JP5117226B2 - シートベルトウェビングの処理方法 - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、シートベルトウェビングの平滑性と耐磨耗性を向上させるための処理剤、及びその処理方法に関する。
これらの処理剤としては、ウレタンプレポリマーブロック化合物を主成分とする樹脂コート剤が知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、これらの処理剤では、処理後の樹脂が硬いため、平滑性が十分でない。また、経年使用によって処理剤が脱落するため、ウェビングが磨耗して巻き取り不良を発生し、経年での平滑性が不良となり、耐磨耗性が悪いという問題点を有する。
さらに、これらの処理剤による処理方法では、処理剤のウェビングへの均一な付着や浸透が考慮されておらず、均一な処理が満足に行われないため、上記の欠点がさらに顕著になる。
すなわち、本発明は、テトラヒドロフラン(a1)とアルキレンオキサイド(a2)とのランダム重合体からなるジオール成分(A)とジカルボン酸(B)とモノカルボン酸(C)とを反応させてなるエステル化合物(I) 、並びに分子内に硫黄原子を含むアニオン性界面活性剤(II)を必須成分として含有することを特徴とするシートベルトウェビング用処理剤;並びにその処理方法である。
エステル化合物(I)を構成するジオール成分(A)は、テトラヒドロフラン(以下、
THFと略す)(a1)とアルキレンオキサイド(a2)とのランダム共重合体からなる。
なお、ここで言う分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)等で測定される数平均分子量のことであり、以下で単に分子量という時は、特に断らない限り数平均分子量のことを示す。
また、30℃における粘度が、通常20〜50,000cPs、好ましくは40〜20,000cPs、さらに好ましくは50〜10,000cPsである。
(a2)は単独で用いても、2種以上を併用して用いても良い。
(a2)のうち好ましいものは、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、およびスチレンオキサイド(以下、SOと略す)であって、さらに好ましいのは、EOおよび/またはPOであって、EO単独であることが最も好ましい。
(a1)と(a2)の重合モル比がこの範囲であると、平滑性、耐磨耗性に優れたエステル化合物(I)を得ることができる。
例えば、(a1)にフリーデルクラフト触媒(たとえば三フッ化ほう素、四塩化すず、五塩化アンチモン、および、これのエーテルとのコンプレックス等)を添加し、不活性ガス中で(a2)を圧入し反応させることにより製造することができる。
ジカルボン酸(B)は、分子内に2個のカルボキシル基を有する二塩基酸であれば、特に限定されないが、例えば、以下のようなジカルボン酸があげられる。
(B1)直鎖脂肪族ジカルボン酸
(B1−1)炭素数2〜30の飽和直鎖脂肪族ジカルボン酸
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、トリデカンジカルボン酸、ベンタデカンジカルボン酸等。
(B1−2)炭素数4〜30の不飽和直鎖脂肪族ジカルボン酸
マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等。
(B2−1)炭素数4〜40の飽和分岐脂肪族ジカルボン酸
3,3−ジメチルペンタン二酸等。
(B2−2)炭素数5〜45の不飽和分岐脂肪族ジカルボン酸
3−(2−ペンテニル)ヘキサン二酸等。
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、および、ビフェニルジカルボン酸(2,2’−、3,3’−および/または2,7−体)等。
(B4)炭素数4〜50のその他のジカルボン酸
環状ジカルボン酸(1,4−シクロヘキサン二酸等)、硫黄原子を有するジカルボン酸(チオジプロピオン酸等)、水酸基を有するジカルボン酸(3−オキシアジピン酸等)、エーテル基を有するジカルボン酸(ジグリコール酸等)、その他の置換基を有するジカルボン酸(2−ブロモペンタン二酸、2,4−ジクロロペンタン二酸等)等。
なお、(B)は、単独で用いても2種以上を併用しても良い。
