JP5119462B2 - 焼結原料の事前処理方法及び焼結鉱の製造方法 - Google Patents

焼結原料の事前処理方法及び焼結鉱の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、製鉄用の焼結原料を造粒処理する際の、擬似粒化するのに好適な焼結原料の事前処理方法、及び焼結鉱の製造方法に関するものである。
焼結鉱の製造においては、先ず焼結原料となる鉄鉱石、副原料(例えば、石灰粉、蛇紋岩等)、燃料(例えば、コークス粉等)等を混合し、ドラムミキサー、ペレタイザー、アイリッヒミキサー等の造粒機で水分を調節しながら造粒して擬似粒子を造る。擬似粒子とは、一般的に、0.5mm以下の微粉粒子が1〜3mmの核粒子に付着している粒子である。この際、造粒に求められる作用は、微粉粒子が核粒子の周りに付着する擬似粒化性を向上すること、擬似粒子が焼結過程における湿潤帯、乾燥帯等で崩壊し難いこと等である。焼結原料をこのように擬似粒子とすることで、焼結機上での焼結原料充填層(焼結ベッド)中の通気性を向上し、焼結機の生産性向上を図ることができる。
焼結原料を焼結する焼結機は下方吸引式を採用しており、焼結原料の下側から吸引することによって焼結に必要な空気を流通させると共に、焼結原料の上側から下側へ向かって燃料を燃焼させることにより、焼結原料を焼結するようになっている。このため、焼結原料が微粉を多く含んでいると、目詰まりを起こす等して通気性が低下し、燃料であるコークスの燃焼速度が遅くなるので焼結機の生産効率が低下する。そこで、通気性を改善すべく、焼結原料を造粒(擬似粒化)する等の事前処理が必要である。該事前処理としては、例えば、焼結原料に少量の水を添加して攪拌する等の造粒操作が行われている。
このために、従来から擬似粒化性を向上させる対策として、焼結原料に粘結剤として種々の造粒添加剤を添加する方法が提案されている。造粒添加剤として用いられるものは、数多く知られている。例えば、ベントナイト、リグニン亜硫酸塩(パルプ廃液)、澱粉、生石灰、砂糖、糖蜜、水ガラス、セメント、ゼラチン、コーンスターチ等が結合剤或いは増粘剤として、その使用が検討されているが、焼結原料に含まれる微粒子の量を低減することはできるものの、低減される量が不充分であることに加え、輸送時や焼結ベッドでの水分凝縮帯等での擬似粒子の崩壊は避けられないため、その添加量が比較的多く必要で、高コストとなる問題がある。
そこで、特許文献1に示す技術がある。
この技術は、製鉄用原料を造粒処理するに際し、造粒時に存在する水の中、例えば添加水および原料の持ち込み水分中に、微粒子を一定量以上添加して、擬似粒化性を向上させ、擬似粒子の強度を上げ、焼結ベッドの通気性を向上させ、焼結機の生産性を向上させるものである。
また、近年、良質な鉄鉱石である赤鉄鉱(ヘマタイト鉱)や磁鉄鉱(マグネタイト鉱)は枯渇に向かっており、代わって、結晶水を多く含む含水酸化鉄を主体とするピソライト等の鉱石が多く使用されてきている。
中でも、安価で埋蔵量も豊富なマラマンバ鉱石(豪州のウェストアンジェラス鉱山が代表的な生産地)が注目を浴びてきているが、マラマンバ鉱石は、含水酸化鉄であるゲーサイトに加え、マータイトと呼ばれるマグネタイト構造を有するFeを含有しており、結晶水を多く含み(焼結時に結晶水が脱離して脆くなる)、多孔質(造粒時に水を鉱石内部に吸収し造粒性が悪くなる)、且つ粉鉱が多く(塊鉱として使用できる割合が少なくなり造粒する量が増加する)、更には脈石成分が少ない、という特徴があり、焼結原料としては、造粒性が悪く、又、造粒物の強度も低いという問題があった。
そのため、特許文献2では、原料中に5〜50質量%のマラマンバ鉱石を含む焼結原料に、カルボキシル基および/またはその塩含有高分子化合物等の高分子化合物を含む造粒処理剤を、焼結原料中に0.001〜1質量%の割合で添加して造粒性を向上させる技術が開示されている。
特開2003−155525号公報 特開2004−137596号公報
特許文献1に記載する技術では、製鉄用原料を造粒処理するに際し、造粒時に添加水および原料の持ち込み水分中に、微粒子を一定量以上、安定して分散せしめることで、擬似粒化性を向上させることが出来る。また、焼結原料自体を有効に微粒子化することが出来れば、資源の有効利用上有利である。他方、原料鉱石の微粒子を分離するとすれば、篩等で行うことが考えられるが、特許文献1に記載されている通り、擬似粒化上効率的な微粒子の大きさは、200μm以下であり、篩等では、3〜4mm程度の篩い分けが一般的であり、200μmのような篩い分けは、実機にて使用するレベルの量を処理するには非常に時間がかかり、処理コストも増大するという問題があった。
