JP5114873B2 - 液晶組成物およびこれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

液晶組成物およびこれを用いた液晶表示素子 Download PDF

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Description

本発明は液晶組成物およびこれを用いた液晶表示素子に関する。
従来より、ネマティック液晶にカイラル材を添加することにより、室温においてコレステリック相を示すようにしたカイラルネマティック液晶組成物を用いた液晶表示素子が知られている。そのような液晶表示素子は基本的には、透明電極を有する一対の基板間にカイラルネマティック液晶組成物が挟持されてなり、電極間に高低のパルス電圧(駆動電圧)を印加するによって液晶をプレーナー(PL)状態とフォーカルコニック(FC)状態またはホメオトロピック(Homeo)状態とに切り替えて表示が行われる。特に、PL状態では特定のピーク波長の光が選択反射されるようになっている。
白黒表示や広視野角表示を目的として、コレステリック液晶組成物にモノマーおよび重合開始剤を含有させ、一旦表示素子を作製した後で紫外線(UV)照射などを行ってモノマーを重合させる技術が提案されている(非特許文献1)。しかしながら、十分に重合を行ったとしても未反応モノマーが残存しないように完全に重合を行うことはできないため、素子の使用時において残存未反応モノマーが紫外線により徐々に反応し、その結果素子の表示性能が変化するという問題が生じていた。
また、明るくコントラストの良好な表示を目的としてコレステリック液晶組成物にゲル化剤を含有させる技術が知られている(特許文献1、2参照)。この手法によれば、素子の表示性能が時間とともに変化するという問題の抑制が期待される。しかしながら、従来提案されている、コレステリック液晶組成物にゲル化剤を含有させた液晶表示素子においては、白表示時の白色度と十分な明るさとを両立することが困難であった。すなわち、白表示の白色度を向上させるためには、コレステリック液晶の選択反射波長が赤外域になるように螺旋ピッチを調整する必要があり、この場合は十分に明るい表示が得られなくなる。逆に、コレステリック液晶の選択反射波長が可視域になるように螺旋ピッチを調整すると、十分な白さを達成することが困難となる。
R.Q.Ma、外1名、"SID 97 DIGEST"、pp.101〜104 特開2004−226552号公報 特開2005−91738号公報
本発明は、熱物性や屈折率を適切な物性値に調整可能な液晶組成物および液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明はまた、使用温度範囲および保存温度範囲が拡大(表示の安定性を向上)された液晶組成物および液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明はまた、白表示時の明るさや白色度が向上された液晶組成物および液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は少なくとも2種類のゲル化剤および室温で液晶相を示す液晶を含有することを特徴とする液晶組成物、および該液晶組成物を用いた液晶表示素子に関する。
(1)ゲル化剤を含む液晶組成物の物性(熱物性・屈折率など)の制御
液晶に添加するゲル化剤はさまざまな物性において適切な値をもっていることが求められる。たとえば熱物性の場合、ゾル−ゲル転移温度は液晶パネルの使用温度範囲より高く設定したり、パネルへの注入温度より低く設定したり、液晶の等方相転移温度との関係で目的によりそれより高い温度に設定したり、逆に低い温度に設定したりする必要がある。これらの要求を満たすために適切な物性値をもつ新規なゲル化剤を合成するのは大変である。しかしながら、本発明では少なくとも2種類のゲル化剤の混合により熱物性・屈折率などの物性値を調整できる。
(2)液晶表示素子の使用温度範囲および保存温度範囲の拡大(表示の安定性向上)
ゾル−ゲル転移温度以上になるとゲル化剤のネットワークが崩れ、表示特性が変化してしまう。冷却しても元に戻らない場合もある。少なくとも2種類のゲル化剤の添加でより熱的に安定なネットワークを形成し、ゾル−ゲル転移温度を高くすることができる。例えば、コレステリック液晶にゲル化剤を添加する場合において、ゲル化剤1種類で良好な表示特性を示すもののゾル−ゲル転移温度が低い場合、ゾル−ゲル転移温度の高いゲル化剤と併用することで良好な表示特性を保ったまま、ゾル−ゲル転移温度を元のものより上昇させ得る。すなわち、ゾル−ゲル転移温度を、ゲル化剤Aを単独で用いた場合のゾル−ゲル転移温度Tsgと、ゲル化剤Bを単独で用いた場合のゾル−ゲル転移温度Tsgのうち低い方の温度よりも高い温度に、好ましくはTsgとTsgのうち高い方の温度よりも高い温度に制御可能である。
(3)コレステリック液晶素子において白表示時の明るさと白色度の向上
ゲル化剤1種のものより複雑なネットワークを形成することができ、明るさ、および/または、白色度を向上できる。
図1は本発明の一実施形態である液晶表示素子の断面構造を示す概略図である。図1に示す液晶表示素子は、一対の基板1、2間に液晶層(液晶組成物)11が挟持されてなる構造を有する。図1において、基板1、2のそれぞれの表面には、互いに平行な複数の帯状に形成された透明電極3、4が設けられている。透明電極3と透明電極4とは互いに交差するように向かい合わされて配置されている。電極3、4上には絶縁性薄膜5がコーティングされている。さらに、絶縁性薄膜5の上には配向膜7が形成されている。10はスペース保持部材としての高分子構造物、13は同様にスペース保持部材としてのスペーサーである。12は液晶組成物11をセル内部に封じこめるためのシール材である。また光を入射させる側と反対側の基板2の外面(裏面)には、必要に応じて黒色の可視光吸収層9が設けられる。なお、可視光吸収層9を設ける代わりに、基板2自体が可視光吸収性を有するものを用いても良い。
以下、液晶表示素子の主要な構成部材について詳しく説明する。
(液晶層)
液晶層11は液晶にゲル化剤を含有させた液晶組成物からなるものである。液晶は室温で液晶性を示すものであれば特に限定されないが、一例としてコレステリック液晶やネマティック液晶を例示することができる。液晶がコレステリック液晶の場合、本発明においては、得られる表示素子の選択反射のピーク波長が500〜700nm、特に550〜650nmとなるように、当該液晶組成物の含有成分および含有率を調整して、調製されることが好ましい。ピーク波長が500nm未満であったり、または700nmを超えると、プレーナー時の反射率が低下するために白表示時の明るさが低下し、コントラストを高くすることが困難となる。
コレステリック液晶は室温においてコレステリック相を示すものであり、例えば、ネマティック液晶とカイラル材からなるカイラルネマティック液晶が使用可能である。
ネマティック液晶としては、特に制限されず、従来から液晶表示素子の分野で知られているネマティック液晶が使用可能である。そのようなネマティック液晶材料としては、例えば、液晶性エステル化合物、液晶性ピリミジン化合物、液晶性シアノビフェニル化合物、液晶性トラン化合物、液晶性フェニルシクロヘキサン化合物、液晶性ターフェニル化合物、ならびにフッ素原子、フルオロアルキル基およびシアノ基等の極性基を有する他の液晶性化合物、およびそれらの混合物等が挙げられる。
カイラル材としては、液晶表示素子の分野で従来から知られている種々のものが使用可能である。例えば、コレステリック環を有するコレステリック化合物、ビフェニル骨格を有するビフェニル化合物、ターフェニル骨格を有するターフェニル化合物、2つのベンゼン環がエステル結合によって連結されてなる骨格を有するエステル化合物、シクロヘキサン環がベンゼン環に直接的に連結されてなる骨格を有するシクロヘキサン化合物、ピリミジン環がベンゼン環に直接的に連結されてなる骨格を有するピリミジン化合物、2つのベンゼン環がアゾキシ結合またはアゾ結合によって連結されてなる骨格を有するアゾキシまたはアゾ化合物等が挙げられる。
そのようなカイラル材としては、例えば、下記化学構造式(C1)〜(C7)であらわされる化合物などがある。
Figure 0005114873
カイラル材の含有量は、特に制限されず、通常、液晶組成物の総量に対して3〜40質量%である。
本実施形態において、ゲル化剤としては構造の異なる少なくとも2種類、好ましくは2〜3種類のゲル化剤を用いる。構造の異なる少なくとも2種類のゲル化剤を含有させることによって、液晶表示素子の白表示時における白色度を顕著に向上させ得る。例えば、ゲル化剤としてゲル化剤Aを単独で用いた液晶表示素子のプレーナー時における白さをD、ゲル化剤Bを単独で用いた液晶表示素子の白さをD(≠D)としたとき、ゲル化剤Aおよびゲル化剤Bを液晶組成物に含有させることによって、液晶表示素子の白さを、DとDのうち小さい方の値よりも小さい値に制御可能である。また例えば、ゲル化剤としてゲル化剤Cを単独で用いた液晶表示素子の白さをDとしたとき、ゲル化剤A〜Cを液晶組成物に含有させることによって、液晶表示素子の白さを、D、DおよびDのうちの最小値よりも小さい値に制御可能である。そのメカニズムの詳細は明らかではないが、ゲル化剤1種のものより複雑なネットワークを形成することができ、その結果プレーナー状態でコレステリック液晶のヘリカル軸の方向が揃うのを効果的に防止し、選択反射可能な波長領域が広くなるためであると考えられる。また、液晶ドメイン間での光散乱やゲル化剤と液晶の屈折率差に起因する光散乱の増大も寄与しているものと考えられる。なお、白さの程度を表すD、DおよびDは、後で詳述するように、色度座標上における標準の白色光D65からの距離(d)であって、小さいほど白色であることを示す。