(C)は、分子内に1個のカルボキシル基を有するカルボン酸であれば特に限定されないが、例えば、以下のようなモノカルボン酸があげられる。
(C1)直鎖脂肪族モノカルボン酸
(C1−1)炭素数1〜30の飽和直鎖脂肪族モノカルボン酸
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ぺラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等。
(C1−2)炭素数3〜30の不飽和直鎖脂肪族モノカルボン酸
アクリル酸、メタクリル酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルシン酸等。
(C2−1)炭素数4〜40の飽和分岐脂肪族モノカルボン酸
α−メチル酪酸、α,β−ジメチル吉草酸、2−メチルブタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソステアリン酸等。
(C2−2)炭素数4〜40の不飽和分岐脂肪族モノカルボン酸
3−メチル−5−ヘキセン−1−オン酸等。
フェニル酢酸、安息香酸、γ−フェニル酪酸、o−トルイル酸、3−フェニルプロパン酸、p−メトキシ安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸、サリチル酸、p−オキシ安息香酸、マンデル酸等。
炭素数2〜32の脂肪族オキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、オキシカプロン酸、リシノール酸、オキシステアリン酸、グルコン酸等)、炭素数7〜32の環状モノカルボン酸(シクロヘキサンカルボン酸等)、炭素数7〜40の複素環モノカルボン酸(ピロリドンカルボン酸等)、その他の置換モノカルボン酸(2−ブロモプロパン酸、p−ニトロ安息香酸、γ−クロロ−α−メチル酪酸、p−ブロモ安息香酸)等。
なお(C)は、単独で用いても2種以上を併用しても良い。
例えば、
(1)触媒の存在下、ジオール(A)とジカルボン酸(B)、または(B)の代わりに(B)の低級アルコールエステルを用いて、直接エステル化反応またはエステル交換反応を行い、引き続いてさらにモノカルボン酸(C)でこのエステル化反応物の水酸基末端を、エステル化する方法や、
(2)(A)と(B)[または(B)の低級アルコールエステル]、および(C)を同時に反応させてエステル化する方法等で製造することができる。
(A)/(B)は、通常5.0〜1.0であり、好ましくは、3.0〜1.2である。
また、(B)と(C)との反応モル比も特に限定されないが、(B)/(C)は、通常5.0〜0.4であり、好ましくは2.5〜0.5である。
(A)と(B)の反応モル比が上記の範囲であると、(A)と(B)から得られるエステル化反応物に水酸基末端が存在することになり、さらに、(B)と(C)の反応モル比がこの範囲であると、前記(A)と(B)から得られるエステル化反応物の水酸基末端に(C)がエステル化されることになるため、平滑性と耐磨耗性に優れたポリエステルである本発明のエステル化合物(I)を得ることができる。
A)と(B)との反応モル比によって、種々の粘度を有するものができる。通常、(I)
の25℃における粘度は、1000cPs以上、好ましくは1500〜10万cPsである。(I)の粘度がこの範囲内にあると、平滑性および耐磨耗性に優れる。
)と(B)との反応モル比によるが、通常、分子量は、2000〜500,000である。
分子量が2000未満では、耐磨耗性が不十分であり、500,000を超えると、ウェビングの平滑性が悪くなる。
記一般式(1)で表すことができる。
R1−(Q−R2)n−Q−X (1)
[式中、Qはジオール成分の残基、R1はモノカルボン酸の残基、R2はジカルボン酸の残基、Xは水素原子またはモノカルボン酸残基(R1)を表す。nは1〜100の整数を表す。]
−O−[(CH2CH2CH2CH2O)a−(AO)b]− (2)
[式中、aおよびbは1〜1000の整数である。AOはオキシアルキレン基であり、オキシテトラメチレン基とAOは、ランダム共重合である。またAOは異なる化学構造のものが2種以上含まれていてもよい。]
Z−COO− (3)
−OOC−Z1−COO− (4)
[式中、Zは1価の炭化水素基、Z1は2価の炭化水素基を示す]
