JP5116545B2 - 液体吐出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出することで記録を行う液体吐出方法に関し、特には、吐出時において複数の液滴を合体させる液体吐出方法に関するものである。
記録媒体に対して液体を吐出することで記録を行うインクジェット記録に用いられる記録ヘッドは、熱などのエネルギを液体に与えて、液体に急激な体積変化を伴う状態変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって吐出口から液体を吐出する。このインクジェット記録方式では、高記録品位の画像を、高速度で、低騒音で記録することが可能である。また、このインクジェット記録方式では、記録ヘッドにおいて液体を吐出する吐出口を高密度に配置することが可能である。そして、吐出口を高密度に配置できることから、記録装置自体も小型化することが可能であり、さらにカラー画像も容易に得ることができるという多くの優れた点を有している。このため、このインクジェット記録方法は近年、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利用されており、さらに、捺染装置等の産業用システムにまで多岐に利用されるようになっている。
このようなインクジェット記録方式において、吐出される液体は、柱状に伸びた後に途中で分断され、これにより分離した液滴が記録媒体に到達する。この際、記録媒体に本来的に到達させるべき液滴は、液滴の先端部分(主滴)と柱状の部分(インクテール)から成りたつ。一般的にインクテールは主滴と比べて体積が小さく、また速度も遅いために、記録媒体その他の液体受容体上に、主滴とずれた位置に着弾し、記録品位を低下させる要因となる。よってインクを早く分断させる必要があり、そのためには吐出口から吐出する液滴は総体積が小さくなることが望ましい。液滴体積が小さいと必然的に、早く分断されるからである。つまり1つの液滴を複数の小さな液滴に分け、1液滴当たりの体積を小さくして吐出させようとするものである。このようなものとして、複数の吐出口から同時に吐出させ、飛翔中に合体させる方法がある。それによると複数の小さな液滴として吐出させると、早く分断することができ、飛翔中に液滴を合体させることにより、大きな液滴となり空気の気流の影響を低下させ、記録品位の低下を防ぐことができる。
特許文献1には、小液滴を吐出後に合体させ大液滴を作成する例が記されている。その方法は、ひとつのインク流路に吐出口を2個設け、それぞれの小さな2個の吐出口から出たインクを飛翔中に合体させ、大きな液滴を作ろうというものである。
特開平06−286138号公報
しかしながら、液滴体積が小さいと、空気抵抗を受けやすくなり、記録ヘッド周辺の気流の影響を受けやすくなる。それにより吐出液滴自体の記録の位置ズレを起こし記録品位が低下するという欠点がある。つまりインクがノズルから出る時は、吐出液滴は体積が小さく、出てから後の飛翔中は体積が大きくなるような吐出方法が望ましい。したがって、特許文献1の構成は、理想状態で2個の液滴が飛翔する場合には、問題がないが、実使用上では、使用状況により個々の液滴の吐出状態がそれぞればらつくことはままある。そして、この吐出状態のばらつき(吐出方向のヨレや、吐出量のばらつき)は、合体した液滴の方向性をばらつかせる原因ともなり、最悪の場合には、液滴の合体が行われない場合も生じる虞がある。すなわち、最初吐出口から独立した柱状をもつ2つの液滴として出発し、飛翔中に合体し最後1つの液滴として着弾させるような、2穴間の距離というのは微妙であり、安定してその状態を保ちうる液体を吐出するのはこのままでは難しい。また、ある条件のもとに独立吐出・合体が実現できたとしても、2穴間の距離が微妙な条件の基に成り立っているとすると、使用中にインクの物性値や吐出口表面の状態などの条件が変化する。そのことにより、合体しなくなったり最初から1ドット吐出となったりし、記録品位が低下することも考えられる。そこで本発明者らは、独立した柱状部分をもつ複数の液滴として吐出した液体を飛翔中に確実に合体させるために、同時吐出した液滴間に相互間力を持たせることを考えた。つまり独立した柱状を持つ液滴間にお互い引き寄せあう引力をもたせればよい。そうすることにより、液滴同士は離れていても飛翔中に安定して合体させることが可能となる。今回はその引力として液体の表面張力を用いた。
よって本発明は、吐出口から小な体積をもつ液滴として吐出され、かつ飛翔中に確実に合体され大きな液滴となるため気流の影響をうけにくく、着弾位置ずれが少ない記録を実現することができる液体吐出方法を提供することを目的とする。