また、特許文献2に記載する技術では、マラマンバ鉱石の造粒性は向上するものの、高分子化合物を含む造粒処理剤を使用することが必須であり、処理コストが高くなる傾向があった。
本発明においては、上述した従来技術の課題を鑑み、製鉄用の焼結原料を製造するに当たって、簡易で効率的な焼結原料の造粒方法を提供することを第一の目的とする。
また、本発明においては、マラマンバ鉱のような造粒性の悪い鉄鉱石を、確実に、比較的低コストで焼結用原料として造粒する方法を提供することを第2の目的とする。
更には、本発明においては、本発明の方法で製造した造粒物を用いて、焼結鉱を製造する方法を提供することを第3の目的とする。
本発明者等は、焼結原料である、鉄鉱石、又は、鉄鉱石に更に、製鉄ダスト(高炉集塵ダスト、転炉ダスト等)、石灰石、ドロマイト、蛇紋岩、珪石、カンラン石、コークス粉、無煙炭等の1種又は2種以上を加えた混合原料を、ローラープレス粉砕機と呼ばれる2軸ロールの圧縮粉砕機により粉砕した後に、造粒することで、焼結原料の造粒性が格段に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係る焼結原料及び焼結原料の事前処理方法は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を備えている。
(1)第1の発明は、第1の焼結原料と第4の焼結原料とを用いた焼結原料の事前処理方法であって、前記第1及び前記第4の焼結原料は、鉄鉱石単独、又は鉄鉱石と、製鉄ダスト、石灰石、ドロマイト、蛇紋岩、珪石、カンラン岩、コークス粉、及び無煙炭のうち1つ以上との混合材料であり、 前記鉄鉱石としてマラマンバ鉱石、ピソライト鉱石、又はマラマンバ鉱石及びピソライト鉱石を20〜100質量%(dry)含み、水分は12質量%以下である前記第1の焼結原料を、第2の焼結原料と、前記第2の焼結原料よりも粒子の大きさが小さい第3の焼結原料とに篩分けする篩分け工程と、前記第3の焼結原料を、ローラープレス粉砕機を用いてローラー加圧力{=全加圧力[N]/(ローラー幅[mm]×ローラー径[mm])}が2〜6N/mm となる範囲で圧縮粉砕することにより、粒子の大きさが45μm以下の超微粉粒子を、圧縮粉砕する当該第3の焼結原料に対して40質量%(dry)以上生じさせる粉砕工程と、前記粉砕工程において前記第3の焼結原料に対してバインダーを添加する添加工程と、前記第2の焼結原料、前記粉砕工程にて圧縮粉砕された前記第3の焼結原料、および前記第4の焼結原料を混合、造粒する、主造粒工程と、を備えることを特徴とする焼結原料の事前処理方法である。
(2)第2の発明は、第1の焼結原料と第4の焼結原料とを用いた焼結原料の事前処理方法であって、前記第1及び前記第4の焼結原料は、鉄鉱石単独、又は鉄鉱石と、製鉄ダスト、石灰石、ドロマイト、蛇紋岩、珪石、カンラン岩、コークス粉、及び無煙炭のうち1つ以上との混合材料であり、前記鉄鉱石としてマラマンバ鉱石、ピソライト鉱石、又はマラマンバ鉱石及びピソライト鉱石を20〜100質量%(dry)含み、水分は12質量%以下である前記第1の焼結原料を、第2の焼結原料と、前記第2の焼結原料よりも粒子の大きさが小さい第3の焼結原料とに篩分けする篩分け工程と、前記第3の焼結原料を、ローラープレス粉砕機を用いてローラー加圧力{=全加圧力[N]/(ローラー幅[mm]×ローラー径[mm])}が2〜6N/mm となる範囲で圧縮粉砕することにより、粒子の大きさが45μm以下の超微粉粒子を、圧縮粉砕する当該第3の焼結原料に対して40質量%(dry)以上生じさせる粉砕工程と、前記粉砕工程において粉砕された前記第3の焼結原料をバインダーとともに混練する混練工程と、前記混練工程において混練された混練物を造粒する造粒工程と、前記造粒工程において造粒された造粒物を乾燥する乾燥工程と、前記第2の焼結原料及び前記第4の焼結原料を造粒する主造粒工程の前又は後で、前記乾燥工程で乾燥された乾燥物を添加する添加工程と、を備える、ことを特徴とする焼結原料の事前処理方法。
(3)第3の発明は、前記篩分け工程にて前記第1の焼結原料から篩分けした粒子の大きさが前記第2の焼結原料よりも小さい前記第3の焼結原料は、前記第1の焼結原料を分級した篩下部分から成ることを特徴とする(1)又は(2)に記載の焼結原料の事前処理方法である。
(4)第4の発明は、前記粉砕工程では、前記第3の焼結原料を前記ローラープレス粉砕機に供給する際に、前記第3の焼結原料の粗粒がロール幅の中心側に分布するように供給することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の焼結原料の事前処理方法である。
本発明の焼結原料の事前処理方法によれば、焼結原料を、ローラープレス粉砕機で処理することにより、45μm以下の粒度の超微粒子を大量に得ることが出来、造粒時の擬似粒子化を効率よく行うことができ、且つ、造粒物の強度の向上を図ることが出来る。
