JP5114077B2 - 過給式エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、ターボチャージャを備えた過給式エンジンに関する。
従来から、排気エネルギを利用して過給を行うターボチャージャを備えたエンジンが広く知られている。このようなエンジンでは、エンジンから排出される排気の排気エネルギが小さいとタービン駆動力が低下するので、排気エネルギが小さくなるエンジンの低回転速度域において吸気の体積効率を向上させることが困難となる。
特許文献1では、ウェイストゲートバルブを開くインターセプト回転速度を低回転速度域に設定して過給を行い、低回転速度域における吸気の体積効率を向上させる。
特開平2−227515号公報
ところで、特許文献1では、エンジンの低回転速度域から過給を行うので、小さな排気エネルギでターボチャージャのタービンを駆動するため、タービンノズル等価面積をA、タービンロータのシャフト中心からタービンノズル中心までの距離をRとした場合に(図1(B)参照)、タービンノズルを小さくするなどしてA/Rを小さくする必要がある。このようにA/Rが小さくなると、排気通路を流れる排気の通路抵抗が増加し、排気通路内の排気圧力(以下「排圧」という。)が高くなるので、加速時などにトルクが不足して過渡応答が悪化したり、ポンピングロスが増加して燃費が悪化したりするという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、過渡応答の悪化を抑制するとともに燃費性能の向上を図ることができる過給式エンジンを提供することを目的とする。
本発明は、以下のような解決手段によって前記課題を解決する
本発明は、エンジンから排出される排気の排気エネルギによって吸気を過給する過給式エンジンであって、エンジン運転状態に応じて、ピストンとクランクシャフトとを連結する複数のリンクの姿勢を変化させることで、機械圧縮比を変更する圧縮比可変機構と、エンジンの低・中回転速度域で吸気慣性効果の同調点を生じるようにした慣性過給手段と、エンジンのブースト圧が、高回転速度域において、回転速度の増加に伴って連続的に増加し続けるように過給するターボ過給手段と、を備える。
本発明によれば、ブースト圧が高回転速度域で増加し続けるように過給するので、排圧を低下させることができ、車両が加速した場合などの車両の過渡応答性を向上させることができる。また、排圧の低減によって排気温度の上昇を抑えることができるので、排気温度抑制のための燃料増加量を少なくすることができ、燃費性能の向上を図ることが可能となる。さらに、慣性効果によって低・中回転速度域で吸気の体積効率向上させるので、ブースト圧が高回転速度域で増加するブースト特性にしても、低・中回転速度域でのトルク不足を抑制することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
図1(A)は、ターボチャージャを備える複リンク式可変圧縮比エンジンの全体構成を示す図である。
複リンク式可変圧縮比エンジン100は、ピストン11とクランクシャフト21とをアッパリンク22、ロアリンク23で連結してコントロールリンク24によってロアリンク23の姿勢を制御することで機械圧縮比を変更できるようになっている。
この複リンク式可変圧縮比エンジン100では、ピストン11はシリンダブロック20のシリンダ内に収装され、ピストン11の冠面と、シリンダ12のシリンダ壁と、シリンダヘッド10とによって燃焼室13を形成する。燃焼室内で燃料が燃焼すると、ピストン11は燃焼による燃焼圧力を受けて、シリンダ12を往復動する。
アッパリンク22は、その上端でピストンピン31を介してピストン11に連結する。また、アッパリンク22の下端は、連結ピン32を介してロアリンク23の一端に連結する。そして、ロアリンク23の他端は、連結ピン33を介してコントロールリンク24に連結する。ロアリンク23は、図中左右の2部材から分割可能に構成され、ほぼ中央に連結孔を有する。ロアリンク23は、この連結孔にクランクシャフト21のクランクピン21aを挿入し、クランクピン21aを中心軸として揺動する。
クランクシャフト21は、クランクピン21a、ジャーナル21b及びカウンターウェイト21cを備える。クランクピン21aの中心はジャーナル21bの中心から所定量偏心しており、このクランクピン21aにロアリンク23が回転自在に連結する。ジャーナル21bは、シリンダブロック20とラダーフレーム34とによって回転自在に支持される。ジャーナル21bの軸心は、クランクシャフト21の軸心と一致している。カウンターウェイト21cは、クランクアームに一体形成されて、ピストン運動の回転1次振動成分を低減する。