そのため本発明の液体吐出方法は、吐出口から液体を吐出する液体吐出方法において、前記吐出口の開口部をなす複数の第1の領域と、該複数の第1の領域を繋ぐ該第1の領域より幅の狭い連結部で構成される第2の領域とを備える前記吐出口を用意する工程と、前記複数の第1の領域から吐出される液体が、前記第2の領域から吐出される液体でつながりつつ、複数の第1の領域に対応した液柱を形成する第1の吐出工程と、前記液柱が分離され、1つの主滴部と前記複数の第1の領域に対応した個数の尾部とからなる状態で液体が飛翔する第二の吐出工程と、前記尾部が前記主滴部に結合され液滴となる第三の吐出工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、吐出される液滴を吐出口通過時は複数の液柱とすることで、個々の柱状部分を細くし、液滴の離脱を早めるとともに、個々の液柱間に接触部分を設けておくことにより、液滴離脱後速やかに液柱部分が合体する。よって飛翔中は大きな液滴とすることが出来る。これにより、ミストやサテライトの影響が少なく、且つ、気流の影響をうけにくく、着弾位置ずれの少ない高精細な記録を実現する液体吐出方法を提供することができる。
まず、上述したように、本発明の要部は、吐出される液滴を吐出口通過時は複数の液柱とするとともに、液滴離脱後速やかに液柱部分が合体し、飛翔中は大きな液滴とすることにある。発泡後の液滴の離脱時間(以下、単に液滴分離時間と称す。)に関しては、一般的に短いほど、ミストやサテライトの発生量が少なくなる。これは、液滴分離時間が長くなると、液滴の尾引き(以下、インクテールともいう)と呼ばれる主滴につながる尾部である柱状部分の長さが長くなり、この尾引き部分で主滴につながらなかったものが、ミストやサテライトになるためである。液柱を短くするためには、吐出速度が同じならば、吐出口径を小さくすることが有効である。しかしながら、実際吐出口径は、吐出体積と密接な関係が有るため、それほど積極的には変える事が出来ない。そこで、本発明者らは、吐出口を分割し、個々の吐出口から吐出された液滴を合体させることにより、吐出口径の制約と液滴分離時間の短縮とを両立させようと考えた。しかしながら、この場合には、個々の吐出口から吐出される液滴が小滴化することにより、外部の影響(記録ヘッド移動に伴う気流の影響等)を受けやすくなり、着弾精度の劣化を引き起こすことになってしまう。すなわち、この外部の影響は、個々の吐出口から吐出された液滴の合体のタイミングのずれを引き起こし、吐出方向のよれや、最悪の場合には個々の液滴が合体しないという虞さえあった。本発明者らは、この背反する問題に対して、液滴を部分的に分離するという手法により、液滴分離時間は短く、且つ、液滴のサイズを従来通り維持することで、外部の影響を受けにくい吐出方法を見出した。この液滴の部分的な分離のメカニズムに関して、図面を用いて詳細に説明する。
(吐出時のメカニズム)
図4に今回の発明による吐出の状態を示す。以下、図4を用いながら、吐出のメカニズムを説明する。吐出口100は図3に示されるような、複数の開口部15が連結部となるスリット(連結狭窄部)で連結されている。工程Saでは、吐出前は開口部15のエリア、連結狭窄部11のエリアにインクは充填されている。発泡が始まると、インクは、開口幅が狭く、吐出時の流抵抗が大きい連結狭窄部11を避けて、まず、それぞれの開口部15から吐出される。つまり主滴に相当する部分は独立して2滴分出る。工程Sbでは流抵抗が高い連結狭窄部11からも、遅れてインクが吐出されてくる。この遅れて出た連結狭窄部11のインクは独立して出た開口部15のインクを繋ぐ壁のような形状となる。以後、工程Sc、Sd(第1吐出工程)以降では流抵抗の低い2個ある開口部15の部分からのみのインク流出となり、結果的に柱状のインクテール部分は開口部15に対応して2個存在することになる。ゆえに工程Sdでは、2個の主滴部、2個のインクテール部および主滴部とインクテール部の中間部分に、予め吐出前に連結狭窄部11に存在していたインクが壁状となり、2個の液滴を橋渡ししている形状となる。その後、工程Se、Sfに示されるように、更に流抵抗の低い2個ある開口部15の部分からのみの流出が続くが、同時に連結狭窄部11から出た壁状の橋渡し部分のインク表面張力が引力となり、2つの分裂した主滴、インクテール部を引き寄せはじめる。工程Sgではその引力により主滴部は完全に合体してしまい、1つの主滴部および2つのインクテール部から構成される形状となる。
