JP5114764B2 - 亜鉛浸出残渣の湿式処理法 - Google Patents

亜鉛浸出残渣の湿式処理法 Download PDF

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Description

本発明は、湿式亜鉛製錬の亜鉛浸出工程で分離された亜鉛浸出残渣にいまだ残る亜鉛を回収するために、この亜鉛浸出残渣から主に鉄をヘマタイトとして除いて亜鉛浸出工程に戻す、所謂ヘマタイトプロセスに係り、特には、当該ヘマタイトプロセスにおける中和工程の効率を上げる処理方法に関する。
湿式亜鉛製錬の原料鉱石は、通常1〜12%の鉄を含んでおり、焙焼炉内で鉄分に相当したジンクフェライトを形成する。ジンクフェライトは、通常の焼鉱(焙焼された鉱石)浸出条件では不溶性であるため、湿式亜鉛製錬において亜鉛を浸出した際に亜鉛浸出残渣として亜鉛以外の他の成分とともに除かれる。
この亜鉛浸出残渣には、浸出しきれなかった亜鉛、鉄並びに有価金属を含む他の様々の元素が混入している。それゆえ、亜鉛浸出残渣にいまだ残っている亜鉛を回収するために、この亜鉛浸出残渣から亜鉛以外の鉄や他の有価金属を除去・回収する処理を施した後に、この処理済物(液)を亜鉛製錬の亜鉛浸出工程に戻すことが行なわれている。
上述の亜鉛浸出残渣(ジンクフェライト)から亜鉛を回収し鉄を分離除去する方法として、生成鉄残渣の化学名をとった、所謂ヘマタイトプロセスが実操業化されている。例えば特許文献1には、湿式亜鉛製錬の亜鉛残渣処理をヘマタイトプロセスにて行なう場合に生ずるヘマタイトを、分離・回収する亜鉛浸出残渣の湿式処理方法が開示されている。そこで、当該処理方法について、図面を参照しながら簡単に説明する。
図3は、従来の技術に係るヘマタイトプロセスの1例の概要を示したフローチャートである。へマタイトプロセスは、湿式亜鉛製錬で焼鉱を浸出して固液分離したときに、固形分として除かれた亜鉛浸出残渣に、2次浸出工程(1)と、1段中和工程(2)と、脱砒工程(3)と、2段中和工程(4)と、脱鉄工程(5)と、からなる処理を加えた後に、脱鉄后液を亜鉛製錬の浸出工程にて処理を行うプロセスである。なお、ここで、ヘマタイトとは、 化学式で、Fe23で表される物質である。
(1)2次浸出工程
この工程は、湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣に上記亜鉛製錬の電解尾液を加えてパルプ状にした後にSO2等による還元雰囲気で浸出して固(S)液(L)分離し、鉛及び銀を主成分に含む固形分とその他の成分を含む浸出液とに分離する工程である。
(2)1段中和工程
この工程は、上記浸出工程で得られた浸出液に中和剤(例えば、炭酸カルシウム)を加え、該浸出液中の遊離硫酸を中和して固液分離し、石膏を主成分とする固形分とその他の成分を含む液とに分離する工程である。
(3)脱砒工程
この工程は、上記1段中和工程で得られた中和液に亜鉛末を加えて固液分離し、銅及び砒素を主に含む固形分であるRT残渣として、その他の成分を含む液から分離する工程である。
(4)2段中和工程
この工程は、上記脱砒工程で砒化銅を分離した後の液に中和剤(例えば、炭酸カルシウム)を加えながらpHをあげて固液分離し、アルミニウムを主成分とする3価の陽イオン化合物の固形分と、その他の成分を含む液とに分離する工程である。
(5)脱鉄工程
この工程は、上記2段中和工程でアルミニウム等を分離した後の液を、ヘマタイト生成温度領域で鉄を酸化しながら加水分解した後に固形分離し、鉄をヘマタイトとして含む固形分と亜鉛を含む液とに分離する工程である。
特開2002−30355号公報
上述した1段中和工程において、2次浸出工程にて得られた浸出液中の遊離酸量が5〜8g/lとなる迄、中和剤(例えば、炭酸カルシウム)にて中和を行う。これは、後工程である脱鉄工程にて、2次浸出液中のFeを効率的に高品質の酸化鉄として回収するためである。ところが、当該中和において生成する石膏の粒度が細かいため、当該石膏の脱水性が悪化し、生産性が低下すると共に、得られる石膏の品質が低下するという問題があった。
さらに、脱鉄工程にとっての不純物であるアルミニウム等の3価の陽イオンを除去するため、当該1段中和後、再度、中和剤(例えば、炭酸カルシウム)にて中和を行いpHを4〜5として、当該3価の陽イオンを水酸化物として沈殿除去する2段中和工程が採られている。ここで、安価な中和剤として炭酸カルシウムを使用すると、当該3価の陽イオンの水酸化物と石膏とが生成しスラリーとなる。このスラリーを濾過機で濾別するのであるが、発生残渣量が多く、後工程の設備容量が大きくならざるを得ない。だからといって、中和剤としてMg(OH)やNaOHを用いようとしても、これらの中和剤は高価な上に、不純物として、または化合した生成物が、製錬工程に悪影響を与えるため使用するのが困難だった。