コントロールリンク24の上端は、連結ピン33を介してロアリンク23に対して回動自在に連結する。また、コントロールリンク24の下端は、連結ピン35を介して、クランクシャフト21と平行に配置されるコントロールシャフト41に連結する。この連結ピン35はコントロールシャフト41の軸心から所定量偏心しており、コントロールリンク24は、その偏心した連結ピン35を軸心として図中左右に揺動する。また、コントロールシャフト41は、その外周にギア42を形成する。このギア42は、シリンダブロック20の側部に設置されたアクチュエータ44の回転軸45に設けられたピニオン43と噛合する。
上記した複リンク式可変圧縮比エンジン100のピストン往復運動は、アッパリンク22によってロアリンク23に伝達されてクランクシャフト21の回転運動に変化される。この場合には、ロアリンク23はクランクピン21aを中心軸として揺動しながら、クランクシャフト21の中心に対して図中反時計回りに回転する。コントロールリンク24は、その下端に連結するコントロールシャフト41の連結ピン35を支点として揺動する。コントロールシャフト41と連結ピン35とは偏心しているため、アクチュエータ44によってコントロールシャフト41が回転すると、連結ピン35が移動し、コントロールリンク24の揺動中心が変化する。これにより、アッパリンク22とロアリンク23との傾斜が変更されて、ピストン11の上死点位置を所定範囲内で任意に調整することができる(圧縮比可変機構)。このように、ピストン11の上死点位置を調整することで複リンク式可変圧縮比エンジン100の機械圧縮比が可変となる。
一方、複リンク式可変圧縮比エンジン100のシリンダヘッド10には、燃焼室13と連通するように吸気ポート15及び排気ポート16が形成される。この吸気ポート15には吸気通路50が接続し、排気ポート16には排気通路60が接続する。
吸気ポート15と接続する吸気通路50には、ターボチャージャ70のコンプレッサ71、インタークーラ51、スロットルバルブ52、吸気コレクタ53、燃料噴射弁54が吸気通路上流側から順次配置される。
ターボチャージャ70は、吸気通路50に配置されるコンプレッサ71と、排気通路60に配置されるタービン72と、シャフト73とから構成されている。コンプレッサ71とタービン72とはシャフト73で連結されている。このターボチャージャ70のコンプレッサ71は、タービン72がエンジンから排出された排気によって回転することで駆動し、吸気通路50を流れる吸気を過給する。
インタークーラ51は、コンプレッサ71よりも下流側の吸気通路50に設置される。このインタークーラ51は、コンプレッサ71によって圧縮されて高温となった吸気を冷却する。
スロットルバルブ52は、インタークーラ51よりも下流側の吸気通路50に設置される。このスロットルバルブ52は、吸気通路50の吸気流通面積を変化させることで、燃焼室13に導入される吸気量を調整する。そして、スロットルバルブ52を通過した吸気は吸気コレクタ53に流入し、吸気コレクタ53から吸気マニホールドを介して複リンク式可変圧縮比エンジン100の各気筒に分配される。この吸気コレクタ53には、コレクタ内の圧力を検出するための圧力センサ56が設置されており、圧力センサ56からの出力信号はコントローラ80に入力する。
燃料噴射弁54は、吸気ポート15から燃焼室13に向かって燃料を噴射するようにシリンダヘッド10に設置される。この燃料噴射弁54は、エンジン運転状態に応じた燃料を吸気ポート内に噴射して混合気を形成する。
また、排気ポート16と接続する排気通路60には、ターボチャージャ70のタービン72が配置される。このタービン72は、複リンク式可変圧縮比エンジン100から排出された排気によって回転し、シャフト73を介して連結しているコンプレッサ71を駆動する。
上記したシリンダヘッド10には、吸気バルブ55が設置されており、吸気バルブ55は所定のバルブタイミングで吸気ポート15を開閉する。この吸気バルブ55は、カムシャフト55aによって駆動される。吸気バルブ55が吸気ポート15を開くと、吸気ポート内に形成された混合気が燃焼室13に導入され、導入された混合気は燃焼室上部に設置された点火プラグ17によって点火されて爆発燃焼する。そして、シリンダヘッド10に設置された排気バルブ65がカムシャフト65aによって駆動され、排気バルブ65が排気ポート16を開くことで燃焼により生じた排気が排気通路60に排出される。排気通路60に排出された排気は、ターボチャージャ70のタービン73を回転させ、排気通路下流の三元触媒などによって浄化されて外部に放出される。
この複リンク式可変圧縮比エンジン100は、エンジン運転状態に応じて燃料噴射量、点火時期、スロットルバルブ開度や機械圧縮比を制御するため、コントローラ80を備える。コントローラ80はCPU、ROM、RAM及びI/Oインタフェースから構成されている。このコントローラ80には、圧力センサ56や車両運転状態を検出する図示しない各種センサの出力が入力する。そして、コントローラ80は、これら出力信号に基づいてスロットルバルブ52、燃料噴射弁54及び点火プラグ17を制御し、またアクチュエータ44を制御して機械圧縮比を変更する。