混合して用いる少なくとも2種類のゲル化剤としては、分子中に複数含まれるアルキル基又はアルキレン基の炭素鎖の長さが互いに異なるものを用いることができ、特に上記アルキル基又はアルキレン基の少なくとも1つの炭素鎖の長さが互いに異なるものが好ましく、互いに4以上異なるものがさらに好ましい。あるいは、分子中にシロキサン骨格を含む少なくとも1種類のゲル化剤と含まない少なくとも1種類のゲル化剤を混合して用いることもできる。シロキサン骨格を含むものと、含まないものとでは、屈折率が異なるため、形成されたネットワークに屈折率分布が生じ、白色度をさらに向上させることができる。
本実施形態においては少なくとも2種類のゲル化剤のうち少なくとも1種類、好ましくは全てのゲル化剤は、素子の表示性能を安定に保つ観点から、自己組織型に属するものであることが好ましい。自己組織型ゲル化剤は、詳しくは、UV照射等の他の手段なしに、当該ゲル化剤を添加・混合するだけで、自ら組織化し、擬似網目構造を形成し得るものである。ゲル化剤分子は液晶組成物中において分子レベルで均一に分散され易く、水素結合による擬似網目構造を形成するため、当該網目構造がより細かな緻密性と適度な柔軟性とを有する。
自己組織型ゲル化剤は自己分子間で水素結合を形成可能な有機化合物であり、例えば、少なくとも分子間水素結合性基を有する有機化合物、好ましくは分子間水素結合性基および飽和脂肪族炭化水素基を有する有機化合物が挙げられる。分子間水素結合性基とともに飽和脂肪族炭化水素基を有する有機化合物をゲル化剤として使用すると飽和脂肪族炭化水素基同士の分子間力によって擬似網目構造の形成が促進される。
分子間水素結合性基は当該基を含有分子間で水素結合を形成可能な基であれば特に制限されず、例えば、アミド結合基(−NHCO−)、エステル結合基(−COO−)等が挙げられる。分子間水素結合性基は分子内に1個以上、好ましくは2個以上含有されることが望ましい。飽和脂肪族炭化水素基は長鎖アルキル基、または長鎖アルキレン基であり、詳しくは炭素数4以上、特に4〜20、好ましくは6〜20の飽和炭化水素基である。飽和脂肪族炭化水素基は直鎖状のものが好ましく、分子内に1個以上、好ましくは2個以上含有されることが望ましい。
好ましい自己組織型ゲル化剤は詳しくは、分子間結合性基含有部位と残部とからなる分子構造を有し、残部が上記した飽和脂肪族炭化水素基を含有するものである。
自己組織型ゲル化剤が有する分子間結合性基含有部位は、分子間結合性基を含有する限り特に制限されるものではないが、白色度のさらなる向上の観点から、一般式(1)で表される骨格を含有することが好ましい。
Figure 0005114873
一般式(1)中、BおよびBはそれぞれ独立して分子間水素結合性基であり、詳しくはそれぞれ独立して−CONH−、−NHCO−、−COO−または−OCO−である。但し、BまたはBの少なくとも一方は−CONH−または−NHCO−である。好ましくはBまたはBはそれぞれ独立して−CONH−または−NHCO−である。
bはBとBとを連結する炭素鎖の炭素数を表す値であって、5以下の自然数であり、好ましくは1〜3の自然数、より好ましくは1または2である。BとBとの間の炭素原子はいかなる原子または基と結合していてよい(後述の一般式(2)参照)。またBとBとの間の炭素原子のうちの少なくとも一部の炭素原子は、BとBとの間の炭素原子以外の別の炭素原子とともに環を形成していてもよい(後述の一般式(4)参照)。さらに、−B−(C)−B−自体が別の炭素原子とともに環を形成していてもよい(後述の一般式(3)参照)。
そのような一般式(1)で表される骨格を含有する分子間結合性基含有部位の具体例として、例えば、一般式(2)、一般式(3)および一般式(4)で表される基が挙げられる。自己組織型ゲル化剤はこれら一般式のいずれかで表される基を有していればよい。
Figure 0005114873
一般式(2)中、AおよびAはそれぞれ独立して−O−、−NH−または単結合(−)である。好ましいAは−O−または単結合である。好ましいAは−NH−である。
は炭素数1〜20のアルキル基、ベンジル基、−(CH)a−COO−Re、−(CH)a−OCO−Re、−(CH)a−CONH−Re、−(CH)a−NHCO−Re 、−(CH)a−NHCONH−Re、−(CH)a−NHCOO−Re、−(CH)a−OCONH−Re、または−(CH)a−S−Reである。ただし、aは5以下の自然数であり、Reは炭素数1〜20のアルキル基である。好ましいRは炭素数1〜10、特に1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−またはiso−プロピル基、n−、sec−またはtert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等)、−(CH)a−CONH−Re、−(CH)a−NHCO−Re 、−(CH)a−NHCONH−Re、または−(CH)a−NHCOO−Reであり、特にAが−O−のとき、−(CH)a−CONH−Re、−(CH)a−NHCO−Re 、−(CH)a−NHCONH−Re、または−(CH)a−NHCOO−Reが好ましい。好ましいRにおいてaは5以下の自然数であり、Reは炭素数10〜20の直鎖状アルキル基である。
nは5以下の自然数であり、好ましくは1〜3の自然数である。
一般式(3)中、Aは一般式(2)におけるAおよびAと同様である。好ましいAは−O−である。
は一般式(2)におけるRと同様である。好ましいRは炭素数1〜10、特に1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−またはiso−プロピル基、n−、sec−またはtert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等)、ベンジル基である。
mは一般式(2)におけるnと同様である。好ましいmは1〜3の自然数、特に1である。
一般式(4)中、AおよびAはそれぞれ独立して一般式(2)におけるAおよびAと同様である。好ましいAおよびAは単結合である。
一般式(2)で表される分子間結合性基含有部位を有する自己組織型ゲル化剤として、例えば、一般式(2a)で表される化合物、一般式(2b)で表される化合物、一般式(2c)で表される化合物、および一般式(2d)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005114873
一般式(2a)中、A、A、Rおよびnはそれぞれ一般式(2)においてと同様である。好ましいA、A、Rおよびnも一般式(2)においてと同様である。
およびXはそれぞれ独立して水素原子、ビニル基、フェニル基、ビフェニリル基、フェニルオキシ基、ビフェニリルオキシ基、またはシロキサン骨格を有する1価の基である。本明細書中、シロキサン骨格を有する1価の基は、HSiO(HSiO)SiH(式中、pは1〜30、特に1の自然数である)で表されるポリシロキサンから任意の1つの水素原子を除いてなる残基である。フェニル基、ビフェニリル基、フェニルオキシ基、ビフェニリルオキシ基、およびシロキサン骨格を有する1価の基は置換基を有していてよく、置換基としては、例えば、炭素数1〜3、特に1〜2のアルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基およびiso−プロピル基)およびシアノ基等が挙げられる。好ましいXは水素原子、ビニル基、フェニル基、ビフェニリル基、またはシロキサン骨格を有する1価の基であり、より好ましくはビニル基、フェニル基、またはシロキサン骨格を有する1価の基である。好ましいXは水素原子である。
ReおよびReはそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。好ましいReは炭素数1〜10の直鎖状アルキレン基である。好ましいReは炭素数11〜18の直鎖状アルキレン基である。
ただし、ReまたはReの少なくとも一方は炭素数4以上、特に4〜20、好ましくは6〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。
一般式(2a)で表されるゲル化剤の具体例として、後述の具体例のうち、例えば、ゲル化剤(G1)〜(G10)、(G12)〜(G15)、(G30)〜(G32)、(G35)〜(G38)、および(G40)等が挙げられる。
Figure 0005114873
一般式(2b)中、A、A、Rおよびnはそれぞれ一般式(2)においてと同様である。好ましいA、A、Rおよびnも一般式(2)においてと同様である。
およびReはそれぞれ一般式(2a)においてと同様である。好ましいXおよびReも一般式(2a)においてと同様である。