本発明は、上述の状況を背景としてなされたものであり、解決しようとする課題の一つは、1段中和工程において生成する石膏の脱水性を向上させ、当該工程の生産性を上げると伴に、得られる石膏の品質を向上させることである。本発明が解決しようとする、他の課題は、2段中和工程において生成する3価の陽イオンの水酸化物と石膏とのスラリーから、3価の陽イオンと石膏との分離性を上げて、後工程における設備負担を減らしながら、3価の陽イオン中における有用金属の回収効率を上げることである。
上述の課題を解決するため、中和後に生成した中和物を元の中和槽に添加することにより、中和反応時の中和生成物の成長過程を制御できることを見出した。
その第1の手段は、
湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、第1のオーバーフローは次工程へ送り、第1のアンダーフローは石膏と濾液とに分離する工程において、
第1のアンダーフローを分級し、分級後の細粒側の石膏を、第1段の中和反応槽へ繰り返すことを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法である。
第2の手段は、
湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、得られた第1のオーバーフローを第2段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとに分離し、得られた第2のアンダーフローを、第2段の中和反応槽へ繰り返すことを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法である。
第3の手段は、
湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、得られた第1のオーバーフローを、第2段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとに分離する工程において、
第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとの分離に湿式分級機を用い、得られた第2のアンダーフローを、第1段の中和反応槽へ繰り返すことを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法である。
第4の手段は、
湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、得られた第1のオーバーフローを、第2段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとに分離する工程において、
前記第2のオーバーフローと前記第2のアンダーフローとの分離に湿式分級機を用い、得られた第2のアンダーフローを、第1段の中和反応槽へ繰り返すことと、
前記第1のアンダーフローを分級し、分級後の細粒側の石膏を、第1段の中和反応槽へ繰り返すこととを、併用することを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法である。
第5の手段は、
湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、得られた第1のオーバーフローを第2段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとに分離する工程において、
前記第2のオーバーフローと前記第2のアンダーフローとの分離に湿式分級機を用い、得られた第2のアンダーフローを、第1段の中和反応槽へ繰り返すことと、
前記第2のアンダーフローを、第2段の中和反応槽へ繰り返すことと、
前記第1のアンダーフローを分級し、分級後の細粒側の石膏を、第1段の中和反応槽へ繰り返すこととを、併用することを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法である。












第6の手段は、
中和剤として炭酸カルシウムを用いることを特徴とする第1から第4の手段のいずれかに記載の亜鉛浸出残渣の湿式処理法である。
