JP5120331B2 - サイドエアバック装置を備えた車両用シート - Google Patents

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本発明は、サイドエアバック装置を備えた車両用シートに関し、詳しくは、車両に側突が発生すると、シートバック内部に収納されているエアバック袋体がシートバックカバーにおける所定の縫合部を引き裂いてシートバック外部へ向けて展開するサイドエアバック装置を備えた車両用シートに関する。
従来、車両に側突が発生すると、シートバック内部に収納されているエアバック袋体が、パッド部材を押し広げつつ、さらに、このパッド部材の表面を覆っているシートバックカバーの所定の縫合部を引き裂きながらシートバック外部へと展開する(膨らむ)ことで、車両に側突が発生したときの衝撃が着座している乗員へ及ぶことを防止できるサイドエアバック装置を備えた車両用シートが知られている。ここで、下記特許文献1には、車両に側突が発生すると、シートバック内部のエアバックケースに収納されているエアバック袋体がエアバックケースの開口にヒンジを介して取り付けられている収納蓋を押し開けて展開するサイドエアバック装置を備えた車両用シートが開示されている。この収納蓋には、シートバックカバーの所定の縫合部と向かい合う位置に鋭利な突起が形成されている。これにより、収納蓋が押し開けられると、この縫合部を引き裂くことができる。そのため、エアバック袋体を展開させるとき、エアバック袋体をシートバック内部に留まらせることなく、シートバック外部へ確実に展開させることができる。
特開平9−71213号公報
しかしながら、上述した従来技術では、突起によってシートバックカバーの縫合部が引き裂かれた後でも、エアバック袋体の展開に伴って、収納蓋も、さらに押し開けられる構造となっていた。このような構造になっていると、突起がシートバック外部に露出してしまうため、露出した突起と乗員とが干渉してしまう恐れがあった。そのため、エアバック袋体の展開に起因する側突の二次災害を引き起こすことが懸念されていた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、エアバック袋体をシートバック内部から外部へ確実に展開させる場合でも、その展開に起因する側突の二次災害が乗員に及ぶことが防止できるサイドエアバック装置を備えた車両用シートを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、車両に側突が発生すると、シートバック内部に収納されているエアバック袋体がシートバックカバーにおける所定の縫合部を引き裂いてシートバック外部へ向けて展開するサイドエアバック装置を備えた車両用シートであって、バックフレーム側に固着されているベース部材またはスライド部材と、このベース部材またはスライド部材に対してシートバック内部から飛び出すことがない範囲でスライド可能なスライド部材またはベース部材とを備えており、エアバック袋体の展開に伴って、スライド部材またはベース部材は、ベース部材またはスライド部材に対してシートバックカバーにおける所定の縫合部へ向けてスライドすることを特徴とする。
この構成によれば、エアバック袋体がシートバック内部から外部へ向けて展開していくときの展開通路を形成することができる。したがって、エアバック袋体をシートバック内部から外部へ確実に展開させることができる。このとき、例えば、スライド部材が最大限前方にスライドした場合でも、スライド部材の先端がシートバック外部に露出することがないように、そのスライド量が規制されている。そのため、スライドしたスライド部材がシートバック外部に露出してしまうことがない。したがって、エアバック袋体の展開に起因する側突の二次災害を引き起こす懸念もない。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサイドエアバック装置を備えた車両用シートであって、ベース部材とスライド部材のうち、スライドする側のケースは、その開口幅がエアバック袋体の展開に伴うスライド方向に向けて狭まるように形成されている(以下、「傾斜部」と記す)ことを特徴とする。
この構成によれば、エアバック袋体をシートバック外部へ展開させるとき、傾斜部の内面でエアバック袋体の展開を確実に受け止めることができる。そのため、例えば、スライド部材を勢いよくスライドさせることができる。また、この傾斜部の内面によってスライド部材の開口幅が狭められる格好となるため、エアバック袋体をシートバック外部へ展開させるとき、その展開方向を縫合部に一点集中させることができる。そのため、縫合部の糸の強度が強い場合でも、エアバック袋体の展開によって糸を確実に引き裂くことができる。
