、図14は、出力される音が警告音である場合の、各回路から出力される数値、波形の一例を示す図であり、図15は、出力される音が警告音である場合の、各回路から出力される数値、波形の一例を示す図である。各波形図は、横が時間軸を示し、縦が音量(音声信号の量)を示している。
さらに、図16は、基本回路352のROM356に予め記憶してある音量情報テーブルの一例を示す図である。
サウンド回路521の再生制御部521では、サウンドROM513から得た音データと、基本回路352から得た音量情報とに基づいて出力音を生成する。この再生制御部521は、再生チャネルごとに出力音を生成するものであり、異なる再生チャネルであれば同時に音を出力することができ、再生チャネルごとに音量を異ならせることができる。
再生制御部521で出力音生成に用いる音量情報は、再生チャネルごとに設定され、たとえば基本回路352から新たな音量情報が得られると、その新たな音量情報に書き換えられそれが出力音生成に用いられる。新たな音量情報が得られなければ、今までの音量情報がそのまま出力音生成に用いられる。
図16の各警告音がどのような場合に出力する音であるかの一例について説明すると、「警告音1」は大入賞口不正開放エラー音であり、「警告音2」はドア開放エラー音であり、「警告音3」は球抜き検知エラー音であり、「警告音4」は電源投入音である。
なお、大入賞口不正開放エラー音とは、大入賞口が予め定めた開閉条件を満たしていないときに開放された場合に警告する音であり、また、ドア開放エラー音とは、遊技中にドアが開状態になった場合に注意を喚起する音であり、また、球抜きエラー音とは、遊技球を貯留皿に払出す際に、貯留皿が満タンであるため払出を行うことができないことを警告する音であり、また、電源投入音とは、電源投入がなされたことを報知する音である。
また、図16では、データ内容ごとに音量情報を一定にしているが、本発明はこれに限られるものではなく、フェードアウトのように音量を徐々に小さくしていく設定や、時間とともに音量を変化(大小を問わない)させるものであってもよい。
なお、警告音の音量情報は、必ずしも音量入力に基づいて複数設定されている必要はなく、入力情報に基づいて報知情報に対して所定の補正を行うという構成でもよい。たとえば、警告音1の音量情報は「120」のみが設定されていて、音量「大」の場合は1/3、音量「中」の場合は1/2、音量「小」の場合はそのままで使用するという構成でもよい。この場合、音量入力パターンに対して音量情報を複数備える必要がないため、データ容量を節約することができる。
なお、本実施例では、警告音はすべて同一の設定にしてあるが、異なる音量設定でもよいのはいうまでもない。
以下に、動作を説明する。第1の副制御部350の基本回路352に設けられたCPU354では、主制御部300から受信した音の種類に該当するデータを、図16の音量情報テーブルの中から検索して得る。
まず、スピーカ366から出力される音が警告音である場合について説明する。
今回、スピーカ366から出力される音は、図16のデータ内容が「警告音1」であるとする。また、音量入力スイッチ510の入力は「小」であるとする。
CPU354では、音量入力スイッチ510の入力を参照し、図16の音量情報テーブルの「警告音1」のレコード中の「小」に割り当てられた音量情報「120」を読み出す。基本回路352からサウンド回路368には、この音量情報「120」が引き渡される。
これを受けたサウンド回路368では、今回の音の音データをサウンドROM513から取得し、この音データと音量情報「120」とに基づいて「警告音1」、音量「120」の出力音を生成する。この出力音は増幅回路512に引き渡される。
増幅回路512では、音の種類によらずに、たとえば音量入力スイッチ510の入力が「小」であれば「1倍」の増幅率とし、音量入力スイッチ510の入力が「中」であれば「2倍」の増幅率とし、音量入力スイッチ510の入力が「大」であれば「3倍」の増幅率とし、この増幅率で、サウンド回路368から引き渡された出力音を増幅し、スピーカ366に出力する(図13(a)、(b)参照)。
したがって、今回の出力音は、増幅率「1倍」で増幅され、その結果、音量「120」の出力音がスピーカ366に対して出力される(図13(a)、図14の上段参照)。
また、スピーカ366から出力される音は、図16のデータ内容が「警告音1」であるとし、音量入力スイッチ510の入力は「大」であるとする場合について説明する。
CPU354では、音量入力スイッチ510の入力を参照し、図16の音量情報テーブルの「警告音1」のレコード中の「大」に割り当てられた音量情報「40」を読み出す。基本回路352からサウンド回路368には、この音量情報「40」が引き渡される。
これを受けたサウンド回路368では、今回の音の音データをサウンドROM513から取得し、この音データと音量情報「40」とに基づいて「警告音1」、音量「40」の出力音を生成する。この出力音は増幅回路512に引き渡される。