更に、工程Siで開口部15のみからのインク流出及び分裂したテール部分の合体は引き続いておこる。工程Sj(第2吐出工程)にてインクテールはノズルから分断されるが、このときは、もちろん複数の液柱が夫々分断されるため、同一吐出量、同一吐出速度の液滴吐出に比べ、液滴分離時間はかなり短くなる。さらに、工程Skに示されるように、飛翔しながらのインクテール部分の合体は続き、工程Sl(第3吐出工程)にて主滴部からテール部分に亘り完全に1つの液滴として合体をする。
もし連結狭窄部11が設けられておらず、複数に分離した開口部からそれぞれ独立して吐出を行うと、開口部それぞれから吐出された液滴は、引き寄せ合う引力を失うことになり、そのまま独立して飛翔し続け、個別に記録媒体に着弾する。最初から独立に吐出され、飛翔しているそれぞれの液滴を、飛翔中に安定して合体させることは難しい。しかし、本実施形態のように開口部15に連結狭窄部11を持つような構造であれば、2個の開口部15から主として吐出される液体の一部は吐出前に連結狭窄部11に存在していたインクにより結合され、かつインクテールの部分は2つに分離した状態となる。本来は1つの液滴として吐出されるはずの液滴のインクテール部分が2つに分離して吐出されることから、一対の開口部15のそれぞれから吐出される液滴のインクテールが有する液量は単純計算でも半分に減っており、インクテールは細くなる。また、連結狭窄部11から吐出される液体により一部が結合された状態であれば、その結合部分の液体の表面張力が引力となり、液滴が引き寄せあい、各液滴の頭部だけでなく、次第にインクテールの部分も合体し始める。合体後は完全に1つの液滴となるため、分裂したまま飛び続けるのと比較すると、気流の影響も受けにくくなる。以下、このようなメカニズムを実現可能な記録ヘッドの実施形態について具体的に述べる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。図1は、本発明を適用可能な記録ヘッドを示した斜視図である。本実施形態の記録ヘッドは、支持基板120と、支持基板120上に搭載された液体吐出基板110と、液体供給部材130とから構成されている。そして液体吐出基板110には、液体を吐出する複数の吐出口100が備えられている。液体供給部材130から供給された液体は支持基板120に設けられた液体供給口(不図示)を通って液体吐出基板110に供給される。供給された液体は、液体吐出基板110に設けられた吐出エネルギ発生素子(電気熱変換素子であるヒータ。不図示)によって、吐出口100から吐出可能に構成されている。
図2は、本実施形態の記録ヘッドの要部である吐出口100を示した図であり、図2(a)は吐出室14を正面から見た図、図2(b)は、図2(a)におけるIIB−IIB断面図、図2(c)は、吐出室14と発泡室13との関係を表わした図である。吐出口100は、壁面12を備えた開口部15をスリット状の連結狭窄部11によって繋ぐことで形成されている。そして、吐出口100は、吐出エネルギ発生素子(不図示)を内包する発泡室13と連通しており、さらに発泡室13のインク供給上流側には、流路16が設けられている。
図3は、吐出口100を詳細に示した図である。この吐出口100の形状は破線で示したような3つの部分から成り立つという特徴的な構成になっている。以下に吐出口100の構成について詳細に説明する。この吐出口100が有する3つの部分は、吐出口100の両端部にあって、弦部分を対向させてなる一対の略半円状の第1の領域である開口部15と、それらの弦部分を繋ぐように配置された細長い第2の領域である連結狭窄部11から形成されている。本実施形態では、一対の開口部15が適切な量だけ離隔し、かつそれらを繋ぐように配置された適切な幅を持った連結狭窄部11が存在することに特徴がある。このような構成によって、開口部15から吐出される液体の量と連結狭窄部11から吐出される液体の量を制御する。吐出口100から吐出される液体は、両端の開口部15からは比較的量が多く吐出され、連結狭窄部11からは比較的少ない量が吐出されることになり、あたかも、2つの独立した吐出口から吐出されたそれぞれの液滴が吐出後に合体するように吐出が行われる。
液滴の吐出において液滴はインクテールを細くするとよい。それには液滴の体積全体を小さくすること、つまり液滴を複数個に分けて小ドットで吐出させることが有効である。更に飛翔中には気流の影響を受けにくいように小ドット同士を合体させ、大ドットで飛翔させることが有効である。
図3に示される吐出口の各部分の寸法において、本実施例では、r=6.2μm、s=2.6μm、t=7.0μmとなっている。さらに、流路16の高さをp、流路16の高さと吐出口壁面12の高さの合計寸法をq(図2参照)としたとき、高さp=16μm、寸法q=26μmとなっており、吐出量は5plである。また、使用した液体の粘度は2.9cp、表面張力は34dyn/cmである。