Reは炭素数1〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。好ましいReは炭素数11〜18の直鎖状アルキレン基である。
ただし、分子中、2個のReおよびReのうちの少なくとも1つは炭素数4以上、特に4〜20、好ましくは6〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。
一般式(2b)中、2個以上存在する基またはnはそれぞれ独立して所定の範囲内から選択されればよい。
一般式(2b)で表されるゲル化剤の具体例として、後述の具体例のうち、例えば、ゲル化剤(G11)等が挙げられる。
Figure 0005114873
一般式(2c)中、A、A、Rおよびnはそれぞれ一般式(2)においてと同様である。好ましいA、A、Rおよびnも一般式(2)においてと同様である。
およびReはそれぞれ一般式(2a)においてと同様である。好ましいXおよびReも一般式(2a)においてと同様である。
Reは炭素数1〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。好ましいReは炭素数4〜10の直鎖状アルキレン基である。
ただし、分子中、2個のReおよび2個のReのうちの少なくとも1つは炭素数4以上、特に4〜20、好ましくは6〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。
は炭素数1〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基、またはシロキサン骨格を有する2価の基である。本明細書中、シロキサン骨格を有する2価の基は、HSiO(HSiO)SiH(式中、qは1〜5、特に1〜2の自然数である)で表されるポリシロキサンから任意の2つの水素原子を除いてなる残基である。シロキサン骨格を有する2価の基は置換基を有していてよく、置換基としては、例えば、炭素数1〜3、特に1〜2のアルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基およびiso−プロピル基)等が挙げられる。好ましいXはシロキサン骨格を有する2価の基であり、メチル基等の置換基を有していることがより好ましい。
一般式(2c)中、2個以上存在する基またはnはそれぞれ独立して所定の範囲内から選択されればよい。
一般式(2c)で表されるゲル化剤の具体例として、後述の具体例のうち、例えば、ゲル化剤(G34)等が挙げられる。
Figure 0005114873
一般式(2d)中、A、A、Rおよびnはそれぞれ一般式(2)においてと同様である。好ましいA、A、Rおよびnも一般式(2)においてと同様である。
Re、ReおよびXはそれぞれ一般式(2a)においてと同様である。好ましいRe、ReおよびXも一般式(2a)においてと同様である。
ただし、ReまたはReの少なくとも一方は炭素数4以上、特に4〜20、好ましくは6〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。
一般式(2d)で表される高分子化合物はxが1〜35程度、yが0〜25程度であることが好ましい。
一般式(2d)において、Siに結合する水素はアルキル基で置換されていてもよい。また、一般式(2d)において、x、yはそれぞれ分子内における部分構造の比率を表すものであり、これらの部分構造は規則的であってもよいし、不規則であってもよい。
一般式(2d)で表されるゲル化剤の具体例として、例えば、Reが炭素数5〜15のアルキレン基、Aが−O−、Rが炭素数1〜5のアルキル基、Aが単結合、Reが炭素数10〜20のアルキレン基、Xが水素原子、nが1、xが5〜9、yが4〜8、Siに結合する水素が全てメチル基に置換されている化合物が挙げられる。
一般式(3)で表される分子間結合性基含有部位を有する自己組織型ゲル化剤として、例えば、一般式(3a)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005114873
一般式(3a)中、A、Rおよびmはそれぞれ一般式(3)においてと同様である。好ましいA、Rおよびmも一般式(3)においてと同様である。
は一般式(2a)におけるXおよびXと同様である。好ましいXは水素原子またはシロキサン骨格を有する1価の基である。
Reは炭素数4〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。好ましいReは炭素数5〜15のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。
一般式(3a)で表されるゲル化剤の具体例として、後述の具体例のうち、例えば、ゲル化剤(G16)〜(G17)、(G33)および(G39)等が挙げられる。
一般式(4)で表される分子間結合性基含有部位を有する自己組織型ゲル化剤として、例えば、一般式(4a)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005114873
一般式(4a)中、AおよびAはそれぞれ一般式(4)においてと同様である。好ましいAおよびAも一般式(4)においてと同様である。
およびXはそれぞれ独立して一般式(2a)におけるXおよびXと同様である。好ましいXおよびXはそれぞれ独立して水素原子、ビフェニリルオキシ基またはシロキサン骨格を有する1価の基であり、より好ましくは水素原子である。
ReおよびReはそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。好ましいReおよびReはそれぞれ独立して炭素数5〜15のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基であり、より好ましくは炭素数10〜15の直鎖状アルキレン基である。
ただし、分子中、ReまたはReの少なくとも一方は炭素数4以上、特に4〜20、好ましくは6〜20のアルキレン基、特に直鎖状アルキレン基である。
一般式(4a)で表されるゲル化剤の具体例として、後述の具体例のうち、例えば、ゲル化剤(G19)〜(G29)等が挙げられる。
上記のような自己組織型ゲル化剤を少なくとも2種類用いる場合、当該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤は、分子間結合性基含有部位または/および残部における少なくとも一部の構造が互いに異なっていればよい。
本実施形態において当該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤は、少なくとも残部が異なることが好ましい。詳しくは当該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤は、白色度の向上とゾル−ゲル転移温度上昇の観点から、残部の飽和脂肪族炭化水素基の炭素数が互いに4以上、特に4〜20異なること、かつ/または残部に含有されるシロキサン骨格の有無が異なることが好ましい。
例えば、分子中にシロキサン骨格を含む少なくとも1種類の自己組織型ゲル化剤および分子中にシロキサン骨格を含まない少なくとも1種類の自己組織型ゲル化剤を用いると、白色度のさらなる向上とゾル−ゲル転移温度のさらなる上昇を達成する。シロキサン骨格を含むものと、含まないものとでは、屈折率が異なるため、形成されたネットワークに屈折率分布が生じ、白色度がより一層向上する。また例えば、図5に示すように、シロキサン骨格51を含むものと、含まないものとを組み合わせて使用すると、形成されるネットワークにおいて、嵩高いシロキサン骨格51同士のぶつかりが軽減されることでゲル化剤分子のパッキング性がより向上する。そのため、ゲル化剤分子の分子間相互作用が強くなり、ゾル−ゲル転移温度が上昇する。図5中、52はゲル化剤の分子間水素結合性基含有部位である。
分子中にシロキサン骨格を含む自己組織型ゲル化剤の具体例として、後述の具体例のうち、例えば、G28〜G40等が挙げられる。なお、番号は後述するゲル化剤の具体例に対応するものである(以下、同様である)。
分子中にシロキサン骨格を含まない自己組織型ゲル化剤の具体例として、後述の具体例のうち、例えば、G1〜G27等が挙げられる。
また例えば、使用される少なくとも2種類のゲル化剤が分子中にシロキサン骨格を含む自己組織型ゲル化剤である場合、当該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤が有する残部の飽和脂肪族炭化水素基の炭素数が互いに4以上、特に4〜20異なるものを用いる。これによってゾル−ゲル転移温度の上昇を達成する。シロキサン骨格を含むもの同士を組み合わせて使用すると、形成されるネットワークにおいて、嵩高いシロキサン骨格同士がぶつかりあうため、ゲル化剤分子のパッキング性が十分でない。そこで、残部の飽和脂肪族炭化水素基、すなわち分子間水素結合性基含有部位とシロキサン骨格とを連結するアルキレン基の主鎖の炭素数を異ならせることにより、図6に示すように、分子間水素結合性含有部位62からシロキサン骨格61までの距離を変化させ得るため、シロキサン骨格61同士のぶつかりを抑制でき、ゾル−ゲル転移温度が上昇する。
そのようなゲル化剤の組み合わせとして、例えば、以下の組み合わせが挙げられる。