また、造粒性が悪い、マラマンバ鉱石のような高結晶水で微粉が多く且つ多孔質の鉄鉱石や、ピソライト鉱のように高結晶水で且つ多孔質の鉄鉱石を使用した場合であっても、確実に造粒することが出来る為、安価でかつ資源的にも豊富なマラマンバ鉱石を被粉砕焼結原料として多量に使用することが出来る。
更に、本発明によれば簡易に45μm以下の粒度の超微粒子を得ることが出来、選択造粒、部分造粒にも応用すること出来る等優れた効果を有する。
本発明の事前処理方法で製造した圧潰強度の高い焼結原料を焼結機に装入して焼結することで、焼結機内の充填層中の通気性が向上し、焼結機の生産性向上も図ることができる。
本発明で使用する焼結原料は、鉄鉱石を含む焼結原料である。
鉄鉱石単独での使用の他、鉄鉱石に加えて、更に、製鉄ダスト(高炉集塵ダスト、転炉ダスト等)、石灰石、ドロマイト、蛇紋岩、珪石、カンラン石、コークス粉、無煙炭等の1種又は2種以上を加えた混合原料を用いることができる。但し、コークス粉及び無煙炭は、微粉砕すると焼結工程において焼結時に急激に燃焼してしまい、温度制御が困難となるため、ローラープレス粉砕の後に添加することが好ましい。
鉄鉱石としては、通常の焼結原料として使用するものであれば種類は問わず、赤鉄鉱、磁鉄鉱の他、結晶水を多く含む鉄鉱石(例えば、針鉄鉱、褐鉄鉱等(ピソライト鉱を含む))でも良く、更には、多孔質のもの(例えば、マラマンバ鉱石)でも擬似粒子化可能で、効率良く造粒することができる。
粉砕される焼結原料中に含有される鉄鉱石の割合としては、20〜100質量%(dry)が好ましい。特に、鉄鉱石にマラマンバ鉱石やピソライト鉱石を使用した場合は、粉砕される焼結原料中に含有されるマラマンバ鉱石の割合、ピソライト鉱石の割合、又はマラマンバ鉱石とピソライト鉱石を両方含む場合は合計の割合としては、20〜100質量%(dry)が好ましい。20質量%未満では、焼結原料としての鉄鉱石の割合が少なすぎて、生産性を悪化させるため、後工程で更に鉄鉱石を多量に添加する必要があるからである。鉄鉱石の割合が大部分の場合は、後工程でその他の焼結に必要な原料を添加する。
本発明で使用するローラープレス粉砕機とは、2軸ロール形式の圧縮粉砕機であり、2つのロールに背圧をかけ、ロール間を通る原料をロール間に働く圧力により圧縮粉砕するものである。
以下、図面を参照して、本発明に係る焼結原料の事前処理方法の実施形態を説明する。
図1は、本発明の参考例である焼結原料の事前処理方法に用いる、焼結設備の概略構成例を示したブロック図である。〜図3は、本発明に係る焼結原料の事前処理方法に用いる、焼結設備の概略構成例を示したブロック図である。図4は、図1の焼結設備の概略構成におけるローラープレス粉砕機2前後の模式図である。
焼結鉱を製造するための焼結設備の参考例は、図1に示すように、焼結原料である鉄
鉱石1−1又は混合原料1−2を、ローラープレス粉砕機2に供給して圧縮粉砕した後、造粒機4で造粒する構成である。造粒後原料は、後工程へと送られて、他の焼結原料等と混合された後、焼結機に投入して焼結を行う構成となる。
ローラープレス粉砕機2前後の、より具体的な装置構成の一例を図4に示す。原料ヤード(図示せず)からトラック等で運ばれてきた焼結原料である鉄鉱石1−1又は混合原料1−2は、貯鉱槽7に一旦貯められた後、貯鉱槽7の下部から所定量を切り出されて排出され、ベルトコンベア10によりローラープレス粉砕機2へ搬送され、シュート2bを介してローラープレス粉砕機2へと供給されて圧縮粉砕される。圧縮粉砕された焼結原料は、ベルトコンベア11により、造粒機へと搬送される。
ローラープレス粉砕機2で圧縮粉砕する焼結原料は、あまり大きい粒子があると粉砕に悪影響を与えるため、事前に篩等で10mm以下の粒度としておくことが好ましく、更には、1mm以上の粒度の焼結原料が50質量%以下としておくことがより好ましい。
尚、ローラープレス粉砕機2での圧縮粉砕は、1回のみ行うだけでも良く、圧縮粉砕後の焼結原料に粗粒が混じっていても、ローラープレス粉砕機2にリターンしなくても良い。
また、この際に焼結原料は、ローラープレス粉砕機2で圧縮粉砕されると共にプレス圧によりフレーク状の凝集体となるため、造粒機4へ供給する前に、解砕機12で凝集体を微粉へと解砕しておくことが好ましい。
ここで、造粒機4としては、ドラムミキサー、パンペレタイザー、ヘンシェルミキサー等の一般的な焼結原料の造粒機を使用することができる。解砕機12としては、フレーク状の凝集体はそのままでは凝集力があまり強くないため、ローラープレス粉砕機2の下部や後段に羽根又は鍬がついた回転体よりなる解砕機12を設置する等の簡易な方法で容易に解砕することができる。解砕機としては、例えば、固定ハンマータイプのハンマーミルや、スイングハンマータイプのハンマーミル等が使用できる。また、レディゲミキサーやアイリッヒミキサー等を設置して混合・混練を兼ねて解砕しても良い。
