JP5117390B2 - メイタンシノールの調製法 - Google Patents

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Description

[01]本出願は、2005年11月8日に提出された米国仮特許出願第60/734,330号に対する優先権を主張する。
(発明の技術分野)
[02]本発明は、メイタンシノールの調製のための改善された方法、および単離された、メイタンシノールのC3−エステルの架橋アセタールに関する。
(発明の背景)
[03]メイタンシノイドは高い細胞毒性のある薬剤である。このクラスの最初のメンバーであるメイタンシンは、Kupchan らにより東部アフリカの低木、メイテナスセラタ(Maytenus serrata)より最初に単離され、メトトレキサート、ダウノルビシン、およびビンクリスチンのような従来の癌の化学療法薬より100倍から1000倍高い細胞毒性があることが示された(米国特許第3,869,111号)。その後、いくつかの微生物もまたメイタンシノイド、例えばメイタンシノールおよびメイタンシノールのC−3エステルを産生することが発見された(米国特許第4,151,042号)。メイタンシノールの合成C−3エステルおよびメイタンシノールの類似体についても報告された(Kupchan et al., 21 J. Med. Chem. 31-37 (1978); Hiashide et al. 270 Nature 721-722 (1977); Kawai et al., 32 Chem. Pharm. Bull. 3441-3451 (1984))。C−3エステルが調製されたメイタンシノールの類似体の例は、芳香環上(例えばデクロロ)またはC−9、C−14(例えばヒドロキシル化したメチル基)、C−15、C−18、C−20およびC−4,5に修飾を伴うメイタンシノールを含む。
[04]メイタンシノールの天然に生成されるC−3エステルおよび合成C−3エステルは以下の2群に分類することができる:
(a)N−メチル−L−アラニン、またはN−メチル−L−アラニンの誘導体によるC−3エステルである、メイタンシンおよび上に記載したその類似体(米国特許第4,137,230号および4,260,608号;およびChem. Pharm. Bull.12: 3441 (1984))ならびに
(b)シンプルなカルボン酸によるC−3エステルであるアンサマイトシン(米国特許第4,248,870号;4,265,814号;4,308,268号;4,308,269号;4,309,428号;4,317,821号;4,322,348号;および4,331,598号)。
[05]アンサマイトシンは、主にアンサマイトシンP−2、アンサマイトシンP−3、アンサマイトシンP−3’、アンサマイトシンP−4、アンサマイトシンP−4’、から構成される化合物の混合物である、図1。アンサマイトシンのアンサマイトシンP−3成分は、典型的にはアンサマイトシン中の総材料の70%以上を包含する。したがってこの混合物はしばしばアンサマイトシンP−3と言われる。アンサマイトシンは、米国特許第4,162,940号、4,356,265号、4,228,239号、および6,790,954号に記載されているように細菌の発酵により調製される。
[06]メイタンシン、その類似体、および各アンサマイトシン種は、その各々のエステル側鎖の開裂によりメイタンシノールに変換されることができる、メイタンシノールのC−3エステルである。メイタンシノールおよびいくつかのC3エステルの構造を、図1に示す。典型的にはエステル部分の開裂は、還元反応を通して達成される。したがって例えばメイタンシノールのC3−エステルは、米国特許第6,333,410号に記載されているように、水素化トリメトキシアルミニウムリチウム(lithium tri-methoxyaluminum hydride:LATH)または他のアルカリ金属(alkali)アルコキシアルミニウム水素化物を用いて還元温度で用いて処理することにより開裂し、続いて水または塩の水溶液で反応を停止させ、有機溶媒で抽出して、メイタンシノールを得ることができる。メイタンシノールは、米国特許第4,322,348号、4,331,598号、および6,333,410号に記載されているように、様々なメイタンシノイド剤の調製のための共通の出発材料である。これまでに記載されているメイタンシノールの調製法は、アルミニウム系の(alminum-based)還元副生成物が、抽出しにくく、そして生成物の有意な量を保有し得る懸濁液またはゲルを形成する可能性があるため、作業は面倒で時間を浪費するものである。Anderson, N. “Practical Process Rsearch & Development” (2000) ISBN # 0-12-059475-7 ページ72。
(発明の概要)
[07]本発明は、メイタンシノールのC3−エステルの還元によりメイタンシノールを調製するための改善された方法に関連する。当該方法は、望ましくない副生成物の形成を最小とすることにより、結果としてメイタンシノールの改善された収量を得る。単純化された処理はまた、ヒトが有害な化学物質に曝露される可能性を低下させる一助となる。
[08]本発明を導いた驚くべき発見は、メイタンシノールのC3−エステル、例えばアンサマイトシンの、アルミニウム系水素化物(aluminum-based hydride)の還元試薬、例えばLiAlHまたはLiAl(OMe)Hを用いての還元時に形成される、主要な望ましくない副生成物が、メイタンシノールのC3からC9に架橋されたアセタールであることである。したがって本発明は、メイタンシノールのC3−エステル由来の架橋アセタールを実質的に含まないメイタンシノールを調製するための方法について記載する。メイタンシノールのC3−エステルの還元は、米国特許6,333,410号に記載されているように施行し、続いて水溶液で反応を停止させ、塩基性混合物を得る。反応停止に続いて、本発明では重要な保持ステップを加える。この保持ステップは、停止した混合物を適切な温度で適切な時間の間維持して、あらゆる架橋アセタールの、所望のメイタンシノールへの変換を促進することを包含する。
[09]架橋アセタールがメイタンシノールに変換された後、塩基性水溶液または水溶性バッファーを反応停止した混合物に加えることにより、メイタンシノールのいかなる分解も最小とすることができ、そして水混和性でない溶媒を加えて、望ましくない還元試薬のアルミニウム系の副生成物を沈殿させる。あるいは、あらゆる望ましくないアルミニウム系の副生成物を、pHを約2またはそれより低くすることにより可溶化させることができる。
[10]本発明のもう1つの側面は、架橋アセタールの単離、そしてまた塩基性または酸性の条件下で、単離された架橋アセタールをメイタンシノールに変換する方法に関連する。
[11]したがって本発明の1つの側面は、以下:
a)メイタンシノールのC3−エステルを、アルミニウム系水素化物の還元試薬で還元すること;
b)還元反応を停止させること;および
c)反応停止した混合物に保持ステップを行うこと;ここで前記保持ステップでは、C3からC9に架橋されたアセタールをメイタンシノールに変換する、