・G35−G36
・G35−G37
・G35−G38
・G35−G40
・G35−G31
・G30−G31
また例えば、使用される少なくとも2種類のゲル化剤が分子中にアルキル基を有する自己組織型ゲル化剤である場合、当該アルキル基の炭素数が互い4以上、特に4〜20異なるものを用いる。これによって、白色度のさらなる向上を達成する。アルキル基の炭素数を異ならせることで、図7に示すようにゲル化剤分子73間に空間74が交互もしくはランダムに発生する。そのため、ゲル化剤分子同士が過度に密にパッキングするのが妨げられる。よってゲル化剤分子が互いに撚り合わさって太い繊維状構造物を生成するのが抑制され、より細かいネットワークが形成される。その結果、液晶の配向を乱す効果が高まり、より白い表示が得られる。
自己組織型ゲル化剤が分子中に有するアルキル基は、例えば、一般式(2a)および(2b)で表されるゲル化剤のXがHである場合のX−Re−基、一般式(2a)、(2c)および(2d)で表されるゲル化剤のXがHである場合のX−Re−基、一般式(3a)で表されるゲル化剤のXがHである場合のX−Re−基、一般式(4a)で表されるゲル化剤のXがHである場合のX−Re−基、一般式(4a)で表されるゲル化剤のXがHである場合のX−Re−基を意味する。
そのようなゲル化剤の組み合わせとして、例えば、以下の組み合わせが挙げられる。なお、番号は後述するゲル化剤の具体例に対応するものである。
・G21−G22
・G6−G8
・G7−G8
・G19−G20
・G19−G21
・G19−G22
一方、当該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤における分子間水素結合性基含有部位は互いに類似していることが好ましい。すなわち、分子間水素結合性基含有部位に、例えばアミド結合基(−NHCO−)が2個以上含まれている場合、各アミド結合基の結合の向き(例えば、−CONH−CH−CONH−と、−CONH−CH−NHCO−とはアミド結合基の結合の向きが異なる)および/またはアミド結合基間の炭素鎖の長さが同じであることが好ましい。具体的には、例えば、一般式(1)で表される骨格において各ゲル化剤のBが互いに同じであり、かつBが互いに同じであること、および/または各ゲル化剤のb値が互いに同じであることが好ましい。特に、当該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤の分子間水素結合性基含有部位はともに、一般式(2)、一般式(3)または一般式(4)のいずれか1つの式で表せる程度の類似性を有することが好ましい。
ゾル−ゲル転移温度の上昇の観点からより好ましくは、使用される少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤は分子全体として類似していることが好ましい。すなわち当該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤はともに、一般式(2a)、一般式(2b)、一般式(2c)、一般式(2d)、一般式(3a)または一般式(4a)のいずれか1つの式、特に一般式(2a)、一般式(3a)または一般式(4a)のいずれか1つの式で表される化合物であることがより好ましい。当該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤が分子全体として類似していると、ゲル化剤相互間で分子間結合がより有効に形成され、複数のゲル化剤が交互もしくはランダムに配置されて、秩序性が比較的高い自己組織化ネットワークを形成する。そのため、パッキング性が向上することなどにより、ゲル化剤分子の分子間相互作用がより強くなり、ゾル−ゲル転移温度が上昇するものと考えられる。
一般式(2a)、一般式(2b)、一般式(2c)、一般式(2d)、一般式(3a)または一般式(4a)のいずれか1つの式で表される少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤を用いる場合、それらのゲル化剤は、前記したように、分子間結合性基含有部位または/および残部における少なくとも一部の構造が互いに異なっていればよいが、白色度の向上とゾル−ゲル転移温度上昇の観点からは、残部の飽和脂肪族炭化水素基の炭素数が互いに異なること、かつ/または残部に含有されるシロキサン骨格の有無が異なることが好ましい。
詳しくは、例えば、一般式(2a)で表される自己組織型ゲル化剤を少なくとも2種類用いる場合、それらのゲル化剤は、Reおよび/またはRe、特にReの炭素数が互いに4以上、特に4〜20異なること、かつ/またはXおよび/またはX、特にXに含有されるシロキサン骨格の有無が異なることが好ましい。
また例えば、一般式(2b)で表される自己組織型ゲル化剤を少なくとも2種類用いる場合、それらのゲル化剤は、Reおよび/またはReの炭素数が互いに4以上、特に4〜20異なること、かつ/またはXに含有されるシロキサン骨格の有無が異なることが好ましい。
また例えば、一般式(2c)で表される自己組織型ゲル化剤を少なくとも2種類用いる場合、それらのゲル化剤は、Reおよび/またはReの炭素数が互いに4以上、特に4〜20異なること、かつ/またはXおよび/またはXに含有されるシロキサン骨格の有無が異なることが好ましい。
また例えば、一般式(2d)で表される自己組織型ゲル化剤を少なくとも2種類用いる場合、それらのゲル化剤は、Reおよび/またはReの炭素数が互いに4以上、特に4〜20異なること、かつ/またはXに含有されるシロキサン骨格の有無が異なることが好ましい。
また例えば、一般式(3a)で表される自己組織型ゲル化剤を少なくとも2種類用いる場合、それらのゲル化剤は、Reの炭素数が互いに4以上、特に4〜20異なること、かつ/またはXに含有されるシロキサン骨格の有無が異なることが好ましい。
また例えば、一般式(4a)で表される自己組織型ゲル化剤を少なくとも2種類用いる場合、それらのゲル化剤は、Reおよび/またはReの炭素数が互いに4以上、特に4〜20異なること、かつ/またはXおよび/またはXに含有されるシロキサン骨格の有無が異なることが好ましい。
ゲル化剤の具体例として、例えば、下記化学構造式(G1)〜(G40)であらわされる化合物などがある。
Figure 0005114873
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Figure 0005114873
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これらの化合物は公知の合成方法に従って合成することができる。
ゲル化剤は、液晶との混合によって、得られる液晶組成物の熱的物性(例えば、ゾル−ゲル転移温度)や屈折率および当該液晶を用いた液晶表示素子の光学的物性(例えば、プレーナー時のY値、フォーカルコニック時のY値等)を変化させる特性を有する。
本実施形態においてゲル化剤は、構造だけでなく、単独で液晶に混合させたときの当該液晶組成物のゾル−ゲル転移温度(Tsg(℃))が異なる少なくとも2種類のゲル化剤を選択して使用することが好ましい。例えば、ゲル化剤としてゲル化剤Aを単独で用いた液晶組成物のゾル−ゲル転移温度をTsg、ゲル化剤Bを単独で用いた液晶組成物のゾル−ゲル転移温度をTsg(≠Tsg)としたとき、ゲル化剤Aおよびゲル化剤Bを液晶組成物に含有させることによって、液晶組成物のTsgを、TsgとTsgのうち低い方の温度よりも高い温度に、好ましくはTsgとTsgのうち高い方の温度よりも高い温度に制御可能である。また例えば、ゲル化剤としてゲル化剤Cを単独で用いた液晶組成物のゾル−ゲル転移温度をTsgとしたとき、ゲル化剤A〜Cを液晶組成物に含有させることによって、液晶組成物のTsgを、Tsg、TsgおよびTsgのうちの最低温度よりも高い温度に、好ましくは最高温度よりも高い温度に制御可能である。
液晶組成物のTsgは50〜120℃、特に60〜100℃に制御されることが好ましい。これによって、液晶組成物のパネルへの注入温度を適度に低減しつつ、液晶表示素子の使用温度範囲および保存温度範囲等を拡大できる。Tsgが低すぎると、液晶表示素子の使用温度範囲および保存温度範囲等が狭くなる。その結果、液晶表示素子の使用温度範囲および保存温度範囲が容易にTsg以上になり、ゲル化剤のネットワークが崩れ、表示特性が変化し、冷却しても元に戻らない。Tsgが高すぎると、液晶組成物のパネルへの注入効率が低下する。また液晶組成物のTsgは、液晶表示素子のコントラスト向上の観点から液晶組成物の液晶相−等方相転移温度(TLI(℃))より低いことが好ましい。
本明細書中でいう、ゾル−ゲル転移温度は、液晶中にゲル化剤が加熱溶融した状態から冷却することにより、ネットワーク構造物を形成し始める温度であり、その温度で必ずしもゲル状態にならなくてもよい。ゲル化剤の添加量によっては室温でも完全にゲル化しない場合もあるが、ゲル化剤が液晶中でネットワーク構造物を形成していれば本明細書中で述べる効果が得られる。ゾル−ゲル転移温度は示差走査熱量計(DSC6200;セイコーインスツル社製)により測定され、ゾル−ゲル転移温度に相当するピークが2つもしくはそれ以上測定される場合もあるが、そのような場合においては最も高い温度をTsgとすればよい。