ローラープレス粉砕及び解砕後の焼結原料は、45μm以下の粒度の超微粒子の割合が40質量%(dry)以上と非常に多くなり、このような微粉がその後の造粒工程での造粒性を向上させる。
また、1mm以上の粗粉が50質量%(dry)以下含まれていても、多量の45μm以下の粒度の超微粒子の存在により、造粒性を確保できる。但し、造粒後の擬似粒子強度を十分確保するということからは、1mm以上の粗粉が20質量%(dry)以下がより好ましく、5質量%(dry)未満になると、擬似粒子の核となる粒子が少なくなり過ぎて、造粒に時間を要することから、5〜20質量%(dry)とすることが望ましい。1mm以上の粗粉の割合が適正範囲に無い場合は、篩を用いることで容易に割合を調整できる。
また、造粒機4においては、必要に応じてバインダーを添加し、造粒性の向上、造粒物の強度向上を図ることもできる。
次に、焼結鉱を製造するための焼結設備の別の実施形態を図2に示す。本実施形態では、圧縮粉砕した焼結原料を、他の焼結原料に添加し、この添加後の焼結原料を、造粒工程を経て、焼結を行う構成となっている。
圧縮粉砕を行う焼結原料は、粉砕工程の前に3mm以下の粒子を篩6で選別し、3mm以下の粒子のみをローラープレス粉砕機2にかける構成としている。
ここで、3mm以上の粒子の大きさのものは、そのまま造粒機4に使用できる大きさであること、及び、粉砕機2の負荷の軽減を図る目的から設けているが、篩6を設けない工程として、3mm以上の粒子を含む焼結原料を粉砕しても良い。
そして粉砕工程を経て、圧縮粉砕された焼結原料は、他の焼結原料3と共に、造粒機4により造粒が行われ、疑似粒子化して造粒された焼結原料は、焼結機5に装入され焼結が行われる。
なお、粉砕工程においてローラープレス粉砕機の入側で焼結原料にバインダーとしてポリアクリル酸系の分散剤、又は生石灰を添加すると、圧縮粉砕により焼結原料から発生した45μm以下の粒度の超微細粒子とバインダーが近接した状態にすることができるため、擬似造粒性をより向上することができる。
尚、篩分けは、3mmが必須ではなく、操業条件等により、適宜設定して構わない。
造粒機4としては、ドラムミキサー、ヘンシェルミキサー等を使用することができる。また、造粒機4が1台だけでは造粒が不十分な場合は、更に後段に造粒機を設けて造粒を良好に行うこともできる。後段に設置の造粒機としては、ドラムミキサー、ヘンシェルミキサー、パンペレタイザー等を使用することができる。
造粒時には、生石灰等のバインダー20を添加して造粒性を更に向上させても良い。
また、焼結鉱を製造するための焼結設備の別の実施形態を図3に示す。本実施形態では、図2の実施形態において、ローラープレス粉砕機2で圧縮粉砕された焼結原料を、他の焼結原料3へ添加する前に、混練機5aにおいて混練し、造粒機4−2で造粒し、乾燥機5bで乾燥する。本実施形態は、マラマンバ鉱石のように造粒性が悪い鉄鉱石を含む焼結原料を効率良く造粒するときに、特に好ましい実施形態である。
なお、焼結原料にバインダーとして、ポリアクリル酸系の分散剤、又は生石灰を添加した後、ローラープレス粉砕機2で圧縮粉砕すると、焼結原料から発生した45μm以下の粒度の超微細粒子とバインダーが近接した状態にすることができ、擬似造粒性をより向上することができるため好ましい。但し、鉄鉱石の種類や焼結原料中の水分値によっては、粉砕機に付着が顕著になり、ローラープレス粉砕機2の粉砕効率が低下するおそれがあるため、焼結原料とバインダーを一緒に粉砕する場合にはこれらの点を考慮して行う必要がある。
混練機5aとしては、解砕機能も有するレディゲミキサーやアイリッヒミキサー等が好ましい。造粒機4−2としては、ドラムミキサー、ヘンシェルミキサー、パンペレタイザー等を使用することができる。乾燥機5bとしては、バンド乾燥機、流動床乾燥機等を使用することができる。混練機5a又は造粒機4−2には、アクリル酸系の分散剤や生石灰等のバインダーを添加して造粒性を更に向上させても良い。
また、本実施形態においては、乾燥機5bで乾燥した焼結原料は、1)他の焼結原料3に添加し、添加後の焼結原料を一緒に造粒機4で造粒した後、焼結機5cで焼結するか(点線ルート)、2)他の焼結原料3を造粒機4で造粒した造粒物に添加し、添加後の焼結原料を焼結機5cで焼結する(実線ルート)。