を包含する、メイタンシノールを調製するための方法である。
[12]本発明のもう1つの側面は、単離された、メイタンシノールのC3−エステルのC3からC9に架橋されたアセタールである。
[13]本発明のさらなる側面は、以下:
a)メイタンシノールのC3−エステルを、アルミニウム系水素化物の還元試薬で還元すること;
b)還元反応を停止させ、それにより前記のメイタンシノールのC3−エステルのC3からC9に架橋されたアセタールを形成すること;および
c)架橋されたアセタールを単離すること、
を包含する、単離された、メイタンシノールのC3−エステルのC3からC9に架橋されたアセタールを調製するための方法である。
[14]本発明のなおさらなる側面は、式(I’) により表される化合物である、単離されたC3からC9に架橋されたアセタールを提供する。
Figure 0005117390
式中:
はH、Cl、またはBrを表し;XはHまたはMeを表し;XはH、Me、またはMe(CH)COOを表し、ここでpは0−10の間の数である;そして
は、アルキル、CH(CH)N(CH)Q、またはCH(CH)N(CH)CORを表し;Qは、Hまたはアミノ保護基を表し;そしてRは、アルキル、アリール、または(CH)(CR)SVを表し、ここでnは0−9を表し、mは0−2を表すが、ただしmおよびnは同時に0ではなく、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、そしてVは、Hまたはチオール保護基を表す。
[15]さらなる側面において、本発明は式(I)により表される化合物を提供する。
Figure 0005117390
式中、Rは、アルキル、CH(CH)N(CH)Q、またはCH(CH)N(CH)CORを表し;Qは、Hまたはアミノ保護基を表し;そしてRは、アルキル、アリール、または(CH)(CR)SVを表し、ここでnは0−9を表し、mは0−2を表すが、ただしmおよびnは同時に0ではなく、RはH、アルキル、またはアリールを表し、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、そしてVは、Hまたはチオール保護基を表す。
(発明の詳細な説明)
[20]メイタンシノールのC3−エステル、例えばアンサマイトシン、メイタンシン、およびメイタンシンの誘導体は、米国特許第6,333,410号の図2に記載されているように、様々なアルミニウム系水素化物の還元試薬、例えばLiAlHまたはLiAl(OMe)Hにより低温で還元して、メイタンシノールを得ることができる。これらの還元反応を水および塩の水溶液で停止させると、高塩基性、すなわち11より高いpHの混合物が得られ、このことから、混合物が放置されて温められた場合に、生成物の有意な分解を引き起こす可能性がある。混合物が放置されて室温まで温められる前に、水を用いて反応を停止させ、直ちに酸を加えて、pHを中和することにより、生成物のいかなる分解も回避する試みが行われた。アンサマイトシンの還元に関してこの方法を試みた時に、有意な量の、メイタンシノールのC3エステルのC3からC9に架橋アセタールが得られ、結果的に所望のメイタンシノールはより低い収量で得ることになった。メイタンシノールのC3−エステルの還元に由来する架橋アセタールの側鎖は、C−3エステルの側鎖と同一であり、メイタンシノールのC3−エステルの還元が、出発材料と同じ側鎖を持つ架橋されたアセタールを与えることを示した、図3。米国特許第6,333,410号に記載された方法を使用しての、アンサマイトシンの還元により生成された粗メイタンシノールサンプルの分析は、これらのサンプルもまた架橋アセタールを含有することを示した。
[21]本発明は、メイタンシノールのC3−エステルを還元し、続いて停止ステップおよび保持ステップを行い、それにより還元反応で形成されたあらゆる架橋アセタールを、メイタンシノールに変換することを可能にする方法について記載する。変換が完了した後、混合物のpHは、酸またはバッファー水溶液を加えて調整して、生成されたメイタンシノールの塩基性誘導による分解を回避し、そして水混和性でない溶媒を加えることによりアルミニウム系の副生成物の沈殿を可能にしてよい。
[22]メイタンシノールを作成する方法に関する出発材料は、天然に生成されるまたは合成のメイタンシノールのC3−エステル、および修飾された芳香環、またはC3位以外の位置に修飾を有するメイタンシノールの適切な類似体であることができる。修飾された芳香環を有するメイタンシノールの適切な類似体の特定の例として、以下を含む:
(1)C−19−デクロロ(米国特許第4,256,746号)(アンサマイトシンP2のLAH還元により調製);
(2)C−20−ヒドロキシ(またはC−20−デメチル)+/−C−19−デクロロ(米国特許第4,361,650号および4,307,016号)(ストレプトマイセス(Streptomyces)またはアクチノマイセス(Actinomyces)を使用しての脱メチル化、またはLAHを使用しての脱塩素反応により調製);ならびに
(3)C−20−デメトキシ、C−20−アシルオキシ(−OCOR)、+/−デクロロ(米国特許第4,294,757号)(アシル塩化物を使用してのアシル化により調製)。
[23]他の位置の修飾を有するメイタンシノールの適切な類似体の特定の例として以下を含む:
(1)C−9−SH(米国特許第4,424,219号)(メイタンシノールとHSまたはPとの反応により調製);
(2)C−14−アルコキシメチル(デメトキシ/CHOR)(米国特許第4,331,598号);
(3)C−14−ヒドロキシメチルまたはアシルオキシメチル(CHOHまたはCHOAc)(米国特許第4,450,254号)(ノカルジア(Norcardia)より調製);
(4)C−15−ヒドロキシ/アシルオキシ((米国特許第4,364,866号)(ストレプトマイセスによるメイタンシノールの変換により調製);
(5)C−15−メトキシ((米国特許第4,313,946号および4,315,929号)(Trewia nudifloraより単離);
(6)C−18−N−デメチル((米国特許第4,362,663号および4,322,348号)(ストレプトマイセスによるメイタンシノールの脱メチル化により調製);および
(7)4,5−デオキシ((米国特許第4,371,533号)(メイタンシノールの三塩化チタン/LAHによる還元により調製)。
[24]本明細書において使用する場合、“メイタンシノールのC3−エステル”という語句は、メイタンシノールの類似体の適切なC3−エステル、例えば上に記載したものを含む。上に記載したあらゆる類似体、およびメイタンシノールのあらゆるその他の公知の類似体は、C3の位置での多数の公知のエステルのいずれかを有することができる。したがって当業者は、出発材料としての使用に適するメイタンシノールの類似体の多数の適切なC3エステルを、容易に思い描くことができよう。メイタンシノールのC3エステルの非限定的例として、C18−N−デス−アンサマイトシンとしても知られている抗生物質C−15003PND(米国特許第4,322,348号)、20−デメトキシ−20−アシルオキシメイタンシン(米国特許第4,294,757号)、19−デス−クロロメイタンシン、および20−デメトキシ−20−アセトキシ−19デス−クロロメイタンシン(米国特許第4,294,757号)を含む。