増幅回路512では、音量入力スイッチ510の入力が「大」であるので「3倍」の増幅率とし、この増幅率で、サウンド回路368から引き渡された出力音を増幅し、スピーカ366に出力する(図13(a)参照)。
したがって、今回の出力音は、増幅率「3倍」で増幅され、その結果、音量「120」の出力音がスピーカ366に対して出力される(図13(a)、図14の下段参照)。
すなわち、本実施例によれば、出力音が警告音である場合には、音量入力スイッチ510の入力がどのようなものであろうとも、一定の音量でスピーカ366から出力され、「小」が選択されていても音量を小さくしないことができる。
本発明では、出力音が警告音である場合には、サウンド回路368で生成する出力音の音量を、音量入力スイッチ510の入力すなわち増幅回路512での増幅率に反比例して調節する。
なお、この実施例では、警告音の音量は120で、そのほかの音量の最大値も120であるが、本発明はこれに限られるものではなく、警告音の音量を140などの、そのほかの音量の最大値よりも大きい音にしてもかまわない。
次に、スピーカ366から出力される音が警告音以外である場合について説明する。
今回、スピーカ366から出力される音は、図16のデータ内容が「BGM1」であるとする。また、音量入力スイッチ510の入力は「小」であるとする。
CPU354では、音量入力スイッチ510の入力を参照し、図16の音量情報テーブルの「BGM1」のレコードに割り当てられた音量情報「40」を読み出す。基本回路352からサウンド回路368には、この音量情報「40」が引き渡される。
これを受けたサウンド回路368では、今回の音の音データをサウンドROM513から取得し、この音データと音量情報「40」とに基づいて「BGM1」、音量「40」の出力音を生成する。この出力音は増幅回路512に引き渡される。
増幅回路512では、音の種類によらずに、たとえば音量入力スイッチ510の入力が「小」であれば「1倍」の増幅率とし、音量入力スイッチ510の入力が「中」であれば「2倍」の増幅率とし、音量入力スイッチ510の入力が「大」であれば「3倍」の増幅率とし、この増幅率で、サウンド回路368から引き渡された出力音を増幅し、スピーカ366に出力する(図13(a)、(b)参照)。
したがって、今回の出力音は、増幅率「1倍」で増幅され、その結果、音量「40」の出力音がスピーカ366に対して出力される(図13(b)、図15の上段参照)。
また、スピーカ366から出力される音は、図16のデータ内容が「BGM1」であるとし、音量入力スイッチ510の入力は「大」であるとする場合について説明する。
CPU354では、音量入力スイッチ510の入力を参照し、図16の音量情報テーブルの「BGM1」のレコードに割り当てられた音量情報「40」を読み出す。基本回路352からサウンド回路368には、この音量情報「40」が引き渡される。
これを受けたサウンド回路368では、今回の音の音データをサウンドROM513から取得し、この音データと音量情報「40」とに基づいて「BGM1」、音量「40」の出力音を生成する。この出力音は増幅回路512に引き渡される。
増幅回路512では、音量入力スイッチ510の入力が「大」であるので「3倍」の増幅率とし、この増幅率で、サウンド回路368から引き渡された出力音を増幅し、スピーカ366に出力する(図13(b)参照)。
したがって、今回の出力音は、増幅率「3倍」で増幅され、その結果、音量「120」の出力音がスピーカ366に対して出力される(図13(b)、図15の下段参照)。
すなわち、本実施例によれば、出力音が警告音以外である場合には、音量入力スイッチ510の入力に基づいた音量でスピーカ366から出力される。
また、出力音が警告音以外である場合には、サウンド回路368は一切関与しないので、サウンド回路368に情報を送る基本回路352の制御負担が軽くなる。
なお、本実施例では、警告音に対して、入力音「大」の入力のほうが入力音「小」の入力よりも小さい音量情報が設定されていて、その後の増幅の度合で最終的なスピーカからの出力音量をいずれの入力でも同様の音量が出力されるように構成されているが、必ずしも最終的な出力音量を同一にする必要はない。
たとえば、警告音の出力に関して、入力音が「小」の場合は生成回路(サウンド回路368)の生成は「100」、増幅回路の増幅は「1倍」と設定し、入力音が「大」の場合は生成回路の生成は「40」、増幅回路の増幅は「3倍」と構成してもよい。この場合、入力音が「小」の場合の最終的な出力音量は「100」、入力音が「大」の場合の最終的な出力音量は「120」となり、「小」と「大」とで最終的な出力音量は異なる。しかし、入力音が「小」の場合は、警告音以外の音量も下がるため相対的には警告音が目立つ構成となる。
次に、図17を用いて、パチンコ機100の輝度調節(各種ランプ370の点灯制御)に係る構成について説明する。
輝度入力スイッチ514の入力は、上述のとおり輝度入力スイッチ検出回路515(図17では図示せず)によって検出され、この検出結果は基本回路352、第1の駆動回路516aおよび第2の駆動回路516bに入力される。