図1は、本発明の実施例1に係る助手席の概略構成を示す全体斜視図である。 図2は、図1のA−A線断面図である。 図3は、図2の状態からエアバック袋体が膨らみ始めた状態を示す断面図である。 図4は、図3の状態から、さらにエアバック袋体が膨らみ、この膨らみによってインナケースがスライドしてパッド部材を押し広げている状態を示す断面図である。 図5は、図4の状態から、さらにエアバック袋体が膨らみ、この膨らみによってカバーの縫合部を引き裂いてエアバック袋体が展開している状態を示す断面図である。 図6は、本発明の実施例2に係る助手席の概略構成を示す全体斜視図である。 図7は、図6のB−B線断面図である。 図8は、図7の状態からエアバック袋体が膨らみ始めた状態を示す断面図である。 図9は、図8の状態から、さらにエアバック袋体が膨らみ、この膨らみによって収納蓋が押し開けられインナケースがスライドしてパッド部材を押し広げている状態を示す断面図である。 図10は、図9の状態から、さらにエアバック袋体が膨らみ、この膨らみによってカバーの縫合部を引き裂いてエアバック袋体が展開している状態を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1を、図1〜5を用いて説明する。以下の説明にあたって、車両用シートを助手席1に適用した例を説明していく。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、車両を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。このことは、後述する実施例2においても同様である。
まず、図1、2を参照して、本発明の実施例1に係る助手席1の概略構成を説明する。この助手席1は、シートクッション10と、シートバック12と、ヘッドレスト14とから構成されている。このシートバック12を詳述すると、シートバック12には、そのバックフレーム20の左側面にサイドエアバック装置40が組み付けられている。このサイドエアバック装置40は、エアバックケース41と、このエアバックケース41に収納されたエアバック60とから構成されている。以下に、これら各構成部材41、60を個別に説明していく。
はじめに、エアバックケース41を説明する。エアバックケース41は、略角筒状に形成されたアウタケース42と、このアウタケース42の内面をスライド可能な略角筒状に形成されたインナケース50とから構成されている。このアウタケース42が特許請求の範囲に記載の「ベース部材」に相当し、このインナケース50が特許請求の範囲に記載の「スライド部材」に相当する。このアウタケース42の左右の側面には、その後端からガイド溝48、48が上下にそれぞれ形成されている。一方、このインナケース50の左右の側面にも、アウタケース42のガイド溝48に対応するように、ガイド52、52が上下にそれぞれ形成されている。
このガイド溝48にガイド52を案内させてインナケース50をスライドさせることができるため、インナケース50のスライド量を規制することができる。この実施例1では、インナケース50が最大限前方にスライドした場合でも、インナケース50の先端がシートバック12外部に露出することがないように、そのスライド量が規制されている。この記載が、特許請求の範囲に記載の「バックフレーム側に固着されているアウタケースまたはインナケースと、このアウタケースまたはインナケースに対してシートバック内部から飛び出すことがない範囲でスライド可能なインナケースまたはアウタケースとから構成されており」に相当する。
また、インナケース50の右側面は、その先端が内側に向けてテーパ状(以下、「傾斜部54」と記す)に形成されている。この記載が、特許請求の範囲に記載の「アウタケースとインナケースのうち、スライドする側のケースは、その開口幅がエアバック袋体の展開に伴うスライド方向に向けて狭まるように形成されている」に相当する。なお、このアウタケース42とインナケース50とは、例えば、剛性を有する合成樹脂によってそれぞれ一体的に形成されている。
次に、エアバック60を説明する。エアバック60は、筒状のインフレータ62と、このインフレータ62から噴出されるガスによって展開する(膨らむ)エアバック袋体64とから構成されている。インフレータ62は、ケーブル(図示しない)を介して側突検出センサ(例えば、ECU)と電気的に接続されている。そして、インフレータ62は、この側突検出センサから側突発生の信号を受けると、瞬時にガスを噴出する構成となっている。
このインフレータ62は、ボルト66とナット68を介してバックフレーム20の左側面に組み付けられている。このとき、インフレータ62は、アウタケース42に収納された状態でアウタケース42と共にバックフレーム20の左側面に組み付けられている。すなわち、インフレータ62は、バックフレーム20の左側面の間にアウタケース42の右壁面を挟み込む格好でバックフレーム20の左側面に組み付けられている。