[25]アルミニウム系水素化物の還元試薬を用いてメイタンシノールのC3−エステルを還元するステップは、当該技術分野において周知されている。適切なアルミニウム系水素化物の還元試薬の非限定的例として、LiAlH、LiAl(OMe)H、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、LiAl(OMe)2.51.5、アルカリ金属アルミニウム水素化物に非化学量論的量のアルコールを添加することにより調製された、その他のアルカリ金属アルミニウムアルコキシ水素化物、を含む。LiAl(OMe)Hが好ましい。
[26]メイタンシノールのC3−エステルの還元のための温度およびその他の条件は、米国特許第6,333,410号に記載されており、同文献をその全内容において本明細書にて参照として援用する。
[27]当業者により容易に決定される適切な時間の後、これもまた米国特許第6,333,410号に記載されているように、水または塩の水溶液を用いて還元反応を停止させる。この反応停止により、塩基性のpHの混合物を得る。
[28]次に、還元反応で形成されたC3からC9に架橋されたアセタールを、塩基性の反応停止した混合物を、保持時間の間放置することにより、メイタンシノールに変換することができる。保持ステップは、反応停止した混合物を適切な温度で、適切な時間の間維持して、あらゆる架橋アセタールの、所望のメイタンシノールへの変換を促進することを包含する。望ましくは保持ステップは、反応停止した混合物を約−15℃から約−50℃の温度で、少なくとも約0.25および5時間またはそれより長い時間、維持することを包含する。塩基性条件下での保持ステップは、還元反応時に形成されたあらゆる架橋アセタールが、メイタンシノールに変換されることを可能にする。上に記載した条件下での保持ステップに必要な時間は、いくつかの因子、例えば反応のスケール、濃度、および抽出温度に依存し、架橋アセタールのメイタンシノールへの変換をモニタリングすることにより決定することができる。例えば反応のアリコートサンプルを採取し、分析する。当業者は、サンプルをいくつかの方法により調製し分析することができ、その方法の一部として、順相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、逆相HPLC、および薄層クロマトグラフィーを含むがこれに限定されないことを、理解するだろう。代表的な場合において、アンサマイトシンはLiAl(OMe)Hで還元した後、水で反応を停止させる。停止させた反応の少量のアリコートを0.3:0.05:1の水:酢酸:酢酸エチル(v:v:v)の混合液に加える。この処置により、架橋アセタールのメイタンシノールへの変換を本質的に停止させる。検査サンプルの有機層を分析して、架橋アセタールのメイタンシノールへの変換が完了しているかどうか、または保持期間を延長しなければならないかどうかを決定する。アンサマイトシン、メイタンシノール、および架橋アセタールはすべて、薄層クロマトグラフィーおよび逆相HPLCにより分離できる。TLCまたはHPLCのいずれかによる分析は、アンサマイトシンの架橋アセタールへの変換、および架橋アセタールのメイタンシノールへの変換の、双方のモニタリングが可能である。
[29]塩基性条件下で架橋アセタールからメイタンシノールに変換するのが最も便利であるが、架橋アセタールはまた、酸性条件下でも変換することができる。酸性条件下での架橋アセタールからメイタンシノールへの変換は、アセタール保護基の開裂が有機合成において一般的であるように、驚くほどのことではない。いかなる説明に拘束されることも望んではいないが、塩基性水溶液による架橋アセタールのメイタンシノールへの変換は、アルデヒドの脱離に伴う環式カルバメートの脱プロトン化によって起こると考えられる、図4。
[30]一度架橋アセタールがメイタンシノールに変換されれば、当業者に公知のいくつかの手段により、得られたメイタンシノールを単離することができる。得られたメイタンシノールの分解を防ぐため、酸またはバッファー水溶液を加えることにより塩基性の反応停止した混合物のpHを、約3と約9の間に、最も好ましくは約4と約7の間に調整することができる。適切な酸として、塩酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、および酢酸を含む。アルミニウム系の副生成物の、容易に濾過できる沈殿物が得られることから、これらのうちの好ましい酸は、ギ酸および酢酸である。
[31]また単離を助けるため、水混和性でない溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、またはジクロロメタンを加えることにより、アルミニウム系の副生成物を調製したpHで沈殿させることができる。pHを調製を調製するのと同時に水混和性でない溶媒を加えることができる、またはこれらのステップを別々にいずれかの順に行うこともできる。酸および水混和性でない溶媒は、0℃または0℃以下で、好ましくは−20℃および−60℃の間で、より好ましくは−25℃および−50℃の間で、最も好ましくは−30℃および−40℃の間で加えて、アルミニウム系の副生成物を沈殿させる。沈澱したアルミニウム系の副生成物は、当業者に公知のいくつかの手段により除去することができる。例えば沈澱物を簡単に濾過し、その濾液が、C3−エステルの出発材料の架橋アセタールを実質的に含んでいないことが見出されている。
[32]本明細書において使用する場合、本文脈における“実質的に含まない”は、重量で10%未満の出発C3−エステルの架橋アセタールが残っていることを示す。より好ましくは、5%未満の架橋アセタールが残っている、そして最も好ましくは、2%未満の架橋アセタールが残っている。
[33]あるいは、アルミニウム系の副生成物を沈殿させる代わりに、強酸、例えば塩酸または硫酸を反応停止の後加えて、pHを約2またはそれ以下に調整し、アルミニウム系の副生成物を溶解させることができる。アルミニウム系の副生成物を溶解させることで、水相の効率的な抽出を可能とする。アルミニウム系の副生成物を溶解させるために必要な酸の量は、使用する酸の濃度およびタイプに依存するが、これらの決定は当業者の技術の範囲内である。
[34]アルミニウム系の副生成物を溶解させるために必要な高度に酸性の条件は、有意な比率のメイタンシノールを潜在的に分解する可能性がある。しかし抽出が効率的であり、酸性条件下で固体のアルミニウム系の副生成物が溶解するため、迅速な抽出を容易に行うことができる。例えば遠心抽出機を使用すれば、ほんの数分間またはおそらく数秒間、高度の酸性条件に材料が曝露されている間に、抽出を行うことを可能とすることができる。代表的な酸性の遠心抽出は、ペニシリンの抽出に使用されている、Podbielniak, W. J., Kaiser, H. R., Ziegenhorn, G. J. (1970) ”Centrifugal solvent extraction In the History of Penicillin Production” Chem. Eng. Prog. Symp. Vol. 66 ページ44-50。当業者は、酸性条件下での生成物の分解の程度が曝露時間に依存し、迅速な抽出を行うために多くの方法を利用できることを、理解するだろう。抽出されるメイタンシノールは、C3−エステル出発材料の架橋アセタールを実質的に含まない。