(1)ジオール成分(A)としてTHF/EOランダム共重合体(THF/EOのモル比=2.5〜0.4、分子量=800〜10,000)、ジカルボン酸(B)として直鎖脂肪族ジカルボン酸、モノカルボン酸(C)として脂肪族モノカルボン酸を使用して合成されたポリエステル化合物
(例えば、THF/EOモル比=1.0で分子量2,000のランダム共重合体ジオールをアジピン酸と反応させた後、さらにラウリン酸を反応させて得られるポリエステル等)
(例えば、THF/POモル比=2.0で分子量5000のランダム共重合体ジオールと3,3−ジメチルペンタン二酸、イソステアリン酸を同時に反応させて得られるポリエステル等)
[例えば、THF/(EO+PO)モル比=1.5で分子量10,000のランダム共重合体ジオールをマレイン酸と反応させた後、イソステアリン酸をさらに反応させて得られるポリエステル等]。
このアニオン性界面活性剤(II)については、例えば、スルホン酸もしくはその塩(IIa)、硫酸エステルもしくはその塩(IIb)等があげられる。
(II)が(IIa)、(IIb)の場合、未中和の酸であっても中和塩であっても、
どちらでもよいが、中和塩であることが好ましい。
これらのうち好ましいものは、α−オレフィンのスルホン酸化物もしくはその塩(IIa1)または高級アルコールのスルホコハク酸(モノ、ジ)エステルもしくはその塩(IIa2)であり、高級アルコールのスルホコハク酸(モノ、ジ)エステルもしくはその塩(IIa2)がより好ましい。
好ましいものの具体例としては、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等のスルホン酸化物のナトリウム塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩、ジトリデシルスルホコハク酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ラウリルジナトリウム塩、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩などがあげられる。
好ましいものの具体例としては、ロート油、硫酸化牛脂、硫酸化落花生油、硫酸化オレイン酸ナトリウム塩、硫酸化リシノレイン酸カリウム塩などがあげられる。
これらのうち好ましいものは、金属塩であり、さらに好ましいのは、アルカリ金属塩であり、ナトリウム塩、カリウム塩であることが最も好ましい。
処理浴の処理剤濃度は、処理剤全体の有効濃度として、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.1〜9重量%であることがより好ましく、0.5〜8重量%であることが最も好ましい。また、本発明の処理剤の処理後に、ウェビングを40〜220℃で乾燥させる工程を通過させることが好ましく、50〜210℃で乾燥させることがより好ましい。
平滑剤{(ア)〜(コ)}、乳化剤{(キ)〜(シ)}、制電剤{(サ)、(シ)}、酸化防止剤{(ス)、(セ)}、紫外線吸収剤{(ソ)、(タ)}、PH調整剤{(コ)〜(シ)、(チ)、(ツ)}等。なお、これらは2種以上を併用して使用しても良い。また、これら(III)の含有量は、油剤の全重量に基づいて、通常0又は0.001〜39.8重量%、好ましくは0又は0.01〜30重量%、さらに好ましくは0又は0.1〜25重量%である。
(ア)〜(ツ)の具体的な例を以下に示す。
(ウ)動植物油(例えば、牛脂、マッコウ鯨油、ヤシ油及びヒマシ油等)。
(エ)炭素数8〜32の脂肪酸と炭素数4〜32のアルコールからなる合成脂肪酸エステル(例えば、イソステアリルラウレート、オレイルオレエート及びジオレイルアジペート等)。
(オ)ワックス(例えば、カルナバワックス、みつろう、融点30℃〜100℃のパラフィンワックス及び分子量1,000〜10,000のポリエチレンワックス等)。
(カ)パーフルオロアルキルおよびその誘導体(例えばパーフルオロオクタスルホン酸ナトリウム塩、パーフルオロオクタノールのEO15モル付加物等)。
(ク)炭素数1〜32の高級アルコールの炭素数2〜4のAO付加物(例えば、付加モル数1〜100)[例えば、ブタノールのEO/POランダム付加物(分子量500〜10,000)、オクチルアルコールのEOおよび/またはPO付加物(分子量300〜10,000)、ステアリルアルコールのEOおよび/またはPO付加物(分子量500〜10,000)等]。