このように組み付けると、サイドエアバック装置40をシートバック12内部の後方側に備えることができる。そのため、車両に側突が発生していない通常時、シートバック12の左天板部におけるパッド部材22の厚みを十分に確保することができ、乗員の座り心地に悪影響を及ぼすことがない。なお、インフレータ62は、インナケース50をアウタケース42に収納した状態で、自身がアウタケース42に収納されることは言うまでもない。
エアバック袋体64は、インフレータ62に接続された状態で折り畳まれてインナケース50に収納されている。そして、エアバック袋体64は、インフレータ62がガスを噴出すると、瞬時に展開する構成となっている。なお、エアバック袋体64は、その展開時において、乗員に向かって展開していくことがないように、幅方向の厚みが薄い状態のまま(例えば、7〜8cm程度のまま)前方に展開していくように形成されている。サイドエアバック装置40は、このように構成されている。
一方、シートバック12は、上述したように、サイドエアバック装置40が組み付けられたバックフレーム20にパッド部材22を被せ、そのパッド部材22に、さらに、シートバックカバー24を被せて組み立てられている。このパッド部材22の裏面には、裏面材(例えば、布)22aが貼り付けられている。これにより、パッド部材22を裂け難くすることができる。
また、このシートバックカバー24は、シートバック12のうち、主としてパッド部材22の正面(シートバック12における左右の天板部と天板メイン部)を覆う正面カバー26と、主としてパッド部材22の側面を覆う側面カバー28とを糸30によって縫合して構成されている(図2の一部拡大図参照)。なお、この縫合部32は、インナケース50がパッド部材22を押し広げて展開通路70を形成するとき、その展開通路70の延長上に位置するように形成されている(図4参照)。
また、この縫合部32は、車両に側突が発生していない通常時には、その糸30が破断することがないように縫合されており、一方、エアバック袋体64が展開する時には、その糸30が引き裂かれるように縫合されている。シートバック12は、このように構成されている。この縫合部32が、特許請求の範囲に記載の「所定の縫合部」に相当する。
続いて、図2〜5を参照して、上述した構成から成る助手席1の作用を説明する。図2に示す状態から、車両に側突が発生すると、上述したように、インフレータ62から噴出されるガスによってエアバック袋体64が展開していく。さらに、エアバック袋体64が展開していくと、エアバック袋体64はインナケース50の左右の内面をそれぞれ押し当てはじめる(図3参照)。
この押し当て状態のまま、さらに、エアバック袋体64が展開していくと、インナケース50は前方へスライドしていく。そして、スライドしたインナケース50によってパッド部材22も押し広げられエアバック袋体64の展開通路(エアバック袋体64がインナケース50からシートバック12外部へ向けて展開していくときの通路)70が形成される(図4参照)。さらに、エアバック袋体64が展開していくと、シートバックカバー24の縫合部32の糸30が引き裂かれてエアバック袋体64がシートバック12外部へ展開していく(図5参照)。これにより、車両に側突が発生したときの衝撃が着座している乗員へ及ぶことを防止できる。
本発明の実施例1に係る助手席1は、上述したように構成されている。この構成によれば、エアバック袋体64を展開させると、インナケース50がシートバックカバー24における縫合部32に向けてパッド部材22を押し広げながらスライドしていく。そのため、エアバック袋体64がシートバック12内部から外部へ向けて展開していくときの展開通路70を形成することができる。したがって、エアバック袋体64をシートバック12内部から外部へ確実に展開させることができる。このとき、インナケース50が最大限前方にスライドした場合でも、インナケース50の先端がシートバック12外部に露出することがないように、そのスライド量が規制されている。そのため、スライドしたインナケース50がシートバック12外部に露出してしまうことがない。したがって、エアバック袋体64の展開に起因する側突の二次災害を引き起こす懸念もない。
また、この構成によれば、インナケース50の右側面には、その先端が内側に向いた傾斜部54が形成されている。そのため、エアバック袋体64をシートバック12外部へ展開させるとき、この傾斜部54の内面でエアバック袋体64の展開を確実に受け止めることができる。したがって、インナケース50を勢いよくスライドさせることができる。また、この傾斜部54の内面によってインナケース50の開口幅が狭められる格好となるため、エアバック袋体64をシートバック12外部へ展開させるとき、その展開方向を縫合部32に一点集中させることができる。そのため、縫合部32の糸30の強度が強い場合でも、エアバック袋体64の展開によって糸30を確実に引き裂くことができる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2を、図6〜10を用いて説明する。実施例1では、エアバック袋体64の展開に伴ってインナケース50の左右の内面が押し当てられることでインナケース50がスライドする実施形態を説明した。これに対し、これから説明する実施例2では、エアバック袋体64の展開に伴うばねの付勢力によってインナケース150がスライドする実施形態である。そのため、以下の説明にあたって、実施例1と同一な構成の部材には、図面において同一符号を付すことで、重複する説明は省略することとする。