ところで、従来から排気エネルギを利用して過給を行うターボチャージャを備えたエンジンでは、低回転速度域において排気エネルギが小さいとタービン駆動力が小さくなるので、吸気の体積効率を高めることが困難であった。そのため、従来手法では、インターセプト回転速度を低回転速度域に設定して過給を行い、低回転速度域における吸気の体積効率を向上させる。
図2は、ターボチャージャ70によるブースト特性を示す図である。横軸はエンジン回転速度を示し、縦軸は吸気コレクタ内のブースト圧を示す。破線Aは従来手法のブースト特性を示し、実線Bは本実施形態のブースト特性を示す。
破線Aに示すように、従来手法では低回転速度域から過給を行うため、エンジンの低回転速度域にインターセプト回転速度(点P)が設定されている。そのため、低回転速度域でブースト圧が上昇し、ウェイストゲートバルブが開弁されるインターセプト回転速度(点P)から中回転速度域ではブースト圧は一定となって、高回転速度域からブースト圧は低下する特性となる。
従来手法のように、低回転速度域でタービンを駆動するためには、タービンノズルを小さくするなどしてA/Rを小さくする必要があるが、A/Rを小さくすると、排気の通路抵抗などが増加して排圧が高くなるので、加速時などにトルクが不足して過渡応答が悪化したり、ポンピングロスが増加して燃費が悪化したりするという問題がある。なお、A/Rにおいて、タービンノズル等価面積をA、タービン72のシャフト中心からタービンノズル中心までの距離をRとする(図1(B)参照)。
これに対して本実施形態では、ターボチャージャ70のタービン72のA/Rを従来手法よりも大きく設定し、図2の実線Bに示すように低回転速度域から高回転速度域までブースト圧が増加し続けるブースト特性とする。このように、タービン72のA/Rを大きくすると、排気通路60を流れる排気の通路抵抗が低減するので、排気通路内の排圧を低減することができる。しかしながら、実線Bに示すように低・中回転速度域ではターボチャージャ70による過給がほとんど行われないので、低・中回転速度域でのトルクが不足してしまう。そのため、複リンク式可変圧縮比エンジン100では、複リンク式可変圧縮比エンジン100のピストンストローク特性に起因する吸気の慣性効果を用いて、低・中回転速度域での吸気の体積効率の増加を図り、低・中回転速度域におけるトルクの不足を解消する。
この複リンク式可変圧縮比エンジン100のピストンストローク特性に起因する慣性効果は、吸気行程時に燃焼室内に流入する吸気の質量による慣性力を利用したものであり、ピストン11が下死点(BDC)を過ぎて上昇し始めても、その慣性力によって吸気を燃焼室内に流入させようとするものである。以下では、複リンク式可変圧縮比エンジン100のピストンストローク特性に起因する慣性効果について説明する。
図3は、複リンク式可変圧縮比エンジン100のピストンストローク特性を示す図である。破線Aはピストンとクランクシャフトとを1本のコンロッドで連結する一般的なエンジン(以下「通常エンジン」という。)のピストンストローク特性を示し、実線Bは複リンク式可変圧縮比エンジン100のピストンストローク特性を示す。横軸はクランク角度を示し、縦軸はピストンストロークを示す。
複リンク式可変圧縮比エンジン100では、アッパリンク22及びロアリンク23などの複リンク機構のアライメントにより、実線Bに示すようにピストンストローク特性を略単振動とすることが可能である。
つまり、実線Bに示すように、ピストン11がストローク中央から上昇して上死点(TDC)を経て再びストローク中央まで下降したときのクランク角度と、ストローク中央から下降して下死点(BDC)を経て再びストローク中央まで上昇したときのクランク角度とが略同一となり、ピストン11のクランク角度に対するストローク特性が破線Aよりも単振動に近い特性となる(詳しくは、特開2005−180302号公報を参照されたい。)。ここで、ピストン11が下死点(BDC)から所定距離内にあるときを、ピストン11のBDC滞在期間と定義すると、複リンク式可変圧縮比エンジン100のBDC滞在期間はクランク角度でB−C間であるのに対して、破線Aで示す通常エンジンのBDC滞在期間はクランク角度A−D間となる。このように複リンク式可変圧縮比エンジン100ではBDC滞在期間が通常エンジン(コンロッドによりクランクシャフトが連結されたエンジン)よりも短くなるので、BDC近傍におけるピストン速度が速くなり、複リンク式可変圧縮比エンジン100ではより低回転速度側からピストンストローク特性に起因する慣性効果を得ることができる。このように、ピストンストローク特性による吸気の慣性効果を低・中回転速度域において同調させる(慣性効果を低・中回転速度域で強める(慣性過給手段))ことで、低・中回転速度域での吸気の体積効率を向上させることができる。