本実施形態においてゲル化剤の含有量は、最も含有率の高いゲル化剤の割合が、ゲル化剤の合計量に対して90質量%以下、特に80質量%以下となるように、含有率を調整して調製されることが好ましい。特定のゲル化剤が90質量%よりも多いと、プレーナー時における白色度の向上効果を得ることが困難になり、またゲル化剤を1種類しか含まない液晶組成物と物性値を異ならせることが困難になる。
少なくとも2種類のゲル化剤の合計含有量は本発明の目的を達成できる限り特に制限されるものではなく、例えば、液晶組成物の総量に対して0.5〜4.0質量%、特に0.5〜3質量%が適当である。この範囲に設定されると、ゲル化剤の添加による駆動電圧の上昇を抑えることができる。
液晶組成物には、紫外線吸収剤等の添加剤をさらに添加してもよい。紫外線吸収剤は、液晶組成物の紫外線劣化、例えば経時に伴なう退色や応答性の変化等を防止するものである。例えば、ベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、サリシレート化合物等の材料が使用可能である。添加量は、液晶組成物の総量に対して、5質量%以下、好ましくは3質量%以下である。
このような液晶組成物は各材料を所定の比率で混合して得られる。液晶組成物は所望により、イオン交換樹脂・吸着剤等と接触させて精製を行ない水分や不純物を除去した後で、素子の製造に用いるとよい。
(基板)
図1において基板1、2はいずれも透光性を有しているが、上記の液晶表示素子に用いることができる一対の基板は、少なくとも一方の基板(少なくとも、光を入射させる側の基板1)が透光性を有していればよい。透光性を有する基板としては、ガラス基板、ならびにポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレートおよびポリエチレンテレフタレート等のフレキシブル基板を使用することができる。素子の軽量化の観点からはフレキシブル基板を使用することが好ましい。一対の基板のうち少なくとも一方の基板、好ましくは両方の基板としてフレキシブル基板を用いると、軽量で薄型の素子を作製でき、また破損(割れ)を抑えることができる。
(電極)
電極3、4としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)、IZO(Indium Zinc Oxide:インジウム亜鉛酸化物)等の透明導電膜や、アルミニウム、シリコン等の金属電極、あるいはアモルファスシリコン、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等の光導電性膜等を用いることができる。図1に示す液晶表示素子においては、既述の通り、透明基板1、2の表面に互いに平行な複数の帯状の透明電極3、4が形成されており、これらの電極3、4は互いに交差するように向かい合わされている。電極をこのように形成するには、例えば基板上にITO膜をスパッタリング法等でマスク蒸着するか、ITO膜を全面形成した後、フォトリソグラフィ法でパターニングすればよい。
(絶縁性薄膜)
原理上必須のものではないが、電極間の短絡を防止したり、液晶表示素子のガスバリア性に対する信頼性を向上させたりするために、電極3、4の少なくとも一方に絶縁性薄膜5が形成されていることが好ましい。絶縁性薄膜5としては、例えば、酸化シリコン、酸化チタン、酸化ジルコニウムやそのアルコキシド等から成る無機膜やポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の有機膜を例示できる。これらの材料を用いて蒸着法、スピンコート法、ロールコート法などの公知の方法によって形成することができる。さらに、絶縁性薄膜は高分子構造物に用いる高分子樹脂と同じ材料を用いて形成することもできる。
(配向膜)
配向膜7も原理上必須のものではないが、素子の安定化などのために設けておくことが好ましい。配向膜が形成される場合、電極上に絶縁性薄膜が形成されているときは当該絶縁性薄膜上に、電極上に絶縁性薄膜が形成されていないときは電極上に形成される。配向膜7としては、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂等の有機膜や、酸化シリコン、酸化アルミニウム等の無機膜が例示される。これらの材料を用いて形成した配向膜は、ラビング処置等を施してもよい。さらに、配向膜は高分子構造物に用いる高分子樹脂と同じ材料を用いて形成することもできる。本実施形態においては白表示時の白色度向上の観点から、前記一対の基板の少なくとも一方に垂直配向膜が設けられていることが好ましい。
(スペーサー)
一対の基板間には、該基板間のギャップを均一に保持するためのスペーサー13が設けられる。スペーサーとしては、樹脂製または無機酸化物製の球体を例示できる。例えば、ボール状のガラスやセラミックス粉、あるいは有機材料からなる球状粒子が挙げられる。また、表面に熱可塑性の樹脂がコーティングしてある固着スペーサーも好適に用いられる。なお、基板間のギャップをより均一に保持するためには、図1に示すように、スペーサー13と高分子構造物10との両方を設けることが好ましいが、いずれか一方のみを設けてもよい。スペーサーの直径は高分子構造物を形成する場合はその高さ以下、好ましくは当該高さに等しい。高分子構造物を形成しない場合はスペーサーの直径がセルギャップの厚み、すなわち液晶組成物からなる液晶層の厚みに相当する。
(シール材)
シール材12は液晶組成物11が基板1、2の間から外に漏れないように封入するためのものであり、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいは光硬化性接着剤等を使用することができる。
(高分子構造物)
高分子構造物10は、円柱状体、楕円柱状体、四角柱状体など、形状はどのようなものでもよく、また、その配置はランダムであってもよいし、格子状などの規則性を有するものであってもよい。このような高分子構造物を設けることにより、基板間ギャップを一定に保つことが容易になり、また、液晶表示素子自身の自己保持性を高めることができる。特に、ドット形状の高分子構造物を一定間隔で配置すると、表示性能を均一化しやすい。高分子構造物の高さはセルギャップの厚み、すなわち液晶組成物からなる液晶層の厚みに相当する。液晶層を挟持する基板としてフレキシブルな樹脂製基板を用いる場合に高分子構造物を設けることが特に効果的である。
高分子構造物を形成するには、紫外線硬化型モノマーからなるホトレジスト材料などの光硬化性樹脂材料を用いて、所望の厚さで基板の最表面膜(絶縁性薄膜、配向膜)に塗布し、これにマスクを通して紫外線を照射するなどしてパターン露光を行ない、未硬化部分を除去するいわゆるフォトリソグラフィ法を用いることができる。
また、熱可塑性樹脂を適当な溶剤に溶かした樹脂材料などを用いて、熱可塑性樹脂からなる高分子構造物を形成してもよい。この場合、スクリーン版やメタルマスク等を用いて熱可塑性樹脂材料をスキージで押し出すことにより基板上に印刷を行なう印刷法や、デイスペンサ法やインクジェット法などの、樹脂材料をノズルの先から基板上に吐出して形成する方法、あるいは、樹脂材料を平板あるいはローラー上に供給した後、これを基板表面に転写する転写法などにより高分子構造物を配置することができる。
(散乱層)
散乱層(図示せず)を基板1の表面(図中、上面)または/および基板2と可視光吸収層9との間に設けてもよい。散乱層を設けることによって、白表示時の散乱度合いが上がり、白色度が向上する。散乱層としては、例えば、製品名FT−014(ポラテクノ社製)などが挙げられる。
(セルギャップ)
液晶表示素子におけるセルギャップの厚み、すなわち液晶組成物からなる液晶層の厚みは、大きくなるほど白表示時の反射率は大きくなるが、駆動電圧や黒表示時の反射率も大きくなる。よって、本発明においてセルギャップの厚みは2〜50μmであってよいが、3〜15μmが好ましい。そのような好ましい範囲とすることにより、比較的低い印加電圧でも高コントラストを達成できるという本発明の効果をより有効に得ることができるためである。
(製造方法)
本発明の好適な実施形態である液晶表示素子の製造方法は、液晶組成物を加熱した状態で液晶空セル中に真空注入する方法であるが、貼り合せ滴下法を用いても良い。
液晶組成物の封入に際しては、以下の方法を採用すればよい。
加熱された液晶組成物を液晶表示素子の空セルに真空注入し、その後注入孔を塞ぐ。液晶組成物は熱可逆性である。液晶表示素子の空セルは、液晶表示素子の上記所定の構成部材が形成された2枚の基板を、それらの部材形成面が互いに対向するように重ね合わせて加熱または/および加圧することにより作製可能である。加熱により液晶組成物が流動性を増すので、基板間への注入や基板上への液晶層形成が短時間で容易に行なえる。
(表示方法)
以上の構成からなる液晶表示素子では、電極3、4に駆動回路20からパルス電圧を印加することで表示が行われる。例えば、液晶層をプレーナー状態とフォーカルコニック状態との間で切り替えることによって表示を行なうPL−FC駆動方式を採用してもよいし、または液晶層をプレーナー状態とホメオトロピック状態との間で切り替えることによって表示を行なうPL−Homeo駆動方式を採用してもよい。