(ケ)炭素数2〜6の多価アルコールと炭素数8〜32の脂肪酸とからなるエステルの炭素数2〜4のAO付加物(例えば、付加モル数1〜200)(硬化ヒマシ油のEO25モル付加物、ソルビタントリオレエートのEO20モル付加物等)。
(コ)炭素数6〜32のアルキルアミン及びこれらの炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数1〜40)(例えば、トリエチルアミン、ラウリルアミンのEO1モル付加物、ステアリルアミンのEO7モル付加物等)。
(シ)炭素数8〜32のイミダゾリン系添加剤化合物(例えば、ラウリルイミダゾリン、オレイルイミダゾリン等)。
(ス)ヒンダードフェノール系酸化防止剤{例えばトリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等 }
(セ)アミン系酸化防止剤[2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン等]。
(タ)ヒンダードアミン系紫外線吸収剤[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等]。
(ツ)アンモニア;アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)。
これらのうち、好ましいものは(ア)、(エ)、(キ)〜(コ)である。
撹拌羽根、温度計を備えた1リットルオートクレーブに、1,4−ブタンジオール45部、THF369部を仕込み、触媒として三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体5部を加え窒素置換後密閉する。冷却しながら40℃で2時間かけてEO82.5部を滴下し(THFとEOのモル比=75:25)、40℃で2時間重合させTHFとEOのランダム共重合体であるジオール成分(A−1)496部を得た。
(A−1)の分子量は1,000であった。
撹拌羽根、温度計、窒素導入管を備えた1リットルの四つ口コルベンに、ジオール成分(A−1)300部、ジカルボン酸としてアジピン酸(B1−1a)30.7部、モノカルボン酸としてオレイン酸(C1−2a)168.0部を仕込み[モル比(A−1):(B1−1a):(C1−2a)=1:0.7:2]、触媒としてパラトルエンスルホン酸1.5部を加え窒素気流下、150℃で12時間反応させ、本発明のエステル化合物(I−1)を得た。(I−1)の分子量は、3,500であった。
(A−1)の合成と同様にして、1,4−ブタンジオール22.5部、THF288部を仕込み、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体5部を加え、40℃で3時間かけてEO187部を滴下し(THFとEOのモル比=50:50)、40℃で3時間重合させTHFとEOのランダム共重合体であるジオール成分(A−2)497部を得た。(A−2)の分子量は2,000であった。
(I−1)の合成と同様にして、ジオール成分(A−2)400重量部、アジピン酸(B1−1a)14.6重量部、オレイン酸(C1−2a)112.0重量部を仕込み[モル比(A−2):(B1−1a):(C1−2a)=1:0.5:2]、触媒としてパラトルエンスルホン酸1.6重量部を加え窒素気流下、150℃で10時間反応させ、本発明のエステル化合物(I−2)を得た。(I−2)の分子量は、5,000であった。
(A−1)の合成と同様にして、1,4−ブタンジオール15部、THF159部を仕込み、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体4.9部を加え、40℃で4時間かけてEO313.5部を滴下し(THFとEOのモル比=25:75)、40℃で2時間重合させTHFとEOのランダム共重合体であるジオール成分(A−3)487部を得た。(A−3)の分子量は3,000であった。
<エステル化合物(I−3)の合成>
(I−1)の合成と同様にして、ジオール成分(A−3)400部、セバシン酸(B1−1b)13.5部、オレイン酸(C1−2a)37.4部を仕込み[モル比(A−3):(B1−1b):(C1−2a)=1:0.5:1]、触媒としてパラトルエンスルホン酸1.4部を加え窒素気流下、150℃で14時間反応させ、本発明のエステル化合物(I−3)を得た。(I−3)の分子量は、7,000であった。