[35]本発明のさらなる側面は、単離されたメイタンシノールのC3からC9に架橋されたアセタールを提供することである。架橋アセタールは事実上、C3およびC9のアルコール上に保護基を有するメイタンシノールの形であり、したがってこれを使用して合成メイタンシノイド誘導体を調製することができる。あらゆるメイタンシノール類似体、例えば本明細書に記載したものは、本明細書に記載したものを含む、多数の架橋構造のいずれかを有することができる。したがって当業者は、本発明によって包含される多数のC3−C9架橋アセタールを、容易に思い描くことができよう。
[36]代表的なC3−C9架橋アセタールとして式(I’)の化合物を含む:
Figure 0005117390
式中:
はH、Cl、またはBrを表し;XはH、またはMeを表し;XはH、Me、またはMe(CH)COOを表し、ここでpは0−10の間の数である;そして
は、アルキル、CH(CH)N(CH)Q、またはCH(CH)N(CH)CORを表す。
[37]Rがアルキルである場合、好ましいアルキルはC−Cアルキル基、例えばCH、CHCH、CH(CH)、CHCHCH、CH(CH)CHCH、CHCH(CH)、および(CH)CHである。
[38]RがCH(CH)N(CH)Qである場合、QはHであるか、またはQはアミノ保護基を表す。アミノ保護基の多くは ”Protective groups in organic synthesis” 第2版に記載されている。代表的なQ基として、スルフェンアミド 例えばS−アルキルおよびS−アリール、カルバメート 例えばCOO−アルキル、COO−アリール、COOCHCHSiMe、COOCMe、COOCHCCl、およびCOOCHCF、ならびにシリル基 例えばSiMe、SiMe−tBuを含むがこれに限定されない。Qの一部がアルキルである場合、適切なアルキル基としてC−C10アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル等、を含むがこれに限定されない。またQの一部がアリールである場合、適切なアリール基は、C−C12の単純なまたは置換されたアリールまたは複素環式基、例えばフェニル、ピリジル、ナフチルを含むがこれに限定されない。
[39]RがCH(CH)N(CH)CORである場合、Rは、アルキル、アリール、または(CH)(CR)SVより選択され、ここでnは0−9を表し、mは0−2を表すが、ただしnおよびmは同時に0ではなく;Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、そしてVは、Hまたはチオール保護基を表す。チオール保護基の多くは”Protective groups in organic synthesis” 第2版に記載されている。代表的なチオール保護基は、アリール、S−アルキル、S−アリール、SiMe、SiMe−tBu、ArNO、Ar(NO)、CO−アルキル、CO−アリールを含むがこれに限定されない。Vの一部がアルキルである場合、適切なアルキル基としてC−C10の直鎖アルキル、分枝鎖アルキル、または環式アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル等、を含むがこれに限定されない。またVの一部がアリールである場合、適切なアリール基は、C−C12の単純なまたは置換されたアリールまたは複素環式基、例えばフェニル、ピリジル、ナフチルを含むがこれに限定されない。当業者は、アセタール側鎖中にあるR基が、対応するC3−エステル側鎖を有するメイタンシノールのC3−エステルの還元により変化し得ることを、理解するだろう。
[40]Rにより表される基の目的のため、適切なアルキル基は、直鎖C−C10アルキル、および分枝鎖または環式のC−C10アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル等、を含むがこれに限定されない。またRにより表される基の目的のため、適切なアリール基は、単純なまたは置換されたC−C12アリールまたは複素環式基、例えばフェニル、ピリジル、およびナフチルを含むがこれに限定されない。
[41]RおよびRにより表される基の目的のため、適切なアルキル基は、直鎖C−C10アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、シクロペンチル等、を含むがこれに限定されない。またRおよびRにより表される基の目的のため、適切なアリール基は、C−C12の単純なまたは置換されたアリールまたは複素環式基、例えばフェニル、ピリジル、およびナフチルを含むがこれに限定されない。
[42]もう1つの側面において架橋アセタールは、式(I)により表される:
Figure 0005117390
式中Rは式(I’)について上に定義したとおりである。
[43]架橋アセタールは、上に記載したようにメイタンシノールのC3−エステルの還元の副生成物として調製することができ、クロマトグラフィー、例えばこれに限定されないが、順相クロマトグラフィー、シリカクロマトグラフィー、シアノ結合したシリカクロマトグラフィー、または逆相クロマトグラフィーにより単離することができる。単離の1つのそのような例を実施例3に示す。
[44]単離された架橋アセタールは、約40℃から約−40℃の間の範囲の温度で、酸または塩基と共にインキュベーションすることにより、メイタンシノールに変換される。典型的にはこの反応は周囲温度で行う。反応に必要な時間は、いくつかの因子、例えばpH、温度、反応のスケール、および濃度に依存することになり、HPLCによりモニタリングすることができる。適切な酸として、塩酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、およびギ酸を含む。適切な塩基として、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、NaOH、またはあらゆる強塩基を含む。酸性条件下での変換に関して、pHは約1および約5の間、最適には約2および約4の間に調整する。塩基性条件下での変換に関して、pHは約8および約13の間、最適には約9および約12の間に調整する。
[45]当業者は、本明細書に説明した方法、処理条件、および技術の機能的均等物をラージスケールで(例えば工業的に)使用することができることを、認識し理解するだろう。そのような公知の均等物はすべて、本発明により包括的に含まれることを意図する。
[46]本明細書および以下の実施例に引用したすべての参考文献は、その全内容において参照として明確に援用する。
材料および方法
[47]本発明を以下の実施例によりさらに記載するが、これら実施例は方法の説明であり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。以下に示した方法のパラメータは、当業者の特定の必要性に適するように採り入れ、そして適用することができる。