第1または第3の手段によれば、粒径が大きく脱水性の良好な1段石膏が生成し、工程の生産性が向上すると同時に、良質な1段石膏を得ることが出来た。
第2の手段によれば、石膏の粒径が大きくなり、第2のアンダーフローと第2のオーバーフローの分離性が向上した。
第4の手段によれば、粒径が大きく脱水性の良好な1段石膏が生成し、工程の生産性が向上すると同時に、良質な1段石膏を得ることが出来、粒径が大きく分離性の良好な石膏を主成分とする第2のアンダーフローが生成し、第2のオーバーフロー中において3価の陽イオンを含む固体濃縮物の品質が向上した。
第5の手段によれば、中和剤として炭酸カルシウムという安価な原料を用いることで、工程のコストを低減することが出来た。
以下、図面、表を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るヘマタイトプロセスの1例のフロー図である。
亜鉛精鉱1は、焙焼工程2を経て亜鉛焼鉱となり、1次浸出工程3において主に亜鉛が分離回収され、浄液工程4、電解工程5へ送られる。一方、上記亜鉛が回収された後の亜鉛残渣6には、亜鉛鉱石や副原料からの様々な成分が含まれている。当該成分の例を表1に示す。表1から明らかなように、亜鉛残渣6には、成分として金、銀、銅、鉛、鉄、亜鉛、カドミウムが含有されている。亜鉛残査6の組成例の2例を表1に記載する。
Figure 0005114764
ヘマタイト・プロセスにおいては、亜鉛残渣6中の鉄を酸化鉄として固定化除去し、残った亜鉛分を亜鉛製錬の本系統に返すこととなる。
まず亜鉛残渣6を、硫酸とSO2ガスとを用いて2次浸出工程7を行い、2次浸出液9中に鉄等をFe2+他として浸出し、固液分離をおこなって、第1の固形分として例えば、鉛、銀等を鉛銀残査8として分離する。2次浸出液9の組成例の2例を表2に記載する。
Figure 0005114764
この2次浸出液9中の遊離硫酸を、中和剤10にて中和し、該遊離硫酸濃度を5〜8g/lとし、残余の遊離硫酸を1段石膏17として除去する工程が1段中和工程である。
(尚、本発明において、複数の同名工程を区別するため、便宜上、第1、第2、等の識別をつけているが、特に、この識別方法、表現に限られるものではない。)
まず、好ましい中和剤10として炭酸カルシウム、生石灰が挙げられる。中和剤10の添加は、第1段の中和反応槽11に収納された2次浸出液9を攪拌しながら行うことが好ましい。なお、中和剤10の添加口の数や、第1段の中和反応槽11の攪拌機に対する適宜な位置は、液量、槽圧、攪拌速度などにより適宜決められる。中和完了後、第1段の中和反応槽11内の液は、シックナー12へ送られ第1のo/f(オーバーフロー)15は次工程である脱砒工程18へ送られ、第1のu/f(アンダーフロー)19は、遠心分離機13を用いて脱水し、細かい石膏を主成分とする粒子を含有する液16と1段石膏17とを得ている。1段石膏17の組成例の2例を表3に記載する。
Figure 0005114764
本実施の形態では、第1のu/f19から遠心分離機13を用いて得られた、細かい石膏を主成分とする粒子を含有する液16を、第1段の中和反応槽11内へ繰り返す構成を採っている。濾液16中には、石膏分が含有され(当該石膏分を、繰り返し石膏という場合がある。)、この繰り返し石膏が、第1段の中和反応槽11内に再投入されることで、第1段の中和反応槽11内で、新たに析出する石膏の成長点(核)となり、当該石膏の粒径を粗大化することが可能となった。ここで、繰り返し石膏の粒径は、細かく均一性のあるものが好ましく、針状の結晶となった石膏を繰り返すのが良い。石膏のメジアン径は、140〜170μmの範囲にあるが、150μm程度以下の細粒側の石膏を繰り返しに用いることが好ましい。そのため遠心分離機により分級を行う。
ここで、繰り返し石膏を、第1段の中和反応槽11内に再投入したことで、第1段の中和反応槽11内で、新たに析出する1段石膏17の粒径を粗大化することが出来たことについて表4および図2を用い、さらに説明する。
表4は、1段石膏17の3試料についての、粒径、比表面積、粒径5μm以下の粒子が占める割合を示した表である。図2は、縦軸に分布率、横軸に粒径を採ったグラフで、1段石膏17における3試料についての粒度分布をプロットしたものである。表4および図2の結果から明らかなように、生成した1段石膏17の3試料とも、殆どの粒子の粒径は、1000μm以下であり、さらに100〜300μm範囲内にあり均質である。一方、濾過工程にて生産性を低下させる原因となり得る粒径5μm以下の粒子が占める割合は、いずれの試料においても2%に満たない。従って、生成した1段石膏17は、濾過工程の生産性向上に貢献すると伴に、脱水性にも優れ、この点でも生産性向上に貢献した。