使用する焼結原料である鉄鉱石1−1又は混合原料1−2の水分含有量は、焼結原料の種類によっても異なるが、12質量%以下(水分質量/焼結原料質量−wet)の範囲のものを使用することが好ましい。12質量%超の水分量では、水分が大きくなりすぎ、処理能力が低下する上、ローラープレス粉砕機2のロール表面及び入口シュート2bに焼結原料が付着してしまい、粉砕不能となるからである。また、水分含有量は平衡含水率(ほぼ0質量%)であっても問題無く粉砕できるが、焼結原料は一般的に原料ヤードに貯留されている際、通常5〜7%程度の水分を含んでいるため、そのままの状態で粉砕することが、最も容易である。貯留槽7に貯められた焼結原料の水分量が、12質量%超となっているときは、乾燥等で水分調整しておくことが好ましい。
また、焼結原料をローラープレス粉砕機2に供給する際に、焼結原料の粗粒がロール幅の中心側に分布するように供給することがより好ましい。これは、ローラープレス粉砕機のロールの圧力分布が中心側に高い分布があることより、より高い粉砕圧力を必要とする粗粒を、中心側に配置している。
粗粒を中心側に配置する方法としては、例えば図4に示すように焼結原料を貯鉱槽7に装入する際に、コーン8等を用いて、中心部側に粗粒9を多く装入して、これをベルトコンベヤ10の巾方向の中心部に集中的に切り出すことにより、中心に粗粒9を多く分布させる。
また、図示はしないがローラープレス粉砕機2に装入直前に図4と同様に、コーン等を設け中心部側に粗粒を多く装入する構成のローラープレス装入用貯鉱槽を設ける構成のもの、或いは粗粒の貯鉱槽を設置し、この貯鉱槽からの切り出しをローラープレス粉砕機に接続するベルトコンベヤの巾方向の中心部に集中的に供給して行うことにより、ローラープレス粉砕機のロール幅の中心側に、焼結原料の粗粒を多く分布するように供給することが出来る。
粉砕は、ローラープレス粉砕機2を用いる。これは、焼結原料に圧縮力を加えて粉砕することより、0.1mm以下の微粉の量が増大し、特に45μm以下の超微粉粒子の量が大量に生成する。45μm以下の超微粉粒子が豊富に存在することが、良好な造粒を行うに当たって大きな役割を担うのである。
ここで、焼結原料の粉砕機として一般的なボールミルにて焼結原料を粉砕した場合と、本発明のローラープレス粉砕機にて焼結原料を粉砕した場合とで粉砕後の焼結原料の状態を比較する。
以下に、粉砕試験の条件を示す(以下、粉砕試験条件Aと称す)。
(1)焼結原料
1)焼結原料配合(dry換算)を表1に示す。
2)水分量 8.3質量%(水分質量/焼結原料質量−wet)
3)粉砕前の粒度分布 図5、図6参照(篩分けによる測定)

(2)ローラープレス粉砕機の試験条件
1)ローラー加圧力 4N/mm
{=全加圧力[N]/(ローラー幅[mm]×ローラー径[mm])}
2)ロール径 直径800mm
3)ロール幅 250mm

(3)ボールミルの試験条件
1)処理量 20t/hr
2)滞留時間 14分
試験結果を図5〜図7に示す。
図5、図6は、粉砕前の焼結原料の粒度分布と、本発明に係わるローラープレスでの粉砕後の焼結原料の粒度分布と、それに対するボールミルでの粉砕後の焼結原料の粒度分布の比較図である。内、図5は積算値であるロジン・ラムラー線図で表している。
図7は、粉砕後の焼結原料のSEM(走査型電子顕微鏡)写真を示し、図7(a)、(b)はボールミル粉砕後の写真(それぞれ500倍、3000倍)、図7(c)、(d)はローラープレス粉砕後の写真(それぞれ500倍、3000倍)である。
図5、図6から、明らかにボールミルによる粉砕よりもローラープレス粉砕機による粉砕の方が、粉砕後の超微粉粒子の量が多いことが判る。特に、0.045mm(45μm)以下の超微粉粒子の量が大きく異なり、45μm以下(45μm篩下)の超微粉粒子の量(図5の右側縦軸の通過量参照)は、ボールミル粉砕後が20数%に対して、ローラープレス粉砕後は50%以上と大幅に増加していることが判る。
また、図7の粉砕後焼結原料の写真を見ても、ボールミルを用いた場合(図7(a)、(b))に比べ、ローラープレス粉砕機を用いた場合(図7(c)、(d))の方が、より細かい超微粉粒子が多く存在していることが判る。更には、粗粉の焼結原料の表面には、圧縮粉砕により生じた凹凸が多数生じており、後工程の造粒時に、粗粉粒子は擬似粒子化の際の核粒子となることから、粗粉粒子表面上の凹凸は造粒上好ましいものである。様々な検討の結果、45μm篩下の超微粉粒子が40質量%以上存在すると、造粒性は大幅に向上することが判った。ローラープレス粉砕機により焼結原料を粉砕すると、殆どの場合、45μm篩下の超微粉粒子が40質量%以上となり、造粒物の生産性、及び強度が向上する。
図8に、粉砕された焼結原料が造粒により擬似粒子化される際の、ローラープレス粉砕後焼結原料と、ボールミル粉砕後焼結原料との違いについての概念図を示す。図8(a)はローラープレス粉砕での擬似粒子、図8(b)はボールミル粉砕での擬似粒子である。