以上のようにして合成した本発明のエステル化合物(I−1)〜(I−3)を使って、表1に示すように、本発明の処理剤(実施例1〜3)、および、比較の処理剤(比較例1〜5)を作成した。
<本発明のアニオン界面活性剤(II)>
(IIa1−1)1−デセンスルホン酸ナトリウム塩
(IIa2−1)ジトリデシルスルホコハク酸ナトリウム塩
(IIb−1)ロート油
<その他の成分>
(III−1)ポリジメチルシロキサン350cst(信越化学株式会社製「KF−96−350」)
(III−2)オレイルオレート
(III−3)オレイン酸カリウム石鹸
(III−4)ステアリルアルコールEO5モル付加物
(III−5)イソステアリルアルコールEO5モル付加物のリン酸エステルカリウム塩
(III−6)熱反応型水溶性ウレタン樹脂(第一工業製薬製「エラストロン」)
(III−7)ウレタン樹脂用硬化触媒(第一工業製薬製「エラストロンキャタリスト」)
<シートベルトウェビングの処理方法>
各実施例および比較例の処理剤を攪拌下の水に徐々に投入して希釈して有効濃度2%エマルションとし、ポリエステル繊維製のシートベルトウェビング(黒染色済)に、パディング法にて処理剤を浸漬処理(絞り率50%)した。浸漬後、160℃で3分間乾燥させ、各処理剤が1%付着した処理ウェビングを得た。
なお、エマルション透過率(%)だけは、2%ではなく、5%に希釈したエマルションを用いた。
処理済みのシートベルトウェビング(長さ1m)の一端に、700gの荷重をセットし、その中間部分に車両用スルーを通し、スルーと角度20°で接触させ、荷重をセットした端と反対側の端にロードセル(10kgf)をセットする。ロードセルを200mm/分の速度で移動させ、荷重を引き上げる際の張力(F1)および荷重を元に戻す際の張力(F2)を測定し、平滑性(%)を下記数式(1)から算出する。
値が大きいほど、平滑性に優れる。
シートベルトウェビング(長さ1m)を、サンドペーパー(No.250)を摩擦体として600gの荷重をかけて往復600回移動させ、ウェビング表面を磨耗させる。磨耗後に上記と同様の方法で、平滑性を測定し、磨耗後の平滑性(%)を求める。
さらに、磨耗前の平滑性に対する磨耗後の平滑性の比率を、平滑性保持率(%)として求めた。平滑性保持率が高いほど、耐磨耗性に優れる。
実施例および比較例の処理剤を水で希釈して有効濃度5%のエマルションとし、透過率を分光光度計で測定した。なお、比較例1〜4の処理剤を5%に希釈すると安定なエマルションが得られないため、測定できなかった。
測定条件
セル長5mm
測定波長750nm
Claims (7)
- テトラヒドロフラン(a1)とアルキレンオキサイド(a2)とのランダム重合体からなるジオール成分(A)とジカルボン酸(B)とモノカルボン酸(C)を反応させて得られるエステル化合物(I)、並びに分子内にスルホン酸塩を含むアニオン性界面活性剤(II)を必須成分として含有することを特徴とするシートベルトウェビング用処理剤。
- テトラヒドロフラン(a1)とアルキレンオキサイド(a2)とのランダム重合体からなるジオール成分(A)とジカルボン酸(B)とモノカルボン酸(C)を反応させて得られるエステル化合物(I)、並びに分子内にスルホン酸塩を含むアニオン性界面活性剤(II)で、これらを同時に含有する同一の処理浴内で、シートベルトウェビングを処理することを特徴とするシートベルトウェビングの処理方法。
- 該アニオン性界面活性剤(II)が、スルホネート基またはサルフェート基を有するアニオン性界面活性剤である請求項2記載のシートベルトウェビングの処理方法。
- ウェビング重量に対する付着量が0.01重量%〜8重量%である請求項2または3記載のシートベルトウェビングの処理方法。
- 処理浴内の処理剤濃度が、有効0.01〜10重量%である請求項2〜4いずれか記載のシートベルトウェビングの処理方法。
- 処理剤による処理後に、40〜220℃で乾燥させる工程を有する請求項2〜5いずれか記載のシートベルトウェビングの処理方法。
- 請求項2〜6いずれか記載の処理方法によって処理されたシートベルトウェビング。
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