本実施例では、輝度入力スイッチ514が、輝度「暗い」、「普通」、「明るい」の3段階で入力可能なものであり、以下では、これらをそれぞれ「暗」、「普」、「明」と呼ぶ。
図17の第1の駆動回路516aおよび第2の駆動回路516bは、図5の駆動回路516に相当する。第1の駆動回路516aはエラー報知ランプ370aを含む各種ランプ370の点灯制御を行い、第2の駆動回路516bはエラー報知ランプ370a以外の各種ランプ370の点灯制御を行う。
第1の副制御部350の基本回路352では、主制御部300からのコマンドに基づいて、各ランプについての点灯/消灯データおよび輝度データに関するコマンドを、表示回路372を介して第1の駆動回路516aおよび第2の駆動回路516bに送信する。
なお、詳しくは後述するが、主制御部300から駆動回路516に送信する輝度データとしては、エラー報知ランプ370a以外についてのものに関しては輝度入力スイッチ514の入力がどのようなものであろうと、それに関係のない輝度データを送信する。
第1の駆動回路516aは、表示回路372からのコマンドに基づいた処理を行うCPU I/F525aと、データの一時記憶等を行う制御レジスタ526aと、エラー報知ランプ370aを含む各種ランプ370の点灯制御を行う点灯制御部527aとを有して構成される。
また、第2の駆動回路516bは、表示回路372からのコマンドに基づいた処理を行うCPU I/F525bと、データの一時記憶等を行う制御レジスタ526bと、エラー報知ランプ370a以外の各種ランプ370の点灯制御を行う点灯制御部527bとを有して構成される。
第1の駆動回路516aおよび第2の駆動回路516bには、輝度入力スイッチ514の入力が直接入力されており、輝度入力スイッチ514の入力が変化すると、点灯させる各種ランプ370の輝度の増幅の度合が変化する。
以下に、各種ランプ370を点灯させる際の輝度について詳細に説明する。
図18は、各種ランプ370の輝度調節に係る数値の一例を示す図であり、(a)はそのランプがエラー報知ランプ370aである場合の数値の一例を示す図であり、(b)はそのランプがエラー報知ランプ370a以外である場合の数値の一例を示す図である。
また、図19は、そのランプがエラー報知ランプ370aである場合の、各回路から出力される数値、波形の一例を示す図であり、図20は、そのランプがエラー報知ランプ370a以外である場合の、各回路から出力される数値、波形の一例を示す図である。各波形図は、横が時間軸を示し、縦が電源供給の有無を示している。本実施例では、駆動回路(第1の駆動回路516aおよび第2の駆動回路516b)からLED(各種ランプ370)に電源供給する際のデューティ比で輝度を調節している。すなわちデューティ比を大きくすることで輝度を高くすることができる。
第1の駆動回路516aの点灯制御部527aおよび第2の駆動回路516bの点灯制御部527bでは、各ランプについての点灯/消灯データおよび輝度データに関するコマンドに基づいて、各種ランプ370に電源供給する際の波形を生成する。
以下に、動作を説明する。
今回、点灯させるランプは、エラー報知ランプ370aであるとする。また、輝度入力スイッチ514の入力は「暗」であるとする。
基本回路352では、輝度入力スイッチ514の入力が「暗」であるときの、エラー報知ランプ370aを点灯させるときの調節値である「120」を輝度データとして第1の駆動回路516aに引き渡す。
第1の駆動回路516aおよび第2の駆動回路516bでは、点灯させるランプの種類によらずに、たとえば輝度入力スイッチ514の入力が「暗」であれば「1倍」の増幅率とし、輝度入力スイッチ514の入力が「普」であれば「2倍」の増幅率とし、輝度入力スイッチ514の入力が「明」であれば「3倍」の増幅率とし、この増幅率で、基本回路352から引き渡された輝度データを増幅し、輝度を決定し、この輝度に応じたデューティ比で各種ランプ370に電源供給を行う(図18(a)、(b)参照)。
したがって、今回のエラー報知ランプ370aの点灯では、増幅率「1倍」で増幅され、その結果、輝度「120」となるようにエラー報知ランプ370aに電源供給が行われる(図18(a)、図19の上段参照)。
また、点灯させるランプは、エラー報知ランプ370aであるとし、輝度入力スイッチ514の入力は「明」であるとする場合について説明する。
基本回路352では、輝度入力スイッチ514の入力が「明」であるときの、エラー報知ランプ370aを点灯させるときの調節値である「40」を輝度データとして第1の駆動回路516aに引き渡す。
第1の駆動回路516aでは、輝度入力スイッチ514の入力が「明」であるので「3倍」の増幅率とし、この増幅率で、基本回路352から引き渡された輝度データを増幅し、輝度を決定し、この輝度に応じたデューティ比でエラー報知ランプ370aに電源供給を行う(図18(a)参照)。
したがって、今回のエラー報知ランプ370aの点灯では、増幅率「3倍」で増幅され、その結果、輝度「120」となるようにエラー報知ランプ370aに電源供給が行われる(図18(a)、図19の下段参照)。