[48]すべての反応は、マグネティックスターラーで撹拌しながらアルゴン雰囲気下で行った。冷却浴の温度は、溶媒としてアセトン、およびNesLab CC-100冷却ユニットを使用して維持した。テトラヒドロフランは、無水溶媒としてAldrichより購入した。メイタンシノールのC3エステル、例えばオシンは、米国特許第6,790,954号に記載されているように生成した。D−DM1−SMeは、米国特許第6,333,410号に記載されているように調製した。D−DM4−SMeは、米国特許公開第20040235840号に記載されているように調製した。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、Bruker ADVANCE(登録商標)シリーズのNMRを使用して、400MHzで得た。Bruker ESQUIRE(登録商標)3000イオントラップ型質量分析計を使用して質量スペクトルを得、そしてAgilent 1100シリーズHPLCと連結して、または別々に使用した。適用可能な場合は、サンプルは、以下に記載する逆相分析用HPLC法を使用して分析した。また適用可能な場合は、サンプルは、以下に記載する調製用HPLC法を使用して精製した。分析用薄層クロマトグラフィー(TLC)アッセイは、シリカTLCプレート、およびジクロロメタン:メタノール 95:5(v:v)の移動相を使用して行った。
[49]HPLC法:
A.分析用逆相HPLC法:
カラム:Kromasil C8 150×4.6mm、5ミクロン。温度:周囲温度。流速:1.0mL/分。注入容量:4.0マイクロリットル。
Figure 0005117390
B.調製用逆相HPLC法:
カラム:Kromasil C8 250×20mm、10ミクロン。温度:周囲温度。流速:19mL/分。注入容量:典型的には0.1−0.2mLの間。
Figure 0005117390
実施例1:0.67M LiAl(OMe) Hの調製
[50]200mL三又フラスコにマグネティックスターラーと温度計をセットした。テトラヒドロフラン中のLiAlHの1M 水素化リチウムアルミニウム溶液(71mL、71mmol)、および26.8mLのテトラヒドロフランを、シリンジにてフラスコ内に移した。フラスコは−60℃浴中で、撹拌しながら、内容物が−43℃に達するまで冷却した。内容物の温度を−40℃と−45℃の間に維持しながら、8.0mLのテトラヒドロフラン中の8.7mLのメタノール(6.85g、214mmol)の溶液を、シリンジにて滴下させながら加えた。溶液を−45℃でさらに10分間撹拌した。
実施例2:LiAl(OMe) 2.5 1.5 の調製
[51]200mL三又フラスコにマグネティックスターラーと温度計をセットした。テトラヒドロフラン中のLiAlHの1M 水素化リチウムアルミニウム溶液(71mL、71mmol)、および28mLのテトラヒドロフランを、シリンジにてフラスコ内に移した。フラスコは−60℃浴中で、撹拌しながら、内容物が−43℃に達するまで冷却した。内容物の温度を−40℃と−45℃の間に維持しながら、8.0mLのテトラヒドロフラン中の7.25mLのメタノール(5.71g、178mmol)の溶液を、シリンジにて滴下させながら加えた。溶液を−45℃でさらに10分間撹拌した。
実施例3:式(I)に示した架橋アセタールの調製、R =CH(CH )
[52]本実施例は、式(I)に示した架橋アセタール化合物の調製について記載する。ここでRはCH(CH)であり、LiAl(OMe)Hを用いての還元に続いて、ギ酸水溶液により反応を停止させる。アンサマイトシン(3.0g、4.72mmol)を、温度計をセットした三又フラスコ内に量り採った。テトラヒドロフラン(15mL)を撹拌しながらフラスコに加え、フラスコを−57℃の冷却浴中で冷却した。フラスコの内容物が一度−35℃に達したら、テトラヒドロフラン中の0.67M LiAl(OMe)Hの溶液(56mL、37.7mmol)を、シリンジポンプを使用してシリンジにより滴下させながら加えた。反応物の温度は、添加の間ずっと−30℃と−40℃の間に維持した。添加が完了した後、反応物を−34℃と−37℃の間で2時間撹拌した。23mLの脱イオン水中の88%ギ酸(1.85mL、2.16g、41.5mmol)の溶液を、過剰な泡がたたない速度でフラスコに滴下させながら加え、その後66mLの酢酸エチルを加えた。冷却浴を外し、混合物を放置して室温まで温めた。混合物のpHをpH試験紙で調べ、約pH6であることを認めた。沈澱したアルミニウム系の副生成物を真空濾過により除去し、真空下でロータリーエバポレーターにより、濾液から溶媒を除去した。酢酸ブチル(10mL)を残渣に加え、その後残った水を除去するため溶媒を蒸発させた。残渣をシリカクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン:メタノール 95:5(v:v)を使用して精製し、後出の溶出バンド(メイタンシノール)および前出の溶出バンドを得た。メイタンシノールバンドを集め、ロータリーエバポレーターにより溶媒を除去して、1.55gのメイタンシノール(収率58%、重量にて)を得た。前出の溶出バンドからも溶媒を除去し、材料を最小量のアセトニトリルに溶かした後、調製用逆相HPLCにより精製した。式(I)の化合物(保持時間26分)を回収し、ロータリーエバポレーターにより溶媒を除去して、440mg(収率15%、重量にて)を得た。
Figure 0005117390
実施例4:塩基性条件(pH11)下、周囲温度での、R =CH(CH ) の式(I)の化合物のメイタンシノールへの変換
[53]本実施例は、RがCH(CH)である式(I)の化合物の、塩基性条件(pH11)下、周囲温度でのメイタンシノールへの変換について記載する。ジイソプロピルエチルアミンを、30mLのテトラヒドロフランおよび10mLの脱イオン水の溶液に、pHメーターを使用してpHをモニタリングしながら、pH11になるまで加えた。実施例3で調製した式(I)の化合物(3.0mg、mmol)を、1.5mLのpH11のテトラヒドロフラン/水の溶液に周囲温度で溶かし、よく混合した。この溶液を、様々なタイプポイントでHPLC/MSにより分析した。生成物の保持時間および質量スペクトルは、標準のメイタンシノールの値に合致した。変換は15分後におよそ1/2完了した。
実施例5:酸性条件(pH2.0)下、周囲温度での、式(I)の架橋アセタールのメイタンシノールへの変換
[54]トリフルオロ酢酸を、30mLのテトラヒドロフランおよび10mLの脱イオン水の溶液に、pHメーターを使用してpHをモニタリングしながら、pH2になるまで加えた。式(I)の化合物(3.0mg、mmol)を、1.5mLのpH2のテトラヒドロフラン/水の溶液に周囲温度で溶かし、よく混合した。この溶液を、様々なタイプポイントでHPLC/MSにより分析した。生成物の保持時間および質量スペクトルは、標準のメイタンシノールの値に合致した。変換は1時間後におよそ1/2完了した。
実施例6:式(I)の架橋アセタールのメイタンシノールへの変換のパーセントを決定するためのアッセイ