例えば、PL−FC駆動方式では、比較的高いエネルギーのパルス電圧を印加することで、液晶がプレーナー状態となり、液晶分子のらせんのピッチと屈折率に基づいて決まる波長の光を選択的に反射する。一方、比較的低いエネルギーのパルス電圧を印加することで、液晶がフォーカルコニック状態となり、透明状態となる。いくつかの駆動波形が提案されており、例えば、比較的低い電圧を長く印加することで液晶をフォーカルコニック状態にリセットした後に所望の部分のみプレーナー状態に変化させる駆動波形、高い電圧を印加した状態から急激に電圧をオフすることによって液晶をプレーナー状態にリセットした後に所望の部分のみフォーカルコニック状態に変化させる駆動波形、リセットパルスを印加し液晶をホメオトロピック状態にした後、最終的に得ようとする表示状態に応じた大きさの選択パルスを印加し、最後に選択した状態を確立するためのパルスを印加する3つのステージからなる駆動波形などを採用することができる。これらの駆動方式では液晶表示素子のメモリー性を利用して電圧印加停止後も表示を維持することができる。なお、可視光吸収層9を設けると、フォーカルコニック状態では黒色を表示することになる。
また例えば、PL−Homeo駆動方式では、高い電圧を印加した状態から急激に電圧をオフするなどしてプレーナー状態を実現する一方、高い電圧を印加し続けることにより液晶をホメオトロピック状態に保つ。ホメオトロピック状態での透明度がフォーカルコニック状態のそれよりも高くなり、コントラスト向上に有利ではある(可視光吸収層9を設けるとホメオトロピック状態ではやはり黒色を呈する)が、表示を維持するために電圧を印加し続ける必要がある。
(ゾル−ゲル転移温度の測定)
示差走査熱量計(DSC6200;セイコーインスツル社製)により測定した。測定はサンプルを150℃まで加熱した後、冷却過程で行なった。
(素子の表示特性の測定)
表示素子に対して図2に示すパルス(この駆動波形では前段のパルスで液晶を一旦プレーナー状態にリセットしている)を印加し、V−Y曲線を求める。詳しくは図2のパルスにおける区間(X)の電圧(V)を±20〜±50Vまで変化させながら記載の測定ポイントでの素子の分光分布曲線(波長−反射率曲線)およびY値(Y)を分光測色計(CM3700d;コニカミノルタセンシング社製)により複数回繰り返し測定し、V(電圧の絶対値)−Y(Y値)曲線を作成する。V−Y曲線の一例を図3に示す。V−Y曲線において最大のY値(Ymax)を示す状態をプレーナー状態(PL)、最小のY値(Ymin)を示す状態をフォーカルコニック状態(FC)とする。それらのときのY値をそれぞれY値(PL)、Y値(FC)とする。この場合、コントラストはY値(PL)/Y値(FC)で表すことができる。駆動電圧はY値がYmin+(Ymax−Ymin)/2と等しくなったときの電圧の絶対値とした。
また同時にプレーナー状態(白表示状態)おける表示素子の分光分布曲線を測定した。白色度は測定した分光分布曲線からCIE1931表色系の色度座標(x,y)を求め、標準の光D65(x=0.3127,y=0.3290)からの距離(d)を次式により算出した。
Figure 0005114873
距離(d)は白さを表すひとつのパラメーターであり、距離が小さいほど白色であることを示す。
距離(d)については以下の知見が得られている。
d≦0.02;ほぼ完全な白と見なすことが出来る。
0.02<d≦0.04;ほぼ白と見なすことが出来るが、d≦0.02よりも白さの度合いが明らかに劣る。
0.04<d<0.05;光源により、白と見なされない場合がある。
d≧0.05;明らかに黄色や緑と見なされる。
よって、d≦0.02に設定するのが良い。最も好ましくはd≦0.01である。なお各値の測定温度は25℃である。
(実施例1)
ネマティック液晶(BL006;メルク社製)84質量部、カイラル材(化学式(C6)で表される化合物および化学式(C2)で表される化合物の2:1混合物)15質量部、化学式(G21)で表されるゲル化剤0.5質量部および化学式(G22)で表されるゲル化剤0.5質量部を混合し、加熱攪拌して均一な状態になった後冷却して、カイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を得た。
一方、以下のようにして空セルを作製した。ITO電極を形成した0.7mm厚のガラス基板上に可溶性ポリイミド配向膜AL2022(JSR社製)を印刷により形成した。上記基板を対向させ、基板間にスペーサー(ミクロパール;積水ファインケミカル社製)を挟んで5.5μmに調整し、シール材(スミライトERS−2400(主剤)−ERS−2840(硬化剤);住友ベークライト社製)で液晶注入部・空気排出部を除いてシールした。
以上のようにして作製した空セルに、所定量の前記液晶組成物を加熱して等方相状態にして毛管現象で注入したあと冷却し、開口部をフォトレック(積水ファインケミカル社製)を用いて封止した。さらに光を入射させる側とは反対側の基板に黒色の光吸収体を設け、図4に示す構成の液晶表示素子を作製した。
得られた液晶組成物の熱物性、および表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):76℃
・Y値(PL;白表示状態):13.4
・Y値(FC;黒表示状態):4.0
・コントラスト比(CR比):3.4
・距離(d):0.005
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(比較例1)
ネマティック液晶(BL006;メルク社製)84質量部、カイラル材(化学式(C6)で表される化合物および化学式(C2)で表される化合物の2:1混合物)15質量部、化学式(G21)で表されるゲル化剤1質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた液晶組成物の熱物性、および表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):75℃
・Y値(PL;白表示状態):15.8
・Y値(FC;黒表示状態):3.5
・コントラスト比(CR比):4.5
・距離(d):0.042
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(比較例2)
ネマティック液晶(BL006;メルク社製)84質量部、カイラル材(化学式(C6)で表される化合物および化学式(C2)で表される化合物の2:1混合物)15質量部、化学式(G22)で表されるゲル化剤1質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた液晶組成物の熱物性、および表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):83℃
・Y値(PL;白表示状態):15.3
・Y値(FC;黒表示状態):3.6
・コントラスト比(CR比):4.3
・距離(d):0.052
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(実施例2)
ネマティック液晶(BL006;メルク社製)84質量部、カイラル材(化学式(C6)で表される化合物および化学式(C2)で表される化合物の2:1混合物)15質量部、化学式(G10)で表されるゲル化剤0.5質量部および化学式(G36)で表されるゲル化剤0.5質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた液晶組成物の熱物性、および表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):51℃
・Y値(PL;白表示状態):10.8
・Y値(FC;黒表示状態):3.6
・コントラスト比(CR比):3.0
・距離(d):0.004
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(実施例3)
ネマティック液晶(BL006;メルク社製)84質量部、カイラル材(化学式(C6)で表される化合物および化学式(C2)で表される化合物の2:1混合物)15質量部、化学式(G10)で表されるゲル化剤0.3質量部、化学式(G36)で表されるゲル化剤0.3質量部および化学式(G35)で表されるゲル化剤0.3質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた液晶組成物の熱物性、および表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):56℃
・Y値(PL;白表示状態):12.6
・Y値(FC;黒表示状態):3.8
・コントラスト比(CR比):3.3
・距離(d):0.001
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(実施例4)
ネマティック液晶(BL006;メルク社製)84質量部、カイラル材(化学式(C6)で表される化合物および化学式(C2)で表される化合物の2:1混合物)15質量部、化学式(G2)で表されるゲル化剤0.3質量部および化学式(G36)で表されるゲル化剤0.7質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた液晶組成物の熱物性、および表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):51℃