ローラープレス粉砕での擬似粒子は、45μm以下(45μm篩下)の超微粉粒子が多量に存在する上、粗粒の表面には凹凸が存在するため、造粒されて生じた擬似粒子の結合力が強いと考えられる。特に45μm以下の超微粉粒子は、比表面積が大きくなるため、超微粉粒子の表面の活性度が高く、電気化学的な結合力が強くなることも結合力が大きくなる理由と考えられる。
一方ボールミル粉砕での擬似粒子は、45μm以下(45μm篩下)の超微粉粒子の量が少なく、45〜100μm程度のものが主となる上、粗粒の表面は滑らかであるため、擬似粒子の結合力は弱いものと考えられる。
このように、ローラープレス粉砕の場合は、擬似粒子の結合力が大きいため、バインダーを添加しなくとも十分な圧潰強度を有するものであるが、より圧潰強度を上げたい場合は、バインダーを使用することも可能である。圧縮粉砕された焼結原料のバインダーとしては、上述したような超微粉粒子そのものがもつ活性度を上手く引き出すことが重要であり、1mm以上の粗粒の表面または0.5〜1mm程度の微粉粒子の表面及びその周囲に45μm以下の超微細粒子を一様に分散させることができるバインダーが望ましい。このような機能を有するバインダーとしては、分散剤系のバインダーが好ましく、例えば、ポリアクリル酸系の分散剤が使用できる。特には、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。
また、通常のボールミル粉砕ではボールミル後段に篩いを設け、篩い上の粗粒はボールミルにリターンして再度粉砕しなければ後工程での造粒が不十分であるのに対し、ローラープレス粉砕の場合は、45μm以下の超微粉粒子が非常に多いため、圧縮粉砕後に粗粒が存在していても、1mm以上の粗粒の表面に凹凸が生じていることから、ローラープレス粉砕機2での圧縮粉砕は、1回のみ行うだけでも良く、圧縮粉砕後の焼結原料に粗粒が混じっていても、ローラープレス粉砕機2にリターンしなくても良い。
そのため、粉砕機後段の篩い分け工程が不要の上、生産性が大幅に高くなる。
本発明におけるローラープレス粉砕機の使用圧力は、ローラー加圧力{=全加圧力[N]/(ローラー幅[mm]×ローラー径[mm])}で2〜6N/mmの範囲の圧力を加えて粉砕処理を行うことが好ましい。
これは、2N/mm以下の圧力では、粉砕が不十分であり、6N/mmよりも大きなの圧力としても、粉砕による微粉化能力は飽和するため、設備が過大となるだけであるからである。
ここで、図9にロール線圧を、2、4、6N/mmと変えたときのローラープレス粉砕後の粒度分布の差異を示す。ローラー加圧力以外の条件は、上述した粉砕試験条件Aと同条件である。45μm以下の超微粉粒子の量は、2N/mmの場合で40質量%(dry)以上、4及び6N/mmの場合で50質量%(dry)以上となり、2N/mmの場合は多少粉砕の程度が弱まるものの、後工程の造粒において擬似粒子の結合力は十分強いものであることを確認できている。すなわち、45μm以下(45μm篩下)の超微粉粒子の量が、全体の40質量%(dry)以上存在すれば、後工程の造粒を効果的に行うことができる。
(実施例1)
上記した本発明に係る焼結原料の事前処理方法で、図3に示した設備構成にて、焼結原料である混合原料の篩下粉を、ローラープレス粉砕機で粉砕し(生じたフレーク状の凝集体は図4に示すハンマーミルで解砕)、レディゲミキサーで混練し、ドラムミキサーで造粒して、造粒物の圧潰強度を測定した。また、ローラープレス粉砕機に替えてボールミルで粉砕後に造粒したものを比較例とした。圧潰強度の測定方法には、造粒物を測定台に載せて上部から徐々に荷重をかけ、造粒物が崩壊するまでの荷重変位曲線を求めて、その最大値を圧潰強度とする方法を用いた。
焼結原料と粉砕条件は上述した粉砕試験条件Aと同じ条件とした(ローラー加圧力は、4N/mm)。
その後、混練機(レディゲミキサー)にバインダーとしてポリアクリル酸ナトリウムを0.02質量%(wet)となるように添加して混練し、造粒機(ドラムミキサー)で造粒し、更にその後、乾燥機(バンド乾燥機)で乾燥した、焼結原料の造粒物を圧潰強度測定用のサンプルとした。その結果を表2に示す。
このように、造粒物の圧潰強度は、ローラープレスにより圧縮粉砕を行った場合には、ボールミル粉砕に比べて、大幅に高くなり、造粒物の圧潰強度をより高めた焼結原料を提供することが出来る。
また、マラマンバ鉱石のように、造粒性の悪い鉄鉱石を多量に含む原料でも、確実に十分な強度を持つ焼結原料として製造することができる。
更に、図3の設備構成にて(実線ルート)、本造粒物を表3の他の焼結原料に混合して焼結した結果、焼結機内の充填層中の通気性が向上し、焼結機の生産性もボールミル粉砕に比べて1割向上することができた。
尚、焼結の条件としては、焼結面積:400m、パレット幅5mの焼結機を用い、層厚を620mmとし、コークス配合量3.7%、吸引負圧16Paで行なった。