[55]約0.2mLの反応混合物を、0.3mL水、0.05mL酢酸、1mL酢酸エチルを含有する試験管に素早く加え、よく混合した。得られた混合液は、相当の比率では式(I)の架橋アセタールからメイタンシノールに全く変換していなかった。標準のメイタンシノール、アンサマイトシン、および式(I)の化合物を含む有機層を、ジクロロメタン:メタノール 95:5(v:v)を使用して薄層クロマトグラフィーにより分析した。反応の進行した反応混合物のバンドについて、標準の化合物の1つと共に共移動したかどうかを同定した。有機層はまた、最初に等量のアセトニトリルで希釈し、逆相HPLCで分析することにより分析した。標準のアンサマイトシン、メイタンシノール、および式(I)の化合物の保持時間は、各々、16.2分、8.7分、および16.9分と決定された。
実施例7:アンサマイトシンの、LiAl(OMe) Hを用いての還元、水の使用、続いてギ酸水溶液を用いて反応停止し、メイタンシノールを得る方法
[56]アンサマイトシン(3.0g、4.72mmol)を、温度計をセットした三又フラスコ内に量り採った。テトラヒドロフラン(15mL)を撹拌しながらフラスコに加え、フラスコを−50℃の冷却浴中で冷却した。フラスコの内容物が一度−35℃に達したら、テトラヒドロフラン中の0.67M LiAl(OMe)Hの溶液(56mL、37.7mmol)を、シリンジポンプを使用してシリンジにより滴下させながら加えた。反応物の温度は、添加の間ずっと−30℃と−40℃の間に維持した。添加が完了した後、反応物を−32℃と−37℃の間で2時間撹拌した。脱イオン水(7.7mL)を、−35℃の反応物に滴下させながら加えて、塩基性の反応停止した混合物を得た。この塩基性の反応停止した混合液を設定した保持時間の後、実施例6に記載の薄層クロマトグラフィーアッセイにより分析した。5分および15分間の保持時間後には、式(I)の化合物が検出された。30分後、塩基性の反応停止した混合物のサンプルを、薄層クロマトグラフィーにより再度分析した。式(I)の化合物はもはや検出されなかった。次にギ酸水溶液(脱イオン水 15mL、および88%ギ酸 1.85mL)をフラスコに加え、続いて66mLの酢酸エチルを加えた。冷却ユニットのスイッチを切り、混合物を放置してゆっくり室温まで温めた。混合物のpHをpH試験紙で調べ、約pH6であることを認めた。沈澱したアルミニウム副生成物を真空濾過により除去した。真空下でロータリーエバポレーターにより、濾液から溶媒を蒸発させた。酢酸ブチルを残渣に加え、その後あらゆる残存する水を除去するため溶媒を蒸発させた。残渣をシリカクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン:メタノール 95:5(v:v)の移動相を使用して精製し、2.2gのメイタンシノール(収率85%、重量にて)を得た。
実施例8:アンサマイトシンのLiAl(OMe) 2.5 1.5 を用いての還元、続いて水による反応停止、ギ酸を用いてのpH中和
[57]本実施例は、アンサマイトシンのLiAl(OMe)2.51.5を用いての還元、水の使用、続いてギ酸水溶液を用いての反応停止について記載する。アンサマイトシン(1.0g、1.57mmol)を、温度計をセットした三又フラスコ内に量り採った。テトラヒドロフラン(5mL)を撹拌しながらフラスコに加え、フラスコを−50℃の冷却浴中で冷却した。フラスコの内容物が一度−35℃に達したら、テトラヒドロフラン中の0.67M LiAl(OMe)Hの溶液(18.5mL、12.4mmol)を、シリンジポンプを使用してシリンジにより滴下させながら加えた。反応物の温度は、添加の間ずっと−30℃と−40℃の間に維持した。添加が完了した後、反応物を−32℃と−37℃の間で2時間撹拌した。脱イオン水(2.5mL)を、−35℃の反応物に滴下させながら加え、塩基性の反応停止した混合物を得た。この塩基性の反応停止した混合液を、実施例6に記載した薄層クロマトグラフィーアッセイにより分析した。式(I)の化合物が検出された。30分後、塩基性の反応停止した混合物を、薄層クロマトグラフィー法により再度分析した。式(I)の化合物はもはや検出されなかった。次にギ酸水溶液(脱イオン水 5mL、および88%ギ酸 0.62mL)をフラスコに加え、続いて22mLの酢酸エチルを加えた。冷却ユニットのスイッチを切り、混合物を放置してゆっくり室温まで温めた。混合物のpHをpH試験紙で調べ、約pH6であることを認めた。混合物を真空濾過し、真空下でロータリーエバポレーターにより、溶媒を除去した。酢酸ブチル(5mL)を残渣に加え、その後あらゆる残存する水を除去するため溶媒を蒸発させた。残渣をシリカクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン:メタノール 95:5(v:v)の移動相を使用して精製し、0.63gのメイタンシノール(収率71%、重量にて)を得た。
実施例9:アンサマイトシンのLiAl(OMe) Hを用いての還元、続いて水による反応停止、HClを用いての酸性化
[58]本実施例は、アンサマイトシンのLiAl(OMe)Hを用いての還元、水の使用、続いてのHCl水溶液の添加について記載する。アンサマイトシン(200mg、0.32mmol)を、25mL丸底フラスコ内に量り採った。テトラヒドロフラン(1.0mL)を撹拌しながらフラスコに加え、フラスコを−42℃の冷却浴中で冷却した。10分後、テトラヒドロフラン中の0.67M LiAl(OMe)Hの溶液(3.8mL、2.52mmol)を、シリンジにより滴下させながら加えた。冷却浴の温度は、添加の間ずっと−34℃と−42℃の間に維持した。添加が完了した後、反応物を−32℃と−37℃の間で2時間撹拌した。1mLの脱イオン水を、反応物に滴下させながら加えた。30分の保持時間の後、2mLの3M HClおよび10mLの酢酸エチルをフラスコに素早く加えた。冷却ユニットのスイッチを切り、ほとんどのアルミニウム副生成物は溶液中に溶解した。内容物を分別ロートに移し、よく混合した。有機層を残し、2mLの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒をロータリーエバポレーターにより除去した。残渣をシリカクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン:メタノール 95:5(v:v)の移動相を使用して精製し、117mgのメイタンシノール(収率66%、重量にて)を得た。
実施例10:D−DM1−SMeのメイタンシノールへの還元
[59]本実施例は、図2に示したD−DM1−SMeのメイタンシノールへの還元について記載する。D−DM1−SMe(10.0g、12.7mmol)を、温度計をセットした三又フラスコ内に量り採った。テトラヒドロフラン(40.5mL)を撹拌しながらフラスコに加え、フラスコを−50℃の冷却浴中で冷却した。フラスコの内容物が一度−35℃に達したら、テトラヒドロフラン中の0.67M LiAl(OMe)Hの溶液(150mL、100mmol)を、シリンジポンプを使用してシリンジにより滴下させながら加えた。反応物の温度は、添加の間ずっと−30℃と−40℃の間に維持した。添加が完了した後、反応物を−32℃と−37℃の間で2時間撹拌した。脱イオン水(20mL)を、−35℃の反応物に滴下させながら加え、塩基性の反応停止した混合物を得た。30分後、ギ酸水溶液(脱イオン水 40mL、および88%ギ酸 5.0mL)をフラスコに加え、続いて180mLの酢酸エチルを加えた。冷却ユニットのスイッチを切り、混合物を放置してゆっくり室温まで温めた。混合物のpHをpH試験紙で調べ、約pH6であることを認めた。混合物を真空濾過し、真空下でロータリーエバポレーターにより、溶媒を除去した。酢酸ブチル(25mL)を残渣に加えた後、あらゆる残存する水を除去するため溶媒を蒸発させた。残渣をシリカクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン:メタノール 95:5(v:v)の移動相を使用して精製し、4.83gのメイタンシノール(収率67%、重量にて)を得た。