まず、図6、7を参照して、本発明の実施例2に係る助手席101の概略構成を説明する。この助手席101は、シートクッション10と、シートバック12と、ヘッドレスト14とから構成されている。このシートバック12を詳述すると、シートバック12には、そのバックフレーム20の左側面にサイドエアバック装置140が組み付けられている。このサイドエアバック装置140は、エアバックケース141と、このエアバックケース141に収納されたエアバック60とから構成されている。以下に、エアバックケース141を説明していく。
エアバックケース141は、略角筒状に形成されたアウタケース142と、このアウタケース142の内面をスライド可能な略角筒状に形成されたインナケース150とから構成されている。このアウタケース142が特許請求の範囲に記載の「ベース部材」に相当し、このインナケース150が特許請求の範囲に記載の「スライド部材」に相当する。このアウタケース142の開口142aの左右には、インテグラルヒンジ144a、146aを介して観音扉状に左右の収納蓋144、146が取り付けられている。
これにより、左右の収納蓋144、146を開閉することができる。この左右の収納蓋144、146は、車両に後突が発生していない時、後述するパッド部材22によって閉じ状態に保持されている(図7参照)。このアウタケース142の開口142aの左右の縁には、ストッパ142bがそれぞれ形成されている。一方、このインナケース150の左右の側面の後縁には、アウタケース142のストッパ142bに対応するようにガイド152がそれぞれ形成されている。
これらストッパ142bとガイド152とをそれぞれ対応させてインナケース150をスライドさせることができるため、インナケース150のスライド量を規制することができる。この実施例2では、インナケース150が最大限前方にスライドした場合でも、インナケース150の先端がシートバック12外部に露出することがないように、そのスライド量が規制されている。この記載が、特許請求の範囲に記載の「バックフレーム側に固着されているアウタケースまたはインナケースと、このアウタケースまたはインナケースに対してシートバック内部から飛び出すことがない範囲でスライド可能なインナケースまたはアウタケースとから構成されており」に相当する。
また、これらストッパ142bとガイド152との間には、引っ張りばね148がそれぞれ掛け止めされている。この両引っ張りばね148は、左右の収納蓋144、146が閉じ状態になると、付勢力が作用するようにそれぞれ設定されている。そのため、左右の収納蓋144、146が閉じ状態から開き状態になると、引っ張りばね148の付勢力によってインナケース150を前方へスライドさせることができる。なお、このアウタケース142とインナケース150とは、例えば、剛性を有する合成樹脂によってそれぞれ一体的に形成されている。
また、エアバック60のインフレータ62は、実施例1と同様に、アウタケース142に収納された状態でアウタケース142と共にバックフレーム20の左側面に組み付けられている。すなわち、インフレータ62は、バックフレーム20の左側面の間にアウタケース142の右側面を挟み込む格好でバックフレーム20の左側面に組み付けられている。
このように組み付けると、実施例1と同様に、サイドエアバック装置140をシートバック12内部の後方側に備えることができる。そのため、車両に側突が発生していない通常時、シートバック12の左天板部におけるパッド部材22の厚みを十分に確保することができ、乗員の座り心地に悪影響を及ぼすことがない。なお、インフレータ62は、インナケース150をアウタケース142に収納した状態で、自身がアウタケース142に収納されることは言うまでもない。
続いて、図7〜10を参照して、上述した構成から成る助手席101の作用を説明する。図7に示す状態から、車両に側突が発生すると、上述したように、インフレータ62から噴出されるガスによってエアバック袋体64が展開していく(図8参照)。さらに、エアバック袋体64が展開していくと、エアバック袋体64は左右の収納蓋144、146をそれぞれ押し開けて展開していく。