すなわち、本実施例によれば、エラー報知ランプ370aを点灯させる場合には、輝度入力スイッチ514の入力がどのようなものであろうとも、一定の輝度でエラー報知ランプ370aを点灯させることができ、「暗」が選択されていたとしてもエラー報知ランプ370aを明るく点灯することができる。
本発明では、エラー報知ランプ370aを点灯する場合には、基本回路352で生成する輝度データを、輝度入力スイッチ514の入力すなわち駆動回路516での増幅率に反比例して調節する。
次に、エラー報知ランプ370a以外のランプを点灯させる場合について説明する。
今回、点灯させるランプは、エラー報知ランプ370a以外のランプであるとする。また、輝度入力スイッチ514の入力は「暗」であるとする。
基本回路352では、エラー報知ランプ370a以外のランプを点灯させるときの調節値である「40」を輝度データとして第2の駆動回路516bに引き渡す。
第2の駆動回路516aおよび第2の駆動回路516bでは、点灯させるランプの種類によらずに、たとえば輝度入力スイッチ514の入力が「暗」であれば「1倍」の増幅率とし、輝度入力スイッチ514の入力が「普」であれば「2倍」の増幅率とし、輝度入力スイッチ514の入力が「明」であれば「3倍」の増幅率とし、この増幅率で、基本回路352から引き渡された輝度データを増幅し、輝度を決定し、この輝度に応じたデューティ比で各種ランプ370に電源供給を行う(図18(a)、(b)参照)。
したがって、今回のエラー報知ランプ370a以外のランプの点灯では、増幅率「1倍」で増幅され、その結果、輝度「40」となるようにエラー報知ランプ370a以外のランプに電源供給が行われる(図18(b)、図20の上段参照)。
また、点灯させるランプは、エラー報知ランプ370a以外のランプであるとし、輝度入力スイッチ514の入力は「明」であるとする場合について説明する。
基本回路352では、エラー報知ランプ370a以外のランプを点灯させるときの調節値である「40」を輝度データとして第1の駆動回路516aに引き渡す。
第2の駆動回路516bでは、輝度入力スイッチ514の入力が「明」であるので「3倍」の増幅率とし、この増幅率で、基本回路352から引き渡された輝度データを増幅し、輝度を決定し、この輝度に応じたデューティ比でエラー報知ランプ370a以外のランプに電源供給を行う(図18(b)参照)。
したがって、今回のエラー報知ランプ370a以外のランプの点灯では、増幅率「3倍」で増幅され、その結果、輝度「120」となるようにエラー報知ランプ370a以外のランプに電源供給が行われる(図18(b)、図20の下段参照)。
すなわち、本実施例によれば、エラー報知ランプ370a以外のランプを点灯させる場合には、輝度入力スイッチ514の入力に基づいた輝度で点灯させることができる。
なお、本実施例ではエラー報知ランプのみを対象としたが、それに限られず、たとえば、演出に用いられる各種ランプ370、エラー報知ランプ370a、球抜き表示ランプ、球掛かりランプ、球貸しランプ、スピーカ照明ランプ、ハンドル照明ランプ、演出ボタン照明ランプ、受け皿照明ランプ、普通図柄表示装置112、特別図柄表示装置114、普図保留ランプ116、特図保留ランプ118、高確中ランプ120、遊技盤照明ランプ、遊技枠照明ランプなど、いずれのランプであっても構わない。但し、警告を目的としたランプに関しては輝度を落としたくないという要請があるため、球抜き表示ランプ、球掛かり表示ランプ、球貸しランプなどの警告に関するランプで本発明を適用するのが効果的である。また、遊技上不可欠である特別図柄表示ランプ114、普通図柄表示ランプ112で本発明を適用することも効果的である。
次に、図21を用いて、パチンコ機100の光度調節(液晶表示ユニット110のバックライトの輝度制御)に係る構成について説明する。
光度入力スイッチ517の入力は、上述のとおり光度入力スイッチ検出回路518(図21では図示せず)によって検出され、この検出結果は基本回路352および液晶表示回路529に入力される。
本実施例では、液晶表示ユニット110のバックライトの輝度の度合いを光度と呼び、光度入力スイッチ517でこの光度を調節可能としている。光度入力スイッチ517は、「暗い」、「明るい」の2段階の入力が可能なものであり、以下では、これらをそれぞれ「暗」、「明」と呼ぶ。
第1の副制御部350の基本回路352では、主制御部300からのコマンドに基づいて、液晶表示ユニット110に表示させる表示内容データおよび液晶表示ユニット110のバックライトの輝度データに関するコマンドを、第2の副制御部374に送信する。
なお、詳しくは後述するが、主制御部300から第2の副制御部374に送信するバックライトの輝度データとしては、エラー画面以外を表示するものに関しては光度入力スイッチ517の入力がどのようなものであろうと、それに関係のない輝度データを送信する。