実施例11:D−DM4−SMeのメイタンシノールへの還元
[60]本実施例は、図2に示したD−DM4−SMeのメイタンシノールへの還元について記載する。D−DM4−SMe(501mg、0.60mmol)を、温度計をセットした三又フラスコ内に量り採った。テトラヒドロフラン(2.0mL)を撹拌しながらフラスコに加え、フラスコを−50℃の冷却浴中で冷却した。フラスコの内容物が一度−35℃に達したら、テトラヒドロフラン中の0.67M LiAl(OMe)Hの溶液(7.1mL、4.75mmol)を、シリンジポンプを使用してシリンジにより滴下させながら加えた。反応物の温度は、添加の間ずっと−30℃と−40℃の間に維持した。添加が完了した後、反応物を−32℃と−37℃の間で2時間撹拌した。脱イオン水(1mL)を、−35℃の反応物に滴下させながら加え、塩基性の反応停止した混合物を得た。30分後、ギ酸水溶液(脱イオン水 2.0mL、および88%ギ酸 0.24mL)をフラスコに加え、続いて9mLの酢酸エチルを加えた。冷却ユニットのスイッチを切り、混合物を放置してゆっくり室温まで温めた。混合物を真空濾過し、真空下でロータリーエバポレーターにより、溶媒を除去した。酢酸ブチル(2mL)を残渣に加えた後、あらゆる残存する水を除去するため溶媒を蒸発させた。残渣をシリカクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン:メタノール 95:5(v:v)の移動相を使用して精製し、443mgのメイタンシノール(収率65%、重量にて)を得た。
[16]
図1aは、メイタンシノールの構造式を示し、図1bは、細菌の発酵から単離されたアンサマイトシンの混合物中に存在する主なアンサマイトシン種の構造式を示す。
[17]
図2は、メイタンシンおよびその類似体のいくつか、ならびに非天然のN−メチル−D−アラニン部分を有するメイタンシン類似体の構造式を示す。
[18]
図3は、アンサマイトシンP−3の還元により生成された、C3からC9に架橋されたアセタール種の構造式を示す。アンサマイトシンP−3の構造式もまた比較のため示す。架橋アセタールのアセタール側鎖、およびアンサマイトシンP−3のエステル側鎖を丸で囲んで示す。
[19]
図4は、メイタンシノールのC3からC9に架橋されたアセタールの、メイタンシノールへの変換に関する可能性あるメカニズムを示す。架橋アセタールは、本明細書に記載した一般式(I)の化合物により示す。

Claims (48)

  1. メイタンシノールを調製するための方法であって、以下:
    a)メイタンシノールのC3−エステルを、アルミニウム系水素化物の還元試薬で還元すること;
    b)還元反応を停止させること;および
    c)反応停止した混合物に保持ステップを行うこと;ここで前記保持ステップでは、C3からC9に架橋されたアセタールを、メイタンシノールに変換すること、
    を包含する前記方法。
  2. 保持ステップの後、反応停止した混合物のpHを3と9の間に調整し、そして水混和性でない溶媒を加えることをさらに包含し、その場合前記のpHの調整、および水混和性でない溶媒の添加は、同時にまたはいずれかの順に行う、請求項1に記載の方法。
  3. pHを、酸またはバッファー水溶液を加えることにより調整する、請求項2に記載の方法。
  4. 酸が、酢酸、ギ酸、塩酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、から成る群より選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 水混和性でない溶媒が、酢酸エチル、ジクロロメタン、および酢酸ブチルから成る群より選択される、請求項2に記載の方法。
  6. 保持ステップの後、反応停止した混合物のpHを、2またはそれ未満に調整することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  7. 保持ステップが、反応停止した混合物を−15℃から−50℃の温度で、少なくとも0.25時間から5時間の間維持することを包含する、請求項1に記載の方法。
  8. アルミニウム系水素化物の還元試薬が、LiAlH、LiAl(OMe)H、LiAl(OMe)2.51.5、および水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムから成る群より選択される、請求項1または2に記載の方法。
  9. アルミニウム系水素化物の還元試薬が、LiAl(OMe)Hである、請求項8に記載の方法。
  10. 還元反応を、水を用いて停止させる、請求項1または2に記載の方法。
  11. 還元反応を、塩の水溶液を用いて停止させる、請求項1または2に記載の方法。
  12. 塩の水溶液が塩化ナトリウムの飽和溶液である、請求項11に記載の方法。
  13. C3からC9に架橋されたアセタールが、式(I)の化合物:
    Figure 0005117390
    [式中、Rは、アルキル、CH(CH)N(CH)Q、またはCH(CH)N(CH)CORを表し;Qは、Hまたはアミノ保護基を表し;そしてRは、アルキル、アリール、または(CH)(CR)SVを表し、ここでnは0−9を表し、mは0−2を表すが、ただしmおよびnは同時に0ではなく、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、そしてVは、Hまたはチオール保護基を表す。]
    である、請求項1に記載の方法。
  14. により表される前記アルキルが、CH、CHCH、CH(CH)、CHCHCH、CH(CH)CHCH、CHCH(CH)、または (CH)CHである、請求項13に記載の方法。
  15. がCH(CH)N(CH)Qである場合の、請求項13に記載の方法。
  16. Qが、スルフェンアミド基、カルバメート基、およびシリル基から成る群より選択されるアミノ保護基を表す、請求項15に記載の方法。
  17. がCH(CH)N(CH)CORである場合の、請求項13に記載の方法。
  18. が(CH)(CR)SVである場合であって、ここでnは0−9を表し、mは0−2を表すが、ただしmおよびnは同時に0ではなく、そしてVは、アリール、S−アルキル、S−アリール、SiMe、SiMe−tBu、ArNO、Ar(NO)、CO−アルキル、およびCO−アリールから成る群より選択されるチオール保護基である、請求項17に記載の方法。