なお、複リンク式可変圧縮比エンジン100のピストンストローク特性に起因する吸気の慣性効果と併せて(または代わりに)、図示しない吸気マニホールド内を流れる吸気の質量に起因する吸気の慣性効果を利用するようにしてもよい(慣性過給手段)。つまり、吸気マニホールドのブランチ管長さを長くしたり、通路径を大きくしたりして、吸気マニホールド形状に起因する吸気の慣性効果を低・中回転速度域で同調させることで、低・中回転速度域での吸気の体積効率をさらに増加させることができる。
図4は、エンジン回転速度と吸気の体積効率との関係を示す図である。破線Aは従来手法における体積効率特性を示し、実線Bは複リンク式可変圧縮比エンジン100における吸気の体積効率特性を示す。横軸はエンジン回転速度を示し、縦軸は吸気の体積効率を示す。
複リンク式可変圧縮比エンジン100のターボチャージャ70は、図2の実線Bに示すようなブースト特性であるため、図4の実線Bに示すように体積効率は低回転速度域から高回転速度域まで増加する特性となる。また、ピストンストローク特性による慣性効果を低・中回転速度域に設定して同調させている(慣性効果の同調点を低・中回転速度域内に設けた)ため、領域Cでは慣性効果の影響によって体積効率が向上しており、特に中回転速度域の慣性効果の同調点では体積効率の向上効果が大きくなる。なお、従来手法では、エンジン低回転速度域から過給を行う(図2の破線A参照)ので、図4の破線Aに示すように低回転速度域から吸気の体積効率は増加し、全領域において複リンク式可変圧縮比エンジン100の体積効率(実線B)よりも大きくなっている。
上記の通り、複リンク式可変圧縮比エンジン100は、低・中回転速度域でピストンストローク特性による慣性効果によって吸気の体積効率が向上するので、低回転から高回転速度域までブースト特性が増加するA/Rが大きいターボチャージャ70を用いても低・中回転速度域でのトルク低下を抑制することが可能となる。
また、複リンク式可変圧縮比エンジン100は、ターボチャージャ70のタービン72のA/Rを大きくして、ブースト圧が高回転速度域まで増加し続けるブースト特性とすることで排圧を低下させて、車両が加速した場合などの車両の過渡応答性を向上させることができる。
図5は、通常運転状態から車両が加速する過渡時のトルク変化を示すタイムチャートである。破線Aが従来手法を示し、実線Bが本実施形態を示す。
運転者がアクセルペダルを踏み込んでスロットルバルブ52が全開になると、図5(A)に示すように従来手法、本実施形態とも、時刻t0から時刻t1まではブースト圧がほぼ0mmHg(大気圧)となる。しかしながら、本実施形態ではA/Rの大きいタービン72を用いているので低回転速度域で過給はほとんど行われないが、排気の通路抵抗が小さいため、図5(C)に示すように排圧は従来手法よりも低くなる。そのため、時刻t2を経過して従来手法のブースト圧がある程度増加し始めるまでは、図5(B)に示すように本実施形態の方が、低回転速度域から過給を行う従来手法よりも吸気量が大きくなる。そして吸気量が大きく、排圧が小さくなる時刻t0からt3までの間は、図5(D)に示すよう本実施形態の方が従来手法よりもトルクが大きくなる。このように、本実施形態では、加速してから一定の間トルクが従来手法よりも大きくなるので、車両が加速する場合などの過渡応答性が向上する。
さらに、高負荷運転時には燃焼室内に噴射する燃料噴射量を通常よりも増加させることで排気温度の上昇を抑制するが、本実施形態の複リンク式可変圧縮比エンジン100では排圧を低減させて排気温度を抑えることができるので、排気温度の上昇を抑制するための燃料増加量を少なくすることができ、燃費性能の向上を図ることが可能となる。
ところで、車両のエンジンでは、車両が低速運転状態から加速してエンジン負荷が大きくなると、ノッキングが発生するという問題がある。そこで、複リンク式可変圧縮比エンジン100では、予め設定された機械圧縮比マップを参照し、車両の運転状態に応じて機械圧縮比を変更することでノッキングの発生を防止する。
図6は、ノッキングを防止するために設定された機械圧縮比マップを示す図である。図6(A)は、低回転速度域から過給を行う従来手法において、本実施形態と同様の複リンク機構によって機械圧縮比を可変とした場合における機械圧縮比マップを示す。また、図6(B)は、本実施形態の機械圧縮比マップを示す。なお、図6(A)、図6(B)ともに、横軸はエンジン回転速度を示し、縦軸はトルクを示す。