(実施例2)
次に、実施例1と同様の設備構成及び装置を使用し、粉砕試験条件Aの焼結原料条件において、ローラー加圧力、及び、バインダーの種類を変えたときの、粉砕後の焼結原料の1mm以上及び45μm以下の割合と、造粒後の造粒物の圧潰強度を表4に示す。また、造粒物を表3に記載の他の焼結原料と混合して焼結した際の生産性、及び歩留りも、表4に示す。
焼結の条件としては、実施例1と同様に、焼結面積:400m、パレット幅5mの焼結機を用い、層厚を620mmとし、コークス配合量3.7%、吸引負圧16kPaで行なった。
更に、比較例1として、ローラープレス粉砕機を使用せず無粉砕のまま、混練、造粒した場合、比較例2として、ローラープレス粉砕機に替えてボールミルにより粉砕した場合、比較例3として、比較例2の条件において、バインダーを使用しなかった場合、の粉砕後の焼結原料の1mm以上及び45μm以下の割合と、造粒後の造粒物の圧潰強度を表5に示す。また、造粒物を表3に記載の他の焼結原料と混合して焼結した際の生産性、及び歩留りも、表5に示す。
尚、水分は、実施例2a〜2e、比較例1〜3共に、7.7〜8.6質量%の間で適宜調整した。
ローラープレス粉砕機により粉砕した実施例2aから2eでは、圧潰強度は全てにおいて10kg/cm以上となり、粉砕無しや粉砕をボールミルとした比較例1から3に比べて、明らかに向上していることが判る。実施例2eではバインダー無しでも10kg/cm以上の圧潰強度があるのに対し、比較例3のボールミルを用いた粉砕では僅か3.2kg/cmしかなく、ローラープレス粉砕機による粉砕の効果が大きいことが判る。
また、焼結における生産性及び歩留りについても、ローラープレス粉砕機により粉砕した実施例2aから2eは、粉砕無しや粉砕をボールミルとした比較例1から3に比べて、向上していることが判る。
また、実施例2aから2cでローラー加圧力を上げていくと、造粒物の圧潰強度、焼結における生産性及び歩留り共に、向上することが判る。
また、実施例2c及び2dのバインダー添加したケースでは、バインダーを添加しない実施例2eと比べて、造粒物の圧潰強度、焼結における生産性及び歩留り共に、向上することが判り、バインダー添加のコストアップを考慮しながら、適宜添加することが好ましい。
また、実施例2aと比較例2を比べると、粉砕後粒度における1mm以上の割合が、実施例2a:21.3質量%、比較例2:10.6質量%と、実施例2aの方が2倍程度多いにもかかわらず、造粒物の圧潰強度、焼結における生産性及び歩留りの全てにおいて比較例2よりも好結果が得られている。これは実施例2aがローラープレス粉砕により、45μm以下の超微粉粒子がボールミル粉砕に比べて2倍程度以上に多量に生じたこと、及び、1mm以上の粗粉の表面および0.5〜1mm程度の微粉の表面に凹凸が多数生じたことにより、造粒性が大きく向上したためと考えられる。特に、ローラー加圧力が2N/mm以上では、45μm以下の超微粉粒子が40質量%以上となり、圧潰強度は11kg/cmを超え、歩留りも80質量%を超えて、良好な結果が得られている。
(実施例3)
次に、実施例2と同様の設備構成および装置を使用し、表4に示した実施例2cと同様の粉砕条件(粉砕機種類:ローラープレス、ローラー加圧力:4N/mm)、バインダー種類:PAのもとで、バインダー添加位置だけを図3に示すローラープレス粉砕機2の前に変えて、粉砕後の粒度分布、造粒後の造粒物の圧潰強度、さらに、その他原料と混合して実施例2と同一の焼成条件で焼成した際の生産性、及び歩留を測定した結果を表6に示す。
これより、実施例3は、実施例2cに比べてバインダー(PA)添加量が少ない条件でも、実施例2cと同等の粉砕後の粒度分布、造粒後の造粒物の圧潰強度、さらに、焼結における生産性及び歩留を得ることができた。これは、ローラープレス破砕機の前でバインダー(PA)を焼結原料に添加し、バインダー(PA)と焼結原料を一緒に圧縮粉砕することにより、バインダーと鉄鉱石から発生した微粒子が効果的に接触し、造粒性が高められた結果と考えられる。