すると、上述したように、引っ張りばね148の付勢力によって、インナケース150は前方へスライドしていく。そして、スライドしたインナケース150によってパッド部材22も押し広げられエアバック袋体64の展開通路(エアバック袋体64がインナケース150からシートバック12外部へ向けて展開していくときの通路)70が形成される(図9参照)。さらに、エアバック袋体64が展開していくと、シートバックカバー24の縫合部32の糸30が引き裂かれてエアバック袋体64がシートバック12外部へ展開していく(図10参照)。これにより、車両に側突が発生したときの衝撃が着座している乗員へ及ぶことを防止できる。
本発明の実施例2に係る助手席101は、上述したように構成されている。この構成によれば、実施例1に係る助手席1と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、エアバック袋体64を展開させると、インナケース150がシートバックカバー24における縫合部32に向けてパッド部材22を押し広げながらスライドしていく。そのため、エアバック袋体64がインナケース150からシートバック12外部へ向けて展開していくときの展開通路70を形成することができる。したがって、エアバック袋体64をシートバック12内部から外部へ確実に展開させることができる。このとき、インナケース150が最大限前方にスライドした場合でも、インナケース150の先端がシートバック12外部に露出することがないように、そのスライド量が規制されている。そのため、スライドしたインナケース150がシートバック12外部に露出してしまうことがない。したがって、エアバック袋体64の展開に起因する側突の二次災害を引き起こす懸念もない。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例1、2では、車両用シートを助手席1、101に適用した例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、車両用シートを運転席に適用しても構わない。その場合、サイドエアバック装置40、140は、バックフレーム20の右側面に組み付けられる。
また、実施例1、2では、アウタケース42、142の内面をインナケース50、150がスライドする構成を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、インナケース50、150の外面をアウタケース42、142がスライドする構成でも構わない。
また、実施例1では、インナケース50の右側面は、その先端が内側に向けてテーパ状に形成されている構成を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、インナケース50の左側面の先端が内側に向けてテーパ状に形成されていても構わない。もちろん、インナケース50の左右の側面の両先端が内側に向けてそれぞれテーパ状に形成されていても構わない。
また、実施例1、2では、ベース部材の例として、アウタケース42、142を説明し、スライド部材の例として、インナケース50、150を説明した。しかし、このようにケース状の部材に限定されるものでなく、スライド部材がベース部材に対してスライドする構成であれば、発明の要旨を変更しない範囲で各種の形状の部材であっても構わない。
1 助手席(車両用シート)
12 シートバック
20 バックフレーム
24 シートバックカバー
32 縫合部
40 サイドエアバック装置
41 エアバックケース
42 アウタケース
50 インナケース
64 エアバック袋体
101 助手席(車両用シート)
140 サイドエアバック装置
141 エアバックケース
142 アウタケース
150 インナケース


Claims (2)

  1. 車両に側突が発生すると、シートバック内部に収納されているエアバック袋体がシートバックカバーにおける所定の縫合部を引き裂いてシートバック外部へ向けて展開するサイドエアバック装置を備えた車両用シートであって、
    バックフレーム側に固着されているベース部材またはスライド部材と、このベース部材またはスライド部材に対してシートバック内部から飛び出すことがない範囲でスライド可能なスライド部材またはベース部材とを備えており、
    エアバック袋体の展開に伴って、スライド部材またはベース部材は、ベース部材またはスライド部材に対してシートバックカバーにおける所定の縫合部へ向けてスライドすることを特徴とするサイドエアバック装置を備えた車両用シート。
  2. 請求項1に記載のサイドエアバック装置を備えた車両用シートであって、
    ベース部材とスライド部材のうち、スライドする側のケースは、その開口幅がエアバック袋体の展開に伴うスライド方向に向けて狭まるように形成されていることを特徴とするサイドエアバック装置を備えた車両用シート。



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