図6(A)に示す実線Aは、従来手法における最大トルク線である。従来手法において、本実施形態と同様の複リンク機構によって機械圧縮比を可変とした場合には、車両の運転状態に応じてノッキングを防止するために機械圧縮比はa〜iのように設定される。つまり、機械圧縮比はaからiに向かうにしたがって低下するように設定され、低回転速度・小トルクでは機械圧縮比を高くして熱効率の向上を図り、高回転速度・大トルク側では機械圧縮比を低くしてノッキングを防止する。
これに対して、本実施形態の機械圧縮比マップは図6(B)のように設定する。図6(B)において、実線Bは最大トルク線であり、比較のために従来手法の最大トルク線を破線Aに示した。なお、従来手法における最高出力と、本実施形態における最高出力とはほぼ同出力となっている。
複リンク式可変圧縮比エンジン100では、ターボチャージャ70のタービン72のA/Rを大きく設定して、エンジンの高回転速度域までブースト圧が増加し続けるブースト特性としたので、従来手法よりも排圧が低下して、ポンピングロスは小さくなる。そのため、少ない吸気量で従来手法と同程度のトルクを発生させることができるようになり、ノッキングの発生も抑制されるので、従来手法と同トルクでの機械圧縮比を高く設定することができる。そのため、図6(B)に示すように、機械圧縮比マップの各機械圧縮比(a〜f)の上限値を図6(A)の従来手法よりも高く(大トルク側)に設定することができ、各機械圧縮比(a〜f)の領域が図6(A)よりも広く設定することができる。したがって、例えばエンジン回転速度Ne1、トルクT1で運転する場合、従来手法では図6(A)の点Pのように機械圧縮比はgと設定されるのに対して、本実施形態では図6(B)の点Qのように機械圧縮比gよりも高機械圧縮比のeに設定することができる。
このように、複リンク式可変圧縮比エンジン100では、高回転速度域になるほどブースト圧が増加するブースト特性として排圧を低減することで、機械圧縮比マップの各機械圧縮比(a〜f)の上限値を高く設定することができる。そのため、車両の運転状態に応じてノッキングを防止することができるようになるだけでなく、熱効率を向上させて燃費性を改善することが可能となる。
一方、上記した複リンク式可変圧縮比エンジン100では、高回転速度域になるほどブースト圧が増加する特性としたため、従来手法よりも高回転速度域でのコンプレッサ効率が向上する。
図7(A)は従来手法でのコンプレッサ作動線を示す。また、図7(B)は複リンク式可変圧縮比エンジン100のコンプレッサ作動線を示す。横軸は吸気流量を示し、縦軸はコンプレッサ71の出口側の吸気圧力と入口側の吸気圧力とから算出される圧力比を示す。実線Aはコンプレッサ71ごとに定まるサージラインを示し、実線Bは等エンジン回転速度線を示す。また、破線Cは等コンプレッサ効率線を示す。
従来手法では、低回転速度域からターボチャージャによる過給を行い、インターセプト回転速度でウェイストゲートバルブを開弁するので、エンジンの高回転速度において吸気流量Qa、圧力比πaとするためには、図7(A)の矢印にしたがってコンプレッサは作動する。そのため、吸気流量Qa、圧力比πaでは、コンプレッサ効率が最も良好となる領域Rから外れるので、高回転速度域でのコンプレッサ効率が悪化してしまう。このようにコンプレッサ効率が悪化すると、コンプレッサ出口側の吸気温度が上昇してしまう。
これに対して複リンク式可変圧縮比エンジン100では、低・中回転速度域で吸気マニホールド形状による慣性効果とピストンストローク特性による慣性効果とを同調させて吸気の体積効率を向上させるため、低回転速度域ではターボチャージャ70による過給はほとんど行わず、高回転速度域でターボチャージャ70による過給を行うようにしたため、図7(B)の領域R’に示すように高回転速度域でコンプレッサ効率が最も良好とすることができる。そのため、高回転速度において吸気流量Qa、圧力比πaとした場合であっても、領域R’内でコンプレッサ71を作動させることができる。
このように、複リンク式可変圧縮比エンジン100では、高回転速度域でのコンプレッサ効率を従来手法よりも向上するので、コンプレッサ出口側の吸気温度の上昇が抑えることができ、吸気温度上昇による出力低下を抑制することが可能となる。また、このように吸気温度の上昇を抑制することで、インタークーラ51を小形化することができ、吸気通路のレイアウトの自由度を高めることが可能となる。
(第2実施形態)
第2実施形態の構成は、第1実施形態と基本構成はほぼ同様であるが、複リンク式可変圧縮比エンジン200のシリンダ軸線をクランク回転軸心からオフセットすることにおいて相違する。つまり、複リンク式可変圧縮比エンジン200ではピストン211のピストンストロークをロングストローク化するようにしたもので、以下にその相違点を中心に説明する。
図8は、第2実施形態の複リンク式可変圧縮比エンジン200を示す図である。
複リンク式可変圧縮比エンジン200は、図8に示す通りシリンダ軸線Sをクランク回転軸心Cから図中左側にオフセットして、ピストン211のストロークをロングストローク化する。