本発明の参考例に係る焼結原料の事前処理方法に用いる焼結設備の概略構成例を示したブロック図である。 本発明に係わる焼結原料の事前処理方法に用いる別の焼結設備の概略構成例を示したブロック図である。 本発明に係わる焼結原料の事前処理方法に用いる更に別の焼結設備の概略構成例を示したブロック図である。 図1の焼結設備の概略構成におけるローラープレス粉砕機2前後の模式図である。 粉砕前の焼結原料の粒度分布と、本発明に係わるローラープレスでの粉砕後の焼結原料の粒度分布と、それに対するボールミルでの粉砕後の焼結原料の粒度分布の比較図である(ロジン・ラムラー線図)。 粉砕前の焼結原料の粒度分布と、本発明に係わるローラープレスでの粉砕後の焼結原料の粒度分布と、それに対するボールミルでの粉砕後の焼結原料の粒度分布の比較図である。 粉砕後の焼結原料のSEM(走査型顕微鏡)写真を示し、図7(a)、(b)はボールミル粉砕後の写真(それぞれ500倍、3000倍)、図7(c)、(d)はローラープレス粉砕後の写真(それぞれ500倍、3000倍)である。 粉砕された焼結原料が造粒により擬似粒子化される際の、ローラープレス粉砕後焼結原料と、ボールミル粉砕後焼結原料との違いについての概念図である。図8(a)はローラープレス粉砕での擬似粒子、図8(b)はボールミル粉砕での擬似粒子である。 ローラー加圧力を、2、4、6N/mm2と変えたときのローラープレス粉砕後の粒度分布の差異を示す図である(ロジン・ラムラー線図)。
符号の説明
1−1 鉄鉱石
1−2 混合原料
2 ローラープレス粉砕機
2b 入口シュート
3 他の焼結原料
4、4−2 造粒機
5a 混練機
5b 乾燥機
5c 焼結機
6 篩
7 貯鉱槽
8 コーン
9 粗粒
10、11 ベルトコンベヤ
12 解砕装置
20、21 バインダー

Claims (4)

  1. 第1の焼結原料と第4の焼結原料とを用いた焼結原料の事前処理方法であって、
    前記第1及び前記第4の焼結原料は、鉄鉱石単独、又は鉄鉱石と、製鉄ダスト、石灰石、ドロマイト、蛇紋岩、珪石、カンラン岩、コークス粉、及び無煙炭のうち1つ以上との混合材料であり、
    前記鉄鉱石としてマラマンバ鉱石、ピソライト鉱石、又はマラマンバ鉱石及びピソライト鉱石を20〜100質量%(dry)含み、水分は12質量%以下である前記第1の焼結原料を、第2の焼結原料と、前記第2の焼結原料よりも粒子の大きさが小さい第3の焼結原料とに篩分けする篩分け工程と、
    前記第3の焼結原料を、ローラープレス粉砕機を用いてローラー加圧力{=全加圧力[N]/(ローラー幅[mm]×ローラー径[mm])}が2〜6N/mm となる範囲で圧縮粉砕することにより、粒子の大きさが45μm以下の超微粉粒子を、圧縮粉砕する当該第3の焼結原料に対して40質量%(dry)以上生じさせる粉砕工程と、
    前記粉砕工程において前記第3の焼結原料に対してバインダーを添加する添加工程と、
    前記第2の焼結原料、前記粉砕工程にて圧縮粉砕された前記第3の焼結原料、および前記第4の焼結原料を混合、造粒する、主造粒工程と、を備える
    ことを特徴とする焼結原料の事前処理方法。
  2. 第1の焼結原料と第4の焼結原料とを用いた焼結原料の事前処理方法であって、
    前記第1及び前記第4の焼結原料は、鉄鉱石単独、又は鉄鉱石と、製鉄ダスト、石灰石、ドロマイト、蛇紋岩、珪石、カンラン岩、コークス粉、及び無煙炭のうち1つ以上との混合材料であり、
    前記鉄鉱石としてマラマンバ鉱石、ピソライト鉱石、又はマラマンバ鉱石及びピソライト鉱石を20〜100質量%(dry)含み、水分は12質量%以下である前記第1の焼結原料を、第2の焼結原料と、前記第2の焼結原料よりも粒子の大きさが小さい第3の焼結原料とに篩分けする篩分け工程と、
    前記第3の焼結原料を、ローラープレス粉砕機を用いてローラー加圧力{=全加圧力[N]/(ローラー幅[mm]×ローラー径[mm])}が2〜6N/mm となる範囲で圧縮粉砕することにより、粒子の大きさが45μm以下の超微粉粒子を、圧縮粉砕する当該第3の焼結原料に対して40質量%(dry)以上生じさせる粉砕工程と、
    前記粉砕工程において粉砕された前記第3の焼結原料をバインダーとともに混練する混練工程と、
    前記混練工程において混練された混練物を造粒する造粒工程と、
    前記造粒工程において造粒された造粒物を乾燥する乾燥工程と、
    前記第2の焼結原料及び前記第4の焼結原料を造粒する主造粒工程の前又は後で、前記乾燥工程で乾燥された乾燥物を添加する添加工程と、を備える、ことを特徴とする焼結原料の事前処理方法。
  3. 前記篩分け工程にて前記第1の焼結原料から篩分けした粒子の大きさが前記第2の焼結原料よりも小さい前記第3の焼結原料は、前記第1の焼結原料を分級した篩下部分から成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼結原料の事前処理方法。
  4. 前記粉砕工程では、前記第3の焼結原料を前記ローラープレス粉砕機に供給する際に、前記第3の焼結原料の粗粒がロール幅の中心側に分布するように供給することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の焼結原料の事前処理方法。
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