・Y値(PL;白表示状態):12.0
・Y値(FC;黒表示状態):3.4
・コントラスト比(CR比):3.5
・距離(d):0.005
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(実施例5)
ネマティック液晶(BL006;メルク社製)84質量部、カイラル材(化学式(C6)で表される化合物および化学式(C2)で表される化合物の2:1混合物)15質量部、化学式(G2)で表されるゲル化剤0.1質量部および化学式(G36)で表されるゲル化剤0.9質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた液晶組成物の熱物性、および表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):50℃
・Y値(PL;白表示状態):12.9
・Y値(FC;黒表示状態):3.7
・コントラスト比(CR比):3.5
・距離(d):0.010
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(実施例6)
ネマティック液晶(BL035;メルク社製)79質量部、化学式(C7)で表されるカイラル材18質量部、化学式(G15)で表されるゲル化剤1.5質量部および化学式(G37)で表されるゲル化剤1.5質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):69℃
・Y値(PL;白表示状態):11.8
・Y値(FC;黒表示状態):4.5
・コントラスト比(CR比):2.6
・距離(d):0.015
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(比較例3)
ネマティック液晶(BL035;メルク社製)79質量部、化学式(C7)で表されるカイラル材18質量部、化学式(G37)で表されるゲル化剤3質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):46℃
・Y値(PL;白表示状態):14.9
・Y値(FC;黒表示状態):3.2
・コントラスト比(CR比):4.7
・距離(d):0.027
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
(比較例4)
ネマティック液晶(BL035;メルク社製)79質量部、化学式(C7)で表されるカイラル材18質量部、化学式(G15)で表されるゲル化剤3質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):75℃
・Y値(PL;白表示状態):10.7
・Y値(FC;黒表示状態):4.2
・コントラスト比(CR比):2.5
・距離(d):0.026
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、ややムラがあり不均質な表示であった。
(実施例7)
ネマティック液晶(BL006;メルク社製)84質量部、カイラル材(化学式(C6)で表される化合物および化学式(C2)で表される化合物の2:1混合物)15質量部、化学式(G17)で表されるゲル化剤0.5質量部および化学式(G39)で表されるゲル化剤0.5質量部を用いて調製したカイラルネマティック液晶組成物(選択反射波長600nm)を用いたほかは、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
得られた液晶組成物の熱物性、および表示素子の表示特性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):72℃
・Y値(PL;白表示状態):12.2
・Y値(FC;黒表示状態):3.4
・コントラスト比(CR比):3.6
・距離(d):0.012
また白表示状態でセル表示部を目視観察したところ、全面にわたり均質な表示であった。
実施例1〜7および比較例1〜4の結果を表1にまとめた。
Figure 0005114873
(実施例8)
ネマティック液晶(E44;メルク社製)99質量部、化学式(G2)で表されるゲル化剤0.5質量部および化学式(G37)で表されるゲル化剤0.5質量部を混合し、加熱攪拌して均一な状態になった後冷却して、ネマティック液晶組成物Xを得た。
得られた液晶組成物Xの熱物性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):55℃
(比較例5)
ネマティック液晶(E44;メルク社製)99質量部、化学式(G2)で表されるゲル化剤1質量部を混合し、加熱攪拌して均一になった後冷却して、ネマティック液晶組成物Yを得た。
得られた液晶組成物Yの熱物性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):47℃
(比較例6)
ネマティック液晶(E44;メルク社製)99質量部、化学式(G37)で表されるゲル化剤1質量部を混合し、加熱攪拌して均一になった後冷却して、ネマティック液晶組成物Zを得た。
得られた液晶組成物Zの熱物性を測定したところ、以下のとおりであった。
・ゾル−ゲル転移温度(Tsg):46℃
このように、ゾル−ゲル転移温度について、2種のゲル化剤を混合して用いた実施例8は、1種のゲル化剤を用いた比較例5、比較例6のいずれよりも高い値であった。カイラルネマティック液晶組成物を用いた場合ばかりでなく、ネマティック液晶組成物を用いた場合でも同様に、ゲル化剤を混合した効果が認められた。
(参考実験例1)
トルエン75質量部、化学式(G2)で表されるゲル化剤13質量部および化学式(G36)で表されるゲル化剤13質量部を混合し、加熱攪拌して均一になった後冷却して、トルエンゲルを得た。このトルエンゲルの屈折率を測定したところ、1.50であった。また外挿して算出したゲル化剤の屈折率は1.51であった。
なお、屈折率の測定はアッベ屈折計1型(アタゴ社製)により行なった。またゲル化剤の屈折率はトルエンの屈折率1.49を用い外挿して算出した。以下の実験例も同様である。
(参考実験例2)
トルエン75質量部、化学式(G2)で表されるゲル化剤25質量部を混合し、加熱攪拌して均一になった後冷却して、トルエンゲルを得た。このトルエンゲルの屈折率を測定したところ、1.51であった。また外挿して算出したゲル化剤の屈折率は1.55であった。
(参考実験例3)
トルエン75質量部、化学式(G36)で表されるゲル化剤25質量部を混合し、加熱攪拌して均一になった後冷却して、トルエンゲルを得た。このトルエンゲルの屈折率を測定したところ、1.49であった。また外挿して算出したゲル化剤の屈折率は1.48であった。
このように、屈折率について、2種のゲル化剤を混合して用いた参考実験例1は、1種のゲル化剤を用いた参考実験例2、参考実験例3の中間的な値であった。ゲル化剤の混合により屈折率についても調整を行なうことができた。
本発明の実施形態である液晶表示素子の一例の概略断面図である。 実施例で用いた駆動波形の例を示す図である。 プレーナー状態およびフォーカルコニック状態を設定するためのV−Y曲線の一例を示す。 実施例で作製した液晶表示素子の概略断面図である。 本発明の液晶組成物の一例におけるゲル化剤分子の挙動を示す概略断面図である。 本発明の液晶組成物の一例におけるゲル化剤分子の挙動を示す概略断面図である。 本発明の液晶組成物の一例におけるゲル化剤分子の挙動を示す概略断面図である。
符号の説明
1:2:基板、3:4:電極、5:絶縁性薄膜、7:配向膜、9:可視光吸収層、10:高分子構造物、11:液晶層(液晶組成物)、12:シール材、13:スペーサー、20:駆動回路、51:61:ゲル化剤のシロキサン骨格、52:62:ゲル化剤の分子間水素結合性基含有部位。

Claims (25)

  1. 少なくとも2種類のゲル化剤および室温で液晶相を示す液晶を含有することを特徴とする液晶組成物。
  2. 前記少なくとも2種類のゲル化剤が分子中にシロキサン骨格を含む少なくとも1種類のゲル化剤および分子中にシロキサン骨格を含まない少なくとも1種類のゲル化剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶組成物。
  3. 前記少なくとも2種類のゲル化剤のうち少なくとも1種類のゲル化剤が、分子間水素結合性基含有部位と残部とからなる分子構造を有し、該分子間水素結合性基含有部位がアミド結合基およびエステル結合基から選択される分子間水素結合性基を含有し、該残部が炭素数4以上の飽和脂肪族炭化水素基を含有する自己組織型ゲル化剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶組成物。
  4. 前記少なくとも2種類のゲル化剤が、分子間水素結合性基含有部位と残部とからなる分子構造を有し、該分子間水素結合性基含有部位がアミド結合基およびエステル結合基から選択される分子間水素結合性基を含有し、一般式(1)で表される骨格を含み、該残部が炭素数4以上の飽和脂肪族炭化水素基を含有する自己組織型ゲル化剤であって、ともに一般式(2a)、(3a)または(4a)のいずれか1つの同じ式で表される自己組織型ゲル化剤であることを特徴とする請求項3に記載の液晶組成物