尚、上述した粒径や粒度分布の測定は、市販の篩、または、レーザー回折式の粒度分布測定機を用いて測定することが出来る。
Figure 0005114764
一方、脱砒工程18へ送られた第1のo/f15は、脱砒工程18でRT残査(砒化銅)20を除去された後、第2段の中和反応槽21に収納され、Ca系の中和剤22が添加され2段中和反応がおこなわれる。当該中和反応は、上述の1段中和の場合と同様に、第1のo/f15を攪拌しながら行うことが好ましい。なお、中和剤22の添加口の数や、第2段の中和反応槽21の攪拌機に対する適宜な位置は、液量、槽圧、攪拌速度などにより適宜決められる。また、好ましい中和剤22として炭酸カルシウム、生石灰が挙げられる。当該2段中和反応で生成した生成物の組成例を表5に記載する。
Figure 0005114764
当該2段中和反応で生成した生成物へ、分級シックナー23(または水力分級)により分級を行い、水酸化物系の沈殿物が含まれる第2のo/f27と、第1段の中和反応槽11へ繰り返す第2のu/fである石膏濃縮スラリー26を得る。ここで、当該分級は、湿式分級機を用いることが良く、特に分級シックナー(または水力分級)を用いることにより、石膏を効率良く分離できる。
得られた石膏濃縮スラリー26を第2段の中和反応槽21へ繰り返す。ここで、石膏濃縮スラリー26の粒径は、細かく均一性のあるものが好ましく、針状の結晶となった石膏を再投入するのが良い。石膏のメジアン径は、10〜200μmの範囲にあるが、150μm程度以下の細粒側の石膏を再投入に用いることが好ましい。そのためさらに分級をしても良い。ここで、石膏濃縮スラリー26の組成例を表6に記載する。
Figure 0005114764
石膏濃縮スラリー26は、第2段の中和反応槽21内に再投入されることで、第2段の中和反応槽21内にて新たに析出する石膏の成長点(核)となり、当該石膏の粒径を粗大化させる。
尚、石膏濃縮スラリー26を、第1段の中和反応槽11へ繰り返す構成を採ることも好ましい。当該構成を採ることで、上述した1段石膏の粒径、脱水性をさらに上げることができる。
勿論、石膏濃縮スラリー26を、第2段の中和反応槽21へ繰り返す構成と、第1段の中和反応槽11へ繰り返す構成とを併用することも好ましい構成である。
一方、第2のo/f27は、フィルタープレス28により固液分離して、固形分はAl等の3価の陽イオンを含む固体濃縮物として回収される。このとき、石膏分は、既に分級シックナー23にて殆ど除去されているので、第2のo/f27は、フィルタープレス28により、高い効率をもって固液分離される。
フィルタープレス28の濾液29は、脱鉄工程30へ送られ、ヘマタイト(酸化鉄)31を分離された後、脱鉄后液32となり1次浸出工程3等へ繰り返される。Al、In、Ga、等の3価のイオンを含む固体濃縮物33の組成例を表7に記載する。
Figure 0005114764
表6、7の結果を比較しながら検討してみると、Al等の3価の陽イオンの殆どは、Al等の3価の陽イオンを含む固体濃縮物33へ移行し、石膏の殆どは石膏濃縮スラリー26へ移行していることが判明した。即ち、繰り返し石膏が、第2段の中和反応槽21内に再投入されたことにより、分級という単純・容易で生産性の高い分離手段を用いながら、In、Ga、等の有価金属を含む3価の陽イオンを含む固体濃縮物と石膏分との分離が十分に行われ、分離工程での生産性が向上すると伴に、3価の陽イオンを含む固体濃縮物33からの有価金属採取の生産性にも、大きく貢献出来ることが明らかとなった。
本発明に係るヘマタイトプロセスの1例のフロー図である。 本発明に係る1段石膏試料の粒度分布をプロットしたグラフである。 従来の技術に係るヘマタイトプロセスの1例のフロー図である。
符号の説明
1 亜鉛精鉱
2 焙焼工程
3 1次浸出工程
4 浄液工程
5 電解工程
6 亜鉛残査
7 2次浸出工程
8 鉛銀残査
9 2次浸出液
10 中和剤
11 第1段の中和反応槽
12 シックナー
13 遠心分離機
14 第1のu/f
15 第1のo/f
16 濾液
17 1段石膏
18 脱砒工程
19 第1のu/f
21 第2段の中和反応槽
22 中和剤
23 分級シックナー
26 石膏濃縮スラリー
27 第2のo/f
28 フィルタープレス
29 濾液