第2の副制御部374は、第2の副制御部374の全体を制御する基本回路528を備えており、この基本回路528には、CPU530と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM531と、一時的にデータを記憶するためのRAM532とを搭載している。
また、第2の副制御部374は、液晶表示ユニット110を制御する液晶表示回路529を備えており、この液晶表示回路529には、VDP(Video Display Processor)533と、各種データを記憶するためのCGROM534と、一時的にデータを記憶するためのVRAM535とを搭載している。
液晶表示ユニット110は、たとえば図3(b)に示した装飾図柄やエラーメッセージなどの表示内容に応じて状態を変化させる液晶を有する液晶パネル回路540と、液晶パネル回路540を後方から照らして視認性を調節するバックライト回路539と、バックライト回路539および液晶パネル回路540を駆動するコンバータ回路536とを有して構成される。また、コンバータ回路536は、バックライト回路539を駆動するコンバータ537と、液晶パネル回路540を駆動するコンバータ538とからなる。
第2の副制御部374の液晶表示回路529には、光度入力スイッチ517の入力が直接入力されており、光度入力スイッチ517の入力が変化すると、バックライト回路539の輝度の増幅の度合が変化する。
光度入力スイッチ517は第2の副制御部374に接続されていてもかまわないし、液晶表示ユニット110でバックライト回路539の輝度の増幅の度合を調節するのであれば、光度入力スイッチ517は液晶表示ユニット110に直接接続されていてもかまわない。本実施例では、光度入力スイッチ517が第1の副制御部350および第2の副制御部374に接続されているが、本発明はこれに限られるものではない。
以下に、液晶表示ユニット110に表示を行う際のバックライト回路539の輝度について詳細に説明する。
図22は、バックライト回路539の輝度調節に係る数値の一例を示す図であり、(a)はエラー画面表示の場合の数値の一例を示す図であり、(b)はエラー画面以外表示の場合の数値の一例を示す図である。
また、図23は、エラー画面表示の場合の、各回路から出力される数値、波形の一例を示す図であり、図24は、エラー画面以外表示の場合の、各回路から出力される数値、波形の一例を示す図である。各波形図は、横が時間軸を示し、縦が供給する電圧値を示している。バックライト回路539は、たとえばLED、冷陰極管、有機ELなどのランプを有して構成され、入力する電圧値を変化させることによってその明暗を調節する。
液晶表示ユニット110のコンバータ回路536に設けられたコンバータ537では、バックライトの輝度データに関するコマンドに基づいて、バックライト回路539に入力する電圧値を変化させる。
以下に、動作を説明する。
今回、液晶表示ユニット110に表示させるのはエラー画面表示であるとする。また、光度入力スイッチ517の入力は「暗」であるとする。
第1の副制御部350の基本回路352では、光度入力スイッチ517の入力が「暗」であるときの、バックライトの輝度の調節値である「80」を輝度データとして第2の副制御部374に引き渡す。
第2の副制御部374の液晶表示回路529では、液晶表示ユニット110に表示させる画面の種類によらずに、たとえば光度入力スイッチ517の入力が「暗」であれば「1倍」の増幅率とし、光度入力スイッチ517の入力が「明」であれば「2倍」の増幅率とし、この増幅率で、第1の副制御部350の基本回路352から引き渡された輝度データを増幅し、輝度を決定し、この輝度に応じた電圧値をバックライト回路539に入力する(図22(a)、(b)参照)。
したがって、今回のエラー画面表示では、増幅率「1倍」で増幅され、その結果、輝度「80」となるような電圧値がバックライト回路539に入力される(図22(a)、図23の上段参照)。
また、液晶表示ユニット110に表示させるのはエラー画面表示であるとし、光度入力スイッチ517の入力は「明」であるとする場合について説明する。
第1の副制御部350の基本回路352では、光度入力スイッチ517の入力が「明」であるときの、バックライトの輝度の調節値である「40」を輝度データとして第2の副制御部374に引き渡す。
第2の副制御部374の液晶表示回路529では、光度入力スイッチ517の入力が「明」であるので「2倍」の増幅率とし、この増幅率で、第1の副制御部350の基本回路352から引き渡された輝度データを増幅し、輝度を決定し、この輝度に応じた電圧値をバックライト回路539に入力する(図22(a)参照)。
したがって、今回のエラー画面表示では、増幅率「2倍」で増幅され、その結果、輝度「80」となるような電圧値がバックライト回路539に入力される(図22(a)、図23の下段参照)。
すなわち、本実施例によれば、エラー画面表示の場合には、光度入力スイッチ517の入力がどのようなものであろうとも、バックライトの輝度を一定にして液晶表示ユニット110に表示させることができ、「暗」が選択されていても暗い画面にならないようにすることができる。