上記寸法の本実施形態の記録ヘッドを、シミュレーションに吐出状態を確認したところ、図4に記載されるような吐出状態が得られた。さらに、実際の記録ヘッドの吐出状態について以下の評価1,2のように確認した。
(評価1)
評価については、以下のようにして行った。
まず、液柱が分離する時の状態および液滴分離時間を確認するために、ストロボ撮影による吐出口近傍の観察を行った。本実施形態の効果を確認するために、半円相当の面積(S=60μm2)を有する丸穴吐出口の比較例1と、本実施例と同等の面積(S=120μm2)を有する丸穴吐出口の比較例2とを用意し、同様に尾切れ時間を観察し、本実施例の尾切れ時間との関係を調べた。なお、比較例1,2のそれ以外の構成に関しては、本実施形態と吐出速度が等しくなるよう調整してある。その結果、本実施形態の構成では二つの液柱がそれぞれ分離する状態となっていることが観察された。また、液滴分離時間は、ほぼ比較例1のものと同等となっており、比較例2よりもかなり短くなっていることが確認された。液滴分離時間については、同一体積の吐出条件であれば、一般にサテライトやミストの量と相関があるとされており、本発明の液柱分離時には、本実施形態半円相当の液柱と同等の条件が達成されていると思われる。これらから明らかなように、本実施形態の記録ヘッドでは、同一吐出量の従来の記録ヘッドよりも、サテライトやミストの量が減少することが確認された。
(評価2)
次に、本実施形態の記録ヘッドにより吐出された液滴の着弾ドット形状およびプリント画像を調べることにより、本発明の吐出安定性を調べた。
まず、着弾ドット形状に関しては、飛翔中に合体が行われてひとつの液滴となっている場合は、ほぼ円形のドット形状になる。それに対して、合体が行われていない場合には、着弾タイミングのずれによって生じる紙への浸透状態の違いにより、ひょうたん型のドット形状となる。本実施形態の記録ヘッドで吐出された液滴は、すべてほぼ円形のドット形状となっていた。これにより、本実施形態では確実に液滴が合体できていることが確認された。
一方で、本実施形態の吐出口におけるスリット状の連結狭窄部を設けなかった(二つの半円状の開口部からなる吐出口)以外は実施形態1と同様な構成である比較例3を用いて吐出を行い着弾ドット形状を調べた。するとひょうたん型のドット形状となっているものが見受けられた。さらに、記録ヘッドを高速走査し、ベタ画像を記録してみたところ、比較例3の記録ヘッドで記録した画像には、部分的にムラのようなものが確認された。それに対して、本実施形態の記録ヘッドにより記録された画像は、比較例3の記録ヘッドにより記録された画像よりも明らかにムラが軽減されていた。これは、比較例3の記録ヘッドが各吐出口における吐出状態のばらつきや、気流の影響によりにより、液滴の合体しなかったり、着弾精度が劣化したことに起因するものと考えられる。
発明者らは、このような吐出が有効に行なわれるための各部の寸法を調べたところ、各部の寸法に次のような関係があることが好ましいことがわかった。すなわち、連結狭窄部11の幅をs、開口部間の距離をt、とすると、2.5〜3.5plの吐出量において、s=0.5〜2μmの場合、開口部15間の距離がt=3〜5μmであることが好ましい。また、幅s=2〜3.5μmの場合、開口部15間の距離がt=6〜10μmであり、s=3.5〜5μmの場合、開口部15間の距離がt=20μm〜30μmであることが好ましい。
例えば、3plの吐出量を得る場合には、幅s=1μmのときは距離t=4μm、幅s=3μmのときは距離t=6〜10μm、幅s=4μmのときは距離t=20μm〜30μmであることが望ましいことがわかった。更に、開口部15の半径をrとすると、半径rは距離tの2倍以上であることが望ましいことがわかった。
さらに、本実施形態では吐出口100の開口部15の形状を図2のような半円形状としているが、これに限定されるものではなく、例えば円形にしてもよい。この場合、開口部の寸法関係は、開口部の長径が距離tの2倍以上であればよい。
このように吐出口の形状を、離隔して配置した2つの開口部と、それを連結するスリット状の連結狭窄部とによって形成する。そうすることにより2つの開口部から吐出される液体が、連結狭窄部から吐出される液体によって合体しやすくなる。これにより、吐出時は体積の小さなドットとして吐出し、飛翔中に確実に合体し、気流の影響を受けにくく、記録ズレを抑制して、高精細な記録を実現することができ、小液滴吐出、大液滴吐出、双方のメリットを享受できる吐出が可能となる。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態において、開口部の数は二つであったが、本実施形態では、開口部の数が三つである場合を示す。以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。