エンジン自体を大形化せずに、ピストン211のピストンストロークを増大させるためには、ピストン211の下死点位置を下げる必要がある。しかしながら、シリンダ212を下方向に延ばしてピストン211が往復運動できる距離を延長しても、クランクシャフト221のカウンターウェイト221cの最外径の軌跡Wとシリンダ212が干渉してしまい、ピストンストロークの増大を図ることが困難となる。
そこで、複リンク式可変圧縮比エンジン200では、クランクシャフト221の回転方向が反時計回りの場合には、図8に示すようにシリンダ軸線Sをクランク回転軸心Cよりも左方向にオフセットさせる。このようにオフセットすると、ピストン211がシリンダ212のどの位置にあっても、ピストン211に生じるサイドスラスト荷重はクランクシャフト221から遠い側(図中左側)のシリンダ212に作用する。そのため、図8の左側のシリンダ212の下方にピストン211が摺動できるシリンダ壁があればよいことになり、サイドスラスト荷重が作用しない右側のシリンダ壁はカウンターウェイト221cと干渉しないように削ることができる。これにより、サイドスラスト荷重が作用する側のシリンダ212を下方へ延長でき、ピストン211が往復運動できる距離が長くなってピストンストロークのロングストローク化が可能となる。
また、複リンク式可変圧縮比エンジン200においては、ピストン211のピストンスカートの短縮化によってもピストンストロークのロングストローク化が可能となる。複リンク式可変圧縮比エンジン200では、複リンク機構のアライメントによりピストン211の上死点位置におけるアッパリンク222の姿勢を略直立にすることができるので、燃焼時にピストン211にかかる最大スラスト荷重を低減できる。そのため、ピストン211のピストンスカートを従来よりも短縮しても、その強度を確保することができる。
図9は、ピストンスカートの短縮化によるピストン211のロングストローク化を示す図である。
ピストン211を1本のコンロッド250で連結する通常エンジンでは、図9(A)に示すように、上死点位置におけるコンロッド250の姿勢を略直立にすることができないので、燃焼時にピストン211にかかる最大スラスト荷重を低減できない。そのため、ピストンスカート211aを短縮できず、ピストンスカート211aの下方をクランクシャフト221のカウンターウェイト211cが通過する。これに対して、複リンク式可変圧縮比エンジン200のピストン211は、図9(B)に示すようにピストンスカート211aが大幅に短縮でき、このようなピストン211を使用すればカウンターウェイト221cがピストンピン211の側方を通過できる。このため、複リンク機構を構成するアッパリンク222を最小限の長さとして、ピストン211の下死点位置をクランクシャフト221に最接近させることで、ピストンストロークのロングストローク化をすることができる。
このように、複リンク式可変圧縮比エンジン200では、エンジン自体を大形化せずに第1実施形態に示した複リンク式可変圧縮比エンジン100よりもピストンストロークが増大する。
したがって、ボア径や燃焼室に開口する吸気ポートの開口径を第1実施形態と同様とすると、複リンク式可変圧縮比エンジン200では、ピストン211のロングストローク化によって排気量が多くなるので、エンジンの低回転速度域におけるトルクを増大させることができる。
また、ピストンストロークが増大すると、吸気行程での燃焼室内の吸入負圧も大きくなって、燃焼室内に流入する吸気の流速が第1実施形態よりも速くなるので、ピストンストローク特性に起因する慣性効果によって、吸気の体積効率をより増大させることができ、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態の構成は、第1実施形態と基本構成はほぼ同様であるが、複リンク式可変圧縮比エンジン300の吸気バルブ355を駆動する構成において相違する。つまり、吸気バルブ355をバルブ特性(リフト量や作動角)を可変にすることができる可変動弁装置400によって駆動するようにしたもので、以下にその相違点を中心に説明する。
図10は、複リンク式可変圧縮比エンジン300の可変動弁装置400の構成を示す概略図である。
可変動弁装置400は、揺動カム410と、その揺動カム410を揺動させる揺動カム駆動機構420と、吸気バルブ355のリフト量を変化させ得るリフト可変機構430とを備える。