  19. が、CHCHSH、CHCHSSCH、CHCHCH(CH)SH、CHCHCH(CH)SSCH、CHCHC(CH)SH、またはCHCHC(CH)SSCHである、請求項17に記載の方法。
  20. 式(I’)の化合物:
    Figure 0005117390
    [式中、
    はH、Cl、またはBrを表し;XはHまたはMeを表し;XはH、Me、またはMe(CH)COOを表し、ここでpは0−10の間の数である;そして
    は、アルキル、CH(CH)N(CH)Q、またはCH(CH)N(CH)CORを表し;Qは、Hまたはアミノ保護基を表し;そしてRは、アルキル、アリール、または(CH)(CR)SVを表し、ここでnは0−9を表し、mは0−2を表すが、ただしmおよびnは同時に0ではなく、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、そしてVは、Hまたはチオール保護基を表す。]
    である、単離された、メイタンシノールのC3−エステルのC3からC9に架橋されたアセタール。
  21. 式(I)の化合物:
    Figure 0005117390
    [式中、Rは、アルキル、CH(CH)N(CH)Q、またはCH(CH)N(CH)CORを表し;Qは、Hまたはアミノ保護基を表し;そしてRは、アルキル、アリール、または(CH)(CR)SVを表し、ここでnは0−9を表し、mは0−2を表すが、ただしmおよびnは同時に0ではなく、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、そしてVは、Hまたはチオール保護基を表す。]
    である、請求項20に記載の単離されたC3からC9に架橋されたアセタール。
  22. により表される前記アルキルが、CH、CHCH、CH(CH)、CHCHCH、CH(CH)CHCH、CHCH(CH)、または(CH)CHである、請求項20または21に記載の化合物。
  23. がCH(CH)N(CH)Qである場合の、請求項20または21に記載の化合物。
  24. Qが、スルフェンアミド基、カルバメート基、およびシリル基から成る群より選択されるアミノ保護基を表す、請求項20または21に記載の化合物。
  25. がCH(CH)N(CH)CORである場合の、請求項20または21に記載の化合物。
  26. が(CH)(CR)SVである場合であって、Vが、アリール、S−アルキル、S−アリール、SiMe、SiMe−tBu、ArNO、Ar(NO)、CO−アルキル、およびCO−アリールから成る群より選択されるチオール保護基である、請求項25に記載の化合物。
  27. が、CHCHSH、CHCHSSCH、CHCHCH(CH)SH、CHCHCH(CH)SSCH、CHCHC(CH)SH、またはCHCHC(CH)SSCHである、請求項25に記載の化合物。
  28. 単離された、メイタンシノールのC3−エステルのC3からC9に架橋されたアセタールを調製するための方法であって、以下:
    a)メイタンシノールのC3−エステルを、アルミニウム系水素化物の還元試薬で還元すること;
    b)還元反応を停止させて、それにより前記のメイタンシノールのC3−エステルのC3からC9に架橋されたアセタールを形成すること;および
    c)架橋アセタールを単離すること、
    を包含する前記方法。
  29. 単離をクロマトグラフィーにより行う、請求項28に記載の方法。
  30. クロマトグラフィーが順相クロマトグラフィーまたは逆相クロマトグラフィーである、請求項29に記載の方法。
  31. 架橋アセタールが、式(I)の化合物:
    Figure 0005117390
    [式中、Rは、アルキル、CH(CH)N(CH)Q、またはCH(CH)N(CH)CORを表し;Qは、Hまたはアミノ保護基を表し;そしてRは、アルキル、アリール、または(CH)(CR)SVを表し、ここでnは0−9を表し、mは0−2を表すが、ただしmおよびnは同時に0ではなく、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、Rは、H、アルキル、またはアリールを表し、そしてVは、Hまたはチオール保護基を表す。]
    である、請求項28に記載の方法。
  32. アルミニウム系水素化物の還元試薬が、LiAlH、LiAl(OMe)H、LiAl(OMe)2.51.5、および水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムから成る群より選択される、請求項28または31に記載の方法。
  33. アルミニウム系水素化物の還元試薬が、LiAl(OMe)Hである、請求項32に記載の方法。
  34. 還元反応を、水を用いて停止させる、請求項28または31に記載の方法。
  35. 還元反応を、塩の水溶液を用いて停止させる、請求項28または31に記載の方法。
  36. 塩の水溶液が塩化ナトリウムの飽和溶液である、請求項35に記載の方法。
  37. 塩の水溶液が酒石酸カリウムナトリウムの溶液である、請求項35に記載の方法。
  38. により表される前記アルキルが、CH、CHCH、CH(CH)、CHCHCH、CH(CH)CHCH、CHCH(CH)、または(CH)CHである、請求項31に記載の方法。
  39. がCH(CH)N(CH)Qである場合の、請求項31に記載の方法。
  40. Qが、スルフェンアミド基、カルバメート基、およびシリル基から成る群より選択されるアミノ保護基を表す、請求項38に記載の方法。
  41. がCH(CH)N(CH)CORである場合の、請求項31に記載の方法。
  42. が(CH)(CR)SVである場合であって、Vが、アリール、S−アルキル、S−アリール、SiMe、SiMe−tBu、ArNO、Ar(NO)、CO−アルキル、およびCO−アリールから成る群より選択されるチオール保護基である、請求項41に記載の方法。
  43. が、CHCHSH、CHCHSSCH、CHCHCH(CH)SH、CHCHCH(CH)SSCH、CHCHC(CH)SH、またはCHCHC(CH)SSCHである、請求項41に記載の方法。
  44. 架橋アセタールを酸または塩基と共にインキュベーションすることを包含する、メイタンシノールのC3−エステルのC3からC9に架橋されたアセタールを、メイタンシノールに変換するための方法。
  45. 酸が、塩酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、またはギ酸である、請求項44に記載の方法。
  46. 塩基が、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、NaOH、または強塩基である、請求項44に記載の方法。
  47. インキュベーションを、40℃から−40℃の温度で行う、請求項44に記載の方法。
  48. 架橋アセタールが、以下の式の化合物:
    Figure 0005117390
    である、請求項31に記載の方法。
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