本発明では、液晶表示ユニット110にエラー画面表示する場合には、第1の副制御部350の基本回路352で生成する輝度データを、光度入力スイッチ517の入力すなわち第2の副制御部374の液晶表示回路529での増幅率に反比例して調節する。
次に、液晶表示ユニット110にエラー画面以外を表示する場合について説明する。
今回、液晶表示ユニット110に表示させるのはエラー画面以外表示であるとする。また、光度入力スイッチ517の入力は「暗」であるとする。
第1の副制御部350の基本回路352では、エラー画面以外表示のときのバックライトの輝度の調節値である「40」を輝度データとして第2の副制御部374に引き渡す。
第2の副制御部374の液晶表示回路529では、液晶表示ユニット110に表示させる画面の種類によらずに、たとえば光度入力スイッチ517の入力が「暗」であれば「1倍」の増幅率とし、光度入力スイッチ517の入力が「明」であれば「2倍」の増幅率とし、この増幅率で、第1の副制御部350の基本回路352から引き渡された輝度データを増幅し、輝度を決定し、この輝度に応じた電圧値をバックライト回路539に入力する(図22(a)、(b)参照)。
したがって、今回のエラー画面以外表示では、増幅率「1倍」で増幅され、その結果、輝度「40」となるような電圧値がバックライト回路539に入力される(図22(b)、図24の上段参照)。
また、液晶表示ユニット110に表示させるのはエラー画面以外表示であるとし、光度入力スイッチ517の入力は「明」であるとする場合について説明する。
第1の副制御部350の基本回路352では、エラー画面以外表示のときのバックライトの輝度の調節値である「40」を輝度データとして第2の副制御部374に引き渡す。
第2の副制御部374の液晶表示回路529では、光度入力スイッチ517の入力が「明」であるので「2倍」の増幅率とし、この増幅率で、第1の副制御部350の基本回路352から引き渡された輝度データを増幅し、輝度を決定し、この輝度に応じた電圧値をバックライト回路539に入力する(図22(b)参照)。
したがって、今回のエラー画面以外表示では、増幅率「2倍」で増幅され、その結果、輝度「80」となるような電圧値がバックライト回路539に入力される(図22(b)、図24の下段参照)。
すなわち、本実施例によれば、エラー画面以外表示の場合には、光度入力スイッチ517の入力に基づいてバックライトの輝度を調節して液晶表示ユニット110に表示させることができる。
ところで、図22(a)、(b)に示した例では、液晶表示ユニット110に表示させる色にかかわらずバックライトの輝度を調節する場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、たとえば表示させる色ごとに輝度を調節するようにしてもかまわない。図25および図26を参照してこの例について説明する。
図25は、表示させる色に応じた輝度調節に係る数値の一例を示す図であり、(a)はエラー画面表示の場合の数値の一例を示す図であり、(b)はエラー画面以外表示の場合の数値の一例を示す図である。
図26は、液晶表示ユニット110に表示させるエラー画面の一例を示す図である。このエラー画面において、「ERROR」の文字は赤色で表示されるものとする。
液晶表示ユニット110では、画面表示の際にR(赤色)G(緑色)B(青色)のそれぞれについて輝度調節を行うことができる。
図25(a)の例によれば、エラー画面表示の際、赤色以外の色は、各色ごとの「暗」、「明」の入力のとおりに輝度が調節されるが、赤色の場合は、「暗」、「明」の入力にかかわらず、一定の輝度で表示される。この例では図26のように、「ERROR」の文字は赤色で表示するので、「ERROR」の文字の輝度を常に一定にすることができ、「暗」が選択されていてもこの文字が暗くならないようにすることができる。
また、図25(b)の例によれば、エラー画面以外表示の場合には、各色ごとの「暗」、「明」の入力のとおりに輝度が調節される。
以上説明したように、本発明によれば、所定の報知データ(たとえば警告音)の報知の度合(たとえば音量)を生成段階(たとえばサウンド回路)と出力段階(たとえば増幅回路)とで調節することで、生成段階における処理負荷を軽減することができる場合がある。
また本発明によれば、音を出力する際に、音の生成段階における処理負荷を軽減することができる場合がある。
また本発明によれば、増幅器により音量を調節することで、制御側に負担を軽減して音量を調節することができる場合がある。
また本発明によれば、特定の音に関する報知の場合には報知情報生成手段(たとえばサウンド回路)が報知の度合(たとえば音量)の調節を行い、別の音である場合には報知情報生成手段が報知の度合の調節を行わないことで、報知情報生成手段の制御負担を軽減することができる場合がある。
また本発明によれば、エラーに関する内容に関して調節を行うことで、エラー音に関しては、報知情報出力手段(たとえば増幅回路)以外の方法で報知の度合(たとえば音量)の調節を行うことができる場合がある。