揺動カム410は、図10に示すように、駆動軸421の外周に回転自在に嵌合している。シリンダ列方向に延びる駆動軸421は揺動カム410に挿通される。1つの気筒に対して2つの吸気バルブ355が備えられるので、1つの気筒には一対の揺動カム410とバルブリフタ411とが設けられ、これらが互いに同期して同一的に作動するように、揺動カム410は互いに駆動軸421に回動自在に挿通した連結筒422により同一位相状態で結合されている。このため、揺動カム駆動機構420は一方の揺動カム410に対してのみ備えられる。そして、揺動カム410が、後述する揺動カム駆動機構420によってクランクシャフトと連動して駆動軸421を支点に揺動し、バルブリフタ411を介して吸気バルブ355を駆動する。
揺動カム機構420の駆動軸421には、偏心カム422が圧入等によって固定されている。円形外周面を有する偏心カム422は、その外周面の中心が駆動軸421の軸心から所定量だけオフセットする。駆動軸421は、クランクシャフトの回転に連動して回転するため、偏心カム422は駆動軸421の軸心回りに偏心回転する。
偏心カム422の外周面には、第1リンク423の基端側の環状部423aが回転可能に嵌合している。第1リンク423の先端は、連結ピン424を介してロッカアーム425の一端と連結する。また、ロッカアーム425の他端は、連結ピン426を介して第2リンク427の上端と連結する。第2リンク427の下端は、連結ピン428を介して揺動カム410と連結する。なお、ロッカアーム425の略中央部は、リフト可変機構430の制御軸431の偏心カム部432に揺動自在に支持される。
駆動軸421がエンジン回転に同期して回転すると、偏心カム422が偏心回転し、これにより第1リンク423が上下方向に揺動する。第1リンク423の揺動によりロッカアーム425が偏心カム部432の軸周りに揺動し、第2リンク427が上下に揺動して、揺動カム410を駆動軸421の軸回りに所定の回転角度範囲で揺動運動させる。
この可変動弁装置400では、駆動軸421の一端が図示しないカムスプロケットに挿入されている。駆動軸421がカムスプロケットに対して相対回転することで、カムスプロケットに対する位相を変更でき、クランク軸に対する駆動軸421の回転位相を変更することができる。また、リフト可変機構430は揺動カム410の回転角度位相を制御する。リフト可変機構430の制御軸431の一端には、ギア等を介して図示しないアクチュエータが設けられており、このアクチュエータによって制御軸431の回転位置を変化させることで、ロッカアーム425の揺動中心となる偏心カム部432の軸心が制御軸421の回転中心周りを旋回し、これに伴いロッカアーム425の支点が変位する。これにより、第1リンク423及び第2リンク427の姿勢が変化して、揺動カム410の揺動中心とロッカアーム425の回転中心との距離が変化し、揺動カム410の揺動特性が変化する。
このように、可変動弁装置400は、制御軸431の角度を変更したり、駆動軸421のカムスプロケットに対する位相を変更したりすることで、吸気バルブ355のバルブ特性(リフト量や作動角)を連続的に自在に変更することができる。
複リンク式可変圧縮比エンジン300は上記した可変動弁装置400を備えるため、吸気コレクタの容量を第1実施形態よりも大きく設定することができ、低回転速度域での共鳴効果によって吸気の体積効率を向上させる。つまり、各気筒や吸気系で発生した振動が吸気コレクタ内で共鳴し、この共鳴によって増幅された圧力波が吸気バルブ近傍の圧力を高くめて吸気の体積効率を向上させる。
ところで、図1に示す第1実施形態のようにカムシャフト55aによって吸気バルブ55を駆動する場合には、吸気コレクタ容量が大きいと、吸気コレクタ内に残留する空気が多くなるため、車両の運転状態に応じてスロットルバルブ52を変化させても吸気量を適切に制御することができない。そのため、第1実施径形態の複リンク式可変圧縮比エンジン100では吸気コレクタ55の容量を大きくすることができず、低回転速度域での共鳴効果を得ることが困難となる。
これに対して、複リンク式可変圧縮比エンジン300では、吸気コレクタ容量を第1実施形態よりも大きく設定しても、可変動弁装置400によって吸気バルブ355のバルブ特性を自在に変更することで吸気量を適切に制御することができる。そのため、複リンク式可変圧縮比エンジン300では、吸気コレクタ容量を大きくして、低回転速度域において共鳴効果を得ることができ、この共鳴効果と、マニホールド形状及びピストンストローク特性に起因する慣性効果とによって、低回転速度域での吸気の体積効率を第1実施形態よりもさらに向上させることが可能となる。
本発明は上記した実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなし得ることは明白である。