    Figure 0005114873
    (式中、B およびB はそれぞれ独立して分子間水素結合性基である;bはB とB とを連結する炭素鎖の炭素数を表す値であって、5以下の自然数である);
    Figure 0005114873
    (式中、A およびA はそれぞれ独立して−O−、−NH−または単結合(−)である;
    は炭素数1〜20のアルキル基、ベンジル基、−(CH )a−COO−Re 、−(CH )a−OCO−Re 、−(CH )a−CONH−Re 、−(CH )a−NHCO−Re 、−(CH )a−NHCONH−Re 、−(CH )a−NHCOO−Re 、−(CH )a−OCONH−Re 、または−(CH )a−S−Re (ただし、aは5以下の自然数、Re は炭素数1〜20のアルキル基)である;
    nは5以下の自然数である;
    およびX はそれぞれ独立して水素原子もしくはビニル基、または置換基を有しても良い、フェニル基、ビフェニリル基、フェニルオキシ基、ビフェニリルオキシ基またはシロキサン骨格を有する1価の基である;
    Re およびRe はそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキレン基である;ただし、Re またはRe の少なくとも一方は炭素数4以上のアルキレン基である);
    Figure 0005114873
    (式中、A は−O−、−NH−または単結合(−)である;
    は炭素数1〜20のアルキル基、ベンジル基、−(CH )a−COO−Re 、−(CH )a−OCO−Re 、−(CH )a−CONH−Re 、−(CH )a−NHCO−Re 、−(CH )a−NHCONH−Re 、−(CH )a−NHCOO−Re 、−(CH )a−OCONH−Re 、または−(CH )a−S−Re (ただし、aは5以下の自然数、Re は炭素数1〜20のアルキル基)である;
    mは5以下の自然数である;
    は水素原子もしくはビニル基、または置換基を有しても良い、フェニル基、ビフェニリル基、フェニルオキシ基、ビフェニリルオキシ基またはシロキサン骨格を有する1価の基である;
    Re は炭素数4〜20のアルキレン基である);
    Figure 0005114873
    (式中、A およびA はそれぞれ独立して−O−、−NH−または単結合(−)である;
    およびX はそれぞれ独立して水素原子もしくはビニル基、または置換基を有しても良い、フェニル基、ビフェニリル基、フェニルオキシ基、ビフェニリルオキシ基またはシロキサン骨格を有する1価の基である;
    Re およびRe はそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキレン基である;ただし、Re またはRe の少なくとも一方は炭素数4以上のアルキレン基である)。
  5. 前記少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤が有する残部の飽和脂肪族炭化水素基の炭素数が互いに4以上異なることを特徴とする請求項4に記載の液晶組成物。
  6. 前記少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤が、分子中にシロキサン骨格を含む少なくとも1種類の自己組織型ゲル化剤および分子中にシロキサン骨格を含まない少なくとも1種類の自己組織型ゲル化剤を含むことを特徴とする請求項4に記載の液晶組成物。
  7. 前記少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤が分子中にシロキサン骨格を含むものであり、該少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤が有する残部の飽和脂肪族炭化水素基の炭素数が互いに4以上異なることを特徴とする請求項4に記載の液晶組成物。
  8. 前記自己組織型ゲル化剤が有する分子間水素結合性基含有部位が一般式(1)で表される骨格を含むことを特徴とする請求項3に記載の液晶組成物;
    Figure 0005114873
    (式中、BおよびBはそれぞれ独立して分子間水素結合性基である;bはBとBとを連結する炭素鎖の炭素数を表す値であって、5以下の自然数である)。
  9. およびBがそれぞれ独立して−CONH−、−NHCO−、−COO−または−OCO−である(但し、BまたはBの少なくとも一方は−CONH−または−NHCO−である)ことを特徴とする請求項4〜のいずれかに記載の液晶組成物。
  10. 前記自己組織型ゲル化剤が有する分子間水素結合性基含有部位が一般式(2)、一般式(3)または一般式(4)のいずれかで表される基であることを特徴とする請求項3または8に記載の液晶組成物;
    Figure 0005114873
    (式中、A〜Aはそれぞれ独立して−O−、−NH−または単結合(−)である;
    およびRはそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基、ベンジル基、−(CH)a−COO−Re、−(CH)a−OCO−Re、−(CH)a−CONH−Re、−(CH)a−NHCO−Re 、−(CH)a−NHCONH−Re、−(CH)a−NHCOO−Re、−(CH)a−OCONH−Re、または−(CH)a−S−Re(ただし、aは5以下の自然数、Reは炭素数1〜20のアルキル基)である;
    nおよびmはそれぞれ独立して5以下の自然数である)。
  11. 前記少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤が有する一般式(1)の骨格のb値が互いに同じであることを特徴とする請求項のいずれかに記載の液晶組成物。
  12. 前記少なくとも2種類の自己組織型ゲル化剤が有する一般式(1)の骨格のBが互いに同じであり、かつBが互いに同じであることを特徴とする請求項4,5,6,7または11に記載の液晶組成物。
  13. 前記少なくとも2種類のゲル化剤がともに一般式(2a)で表される自己組織型ゲル化剤であり、それらのゲル化剤は、Re および/またはRe の炭素数が互いに4〜20異なり、かつ/またはX および/またはX に含有されるシロキサン骨格の有無が異なる請求項4に記載の液晶組成物。
  14. 前記少なくとも2種類のゲル化剤がともに一般式(3a)で表される自己組織型ゲル化剤であり、それらのゲル化剤は、Re の炭素数が互いに4〜20異なり、かつ/またはX に含有されるシロキサン骨格の有無が異なる請求項4に記載の液晶組成物。
  15. 前記少なくとも2種類のゲル化剤がともに一般式(4a)で表される自己組織型ゲル化剤であり、それらのゲル化剤は、Re および/またはRe の炭素数が互いに4〜20異なり、かつ/またはX および/またはX に含有されるシロキサン骨格の有無が異なる請求項4に記載の液晶組成物。
  16. 前記液晶組成物に含まれるゲル化剤のうち最も含有率の高いゲル化剤の割合が、含まれるゲル化剤の合計量に対して90質量%以下であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の液晶組成物。
  17. 前記液晶組成物に含まれるゲル化剤のうち最も含有率の高いゲル化剤の割合が、含まれるゲル化剤の合計量に対して80質量%以下であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の液晶組成物。
  18. 前記ゲル化剤の合計含有量が、液晶組成物の総量に対して0.5〜4.0質量%であることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の液晶組成物。
  19. 前記液晶が室温でコレステリック相を示す液晶であることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の液晶組成物。
  20. 前記室温でコレステリック相を示す液晶がネマティック液晶およびカイラル材からなることを特徴とする請求項19に記載の液晶組成物。
  21. ゾル−ゲル転移温度が液晶相−等方相転移温度より低いことを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の液晶組成物。
  22. 請求項1〜21のいずれかに記載の液晶組成物を用いた液晶表示素子。
  23. 選択反射のピーク波長が500〜700nmの間にあることを特徴とする請求項22に記載の液晶表示素子。
  24. 一対の基板間に請求項1〜21のいずれかに記載の液晶組成物を挟持した液晶表示素子であって、前記一対の基板の少なくとも一方に電極が設けられていることを特徴とする液晶表示素子。
  25. 請求項2224のいずれかに記載の液晶表示素子であって、前記一対の基板の少なくとも一方に垂直配向膜が設けられていることを特徴とする液晶表示素子。
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