30 脱鉄工程
32 脱鉄后液
33 固体濃縮物

Claims (6)

  1. 湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
    前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加えて、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、第1のオーバーフローは次工程へ送り、第1のアンダーフローは石膏と濾液とに分離する工程において、
    第1のアンダーフローを分級し、分級後の細粒側の石膏を、第1段の中和反応槽へ繰り返すことを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法。
  2. 湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
    前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、得られた第1のオーバーフローを第2段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとに分離し、得られた第2のアンダーフローを、第2段の中和反応槽へ繰り返すことを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法。
  3. 湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
    前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、得られた第1のオーバーフローを、第2段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとに分離する工程において、
    第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとの分離に湿式分級機を用い、得られた第2のアンダーフローを、第1段の中和反応槽へ繰り返すことを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法。
  4. 湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
    前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、得られた第1のオーバーフローを、第2段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとに分離する工程において、
    前記第2のオーバーフローと前記第2のアンダーフローとの分離に湿式分級機を用い、得られた第2のアンダーフローを、第1段の中和反応槽へ繰り返すことと、
    前記第1のアンダーフローを分級し、分級後の細粒側の石膏を、第1段の中和反応槽へ繰り返すこととを、併用することを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法。
  5. 湿式亜鉛製錬で得られる亜鉛浸出残渣の、ヘマタイトプロセスによる湿式処理法であって、
    前記亜鉛浸出残渣を浸出し、得られた浸出液を第1段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第1のオーバーフローと第1のアンダーフローとに分離し、得られた第1のオーバーフローを第2段の中和反応槽に投入し、中和剤を加え、第2のオーバーフローと第2のアンダーフローとに分離する工程において、
    前記第2のオーバーフローと前記第2のアンダーフローとの分離に湿式分級機を用い、得られた第2のアンダーフローを、第1段の中和反応槽へ繰り返すことと、
    前記第2のアンダーフローを、第2段の中和反応槽へ繰り返すことと、
    前記第1のアンダーフローを分級し、分級後の細粒側の石膏を、第1段の中和反応槽へ繰り返すこととを、併用することを特徴とする亜鉛浸出残渣の湿式処理法。
  6. 中和剤として炭酸カルシウムを用いることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の亜鉛浸出残渣の湿式処理法。
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