また本発明によれば、所定の音に対して、入力部(たとえば音量入力スイッチ)の入力により音量が変化しないように調節することで、所定の音に関しては、常に一定のレベルで報知を行うことができる場合がある。
また本発明によれば、入力部(たとえば音量入力スイッチ)の入力が大きい場合は、報知情報生成手段(たとえばサウンド回路)は報知の度合(たとえば音量)が小さくなるように調節し、入力部(たとえば音量入力スイッチ)の入力が小さい場合は、報知情報生成手段(たとえばサウンド回路)は報知の度合(たとえば音量)が大きくなるように調節することで、所定の音に関しては、常に一定のレベルで報知を行うことができる場合がある。
また本発明によれば、専用のチャネルで生成することで、音量を調整しやすい場合がある。
また本発明によれば、入力部(たとえば音量入力スイッチ)の入力があった場合にのみ入力部の情報を見ることで、制御負担を軽くすることができる場合がある。
また本発明によれば、ランプを発光する際に、ランプ情報の生成段階(たとえば表示回路)における処理負荷を軽減することができる場合がある。
また本発明によれば、液晶のバックライトを発光させる際に、液晶のバックライトの発光情報の生成段階(たとえば第1の副制御部)における処理負荷を軽減することができる場合がある。
また、本発明では遊技者が不正行為の目的で音量を最小に構成したとしても警告音は普段の音量で出力されるので、音量スイッチを遊技者が入力可能な位置においた場合であっても不正行為を助長させることがない。
また、本発明は、節電のために遊技店側が各種報知の度合を下げた場合であっても、警告音など、重要な情報に対する報知の度合は調節されて出力されるので、遊技店側は安心して節電を行うことができる。
また、本発明は、音量、輝度、光度および各色の量に限られず、たとえば、彩度、明度、フォーカス位置、液晶画面の表示位置、液晶画面の拡大度、ブラックレベル、表示する文字の線の太さおよびフォントの大きさなど、報知の大きさの度合に関するものであればどのような構成でもよいことはいうまでもない。
また、本発明は、警告音に限られず、報知の大きさの度合を音量入力により変化させたくないものであればいずれの種類の音でもよい。大当りを報知する情報に係る音、大当りが確定する演出に関する情報に係る音など、遊技者が大きな音で聞きたい音などに関して該発明の構成をとってもよい。また、特定の効果音を出力し、その音が何デシベルであるかを問い、正解すると特定の利益(AT、プレミアム演出など)を獲得できる演出を用意した場合に、その効果音のみ該発明の構成をとっても構わない。
また、警告音とは、大入賞口不正開放エラー、ドア開放エラー、球抜き報知、電源投入音などを指す。
また、普段は回路側でボリュームを調整していて、制御側が周囲の騒音が大きいと検知した場合に、回路側のボリュームが小であった場合は、全ての音に対して普段よりも大きい音を出力するという構成であってもよい。
なお、本発明における各種記憶領域は必ずしもRAMに設ける必要はなく、たとえば、情報を一時的に記憶すれば足りるような場合には各制御部のCPUのレジスタなどに記憶してもよい。
また、警告音としては、大入賞口不正開放エラー音、ドア開放エラー音、球抜きエラー音、電源投入音に加え、基板間通信失敗音(基板間での通信が失敗したことを検知した際に出力される音)、振動警告音(振動センサを備えた遊技台において、振動を検知した際に出力される音)、磁石検知音(磁石を用いた遊技球の不正操作に対して、磁力センサを設けて磁力を検知した際に出力される音)、漏電警告音(遊技台が漏電している際に出力される音)、静電気警告音(所定期間遊技が行われなかったことをタイマカウンタなどで検知し、遊技台に遊技者を検知するためのセンサを設け、該検知に基づいて遊技者が遊技台に触れることを検知した際に出力される音)、ハーネス断線警告音(未接続状態のハーネスを検知した際に出力される音)、ランプ球切れ警告音(ランプに故障がおきた場合に出力される音)、可動物故障警告音(可動物の故障を検知した際に出力される音)、ガラス扉開放エラー音(ガラス扉の開放を検知した出力される音)、球掛かり警告音(遊技領域の釘と釘間に球が滞留していることを検知した際に出力される音)、リセット信号入力音(リセット入力が行われた際に出力される音)などが挙げられる。
また、警告音としては、上述のものに限られるものではなく、たとえば所定の商品を広告する音を、警告音として扱うようにしてもよい。
また、遊技状態格納領域には、単一の情報を記憶可能なだけではなく、複数の遊技状態に関する情報を並列的に記憶可能に構成してもよい。すなわち、複数単位の記憶領域により構成してもよい。
また、処理は1つの命令、複数の一連の命令、および一連ではない複数の命令などを示し、サブルーチン全体、分岐から復帰までの一連の命令に限定しているものではない。