図5は、本実施形態の吐出口200を示した正面図である。本実施形態の吐出口200は、第1の実施形態の吐出口100を2つ個組み合わせた構成となっている。図示の例では、開口部15を円形の開口部215として、連結狭窄部11の中心部を中心として90度回転させて重ね合わせた形状となっている。これ以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態のような構成とすることで、吐出したインクは合体しやすくなり本発明所期の目的を達成することができる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。
図6は、本実施形態の別の吐出口300を示した正面図である。図6では、3つの開口部315と、それらを中心部で連結する連結狭窄部311とによって吐出口が形成されている場合を例示している。このような構成によっても、第1の実施形態と同様の効果を奏することが出来る。
このように、開口部の数および配置は適宜定められるものであり、またそれらを適切に繋ぐ連結狭窄部が形成されていればよい。
本発明を適用可能な記録ヘッドを示した斜視図である。 (a)は第1の実施形態である記録ヘッドの吐出口を正面から見た図であり、(b)は、(a)におけるIIB−IIB断面図であり、(c)は、第1の実施形態で 第1の実施形態の吐出口を詳細に示した図である。 シミュレーションによって得られた、第1の実施形態の吐出口による吐出の状態を段階的に示した図である。 第2の実施形態の吐出口を示した正面図である。 第3の実施形態の吐出口を示した正面図である。
符号の説明
11 連結狭窄部
12 壁面
13 発泡室
15 開口部
100 吐出口
110 液体吐出基板
200 吐出口
215 開口部
300 吐出口
311 連結狭窄部
315 開口部

Claims (9)

  1. 吐出口から液体を吐出する液体吐出方法において、
    前記吐出口の開口部をなす複数の第1の領域と、該複数の第1の領域を繋ぐ該第1の領域より幅の狭い連結部で構成される第2の領域と、を備える前記吐出口を用意する工程と、
    前記複数の第1の領域から吐出される液体が、前記第2の領域から吐出される液体でつながりつつ、複数の第1の領域に対応した液柱を形成する第1吐出工程と、
    前記液柱が分離され、1つの主滴部と前記複数の第1の領域に対応した数の尾部とからなる状態で液体が飛翔する第2吐出工程と、
    前記尾部が前記主滴部に結合され液滴となる第3吐出工程とを有することを特徴とする液体吐出方法。
  2. 前記第2の領域である連結狭窄部は、幅が0.5〜2μmの場合、開口部間が3〜5μmの値を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出方法。
  3. 前記第2の領域である連結狭窄部は、幅が2〜3.5μmの場合、開口部間が6〜10μmの値を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出方法。
  4. 前記第2の領域である連結狭窄部は、幅が3.5〜5μmの場合、開口部間が20μm〜30μmの値を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出方法。
  5. 前記複数の第1の領域は、2個であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の液体吐出方法。
  6. 前記第1の領域は、半円形をしていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の液体吐出方法。
  7. 前記第1の領域は、円形をしていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の液体吐出方法。
  8. 前記第1の領域は、前記第2の領域のスリットの幅の2倍以上の長径を有することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の液体吐出方法。
  9. 前記液体の吐出量が2.5〜3.5plであることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出方法。
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