ターボチャージャを備える複リンク式可変圧縮比エンジンの全体構成を示す図である。 ターボチャージャによるブースト特性を示す図である。 複リンク式可変圧縮比エンジンのピストンストローク特性を示す図である。 エンジン回転速度と吸気の体積効率との関係を示す図である。 通常運転状態から車両が加速する過渡時のトルク変化を示すタイムチャートである。 機械圧縮比マップを示す図である。 コンプレッサ作動線を示す図である。 第2実施形態の複リンク式可変圧縮比エンジンを示す図である。 ピストンスカートの短縮化によるピストンストロークのロングストローク化を示す図である。 可変動弁装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
100、200、300 複リンク式可変圧縮比エンジン
400 可変動弁装置
10 シリンダヘッド
11 ピストン
12 シリンダ
13 燃焼室
20 シリンダブロック
21 クランクシャフト
21c カウンタウェイト
22 アッパリンク(第1のリンク)
23 ロアリンク(第2のリンク)
24 コントロールリンク(第3のリンク)
41 コントロールシャフト
44 アクチュエータ
50 吸気通路
52 吸気コレクタ(共鳴過給手段)
60 排気通路
70 ターボチャージャ(ターボ過給手段)
80 コントローラ
400 可変動弁装置

Claims (9)

  1. エンジンから排出される排気の排気エネルギによって吸気を過給する過給式エンジンであって、
    エンジン運転状態に応じて、ピストンとクランクシャフトとを連結する複数のリンクの姿勢を変化させることで、機械圧縮比を変更する圧縮比可変機構と、
    前記エンジンの低・中回転速度域で吸気慣性効果の同調点を生じるようにした慣性過給手段と、
    前記エンジンのブースト圧が、高回転速度域において、回転速度の増加に伴って連続的に増加し続けるように過給するターボ過給手段と、を備えたことを特徴とする過給式エンジン。
  2. 前記慣性過給手段は、前記エンジンのピストンストローク特性が単振動に近い特性となるようにピストンとクランクシャフトとを前記複数のリンクで連結して、低・中回転速度域で吸気慣性効果の同調点を生じるように構成する、ことを特徴とする請求項1に記載の過給式エンジン。
  3. 前記圧縮比可変機構は、エンジン回転速度が高くなるほど機械圧縮比を下げる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の過給式エンジン。
  4. 前記圧縮比可変機構は、エンジン負荷が大きくなるほど機械圧縮比を下げる、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の過給式エンジン。
  5. 前記圧縮比可変機構は、
    前記ピストンに揺動自由に連結する第1のリンクと、
    前記第1のリンクに回動自由に連結するとともに、クランクシャフトに回転自由に装着される第2のリンクと、
    前記クランクシャフトと平行にシリンダブロックに回転自由に支持され、その回転軸心に対して偏心する偏心軸部を有するコントロールシャフトと、
    前記第2のリンクに連結ピンを介して回転自由に連結されるとともに、前記コントロールシャフトの偏心軸部を揺動軸心として揺動可能な第3のリンクと、を備え、
    エンジン運転状態に基づいて前記コントロールシャフトを回転して偏心軸部の位置を変更し、ピストン上死点位置を変化させて機械圧縮比を可変とする、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の過給式エンジン。
  6. 前記エンジンのクランクシャフトが回転する回転平面内において、前記シリンダの軸線を、クランクシャフト回転中心を通りシリンダの軸線に平行な直線に対してオフセットし、前記ピストンストロークが増大するように構成する、ことを特徴とする請求項5に記載の過給式エンジン。
  7. 前記ピストンと前記第1のリンクとを連結するピストンピンの側方を、前記クランクシャフトのカウンターウェイトが通過するようにした、ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の過給式エンジン。
  8. 前記慣性過給手段は、前記エンジンの吸気通路形状を高回転速度域よりも低・中回転速度域で高い吸気慣性効果を生じるように構成する、ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の過給式エンジン。
  9. 前記エンジンの吸気通路の途中に設置され、そのエンジンの低・中回転速度域で共鳴効果を生じるようにした共鳴過給手段と、
    前記エンジンの吸気バルブのバルブ特性を可変にすることで、前記共鳴過給手段を通って前記エンジンに流入する吸気の吸気量を制御する可変動弁装置と、を備えたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の過給式エンジン。
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