また、本実施例における入賞には、遊技盤102に設けた入賞口や始動口に球が入球した場合のほか、遊技盤102に設けた通過領域を球が通過した場合(たとえば、普図始動口124を球が通過した場合)も含まれる。また、始動口は、必ずしも本実施例で示される位置に設ける必要はなく、たとえば、特定の入賞口内の特定の領域を始動口として機能させてもよい。
また、可変入賞口130は、球が入賞不可能な閉状態と、入賞可能な開状態の2種類の開閉状態に変化するものに限定されず、球が入賞可能な第1の開状態と、第1の開状態よりも入賞が容易な第2の開状態の2種類の開状態に変化するものも含まれる。
また、本実施例では、大当たりに対応する図柄組合せ(大当たり図柄組合せ)を装飾図柄表示装置110に停止表示した場合に大当たり遊技の開始となるが、大当たり遊技の開始条件はこれに限定されるものではない。したがって、たとえば、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、盤面の特定のゲートを遊技球が通過した場合、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、盤面の特定の入賞口に遊技球が通過した場合、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、大入賞口(可変入賞口)以外の入賞口内の特定の領域を遊技球が通過した場合、特定の入賞口に遊技球が入賞したことを条件に開放した大入賞口(可変入賞口)内の特定の領域を遊技球が通過した場合、などを大当たり遊技の開始条件としてもよい。
また、本実施例における特図は、特図表示装置114が変動表示および停止表示する図柄すべてを示しており、変動表示する図柄のみ、または、停止表示する図柄のみを示すものではない。さらに、本実施例における普図や装飾図柄も同様に、普図表示装置112や装飾図柄表示装置110が変動表示および停止表示する図柄すべてを示しており、変動表示する図柄のみ、または、停止表示する図柄のみを示すものではない。
また、本実施例においては、入力部の入力は同一の情報を2系統の信号線に分かれて各種基板に接続されていたが、1系統の信号線で同一の基板に出力するように構成してもよい。たとえば、図6において、音量入力スイッチ510の出力を基本回路352にのみ接続する構成でもよい。但し、この場合、基本回路352に入力された音量入力情報が直接的または間接的に増幅回路512に入力されるように配線を行う必要が生じる。この構成を採用した場合、音声入力スイッチ512と基板間の配線を少なくすることができる。
また、本実施例においては、報知情報出力手段における報知の度合の変化割合は、2または3の設定に応じて比例的に変化するように構成されているが、無論これに限られない。たとえば、第1の実施例の場合、音量情報「大」の場合は4倍、「中」の場合は2.5倍、「小」の場合は1倍に増幅されてもかまわない。また、入力部の入力がアナログ入力であってもかまわない。
また、本実施例においては、警告音など、所定の報知情報に関しては報知情報入力手段にいずれの入力があった場合でも同一の報知の度合で報知を行うように構成しているが、厳格にこれを行う必要はなく、略一致するような報知の度合で報知を行えば本発明の目的は達成しうる。
また、上述の実施例においては、遊技台として、『遊技領域が形成された遊技盤に遊技球を発射し、発射された遊技球が所定の入賞口に入って入賞することにより、所定の特典を与える特典付与手段と、を備えるパチンコ機』の例を示したが、本発明に係る遊技台はこれに限定されるものではなく、たとえば、『複数種類の図柄が施された複数のリール(本発明に係る特図表示装置114または普図表示装置112に相当)と、複数のリールの回転を開始させるスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるストップスイッチと、予め定められた複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、停止された複数のリールによって表示される図柄の組合せが、抽選手段により内部当選した入賞役に対応する図柄の組合せであるか否かにより入賞役の入賞の当否を判定する判定手段と、を備えたスロットマシンに適用することもできる。
この場合、報知情報はパチンコ機の構成に加え、音に関しては、前記スタートスイッチおよび前記ストップスイッチに代表される各種操作ボタン(賭け枚数を設定するベットボタンおよびMAXベットボタン、遊技媒体を精算する精算ボタンおよび演出が変化するチャンスボタンを含む)などを加えることもできる。また、前記図柄の組合せが所定の図柄を表示した、あるいは表示する可能性がある場合に出力される効果音(図柄テンパイ音、大当り確定表示音)も含むものとする。
さらに、本発明は、前述のパチスロ機やパチンコ遊技機等の実機の他、これらのパチスロ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上、本発明の実施例を説明したが、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。